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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024058307
(43)【公開日】2024-04-25
(54)【発明の名称】什器システム
(51)【国際特許分類】
   A47C 11/00 20060101AFI20240418BHJP
   A47B 7/00 20060101ALI20240418BHJP
   A47B 87/00 20060101ALI20240418BHJP
【FI】
A47C11/00
A47B7/00 A
A47B87/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022165585
(22)【出願日】2022-10-14
(71)【出願人】
【識別番号】000000561
【氏名又は名称】株式会社オカムラ
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(72)【発明者】
【氏名】吉田 龍介
【テーマコード(参考)】
3B095
3B260
【Fターム(参考)】
3B095AA03
3B095AC01
3B095AC04
3B260BA01
3B260BB00
3B260BD02
3B260BD05
3B260BE01
3B260BF01
(57)【要約】
【課題】隣接して配置された単位ユニットの境界部が目立たないとともに、下肢を収容することができる什器システムを提供する。
【解決手段】什器システム100は、床面上に設置され、互いに隣接配置される複数の単位ユニット1,1と、隣接配置された単位ユニット1,1の上面の境界部10に跨って配置された上側部材2と、を備え、複数の単位ユニット1,1が隣接配置された状態で、単位ユニット1における床面に沿う方向を向くとともに外方に面する側面12a,15b,12bの少なくとも一部には、内方に凹む下肢収容空間Sが形成されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
床面上に設置され、互いに隣接配置される複数の単位ユニットと、
隣接配置された前記単位ユニットの上面の境界部に跨って配置された上側部材と、を備え、
前記複数の単位ユニットが隣接配置された状態で、前記単位ユニットにおける前記床面に沿う方向を向くとともに外方に面する側面の少なくとも一部には、内方に凹む下肢収容空間が形成されている什器システム。
【請求項2】
前記単位ユニットの前記下肢収容空間が形成された前記側面は、下方に向かうにしたがって次第に内方に向かうように傾斜している傾斜面である請求項1に記載の什器システム。
【請求項3】
前記単位ユニットの前記下肢収容空間が形成された前記側面は、隣接配置された前記単位ユニットで連続している請求項2に記載の什器システム。
【請求項4】
前記上側部材は、前記単位ユニットに連結されている請求項1または2に記載の什器システム。
【請求項5】
前記上側部材は、前記複数の単位ユニットの上面の全域を覆う請求項1または2に記載の什器システム。
【請求項6】
前記単位ユニットは、平面視で長方形をし、
隣接配置された前記単位ユニットは、互いの長手方向を直交させるように配置されている請求項1または2に記載の什器システム。
【請求項7】
前記上側部材の上面は、着座可能な着座面である請求項1または2に記載の什器システム。
【請求項8】
前記上側部材の上面は、作業可能な作業面である請求項1または2に記載の什器システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、什器システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、オフィスや公共施設等における執務空間及びロビー空間においては、利用者がくつろいだ姿勢で打合せや執務、リフレッシュをするためにソファが設置されているケースが多く見られる。こうしたソファとしては、ブロック状の着座部を有する単位ユニットを床面上に複数隣接して配置または互いに連結することによって構成されたものが提案されている(下記の特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6576774号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来技術にあっては、隣接する単位ユニットの着座部の継ぎ目等の境界部分が露呈して目視できるため、ソファ等の什器としての体裁が悪くなってしまうという問題点がある。
また、着座部の前端部が鉛直面に沿って形成されているため、着座部に浅く腰掛けた場合に下肢を後方に向けて置くことができず、座り心地が悪いという問題点もある。
【0005】
