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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024058461
(43)【公開日】2024-04-25
(54)【発明の名称】配線器具
(51)【国際特許分類】
   H01R 25/00 20060101AFI20240418BHJP
   B65H 75/38 20060101ALI20240418BHJP
   H01R 13/717 20060101ALI20240418BHJP
【FI】
H01R25/00 C
B65H75/38 S
H01R13/717
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022165834
(22)【出願日】2022-10-14
(71)【出願人】
【識別番号】322003732
【氏名又は名称】パナソニック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】近藤 高宣
(72)【発明者】
【氏名】江川 直城
【テーマコード(参考)】
3F068
5E021
【Fターム(参考)】
3F068AA12
3F068BA06
3F068BA19
3F068CA02
3F068DA03
3F068EA02
3F068FA07
3F068GA03
3F068GA13
3F068HA02
3F068HB14
3F068JB06
5E021FA03
5E021FA14
5E021FA16
5E021FB07
5E021FC31
5E021MA03
5E021MA06
(57)【要約】
【課題】使い勝手の向上を図る。
【解決手段】配線器具10は、コンセント部1と、筐体2と、光放出部3と、を備える。コンセント部1は、電気機器に接続されているプラグ100が接続されるように構成される。コンセント部1は、プラグ100を介して電気機器へ電力を供給する。筐体2は、コンセント部1を収容する。光放出部3は、筐体2の外部に光を放出するように構成される。コンセント部1と筐体2とのうちの一方は、外部に露出しておりプラグ100の複数の電極を差し込むための複数の差込孔80が形成された接続面8を有している。光放出部3は、接続面8の周囲から筐体2の外部に光を放出する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気機器に接続されているプラグが接続されるように構成され、前記プラグを介して前記電気機器へ電力を供給するコンセント部と、
前記コンセント部を収容する筐体と、
前記筐体の外部に光を放出するように構成される光放出部と、
を備え、
前記コンセント部と前記筐体とのうちの一方は、外部に露出しており前記プラグの複数の電極を差し込むための複数の差込孔が形成された接続面を有し、
前記光放出部は、前記接続面の周囲から前記筐体の外部に前記光を放出する、
配線器具。
【請求項2】
前記光放出部は、
供給された電力により光を発する発光素子と、
前記接続面の周囲を囲む光放出面を有しており、前記発光素子からの前記光を前記光放出面へと導いて前記光放出面から面状に光を放出する導光部と、
を備える、
請求項1に記載の配線器具。
【請求項3】
前記接続面の法線方向から見て、前記光放出面はリング状である、
請求項2に記載の配線器具。
【請求項4】
前記筐体は、前記接続面を取り囲むように前記接続面よりも凹んだ溝部を有し、
前記光放出部は、前記溝部の底部に前記接続面を取り囲むように配置されており供給された電力によりそれぞれ光を発する複数の発光素子を備える、
請求項1に記載の配線器具。
【請求項5】
第1接続端及び第2接続端を有し前記第1接続端が前記コンセント部と電気的に接続されるケーブルを更に備え、
前記筐体は、前記接続面と反対側に、前記ケーブルを通すためのケーブル孔が形成された底壁を有し、
前記ケーブルは、前記底壁の前記ケーブル孔から前記筐体の内部へ導入されて、前記第1接続端が前記筐体内で前記コンセント部と接続されている、
請求項1に記載の配線器具。
【請求項6】
配線ダクトに接続され、前記配線ダクトから電力を受電する複数の電極を有する接続部を更に備え、
前記接続部は、前記ケーブルの前記第2接続端と電気的に接続されている、
請求項5に記載の配線器具。
【請求項7】
前記筐体の前記底壁に形成された紐孔から前記筐体の外部に引き出される紐体と、
前記筐体内に回転可能に収容され、前記紐体を巻き取るように構成されるリールと、
前記リールが前記紐体を巻き取る向きの回転を禁止する第1状態と前記リールの回転を許容する第2状態とを切り換えるストッパ機構と、
を更に備え、
前記ストッパ機構は、ユーザが手動操作可能な操作レバーを備え、
前記操作レバーは、前記筐体において前記接続面と前記底壁との間をつなぐ側壁に設けられている、
請求項6に記載の配線器具。
【請求項8】
前記光放出部は、供給された電力により光を発する発光素子を備え、
前記配線器具は、ユーザが手動操作可能であって受け付けた操作に応じて前記発光素子の点灯と非点灯とを切り換える点灯スイッチを更に備え、
前記点灯スイッチは、前記操作レバーに設けられている、
請求項7に記載の配線器具。
【請求項9】
前記光放出部は、供給された電力により光を発する発光素子を備え、
前記配線器具は、ユーザが手動操作可能であって受け付けた操作に応じて前記発光素子の点灯と非点灯とを切り換える点灯スイッチを更に備え、
前記点灯スイッチは、前記筐体の前記底壁に設けられている、
請求項5に記載の配線器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に配線器具に関し、より詳細には、プラグが挿抜可能なコンセント部を備える配線器具に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、天井吊下型コンセントが開示されている。特許文献1に記載の天井吊下型コンセントは、支持体と、紐体と、本体と、電源カールコードと、コンセント部と、を備える。支持体は、天井に固定される。紐体は、支持体より垂下されている。本体は、紐体の先端に昇降自在に設けられている。電源カールコードは、両端部を除く部位が螺旋状に形成されてなり一端部が支持体内に収納されるとともに他端部が本体内に導入される。コンセント部は、本体内で電源カールコードの端部に接続され差込プラグが挿抜自在に接続される。電源カールコードの内側に紐体が挿通されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007-193995号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の天井吊下型コンセントのような配線器具では、使い勝手の向上が望まれている。
【0005】
本開示の目的は、配線器具の使い勝手の向上を図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る配線器具は、コンセント部と、筐体と、光放出部と、を備える。前記コンセント部は、電気機器に接続されているプラグが接続されるように構成される。前記コンセント部は、前記プラグを介して前記電気機器へ電力を供給する。前記筐体は、前記コンセント部を収容する。前記光放出部は、前記筐体の外部に光を放出するように構成される。前記コンセント部と前記筐体とのうちの一方は、外部に露出しており前記プラグの複数の電極を差し込むための複数の差込孔が形成された接続面を有している。前記光放出部は、前記接続面の周囲から前記筐体の外部に前記光を放出する。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、配線器具の使い勝手の向上を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、一実施形態の配線器具及び配線器具が接続される構造体の斜視図である。
