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特開2024-58510自動運転車両に搭載される制御システム及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024058510
(43)【公開日】2024-04-25
(54)【発明の名称】自動運転車両に搭載される制御システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   B60W 40/08 20120101AFI20240418BHJP
   B62D 6/00 20060101ALI20240418BHJP
   B60W 60/00 20200101ALI20240418BHJP
   G08G 1/16 20060101ALI20240418BHJP
【FI】
B60W40/08
B62D6/00
B60W60/00
G08G1/16 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022169513
(22)【出願日】2022-10-21
(31)【優先権主張番号】P 2022165038
(32)【優先日】2022-10-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】591280485
【氏名又は名称】ソフトバンクグループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】孫 正義
【テーマコード(参考)】
3D232
3D241
5H181
【Fターム(参考)】
3D232CC20
3D232DA22
3D232DA87
3D232DA90
3D232DA99
3D232DC08
3D232EA10
3D232EB30
3D232EC40
3D232GG01
3D241BA26
3D241BA51
3D241BC01
3D241BC02
3D241CA00
3D241CC01
3D241CC08
3D241CC17
3D241CD28
3D241CE04
3D241DB01Z
3D241DC38Z
3D241DD03Z
5H181AA01
5H181FF04
5H181LL01
5H181LL02
5H181LL04
5H181LL09
(57)【要約】      (修正有)
【課題】運転を想定していない乗員がステアリングホイールを安全に操舵可能な時間を越えて自動運転車両が走行されるのを防止し、走行上の安全性を向上できるようにする装置を提供する。
【解決手段】自動運転車両に搭載される制御システムは、自動運転車両の座席内に収納されるか、又は自動運転車両の座席外に操舵可能な状態で展開されるステアリングホイールを操舵する乗員が運転を想定していない乗員である場合に、ステアリングホイールが自動運転車両の座席外に移動し操舵可能な状態である際の自動運転車両の走行時間を制限する制御部34を有する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動運転車両に搭載される制御システムであって、前記自動運転車両の座席内に収納されるか、又は前記自動運転車両の座席外に操舵可能な状態で展開されるステアリングホイールを操舵する乗員が運転を想定していない乗員である場合に、前記ステアリングホイールが前記自動運転車両の座席外に移動し操舵可能な状態である際の前記自動運転車両の走行時間を制限する制御部を有する制御システム。
【請求項2】
前記制御部は、前記自動運転車両の位置がステアリングホイールの装備が必要な地域外から地域内に進入した場合に、前記自動運転車両の座席内に収納されたステアリングホイールを前記自動運転車両の座席外に移動させる請求項1に記載の制御システム。
【請求項3】
コンピュータに、請求項1又は請求項2に記載の制御システムの制御部として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動運転車両に搭載される制御システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、自動運転機能を有する車両について記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-035198号公報
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一実施態様によれば、自動運転車両に搭載される制御システムであって、前記自動運転車両の位置がステアリングホイールの装備が必要な地域外から地域内に進入した場合に、前記自動運転車両の座席内に収納されたステアリングホイールを前記自動運転車両の座席外に移動させる制御部を有する制御システムが提供される。
【0005】
本発明の一実施態様によれば、コンピュータに、請求項1に記載の制御システムの制御部として機能させるためのプログラムが提供される。
【0006】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】自動運転車両の一例を概略的に示すブロック図である。
図2】自動運転車両の座席の一例を示す概略上面図である
図3】ステアリングホイールの一例を示す概略正面図である。
図4】制御装置の機能的な構成の一例を示すブロック図である
図5】制御装置によって実行される処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。
図6】制御装置として機能するコンピュータのハードウェア構成の一例を概略的に示すブロック図である。
図7】制御装置によって実行される処理ルーチンの他の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0009】
