(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024058043
(43)【公開日】2024-04-25
(54)【発明の名称】二次電池状態推定方法、二次電池状態推定方法を含む動作を実行させるコンピュータプログラム、二次電池状態推定装置及び二次電池状態推定装置を備えるシステム
(51)【国際特許分類】
G01R 31/392 20190101AFI20240418BHJP
G01R 31/389 20190101ALI20240418BHJP
H01M 10/48 20060101ALI20240418BHJP
【FI】
G01R31/392
G01R31/389
H01M10/48 P
【審査請求】未請求
【請求項の数】22
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022165155
(22)【出願日】2022-10-14
(71)【出願人】
【識別番号】000000033
【氏名又は名称】旭化成株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山本 喜大
【テーマコード(参考)】
2G216
5H030
【Fターム(参考)】
2G216BA23
2G216BA53
2G216BA56
2G216CB34
5H030AA01
5H030AS20
5H030FF43
5H030FF44
(57)【要約】
【課題】
二次電池の状態を推定する方法及び装置を提供することを課題とする。
【解決手段】二次電池の電圧の変化量に対する電荷量の変化量である変化量比率と、前記二次電池の電圧及び/又は電荷量との対応を示す対応情報の異なるサイクルにおける変化に基づいて、二次電池の状態を推定す二次電池状態推定方法、を提供する。二次電池の電圧の変化量に対する電荷量の変化量である変化量比率と、二次電池の電圧及び/又は電荷量との対応を示す対応情報を取得する対応情報取得部と、対応情報の異なるサイクルにおける変化を示す変化情報を取得する変化情報取得部と、二次電池の状態を示す状態情報と変化情報との相関関係に基づき、二次電池の状態を推定する状態推定部と、を備える、二次電池状態推定装置、を提供する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
二次電池の電圧の変化量に対する電荷量の変化量である変化量比率と、前記二次電池の電圧及び/又は電荷量との対応を示す対応情報の異なるサイクルにおける変化に基づいて、前記二次電池の状態を推定する、
二次電池状態推定方法。
【請求項2】
前記対応情報を取得する対応情報取得段階と、
前記対応情報の異なるサイクルにおける前記変化を示す変化情報を取得する変化情報取得段階と、
前記二次電池の状態を示す状態情報と前記変化情報との相関関係に基づき、前記二次電池の状態を推定する状態推定段階と、を備える、
請求項1に記載の二次電池状態推定方法。
【請求項3】
前記対応情報は、前記変化量比率の極大値並びに前記極大値に対応する前記二次電池の電圧及び/又は電荷量であるピーク位置を有し、
前記変化情報は、異なるサイクルにおける各ピーク位置の前記極大値の変化を示す極大値変化量を有する、
請求項2に記載の二次電池状態推定方法。
【請求項4】
前記対応情報は、前記変化量比率の極大値並びに前記極大値に対応する前記二次電池の電圧及び/又は電荷量であるピーク位置を有し、
前記変化情報は、異なるサイクルにおける各ピーク位置の前記極大値に対応する前記電圧の変化を示すピーク電圧変化量、及び/又は、異なるサイクルにおける各ピーク位置の前記極大値に対応する前記電荷量の変化を示すピーク電荷量変化量を有する、
請求項3に記載の二次電池状態推定方法。
【請求項5】
前記状態情報は、前記二次電池のインピーダンスの周波数特性を有し、
前記状態推定段階は、前記変化情報と前記インピーダンスの周波数特性との相関関係に基づき、前記変化情報に対応する前記二次電池の前記インピーダンスの周波数特性を推定すること、及び、
推定した前記インピーダンスの周波数特性に基づき、前記二次電池の状態を推定することを含む、
請求項4に記載の二次電池状態推定方法。
【請求項6】
前記状態推定段階は、
前記極大値変化量及び/又は前記ピーク電圧変化量及び/又は前記ピーク電荷量変化量を説明変数に含み、前記インピーダンスの周波数特性を目的変数に含む回帰式に基づき、前記二次電池の前記インピーダンスの周波数特性を推定することを含む、
請求項5に記載の二次電池状態推定方法。
【請求項7】
前記インピーダンスの周波数特性の測定値を得る測定段階と、
前記極大値変化量及び/又は前記ピーク電圧変化量及び/又は前記ピーク電荷量変化量並びに前記インピーダンスの周波数特性の前記測定値に基づいて前記回帰式を回帰する回帰段階と、
を含む、
請求項6に記載の二次電池状態推定方法。
【請求項8】
前記状態推定段階は、
推定された前記インピーダンスの周波数特性から予め定められた周波数におけるインピーダンス値の変化の程度に基づいて、前記二次電池における電極の劣化を推定することを含む、
請求項6に記載の二次電池状態推定方法。
【請求項9】
前記対応情報取得段階は、複数の時点における二次電池の複数の電圧及び/又は複数の電荷量を取得し、
前記複数の電圧及び/又は複数の電荷量を平均化することで、平均化電圧及び/又は平均化電荷量を算出し、
複数の前記平均化電圧及び/又は複数の前記平均化電荷量を用いて、前記変化量比率を算出することを含む、
請求項2に記載の二次電池状態推定方法。
【請求項10】
前記対応情報取得段階は、複数の時点における二次電池の複数の電圧及び/又は複数の電荷量を取得し、
前記複数の電圧及び/又は複数の電荷量の値から補間により、補間電圧及び/又は補間電荷量を算出し、
複数の前記補間電圧及び/又は複数の前記補間電荷量を用いて、前記変化量比率を算出することを含む、
請求項2に記載の二次電池状態推定方法。
【請求項11】
命令を有するコンピュータプログラムであって、
前記命令は、プロセッサ又はプログラム可能回路に実行されると、前記プロセッサまたは前記プログラム可能回路に、
請求項1から10のいずれか一項に記載の二次電池状態推定方法を含む動作を実行させる、
コンピュータプログラム。
【請求項12】
二次電池の電圧の変化量に対する電荷量の変化量である変化量比率と、前記二次電池の電圧及び/又は電荷量との対応を示す対応情報を取得する対応情報取得部と、
前記対応情報の異なるサイクルにおける変化を示す変化情報を取得する変化情報取得部と、
前記二次電池の状態を示す状態情報と前記変化情報との相関関係に基づき、前記二次電池の状態を推定する状態推定部と、を備える、
二次電池状態推定装置。
【請求項13】
前記対応情報は、前記変化量比率の極大値並びに前記極大値に対応する前記二次電池の電圧及び/又は電荷量であるピーク位置を有し、
前記変化情報は、異なるサイクルにおける各ピーク位置の前記極大値の変化を示す極大値変化量を有する、
請求項12に記載の二次電池状態推定装置。
【請求項14】
前記対応情報は、前記変化量比率の極大値並びに前記極大値に対応する前記二次電池の電圧及び/又は電荷量であるピーク位置を有し、
前記変化情報は、異なるサイクルにおける各ピーク位置の前記極大値に対応する前記電圧の変化を示すピーク電圧変化量、及び/又は、異なるサイクルにおける各ピーク位置の前記極大値に対応する前記電荷量の変化を示すピーク電荷量変化量を有する、
