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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024005840
(43)【公開日】2024-01-17
(54)【発明の名称】車両用エーミング装置
(51)【国際特許分類】
   G01M 17/007 20060101AFI20240110BHJP
   B60S 5/00 20060101ALI20240110BHJP
   G01C 3/00 20060101ALI20240110BHJP
   G01S 7/497 20060101ALI20240110BHJP
【FI】
G01M17/007 K
B60S5/00
G01C3/00 120
G01S7/497
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022106246
(22)【出願日】2022-06-30
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 株式会社スマートダイアグ(神奈川県横浜市港北区新横浜2-14-8 オフィス新横浜806)が、神奈川県トラック整備横浜支部商品説明会にて、車両用エーミング装置を公開した。(公開日:令和3年7月12日)
(71)【出願人】
【識別番号】516079970
【氏名又は名称】株式会社スマートダイアグ
(71)【出願人】
【識別番号】000117467
【氏名又は名称】安全自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000785
【氏名又は名称】SSIP弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】飯塚 昭夫
【テーマコード(参考)】
2F112
3D026
5J084
【Fターム(参考)】
2F112BA12
2F112CA05
3D026BA04
3D026BA27
5J084AC02
5J084EA08
5J084EA19
5J084EA34
(57)【要約】
【課題】本発明の少なくとも一つの実施形態は、大型トラック、バス等の大型車両に用いられる大型の校正用ターゲットであっても、車両に精度よく正対させることが可能な車両用エーミング装置を提供することを目的とする。
【解決手段】車両に搭載されるセンサ装置の校正に用いる校正用ターゲット5を車両と所定距離の位置に設置する車両用エーミング装置1であって、床上に載置される基台9と、基台に上方に延びて立設される支柱11と、支柱に支持されるとともに、校正用ターゲットが取り付けられるターゲット取付けフレーム13と、を備え、ターゲット取付けフレームは、水平方向に延びる横フレーム部材33を有し、支柱の前面に設けられ横フレーム部材を水平方向に支持するとともに、支柱の延在方向に延びる軸線回りに横フレーム部材を回動可能に支持する横フレームホルダ31を備え、横フレーム部材は、横フレームホルダに着脱自在に支持される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両と所定の相対距離の位置に、車両に搭載されるセンサ装置の校正に用いる校正用ターゲットを設置する車両用エーミング装置であって、
床上に載置される基台と、
前記基台に上方に延びて立設される支柱と、
前記支柱に支持されるとともに、前記校正用ターゲットが取り付けられるターゲット取付けフレームと、を備え、
前記ターゲット取付けフレームは、水平方向に延びる横フレーム部材を有し、
前記支柱の前面に設けられ前記横フレーム部材を水平方向に支持するとともに、前記支柱の延在方向に延びる軸線回りに前記横フレーム部材を回動可能に支持する横フレームホルダを備え、
前記横フレーム部材は、前記横フレームホルダに着脱自在に支持されることを特徴とする車両用エーミング装置。
【請求項2】
前記横フレーム部材に着脱自在に装着され、前記車両に向けてレーザー光を照射するレーザー墨出し器を備え、
前記レーザー墨出し器からのレーザー光を用いて、前記校正用ターゲットの前面が前記車両に正対するように調整可能であることを特徴とする請求項1に記載の車両用エーミング装置。
【請求項3】
前記横フレームホルダは、上下平行に水平方向に延設された上下のホルダ部材を有し、前記上下のホルダ部材の間に前記横フレーム部材を挟持し、前記横フレーム部材の中央部において着脱可能な回動ピンの装着によって前記横フレーム部材を前記軸線回りに回動可能に支持することを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用エーミング装置。
【請求項4】
前記ターゲット取付けフレームは、複数の前記横フレーム部材と上下方向に延びる左右の縦フレーム部材とを有して梯子状に形成され、複数の前記横フレーム部材の一部の前記横フレーム部材が、前記横フレームホルダに支持されることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用エーミング装置。
【請求項5】