従来の非自動運転の車両ではステアリングホイールが備え付けられているが、Level6の自動運転車両ではステアリングホイールを必要とせず、車内の居住空間を広く設計することが可能となる。Level6とは自動運転を表すレベルであり、完全自動運転を表すLevel5よりも更に上のレベルに相当する。Level5は完全自動運転を表すものの、それは人が運転するのと同等のレベルであり、それでも未だ事故等が発生する確率はある。Level6とは、Level5よりも上のレベルを表すものであり、Level5よりも事故が発生する確率が低いレベルに相当する。Level6はナノ秒レベルでの制御によって実現される。
【0010】
規制によりステアリングホイールを必要とする地域(例えば、アメリカ合衆国の特定の州)が想定され、ステアリングホイールが不要な地域と必要な地域とを跨いで自動運転車両が走行する際には無意識に法律違反となるリスクがある。また、趣味等で、自分で車両を運転したい場合でもステアリングホイールが必要になる。この場合、ステアリングホイールを出し入れするスペースやステアリングシステム自体を格納するスペースが必要となり、自動運転車両の居住空間が狭くなる。一方、高齢者や、運転が不得手な乗員等の運転を想定していない乗員が自動運転車両を運転する場合、運転時間が長くなればなるほど自動運転車両の走行上の安全性が低下してしまう虞がある。
【0011】
そこで、本実施形態の制御システムは、片手でも運転可能なステアリングホイールを自動運転車両の座席側面に収納し、必要に応じて自動運転車両の座席外に操舵可能な状態で展開可能させるシステムである。また、本実施形態の制御システムでは、ステアリングホイールを操舵する乗員が運転を想定していない乗員である場合に、ステアリングホイールが自動運転車両の座席外に移動し操舵可能な状態である際の自動運転車両の走行時間を制限する。これにより、運転を想定していない乗員がステアリングホイールを操舵する際に、運転を想定していない乗員がステアリングホイールを安全に操舵可能な時間を越えて自動運転車両が走行されるのを防止し、自動運転車両の走行上の安全性を向上できるようにする。
【0012】
図1は、本実施形態に係る自動運転車両10の一例の概略図である。自動運転車両10は、自動運転車両10に搭載される制御システム20を備えている。制御システム20は、制御装置22及びGPS(Global Positioning System)装置24を備えている。
【0013】
GPS装置24は、複数のGPS衛星からGPS信号を受信して自動運転車両10の位置を測位し、測位した自動運転車両10の位置を表す位置情報を制御装置22に出力する。自動運転車両10の位置は、例えば、経度及び緯度によって表される。
【0014】
図2は、本実施形態に係る自動運転車両10の座席100の一例の概略上面図である。なお、図2の上が自動運転車両10の前に相当し、図2の下が自動運転車両10の後ろに相当する。座席100の側面(図2の例では左側側面)の内部には、内部にステアリングホイール110を収納可能なスペースが設けられている。なお、ステアリングホイール110を収納可能なスペースは、座席100の右側側面の内部に設けられていてもよいし、座席100の底面の内部に設けられていてもよい。
【0015】
ステアリングホイール110は、有線又は無線によって制御装置22に接続され、ステアリングホイール110が操作された場合、その操作に対応する信号が制御装置22に出力される。これにより、ステアリングホイール110の操作に応じて自動運転車両10が駆動することが可能である。
【0016】
ステアリングホイール110は、例えば、モータ等の駆動機構を制御することによって、座席100外に移動させることが可能となっている。例えば、ステアリングホイール110は、座席100の側面の内部から上方に移動することによって座席100外に出現し、自動運転車両10の乗員は、出現したステアリングホイール110を操作することによって自動運転車両10の運転が可能となる。なお、ステアリングホイール110は、折り畳み式のアーム等に設置され、自動運転車両10の乗員の前方に出現可能に構成されていてもよい。
【0017】
図3は、本実施形態に係る自動運転車両10に搭載されるステアリングホイール110の概略正面図である。ステアリングホイール110は、アクセルを操作するためのボタン112及びブレーキを操作するためのボタン114を備えている。なお、ステアリングホイール110は、ウインカー及びバック等を操作するための各種のボタンを備えてもよい。
【0018】
図4は、制御装置22の機能的な構成の一例を示すブロック図である。制御装置22は、取得部30、判定部32、及び制御部34を備えている。
【0019】
取得部30は、所定の時間間隔でGPS装置24から自動運転車両10の位置情報を取得する。また、取得部30は、自動運転車両10の運転席に着座する、すなわちステアリングホイール110を操舵する乗員に関する情報を取得する。なお、「乗員に関する情報」には、当該乗員が自動運転車両10の運転が想定されている人物であるか否かの情報も含まれている。また、「運転を想定していない乗員」は、一例として、運転免許を取得後1年が経過していない乗員、70歳以上の高齢者である乗員、及び運転が不得手な乗員等が挙げられる。
【0020】
具体的には、取得部30は、例えば予め入力された上記乗員に関する情報を取得する。また、取得部30は、例えば、外部サーバ等を介して取得した上記乗員に関する情報を取得してもよい。また、例えば、自動運転車両10に乗り込む乗員に対して、指紋認証、顔認証等の人物認証、及びユーザID等による人物認証等を使用して、予め記憶装置1224に記憶された複数の乗員に関する情報と照会することにより上記乗員に関する情報を取得してもよい。
【0021】