請求項13に記載の二次電池状態推定装置。
【請求項15】
前記状態情報は、前記二次電池のインピーダンスの周波数特性を有し、
前記状態推定部は、前記変化情報と前記インピーダンスの周波数特性との相関関係に基づき、前記変化情報に対応する前記二次電池の前記インピーダンスの周波数特性を推定し、
推定した前記インピーダンスの周波数特性に基づき、前記二次電池の状態を推定する、
請求項14に記載の二次電池状態推定装置。
【請求項16】
前記状態推定部は、
前記極大値変化量及び/又は前記ピーク電圧変化量及び/又は前記ピーク電荷量変化量を説明変数に含み、前記インピーダンスの周波数特性を目的変数に含む回帰式に基づき、前記二次電池の前記インピーダンスの周波数特性を推定する、
請求項15に記載の二次電池状態推定装置。
【請求項17】
前記インピーダンスの周波数特性の測定値を得る測定部と、
前記極大値変化量及び/又は前記ピーク電圧変化量及び/又は前記ピーク電荷量変化量並びに前記インピーダンスの周波数特性の前記測定値に基づいて前記回帰式を回帰する回帰部と、
をさらに含む、
請求項16に記載の二次電池状態推定装置。
【請求項18】
前記状態推定部は、
推定された前記インピーダンスの周波数特性から予め定められた周波数におけるインピーダンス値の変化の程度に基づいて、前記二次電池における電極の劣化を推定する、
請求項16に記載の二次電池状態推定装置。
【請求項19】
前記対応情報取得部は、複数の時点における二次電池の複数の電圧及び/又は複数の電荷量を取得し、
前記複数の電圧及び/又は複数の電荷量を平均化することで、平均化電圧及び/又は平均化電荷量を算出し、
複数の前記平均化電圧及び/又は複数の前記平均化電荷量を用いて、前記変化量比率を算出する、
請求項12に記載の二次電池状態推定装置。
【請求項20】
前記対応情報取得部は、複数の時点における二次電池の複数の電圧及び/又は複数の電荷量を取得し、
前記複数の電圧及び/又は複数の電荷量の値から補間により、補間電圧及び/又は補間電荷量を算出し、
複数の前記補間電圧及び/又は複数の前記補間電荷量を用いて、前記変化量比率を算出する、
請求項12に記載の二次電池状態推定装置。
【請求項21】
請求項12から20のいずれか一項に記載の二次電池状態推定装置を備える、
システム。
【請求項22】
前記システムが、
蓄電モジュール、電力回生システム、電力負荷平準化システム、無停電電源システム、非接触給電システム、エナジーハーベストシステム、自然エネルギー蓄電システム、電動パワーステアリングシステム、非常用電源システム、インホイールモーターシステム、アイドリングストップシステム、電気自動車、プラグインハイブリッド自動車、電動バイク、急速充電システム、携帯電話、スマートフォン、パソコン、又は蓄電システムからなる群から選択される少なくとも一つである、
請求項21に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二次電池状態推定方法、二次電池状態推定方法を含む動作を実行させるコンピュータプログラム、二次電池状態推定装置及び二次電池状態推定装置を備えるシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
二次電池は、携帯電話、ノートパソコンなどのIT機器の電源として広く用いられており、最近では、電気自動車の電源、蓄電システムなどにも用いられる。特許文献1には、リチウムイオン二次電池の寿命推定方法および劣化抑制方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【0004】
本発明の第1の態様においては、二次電池の電圧の変化量に対する電荷量の変化量である変化量比率と、前記二次電池の電圧及び/又は電荷量との対応を示す対応情報の異なるサイクルにおける変化に基づいて、前記二次電池の状態を推定する二次電池状態推定方法を提供する。
【0005】
前記二次電池状態推定方法は、前記対応情報を取得する対応情報取得段階と、前記対応情報の異なるサイクルにおける前記変化を示す変化情報を取得する変化情報取得段階と、前記二次電池の状態を示す状態情報と前記変化情報との相関関係に基づき、前記二次電池の状態を推定する状態推定段階と、を備えてよい。
【0006】
前記対応情報は、前記変化量比率の極大値並びに前記極大値に対応する前記二次電池の電圧及び/又は電荷量であるピーク位置を有してよい。前記変化情報は、異なるサイクルにおける各ピーク位置の前記極大値の変化を示す極大値変化量を有してよい。
【0007】
前記対応情報は、前記変化量比率の極大値並びに前記極大値に対応する前記二次電池の電圧及び/又は電荷量であるピーク位置を有してよい。前記変化情報は、異なるサイクルにおける各ピーク位置の前記極大値に対応する前記電圧の変化を示すピーク電圧変化量、及び/又は、異なるサイクルにおける各ピーク位置の前記極大値に対応する前記電荷量の変化を示すピーク電荷量変化量を有してよい。
【0008】
前記状態情報は、前記二次電池のインピーダンスの周波数特性を有してよい。前記状態推定段階は、前記変化情報と前記インピーダンスの周波数特性との相関関係に基づき、前記変化情報に対応する前記二次電池の前記インピーダンスの周波数特性を推定すること、及び、推定した前記インピーダンスの周波数特性に基づき、前記二次電池の状態を推定することを含んでよい。
【0009】
前記状態推定段階は、前記極大値変化量及び/又は前記ピーク電圧変化量及び/又は前記ピーク電荷量変化量を説明変数に含み、前記インピーダンスの周波数特性を目的変数に含む回帰式に基づき、前記二次電池の前記インピーダンスの周波数特性を推定することを含んでよい。
【0010】
二次電池状態推定方法は、前記インピーダンスの周波数特性の測定値を得る測定段階と、前記極大値変化量及び/又は前記ピーク電圧変化量及び/又は前記ピーク電荷量変化量並びに前記インピーダンスの周波数特性の前記測定値に基づいて前記回帰式を回帰する回帰段階と、を含んでよい。
【0011】
前記状態推定段階は、推定された前記インピーダンスの周波数特性から予め定められた周波数におけるインピーダンス値の変化の程度に基づいて、前記二次電池における電極の劣化を推定することを含んでよい。
【0012】
前記対応情報取得段階は、複数の時点における二次電池の複数の電圧及び/又は複数の電荷量を取得してよい。前記対応情報取得段階は、前記複数の電圧及び/又は複数の電荷量を平均化することで、平均化電圧及び/又は平均化電荷量を算出し、複数の前記平均化電圧及び/又は複数の前記平均化電荷量を用いて、前記変化量比率を算出することを含んでよい。
【0013】
前記対応情報取得段階は、複数の時点における二次電池の複数の電圧及び/又は複数の電荷量を取得してよい。前記対応情報取得段階は、前記複数の電圧及び/又は複数の電荷量の値から補間により、補間電圧及び/又は補間電荷量を算出し、複数の前記補間電圧及び/又は複数の前記補間電荷量を用いて、前記変化量比率を算出することを含んでよい。
【0014】
本発明の第2の態様においては、命令を有するコンピュータプログラムであって、前記命令は、プロセッサ又はプログラム可能回路に実行されると、前記プロセッサまたは前記プログラム可能回路に、二次電池状態推定方法を含む動作を実行させる、コンピュータプログラムを提供する。
【0015】
