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特開2024-58253データ管理方法、およびデータ管理システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024058253
(43)【公開日】2024-04-25
(54)【発明の名称】データ管理方法、およびデータ管理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/10 20230101AFI20240418BHJP
【FI】
G06Q10/10 310
G06Q10/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022165502
(22)【出願日】2022-10-14
(71)【出願人】
【識別番号】000236056
【氏名又は名称】三菱電機ビルソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 嘉人
(72)【発明者】
【氏名】板倉 建太郎
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA11
5L049AA11
(57)【要約】
【課題】データ利活用担当者がデータレイク内の必要なデータを容易に取得することができるデータ管理方法、およびデータ管理システムを提供する。
【解決手段】端末装置が、端末装置を使用する部署のアプリケーションの属性リストをデータレイクに送信し、データレイクが、データカタログを参照して、アプリケーションの属性リストと一致する属性リストを有する1個以上のデータのデータ名称を特定して、1個以上のデータ名称を端末装置に送信し、端末装置が、受信した1個以上のデータ名称の中から所望の1個以上のデータ名称を選択して、所望の1個以上のデータ名称をデータレイクに送信し、データレイクが、受信した1個以上のデータ名称のアクセスのための1個以上のアクセスキーを端末装置に送信し、端末装置が、受信した1個以上のアクセスキーを用いて、データレイクから所望のデータをダウンロードする。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置が、データレイクに格納されているデータにアクセスするためのデータ管理方法であって、
前記端末装置が、ユーザの指示に従って、前記端末装置を使用する部署のアプリケーションを起動するステップと、
前記端末装置が、前記端末装置を使用する部署のアプリケーションの属性リストを前記データレイクに送信するステップと、
前記データレイクが、前記アプリケーションの属性リストを受信するステップと、
前記データレイクが、データカタログを参照して、前記アプリケーションの属性リストと一致する属性リストを有する1個以上のデータのデータ名称を特定するステップと、
前記データレイクが、前記1個以上のデータ名称を前記端末装置に送信するステップと、
前記端末装置が、前記1個以上のデータ名称を受信するステップと、
前記端末装置が、受信した1個以上のデータ名称の中から所望の1個以上のデータ名称を選択するステップと、
前記端末装置が、所望の1個以上のデータ名称を前記データレイクに送信するステップと、
前記データレイクが、前記1個以上のデータ名称を受信するステップと、
前記データレイクが、受信した1個以上のデータ名称のアクセスのための1個以上のアクセスキーを前記端末装置に送信するステップと、
前記端末装置が、前記1個以上のアクセスキーを受信するステップと、
前記端末装置が、受信した前記1個以上のアクセスキーを用いて、前記データレイクから所望のデータをダウンロードするステップと、を備えたデータ管理方法。
【請求項2】
前記属性リストは、事業、機能、および地域を含む、請求項1記載のデータ管理方法。
【請求項3】
前記アプリケーションの属性リストを送信するステップは、さらに、前記アプリケーションが特別ユーザによって起動されたときに、前記端末装置が、前記アプリケーションの属性リストとともに、前記特別ユーザのIDを前記データレイクに送信するステップをさらに含み、
前記アプリケーションの属性リストを受信するステップは、さらに、前記データレイクが、前記アプリケーションの属性リストとともに、前記特別ユーザのIDを受信するステップを含み、
前記データ名称を特定するステップは、さらに、前記データレイクが、特別ユーザリストに、受信した特別ユーザのIDが登録されている場合に、前記特別ユーザがアクセス可能な1個以上のデータ名称を特定するステップを含む、請求項1記載のデータ管理方法。
【請求項4】
端末装置が、データレイクに格納されているデータにアクセスするためのデータ管理方法であって、
前記端末装置が、ユーザの指示に従って、前記端末装置を使用する部署のアプリケーションを起動するステップと、
前記アプリケーションが特別ユーザによって起動されたときに、前記端末装置が、前記特別ユーザのIDを前記データレイクに送信するステップと、
前記データレイクが、前記特別ユーザのIDを受信するステップと、
前記データレイクが、特別ユーザリストに、受信した特別ユーザのIDが登録されている場合に、前記特別ユーザがアクセス可能な1個以上のデータ名称を特定するステップと、
前記データレイクが、前記1個以上のデータ名称を前記端末装置に送信するステップと、
前記端末装置が、前記1個以上のデータ名称を受信するステップと、