判定部32は、ステアリングホイール110を操舵する乗員が運転を想定していない乗員であるか否かを判定する。ステアリングホイール110を操舵する乗員が運転を想定していない乗員であるか否かの判定は、一例として、取得部30により取得された乗員に関する情報に基づいて行われる。判定部32は、取得された乗員に関する情報に基づいて、この乗員が運転を想定していない乗員であるか否かを判定する。
【0022】
制御部34は、モータ等の駆動機構を制御することによって、自動運転車両10の座席100内に収納されたステアリングホイール110を自動運転車両10の座席100外に移動させる。また、制御部34は、例えば30分、1時間等、運転を想定していない乗員がステアリングホイール110を安全に操舵可能な時間を走行可能な走行時間として制限する。なお、走行時間は、運転を想定していない乗員の種別に応じて予め設定しておくことができる。また、設定された走行時間が経過すると、制御部34は、一例として、ステアリングホイール110を操舵することによる手動運転ができないように、すなわち自動運転車両10が自動運転のみ可能となるように制御する。
【0023】
制御装置22は、図5に示されているフローチャートを繰り返し実行する。
【0024】
ステップS10において、取得部30は、前述したように乗員に関する情報を取得する。
【0025】
ステップS12において、判定部32は、前述したように、ステップS10で取得された乗員に関する情報に基づいて、ステアリングホイール110を操舵する乗員が運転を想定していない乗員であるか否かを判定する。この判定が肯定判定となった場合、処理はステップS14に移行する。
【0026】
ステップS14において、制御部34は、前述したように、自動運転車両10の走行時間を制限する。ステップS14の処理が終了すると、フローチャートの処理が終了する。
【0027】
ステップS12の判定が否定判定となった場合、ステップS14の処理は実行されずに、フローチャートの処理が終了する。
【0028】
以上説明したように、本実施形態によれば、ステアリングホイール110を操舵する乗員が運転を想定していない乗員である場合に、自動運転車両10の走行時間が制限される。これにより、運転を想定していない乗員がステアリングホイール110を操舵する際に、運転を想定していない乗員がステアリングホイール110を安全に操舵可能な時間を越えて自動運転車両10が走行されることがないので、自動運転車両10の走行上の安全性を向上させることができる。また、ステアリングホイール110は、自動運転車両10の座席100内に収納することも、自動運転車両10の座席100外に移動させることもできるので、自動運転車両10の居住空間をより広く快適に設計することができる。
【0029】
図6は、制御装置22として機能するコンピュータ1200のハードウェア構成の一例を概略的に示す。コンピュータ1200にインストールされたプログラムは、コンピュータ1200を、本実施形態に係る装置の1又は複数の「部」として機能させ、又はコンピュータ1200に、本実施形態に係る装置に関連付けられるオペレーション又は当該1又は複数の「部」を実行させることができ、及び/又はコンピュータ1200に、本実施形態に係るプロセス又は当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ1200に、本明細書に記載のフローチャート及びブロック図のブロックのうちのいくつか又はすべてに関連付けられた特定のオペレーションを実行させるべく、CPU1212によって実行されてよい。
【0030】
本実施形態によるコンピュータ1200は、CPU1212、RAM1214、及びグラフィックコントローラ1216を含み、それらはホストコントローラ1210によって相互に接続されている。コンピュータ1200はまた、通信インタフェース1222、記憶装置1224、DVDドライブ、及びICカードドライブのような入出力ユニットを含み、それらは入出力コントローラ1220を介してホストコントローラ1210に接続されている。DVDドライブは、DVD-ROMドライブ及びDVD-RAMドライブ等であってよい。記憶装置1224は、ハードディスクドライブ及びソリッドステートドライブ等であってよい。コンピュータ1200はまた、ROM1230及びキーボードのようなレガシの入出力ユニットを含み、それらは入出力チップ1240を介して入出力コントローラ1220に接続されている。
【0031】
CPU1212は、ROM1230及びRAM1214内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。グラフィックコントローラ1216は、RAM1214内に提供されるフレームバッファ等又はそれ自体の中に、CPU1212によって生成されるイメージデータを取得し、イメージデータがディスプレイデバイス1218上に表示されるようにする。
【0032】
通信インタフェース1222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。記憶装置1224は、コンピュータ1200内のCPU1212によって使用されるプログラム及びデータを格納する。DVDドライブは、プログラム又はデータをDVD-ROM等から読み取り、記憶装置1224に提供する。ICカードドライブは、プログラム及びデータをICカードから読み取り、及び/又はプログラム及びデータをICカードに書き込む。
【0033】
ROM1230はその中に、アクティブ化時にコンピュータ1200によって実行されるブートプログラム等、及び/又はコンピュータ1200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。入出力チップ1240はまた、様々な入出力ユニットをUSBポート、パラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入出力コントローラ1220に接続してよい。
