(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024058429
(43)【公開日】2024-04-25
(54)【発明の名称】開口部装置
(51)【国際特許分類】
E06B 3/964 20060101AFI20240418BHJP
E06B 7/22 20060101ALI20240418BHJP
【FI】
E06B3/964 B
E06B7/22 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022165777
(22)【出願日】2022-10-14
(71)【出願人】
【識別番号】000175560
【氏名又は名称】三協立山株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100184066
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 恭
(72)【発明者】
【氏名】金森 英晃
【テーマコード(参考)】
2E035
2E036
【Fターム(参考)】
2E035AA00
2E035BA01
2E035CA04
2E035CB08
2E035DC01
2E036AA02
2E036BA01
2E036DA02
2E036EB07
2E036EC03
2E036GA02
2E036HA01
2E036HB14
(57)【要約】
【課題】建物の開口部に配置される開口部装置に対して、簡単、確実に施工する。
【解決手段】一方の部材と、一方の部材と交差する他方の部材を備え、一方の部材および他方の部材は、それぞれ樹脂製の外周部材と、内周部材を有しており、外周部材は、見付壁部の室外側面の内周側端に沿って気密材取付溝部が設けられており、 一方の部材の外周部材は、長手方向端部において見付壁部が切り欠かれ、他方の部材の外周部材は、端面が一方の部材の外周部材の切欠き部における見込壁部に当接して接続されて、一方の部材の外周部材の気密材取付溝部に取付けられる気密材と他方の枠部の外周部材の気密材取付溝部に取付けられる気密材とが枠の角部において連続している。
【選択図】
図13
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方の部材と、一方の部材と交差する他方の部材を備え、
一方の部材および他方の部材は、それぞれ樹脂製の外周部材と、内周部材を有し、
外周部材は、見込壁部と、見込壁部から内周方向に延設された見付壁部を有し、見付壁部の室外側面の内周側端に沿って気密材取付溝部が設けられており、
一方の部材の外周部材は、長手方向端部において見付壁部が切り欠かれて切欠き部が形成されており、
他方の部材の外周部材は、端面が一方の部材の外周部材の切欠き部における見込壁部に当接して接続されており、
一方の部材の内周部材および他方の部材の内周部材は、端面を加工することなく外周部材に係合させて取り付けられており、
一方の部材の外周部材の気密材取付溝部に取付けられる気密材と他方の枠部の外周部材の気密材取付溝部に取付けられる気密材とが枠の角部において連続している開口部装置。
【請求項2】
一方の部材と、一方の部材と交差する他方の部材を備え、
一方の部材および他方の部材は、それぞれ樹脂製の外周部材と、内周部材を有し、
一方の部材の外周部材は、見込壁部と、見込壁部から内周方向に延設された見付壁部を有し、見付壁部の室外側面の内周側端に沿って気密材取付溝部が設けられており、
他方の部材の外周部材は、見込壁部と、見込壁部に連続する見付壁部を有し、見付壁部の室外側面に気密材取付溝部が設けられており、
一方の部材の外周部材は、長手方向端部において見付壁部が切り欠かれて切欠き部が形成されており、
他方の部材の外周部材は、長手方向端部において見付壁部の気密材取付溝部よりも内周側の部位が切り欠かれて切欠き部が形成されており、端面が一方の部材の外周部材の切欠き部における見込壁部に当接し、切り欠かれた見付壁部の外側端面が一方の部材の外周部材の見付壁部の内周に当接して接続されており、
一方の部材の内周部材および他方の部材の内周部材は、端面を加工することなく外周部材に係合させて取り付けられており、
一方の部材の外周部材の気密材取付溝部に取付けられる気密材と他方の枠部の外周部材の気密材取付溝部に取付けられる気密材とが角部において連続している開口部装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物等の開口部に配置される開口部装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建物の開口部に配置される開口部装置が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
建物の開口部に配置される開口部装置に対して、簡単、確実に施工することが求められている。
【0005】
