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特開2024-58275荷物管理方法およびストッカ用札並びにストッカシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024058275
(43)【公開日】2024-04-25
(54)【発明の名称】荷物管理方法およびストッカ用札並びにストッカシステム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/083 20230101AFI20240418BHJP
【FI】
G06Q10/08 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022165538
(22)【出願日】2022-10-14
(71)【出願人】
【識別番号】000237271
【氏名又は名称】株式会社FUJI
(74)【代理人】
【識別番号】110000017
【氏名又は名称】弁理士法人アイテック国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】樋田 大起
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA16
5L049AA16
(57)【要約】
【課題】収容ボックスを有するストッカにおいて、配達者が収容ボックス内に荷物を収容できなかった場合でも、受取者による荷物の受け取りをスムーズに行なう。
【解決手段】荷物管理方法は、配達者の操作に基づいて収容ボックスを解錠し、収容ボックスに荷物が収容されると、荷物の受取者宛てに通知情報を送信する納品ステップと、受取者の操作に基づいて収容ボックスを解錠する受取ステップと、を有する。納品ステップは、配達者により荷物の代わりに該荷物の保管場所に関する情報が含まれる他の部材を収容ボックスに収容可能であり、他の部材が収容ボックスに収容されると、荷物の受取者宛てに通知情報を送信する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
施錠可能で操作者の操作により解錠する収容ボックスを有するストッカに適用され、配達者により配送された荷物を管理する荷物管理方法であって、
前記配達者の操作に基づいて前記収容ボックスを解錠し、前記収容ボックスに荷物が収容されると、前記荷物の受取者宛てに通知情報を送信する納品ステップと、
前記受取者の操作に基づいて前記収容ボックスを解錠する受取ステップと、
を有し、
前記納品ステップは、前記配達者により前記荷物の代わりに該荷物の保管場所に関する情報が含まれる他の部材を前記収容ボックスに収容可能であり、前記他の部材が前記収容ボックスに収容されると、前記荷物の受取者宛てに前記通知情報を送信する、
荷物管理方法。
【請求項2】
請求項1に記載の荷物管理方法であって、
前記納品ステップは、前記他の部材から所定の情報を前記ストッカに取得させることにより、前記通知情報に付加情報を含めて前記受取者宛てに前記通知情報を送信する、
荷物管理方法。
【請求項3】
請求項2に記載の荷物管理方法であって、
前記付加情報には、前記荷物が前記収容ボックス外にあること、前記荷物が前記収容ボックスの収容可能サイズよりも大きいこと、前記荷物が規定値よりも重いこと、前記荷物の受け取りに台車の準備を推奨すること、の少なくとも1つが含まれる、
荷物管理方法。
【請求項4】
請求項1ないし3いずれか1項に記載の荷物管理方法であって、
前記他の部材は、札であり、前記ストッカの近傍に設けられる、
荷物管理方法。
【請求項5】
施錠可能で操作者の操作により解錠すると共に荷物を収容可能な収容ボックスを有するストッカにおいて、前記荷物の代わりに前記収容ボックスに収容されるストッカ用札であって、
前記荷物が前記収容ボックス外にあること、前記荷物が前記収容ボックスの収容可能サイズよりも大きいこと、前記荷物が規定値よりも重いこと、前記荷物の受け取りに台車の準備を推奨すること、の少なくとも1つを、前記ストッカの管理装置に対して前記荷物の受取者宛てに通知させるための情報が含まれる、
ストッカ用札。
【請求項6】
施錠可能で操作者の操作により解錠すると共に荷物を収容可能な収容ボックスを有するストッカを含むストッカシステムであって、
前記荷物の代わりに前記収容ボックスに収容される他の部材から所定の情報を取得する取得部と、
