(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024058512
(43)【公開日】2024-04-25
(54)【発明の名称】制御システム、車両及び制御プログラム
(51)【国際特許分類】
B62D 1/04 20060101AFI20240418BHJP
【FI】
B62D1/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022170136
(22)【出願日】2022-10-24
(31)【優先権主張番号】P 2022165038
(32)【優先日】2022-10-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】591280485
【氏名又は名称】ソフトバンクグループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】孫 正義
【テーマコード(参考)】
3D030
【Fターム(参考)】
3D030DB12
(57)【要約】
【課題】乗員による運転操作のための操作体を適切なタイミングで操作位置に配置できる。
【解決手段】自動運転車両10の制御システム22では、走行制御装置26が乗員の運転操作を介さずに走行制御すると共に、乗員がハンドル50を操作することでハンドル50の操作に応じた走行を可能にしている。また、制御装置22は、自動運転車両10がハンドル50の装備が必要とされる地域に進入する際、格納されているハンドル50を操作位置に配置する。これにより、自動運転車両10では、ハンドル50が車室内を狭めてしまうのが防止され、適切なタイミングで操作位置に配置される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗員により運転操作を可能とする操作位置と室内の居住空間から退避された格納位置との間を移動可能とされた操作体と、
乗員の運転操作を介さずに走行制御を行うと共に、前記操作体が操作位置に配置されて乗員により操作された際、該操作体の操作に応じて走行制御を行うための走行制御部と、
走行位置を示す位置情報を取得する位置情報取得部と、
地域ごとの前記操作体の前記操作位置への配置の要否を含む地域情報を取得する取得部と、
前記操作体が前記操作位置への配置が必要な地域に進入する際、前記操作体を前記操作位置に配置させる配置制御部と、
を含む制御システム。
【請求項2】
乗員により前記操作体の前記操作位置への配置を受け付ける受付部を備え、
前記配置制御部は、前記受付部が前記操作体の前記操作位置への配置を受け付けることで、前記操作体を前記操作位置に配置させることを含む請求項1に記載の制御システム。
【請求項3】
前記操作体は、運転操作についての操作態様が異なる複数が設けられていると共に、前記地域情報には、必要な前記操作体の操作態様を示す情報が含まれ、
前記配置制御部は、前記操作体を前記操作位置に配置する際、前記操作態様が前記地域情報に応じた操作体を選択して、前記操作位置に配置させることを含む請求項1に記載の制御システム。
【請求項4】
前記操作体は、運転操作についての操作態様が異なる複数が設けられていると共に、乗員による前記操作体の選択を受け付ける受付部を備え、
前記配置制御部は、前記操作体を前記操作位置に配置する際、複数の前記操作体から乗員により選択されている操作体を前記操作位置に配置させることを含む請求項2に記載の制御システム。
【請求項5】
前記操作体には、回転操作されることで進行方向が変更されるステアリングホイールが含まれる請求項1に記載の制御システム。
【請求項6】
前記操作体には、進行方向に対応するキー操作されることで、キー操作に応じて進行方向が変更される十字キーが含まれる請求項1に記載の制御システム。
【請求項7】
前記操作体には、傾動操作されることで傾動方向に進行方向が変更されるスティックが含まれる請求項1に記載の制御システム。
【請求項8】
請求項1に記載の制御システムを備える車両。
【請求項9】
コンピュータに、
乗員が運転操作するための操作体を、乗員により運転操作を可能とする操作位置と室内の居住空間から退避された格納位置との間を移動させて配置するための配置部と、
前記操作体が前記操作位置に配置された際、該操作体の操作に応じて走行制御を行い、前記操作体が前記格納位置に配置された際、乗員の運転操作を介さずに走行制御を行うための走行制御部と、
走行位置を示す位置情報を取得する位置情報取得部と、
地域ごとの前記操作体の前記操作位置への配置の要否を含む地域情報を取得する取得部と、
前記操作体が前記操作位置への配置が必要な地域に進入する際、前記操作体を前記操作位置に配置させる配置制御部と、
して機能させるための制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御システム、車両及び制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、自動運転機能を有する車両について記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記事実を鑑みて成されたものであり、乗員を介さずに運転操作可能とされる際、乗員による運転操作のための操作体を適切に操作位置に配置できる制御システム、車両及び制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1の態様の制御システムは、乗員により運転操作を可能とする操作位置と室内の居住空間から退避された格納位置との間を移動可能とされた操作体と、乗員の運転操作を介さずに走行制御を行うと共に、前記操作体が操作位置に配置されて乗員により操作された際、該操作体の操作に応じて走行制御を行うための走行制御部と、走行位置を示す位置情報を取得する位置情報取得部と、地域ごとの前記操作体の前記操作位置への配置の要否を含む地域情報を取得する取得部と、前記操作体が前記操作位置への配置が必要な地域に進入する際、前記操作体を前記操作位置に配置させる配置制御部と、を含む。
