(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024058206
(43)【公開日】2024-04-25
(54)【発明の名称】対象物撮像機構
(51)【国際特許分類】
H04N 5/222 20060101AFI20240418BHJP
H04N 23/60 20230101ALI20240418BHJP
H04N 23/56 20230101ALI20240418BHJP
【FI】
H04N5/222 100
H04N5/232 290
H04N5/225 600
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022165422
(22)【出願日】2022-10-14
(71)【出願人】
【識別番号】515231472
【氏名又は名称】田中 秀樹
(71)【出願人】
【識別番号】521407463
【氏名又は名称】日笠 克己
(71)【出願人】
【識別番号】522116720
【氏名又は名称】株式会社ナックス
(74)【代理人】
【識別番号】110000800
【氏名又は名称】デロイトトーマツ弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】田中 秀樹
【テーマコード(参考)】
5C122
【Fターム(参考)】
5C122FH11
5C122GD01
5C122GE04
5C122GE11
5C122GG10
5C122HA46
(57)【要約】
【課題】コストの低減を図りながら、車両など比較的大型かつ重量が大きい対象物を複数の方向から撮像しうる機構を提供する。
【解決手段】回転支持機構10が対象物Pに対して取り付けられ、かつ、当該回転支持機構10により指定軸線Qのまわりに回転可能に支持されている第1支持部材11により撮像装置110が対象物Pから離間した状態で支持される。そして、第1支持部材11が指定軸線Qまわりに回転されることで、撮像装置110を当該指定軸線Qまわりに公転させながら当該撮像装置110に対象物Pを異なる方向から連続的または断続的に撮像させることができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象物に対して取り外し可能に取り付けられる回転支持機構と、
前記回転支持機構によって指定軸線のまわりに回転可能に支持され、かつ、前記対象物から離間した状態で撮像装置を前記指定軸線まわりに公転可能に支持する第1支持部材と、
を備えている
対象物撮像機構。
【請求項2】
請求項1に記載の対象物撮像機構において、
前記回転支持機構によって前記指定軸線のまわりに回転可能に支持され、かつ、前記回転支持機構を基準として前記撮像装置とは反対側において前記対象物から離間した状態で視覚的効果を奏する板状部材を前記指定軸線まわりに公転可能に支持する第2支持部材を備えている
対象物撮像機構。
【請求項3】
請求項2に記載の対象物撮像機構において、
前記板状部材に画像または光を投影する投影装置を、前記指定軸線まわりに回転または公転可能に支持する副支持機構を備えている
対象物撮像機構。
【請求項4】
請求項1に記載の対象物撮像機構において、
前記回転支持機構によって前記指定軸線のまわりに回転可能に支持され、かつ、前記回転支持機構を基準として前記対象物から離間した状態で、前記対象物に画像または光を投影する投影装置を前記指定軸線まわりに公転可能に支持する第3支持部材を備えている
対象物撮像機構。
【請求項5】
請求項1に記載の対象物撮像機構において、
前記第1支持部材により支持されている状態の前記撮像装置により一または複数の方向から撮像された前記対象物の撮像画像に基づき、前記対象物に対する前記回転支持機構の取付態様の適否を判定し、前記対象物に対する前記回転支持機構の取付態様の適否の判定結果に応じた示唆情報を出力インターフェースに出力させる撮像制御装置と、を備えている
対象物撮像機構。
【請求項6】
請求項5に記載の対象物撮像機構において、
前記撮像制御装置が、前記第1支持部材により支持されている状態の前記撮像装置により一または複数の方向から撮像された前記対象物の撮像画像を入力データとして学習モデルに入力し、前記学習モデルの出力として前記対象物に対する前記回転支持機構の取付態様の適否の判定結果を得る
対象物撮像機構。
【請求項7】
請求項6に記載の対象物撮像機構において、
前記撮像制御装置が、前記第1支持部材により支持されている状態の前記撮像装置により一または複数の方向から撮像された前記対象物の撮像画像と、入力インターフェースを通じて入力された前記対象物に対する前記回転支持機構の取付態様の適否を表わす指標値との組み合わせを教師データとして前記学習モデルを構築する