図2図2は、同上の配線器具の斜視図である。
図3図3は、同上の配線器具の要部の分解斜視図である。
図4図4は、同上の配線器具の要部の分解斜視図である。
図5図5は、同上の配線器具の要部の分解斜視図である。
図6図6は、同上の配線器具の要部の断面図である。
図7図7は、同上の配線器具の使用態様を説明するための図である。
図8図8は、変形例1の配線器具の斜視図である。
図9図9は、同上の配線器具の斜視図である。
図10図10は、同上の配線器具の要部の分解斜視図である。
図11図11は、同上の配線器具の要部の分解斜視図である。
図12図12は、同上の配線器具の要部の分解斜視図である。
図13図13は、同上の配線器具の要部の断面図である。
図14図14は、変形例2の配線器具の要部の斜視図である。
図15図15は、変形例3の配線器具の要部の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施形態に係る配線器具について、図面を用いて説明する。ただし、下記の実施形態は、本開示の様々な実施形態の1つに過ぎない。下記の実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、下記の実施形態において説明する各図は、模式的な図であり、図中の各構成要素の大きさ及び厚さそれぞれの比が必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
【0010】
(1)概要
図1に示すように、本実施形態の配線器具10は、構造体9に接続されて構造体9から吊り下げて使用される吊下型コンセントである。構造体9は、例えば、建物の天井に設置された天井コンセント、建物の天井に設置又は吊り下げられた配線ダクト90、配線ダクト90に接続された接続用配線器具(以下、「アダプタ91」ともいう)等である。配線器具10が使用される建物は、例えば工場、学校、店舗、及び病院等の非住宅であってもよいし、戸建住宅、及び集合住宅等であってもよい。
【0011】
図1図2に示すように、配線器具10は、コンセント部1と、筐体2と、光放出部3と、を備えている。
【0012】
コンセント部1は、電気機器に接続されているプラグ100が接続されるように構成されている。コンセント部1は、例えば交流100V用である。コンセント部1は、プラグ100を介して電気機器へ電力を供給する。コンセント部1に接続される電気機器は、特に限定されないが、例えば情報端末(スマートフォン、タブレット、ラップパソコン等)、清掃機器、空気清浄機等であり得る。
【0013】
筐体2は、コンセント部1を収容する。図1に示すように、筐体2は、構造体9から吊り下げられる。
【0014】
配線器具10では、コンセント部1と筐体2とのうちの一方は、外部に露出しておりプラグ100の複数の電極(栓刃101、導電ピン等)を差し込むための複数の差込孔80が形成された接続面8を有している。ここでは、コンセント部1が接続面8を有しており、筐体2は、接続面8が外部に露出するようにコンセント部1を収容している。
【0015】
光放出部3は、筐体2の外部に光を放出するように構成される。図1図7に示すように、光放出部3は、接続面8の周囲から筐体2の外部に光を放出する。
【0016】
本実施形態の配線器具10は、接続面8の周囲から筐体2の外部に光を放出する光放出部3を備えている。そのため、ユーザU1は、差込孔80にプラグ100の電極を差し込んだり抜いたりする際に、光放出部3からの光によって差込孔80及びプラグ100の位置を視認しやすくなる。これにより、配線器具10の使い勝手を向上させることが可能となる。
【0017】
(2)詳細
以下、本実施形態の配線器具10について、図1図7を参照してより詳細に説明する。
【0018】
図1図6に示すように、配線器具10は、コンセント部1、筐体2、及び光放出部3に加えて、ケーブル4と、接続部5と、リール機構6と、紐体60と、ストッパ機構7と、点灯スイッチ30と、を備えている。なお、図2図6では、便宜上ケーブル4及び紐体60の図示を省略している。
【0019】
上述のように、本実施形態の配線器具10は、構造体9から吊り下げられた状態で使用される吊下型コンセントである。
【0020】
以下では、配線器具10が構造体9から吊り下げられた状態での、水平面に対して垂直な(直交する)方向を「上下方向」とし、構造体9に対して筐体2が位置する側を「下」として説明する。また、上下方向と直交する方向であって、筐体2内に収容されているリール61の軸に沿った方向を「左右方向」とする。さらに、上下方向と左右方向との両方に直交する方向を「前後方向」とし、操作レバー72が筐体2から突出する向きを「前」とする。また、配線器具10を前方から見て右方を「右」、左方を「左」とする。ただし、これらの方向は配線器具10の使用方向を限定する趣旨ではない。
【0021】
図1に示すように、接続部5は、外部の構造体9に接続されるよう構成される。構造体9は、ここでは、配線ダクト90に接続されたアダプタ91である。
【0022】
図1に示すように、アダプタ91は、抜け止め接地極付きコンセントと同様の3つの差込孔911を有している。アダプタ91は、配線ダクト90に電気的に接続され、かつ配線ダクト90に支持される。アダプタ91には、配線ダクト90から電力が供給される。
【0023】
接続部5は、アダプタ91の複数の差込孔911に差し込まれる複数の電極と、接続ケース51と、を備えている。
【0024】
接続部5は、複数の電極として、例えば一対の栓刃を備えている。接続部5の複数の電極(一対の栓刃)が、アダプタ91の複数の差込孔911(2つの差込孔911)に差し込まれることで、接続部5がアダプタ91に電気的に接続されかつアダプタ91に支持される。接続部5には、アダプタ91を介して配線ダクト90から電力が供給される。
【0025】
このように、接続部5は、配線ダクト90に接続される。接続部5は、配線ダクト90から電力を受電する複数の電極を有している。
【0026】
接続ケース51は、合成樹脂製であって、複数の電極(一対の栓刃)を保持する。図1に示すように、接続ケース51は、両面が閉じた中空の有底円筒状に形成されている。接続ケース51の上面から、複数の電極が上方へ突出している。
【0027】
接続ケース51には、紐体60の第1端及び第2端のうちの第2端が固定されている。具体的には、接続ケース51の下面に形成された紐孔52を通して接続ケース51内に紐体60が導入されており、接続ケース51内で紐体60の第2端が接続ケース51に固定されている。紐体60は、例えばワイヤーである。
【0028】
接続ケース51の下面には、ケーブル4を通すためのケーブル孔53が形成されている。
【0029】
ケーブル4は、複数本の心線(一対の電源線)を絶縁被覆にて被覆したコードである。ケーブル4は、例えば、ビニル平行コード(VFF)のように心線を個別に絶縁被覆にて被覆していてもよいし、図1に示すように複数本の心線を絶縁被覆にてまとめて被覆していてもよい。
【0030】
