(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024058343
(43)【公開日】2024-04-25
(54)【発明の名称】物品計量装置
(51)【国際特許分類】
G01G 23/00 20060101AFI20240418BHJP
G01G 11/00 20060101ALI20240418BHJP
【FI】
G01G23/00 E
G01G11/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022165637
(22)【出願日】2022-10-14
(71)【出願人】
【識別番号】000147833
【氏名又は名称】株式会社イシダ
(74)【代理人】
【識別番号】110000202
【氏名又は名称】弁理士法人新樹グローバル・アイピー
(72)【発明者】
【氏名】須田 昇嗣
(57)【要約】
【課題】コンベア間に落ちた物品を取り出し易くする
【解決手段】第1~第6コンベアと、第1~第6コンベアの下方に配置され物品の計量を行う計量部(71~76)と、フレーム(10)と、第1~第6コンベアの搬送動作を制御する制御部と、制御部を収容する収容ボックス(80)とを備える。第1~第6コンベアは、それぞれ物品を下流へ搬送させるコンベアであって、搬送方向に直交する幅方向に並ぶ。フレーム(10)は、計量部(71~76)および第1~第6コンベアを支持する。収容ボックス(80)の上端の高さ位置である第1高さ(H1)の位置は、第2高さ(H2)の位置よりも低い。第2高さ(H)の位置は、第1~第6コンベアの上面の高さ位置である。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送方向に直交する幅方向に並び、それぞれ物品を下流へ搬送させる第1~第Nコンベア(Nは、2以上の任意の整数)と、
前記第1~第Nコンベアの下方に配置され、前記物品を搬送する前記第1~第Nコンベアの重量を測定して、前記物品の計量を行う第1~第N計量部(Nは、2以上の任意の整数)と、
前記第1~第N計量部および前記第1~第Nコンベアを支持するフレームと、
前記第1~第Nコンベアの搬送動作を制御する制御部と、
前記制御部を収容する収容部と、
を備え、
前記収容部の上端の高さ位置である第1高さ位置は、前記第1~第Nコンベアの上面の高さ位置である第2高さ位置よりも低い、
物品計量装置。
【請求項2】
前記収容部は、前記フレームの前記幅方向外側に設けられ、
前記第1~第Nコンベアのうち前記幅方向の左右端に配置される2つのコンベアのうち少なくとも一方のコンベアは、前記幅方向外側からアクセス可能に開放される、
請求項1に記載の物品計量装置。
【請求項3】
前記第1~第Nコンベアは、前記幅方向に隙間をあけて配置されている、
請求項1または請求項2に記載の物品計量装置。
【請求項4】
前記第1~第Nコンベアの前記幅方向の側方に配置され、略鉛直方向に沿って延びる保護部、
をさらに備える、請求項1または請求項2に記載の物品計量装置。
【請求項5】
前記保護部は、前記搬送方向を横断する方向に延びる横断部材を有する、
請求項4に記載の物品計量装置。
【請求項6】
前記横断部材あるいは前記収容部に着脱自在に載せられ、少なくとも前記第1~第Nコンベアの幅方向の側方を覆う第1カバー部を有するカバー、
をさらに備える、請求項5に記載の物品計量装置。
【請求項7】
前記カバーは、さらに、前記第1~第Nコンベアの上方を覆う第2カバー部を有する、
請求項6に記載の物品計量装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品計量装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、コンベアと、物品を搬送するコンベアの重量を測定する計量部とを有する装置によって、物品の重量を検査する技術が知られている。例えば、特許文献1(特開2002-48623号公報)には、物品の重量検査を行う物品計量装置が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の物品計量装置は、物品の搬送路が1つだけのものが多い。そして、計量のためのコンベアの下方の空間の側方に、制御部を収容する収容ボックスが配備されている。実際に製品として販売されている物品計量装置では、耐衝撃性の目的で、制御部を収容する収容ボックスを装置の側部に位置させており、コンベアの下方の空間に手を入れにくい構造となっている。
【0004】
