(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024058395
(43)【公開日】2024-04-25
(54)【発明の名称】光学部品
(51)【国際特許分類】
G02B 7/02 20210101AFI20240418BHJP
【FI】
G02B7/02 B
G02B7/02 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022165728
(22)【出願日】2022-10-14
(71)【出願人】
【識別番号】507407777
【氏名又は名称】古河電子株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110928
【弁理士】
【氏名又は名称】速水 進治
(72)【発明者】
【氏名】竹内 正明
(72)【発明者】
【氏名】小山 勇太
(72)【発明者】
【氏名】松山 敏也
(72)【発明者】
【氏名】千葉 善幸
【テーマコード(参考)】
2H044
【Fターム(参考)】
2H044AB10
2H044AH00
(57)【要約】
【課題】本発明の目的は、レンズと押さえ部分の接触面積が大きい、光学部品を提供することである。
【解決手段】光学部品10は、レンズ100と、保持部材200と、ホルダカバー300と、レンズホルダ400を備える。レンズ100の少なくとも一つの面の縁は、保持部材200と面で接触する領域を有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の凸面を有するレンズと、
前記第1の凸面の縁である第1の縁を保持する第1の保持部材と、
を有し、
前記第1の縁は、前記第1の保持部材に面で接触する第1の面接触領域を有する光学部品。
【請求項2】
前記第1の面接触領域は、平面である、
請求項1に記載の光学部品。
【請求項3】
前記第1の保持部材のうち前記第1の縁に対向する対向領域は、接触部を有し、
前記第1の縁は、前記第1の面接触領域を有する切欠きを有する、
請求項1又は2に記載の光学部品。
【請求項4】
前記接触部の端部は、平面であり、
前記切欠きの底面は、前記第1の面接触領域を有し、
前記第1の面接触領域は、平面である、
請求項3に記載の光学部品
【請求項5】
前記切欠きの側面と前記接触部との間に空隙を有する、
請求項4に記載の光学部品。
【請求項6】
前記第1の縁と前記第1の保持部材との間に、熱伝導シート又は熱伝導層をさらに有する、
請求項1又は2に記載の光学部品。
【請求項7】
前記レンズは、前記第1の凸面とは反対側の面として第2の凸面を有し、
前記第2の凸面の縁である第2の縁を保持する第2の保持部材をさらに有し、
前記第2の縁は、前記第2の保持部材に面で接触する第2の面接触領域を有する、
請求項1又は2に記載の光学部品。
【請求項8】
第1の凸面を有するレンズと、
前記第1の凸面の縁である第1の縁を保持する第1の保持部材と、
を有し、
前記レンズに12kWのレーザを120秒間照射した場合に、以下の条件で算出される、熱レンズシフト割合が、1.0%以下である光学部品。
(条件)
レーザを照射する前の当該光学機器の焦点距離をxとし、レーザを照射した後の当該光学機器の焦点距離をXとしたときの、|X-x|×100/xの値を熱レンズシフト割合とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学部品に関する。
【0002】
従来の光学装置において、ホルダに固定された光学素子に関する技術が、特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
レンズと押さえ部分の接触面積が小さい場合、レンズが押さえ部分を介して十分に放熱できず、レンズの特性が変化してしまう。特に、高出力のレーザを用いる場合において、この影響は大きくなる。
【0005】
本発明の目的の一例は、レンズと押さえ部分の接触面積が大きい、光学部品を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、以下に示す光学部品が提供される。
【0007】
[1]
第1の凸面を有するレンズと、
前記第1の凸面の縁である第1の縁を保持する第1の保持部材と、
を有し、
前記第1の縁は、前記第1の保持部材に面で接触する第1の面接触領域を有する光学部品。
[2]
前記第1の面接触領域は、平面である、
[1]に記載の光学部品。
[3]
前記第1の保持部材のうち前記第1の縁に対向する対向領域は、接触部を有し、
前記第1の縁は、前記第1の面接触領域を有する切欠きを有する、
[1]又は[2]に記載の光学部品。
[4]
前記接触部の端部は、平面であり、
前記切欠きの底面は、前記第1の面接触領域を有し、
前記第1の面接触領域は、平面である、
[3]に記載の光学部品
[5]
前記切欠きの側面と前記接触部との間に空隙を有する、
[4]に記載の光学部品。
