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2024-58547セグメント式可適応信号調整回路及び測定装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024058547
(43)【公開日】2024-04-25
(54)【発明の名称】セグメント式可適応信号調整回路及び測定装置
(51)【国際特許分類】
   H03M 1/12 20060101AFI20240418BHJP
【FI】
H03M1/12 A
H03M1/12 C
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023054045
(22)【出願日】2023-03-29
(31)【優先権主張番号】202222691926.2
(32)【優先日】2022-10-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202211251346.X
(32)【優先日】2022-10-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】523116767
【氏名又は名称】惠州億緯▲り▼能股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100166729
【弁理士】
【氏名又は名称】武田 幸子
(72)【発明者】
【氏名】胡 俊
【テーマコード(参考)】
5J022
【Fターム(参考)】
5J022AA01
5J022BA08
5J022CB01
(57)【要約】      (修正有)
【課題】電圧サンプリング調整の適用サンプリング範囲を増加し、サンプリング精度及び汎用性を向上させ、電圧サンプリング回路の適用ケースを拡大することができるセグメント式可適応信号調整回路及び測定装置を提供する。
【解決手段】セグメント電圧しきい値回路100は、各電圧閾値サブ回路が対応する電圧閾値信号を出力し、セグメント電圧調整回路200では各セグメント電圧調整サブ回路が対応するオン信号に応じて、入力電圧信号を調整して、出力電圧信号を得、選択回路が入力電圧信号と、大きさの異なる閾値が予め設定された各電圧閾値信号を受信して、入力電圧信号の電圧値と各電圧閾値信号の閾値を比較し、比較結果に応じて、対応するオン信号を出力することで、マルチセグメント式可適応電圧信号調整を実現する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも二つの電圧しきい値サブ回路を含み、各前記電圧しきい値サブ回路が対応する電圧しきい値信号を出力するように構成され、各前記電圧しきい値信号に大きさの異なるしきい値が予め設定されているセグメント電圧しきい値回路と、
複数のセグメント電圧調整サブ回路を含み、各前記セグメント電圧調整サブ回路が対応するオン信号に応じて、入力電圧信号を調整して、出力電圧信号を得るように構成されるセグメント電圧調整回路と、
前記セグメント電圧しきい値回路と前記セグメント電圧調整回路にそれぞれ接続され、前記入力電圧信号と各前記電圧しきい値信号とを受信して、前記入力電圧信号の電圧値と各前記電圧しきい値信号のしきい値とを比較し、比較結果に応じて、対応するオン信号を出力するように構成される選択回路と、
を備えることを特徴とするセグメント式可適応信号調整回路。
【請求項2】
前記セグメント電圧しきい値回路は少なくとも第1のセグメント電圧しきい値サブ回路及び第2のセグメント電圧しきい値サブ回路を含み、前記第1のセグメント電圧しきい値サブ回路が第1の電圧しきい値信号を出力するように構成され、前記第2のセグメント電圧しきい値サブ回路は第2の電圧しきい値信号を出力するように構成され、前記第1の電圧しきい値信号のしきい値が前記第2の電圧しきい値信号のしきい値より小さいものであり、
前記セグメント電圧調整回路は少なくとも第1のセグメント電圧調整サブ回路、第2のセグメント電圧調整サブ回路及び第3のセグメント電圧調整サブ回路を含み、前記第1のセグメント電圧調整サブ回路が受信した第1のオン信号に応じて、前記入力電圧信号を調整して、第1の出力電圧信号を出力するように構成され、前記第2のセグメント電圧調整サブ回路が受信した第2のオン信号に応じて、前記入力電圧信号を調整して、第2の出力電圧信号を出力するように構成され、前記第3のセグメント電圧調整サブ回路が受信した第3のオン信号に応じて、前記入力電圧信号を調整して、第3の出力電圧信号を出力するように構成され、
前記選択回路は、入力電圧信号、前記第1の電圧しきい値信号及び前記第2の電圧しきい値信号を受信するように構成され、前記選択回路はさらに、前記入力電圧信号の電圧値が前記第1の電圧しきい値信号のしきい値よりも小さい場合に、前記第1のオン信号を出力し、前記入力電圧信号の電圧値が前記第1の電圧しきい値信号のしきい値よりも大きく、かつ、前記第2の電圧しきい値信号のしきい値よりも小さい場合に、前記第2のオン信号を出力し、前記入力電圧信号の電圧値が前記第2の電圧しきい値信号のしきい値よりも大きい場合に、前記第3のオン信号を出力するように構成される
ことを特徴とする請求項1に記載のセグメント式可適応信号調整回路。
【請求項3】
前記選択回路は第1の比較器、第2の比較器、第3の比較器、第4の比較器、第1のスイッチトランジスタ及び第2のスイッチトランジスタを含み、
前記第1の比較器の第1の入力端は前記入力電圧信号を受信するために用いられ、前記第1の比較器の第2の入力端は前記第1のセグメント電圧しきい値サブ回路の出力端に接続され、前記第1の比較器の出力端は第1のセグメント電圧調整サブ回路に接続され、前記第1のセグメント電圧しきい値サブ回路の電源端は直流電力供給電源に接続するために用いられ、
前記第2の比較器の第1の入力端は前記第1のセグメント電圧しきい値サブ回路の出力端に接続され、前記第2の比較器の第2の入力端は前記入力電圧信号を受信するために用いられ、前記第2の比較器の出力端は前記第1のスイッチトランジスタのゲート、前記第2のスイッチトランジスタのゲートにそれぞれ接続され、
前記第3の比較器の第1の入力端は前記第2のセグメント電圧しきい値サブ回路の出力端に接続され、前記第3の比較器の第2の入力端は前記第1のスイッチトランジスタのソースに接続され、前記第3の比較器の出力端は前記第3のセグメント電圧調整サブ回路に接続され、
前記第4の比較器の第1の入力端は前記第1のスイッチトランジスタのソースに接続され、前記第4の比較器の第2の入力端は前記第2のセグメント電圧しきい値サブ回路の出力端に接続され、前記第4の比較器の出力端は前記第2のセグメント電圧調整サブ回路に接続され、
前記第1のスイッチトランジスタのドレインは前記入力電圧信号を受け入れるために用いられ、前記第2のスイッチトランジスタのドレインは前記直流電力供給電源に接続され、前記第2のスイッチトランジスタのソースは前記第2のセグメント電圧しきい値サブ回路の電源端に接続されることを特徴とする請求項2に記載のセグメント式可適応信号調整回路。
【請求項4】
前記第1のセグメント電圧しきい値サブ回路は第1の抵抗器及び第2の抵抗器を含み、
前記第1の抵抗器の第1の端は前記直流電力供給電源に接続され、前記第1の抵抗器の第2の端は前記第2の抵抗器の第1の端に接続され、前記第2の抵抗器の第2の端はアースに接続され、前記第1の比較器の第2の入力端、前記第2の比較器の第1の入力端はそれぞれ前記第1の抵抗器の第2の端と前記第2の抵抗器の第1の端との間に接続されることを特徴とする請求項3に記載のセグメント式可適応信号調整回路。
【請求項5】
前記第2のセグメント電圧しきい値サブ回路は第3の抵抗器及び第4の抵抗器を含み、
前記第3の抵抗器の第1の端は前記第2のスイッチトランジスタのソースに接続され、前記第3の抵抗器の第2の端は前記第4の抵抗器の第1の端に接続され、前記第4の抵抗器の第2の端はアースに接続され、前記第3の比較器の第1の入力端、前記第4の比較器の第2の入力端はそれぞれ前記第3の抵抗器の第2の端と前記第4の抵抗器の第1の端との間に接続されることを特徴とする請求項4に記載のセグメント式可適応信号調整回路。
【請求項6】
前記第1のセグメント電圧調整サブ回路は第3のスイッチトランジスタ及び第1の比例演算増幅サブ回路を含み、