ケーブル4は、第1接続端、第2接続端、及びカール部40を有している。ケーブル4の第1接続端は、カール部40の下端部につながっている。第1接続端は、筐体2内に導入されている。筐体2内で、ケーブル4の第1接続端の複数本の心線が、コンセント部1の複数の刃受部材に接続されている。このように、ケーブル4の第1接続端は、コンセント部1と電気的に接続されている。ケーブル4の第1接続端は、筐体2内でコンセント部1と接続されている。また、ケーブル4は、第1接続端から分岐する分岐端を更に有している。分岐端は、筐体2内で、第1接続端から分岐している。そして、分岐端の複数本の心線が、光放出部3の基板31の導体パターンに接続されている。
【0031】
ケーブル4の第2接続端は、カール部40の上端部につながっている。ケーブル4の第2接続端は、ケーブル孔53を通して接続ケース51内に導入されている。接続ケース51内で、ケーブル4の第2接続端の複数本の心線が、接続部5の複数の電極にそれぞれ接続されている。このように、ケーブル4の第2接続端は、接続部5と電気的に接続されている。
【0032】
カール部40は、上下方向に沿った直線を中心軸とするコイル状に形成されている。すなわち、カール部40は、中心軸を中心とする螺旋(helix)状に形成されている。ここでいう螺旋は、回転しながら回転面に直交する中心軸に沿って一方向へ上昇するような曲線を意味する。本実施形態では一例として、カール部40は、上方から下方に向かって、上方から見て時計回りに旋回する螺旋状である。カール部40は弾性を有しており、中心軸に沿って伸長可能に構成されている。
【0033】
筐体2は、合成樹脂製であって、コンセント部1等を収容する。図2図3に示すように、筐体2は、筒体21を備えている。
【0034】
筒体21は、下面が開口し上面が閉じた筒状である。より詳細には、筒体21は、下面が開口し上面が閉じた中空の有底円筒状である。筒体21は、単一の部材で構成されている。図2に示すように、筒体21は、円筒の上底面を構成する底壁22と、円筒の側面を構成する側壁23と、を備えている。底壁22は、筐体2において、接続面8と反対側に位置している。
【0035】
底壁22の中心には、円形の紐孔221が形成されている。紐孔221には紐体60が通されている。紐孔221からは、筐体2内において第1端がリール61に固定された紐体60が、筐体2の外部に引き出される。
【0036】
また、底壁22には、ケーブル4を通すためのケーブル孔222が形成されている。ケーブル孔222は、底壁22の径方向に長軸を有するレーストラック形状である。ケーブル4は、ケーブル孔222から筐体2の内部へ導入されて、第1接続端が筐体2内でコンセント部1と接続されている。
【0037】
また、底壁22には、点灯スイッチ30を露出させるための露出孔223が形成されている。露出孔223は、ここでは円形である。露出孔223からは、点灯スイッチ30の操作ボタン301が露出する。操作ボタン301の上面と底壁22の上面とは、略面一である。
【0038】
また、底壁22には、リールケース62を底壁22にねじ29を用いて固定するための(ここでは2つの)挿通孔224が形成されている。挿通孔224は、ここでは円形である。挿通孔224は、皿ねじであるねじ29の頭部を収容可能なように、皿穴加工されている。皿穴加工により、挿通孔224にねじ29が挿通された状態で、底壁22の上面とねじ29の頭部の上面とは略面一となる。
【0039】
配線器具10において筐体2の上面は、紐体60及びケーブル4を除いて突出する部分のない略平坦面となっている。
【0040】
側壁23の外面は、円筒面状である。側壁23の上下方向の中央よりもやや下側の部分には、操作孔231が形成されている。操作孔231は、上下方向に長軸を有するレーストラック形状である。側壁23の外面において操作孔231以外の部分は、滑らかな曲面(円筒面)である。
【0041】
図3図6に示すように、リール機構6は、リール61と、リールケース62と、巻取ばね66と、を備えている。
【0042】
リール61は、筐体2内に回転可能に収容され、紐体60を巻き取るように構成される。リール61は、紐体60の巻き取り及び繰り出しを行う。リール61は、例えば合成樹脂製である。図4図5に示すように、リール61は、筒部611と、第1フランジ616と、第2フランジ617と、を備える。
【0043】
筒部611は、円筒状である。筒部611の周りに紐体60が巻かれる。図4図6に示すように、筒部611には、紐体60の第1端を固定するためのスリット状の紐掛け溝612が形成されている。また、筒部611には、図5図6に示すように、巻取ばね66の一端が差し込まれる差込溝613が形成されている。図4図6に示すように、筒部611の両底面の中央には、丸孔状の第1貫通孔614及び第2貫通孔615がそれぞれ設けられている。第1貫通孔614及び第2貫通孔615は、同心であって同じ大きさである。
【0044】
第1フランジ616及び第2フランジ617は、筒部611の軸方向の両端に設けられている。第1フランジ616は、筒部611の左端縁から径方向に突出する。第2フランジ617は、筒部611の右端縁から径方向に突出する。第1フランジ616及び第2フランジ617の外形は、円形状である。
【0045】
第2フランジ617の外側面(径方向の側面)には、径方向の内方へ凹んだ係止凹所618が設けられている。係止凹所618は、第2フランジ617の外側面に複数(ここでは4つ)設けられている。複数の係止凹所618は、例えば等角度間隔(ここでは90度間隔)で設けられている。係止凹所618に、ストッパ機構7のストッパ本体71の係止凸部712が嵌まることで、リール61の回転が規制される。
【0046】
リールケース62は、中空の矩形箱状である。リールケース62は、第1半体63と第2半体64とを組み合わせて構成される。
【0047】
図5に示すように、第1半体63は、右面が開口した略矩形の箱状である。第1半体63は、右面の中央に円筒状の第1収容凹所631を有している。第1収容凹所631の深さは、リール61の第1フランジ616の略全体が収容可能な寸法に形成されている。第1収容凹所631の底面の中央には、円形の貫通孔632が形成されている。
【0048】
図4に示すように、第2半体64は、左面が開口した略矩形の箱状である。第2半体64は、左面の中央に円筒状の第2収容凹所641を有している。第2収容凹所641の深さは、リール61の第2フランジ617の略全体が収容可能な寸法に形成されている。第2収容凹所641の底面の中央には、左方に突出する円筒状の保持筒642が設けられている。保持筒642には、軸方向に延びる切り欠きが形成されている。
【0049】
第1半体63と第2半体64とは、(ここでは2つの)ねじ69により互いに結合される。第1半体63と第2半体64とが結合された状態で、保持筒642は貫通孔632に通される。
【0050】
リール61は、リールケース62内に収容される。具体的には、リール61は、筒部611の第1貫通孔614及び第2貫通孔615に保持筒642が挿通され、第1フランジ616及び第2フランジ617が第1収容凹所631及び第2収容凹所641にそれぞれ収容された状態で、保持筒642の周りで回転可能となるようにリールケース62に保持される。
【0051】
リールケース62内においてリール61の上側には、リール61から引き出された紐体60が通る空間S3(図6参照)が形成されている。また、リールケース62の上面には、紐体60を通すための紐孔621が形成されている。紐孔621は、前後方向に長軸を有するレーストラック形状である。第1半体63の上面に形成された凹所633(図5参照)と第2半体64の上面に形成された凹所643(図4参照)とが合わさって、1つの紐孔621が構成されている。
【0052】