【0006】
第2の態様の制御システムは、第1の態様において、乗員により前記操作体の前記操作位置への配置を受け付ける受付部を備え、前記配置制御部は、前記受付部が前記操作体の前記操作位置への配置を受け付けることで、前記操作体を前記操作位置に配置させることを含む。
【0007】
第3の態様の制御システムは、第1又は第2の態様において、前記操作体は、運転操作についての操作態様が異なる複数が設けられていると共に、前記地域情報には、必要な前記操作体の操作態様を示す情報が含まれ、前記配置制御部は、前記操作体を前記操作位置に配置する際、前記操作態様が前記地域情報に応じた操作体を選択して、前記操作位置に配置させることを含む。
【0008】
第4の態様の制御システムは、第2又は第3の態様において、前記操作体は、運転操作についての操作態様が異なる複数が設けられていると共に、乗員による前記操作体の選択を受け付ける受付部を備え、前記配置制御部は、前記操作体を前記操作位置に配置する際、複数の前記操作体から乗員により選択されている操作体を前記操作位置に配置させることを含む。
【0009】
第5の態様の制御システムは、第1から第4の何れか1の態様において、前記操作体には、回転操作されることで進行方向が変更されるステアリングホイールが含まれる。
【0010】
第6の態様の制御システムは、第1から第4の何れか1の態様において、前記操作体には、進行方向に対応するキー操作されることで、キー操作に応じて進行方向が変更される十字キーが含まれる。
【0011】
第7の態様の制御システムは、第1から第4の何れか1の態様において、前記操作体には、傾動操作されることで傾動方向に進行方向が変更されるスティックが含まれる。
【0012】
第8の態様の車両は、第1から第7の何れか1の態様の制御システムを備える。
【0013】
第9の態様の制御プログラムは、コンピュータに、乗員が運転操作するための操作体を、乗員により運転操作を可能とする操作位置と室内の居住空間から退避された格納位置との間を移動させて配置するための配置部と、前記操作体が前記操作位置に配置された際、該操作体の操作に応じて走行制御を行い、前記操作体が前記格納位置に配置された際、乗員の運転操作を介さずに走行制御を行うための走行制御部と、走行位置を示す位置情報を取得する位置情報取得部と、地域ごとの前記操作体の前記操作位置への配置の要否を含む地域情報を取得する取得部と、前記操作体が前記操作位置への配置が必要な地域に進入する際、前記操作体を前記操作位置に配置させる配置制御部と、して機能させる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、乗員による運転操作のための操作体を適切なタイミングで操作位置に配置できる、という効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】自動運転車両の一例を概略的に示すブロック図である。
【
図2】自動運転車両の座席の一例を示す概略上面図である。
【
図3A】ハンドルの一例とするステアリングホイールの概略を示す正面図である。
【
図3B】ハンドルの他の一例とするステアリングホイールの概略を示す正面図である。
【
図3C】ハンドルの一例とするコントローラの概略を示す正面図である。
【
図3D】ハンドルの一例とするスティックを示す主要部の斜視図である。
【
図4】制御システムにおける主要部の機能的な構成の一例を示すブロック図である。
【
図5】制御システムにおいて実行される処理ルーチンの一例を示す流れ図である。
【
図6】制御システムの主要部として機能するコンピュータのハードウェア構成の一例を概略的に示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0017】
従来の非自動運転の車両では、操舵装置が設置されて操舵体としてのステアリングホイールが備え付けられており、非自動運転車両の操舵装置では、ステアリングホイールが操作されることでステアリングホイールの操作に応じて非自動運転車両の進行方向を変更させる。これに対して、Level5(完全自動運転)を超えるレベル(例えばLevel6)の自動運転車両では、乗員が運転操作するためのステアリングホイール等を必要としないため、車内の居住空間を広く設計することが可能となる。
【0018】
Level6とは自動運転を表すレベルであり、完全自動運転を表すLevel5よりも更に上のレベルに相当する。Level5は完全自動運転を表すものの、それは人が運転するのと同等のレベルであり、それでも未だ事故等が発生する可能性はある。Level6とは、Level5よりも上のレベルを表すものであり、Level6はナノ秒レベルでの制御によって実現され、Level5よりも事故が発生する確率が低いレベルに相当する。
【0019】
一方、Level6やLevel5の自動運転車両に対しても操舵のためのステアリングホイール等の操作体を必要とする地域(例えば、アメリカ合衆国の特定の州)が想定される。このような地域は、自動運転車両に対し、法令等によりステアリングホイール等の設置を要求するように規定している。このために、ステアリングホイールを設置していない自動運転車両は、ステアリングホイールを不要としている地域からステアリングホイールの設置を要求する地域に入ることで当該地域における法律等の規定を満たさなくなる。
