(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024058249
(43)【公開日】2024-04-25
(54)【発明の名称】サーバのためのコンピュータプログラム、サーバ、及び、サーバによって実行される方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0601 20230101AFI20240418BHJP
G06F 3/12 20060101ALI20240418BHJP
【FI】
G06Q30/06 300
G06F3/12 310
G06F3/12 335
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022165491
(22)【出願日】2022-10-14
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 倫
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB65
5L049BB65
(57)【要約】
【課題】プリンタと色材カートリッジとが発送されることで、ユーザの利便性が向上する技術を提供する。
【解決手段】サーバは、第1のプリンタから、第1のプリンタに装着されている色材カートリッジ内の色材の残量に関する残量情報を受信する。サーバは、第1のプリンタの管理者から、第2のプリンタの発送指示を受け付け、かつ、残量が閾値未満である場合に、第1のプリンタに装着されるべき色材カートリッジと、第2のプリンタと、第2のプリンタに装着されるべき色材カートリッジと、を管理者に発送するための第1の発送処理を実行する。サーバは、管理者から発送指示を受け付け、かつ、残量が閾値以上である場合に、第2のプリンタと、第2のプリンタに装着されるべき色材カートリッジと、を管理者に発送するための第2の発送処理を実行する。第2の発送処理は、第1のプリンタに装着されるべき色材カートリッジを管理者に発送するための処理を含まない。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバのためのコンピュータプログラムであって、
前記サーバのコンピュータを、以下の各部、即ち、
第1のプリンタから、前記第1のプリンタに装着されている色材カートリッジ内の色材の残量に関する残量情報を受信する残量情報受信部と、
前記第1のプリンタの管理者から、前記第1のプリンタとは異なる第2のプリンタの発送指示が受け付けられ、かつ、前記残量情報によって示される前記残量が閾値未満である場合に、前記第1のプリンタに装着されるべき色材カートリッジと、前記第2のプリンタと、前記第2のプリンタに装着されるべき色材カートリッジと、を前記管理者に発送するための第1の発送処理を実行する第1の発送処理実行部と、
前記管理者から前記発送指示が受け付けられ、かつ、前記残量情報によって示される前記残量が前記閾値以上である場合に、前記第2のプリンタと、前記第2のプリンタに装着されるべき色材カートリッジと、を前記管理者に発送するための第2の発送処理を実行する第2の発送処理実行部であって、前記第2の発送処理は、前記第1のプリンタに装着されるべき色材カートリッジを前記管理者に発送するための処理を含まない、前記第2の発送処理実行部と、
として機能させる、コンピュータプログラム。
【請求項2】
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記管理者から前記発送指示が受け付けられる場合に、問合画面データを端末装置に送信する画面データ送信部であって、前記問合画面データは、前記第1のプリンタに装着されるべき色材カートリッジを発送すべきか否かを前記管理者に問い合わせるための問合画面を表わす、前記画面データ送信部と、
前記問合画面データが前記端末装置に送信された後に、前記端末装置から、前記第1のプリンタに装着されるべき色材カートリッジを発送すべきことを示す発送要求を受信する発送要求受信部と、
として機能させ、
前記第1の発送処理実行部は、前記管理者から前記発送指示が受け付けられ、前記残量情報によって示される前記残量が前記閾値未満であり、かつ、前記端末装置から前記発送要求が受信される場合に、前記第1の発送処理を実行し、
前記第2の発送処理実行部は、さらに、前記管理者から前記発送指示が受け付けられ、前記残量情報によって示される前記残量が前記閾値未満であり、かつ、前記端末装置から前記発送要求が受信されない場合に、前記第2の発送処理を実行する、請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項3】
前記第1のプリンタは、前記管理者にレンタルされているプリンタであり、
前記発送指示は、前記第1のプリンタを前記第2のプリンタに交換する交換指示と、前記第1のプリンタに加えて前記第2のプリンタを新たにレンタルするレンタル指示と、のうちのいずれかの指示を含み、
前記第1の発送処理実行部は、前記発送指示が前記レンタル指示を含み、かつ、前記残量情報によって示される前記残量が前記閾値未満である場合に、前記第1の発送処理を実行し、
前記第2の発送処理実行部は、さらに、前記発送指示が前記交換指示を含み、かつ、前記残量情報によって示される前記残量が前記閾値未満である場合に、前記第2の発送処理を実行する、請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項4】
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記発送指示が前記交換指示を含む場合に、前記第1のプリンタの返送を前記管理者に要求する返送要求部として機能させる、請求項3に記載のコンピュータプログラム。
【請求項5】
前記返送要求部は、前記第2の発送処理が実行されることに応じて前記第2のプリンタが前記管理者に届く前に、前記第1のプリンタの返送を前記管理者に要求する、請求項4に記載のコンピュータプログラム。
【請求項6】
前記返送要求部は、さらに、前記第2のプリンタが前記管理者に届く日程を前記管理者に通知する、請求項4に記載のコンピュータプログラム。
【請求項7】
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記発送指示が前記交換指示を含む場合に、前記第2のプリンタを前記管理者に届ける業者の配達員に前記第1のプリンタを引き取らせるための引取処理を実行する引取処理実行部として機能させる、請求項4に記載のコンピュータプログラム。
【請求項8】
サーバであって、
第1のプリンタから、前記第1のプリンタに装着されている色材カートリッジ内の色材の残量に関する残量情報を受信する残量情報受信部と、
前記第1のプリンタの管理者から、前記第1のプリンタとは異なる第2のプリンタの発送指示が受け付けられ、かつ、前記残量情報によって示される前記残量が閾値未満である場合に、前記第1のプリンタに装着されるべき色材カートリッジと、前記第2のプリンタと、前記第2のプリンタに装着されるべき色材カートリッジと、を前記管理者に発送するための第1の発送処理を実行する第1の発送処理実行部と、
前記管理者から前記発送指示が受け付けられ、かつ、前記残量情報によって示される前記残量が前記閾値以上である場合に、前記第2のプリンタと、前記第2のプリンタに装着されるべき色材カートリッジと、を前記管理者に発送するための第2の発送処理を実行する第2の発送処理実行部であって、前記第2の発送処理は、前記第1のプリンタに装着されるべき色材カートリッジを前記管理者に発送するための処理を含まない、前記第2の発送処理実行部と、
を備える、サーバ。
【請求項9】
サーバによって実行される方法であって、
第1のプリンタから、前記第1のプリンタに装着されている色材カートリッジ内の色材の残量に関する残量情報を受信する残量情報受信ステップと、
前記第1のプリンタの管理者から、前記第1のプリンタとは異なる第2のプリンタの発送指示が受け付けられ、かつ、前記残量情報によって示される前記残量が閾値未満である場合に、前記第1のプリンタに装着されるべき色材カートリッジと、前記第2のプリンタと、前記第2のプリンタに装着されるべき色材カートリッジと、を前記管理者に発送するための第1の発送処理を実行する第1の発送処理実行ステップと、
前記管理者から前記発送指示が受け付けられ、かつ、前記残量情報によって示される前記残量が前記閾値以上である場合に、前記第2のプリンタと、前記第2のプリンタに装着されるべき色材カートリッジと、を前記管理者に発送するための第2の発送処理を実行する第2の発送処理実行ステップであって、前記第2の発送処理は、前記第1のプリンタに装着されるべき色材カートリッジを前記管理者に発送するための処理を含まない、前記第2の発送処理実行ステップと、