そこで、本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、隣接して配置された単位ユニットの境界部が目立たないとともに、下肢を収容することができる什器システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を採用している。
すなわち、本発明に係る什器システムは、床面上に設置され、互いに隣接配置される複数の単位ユニットと、隣接配置された前記単位ユニットの上面の境界部に跨って配置された上側部材と、を備え、前記複数の単位ユニットが隣接配置された状態で、前記単位ユニットにおける前記床面に沿う方向を向くとともに外方に面する側面の少なくとも一部には、内方に凹む下肢収容空間が形成されている。
【0007】
このように構成された什器システムでは、隣接配置される単位ユニットの上面の境界部は上側部材で覆われているため、境界部が露呈することが抑制されて目立たず、体裁を良好に収めることができる。また、複数の単位ユニットが隣接配置された状態で単位ユニットにおける床面に沿う方向を向くとともに外方に面する側面の少なくとも一部には、内方に凹む下肢収容空間が形成されている。よって、利用者は下肢収容空間に下肢を収容することがでるため、利用時の快適性を高めることができる。
【0008】
また、本発明に係る什器システムでは、前記単位ユニットの前記下肢収容空間が形成された前記側面は、下方に向かうにしたがって次第に内方に向かうように傾斜している傾斜面であってもよい。
【0009】
このように構成された什器システムでは、単位ユニットの側面は下方に向かうにしたがって次第に内方に向かうように傾斜している傾斜面である。よって、下肢収容空間を広く確保することができるとともに、下肢が側面に接触した際の違和感を抑制することができる。
【0010】
また、本発明に係る什器システムでは、前記単位ユニットの前記下肢収容空間が形成された前記側面は、隣接配置された前記単位ユニットで連続していてもよい。
【0011】
このように構成された什器システムでは、単位ユニットの下肢収容空間が形成された側面が隣接配置された単位ユニットで連続している。よって、下肢収容空間を隣接配置された単位ユニットで連続して確保することができるとともに、隣接配置された単位ユニットの側面の境界部での段差等が生じない。
【0012】
また、本発明に係る什器システムでは、前記上側部材は、前記単位ユニットに連結されていてもよい。
【0013】
このように構成された什器システムでは、上側部材は単位ユニットに連結されているため、上側部材が単位ユニットの上面からずれたり外れたりすることを抑制することがでkる。
【0014】
また、本発明に係る什器システムでは、前記上側部材は、前記複数の単位ユニットの上面の全域を覆っていてもよい。
【0015】
このように構成された什器システムでは、上側部材は複数の単位ユニットの上面の全域を覆っている。よって、上方から見た外観を上側部材で統一することができるとともに、上側部材の端部が単位ユニットの上面上に露呈することを抑制することができる。
【0016】
また、本発明に係る什器システムでは、前記単位ユニットは、平面視で長方形をし、隣接する前記単位ユニットは、互いの長手方向を直交させるように配置されていてもよい。
【0017】
このように構成された什器システムでは、隣接配置された平面視で長方形の単位ユニットは、互いの長手方向を直交させるように配置されている。よって、長手方向に沿って下肢収容空間を形成して利用者の使い勝手をより良好なものにすることができるとともに、什器システムとしての自立安定性を高めることができる。
【0018】
また、本発明に係る什器システムでは、前記上側部材の上面は、着座可能な着座面であってもよい。
【0019】
このように構成された什器システムでは、上側部材の上面は着座可能な着座面であるため、着座面に単位ユニットの境界部の露呈を抑制して、座り心地を良好なものとすることができる。また、下肢収容空間が広く確保されるため、良好な着座姿勢をとることができる。
【0020】
また、本発明に係る什器システムでは、前記上側部材の上面は、作業可能な作業面であってもよい。
【0021】
このように構成された什器システムでは、上側部材の上面は作業可能な作業面であるため、作業面に単位ユニットの境界部の露呈を抑制して、作業面としての使い勝手を良好なものとすることができる。また、作業面を用いた作業時において下肢収容空間を広く確保することができるため、作業性を良好なものとすることができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明に係る什器システムによれば、隣接して配置された単位ユニットの境界部が目立たないとともに、下肢を収容することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の第一実施形態に係る什器システムの斜視図である。
図2】本発明の第一実施形態に係る什器システムの分解斜視図である。
