(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024058574
(43)【公開日】2024-04-25
(54)【発明の名称】車両のライトレンズ、車両のライト及びその補正システム
(51)【国際特許分類】
F21S 41/275 20180101AFI20240418BHJP
B60Q 1/04 20060101ALI20240418BHJP
B60Q 1/26 20060101ALI20240418BHJP
F21S 43/20 20180101ALI20240418BHJP
F21W 102/10 20180101ALN20240418BHJP
F21W 102/30 20180101ALN20240418BHJP
F21W 103/20 20180101ALN20240418BHJP
F21W 103/35 20180101ALN20240418BHJP
F21W 103/45 20180101ALN20240418BHJP
【FI】
F21S41/275
B60Q1/04 Z
B60Q1/26 Z
F21S43/20
F21W102:10
F21W102:30
F21W103:20
F21W103:35
F21W103:45
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023123188
(22)【出願日】2023-07-28
(31)【優先権主張番号】10-2022-0132526
(32)【優先日】2022-10-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】591251636
【氏名又は名称】現代自動車株式会社
【氏名又は名称原語表記】HYUNDAI MOTOR COMPANY
【住所又は居所原語表記】12, Heolleung-ro, Seocho-gu, Seoul, Republic of Korea
(71)【出願人】
【識別番号】500518050
【氏名又は名称】起亞株式会社
【氏名又は名称原語表記】KIA CORPORATION
【住所又は居所原語表記】12, Heolleung-ro, Seocho-gu, Seoul, Republic of Korea
(71)【出願人】
【識別番号】515307928
【氏名又は名称】エスエル、コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】SL CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】弁理士法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】パク,ソン ホ
(72)【発明者】
【氏名】チャ,ドン ウン
(72)【発明者】
【氏名】キム,ドン ウ
(72)【発明者】
【氏名】ゾ,ヨン ホ
(72)【発明者】
【氏名】ソ,テ ソク
【テーマコード(参考)】
3K339
【Fターム(参考)】
3K339AA02
3K339AA25
3K339AA28
3K339AA29
3K339BA03
3K339BA04
3K339BA23
3K339CA01
3K339CA02
3K339CA12
3K339CA13
3K339EA05
3K339EA06
3K339GB01
3K339GB21
3K339KA06
3K339MC12
(57)【要約】
【課題】車両のライトレンズ、車両のライト及びその補正システムを提供する。
【解決手段】本発明によれば、透明プラスチック材質のベースパネルと、ベースパネルの外側表面に塗装された外部塗装層と、ベースパネルの内側表面に塗装され、光透過孔が形成された内部塗装層と、を含むライトレンズ;及びライトレンズと離隔して設置された光源;を含み、光源の光は、光透過孔及びベースパネルを介してライトレンズの外部へ透過することを特徴とする車両のライトが紹介される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
透明な材質で形成され、ライトのレンズを構成するパネル状のベースパネルと、
ベースパネルのライトの外側表面に塗装された外部塗装層と、
ベースパネルのライトの内側表面に塗装され、光源の光がベースパネルを介して外部へ透光するように光透過孔が形成された内部塗装層と、を含むことを特徴とする車両のライトレンズ。
【請求項2】
外部塗装層の表面に形成されたクリアコーティング層をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の車両のライトレンズ。