【0020】
また、趣味等で乗員が自分で運転操作したい場合、自動運転車両であってもステアリングホイール等が必要になるが、予めステアリングホイールを所定位置に設置しておくと、自動運転車両の車室の居住空間(乗員が使用できる空間)が狭められてしまう。
【0021】
そこで、本実施形態では、少なくともLevel5の規定を満たす(例えばLevel6の)自動運転車両において、乗員が運転操作を行う際には所定の操作位置(乗員の前側の位置)に操作体が配置され、乗員が運転操作を行うことのない自動運転時には、操作体が操作位置から退避されて車室内の居住空間を狭めることのない位置に格納される。また、本実施形態では、規制によりステアリングホイール等の操作体が操作可能な位置に配置(装備)されていることが必要な地域に入る際には、退避されていた操作体が操作位置に出現される。これにより、本実施形態では、Level6の自動運転車両において、居住空間をより広く設計することが可能とされている。
【0022】
さらに、本実施形態では、操作体が片手でも運転のための操作が可能となっている。また、本実施形態では、運転操作のための操作態様が異なる複数の操作体から選択された操作体を用いることができ、操作体は、複数から地域の規定を満たす範囲で乗員の好みに応じて選択できる。
【0023】
本実施形態に係る車両としての自動運転車両10は、Level5以上(例えば、Level6)の自動運転車両が適用されている。
図1は、本実施形態に係る自動運転車両10の主要部が概略図にて示されている。なお、自動運転車両10は、Level5以上の自動運転機能を備えており、本実施形態では、自動運転車両10における自動運転機能の詳細な説明を省略している。
【0024】
自動運転車両10には、制御システム20が搭載されている。制御システム20は、制御装置22、位置情報取得部としてのGPS(Global Positioning System)装置24、及び走行制御部としての走行制御装置26を備えている。
【0025】
走行制御装置26は、自動運転車両10においてLevel6(Level5以上)の規定を満たす自動運転制御を担う。また、自動運転車両10では、操作体としてのハンドル50を備えており、自動運転車両10では、乗員がハンドル50を操作することで、乗員の運転操作に応じた走行が可能となっている。走行制御装置26は、乗員がハンドル50を用いて運転操作する際、乗員の運転操作に応じて自動運転車両10を走行させるための制御を担う。これにより、自動運転車両10では、走行制御装置26がLevel4(高度な自動運転)以下のレベルでの車両走行も可能としている。
【0026】
GPS装置24は、複数のGPS衛星からGPS信号を受信して自動運転車両10の位置を測位し、測位した自動運転車両10の位置を表す位置情報を取得する。自動運転車両10の位置情報は、例えば、経度及び緯度によって表され、地図情報を含めることで自動運転車両10の走行位置が得られる。GPS装置24は、自動運転車両10の位置情報を制御装置22及び走行制御装置26に出力し、位置情報に基づいた車両制御を可能にしている。
【0027】
自動運転車両10には、乗員(運転者)が着座する座席100が設置されている。
図2には、自動運転車両10の座席100の概略が上方視の平面図にて示されている。なお、図面では、自動運転車両10の前側、車幅方向の右側、及び上方が各々矢印FR、RH、UPにて示されている。
【0028】
図2に示すように、座席100の側部(
図2では左側側部)の内部(例えば、アームレスト部の内部)には、操作体収納部110が設けられている。なお、操作体収納部110は、座席100の右側側部の内部に設けられていてもよく、座席100の下部(例えば、シートクッションの内部やシートクッションの下方)に設けられていてもよく、図示しないインストルメントパネルの下側かつ車両前側に設けられていてもよい。また、本実施形態では、一例として1か所の操作体収納部110を示しているが、自動運転車両10には、操作体収納部110が複数個所に分けられて設けられている。
【0029】
自動運転車両10では、操作体としてのハンドル50により進行方向(走行方向)の変更が可能となっている。自動運転車両10は、このハンドル50を複数備えており、複数のハンドル50は、形態及び操作態様の少なくとも一つが異なっている。なお、複数のハンドル50は、少なくとも操作態様が異なっていてもよい。
【0030】
自動運転車両10では、ハンドル50の各々が操作体収納部110に格納される。自動運転車両10では、操作体収納部110が複数設置されており、自動運転車両10では、ハンドル50の各々が複数の操作体収納部110の何れかに格納されることで、ハンドル50により居住空間を狭めてしまうのが防止されている。
【0031】
また、ハンドル50は、乗員が着座する座席100の前側等の所定位置が操作位置とされており、ハンドル50は、操作位置に配置されることで装備されて、乗員による操作(回転操作)が可能となる。
図3A~
図3Dの各々には、ハンドル50の一例が示されている。
【0032】
図3Aに示すハンドル50(以下、区別するときはハンドル50Aとする)は、所謂ステアリングホイールとされている。ハンドル50Aは、外形(リム部)が略円形とされて、中心部(ボス部)が車体に回転可能に支持されたシャフト(ステアリングシャフト)52に連結されており、ハンドル50Aは、シャフト52と一体回転可能とされている。
【0033】