図3】本発明の第一実施形態に係る什器システムの平面図である。
図4】本発明の第一実施形態に係る什器システムにおける単位ユニットの他の組合せ例を示し、(a)2つの単位ユニットが直線状に配置された例を示す平面図であり、(c)3つの単位ユニットでコの字状に配置された例を示す平面図である。
図5】本発明の第二実施形態に係る什器システムの平面図である。
図6】本発明の第三実施形態に係る什器システムの平面図である。
図7】本発明の第四実施形態に係る什器システムの一部の断面図である。
図8】本発明の第五実施形態に係る什器システムの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
(第一実施形態)
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。以下で説明する実施形態や変形例において、対応する構成については同一の符号を付して説明を省略する場合がある。なお、以下の説明において、例えば「平行」や「直交」、「中心」、「同軸」等の相対的又は絶対的な配置を示す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差や同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。また、本実施形態において、「向かい合う」とは、2つの面それぞれの直交方向(法線方向)が互いに一致している場合に限らず、直交方向同士が交差している場合も含んでいる。
【0025】
<什器システム>
図1は、本発明の第一実施形態に係る什器システムを示す斜視図である。
図1に示す什器システム100は、各種施設(オフィスや公共施設等)における執務空間及びロビー空間に設置されるソファである。
【0026】
什器システム100は、複数の単位ユニット1と、上側部材2と、を備えている。様々な形状を単位ユニット1の中から複数の単位ユニット1及び上側部材2を選択して、什器システム100は構成されている。什器システム100で採用される単位ユニット1を単位ユニット1A,1Bとし、上側部材2を上側部材2Aと称して説明することがある。なお、単位ユニット1Aの構成部材の説明においては符号の最後にA,aを付すことがあり、単位ユニット1Bの構成部材の説明においては符号の最後にB,bを付すことがある。
【0027】
<単位ユニット>
図2は、什器システム100の分解斜視図である。
複数の単位ユニット1は、床面上に設置され、互いに隣接配置されている。図2に示すように、単位ユニット1は、上下方向に開口した箱状をしている。単位ユニット1は、上方から見て、略長方形をしている。
【0028】
単位ユニット1は、4枚の側壁部12~15と、を有している。単位ユニット1は、例えばステンレス鋼等の金属材からなる板部材を板金加工することによって形成されている。なお、単位ユニット1を形成する材料は、適宜設定可能である。
【0029】
側壁部12及び側壁部14は、対向して配置されている。側壁部13及び側壁部15は、対向して配置されている。側壁部12、側壁部13、側壁部14及び側壁部15は、平板状に形成されている。側壁部12及び側壁部14は、側壁部13及び側壁部15よりも長尺な形をしている。
【0030】
側壁部12の板面は、鉛直方向に対して傾斜している。側壁部12A,12Bにおける単位ユニット1の側面12a,12bは、下方に向かうにしたがって次第に単位ユニット1の内方に向かうように傾斜している傾斜面である。側壁部12A,12Bの側面12a,12bの下方には、単位ユニット1の内方に凹む下肢収容空間Sが形成されている。側面12a,12bは、単位ユニット1が隣接配置された状態で、単位ユニット1における床面に沿う方向を向くとともに外方に面している。側壁部14の板面は、鉛直方向に沿って配置されている。
【0031】
単位ユニット1Aの側壁部13A及び側壁部15Aの板面は、鉛直方向に沿って配置されている。
【0032】
単位ユニット1Bの側壁部13B及び15Bの板面は、鉛直方向に対して傾斜している。側壁部13Bの側面13b及び側壁部15Bの側面15bは、下方に向かうにしたがって次第に単位ユニット1の内方に向かうように傾斜している傾斜面である。側壁部13Bの側面13bの下方及び側壁部15Bの側面15bの下方には、単位ユニット1の内方に凹む下肢収容空間Sが形成されている。側面13b,15bは、単位ユニット1が隣接配置された状態で、単位ユニット1における床面に沿う方向を向くとともに外方に面している。
【0033】
単位ユニット1Aと単位ユニット1Bとでは、互いに長手方向を直交させるように配置されている。換言すると、単位ユニット1Aの側壁部12A及び側壁部14Aと単位ユニット1Bの側壁部12B及び側壁部14Bとは、直交する関係にある。
【0034】