[6]
前記第1の縁と前記第1の保持部材との間に、熱伝導シート又は熱伝導層をさらに有する、
[1]乃至[5]のいずれかに記載の光学部品。
[7]
前記レンズは、前記第1の凸面とは反対側の面として第2の凸面を有し、
前記第2の凸面の縁である第2の縁を保持する第2の保持部材をさらに有し、
前記第2の縁は、前記第2の保持部材に面で接触する第2の面接触領域を有する、
[1]乃至[6]のいずれかに記載の光学部品。
[8]
第1の凸面を有するレンズと、
前記第1の凸面の縁である第1の縁を保持する第1の保持部材と、
を有し、
前記レンズに12kWのレーザを120秒間照射した場合に、以下の条件で算出される、熱レンズシフト割合が、1.0%以下である光学部品。
(条件)
レーザを照射する前の当該光学機器の焦点距離をxとし、レーザを照射した後の当該光学機器の焦点距離をXとしたときの、|X-x|×100/xの値を熱レンズシフト割合とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、レンズと押さえ部分の接触面積が大きい、光学部品が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
上述した目的、及びその他の目的、並びに特徴、及び利点は、以下に述べる好適な実施の形態、及びそれに付随する以下の図面によってさらに明らかになる。
【0010】
【
図1】第1実施形態に係る光学部品の断面図を示す。
【
図2】第1実施形態に係る光学部品の各部品の断面図を示す。
【
図3】第1実施形態に係る光学部品の断面図の拡大図を示す。
【
図4】第2実施形態に係る光学部品の断面図を示す。
【
図5】第2実施形態に係る光学部品の各部品の断面図を示す。
【
図6】第2実施形態に係る光学部品の断面図の拡大図を示す。
【
図7】第3実施形態に係る光学部品の断面図を示す。
【
図8】第3実施形態に係る光学部品の各部品の断面図を示す。
【
図9】第3実施形態に係る光学部品の断面図の拡大図を示す。
【
図10】第4実施形態に係る光学部品の断面図を示す。
【
図11】第4実施形態に係る光学部品の各部品の断面図を示す。
【
図12】第4実施形態に係る光学部品の断面図の拡大図を示す。
【
図13】第5実施形態に係る光学部品の断面図を示す。
【
図14】第5実施形態に係る光学部品の各部品の断面図を示す。
【
図15】第5実施形態に係る光学部品の断面図の拡大図を示す。
【
図16】第6実施形態に係る光学部品の断面図の拡大図を示す。
【
図17】実施例におけるレンズの熱レンズシフト量を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。なお、全ての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0012】
[第1実施形態]
図1は、本実施形態に係る光学部品10の断面図を示す。
図1に示す光学部品10は、レンズ100、保持部材200、ホルダカバー300、及びレンズホルダ400を含む。そして、光学部品10は、ホルダカバー300側からレーザが照射され、集光部として機能する。また、レンズ100は、第1のレンズ110、及び第2のレンズ120を含む。保持部材200は、第1の保持部材210、及び第2の保持部材220を含む。ホルダカバー300は、第1のホルダカバー310、及び第2のホルダカバー320を含む。なお、以下の説明において、
図1に示すように、レンズ100の光軸に平行な方向をx方向として、x方向に垂直な方向をy方向とする。
【0013】
図1に示すように、ホルダカバー300と、レンズホルダ400との間に、レンズ100と、保持部材200とが、収容及び保持されている。より詳細には、第2のレンズ120、第2の保持部材220、第1のレンズ110、及び第1の保持部材210が、レンズホルダ400側からこの順番で、レンズホルダ400に収容及び保持されている。また、第1のレンズ110の縁は、第1の保持部材210と、第2の保持部材220とにより挟まれている。これにより、第1のレンズ110は、レンズホルダ400の内部で保持されている。また、第2のレンズ120の縁は、第2の保持部材220と、レンズホルダ400とにより挟まれている。これにより、第2のレンズ120は、レンズホルダ400の内部で保持されている。
【0014】
例えば、レーザ光などの光が光学部品10を透過すると、この光に起因してレンズ100に熱が生じる。そして、レンズ100に生じた熱は、主に伝熱により、保持部材200、及びレンズホルダ400に放熱される。本実施形態では、この伝熱が効率よく行われるように、第1のレンズ110の一面の縁と第1の保持部材210が面で接触しており、かつ第2のレンズ120の一面の縁とレンズホルダ400が面で接触している。以下、光学部品10の詳細を説明する。なお、以下の説明において、「等しい」というのは、「厳密に等しいこと」はもちろん、「技術常識的からみて等しいとみられること」をも含む概念である。