本発明の第3の態様においては、二次電池の電圧の変化量に対する電荷量の変化量である変化量比率と、前記二次電池の電圧及び/又は電荷量との対応を示す対応情報を取得する対応情報取得部と、前記対応情報の異なるサイクルにおける変化を示す変化情報を取得する変化情報取得部と、前記二次電池の状態を示す状態情報と前記変化情報との相関関係に基づき、前記二次電池の状態を推定する状態推定部と、を備える、二次電池状態推定装置を提供する。
【0016】
前記対応情報は、前記変化量比率の極大値並びに前記極大値に対応する前記二次電池の電圧及び/又は電荷量であるピーク位置を有してよい。前記変化情報は、異なるサイクルにおける各ピーク位置の前記極大値の変化を示す極大値変化量を有してよい。
【0017】
前記対応情報は、前記変化量比率の極大値並びに前記極大値に対応する前記二次電池の電圧及び/又は電荷量であるピーク位置を有してよい。前記変化情報は、異なるサイクルにおける各ピーク位置の前記極大値に対応する前記電圧の変化を示すピーク電圧変化量、及び/又は、異なるサイクルにおける各ピーク位置の前記極大値に対応する前記電荷量の変化を示すピーク電荷量変化量を有してよい。
【0018】
前記状態情報は、前記二次電池のインピーダンスの周波数特性を有してよい。前記状態推定部は、前記変化情報と前記インピーダンスの周波数特性との相関関係に基づき、前記変化情報に対応する前記二次電池の前記インピーダンスの周波数特性を推定し、推定した前記インピーダンスの周波数特性に基づき、前記二次電池の状態を推定してよい。
【0019】
前記状態推定部は、前記極大値変化量及び/又は前記ピーク電圧変化量及び/又は前記ピーク電荷量変化量を説明変数に含み、前記インピーダンスの周波数特性を目的変数に含む回帰式に基づき、前記二次電池の前記インピーダンスの周波数特性を推定してよい。
【0020】
二次電池状態推定装置は、前記インピーダンスの周波数特性の測定値を得る測定部と、前記極大値変化量及び/又は前記ピーク電圧変化量及び/又は前記ピーク電荷量変化量並びに前記インピーダンスの周波数特性の前記測定値に基づいて前記回帰式を回帰する回帰部と、をさらに含んでよい。
【0021】
前記状態推定部は、推定された前記インピーダンスの周波数特性から予め定められた周波数におけるインピーダンス値の変化の程度に基づいて、前記二次電池における電極の劣化を推定してよい。
【0022】
前記対応情報取得部は、複数の時点における二次電池の複数の電圧及び/又は複数の電荷量を取得してよい。前記対応情報取得部は、前記複数の電圧及び/又は複数の電荷量を平均化することで、平均化電圧及び/又は平均化電荷量を算出し、複数の前記平均化電圧及び/又は複数の前記平均化電荷量を用いて、前記変化量比率を算出してよい。
【0023】
前記対応情報取得部は、複数の時点における二次電池の複数の電圧及び/又は複数の電荷量を取得してよい。前記対応情報取得部は、前記複数の電圧及び/又は複数の電荷量の値から補間により、補間電圧及び/又は補間電荷量を算出し、複数の前記補間電圧及び/又は複数の前記補間電荷量を用いて、前記変化量比率を算出してよい。
【0024】
本発明の第4の態様においては、二次電池状態推定装置を備える、システムを提供する。
【0025】
前記システムは、蓄電モジュール、電力回生システム、電力負荷平準化システム、無停電電源システム、非接触給電システム、エナジーハーベストシステム、自然エネルギー蓄電システム、電動パワーステアリングシステム、非常用電源システム、インホイールモーターシステム、アイドリングストップシステム、電気自動車、プラグインハイブリッド自動車、電動バイク、急速充電システム、携帯電話、スマートフォン、パソコン、又は蓄電システムからなる群から選択される少なくとも一つであってよい。
【0026】
なお、上記の発明の概要は、本発明の特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】本実施形態の二次電池状態推定装置100の一例を示す。
【
図2】本実施形態の二次電池状態推定方法の処理フローの一例を示す。
【
図4】平均化電圧及び/又は平均化電荷量を用いた変化量比率の算出方法の一例を示す。
【
図11】本実施形態の二次電池状態推定方法の処理フローの変形例を示す。
【
図12】コンピュータのハードウエア構成の一例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0029】
図1は、本実施形態の二次電池状態推定装置100の一例を示す。二次電池状態推定装置100は、二次電池の劣化状況等の状態を推定する。
【0030】
二次電池状態推定装置100が状態を推定する二次電池は、充放電可能な二次電池であれば特に限定されない。二次電池は、リチウムイオン二次電池、鉛蓄電池、ニッケル・カドミウム電池、ニッケル水素電池などであってよい。
【0031】
二次電池状態推定装置100は、測定部110、入力部120、記憶部130、出力部140及び演算部200を備える。
【0032】
測定部110は、二次電池の状態の推定に必要な測定値を取得する。例えば。測定部110は、二次電池の充放電サイクルにおける電圧及び電荷量を取得してよい。また、測定部110は、二次電池のインピーダンスの周波数特性を取得してよい。測定部110は、二次電池のインピーダンスを取得する周波数応答解析器(FRA)を含んでよい。
【0033】
入力部120は、演算部200に必要な情報および/または指示を入力する。入力部120は、測定部110が取得した二次電池の電圧、電荷量、インピーダンスの周波数特性等の測定値を演算部200に入力してよい。また、入力部120は、電圧等の測定に係る試験規格に関する情報を演算部200に入力してよい。入力部120は、二次電池の電解液の組成情報、型番、定格容量、満充電電圧、定格電圧等の二次電池の仕様や性能に関する情報を演算部200に入力してよい。
【0034】
入力部120は、演算部200に接続されたキーボードまたはマウスなどの入力機器であってよいが、これらに限らない。
【0035】
記憶部130は、入力部120が入力した測定値や二次電池に関する情報、演算部200で処理後のデータ等を格納する。記憶部130は、メモリ又はハードディスク等の記憶装置であってよい。記憶部130は、演算部200からの呼び出しを受け、格納されたデータを演算部200に随時提供してよい。
【0036】
出力部140は、演算部200の処理結果を出力する。出力部140は、処理結果を、グラフ形式及び/又は表形式で出力してよい。一例として、出力部140は、演算部200に接続されたモニター等の出力機器であってよいが、これに限らない。
【0037】
演算部200は、入力部120、記憶部130及び出力部140と接続され、入力部120から取得した二次電池に係る情報に基づいて、二次電池の状態を推定する。演算部200は、対応情報取得部210、変化情報取得部220、回帰部230、状態推定部240を有してよい。演算部200は、コンピュータである。演算部200は、1台のコンピュータに備えられてもよく、各機能が分散して複数台のコンピュータに備えられてもよい。
【0038】
対応情報取得部210は、入力部120が入力した二次電池の電圧及び電荷量の測定値に基づき、電圧の変化量に対する電荷量の変化量である変化量比率と、変化量比率と電圧及び/又は電荷量との対応を示す対応情報を取得する。
【0039】
対応情報取得部210は、 測定部110が取得した複数の時点における二次電池の複数の電圧及び/又は複数の電荷量を平均化して、平均化電圧及び/又は平均化電荷量を算出してよい。対応情報取得部210は、複数の平均化電圧及び/又は複数の平均化電荷量を少なくとも部分的に用いて、変化量比率を算出してよい。