【請求項3】
外部塗装層は、カラーを有する塗装層であって、一定の割合で光源の光を透過するハーフ塗装層であることを特徴とする請求項1に記載の車両のライトレンズ。
【請求項4】
外部塗装層のカラーは、ライトに隣接する車両部品パネルのカラーと同じであることを特徴とする請求項3に記載の車両のライトレンズ。
【請求項5】
外部塗装層は、車両のライトに隣接する車両部品パネルと同じ色相で形成されることにより、光源の未点灯時にはライトが車両の外装の一部となり、光源の点灯時にはライトが目標色座標の光を発生することを特徴とする請求項3に記載の車両のライトレンズ。
【請求項6】
光透過孔は、内部塗装層を貫通するように形成されることにより、光源の光がベースパネルに直接到達するようにすることを特徴とする請求項1に記載の車両のライトレンズ。
【請求項7】
内部塗装層は、ブラックプライマー層であって、光透過孔を除いた部分で光源の光がベースパネルに直接到達しないように遮断することを特徴とする請求項1に記載の車両のライトレンズ。
【請求項8】
ベースパネルは、ライトに隣接する車両部品パネルのベースパネルと同じ材質であり、厚さが同じであることを特徴とする請求項1に記載の車両のライトレンズ。
【請求項9】
外部塗装層は、ライトに隣接する車両部品パネルの外部塗装層と同じカラーであり、厚さが同じであることを特徴とする請求項1に記載の車両のライトレンズ。
【請求項10】
外部塗装層の外表面は、ライトに隣接する車両部品パネルの外部塗装層の外表面と同じ高さの共通の面を成すことを特徴とする請求項1に記載の車両のライトレンズ。
【請求項11】
透明プラスチック材質のベースパネルと、ベースパネルの外側表面に塗装された外部塗装層と、ベースパネルの内側表面に塗装され、光透過孔が形成された内部塗装層と、を含むライトレンズ、及び
ライトレンズと離隔して設置された光源、を含み、
光源の光は、光透過孔及びベースパネルを介してライトレンズの外部へ透過することを特徴とする車両のライト。
【請求項12】
光源の光は、外部塗装層を介して色座標が変更されてライトの外部へ透過することを特徴とする請求項11に記載の車両のライト。
【請求項13】
請求項11に記載の車両のライトを補正するシステムであって、
ライトの光源を制御する光源制御器と、
ライトを介して実現しようとする光の色座標である目標色座標を保存したメモリと、
ライトの外部からライトを介して発散する光の色座標を測定する測定器と、
光源制御器を介して、ライトが目標色座標の光を発生させるように制御し、測定器を介して光の色座標を測定し、目標色座標と測定された色座標との差だけ光源制御器が光源の色座標補正制御を行うようにする補正制御器と、を含むことを特徴とする車両のライト補正システム。
【請求項14】
補正制御器は、目標色座標と測定された色座標との差異値を導出し、色座標の差異値だけ光源制御器が光源の色座標を変更して光を発散するようにすることにより、測定器で測定する光の色座標が目標色座標に到達するようにすることを特徴とする請求項13に記載の車両のライト補正システム。
【請求項15】
外部塗装層の塗膜厚さを測定する検査器をさらに含み、
補正制御器は、検査器で測定した塗膜厚さと基準厚さとの差によって追加補正量を算出し、追加補正量を反映して光源制御器が光源の色座標補正制御を行うようにすることを特徴とする請求項13に記載の車両のライト補正システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のライトレンズ、車両のライト及びその補正システムに関し、さらに具体的には、非点灯の際に車両のボディと同じ色相を形成し、点灯の際にランプとなる技術に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、車両は、夜間走行の際に走行方向の事物をよく見ることができるようにするための用途、及び他の車両やその他の道路利用者に自分の車両の走行状態を知らせるための用途の灯火装置を備える。前照灯とも呼ばれるランプは、車両が進行する前方の進路を照らす機能をする照明灯である。このようなランプは、ヘッドランプ、フォグランプ、方向指示灯、ブレーキ灯、後進灯に分類され、それぞれ路面に対して光を照射する方向が異なるように設定される。このような車両用ランプは、電球から照射された光が前方に照射されることにより識別力を提供するが、最近は、外観デザインの向上のためにライトガイドが適用されることにより、光が特定のイメージをもって照射される。しかしながら、車両のランプは、従来の色相に限定され、デザイン的に限界が発生する。
【0003】