【0015】
[レンズ]
図2は、本実施形態に係る光学部品10の部品毎の断面図を示す。第1のレンズ110は、平凸レンズであり、第1の面111が凸面であり、第2の面112が平面である。また、第2のレンズ120は、メニスカスレンズであり、第3の面121が凹面であり、第4の面122が凸面である。また、第1のレンズ110、第2のレンズ120、第1の保持部材210、及び第2の保持部材220いずれの外径も、第1の収容部403の内径aとほぼ等しいが、第1の収容部403の内径aより小さい。
【0016】
第1の面111の縁すなわち第1の縁113は、切欠きを有する。この切欠きは、第1のレンズ110の端面119までつながっている。言い換えると、この切欠きは、第1の面111の第1の縁113を端面119まで凹ませた形状を有している。この切欠きが設けられることにより、端面119の面積は小さくなっている。そして、この切欠きは、第1の保持部材210のうち、第1のレンズ110と対向する側の接触部211を受け入れ、接触部211と平面で接触する領域を有する。また、第2の面112の縁すなわち第2の縁114は、第2の保持部材220と平面で接触する領域を有する。
【0017】
第3の面121の縁すなわち第3の縁123は、平面である。そして、この平面は、第2の保持部材220と平面で接触する領域を有する。また、第4の面122の縁すなわち第4の縁124は、切欠きを有する。この切欠きは、第2のレンズ120の端面129までつながっている。言い換えると、この切欠きは、第4の面122の第4の縁124を端面129まで凹ませた形状を有している。この切欠きが設けられることにより、端面129の面積は小さくなっている。そして、この切欠きは、レンズホルダ400の保持部405を受け入れ、平面で接触する領域を有する。
【0018】
図3は、
図1における破線で囲んだ部分の拡大図である。
図3に示すように、第1のレンズ110において、切欠きの底面116が接触部211と平面で接触し、かつ、切欠きの側面115と接触部211との間に空隙を有することが好ましい。切欠きの側面115と接触部211との間に空隙を有することにより、第1のレンズ110が熱により膨張した場合でも、第1のレンズ110が破損することを抑制できる。
【0019】
また、
図3に示すθすなわち底面116と側面115が成す角度は、80°以上100°以下であることが好ましく、また、切欠きの底面116は、y方向に平行であることが好ましい。このような切欠きは、形成が容易である。
【0020】
なお、第1のレンズ110、及び第2のレンズ120の形状は、いずれも、
図1に示す平凸、及びメニスカスに限定されず、平凹、両凸、及び両凹等の形状でもよい。
【0021】
レンズ100を構成する材料としては、一般的な、光学ガラスを用いることができる。耐熱性、透明性、寸法安定性、耐薬品性等のバランスに優れる観点から、石英ガラス、サファイアガラス、又はフッ化カルシウムガラスを用いることが特に好ましい。
【0022】
また、レンズ100は、保持部材200と平面で接触する領域の、JIS B0601:2001に準拠して測定される、二乗平均平方根粗さSqが、0.5μm以上であることが好ましい。レンズ100の保持部材200と平面で接触する領域の二乗平均平方根粗さが、0.5μm以上であることにより、レンズ100と保持部材200の実効的な接触面積を十分大きくできる。ただし、粗さは、密着性を損なわない粗さ範囲であることが望ましい。このため、二乗平均平方根粗さSqは、例えば1μm以下であることが好ましい。
【0023】
また、第1のレンズ110の第1の面111において、第1のレンズ110の中心から切欠きの側面115までの、y方向への距離R1(
図2参照)は、入射させるレーザのビーム半径r(
図2参照)に対して、1.5倍以上大きいことが好ましい。また、第2のレンズ120の第3の面121において、第2のレンズ120の中心から平面の開始部分までの、y方向への距離R2(
図2参照)は、rに対して1.5倍以上大きいことが好ましい。また、第2のレンズ120の第4の面122において、第2のレンズ120の中心から切欠きの側面125までの、y方向への距離R3(
図2参照)は、rに対して1.5倍以上大きいことが好ましい。R1、R2、及びR3が上記の条件を満たすことで、レーザがレンズ100に安定的に照射される。なお、ビーム半径rは、ガウシアンビームを仮定しており、ビーム強度の分布曲線から測定され、ビームの中心から、ビーム強度が強度の1/e
2となる点までの距離である。
【0024】
本実施形態に係るレンズ100の製造方法としては、超精密研削法、及び切削及び研磨加工法等の公知の方法を用いることができる。
【0025】