【0040】
また、対応情報取得部210は、測定部110が取得した複数の時点における二次電池の複数の電圧及び/又は複数の電荷量の値から、補間により、補間電圧及び/又は補間電荷量を算出してよい。対応情報取得部210は、複数の補間電圧及び/又は複数の補間電荷量を少なくとも部分的に用いて、変化量比率を算出してよい。平均化電圧、平均化電荷量、補間電圧及び補間電荷量の算出方法については後述する。
【0041】
対応情報取得部210は、変化量比率の極大値並びに極大値に対応する二次電池の電圧及び/又は電荷量であるピーク位置を、対応情報として取得してよい。変化量比率の極大値及びピーク位置の詳細については後述する。対応情報取得部210は、取得した対応情報を、変化情報取得部220に出力する。
【0042】
変化情報取得部220は、対応情報の異なるサイクルにおける変化を示す変化情報を取得する。変化情報取得部220は、変化量比率の極大値の異なるサイクルにおける変化を示す極大値変化量を算出してよい。また、変化量比率の極大値に対応するピーク電圧の異なるサイクルにおける変化を示すピーク電圧変化量、又は、変化量比率の極大値に対応するピーク電荷量の異なるサイクルにおける変化を示すピーク電荷量変化量を算出してよい。極大値変化量、ピーク電圧変化量及びピーク電荷量変化量の詳細については後述する。変化情報取得部220は、取得した変化情報を、回帰部230及び/又は状態推定部240に出力する。
【0043】
回帰部230は、変化情報取得部220が取得した変化情報及び測定部110が取得したインピーダンスの周波数特性の測定値に基づいて、変化情報からインピーダンスの周波数特性を推定する回帰式を回帰する。回帰部230は、極大値変化量及び/又はピーク電圧変化量及び/又はピーク電荷量変化量を説明変数とし、インピーダンスの周波数特性を目的変数とする回帰式を生成してよい。回帰式の詳細については後述する。回帰部230は、回帰式を状態推定部240に出力する。
【0044】
状態推定部240は、二次電池の状態を示す状態情報と変化情報との相関関係に基づき、二次電池の状態を推定する。
【0045】
状態情報は、二次電池のインピーダンスの周波数特性を有してよい。状態推定部240は、二次電池の変化情報とインピーダンスの周波数特性との相関関係に基づき、変化情報に対応する二次電池のインピーダンスの周波数特性を推定してよい。状態推定部240は、回帰部230が生成した回帰式に基づき、二次電池の変化情報からインピーダンスの周波数特性を推定してよく、推定したインピーダンスの周波数特性に基づき、二次電池の状態を推定してよい。二次電池の状態の推定の詳細については後述する。
【0046】
状態推定部240は、機械学習を用いて生成されたモデルに基づいて、変化情報からインピーダンスの周波数特性を予測してもよい。例えば、回帰木またはランダムフォレスト(Random Forest)などの木分析、ニューラルネットワーク、ベイズ分析、または、これらの組み合わせなどにより予測モデルを学習し、変化情報からインピーダンスの周波数特性を予測してよい。
【0047】
状態推定部240は、推定したインピーダンスの周波数特性、二次電池の状態等の処理結果を、出力部140に出力してよい。
【0048】
図1に示した二次電池状態推定装置100によれば、測定に長時間を要するインピーダンスの周波数特性の測定を行うことなく、簡便かつ迅速に二次電池の劣化状況等の状態を推定することができる。
【0049】
図1に示した二次電池状態推定装置100は、二次電池を電源に含むシステム中に備えられてよい。例えば、二次電池状態推定装置100は、蓄電モジュール、電力回生システム、電力負荷平準化システム、無停電電源システム、非接触給電システム、エナジーハーベストシステム、自然エネルギー蓄電システム、電動パワーステアリングシステム、非常用電源システム、インホイールモーターシステム、アイドリングストップシステム、電気自動車、プラグインハイブリッド自動車、電動バイク、急速充電システム、携帯電話、スマートフォン、パソコン、又は蓄電システムなどに備えられてよい。これらの二次電池を電源に含むシステムを二次電池デバイスともいう。
【0050】
例えば、二次電池状態推定装置100は、スマートフォン等の二次電池デバイス中に備えられ、又は、二次電池デバイスに記憶されるOS又はアプリケーション等のプログラムにより実装されてよい。ここで、ユーザ/システムの操作に応じて、又は、定期的に、二次電池デバイスは、二次電池状態推定装置100を利用して搭載する二次電池の劣化状況を診断してよい。
【0051】
本実施形態の二次電池状態推定装置100を備えたシステムにより、充放電サイクルで測定した電圧及び電荷量に基づき、簡便かつ迅速に二次電池の劣化状況等の状態を把握することができ、電源に起因するトラブルを回避できる。
【0052】
次に、二次電池状態推定方法について説明する。本実施形態の二次電池状態推定方法は、二次電池の電圧の変化量に対する電荷量の変化量である変化量比率と、二次電池の電圧及び/又は電荷量との対応を示す対応情報の異なるサイクルにおける変化に基づいて、二次電池の状態を推定する。
【0053】
図2は、本実施形態の二次電池状態推定方法の処理フローの一例を示す。二次電池状態推定装置100は、
図2のS100からS500の処理を行うことにより、二次電池の状態を推定することができる。なお、説明の便宜上、S100からS500の処理を順番に説明するが、これらの処理は少なくとも一部が並列に実行されるものであってもよいし、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各ステップを入れ替えて実行されてもよいし、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で一部のステップを省略して実行されてもよい。
【0054】
図2に示す二次電池状態推定方法は、対応情報取得段階S100、変化情報取得段階S200、測定段階S300、回帰段階S400及び状態推定段階S500を備える。
【0055】
また、本実施形態では、上記のS100~S500を実行させるコンピュータプログラムを提供する。プログラムは、上記の二次電池状態推定装置100の記憶部130に格納されてよい。また、二次電池状態推定装置100は、上記のS100~S500を実行するプログラムを格納したコンピュータであってよい。
【0056】
上記処理フローにおいて、まずS100を実行してよい。S100において、二次電池状態推定装置100は、二次電池の電圧の変化量に対する電荷量の変化量である変化量比率と、二次電池の電圧及び/又は電荷量との対応を示す対応情報を取得する。
【0057】
図3は、対応情報取得段階S100の一例を示す。S100はS110~S150を実行することにより、実現されてよい。
【0058】
まずS110において、対応情報取得部210は、二次電池の充放電サイクルのサイクル回数N(N≧1)における複数の時点の二次電池の複数の電圧及び複数の電荷量を取得する。初回のS110においてN=1であってよく、2回目以降のS110においてNは予め定められた数(例えば1又は10)ずつ増加していくものであってよい。
【0059】
S110において、測定部110は、Nサイクル目における二次電池の電圧及び電荷量を測定してよい。これに代えて測定部110は、既に測定済みで記憶済みの二次電池の電圧及び電荷量から、Nサイクル目の数値を読み出してもよい。