本発明は、建物の開口部に配置される開口部装置に対して、簡単、確実に施工することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の開口部装置は、一方の部材と、一方の部材と交差する他方の部材を備え、一方の部材および他方の部材は、それぞれ樹脂製の外周部材と、内周部材を有し、外周部材は、見込壁部と、見込壁部から内周方向に延設された見付壁部を有し、見付壁部の室外側面の内周側端に沿って気密材取付溝部が設けられており、一方の部材の外周部材は、長手方向端部において見付壁部が切り欠かれて切欠き部が形成されており、他方の部材の外周部材は、端面が一方の部材の外周部材の切欠き部における見込壁部に当接して接続されており、一方の部材の内周部材および他方の部材の内周部材は、端面を加工することなく外周部材に係合させて取り付けられており、一方の部材の外周部材の気密材取付溝部に取付けられる気密材と他方の枠部の外周部材の気密材取付溝部に取付けられる気密材とが枠の角部において連続している開口部装置である。
【発明の効果】
【0007】
本実施形態によれば、建物の開口部に配置される開口部装置に対して、簡単、確実に施工することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図3】実施形態の開口部装置の上枠部分の拡大縦断面図であり、(a)は施工後の図であり、(b)-(d)は部品図である。
【
図4】実施形態の開口部装置の縦枠部分の拡大縦断面図であり、(a)は施工後の図であり、(b)-(d)は部品図である。
【
図5】実施形態の開口部装置の下枠部分の拡大縦断面図であり、(a)は施工後の図であり、(b)-(d)は部品図である。
【
図6】実施形態の開口部装置の枠体の右上角部分の図であり、施工途中の斜視図である。
【
図7】実施形態の開口部装置の枠体の右上角部分の図であり、施工途中を室外側から見た分解図である。
【
図8】実施形態の開口部装置の枠体の右上角部分の図であり、施工途中の斜視図である。
【
図9】実施形態の開口部装置の枠体の右上角部分の図であり、施工途中を室外側から見た図である。
【
図10】実施形態の開口部装置の枠体の右上角部分の図であり、施工途中の分解斜視図である。
【
図11】実施形態の開口部装置の枠体の右下角部分の図であり、施工途中を室外側から見た図である。
【
図12】実施形態の開口部装置の枠体の右上角部分の斜視図である。
【
図13】実施形態の開口部装置の枠体の右上角部分を室外側から見た図である。
【
図14】実施形態の開口部装置の枠体の右下角部分の図であり、施工途中の斜視図である。
【
図15】実施形態の開口部装置の枠体の右下角部分の図であり、施工途中を室外側から見た分解図である。
【
図16】実施形態の開口部装置の枠体の右下角部分の図であり、施工途中の斜視図である。
【
図17】実施形態の開口部装置の枠体の右下角部分の図であり、施工途中を室外側から見た図である。
【
図18】実施形態の開口部装置の枠体の右下角部分の図であり、施工途中の分解斜視図である。
【
図19】実施形態の開口部装置の枠体の右下角部分の図であり、施工途中を室外側から見た図である。
【
図20】実施形態の開口部装置の枠体の右下角部分の斜視図である。
【
図21】実施形態の開口部装置の枠体の右下角部分を室外側から見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施形態の開口部装置として、建物等の開口部に配置され、開閉用障子を縦辷り出し自在に支持する縦辷り出し窓の例を用いて、図面を参考にして説明する。
【0010】
本実施形態の縦辷り出し窓は、上枠11,下枠12および左、右の縦枠13,13を四周に組んでなる枠体の内周に、上框21,下框22および左、右の縦框23,23を四周に組んでなる框体の内周に複層ガラス等のパネル25を嵌め込んだ障子が開閉自在に支持されている。
【0011】
本実施形態の縦辷り出し窓の上枠11は、
図1に示すように、アルミ合金等の金属材料からなる上枠材111と、上枠材111の室内側内周に取り付けられる樹脂上部材110を備えている。
樹脂上部材110は、上枠材111の内周に取り付けられる外周部材112と、外周部材112の内周に取り付けられる内周部材113を有している。
【0012】
上枠材111は、室外側面に気密材取付溝部111gが設けられており、障子の上框21に当接する室外側の気密材s12が取り付けられている。
上枠材111は、内周面に障子を支持するリンク機構等の開閉機構4が取り付けられている。
【0013】
上枠材111に取り付けられた樹脂上部材110は、外周部材112の室外側面に気密材取付溝部112gが設けられており、気密材取付溝部112gに障子の上框21に当接する室内側の気密材s11が取り付けられている。
樹脂上部材110は、内周部材113の室外側端から室外方向に延びて障子に当接せずに近接する突出部113dが設けられている。
【0014】
本実施形態の縦辷り出し窓の障子の上框21は、アルミ合金等の金属材料からなり、パネル25を保持するパネル保持部21aと、パネル保持部21aの室外側から外周方向に延びる外周片21bを有している。
上框21は、上枠材111の内周面に取り付けられた開閉機構4を介して上枠11に支持されており、障子の閉鎖時に、パネル保持部21aの室内側壁部が上枠11の室内側の気密材s11に当接し、外周片21bが上枠11の室外側の気密材s12に当接して、それぞれ気密ラインが形成されている。