空間S3には、リール61から引き出された紐体60をガイドするための円柱状のガイド筒65が配置されている。リール61から引き出された紐体60は、ガイド筒65によって上方へと曲げられ、リールケース62の紐孔621及び筐体2の紐孔221を通って筐体2の外部へ導出される。ここでは、紐体60は、リール61の紐掛け溝612に固定された第1端から、筒部611の周りを図6の反時計周りに巻かれており、リール61の前側の部分(図6の右側の部分)から後斜め上方へ引き出されている。
【0053】
配線器具10では、リール61を回転させて紐体60の巻き取り量を変えることで、紐体60のうちで筐体2から導出されている部分の長さが変わり、これにより接続部5から筐体2までの間の距離が変わる。
【0054】
巻取ばね66は、いわゆるぜんまいばねであって、弾性を有する金属板が渦巻(spiral)状に巻かれて構成されている。ここでいう渦巻は、同一平面上において、旋回するにつれて中心から遠ざかる曲線を意味する。なお、図6では、巻取ばね66の形状を円筒状に簡略化して図示している。巻取ばね66は、リール61の筒部611の内部空間に配置される。巻取ばね66は、外側の端部が筒部611の差込溝613に差し込まれて保持されており、内側の端部が保持筒642内に保持されている。巻取ばね66は、リール61に、紐体60を巻き取る向きの弾性力を与える。ここでは、巻取ばね66は、リール61に、図6の時計回りに回転する向きの弾性力を与える。
【0055】
ストッパ機構7は、リール61が紐体60を巻き取る向きの回転を禁止する第1状態とリール61の回転を許容する第2状態とを切り換える。
【0056】
図4図5に示すように、ストッパ機構7は、ストッパ本体71と、操作レバー72と、シャフト73と、復帰ばね74と、を備えている。
【0057】
シャフト73は、丸棒状である。シャフト73は、その軸が左右方向に沿うように、リールケース62内においてリール61の下側の位置で、リールケース62に保持されている。
【0058】
ストッパ本体71は、前後に長いブロック状である。ストッパ本体71の中央よりも後側の部分には、左右に貫通する貫通孔711が形成されている。また、ストッパ本体71の前側の部分の上面には、係止凸部712が形成されている。図6に示すように、係止凸部712は、リール61の係止凹所618に嵌まる形状を有している。ストッパ本体71の前面には、断面が円形の差込孔713(図3参照)が形成されている。
【0059】
ストッパ本体71は、貫通孔711にシャフト73が通された状態で、シャフト73の周りで回転可能にリールケース62に収容されている。ストッパ本体71は、シャフト73の周りで回転することで、係止凸部712がリール61の係止凹所618に嵌まる第1姿勢(図6参照)と、第1姿勢から前端が下方に回転した姿勢であって係止凸部712が係止凹所618から外れた第2姿勢と、の間で回転可能である。
【0060】
復帰ばね74は、例えばねじりコイルばねである。復帰ばね74は、コイル部分の中心にシャフト73が通され、第1腕部がストッパ本体71の下面に係止され、第2腕部がリールケース62に係止されている。復帰ばね74は、第2姿勢から第1姿勢へ回転する向き(シャフト73を中心として図6の反時計回りに回転する向き)の弾性力を、ストッパ本体71に与える。
【0061】
図3に示すように、操作レバー72は、丸棒状の操作部721と、操作部721より径の小さな丸棒状の固定部722と、を有している。図4図6に示すように、操作レバー72は、操作部721の一部(後端部)及び固定部722が差込孔713に差し込まれることで、ストッパ本体71に固定される。
【0062】
図2に示すように、操作レバー72の操作部721は、筐体2の側壁23の操作孔231から前方へ突出している。すなわち、操作レバー72は、筐体2において接続面8と底壁22との間をつなぐ側壁23に設けられている。これにより、ユーザU1が操作レバー72を操作しやすくなる。操作レバー72は、上下に長い操作孔231の内部を移動可能である。ストッパ本体71が第1姿勢にあるとき(図6参照)、操作レバー72は、操作孔231の上端付近(第1位置)に位置する。第1位置において、操作レバー72は、筐体2の側壁23の外面において操作レバー72より上側の部分と第1角度θ1で交差する。第1角度θ1は、ここでは略90度である。ストッパ本体71が第2姿勢にあるとき、操作レバー72は、操作孔231の下端付近(第2位置)に位置する。第2位置において、操作レバー72は、筐体2の側壁23の外面において操作レバー72より上側の部分と第2角度で交差する。第2角度は、90度よりも大きな鈍角である。
【0063】
操作レバー72は、ユーザU1により手動操作可能である。第1位置にある操作レバー72をユーザU1が第2位置へ押し下げることによって、シャフト73周りでストッパ本体71が回転し、係止凸部712が係止凹所618から外れる。これにより、リール61は回転可能となる(第2状態)。
【0064】
ユーザU1が操作レバー72から手を離すと、復帰ばね74の弾性力によって、ストッパ本体71が第2姿勢から第1姿勢へ向かう向きに回転し、係止凸部712が係止凹所618へ嵌り込む。これにより、リール61が紐体60を巻き取る向きの回転が少なくとも禁止される(第1状態)。また、ストッパ本体71の回転に伴って、操作レバー72も第1位置へ復帰する。
【0065】
なお、本実施形態の配線器具10では、リール61及びストッパ機構7は、ラチェット機構を構成している。ラチェット機構は、リール61から紐体60が繰り出される向き(図6の反時計回り)のリール61の回転を許容し、リール61が紐体60を巻き取る向き(図6の時計回り)のリール61の回転を禁止する。
【0066】
図3図6に示すように、配線器具10は、仕切板25を備えている。仕切板25は、円板状である。仕切板25の外径は、筐体2の筒体21の内径より僅かに小さい。仕切板25は、筒体21の内部に配置される。仕切板25は、筒体21の内部空間を上下に仕切る。筒体21の内部空間は、仕切板25によって、リール61が収容される相対的に上側のリール収容空間S1と、コンセント部1が収容される相対的に下側のコンセント収容空間S2と、に仕切られる。図3に示すように、仕切板25には、複数(ここでは4つ)の貫通孔253が形成されている。仕切板25は、複数の貫通孔253に通された複数のねじをリールケース62の下面に形成された複数のねじ穴にねじ込むことで、リールケース62に固定される。また、図3に示すように、仕切板25においてリールケース62に重ならない位置には、ケーブル4を通すためのケーブル孔252が形成されている。また、図6に示すように、仕切板25には、複数の空気孔251が形成されている。
【0067】
コンセント部1は、電気機器のプラグ100が接続されるように構成されている。コンセント部1は、プラグ100を介して電気機器へ電力を供給する。コンセント部1は、ここでは、交流100V用であって1個口タイプのコンセントである。
【0068】
コンセント部1は、合成樹脂製で直方体状のハウジング11と、ハウジング11内に収容される刃受部材等の内蔵部品と、を有している。コンセント部1は、ハウジング11の下面が外部に露出するように、筐体2内のコンセント収容空間S2に収容される。図3に示すように、ハウジング11の下面は、プラグ100を接続するための接続面8を構成する。接続面8の外周形状は、円形である。接続面8には、プラグ100の複数の電極(一対の栓刃101)を差し込むための複数の差込孔80のセットが、1セット形成されている。コンセント部1は、プラグ100を回転させることによってプラグ100の電極(栓刃101)の抜け止めを行うロック機構を有している。