【0060】
次にS120において、対応情報取得部210は、複数の電圧及び/又は電荷量を平均化し、それぞれ平均化電圧及び/又は平均化電荷量を取得する。対応情報取得部210は、例えば、サイクル回数Nの時点Tにおいて、時点Tの周辺の特定の時間内の複数の時点で複数の電圧及び/電荷量を取得し、取得した複数の電圧及び/又は電荷量の値を平均して、平均化電圧及び/又は平均化電荷量を取得してよい。
【0061】
なお、平均化する電圧及び電荷量の値の個数は、時点Tの前後2~20時点の電圧及び電荷量の値が用いられてよい。例えば、対応情報取得部210は、時点Tとその前後5時点ずつの11時点の電圧及び/又は電荷量の値を平均化してもよい。平均化電圧及び/又は平均化電荷量の値が離散的となる場合は、対応情報取得部210は、平均化する電圧及び電荷量の値の個数を増やしてもよい。
【0062】
図4は、平均化電圧及び/又は平均化電荷量を用いた変化量比率の算出方法の一例を示す。
図4の具体例では、対応情報取得部210は、時点T
1、T
2及びT
3において、それぞれ、T
1、T
2及びT
3とその前後の複数の時点で取得した電圧1102、1104及び1106の値を平均して、それぞれ時点T
1、T
2及びT
3における平均化電圧1202、1204及び1206の値V
1、V
2及びV
3を算出する。
【0063】
また、対応情報取得部210は、時点T1、T2及びT3において、それぞれ、T1、T2及びT3とその前後の複数の時点で取得した電荷量1112、1114及び1116の値を平均して、それぞれ時点T1、T2及びT3における平均化電荷量1212、1214及び1216の値Q1、Q2及びQ3を算出する。
【0064】
次に、S130において、対応情報取得部210は、複数の平均化電圧及び/又は平均化電荷量を用いて変化量比率を算出する。対応情報取得部210は、例えば、サイクル回数Nにおける所定の時間間隔で取得した複数の平均化電圧の変化量を計算し、当該時間間隔で取得した複数の平均化電荷量の変化量を計算して、電圧の変化量に対する電荷量の変化量を計算することで、変化量比率を算出してよい。
【0065】
変化量比率を取得する時点の間隔は、充放電サイクルにかかる時間、電圧及び電荷量の変化の速度に基づき設定されてよい。対応情報取得部210は、例えば、変化量比率を取得する時間の間隔を、10秒から10分の間にしてよい。具体的には、1分間隔としてもよい。
【0066】
図4の例において、対応情報取得部210は、時点T
2における電圧の変化量1302及び電荷量の変化量1312を、それぞれ、dV(T
2)=V
2-V
1及びdQ(T
2)=Q
2-Q
1で算出してよい。また、対応情報取得部210は、T
3における電圧の変化量1304及び電荷量の変化量1314を、それぞれ、dV(T
3)=V
3-V
2及びdQ(T
3)=Q
3-Q
2で算出してよい。対応情報取得部210は、時点T
2及びT
3における変化量比率を、それぞれdQ/dV(T
2)=dQ(T
2)/dV(T
2)、dQ/dV(T
3)=dQ(T
3)/dV(T
3)で算出してよい。
【0067】
S130において、平均化電圧及び/又は平均化電荷量を用いる変化量比率の算出方法を適用することで、本実施形態の二次電池状態推定方法は、二次電池の充放電サイクルにおいて電圧値の局所的な変化が生じ、電圧の値が離散的になったとしても、影響を最小限にし、連続的な変化量比率を取得することを可能にする。これにより、変化量比率の極大値を明確に判別することができる。なお、変化量比率の算出に当たり、対応情報取得部210は、平均化電圧及び/又は平均化電荷量を用いなくてもよい。
【0068】
図5は、変化量比率の算出方法の他の一例を示す。対応情報取得部210は、充電開始後の時点T
1、T
2及びT
3のそれぞれで取得した電圧1122、1124及び1126の値をV
1、V
2及びV
3とし、時点T
1、T
2及びT
3のそれぞれで取得した電荷量1132、1134、及び1136の値をQ
1、Q
2及びQ
3としたとき、T
2における電圧の変化量1322及び電荷量の変化量1332は、それぞれ、dV(T
2)=V
2-V
1及びdQ(T
2)=Q
2-Q
1で算出してよい。また、対応情報取得部210は、T
3における電圧の変化量1324及び電荷量の変化量1334は、それぞれ、dV(T
3)=V
3-V
2及びdQ(T
3)=Q
3-Q
2で算出してよい。
【0069】
このとき、対応情報取得部210は、時点T2及びT3における変化量比率を、それぞれdQ/dV(T2)=dQ(T2)/dV(T2)、dQ/dV(T3)=dQ(T3)/dV(T3)で算出してよい。このように電圧や電荷量を平均化せずにそのまま用いてもよい。
【0070】
S130において、対応情報取得部210は、複数の補間電圧及び/又は複数の補間電荷量を用いて、変化量比率を算出してもよい。対応情報取得部210は、S110において取得した複数の時点の電圧及び電荷量の測定値から、測定値を取得していない時点の電圧及び電荷量を補間により予測して、補間電圧及び/又は補間電荷量を取得してよい。対応情報取得部210は、従来知られた補間公式を適用して補間電圧及び補間電荷量を取得してよい。
【0071】
次に、S140において、対応情報取得部210は、変化量比率の極大値並びに極大値に対応する電圧及び/又は電荷量であるピーク位置を取得する。ピーク位置とは、変化量比率と電圧及び/又は電荷量とを座標軸上にプロットしたとき、変化量比率が極大値を示すときの電圧及び/又は電荷量の座標軸上の位置を意味する。
【0072】
図6は、ピーク位置の例を示す。
図6のグラフの縦軸は変化量比率(dQ/dV)を示し、横軸は電圧(V)を示す。
図6において、サイクル回数(N)として、2回目、30回目、50回目及び100回目でそれぞれ取得した二次電池の電圧と変化量比率(dQ/dV)を、それぞれ横軸及び縦軸にプロットした電圧-変化量比率曲線1410、1420、1430及び1440が示されている。
【0073】
図6の例においては、電圧-変化量比率曲線1410、1420、1430及び1440では、それぞれ極大値と極大値に対応する電圧のピーク値が現れる。例えば、電圧3.60から3.75Vの間に、電圧-変化量比率曲線1410、1420、1430及び1440で、それぞれピーク1412、1422、1432及び1442が存在する。
【0074】
対応情報取得部210は、ピーク位置として、
図6で示すピーク1412の座標における電圧と当該変化量比率のペア(1416、1414)、及び、ピーク1442の座標における電圧と当該変化量比率のペア(1446、1444)を取得する。対応情報取得部210は、ピーク1422及びピーク1432の座標も同様に取得してよい。
【0075】
S150において、対応情報取得部210は、S110~S150のループを終了するか否か判断する。例えば、対応情報取得部210は、全てのサイクルについてS110~S150のループを完了したと判断する場合(すなわちN=終了サイクルの場合)、S100を終了させてS200へ処理を進める。全てのサイクルについてループの処理が完了していないと判断する場合、Nの値をN+nに更新した上で、再びS110からS150を実行する。なお、異なるサイクルは、サイクル回数Nの次のサイクル(
図3におけるn=1)であってよいが、nが2以上離れた回数のサイクルであってもよい。例えば、n=100であってもよい。
【0076】