対象物撮像機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両などの対象物を異なる複数の方向から撮像するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、対象物をターンテーブルの上に載せて回転させながら、当該ターンテーブルの周囲に固定された撮像装置により当該対象物を複数の方向から撮像する技術が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、車両のように人力によって動かすことが困難である程度に大型かつ重量が大きい対象物については、ターンテーブルの大型化が必要になり、コストが高くなる。このため、前記のような技術が適用される場面が制限されてしまう可能性がある。
【0005】
そこで、本発明は、コストの低減を図りながら、車両など比較的大型かつ重量が大きい対象物を複数の方向から撮像しうる機構を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の対象物撮像機構は、
対象物に対して取り外し可能に取り付けられる回転支持機構と、
前記回転支持機構によって指定軸線のまわりに回転可能に支持され、かつ、前記対象物から離間した状態で撮像装置を前記指定軸線まわりに公転可能に支持する第1支持部材と、
を備えている。
【0007】
当該構成の対象物撮像機構によれば、回転支持機構が対象物に対して取り付けられ、かつ、当該回転支持機構により指定軸線のまわりに回転可能に支持されている第1支持部材により撮像装置が対象物から離間した状態で支持される。そして、第1支持部材が指定軸線まわりに回転されることで、撮像装置を当該指定軸線まわりに公転させながら当該撮像装置に対象物を異なる方向から連続的または断続的に撮像させることができる。このように、対象物そのものを回転させる必要性がなく、かつ、構成の簡易化によってコストの低減を図りながら、車両など比較的大型かつ重量が大きい対象物を複数の方向から撮像することができる。
【0008】
前記構成の対象物撮像機構において、
前記回転支持機構によって指定軸線のまわりに回転可能に支持され、かつ、前記回転支持機構を基準として前記撮像装置とは反対側において前記対象物から離間した状態で視覚的効果を奏する板状部材を前記指定軸線まわりに公転可能に支持する第2支持部材を備えている
ことが好ましい。
【0009】
当該構成の対象物撮像機構によれば、対象物に対して取り付けられた回転支持機構により指定軸線のまわりに回転可能に支持されている第2支持部材により視覚的効果を奏する板状部材が対象物から離間した状態で支持される。第1支持部材に加えて第2支持部材が指定軸線まわりに回転されることで、回転支持機構を挟んで相互に反対側にある撮像装置および板状部材を当該指定軸線まわりに公転させることができる。これにより、撮像装置に対象物を異なる方向から連続的または断続的に撮像させる際に、板状部材によって背後に視覚的効果が付与された対象物の撮像画像が取得されうる。
【0010】
前記構成の対象物撮像機構において、
前記板状部材に画像または光を投影する投影装置を、前記指定軸線まわりに回転または公転可能に支持する副支持機構を備えている
ことが好ましい。
【0011】
当該構成の対象物撮像機構によれば、撮像装置に対象物を異なる方向から連続的または断続的に撮像させる際に、投影装置により板状部材に対して投影された画像(背景画像)または光によって背後に視覚的効果が付与された対象物の撮像画像が取得されうる。
【0012】
前記構成の対象物撮像機構において、
前記回転支持機構によって前記指定軸線のまわりに回転可能に支持され、かつ、前記回転支持機構を基準として前記対象物から離間した状態で、前記対象物に画像または光を投影する投影装置を前記指定軸線まわりに公転可能に支持する第3支持部材を備えている
ことが好ましい。
【0013】
当該構成の対象物撮像機構によれば、対象物に対して取り付けられた回転支持機構により指定軸線のまわりに回転可能に支持されている第3支持部材により投影装置が対象物から離間した状態で支持される。第1支持部材に加えて第3支持部材が指定軸線まわりに回転されることで、撮像装置および投影装置を当該指定軸線まわりに公転させることができる。これにより、撮像装置に対象物を異なる方向から連続的または断続的に撮像させる際に、投影装置による当該対象物への画像または光の投影効果が付与された対象物の撮像画像が取得されうる。