前記取得部により前記所定の情報が取得されたことに基づいて、前記荷物が前記収容ボックス外にあること、前記荷物が前記収容ボックスの収容可能サイズよりも大きいこと、前記荷物が規定値よりも重いこと、前記荷物の受け取りに台車の準備を推奨すること、の少なくとも1つを、前記荷物の受取者宛てに通知する通知部と、
を備えるストッカシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、荷物管理方法およびストッカ用札並びにストッカシステムについて開示する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の収容庫を有するストッカが知られている。例えば、特許文献1には、店舗に設置されたストッカにおいて、ストッカ外に荷物の保管場所(店舗のバックヤード)が定められ、ストッカに使用可能な収容庫がなく、ストッカ外の保管場所に荷物を保管可能である場合には、操作者からの保管依頼に識別情報を付与して記憶部に記憶し、保管場所に荷物を移動する旨の案内情報を出力するものが開示されている。
【0003】
また、特許文献2には、複数の格納ボックスを有するロッカーにおいて、格納ボックスに格納された荷物の重量を検出する重量センサを備え、ユーザが素手で運ぶことができる最大重量である重量g1よりも重い荷物が格納ボックスに格納されている場合には、ユーザに通知情報を出力するものが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-060973号公報
【特許文献2】特開2019-192036号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したストッカでは、配達者が収容ボックス内に荷物を収容できなかった場合に、受取者が荷物の受け取りをよりスムーズに行なうことについて、尚、改善の余地がある。
【0006】
本開示は、収容ボックスを有するストッカにおいて、配達者が収容ボックス内に荷物を収容できなかった場合でも、受取者による荷物の受け取りをスムーズに行なうことを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
【0008】
本開示の荷物管理方法は、
施錠可能で操作者の操作により解錠する収容ボックスを有するストッカに適用され、配達者により配送された荷物を管理する荷物管理方法であって、
前記配達者の操作に基づいて前記収容ボックスを解錠し、前記収容ボックスに荷物が収容されると、前記荷物の受取者宛てに通知情報を送信する納品ステップと、
前記受取者の操作に基づいて前記収容ボックスを解錠する受取ステップと、
を有し、
前記納品ステップは、前記配達者により前記荷物の代わりに該荷物の保管場所に関する情報が含まれる他の部材を前記収容ボックスに収容可能であり、前記他の部材が前記収容ボックスに収容されると、前記荷物の受取者宛てに前記通知情報を送信する、
ことを要旨とする。
【0009】
この本開示の荷物管理方法では、荷物の受取者は、通知情報を受け、ストッカに出向いてストッカを操作し、収容ボックスを解錠する。そして、収容ボックスに他の部材が収容されていれば、受取者は、当該他の部材に含まれる情報から荷物の保管場所を把握して荷物を引き取ることができる。受取者は、収容ボックス外に荷物が保管されていても、荷物の受け取りに際して、収容ボックス内に荷物が収容されているときと同様の操作を行なって収容ボックスを解錠すればよく、荷物の受け取りをスムーズに行なうことができる。
【0010】
本開示のストッカ用札は、
施錠可能で操作者の操作により解錠すると共に荷物を収容可能な収容ボックスを有するストッカにおいて、前記荷物の代わりに前記収容ボックスに収容されるストッカ用札であって、
前記荷物が前記収容ボックス外にあること、前記荷物が前記収容ボックスの収容可能サイズよりも大きいこと、前記荷物が規定値よりも重いこと、前記荷物の受け取りに台車の準備を推奨すること、の少なくとも1つを、前記ストッカの管理装置に対して前記荷物の受取者宛てに通知させるための情報が含まれる、
ことを要旨とする。
【0011】
この本開示のストッカ用札では、荷物の受取者は、ストッカの管理装置からの通知によって荷物の大きさや重さ等について事前に認識することができるため、予め台車を準備することが可能であり、荷物の受け取りをスムーズに行なうことができる。
【0012】
本開示のストッカシステムは、