単位ユニット1Aの側壁部13Aと単位ユニット1Bの側壁部14Bとは、隣り合って配置されている。側壁部13A及び側壁部14Bには、それぞれ取付孔16aが形成されている。ボルト16bが取付孔16aに挿通されて、ナット16cが締結されている。これによって、単位ユニット1Aと単位ユニット1Bとは連結されている。
【0035】
図1に示すように、単位ユニット1Aの側壁部12Aの側面12aと単位ユニット1Bの側壁部15Bの側面15bとは連続している。側壁部12Aの側面12aと側壁部15Bの側面15bとは、同一平面状に形成されている。これによって、側壁部12Aの側面12aの下方と側壁部15Bの側面15bの下方とに連続した下肢収容空間Sが形成されている。
【0036】
<上側部材>
上側部材2Aは、単位ユニット1A及び単位ユニット1Bの上側に配置されている。上側部材2Aは、隣接配置された単位ユニット1の上面1u(図2参照)の境界部10に跨って配置されている。境界部10は、単位ユニット1Aの側壁部13A(図2参照)と単位ユニット1Bの側壁部14B(図2参照)とが接する部分である。
【0037】
図3は、什器システム100の平面図である。
図3に示すように、上側部材2Aは、単位ユニット1A及び単位ユニット1Bの上面1uの全域を覆っている。上方から見て、上側部材2Aの形状は、単位ユニット1Aと単位ユニット1Bとが組合せった形状と補形をなしている。上方から見て、上側部材2Aで隠れて、単位ユニット1A及び単位ユニット1Bは見えない。
【0038】
図2に示すように、側壁部13A、側壁部15A、側壁部13B及び側壁部14Bの上部には、付図示の螺子等によってL字金具17aが取り付けられている。螺子17bがL字金具17aの取付孔に挿通されて、上側部材2Aの下面に螺合されている。なお、単位ユニット1と上側部材2Aとの連結方法は適宜設定可能である。
【0039】
図1に示すように、上側部材2Aの上面2uは、利用者Pが着座可能な着座面である。上側部材2Aの上面2uは、例えばクッション性を有する部材、合成樹脂製の部材、鋼板の部材等で形成されている。
【0040】
次に、上記の単位ユニット1A,1Bを用いた他の組合せ例について説明する。
図4は、什器システムにおける単位ユニットの他の組合せ例を示し、(a)2つの単位ユニットが直線状に配置された例を示す平面図であり、(c)3つの単位ユニットでコの字状に配置された例を示す平面図である。
図4(a)に示す什器システム101では、2つの単位ユニット1Aが、側壁部13Aと側壁部15Aとを隣り合わせて配置されている。2つの単位ユニット1Aにおいて、側壁部12Aの側面12aが連続していて、2つの単位ユニット1Aの長手方向に連続して下肢収容空間Sが形成されている。上側部材2Bは、単位ユニット1Aと単位ユニット1Bとの境界部10Bを覆うとともに、単位ユニット1Aの上面及び単位ユニット1Bの上面の全域を覆っている。
【0041】
図4(b)に示す什器システム102では、単位ユニット1Aの両側に単位ユニット1Bが配置されている。単位ユニット1Aの側壁部13Aに単位ユニット1Bの側壁部14Bが隣り合って配置されている。単位ユニット1Aの側壁部15Aに単位ユニット1Bの側壁部14Bが隣り合って配置されている。単位ユニット1Bの側壁部12Bの側面12b、単位ユニット1Bの側壁部13Bの側面13b、単位ユニット1Aの側壁部12Aの側面12a、単位ユニット1Bの側壁部15Bの側面15b、及び単位ユニット1Bの側壁部12Bの側面12bに連続して、下肢収容空間Sが形成されている。上側部材2Cは、単位ユニット1Aと単位ユニット1Bとの境界部10Cを覆うとともに、単位ユニット1Aの上面及び2つの単位ユニット1Bの上面の全域を覆っている。
【0042】
このように構成された什器システム100では、隣接配置される単位ユニット1の上面1uの境界部10は上側部材2で覆われているため、境界部10が露呈することが抑制されて目立たず、体裁を良好に収めることができる。また、複数の単位ユニット1が隣接配置された状態で単位ユニット1における床面に沿う方向を向くとともに外方に面する側面12a,15b,12bには、内方に凹む下肢収容空間Sが形成されている。よって、利用者Pは下肢収容空間Sに下肢P1を収容することがでるため、利用時の快適性を高めることができる。
【0043】
また、単位ユニット1の側面12a,15b,12bは下方に向かうにしたがって次第に内方に向かうように傾斜している傾斜面である。よって、下肢収容空間Sを広く確保することができるとともに、下肢が側面12a,15b,12bに接触した際の違和感を抑制することができる。
【0044】
また、単位ユニット1の側面12a,15b,12bが隣接配置された単位ユニット1で連続している。よって、下肢収容空間Sを隣接配置された単位ユニット1で連続して確保することができるとともに、隣接配置された単位ユニット1の側面12aと側面15bとの境界部での段差等が生じない。
【0045】