このような実際の物品計量装置の構造は、搬送路が1つの場合には大きな問題にならない。しかし、搬送路を2以上設ける場合には、隣接する搬送路の間に物品が落ちたときに、装置を止めて側方から手を伸ばして物品を取り出すといった作業が難しい、という問題が生じることが想定される。
【0005】
また、物品計量装置は、物品の搬送方向の前方側および後方側に、別のベルトコンベアが配備されることが多く、搬送路から落ちた物品を前方あるいは後方から手を伸ばして取り出すことも困難である。
【0006】
本発明の課題は、物品計量装置において幅方向に複数のコンベアを並べた場合にも、コンベア間に落ちた物品を取り出し易くすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1観点の物品計量装置は、第1~第Nコンベア(Nは、2以上の任意の整数)と、第1~第N計量部(Nは、2以上の任意の整数)と、フレームと、制御部と、収容部と、を備える。第1~第Nコンベアは、それぞれ物品を下流へ搬送させるコンベアであって、搬送方向に直交する幅方向に並ぶ。第1~第N計量部は、第1~第Nコンベアの下方に配置される。第1~第N計量部は、物品を搬送する第1~第Nコンベアの重量を測定して、物品の計量を行う。フレームは、第1~第N計量部および第1~第Nコンベアを支持する。制御部は、第1~第Nコンベアの搬送動作を制御する。収容部は、制御部を収容する。収容部の上端の高さ位置である第1高さ位置は、第2高さ位置よりも低い。第2高さ位置は、第1~第Nコンベアの上面の高さ位置である。
【0008】
ここでは、第1高さ位置を第2高さ位置よりも低くしているため、第1~第Nコンベアによって搬送されている物品が第1~第Nコンベアの上面から外れて落ちてしまっても、落下した物品に収容部の上方の空間からアクセスすることが可能である。これにより、第1観点の物品計量装置では、従来よりもコンベアから落ちた物品を取り出し易くなる。
【0009】
第2観点の物品計量装置は、第1観点の物品計量装置であって、収容部は、フレームの幅方向外側に設けられている。第1~第Nコンベアのうち幅方向の左右端に配置される2つのコンベアのうち少なくとも一方のコンベアは、幅方向外側からアクセス可能に開放される。
【0010】
ここでは、幅方向の両端に位置するコンベアの少なくとも一方が、幅方向外側からアクセス可能に開放されるため、清掃性が向上する。
【0011】
第3観点の物品計量装置は、第1観点又は第2観点の物品計量装置であって、第1~第Nコンベアは、幅方向に隙間をあけて配置されている。
【0012】
第4観点の物品計量装置は、第1観点又は第2観点の物品計量装置であって、保護部をさらに備えている。保護部は、第1~第Nコンベアの幅方向の側方に配置され、略鉛直方向に沿って延びる。
【0013】
ここでは、保護部を設けているため、物品計量装置や使用者の保護を行うことができる。
【0014】
第5観点の物品計量装置は、第4観点の物品計量装置であって、保護部は、搬送方向を横断する方向に延びる横断部材を有する。
【0015】
第6観点の物品計量装置は、第5観点の物品計量装置であって、カバーをさらに備える。カバーは、横断部材あるいは収容部に着脱自在に載せられる。カバーは、第1カバー部を有する。第1カバー部は、少なくとも第1~第Nコンベアの幅方向の側方を覆う。
【0016】
ここでは、着脱自在であるカバーを設けている。これにより、さらに物品計量装置や使用者の保護を行うことができる。
【0017】
第7観点の物品計量装置は、第6観点の物品計量装置であって、カバーは、さらに、第2カバー部を有する。第2カバー部は、第1~第Nコンベアの上方を覆う。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係る物品計量装置では、コンベアから落ちた物品を取り出し易い。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】正面側の斜め上から見た物品計量装置の斜視図である。
【
図4】背面側の斜め下から見た物品計量装置の斜視図である。
【
図6】収容ボックスとコンベアの高さ位置を示す物品計量装置の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
(1)物品計量装置の全体構成
物品計量装置1は、
図1に示すように、左右方向(横方向)に並列に配置される複数(ここでは6つ)の物品搬入部U21~U26、搬送計量部U31~U36、および物品搬出部U41~U46と、それらを支持するフレーム10とを有する。また、物品計量装置1は、フレーム10の右側に配置される第1の収容ボックス80と、フレーム10の左側に配置される第2の収容ボックス88とを有する。第1の収容ボックス80の中には、制御部82を構成する多くの部品が収容されている。