ハンドル50Aは、操作位置が座席100の前側とされており、ハンドル50Aは、回転されることでシャフト52が一体に回転されて、シャフト52の回転角が図示しない回転角センサにより検出される。これにより、ハンドル50Aでは、回転操作に応じた電気信号が出力され、この電気信号に応じて自動運転車両10の進行方向が変更可能となる。
【0034】
また、ハンドル50Aには、加速ボタン54及び制動ボタン56が設置されている。加速ボタン54及び制動ボタン56は、各々操作されることで操作(例えば押圧操作されている時間)に応じた電気信号を出力する。ハンドル50Aでは、加速ボタン54が操作されることで自動運転車両10を加速させるための電気信号が出力され、制動ボタン56が操作されることで自動運転車両10を減速させるための電気信号が出力される。
【0035】
図3Bに示すハンドル50(以下、区別するときはハンドル50Bとする)は、D型のステアリングホイールの一種とされており、ハンドル50Bは操作態様がハンドル50Aと同様とされているが、形態がハンドル50Aとは異なる。ハンドル50Bは、自動運転車両10の直進走行状態において前後方向の寸法が左右方向の寸法より小さくされた外形(リム部)略矩形形状とされており、ハンドル50Bは、例えば、右側及び左側の各々の回転角が90度以下とされて用いられる。ハンドル50Bは、中心部(ボス部)が車体に回転可能に支持されたシャフト(ステアリングシャフト)52に連結されており、ハンドル50Bは、シャフト52と一体回転可能とされている。
【0036】
ハンドル50Bは、ハンドル50Aと同様に操作位置が座席100の前側とされ、シャフト52の回転角が図示しない回転角センサにより検出される。これにより、ハンドル50Bの回転操作に応じた電気信号が出力され、この電気信号に応じて自動運転車両10の進行方向が変更可能となる。なお、ハンドル50Bには、ハンドル50Aと同様に機能する加速ボタン54及び制動ボタン56が設置されている。
【0037】
図3Cに示すハンドル50(以下、区別するときはハンドル50Cとする)は、十字キー(十字ボタン)が用いられたコントローラ形式とされている。ハンドル50Cには、略矩形平板状のコントロール盤58上に十字キー60が配置されており、十字キー60が操作体として機能する。
【0038】
ハンドル50Cは、操作位置が座席100の前側とされており、ハンドル50Cは、十字キー60の前側のボタン60F、後側のボタン60B、右側のボタン60R及び左側のボタン60Lが操作されることで、それぞれに対応された電気信号を出力する。この際、ハンドル50Cの操作態様は、ボタン60Fが操作されることで加速させるための電気信号が出力され、ボタン60Bが操作されることで減速させるための電気信号が出力される。また、ハンドル50Cの操作態様は、ボタン60Rが操作されることで自動運転車両10の進行方向を右側に変更させるための電気信号が出力され、ボタン60Lが操作されることで自動運転車両10の進行方向を左側に変更させるための電気信号が出力される。
【0039】
図3Dに示すハンドル50(以下、区別するときはハンドル50Dとする)は、スティック式とされている。ハンドル50Dには、矩形ブロック形状の基台62の上面に略円柱形状の操作スティック64が立設されており、ハンドル50Dでは、操作スティック64が操作体として機能する。ハンドル50Dでは、操作スティック64が全方向に傾動可能とされており、ハンドル50Dでは、操作スティック64の傾動方向及び傾動角(上下方向に対する操作スティック64の中心軸の角度)に応じた電気信号を出力する。
【0040】
ハンドル50Dは、操作位置が座席100の左前側又は右前側とされており、例えば、乗員が利き手に応じて予め設定することができる。ハンドル50Dの操作態様は、操作スティック64が前側に倒されることで自動運転車両10を加速させるための電気信号が出力され、操作スティック64が後側に倒されることで自動運転車両10を減速させるための電気信号が出力される。また、ハンドル50Dの操作態様は、操作スティック64が右側に倒されることで自動運転車両10の進行方向を右側に変更させるための電気信号が出力され、操作スティック64が左側に倒されることで自動運転車両10の進行方向を左側に変更させるための電気信号が出力される。さらに、ハンドル50Dの操作態様では、操作スティック64の傾動された角度に応じて各操作の強さを制御するための電気信号が出力される。
【0041】
ハンドル50には、タッチパネル式(以下、区別するときはハンドル50Eとする)、及びモーションセンサ式(以下、区別するときはハンドル50Fとする)を含むことができる。ハンドル50E、50Fは、各々座席100の前側、右前側又は左前側の予め設定されて位置が操作位置とされる。なお、ハンドル50E、50Fの詳細な図示は省略する。
【0042】
ハンドル50Eは、例えば、静電容量方式(自己誘導方式又は相互誘導方式)のタッチセンサが配置されたタッチパネルが用いられる。ハンドル50Eの操作態様は、タッチパネルへの接触位置に応じて自動運転車両10の進行方向を右側又は左側に変更させるための電気信号、自動運転車両10を加速させるための電気信号、及び自動運転車両10を減速させるための電気信号が出力される。
【0043】
ハンドル50Fは、乗員の他の動きを検出するためのモーションセンサやカメラ等が用いられる。ハンドル50Fは、乗員の手の動きを検出し、手の動きに応じた電気信号を出力する。ハンドル50Fの操作態様は、乗員の手の動きに応じて、自動運転車両10の進行方向を右側又は左側に変更させるための電気信号、自動運転車両10を加速させるための電気信号、及び自動運転車両10を減速させるための電気信号が出力される。
【0044】