前記横フレーム部材に着脱自在に装着され、前記校正用ターゲットの下端部を保持するターゲットホルダを備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用エーミング装置。
【請求項6】
前記横フレーム部材の両側に着脱自在に装着され、前記校正用ターゲットの両側を保持するターゲットサイドホルダを備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用エーミング装置。
【請求項7】
前記校正用ターゲットは、発泡樹脂製の板状部材からなり、表面に前記センサ装置の校正に用いられる模様がプリントされていることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用エーミング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、車両の先進安全装置に用いられるカメラや距離センサ等のセンサ装置を正しく作動させるために行う校正作業(エーミング作業)に用いられるエーミング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、自動車の安全性確保又は運転者の快適性のために、自動で車両を制御し警告を発する機能、例えば「衝突被害軽減ブレーキ」、「車線逸脱警報装置」、「車線維持制御装置」などの先進安全装置が装着されている。そのため、事故や部品交換をした際に、これらの装置が正しく機能しているか確認することが必要になる。
【0003】
自動車メーカは、それぞれ独自に先進安全装置を開発し、安全装置を正しく作動させるために行う校正の仕方等について指定している。
【0004】
例えば、車両に設けられたカメラや距離センサ等のセンサ装置の取り付け位置の校正は、自動車メーカの指定に従って、車両の前後方向に延びる車両中心線上の車両と所望距離離間した位置に、ターゲット板や反射板等の校正用基準具を車両前方に正対させて設置し、センサ装置が正しく車両に取り付けられているか否かが測定される。
【0005】
特許文献1には、自動車メーカや車種により校正用のターゲット板等の校正用基準具の設置方法や設置位置が異なることに対応するために、校正用基準具を容易に設置できる位置決め装置が開示されている。
【0006】
具体的には、特許文献1には、床に載置される台と、該台に設けられ、上方に延びる支柱と、該支柱に上下方向に移動自在に設けられ、車両用運転支援装置の校正用基準具が取り付けられるスクリーン体と、前記スクリーン体と被測定車両との距離を測定するための車両距離測定手段と、被測定車両側にレーザー光が上下方向に線状に照射されるスクリーン体の線状レーザーポインター部と、を有することが示されている。また、支柱に対して、支柱の軸回りにスクリーン体を左右に回動させるスクリーン体回動手段を設けてもよいことが示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2020-180862号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述の特許文献1においては、車両の正面とスクリーン体の前面とが互いに正面を向き合い平行に正対するようにするには、位置決め装置を左右に回動することにより行うか、またはスクリーン体回動手段によって支柱の軸回りにスクリーン体を左右に回動させることが示されている(特許文献1の段落0065、段落0072)。
【0009】
しかしながら、位置決め装置は、床に載置される台にキャスター台車等の移動手段を有することが示されているが、位置決め装置は全体としては重量物であり左右方向への微調整の回動は困難であり、正対を精度良く行うことが難しい。さらに、特許文献1には、スクリーン体回動手段によって支柱の軸回りにスクリーン体を左右に回動させることが示されているが、このスクリーン体回動手段の具体的な構造については開示されていない。
【0010】
大型トラック、バス等の大型車両では、スクリーン体の大きさが普通車両に比べて大型化するため、スクリーン体が取り付けられる支柱や台が大型化し、位置決め装置全体の重量も増加することから、位置決め装置の全体を左右方向に微回動することが一層困難になり、車両の正面とスクリーン体との正対を精度良く行うことが難しくなる。
【0011】
また、特許文献1のスクリーン体回動手段については、具体的な構造の開示がないため、大型トラック、バス等の大型車両に用いる大型の校正用ターゲットを安定して支持し、左右方向への精度良い微回動の調整が可能か問題である。
【0012】
そこで、上記課題に鑑み、本発明の少なくとも一つの実施形態は、大型トラック、バス等の大型車両に用いられる大型の校正用ターゲットであっても、車両に精度よく正対させることが可能な車両用エーミング装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
