(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024058269
(43)【公開日】2024-04-25
(54)【発明の名称】間仕切
(51)【国際特許分類】
E04B 2/72 20060101AFI20240418BHJP
E04B 2/74 20060101ALI20240418BHJP
E04B 2/82 20060101ALI20240418BHJP
E05D 15/00 20060101ALI20240418BHJP
【FI】
E04B2/72 H
E04B2/74 561H
E04B2/82 511X
E05D15/00 D
E05D15/00 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022165527
(22)【出願日】2022-10-14
(71)【出願人】
【識別番号】000000561
【氏名又は名称】株式会社オカムラ
(74)【代理人】
【識別番号】100098729
【弁理士】
【氏名又は名称】重信 和男
(74)【代理人】
【識別番号】100204467
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 好文
(74)【代理人】
【識別番号】100148161
【弁理士】
【氏名又は名称】秋庭 英樹
(74)【代理人】
【識別番号】100195833
【弁理士】
【氏名又は名称】林 道広
(72)【発明者】
【氏名】宮田 康彦
(72)【発明者】
【氏名】西村 たか子
(72)【発明者】
【氏名】中田 貴規
(57)【要約】
【課題】地震等が発生した場合でも転倒するのを防止できるようにした間仕切を提供する。
【解決手段】ほぼ下向きコ字状断面をなすとともに、幅方向の両下端に互いに対向する一対の内向片7bを有するレール7と床面とFの間に立設される間仕切3であって、間仕切3は、間仕切本体4の上端部に設けられ、上部の上面がレール7内の下面に当接する支持手段17と、該支持手段17に設けられ、少なくとも一対の内向片7bのいずれか一方の上面に係止可能な脱落防止手段19と、支持手段17をレール7内の下面に押し付ける突っ張り手段11とを備える。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ほぼ下向きコ字状断面をなすとともに、幅方向の両下端に互いに対向する一対の内向片を有するレールと床面との間に立設される間仕切であって、
間仕切本体の上端部に設けられ、上部の上面が前記レール内の下面に当接する支持手段と、該支持手段に設けられ、少なくとも前記一対の内向片のいずれか一方の上面に係止可能な脱落防止手段と、前記支持手段を前記レール内の下面に押し付け可能な突っ張り手段とを備えることを特徴とする間仕切。
【請求項2】
前記支持手段は、前記一対の内向片間の開口より前記レール内に挿入可能な幅寸法に形成され、上面が前記レール内の下面に当接可能な長手方向に延びる当接部と、該当接部の中間部から垂下し、下端が前記間仕切本体の上部の垂直部とにより形成され、前記脱落防止手段は前記当接部の下方に回動可能に取り付けられた係止部材であることを特徴とする請求項1に記載の間仕切。
【請求項3】
前記係止部材の幅寸法は前記当接部の幅寸法とほぼ等しくされ、前記係止部材は前記当接部に形成された雌ねじに下方から螺合されるボルトにより固定可能となっていることを特徴とする請求項2に記載の間仕切。
【請求項4】
前記垂直部は、2部材を上下に相対移動可能に連結したものであることを特徴とする請求項2に記載の間仕切。
【請求項5】
前記係止部材は、前記内向片に係止可能な位置まで回動したとき前記レールの少なくとも一方の側壁の内面に当接可能な寸法に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の間仕切。
【請求項6】
前記突っ張り手段は、前記間仕切本体の下端部に前記床面と対向するように設けられアジャスタであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか一項に記載の間仕切。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レールと床面との間に立設される間仕切に関する。