【0015】
本実施形態の縦辷り出し窓の下枠12は、
図1に示すように、アルミ合金等の金属材料からなる下枠材121と、下枠材121の室内側内周に取り付けられる樹脂下部材120を備えている。
樹脂下部材120は、下枠材121の内周に取り付けられる外周部材122と、外周部材122の内周に取り付けられる内周部材123を有している。
【0016】
下枠材121は、内周面に障子を支持するリンク機構等の開閉機構4が取り付けられている。
下枠材121に取り付けられた樹脂下部材120は、外周部材122の室外側面に気密材取付溝部122gが設けられており、障子の下框22に当接する気密材s21が取り付けられている。
樹脂下部材120は、内周部材123の室外側端から室外方向に延びて障子に当接せずに近接する突出部123dが設けられている。
【0017】
本実施形態の縦辷り出し窓の障子の下框22は、アルミ合金等の金属材料からなり、上框21と同様の構成を有し、パネル25を保持するパネル保持部22aと、パネル保持部22aの室外側から外周方向に延びる外周片22bを有している。
【0018】
下框22は、下枠材121の内周面に取り付けられた開閉機構4を介して支持されており、障子の閉鎖時に、パネル保持部22aの室内側壁部が下枠12の気密材s21に当接して気密ラインが形成されている。
【0019】
本実施形態の縦辷り出し窓の縦枠13は、
図2に示すように、アルミ合金等の金属材料からなる縦枠材131と、縦枠材131の室内側内周に取り付けられる樹脂縦部材130を備えている。
樹脂縦部材130は、縦枠材131の内周に取り付けられる外周部材132と、外周部材132の内周に取り付けられる内周部材133を有している。
なお、左右の縦枠13,13は、同様の構成を有しており、樹脂縦部材130を構成する外周部材132および内周部材133は、樹脂上部材110を構成する外周部材112および内周部材113と断面形状が同じである。
【0020】
縦枠材131に取り付けられた樹脂縦部材130は、外周部材132の室外側面に気密材取付溝部132gが設けられており、障子の縦框23に当接する気密材s31が取り付けられている。
【0021】
樹脂縦部材130は、内周部材133の室外側端から室外方向に延びて障子に当接せずに近接する突出部133dが設けられている。
【0022】
本実施形態の縦辷り出し窓の障子の縦框23は、上框21、下框22と同様の構成を有し、アルミ合金等の金属材料からなり、パネル25を保持するパネル保持部23aと、パネル保持部23aの室外側から外周方向に延びる外周片23bを有している。
【0023】
縦框23は、障子の閉鎖時に、パネル保持部23aの室内側壁部が縦枠13の気密材s31に当接して室内側の気密ラインが形成されており、外周片23bが縦枠13の室外側内周面から内周方向に延設された突出片131dに近接して室外側の気密ラインが形成されている。
【0024】
以上のように、本実施形態の縦辷り出し窓は、枠(上枠11、下枠12および縦枠13)が、金属製の枠材(上枠材111、下枠材121および縦枠材131)の室内側内周に樹脂部材(樹脂上部材110、樹脂下部材120および樹脂縦部材130)が取り付けられて形成されており、樹脂部材は、障子の框を隠す室内側見付壁部を構成して隠し框を形成している。
【0025】
そして、本実施形態の縦辷り出し窓は、隠し框を形成する樹脂部材の室外側面で見付方向中間位置に障子の框体に当接する気密材s11,s21,s31を配置して四辺に亘る気密ラインを形成することで気密性・断熱性を向上させている。
【0026】
ここで、上枠11,下枠12および左右の縦枠13,13の樹脂部材の室外側面で見付方向中間位置に配置された気密材s11,s21,s31は、単純な切欠きによる枠組みでは枠体の角部において不連続部分が生じ、四周に亘って連続させることが難しい。
【0027】
本実施形態の縦辷り出し窓は、隠し框部分の室外側面で見付方向中間位置に配置された気密材s11,s21,s31を枠体の角部において連絡させるために、樹脂部材を内周部材と外周部材との2部材によって形成し、少ない加工によって枠体の角部において気密材を連続させることを可能にしている。
以下、枠材の角部(右上部および右下部)における枠組み構造について、説明する。
【0028】
-上角部の構成-
(上枠11と縦枠13の断面構造)
本実施形態の縦辷り出し窓は、縦枠(一方の部材)13と上枠(他方の部材)11が縦勝ちで、すなわち、縦枠13の上端部分の内周に上枠11の左右の端面が当接されて枠組みされている。
【0029】
上枠11を構成する上枠材111は、
図3(a)(b)に示すように、中空部を有する上枠材本体部111aと、上枠材本体部111aの室内側に連続する室内側見込壁部111bと、室内側見込壁部111bの室内側端から内周方向(下方)に延設される室内側見付壁部111cと、室内側見込壁部111bの室外側端から内周方向(下方)に延設される室外側見付壁部111dと、上枠材本体部111aから外周側に延びる取付片111hを有している。
【0030】