を備える、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、プリンタと色材カートリッジとを発送する技術を開示する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、サービスセンタと、PC及びプリンタが接続されているユーザサイトと、を備えるシステムが開示されている。プリンタに装着されているカートリッジ内のトナー残量が所定量まで減少する場合に、トナーロウ信号がサービスセンタに送信される。この場合、サービスセンタは、新たなカートリッジを発送する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、プリンタとカートリッジとを発送することについて何ら考慮されていない。
【0005】
本明細書では、プリンタと色材カートリッジとが発送されることで、管理者の利便性が向上する技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書は、サーバのためのコンピュータプログラムを開示する。前記コンピュータプログラムは、前記サーバのコンピュータを、以下の各部、即ち、第1のプリンタから、前記第1のプリンタに装着されている色材カートリッジ内の色材の残量に関する残量情報を受信する残量情報受信部と、前記第1のプリンタの管理者から、前記第1のプリンタとは異なる第2のプリンタの発送指示が受け付けられ、かつ、前記残量情報によって示される前記残量が閾値未満である場合に、前記第1のプリンタに装着されるべき色材カートリッジと、前記第2のプリンタと、前記第2のプリンタに装着されるべき色材カートリッジと、を前記管理者に発送するための第1の発送処理を実行する第1の発送処理実行部と、前記管理者から前記発送指示が受け付けられ、かつ、前記残量情報によって示される前記残量が前記閾値以上である場合に、前記第2のプリンタと、前記第2のプリンタに装着されるべき色材カートリッジと、を前記管理者に発送するための第2の発送処理を実行する第2の発送処理実行部であって、前記第2の発送処理は、前記第1のプリンタに装着されるべき色材カートリッジを前記管理者に発送するための処理を含まない、前記第2の発送処理実行部と、として機能させてもよい。
【0007】
上記の構成によると、サーバは、管理者から発送指示を受け付け、かつ、残量が閾値未満である場合に、第1のプリンタに装着されるべき色材カートリッジと、第2のプリンタと、第2のプリンタに装着されるべき色材カートリッジと、を管理者に発送するための第1の発送処理を実行する。この場合、第1のプリンタに装着されるべき色材カートリッジと、第2のプリンタと、第2のプリンタに装着されるべき色材カートリッジと、が管理者に同時に届き得る。従って、管理者の利便性が向上する。
【0008】
上記のサーバのためのコンピュータプログラムを記憶するコンピュータ読取可能記録媒体、サーバそのもの、及び、サーバによって実現される方法も、新規で有用である。また、上記のサーバと第1のプリンタと第2のプリンタとを備える通信システムも、新規で有用である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図3】第1実施例に係る新規契約プロセスのシーケンス図を示す。
【
図5】第1実施例に係るサーバ処理のフローチャートを示す。
【
図6】第1実施例に係るケースA及びケースBのシーケンス図を示す。
【
図7】第1実施例に係るケースCのシーケンス図を示す。
【
図8】第2実施例に係る発送管理テーブルの一例を示す。
【
図9】第2実施例に係る新規契約プロセスのシーケンス図を示す。
【
図10】第2実施例に係るサーバ処理のフローチャートを示す。
【
図11】第2実施例に係るケースDのシーケンス図を示す。
【
図12】第2実施例に係るケースE及びケースFのシーケンス図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(第1実施例)
(通信システム2の構成;
図1)
図1に示されるように、通信システム2は、プリンタ10Aと、端末装置100と、サーバ200と、を備える。プリンタ10A、端末装置100、及び、サーバ200は、インターネット6に接続されている。プリンタ10A、端末装置100、及び、サーバ200は、インターネット6を介して、通信可能である。端末装置100は、デスクトップPC、ノートPC、タブレットPC、携帯電話(例えばスマートフォン)等のユーザ端末である。サーバ200は、プリンタに関する定額制の印刷サービス(以下では、「定額制サービス」と呼ぶ)を提供する。定額制サービスについては、後で詳しく説明する。
【0011】
(プリンタ10Aの構成)
プリンタ10Aは、印刷機能を実行可能な周辺装置(即ちPC等の周辺装置)である。プリンタ10Aは、印刷機能に加えて、スキャン機能、FAX機能等を実行可能な多機能機であってもよい。プリンタ10Aは、操作部12と、表示部14と、印刷実行部16と、通信インターフェース20と、制御部30と、を備える。プリンタ10Aは、シリアル番号「SN1」と、モデル名「MN1」と、を有する。シリアル番号は、プリンタの製造時に割り当てられる識別番号であり、当該プリンタを識別するための情報である。モデル名は、プリンタのモデルを示す情報である。以下では、インターフェースを「I/F」と記載することがある。
【0012】
操作部12は、複数のキーを備える。ユーザは、操作部12を操作することによって、様々な指示をプリンタ10Aに入力することができる。表示部14は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。
【0013】
印刷実行部16は、インクジェット方式の印刷機構である。印刷実行部16には、インクを収容する色材カートリッジが装着される。印刷実行部16は、色材カートリッジ内のインクを利用して、印刷を実行する。色材カートリッジには、色材カートリッジを識別するためのカートリッジ番号が割当てられている。カートリッジ番号は、複数個の色材カートリッジが製造される際に、各色材カートリッジに割り当てられるユニークな文字列である。色材カートリッジには、プリンタが定額制サービスの提供を受けている状態(以下では、「サービス提供状態」と記載する)で利用可能な専用カートリッジと、プリンタが定額制サービスの提供を受けていない状態(以下では、「サービス非提供状態」と記載する)で利用可能な汎用カートリッジと、が存在する。
【0014】
通信I/F20は、インターネット6に接続されている。通信I/F20は、無線I/Fであってもよいし、有線I/Fであってもよい。
【0015】
制御部30は、CPU32とメモリ34とを備える。CPU32は、メモリ34に記憶されているプログラム36に従って、様々な処理を実行する。メモリ34は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ等によって構成される。メモリ34は、さらに、サービスフラグ38を記憶している。サービスフラグ38は、プリンタ10Aが定額制サービスの提供を受けていることを示す「ON」と、プリンタ10Aが定額制サービスの提供を受けていないことを示す「OFF」と、のどちらかの値を示す。プリンタ10Aは、プリンタ10Aの状態がサービス提供状態である場合に、サービスフラグ38を「ON」に設定し、プリンタ10Aの状態がサービス非提供状態である場合に、サービスフラグ38を「OFF」に設定する。
【0016】
(サーバ200の構成)
サーバ200は、プリンタ10Aのベンダによってインターネット6上に設置される。なお、変形例では、サーバ200は、当該ベンダとは異なる事業者によってインターネット6上に設置されてもよい。別の変形例では、プリンタ10Aのベンダは、サーバ200のハードウェアを自前で準備せず、外部のクラウドコンピューティングサービスが提供する環境を利用してもよい。この場合、プリンタ10Aのベンダは、サーバ200のプログラム(即ちソフトウェア)を準備し、それを上記の環境に導入することによって、サーバ200を実現してもよい。上述のように、サーバ200は、定額制サービスを提供する。定額制サービスは、所定期間(例えば、1ヶ月)における印刷枚数が契約印刷枚数(例えば1000枚)以下の場合に、予め決められた金額(以下では、「定額料金」と記載することがある)を請求し、所定期間における印刷枚数が契約印刷枚数を超える場合に、定額料金と、契約印刷枚数を超えた印刷枚数に応じた金額と、を合算した請求金額を請求するサービスである。定額制サービスは、さらに、プリンタ10Aの印刷実行部16に装着されている専用カートリッジ内のインクの残量が閾値以下になる場合に、新たな専用カートリッジを自動的に発送するサービスを含む。なお、変形例では、サーバ200は、定額制サービスに代えて、所定期間(例えば、1ヶ月)における印刷枚数に応じた金額を請求するサービスである従量制の課金サービスを提供してもよい。
【0017】
また、サーバ200は、プリンタを販売するサーバでもある。サーバ200は、プリンタの発注を受け付けると、プリンタを発送する処理を実行する。