なお、ハンドル50(ハンドル50A~50F)の各々には、左右のウィンカーランプを点灯させるためのウインカースイッチ等の各種の操作スイッチ(操作ボタン)又は操作スイッチの機能を備えてもよい。
【0045】
走行制御装置26には、ハンドル50(ハンドル50A~50F)の各々が有線方式又は無線方式によって接続されるか又は接続可能とされており、走行制御装置26には、ハンドル50の各々から出力される電気信号(又は電気信号に応じた信号)が入力される。
【0046】
自動運転車両10では、乗員による運転操作が行われる際、ハンドル50A~50Fの何れか1台が操作位置に配置される。走行制御装置26は、乗員により運転操作が行われる場合、操作位置に配置されたハンドル50が出力する電気信号を読み込み、その電気信号に応じて自動運転車両10の走行制御を行う。これにより、自動運転車両10では、乗員のハンドル50の操作に応じて進行方向等が変更される(操舵等が行われる)。また、自動運転車両10では、乗員の加速操作及び制動操作に応じて車速が変更される。
【0047】
図4には、制御装置22の機能的な構成の一例がブロック図にて示されている。
図4に示すように、制御装置22は、取得部30、判定部32、及び制御部34を備えると共に、記憶部36を備える。また、自動運転車両10は、受付部を構成する操作部38、及び移動部として機能する移動機構40を備えている。移動機構40は、ハンドル50の各々を操作体収納部110に格納した格納位置とハンドル50ごとに設定されている操作位置との間で移動させる。
【0048】
記憶部36には、各地域について地域ごとに法令等によって定められている地域情報が取得されて記憶される。また、記憶部36には、乗員情報が記憶される。地域情報には、Level6(Level5以上)においてハンドル50の装備(操作位置に操作可能に配置すること)が規定されているか否かが含まれる。また、地域情報には、Level6(Level5以上)においてハンドル50の装備が規定されている場合、ハンドル50の操作態様が規定されているか否かが含まれ、ハンドル50の操作態様が規定されている場合、規定されているハンドル50の操作態様に関する情報が含まれる。
【0049】
乗員情報には、自動運転車両10に乗車している乗員(特に運転者として乗車している乗員)を特定する情報、及び乗員が設定した各種の設定情報が含まれる。
【0050】
操作部38は、ディスプレイ及びキーボード(タッチ式ディスプレイを含み)などにより実現される。操作部38は、インストルメントパネルや座席100の周囲等の座席100に着座した乗員が操作可能な位置に配置されており、操作部38では、ディスプレイに各種の情報が表示され、表示に応じて乗員が入力する情報を受け付ける。
【0051】
操作部38において入力される情報には、各ハンドル50(特に、ハンドル50D~50F)についての操作位置、乗員の好みのハンドル50が含まれる。また、操作部38は、ハンドル50が用いられずに自動運転車両10が走行する自動運転と、乗員によるハンドル50の操作に応じて車自動運転車両10を走行させる運転(以下、非自動運転又は手動運転)との切り替えを受け付ける。
【0052】
取得部30は、所定の時間間隔でGPS装置24から自動運転車両10の位置情報を取得する。また、取得部30は、操作部38を介して乗員により入力される各種の情報を取得する。この際、取得部30は、乗員情報を記憶部36に記憶させる。
【0053】
制御部34は、移動機構40を制御して、ハンドル50の各々を格納位置と操作位置との間を移動させる。この際、制御部34は、移動機構40のモータ等のアクチュエータの作動を制御することで、ハンドル50を格納位置と操作位置との間で移動させる。移動機構40は、例えば、ハンドル50Aやハンドル50Bが座席100の側部の操作体収納部110に格納されている場合、ハンドル50を操作体収納部110内の格納位置と、座席100の前側の操作位置との間を移動させる。
【0054】
移動機構40には、折り畳み式のアーム等を適用し得る。移動機構40では、アームの先端部にハンドル50が取り付けられ、アームの回転や伸縮によりハンドル50が格納位置と操作位置との間を移動されて、各々の移動位置に配置される。また、ハンドル50の操作位置は、操作態様及び形態に応じて定められればよく、ハンドル50の各々に対する移動機構40の構成は、ハンドル50の形態、格納位置(操作体収納部110)、及びハンドル50の操作位置に応じた各種の構成を適用できる。
【0055】
判定部32は、取得部30により取得された自動運転車両10の位置情報に基づいて、自動運転車両10がハンドル50の装備が必要な地域外から地域内に進入するか否か、及び自動運転車両10がハンドル50の装備が必要な地域内から地域外に進入したか否かを判定する。また、判定部32は、自動運転車両10がハンドル50の装備が必要な地域内に進入すると判定した場合、その地域でハンドル50についての操作態様が規定されているかを判定する。
【0056】
制御部34は、判定部32において自動運転車両10がハンドル50の装備(操作位置への配置)が必要な地域内に進入すると判定されると、進入する地域で規定されている操作態様のハンドル50を操作位置に配置する。また、制御部34は、ハンドル50の操作態様が規定されていない場合、乗員により設定されているハンドル50を操作位置に配置する。
【0057】
図5には、制御装置22における処理の概略が流れ図にて示されている。
図5のフローチャートは、制御装置22において繰り返し実行され、ステップS10において、取得部30は、GPS装置24から自動運転車両10の位置情報を取得する。また、ステップS12において、取得部30は、現在の地域(走行中の地域)、及び進行先の地域の地域情報を取得する。なお、進行先の地域は、自動運転車両の進行方向に応じて判断してもよく、ナビゲーション機能により予め設定している目的地に向けて走行している場合には、案内経路上における次の地域が適用される。