前記端末装置が、受信した1個以上のデータ名称の中から所望の1個以上のデータ名称を選択するステップと、
前記端末装置が、所望の1個以上のデータ名称を前記データレイクに送信するステップと、
前記データレイクが、前記1個以上のデータ名称を受信するステップと、
前記データレイクが、受信した1個以上のデータ名称のアクセスのための1個以上のアクセスキーを前記端末装置に送信するステップと、
前記端末装置が、前記1個以上のアクセスキーを受信するステップと、
前記端末装置が、受信した前記1個以上のアクセスキーを用いて、前記データレイクから所望のデータをダウンロードするステップと、を備えたデータ管理方法。
【請求項5】
前記データレイクが、前記特別ユーザリストに登録されているユーザIDを含む属人的業務対象リストを作成するステップと、
前記データレイクが、前記属人的業務対象者リストを、人事部の端末装置に送信するステプと、
前記人事部の端末装置が、前記属人的業務対象者リストを受信するステップと、をさらに備えた請求項4記載のデータ管理方法。
【請求項6】
データレイクと端末装置とを備えるデータ管理システムであって、
前記データレイクおよび前記端末装置は、請求項1~5のいずれか1項に記載されたデータ管理方法を実行する、データ管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、データ管理方法、およびデータ管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、社内の情報利活用の方法として、社内全部署のデータを1つのデータ領域に保存して、データを利活用する仕組みとしてデータレイクの構築が進んでいる。
【0003】
特許文献1には、少なくとも一つの製造設備を備えた複数の製造ラインにおいて製品毎に生成する製品に関する複数のデータを格納するデータレイクが記載されている。このデータレイクは、製品毎に製造ラインにおける製造設備のバージョンを登録し、バージョンに対してアクセス権限を付与するためのアクセス権限付与ルールを管理するデータ管理サーバと、アクセス権限付与ルールに基づいて、アクセス権限を制御するアクセス制御サーバとを有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2022-035602号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
各部門のデータ活用者が使用するデータ利活用アプリケーションは、用途に応じて、一般販売されている汎用アプリケーションが選定されて使用される。そのため、データ利活用アプリケーションは社内の部門および部署毎に複数存在することになる。
【0006】
各部署のデータ利活用アプリケーションからデータレイク内のデータを活用(参照)するために、データカタログが提供されている。データカタログには、データレイク内の各データの目次および索引の情報が記載されている。各部署のデータ利活用担当者は、データカタログを参照することによって、利用するデータを選択して、データレイク内のデータをデータ利活用アプリケーションにダウンロードする。
【0007】
しかしながら、データレイクには、大量のデータが存在するため、データ利活用担当者は、データカタログの記載内容を見ただけでは、必要なデータかどうかが判断できないため、データレイクのデータ管理者に内容を確認する必要があり、手間がかかる。
【0008】
それゆえに、本開示の目的は、データ利活用担当者がデータレイク内の必要なデータを容易に取得することができるデータ管理方法、およびデータ管理システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示のデータ管理方法は、端末装置が、データレイクに格納されているデータにアクセスするためのデータ管理方法であって、端末装置が、ユーザの指示に従って、端末装置を使用する部署のアプリケーションを起動するステップと、端末装置が、端末装置を使用する部署のアプリケーションの属性リストをデータレイクに送信するステップと、データレイクが、アプリケーションの属性リストを受信するステップと、データレイクが、データカタログを参照して、アプリケーションの属性リストと一致する属性リストを有する1個以上のデータのデータ名称を特定するステップと、データレイクが、1個以上のデータ名称を端末装置に送信するステップと、端末装置が、1個以上のデータ名称を受信するステップと、端末装置が、受信した1個以上のデータ名称の中から所望の1個以上のデータ名称を選択するステップと、端末装置が、所望の1個以上のデータ名称をデータレイクに送信するステップと、データレイクが、1個以上のデータ名称を受信するステップと、データレイクが、受信した1個以上のデータ名称のアクセスのための1個以上のアクセスキーを端末装置に送信するステップと、端末装置が、1個以上のアクセスキーを受信するステップと、端末装置が、受信した1個以上のアクセスキーを用いて、データレイクから所望のデータをダウンロードするステップと、を備える。
【0010】