上枠材111は、室内側見付壁部111cの内周端および室外側見付壁部111dの内周端にそれぞれ被係合部111e,111fが設けられている。
上枠材111は、上枠材本体部111aの室外側面に気密材取付溝部111gが設けられている。
【0031】
上枠11の樹脂上部材110を構成する外周部材112は、
図3(a)(c)に示すように、見込壁部112aと、見込壁部112aの室内側から外周方向に延設された室内側取付壁部112bと、見込壁部112aの室外側外周から外周方向に延設された室外側取付壁部112cと、見込壁部112aの室内側から内周方向に延設された室内側見付壁部112dと、見込壁部112aの室外側から内周方向に延設された室外側見付壁部112eと、見込壁部112aが室内側見付壁部112dよりも室内方向に延設されたアングル部112fを有している。
【0032】
外周部材112は、室内側取付壁部112bおよび室外側取付壁部112cの外周側部分(上端)にそれぞれ係合部112h,112iが設けられており、室内側見付壁部112dの室外側面および室外側見付壁部112eの室内側面にそれぞれ被係合部112j,112kが設けられている。
【0033】
外周部材112は、上枠材111の室内側見付壁部111cおよび室外側見付壁部111dに設けられた被係合部111e,111fに、室内側取付壁部112bおよび室外側取付壁部112cの係合部112h,112iを係合させて、上枠材111に取り付けられている。
【0034】
外周部材112は、室外側見付壁部112eの室外側面に内周側端に沿って気密材取付溝部112gが設けられており、気密材取付溝部112gに障子の上框21に当接する室内側の気密材s11が取り付けられている。
【0035】
上枠11の樹脂上部材110を構成する内周部材113は、
図3(a)(d)に示すように、見込壁部113aと、見込壁部113aの室内側から外周方向に延びる室内側見付壁部113bと、見込壁部113aの室外側から外周方向に延びる室外側見付壁部113cを有しており、見込壁部113aの室外側端から室外方向に延びる突出部113dが設けられている。
【0036】
内周部材113は、室内側見付壁部113bおよび室外側見付壁部113cの内周端にそれぞれ係合部113e,113fが設けられており、係合部113e,113fを外周部材112の室内側見付壁部112dおよび室外側見付壁部112eに設けられた被係合部112j,112kにそれぞれ係合させて、外周部材112に取り付けられている。
【0037】
縦枠13を構成する縦枠材131は、
図4(a)(b)に示すように、開口部の内周面に配置される見込壁部131aと、見込壁部131aの室内側端から内周方向に延設された室内側見付壁部131bと、見込壁部131aの内周面から内周方向に延設された室外側見付壁部131cと、見込壁部131aの室外側内周面から内周方向に延設された突出片131dと、見込壁部131aから外周側に延びる取付片131hを有している。
【0038】
縦枠材131は、室内側見付壁部131bの内周端および室外側見付壁部131cの内周端にそれぞれ被係合部131e,131fが設けられている。
【0039】
縦枠13の樹脂縦部材130を構成する外周部材132は、
図4(a)(c)に示すように、見込壁部132aと、見込壁部132aの室内側から外周方向に延設された室内側取付壁部132bと、見込壁部132aの室外側から外周方向に延設された室外側取付壁部132cと、見込壁部132aの室内側から内周方向に延設された室内側見付壁部132dと、見込壁部132aの室外側から内周方向に延設された室外側見付壁部132eと、見込壁部132aが室内側見付壁部132dよりも室内方向に延設されたアングル部132fを有している。
【0040】
外周部材132は、室内側取付壁部132bおよび室外側取付壁部132cの外周端にそれぞれ係合部132h,132iが設けられており、室内側見付壁部132dの室外側面および室外側見付壁部132eの室内側面にそれぞれ被係合部132j,132kが設けられている。
【0041】
外周部材132は、縦枠材131の室内側見付壁部131bおよび室外側見付壁部131cに設けられた被係合部131e,131fに、室内側取付壁部132bおよび室外側取付壁部132cの係合部132h,132iを係合させて、縦枠材131に取り付けられる。
【0042】
外周部材132は、室外側見付壁部132eの室外側面に内周側端に沿って気密材取付溝部132gが設けられており、気密材取付溝部132gに障子の縦框23に当接する室内側の気密材s31が取り付けられる。
【0043】
縦枠13の樹脂縦部材130を構成する内周部材133は、上枠11の内周部材113と同様の構成をしており、
図4(a)(d)に示すように、見込壁部133aと、見込壁部133aの室内側端から外周方向に延設された室内側見付壁部133bと、見込壁部133aの室外側から外周方向に延設された室外側見付壁部133cを有しており、見込壁部133aの室外側端から室外方向に延びる突出部133dが設けられている。
【0044】