(1)前述した目的を達成するために発明されたものであり、本発明の少なくとも一つの実施形態は、車両と所定の相対距離の位置に、車両に搭載されるセンサ装置の校正に用いる校正用ターゲットを設置する車両用エーミング装置であって、床上に載置される基台と、前記基台に上方に延びて立設される支柱と、前記支柱に支持されるとともに、前記校正用ターゲットが取り付けられるターゲット取付けフレームと、を備え、前記ターゲット取付けフレームは、水平方向に延びる横フレーム部材を有し、前記支柱の前面に設けられ前記横フレーム部材を水平方向に支持するとともに、前記支柱の延在方向に延びる軸線回りに前記横フレーム部材を回動可能に支持する横フレームホルダを備え、前記横フレーム部材は、前記横フレームホルダに着脱自在に支持されることを特徴とする。
【0014】
このような構成(1)によれば、校正用ターゲットが取り付けられるターゲット取付けフレームの横フレーム部材は、支柱の前面に設けられる横フレームホルダによって、支柱の延在方向に延びる軸線回りに回動可能に支持されるので、簡単な構造によって、校正用ターゲットだけを支柱の延在方向に延びる軸線回りに回動できる。その結果、校正用ターゲットが大型化しても、校正用ターゲットの左右方向への微回動が容易となり、校正用ターゲットを車両に精度よく正対させることが可能になる。
【0015】
また、横フレーム部材は、横フレームホルダに着脱自在に支持されるので、自動車メーカや車種によって指定される校正用ターゲットの大きさが異なる場合に対しても、横フレーム部材の長さを変更したものに取り換えることで、すなわち、ターゲット取付けフレームだけを交換することで容易に対応することができる。
【0016】
(2)幾つかの実施形態では、前記横フレーム部材に着脱自在に装着され、前記車両に向けてレーザー光を照射するレーザー墨出し器を備え、前記レーザー墨出し器からのレーザー光を用いて、前記校正用ターゲットの前面が前記車両に正対するように調整可能であることを特徴とする。
【0017】
このような構成(2)によれば、センサ装置が搭載される被測定車両に向けてレーザー光を照射するレーザー墨出し器を、横フレーム部材に着脱自在に装着することによって、レーザー墨出し器から照射されるレーザー光が、車両の前端面の左右方向の中心部分と車両の後端面の左右方向の中心部部とを結ぶ車両中心線に一致するように、横フレーム部材を回動することで校正用ターゲットの前面を車両の中心線に正対するように調整できる。そして、校正用ターゲットの正対を調整した後にはレーザー墨出し器を取り外すことができる。
【0018】
(3)幾つかの実施形態では、前記横フレームホルダは、上下平行に水平方向に延設された上下のホルダ部材を有し、前記上下のホルダ部材の間に前記横フレーム部材を挟持し、前記横フレーム部材の中央部において着脱可能な回動ピンの装着によって前記横フレーム部材を前記軸線回りに回動可能に支持することを特徴とする。
【0019】
このような構成(3)によれば、着脱可能な回動ピンの装着によって、横フレームホルダに横フレーム部材を簡単に装着できるので、横フレーム部材の交換を容易に行うことができる。
【0020】
(4)幾つかの実施形態では、前記ターゲット取付けフレームは、複数の前記横フレーム部材と上下方向に延びる左右の縦フレーム部材とを有して梯子状に形成され、複数の前記横フレーム部材の一部の前記横フレーム部材が、前記横フレームホルダに支持されることを特徴とする。
【0021】
このような構成(4)によれば、ターゲット取付けフレームは、横フレーム部材と縦フレーム部材とを有して梯子状に形成されるので、ターゲット取付けフレームの剛性が向上し、大型の校正用ターゲットであっても確実に支持できる。
【0022】
(5)幾つかの実施形態では、前記横フレーム部材に着脱自在に装着され、前記校正用ターゲットの下端部を保持するターゲットホルダを備えることを特徴とする。
【0023】
このような構成(5)によれば、ターゲットホルダによって、校正用ターゲットの下端部を下から保持することで、校正用ターゲットの大きさにかかわらず、横フレーム部材の中央で校正用ターゲットを安定して保持することができる。また、このターゲットホルダは、横フレーム部材に着脱自在に装着されるので、校正用ターゲットの大きさが変わっても、大きさに応じてターゲットホルダの大きさや装着数を各種用意することで対応が可能になる。
【0024】
(6)幾つかの実施形態では、前記横フレーム部材の両側に着脱自在に装着され、前記校正用ターゲットの両側を保持するターゲットサイドホルダを備えることを特徴とする。
【0025】
このような構成(6)によれば、ターゲットサイドホルダによって、校正用ターゲットを両側から保持するので、校正用ターゲットの垂直性が確保される。また、このターゲットホルダは、横フレーム部材に着脱自在に装着されるので、校正用ターゲットの大きさが変わっても、校正用ターゲットの大きさに応じてターゲットサイドホルダの大きさや装着数を各種用意することで対応が可能になる。
【0026】
(7)幾つかの実施形態では、前記校正用ターゲットは、発泡樹脂製の板状部材からなり、表面に前記センサ装置の校正に用いられる模様がプリントされていることを特徴とする。
【0027】
このような構成(7)によれば、校正用ターゲットは、発泡樹脂製の板状部材からなるので、軽量化することができる。これにより、大型の校正用ターゲットであっても支持が容易になり、ターゲット取付けフレームも軽量化できる。