施錠可能で操作者の操作により解錠すると共に荷物を収容可能な収容ボックスを有するストッカを含むストッカシステムであって、
前記荷物の代わりに前記収容ボックスに収容される他の部材から所定の情報を取得する取得部と、
前記取得部により前記所定の情報が取得されたことに基づいて、前記荷物が前記収容ボックス外にあること、前記荷物が前記収容ボックスの収容可能サイズよりも大きいこと、前記荷物が規定値よりも重いこと、前記荷物の受け取りに台車の準備を推奨すること、の少なくとも1つを、前記荷物の受取者宛てに通知する通知部と、
ことを要旨とする。
【0013】
この本開示のストッカシステムでは、荷物の受取者は、通知部からの通知によって荷物の大きさや重さ等について事前に認識することができるため、予め台車を準備することが可能であり、荷物の受け取りをスムーズに行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】配送管理システムおよびストッカシステムの一例を示す概略説明図である。
図2】ストッカの概略構成図である。
図3】使用状況情報の一例を示す説明図である。
図4】札の一例を示す説明図である。
図5】納品処理の一例を示すフローチャートである。
図6】通知処理の一例を示すフローチャートである。
図7】通知情報に付加される付加情報の一例を示す説明図である。
図8】付加情報の他の例を示す説明図である。
図9】付加情報の他の例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に、本開示を実施するための形態について図面を参照しながら説明する。
【0016】
図1は、配送管理システム10およびストッカシステム11の一例を示す概略説明図である。図2は、ストッカ40の概略構成図である。図1に示すように、配送管理システム10は、例えば店舗20などを有する事業者が管理するシステムであり、配送管理装置の一例としての販売管理装置21を備えている。販売管理装置21は、インターネットなどのネットワーク13を介して、顧客の携帯端末やパーソナルコンピュータなどと情報のやりとりを行ない、顧客に商品の販売情報を提供する。この販売管理装置21は、制御部22と、記憶部23と、通信部26とを備えている。制御部22は、CPU、ROMおよびRAMなどにより構成され装置全体の制御を司るものである。記憶部23は、各種アプリケーションプログラムや各種データファイルを記憶するものである。通信部26は、ストッカ管理装置30などの外部機器と通信を行なうものである。事業者は、この販売管理装置21から、ストッカ管理装置30へストッカ40の使用要求などを送信する。また、事業者は、配達者19により店舗20などからストッカ40へ商品を配送させる。
【0017】
ストッカシステム11は、ストッカ管理装置30と、1又は2以上のストッカ40とを備えている。
【0018】
ストッカ管理装置30は、ネットワーク12を介してストッカ40と情報のやりとりを行なう。ストッカ管理装置30は、制御部31と、通信部37とを備えている。制御部31は、CPU32や記憶部33などを含み、装置全体の制御を司るものである。記憶部33は、各種アプリケーションプログラムや各種データファイルを記憶するものである。通信部37は、販売管理装置21やストッカ40などの外部機器と通信を行なうものである。記憶部33には、ストッカ情報34や、ストッカ40毎の使用状況情報35、ユーザ情報36などが記憶されている。ストッカ情報34には、例えば、ストッカシステム11が有するストッカ40を識別する識別情報(ストッカID)や配置場所などの情報が含まれる。ユーザ情報36は、予め登録されたユーザの識別情報(ユーザID)やユーザのメールアドレスなどの情報が含まれる。
【0019】
使用状況情報35は、図3に示すように、ストッカIDと、納品庫41を識別する識別情報(納品庫ID)と、納品庫41の使用状況と、納品庫41を解錠するための解錠コードとが対応付けられたものである。本実施形態では、解錠コードには、例えば、顧客が商品の注文を行なった際に販売管理装置21により付与される注文番号が用いられる。なお、販売管理装置21によって管理される顧客番号など、顧客や顧客が注文した商品を特定することができるものであれば如何なる情報であっても構わない。また、後述するように、ストッカ40がオフィスに設置され、部署単位で商品(荷物17)の発注を行なう場合には、部署の識別情報(部署番号)が用いられることもある。
【0020】