内周部材133は、室内側見付壁部133bおよび室外側見付壁部133cの外周端にそれぞれ係合部133e,133fが設けられており、係合部133e,133fを外周部材132の室内側見付壁部132dおよび室外側見付壁部132eの被係合部132j,132kにそれぞれ係合させて、外周部材132に取り付けられている。
【0045】
(上枠11と縦枠13との連結)
上枠11と縦枠13とを連結するに際して、縦枠13の縦枠材131は、上枠11の上枠材111との干渉を防ぐために、見込壁部131a、室内側見付壁部131b、室外側見付壁部131cおよび突出片131dの上方部分が適宜切り欠かれている。
また、縦枠13の外周部材132は、アングル部132f、見込壁部132aと室外側取付壁部132c、室内側見付壁部132d及び室外側見付壁部132eの上方部位が適宜切りかかれている。
【0046】
一方、上枠11の上枠材111及び外周部材112は、両端部が垂直に切断されている。
【0047】
縦枠材131は、
図6,
図7に示すように、見込壁部131aの上方部分が縦枠材131の上端から寸法dの長さ分切り欠かれている。
見込壁部131aが切り欠かれた寸法dは、例えば、上枠材111の取付片111hの高さ寸法d’とほぼ等しい程度であり、縦枠材131の上方内周面に上枠材111の端面を当接させた際に縦枠材131の取付片131hと上枠材111の取付片111hが上枠材本体部111a及び見込壁部131aの外周側で当接もしくは近接する。
【0048】
縦枠材131は、室内側見付壁部131bの上方部分が見込壁部131aの上端から寸法aの長さ分切り欠かれており、室外側見付壁部131cの上方部分が見込壁部131aの上端から寸法bの長さ分切り欠かれており、突出片131dの上方部分が見込壁部131aの上端から寸法cの長さ分切り欠かれている。
【0049】
室内側見付壁部131bが切り欠かれた寸法aは、上枠材111の上枠材本体部111aの外周面から室内側見付壁部111cの内周側先端までの長さ寸法a’とほぼ等しく、縦枠材131の上方内周面に上枠材111の端面を当接させた際に縦枠材131の室内側見付壁部131bと上枠材111の室内側見付壁部111cが干渉することなく連続する程度の寸法である。
【0050】
同様に、室外側見付壁部131cの上端部が切り欠かれた寸法bは、上枠材111の上枠材本体部111aの外周面から室外側見付壁部111dの内周側先端までの長さ寸法b’とほぼ等しく、縦枠材131の上方内周面に上枠材111の端面を当接させた際に縦枠材131の室外側見付壁部131cと上枠材111の室外側見付壁部111dが干渉することなく連続する程度の寸法である。
【0051】
同様に、突出片131dの上端部が切り欠かれた寸法cは、上枠材111の上枠材本体部111aの外周面から内周面までの寸法c’とほぼ等しく、縦枠材131の内周面に上枠材111の端面を当接させた際に縦枠材131の突出片131dが上枠材111の上枠材本体部111aに干渉しない程度の寸法である。
【0052】
縦枠13の外周部材132は、
図6,
図7に示すように、アングル部132fの上方部分が上端から寸法eの長さ分切り欠かれており、見込壁部132aの室外側上方部分と室外側取付壁部132cが上端から寸法fの長さ分切りかかれている。
【0053】
縦枠13の外周部材132のアングル部132fの上方部分及び見込壁部132aの室外側上方部分と室外側取付壁部132cが切り欠かれることにより、上枠11と縦枠13とを連結するに際して、縦枠13の外周部材132の上端を上枠材111の室内側見付壁部111cと室外側見付壁部111dとの間に進入することを許容して、上枠11の外周部材112の端面が縦枠13の外周部材132の内周面に当接して固定することを可能にしている。
【0054】
外周部材132は、室内側見付壁部132dの上方部分がアングル部132fの上端から寸法gの長さ分切り欠かれており、室外側見付壁部132eの上方部分が見込壁部132aの室外側上端から寸法hの長さ分切り欠かれている。
【0055】
室内側見付壁部132dの切り欠かれた寸法gは、上枠11の外周部材112のアングル部112fの外周側から室内側見付壁部112dの下端までの寸法g’とほぼ等しく、縦枠13の外周部材132の上方内周面に上枠材111の外周部材112の端面を当接させた際に、縦枠13の外周部材132の室内側見付壁部132dと上枠11の外周部材112の室内側見付壁部112dが干渉することなく連続する程度の寸法である。
【0056】
同様に、室外側見付壁部132eの切り欠かれた寸法hは、上枠11の外周部材112の見込壁部112aの外周側から室外側見付壁部112eの寸法h’とほぼ等しく、縦枠13の外周部材132の上方内周面に上枠材111の外周部材112の端面を当接させた際に、縦枠13の外周部材132の室外側見付壁部132eと上枠11の外周部材112の室外側見付壁部112eが干渉することなく連続する程度の寸法である。
【0057】
上枠11と縦枠13とを連結するに際しては、
図8,
図9に示すように、まず、縦枠13の縦枠材131の室内側内周に外周部材132が取付けられるとともに、上枠11の上枠材111の室内側内周に外周部材112が取付けられている。
【0058】