【発明の効果】
【0028】
本発明の少なくとも一つの実施形態によれば、大型トラック、バス等の大型車両に用いられる大型の校正用ターゲットであっても、車両に精度よく正対させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】本発明の一実施形態に係る車両用エーミング装置の全体構成を示す概略斜視図であり、車両用エーミング装置を車両に正対させた状態を示す。
図2】支柱可動部の拡大斜視図である。
図3】支柱垂直調整手段の側面図及びその拡大図である。
図4】ターゲットホルダ、ターゲットサイドホルダを横フレーム部材に装着した状態を示す斜視図である。
図5】校正用ターゲットを横フレーム部材に装着した状態を示す斜視図である。
図6】ターゲットスペーサを横フレーム部材に装着した状態を示す斜視図である。
図7】フレーム正対レーザーホルダ、レーザー墨出し器の装着状態を示す斜視図である。
図8】フレーム正対レーザーホルダを示す斜視図である。
図9】ターゲット取付けフレームの他の実施形態を示す概略斜視図であり、フレーム正対レーザーホルダ、レーザー墨出し器が横フレーム部材に装着された状態を示す。
図10図9の他の実施形態において、ターゲットホルダ、ターゲットサイドホルダを横フレーム部材に装着した状態を示す斜視図である。
図11図9の他の実施形態において、校正用ターゲットを横フレーム部材に装着した状態を示す斜視図である。
図12図9の他の実施形態において、長尺の横フレーム部材の例を示す正面図である。
図13図12の長尺の横フレーム部材への校正用ターゲットの装着例を示す校正用ターゲットの裏面側からの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。ただし、実施形態として記載されている、または図面に示されている構成部品の相対的配置等は、本発明の範囲をこれらに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
【0031】
図1~8を参照して本発明の一実施形態を説明する。図1は、車両用エーミング装置1の全体構成を示す斜視図である。本発明の車両用エーミング装置1は、車両3に搭載されるカメラや距離センサ等のセンサ装置の校正作業に用いる校正用ターゲット5を、車両3の前方に、車両3と正対するように設置するための装置である。
【0032】
本実施形態において、車両3は、大型のトラックやバス等の大型車両について示す。校正用ターゲット5も、普通車両に比べて大型化したものとなっている。また、自動車メーカや車種によって校正用ターゲット5の大きさや、校正用ターゲット5の設置位置の条件が指定されており、車両用エーミング装置1は、それら条件をみたすように校正用ターゲット5を位置決めする必要がある。
【0033】
本実施形態においては、校正用ターゲット5は、車載カメラの校正作業に用いるものを示し、自動車メーカからの指定に応じて図5に示すように横長の長方形状の例を示す。また、後述する実施形態においては、図11に示すような縦長の長方形状の校正用ターゲット87や、図13に示すような正方形に近い矩形形状の校正用ターゲット105を有している。
【0034】
これら校正用ターゲット5、87、105は、例えば、発泡樹脂製の板状部材からなっており、表面に車載カメラの校正に用いられる模様がプリントされている。また、車載カメラ用の模様に限るものではなく、車載レーダ機器の校正に用いる板状の反射板であってもよい。
【0035】
図1に示すように、車両用エーミング装置1は、車両検査場の床面7に載置される基台9と、基台9に上方に延びて立設される支柱11と、支柱11に支持されると共に、校正用ターゲット5が取り付けられるターゲット取付けフレーム13と、を備えている。
【0036】
基台9は、直方体形状の基台本体部15と、基台本体部15の下面に取り付けられる基台底板17からなり、基台底板17には、基台9を床面7上を移動可能なようにキャスター18が複数設けられ、さらに、基台9を任意の位置で固定するための固定手段であるアジャスター19が複数設けられている。このアジャスター19は、例えば、基台底板17に螺合したねじ状の脚部を床面7に向かって突出させ、脚部の突出量を調整することで基台底板17を支えてキャスター18が、床面7に接しないようにしている。
【0037】
基台本体部15の前面には、基台底板17から支柱11が上方に延びて立設されており、基台本体部15の前面と支柱11との間には、図3に示すように、支柱11の床面7に対する垂直状態を調整する支柱垂直調整手段21が。支柱11の下部に設けられている。
【0038】
この支柱垂直調整手段21は、例えば、支柱11に螺合されたねじ状の調整ロッド23の先端が、基台本体部15の前面に回動自在に且つ先端の位置が保持され、調整ロッド23の左右方向の回動で支柱11の垂直状態を調整するようになっている。
【0039】