【0018】
サーバ200は、通信I/F220と、制御部230と、を備える。通信I/F220は、インターネット6に接続されている。制御部230は、CPU232と、メモリ234と、を備える。CPU232は、メモリ234に格納されているプログラム236に従って、様々な処理を実行する。メモリ234は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ等によって構成される。メモリ234は、さらに、ユーザテーブル238と、発送管理テーブル240と、を記憶している。
【0019】
(各テーブルの構成;
図2)
続いて、
図2を参照して、サーバ200内のユーザテーブル238、及び、発送管理テーブル240の内容を説明する。
【0020】
ユーザテーブル238は、ユーザに関する情報を管理するためのテーブルである。ユーザテーブル238では、ユーザIDと、パスワードと、シリアル番号と、モデル名と、残量情報と、トークンと、住所情報と、支払情報と、発送情報と、が関連づけて記憶されている。残量情報は、色材カートリッジの残量を示す情報である。トークンは、XMPP接続(eXtensible Messaging and Presence Protocolの略)を確立するための認証情報である。住所情報は、ユーザの住所を示す情報である。支払情報は、料金の支払い元(例えばクレジットカードの番号)に関する情報である。発送情報は、新たな専用カートリッジが発送済みであることを示す「発送済み」と、新たな専用カートリッジが発送済みでないことを示す「未発送」と、新たな専用カートリッジの発送が不要であることを示す「発送不要」と、のうちのいずれかを示す。
【0021】
発送管理テーブル240は、ユーザ宛に発送する商品(以下では、「発送商品」と記載する)を特定するためのテーブルである。発送管理テーブル240では、利用条件と、サービス条件と、残量条件と、発送条件と、発送商品と、が関連づけて記憶されている。発送商品は、ユーザに発送されるべき商品を示す情報である。利用条件は、ユーザによって購入されたプリンタ(以下では、「購入プリンタ」と記載する)の利用方法に応じて、発送商品を切り替えるための条件である。利用条件は、購入プリンタを利用して定額制サービスの提供を受ける場合に対応する利用条件「サービス利用」と、購入プリンタを利用して定額制サービスの提供を受けない場合に対応する利用条件「一般利用」と、を含む。サービス条件は、購入プリンタに加えて、ユーザが所有しているプリンタ(以下では、「所有プリンタ」)を利用して定額制サービスの提供を受けるのか否かに応じて、発送商品を切り替えるための条件である。サービス条件は、所有プリンタ及び購入プリンタを利用して定額制サービスの提供を受ける場合に対応するサービス条件「追加加入」と、購入プリンタのみを利用して定額制サービスの提供を受ける場合に対応するサービス条件「切替」と、を含む。残量条件は、所有プリンタに装着されている専用カートリッジの残量に応じて、発送商品を切り替えるための条件である。残量条件は、専用カートリッジ内の残量が閾値未満である場合に対応する残量条件「残量<閾値」と、専用カートリッジ内の残量が閾値以上である場合に対応する残量条件「残量≧閾値」と、を含む。発送条件は、専用カートリッジが発送済みであるのか否かに応じて、発送商品を切り替えるための条件である。発送条件は、専用カートリッジが発送済みである場合に対応する発送条件「発送済」と、専用カートリッジが未発送である場合に対応する発送条件「未発送」と、を含む。
【0022】
(新規契約プロセス;
図3)
図3を参照して、プリンタ10Aが購入された後に、プリンタ10Aの管理者が、定額制サービスに加入する新規契約プロセスについて説明する。以下の各通信の全ては通信I/F20、220を介して実行されるので、以下では、「通信I/F20(又は、220)を介して」という説明を省略する。また、
図3、
図4、
図6、
図7では、理解の容易化のために、プリンタ10AのCPU32、サーバ200のCPU232のそれぞれが実行する動作を、CPU32、232を主体として記載せずに、プリンタ10A、サーバ200のそれぞれを主体として記載する。
図3の初期状態では、プリンタ10Aの印刷実行部16には、汎用カートリッジ18Aが装着されている。
【0023】
端末装置100は、T10において、第1サービス加入操作を受け付ける。第1サービス加入操作は、定額制サービスに加入するためのサービス加入画面にアクセスするための操作と、ユーザID「U1」及びパスワードPW1を入力する操作と、を含む。この場合、端末装置100は、T12において、ユーザID「U1」及びパスワードPW1を含むサービス加入画面データ要求をサーバ200に送信する。
【0024】
サーバ200は、T12において、端末装置100からサービス加入画面データ要求を受信すると、T14において、サービス加入画面データ要求内のユーザID「U1」及びパスワードPW1の組み合わせがユーザテーブル238に記憶されているために、認証が成功したと判断し、T16において、サービス加入画面データを端末装置100に送信する。
【0025】
端末装置100は、T16において、サーバ200からサービス加入画面データを受信すると、T18において、サービス加入画面データによって表わされるサービス加入画面を表示する。端末装置100は、T20において、定額制サービスに新規加入するための第2サービス加入操作を受け付けると、T22において、サービス加入要求をサーバ200に送信する。
【0026】
サーバ200は、T22において、端末装置100からサービス加入要求を受信すると、T24において、PINコードPC1を生成し、ユーザテーブル238において、ユーザID「U1」に関連付けて、PINコードPC1を一時的に記憶する。次いで、サーバ200は、T26において、PINコードPC1を端末装置100に送信する。
【0027】
端末装置100は、T26において、サーバ200からPINコードPC1を受信すると、T28において、PINコードPC1を表示する。これにより、ユーザは、プリンタ10Aに入力すべきPINコードPC1を知ることができる。
【0028】
プリンタ10Aは、T40において、PINコードPC1の入力を受け付けると、T42において、PINコードPC1とシリアル番号「SN1」とモデル名「MN1」とを含むトークン要求をサーバ200に送信する。
【0029】
サーバ200は、T42において、プリンタ10Aからトークン要求を受信すると、T44において、T24で記憶されたPINコードPC1とトークン要求内のPINコードPC1とが一致するために、認証が成功したと判断する。次いで、サーバ200は、T46において、トークンtk1を生成し、T48において、受信済みのシリアル番号「SN1」、受信済みのモデル名「MN1」、及び、生成済みのトークンtk1をユーザID「U1」に関連付けてユーザテーブル238に記憶する。また、サーバ200は、ユーザテーブル238内のPINコードPC1を消去する。次いで、サーバ200は、T50において、トークンtk1をプリンタ10Aに送信する。なお、以下の図面では、ユーザテーブル238内のトークンtk1を省略する。
【0030】
プリンタ10Aは、T50において、サーバ200からトークンtk1を受信すると、T52において、受信済みのトークンtk1をメモリ34に記憶する。次いで、プリンタ10Aは、T54において、トークンtk1を利用して、サーバ200とのXMPP接続を確立する。XMPP接続は、いわゆる常時接続であり、プリンタ10Aの電源が切断されるまで確立され続ける接続である。サーバ200は、XMPP接続を利用すれば、プリンタ10Aから要求を受信しなくても、プリンタ10Aが所属するLANのファイヤウォールを越えて、プリンタ10Aに要求を送信することができる。なお、サーバ200からプリンタ10Aに要求を送信する仕組みは、XMPP接続ではなく、他の手法であってもよい。例えば、プリンタ10Aとサーバ200との間にHTTPS(Hypertext Transfer Protocol Secureの略)接続が確立されてもよい。次いで、プリンタ10Aは、メモリ34内のサービスフラグ38を「OFF」から「ON」に変更する。
【0031】
サーバ200は、T54において、プリンタ10AとのXMPP接続が確立されると、T60において、完了通知を端末装置100に送信する。サーバ200は、T62において、ユーザテーブル238を利用して、プリンタ10Aの専用カートリッジ18Bを管理者宛に発送するための発送処理を実行する。具体的には、サーバ200は、ユーザテーブル238において、プリンタ10Aのシリアル番号「SN1」に関連付けられているモデル名「MN1」、及び、住所情報AD1を特定する。次いで、サーバ200は、モデル名「MN1」に対応する専用カートリッジ18Bを特定し、住所情報AD1によって示される住所宛に専用カートリッジ18Bを発送することを作業員に通知する。これにより、作業員によって、専用カートリッジ18Bが発送される。また、サーバ200は、シリアル番号「SN1」に関連付けて、発送情報「発送済」をユーザテーブル238に記憶する。