【0058】
次に、ステップS14において、判定部32は、ステップS10で取得された自動運転車両10の位置情報、及びステップS12で取得された地域情報に基づいて、自動運転車両10の位置がハンドル50の装備が必要な地域外からハンドル50の装備が必要な地域内に進入するか否かを判定する。
【0059】
ハンドル50の装備が必要な地域に進入する場合、判定部32は、ステップS14において肯定判定する。これにより、ステップS16に移行すると、判定部32は、装備するハンドル50について操作態様が規定されているか否かを確認する。
【0060】
ステップS16において、自動運転車両10がこれから進入する地域において装備するハンドル50の操作態様が、例えば、回転操作されることで操舵されるステアリングホイール等に定められているとことで、判定部32においてステップS16されると、処理はステップS18に移行する。
【0061】
ステップS18において、制御部34は、移動機構40を制御し、規定されている操作態様に対応するハンドル50を格納位置から移動させ、そのハンドル50の操作位置に配置させることで装備させる。例えば、ステアリングホイールと同様の操作態様のハンドル50(ハンドル50A又はハンドル50B)を装備するように規定されている場合、自動運転車両10では、ハンドル50A又はハンドル50Bが装備される。この際、乗員により好みで予めハンドル50Bを装備するように設定されていれば、自動運転車両10にはハンドル50Bが装備される。
【0062】
これにより、自動運転車両10では、新たに進入する地域の規定を満たすようにハンドル50が装備され、ステップS18の処理が終了すると、このフローチャートが一旦終了される。
【0063】
一方、地域情報においてハンドル50を装備することは規定されているが、操作態様についての規定がなければ、判定部32は、ステップS16において否定判定する。これにより、ステップS20に移行すると、制御部34は乗員情報を取得し、ステップS22において、制御部34は、乗員が設定しているハンドル50を格納位置から移動させて、ハンドル50の操作位置に配置する。なお、乗員がハンドル50を設定していない場合、制御部34は、操作部38を用いて乗員にハンドル50の選択を要求し、乗員が選択したハンドル50を操作位置に配置する。
【0064】
また、自動運転車両10がハンドル50の装備の必要ない地域を継続して走行するなど(装備が規定されている地域に進入しないか、進入迄に時間的な余裕がある場合等)、判定部32は、ステップS14で否定判定して、ステップS24へ移行する。ステップS24において、取得部30は、乗員がハンドル50を使用するためにハンドル50の操作位置への装備を要求しているか否かを判断する。この際、乗員がハンドル50の操作位置への配置(装備)を要求していなければ、取得部30がステップS24において否定判定して、この処理を一旦終了する。
【0065】
これに対して、乗員がハンドル50の操作位置への配置を要求すると、取得部30がステップS24において肯定判定する。これにより、ステップS20に移行することで、乗員の設定したハンドル50が操作位置に配置される。
【0066】
これにより、自動運転車両10では、操作に応じた走行制御が可能となり、乗員がハンドル50を操作することで、走行制御装置26は、ハンドル50の操作に応じた走行制御を開始する。なお、地域情報に基づいて操作位置に配置されたハンドル50は、装備が必要な地域から必要としない地域に進入することで、制御部34の制御により格納位置に戻される。また、乗員の要求に基づいて操作位置に配置されたハンドル50は、乗員が操作部38等を介して格納を指示することで、制御部34により格納位置(操作体収納部)に戻される。
【0067】
このように自動運転車両10では、ハンドル50の装備が必要とされる地域に進入する際に、ハンドル50が操作位置に配置されて装備される。また、自動運転車両10では、必要とするハンドル50に対して操作形態が規定されていると、規定された操作形態を満たすハンドル50が操作位置に配置されて装備される。これにより、自動運転車両10では、ハンドル50の装備が必要とされる地域を走行する際に、地域の規定を満たすことができる。
【0068】
また、自動運転車両10では、乗員の運転操作に応じた走行が可能となっており、自動運転車両10では、乗員の指示によりハンドル50を操作位置に配置する。また、自動運転車両10では、操作形態や形態(形状)の異なる複数のハンドル50を備えており、操作位置に配置するハンドル50を乗員が指定できる。
【0069】
さらに、ハンドル50は、一般的なステアリングホイールとされたハンドル50A、レーシング感覚で操作できるハンドル50B、及びゲーム感覚で操作できるハンドル50C、50Dが含まれる。このため自動運転車両10の乗員は、好みのハンドル50を選択して運転操作を楽しむことができる。
【0070】
また、自動運転車両10では、乗員情報を乗員ごとに記憶できる。このため、自動運転車両10が所謂シェアリングカーであっても、自身の所有する車両と同様の感覚で使用できる。
【0071】
また、自動運転車両10では、ハンドル50を格納位置に格納させておくことができるので、車室内の居住空間をより広く快適に設計することができる。
【0072】