上記の背景技術として説明された事項は、本発明の背景に対する理解を増進するためのもので、当該技術分野における通常の知識を有する者に既に知られている従来技術に該当することを認めるものと受け入れられてはならないだろう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】韓国特許第10-2399480号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、かかる問題点を解決するためになされたもので、その目的は、車両のライトが未点灯の際に車両のボディと同じ色相を形成し、ライトの点灯の際に外部に発散する光を、設計者が設定した目標色座標に設定することができる、車両のライト及びその補正システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明による車両のライトレンズは、透明な材質で形成され、ライトのレンズを構成するパネル状のベースパネルと、ベースパネルのライトの外側表面に塗装された外部塗装層と、ベースパネルのライトの内側表面に塗装され、光源の光がベースパネルを介して外部へ透光するように光透過孔が形成された内部塗装層と、を含むことを特徴とする。
【0007】
外部塗装層の表面に形成されたクリアコーティング層をさらに含むことができる。
【0008】
外部塗装層は、カラーを有する塗装層であって、一定の割合で光源の光を透過するハーフ塗装層である。
【0009】
光源の光は、外部塗装層を介して色座標が変更されてライトの外部へ透過することができる。
【0010】
外部塗装層のカラーは、ライトに隣接する車両部品パネルのカラーと同じにできる。
【0011】
光透過孔は、内部塗装層を貫通するように形成されることにより、光源の光がベースパネルに直接到達するようにすることができる。
【0012】
内部塗装層は、ブラックプライマー層であって、光透過孔を除いた部分で光源の光がベースパネルに直接到達しないように遮断することができる。
【0013】
ベースパネルは、ライトに隣接する車両部品パネルのベースパネルと同じ材質であり、厚さが同じである。
【0014】
外部塗装層は、ライトに隣接する車両部品パネルの外部塗装層と同じカラーであり、厚さが同じである。
【0015】
外部塗装層の外表面は、ライトに隣接する車両部品パネルの外部塗装層の外表面と同じ高さの共通の面を成すことができる。
【0016】
本発明による車両のライトは、透明プラスチック材質のベースパネルと、ベースパネルの外側表面に塗装された外部塗装層、及びベースパネルの内側表面に塗装され、光透過孔が形成された内部塗装層を含むライトレンズと、ライトレンズと離隔して設置された光源と、を含み、光源の光は、光透過孔及びベースパネルを介してライトレンズの外部へ透過することを特徴とする。
【0017】
本発明による車両のライト補正システムは、ライトの光源を制御する光源制御器と、ライトを介して実現しようとする光の色座標である目標色座標を保存したメモリと、ライトの外部からライトを介して発散する光の色座標を測定する測定器と、光源制御器を介して、ライトが目標色座標の光を発生させるように制御し、測定器を介して光の色座標を測定し、目標色座標と測定された色座標との差だけ光源制御器が光源の色座標補正制御を行うようにする補正制御器と、を含むことを特徴とする。
【0018】
補正制御器は、目標色座標と測定された色座標との差異値を導出し、色座標の差異値だけ光源制御器が光源の色座標を変更して光を発散するようにすることにより、測定器で測定する光の色座標が目標色座標に到達するようにすることができる。
【0019】
外部塗装層の塗膜厚さを測定する検査器をさらに含み、補正制御器は、検査器で測定した塗膜厚さと基準厚さとの差によって追加補正量を算出し、追加補正量を反映して光源制御器が光源の色座標補正制御を行うようにすることができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明による車両のライトレンズ、車両のライト及びその補正システムは、車両のライトの未点灯の際にライトレンズの外部塗装層が車両のボディと同じ色相で形成され、ライトレンズと車両の外部パネルとの段差をなくして車両のボディとライトとが一体に形成されるように車両の外観を形成することにより、車両の外観美を向上させることにより車両の商品性を向上させることができる。
また、光源の色相を制御することにより、光源が外部塗装層を透光した後に変更される色座標を制御して目標色座標に到達するようにすることにより、車両のライト色相に関する法規を遵守することができる。また、光源がRGB LEDで形成されて光源の光の色相を制御することにより、別途の追加構成品なしに既存の塗料と設備を用いて外部へ発散する光の色座標を目標色座標に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の一実施形態による車両のライトの断面図である。