【0032】
図4に示すように、管理者は、専用カートリッジ18Bが到着すると、T70において、専用カートリッジ18Bをプリンタ10Aの印刷実行部16に装着する。プリンタ10Aは、専用カートリッジ18Bのカートリッジ番号を取得して、印刷実行部16に装着されている色材カートリッジが専用カートリッジであることを特定する。この場合、プリンタ10Aは、T72において、シリアル番号「SN1」と残量情報「100」とを含むプリンタ情報をサーバ200に送信する。即ち、プリンタ10Aは、印刷実行部16に装着されている色材カートリッジが汎用カートリッジである場合、プリンタ情報を送信しない。
【0033】
サーバ200は、T72において、プリンタ10Aからプリンタ情報を受信すると、プリンタ情報をユーザテーブル238に記憶する。具体的には、サーバ200は、プリンタ情報に含まれるシリアル番号「SN1」に関連付けて、プリンタ情報に含まれる残量情報「100」をユーザテーブル238に記憶する。また、サーバ200は、プリンタ情報に含まれる残量情報によって示される残量「100」が閾値「30」以上であると判断する。この場合、サーバ200は、ユーザテーブル238内の発送情報「発送済」を変更しない。その後、プリンタ10Aは、プリンタ情報を定期的(例えば12時間毎)に送信する。
【0034】
サーバ200は、プリンタ10Aからプリンタ情報を受信してから所定時間(例えば6時間)が経過すると、T76において、所定タイミングになったと判断し、ユーザテーブル238内の残量情報によって示される残量が閾値「30」未満であり、かつ、発送情報が「未発送」であるのか否かを判断する。プリンタ10Aは、ユーザテーブル238内の残量情報によって示される残量「100」が閾値「30」以上であり、かつ、発送情報が「発送済」であると判断する。この場合、プリンタ10Aは、専用カートリッジ18Bを発送するための発送処理を実行しない。
【0035】
本ケースでは、その後、プリンタ10Aを利用した印刷が実行され、専用カートリッジ18Bの残量が「25」に更新される状況を想定する。プリンタ10Aは、T80において、シリアル番号「SN1」と残量情報「25」とを含むプリンタ情報をサーバ200に送信する。
【0036】
サーバ200は、T82において、プリンタ10Aからプリンタ情報を受信すると、プリンタ情報に含まれるシリアル番号「SN1」に関連付けて、プリンタ情報に含まれる残量情報「25」をユーザテーブル238に記憶する。また、サーバ200は、プリンタ情報に含まれる残量情報によって示される残量「25」が閾値「30」未満であると判断し、ユーザテーブル238内の発送情報を「発送済」から「未発送」に変更する。
【0037】
サーバ200は、プリンタ10Aからプリンタ情報を受信してから所定時間が経過すると、T84において、所定タイミングになったと判断し、ユーザテーブル238内の残量情報によって示される残量「25」が閾値「30」未満であり、かつ、発送情報が「未発送」であると判断する。この場合、プリンタ10Aは、T86において、専用カートリッジ18Bを発送するための発送処理を実行する。T86は、
図3のT62と同様である。
【0038】
(サーバ処理;
図5)
図5を参照して、サーバ200のCPU232によって実行されるサーバ処理について説明する。S10において、CPU232は、端末装置100から購入要求を受信することを監視する。購入要求は、プリンタの購入が要求されていることを示す信号である。CPU232は、端末装置100から購入要求が受信される場合に、管理者から発送指示が受け付けられたと判断し、S10でYESと判断し、S12に進む。
【0039】
S12において、CPU232は、管理者が定額制サービスに加入済みであるのか否かを判断する。後述するが、CPU232は、端末装置100から購入要求が受信される前に、端末装置100から管理者のユーザID(以下では、「対象ユーザID」と記載する)を受信済みである。このため、CPU232は、対象ユーザIDに関連付けて、シリアル番号がユーザテーブル238に記憶されているのか否かを判断する。CPU232は、対象ユーザIDに関連付けてシリアル番号が記憶されている場合に、管理者が定額制サービスに加入済みであると判断し(S12でYES)、S20に進む。一方、CPU232は、対象ユーザIDに関連付けてシリアル番号が記憶されていない場合に、管理者が定額制サービスに加入していないと判断し(S12でNO)、S30に進む。
【0040】
S20において、CPU232は、問合画面データを端末装置100に送信する。問合画面データは、購入プリンタの利用方法を管理者に問い合わせるための問合画面SCを表わす画面データである。端末装置100は、サーバ200から問合画面データを受信すると、問合画面SCを表示する。問合画面SCは、購入プリンタの利用方法をユーザに問い合わせるための第1メッセージMS1と、購入プリンタの利用方法を選択するための第1選択欄SA1と、サービスの利用内容をユーザに問い合わせるための第2メッセージMS2と、サービスの利用内容を選択するための第2選択欄SA2と、OKボタンB1と、を含む。第1選択欄SA1は、「一般利用」に対応するチェックボックスと「サービス利用」に対応するチェックボックスとを含む。第2選択欄SA2は、「追加加入」に対応するチェックボックスと「切替」に対応するチェックボックスとを含む。端末装置100は、OKボタンB1が選択される操作を受け付けると、チェックが付与されているチェックボックスに対応する情報を含む回答情報をサーバ200に送信する。例えば、「サービス利用」に対応するチェックボックス、及び、「追加加入」に対応するチェックボックスにチェックが付与されている場合、回答情報は、利用情報「サービス利用」とサービス情報「追加加入」とを含む。
【0041】
S22において、CPU232は、端末装置100から回答情報を受信する。
【0042】
S24において、CPU232は、発送商品を特定する。具体的には、CPU232は、回答情報が利用情報「サービス利用」及びサービス情報「追加加入」を含む場合に、ユーザテーブル238において、対象ユーザIDに関連付けて記憶されている残量情報及び発送情報を特定する。そして、CPU232は、残量情報によって示される残量(以下では、「対象残量」と記載する)が閾値「30」未満であり、かつ、発送情報が「未発送」である場合に、発送管理テーブル240を利用して、所有プリンタの専用カートリッジと、購入プリンタと、購入プリンタの専用カートリッジと、を発送商品として特定する。一方、CPU232は、対象残量が閾値「30」未満であり、かつ、発送情報が「発送済」である場合、又は、対象残量が閾値「30」以上である場合に、発送管理テーブル240を利用して、購入プリンタと、購入プリンタの専用カートリッジと、を発送商品として特定する。
【0043】
また、CPU232は、回答情報が利用情報「サービス利用」及びサービス情報「切替」を含む場合、発送管理テーブル240を利用して、購入プリンタと、購入プリンタの専用カートリッジと、を発送商品として特定する。
【0044】
また、CPU232は、回答情報が利用情報「一般利用」を含む場合に、ユーザテーブル238において、対象ユーザIDに関連付けて記憶されている残量情報及び発送情報を特定する。そして、CPU232は、対象残量が閾値「30」未満であり、かつ、発送情報が「未発送」である場合に、発送管理テーブル240を利用して、所有プリンタの専用カートリッジと、購入プリンタと、を発送商品として特定する。一方、CPU232は、対象残量が閾値「30」未満であり、かつ、発送情報が「発送済」である場合、又は、対象残量が閾値「30」以上である場合に、発送管理テーブル240を利用して、購入プリンタを発送商品として特定する。
【0045】
S26において、CPU232は、S24で特定した発送商品を管理者宛に発送するための発送処理を実行する。具体的には、CPU232は、ユーザテーブル238において、対象ユーザIDに関連付けて記憶されている住所情報によって示される住所宛に発送商品を発送することを作業員に通知する。また、CPU232は、発送商品が2以上の商品を含む場合に、2以上の商品を1個の箱に収容させることを作業員に通知する。これにより、2以上の商品が管理者に同時に届くようになる。CPU232は、S26が終了すると、
図5の処理を終了する。
【0046】
また、CPU232は、S12でNOと判断される場合に、S20において、購入プリンタを発送商品として特定し、購入プリンタを管理者に発送するための発送処理を実行する。CPU232は、S30が終了すると、
図5の処理を終了する。
【0047】
(具体的なケースA~ケースC;
図6、
図7)
図6、
図7を参照して、本実施例の通信システム2によって実現される具体的なケースA~ケースCについて説明する。