本開示のデータ管理方法は、端末装置が、データレイクに格納されているデータにアクセスするためのデータ管理方法であって、端末装置が、ユーザの指示に従って、端末装置を使用する部署のアプリケーションを起動するステップと、アプリケーションが特別ユーザによって起動されたときに、端末装置が、特別ユーザのIDをデータレイクに送信するステップと、データレイクが、特別ユーザのIDを受信するステップと、データレイクが、特別ユーザリストに、受信した特別ユーザのIDが登録されている場合に、特別ユーザがアクセス可能な1個以上のデータ名称を特定するステップと、データレイクが、1個以上のデータ名称を端末装置に送信するステップと、端末装置が、1個以上のデータ名称を受信するステップと、端末装置が、受信した1個以上のデータ名称の中から所望の1個以上のデータ名称を選択するステップと、端末装置が、所望の1個以上のデータ名称をデータレイクに送信するステップと、データレイクが、1個以上のデータ名称を受信するステップと、データレイクが、受信した1個以上のデータ名称のアクセスのための1個以上のアクセスキーを端末装置に送信するステップと、端末装置が、1個以上のアクセスキーを受信するステップと、端末装置が、受信した1個以上のアクセスキーを用いて、データレイクから所望のデータをダウンロードするステップと、を備える。
【発明の効果】
【0011】
本開示によれば、データ利活用担当者がデータレイク内の必要なデータを容易に取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】データ管理システムの構成を表わす図である。
図2】実施の形態1のデータレイク1の構成を表わす図である。
図3】(a)、(b)、(c)は、データ本体記憶部14に記憶されているデータ本体を表わす図である。
図4】データカタログの例を表わす図である。
図5】実施の形態1の端末装置2の構成を表わす図である。
図6】(a)、(b)、(c)は、アプリケーション情報の例を表わす図である。
図7】実施の形態1のデータ管理システムによるデータ管理方法の処理手順を表わすフローチャートである。
図8】実施の形態2のデータレイク1Aの構成を表わす図である。
図9】特別ユーザリスト記憶部19に記憶されている特別ユーザリストの例を表わす図である。
図10】実施の形態2の端末装置2Aの構成を表わす図である。
図11】実施の形態2のデータ管理システムによるデータ管理方法の処理手順を表わすフローチャートである。
図12】実施の形態3のデータレイク1Bの構成を表わす図である。
図13】実施の形態3の端末装置2Bの構成を表わす図である。
図14】実施の形態3のデータ管理システムによるデータ管理方法の処理手順を表わすフローチャートである。
図15】実施の形態4のデータレイク1Cの構成を表わす図である。
図16】属人的業務対象者リストの例を表わす図である。
図17】実施の形態4のデータ管理システムによるデータ管理方法の処理手順を表わすフローチャートである。
図18】データレイクおよび端末装置のハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0014】
実施の形態1.
図1は、データ管理システムの構成を表わす図である。データ管理システムは、データレイク1と、端末装置2-1~2-nとを備える。以下の説明では、端末装置2-1~2-nを総称して端末装置2と記載することもある。たとえば、端末装置2は、部署ごとに設けられているものとすることができる。
【0015】
図2は、実施の形態1のデータレイク1の構成を表わす図である。
【0016】
データレイク1は、通信部11と、データカタログ記憶部12と、アクセスキー記憶部13と、データ本体記憶部14と、データ名称特定部15と、アクセスキー特定部16と、ダウンロード制御部17と、を備える。
【0017】
通信部11は、端末装置2との通信を行なう。
【0018】
データ本体記憶部14は、データ本体を記憶する。図3(a)、(b)、(c)は、データ本体記憶部14に記憶されているデータ本体を表わす図である。データ本体は、データ名称と、データIDと、データとを含む。
【0019】
データカタログ記憶部12は、データカタログを記憶する。図4は、データカタログの例を表わす図である。データカタログは、データ名称と、データIDと、データの属性リストとを備える。属性は、事業、機能、および地域を含む。事業とは、データが使用される事業を表わし、「昇降機」、または「空調」などが該当する。機能とは、データが使用される機能を表わし、「人事」、または「保守」などが該当する。地域とは、データが使用される地域を表わし、「全国」、または「関西」などが該当する。
【0020】
データ名称特定部15は、データカタログ記憶部12に記憶されているデータカタログを参照して、端末装置2から受信したアプリケーションの属性リストと一致する属性リストを有する1個以上のデータのデータ名称を特定する。
【0021】
アクセスキー特定部16は、1個以上のデータ名称のデータにアクセスするための1個以上のアクセスキーを特定し、アクセスキー記憶部13に記憶されている1個以上のアクセスキーを読出す。
【0022】
アクセスキー記憶部13は、データ本体記憶部14に記憶されているデータ本体をダウンロードするのに必要なアクセスキーを記憶する。
【0023】
ダウンロード制御部17は、データ本体記憶部14のデータ本体の端末装置2へのダウンロードを制御する。
【0024】
図5は、実施の形態1の端末装置2の構成を表わす図である。
【0025】
端末装置2は、通信部21と、表示部22と、アプリケーション記憶部23と、アプリケーション情報記憶部24と、データ記憶部25と、アプリケーション実行部26と、アプリケーション属性リスト特定部27と、データ名称選択部28と、ダウンロード制御部29と、を備える。
【0026】