ストッカ40は、店舗20等から配送された商品(荷物17)を顧客へ受け渡す際に用いられる装置である。ストッカ40は、多数の顧客が利用可能であり、通勤などの外出時に商品を受け取ることができるよう、オフィス、コンビニエンスストア、各種公共施設など様々な場所に設置されている。本実施形態では、図1に示すようにストッカ40は、オフィス100に設置され、顧客は、住所、法人名、部署名を用いて荷物17の配送を依頼し、配達者19によりオフィス100に届けられた荷物17をストッカ40を介して受け取ることができる。
【0021】
ストッカ40は、施錠可能な複数(例えば17個)の納品庫41を備えている。納品庫41の各々は、荷物17等の物品を収容可能な内部空間を有しており、図2に示すように、前面の扉42と、扉42の施錠および解錠を行なうロック機構43と、納品庫41内の物品の有無を検出する物品センサ44と、扉42の開閉を検出する開閉センサ45とを備えている。物品センサ44は、光を用いた非接触式のセンサとしてもよいし、素子を用いた接触式のセンサとしてもよい。この納品庫41の一つには、制御装置50が収容され、その扉42には、操作表示部46と、読取部47とが配設されている。操作表示部46は、ストッカ40の前面に配置されたタッチパネルであり、荷物17の配達者19および受取者14への各種情報の表示や、荷物17の配達者19および受取者14からの各種操作の入力を行なう。読取部47は、コード情報を読み取るコードリーダである。制御装置50は、制御部51と、通信部56とを備えている。制御部51は、CPU52、記憶部53などを含み、装置全体の制御を司るものである。記憶部53は、各種アプリケーションプログラムや各種データファイルを記憶するものである。通信部56は、ストッカ管理装置30などの外部機器と通信を行なうものである。記憶部53には、ストッカ40の各納品庫41の使用状況情報55などが記憶されている。使用状況情報55は、該当するストッカ40においてストッカ管理装置30で管理される使用状況情報35に含まれるものと同様である。ストッカ管理装置30とストッカ40とは、通信を行なうことにより、これらの情報を最新のものに同期させる。
【0022】
また、ストッカ40の制御装置50(読取部47)の近傍には、図2に示すように、札収容部65が設けられ、当該札収容部65には、複数の札部材66が収容されている。札部材66は、荷物17が納品庫41に入らなかった場合に、荷物17の代わりに納品庫41に収容されるものである。納品庫41に入らなかった荷物17は、ストッカ40の近傍に設置されたパレット61上に保管される。札部材66には、図4に示すように、荷物17の保管場所を示す情報(メッセージ)が含まれる。これにより、荷物17の受取者14は、荷物17の保管場所を認識して、荷物17を受け取ることができる。また、札部材66には、ストッカ40の読取部47で読み取りが可能なコード情報67も含まれる。読取部47でコード情報67が読み取られた際のストッカ40(制御装置50)の動作については後述する。
【0023】
こうして構成されたストッカシステム11の動作について説明する。特に、配達者19がオフィス100の部署単位で発注された荷物17を当該オフィス100に設置されたストッカ40に納品する際の処理(納品処理)について説明する。図5は、制御部51のCPU52により実行される納品処理の一例を示すフローチャートである。
【0024】
納品処理が実行されると、制御部51のCPU52は、まず、操作表示部46に配達者番号入力画面を表示して配達者番号の入力を受け付ける(S100)。配達者番号の入力は、例えば、配達事業者毎に予め付与された番号をストッカ40またはストッカ40の近傍に掲示しておき、配達者19が、所属する配達事業者に対応する番号を掲示から確認して入力することにより行なわれる。
【0025】
CPU52は、配達者番号の入力が完了すると(S102)、配達者19の本人認証を行ない、本人認証が成功したか否かを判定する(S104)。CPU52は、配達者19の本人認証が失敗した場合には、納品処理を終了する。一方、CPU52は、配達者19の本人認証が成功した場合には、部署番号入力画面を表示して部署番号の入力を受け付ける(S106)。部署番号の入力は、例えば、オフィス100の部署毎に予め付与された番号をストッカ40またはストッカ40の近傍に掲示しておき、配達者19が該当する部署に対応する部署番号を掲示から確認して入力することにより行なわれる。