本実施形態に係る光学部品10は、レンズ100の少なくとも一つの面の縁が、保持部材200と平面で接触する領域を有する。これにより、レンズ100の放熱性が向上し、レンズ100の特性の変化を抑制できる。また、保持部材200と平面で接触する領域の面積は、接触面積を増やして放熱性を高めるという観点では可能な限り大きいほうがよいが、その上限は、例えばレンズ100に入射するビームの径に干渉しない範囲で定められる。例えば、保持部材200と平面で接触する領域の面積は、少なくともその面の全体の面積に対する、10%以上であることが好ましく、15%以上であることがより好ましく、25%以上であることがさらにより好ましい。
【0026】
[保持部材200]
図1及び
図2に示すように、本実施形態に係る保持部材200は、レンズ100と接触してこのレンズ100を保持する。本実施形態においては、第1の保持部材210、及び第2の保持部材220は、リング状、又は円筒状の形状を有する。また、第1の保持部材210の両端部、及び第2の保持部材220の両端部は、いずれも、y方向に平行な平面を有する。また、第1の保持部材210は、第1の縁113と対向する領域に接触部211を有する。接触部211は、切欠きの内部へ侵入する領域である。例えば、切欠きの深さがh(
図3参照)の場合、接触部211は、第1の保持部材210の端部からの距離がhまでの領域である。
【0027】
第1の保持部材210及び第2の保持部材220の外径は、いずれもレンズ100の外径と等しい。また、少なくとも第1の保持部材210のリング幅は、第1の縁113の切欠きの底面116の幅よりも小さい。これにより、第1の保持部材210の端部の接触部211は、第1の縁113の切欠きに挿入され、切欠きの底面116と平面で接触する。
【0028】
また、レンズホルダ400は、保持部405により、第4の縁124と接触して第2のレンズ120を保持しており、保持部材200としての役割も兼ねている。
【0029】
保持部材200の材料は特に限定されないが、レンズ100を放熱させる観点と、レーザ散乱光による焼損を防止する観点から、熱伝導率が高く、レーザ耐性が高いことが好ましく、例えば金属が好適に用いられる。
【0030】
また、保持部材200は、レンズ100と平面で接触する領域のJIS B0601:2001に準拠して測定される、二乗平均平方根粗さが、0.5μm以上であることが好ましい。保持部材200のレンズ100と平面で接触する領域の二乗平均平方根粗さが、0.5μm以上であることにより、レンズ100と保持部材200の実効的な接触面積を十分大きくできる。ただし、粗さは、密着性を損なわない粗さ範囲であることが望ましい。このため、二乗平均平方根粗さSqは、例えば1μm以下であることが好ましい。
【0031】
[ホルダカバー300、及びレンズホルダ400]
図1及び
図2に示すように、本実施形態に係るホルダカバー300及びレンズホルダ400は、固定ネジ304により互いに締結され、この状態でレンズ100、及び保持部材200を収容、及び保持する。ホルダカバー300は、第1のホルダカバー310と、第2のホルダカバー320を含む。第1のホルダカバー310、及び第2のホルダカバー320は、それぞれ円周方向において、固定ネジ304を挿入するための複数の貫通孔301を、例えば等間隔に有しており、レンズホルダ400は、複数の貫通孔301それぞれに対応する位置にネジ穴401を有している。また、第1のホルダカバー310、及び第2のホルダカバー320は、固定バネ305を設置するためのザグリ穴303を有する。第1のホルダカバー310の外径は、第2のホルダカバー320の外径よりも大きい。しかし、第1のホルダカバー310の凸部302の外径は、第2のホルダカバー320の外径と等しい。
【0032】
レンズホルダ400は、固定ネジ304と螺合するネジ穴401、レーザ光が通過する開口部402、内径がaである第1の収容部403、及び内径がb(>a)である第2の収容部404を有する。また、開口部402の内径は、内径aよりも小さい。そのため、開口部402と第1の収容部403との境界には段差があり、この段差が保持部405となる。
【0033】
内径aは、レンズ100、及び保持部材200の外径とほぼ等しいがレンズ100、及び保持部材200の外径より大きい。また、保持部405すなわち段差の幅は、第4の縁124の切欠きの底面126の幅よりも小さい。これにより、保持部405は、第4の縁124の切欠きの底面126と平面で接触して、第2のレンズ120を保持する。また、第1の収容部403は、レンズ100、及び保持部材200を収容する。
【0034】
内径bは、第1のホルダカバー310の凸部302の外径、及び第2のホルダカバー320の外径とほぼ等しいが、より大きい。そして、第2の収容部404は、第1のホルダカバー310の凸部302、及び第2のホルダカバー320を収容する。
【0035】
ホルダカバー300、及びレンズホルダ400の材料は特に限定されないが、レンズ100を放熱させる観点から、熱伝導率が高いことが好ましく、例えば金属が好適に用いられる。
【0036】