通信部21は、データレイク1と通信する。
【0027】
表示部22は、アプリケーションの画面を表示する。
【0028】
アプリケーション記憶部23は、端末装置2を使用する部署のアプリケーション(ソフトウエア)を記憶する。
【0029】
アプリケーション実行部26は、ユーザの指示に従って、アプリケーション記憶部23に記憶されている端末装置2を使用する部署のアプリケーションを実行する。
【0030】
アプリケーション情報記憶部24は、アプリケーション情報を記憶する。図6(a)、(b)、(c)は、アプリケーション情報の例を表わす図である。アプリケーション情報は、アプリケーションの機能と、アプリケーションの利用部署と、アプリケーションの属性リストとを含む。アプリケーションの機能は、データ分析などが該当する。アプリケーションの利用部署は、「東京支店 昇降機部 設計課」などが該当する。アプリケーションの属性リストは、事業、機能、および地域を含む。事業とは、アプリケーションが使用される事業を表わし、「昇降機」、または「空調」などが該当する。機能とは、アプリケーションが使用される機能を表わし、「人事」、または「保守」などが該当する。地域とは、アプリケーションが使用される地域を表わし、「全国」、または「関西」などが該当する。
【0031】
アプリケーション属性リスト特定部27は、アプリケーション情報記憶部24からアプリケーション情報を読出すことによって、実行中のアプリケーションの属性リストを特定する。
【0032】
データ名称選択部28は、データレイク1から受信した1個以上のデータ名称の中から端末装置2のユーザの指示に従って、所望の1個以上のデータ名称を選択する。
【0033】
ダウンロード制御部29は、データレイク1内のデータ本体の端末装置2へのダウンロードを制御する。
【0034】
データ記憶部25は、データレイク1からダウンロードされたデータ本体を記憶する。
【0035】
図7は、実施の形態1のデータ管理システムによるデータ管理方法の処理手順を表わすフローチャートである。
【0036】
ステップS101において、端末装置2のアプリケーション実行部26が、ユーザの指示に従って、アプリケーション記憶部23に記憶されている端末装置2を使用する部署のアプリケーションを起動する。
【0037】
ステップS102において、端末装置2のアプリケーション属性リスト特定部27は、アプリケーション情報記憶部24からアプリケーション情報を読出すことによって、実行中のアプリケーションの属性リストを特定する。通信部21は、アプリケーションの属性リストをデータレイク1に送信する。
【0038】
ステップS103において、データレイク1の通信部11は、アプリケーションの属性リストを受信する。
【0039】
ステップS104において、データレイク1のデータ名称特定部15は、データカタログ記憶部12に記憶されているデータカタログを参照して、受信したアプリケーションの属性リストと一致する属性リストを有する1個以上のデータのデータ名称を特定する。たとえば、データ名称特定部15は、アプリケーションの属性リストの事業、機能、および地域のすべてと一致する属性リストを有する1個以上のデータのデータ名称を特定してもよい。ただし、データ名称特定部15は、データカタログのデータの属性リストの事業、機能、および地域のうち定められていない項目がある場合には、その項目は、無条件で一致するものと判断してもよい。たとえば、アプリケーションの属性リストにおいて、事業が「昇降機」で、機能が「設計」で、地域が「東京」の場合に、データの属性リストにおいて、事業が「昇降機」で、機能が「なし」で、地域が「なし」の場合に、アプリケーションの属性リストと、データの属性リストとが一致すると判断される。
【0040】
ステップS105において、データレイク1の通信部11は、1個以上のデータ名称を端末装置2に送信する。
【0041】
ステップS106において、端末装置2の通信部21は、1個以上のデータ名称を受信する。
【0042】
ステップS107において、端末装置2のデータ名称選択部28は、受信した1個以上のデータ名称の中から端末装置2のユーザの指示に従って、所望の1個以上のデータ名称を選択する。
【0043】
ステップS108において、端末装置2の通信部21は、所望の1個以上のデータ名称をデータレイク1へ送信する。
【0044】
ステップS109において、データレイク1の通信部11が、1個以上のデータ名称を受信する。
【0045】
ステップS110において、アクセスキー特定部16は、1個以上のデータ名称のデータにアクセスするための1個以上のアクセスキーを特定し、アクセスキー記憶部13に記憶されている1個以上のアクセスキーを読出す。データレイク1の通信部11が、1個以上のアクセスキーを端末装置2に送信する。
【0046】
ステップS111において、端末装置2の通信部21が、1個以上のアクセスキーを受信する。
【0047】
ステップS112において、端末装置2のダウンロード制御部29およびデータレイク1のダウンロード制御部17は、1個以上のアクセスキーを用いて、データレイク1のデータ本体記憶部14に記憶されているデータ本体の端末装置2へのダウンロードを制御する。端末装置2のダウンロード制御部29は、受信したデータ本体をデータ記憶部25に記憶する。
【0048】
本実施の形態によれば、担当者が、データレイクを利用する際に、データカタログから必要なデータを選ぶ手間を省略することができる。
【0049】
実施の形態2.