なお、本実施形態では、車両としての自動運転車両10を例に説明した。しかしながら、制御システム20は、地上を走行する車両に限らず、水上を走行する移動体に適用してもよく、地上や水上を浮いた状態で走行する移動体に適用してもよい。
【0073】
図6は、制御装置22として機能するコンピュータ1200のハードウェア構成の一例が概略構成図にて示されている。コンピュータ1200にインストールされたプログラムは、コンピュータ1200を、本実施形態に係る装置の1又は複数の「部」として機能させ、又はコンピュータ1200に、本実施形態に係る装置に関連付けられるオペレーション又は当該1又は複数の「部」を実行させることができ、及び/又はコンピュータ1200に、本実施形態に係るプロセス又は当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ1200に、本明細書に記載のフローチャート及びブロック図のブロックのうちのいくつか又はすべてに関連付けられた特定のオペレーションを実行させるべく、CPU1212によって実行されてよい。
【0074】
本実施形態によるコンピュータ1200は、CPU1212、RAM1214、及びグラフィックコントローラ1216を含み、それらはホストコントローラ1210によって相互に接続されている。コンピュータ1200はまた、通信インタフェース1222、記憶装置1224、DVDドライブ、及びICカードドライブのような入出力ユニットを含み、それらは入出力コントローラ1220を介してホストコントローラ1210に接続されている。DVDドライブは、DVD-ROMドライブ及びDVD-RAMドライブ等であってよい。記憶装置1224は、ハードディスクドライブ及びソリッドステートドライブ等であってよい。コンピュータ1200はまた、ROM1230及びキーボードのようなレガシの入出力ユニットを含み、それらは入出力チップ1240を介して入出力コントローラ1220に接続されている。
【0075】
CPU1212は、ROM1230及びRAM1214内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。グラフィックコントローラ1216は、RAM1214内に提供されるフレームバッファ等又はそれ自体の中に、CPU1212によって生成されるイメージデータを取得し、イメージデータがディスプレイデバイス1218上に表示されるようにする。
【0076】
通信インタフェース1222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。記憶装置1224は、コンピュータ1200内のCPU1212によって使用されるプログラム及びデータを格納する。DVDドライブは、プログラム又はデータをDVD-ROM等から読み取り、記憶装置1224に提供する。ICカードドライブは、プログラム及びデータをICカードから読み取り、及び/又はプログラム及びデータをICカードに書き込む。
【0077】
ROM1230はその中に、アクティブ化時にコンピュータ1200によって実行されるブートプログラム等、及び/又はコンピュータ1200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。入出力チップ1240はまた、様々な入出力ユニットをUSBポート、パラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入出力コントローラ1220に接続してよい。
【0078】
プログラムは、DVD-ROM又はICカードのようなコンピュータ可読記憶媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体から読み取られ、コンピュータ可読記憶媒体の例でもある記憶装置1224、RAM1214、又はROM1230にインストールされ、CPU1212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ1200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置又は方法が、コンピュータ1200の使用に従い情報のオペレーション又は処理を実現することによって構成されてよい。
【0079】
例えば、通信がコンピュータ1200及び外部デバイス間で実行される場合、CPU1212は、RAM1214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インタフェース1222に対し、通信処理を命令してよい。通信インタフェース1222は、CPU1212の制御の下、RAM1214、記憶装置1224、DVD-ROM、又はICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、又はネットワークから受信した受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ領域等に書き込む。
【0080】
また、CPU1212は、記憶装置1224、DVDドライブ(DVD-ROM)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイル又はデータベースの全部又は必要な部分がRAM1214に読み取られるようにし、RAM1214上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU1212は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックしてよい。