本実施形態に係るホルダカバー300、及びレンズホルダ400の製造方法としては、注型重合法、射出成型法、押出成形法、インサート成形、圧縮成形法、トランスファー成形法、並びに、NC旋盤、汎用旋盤、及び3次元加工などの切削加工法等の公知の方法を用いることができる。
【0037】
[組み立て方法]
次に、本実施形態に係る光学部品10の組み立て方について説明する。まず、第1の保持部材210、第1のレンズ110、第2の保持部材220、及び第2のレンズ120を、この順番で組み合わせる。この際、第1の保持部材210の接触部211を第1の縁113の切欠きに挿入し、第2の縁114と第2の保持部材220を接触させ、第2の保持部材220と第3の縁123を接触させる。
【0038】
次に、組み合わせられた上記4つの部材をまとめて、第4の縁124の切欠きが保持部405と接触するように、レンズホルダ400の第1の収容部403に嵌めこむ。
【0039】
次に、第1のホルダカバー310と第2のホルダカバー320を組み合わせてホルダカバー300とする。この際、各ザグリ穴303に、固定バネ305を組み込み、貫通孔301に、仮組ネジを貫通させて仮組状態とする。
【0040】
そして、仮組状態のホルダカバー300を第2のホルダカバー320の凸部302の部分まで、第2の収容部404へ嵌めこむ。その後、仮組ネジを外し、固定ネジ304を貫通孔301に貫通させ、ネジ穴401と螺合させ、ホルダカバー300とレンズホルダ400を締結する。
【0041】
これにより、固定バネ305が、第2のホルダカバー320を、レンズホルダ400側へ押圧する。そして、第2のホルダカバー320が第1の保持部材210を押圧し、第1の保持部材210が第1のレンズ110を押圧し、第1のレンズ110が第2の保持部材220を押圧し、第2の保持部材220が第2のレンズ120を押圧する。
【0042】
[熱レンズシフト割合]
また、本実施形態に係る光学部品10は、レンズに12kWのレーザを120秒間照射した場合に、以下の条件で算出される、熱レンズシフト割合が、1.0%以下であることが好ましく、0.9%以下であることがより好ましく、0.8%以下であることがさらにより好ましい。
(条件)
レーザを照射する前の当該光学機器の焦点距離をxとし、レーザを照射した後の当該光学機器の焦点距離をXとしたときの、|X-x|×100/xの値を熱レンズシフト割合とする。
このようにすることで、光学部品10の使用時における、レンズ100の特性の変化をより抑制できる。
【0043】
以上、本実施形態に係る光学部品10によれば、レンズ100の縁が保持部材200と平面で接触する領域を有する。このため、レンズ100と保持部材200とが線で接触する場合と比較して、これら2つの部材間の接触面積が増加し、レンズ100の放熱性は向上する。従って、レンズ100の特性の変化を抑制できる。特に、凸面である第1の面111は、従来のレンズの凸面と比較して、保持部材200との接触面積が増加している。
【0044】
[第2実施形態]
次に、第2実施形態に係る光学部品10について説明する。第2実施形態は、以下に記載する点を除いて、第1実施形態と同様である。
【0045】
図4は、本実施形態に係る光学部品10の断面図を示す。本実施形態に係る光学部品10は、コリメータ部として機能する。
【0046】
図5に、本実施形態に係る光学部品10の、各部品の断面図を示す。
図5に示すように、本実施形態に係る光学部品10は、第1のレンズ110が両凸レンズであり、第2の面112も凸面である。また、ホルダカバー300は、一つの部材からなり、固定バネ305、及びザグリ穴303を含まない。また、ホルダカバー300の凸部302の外径は、レンズホルダ400の第1の収容部403の内径とほぼ等しいが、より小さい。
【0047】
また、レンズホルダ400は、第2の収容部404を有さない。
【0048】
また、光学部品10は、ホルダカバー300と第1の保持部材210との間に、押さえ金具500を有する。押さえ金具500は、リング状の形状を有し、外径がレンズ100、及び押さえ部材200の外径とほぼ等しいが、より小さい。
【0049】
図6は、
図4における破線で囲んだ部分の拡大図である。
図6に示すように、本実施形態においても、第1の縁113の切欠きの底面116は接触部211と平面で接触するため、第1のレンズ110と第1の保持部材210の接触面積は増加している。
【0050】
[組み立て方法]
次に、本実施形態に係る光学部品10の組み立て方について説明する。まず、第1の保持部材210、第1のレンズ110、第2の保持部材220、及び第2のレンズ120を、この順番で組み合わせる。この際、第1の保持部材210の接触部211を第1の縁113の切欠きに挿入し、第2の縁114と第2の保持部材220を接触させ、第2の保持部材220と第3の縁123を接触させる。なお、本実施形態においては、第2の縁114と、第2の保持部材220とは、線で接触する。
【0051】
次に、組み合わせられた上記4つの部材をまとめて、第4の縁124の切欠きが保持部405と接触するように、レンズホルダ400の第1の収容部403に嵌めこむ。