また、上側部材2は単位ユニット1に連結されているため、上側部材2が単位ユニット1の上面1uからずれたり外れたりすることを抑制することがでkる。
【0046】
また、上側部材2は複数の単位ユニット1の上面1uの全域を覆っている。よって、上方から見た外観を上側部材2で統一することができるとともに、上側部材2の端部が単位ユニット1の上面1u上に露呈することを抑制することができる。
【0047】
また、隣接配置された平面視で長方形の単位ユニット1は、互いに長手方向を直交させるように配置されている。よって、長手方向に沿って下肢収容空間Sを形成して利用者Pの使い勝手をより良好なものにすることができるとともに、什器システムとしての自立安定性を高めることができる。
【0048】
また、上側部材2の上面2uは着座可能な着座面であるため、着座面に単位ユニット1の境界部10の露呈を抑制して、座り心地を良好なものとすることができる。また、下肢収容空間Sが広く確保されるため、良好な着座姿勢をとることができる。
【0049】
(第二実施形態)
次に、本発明の第二実施形態に係る什器システムについて、主に図5を用いて説明する。以下で説明する実施形態において、上記に示す実施形態に対応する構成については同一の符号を付して説明を省略する場合がある。
図5は、本発明の第二実施形態に係る什器システムの平面図である。
図5に示すように、本実施形態に係る什器システム103では、上方から見て、上側部材2Dの形状は、単位ユニット1Aと単位ユニット1Bとが組合せった形状よりもわずかに小さい。上側部材2Dの端部21が円弧状をしている。上方から見て、単位ユニット1A及び単位ユニット1Bにおける上側部材2Dよりも外側の部分、つまり端部21よりも外側の部分18は、露出している。このように、上方から見て、上側部材2Dの形状が単位ユニット1Aと単位ユニット1Bとが組合せった形状よりもわずかに小さいために、単位ユニット1A及び単位ユニット1Bが部分的に露出していてもよい。
【0050】
このように構成された什器システム103では、隣接配置される単位ユニット1の上面1uの境界部10は上側部材2Dで覆われているため、境界部10が露呈することが抑制されて目立たず、体裁を良好に収めることができる。また、複数の単位ユニット1が隣接配置された状態で単位ユニット1における床面に沿う方向を向くとともに外方に面する側面12a,15b,12bには、内方に凹む下肢収容空間Sが形成されている。よって、利用者Pは下肢収容空間Sに下肢P1を収容することがでるため、利用時の快適性を高めることができる。
【0051】
(第三実施形態)
次に、本発明の第三実施形態に係る什器システムについて、主に図6を用いて説明する。
図6は、本発明の第三実施形態に係る什器システムの平面図である。
図6に示すように、本実施形態に係る什器システム104は、上方から見て、上側部材2Eの形状は、単位ユニット1Aと単位ユニット1Bとが組合せった形状よりもわずかに大きい補形をなしている。上方から見て、上側部材2Eで隠れて、単位ユニット1A及び単位ユニット1Bは見えない。
【0052】
このように構成された什器システム104では、隣接配置される単位ユニット1の上面1uの境界部10は上側部材2Eで覆われているため、境界部10が露呈することが抑制されて目立たず、体裁を良好に収めることができる。また、複数の単位ユニット1が隣接配置された状態で単位ユニット1における床面に沿う方向を向くとともに外方に面する側面12a,15b,12bには、内方に凹む下肢収容空間Sが形成されている。よって、利用者Pは下肢収容空間Sに下肢P1を収容することがでるため、利用時の快適性を高めることができる。
【0053】
(第四実施形態)
次に、本発明の第四実施形態に係る什器システムについて、主に図7を用いて説明する。
図7は、本発明の第四実施形態に係る什器システムの一部の断面図である。
図7に示すように、本実施形態に係る什器システム105は、単位ユニット1Cの外方を向く側面12cは、内方に凹む下肢収容空間Sが形成されている。単位ユニット1Cには、外方に張り出す張出し部11が設けられていて、張出し部11の突出端面が側面12cであり、張出し部11の下方が下肢収容空間Sとされている。上側部材2Fは、単位ユニット1Cの上側に設けられている。
【0054】
このように構成された什器システム105では、隣接配置される単位ユニット1Cの上面1uの境界部10は上側部材2Fで覆われているため、境界部10が露呈することが抑制されて目立たず、体裁を良好に収めることができる。また、複数の単位ユニット1が隣接配置された状態で単位ユニット1における床面に沿う方向を向くとともに外方に面する側面12cには、内方に凹む下肢収容空間Sが形成されている。よって、利用者Pは下肢収容空間Sに下肢P1を収容することがでるため、利用時の快適性を高めることができる。
【0055】
(第五実施形態)
次に、本発明の第五実施形態に係る什器システムについて、主に図8を用いて説明する。