前記第3のスイッチトランジスタのゲートは前記第1の比較器の出力端に接続され、前記第3のスイッチトランジスタのドレインは前記入力電圧信号を受け入れるために用いられ、前記第3のスイッチトランジスタのソースは前記第1の比例演算増幅サブ回路の非反転入力端に接続され、前記第1の比例演算増幅サブ回路の出力端は第1の比例増幅電圧信号を出力するように構成されることを特徴とする請求項3から5のいずれか一項に記載のセグメント式可適応信号調整回路。
【請求項7】
前記第2のセグメント電圧調整サブ回路は第4のスイッチトランジスタ、第2の比例演算増幅サブ回路、第1の差動増幅サブ回路及び第1の連続出力調節回路を含み、
前記第4のスイッチトランジスタのゲートは前記第4の比較器の出力端に接続され、前記第4のスイッチトランジスタのドレインは前記入力電圧信号を受け入れるために用いられ、前記第4のスイッチトランジスタのソースは前記第2の比例演算増幅サブ回路の非反転入力端に接続され、前記第2の比例演算増幅サブ回路の出力端は前記第1の差動増幅サブ回路の非反転入力端に第2の比例増幅電圧信号を伝送するように構成され、前記第1の差動増幅サブ回路の反転入力端は前記第1の連続出力調節回路に接続され、前記第1の差動増幅サブ回路の出力端は調節された第2の比例増幅電圧信号を出力するように構成されることを特徴とする請求項6に記載のセグメント式可適応信号調整回路。
【請求項8】
前記第3のセグメント電圧調整サブ回路は第5のスイッチトランジスタ、第3の比例演算増幅サブ回路、第2の差動増幅サブ回路及び第2の連続出力調節回路を含み、
前記第5のスイッチトランジスタのゲートは前記第3の比較器の出力端に接続され、前記第5のスイッチトランジスタのドレインは前記入力電圧信号を受け入れるために用いられ、前記第5のスイッチトランジスタのソースは前記第3の比例演算増幅サブ回路の非反転入力端に接続され、前記第3の比例演算増幅サブ回路の出力端は前記第2の差動増幅サブ回路の非反転入力端に第3の比例増幅電圧信号を伝送するように構成され、前記第2の差動増幅サブ回路の反転入力端は前記第2の連続出力調節回路に接続され、前記第2の差動増幅サブ回路の出力端は調節された第3の比例増幅電圧信号を出力するように構成されることを特徴とする請求項7に記載のセグメント式可適応信号調整回路。
【請求項9】
前記第1の連続出力調節回路は第5の抵抗器及び第6の抵抗器を含み、前記第2の連続出力調節回路は第7の抵抗器及び第8の抵抗器を含み、
前記第5の抵抗器の第1の端は前記直流電力供給電源に接続され、前記第5の抵抗器の第2の端は前記第6の抵抗器の第1の端に接続され、前記第6の抵抗器の第2の端はアースに接続され、前記第1の差動増幅サブ回路の反転入力端は前記第5の抵抗器の第2の端と前記第6の抵抗器の第1の端との間に接続され、
前記第7の抵抗器の第1の端は前記直流電力供給電源に接続され、前記第7の抵抗器の第2の端は前記第8の抵抗器の第1の端に接続され、前記第8の抵抗器の第2の端はアースに接続され、前記第2の差動増幅サブ回路の反転入力端は前記第7の抵抗器の第2の端と前記第8の抵抗器の第1の端との間に接続されることを特徴とする請求項8に記載のセグメント式可適応信号調整回路。
【請求項10】
請求項1から5のいずれか一項に記載のセグメント式可適応信号調整回路を備えることを特徴とする信号測定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、信号調整技術の分野に関し、特に、セグメント式可適応信号調整回路及び測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
信号調整回路は、アナログ信号をデータ収集、制御プロセス、計算・表示・読み出し等の実行に使用可能なデジタル信号に変換する回路である。電圧信号のサンプリング調整は、信号調整回路の主要な構成部分である。
【0003】
実際の電圧サンプリング中、入力電圧の範囲は非常に広い。入力電圧が過大である場合、サンプリング回路の測定範囲を超えることになり、入力電圧が過小である場合、サンプリング精度の不足又はサンプリングできないことを招く。通常、同じ増幅率で入力電圧を増幅してサンプリングするが、サンプリング精度が低く、且つサンプリングの汎用性が低下する。マイクロコントローラでセグメント化してサンプリングするように制御すると、回路は比較的に複雑で、コストが高くなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これに鑑みて、上記従来の電圧サンプリング調整方式に存在する問題に対して、電圧サンプリング調整の適用サンプリング範囲を増加し、サンプリング精度及び汎用性を向上させ、電圧サンプリング回路の適用ケースを拡大することができるセグメント式可適応信号調整回路及び測定装置を提供する必要がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の側面において、本出願は、
少なくとも二つの電圧しきい値サブ回路を含み、各電圧しきい値サブ回路が対応する電圧しきい値信号を出力するように構成され、各電圧しきい値信号に大きさの異なるしきい値が予め設定されているセグメント電圧しきい値回路と、
複数のセグメント電圧調整サブ回路を含み、各セグメント電圧調整サブ回路が対応するオン信号に応じて、入力電圧信号を調整して、出力電圧信号を得るように構成されるセグメント電圧調整回路と、
セグメント電圧しきい値回路とセグメント電圧調整回路にそれぞれ接続され、入力電圧信号と各電圧しきい値信号とを受信して、入力電圧信号の電圧値と各電圧しきい値信号のしきい値とを比較し、比較結果に応じて、対応するオン信号を出力するように構成される選択回路と、を備えるセグメント式可適応信号調整回路を提供する。
【0006】
オプションとして、セグメント電圧しきい値回路は少なくとも第1のセグメント電圧しきい値サブ回路及び第2のセグメント電圧しきい値サブ回路を含み、第1のセグメント電圧しきい値サブ回路が第1の電圧しきい値信号を出力するように構成され、第2のセグメント電圧しきい値サブ回路は第2の電圧しきい値信号を出力するように構成され、第1の電圧しきい値信号のしきい値が第2の電圧しきい値信号のしきい値より小さいものであり、
セグメント電圧調整回路は少なくとも第1のセグメント電圧調整サブ回路、第2のセグメント電圧調整サブ回路及び第3のセグメント電圧調整サブ回路を含み、第1のセグメント電圧調整サブ回路が受信した第1のオン信号に応じて、入力電圧信号を調整して、第1の出力電圧信号を出力するように構成され、第2のセグメント電圧調整サブ回路が受信した第2のオン信号に応じて、入力電圧信号を調整して、第2の出力電圧信号を出力するように構成され、第3のセグメント電圧調整サブ回路が受信した第3のオン信号に応じて、入力電圧信号を調整して、第3の出力電圧信号を出力するように構成され、
選択回路は、入力電圧信号、第1の電圧しきい値信号及び第2の電圧しきい値信号を受信するように構成され、選択回路はさらに、入力電圧信号の電圧値が第1の電圧しきい値信号のしきい値よりも小さい場合に、第1のオン信号を出力し、入力電圧信号の電圧値が第1の電圧しきい値信号のしきい値よりも大きく、かつ、第2の電圧しきい値信号のしきい値よりも小さい場合に、第2のオン信号を出力し、入力電圧信号の電圧値が第2の電圧しきい値信号のしきい値よりも大きい場合に、第3のオン信号を出力するように構成される。
【0007】
オプションとして、選択回路は第1の比較器、第2の比較器、第3の比較器、第4の比較器、第1のスイッチトランジスタ及び第2のスイッチトランジスタを含み、
第1の比較器の第1の入力端は入力電圧信号を受信するために用いられ、第1の比較器の第2の入力端は第1のセグメント電圧しきい値サブ回路の出力端に接続され、第1の比較器の出力端は第1のセグメント電圧調整サブ回路に接続され、第1のセグメント電圧しきい値サブ回路の電源端は直流電力供給電源に接続するために用いられ、
第2の比較器の第1の入力端は第1のセグメント電圧しきい値サブ回路の出力端に接続され、第2の比較器の第2の入力端は入力電圧信号を受信するために用いられ、第2の比較器の出力端は第1のスイッチトランジスタのゲート、第2のスイッチトランジスタのゲートにそれぞれ接続され、
第3の比較器の第1の入力端は第2のセグメント電圧しきい値サブ回路の出力端に接続され、第3の比較器の第2の入力端は第1のスイッチトランジスタのソースに接続され、第3の比較器の出力端は第3のセグメント電圧調整サブ回路に接続され、