【0014】
前記構成の対象物撮像機構において、
前記第1支持部材により支持されている状態の前記撮像装置により一または複数の方向から撮像された前記対象物の撮像画像に基づき、前記対象物に対する前記回転支持機構の取付態様の適否を判定し、前記対象物に対する前記回転支持機構の取付態様の適否の判定結果に応じた示唆情報を出力インターフェースに出力させる撮像制御装置と、を備えている
ことが好ましい。
【0015】
当該構成の対象物撮像機構によれば、出力インターフェースを通じて、対象物に対する回転支持機構の取付態様の適否の判定結果に応じた示唆情報をユーザに伝えることができる。これにより、複数の方向から対象物を適当に撮像する観点から、当該判定結果が不適当であった場合、ユーザに当該対象物に対する回転支持機構の取付態様(取付位置・姿勢)を修正させることができる。
【0016】
前記構成の対象物撮像機構において、
前記撮像制御装置が、前記第1支持部材により支持されている状態の前記撮像装置により一または複数の方向から撮像された前記対象物の撮像画像を入力データとして学習モデルに入力し、前記学習モデルの出力として前記対象物に対する前記回転支持機構の取付態様の適否の判定結果を得る
ことが好ましい。
【0017】
当該構成の対象物撮像機構によれば、複数の方向から対象物を適当に撮像する観点から、ユーザに当該対象物に対する回転支持機構の取付態様(取付位置・姿勢)の適否がより的確に判定されうる。
【0018】
前記構成の対象物撮像機構において、
前記撮像制御装置が、前記第1支持部材により支持されている状態の前記撮像装置により一または複数の方向から撮像された前記対象物の撮像画像と、入力インターフェースを通じて入力された前記対象物に対する前記回転支持機構の取付態様の適否を表わす指標値との組み合わせを教師データとして前記学習モデルを構築する
ことが好ましい。
【0019】
当該構成の対象物撮像機構によれば、複数の方向から対象物を適当に撮像する観点から、ユーザに当該対象物に対する回転支持機構の取付態様(取付位置・姿勢)の適否がより的確に判定するための学習モデルが構築されうる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明の一実施形態としての対象物撮像機構の上方斜視図。
【
図2】対象物撮像機構を構成する撮像制御装置の構成説明図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
(構成)
図1に示されている本発明の一実施形態としての対象物撮像機構は、回転支持機構10と、第1支持部材11と、第2支持部材12と、を備えている。
【0022】
回転支持機構10は、
図1に示されているように対象物Pである車両(四輪自動車)のルーフパネルに対して、磁石式および/または吸着式などの取付方式にしたがって取り外し可能に取り付けられる。回転支持機構10は、基体101と、当該基体101に対してベアリングを介して回転可能に設けられている回転体102と、を備えている。回転体102の回転可能範囲は360°であってもよく、270°または180°など制限されていてもよい。等が制限のためのストッパが、基体101および/または回転体102に設けられていてもよい。第1支持部材11および第2支持部材12のそれぞれは、当該回転体102に対して、物理的に(圧着もしくは嵌着により、ボルト・ナットもしくはクランパなどにより機械的に)または化学的に(溶接もしくは接着などにより)連結または接合されている。
【0023】
第1支持部材11は、一端部が回転支持機構10(の回転体)に固定され、水平方向に略直線状に延在している第1アーム部材111と、当該第1アーム部材111の他端部から下方に延在する第2アーム部材112と、当該第2アーム部材112の下端部に設けられている撮像装置支持機構114と、を備えている。撮像装置支持機構114は、磁石式、吸着式および/または機械式の方式にしたがって撮像装置110をその光軸を対象物Pに向けた状態で取り外し可能に(好ましくは光軸の位置および姿勢を調整可能に)支持する。これにより、第1支持部材11は、対象物Pから離間した状態で撮像装置110を指定軸線Qまわりに公転可能または旋回可能に支持する。
【0024】
第1支持部材11において、第2アーム部材112が省略され、撮像装置支持機構114が第1アーム部材111の他端部に取り付けられていてもよい。第1アーム部材111が水平方向に対して傾斜して延在していてもよい。第1アーム部材111は、直線状ではなく円弧状など曲線状に延在していてもよい。第2アーム部材112が鉛直方向に対して傾斜して延在していてもよい。第2アーム部材112は、直線状ではなく円弧状など曲線状に延在していてもよい。