【0048】
(ケースA;
図6)
図6を参照して、プリンタ10Aに装着されている専用カートリッジ18Bの残量「25」が閾値「30」未満である状態において、定額制サービスに追加的に加入されるケースAについて説明する。ケースAの初期状態は、
図4のT82の後の状態である。
【0049】
端末装置100は、T110において、購入画面要求操作を受け付ける。購入画面要求操作は、新たなプリンタを購入するための購入画面にアクセスするための操作と、ユーザID「U1」及びパスワードPW1を入力する操作と、を含む。この場合、端末装置100は、T112において、ユーザID「U1」及びパスワードPW1を含む購入画面データ要求をサーバ200に送信する。
【0050】
サーバ200は、T112において、端末装置100から購入画面データ要求を受信する。T114は、
図3のT14と同様である。この場合、サーバ200は、T116において、購入画面データを端末装置100に送信する。
【0051】
端末装置100は、T116において、サーバ200から購入画面データを受信すると、T118において、購入画面データによって表わされる購入画面を表示する。端末装置100は、T120において、新たなプリンタ10Bを購入するための指示(購入指示)を受け付ける。購入指示は、新たなプリンタ10Bの発送指示でもある。この場合、端末装置100は、T122において、購入要求をサーバ200に送信する。
【0052】
サーバ200は、T122において、端末装置100から購入要求を受信すると(
図5のS10でYES)、管理者からプリンタ10Bの発送指示が受け付けられたと判断する。次いで、サーバは、管理者のユーザID「U1」に関連付けてシリアル番号「SN1」がユーザテーブル238に記憶されているために、管理者が定額制サービスに加入済みであると判断する(S12でYES)。この場合、サーバ200は、T124において、問合画面データを端末装置100に送信する(S20)。
【0053】
端末装置100は、T124において、サーバ200から問合画面データを受信すると、T126において、問合画面SC(
図5参照)を表示する。端末装置100は、T128において、「サービス利用」に対応するチェックボックス、及び、「追加加入」に対応するチェックボックスへのチェックの付与を受け付け、OKボタンB1の選択を受け付ける。この場合、端末装置100は、T130において、利用情報「サービス利用」とサービス情報「追加加入」とを含む回答情報をサーバ200に送信する。
【0054】
サーバ200は、T130において、端末装置100から回答情報を受信すると(S22)、回答情報が利用情報「サービス利用」及びサービス情報「追加加入」を含むことを特定する。この場合、サーバ200は、ユーザテーブル238において、対象ユーザID「U1」に関連付けて記憶されている残量情報「25」及び発送情報「未発送」を特定する。そして、サーバ200は、対象残量「25」が閾値「30」未満であり、かつ、発送情報が「未発送」であると判断する。この場合、サーバ200は、発送管理テーブル240を利用して、所有プリンタ10Aの専用カートリッジ18Bと、購入プリンタ10Bと、購入プリンタ10Bの専用カートリッジ18Cと、を発送商品として特定する(S24)。そして、サーバ200は、T132において、発送処理を実行する(S26)。具体的には、サーバ200は、ユーザテーブル238において、対象ユーザID「U1」に関連付けて記憶されている住所情報AD1によって示される住所宛に3個の発送商品を発送すること、及び、3個の発送商品を1個の箱に収容させることを作業員に通知する(S26)。これにより、所有プリンタ10Aの専用カートリッジ18Bと、購入プリンタ10Bと、購入プリンタ10Bの専用カートリッジ18Cと、が管理者宛に同時に届く。
【0055】
次いで、サーバ200は、T134において、PINコードPC2を生成し、ユーザテーブル238において、ユーザID「U1」に関連付けて、PINコードPC2を一時的に記憶する。次いで、サーバ200は、T136において、PINコードPC2を端末装置100に送信する。また、サーバ200は、T138において、ユーザテーブル238において、シリアル番号「SN1」に関連付けて記憶されている発送情報を「未発送」から「発送済」に変更する。
【0056】
端末装置100は、T136において、サーバ200からPINコードPC2を受信すると、T140において、PINコードPC2を表示する。
【0057】
その後、所有プリンタ10Aの専用カートリッジ18Bと、購入プリンタ10Bと、購入プリンタ10Bの専用カートリッジ18Cと、が管理者に届く。そして、プリンタ10B及びサーバ200の間で、
図3のT40~T52、
図4のT72、T74と同様の処理が実行される。本ケースのT48において、サーバ200は、ユーザID「U1」に関連付けて、購入プリンタ10Bのシリアル番号、及び、モデル名をユーザテーブル238に追加的に記憶させる。サーバ200は、T48において、さらに、ユーザテーブル238において、プリンタ10Bのシリアル番号に関連付けて記憶されている発送情報を「発送済」に設定する。このようにして、管理者は、プリンタ10A、10Bを利用して、定額制サービスの提供を受けることができるようになる。
【0058】
(ケースB;
図7)
図7を参照して、定額制サービスの提供を受けるプリンタが変更されるケースBについて説明する。ケースBの初期状態は、
図6のケースAの初期状態と同様である。
【0059】
まず、端末装置100及びサーバ200の間で、
図6のケースAのT110~T126と同様の処理が実行される。本ケースでは、端末装置100は、T228において、「サービス利用」に対応するチェックボックス、及び、「切替」に対応するチェックボックスへのチェックの付与を受け付け、OKボタンB1の選択を受け付ける。この場合、端末装置100は、T230において、利用情報「サービス利用」とサービス情報「切替」とを含む回答情報をサーバ200に送信する。
【0060】
サーバ200は、T230において、端末装置100から回答情報を受信すると(S22)、回答情報が利用情報「サービス利用」及びサービス情報「切替」を含むことを特定する。この場合、サーバ200は、発送管理テーブル240を利用して、購入プリンタ10Bと、購入プリンタ10Bの専用カートリッジ18Cと、を発送商品として特定する(S24)。そして、サーバ200は、T232において、発送処理を実行する(S26)。具体的には、サーバ200は、ユーザテーブル238内の住所情報AD1によって示される住所宛に2個の発送商品を発送すること、及び、2個の発送商品を1個の箱に収容させることを作業員に通知する(S26)。これにより、購入プリンタ10Bと、購入プリンタ10Bの専用カートリッジ18Cと、が管理者に同時に届く。T234、T236は、それぞれ、
図6のT134、T136と同様である。サーバ200は、T238において、ユーザテーブル238内の発送情報を「未発送」から「発送不要」に変更する。T240は、
図6のT140と同様である。
【0061】
その後、購入プリンタ10Bと、購入プリンタ10Bの専用カートリッジと、が管理者に届く。そして、プリンタ10B及びサーバ200の間で、
図3のT40~T52、
図4のT72、T74と同様の処理が実行される。本ケースのT48において、サーバ200は、ユーザテーブル238において、対象ユーザID「U1」に関連付けて記憶されている所有プリンタ10Aのシリアル番号「SN1」及びモデル名「MN1」を、購入プリンタ10Bのシリアル番号及びモデル名に変更する。サーバ200は、T48において、さらに、ユーザテーブル238内のトークンtk1を新たなトークンに変更するとともに、ユーザテーブル238内の発送情報を「発送不要」から「発送済」に変更する。このようにして、管理者は、プリンタ10Aに代えて、プリンタ10Bを利用して、定額制サービスの提供を受けることができるようになる。
【0062】
(ケースA、Bの効果)
上述のように、サーバ200は、管理者から発送指示を受け付ける場合に、問合画面データを端末装置100に送信する(
図6のT124)。このような構成によると、管理者は、所有プリンタ10Aの専用カートリッジ18Bを発送すべきか否かをサーバ200に要求することができる。従って、管理者の利便性が向上する。
【0063】
(ケースC;
図7)
図7を参照して、プリンタ10Aに装着されている専用カートリッジ18Bの残量「90」が閾値「30」以上である状態において、定額制サービスに追加的に加入されるケースCについて説明する。
【0064】
まず、端末装置100及びサーバ200の間で、