第4の比較器の第1の入力端は第1のスイッチトランジスタのソースに接続され、第4の比較器の第2の入力端は第2のセグメント電圧しきい値サブ回路の出力端に接続され、第4の比較器の出力端は第2のセグメント電圧調整サブ回路に接続され、
第1のスイッチトランジスタのドレインは入力電圧信号を受け入れるために用いられ、第2のスイッチトランジスタのドレインは直流電力供給電源に接続され、第2のスイッチトランジスタのソースは第2のセグメント電圧しきい値サブ回路の電源端に接続される。
【0008】
オプションとして、第1のセグメント電圧しきい値サブ回路は第1の抵抗器及び第2の抵抗器を含み、
第1の抵抗器の第1の端は直流電力供給電源に接続され、第1の抵抗器の第2の端は第2の抵抗器の第1の端に接続され、第2の抵抗器の第2の端はアースに接続され、第1の比較器の第2の入力端、第2の比較器の第1の入力端はそれぞれ第1の抵抗器の第2の端と第2の抵抗器の第1の端との間に接続される。
【0009】
オプションとして、第2のセグメント電圧しきい値サブ回路は第3の抵抗器及び第4の抵抗器を含み、
第3の抵抗器の第1の端は第2のスイッチトランジスタのソースに接続され、第3の抵抗器の第2の端は第4の抵抗器の第1の端に接続され、第4の抵抗器の第2の端はアースに接続され、第3の比較器の第1の入力端、第4の比較器の第2の入力端はそれぞれ第3の抵抗器の第2の端と第4の抵抗器の第1の端との間に接続される。
【0010】
オプションとして、第1のセグメント電圧調整サブ回路は第3のスイッチトランジスタ及び第1の比例演算増幅サブ回路を含み、
第3のスイッチトランジスタのゲートは第1の比較器の出力端に接続され、第3のスイッチトランジスタのドレインは入力電圧信号を受け入れるために用いられ、第3のスイッチトランジスタのソースは第1の比例演算増幅サブ回路の非反転入力端に接続され、第1の比例演算増幅サブ回路の出力端は第1の比例増幅電圧信号を出力するように構成される。
【0011】
オプションとして、第2のセグメント電圧調整サブ回路は第4のスイッチトランジスタ、第2の比例演算増幅サブ回路、第1の差動増幅サブ回路及び第1の連続出力調節回路を含み、
第4のスイッチトランジスタのゲートは第4の比較器の出力端に接続され、第4のスイッチトランジスタのドレインは入力電圧信号を受け入れるために用いられ、第4のスイッチトランジスタのソースは第2の比例演算増幅サブ回路の非反転入力端に接続され、第2の比例演算増幅サブ回路の出力端は第1の差動増幅サブ回路の非反転入力端に第2の比例増幅電圧信号を伝送するように構成され、第1の差動増幅サブ回路の反転入力端は第1の連続出力調節回路に接続され、第1の差動増幅サブ回路の出力端は調節された第2の比例増幅電圧信号を出力するように構成される。
【0012】
オプションとして、第3のセグメント電圧調整サブ回路は第5のスイッチトランジスタ、第3の比例演算増幅サブ回路、第2の差動増幅サブ回路及び第2の連続出力調節回路を含み、
第5のスイッチトランジスタのゲートは第3の比較器の出力端に接続され、第5のスイッチトランジスタのドレインは入力電圧信号を受け入れるために用いられ、第5のスイッチトランジスタのソースは第3の比例演算増幅サブ回路の非反転入力端に接続され、第3の比例演算増幅サブ回路の出力端は第2の差動増幅サブ回路の非反転入力端に第3の比例増幅電圧信号を伝送するように構成され、第2の差動増幅サブ回路の反転入力端は第2の連続出力調節回路に接続され、第2の差動増幅サブ回路の出力端は調節された第3の比例増幅電圧信号を出力するように構成される。
【0013】
オプションとして、第1のセグメント電圧調整サブ回路はさらに第1の電圧追従サブ回路を含み、第2のセグメント電圧調整サブ回路はさらに第2の電圧追従サブ回路を含み、第3のセグメント電圧調整サブ回路はさらに第3の電圧追従サブ回路を含み、
第1の電圧追従サブ回路の非反転入力端は第1の比例演算増幅サブ回路の出力端に接続され、第2の電圧追従サブ回路の非反転入力端は第1の差動増幅サブ回路の出力端に接続され、第3の電圧追従サブ回路の非反転入力端は第2の差動増幅サブ回路の出力端に接続される。
【0014】
オプションとして、第1の連続出力調節回路は第5の抵抗器及び第6の抵抗器を含み、第2の連続出力調節回路は第7の抵抗器及び第8の抵抗器を含み、
第5の抵抗器の第1の端は直流電力供給電源に接続され、第5の抵抗器の第2の端は第6の抵抗器の第1の端に接続され、第6の抵抗器の第2の端はアースに接続され、第1の差動増幅サブ回路の反転入力端は第5の抵抗器の第2の端と第6の抵抗器の第1の端との間に接続され、
第7の抵抗器の第1の端は直流電力供給電源に接続され、第7の抵抗器の第2の端は第8の抵抗器の第1の端に接続され、第8の抵抗器の第2の端はアースに接続され、第2の差動増幅サブ回路の反転入力端は第7の抵抗器の第2の端と第8の抵抗器の第1の端との間に接続される。
【0015】
第2の側面において、本出願は、上記のいずれか一項に記載のセグメント式可適応信号調整回路を備える信号測定装置を提供する。
【発明の効果】
【0016】
上記技術案のうちの一つは以下のような利点及び有益な効果を有する。
上記のセグメント式可適応信号調整回路において、前記回路は、セグメント電圧しきい値回路、セグメント電圧調整回路及び選択回路を備え、セグメント電圧しきい値回路が少なくとも二つの電圧しきい値サブ回路を含み、各電圧しきい値サブ回路が対応する電圧しきい値信号を出力するように構成され、各電圧しきい値信号に大きさの異なるしきい値が予め設定されており、セグメント電圧調整回路が複数のセグメント電圧調整サブ回路を含み、各セグメント電圧調整サブ回路が対応するオン信号に応じて、入力電圧信号を調整して、出力電圧信号を得るように構成され、選択回路がセグメント電圧しきい値回路、セグメント電圧調整回路にそれぞれ接続され、選択回路が入力電圧信号と各電圧しきい値信号を受信して、入力電圧信号の電圧値と各電圧しきい値信号のしきい値を比較し、比較結果に応じて、対応するオン信号を出力するように構成され、このようにマルチセグメント式可適応電圧信号調整を実現する。本出願は電圧信号調整を最適化設計しており、電圧について自動的にセグメント化して調整し、マルチセグメントの電圧調整を柔軟に適応させることで、電圧サンプリング調整の適用サンプリング範囲を増加し、サンプリング精度及び汎用性を向上させ、それにより電圧サンプリング調整の適用ケースを拡大し、回路の汎用性及びサンプリング調整の正確性を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本出願の実施例におけるセグメント式可適応信号調整回路の第1の回路構成の概略図である。
図2】本出願の実施例におけるセグメント式可適応信号調整回路の第2の回路構成の概略図である。
図3】本出願の実施例におけるセグメント式可適応信号調整回路の第3の回路構成の概略図である。
図4】本出願の実施例におけるセグメント式可適応信号調整回路の第4の回路構成の概略図である。
図5】本出願の実施例におけるセグメント式可適応信号調整回路の第5の回路構成の概略図である。
図6】本出願の実施例におけるセグメント式可適応信号調整回路の第6の回路構成の概略図である。
図7】本出願の実施例におけるセグメント式可適応信号調整回路の第7の回路構成の概略図である。
【符号の説明】
【0018】
セグメント電圧しきい値回路100;第1のセグメント電圧しきい値サブ回路110;第2のセグメント電圧しきい値サブ回路120;セグメント電圧調整回路200;第1のセグメント電圧調整サブ回路210;第1の比例演算増幅サブ回路212;第1の電圧追従サブ回路214;第2のセグメント電圧調整サブ回路220;第2の比例演算増幅サブ回路222;第1の差動増幅サブ回路224;第1の連続出力調節回路226;第2の電圧追従サブ回路228;第3のセグメント電圧調整サブ回路230;第3の比例演算増幅サブ回路232;第2の差動増幅サブ回路234;第2の連続出力調節回路236;第3の電圧追従サブ回路238;選択回路300;第1の比較器B1;第2の比較器B2;第3の比較器B3;第4の比較器B4;第1のスイッチトランジスタQ1;第2のスイッチトランジスタQ2;第3のスイッチトランジスタQ3;第4のスイッチトランジスタQ4;第5のスイッチトランジスタQ5;第1の抵抗器R1;第2の抵抗器R2;第3の抵抗器R3;第4の抵抗器R4;第5の抵抗器R5;第6の抵抗器R6;第7の抵抗器R7;第8の抵抗器R8;第9の抵抗器R9;第10の抵抗器R10;第11の抵抗器R11;第12の抵抗器R12;第13の抵抗器R13;第14の抵抗器R14;第15の抵抗器R15;第16の抵抗器R16;第17の抵抗器R17;第18の抵抗器R18;第19の抵抗器R19;第20の抵抗器R20;第21の抵抗器R21;第22の抵抗器R22。