【0052】
次に、第1の収容部403に、押さえ金具500が、第1の保持部材210と接触するように嵌めこまれる。
【0053】
次に、第1の収容部403に、ホルダカバー300の凸部302が嵌めこまれる。
【0054】
そして、固定ネジ304が、貫通孔301を貫通し、ネジ穴401と螺合することにより、ホルダカバー300と、レンズホルダ400とが締結される。そして、ホルダカバー300が、押さえ金具500をレンズホルダ400側へ押圧する。そして、押さえ金具500が第1の保持部材210を押圧し、第1の保持部材210が第1のレンズ110を押圧し、第1のレンズ110が第2の保持部材220を押圧し、第2の保持部材220が第2のレンズ120を押圧する。
【0055】
以上、本実施形態に係る光学部品10によっても、レンズ100の縁が保持部材200と平面で接触する領域を有するため、接触面積が増加することで放熱性が向上し、特性の変化を抑制できる。
【0056】
[第3実施形態]
次に、第3実施形態に係る光学部品10について説明する。第3実施形態は、以下に記載する点を除いて、第2実施形態と同様である。
【0057】
図7は、本実施形態に係る光学部品10の断面図を示す。本実施形態に係る光学部品10において、第1のレンズ110の第1の面111は、第2の実施形態と同様に第1の保持部材210と平面で接触している。さらに、第1のレンズ110の第2の面112は、第2の保持部材220と平面で接触している。このため、第1のレンズ110の放熱性はさらに高くなっている。
【0058】
図8は、本実施形態に係る光学部品10の、各部品の断面図を示す。
図8に示すように、本実施形態に係る光学部品10において、断面において、第1のレンズ110の第2の縁114は切欠きを有する。この切欠きは、第1のレンズ110の端面119までつながっている。言い換えると、この切欠きは、第2の縁114を端面119まで凹ませた形状を有している。そして、この切欠きの一部は、第2の保持部材220と平面で接触する領域を有する。また、第2の保持部材220は、第2の縁114と対向する領域に、接触部221を有する。
【0059】
図9は、
図7における破線で囲んだ部分の拡大図である。
図9に示すように、本実施形態においても、第1の縁113の切欠きの底面116は接触部211と平面で接触している。このため、第1のレンズ110と第1の保持部材210の接触面積は増加している。さらに、第2の縁114の切欠きの底面118は、第2の保持部材220の接触部221と平面で接触している。このため、第1のレンズ110と第2の保持部材220の接触面積がさらに増加している。
【0060】
以上、本実施形態に係る光学部品10によれば、第1のレンズ110の第2の縁114も保持部材200と平面で接触する領域を有している。このため、レンズ100の放熱性はさらに優れる。これにより、レンズ100の特性の変化をさらに抑制できる。
【0061】
[第4実施形態]
次に、第4実施形態に係る光学部品10について説明する。第4実施形態は、以下に記載する点を除いて、第2実施形態と同様である。
【0062】
図10は、本実施形態に係る光学部品10の断面図を示す。本実施形態に係る光学部品10の第1の縁113は、切欠きとは異なる形状を有する。
【0063】
図11は、本実施形態に係る光学部品10の各部品の断面図を示す。本実施形態において、第1の縁113は、切欠きを有しておらず、その代わりに、レンズとなる凸面の端から端面119までの領域は平面になっている。そして、この平面が、第1の保持部材210と平面で接触する領域となっている。
【0064】
図12は、
図10における破線で囲んだ部分の拡大図である。
図12に示すように、本実施形態においても、第1のレンズ110は、第1の縁113が第1の保持部材210と平面で接触し、接触面積が安定的に増加している。
【0065】
以上、本実施形態に係る光学部品10によっても、他の実施形態と同様に、レンズ100の放熱性を向上できる。
【0066】
[第5実施形態]
次に、第5実施形態に係る光学部品10について説明する。第5実施形態は、以下に記載する点を除いて、第2実施形態と同様である。
【0067】
図13は、本実施形態に係る光学部品10の断面図を示す。
【0068】
図14は、本実施形態に係る光学部品10の各部品の断面図を示す。本実施形態において、第1のレンズ110は、従来の両凸レンズと同様の形状を有する。
【0069】
本実施形態において、第1の保持部材210の第1の縁113と対向する領域は、第1の縁113の曲面に合わせた形状を有する。また、第2の保持部材220の第2の縁114と対向する領域は、第2の縁114の曲面に合わせた形状を有する。
【0070】
図15は、
図13における破線で囲んだ部分の拡大図である。
図15に示すように、第1のレンズ110が平面を有さずとも、保持部材200が曲面に合わせた形状を有することにより、第1のレンズ110と、第1の保持部材210とが面で接触することができる。