縦枠13の外周部材132は、室内側取付壁部132bの上端を縦枠材131の室内側見付壁部131bの上端に一致させるとともに、室外側取付壁部132cの上端を室外側見付壁部131cの上端に一致させた状態で、縦枠材131に取り付けられている。
【0059】
一方、上枠11の外周部材112は、上枠材111の端部から寸法iの長さ分内周側の位置となるように、取り付けられている。すなわち、上枠11の外周部材112は、上枠材111よりも寸法iの2倍の寸法だけ短く形成されている。
【0060】
上枠11の外周部材112の端部と上枠材111の端部との間の寸法iは、縦枠13の縦枠材131の見込壁部131aの内周面から縦枠13の外周部材132の見込壁部132aの内周面までの寸法i’とほぼ等しく、上枠材111の端面が縦枠材131の見込壁部131aの内周面に当接した時に、上枠11の外周部材112の端面が縦枠13の外周部材132の見込壁部132aの内周面に当接するように設定されている。
【0061】
外周部材132が取り付けられた縦枠材131の内周面に外周部材112が取り付けられた上枠材111の端面を当接させてビス等の固定手段で固定することで、
図10,
図11に示すように、両者が連結される。
【0062】
この時、縦枠13の外周部材132の室外側見付壁部132eの上端が寸法hの長さ切り欠かれているので(切りかかれた部分を「切欠き部h」という。)、上枠11の外周部材112は、端面が縦枠13の外周部材132の切欠き部hにおける見込壁部132aに当接して接続される。
【0063】
その結果、縦枠13の外周部材132の室外側見付壁部132e室外側面に設けられた気密材取付溝部132gの端部が上枠11の外周部材112の室外側見付壁部112eの室外側面に設けられた気密材取付溝部112gに内周側から当接し、縦枠13の気密材s31と上枠11の気密材s11を連続させることができる。
【0064】
その後、上枠11の外周部材112に対して、内周側から両断が垂直に切断された内周部材113を取り付け、縦枠13の外周部材132に対して、内周側から両断が垂直に切断された縦枠13の内周部材133を取り付けることで、
図12,
図13に示すように、枠体の上角部における縦枠(一方の部材)13と上枠(他方の部材)11の枠組みが完了する。
【0065】
-下角部の構成-
(下枠12の断面構造)
本実施形態の縦辷り出し窓は、縦枠(一方の部材)13と下枠(他方の部材)12が縦勝ちで、すなわち、縦枠13の下端部分の内周に下枠12の左右の端面が当接されて枠組みされている。
【0066】
下枠12を構成する下枠材121は、
図5(a)(d)に示すように、中空部を有する下枠材本体部121aと、下枠材本体部121aの室内側端から内周方向(上方)に延設された室外側見付壁部121dと、室外側見付壁部121dの室外側面から室内側に延設された室内側見込壁部121bと、室内側見込壁部121bの室内側端に連続する室内側見付壁部121cを有している。
【0067】
下枠材121は、室内側見付壁部121cの内周端(上端)および室外側見付壁部121dの内周端(上端)にそれぞれ被係合部121e,121fが設けられている。
【0068】
下枠12の樹脂下部材120を構成する外周部材122は、
図5(a)(b)に示すように、見込壁部122aと、見込壁部122aの室内側から外周方向(下方)に延設された室内側取付壁部122bと、見込壁部122aの室外側から外周方向(下方)に延設された室外側取付壁部122cと、見込壁部122aの室内側から内周方向(上方)に延設された室内側見付壁部122dと、見込壁部122aの室外側から内周方向(上方)に延設された室外側見付壁部122eと、室内側見付壁部122dの上端から室内方向に延設されたアングル部122fを有している。
【0069】
外周部材112は、室内側取付壁部122bおよび室外側取付壁部122cの外周側部分(下端)にそれぞれ係合部122h,122iが設けられており、室内側見付壁部122dの室外側面および室外側見付壁部122eの室内側面にそれぞれ被係合部122j,122kが設けられている。
【0070】
外周部材122は、下枠材121の室内側見付壁部121cおよび室外側見付壁部121dに設けられた被係合部121e,121fに、室内側取付壁部122bおよび室外側取付壁部122cの係合部122h,122iを係合させて、下枠材121に取り付けられている。
【0071】
外周部材122は、室外側取付壁部122cの室外側面に気密材取付溝部122gが設けられており、気密材取付溝部122gに障子の下框22に当接する気密材s21が取り付けられている。
【0072】
下枠12の樹脂下部材120を構成する内周部材123は、
図5(a)(c)に示すように、見込壁部123aと、見込壁部123aの室内側から外周方向に延設された室内側取付部123bと、見込壁部123aの室外側から外周方向に延設された室外側取付部123cを有しており、見込壁部123aの室外側端から室外方向に延びる突出部123dが設けられている。
【0073】
内周部材123は、室内側取付部123bおよび室外側取付部123cを外周部材122の室内側見付壁部122dおよび室外側見付壁部122eに設けられた被係合部122j,122kにそれぞれ係合させて、外周部材122に取り付けられている。