【発明を実施するための形態】
【0019】
当業者が本出願の技術案をより良く理解するために、以下、本出願の実施例の図面を参照しながら、本出願の実施例の技術案を明確かつ完全に説明するが、説明する実施例は本出願の一部の実施例にすぎず、すべての実施例ではないことは明らかである。当業者が本出願における実施例に基づいて創造性労働を行わずに達成される他のすべての実施例は、いずれも本出願による保護範囲内に属すべきである。
【0020】
なお、本出願の明細書および特許請求の範囲ならびに上記の図面における「第1の」、「第2の」などの用語は、類似の対象物を区別するために使用され、必ずしも特定の手順または前後順序を説明するために使用されるものではない。このように使用されるデータは適切な場合に交換されて、ここに説明される本出願の実施例に適用され得ることが理解されるべきである。このほかに、「備える(含む)」および「有する」という用語、ならびにそれらのいかなる変形は、非排他的な包含をカバーすることを意図しており、例えば、一連のステップまたはユニットを包含したプロセス、方法、システム、製品または装置は、必ずしも明示的に列挙されたステップまたはユニットに限定されず、明示的に列挙されていない、またはそれらのプロセス、方法、製品または装置に固有の他のステップまたはユニットを含むことができる。
また、「複数」という用語は、二つ以上を意味するものとする。
【0021】
従来の電圧サンプリング調整方式に存在する上記の問題を解決するために、一つの実施例では、図1に示すように、セグメント式可適応信号調整回路が提供され、このセグメント式可適応信号調整回路は、セグメント電圧しきい値回路100、セグメント電圧調整回路200および選択回路300を備える。
【0022】
セグメント電圧しきい値回路100は少なくとも二つの電圧しきい値サブ回路を含み、各電圧しきい値サブ回路は対応する電圧しきい値信号を出力するように構成され、各電圧しきい値信号に大きさの異なるしきい値が予め設定されており、セグメント電圧調整回路200は複数のセグメント電圧調整サブ回路を含み、各セグメント電圧調整サブ回路は対応するオン信号に応じて、入力電圧信号を調整して、出力電圧信号を得るように構成され、選択回路300はセグメント電圧しきい値回路100、セグメント電圧調整回路200にそれぞれ接続され、選択回路300は入力電圧信号と各電圧しきい値信号を受信して、入力電圧信号の電圧値と各電圧しきい値信号のしきい値を比較し、比較結果に応じて、対応するオン信号を出力するように構成される。
【0023】
ここで、セグメント電圧しきい値回路100は、少なくとも二つの対応する電圧しきい値サブ回路を含んで良い。各電圧しきい値サブ回路はそれぞれ選択回路に接続されており、各電圧しきい値サブ回路に対応する抵抗値を設置することによって、さらに各電圧しきい値サブ回路に対応するしきい値の大きさの電圧しきい値信号を選択回路に出力させることができ、そのうち、各電圧しきい値サブ回路が出力する電圧しきい値信号に大きさの異なるしきい値が予め設定されており、電圧しきい値信号のしきい値とは、対応する電圧しきい値を指す。
【0024】
セグメント電圧調整回路200は、少なくとも三つの対応するセグメント電圧調整サブ回路を含んで良い。各セグメント電圧調整サブ回路はそれぞれ選択回路に接続されており、セグメント電圧調整サブ回路は選択回路から伝送されたオン信号を受信することができ、さらに対応するオン信号に応じて、入力電圧信号を調整し、それにより出力電圧信号が得られる。
【0025】
選択回路300には、入力電圧信号を受信するための入力インタフェースを設けることができる。選択回路300が各電圧しきい値サブ回路にそれぞれ接続されることから、さらに選択回路300は入力電圧信号と各電圧しきい値信号を受信して、入力電圧信号を各電圧しきい値信号とそれぞれ比較し、比較結果に応じて、対応するオン信号を出力することができる。設定されたセグメント電圧範囲の信号調整チャネルによって、入力電圧信号のマルチセグメント式可適応電圧信号調整が実現される。
【0026】
上記実施例では、セグメント電圧しきい値回路100、セグメント電圧調整回路200及び選択回路300を設けて、電圧信号調整を最適化設計しており、電圧について自動的にセグメント化して調整し、マルチセグメントの電圧調整を柔軟に適応させることで、電圧サンプリング調整の適用サンプリング範囲を増加し、サンプリング精度及び汎用性を向上させる。それにより、電圧サンプリング調整の適用ケースを拡大し、回路の汎用性及びサンプリング調整の正確性を向上させる。
【0027】
一つの実施例では、図2に示すように、セグメント式可適応信号調整回路が提供され、このセグメント式可適応信号調整回路は、セグメント電圧しきい値回路100、セグメント電圧調整回路200および選択回路300を備える。セグメント電圧しきい値回路100は、少なくとも第1のセグメント電圧しきい値サブ回路110及び第2のセグメント電圧しきい値サブ回路120を含み、セグメント電圧調整回路200は、少なくとも第1のセグメント電圧調整サブ回路210、第2のセグメント電圧調整サブ回路220及び第3のセグメント電圧調整サブ回路230を含む。
【0028】
第1のセグメント電圧しきい値サブ回路110は第1の電圧しきい値信号を出力するように構成され、第2のセグメント電圧しきい値サブ回路120は第2の電圧しきい値信号を出力するように構成され、第1の電圧しきい値信号のしきい値が第2の電圧しきい値信号のしきい値より小さいものであり、第1のセグメント電圧調整サブ回路210が受信した第1のオン信号に応じて、入力電圧信号を調整して、第1の出力電圧信号を出力するように構成され、第2のセグメント電圧調整サブ回路220が受信した第2のオン信号に応じて、入力電圧信号を調整して、第2の出力電圧信号を出力するように構成され、第3のセグメント電圧調整サブ回路230が受信した第3のオン信号に応じて、入力電圧信号を調整して、第3の出力電圧信号を出力するように構成され、選択回路300は、入力電圧信号、第1の電圧しきい値信号及び第2の電圧しきい値信号を受信するように構成され、選択回路300はさらに、入力電圧信号の電圧値が第1の電圧しきい値信号のしきい値よりも小さい場合に、第1のオン信号を出力し、入力電圧信号の電圧値が第1の電圧しきい値信号のしきい値よりも大きく、かつ、第2の電圧しきい値信号のしきい値よりも小さい場合に、第2のオン信号を出力し、入力電圧信号の電圧値が第2の電圧しきい値信号のしきい値よりも大きい場合に、第3のオン信号を出力するように構成される。
【0029】
ここで、セグメント電圧しきい値回路100は、少なくとも二つの対応するサブ回路を含んでよい。例えば、セグメント電圧しきい値回路100は、第1のセグメント電圧しきい値サブ回路110と、第Nのセグメント電圧しきい値サブ回路とを含んでよく、Nは2以上の正の整数である。例示的に、本出願は、三つのセグメントの電圧範囲に分けて電圧信号調整を行う場合、すなわち、セグメント電圧しきい値回路100は、第1のセグメント電圧しきい値サブ回路110及び第2のセグメント電圧しきい値サブ回路120を含む場合を例にして説明するが、四つのセグメントの電圧範囲にて電圧信号調整を行うと、セグメント電圧しきい値回路100は、三つの対応するサブ回路を含み、五つのセグメントの電圧範囲にて電圧信号調整を行うと、セグメント電圧しきい値回路100は、四つの対応するサブ回路を含み、以後は同様であり、四つ、五つなどより多くのセグメントの電圧範囲での電圧信号調整について、三つのセグメントの電圧範囲での電圧信号調整プロセスを参照することができるが、ここでは説明を省略する。
【0030】
第1のセグメント電圧しきい値サブ回路110は選択回路300に接続されており、第1のセグメント電圧しきい値サブ回路110に抵抗値を設置することにより、さらに第1のセグメント電圧しきい値サブ回路110が選択回路300に第1の電圧しきい値信号を出力できるようになりえる。第2のセグメント電圧しきい値サブ回路120は選択回路300に接続されており、第2のセグメント電圧しきい値サブ回路120に抵抗値を設置することにより、さらに第2のセグメント電圧しきい値サブ回路120が選択回路300に第2の電圧しきい値信号を出力できるようになりえる。そのうち、第1の電圧しきい値信号のしきい値が第2の電圧しきい値信号のしきい値より小さいものであり、第1の電圧しきい値信号のしきい値および第2の電圧しきい値信号のしきい値とは、それぞれ対応する電圧しきい値を指す。