図6のT110~T130と同様の処理がされる。サーバ200は、T130において、端末装置100から、利用情報「サービス利用」とサービス情報「追加加入」とを含む回答情報を受信すると(S22)、回答情報が利用情報「サービス利用」及びサービス情報「追加加入」を含むことを特定する。そして、サーバ200は、対象残量「90」が閾値「30」以上であると判断する。この場合、サーバ200は、発送管理テーブル240を利用して、購入プリンタ10Bと、購入プリンタ10Bの専用カートリッジ18Cと、を発送商品として特定する(S24)。T332は、T232と同様である。これにより、購入プリンタ10Bと、購入プリンタ10Bの専用カートリッジと、が管理者に同時に届く。T334、T336、T340は、それぞれ、T234、T236、T240と同様である。
【0065】
その後、購入プリンタ10Bと、購入プリンタ10Bの専用カートリッジと、が管理者に届く。そして、プリンタ10B及びサーバ200の間で、
図3のT40~T52、
図4のT72、T74と同様の処理が実行される。本ケースのT48によって実行される処理は、
図6のケースAの場合と同様である。このようにして、管理者は、プリンタ10A、10Bを利用して、定額制サービスの提供を受けることができるようになる。
【0066】
(本実施例の効果)
上記の構成によると、サーバ200は、管理者から発送指示を受け付け(
図6のT120)、かつ、残量が閾値「30」未満である場合に、所有プリンタ10Aに装着されるべき専用カートリッジ18Bと、購入プリンタ10Bと、購入プリンタ10Bに装着されるべき専用カートリッジ18Cと、を管理者に発送するための発送処理を実行する(
図6のT132)。この場合、所有プリンタ10Aに装着されるべき専用カートリッジ18Bと、購入プリンタ10Bと、購入プリンタ10Bに装着されるべき専用カートリッジ18Cと、が、管理者に同時に届き得る。従って、管理者の利便性が向上する。
【0067】
(対応関係)
プリンタ10A、プリンタ10Bが、それぞれ、「第1のプリンタ」、「第2のプリンタ」の一例である。購入指示が、「発送指示」の一例である。プリンタ10Aの専用カートリッジ18Bが、「第1のプリンタに装着されるべき色材カートリッジ」の一例である。プリンタ10Bの専用カートリッジ18Cが、「第2のプリンタに装着されるべき色材カートリッジ」の一例である。
図6のT132の発送処理が、「第1の発送処理」の一例である。
図7のT332の発送処理が、「第2の発送処理」の一例である。
図6のT130の利用情報「サービス利用」及びサービス情報「追加加入」を含む回答情報が、「発送要求」の一例である。
【0068】
図4のT72で実行される処理が、「残量情報受信部」によって実行される処理の一例である。
図6のT132で実行される処理が、「第1の発送処理実行部」によって実行される処理の一例である。
図7のT332で実行される処理が、「第2の発送処理実行部」によって実行される処理の一例である。
【0069】
(第2実施例)
続いて、第2実施例を説明する。第2実施例は、サーバ200によって提供される定額制サービスの内容が、第1実施例と異なる。本実施例の定額制サービスでは、当該サービスを利用するためのプリンタがレンタル(又はリース)される。このため、本実施例の定額制サービスに加入したユーザには、定額料金等に加えて、プリンタ本体の料金が請求される。
【0070】
図8に示すように、本実施例の発送管理テーブル240では、残量条件と、発送条件と、発送商品と、が関連づけて記憶されている。
【0071】
(新規契約プロセス;
図9)
図9を参照して、管理者が本実施例の定額制サービスに加入する新規契約プロセスについて説明する。T410~T428は、
図3のT10~T28と同様である。サーバ200は、T430において、ユーザテーブル238を利用して、プリンタ10Aと、プリンタ10Aの専用カートリッジ18Bと、を管理者に発送するための発送処理を実行する。具体的には、サーバ200は、ユーザテーブル238において、管理者のユーザID「U1」に関連付けられているモデル名「MN1」、及び、住所情報AD1を特定する。次いで、サーバ200は、モデル名「MN1」に対応する専用カートリッジ18Bを特定し、ユーザテーブル238内の住所情報AD1によって示される住所宛にプリンタ10A及びプリンタ10Aの専用カートリッジ18Bを発送することを作業員に通知する。これにより、作業員によって、プリンタ10A及びプリンタ10Aの専用カートリッジ18Bが発送される。
【0072】
その後、プリンタ10Aと、プリンタ10Aの専用カートリッジ18Bと、が管理者に届く。そして、プリンタ10A及びサーバ200の間で、
図3のT40~T60、及び、
図4のT70~T74と同様の処理が実行される。このようにして、管理者は、プリンタ10Aを利用して、本実施例の定額制サービスの提供を受けることができるようになる。
【0073】
(サーバ処理;
図10)
図10を参照して、サーバ200のCPU232によって実行されるサーバ処理について説明する。S110において、CPU232は、端末装置100から交換要求を受信することを監視する。交換要求は、レンタル中のプリンタ(以下では、「レンタルプリンタ」と記載する)の交換を要求する信号である。CPU232は、端末装置100から交換要求が受信される場合に、管理者から交換指示を含む発送指示が受け付けられたと判断し、S110でYESと判断し、S112に進む。
【0074】
S112において、CPU232は、交換用のプリンタ(以下では、「交換プリンタ」と記載する)と、当該交換プリンタの専用カートリッジと、を管理者に発送するための発送処理を実行する。
【0075】
S114において、CPU232は、交換プリンタを管理者に届ける業者の配達員にレンタルプリンタを引き取らせるための引取処理を実行する。具体的には、CPU232は、交換プリンタを管理者に届ける業者がレンタルプリンタを引き取るための手続きが必要であることを作業員に通知する。また、CPU232は、交換プリンタを管理者に届けるべき日(例えば、3日後)を作業員に通知する。
【0076】
S116において、CPU232は、返送要求を端末装置100に送信する。返送要求は、管理者に届ける業者の配達員に交換プリンタを渡すことを要求する信号である。また、返送要求は、交換プリンタが届く日程(到着日)を含む。CPU232は、S116が終了すると、
図10の処理を終了する。
【0077】
CPU232は、S110の監視と同時的に、S120において、レンタル要求を受信することを監視する。レンタル要求は、レンタルプリンタに加えて新たなプリンタのレンタルを要求する信号である。CPU232は、端末装置100からレンタル要求が受信される場合に、管理者からレンタル指示を含む発送指示が受け付けられたと判断し、S120でYESと判断し、S122に進む。
【0078】
S122において、CPU232は、発送商品を特定する。具体的には、CPU232は、ユーザテーブル238において、管理者のユーザIDに関連付けて記憶されている残量情報及び発送情報を特定する。そして、CPU232は、特定済みの残量情報によって示される残量が閾値「30」未満であり、かつ、発送情報が「未発送」である場合に、発送管理テーブル240を利用して、レンタルプリンタの専用カートリッジと、管理者に新たにレンタルされるプリンタ(以下では、「追加プリンタ」と記載する)と、追加プリンタの専用カートリッジと、を発送商品として特定する。一方、CPU232は、特定済みの残量情報によって示される残量が閾値「30」未満であり、かつ、発送情報が「発送済」である場合、又は、特定済みの残量情報によって示される残量が閾値「30」以上である場合に、発送管理テーブル240を利用して、追加プリンタと、追加プリンタの専用カートリッジと、を発送商品として特定する。S124は、
図5のS26と同様である。CPU232は、S124が終了すると、
図10の処理を終了する。
【0079】
(具体的なケースD~ケースF;
図11、
図12)
図11、
図12を参照して、本実施例の通信システム2によって実現される具体的なケースD~ケースFについて説明する。
【0080】
(ケースD;
図11)
図11を参照して、プリンタ10Aに装着されている専用カートリッジ18Bの残量「25」が閾値「30」未満である状態において、プリンタの交換が要求されるケースDについて説明する。
【0081】
端末装置100は、T510において、第1発送指示を受け付ける。第1発送指示は、レンタルプリンタ10Aを交換プリンタ10Bに交換する交換指示を含む。第1発送指示は、交換プリンタ10Bの発送指示でもある。第1発送指示は、さらに、ユーザID「U1」及びパスワードPW1をサーバ200に送信する指示も含む。この場合、端末装置100は、T512において、ユーザID「U1」及びパスワードPW1を含む交換要求をサーバ200に送信する。なお、端末装置100が第1発送指示を受け付ける場合とは、レンタルプリンタ10Aが故障している場合等である。
【0082】
サーバ200は、T512において、端末装置100から交換要求を受信する(
図10のS110でYES)。T514は、