【0034】
プログラムは、DVD-ROM又はICカードのようなコンピュータ可読記憶媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体から読み取られ、コンピュータ可読記憶媒体の例でもある記憶装置1224、RAM1214、又はROM1230にインストールされ、CPU1212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ1200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置又は方法が、コンピュータ1200の使用に従い情報のオペレーション又は処理を実現することによって構成されてよい。
【0035】
例えば、通信がコンピュータ1200及び外部デバイス間で実行される場合、CPU1212は、RAM1214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インタフェース1222に対し、通信処理を命令してよい。通信インタフェース1222は、CPU1212の制御の下、RAM1214、記憶装置1224、DVD-ROM、又はICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、又はネットワークから受信した受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ領域等に書き込む。
【0036】
また、CPU1212は、記憶装置1224、DVDドライブ(DVD-ROM)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイル又はデータベースの全部又は必要な部分がRAM1214に読み取られるようにし、RAM1214上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU1212は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックしてよい。
【0037】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、及びデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理を受けてよい。CPU1212は、RAM1214から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプのオペレーション、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM1214に対しライトバックする。また、CPU1212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU1212は、当該複数のエントリの中から、第1の属性の属性値が指定されている条件に一致するエントリを検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0038】
上で説明したプログラム又はソフトウエアモジュールは、コンピュータ1200上又はコンピュータ1200近傍のコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワーク又はインターネットに接続されたサーバシステム内に提供されるハードディスク又はRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読記憶媒体として使用可能であり、それによりプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ1200に提供する。
【0039】
本実施形態におけるフローチャート及びブロック図におけるブロックは、オペレーションが実行されるプロセスの段階又はオペレーションを実行する役割を持つ装置の「部」を表わしてよい。特定の段階及び「部」が、専用回路、コンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプログラマブル回路、及び/又はコンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプロセッサによって実装されてよい。専用回路は、デジタル及び/又はアナログハードウェア回路を含んでよく、集積回路(IC)及び/又はディスクリート回路を含んでよい。プログラマブル回路は、例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、及びプログラマブルロジックアレイ(PLA)等のような、論理積、論理和、排他的論理和、否定論理積、否定論理和、及び他の論理演算、フリップフロップ、レジスタ、並びにメモリエレメントを含む、再構成可能なハードウェア回路を含んでよい。
【0040】
コンピュータ可読記憶媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよく、その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読記憶媒体は、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。コンピュータ可読記憶媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(登録商標)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
【0041】