【0031】
セグメント電圧調整回路200は、少なくとも三つの対応するサブ回路を含んでよい。例えば、セグメント電圧調整回路200は、第1のセグメント電圧調整サブ回路210と、第2のセグメント電圧調整サブ回路220と、第Mのセグメント電圧調整サブ回路とを含んでよく、Mは3以上の正の整数である。例示的に、本出願は、三つのセグメントの電圧範囲に分けて電圧信号調整を行う場合、すなわち、セグメント電圧調整回路200は、第1のセグメント電圧調整サブ回路210、第2のセグメント電圧調整サブ回路220および第3のセグメント電圧調整サブ回路230を含む場合を例にして説明するが、四つのセグメントの電圧範囲にて電圧信号調整を行うと、セグメント電圧調整回路200は、四つの対応するサブ回路を含み、五つのセグメントの電圧範囲にて電圧信号調整を行うと、セグメント電圧調整回路200は、五つの対応するサブ回路を含み、以後は同様であり、四つ、五つなどより多くのセグメントの電圧範囲での電圧信号調整について、三つのセグメントの電圧範囲での電圧信号調整プロセスを参照することができるが、ここでは説明を省略する。
【0032】
選択回路300には、入力電圧信号を受信するための入力インタフェースを設けることができる。選択回路300が第1のセグメント電圧しきい値サブ回路110と、第2のセグメント電圧しきい値サブ回路120とにそれぞれ接続されることから、さらに選択回路300は入力電圧信号、第1の電圧しきい値信号および第2の電圧しきい値信号を受信でき、入力電圧信号を第1の電圧しきい値信号、第2の電圧しきい値信号とそれぞれ比較し、比較結果に応じて、入力電圧信号の電圧値が第1の電圧しきい値信号のしきい値よりも小さい場合に、第1のセグメント電圧調整サブ回路210に第1のオン信号を出力し、これにより、第1のセグメント電圧調整サブ回路210は受信した第1のオン信号に応じて、入力電圧信号を調整して、第1の出力電圧信号を出力するようになる。選択回路300は入力電圧信号の電圧値が第1の電圧しきい値信号のしきい値よりも大きく、かつ、第2の電圧しきい値信号のしきい値よりも小さい場合に、第2のオン信号を出力し、これにより、第2のセグメント電圧調整サブ回路220は受信した第2のオン信号に応じて、入力電圧信号を調整して、第2の出力電圧信号を出力するようになる。選択回路300は入力電圧信号の電圧値が第2の電圧しきい値信号のしきい値よりも大きい場合に、第3のオン信号を出力し、これにより、第3のセグメント電圧調整サブ回路230が受信した第3のオン信号に応じて、入力電圧信号を調整して、第3の出力電圧信号を出力するようになり、このように、設定されたセグメント電圧範囲の信号調整チャネルによって、入力電圧信号のマルチセグメント式可適応電圧信号調整が実現される。
【0033】
上記実施例では、セグメント電圧しきい値回路100、セグメント電圧調整回路200及び選択回路300を設けて、電圧信号調整を最適化設計しており、電圧について自動的にセグメント化して調整し、マルチセグメントの電圧調整を柔軟に適応させることで、電圧サンプリング調整の適用サンプリング範囲を増加し、サンプリング精度及び汎用性を向上させる。それにより、電圧サンプリング調整の適用ケースを拡大し、回路の汎用性及びサンプリング調整の正確性を向上させる。
【0034】
一つの例では、図3に示すように、選択回路300は、第1の比較器B1、第2の比較器B2、第3の比較器B3、第4の比較器B4、第1のスイッチトランジスタQ1および第2のスイッチトランジスタQ2を含む。
【0035】
第1の比較器B1の第1の入力端は入力電圧信号を受信するために用いられ、第1の比較器B1の第2の入力端は第1のセグメント電圧しきい値サブ回路110の出力端に接続され、第1の比較器B1の出力端は第1のセグメント電圧調整サブ回路210に接続され、第1のセグメント電圧しきい値サブ回路110の電源端は直流電力供給電源VCCに接続するために用いられる。第2の比較器B2の第1の入力端は第1のセグメント電圧しきい値サブ回路110の出力端に接続され、第2の比較器B2の第2の入力端は入力電圧信号を受信するために用いられ、第2の比較器B2の出力端は第1のスイッチトランジスタQ1のゲート、第2のスイッチトランジスタQ2のゲートにそれぞれ接続される。第3の比較器B3の第1の入力端は第2のセグメント電圧しきい値サブ回路120の出力端に接続され、第3の比較器B3の第2の入力端は第1のスイッチトランジスタQ1のソースに接続され、第3の比較器B3の出力端は前記第3のセグメント電圧調整サブ回路230に接続される。第4の比較器B4の第1の入力端は第1のスイッチトランジスタQ1のソースに接続され、第4の比較器B4の第2の入力端は第2のセグメント電圧しきい値サブ回路120の出力端に接続され、第4の比較器B4の出力端は第2のセグメント電圧調整サブ回路220に接続される。第1のスイッチトランジスタQ1のドレインは入力電圧信号を受け入れるために用いられ、第2のスイッチトランジスタQ2のドレインは直流電力供給電源VCCに接続され、第2のスイッチトランジスタQ2のソースは第2のセグメント電圧しきい値サブ回路120の電源端に接続される。
【0036】
ここで、第1の比較器B1、第2の比較器B2、第3の比較器B3、第4の比較器B4はいずれも演算比較器を採用してもよい。第1のスイッチトランジスタQ1及び第2のスイッチトランジスタQ2は、いずれもMOSトランジスタであってもよく、例えば、第1のスイッチトランジスタQ1及び第2のスイッチトランジスタQ2は、N型MOSトランジスタであってもよい。
【0037】
例示的に、第1の比較器B1、第2の比較器B2、第3の比較器B3、第4の比較器B4は演算比較器を採用し、第1のスイッチトランジスタQ1および第2のスイッチトランジスタQ2はN型MOSトランジスタを採用する場合を例として説明する。第1の比較器B1の第1の入力端とは、第1の比較器B1の反転入力端を指し、第1の比較器B1の第2の入力端とは、第1の比較器B1の非反転入力端を指す。第2の比較器B2の第1の入力端とは、第2の比較器B2の反転入力端を指し、第2の比較器B2の第2の入力端とは、第2の比較器B2の非反転入力端を指す。第3の比較器B3の第1の入力端とは、第3の比較器B3の反転入力端を指し、第3の比較器B3の第2の入力端とは、第3の比較器B3の非反転入力端を指す。第4の比較器B4の第1の入力端とは、第4の比較器B4の反転入力端を指し、第4の比較器B4の第2の入力端とは、第4の比較器B4の非反転入力端を指す。
【0038】
第1のセグメント電圧しきい値サブ回路110の電源端が直流電力供給電源VCCに接続されることから、第1のセグメント電圧しきい値サブ回路110は直流電力供給電源VCCを分圧して、さらに第1の電圧しきい値信号を出力することができる。第1の比較器B1の第1の入力端が入力電圧信号を受信し、第1の比較器B1の第2の入力端は第1の電圧しきい値信号を受信することから、第1の比較器B1は入力電圧信号と第1の電圧しきい値信号の電圧振幅値を比較し、入力電圧信号の電圧振幅値が第1の電圧しきい値信号の電圧振幅値よりも大きい場合、第1のセグメント電圧調整サブ回路210はオフ状態を保持し、入力電圧信号の電圧振幅値が第1の電圧しきい値信号の電圧振幅値よりも小さい場合、第1のセグメント電圧調整サブ回路210に第1のオン信号を伝送し、さらに第1のセグメント電圧調整サブ回路210は受信した第1のオン信号に応じて、入力電圧信号を調整し、第1の出力電圧信号を出力する。例示的に、第1のオン信号は、高レベルの信号であってよい。例えば、第1の比較器B1は、入力電圧信号の電圧振幅値が第1の電圧しきい値信号の電圧振幅値よりも大きい場合、第1のセグメント電圧調整サブ回路210に低レベルの信号を伝送し、さらに第1のセグメント電圧調整サブ回路210がオフ状態を保持し、入力電圧信号の電圧振幅値が第1の電圧しきい値信号の電圧振幅値よりも小さい場合、第1のセグメント電圧調整サブ回路210に高レベルの信号を伝送し、さらに第1のセグメント電圧調整サブ回路210がオンして動作する。
【0039】