【背景技術】
【0002】
このような従来の間仕切としては、例えば特許文献1に記載されているようなものがある。この間仕切は、間仕切(パネル)の下端部にレベル設定機構を設けるとともに、間仕切の上端部をレール(回し縁部材)により支持してレールと床面との間に間仕切を立設するようになっている。また、レベル設定機構により間仕切のレベルを調節することができるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開昭62-189409号公報(第1図、第3図、第8図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されている間仕切においては、床面に固定された支持部材と間仕切の下端に固定されたスカート部材との内部にレベル設定機構が収容されてはいるが、地震等により間仕切に大きな外力が加わり、支持部材やスカート部材が変形すると、間仕切の下端部がレベル設定機構から外れてその機能が失われるだけでなく、間仕切の上端部がレールから脱落し、間仕切が転倒するおそれがある。
【0005】
本発明は、このような問題点に着目してなされたもので、地震等が発生した場合でも転倒するのを防止できるようにした間仕切を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、本発明の間仕切は、
ほぼ下向きコ字状断面をなすとともに、幅方向の両下端に互いに対向する一対の内向片を有するレールと床面との間に立設される間仕切であって、間仕切本体の上端部に設けられ、上部の上面が前記レール内の下面に当接する支持手段と、該支持手段に設けられ、少なくとも前記一対の内向片のいずれか一方の上面に係止可能な脱落防止手段と、前記支持手段を前記レール内の下面に押し付ける突っ張り手段とを備えることを特徴としている。
この特徴によれば、間仕切パネルのレール側合わせのレベル調整が可能となる。また、地震等により突っ張り手段の機能が失われたとしても、脱落防止手段が内向片の上面に係止してレール内からの支持手段の脱落を阻止するので、間仕切が転倒するのが防止される。
【0007】
前記支持手段は、前記一対の内向片間の開口より前記レール内に挿入可能な幅寸法に形成され、上面が前記レール内の下面に当接する当接部と、該当接部から垂下し、下端が前記間仕切本体の上部の垂直部とにより形成され、前記脱落防止手段は前記当接部の下方で回動可能に取り付けられた係止部材であることを特徴としている。
この特徴によれば、当接部がレールの下面に長い範囲で当接するので、間仕切の上部がレールに安定的に支持される。また、長手方向に延びる当接部の下面に係止部材が回動可能に取り付けられているので、一対の内向片間の開口を介して、係止部材を内向片に係止可能な係止位置に容易に回動操作することができる。さらに、係止部材は支持手段と別体であるので、間仕切をレールと床面間に立設した後において係止部材を開口を介して係止位置に回動操作することができ、作業性がよくなる。
【0008】
前記係止部材の幅寸法は前記当接部の幅寸法とほぼ等しくされ、前記係止部材は前記当接部に形成された雌ねじに下方から螺合されるボルトにより固定可能となっていることを特徴としている。
この特徴によれば、ボルトを緩めて係止部材を当接部と平行となるように回動することにより、係止部材を当接部と共に内向片間の開口からレール内に挿入することができる。また、係止部材を内向片に係止可能な係止位置まで回動させてボルトにより固定することができるので、間仕切の立設後において係止部材の脱落防止機能が失われることはない。
【0009】
前記垂直部は、2部材を上下に相対移動可能に連結したものであることを特徴としている。
この特徴によれば、支持手段により間仕切のレベルを調整してレールと床面との間に立設することができる。
【0010】
前記係止部材は、前記内向片に係止可能な位置まで回動したとき前記レールの少なくとも一方の側壁の内面に当接可能な寸法に形成されていることを特徴としている。
この特徴によれば、係止部材を側壁の内面に当接するまで回動させれば内向片に係止可能な位置で自動的に停止するので、ストッパ等を設ける必要はなく、かつ下方から係止部材を係止位置まで回動させる操作が容易となる。
【0011】