また、支柱11は、平板状の支柱本体部25を主に有して形成されている。このため、上述した支柱垂直調整手段21の調整ロッド23は平板状の支柱本体部25を均一に押したり引いたり調整可能なように左右に設けられ、左右の調整ロッド23を回動する調整ノブ27が左右に設けられている。
【0040】
また、支柱本体部25の高さ方向の中央部分には、支柱本体部25の一部が上下に可動する支柱可動部29が設けられている。この支柱可動部29は、支柱可動部29の裏面側に設けられた上下調整ハンドル30によって上下に移動できるようになっている(図13参照)。また、支柱可動部29の前面側には、後述する横フレームホルダ31が水平方向に上下に2箇所設けられている。
【0041】
この上下の横フレームホルダ31に、校正用ターゲット5が取り付けられるターゲット取付けフレーム13が支持される。本実施形態では、上側横フレームホルダ31aと、下側横フレームホルダ31bうち、下側横フレームホルダ31bに支持される例を示す。なお、上側横フレームホルダ31aと下側横フレームホルダ31bは同様の構造であるため、上側横フレームホルダ31aに支持してもよく、また、後述の実施形態のように両方に支持されるようにしてもよい。
【0042】
ターゲット取付けフレーム13は、水平方向に延びる横フレーム部材33を有している。本実施形態では、1本の横フレーム部材33によってターゲット取付けフレーム13が構成されている。
【0043】
横フレーム部材33は、中空の又は中実の矩形断面形状の棒状部材であり、軽金属材又は樹脂材によって形成される。また、横フレーム部材33の長手方向の中央部には、横フレーム部材33の回動中心となる回動ピン35が挿通されるピン孔が貫通して形成されている。
【0044】
下側横フレームホルダ31bは、横フレーム部材33を水平方向に支持するとともに、支柱11の延在方向に延びる回動ピン35の軸線S回りに横フレーム部材33を回動可能に支持する。
【0045】
図2に示すように、下側横フレームホルダ31bは、上下平行に水平方向に延設された断面L字状の上ホルダ部材37aと下ホルダ部材37bとを有し、上ホルダ部材37aと下ホルタ部材37bとの間に横フレーム部材33を挟持するように設けられる。また、上ホルダ部材37aと下ホルタ部材37bのそれぞれの支柱11の中心位置には、回動ピン35が挿通される貫通孔39が形成されている。
【0046】
そして、回動ピン35を上方から上ホルダ部材37a、横フレーム部材33、下ホルダ部材37bを貫通して装着することによって、横フレーム部材33は、回動ピン35の軸線S回りに回動可能に支持される。上記したように、回動ピン35の軸線Sの方向は、支柱11の幅方向の中心位置において支柱11の延在方向に指向している。回動ピン35の着脱によって、横フレーム部材33は、下側横フレームホルダ31bに着脱自在に支持される。
【0047】
また、上側横フレームホルダ31a、及び下側横フレームホルダ31bのそれぞれには、横フレーム部材33の向きが、車両3に正対するように調整されたら、その位置で横フレーム部材33を固定する横フレーム固定ねじ41が螺合される。
【0048】
以上の一実施形態によれば、校正用ターゲット5が取り付けられるターゲット取付けフレーム13の横フレーム部材33は、支柱11の前面に設けられる下側横フレームホルダ31bによって、回動ピン35の軸線S回りに回動可能に支持されるので、簡単な構造によって、校正用ターゲット5だけを回動できる。その結果、校正用ターゲット5が大型化しても、校正用ターゲット5の左右方向への微回動が容易となり、校正用ターゲット5を車両3に対して精度よく正対させることが可能になる。
【0049】
また、横フレーム部材33は、下側横フレームホルダ31bに着脱自在に支持されるので、自動車メーカや車種によって指定される校正用ターゲットの大きさが異なる場合に対しても、横フレーム部材33の長さを変更したものに取り換えることで、すなわち、ターゲット取付けフレーム13だけを交換することで容易に対応することができる。
【0050】
さらに、横フレーム部材33の着脱が、回動ピン35の取り付け及び取り外しによって、簡単に装着できるので、横フレーム部材33の交換を容易に行うことができる。
【0051】
また、校正用ターゲット5が、発泡樹脂製の板状部材からなるので、軽量化することができる。これにより、大型の校正用ターゲット5であっても支持が容易になり、ターゲット取付けフレーム13も軽量化できる。
【0052】
幾つかの実施形態では、図4、5に示すように、横フレーム部材33に着脱自在に装着され、校正用ターゲット5の下端部を保持するターゲットホルダ43を備える。図4には、左右に2個のターゲットホルダ43を掛ける場合を示す。ターゲットホルダ43は、例えば、縦長の板状部材からなり、上端部には、矩形断面の横フレーム部材33の上面と後面と前面に当接する係合部45が後方に突出して形成され、下端部には校正用ターゲット5の下端部を下方から保持する支持部47が前方に突出して形成されている。
【0053】