第2の比較器B2の第1の入力端が第1の電圧しきい値信号を受信し、第2の比較器B2の第2の入力端が入力電圧信号を受信することから、第2の比較器B2は入力電圧信号と第1の電圧しきい値信号の電圧振幅値を比較し、入力電圧信号の電圧振幅値が第1の電圧しきい値信号の電圧振幅値よりも小さい場合、第1のスイッチトランジスタQ1および第2のスイッチトランジスタQ2の両方はオフして、さらに第2のセグメント電圧調整サブ回路220および第3のセグメント電圧調整サブ回路230はオフ状態を保持する。第2の比較器B2は、入力電圧信号の電圧振幅値が第1の電圧しきい値信号の電圧振幅値よりも大きい場合、第1のスイッチトランジスタQ1と第2のスイッチトランジスタQ2の両方をオンに制御する。例えば、第2の比較器B2は、入力電圧信号の電圧振幅値が第1の電圧しきい値信号の電圧振幅値よりも小さい場合、第1のスイッチトランジスタQ1および第2のスイッチトランジスタQ2のゲートに低レベルの信号を伝送し、さらに第1のスイッチトランジスタQ1および第2のスイッチトランジスタQ2がオフ状態を保持し、入力電圧信号の電圧振幅値が第1の電圧しきい値信号の電圧振幅値よりも大きい場合、第1のスイッチトランジスタQ1および第2のスイッチトランジスタQ2のゲートに高レベルの信号を伝送し、さらに第1のスイッチトランジスタQ1および第2のスイッチトランジスタQ2の両方はオンして動作する。
【0040】
第2のスイッチトランジスタQ2のドレインが直流電力供給電源VCCに接続され、第2のスイッチトランジスタQ2のソースが第2のセグメント電圧しきい値サブ回路120の電源端に接続されることから、第2のスイッチトランジスタQ2がオンすると、第2のセグメント電圧しきい値サブ回路120がオンし、さらに第2のセグメント電圧しきい値サブ回路120はそれぞれ第3の比較器B3の第1の入力端、第4の比較器B4の第2の入力端に第2の電圧しきい値信号を伝送する。第1のスイッチトランジスタQ1のドレインが入力電圧信号を受け入れるために用いられることにより、第2のスイッチトランジスタQ2がオンしている時、第1のスイッチトランジスタQ1もオン状態にあり、そうすると、第3の比較器B3の第1の入力端は第2の電圧しきい値信号を、第3の比較器B3の第2の入力端は入力電圧信号を受信して、第3の比較器B3は入力電圧信号と第2の電圧しきい値信号の電圧振幅値を比較し、入力電圧信号の電圧振幅値が第2の電圧しきい値信号の電圧振幅値よりも小さい場合、第3のセグメント電圧調整サブ回路230はオフ状態を保持し、入力電圧信号の電圧振幅値が第2の電圧しきい値信号の電圧振幅値よりも大きい場合、第3のセグメント電圧調整サブ回路230に第3のオン信号を伝送し、さらに第3のセグメント電圧調整サブ回路230は受信した第3のオン信号に応じて、入力電圧信号を調整し、第3の出力電圧信号を出力する。
【0041】
第1のスイッチトランジスタQ1のドレインが入力電圧信号を受け入れるために用いられることから、第2のスイッチトランジスタQ2がオンしている時、第1のスイッチトランジスタQ1もオン状態にあり、そうすると、第4の比較器B4の第2の入力端は第2の電圧しきい値信号を、第4の比較器B4の第1の入力端は入力電圧信号を受信して、第4の比較器B4は入力電圧信号と第2の電圧しきい値信号の電圧振幅値を比較し、入力電圧信号の電圧振幅値が第2の電圧しきい値信号の電圧振幅値よりも大きい場合、第2のセグメント電圧調整サブ回路220はオフ状態を保持し、入力電圧信号の電圧振幅値が第2の電圧しきい値信号の電圧振幅値よりも小さい場合、第2のセグメント電圧調整サブ回路220に第2のオン信号を伝送し、さらに第2のセグメント電圧調整サブ回路220は受信した第2のオン信号に応じて、入力電圧信号を調整し、第2の出力電圧信号を出力する。
【0042】
上記実施例では、セグメント電圧しきい値回路100、セグメント電圧調整回路200及び選択回路300を設け、選択回路300は、第1の比較器B1、第2の比較器B2、第3の比較器B3、第4の比較器B4、第1のスイッチトランジスタQ1及び第2のスイッチトランジスタQ2を含むことで、複数の入力電圧範囲に分割して、入力電圧信号に比較処理を行い、入力電圧信号の電圧振幅値が対応する入力電圧範囲に入ると、対応する電圧調整サブ回路(第1の電圧調整サブ回路、第2の電圧調整サブ回路及び第3の電圧調整サブ回路)をオンにし、これによりマルチセグメント式可適応電圧信号調整を実現する。本出願は電圧信号調整を最適化設計しており、電圧について自動的にセグメント化して調整し、マルチセグメントの電圧調整を柔軟に適応させることで、電圧サンプリング調整の適用サンプリング範囲を増加し、サンプリング精度及び汎用性を向上させる。それにより、電圧サンプリング調整の適用ケースを拡大し、回路の汎用性及びサンプリング調整の正確性を向上させる。
【0043】
一つの例では、図4に示すように、第1のセグメント電圧しきい値サブ回路110は、第1の抵抗器R1及び第2の抵抗器R2を含む。第1の抵抗器R1の第1の端は直流電力供給電源VCCに接続され、第1の抵抗器R1の第2の端は第2の抵抗器R2の第1の端に接続され、第2の抵抗器R2の第2の端はアースに接続され、第1の比較器B1の第2の入力端、第2の比較器B2の第1の入力端はそれぞれ第1の抵抗器R1の第2の端と第2の抵抗器R2の第1の端との間に接続される。
【0044】
ここで、第1の抵抗器R1と第2の抵抗器R2との上記接続関係に基づいて、第1の抵抗器R1の抵抗値をr1、第2の抵抗器R2の抵抗値をr2、直流電力供給電源VCCの電圧値をvccとすると、第1のセグメント電圧しきい値サブ回路110の第1の電圧しきい値信号の電圧しきい値は、
【数1】
となる。
【0045】
例示的に、第1の抵抗器R1および第2の抵抗器R2は、可変抵抗器であってよい。
【0046】
一つの例では、図4に示すように、第2のセグメント電圧しきい値サブ回路120は、第3の抵抗器R3および第4の抵抗器R4を含む。第3の抵抗器R3の第1の端は第2のスイッチトランジスタQ2のソースに接続され、第3の抵抗器R3の第2の端は第4の抵抗器R4の第1の端に接続され、第4の抵抗器R4の第2の端はアースに接続され、第3の比較器B3の第1の入力端、第4の比較器B4の第2の入力端はそれぞれ第3の抵抗器R3の第2の端と第4の抵抗器R4の第1の端との間に接続される。
【0047】
ここで、第3の抵抗器R3と第4の抵抗器R4との上記接続関係に基づいて、第3の抵抗器R3の抵抗値をr3、第4の抵抗器R4の抵抗値をr4、直流電力供給電源VCCの電圧値をvccとすると、第2のセグメント電圧しきい値サブ回路120の第2の電圧しきい値信号の電圧しきい値は、
【数2】
となる。
【0048】
例示的に、第3の抵抗器R3及び第4の抵抗器R4は、可変抵抗器であってよい。
【0049】
第1のセグメント電圧しきい値サブ回路110及び第2のセグメント電圧しきい値サブ回路120の電圧しきい値に対する設定に基づいて、さらに入力電圧(VIN)の検出範囲を、VIN<VTH1である第1のセグメント、VTH1<VIN<VTH2である第2のセグメント、VIN>VTH2である第3のセグメントという三つのセグメントに分割することができる。
【0050】
一つの例では、図5に示すように、第1のセグメント電圧調整サブ回路210は、第3のスイッチトランジスタQ3および第1の比例演算増幅サブ回路212を含む。第3のスイッチトランジスタQ3のゲートは第1の比較器B1の出力端に接続され、第3のスイッチトランジスタQ3のドレインは入力電圧信号を受け入れるために用いられ、第3のスイッチトランジスタQ3のソースは第1の比例演算増幅サブ回路212の非反転入力端に接続され、第1の比例演算増幅サブ回路212の出力端は第1の比例増幅電圧信号を出力するように構成される。
【0051】
ここで、第1の比例演算増幅サブ回路212は、入力電圧信号に第1のプリセット比例での増幅処理を行うためのものである。
【0052】
入力電圧信号の電圧振幅値VINが第1の電圧しきい値信号の電圧しきい値VTH1よりも小さい場合、第1の比較器B1は高レベルの信号(すなわち第1のオン信号)を出力し、第3のスイッチトランジスタQ3のゲートは第1のオン信号を受信すると、第3のスイッチトランジスタQ3がオンし、第3のスイッチトランジスタQ3のドレインが入力電圧信号を受け入れるために用いられること、第3のスイッチトランジスタQ3のソースが第1の比例演算増幅サブ回路212の非反転入力端に接続されることから、さらに第1の比例演算増幅サブ回路212の非反転入力端は入力電圧信号を受信し、第1の比例演算増幅サブ回路212による第1のプリセット比例増幅処理によって、さらに第1の比例増幅電圧信号を出力する。