図8は、本発明の第五実施形態に係る什器システムの斜視図である。
図8に示すように、本実施形態に係る什器システム106は、第一実施形態に係る什器システム100を大きくしたものである。什器システム106は、各種施設(オフィスや公共施設等)における執務空間及びロビー空間に設置されるテーブルである。利用者Pは、什器システム106に向かって設置された椅子Dに座って什器システム106を利用する。椅子Dに座った利用者Pは、下肢P1を什器システム106の側面12a,15b,12bの下方に形成された下肢収容空間Sに置くことができる。上側部材2の上面2uは、作業可能な作業面である。
【0056】
このように構成された什器システム106では、隣接配置される単位ユニット1の上面1uの境界部10は上側部材2で覆われているため、境界部10が露呈することが抑制されて目立たず、体裁を良好に収めることができる。また、複数の単位ユニット1が隣接配置された状態で単位ユニット1における床面に沿う方向を向くとともに外方に面する側面12a,15b,12bには、内方に凹む下肢収容空間Sが形成されている。よって、利用者Pは下肢収容空間Sに下肢P1を収容することがでるため、利用時の快適性を高めることができる。
【0057】
また、上側部材2の上面2uは作業可能な作業面であるため、作業面に単位ユニット1の境界部10の露呈を抑制して、作業面としての使い勝手を良好なものとすることができる。また、作業面を用いた作業時において下肢収容空間Sを広く確保することができるため、作業性を良好なものとすることができる。
【0058】
(その他の変形例)
以上、本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明はこれら実施形態に限定されることはない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が可能である。本発明は上述した説明によって限定されることはなく、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。
【0059】
上述した実施形態では、単位ユニット1は、上下方向に開口した箱状をしているが、この構成に限られない。単位ユニットの形状は、適宜設定可能であり、中実部材で構成されていてもよく、下方が閉塞され上方のみ開口した形状であってもよい。
【0060】
上述した実施形態では、単位ユニット1は、上方から見て、略長方形をしているが、この構成に限られない。単位ユニットの形状は適宜設定可能であり、上方から見て、略正方向をしていてもよく、三角形や五角形以上の多角形や、円形状、楕円形状等であってもよい。
【0061】
上述した実施形態では、側壁部13A及び側壁部14Bの取付孔16aにボルト16bが挿通されて、ボルト16bにナット16cが締結されることによって、単位ユニット1Aと単位ユニット1Bとが連結されているが、これに限られない。単位ユニット1Aと単位ユニット1Bとが連結方法は適宜設定可能であり、例えば、側壁部13A及び側壁部14Bとをクリップ材で挟んだり、側壁部13A及び側壁部14Bとを接着剤や両面テープ等で接合したりしてもよい。
【0062】
上述した実施形態では、什器システム100の側壁部12Aの側面12a、側壁部12Bの側面12b、側壁部13Bの側面13b及び側壁部15Bの側面15bの下方に、下肢収容空間Sが形成されているが、これに限られない。複数の単位ユニット1が隣接配置された状態で、単位ユニット1における床面に沿う方向を向くとともに外方に面する側面の少なくとも一部に、下肢収容空間Sが形成されていればよい。例えば、什器システム100の側面の中で側壁部12Aの側面12aの下方にのみ下肢収容空間Sが形成されていてもよい。
【0063】
上述した実施形態では、上側部材が隣接する2つの単位ユニット(1の境界部)に跨って配置される例や、隣接する3つの単位ユニット(2つの境界部)に跨って配置されている例を示したが、これに限られない。上側部材は、4つ以上の単位ユニット(3つの境界部)に跨って配置されていてもよい。
【0064】
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上述した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上述した各変形例を適宜組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0065】
1,1A,1B,1C 単位ユニット
2,2A,2B,2C,2D,2E,2F 上側部材
2u 上面
10,10B,10C 境界部
12a,15b,12b 側面
100,101,102,103,104,105,106 什器システム
P1 下肢
S 下肢収容空間
図1
図2
図3
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図5
図6
図7
図8