以上の実施形態によれば、ターゲットホルダ43によって、校正用ターゲット5の下端部を下から保持することで、校正用ターゲット5の大きさにかかわらず、横フレーム部材33の中央で校正用ターゲット5を安定して保持することができる。また、このターゲットホルダ43は、横フレーム部材33に着脱自在に装着されるので、校正用ターゲット5の大きさが変わっても、校正用ターゲット5の大きさに応じてターゲットホルダ43の大きさや装着数を各種用意することで対応が可能になる。
【0054】
幾つかの実施形態では、図4~6に示すように、横フレーム部材33両側に着脱自在に装着され、校正用ターゲット5の両側を保持するターゲットサイドホルダ49を備える。このターゲットサイドホルダ49は、例えば、横フレーム部材33が挿通される貫通孔を有し、さらに、横フレーム部材33の所定位置でターゲットサイドホルダ49を固定するサイドホルダ固定ねじ51が設けられている(図6参照)。
【0055】
また、校正用ターゲット5が横フレーム部材33の中央部に位置されるように、ターゲットサイドホルダ49の左右方向の位置を決めるとともに、ターゲットサイドホルダ49を固定する際に校正用ターゲット5の両側が押されて、校正用ターゲット5がたわむことを防ぐために、図6で示すようにターゲットスペーサ53が横フレーム部材33に装着される。
【0056】
以上の実施形態によれば、ターゲットサイドホルダ49によって、校正用ターゲット5を両側から保持するので、校正用ターゲット5の垂直性が確保される。また、このターゲットサイドホルダ49は、横フレーム部材33に着脱自在に装着されるので、校正用ターゲット5の大きさが変わっても、校正用ターゲット5の大きさに応じてターゲットサイドホルダ49の大きさや装着数を各種用意することで対応が可能になる。
【0057】
幾つかの実施形態では、図7、8に示すように、横フレーム部材33に着脱自在に装着され、車両3に向けてレーザー光を照射するレーザー墨出し器55を備え、レーザー墨出し器55からのレーザー光を用いて、校正用ターゲット5の前面が車両3に正対するように調整可能である。
【0058】
ターゲット取付けフレーム13の横フレーム部材33の前面を車両3の前面に正対させる手順について説明する。この正対作業は、図7に示すように、下側横フレームホルダ31bに回動自在に支持された横フレーム部材33に、フレーム正対レーザーホルダ57を装着する。そして、そのフレーム正対レーザーホルダ57の上面にレーザー墨出し器55を取り付けて行う。レーザー墨出し器55からは、直交するクロスラインレーザー光が360°方向に照射される。
【0059】
フレーム正対レーザーホルダ57は、図8(斜め上方からの斜視図)に示すように、平面視において略長方形状を有しており、一方の長辺の中央部分は切り欠かれ、切り欠きの両側部分には、下方が開口して横フレーム部材33の矩形断面の上面と後面と前面に当接するコ字形の断面形状を有する係合部59が左右に形成されている。
【0060】
この左右の係合部59、59を横フレーム部材33に上方より係合させるこれによって、フレーム正対レーザーホルダ57が横フレーム部材33に着脱自在に取り付けられるとともに、フレーム正対レーザーホルダ57の長手方向が、横フレーム部材33の長手方向と平行に取り付けられる。
【0061】
また、フレーム正対レーザーホルダ57には、図8に示すように、4箇所の目印61a、61b、63、65が形成され、レーザー墨出し器55を目印63、65に合わせて設置するとともに、クロスラインレーザー光の一方側のレーザー光67aが、目印61a、61bを通過するように設置する。
【0062】
一方側のレーザー光67aを目印61a、61bに合わせることで、一方側のレーザー光67aの方向を横フレーム部材33の長手方向と平行に合わせることができ、それに伴い他方側のレーザー光67bの方向(直交方向)を横フレーム部材33に対して直角方向で車両3に向かって照射可能である。
【0063】
そして、他方側のレーザー光67bの方向が、回動ピン35の中心を通過するようにフレーム正対レーザーホルダ57の左右方向位置を調整することによって、横フレーム部材33の回動中心において横フレーム部材33に対して直角方向で車両3に向かって照射可能である。
【0064】
また、フレーム正対レーザーホルダ57には、図7、8に示すように、一方側のレーザー光67aと他方側のレーザー光67bを目印61a、61bに合わせたときに、一方側のレーザー光67aと他方側のレーザー光67bが交差する位置には、交差小孔69が形成されている。そして、交差小孔69から漏れ出た交差部のレーザー光69aが床面7に照射されるようになっている。
【0065】
また、予め、車両3の前端の左右方向の中心位置と、車両3の後端の左右方向の中心位置とを通るように車両中心線L(図1参照)を作成し、その車両中心線L上で、車両前端の中心位置Bから、自動車メーカによって指定された距離にマークAを床面7上に付けておく。
【0066】
そして、マークAの位置まで車両用エーミング装置1を移動し、フレーム正対レーザーホルダ57に形成された交差小孔69から漏れ出て床面7に照射されたレーザー光の照射位置が床面7上のマークAに一致するように、車両用エーミング装置1の位置を調整してアジャスター19で基台9を固定する。
【0067】