【0071】
以上、本実施形態に係る光学部品10によれば、レンズ100が従来のレンズと同様の形状であっても、レンズ100の放熱性を向上できる。
【0072】
[第6実施形態]
次に、第6実施形態に係る光学部品10について説明する。第6実施形態は、以下に記載する点を除いて、他の実施形態と同様である。
【0073】
図16に、本実施形態に係る光学部品10の拡大図を示す。本実施形態において、レンズ100は、熱伝導シート又は熱伝導層600を介して、保持部材200と面で接触する領域を有する。熱伝導シート又は熱伝導層600は、レンズ100及び保持部材200の微小な凹凸に侵入することにより、レンズ100と保持部材200との接触面積を増加させる。これにより、レンズ100の放熱性はより高くなる。
【0074】
熱伝導シート又は熱伝導層600としては、硬度、及び熱伝導率のバランスに優れるアルミナを含有する材料が好適に用いられる。熱伝導シート又は熱伝導層600は変形可能となっている。また、熱伝導シート又は熱伝導層600の厚さは、0.5mm以上、2mm以下であることが好ましい。
【0075】
なお、
図16は、第1実施形態に示した光学部品10に対して熱伝導シート又は熱伝導層600が追加された例を示している。ただし、第2実施形態~第5実施形態に示した光学部品10に対して熱伝導シート又は熱伝導層600が追加されてもよい。
【実施例0076】
本発明の実施態様を、実施例及び比較例に基づき詳細に説明する。なお、本発明は実施例のみに限定されない。
【0077】
[第1実施例]
図1に示した、集光部(第1実施形態に係る光学部品10)、及び
図4に示したコリメータ部(第2実施形態に係る光学部品10)を、それぞれ以下の条件で作製した。
【0078】
<集光部の作製>
(レンズ100の準備)
まず、第1のレンズ110として、外径φ50mmを超える平凸レンズを準備した。そして、この平凸レンズの外径加工と、凸面(第1の面111)に対して、切削加工を同時に行い、底面116の幅2.5mm、側面115の深さ1.5mmの切欠きを形成した。この切削加工の際、切欠きの底面116に対しては、JIS B0601:2001に準拠して4カ所から測定される二乗平均平方根粗さの平均が0.5μm以上1μm以下になるよう研削加工を施している。
【0079】
また、第2のレンズ120として、外径φ50mmを超えるメニスカスレンズを準備した。そして、このメニスカスレンズの外径加工と、凸面(第4の面122)に対して、同時に切削加工を行い、底面126の幅2.5mm、側面125の深さ1.5mmの切欠きを形成した。切欠きの底面126に対しては、JIS B0601:2001に準拠して4カ所から測定される二乗平均平方根粗さの平均が0.5μm以上1μm以下になるよう研削加工を施している。
【0080】
(保持部材200の準備)
NC旋盤加工により、SUS303を加工し、外径φ50mm、高さ7.9mm、リング幅2mmの第1の保持部材210を作製した。次に、同じくNC旋盤加工により、SUS303を加工し、外径50mm、高さ3.8mm、リング幅2mmの第2の保持部材220を作製した。
【0081】
(ホルダカバー300及びレンズホルダ400の準備)
NC旋盤加工により、A5056を加工、アルマイト処理を行い、ホルダカバー300を作製した。第1のホルダカバー310の凸部302の外径、及び第2のホルダカバー320の外径はφ59mmとした。次に、同じくNC旋盤加工法により、A5056を加工してアルマイト処理を行い、レンズホルダ400を得た。レンズホルダ400の第1の収容部403の内径はφ50mmとし、深さは17mmとした。また、第2の収容部404の内径はφ59mmとし、深さは7mmとした。
【0082】
(集光部の組み立て)
まず、第1の保持部材210、第1のレンズ110、第2の保持部材220、及び第2のレンズ120を、この順番で組み合わせた。この際、第1の保持部材210の接触部211を第1の縁113の切欠きに挿入し、第2の縁114と第2の保持部材220を接触させ、第2の保持部材220と第3の縁123を接触させた。次に、組み合わせられた上記4つの部材をまとめて、第4の縁124の切欠きが保持部405と接触するように、レンズホルダ400の第1の収容部403に嵌めこんだ。
【0083】
次に、第1のホルダカバー310と第2のホルダカバー320を組み合わせてホルダカバー300とした。この際、各ザグリ穴303に、固定バネ305を組み込み、貫通孔301に、仮組ネジを貫通させて仮組状態とした。そして、仮組状態のホルダカバー300を第2のホルダカバー320の凸部302の部分まで、第2の収容部404へ嵌めこんだ。その後、仮組ネジを外し、固定ネジ304を貫通孔301に貫通させ、ネジ穴401と螺合させ、ホルダカバー300とレンズホルダ400を締結した。
【0084】
<コリメータ部の作製>
(レンズ100の準備)