【0069】
コンセント部1は、筐体2の筒体21に保持された光放出部3の導光部33によって保持されることで、筐体2に間接的に保持される。
【0070】
光放出部3は、接続面8の周囲から光を放出するように構成される。光放出部3は、筐体2内のコンセント収容空間S2に収容されている。図3図6に示すように、光放出部3は、基板31と、複数の発光素子32と、導光部33と、を備えている。
【0071】
基板31は、下方から見てリング状の板状である。基板31の中心には、ケーブル4を通すための円形のケーブル孔311が形成されている。基板31は、例えばスペーサー及びねじを用いて、仕切板25と間隔をあけて仕切板25に保持されている。上述のように、基板31には、ケーブル4の分岐端が接続される。
【0072】
複数の発光素子32は、基板31の下面に実装されている。複数の発光素子32は、基板31の下面の周縁部分に、円環状に並ぶように配置されている。ここでは、4つの発光素子32が、基板31の周方向に略等角度(90度)間隔で配置されている。発光素子32は、例えばLED(Light Emitting Diode)である。発光素子32は、基板31及びケーブル4(分岐端)を介して外部から電力を受け取る。発光素子32は、供給された電力により光を発する。発光素子32の発光色は、例えば白色であるが、これに限らず、視認性を向上できる任意の色であってよい。
【0073】
導光部33は、下方から見てリング状の板状に形成されている。導光部33は、接続面8を囲むように設けられている。導光部33は、透光性を有する樹脂材料、例えばアクリルにより形成されている。導光部33は、例えば、発光素子32からの光を拡散させるために、樹脂材料にフィラーが混合されて乳白色に形成されている。
【0074】
図6に示すように、導光部33には、発光素子32からの光L1が上方から照射される。導光部33は、発光素子32からの光L1を導光して下面から下方へ放出する。すなわち、導光部33の下面は、発光素子32からの光L1が導かれて光L2を放出する光放出面330である。光放出面330は、接続面8の周囲を囲んでいる。また、接続面8の法線方向から見て、光放出面330はリング状、ここでは円環状である。導光部33は、円環状の光放出面330から、面状に光L2を放出する。
【0075】
図2図6に示すように、点灯スイッチ30は、ユーザU1により押し操作される操作ボタン301を備えている。また、点灯スイッチ30は、配線を介して基板31に接続されている。点灯スイッチ30は、操作ボタン301への操作に応じて、発光素子32の点灯と非点灯とを切り換える。すなわち、点灯スイッチ30は、ユーザU1が手動操作可能であって、受け付けた操作に応じて発光素子32の点灯と非点灯とを切り換える。点灯スイッチ30は、操作ボタン301の上面が筐体2の筒体21の底壁22の露出孔223から露出するように(図2参照)、リールケース62に保持されている。すなわち、点灯スイッチ30は、筐体2の底壁22に設けられている。これにより、点灯スイッチ30が目立たなくなり、配線器具10の意匠性が向上する。
【0076】
本実施形態の配線器具10では、図7に示すようにユーザU1が筐体2を把持した状態で、指で操作レバー72を第1位置から第2位置へと下方へ倒すことで、ストッパ機構7によるリール61のロックが解除される。この状態で、ユーザU1は、筐体2を下方へ引っ張ったり筐体2を下方へ引く力を緩めたりすることで、図7に仮想線及び実線で示すように、筐体2を上下に移動させることができる(図7の実線矢印A1参照)。また、ユーザU1が操作レバー72から手を離すと、復帰ばね74の弾性力によってストッパ本体71が第1姿勢へ復帰するとともに操作レバー72が第1位置へ復帰する。これにより、ストッパ本体71の係止凸部712がリール61の係止凹所618に嵌まり込んでリール61の回転が規制されるので、筐体2はその高さで保持される。すなわち、本実施形態の配線器具10によれば、簡単な操作で、筐体2の構造体9からの距離(筐体2の上下方向の高さ)を調節することができる。これにより、配線器具10の使い勝手の向上を図ることが可能となる。なお、リール61は、上述のラチェット機構によって、紐体60が繰り出される向きであれば、ストッパ本体71の係止凸部712が係止凹所618に嵌まり込んだ状態であっても回転が可能となっている。すなわち、ユーザU1は、操作レバー72を操作しなくても筐体2を下方へ引くだけで、係止凸部712が係止凹所618から自然と外れて紐体60を繰り出す向きにリール61が回転するので、ユーザU1は容易に筐体2を下方へ移動させることができる。
【0077】
また、本実施形態の配線器具10では、光放出部3が、差込孔80が形成された接続面8の周囲から筐体2の外部に光を放出する。特に、光放出部3は、接続面8の周囲の光放出面330から、面状に光を放出する。これにより、ユーザU1は、接続面8及び差込孔80を視認しやすくなり、コンセント部1にプラグ100を接続する作業及びコンセント部1からプラグ100を外す作業を行いやすくなる。これにより、配線器具10の使い勝手の向上を図ることが可能となる。特に、配線器具10は吊下型コンセントであるため、接続面8が下方を向くことになって差込孔80が筐体2の影になり見にくくなる可能性があるが、光放出部3が設けられていることで見にくさの解消が図れる。また、接続面8と反対側の底壁22からケーブル4が導出されているため、ケーブル4の影によって差込孔80が見にくくなる可能性も低減される。
【0078】
また、本実施形態の配線器具10では、筐体2の筒体21が単一の部材で構成されている。これにより、例えば半円筒状の二つの部材を組み合わせて筒体を構成する場合と比較して、筐体2内部の防水性の向上を図ることが可能となる。また、配線器具10の意匠性、及び筐体2にユーザU1が触れた際の触り心地等も向上する。
【0079】
(3)変形例
本開示の実施形態は、上記実施形態に限定されない。上記実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下、上述の実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
【0080】
(3.1)変形例1
変形例1の配線器具10Aについて、図8図13を参照しながら説明する。本変形例の配線器具10Aも、構造体9(図1参照)に接続されて構造体9から吊り下げて使用される吊下型コンセントである。ただし、本変形例の配線器具10Aでは、コンセント部1Aが、交流100V用であって2個口タイプのコンセントである。また、筐体2Aの筒体21Aが、円錐台状である。
【0081】
図8図14に示すように、配線器具10Aは、コンセント部1A、筐体2A、光放出部3A、ケーブル4A、接続部5A、リール機構6A、紐体60A、ストッパ機構7A、及び点灯スイッチ30Aを備えている。
【0082】
ケーブル4A、接続部5A及び紐体60Aの構成は、実施形態のケーブル4、接続部5及び紐体60と同様のため、詳細な説明は省略する。
【0083】
筐体2Aは、コンセント部1A等を収容する。図9図10に示すように、筐体2は、筒体21Aを備えている。
【0084】
筒体21Aは、下面が開口し上面が閉じ上面の面積が下面(開口面)の面積よりも小さな中空の有底円錐台状である。筒体21Aは、単一の部材で構成されている。図9に示すように、筒体21Aは、円錐台の上底面を構成する底壁22Aと、円錐台の側面を構成する側壁23Aと、を備えている。
【0085】