なお、交差小孔69から床面7に照射されるレーザー光の照射位置は、ターゲット取付けフレーム13に取り付けられる校正用ターゲット5の位置に対応するように、例えば、フレーム正対レーザーホルダ57の目印61a、61b、63、65が設定されている。
【0068】
車両用エーミング装置1を床面7に固定した後に、フレーム正対レーザーホルダ57の上面に取り付けたレーザー墨出し器55からのクロスラインレーザー光の他方側のレーザー光67bが、車両中心線Lを通るように、つまり、車両前端の中心位置B及び車両後端の中心位置を通るように、回動ピン35を中心に横フレーム部材33の向きを回動して調整する。そして、車両中心線Lを通る位置で、横フレーム部材33を下側横フレームホルダ31bに横フレーム固定ねじ41で固定する。
【0069】
その後、レーザー墨出し器55をフレーム正対レーザーホルダ57から取り外すと共に、フレーム正対レーザーホルダ57も横フレーム部材33から取り外す。
【0070】
以上のようにしてターゲット取付けフレーム13の横フレーム部材33を車両3の前面に正対させたら、その後、校正用ターゲット5を横フレーム部材33に設置する。既に説明したターゲットホルダ43の係合部45を横フレーム部材33に左右2箇所、上方から引き掛け、さらに、左右のターゲットサイドホルダ49を横フレーム部材33の両端側から挿通する。
【0071】
そして、校正用ターゲット5の枠の上部にある印(校正用ターゲット5の中央部印)を横フレーム部材33又は支柱11の中心位置に合わせながら、ターゲットホルダ43の下端部の支持部47に掛ける。そして、左右のターゲットサイドホルダ49のサイドホルダ固定ねじ51で左右から固定する。サイドホルダ固定ねじ51で固定する際に、校正用ターゲット5がたわまないようにターゲットスペーサ53を使用する。
【0072】
また、校正用ターゲット5が床面7に対して垂直方向であるか確認して、垂直になるように調整する。例えば、図3に示すように、クロスラインレーザー光を照射するレーザー墨出し器71を校正用ターゲット5の横の床面7に置き、床面7方向の横レーザー光72aと床面7に垂直方向の縦レーザー光72bを用いて、照射される縦レーザー光72bを校正用ターゲット5の側面部に当てて垂直になるように調整ノブ27を回して調整する。なお、校正用ターゲット5を横フレーム部材33に設置する前に、予め支柱11が床面7に対して垂直になっていることを確認して、垂直でない場合には同様の手法で、支柱11が垂直になるように調整してもよい。
【0073】
さらに、校正用ターゲット5の下端位置が自動車メーカによって指定されている場合には、例えば、横フレーム部材33に不図示の高さ測定用のレーザーホルダを掛けて、測定しながら、上下調整ハンドル30によって支柱11の支柱可動部29を上下移動する。
【0074】
以上の実施形態によれば、車両3に向けてクロスレーザー光を照射するレーザー墨出し器55を、横フレーム部材33に、フレーム正対レーザーホルダ57を介して着脱自在に装着することによって、レーザー墨出し器55からのクロスラインレーザー光の他方側のレーザー光67bが、車両中心線Lに一致するように、横フレーム部材33を支柱11に対して回動することで校正用ターゲット5の前面を車両3の前面に正対するように容易に調整できる。
【0075】
そして、校正用ターゲット5の正対を調整した後には、フレーム正対レーザーホルダ57及びレーザー墨出し器55を横フレーム部材33から取り外すことができるので、大型の校正用ターゲット5の取り付けの邪魔にはならない。また、車両用エーミング装置1の小型軽量化にも寄与する。
【0076】
幾つかの実施形態では、図9~13に示すように、ターゲット取付けフレーム81は、複数の横フレーム部材83と上下方向に延びる左右の縦フレーム部材85とを有して梯子状に形成され、複数の横フレーム部材83の一部の横フレーム部材83が、横フレームホルダ31に支持される。
【0077】
梯子状のターゲット取付けフレーム81は、4段の横フレーム部材83a~83dと、左右の縦フレーム部材85a、85bから構成されており、4段目横フレーム部材83dは、ターゲット取付けフレーム81を車両3に正対させる調整が完了後に縦フレーム部材85a、85bに形成された貫通孔86に挿通される。
【0078】
2段目横フレーム部材83b及び3段目横フレーム部材83cは、図1に示す上側横フレームホルダ31a及び下側横フレームホルダ31bにそれぞれ支持され、回動ピン35が挿通され、上側横フレームホルダ31a及び下側横フレームホルダ31に回動自在に支持される。
【0079】
また、3段目横フレーム部材83には、図9に示すように、フレーム正対レーザーホルダ57が載置され、そのフレーム正対レーザーホルダ57の上にレーザー墨出し器55が載置される。
【0080】
そして、フレーム正対レーザーホルダ57及びレーザー墨出し器55を用いて校正用ターゲット87を車両3に正対させる、つまり、梯子状のターゲット取付けフレーム81を車両3に正対させる。この手順については、既に図1の校正用ターゲット5の車両3への正対の手順と同様である。
【0081】