大企業でも完全には組織的な業務分担になっておらず、個人に紐づく業務も存在している。その原因の1つに、部署異動または組織改編時に以前の所属部署時の仕事を異動後も引き続き実施していることがある。そのため、部門および部署毎にアプリケーションを導入しても、人事異動した個人に紐づく業務には対応していない。
【0050】
本実施の形態では、他部署から異動してきた属人的業務を持つ社員(特別ユーザという)は、現所属部署が使用しているアプリケーション経由でも、以前の所属部署のデータを閲覧できる仕組みを提供する。これにより、特別ユーザは、現所属部署のアプリケーションを利用することによって、異動元の部署の仕事に必要なデータを利活用することができる。
【0051】
図8は、実施の形態2のデータレイク1Aの構成を表わす図である。
【0052】
実施の形態2のデータレイク1Aが、実施の形態1のデータレイク1と相違する点は、実施の形態2のデータレイク1Aが、実施の形態1と異なるデータ名称特定部15Aを備え、データカタログ記憶部12に代えて、特別ユーザリスト記憶部19を備える点である。
【0053】
特別ユーザリスト記憶部19は、特別ユーザリストを記憶する。特別ユーザリストは、ユーザIDに対応して、アクセス可能なデータのデータ名称およびデータIDを定める。図9は、特別ユーザリスト記憶部19に記憶されている特別ユーザリストの例を表わす図である。たとえば、ユーザID「1234」の特別ユーザがアクセス可能なデータのデータ名称が「昇降機契約」であり、データIDが「34333eddf3」であると定められている。
【0054】
データ名称特定部15Aは、特別ユーザリスト記憶部19に記憶されている特別ユーザリストを参照して、端末装置2Bから受信したユーザIDの特別ユーザがアクセス可能な1個以上のデータのデータ名称を特定する。
【0055】
図10は、実施の形態2の端末装置2Aの構成を表わす図である。
【0056】
実施の形態2の端末装置2Aが、実施の形態1の端末装置2と相違する点は、実施の形態2の端末装置2Aは、アプリケーション情報記憶部24およびアプリケーション属性リスト特定部27に代えて、特別ユーザID特定部37を備える点である。
【0057】
特別ユーザID特定部37は、アプリケーションを利用するユーザが特別ユーザの場合に、そのユーザのユーザIDを特定する。アプリケーションを利用するユーザの識別は、端末装置またはアプリケーションへのログイン時のユーザIDを用いることができる。
【0058】
図11は、実施の形態2のデータ管理システムによるデータ管理方法の処理手順を表わすフローチャートである。
【0059】
ステップS201において、端末装置2Aのアプリケーション実行部26が、ユーザの指示に従って、アプリケーション記憶部23に記憶されている端末装置2Aを使用する部署のアプリケーションを起動する。
【0060】
ステップS202において、端末装置2Aの特別ユーザID特定部37は、アプリケーションを利用するユーザが特別ユーザの場合に、そのユーザのユーザIDを特定する。通信部21は、ユーザIDをデータレイク1に送信する。
【0061】
ステップS203において、データレイク1Aの通信部11は、ユーザIDを受信する。
【0062】
ステップS204において、データレイク1Aのデータ名称特定部15Aは、特別ユーザリスト記憶部19に記憶されている特別ユーザリストを参照して、受信したユーザIDの特別ユーザがアクセス可能な1個以上のデータのデータ名称を特定する。たとえば、データ名称特定部15は、受信したユーザIDが「1234」の場合に、特別ユーザリストを参照して、ユーザIDが「1234」のユーザがアクセス可能なデータのデータ名称「昇降機契約」を特定する。
【0063】
ステップS205において、データレイク1Aの通信部11は、1個以上のデータ名称を端末装置2Aへ送信する。
【0064】
ステップS206において、端末装置2Aの通信部21は、1個以上のデータ名称を受信する。
【0065】
ステップS207において、端末装置2Aのデータ名称選択部28は、受信した1個以上のデータ名称の中から端末装置2Aのユーザの指示に従って、所望の1個以上のデータ名称を選択する。
【0066】
ステップS208において、端末装置2Aの通信部21は、所望の1個以上のデータ名称をデータレイク1Aへ送信する。
【0067】
ステップS209において、データレイク1Aの通信部11が、1個以上のデータ名称を受信する。
【0068】