【0021】
物品計量装置1には、物品B1~B6(
図5参照)の生産ラインにおける物品計量装置1の上流側の別の装置から、物品B1~B6が搬送、搬入されてくる。物品B1~B6の搬送方向(
図1等の前後方向)に対して直交する左右方向に一列で搬入される複数の物品B1~B6は、それぞれの重量が、後述する搬送計量部U31~U36の第1から第6の計量部71~76において個別に計量される。計量の結果、物品B1~B6の中に不良品と判定されるものがある場合には、物品搬出部U41~U46に設けられる振分シリンダー51~56が作動し、その不良品がライン外へ排出される。
【0022】
物品計量装置1の計量検査の対象となる複数の物品B1~B6は、物品計量装置1の上流側の装置の1つである包装機(図示せず)によって包装された商品である。
【0023】
(2)物品計量装置の詳細構成
(2-1)
物品搬入部U21~U26は、横一列で搬入される複数の物品B1~B6を受け入れ、これらの物品B1~B6を、物品搬送方向(前後方向)の上流側(前側)から下流側(後側)へと搬送し、それぞれの下流側に設けられる搬送計量部U31~U36へ受け渡す。物品搬入部U21~U26は、それぞれ、搬入用ベルトコンベア21~26を有している。6つの搬入用ベルトコンベア21~26は、搬送速度および搬送経路長が同一である。
【0024】
(2-2)
搬送計量部U31~U36は、計量用ベルトコンベア31~36と、計量部71~76とを有している。6つの計量用ベルトコンベア31~36は、搬送速度および搬送経路長が同一である。6つの計量部71~76は、それぞれ、ロードセルを有しており、対応する計量用ベルトコンベア31~36およびその上に載っている物品B1~B6の重量を検出する。計量部71~76は、検出した重量を、計量結果として制御部82に知らせる。
【0025】
計量用ベルトコンベア31~36は、搬入用ベルトコンベア21~26から流れてくる物品B1~B6を上流端で受け入れる。そして、計量用ベルトコンベア31~36は、それぞれの下流側に設けられる物品搬出部U41~U46の搬出用ベルトコンベア41~46へ向けて、物品B1~B6を水平方向に搬送する。計量部71~76は、計量用ベルトコンベア31~36に載置されて搬送されている物品B1~B6の重量を、個別に計量する。
【0026】
(2-3)
物品搬出部U41~U46は、搬送経路長が同一の搬出用ベルトコンベア41~46を有する。6つの搬出用ベルトコンベア41~46は、計量用ベルトコンベア31~36から搬送されてくる物品B1~B6を、それぞれの上流端で受け入れる。そして、搬出用ベルトコンベア41~46は、それぞれの下流端から、下流側の別の装置に向けて物品B1~B6を搬出する。
【0027】
また、物品搬出部U41~U46は、6つの振分シリンダー51~56を有する。振分シリンダー51~56は、それぞれ、対応する搬出用ベルトコンベア41~46に対して設けられている。振分シリンダー51~56は、搬出用ベルトコンベア41~46の姿勢を、通常姿勢から不良品排出姿勢に切り替えることができる。
図5において実線で示す姿勢が、搬出用ベルトコンベア41~46の通常姿勢であり、コンベア上面が水平に延びる姿勢である。
図5において二点鎖線で示す姿勢が、搬出用ベルトコンベア41~46の不良品排出姿勢である。搬出用ベルトコンベア41~46が不良品排出姿勢になって、搬出用ベルトコンベア41~46が大きく傾くと、搬送中の不良品が生産ラインの外へと排出される。
【0028】
(2-4)
フレーム10は、搬入用ベルトコンベア21~26、計量用ベルトコンベア31~36、搬出用ベルトコンベア41~46、振分シリンダー51~56、計量部71~76、収容ボックス80,88などを支持する構造体である。フレーム10の本体の四隅からは、脚11~14が下に延びる。
図6に示すように、脚11~14は床面FLに接地する。
【0029】
フレーム10には、上面10aを形成する板部材と、下面10bを形成する別の板部材とを有している。上述の搬入用ベルトコンベア21~26、計量用ベルトコンベア31~36、搬出用ベルトコンベア41~46、振分シリンダー51~56、および計量部71~76は、主に、フレーム10の下面10bを形成する板部材に支持されている。搬入用ベルトコンベア21~26、計量用ベルトコンベア31~36、および搬出用ベルトコンベア41~46の支持部材や、振分シリンダー51~56のシリンダー部は、フレーム10の上面10aを形成する板部材に開けられた穴を貫通している。
【0030】