【0026】
CPU52は、部署番号の入力が完了すると(S108)、ストッカ外保管フラグFをOFFにセットした後(S110)、ストッカ40の空いている納品庫41を解錠する(S112)。配達者19は、解錠された納品庫41の扉42を開け、納品庫41に荷物17を入れて扉42を閉めることで、荷物17を納品する。一方、荷物17が納品庫41の収容サイズよりも大きかったり、荷物17が重く持ち上げることが困難であったりして、荷物17を納品庫41に入れることができない場合には、配達者19は、荷物17をストッカ40横のパレット61に保管する。そして、配達者19は、札部材66に設けられたコード情報67を読取部47にかざしてコード情報67を読み取らせると共に、荷物17の代わりに札部材66を納品庫41に入れて、扉42を閉める。CPU52は、納品庫41を解錠した後、読取部47にコード情報67の読み取りがあったか否か(S114)、納品庫41の扉42が閉じられたか否か(S118)、をそれぞれ判定する。CPU52は、納品庫41の扉42が閉じられる前に、コード情報67の読み取りがあったと判定すると、ストッカ外保管フラグFをONする(S116)。これにより、CPU52は、納品庫41に荷物17の代わりに札部材66が入れられたことを認識する。CPU52は、S118で扉42が閉鎖されたと判定すると、納品庫41を施錠する(S120)。次に、CPU52は、荷物17が納品された納品庫41の納品庫IDの使用状況を「空き」から「納品済み」に変更すると共に解錠コードにS106で入力された部署番号を追加して使用状況情報55を更新する(S122)。そして、CPU52は、更新した使用状況情報55とストッカ外保管フラグFとをストッカ管理装置30に送信して(S124)、納品処理を終了する。ストッカ管理装置30は、ストッカ40から受信した使用状況情報55に基づいて記憶部33に記憶される使用状況情報35を更新する。
【0027】
次に、ストッカ外保管フラグFを受信したストッカ管理装置30の動作について説明する。図6は、ストッカ管理装置30の制御部31のCPU32により実行される通知処理の一例を示すフローチャートである。
【0028】
通知処理が実行されると、制御部31のCPU32は、まず、ストッカ40からストッカ外保管フラグFの情報を受信したか否かを判定する(S200)。CPU32は、ストッカ40からストッカ外保管フラグFの情報を受信していないと判定すると、そのまま通知処理を終了する。一方、CPU32は、ストッカ40からストッカ外保管フラグFの情報を受信したと判定すると、受信したストッカ外保管フラグFがOFFであるか否かを判定する(S202)。CPU32は、ストッカ外保管フラグFがOFFであると判定すると、該当する部署のメールアドレスを用いて荷物17の受取者14(部署)宛てに荷物17が届いた旨の通知情報を送信して(S204)、通知処理を終了する。通知情報を受けた荷物17の受取者14は、ストッカ40に出向いて、操作表示部46への入力操作などにより部署番号を入力して、受取者14の本人認証を受ける。ストッカ40の制御部51は、本人認証を行なうと、該当する納品庫41の扉42を解錠する。これにより、受取者14は、解錠された納品庫41の扉42を開けて荷物17を取り出すことができる。
【0029】
一方、CPU32は、ストッカ外保管フラグFがONであると判定すると、通知情報に付加情報を付加し、該当する部署のメールアドレスを用いて、付加情報を含む通知情報を荷物17の受取者14宛てに送信して(S206)、通知処理を終了する。図7は、通知情報に付加される付加情報の一例を示す説明図である。図示するように、通知情報には、荷物17が届いたことを受取者14に知らせるための情報が含まれる。一方、付加情報には、荷物17が大きいことや、荷物17を引き取るために台車を準備することを推奨するための情報が含まれる。付加情報を含む通知情報を受けた荷物17の受取者14は、解錠された納品庫41に入っている札部材66から荷物17の保管場所を認識し、当該保管場所から荷物17を受け取ることができる。この際、受取者14は、事前に受けた通知情報に含まれる付加情報により、予め台車を準備してストッカ40まで荷物17を受け取りに行くことができるため、大きな荷物17や重い荷物17をスムーズに受け取ることが可能となる。
【0030】