二次電池状態推定装置100は、S100の次に、S200を実行する。変化情報取得部220は、S200において、S100で測定した複数の異なるサイクル回数Na、Nb(Nb>Na)でそれぞれ取得した、変化量比率の極大値並びに極大値に対応する電圧及び/又は電荷量のピーク位置に基づき、異なるサイクルNa、Nbの間の極大値変化量及び/又はピーク電圧変化量及び/又はピーク電荷量変化量を取得する。Na及びNbは予め定められていてよく、又は、二次電池状態推定装置100のユーザが都度入力してもよい。
【0077】
変化情報取得部220は、サイクルNbで取得された極大値、ピーク電圧及びピーク電荷量の値とNaで取得された極大値、ピーク位置の電圧及び電荷量の値の差を算出することで、極大値変化量、ピーク電圧変化量及びピーク電荷量変化量を取得してよい。
【0078】
例えば、変化情報取得部220は、ピーク位置の電圧と変化量比率のペアとして、サイクルNaで(Va、dQ/dV(Va))を取得し、サイクルNbで(Vb、dQ/dV(Vb))を取得した場合、ピーク電圧変化量を、ピーク電圧変化量=Vb-Vaで算出してよく、極大値変化量を、極大値変化量=dQ/dV(Vb)-dQ/dV(Va)で算出してよい。
【0079】
また、変化情報取得部220は、ピーク位置の電荷量と変化量比率のペアとして、サイクルNaで(Qa、dQ/dV(Qa))を取得し、サイクルNbで(Qb、dQ/dV(Qb))を取得した場合、ピーク電荷量変化量を、ピーク電荷量変化量=Qb-Qaで算出してよく、極大値変化量を、極大値変化量=dQ/dV(Qb)-dQ/dV(Qa)で算出してよい。
【0080】
ここで、サイクル回数Naは、二次電池の劣化が比較的少ないサイクルの回数であってよい。例えばNa=1~10であってよい。
【0081】
図6で示す例では、Na=2として2回目のサイクルにおける電圧-変化量比率曲線1410のピーク1412は、極大値1414と電圧のピーク位置1416である。また、Nb=100として100回目のサイクルにおける電圧-変化量比率曲線1440のピーク1442は、極大値1444と電圧のピーク位置1446である。このとき、変化情報取得部220は、100回目と2回目のサイクルにおける、極大値1444と1414の差を算出して、極大値変化量2010として取得してよい。また、変化情報取得部220は、電圧のピーク位置1446と1416の差を算出して、ピーク電圧変化量2020として取得してよい。
【0082】
なお、変化情報取得部220は、極大値変化量及びピーク電圧変化量を、電圧-変化量比率曲線1410と、電圧-変化量比率曲線1420又は1430との間で算出してもよい。このとき、変化情報取得部220は、極大値変化量及びピーク電圧変化量を、ピーク1422又は1432の極大値及びピーク位置に対し、ピーク1412の極大値及びピーク電圧との差分に基づいて算出してよい。また、変化情報取得部220は、極大値変化量及びピーク電圧変化量を、ピーク1424又は1434の極大値及びピーク位置に対し、ピーク1418の極大値及びピーク位置の差分に基づいて算出してもよい。
【0083】
二次電池状態推定装置100は、S200の次にS300を実行する。測定部110は、回帰段階S400における目的変数とするため、S300において、二次電池のインピーダンスの周波数特性の測定値を取得する。測定部110は、周波数応答解析器(FRA) を用いて、二次電池のインピーダンスの周波数特性を測定してよい。
【0084】
図7は、インピーダンスの周波数特性の一例を示す。
図7のグラフの縦軸はインピーダンス(Ω)を示し、横軸は周波数(Hz)を示す。
図7において、周波数応答解析器で、二次電池のサイクル前と後で取得した周波数とインピーダンスを、それぞれ横軸及び縦軸にプロットした周波数-インピーダンス曲線3010及び3020が示されている。
【0085】
二次電池は、充放電サイクルの回数の増加に伴い、徐々に電極等の劣化が進行するが、劣化が進行する電極に応じ、インピーダンスに特徴的な変化が生じる。例えば、正極の劣化の進行に伴い、1.0~100Hzの周波数域3030(「正極領域」ということがある。)において、インピーダンスの極大値に特徴的な変化3040が生じる。また、負極の劣化の進行に伴い、1000~100000Hzの周波数域3050(「負極領域」ということがある。)において、インピーダンスの極大値に特徴的な変化3060が生じる。
【0086】
したがって、測定部110は、S300において、正極領域におけるインピーダンスの極大値の変化量、及び、負極領域におけるインピーダンスの極大値の変化量を、二次電池の状態を示す状態情報であるインピーダンスの周波数特性として取得することができる。測定部110は、正極領域におけるインピーダンスの極大値の変化量、及び、負極領域におけるインピーダンスの極大値の変化量を、S100で二次電池について対応情報を取得したサイクル回数を含むサイクルで取得してよい。
【0087】
なお、本実施形態では、二次電池状態推定装置100が、S200の次にS300を実行する順序で説明したが、S300は、S400の実行前であれば、どの段階で行ってもよい。例えば、二次電池状態推定装置100は、S100の前にS300を実行してもよい。
【0088】
S200及びS300で、極大値変化量及び/又はピーク電圧変化量及び/又はピーク電荷量変化量並びにインピーダンスの周波数特性の測定値を取得した後、二次電池状態推定装置100は、S400を実行する。S400において、回帰部230は、極大値変化量及び/又はピーク電圧変化量及び/又はピーク電荷量変化量並びにインピーダンスの周波数特性の測定値に基づき、回帰式を作成する。回帰部230は、説明変数を極大値変化量及び/又はピーク電圧変化量及び/又はピーク電荷量変化量とし、目的変数をインピーダンスの周波数特性として、回帰式を生成してよい。
【0089】
回帰部230は、従来知られた回帰分析の手法を適用してよい。例えば、リッジ回帰、PLS回帰、SVR等の回帰分析の手法を適用してよい。また、二次電池状態推定装置100は、回帰式に替え、インピーダンスの周波数特性を、ニューラルネットワークなどの機械学習により予測モデルを学習し、当該予測モデルに基づき予測してもよい。
【0090】
以下に、S400で生成する回帰式において、説明変数と目的変数の相関関係を検証した結果を示す。表1は、説明変数として用いた変化量比率の極大値変化量及びピーク電圧変化量と、目的変数として用いた正極領域におけるインピーダンスの極大値の変化量と負極領域におけるインピーダンスの極大値の変化量を示す。
【表1】
【0091】
図8A及び
図8Bは、回帰式の一例を示す。
図8Aは、説明変数として表1に示したピーク電圧変化量及び極大値変化量を用い、目的変数として、表1の正極領域におけるインピーダンスの極大値の変化量を用いて、リッジ回帰により作成した回帰式の例である。この具体例で、回帰部230は、ピーク電圧変化量をx、極大値変化量をy、正極領域のインピーダンスの極大値の変化量をzで表したとき、z=52.94x+0.95y+6.015の関係を示す回帰式を生成した。生成された回帰式は、説明変数と目的変数の間で強い相関(R2=0.921)を有していた。
【0092】
図8Bは、説明変数として表1に示したピーク電圧変化量及び極大値変化量を用い、目的変数として、表1の負極領域におけるインピーダンスの極大値の変化量を用いて、PLS回帰により作成した回帰式の例である。この具体例で、回帰部230は、ピーク電圧変化量をx、極大値変化量をy、負極領域のインピーダンスの極大値の変化量をzで表したとき、z=18.12x-1.18yー1.35の関係を示す回帰式を生成した。回帰式は、説明変数と目的変数の間で相関(R2=0.588)を有していた。