また、フレーム10の左右の側部から、第1柱91および第2柱92が上に延びている。第1柱91および第2柱92は、搬入用ベルトコンベア21~26、計量用ベルトコンベア31~36、および搬出用ベルトコンベア41~46の側方(右側方および左側方)に配置され、鉛直方向に沿って延びている。ここでは、第1柱91および第2柱92が、鉛直方向に真っ直ぐに延びている。第1柱91および第2柱92は、搬送方向(前後方向)において、搬入用ベルトコンベア21~26と計量用ベルトコンベア31~36の間に位置している。第1柱91の上端と、第2柱92の上端とは、横断部材93によって連結されている。横断部材93は、物品搬送方向(前後方向)を横断する左右方向に水平に延びている。横断部材93には、6つの光電センサ61~66(
図5参照)が取り付けられている。光電センサ61~66は、計量用ベルトコンベア31~36に物品B1~B6が入るタイミングを検知し、制御部82に知らせる。
【0031】
第1柱91および第2柱92と、横断部材93とは、搬入用ベルトコンベア21~26や計量用ベルトコンベア31~36を保護する役割も果たす。
【0032】
(2-5)
制御部82は、
図5に示すように、CPUなどが実装されている制御基板82a、電源基板82b、端子台82c、ハーネスなどによって構成され、上述の各ベルトコンベア21~26,31~36,41~46の動作や振分シリンダー51~56の動作を制御する。制御基板82a、電源基板82b、端子台82c、ハーネスなどは、収容ボックス80に収容される。
【0033】
制御部82は、物品計量装置1の上流側の別の装置や光電センサ61~66、計量部71~76の信号を受信し、それらの信号に基づいて各ベルトコンベア21~26,31~36,41~46のモータや振分シリンダー51~56の弁の動きを制御する。
【0034】
(2-6)
次に、
図6を参照して、収容ボックス80の高さ位置と各ベルトコンベア21~26,31~36,41~46の高さ位置との関係について説明する。
【0035】
ベルトコンベア21~26,31~36,41~46は、上述のように、左右方向に並ぶ6列の第1~第6コンベアに分かれる。一番左に位置する第1コンベアは、搬入用ベルトコンベア21、計量用ベルトコンベア31、および搬出用ベルトコンベア41である。第2コンベアは、搬入用ベルトコンベア22、計量用ベルトコンベア32、および搬出用ベルトコンベア42である。第3コンベアは、搬入用ベルトコンベア23、計量用ベルトコンベア33、および搬出用ベルトコンベア43である。第4コンベアは、搬入用ベルトコンベア24、計量用ベルトコンベア34、および搬出用ベルトコンベア44である。第5コンベアは、搬入用ベルトコンベア25、計量用ベルトコンベア35、および搬出用ベルトコンベア45である。一番右に位置する第6コンベアは、搬入用ベルトコンベア26、計量用ベルトコンベア36、および搬出用ベルトコンベア46である。第1~第6コンベアは、左右方向に隙間をあけて配置されている。隙間の寸法は、各コンベアの幅寸法の3%~20%である。
【0036】
図6に示すように、収容ボックス80の上端80aの高さ位置である第1高さH1の位置は、第2高さH2の位置よりも低い。第2高さH2の位置は、第1~第6コンベア(ベルトコンベア21~26,31~36,41~46)の上面の高さ位置である。また、第1高さH1の位置は、第6高さH6の位置よりも低い。第6高さH6の位置は、第1~第6コンベアの下面の高さ位置である。
【0037】
なお、第1高さH1や第2高さH2は、フレーム10の脚11~14が接地する床面FLからの高さ寸法である。
【0038】
また、第1高さH1の位置は、第4高さH4の位置よりも低い。第4高さH4の位置は、フレーム10の上面10aの高さ位置である第3高さH3の位置よりも、第2高さH2と第3高さH3の差分の50%だけ高い位置である。
【0039】
さらに、第1高さH1の位置は、第5高さH5の位置よりも低い。第5高さH5の位置は、フレーム10の上面10aの高さ位置である第3高さH3の位置よりも、第2高さH2と第3高さH3の差分の20%だけ高い位置である。
【0040】
さらに、ここでは、第1高さH1の位置を、第3高さH3の位置よりも少し低くしている。
【0041】
(3)特徴
(3-1)
物品計量装置1では、左右方向に6列に並ぶ第1~第6コンベアが、左右方向に少し隙間をあけて配置されている。このため、第1~第6コンベアであるベルトコンベア21~26,31~36,41~46のいずれかの上面から物品B1~B6が隙間に落ちたとき、その物品はフレーム10の上面10aまで落下してしまう。
【0042】