前記突っ張り手段は、前記間仕切本体の下端部に前記床面と対向するように設けられアジャスタであることを特徴としている。
この特徴によれば、アジャスタを回動操作して、間仕切のレベルを調整しながら床面とレール間に突っ張らせて立設することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の実施例の間仕切を備える間仕切装置の正面図である。
【
図2】
図1のA-A線に沿う拡大縦断側面図である。
【
図3】
図1のB-B線に沿う拡大縦断側面図である。
【
図4】
図1のC-C線に沿う拡大縦断側面図である。
【
図5】係止部材を当接部と平行にしたときの
図4と同部位の縦断側面図である。
【
図8】係止部材が内向片に係止して脱落が防止された状態の
図4と同部位の縦断側面図である。
【
図9】支持手段と係止部材の斜視図を示すもので、(a)は係止部材を当接部と平行にした状態、(b)は係止部材を係止位置まで回動させた状態である。
【
図10】脱落防止手段の変形例を示す
図4と同部位の縦断側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の間仕切を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
【実施例0014】
実施例に係る間仕切につき、
図1から
図9を参照して説明する。
図1は、室内を所定の大きさに区画するために床面Fに自立可能に設置された平面視方形をなす間仕切装置1の正面図を示すもので、移動間仕切2と、本発明の間仕切である固定間仕切3とを備えている。
【0015】
移動間仕切2と固定間仕切3は同形をなす間仕切本体4、4を備えている。両間仕切本体4は、正面視ほぼ縦長矩形をなす金属製の枠状フレーム41、41と、それらの縦フレーム41a、41aの対向面に両側端が固定されたパネル材42、42とからなっている。
【0016】
移動間仕切2の下端部の中央部、すなわち枠状フレーム41の下部フレーム41bの左右方向の中央部には、床面Fに沿って左右方向に転動可能な車輪5が取り付けられている。移動間仕切2の上端部は、間仕切装置1における左右の支柱6、6の上端部同士を連結している、移動間仕切2を左右方向にガイドするためのレール7により次のように支持されている。
【0017】
図2に示すように、レール7は、側面視ほぼ下向きコ字状断面をなし、幅方向の側壁7a、7aの下端には互いに対向する一対の内向片7b、7bが連設され、それらの対向部間には長手方向に連続する開口10が形成されている。また、レール7の上壁7cの下面の幅方向の中央部には、一対の下向片7d、7dが長手方向に沿って連設されている。
【0018】
移動間仕切2における枠状フレーム41の上部フレーム41cの上面には、左右一対の垂直軸8、8の下端部が固定され、両垂直軸8の上端部には、ローラ9が下向片7d、7dの下端と近接するようにして水平回転自在に取り付けられている。左右一対のローラ9をレール7内に回転自在かつ移動可能に嵌合することにより、移動間仕切2は、上端部がレール7に支持された状態で床面Fに沿って左右方向に移動することができる。
【0019】
固定間仕切3の間仕切本体4は、床面Fとレール7との間に次のようにして立設されている。固定間仕切3の下部フレーム41bには、突っ張り手段である左右一対のアジャスタ11、11が取り付けられている。
図3に示すように、アジャスタ11は、上端が下部フレーム41bの下面に固着され、下端部の内部に雌ねじ部材12が圧嵌された垂直の円筒部材13と、雌ねじ部材12のねじ孔に螺合され、下端に床面Fに当接する円形の座板14が固定されたアジャスタボルト15と、座板14の上面に固着された六角ナット部材16とからなっている。六角ナット部材16をスパナにより回動操作することにより、間仕切本体4のレベルを調整できるとともに、後述する支持手段17の上面をレール7の上壁7cの下面に押し付けることができる。
【0020】
図1に示すように、固定間仕切3の上部フレーム41cには、左右一対の支持手段17、17が取り付けられている。両支持手段17は、
図4~
図9に示すように、レール7の開口10を介してレール内に挿入可能な幅寸法に形成され、上面が上壁7cの下面に当接可能な長手方向(左右方向)に延びる当接部171と、当接部171のやや左方寄り(