【0093】
上記処理フローでは、S400の終了後、S500を実行する。S500は、二次電池の状態を示す状態情報と変化情報との相関関係に基づき、二次電池の状態を推定する。
【0094】
図9は、状態推定段階S500の一例を示す。S500は、S510及びS520を実行することにより、実現されてよい。まずS510で、状態推定部240は、S400で生成した回帰式に基づき、二次電池のインピーダンスの周波数特性を推定する。回帰式は、極大値変化量及び/又はピーク電圧変化量及び/又はピーク電荷量変化量を説明変数に含み、インピーダンスの周波数特性を目的変数に含んでよい。
【0095】
二次電池状態推定装置100は、S510で説明変数として用いる極大値変化量及び/又はピーク電圧変化量及び/又はピーク電荷量変化量を、S100について説明した方法と同様の方法で取得してよい。
【0096】
次に、S520で、状態推定部240は、S510で推定したインピーダンスの周波数特性から予め定められた周波数におけるインピーダンス値の変化の程度に基づいて、二次電池における電極の劣化を推定する。
【0097】
S520において、予め定められた周波数におけるインピーダンス値の変化は、正極領域におけるインピーダンスの極大値の変化量及び/又は負極領域におけるインピーダンスの極大値の変化量であってよい。正極領域におけるインピーダンスの極大値の変化量及び/又は負極領域におけるインピーダンスの極大値の変化量については、上述した説明がそのまま適用されてよい。S520において、状態推定部240は、複数のサイクルについて、S510で回帰式に基づき推定した正極領域のインピーダンスの極大値の変化量、及び、負極領域のインピーダンスの極大値の変化量を、グラフ上にプロットし描写したグラフの形状に基づき、サイクル回数による二次電池の劣化状態を推定できる。
【0098】
図10Aから10Cは、状態推定段階S500の具体例を示す。
図10Aから10Cは、正極領域におけるインピーダンスの極大値の変化量(Ω)及び負極領域におけるインピーダンスの極大値の変化量(Ω)を、それぞれ横軸及び縦軸にプロットしたグラフを示す。
【0099】
図10Aでは、正極領域におけるインピーダンスの極大値の変化量と負極領域におけるインピーダンスの極大値の変化量との関係を示す曲線5010が、略直線状のグラフ形状を示す。このとき、状態推定部240は、二次電池の正極と負極とがサイクル回数の増加に伴い一様に劣化すると推定できる。
【0100】
図10Bでは、サイクル回数の増加に伴い曲線5020が折れ曲がり、負極領域におけるインピーダンスの極大値の変化量が、正極領域における極大値の変化量に対し、急激に増加するグラフ形状を示す。このとき、状態推定部240は、曲線5020の折れ曲がりを示すサイクル回数の付近で、負極の劣化が急激に進行する劣化状態と推定できる。
【0101】
図10Cでは、曲線5030において正極領域における極大値の増加が、負極領域における極大値の変化に比べて大きいグラフ形状を示す。このとき、状態推定部240は、二次電池において正極の劣化の進行が早いことが推定できる。
【0102】
S500において、状態推定部240は、状態変化情報に基づき、二次電池の状態を推定してもよい。例えば、状態推定部240は、電圧-電荷量比率曲線におけるピーク位置の極大値の変化及び電圧及び/又は電荷量の変化と二次電池の劣化特性の相関に基づき、二次電池の劣化を推定してよい。
【0103】
図6に示したピーク位置の例において、電圧3.60Vから3.75Vの間に存在するピークは、変化量比率の極大値の変化が二次電池の負極の劣化と相関があり、ピーク位置における電圧の変化が正極電位の上昇及び内部抵抗の増加と相関がある。したがって、状態推定部240は、電圧-電荷量比率曲線におけるピーク位置の極大値の変化及び電圧及び/又は電荷量の変化に基づき、二次電池において劣化が正極、負極のいずれで進行してるか等、劣化の進行状況を推定することができる。
【0104】
図11は、本実施形態の二次電池状態推定方法のフローの変形例を示す。本実施形態の二次電池状態推定方法は、既存の回帰式を流用できる場合は、
図2で示した処理フローのうち、測定段階S400及び回帰段階S500を省略してよい。
【0105】
本実施形態の二次電池状態推定方法により、インピーダンスの周波数特性の測定値と、極大値変化量及び/又はピーク電圧変化量及び/又はピーク電荷量変化量との間で回帰式を作成し、二次電池の極大値変化量及び/又はピーク電圧変化量及び/又はピーク電荷量変化量に基づき、インピーダンスの周波数特性を推定することが可能となる。また、インピーダンスの周波数特性として、二次電池の劣化に伴うインピーダンスの特徴的な変化量を選定することで、二次電池についてサイクルごとのインピーダンスを測定しなくても、電圧と電荷量の測定値に基づいて、二次電池のどの電極の劣化が進行しているかなど、劣化等の状態を推定することができる。
【0106】
図12は、本発明の複数の態様が全体的または部分的に具現化されてよいコンピュータ2200の例を示す。コンピュータ2200にインストールされたプログラムは、コンピュータ2200に、本発明の実施形態に係る装置に関連付けられる操作または当該装置の1または複数のセクションとして機能させることができ、または当該操作または当該1または複数のセクションを実行させることができ、および/またはコンピュータ2200に、本発明の実施形態に係るプロセスまたは当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ2200に、本明細書に記載のフローチャートおよびブロック図のブロックのうちのいくつかまたはすべてに関連付けられた特定の操作を実行させるべく、CPU2212によって実行されてよい。
【0107】
本実施形態によるコンピュータ2200は、CPU2212、RAM2214、グラフィックコントローラ2216、およびディスプレイデバイス2218を含み、それらはホストコントローラ2210によって相互に接続されている。コンピュータ2200はまた、通信インターフェイス2222、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROMドライブ2226、およびICカードドライブのような入/出力ユニットを含み、それらは入/出力コントローラ2220を介してホストコントローラ2210に接続されている。コンピュータはまた、ROM2230およびキーボード2242のようなレガシの入/出力ユニットを含み、それらは入/出力チップ2240を介して入/出力コントローラ2220に接続されている。
【0108】
CPU2212は、ROM2230およびRAM2214内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。グラフィックコントローラ2216は、RAM2214内に提供されるフレームバッファ等またはそれ自体の中にCPU2212によって生成されたイメージデータを取得し、イメージデータがディスプレイデバイス2218上に表示されるようにする。
【0109】