【0074】
(下枠12と縦枠13との連結)
下枠12と縦枠13とを連結するに際して、縦枠13の縦枠材131は、下枠12の下枠材121との干渉を防ぐために、見込壁部131a、室内側見付壁部131b、室外側見付壁部131cおよび突出片131dの下方部分が適宜切りかかれている。
また、縦枠13の外周部材132は、アングル部132f、室内側見付壁部132d及び室外側見付壁部132eの下方部位が適宜切りかかれている。
【0075】
一方、下枠12の下枠材121は、両端部が垂直に切断されている。
また、下枠12の外周部材122は、室外側見付壁部122eの両端部が適宜切りかかれている。
【0076】
縦枠材131は、
図14,
図15に示すように、見込壁部131aの下方部分で取付片131hよりも室内側が縦枠材131の下端から寸法kの長さ分切り欠かれており、見込壁部131aの下方部分で取付片131hよりも室外側が縦枠材131の下端から寸法mの長さ分切り欠かれている。
【0077】
見込壁部131aの室内側下方部分が切り欠かれた寸法kは、下枠材121の取付片121hの下端から室内側見付壁部121cの下端までの高さ寸法k’とほぼ等しく、見込壁部131aの室外側下方部分が切り欠かれた寸法mは、下枠材121の取付片121hの下端から下枠材本体部121aの下面までの高さ寸法m’とほぼ等しい。
すなわち、縦枠材131の見込壁部131aの下方部分は、下枠12の断面形状に合わせて切り欠かれている。
【0078】
縦枠材131は、室内側見付壁部131bの下方部分が見込壁部131aの下端から寸法nの長さ分切り欠かれており、室外側見付壁部131cの下方部分が見込壁部131aの下端から寸法pの長さ分切り欠かれており、突出片131dの下方部分が見込壁部131aの下端から寸法qの長さ分切り欠かれている。
【0079】
室内側見付壁部131bが切り欠かれた寸法nは、下枠材121の室内側見付壁部121cの高さ寸法n’とほぼ等しく、縦枠材131の下方内周面に下枠材121の端面を当接させた際に縦枠材131の室内側見付壁部131bと下枠材121の室内側見付壁部121cが干渉することなく連続する程度の寸法である。
【0080】
同様に、室外側見付壁部131cの下端部が切り欠かれた寸法pは、下枠材121の室外側見付壁部121dの高さ寸法p’とほぼ等しく、縦枠材131の下方内周面に下枠材121の端面を当接させた際に縦枠材131の室外側見付壁部131cと下枠材121の室外側見付壁部121dが干渉することなく連続する程度の寸法である。
なお、本実施形態においては、寸法nと寸法pは、ほぼ同じ寸法である。
【0081】
また、突出片131dの下端部が切り欠かれた寸法qは、下枠材121の下枠材本体部121aの外周面から内周面までの寸法q’とほぼ等しく、縦枠材131の内周面に下枠材121の端面を当接させた際に縦枠材131の突出片131dが下枠材121の下枠材本体部121aに干渉しない程度の寸法である。
【0082】
縦枠13の外周部材132は、
図14,
図15に示すように、アングル部132fの下方部分が下端から寸法rの長さ分切り欠かれている。
【0083】
縦枠13の外周部材132のアングル部132fの下方部分が切り欠かれることにより、下枠12と縦枠13とを連結するに際して、縦枠13の外周部材132の下端を下枠材121の室内側見付壁部121cと室外側見付壁部121dとの間に進入することを許容して、下枠12の外周部材122の端面が縦枠13の外周部材132の内周面に当接して固定することを可能にしている。
【0084】
外周部材132は、室内側見付壁部132dの下方部分が下端から寸法sの長さ分切り欠かれており、室外側見付壁部132eの下方部分が下端から寸法tの長さ分切り欠かれている。
【0085】
一方、下枠12の外周部材122は、
図14,
図15に示すように、室外側見付壁部122eの左右端部分が左右端部から寸法uの長さ分切り欠かれている。
【0086】
縦枠13の外周部材132の室内側見付壁部132dが切り欠かれた寸法sは、下枠12の外周部材122の室内側取付壁部112bの係合部112hの上方位置から室内側見付壁部112dの内周側先端までの寸法s’とほぼ等しく、縦枠13の外周部材132の下方内周面に下枠材121の外周部材122の端面を当接させた際に縦枠13の外周部材132の室内側見付壁部132dと下枠12の外周部材122の室内側見付壁部122dが干渉することなく連続する程度の寸法である。
【0087】
縦枠13の外周部材132の室外側見付壁部132eが切り欠かれた寸法tは、下枠12の外周部材122の室外側取付壁部122cの係合部122iの上方位置から見込壁部122aの上面までの寸法t’にほぼ等しい。
また、下枠12の外周部材112の室外側見付壁部122eが切り欠かれた寸法uは、縦枠13の外周部材132の室外側見付壁部132eの見付け寸法u’とほぼ等しい。
【0088】
下枠12と縦枠13とを連結するに際しては、
図16,
図17に示すように、まず、縦枠13の縦枠材131の室内側内周に外周部材132が取付けられるとともに、下枠12の下枠材121の室内側内周に外周部材122が取付けられる。