もし、フレーム10の上面10aに側方から手を入れることができなければ、落ちた物品を取り出すことは困難である。
【0043】
しかし、上記の実施形態に係る物品計量装置1では、収容ボックス80の上端80aの高さ位置である第1高さH1の位置を、第1~第6コンベアの上面の高さ位置である第2高さH2の位置よりも低くしている。これにより、第1~第6コンベアによって搬送されている物品が第1~第6コンベアの上面から外れて隙間に落ちてしまっても、落下した物品に対し、収容ボックス80の上方の空間から手を入れることが可能になっている。このように、物品計量装置1では、第1~第6コンベアから落ちた物品を取り出し易くなっている。
【0044】
(3-2)
物品計量装置1では、
図6に示すように、フレーム10の上面10aが、第1~第6コンベアの上面よりも下に位置し、且つ、計量部71~76の上に位置している。第1~第6の計量部71~76は、フレーム10の下面10bを構成する板部材に支持されており、フレーム10の上面10aよりも下方に位置している。したがって、物品計量装置1は、清掃性が高い装置になっている。
【0045】
具体的には、物品計量装置1では、収容ボックス80が、フレーム10の幅方向(左右方向)の外側に配置されている。そして、第1~第6コンベアのうち幅方向の左右端に配置される2つのコンベア群のうち少なくとも一方のコンベア群(搬入用ベルトコンベア26、計量用ベルトコンベア36、および搬出用ベルトコンベア46)は、幅方向の外側(右側)からアクセス可能に開放されている。したがって、物品計量装置1では、清掃性やメンテナンス性が向上している。
【0046】
(3-3)
物品計量装置1は、第1柱91および第2柱92を備える。これらによって、物品計量装置1の搬入用ベルトコンベア21~26や計量用ベルトコンベア31~36、物品計量装置1の使用者の保護を行うことができている。
【0047】
また、横断部材93も、物品計量装置1の搬入用ベルトコンベア21~26や計量用ベルトコンベア31~36、物品計量装置1の使用者の保護を行う役割を果たしている。
【0048】
(4)変形例
(4-1)
上記の実施形態に係る物品計量装置1では、第1柱91および第2柱92を設けているが、使用者がアクセスする側だけに保護部としての柱を設けてもよい。例えば、物品計量装置1において、第2柱92だけを設け、第1柱91を省くことも可能である。
【0049】
(4-2)
上記の実施形態に係る物品計量装置1に、さらに、
図7に示すカバー99を装着してもよい。
【0050】
カバー99は、アクリル製の着脱自在なカバーであり、鉛直に延びる左右の第1カバー部99aと、水平に延びる第2カバー部99bとの3面から成る。第1カバー部99aは、搬出用ベルトコンベア41~46などの第1~第6コンベアの幅方向の左右の側方を覆う。第2カバー部99bは、第1~第6コンベアの上方を覆う。カバー99は、第2カバー部99bが横断部材93の上に載り、第1カバー部99aの下端がフレーム10あるいは収容ボックス80,88の上に載る形で装着される。カバー99は、第1柱91、第2柱92、又は、横断部材93に、ネジ止めしてもよいし爪などで引っ掛けることで装着してもよい。
【0051】
カバー99を装着した場合、さらに物品計量装置1の部品や使用者の保護を行うことが可能になる。
【0052】
(4-3)
上記の実施形態に係る物品計量装置1では、第1の収容ボックス80に着目し、第2の収容ボックス88については詳述していないが、物品計量装置1の左右両側からアクセスが必要な場合、第2の収容ボックス88についても第1の収容ボックス80を同様の構成を採ることが好ましい。第2の収容ボックス88については、制御部82の一部を構成する部品を収容してもよいし、モータや高圧エアー用のアクチュエータなど、他の部品を収容してもよい。
【0053】
(4-4)
上記の実施形態に係る物品計量装置1では、6つの第1~第6コンベアが左右方向に並ぶが、本発明は、6列の搬送経路を持つ物品計量装置に限られるものではない。2列あるいはそれ以上の数の列の搬送経路を持つ装置に対しても、本発明は適用可能である。
【符号の説明】
【0054】
1 物品計量装置
21~26 搬入用ベルトコンベア
31~36 計量用ベルトコンベア
41~46 搬出用ベルトコンベア
51~56 計量部
80 収容ボックス(収容部)
82 制御部
91 第1柱(保護部)
92 第2柱(保護部)
93 横断部材(保護部)
99 カバー
99a 第1カバー部
99b 第2カバー部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0055】