ここで、実施形態の主要な要素と請求の範囲に記載した本開示の主要な要素との対応関係について説明する。即ち、本実施形態の納品庫41が本開示の収容ボックスに相当し、ストッカ40がストッカに相当し、読取部47が取得部に相当し、通知処理を実行するストッカ管理装置30の制御部31が通知部に相当する。
【0031】
なお、本開示は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本開示の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
【0032】
例えば、上述した実施形態では、通知情報に付加される付加情報には、荷物17が大きいことや、台車の準備を推奨することが含まれるものとした。しかし、図8に例示するように、付加情報には、荷物17が重いことが含まれてもよいし、図9に例示するように、付加情報には、荷物17がストッカ40外に届けられていることが含まれてもよい。
【0033】
上述した実施形態では、ストッカシステム11は、ストッカ管理装置30とストッカ40とを備えるものとしたが、これに限定されず、ストッカ40がストッカ管理装置30の機能を有するものとしてもよい。
【0034】
上述した実施形態では、配送管理システム10は、配送管理装置の一例として販売管理装置21を備え、事業者は、ストッカ40へ販売による商品を配送させるものとしたが、これに限定されない。配送管理システム10は、販売以外による荷物の配送を管理する装置を備え、事業者は、販売以外による荷物をストッカ40へ発送させてもよい。販売以外による荷物の配送としては、例えば、預かり品、貸与品、返却品、無償提供品の配送などがある。
【0035】
以上説明したように、本開示の荷物管理方法では、荷物の受取者は、通知情報を受け、ストッカに出向いてストッカを操作し、収容ボックスを解錠する。そして、収容ボックスに他の部材が収容されていれば、受取者は、当該他の部材に含まれる情報から荷物の保管場所を把握して荷物を引き取ることができる。受取者は、収容ボックス外に荷物が保管されていても、荷物の受け取りに際して、収容ボックス内に荷物が収容されているときと同様の操作を行なって収容ボックスを解錠すればよく、荷物の受け取りをスムーズに行なうことができる。ここで、前記他の部材は、札であり、前記ストッカの近傍に設けられてもよい。
【0036】
こうした本開示の荷物管理方法において、前記納品ステップは、前記他の部材から所定の情報を前記ストッカに取得させることにより、前記通知情報に付加情報を含めて前記受取者宛てに前記通知情報を送信してもよい。この場合、前記付加情報には、前記荷物が前記収容ボックス外にあること、前記荷物が前記収容ボックスの収容可能サイズよりも大きいこと、前記荷物が規定値よりも重いこと、前記荷物の受け取りに台車の準備を推奨すること、の少なくとも1つが含まれてもよい。荷物の受取者は、ストッカの管理装置からの通知によって荷物の大きさや重さ等について事前に認識することができるため、予め台車を準備することが可能であり、荷物の受け取りをスムーズに行なうことができる。
【0037】
また、本開示では、荷物管理方法の形態に代えて、ストッカ用札の形態としたり、ストッカシステムの形態としたりすることもできる。本開示のストッカ用札やストッカシステムでは、荷物の受取者は、ストッカの管理装置からの通知によって荷物の大きさや重さ等について事前に認識することができるため、予め台車を準備することが可能であり、荷物の受け取りをスムーズに行なうことができる。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明は、荷物をストッカに配送する配送システムの技術分野に利用可能である。
【符号の説明】
【0039】
10 配送管理システム、11 ストッカシステム、12,13 ネットワーク、14 購入者、15 携帯端末、17 荷物、19 配達者、20 店舗、21 販売管理装置、22 制御部、23 記憶部、26 通信部、30 ストッカ管理装置、31 制御部、32 CPU、33 記憶部、34 ストッカ情報、35 使用状況情報、36 ユーザ情報、37 通信部、40 ストッカ、41 納品庫、42 扉、43 ロック機構、44 物品センサ、45 開閉センサ、46 操作表示部、47 読取部、50 制御装置、51 制御部、52 CPU、53 記憶部、55 使用状況情報、56 通信部、65 札収容部、66 札部材、67 コード情報、100 オフィス。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9