【0053】
一つの例では、図5に示すように、第2のセグメント電圧調整サブ回路220は、第4のスイッチトランジスタQ4、第2の比例演算増幅サブ回路222、第1の差動増幅サブ回路224および第1の連続出力調節回路226を含む。第4のスイッチトランジスタQ4のゲートは第4の比較器B4の出力端に接続され、第4のスイッチトランジスタQ4のドレインは入力電圧信号を受け入れるために用いられ、第4のスイッチトランジスタQ4のソースは第2の比例演算増幅サブ回路222の非反転入力端に接続され、第2の比例演算増幅サブ回路222の出力端は第1の差動増幅サブ回路224の非反転入力端に第2の比例増幅電圧信号を伝送するように構成され、第1の差動増幅サブ回路224の反転入力端は第1の連続出力調節回路226に接続され、第1の差動増幅サブ回路224の出力端は調節された第2の比例増幅電圧信号を出力するように構成される。
【0054】
ここで、第2の比例演算増幅サブ回路222は、入力電圧信号に第2のプリセット比例での増幅処理を行うためのものである。第1の差動増幅サブ回路224は、回路対称性の特徴を有し、動作点を安定化させる役割を果たすことができる。第1の連続出力調節回路226は、出力電圧に連続性を持たせるように出力電圧を調節するためのものである。例えば、第1の連続出力調節回路226は、第1の連続出力調節信号を出力するためのものである。
【0055】
入力電圧信号の電圧振幅値VINが第1の電圧しきい値信号の電圧しきい値VTH1よりも大きく、且つ第2の電圧しきい値信号の電圧しきい値VTH2よりも小さい場合、第4の比較器B4は高レベルの信号(すなわち第2のオン信号)を出力し、第4のスイッチトランジスタQ4のゲートは第2のオン信号を受信すると、第4のスイッチトランジスタQ4がオンし、第4のスイッチトランジスタQ4のドレインが入力電圧信号を受け入れるために用いられること、第4のスイッチトランジスタQ4のソースが第2の比例演算増幅サブ回路222の非反転入力端に接続されることから、さらに第2の比例演算増幅サブ回路222の非反転入力端は入力電圧信号を受信し、第2の比例演算増幅サブ回路222による第2のプリセット比例増幅処理によって、さらに第1の差動増幅サブ回路224の非反転入力端に第2の比例増幅電圧信号を伝送する。第1の差動増幅サブ回路224の反転入力端が第1の連続出力調節回路226に接続されることから、さらに第1の差動増幅サブ回路224の反転入力端は第1の連続出力調節信号を受け入れ、第1の差動増幅サブ回路224による差動増幅処理によって、さらに第1の差動増幅サブ回路224の出力端は調節された第2の比例増幅電圧信号を出力する。
【0056】
一つの例では、図5に示すように、第3のセグメント電圧調整サブ回路230は、第5のスイッチトランジスタQ5、第3の比例演算増幅サブ回路232、第2の差動増幅サブ回路234および第2の連続出力調節回路236を含む。第5のスイッチトランジスタQ5のゲートは第3の比較器B3の出力端に接続され、第5のスイッチトランジスタQ5のドレインは入力電圧信号を受け入れるために用いられ、第5のスイッチトランジスタQ5のソースは第3の比例演算増幅サブ回路232の非反転入力端に接続され、第3の比例演算増幅サブ回路232の出力端は第2の差動増幅サブ回路234の非反転入力端に第3の比例増幅電圧信号を伝送するように構成され、第2の差動増幅サブ回路234の反転入力端は第2の連続出力調節回路236に接続され、第2の差動増幅サブ回路234の出力端は調節された第3の比例増幅電圧信号を出力するように構成される。
【0057】
ここで、第3の比例演算増幅サブ回路232は、入力電圧信号に第3のプリセット比例での増幅処理を行うためのものである。第2の差動増幅サブ回路234は回路対称性の特徴を有し、動作点を安定化させる役割を果たすことができる。第2の連続出力調節回路236は、出力電圧に連続性を持たせるように出力電圧を調節するためのものである。例えば、第2の連続出力調節回路236は、第2の連続出力調節信号を出力するためのものである。
【0058】
入力電圧信号の電圧振幅値VINが第2の電圧しきい値信号の電圧しきい値VTH2よりも大きい場合、第3の比較器B3は高レベルの信号(すなわち第3のオン信号)を出力し、第5のスイッチトランジスタQ5のゲートは第3のオン信号を受信すると、第5のスイッチトランジスタQ5がオンし、第5のスイッチトランジスタQ5のドレインが入力電圧信号を受け入れるために用いられること、第5のスイッチトランジスタQ5のソースが第3の比例演算増幅サブ回路232の非反転入力端に接続されることから、さらに第3の比例演算増幅サブ回路232の非反転入力端は入力電圧信号を受信し、第3の比例演算増幅サブ回路232による第3のプリセット比例増幅処理によって、さらに第2の差動増幅サブ回路234の非反転入力端に第3の比例増幅電圧信号を伝送する。第2の差動増幅サブ回路234の反転入力端が第2の連続出力調節回路236に接続されることから、さらに第2の差動増幅サブ回路234の反転入力端は第2の連続出力調節信号を受け入れ、第2の差動増幅サブ回路234による差動増幅処理によって、さらに第2の差動増幅サブ回路234の出力端は調節された第3の比例増幅電圧信号を出力する。
【0059】
電圧信号調整を最適化設計して、電圧について自動的にセグメント化して調整し、マルチセグメントの電圧調整を柔軟に適応させることで、電圧サンプリング調整の適用サンプリング範囲を増加し、サンプリング精度及び汎用性を向上させる。第1の連続出力調節回路226および第2の連続出力調節回路236を設けることにより、電圧出力の連続性を実現し、電圧サンプリング調整の適用ケースを拡大し、回路の汎用性及びサンプリング調整の正確性を向上させる。
【0060】
一つの例では、図6に示すように、第1のセグメント電圧調整サブ回路210は、第1の電圧追従サブ回路214をさらに含み、第2のセグメント電圧調整サブ回路220は、第2の電圧追従サブ回路228をさらに含み、第3のセグメント電圧調整サブ回路230は、第3の電圧追従サブ回路238をさらに含む。第1の電圧追従サブ回路214の非反転入力端は、第1の比例演算増幅サブ回路212の出力端に接続され、第2の電圧追従サブ回路228の非反転入力端は、第1の差動増幅サブ回路224の出力端に接続され、第3の電圧追従サブ回路238の非反転入力端は、第2の差動増幅サブ回路234の出力端に接続される。
【0061】
第1の電圧追従サブ回路214の非反転入力端が第1の比例演算増幅サブ回路212の出力端に接続されることから、第1の電圧追従サブ回路214は緩衝・分離の役割を果たしており、第1の比例演算増幅サブ回路212とバックエンド回路とが互いに影響を与えず、電圧信号調整の信頼性を向上させる。第2の電圧追従サブ回路228の非反転入力端が第1の差動増幅サブ回路224の出力端に接続されることから、第2の電圧追従サブ回路228は緩衝・分離の役割を果たしており、第1の差動増幅サブ回路224とバックエンド回路とが互いに影響を与えず、電圧信号調整の信頼性を向上させる。第3の電圧追従サブ回路238の非反転入力端が第2の差動増幅サブ回路234の出力端に接続されることから、第3の電圧追従サブ回路238は緩衝・分離の役割を果たしており、第2の差動増幅サブ回路234とバックエンド回路とが互いに影響を与えず、電圧信号調整の信頼性を向上させる。
【0062】
一つの例では、図7に示すように、第1の連続出力調節回路226は、第5の抵抗器R5及び第6の抵抗器R6を含み、第2の連続出力調節回路236は、第7の抵抗器R7及び第8の抵抗器R8を含む。
【0063】
第5の抵抗器R5の第1の端は直流電力供給電源VCCに接続され、第5の抵抗器R5の第2の端は第6の抵抗器R6の第1の端に接続され、第6の抵抗器R6の第2の端はアースに接続され、第1の差動増幅サブ回路224の反転入力端は第5の抵抗器R5の第2の端と第6の抵抗器R6の第1の端との間に接続される。第7の抵抗器R7の第1の端は直流電力供給電源VCCに接続され、第7の抵抗器R7の第2の端は第8の抵抗器R8の第1の端に接続され、第8の抵抗器R8の第2の端はアースに接続され、第2の差動増幅サブ回路234の反転入力端は第7の抵抗器R7の第2の端と第8の抵抗器R8の第1の端との間に接続される。
【0064】