底壁22Aには、紐体60Aを通すための円形の紐孔221A、ケーブル4Aを通すためのケーブル孔222A、点灯スイッチ30Aの操作ボタン301Aを露出させるための露出孔223A、及び底壁22Aにリールケース62Aをねじ29Aを用いて固定するための(ここでは1つの)挿通孔224Aが形成されている。ケーブル孔222Aは、底壁22Aの径方向に短軸を有するレーストラック形状である。
【0086】
側壁23Aの外面は、円錐台面状である。側壁23Aには、上下方向に長軸を有するレーストラック形状の操作孔231Aが形成されている。
【0087】
図10図13に示すように、リール機構6Aは、リール61Aと、リールケース62Aと、巻取ばねと、を備えている。
【0088】
リール61Aは、紐体60Aの巻き取り及び繰り出しを行う。リール61Aは、第1筒部611Aと、第2筒部612Aと、第1フランジ616Aと、第2フランジ617Aと、軸部619Aと、を備える。
【0089】
第1筒部611Aは、左面及び右面が開口した円筒状である。第1筒部611Aは、左右方向において中央よりも左側に、底壁を有している。第1筒部611Aの周りに紐体60Aが巻かれる。
【0090】
第2筒部612Aは、第1筒部611Aと同心で第1筒部611Aよりも径の小さな中空の円筒状である。第2筒部612Aは、第1筒部611Aの底壁から左方へ突出している。
【0091】
第1フランジ616A及び第2フランジ617Aは、第1筒部611Aの軸方向の両端に設けられている。第1フランジ616Aは第1筒部611Aの左端縁に設けられており、第2フランジ617Aは第1筒部611Aの右端縁に設けられている。
【0092】
第2フランジ617Aの外側面には、径方向の内方へ凹んだ係止凹所618Aが複数(ここでは4つ)設けられている。
【0093】
軸部619Aは、第1筒部611Aと同心で先端に径の小さな細径部を有する円柱状である。軸部619Aは、第1筒部611Aの底壁から右方へ突出している。
【0094】
リールケース62Aは、中空の略円筒状である。リールケース62Aは、第1半体63Aと第2半体64Aとを組み合わせて構成される。
【0095】
図11図12に示すように、第1半体63Aは、右面が開口した略筒状である。第1半体63Aは、右面の中央に円筒状の第1収容凹所631Aを有している。第1収容凹所631Aの底面の中央には、円形の貫通孔632Aが形成されている。第1収容凹所631Aの底面において貫通孔632Aの周縁には、右方に突出する円筒状の第1保持筒633Aが設けられている。
【0096】
図11に示すように、第2半体64Aは、左面が開口した略筒状である。第2半体64Aは、左面の中央に円筒状の第2収容凹所641Aを有している。第2収容凹所641Aの底面の中央には、左方に突出する円筒状の第2保持筒642Aが設けられている。第2収容凹所641Aの底面の中心(第2保持筒642Aの内側)には、貫通孔643A(図12参照)が形成されている。
【0097】
第1半体63Aと第2半体64Aとは、(ここでは3つの)ねじ69Aにより互いに結合される。第1半体63Aと第2半体64Aとが結合された状態で、第1収容凹所631Aと第2収容凹所641Aとで形成される空間に、リール61Aが収容される。リール61Aの第2筒部612A内に、第1半体63Aの第1保持筒633Aが挿入され、第2半体64Aの第2保持筒642A内に、リール61Aの軸部619Aが挿入される。第2半体64Aの貫通孔643Aに、リール61Aの軸部69Aの細径部が挿入される。これにより、リール61Aは、リールケース62A内に回転可能に収容される。
【0098】
リールケース62A内においてリール61Aが収容される空間の上側には、リール61Aから引き出された紐体60Aが通る空間S3(図13参照)が形成されている。また、リールケース62Aの上面には、紐体60Aを通すための紐孔621Aが形成されている。
【0099】
空間S3には、リール61Aから引き出された紐体60Aをガイドするための中空円筒状のガイドローラ65Aが配置されている。ガイドローラ65Aは、軸が左右方向に沿うようにリールケース62Aに保持されたガイド軸651Aの周りに回転可能である。リール61Aから導出された紐体60Aは、ガイドローラ65Aによって上方へと曲げられ、リールケース62Aの紐孔621A及び筐体2Aの紐孔221Aを通って筐体2Aの外部へ導出される。
【0100】
巻取ばねは、リール61の第1筒部611Aの右側の空間(図12参照)内に、軸部619Aの周りに配置されている。巻取ばねは、リール61Aに、紐体60Aを巻き取る向きの弾性力を与える。
【0101】
図11図12に示すように、ストッパ機構7Aは、ストッパ本体71Aと、操作レバー72Aと、シャフト73Aと、復帰ばね74Aと、を備えている。
【0102】
ストッパ本体71Aは、前後に長いブロック状である。ストッパ本体71Aの前側の部分の上面には、リール61Aの係止凹所618Aが嵌まる形状の係止凸部712Aが形成されている。ストッパ本体71Aの前面には、断面が円形の差込孔713A(図10参照)が形成されている。
【0103】
シャフト73Aは、丸棒状である。シャフト73Aは、軸方向が左右方向に沿うように、リールケース62A内においてリール61Aの下側の位置で、リールケース62Aに保持されている。
【0104】
ストッパ本体71Aは、ストッパ本体71に形成された貫通孔711Aにシャフト73Aが通された状態で、シャフト73Aの周りで回転可能にリールケース62Aに収容されている。ストッパ本体71Aは、シャフト73Aの周りで回転することで、係止凸部712Aがリール61Aの係止凹所618Aに嵌まる第1姿勢(図13参照)と、係止凸部712Aが係止凹所618Aから外れた第2姿勢と、の間で回転可能である。
【0105】
復帰ばね74Aは、例えばねじりコイルばねである。復帰ばね74Aは、第2姿勢から第1姿勢へ回転する向きの弾性力を、ストッパ本体71Aに与える。
【0106】
図10に示すように、操作レバー72Aは、丸棒状の操作部721Aと、操作部721Aより径の小さな丸棒状であってストッパ本体71Aの差込孔713Aに差し込まれる固定部722Aと、を有している。
【0107】
図9に示すように、操作レバー72Aの操作部721Aは、筐体2Aの側壁23Aの操作孔231Aから前方へ突出している。ストッパ本体71Aが第1姿勢にあるとき(図13参照)、操作レバー72Aは、操作孔231Aの上端付近に位置する(第1位置)。第1位置において、操作レバー72Aは、筐体2Aの側壁23Aの外面において操作レバー72Aより上側の部分と第1角度θ1Aで交差する。第1角度θ1Aは、ここでは略90度である。ストッパ本体71Aが第2姿勢にあるとき、操作レバー72Aは、操作孔231Aの下端付近に位置する(第2位置)。第2位置において、操作レバー72Aは、筐体2Aの側壁23Aの外面において操作レバー72Aより上側の部分と第2角度で交差する。第2角度は、90度よりも大きな鈍角である。
【0108】
操作レバー72Aは、ユーザU1により手動操作可能である。第1位置にある操作レバー72AをユーザU1が第2位置へ押し下げることによって、シャフト73A周りでストッパ本体71Aが回転し、係止凸部712Aが係止凹所618Aから外れる。ユーザU1が操作レバー72Aから手を離すと、復帰ばね74Aの弾性力によって、ストッパ本体71Aが第2姿勢から第1姿勢へ向かう向きに回転し、係止凸部712Aが係止凹所618Aへ嵌り込む。また、ストッパ本体71Aの回転に伴って、操作レバー72Aも第1位置へ復帰する。
【0109】
リール61A及びストッパ機構7Aは、ラチェット機構を構成している。