図3のT14と同様である。サーバ200は、T516において、発送処理を実行する(S112)。具体的には、サーバ200は、ユーザテーブル238内の住所情報AD1によって示される住所宛に交換プリンタ10B及び交換プリンタ10Bの専用カートリッジ18Cを発送することと、交換プリンタ10B及び交換プリンタ10Bの専用カートリッジ18Cを1個の箱に収容させることと、を作業員に通知する。次いで、サーバ200は、T518において、引取処理を実行する(S114)。具体的には、交換プリンタ10Bを管理者に届ける業者の配達員にレンタルプリンタ10Aを引き取らせるための手続きが必要であることを作業員に通知するとともに、交換プリンタ10Bを管理者に届けるべき日(本ケースでは、「2022/10/8」)を作業員に通知する。これにより、作業員によって、交換プリンタ10B等を管理者に発送するための手続き、及び、交換プリンタ10B等を配達するための業者の配達員に、レンタルプリンタ10Aを引き取らせるための手続きが行われる。次いで、サーバ200は、到着日「2022/10/8」を含む返送要求を端末装置100に送信する(S116)。これにより、管理者は、交換プリンタ10Bが到着する前に、交換プリンタ10Bの到着日を知ることができる。また、管理者は、レンタルプリンタ10Aを返送するための準備をいつまでに行えばよいのかを知ることができる。従って、管理者の利便性が向上する。T530~T536は、
図7のT234~T240と同様である。
【0083】
その後、交換プリンタ10Bと、交換プリンタ10Bの専用カートリッジと、が管理者に届く。そして、配達員が、レンタルプリンタ10Aを引き取ることで、レンタルプリンタ10Aが返送される。このように、管理者は、レンタルプリンタ10Aを返送するための手続きを自身で行わなくても、レンタルプリンタ10Aを箱に収容するだけで、レンタルプリンタ10Aを返送することができる。従って、ユーザの利便性が向上する。
【0084】
次いで、プリンタ10B及びサーバ200の間で、
図3のT40~T52、
図4のT72、T74と同様の処理が実行される。本ケースのT48で実行される処理は、
図7のケースBの場合と同様である。このようにして、管理者は、プリンタ10Aに代えて、プリンタ10Bを利用して、定額制サービスの提供を受けることができるようになる。
【0085】
(ケースE;
図12)
図12を参照して、プリンタ10Aに装着されている専用カートリッジ18Bの残量「25」が閾値「30」未満である状態において、管理者にレンタルされるプリンタの追加が要求されるケースEについて説明する。
【0086】
端末装置100は、T610において、第2発送指示を受け付ける。第2発送指示は、レンタルプリンタ10Aに加えて追加プリンタ10Bを新たにレンタルするレンタル指示を含む。第2発送指示は、追加プリンタ10Bの発送指示でもある。第2発送指示は、さらに、ユーザID「U1」及びパスワードPW1をサーバ200に送信する指示も含む。この場合、端末装置100は、T612において、ユーザID「U1」及びパスワードPW1を含むレンタル要求をサーバ200に送信する。
【0087】
サーバ200は、T612において、端末装置100からレンタル要求を受信する(
図10のS120でYES)。T614は、
図3のT14と同様である。サーバ200は、ユーザテーブル238内の残量情報「25」及び発送情報「未発送」を特定する。そして、サーバ200は、対象残量「25」が閾値「30」未満であり、かつ、発送情報が「未発送」であると判断する。この場合、サーバ200は、発送管理テーブル240を利用して、レンタルプリンタ10Aの専用カートリッジ18Bと、追加プリンタ10Bと、追加プリンタ10Bの専用カートリッジ18Cと、を発送商品として特定する(S122)。そして、サーバ200は、T616において、発送処理を実行する(S124)。具体的には、サーバ200は、管理者の住所宛に3個の発送商品を発送すること、及び、3個の発送商品を1個の箱に収容させることを作業員に通知する。これにより、レンタルプリンタ10Aの専用カートリッジ18Bと、追加プリンタ10Bと、追加プリンタ10Bの専用カートリッジ18Cと、が管理者に同時に届く。T630~T636は、
図7のT234~T240と同様である。
【0088】
その後、レンタルプリンタ10Aの専用カートリッジ18Bと、交換プリンタ10Bと、交換プリンタ10Bの専用カートリッジ18Cと、が管理者に届く。そして、プリンタ10B及びサーバ200の間で、
図3のT40~T52、
図4のT72、T74と同様の処理が実行される。本ケースのT48は、
図6のケースAの場合と同様である。このようにして、管理者は、プリンタ10A、10Bを利用して、定額制サービスの提供を受けることができるようになる。
【0089】
図12のケースEに示されるように、サーバ200は、端末装置100からレンタル要求が受信される場合(T612)に、プリンタ10Aの専用カートリッジ18Bと、プリンタ10Bと、プリンタ10Bの専用カートリッジ18Cと、を発送する発送処理を実行する(T616)。一方、
図11のケースDに示されるように、サーバ200は、端末装置100から交換要求が受信される場合(T512)に、プリンタ10Bと、プリンタ10Bの専用カートリッジ18Cと、を発送する発送処理を実行する(T516)。従って、サーバ200は、端末装置100から受信される要求の内容に応じて発送処理の内容を適切に切り替えることができる。
【0090】
(ケースF;
図12)
図12を参照して、プリンタ10Aに装着されている専用カートリッジ18Bの残量「90」が閾値「30」以上である状態において、管理者にレンタルされるプリンタの追加が要求されるケースFについて説明する。
【0091】
まず、端末装置100及びサーバ200の間で、ケースEのT610~T614と同様の処理が実行される。そして、サーバ200は、対象残量「90」が閾値「30」以上であると判断する。この場合、サーバ200は、発送管理テーブル240を利用して、追加プリンタ10Bと、追加プリンタ10Bの専用カートリッジ18Cと、を発送商品として特定する(S122)。その後のT716、T730、T732、T736は、それぞれ、それぞれ、ケースEのT616、T630、T632、T636と同様である。
【0092】
その後、追加プリンタ10Bと、追加プリンタ10Bの専用カートリッジ18Cと、が管理者に届く。そして、プリンタ10B及びサーバ200の間で、
図3のT40~T52、
図4のT72、T74と同様の処理が実行される。本ケースのT48は、
図7のケースCの場合と同様である。このようにして、管理者は、プリンタ10A、10Bを利用して、定額制サービスの提供を受けることができるようになる。
【0093】
(本実施例の効果)
上記の構成によると、サーバ200は、管理者から第2発送指示を受け付け(
図12のT610)、かつ、残量が閾値「30」未満である場合に、レンタルプリンタ10Aに装着されるべき専用カートリッジ18Bと、追加プリンタ10Bと、追加プリンタ10Bに装着されるべき専用カートリッジ18Cと、を管理者に発送するための発送処理を実行する(
図12のT616)。この場合、レンタルプリンタ10Aに装着されるべき専用カートリッジ18Bと、追加プリンタ10Bと、追加プリンタ10Bに装着されるべき専用カートリッジ18Cと、が、管理者に同時に届き得る。従って、管理者の利便性が向上する。
【0094】
(対応関係)
図4のT72で実行される処理が、「残量情報受信部」によって実行される処理の一例である。
図12のT616で実行される処理が、「第1の発送処理実行部」によって実行される処理の一例である。
図12のT716で実行される処理が、「第2の発送処理実行部」によって実行される処理の一例である。
【0095】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。上記の実施例の変形例を以下に列挙する。
【0096】
(第1変形例)サーバ200は、1個のサーバで構成されていてもよいし、2個以上のサーバで構成されていてもよい。サーバ200は、例えば、プリンタ10A、10BとのXMPP接続を確立するサーバと、プリンタを販売するサーバと、発送処理を実行するサーバと、を備えていてもよい。
【0097】
(第2変形例)第1実施例において、
図5のS20、S22を省略可能である。本変形例では、サーバ200は、対象残量が閾値「30」未満であり、かつ、発送情報が「未発送」である場合に、管理者の所有プリンタの専用カートリッジと、購入プリンタと、購入プリンタの専用カートリッジと、を発送商品として特定する。また、サーバ200は、対象残量が閾値「30」未満であり、かつ、発送情報が「発送済」である場合、又は、対象残量が閾値「30」以上である場合、購入プリンタと、購入プリンタの専用カートリッジと、を発送商品として特定する。
【0098】
(第3変形例)第2実施例において、