ステップS210において、アクセスキー特定部16は、1個以上のデータ名称のデータにアクセスするための1個以上のアクセスキーを特定し、アクセスキー記憶部13に記憶されている1個以上のアクセスキーを読出す。データレイク1の通信部11が、1個以上のアクセスキーを端末装置2Aへ送信する。
【0069】
ステップS211において、端末装置2Aの通信部21が、1個以上のアクセスキーを受信する。
【0070】
ステップS212において、端末装置2Aのダウンロード制御部29およびデータレイク1Aのダウンロード制御部17は、1個以上のアクセスキーを用いて、データレイク1Aのデータ本体記憶部14に記憶されているデータ本体の端末装置2Aへのダウンロードを制御する。端末装置2Aのダウンロード制御部29は、受信したデータ本体をデータ記憶部25に記憶する。
【0071】
本実施の形態によれば、組織人事異動の際に、異動者のデータレイクアクセス権の設定変更の手間を省略することができる。
【0072】
実施の形態3.
図12は、実施の形態3のデータレイク1Bの構成を表わす図である。
【0073】
実施の形態3のデータレイク1Bが、実施の形態1のデータレイク1と相違する点は、実施の形態3のデータレイク1Bが、実施の形態1と異なるデータ名称特定部15Bを備え、特別ユーザリスト記憶部19を備える点である。
【0074】
特別ユーザリスト記憶部19は、特別ユーザリストを記憶する。
【0075】
データ名称特定部15Bは、データカタログ記憶部12に記憶されているデータカタログを参照して、受信したアプリケーションの属性リストと一致する属性リストを有する1個以上のデータのデータ名称を特定する。データ名称特定部15Bは、特別ユーザリスト記憶部19に記憶されている特別ユーザリストを参照して、受信したユーザIDの特別ユーザがアクセス可能な1個以上のデータのデータ名称を特定する。
【0076】
図13は、実施の形態3の端末装置2Bの構成を表わす図である。
【0077】
実施の形態3の端末装置2Bが、実施の形態1の端末装置2と相違する点は、実施の形態3の端末装置2Bは、特別ユーザID特定部37を備える点である。
【0078】
特別ユーザID特定部37は、アプリケーションを利用するユーザが特別ユーザの場合に、そのユーザのユーザIDを特定する。
【0079】
図14は、実施の形態3のデータ管理システムによるデータ管理方法の処理手順を表わすフローチャートである。
【0080】
ステップS301において、端末装置2Bのアプリケーション実行部26が、ユーザの指示に従って、アプリケーション記憶部23に記憶されている端末装置2Bを使用する部署のアプリケーションを起動する。
【0081】
ステップS302において、端末装置2Bのアプリケーション属性リスト特定部27は、アプリケーション情報記憶部24からアプリケーション情報を読出すことによって、実行中のアプリケーションの属性リストを特定する。端末装置2Bの特別ユーザID特定部37は、アプリケーションを利用するユーザが特別ユーザの場合に、そのユーザのユーザIDを特定する。通信部21は、アプリケーションの属性リストおよび特別ユーザのユーザIDをデータレイク1Bに送信する。
【0082】
ステップS303において、データレイク1Bの通信部11は、アプリケーションの属性リストおよび特別ユーザのユーザIDを受信する。
【0083】
ステップS304において、データレイク1Bのデータ名称特定部15Bは、データカタログ記憶部12に記憶されているデータカタログを参照して、受信したアプリケーションの属性リストと一致する属性リストを有する1個以上のデータのデータ名称を特定する。データレイク1Bのデータ名称特定部15Bは、特別ユーザリスト記憶部19に記憶されている特別ユーザリストを参照して、受信したユーザIDの特別ユーザがアクセス可能な1個以上のデータのデータ名称を特定する。
【0084】
ステップS305において、データレイク1Bの通信部11は、1個以上のデータ名称を端末装置2Bへ送信する。
【0085】
ステップS306において、端末装置2Bの通信部21は、1個以上のデータ名称を受信する。
【0086】
ステップS307において、端末装置2Bのデータ名称選択部28は、受信した1個以上のデータ名称の中から端末装置2Bのユーザの指示に従って、所望の1個以上のデータ名称を選択する。
【0087】
ステップS308において、端末装置2Bの通信部21は、所望の1個以上のデータ名称をデータレイク1Bへ送信する。