【0110】
図10図13に示すように、配線器具10Aは、仕切板25Aを備えている。仕切板25Aは、底壁22Aよりも径の大きな円板状である。仕切板25Aは、筒体21Aの内部に配置される。仕切板25は、筒体21の内部空間を上下に仕切る。筒体21Aの内部空間は、仕切板25Aによって、リール61Aが収容される相対的に上側のリール収容空間S1と、コンセント部1Aが収容される相対的に下側のコンセント収容空間S2と、に仕切られる。仕切板25Aは、筒体21Aの内面に形成されたリブに保持されている。図10に示すように、仕切板25Aには、ケーブル4Aを通すためのケーブル孔252Aが形成されている。また、仕切板25Aには、複数の空気孔251Aが形成されている。
【0111】
コンセント部1Aは、電気機器のプラグ100(図1参照)が接続されるように構成されている。コンセント部1Aは、プラグ100を介して電気機器へ電力を供給する。コンセント部1Aは、ここでは、交流100V用であって2個口タイプのコンセントである。
【0112】
コンセント部1Aは、合成樹脂製で直方体状のハウジング11Aと、ハウジング11A内に収容される刃受部材等の内蔵部品と、を有している。コンセント部1Aは、ハウジング11Aの下面が外部に露出するように、筐体2A内のコンセント収容空間S2に収容される。図10に示すように、ハウジング11Aの下面は、プラグ100を接続するための接続面8Aを構成する。接続面8Aの外周形状は、円形である。接続面8Aには、プラグ100の複数の電極(一対の栓刃101)を差し込むための複数の差込孔80Aのセットが、2セット形成されている。
【0113】
光放出部3Aは、接続面8Aの周囲から光を放出するように構成される。光放出部3Aは、筐体2A内のコンセント収容空間S2に収容されている。図10図13に示すように、光放出部3Aは、基板31Aと、複数の発光素子32Aと、導光部33Aと、を備えている。
【0114】
基板31Aは、上方から見てリング状の板状である。基板31Aの外径は、仕切板25Aの外径よりも大きい。基板31Aの中心には、ケーブル4Aを通すための円形のケーブル孔311Aが形成されている。基板31Aには、ケーブル4Aの分岐端が接続される。基板31Aは、例えばスペーサー及びねじを用いて、仕切板25Aと間隔をあけて仕切板25Aに保持されている。
【0115】
複数の発光素子32Aは、基板31Aの下面に実装されている。複数(ここでは4つ)の発光素子32Aは、基板31Aの下面の周縁部分に、円環状に並ぶように(略等角度間隔で)配置されている。
【0116】
導光部33Aは、下方から見てリング状の板状に形成されている。導光部33Aの外径は、仕切板25Aの外径よりも大きく、基板31Aの外径よりも大きい。導光部33Aは、接続面8Aを囲むように設けられている。導光部33Aは、例えばアクリルにより形成されており、フィラーが混合されて乳白色に形成されている。
【0117】
図13に示すように、導光部33Aには、発光素子32Aからの光L1が上方から照射される。導光部33Aは、発光素子32Aからの光L1を導光して下面から下方へ放出する。導光部33Aの下面は、発光素子32Aからの光L1が導かれて光L2を放出する光放出面330Aである。光放出面330Aは、接続面8Aの周囲を囲んでいる。接続面8Aの法線方向から見て、光放出面330Aはリング状である。導光部33Aは、円環状の光放出面330Aから、面状に光L2を放出する。
【0118】
図10図13に示すように、点灯スイッチ30Aは、ユーザU1(図7参照)により押し操作される操作ボタン301Aを備えている。点灯スイッチ30Aは、ユーザU1が手動操作可能であって、受け付けた操作に応じて発光素子32Aの点灯と非点灯とを切り換える。点灯スイッチ30Aは、筐体2Aの底壁22Aに設けられている。
【0119】
本変形例の配線器具10Aでも、簡単な操作で、筐体2Aの構造体9Aからの距離(筐体2Aの上下方向の高さ)を調節することができる。また、光放出部3Aによって、ユーザU1は、接続面8A及び差込孔80Aを視認しやすくなる。これにより、配線器具10Aの使い勝手の向上を図ることが可能となる。
【0120】
(3.2)変形例2
変形例2の配線器具10Bについて、図14を参照しながら説明する。本変形例の配線器具10Bは、主として光放出部3Bが導光部を備えずに発光素子32Bが外部に露出している点で、実施形態の配線器具10と相違する。
【0121】
配線器具10Bでは、コンセント部1Bの外側面が円筒状である。また、筐体2Bが、筒体21Bの下端縁よりも上側の位置においてコンセント部1Bの周囲に、下蓋26Bを備えている。これにより、配線器具10Bでは、筐体2Bにおいて筒体21Bの下端部の内側面、下蓋26Bの下面、及びコンセント部1Bの外側面で囲まれるように、円環状の溝部20Bが形成されている。溝部20Bは、コンセント部1Bの下面である接続面8Bを取り囲むように形成されている。すなわち、筐体2Bは、接続面8Bを取り囲むように接続面8Bよりも凹んだ溝部20Bを有している。
【0122】
光放出部3Bは、複数の発光素子32Bを備えている。発光素子32Bは、下蓋26Bの下面に設けられている。発光素子32Bは、溝部20B内に位置している。複数の発光素子32Bは、溝部20Bの底部に、接続面8Bを取り囲むように配置されている。ここでは、4つの発光素子32Bが、下蓋26Bの周方向に略等角度(90度)間隔で配置されている。発光素子32Bから放出された光は、溝部20B内の空間を通って、コンセント部1Bの下面である接続面8Bの周囲から、筐体2Bの外部へ放出される。
【0123】
本変形例の配線器具10Bでも、光放出部3Bによって、ユーザU1が接続面8B及び差込孔80Bを視認しやすくなる。これにより、配線器具10Bの使い勝手の向上を図ることが可能となる。
【0124】
(3.3)変形例3
変形例3の配線器具10Cでは、図15に示すように、操作レバー72Cに点灯スイッチ30Cが設けられている。より詳細には、点灯スイッチ30Cの操作ボタン301Cは、操作レバー72Cの先端に設けられており、操作レバー72Cの軸に沿って操作レバー72Cに突没可能に設けられている。
【0125】
本変形例の配線器具10Cでは、操作レバー72Cに点灯スイッチ30Cが設けられていることで、ユーザU1が点灯スイッチ30Cを操作しやすくなる。これにより、配線器具10Cの使い勝手の向上を図ることが可能となる。
【0126】
(3.4)その他の変形例
一変形例において、筐体2は、底壁22と反対側の底面に、コンセント部1の下面を覆う第2底壁を備えていてもよい。そして、第2底壁の下面に差込孔80が形成されていてもよい。すなわち、筐体2が、プラグ100の電極を差し込むための差込孔80が形成されており外部に露出した接続面8を有していてもよい。
【0127】
一変形例において、コンセント部1は、接地極付きのプラグが接続可能であってもよい。この場合、差込孔80は、一対の栓刃101が差し込まれる1対の孔に加えて、接地極が差し込まれる孔を含んでもよい。
【0128】
一変形例において、接続部5は、アダプタ91を介さずに配線ダクト90に直接接続可能な構造を有していてもよい。接続部5は、例えば、配線ダクト90の一対の導体(及びグランド導体)に接続される2つ(又は3つ)の電極と、配線ダクト90に物理的に支持されるための被支持構造と、を備えていてもよい。
【0129】
実施形態の配線器具10A,10Bにおいて、光放出部3が備える発光素子32の数は4つに限られず、1~3つ又は5つ以上であってもよい。変形例2の配線器具10Cにおいて、光放出部3Bは複数の光放出部32Bを備えていればよく、光放出部3が備える発光素子32の数は4つに限られず、2、3又は5つ以上であってもよい。