再度、手順について概要を説明する。図9に示すように、3段目横フレーム部材83に載置して係合させたフレーム正対レーザーホルダ57にレーザー墨出し器55を載置し、交差小孔69から床面7に照射されたレーザー光の照射位置が、自動車メーカによって指定された車両前端の中心位置Bから校正用ターゲット87までの距離として床面7上に付けられたマークCに、車両用エーミング装置1を移動してアジャスター19で基台9を固定する。
【0082】
そして、レーザー墨出し器55からのクロスラインレーザー光の他方側のレーザー光67bが、車両3の車両中心線Lに一致するように、ターゲット取付けフレーム81を支柱11に対して回動する。車両中心線Lを通る位置に回動したら、その位置で2段目横フレーム部材83b及び3段目横フレーム部材83cを、上側横フレームホルダ31a及び下側横フレームホルダ31bにそれぞれ横フレーム固定ねじ41で固定する。その後、フレーム正対レーザーホルダ57及びレーザー墨出し器55を3段目横フレーム部材83cから取り外す。
【0083】
次に、このようにして、正対位置に固定されたターゲット取付けフレーム81に、図9、10に示すように、4段目横フレーム部材83dを左右の縦フレーム部材85a、85bの貫通孔86に通す。4段目横フレーム部材83dを通す際に、左右の縦フレーム部材85a、85bの間に、ターゲットサイドホルダ91を入れる。1段目横フレーム部材83aには、梯子状のターゲット取付けフレーム81として予めターゲットサイドホルダ91が組み込まれている。
【0084】
その後、4段目横フレーム部材83dの中央部にターゲットホルダ93の係合部95を上方から引き掛ける。そして、校正用ターゲット87の中心部をターゲット取付けフレーム81の中心位置(支柱11の中心位置)に合わせながら、ターゲットホルダ93の下端部の支持部97に掛ける。そして、1段目横フレーム部材83a及び4段目横フレーム部材83dのそれぞれのターゲットサイドホルダ91によって、校正用ターゲット87を両側から固定する。
【0085】
なお、校正用ターゲット87の下端位置が自動車メーカによって指定されている場合には、例えば、3段目横フレーム部材83cに不図示の高さ測定用のレーザーホルダを掛けて、床面7との距離を測定しながら、上下調整ハンドル30によって支柱11の支柱可動部29を上下に移動して固定する。
【0086】
また、図12、13に示すように、4段目横フレーム部材99の長さを、図10、11の4段目横フレーム部材83dの長さより長尺に変更し、左右の縦フレーム部材85a、85bの貫通孔86に通した後に、ターゲットサイドホルダ101を両側に取り付け、ターゲットホルダ103を4段目横フレーム部材99の中央部に掛け、略正方形状の大型の校正用ターゲット105を支持するようにしてもよい。
【0087】
以上の実施形態によれば、ターゲット取付けフレーム81が、横フレーム部材83a~83dと縦フレーム部材85a、85bとによって、梯子状に形成されるので、ターゲット取付けフレーム81の剛性が向上し、例えば、図11のように、縦長で大型の校正用ターゲット87であっても確実に支持できる。また、図13のような、略正方形状の大型の校正用ターゲット105でも確実に保持でき、車両3との正対を容易に且つ精度よく行うことができる。
【0088】
また、4段目横フレーム部材83d、99の長さを変更し、また、ターゲットホルダ93、103の大きさや数を変更することで、種々の大きさの大型の校正用ターゲットへの対応が可能である。
【0089】
本発明の少なくとも一つの実施形態によれば、大型トラック、バス等の大型車両に用いられる大型の校正用ターゲットであっても、車両に精度よく正対させることが可能であるので、車両用エーミング装置への利用に適している。
【符号の説明】
【0090】
1 車両用エーミング装置
3 車両
5、87、105 校正用ターゲット
7 床面
9 基台
11 支柱
13、81 ターゲット取付けフレーム
15 基台本体部
17 基台底板
19 アジャスター
21 支柱垂直調整手段
25 支柱本体部
29 支柱可動部
30 上下調整ハンドル
31 横フレームホルダ
31a 上側横フレームホルダ
31b 下側横フレームホルダ
33、83 横フレーム部材
83a 1段目横フレーム部材
83b 2段目横フレーム部材
83c 3段目横フレーム部材
83d、99 4段目横フレーム部材
35 回動ピン
41 横フレーム固定ねじ
43、93、103 ターゲットホルダ
45、59 係合部
47、97 支持部
49、91、101 ターゲットサイドホルダ
51 サイドホルダ固定ねじ
53 ターゲットスペーサ
55、71 レーザー墨出し器
57 フレーム正対レーザーホルダ
61a、61b、63、65 目印
67a レーザー墨出し器55からの一方側のレーザー光
67b レーザー墨出し器55からの他方側のレーザー光
69 交差小孔
69a 交差小孔からのレーザー光
72a レーザー墨出し器71からの横レーザー光
72b レーザー墨出し器71からの縦レーザー光
A、C 床面上のマーク
B 車両前端の中心位置
S 回動ピンの軸線
L 車両中心線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13