【0088】
ステップS309において、データレイク1Bの通信部11が、1個以上のデータ名称を受信する。
【0089】
ステップS310において、アクセスキー特定部16は、1個以上のデータ名称のデータにアクセスするための1個以上のアクセスキーを特定し、アクセスキー記憶部13に記憶されている1個以上のアクセスキーを読出す。データレイク1Bの通信部11が、1個以上のアクセスキーを端末装置2Bへ送信する。
【0090】
ステップS311において、端末装置2Bの通信部21が、1個以上のアクセスキーを受信する。
【0091】
ステップS312において、端末装置2Bのダウンロード制御部29およびデータレイク1Bのダウンロード制御部17は、1個以上のアクセスキーを用いて、データレイク1Bのデータ本体記憶部14に記憶されているデータ本体の端末装置2へのダウンロードを制御する。端末装置2Bのダウンロード制御部29は、受信したデータ本体をデータ記憶部25に記憶する。
【0092】
本実施の形態によれば、実施の形態1および2の効果と同様の効果を得ることができる。
【0093】
実施の形態4.
担当者が人事異動をしても、担当者は、前部署の人員だけでは対処できない業務を人事異動後も引き続き実施する場合がある。その結果、担当者の新部署での仕事に支障が生じる場合がある。本実施の形態では、組織の担当業務でない属人的業務が発生していることを発見する仕組みを提供することによって、属人的業務を無くす試みを行うことが可能なようにする。
【0094】
図15は、実施の形態4のデータレイク1Cの構成を表わす図である。
【0095】
実施の形態4のデータレイク1Cが、実施の形態3のデータレイク1Bと相違する点は、実施の形態4のデータレイク1Cが、属人的業務対象者リスト作成部59を備える点である。
【0096】
図16は、属人的業務対象者リストの例を表わす図である。属人的業務対象者リストは、特別ユーザのユーザIDを含む。
【0097】
図17は、実施の形態4のデータ管理システムによるデータ管理方法の処理手順を表わすフローチャートである。
【0098】
ステップS401において、データレイク1Cの属人的業務対象者リスト作成部59は、特別ユーザリスト記憶部19に記憶されている特別ユーザのユーザIDからなる属人的業務対象者リストを作成する。
【0099】
ステップS402において、データレイク1Cの通信部11は、属人的業務対象者リストを人事部が使用する端末装置2Bに送信する。
【0100】
ステップS403において、人事部が使用する端末装置2Bの通信部21は、属人的業務対象者リストを受信する。
【0101】
本実施の形態によれば、属人的業務対象者を発見し、変革しやすい組織づくりを推進することができる。
【0102】
上述の実施の形態1~4において説明したデータレイクおよび端末装置は、相当する動作をデジタル回路のハードウェアまたはソフトウェアで構成することができる。データレイクおよび端末装置をソフトウェアを用いて実現する場合には、これらの装置は、例えば、図1に示すように、バス1003で接続されたプロセッサ1001とメモリ1002とを備え、メモリ1002に記憶されたプログラムをプロセッサ1001が実行するようにすることができる。
【0103】
[付記]
上述した実施形態は、以下の付記の具体例である。
【0104】
(付記1)
端末装置が、データレイクに格納されているデータにアクセスするためのデータ管理方法であって、
前記端末装置が、ユーザの指示に従って、前記端末装置を使用する部署のアプリケーションを起動するステップと、
前記端末装置が、前記端末装置を使用する部署のアプリケーションの属性リストを前記データレイクに送信するステップと、
前記データレイクが、前記アプリケーションの属性リストを受信するステップと、
前記データレイクが、データカタログを参照して、前記アプリケーションの属性リストと一致する属性リストを有する1個以上のデータのデータ名称を特定するステップと、
前記データレイクが、前記1個以上のデータ名称を前記端末装置に送信するステップと、
前記端末装置が、前記1個以上のデータ名称を受信するステップと、
前記端末装置が、受信した1個以上のデータ名称の中から所望の1個以上のデータ名称を選択するステップと、
前記端末装置が、所望の1個以上のデータ名称を前記データレイクに送信するステップと、
前記データレイクが、前記1個以上のデータ名称を受信するステップと、
前記データレイクが、受信した1個以上のデータ名称のアクセスのための1個以上のアクセスキーを前記端末装置に送信するステップと、