コンピュータ可読命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、又はSmalltalk(登録商標)、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語のような従来の手続型プログラミング言語を含む、1又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコード又はオブジェクトコードのいずれかを含んでよい。
【0042】
コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路が、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を生成するために当該コンピュータ可読命令を実行すべく、ローカルに又はローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路に提供されてよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。
【0043】
なお、上記実施形態においては、判定部32は、ステアリングホイール110を操舵する乗員が運転を想定していない乗員であるか否かを判定し、運転を想定していない乗員である場合に、制御部34が自動運転車両10の走行時間を制限しているが、本発明はこれに限られない。
【0044】
判定部32は、取得部30により取得された自動運転車両10の位置情報に基づいて、自動運転車両10の位置がステアリングホイールの装備が必要な地域外から地域内に進入したか否かを判定する機能を有していてもよい。具体的には、例えば、判定部32は、直前に取得された自動運転車両10の位置がステアリングホイールの装備が不要な地域内であり、現時点に取得された自動運転車両10の位置がステアリングホイールの装備が必要な地域内である場合に、自動運転車両10の位置がステアリングホイールの装備が必要な地域外から地域内に進入したと判定する。
【0045】
そして、制御部34は、判定部32によって、ステアリングホイールの装備が必要な地域外から地域内に進入したと判定された場合に、モータ等の駆動機構を制御することによって、自動運転車両10の座席100内に収納されたステアリングホイール110を自動運転車両10の座席100外に移動させてもよい。
【0046】
この場合、制御装置22は、図7に示されているフローチャートを繰り返し実行する。
【0047】
ステップS20において、取得部30は、GPS装置24から自動運転車両10の位置情報を取得する。
【0048】
ステップS22において、判定部32は、前述したように、ステップS20で取得された自動運転車両10の位置情報に基づいて、自動運転車両10の位置がステアリングホイールの装備が必要な地域外から地域内に進入したか否かを判定する。この判定が肯定判定となった場合、処理はステップS24に移行する。
【0049】
ステップS24において、制御部34は、モータ等の駆動機構を制御することによって、自動運転車両10の座席100内に収納されたステアリングホイール110を自動運転車両10の座席100外に移動させる。一方、ステップS22の判定が否定判定となった場合、ステップS24以降の処理は実行されずに、フローチャートの処理が終了する。
【0050】
ステップS24において、制御部34が、ステアリングホイール110を自動運転車両10の座席100外に移動させると、ステップS26において、取得部30は、前述したように乗員に関する情報を取得する。次に、ステップS28において、判定部32は、前述したように、ステアリングホイール110を操舵する乗員が運転を想定していない乗員であるか否かを判定する。この判定が肯定判定となった場合、処理はステップS30に移行する。
【0051】
ステップS30において、制御部34は、前述したように、自動運転車両10の走行時間を制限する。ステップS30の処理が終了すると、フローチャートの処理が終了する。一方、ステップS28の判定が否定判定となった場合、ステップS30の処理は実行されずに、フローチャートの処理が終了する。
【0052】
以上説明したように、本実施形態によれば、規制によりステアリングホイール110が不要な地域と必要な地域とを跨いで自動運転車両10が走行する際に、無意識に法律違反となるのを防止することができる。
【0053】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0054】
特許請求の範囲、明細書、及び図面中において示した装置、システム、プログラム、及び方法における動作、手順、ステップ、及び段階などの各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」などと明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、及び図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」などを用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0055】
10 自動運転車両、20 制御システム、22 制御装置、24 GPS装置、30 取得部、32 判定部、34 制御部、100 座席、110 ステアリングホイール、112、114 ボタン、1200 コンピュータ、1210 ホストコントローラ、1212 CPU、1214 RAM、1216 グラフィックコントローラ、1218 ディスプレイデバイス、1220 入出力コントローラ、1222 通信インタフェース、1224 記憶装置、1230 ROM、1240 入出力チップ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7