【0130】
(まとめ)
以上説明したように、第1の態様の配線器具(10;10A;10B;10C)は、コンセント部(1;1A;1B)と、筐体(2;2A;2B)と、光放出部(3;3A;3B)と、を備える。コンセント部(1;1A;1B)は、電気機器に接続されているプラグ(100)が接続されるように構成される。コンセント部(1;1A;1B)は、プラグ(100)を介して電気機器へ電力を供給する。筐体(2;2A;2B)は、コンセント部(1;1A;1B)を収容する。光放出部(3;3A;3B)は、筐体(2;2A;2B)の外部に光を放出するように構成される。コンセント部(1;1A;1B)と筐体(2;2A;2B)とのうちの一方は、外部に露出しておりプラグ(100)の複数の電極を差し込むための複数の差込孔(80:80A;80B)が形成された接続面(8:8A;8B)を有している。光放出部(3;3A;3B)は、接続面(8:8A;8B)の周囲から筐体(2;2A;2B)の外部に光を放出する。
【0131】
この態様によれば、ユーザ(U1)が接続面(8:8A;8B)及び差込孔(8:80A;80B)を視認しやすくなり、配線器具(10;10A;10B;10C)の使い勝手の向上を図ることが可能となる。
【0132】
第2の態様の配線器具(10;10A;10C)では、第1の態様において、光放出部(3;3A)は、発光素子(32;32A)と、導光部(33;33A)と、を備える。発光素子(32;32A)は、供給された電力により光を発する。導光部(33;33A)は、接続面(8:8A)の周囲を囲む光放出面(330;330A)を有している。導光部(33;33A)は、発光素子(32;32A)からの光を光放出面(330;330A)へと導いて光放出面(330;330A)から面状に光を放出する。
【0133】
この態様によれば、ユーザ(U1)が接続面(8;8A)及び差込孔(80;80A)を更に視認しやすくなる。
【0134】
第3の態様の配線器具(10;10A;10C)では、第2の態様において、接続面(8;8A)の法線方向から見て、光放出面(330;330A)はリング状である。
【0135】
この態様によれば、ユーザ(U1)が接続面(8;8A)及び差込孔(80;80A)を更に視認しやすくなる。
【0136】
第4の態様の配線器具(10B)では、第1の態様において、筐体(2B)は、接続面(8B)を取り囲むように接続面(8B)よりも凹んだ溝部(20B)を有する。光放出部(3B)は、溝部(20B)の底部に接続面(8B)を取り囲むように配置されており供給された電力によりそれぞれ光を発する複数の発光素子(32B)を備える。
【0137】
この態様によれば、ユーザ(U1)が接続面(8B)及び差込孔(80B)を更に視認しやすくなる。
【0138】
第5の態様の配線器具(10;10A;10B;10C)は、第1~第4のいずれか1つの態様において、ケーブル(4;4A)を更に備える。ケーブル(4;4A)は、第1接続端及び第2接続端を有し第1接続端がコンセント部(1;1A;1B)と電気的に接続される。筐体(2;2A;2B)は、接続面(8:8A;8B)と反対側に、ケーブル(4;4A)を通すためのケーブル孔(222;222A)が形成された底壁(22;22A)を有する。ケーブル(4;4A)は、底壁(22;22A)のケーブル孔(222;222A)から筐体(2;2A;2B)の内部へ導入されて、第1接続端が筐体(2;2A;2B)内でコンセント部(1;1A;1B)と接続されている。
【0139】
この態様によれば、ケーブル(4;4A)の影によって差込孔(80:80A;80B)が見にくくなる可能性が低減される。
【0140】
第6の態様の配線器具(10;10A;10B;10C)は、第5の態様において、接続部(5;5A)を更に備える。接続部(5;5A)は、配線ダクト(90)に接続される。接続部(5;5A)は、配線ダクト(90)から電力を受電する複数の電極を有する。接続部(5;5A)は、ケーブル(4;4A)の第2接続端と電気的に接続されている。
【0141】
この態様によれば、筐体(2;2A;2B)を配線ダクト(90)から吊り下げた状態でコンセント部(1;1A;1B)を使用することが可能となる。
【0142】
第7の態様の配線器具(10;10A;10B;10C)は、第6の態様において、紐体(60;60A)と、リール(61;61A)と、ストッパ機構(7;7A)と、を更に備える。紐体(60;60A)は、筐体(2;2A;2B)の底壁(22;22A)に形成された紐孔(221;221A)から筐体(2;2A;2B)の外部に引き出される。リール(61;61A)は、筐体(2;2A;2B)内に回転可能に収容され、紐体(60;60A)を巻き取るように構成される。ストッパ機構(7;7A)は、リール(61;61A)が紐体(60;60A)を巻き取る向きの回転を禁止する第1状態とリール(61;61A)の回転を許容する第2状態とを切り換える。ストッパ機構(7;7A)は、ユーザが手動操作可能な操作レバー(72;72A;72C)を備える。操作レバー(72;72A;72C)は、筐体(2;2A;2B)において接続面(8;8A;8B)と底壁(22;22A)との間をつなぐ側壁(23;23A)に設けられている。
【0143】
この態様によれば、ユーザが操作レバー(72;72A;72C)を操作しやすくなる。
【0144】
第8の態様の配線器具(10C)では、第7の態様において、光放出部(3;3A;3B)は、供給された電力により光を発する発光素子(32;32A;32B)を備える。配線器具(10C)は、ユーザ(U1)が手動操作可能であって受け付けた操作に応じて発光素子(32;32A;32B)の点灯と非点灯とを切り換える点灯スイッチ(30C)を更に備える。点灯スイッチ(30C)は、操作レバー(72C)に設けられている。
【0145】
この態様によれば、点灯スイッチ(30;30A)を目立たなくできる。
【0146】
第9の態様の配線器具(10;10A;10B)では、第5~第7のいずれか1つの態様において、光放出部(3;3A;3B)は、供給された電力により光を発する発光素子(32;32A;32B)を備える。配線器具(10;10A;10B)は、ユーザ(U1)が手動操作可能であって受け付けた操作に応じて発光素子(32;32A;32B)の点灯と非点灯とを切り換える点灯スイッチ(30;30A)を更に備える。点灯スイッチ(30;30A)は、筐体(2;2A;2B)の底壁(22;22A)に設けられている。
【0147】
この態様によれば、ユーザ(U1)が点灯スイッチ(30C)を操作しやすくなる。
【符号の説明】
【0148】
10,10A,10B,10C 配線器具
1,1A,1B コンセント部
2,2A,2B 筐体
20B 溝部
22,22A 底壁
23,23A 側壁
221,221A 紐孔
222,222A ケーブル孔
3,3A,3B 光放出部
32,32A,32B 発光素子
33,33A 導光部
330,330A 光放出面
30,30A,30C 点灯スイッチ
4,4A ケーブル
5,5A 接続部
60,60A 紐体
61,61A リール
7,7A ストッパ機構
72,72A,72C 操作レバー
8,8A,8B 接続面
80,80A,80B 差込孔
90 配線ダクト
100 プラグ
U1 ユーザ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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図15