前記端末装置が、前記1個以上のアクセスキーを受信するステップと、
前記端末装置が、受信した前記1個以上のアクセスキーを用いて、前記データレイクから所望のデータをダウンロードするステップと、を備えたデータ管理方法。
【0105】
(付記2)
前記属性リストは、事業、機能、および地域を含む、付記1記載のデータ管理方法。
【0106】
(付記3)
前記アプリケーションの属性リストを送信するステップは、さらに、前記アプリケーションが特別ユーザによって起動されたときに、前記端末装置が、前記アプリケーションの属性リストとともに、前記特別ユーザのIDを前記データレイクに送信するステップをさらに含み、
前記アプリケーションの属性リストを受信するステップは、さらに、前記データレイクが、前記アプリケーションの属性リストとともに、前記特別ユーザのIDを受信するステップを含み、
前記データ名称を特定するステップは、さらに、前記データレイクが、特別ユーザリストに、受信した特別ユーザのIDが登録されている場合に、前記特別ユーザがアクセス可能な1個以上のデータ名称を特定するステップを含む、付記1または2記載のデータ管理方法。
【0107】
(付記4)
端末装置が、データレイクに格納されているデータにアクセスするためのデータ管理方法であって、
前記端末装置が、ユーザの指示に従って、前記端末装置を使用する部署のアプリケーションを起動するステップと、
前記アプリケーションが特別ユーザによって起動されたときに、前記端末装置が、前記特別ユーザのIDを前記データレイクに送信するステップと、
前記データレイクが、前記特別ユーザのIDを受信するステップと、
前記データレイクが、特別ユーザリストに、受信した特別ユーザのIDが登録されている場合に、前記特別ユーザがアクセス可能な1個以上のデータ名称を特定するステップと、
前記データレイクが、前記1個以上のデータ名称を前記端末装置に送信するステップと、
前記端末装置が、前記1個以上のデータ名称を受信するステップと、
前記端末装置が、受信した1個以上のデータ名称の中から所望の1個以上のデータ名称を選択するステップと、
前記端末装置が、所望の1個以上のデータ名称を前記データレイクに送信するステップと、
前記データレイクが、前記1個以上のデータ名称を受信するステップと、
前記データレイクが、受信した1個以上のデータ名称のアクセスのための1個以上のアクセスキーを前記端末装置に送信するステップと、
前記端末装置が、前記1個以上のアクセスキーを受信するステップと、
前記端末装置が、受信した前記1個以上のアクセスキーを用いて、前記データレイクから所望のデータをダウンロードするステップと、を備えたデータ管理方法。
【0108】
(付記5)
前記データレイクが、前記特別ユーザリストに登録されているユーザIDを含む属人的業務対象リストを作成するステップと、
前記データレイクが、前記属人的業務対象者リストを、人事部の端末装置に送信するステプと、
前記人事部の端末装置が、前記属人的業務対象者リストを受信するステップと、をさらに備えた付記1~4のいずれか1項に記載のデータ管理方法。
【0109】
(付記6)
データレイクと端末装置とを備えるデータ管理システムであって、
前記データレイクおよび前記端末装置は、付記1~5のいずれか1項に記載されたデータ管理方法を実行する、データ管理システム。
【0110】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は、上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0111】
1,1A,1B,1C データレイク、2,2A,2B 端末装置、11,21 通信部、12 データカタログ記憶部、13 アクセスキー記憶部、14 データ本体記憶部、15,15A,15B データ名称特定部、16 アクセスキー特定部、17,29 ダウンロード制御部、19 特別ユーザリスト記憶部、22 表示部、23 アプリケーション記憶部、24 アプリケーション情報記憶部、25 データ記憶部、26 アプリケーション実行部、27 アプリケーション属性リスト特定部、28 データ名称選択部、37 特別ユーザID特定部、59 属人的業務対象者リスト作成部、1001 プロセッサ、1002 メモリ、1003 バス。
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