【0081】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、及びデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理を受けてよい。CPU1212は、RAM1214から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプのオペレーション、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM1214に対しライトバックする。また、CPU1212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU1212は、当該複数のエントリの中から、第1の属性の属性値が指定されている条件に一致するエントリを検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0082】
上で説明したプログラム又はソフトウエアモジュールは、コンピュータ1200上又はコンピュータ1200近傍のコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワーク又はインターネットに接続されたサーバシステム内に提供されるハードディスク又はRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読記憶媒体として使用可能であり、それによりプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ1200に提供する。
【0083】
本実施形態におけるフローチャート及びブロック図におけるブロックは、オペレーションが実行されるプロセスの段階又はオペレーションを実行する役割を持つ装置の「部」を表わしてよい。特定の段階及び「部」が、専用回路、コンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプログラマブル回路、及び/又はコンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプロセッサによって実装されてよい。専用回路は、デジタル及び/又はアナログハードウェア回路を含んでよく、集積回路(IC)及び/又はディスクリート回路を含んでよい。プログラマブル回路は、例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、及びプログラマブルロジックアレイ(PLA)等のような、論理積、論理和、排他的論理和、否定論理積、否定論理和、及び他の論理演算、フリップフロップ、レジスタ、並びにメモリエレメントを含む、再構成可能なハードウェア回路を含んでよい。
【0084】
コンピュータ可読記憶媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよく、その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読記憶媒体は、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。コンピュータ可読記憶媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(登録商標)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
【0085】
コンピュータ可読命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、又はSmalltalk(登録商標)、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語のような従来の手続型プログラミング言語を含む、1又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコード又はオブジェクトコードのいずれかを含んでよい。
【0086】
コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路が、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を生成するために当該コンピュータ可読命令を実行すべく、ローカルに又はローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路に提供されてよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。
【0087】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0088】
特許請求の範囲、明細書、及び図面中において示した装置、システム、プログラム、及び方法における動作、手順、ステップ、及び段階などの各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」などと明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、及び図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」などを用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0089】
10 自動運転車両、20 制御システム、22 制御装置、24 GPS装置、26 走行制御装置、30 取得部、32 判定部、34 制御部、36 記憶部、38 操作部、40 移動機構、50(50A~50F) ハンドル、60 十字キー、64 操作スティック、110 操作体収納部。