図6,7参照。)の中間部から垂下する垂直部172とにより正面視ほぼT字状に形成されている。垂直部172の右方の当接部171の左右寸法は左方よりも所定寸法長寸とされている。
【0021】
当接部171は、上壁7cの下向片7d、7d間に下方から嵌挿され、レール7に対し幅方向に位置決めされるようになっている。垂直部172は、2部材を上下に相対移動可能に連結したものよりなっている。すなわち、下端が上部フレーム41cに溶接により固着され、上端部の内部に雌ねじ部材18が圧嵌された円筒軸172aと、下部に形成された雄ねじ部が円筒軸172aの雌ねじ部材18に螺合され、上端部が当接部171の中間部に挿入されて該当接部171の下面に溶接により固着されたアジャスタボルト172bとの2部材とからなっている。当接部171と共にアジャスタボルト172bを回動操作することにより、支持手段17の上下寸法を調節して間仕切本体4のレベルを上部側でも調整することができるようになっている。すなわち、下部のアジャスタ11と上部の支持手段17との両方で間仕切本体4のレベルを調整すれば、調整範囲を大きくすることができる。
【0022】
長寸をなす当接部171の下面には、垂直部172よりも右方の位置において、脱落防止手段である係止部材19が次のようにして取り付けられている。
図7に示すように、係止部材19の中間部に穿設された取付孔20に下方より嵌挿された六角穴付きのボルト21を、当接部171に形成された上下方向に延びる雌ねじ孔22に螺合することにより、係止部材19は、当接部171に対し回動及び固定可能に取り付けられている。
【0023】
係止部材19の幅寸法は、当接部171の幅寸法とほぼ等しくされ、係止部材19を当接部171と平行をなすように回動することにより、係止部材19を当接部171と共に開口10を通してレール7内に挿入することができる(
図5、
図9参照)。また、係止部材19の左右寸法は、
図6に示すように、係止部材19を平面視反時計方向(または時計方向)に回動させたとき、対角線方向の両端の角部がレール7の両側壁7a、7aに当接可能な長さに形成されている。
【0024】
固定間仕切3をレール7と床面Fとの間に立設するには、まず立設する前に、固定間仕切3の間仕切本体4の高さが移動間仕切2の間仕切本体4の高さとほぼ等しくなるように、支持手段17の上下寸法を予め調整する。
【0025】
次いで、アジャスタ11のアジャスタボルト15を上方に最大限ねじ込むとともに、ボルト21を緩めて係止部材19を当接部171と平行となるように回動させ(
図5参照)、当接部171を係止部材19と共に斜め下方から内向片7b、7b間の開口10を通してレール7内に挿入し、間仕切本体4を垂直にして当接部171をレール7の下向片7d、7d間に嵌合して位置決めする。
【0026】
次いで、アジャスタ11のアジャスタボルト15を回動操作して座板14を床面Fに圧接させれば、当接部171がレール7の上壁7cの下面に押し付けられ、レール7と床面Fとの間に固定間仕切3を不動状態に立設することができる。
【0027】
固定間仕切3の立設を終了した後、
図6に示すように、係止部材19を平面視反時計方向に回動させてレール7の両側壁7a、7aの内面に当接させ、この状態で、ボルト21を締め付けて固定すれば、係止部材19が内向片7b、7bの上面に係止可能な位置に保持される。従って固定間仕切3の立設後において係止部材19の脱落防止機能が失われることはない。なお、係止部材19の回動操作及びボルト21の締付け作業は、開口10の下方より挿入した工具を用いて行うことができる。
【0028】
以上説明したように、実施例1に係る固定間仕切3においては、当接部171の下面に設けられた係止部材19をレール7の一対の内向片7bの上面に係止可能な位置に回動することにより、地震等によりアジャスタ11の突っ張り機能が失われたとしても、
図8に示すように、内向片7b、7bの上面に係止部材19が係止してレール7内からの当接部171の脱落を阻止するので、固定間仕切3が転倒するのが防止される。
【0029】
また、係止部材19は支持手段17と別体であるので、固定間仕切3をレール7と床面F間に立設した後において係止部材19を係止位置に回動操作することができ、作業性がよくなる。
【0030】