【0025】
第2支持部材12は、一端部が回転支持機構10(の回転体)に固定され、水平方向に略直線状に延在しているアーム部材121と、当該アーム部材121の他端部に設けられている板状部材支持機構124と、を備えている。第2支持部材12の回転支持機構10に対する固定箇所は、第1支持部材11の回転支持機構10に対する固定箇所とは指定軸線Qを挟んで反対側にある(方位角が180°ずれている)が、当該方位角が150°、120°など異なる関係であってもよい。板状部材支持機構124は、磁石式、吸着式および/または機械式の方式にしたがって板状部材120を取り外し可能に(好ましくは光軸姿勢を調整可能に)支持する。これにより、第2支持部材12は、対象物Pから離間した状態で板状部材120を指定軸線Qまわりに公転可能または旋回可能に支持する。
【0026】
板状部材120は、例えば、対象物Pに向けられている面に単一の色彩(光沢を含む。)および/または複数の色彩を伴う模様が付与されていることにより、視覚的効果を奏する。板状部材120は、板状部材支持機構124の指定軸線Qまわりの旋回半径と同一または略同一の曲率半径を有する円弧板状に形成されているが、曲率半径がより大きいまたは小さい曲板状であってもよく、波形板状または平板状であってもよい。
【0027】
第2支持部材12において、アーム部材121が分岐し、当該分岐のそれぞれの端部に板状部材支持機構124が設けられていてもよい。アーム部材121が水平面に対して傾斜して延在していてもよい。アーム部材121は、直線状ではなく円弧状など曲線状に延在していてもよい。
【0028】
第1支持部材11の第1アーム部材111および第2支持部材12のアーム部材121が、中間部において回転支持機構10(の回転体)に固定または連結されている単一のアーム部材により構成されていてもよい。第1支持部材11の第1アーム部材111の長さおよび第2支持部材12のアーム部材121の長さが同一であってもよく異なっていてもよい。
【0029】
本発明の一実施形態としての対象物撮像機構は、
図2に示されているように、撮像制御装置200を備えている。撮像制御装置200は、学習モデル構築要素210と、判定結果出力要素220と、を備えている。撮像制御装置200およびその構成要素は、演算処理装置(CPU、プロセッサ、プロセッサコアなど)、記憶装置(ROM、RAMなど)およびI/O回路等により構成されている。演算処理装置が記憶装置から必要なプログラム(ソフトウェア)およびデータを読み取り、当該プログラムにしたがって当該データを対象とした演算処理を実行することにより、担当タスクを遂行する。
【0030】
撮像制御装置200は、撮像装置110、入力インターフェース211および出力インターフェース212のそれぞれに対して接続されている。入力インターフェース211は、キーボード、タッチボタン、音声認識装置および/またはジェスチャー認識装置により構成されている。出力インターフェース212は、画像出力装置(モニタ)、発光装置および/または音声出力装置(スピーカ)により構成されている。入力インターフェース211および出力インターフェース212がタッチパネルにより構成されていてもよい。撮像装置110、入力インターフェース211および出力インターフェース212は、スマートホンおよびタブレット端末などの単一の機器の構成要素であってもよい。撮像装置110、入力インターフェース211および出力インターフェース212のうち少なくとも一部が、対象物撮像機構の構成要素であってもよい。
【0031】
撮像制御装置200は、第1支持部材11により支持されている状態の撮像装置110により一または複数の方向から撮像された対象物Pの撮像画像に基づき、当該対象物Pに対する回転支持機構10の取付態様の適否を判定し、当該判定結果に応じた示唆情報を出力インターフェース212に出力させる。
【0032】
学習モデル構築要素210は、第1支持部材11により支持されている状態の撮像装置110により一または複数の方向から撮像された対象物P(学習用の対象物)の撮像画像と、入力インターフェース211を通じて入力された対象物Pに対する回転支持機構10の取付態様の適否を表わす指標値(例えば、良=1、不良=0、または、良~不良の間の複数段階の評価値(1~5など))との組み合わせを教師データとして学習モデルを構築する。学習モデルの構築に際して、CNNまたはRNNなどのニューラルネットワークが用いられる。教師データには、対象物Pに対する回転支持機構10の取付態様が含まれていてもよい。例えば、対象物Pの種類ごとに学習モデルが構築される。