まず、第1のレンズ110として、外径φ50mmを超える両凸レンズを準備した。そして、この両凸レンズの外径加工と、凸面(第1の面111)に対して、切削加工を同時に行い、底面116の幅2.5mm、側面115の深さ1.5mmの切欠きを形成した。さらに、この切削加工の際、切欠きの底面116は、JIS B0601:2001に準拠して4カ所から測定される二乗平均平方根粗さの平均が0.5μm以上1μm以下になるよう研削加工を施している。
【0085】
また、第2のレンズ120として、外径φ50mmを超えるメニスカスレンズを準備した。そして、このメニスカスレンズの外径加工と、凸面(第4の面122)に対して、同時に切削加工を行い、底面126の幅2.5mm、側面125の深さ1.5mmの切欠きを形成した。さらに、底面126に対しては、JIS B0601:2001に準拠して4カ所から測定される二乗平均平方根粗さの平均が0.5μm以上1μm以下になるよう研削加工を施している。
【0086】
(保持部材200の準備)
NC旋盤加工法により、SUS303を加工し、外径φ50mm、高さ23.2mm、リング幅2mmの第1の保持部材210を作製した。次に、同じくNC旋盤加工法により、SUS303を加工し、外径50mm、高さ2.6mm、リング幅2mmの第2の保持部材220を作製した。
【0087】
(ホルダカバー300及びレンズホルダ400の準備)
NC旋盤加工法により、A5056を加工、アルマイト処理を行い、ホルダカバー300を作製した。ホルダカバー300の凸部302の外径はφ50mmとした。次に、同じくNC旋盤加工法により、A5056を加工してアルマイト処理を行い、レンズホルダ400を得た。レンズホルダ400の第1の収容部403の内径は、φ50mmとし、第1の収容部403の深さは37mmとした。
【0088】
(押さえ金具500の準備)
精密プレス加工により、SUS304CSPを加工し、外径φ50mm、内径φ45mm、肉厚t0.25mm、自由高さ3mmのウェーブワッシャを、押さえ金具500として作製した。
【0089】
(コリメータ部の組み立て)
まず、第1の保持部材210、第1のレンズ110、第2の保持部材220、及び第2のレンズ120を、この順番で組み合わせた。この際、第1の保持部材210の接触部211を第1の縁113の切欠きに挿入し、第2の縁114と第2の保持部材220を接触させ、第2の保持部材220と第3の縁123を接触させた。次に、組み合わせられた上記4つの部材をまとめて、第4の縁124の切欠きが保持部405を接触するように、レンズホルダ400の第1の収容部403に嵌めこんだ。
【0090】
次に、押さえ金具500を、第1の収容部403に、第1の保持部材210と接触するように嵌めこんだ。次に、ホルダカバー300を、第1の収容部403に嵌めこんだ。そして、固定ネジ304を、貫通孔301に貫通させ、ネジ穴401と螺合させ、ホルダカバー300とレンズホルダ400を締結した。
【0091】
[第2実施例]
集光部及びコリメータ部の両方において、第1のレンズ110と第1の保持部材210との間、および第2のレンズ120とレンズホルダ400の保持部405の間に、熱伝導シートを厚さ0.5mmの熱伝導層600として設置し、第1の保持部材210の高さを0.5mm小さくし、かつ第1の収容部403の深さを0.5mm大きくしたことを除いて、第1実施例と同様に、集光部及びコリメータ部を作製した。
【0092】
[比較例]
集光部及びコリメータ部の両方において、第1のレンズ110及び第2のレンズ120に対して切削加工及び研削加工を行わなかったことを除いて、第1実施例と同様に、集光部及びコリメータ部を作製した。
【0093】
<測定>
図17に、各実施例・比較例の集光部及びコリメータ部を並べて一つの光学部品10として、集光部側からレーザ(レーザ径:約φ36mm、レーザ出力:12kW)を一定時間照射したときの、光学部品10の熱レンズシフト量を示す。
図17において、横軸はレーザを照射してからの時間を示す。縦軸の「熱レンズシフト量」は、焦点距離の変化量を意味する。また、縦軸において、-方向は、焦点が光学部品10に近づく方向を示している。レーザを照射する前の光学部品10の焦点距離をxとし、レーザを照射してt秒後の光学部品10の焦点距離をXとしたときの、t=80、120、160における、(X-x)×100/xの式で算出される熱レンズシフト割合の値を表1に示す。
【0094】
<評価>
各実施例・比較例の集光部及びコリメータ部を用いた場合の加工性を評価した結果を表1に示す。第1実施例及び第2実施例に係る集光部及びコリメータ部は、比較例に係る集光部及びコリメータ部と比較して、加工性に優れていた。なお、加工性に優れていた、とは、焦点距離の時間変動が少ない事により、焦点距離が維持され加工の不良個所の発生頻度が少なかったことを意味する。
【0095】
【0096】
表1に記載の結果から、本発明に係る光学部品10は、特性の変化が抑制できており、加工性が優れていることが確認できた。