図10のS116を省略可能である。本変形例では、「返送要求部」を省略可能である。
【0099】
(第4変形例)第2実施例では、サーバ200は、発送処理及び引取処理が完了した直後に返送要求を端末装置100に送信している。これに代えて、サーバ200は、作業員から、発送商品の発送が完了したことを示す情報の入力が受け付けられる場合に、返送要求を端末装置100に送信してもよい。
【0100】
(第6変形例)サーバ200は、管理者に割り当てられているメールアドレスを送信先として含む返信要求を送信してもよい。
【0101】
(第7変形例)返送要求が到着日を含んでいなくてもよい。
【0102】
(第8変形例)第2実施例において、
図10のS114を省略可能である。本変形例では、「引取処理実行部」を省略可能である。
【0103】
(第9変形例)サーバ200は、定額制サービスに代えて、プリンタ10Aの印刷実行部16に装着されている色材カートリッジ内のインクの残量が閾値以下になる場合に、新たな色材カートリッジを自動的に発注する自動発注サービスを提供してもよい。
【0104】
(第10変形例)上記の各実施例では、
図3~
図7、
図9~
図12の各処理がソフトウェア(例えばプログラム36、236)によって実現されるが、これらの各処理のうちの少なくとも1つが論理回路等のハードウェアによって実現されてもよい。
【0105】
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【0106】
本特許出願時の特許請求の範囲において、各請求項が一部の請求項のみに従属している場合であっても、各請求項が当該一部の請求項のみに従属可能であることに限定されない。技術的に矛盾しない範囲において、各請求項は、出願時に従属していない他の請求項にも従属可能である。即ち、各請求項の技術は以下のように様々に組み合わせることができる。(項目1)
サーバのためのコンピュータプログラムであって、
前記サーバのコンピュータを、以下の各部、即ち、
第1のプリンタから、前記第1のプリンタに装着されている色材カートリッジ内の色材の残量に関する残量情報を受信する残量情報受信部と、
前記第1のプリンタの管理者から、前記第1のプリンタとは異なる第2のプリンタの発送指示が受け付けられ、かつ、前記残量情報によって示される前記残量が閾値未満である場合に、前記第1のプリンタに装着されるべき色材カートリッジと、前記第2のプリンタと、前記第2のプリンタに装着されるべき色材カートリッジと、を前記管理者に発送するための第1の発送処理を実行する第1の発送処理実行部と、
前記管理者から前記発送指示が受け付けられ、かつ、前記残量情報によって示される前記残量が前記閾値以上である場合に、前記第2のプリンタと、前記第2のプリンタに装着されるべき色材カートリッジと、を前記管理者に発送するための第2の発送処理を実行する第2の発送処理実行部であって、前記第2の発送処理は、前記第1のプリンタに装着されるべき色材カートリッジを前記管理者に発送するための処理を含まない、前記第2の発送処理実行部と、
として機能させる、コンピュータプログラム。
(項目2)
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記管理者から前記発送指示が受け付けられる場合に、問合画面データを端末装置に送信する画面データ送信部であって、前記問合画面データは、前記第1のプリンタに装着されるべき色材カートリッジを発送すべきか否かを前記管理者に問い合わせるための問合画面を表わす、前記画面データ送信部と、
前記問合画面データが前記端末装置に送信された後に、前記端末装置から、前記第1のプリンタに装着されるべき色材カートリッジを発送すべきことを示す発送要求を受信する発送要求受信部と、
として機能させ、
前記第1の発送処理実行部は、前記管理者から前記発送指示が受け付けられ、前記残量情報によって示される前記残量が前記閾値未満であり、かつ、前記端末装置から前記発送要求が受信される場合に、前記第1の発送処理を実行し、
前記第2の発送処理実行部は、さらに、前記管理者から前記発送指示が受け付けられ、前記残量情報によって示される前記残量が前記閾値未満であり、かつ、前記端末装置から前記発送要求が受信されない場合に、前記第2の発送処理を実行する、項目1に記載のコンピュータプログラム。
(項目3)
前記第1のプリンタは、前記管理者にレンタルされているプリンタであり、
前記発送指示は、前記第1のプリンタを前記第2のプリンタに交換する交換指示と、前記第1のプリンタに加えて前記第2のプリンタを新たにレンタルするレンタル指示と、のうちのいずれかの指示を含み、
前記第1の発送処理実行部は、前記発送指示が前記レンタル指示を含み、かつ、前記残量情報によって示される前記残量が前記閾値未満である場合に、前記第1の発送処理を実行し、
前記第2の発送処理実行部は、さらに、前記発送指示が前記交換指示を含み、かつ、前記残量情報によって示される前記残量が前記閾値未満である場合に、前記第2の発送処理を実行する、項目1に記載のコンピュータプログラム。
(項目4)
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記発送指示が前記交換指示を含む場合に、前記第1のプリンタの返送を前記管理者に要求する返送要求部として機能させる、項目3に記載のコンピュータプログラム。
(項目5)
前記返送要求部は、前記第2の発送処理が実行されることに応じて前記第2のプリンタが前記管理者に届く前に、前記第1のプリンタの返送を前記管理者に要求する、項目4に記載のコンピュータプログラム。
(項目6)
前記返送要求部は、さらに、前記第2のプリンタが前記管理者に届く日程を前記管理者に通知する、項目4又は5に記載のコンピュータプログラム。
(項目7)
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、さらに、
前記発送指示が前記交換指示を含む場合に、前記第2のプリンタを前記管理者に届ける業者の配達員に前記第1のプリンタを引き取らせるための引取処理を実行する引取処理実行部として機能させる、項目4から6のいずれか一項に記載のコンピュータプログラム。
(項目8)
サーバであって、
第1のプリンタから、前記第1のプリンタに装着されている色材カートリッジ内の色材の残量に関する残量情報を受信する残量情報受信部と、
前記第1のプリンタの管理者から、前記第1のプリンタとは異なる第2のプリンタの発送指示が受け付けられ、かつ、前記残量情報によって示される前記残量が閾値未満である場合に、前記第1のプリンタに装着されるべき色材カートリッジと、前記第2のプリンタと、前記第2のプリンタに装着されるべき色材カートリッジと、を前記管理者に発送するための第1の発送処理を実行する第1の発送処理実行部と、
前記管理者から前記発送指示が受け付けられ、かつ、前記残量情報によって示される前記残量が前記閾値以上である場合に、前記第2のプリンタと、前記第2のプリンタに装着されるべき色材カートリッジと、を前記管理者に発送するための第2の発送処理を実行する第2の発送処理実行部であって、前記第2の発送処理は、前記第1のプリンタに装着されるべき色材カートリッジを前記管理者に発送するための処理を含まない、前記第2の発送処理実行部と、
を備える、サーバ。
(項目9)
サーバによって実行される方法であって、
第1のプリンタから、前記第1のプリンタに装着されている色材カートリッジ内の色材の残量に関する残量情報を受信する残量情報受信ステップと、
前記第1のプリンタの管理者から、前記第1のプリンタとは異なる第2のプリンタの発送指示が受け付けられ、かつ、前記残量情報によって示される前記残量が閾値未満である場合に、前記第1のプリンタに装着されるべき色材カートリッジと、前記第2のプリンタと、前記第2のプリンタに装着されるべき色材カートリッジと、を前記管理者に発送するための第1の発送処理を実行する第1の発送処理実行ステップと、
前記管理者から前記発送指示が受け付けられ、かつ、前記残量情報によって示される前記残量が前記閾値以上である場合に、前記第2のプリンタと、前記第2のプリンタに装着されるべき色材カートリッジと、を前記管理者に発送するための第2の発送処理を実行する第2の発送処理実行ステップであって、前記第2の発送処理は、前記第1のプリンタに装着されるべき色材カートリッジを前記管理者に発送するための処理を含まない、前記第2の発送処理実行ステップと、
を備える、方法。
【符号の説明】
【0107】
2:通信システム、6:インターネット、10A、10B:プリンタ、12:操作部、14:表示部、16:印刷実行部、18A:汎用カートリッジ、18B:専用カートリッジ、18C:専用カートリッジ、20:通信I/F、30:制御部、32:CPU、34:メモリ、36:プログラム、38:サービスフラグ、100:端末装置、200:サーバ、220:通信I/F、230:制御部、232:CPU、234:メモリ、236:プログラム、238:ユーザテーブル、240:発送管理テーブル