ここで、第5の抵抗器R5と第6の抵抗器R6との上記接続関係に基づいて、第5の抵抗器R5の抵抗値をr5、第6の抵抗器R6の抵抗値をr6、直流電力供給電源VCCの電圧値をvccとすると、第1の連続出力調節回路226による第1の連続出力調節信号の電圧調節値は、
【数3】
となる。
【0065】
第7の抵抗器R7と第8の抵抗器R8との上記接続関係に基づいて、第7の抵抗器R7の抵抗値をr7、第8の抵抗器R8の抵抗値をr8、直流電力供給電源VCCの電圧値をvccとすると、第2の連続出力調節回路236による第2の連続出力調節信号の電圧調節値は、
【数4】
となる。
【0066】
例示的に、第5の抵抗器R5及び第6の抵抗器R6は可変抵抗器であってよく、第7の抵抗器R7及び第8の抵抗器R8は可変抵抗器であってよい。
【0067】
一つの例では、図7に示すように、第1のセグメント電圧しきい値サブ回路110は、第1の抵抗器R1及び第2の抵抗器R2を含み、第2のセグメント電圧しきい値サブ回路120は、第3の抵抗器R3及び第4の抵抗器R4を含む。第1の抵抗器R1の抵抗値はr1、第2の抵抗器R2の抵抗値はr2、第3の抵抗器R3の抵抗値はr3、第4の抵抗器R4の抵抗値はr4、第5の抵抗器R5の抵抗値はr5、第6の抵抗器R6の抵抗値はr6、第7の抵抗器R7の抵抗値はr7、第8の抵抗器R8の抵抗値はr8、直流電力供給電源VCCの電圧はvccとする。
【0068】
第1の抵抗器R1の抵抗値r1、第2の抵抗器R2の抵抗値r2、第3の抵抗器R3の抵抗値r3、第4の抵抗器R4の抵抗値r4を設定することにより、さらに第1の電圧しきい値信号の電圧しきい値VTH1及び第2の電圧しきい値信号の電圧しきい値VTH2を以下のとおり設定する。
【数5】
【数6】
【0069】
選択回路300によって、入力電圧VINを第1の電圧しきい値信号の電圧しきい値VTH1及び第2の電圧しきい値信号の電圧しきい値VTH2と比較し、VIN<VTH1の場合、第1のセグメント電圧調整サブ回路210の第3のスイッチトランジスタQ3は閉じられ、第1のスイッチトランジスタQ1及び第2のスイッチトランジスタQ2の両方はオフして、そうすると、第1のセグメント電圧調整サブ回路210がオンして動作し、第2のセグメント電圧調整サブ回路220及び第3のセグメント電圧調整サブ回路230がオフして動作せず、VTH1<VIN<VTH2の場合、第1のスイッチトランジスタQ1、第2のスイッチトランジスタQ2及び第4のスイッチトランジスタQ4はいずれも閉じられ、第3のスイッチトランジスタQ3及び第5のスイッチトランジスタQ5の両方はオフされ、そうすると、第2のセグメント電圧調整サブ回路220はオンして動作し、第1のセグメント電圧調整サブ回路210及び第3のセグメント電圧調整サブ回路230はオフして動作せず、VTH2<VINの場合、第1のスイッチトランジスタQ1、第2のスイッチトランジスタQ2及び第5のスイッチトランジスタQ5はいずれも閉じられ、第3のスイッチトランジスタQ3及び第4のスイッチトランジスタQ4の両方はオフされ、そうすると、第3のセグメント電圧調整サブ回路230がオンして動作し、第1のセグメント電圧調整サブ回路210及び第2のセグメント電圧調整サブ回路220はオフして動作しない。
【0070】
具体的には、図7のように、第1の比例演算増幅サブ回路212は、第1の演算増幅器、第9の抵抗器R9(抵抗値r9)および第10の抵抗器R10(抵抗値r10)を含み、第2の比例演算増幅サブ回路222は、第2の演算増幅器、第11の抵抗器R11(抵抗値r11)および第12の抵抗器R12(抵抗値r12)を含み、第3の比例演算増幅サブ回路232は、第3の演算増幅器、第13の抵抗器R13(抵抗値r13)および第14の抵抗器R14(抵抗値r14)を含む。第1の差動増幅サブ回路224は、第4の演算増幅器、第15の抵抗器R15(抵抗値r15)、第16の抵抗器R16(抵抗値r16)、第17の抵抗器R17(抵抗値r17)および第18の抵抗器R18(抵抗値r18)を含む。第2の差動増幅サブ回路234は、第5の演算増幅器、第19の抵抗器R19(抵抗値r19)、第20の抵抗器R20(抵抗値r20)、第21の抵抗器R21(抵抗値r21)および第22の抵抗器R22(抵抗値r22)を含む。
【0071】
VIN<VTH1の場合、第1のセグメント電圧調整サブ回路210の第3のスイッチトランジスタQ3は閉じられ、第1のスイッチトランジスタQ1と第2のスイッチトランジスタQ2の両方はオフして、そうすると、第1のセグメント電圧調整サブ回路210がオンして動作し、第2のセグメント電圧調整サブ回路220と第3のセグメント電圧調整サブ回路230がオフして動作せず、さらに出力電圧は
【数7】
となり、なお、出力電圧は必要に応じてバイアスされたり、設計比例で増幅されたりしても良い。
【0072】
VTH1<VIN<VTH2の場合、第1のスイッチトランジスタQ1、第2のスイッチトランジスタQ2及び第4のスイッチトランジスタQ4はいずれも閉じられ、第3のスイッチトランジスタQ3及び第5のスイッチトランジスタQ5の両方はオフされ、そうすると、第2のセグメント電圧調整サブ回路220はオンして動作し、第1のセグメント電圧調整サブ回路210及び第3のセグメント電圧調整サブ回路230はオフして動作しない。r15=r16=r17=r18とすると、出力電圧は
【数8】
となる。電圧出力の連続性を実現するために、VTH3電圧は、
【数9】
として設定される。さらに出力電圧は
【数10】
となる。
【0073】
VTH2<VINの場合、第1のスイッチトランジスタQ1、第2のスイッチトランジスタQ2および第5のスイッチトランジスタQ5はいずれも閉じられ、第3のスイッチトランジスタQ3および第4のスイッチトランジスタQ4の両方はオフされ、そうすると、第3のセグメント電圧調整サブ回路230がオンして動作し、第1のセグメント電圧調整サブ回路210および第2のセグメント電圧調整サブ回路220がオフして動作せず、r19=r20=r21=r22とすると、
【数11】
。出力の連続性を実現するために、VTH4電圧は、
【数12】
として設定される。さらに出力電圧は、
【数13】
となる。
【0074】
すなわち、入力電圧VINの調整が実現されて、出力結果は、
【数14】
となる。
【0075】
なお、四つのセグメント、五つのセグメント、六つのセグメント等のマルチセグメントの連続電圧信号調整は、同様の考え方で実現可能である。
【0076】
上記の実施例では、複数の入力電圧範囲に分割して、入力電圧信号に比較処理を行い、入力電圧信号の電圧振幅値が対応する入力電圧範囲に入ると、対応する電圧調整サブ回路(第1の電圧調整サブ回路、第2の電圧調整サブ回路及び第3の電圧調整サブ回路)をオンにし、これによりマルチセグメント式可適応電圧信号調整を実現する。本出願は電圧信号調整を最適化設計しており、電圧について自動的にセグメント化して調整し、マルチセグメントの電圧調整を柔軟に適応させることで、電圧サンプリング調整の適用サンプリング範囲を増加し、サンプリング精度及び汎用性を向上させる。それにより、電圧サンプリング調整の適用ケースを拡大し、回路の汎用性及びサンプリング調整の正確性を向上させる。
【0077】
一つの実施例では、上記のいずれかのセグメント式可適応信号調整回路を備える信号測定装置も提供される。
【0078】
そのうち、上記のセグメント式可適応信号調整回路の具体的な説明は、上述した実施例における説明を参照でき、ここでは説明を省略する。
【0079】
以上の実施例の各技術的特徴は、任意に組み合わせることが可能であるが、説明を簡単にするために、上記実施例の各技術的特徴の全ての可能な組み合わせについては説明しておらず、しかし、これらの技術的特徴の組み合わせは、矛盾しない限り、本明細書に記載された範囲内であるとみなされるべきである。
【0080】
上述した実施例は、本出願のいくつかの実施形態を示しているものに過ぎず、それらが比較的に具体的かつ詳細に説明されているが、それによって特許請求の範囲を制限するものとして理解されることはできない。当業者であれば、本出願の概念から逸脱することなくいくつかの変形および改良を行うこともでき、それらのすべてが本出願による保護範囲に含まれることに留意されたい。したがって、本特許出願による保護範囲は、添付の特許請求の範囲に準じるものとすべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【外国語明細書】