【0089】
縦枠13の外周部材132は、室内側取付壁部132bの及び室外側取付壁部132cの下端を縦枠材131の室内側見付壁部131b及び室外側見付壁部131cの下端端に一致させた状態で、縦枠材131に取り付けられている。
【0090】
一方、下枠12の外周部材122は、上枠11の外周部材112と同様に、下枠材121の端部から寸法iの長さ分内周側の位置となるように、取り付けられている。すなわち、下枠12の外周部材122は、下枠材121よりも寸法iの2倍の寸法だけ短く形成されている。
【0091】
下枠11の外周部材122の端部と下枠材121の端部との間の寸法iは、縦枠13の縦枠材131の見込壁部131aの内周面から縦枠13の外周部材132の見込壁部132aの内周面までの寸法i’とほぼ等しく、下枠材121の端面が縦枠材131の見込壁部131aの内周面に当接した時に、下枠12の外周部材122の端面が縦枠13の外周部材132の見込壁部132aの内周面に当接するように設定されている。
【0092】
外周部材132が取り付けられた縦枠材131の内周面に外周部材122が取り付けられた下枠材121の端面を当接させてビス等の固定手段で固定することで、
図18,
図19に示すように、両者が連結される。
【0093】
この時、縦枠13の外周部材132の室外側見付壁部132eの下端が寸法tの長さ切り欠かれているとともに(切りかかれた部分を「切欠き部t」という。)、下枠12の外周部材112の室外側見付壁部122eが端部より寸法uの長さ切り欠かれているので、下枠12の外周部材122の室外側見付壁部122eは、端面が縦枠13の外周部材132の切欠き部tにおける見込壁部132aに当接するとともに、切り欠かれた室外側見付壁部122eの外側端面が縦枠13の外周部材132の室外側見付壁部132eの内周に当接して接続される。
【0094】
その結果、縦枠13の外周部材132の室外側見付壁部132eの室外側面に設けられた気密材取付溝部132gの下端部が下枠12の外周部材122の室外側見付壁部122eの室外側面に設けられた気密材取付溝部122gに内周側から当接し、縦枠13の気密材s31と下枠12の気密材s21を連続させることができる。
【0095】
その後、下枠12の外周部材122に対して、内周側から両断が垂直に切断された内周部材123を取り付け、縦枠13の外周部材132に対して、内周側から両断が垂直に切断された縦枠13の内周部材133を取り付けることで、
図20,
図21に示すように、枠体の下角部における縦枠(一方の部材)13と下枠(他方の部材)12の枠組みが完了する。
【0096】
-実施形態の開口部装置の効果-
本実施形態の開口部装置は、縦枠13(一方の部材)および上枠11(他方の部材)の樹脂部材を内周部材と外周部材との2部材によって形成し、枠体の上角部においては、縦枠(一方の部材)の外周部材の長手方向端部において、上枠の外周部材の端面が縦枠の外周部材の見込壁部に当接するように見付壁部を切り欠いて連結することによって、縦枠および上枠の樹脂部材の見付方向で中間位置に長手方向に沿って配置された気密材同士を角部において連続させることができる。
【0097】
本実施形態の開口部装置は、縦枠(一方の部材)および下枠(他方の部材)の樹脂部材を内周部材と外周部材との2部材によって形成し、縦枠(一方の部材)の外周部材および上枠(他方の部材)の外周部材に対する単純な切欠き加工によって、縦枠に配置された気密材の端面を下枠(他方の部材)に配置された気密材に当接させることができ、縦枠および下枠の樹脂部材の見付方向で中間部位に長手方向に沿って設けられた気密材同士を角部において連続させることができる。
【0098】
-他の実施形態-
開口部装置における各部位の切欠き寸法は、上記実施形態の寸法関係に限定されるものではなく、矛盾のない範囲で適宜設定できるものである。
開口部装置は、縦辷り出し窓に限定されず、樹脂製の枠材を備えて四周に枠組みされる開口部装置であれば、矛盾のない限り、どのようなタイプの窓に採用してもよい。
【0099】
以上の実施形態は,請求項に記載された発明を限定するものではなく,例示として取り扱われることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0100】
11 :上枠
111 :上枠材
112 :外周部材
112a :見込壁部
112d :室内側見付壁部
112e :室外側見付壁部
112g :気密材取付溝部
113 :内周部材
113a :見込壁部
113b :室内側見付壁部
113c :室外側見付壁部
12 :下枠
121 :下枠材
122 :外周部材
122a :見込壁部
122d :室内側見付壁部
122e :室外側見付壁部
122g :気密材取付溝部
123 :内周部材
123a :見込壁部
13 :縦枠
131 :縦枠材
132 :外周部材
132a :見込壁部
132d :室内側見付壁部
132e :室外側見付壁部
132g :気密材取付溝部
133 :内周部材
133a :見込壁部
C :切欠き部
E :切欠き部
s11 :気密材
s21 :気密材
s31 :気密材