【0033】
判定結果出力要素220は、第1支持部材11により支持されている状態の撮像装置110により一または複数の方向から撮像された対象物P(任意の対象物)の撮像画像を入力データとして学習モデルに入力する。そして、判定結果出力要素220は、学習モデルの出力として対象物Pに対する回転支持機構10の取付態様の適否の判定結果を得る。そして、判定結果出力要素220は、当該判定結果に応じた示唆情報を出力インターフェース212に出力させる。「示唆情報」には、判定結果そのもの、回転支持機構10の位置および/または姿勢をどの程度調整すればよいかを示す情報が含まれていてもよい。
ことが好ましい。
【0034】
(作用効果)
当該構成の対象物撮像機構によれば、回転支持機構10が対象物Pに対して取り付けられ、かつ、当該回転支持機構10により指定軸線Qのまわりに回転可能に支持されている第1支持部材11により撮像装置110が対象物Pから離間した状態で支持される。そして、第1支持部材11が指定軸線Qまわりに回転されることで、撮像装置110を当該指定軸線Qまわりに公転させながら当該撮像装置110に対象物Pを異なる方向から連続的または断続的に撮像させることができる。このように、対象物Pそのものを回転させる必要性がなく、かつ、構成の簡易化によってコストの低減を図りながら、車両など比較的大型かつ重量が大きい対象物Pを複数の方向から撮像することができる。
【0035】
さらに、対象物Pに対して取り付けられた回転支持機構10により指定軸線Qのまわりに回転可能に支持されている第2支持部材12により視覚的効果を奏する板状部材120が対象物Pから離間した状態で支持される。第1支持部材11に加えて第2支持部材12が指定軸線まわりに回転(例えば、同期回転)されることで、回転支持機構10を挟んで相互に反対側にある撮像装置110および板状部材120を当該指定軸線まわりに公転させることができる。これにより、撮像装置110に対象物Pを異なる方向から連続的または断続的に撮像させる際に、板状部材120によって背後に視覚的効果が付与された対象物Pの撮像画像が取得されうる。
【0036】
(本発明の他の実施形態)
本発明の他の実施形態にとしての対象物撮像機構が、板状部材120に画像または光を投影する投影装置が、指定軸線Qまわりに回転または公転可能に支持する副支持機構を備えていてもよい。副支持機構は、回転支持機構10の基体101、第2支持部材12および/または第2支持部材12に対して固定された部材により構成されていてもよい。
【0037】
当該構成の対象物撮像機構によれば、撮像装置110に対象物Pを異なる方向から連続的または断続的に撮像させる際に、投影装置(照明装置を含む。)により板状部材120に対して投影された画像(背景画像)または光によって背後に視覚的効果が付与された対象物Pの撮像画像が取得されうる。
【0038】
本発明の他の実施形態にとしての対象物撮像機構が、回転支持機構10によって指定軸線Qのまわりに回転可能に支持され、かつ、回転支持機構10を基準として対象物Pから離間した状態で、対象物に画像または光を投影する投影装置を指定軸線まわりに公転可能に支持する第3支持部材を備えていてもよい。第3支持部材は、第1支持部材11および/または第1支持部材11に対して固定された部材、あるいは、第2支持部材12および/または第2支持部材12に対して固定された部材により構成されていてもよい。
【0039】
当該構成の対象物撮像機構によれば、対象物Pに対して取り付けられた回転支持機構10により指定軸線Qのまわりに回転可能に支持されている第3支持部材により投影装置(照明装置を含む。)が対象物Pから離間した状態で支持される。第1支持部材11に加えて第3支持部材が指定軸線まわりに回転されることで、撮像装置110および投影装置を当該指定軸線まわりに公転させることができる。これにより、撮像装置110に対象物Pを異なる方向から連続的または断続的に撮像させる際に、投影装置による当該対象物Pへの画像または光の投影効果が付与された対象物Pの撮像画像が取得されうる。
【符号の説明】
【0040】
10‥回転支持機構
11‥第1支持部材
12‥第2支持部材
110‥撮像装置
120‥板状部材
20‥撮像制御装置
21‥学習モデル構築要素
22‥判定結果出力要素。
211‥入力インターフェース
212‥出力インターフェース。