通信インターフェイス2222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。ハードディスクドライブ2224は、コンピュータ2200内のCPU2212によって使用されるプログラムおよびデータを格納する。DVD-ROMドライブ2226は、プログラムまたはデータをDVD-ROM2201から読み取り、ハードディスクドライブ2224にRAM2214を介してプログラムまたはデータを提供する。ICカードドライブは、プログラムおよびデータをICカードから読み取り、および/またはプログラムおよびデータをICカードに書き込む。
【0110】
ROM2230はその中に、アクティブ化時にコンピュータ2200によって実行されるブートプログラム等、および/またはコンピュータ2200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。入/出力チップ2240はまた、様々な入/出力ユニットをパラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入/出力コントローラ2220に接続してよい。
【0111】
プログラムが、DVD-ROM2201またはICカードのようなコンピュータ可読媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読媒体から読み取られ、コンピュータ可読媒体の例でもあるハードディスクドライブ2224、RAM2214、またはROM2230にインストールされ、CPU2212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ2200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置または方法が、コンピュータ2200の使用に従い情報の操作または処理を実現することによって構成されてよい。
【0112】
例えば、通信がコンピュータ2200および外部デバイス間で実行される場合、CPU2212は、RAM2214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インターフェイス2222に対し、通信処理を命令してよい。通信インターフェイス2222は、CPU2212の制御下、RAM2214、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROM2201、またはICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ処理領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、またはネットワークから受信された受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ処理領域等に書き込む。
【0113】
また、CPU2212は、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROMドライブ2226(DVD-ROM2201)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイルまたはデータベースの全部または必要な部分がRAM2214に読み取られるようにし、RAM2214上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU2212は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックする。
【0114】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、およびデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理を受けてよい。CPU2212は、RAM2214から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプの操作、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM2214に対しライトバックする。また、CPU2212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU2212は、第1の属性の属性値が指定される、条件に一致するエントリを当該複数のエントリの中から検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0115】
上で説明したプログラムまたはソフトウェアモジュールは、コンピュータ2200上またはコンピュータ2200近傍のコンピュータ可読媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワークまたはインターネットに接続されたサーバーシステム内に提供されるハードディスクまたはRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読媒体として使用可能であり、それによりプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ2200に提供する。
【0116】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0117】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0118】
100 二次電池状態推定装置
110 測定部
120 入力部
130 記憶部
140 出力部
200 演算部
210 対応情報取得部
220 変化情報取得部
230 回帰部
240 状態推定部
1102 電圧
1104 電圧
1106 電圧
1112 電荷量
1114 電荷量
1116 電荷量
1122 電圧
1124 電圧
1126 電圧
1132 電荷量
1134 電荷量
1136 電荷量
1202 平均化電圧
1204 平均化電圧
1206 平均化電圧
1212 平均化電荷量
1214 平均化電荷量
1216 平均化電荷量
1302 電圧の変化量
1304 電圧の変化量
1312 電荷量の変化量
1314 電荷量の変化量
1322 電圧の変化量
1324 電圧の変化量
1332 電荷量の変化量
1334 電荷量の変化量
1410 電圧-変化量比率曲線
1420 電圧-変化量比率曲線
1430 電圧-変化量比率曲線
1440 電圧-変化量比率曲線
1412 ピーク
1414 極大値
1416 電圧のピーク位置
1418 ピーク
1422 ピーク
1424 ピーク
1432 ピーク
1434 ピーク
1442 ピーク
1444 極大値
1446 電圧のピーク位置
2010 極大値変化量
2020 ピーク電圧変化量
2200 コンピュータ
2201 DVD-ROM
2210 ホストコントローラ
2212 CPU
2214 RAM
2216 グラフィックコントローラ
2218 ディスプレイデバイス
2220 入/出力コントローラ
2222 通信インターフェイス
2224 ハードディスクドライブ
2226 DVD-ROMドライブ
2230 ROM
2240 入/出力チップ
2242 キーボード
3010 周波数-インピーダンス曲線
3020 周波数-インピーダンス曲線
3030 正極領域
3040 特徴的な変化
3050 負極領域
3060 特徴的な変化
5010 曲線
5020 曲線
5030 曲線