さらに、移動間仕切2をガイドするレール7を利用して固定間仕切3を共存させることができるとともに、アジャスタ11と支持手段17のいずれか一方または両方を操作して、固定間仕切3のレベルを移動間仕切2の高さに整合させることができる。
【0031】
さらに、支持手段17はT字状をなし、その当接部171はレール7の長手方向に沿って延びており、当接部171がレール7の下面に長めに当接するので、固定間仕切3の上部がレール7に安定的に支持される。また、長手方向に延びる当接部171の下面に係止部材19が回動可能に取り付けられているので、内向片7b間の開口10を介して、係止部材19を内向片7bに係止可能な係止位置に容易に回動操作することができる。
【0032】
さらに、係止部材19の寸法は、内向片7bに係止可能な位置まで回動したとき、レール7の側壁7a、7aの内面に当接可能な長さに形成され、係止位置で自動的に停止するのでストッパ等を設ける必要はなく、かつ開口10の下方から係止部材19を係止位置まで回動させる操作が容易となる。
【0033】
さらに、当接部171は一対の下向片7d間に挿入される構造であるため、組み立て時に当接部171の位置決めが簡便である。また、組み立て後に、当接部171は下向片7dによって水平方向への回動、前後方向への移動が規制されるため、当接部171の位置が安定している。
【0034】
さらに、一対の下向片7dの幅間隔は、間口の幅寸法と略同じであるため、
図6等のように係止部材19を回動させた際に、係止部材19によって下向片7dの一部が遮られるため、目視によって係止部材19の回動を確認しやすくなっている。
【0035】
さらに、一対の下向片7dの下端は上壁7cの下面よりも下方に位置しているため、地震等によって
図8に示される状態から、支持手段17が相対的にレール7内を斜め上方に移動する際に、下向片7dの下端が当接部171の上方への移動を規制できるようになっており、支持手段17のレール7内の相対移動が小さくなるようになっている。
【0036】
以上、本発明の実施例を図面に基づいて説明してきたが、具体的な構成は実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内における追加や変更があっても、本発明に含まれる。
【0037】
例えば、前記実施例では、係止部材19を当接部171の下面に取り付けているが、
図10の変形例に示すように垂直部172に取り付けることもできる。具体的には、垂直部172を段付軸として下方の小径軸部に係止部材19の中間部を回動可能かつ上下に移動可能に嵌合するとともに、係止部材19と円筒軸172aの雌ねじ部材18との間の小径軸部に圧縮コイルばね23を嵌挿し、係止部材19を常時上方に付勢するようにする。このような構成としても、係止部材19をレール7の内向片7b、7bの上方に位置させてレール7内からの当接部171の脱落を防止することができる。なお、係止部材19は圧縮コイルばね23により垂直部172の段部に押し付けられているので、係止位置で停止させるストッパ等は必要なく、かつその位置で停止させておくことができる。
【0038】
また、前記実施例では、係止部材19を当接部171の下面にボルト21により取り付け、ボルト21を緩めて係止位置に回動させるようにしているが、単に係止部材19を当接部171の下面にピン等により回転自在に取り付け、係止部材19の下面に取り付けた操作摘み等を工具により下方から操作して、係止部材19を係止位置まで回動させるようにしてもよい。また、この場合には、係止部材19と当接部171とのいずれか一方に係止部材を係止位置で停止させるストッパ等を設けるのがよい。
【0039】
さらに、前記実施例では、係止部材19をレール7の一対の内向片7b、7bの上面に係止可能な長さとしているが、係止部材19の長さを短寸として一対の内向片7b、7bのいずれか一方の上面に係止可能としてもよい。
【0040】
さらに、前記実施例では、支持手段17の垂直部172を、上下に相対移動可能に連結された円筒軸172aとボルト172bとの2部材により形成し、間仕切本体4の上部でもレベル調整可能としているが、下部のアジャスタ11によりレベルを調整できるので、垂直部172を1部材のみで形成してもよい。
【0041】
本発明は、床面Fに自立可能に設置された実施例のような間仕切装置1に限らず、レール7が室内の天井に設けられた間仕切装置にも適用できることは言うまでもない。