【
図3】本発明の一実施形態による車両のライトである。
【
図5】本発明の一実施形態による車両のライト補正システムの構成図である。
【
図6】本発明の一実施形態による車両のライト補正システムの実行順序図である。
【
図7】本発明の一実施形態による車両のライト補正システムの実行順序図である。
【
図8】本発明の一実施形態による車両のライト補正システムの追加補正を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、添付図面を参照して、本明細書に開示された実施形態を詳細に説明する。図面の同一又は類似の構成要素には同一の参照番号を付けた。
【0023】
以下の説明で使用される構成要素に対する接尾辞「モジュール」及び「部」は、明細書作成の容易さのみが考慮されて付与又は混用されるものであって、それ自体が互いに区別される意味又は役割を有するものではない。本明細書に開示された実施形態を説明する際に、関連する公知技術についての具体的な説明が、本明細書に開示された実施形態の要旨を不明瞭にするおそれがあると判断された場合、その詳細な説明は省略する。また、添付図面は、本明細書に開示された実施形態を容易に理解することができるようにするためのものに過ぎず、添付図面によって本明細書に開示された技術的思想が限定されず、本発明の精神及び技術範囲に含まれる全ての変更物、等価物ないし代替物を含むものと理解されるべきである。
【0024】
「第1」、「第2」等の序数を含む用語は、様々な構成要素の説明に使用できるが、これらの構成要素はこれらの用語によって限定されない。これらの用語は、ある構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ使用される。ある構成要素が他の構成要素に「連結されている」或いは「接続されている」と記載された場合、他の構成要素に直接接続されている或いは接続されている可能性もあるが、それらの間に別の構成要素が介在する可能性もあると理解されるべきである。これに対し、ある構成要素が他の構成要素に「直接連結されている」或いは「直接接続されている」と言われる場合、それらの間に別の構成要素が介在しないと理解されるべきである。
【0025】
単数の表現は、文脈上明らかに異なる意味がない限り、複数の表現を含む。本明細書において、「含む」又は「有する」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品、又はこれらの組み合わせが存在することを指定しようとするものであり、1つ又は複数の他の特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品、又はこれらの組み合わせの存在又は付加の可能性を予め排除しないものと理解されるべきである。
【0026】
制御器(Controller)は、担当する機能の制御のために他の制御器やセンサと通信する通信装置、オペレーティング体制、例えばロジック命令や入出力情報などを保存するメモリ、及び担当機能の制御に必要な判断、演算、決定などを行う一つ以上のプロセッサを含むことができる。
【0027】
図1は本発明の一実施形態による車両のライト100の断面図である。
図1を参照して、本発明による車両のライトレンズ1の好適な実施形態について説明する。
図1に示すように、車両のライトレンズ1は複数の層で形成できる。複数の層については具体的に後述する。
【0028】
本発明による車両のライトレンズ1は、透明な材質で形成され、ライト100のレンズを構成するパネル状のベースパネル10と、ベースパネル10のライト100の外側表面に塗装された外部塗装層20と、ベースパネル10のライト100の内側表面に塗装され、光源60の光がベースパネル10を介して外部へ透光するように光透過孔31が形成された内部塗装層30と、を含む。ベースパネル10は、バンパー部から延びるように形成され、透明なプラスチック材質で製造されて光の透過率に優れることにより、光を透過させ、ライト100の内部に配置された光源60を保護することができる。
【0029】
外部塗装層20は、ベースパネル10の外側に塗布されるように形成され、ライト100の内部に配置された光源60の点灯の際に、ベースパネルと外部塗装層20を透過して外部へ光が発散することができる。このとき、外部塗装層20は、カラーを有する塗装層であって、一定の割合で光源60の光を透過するハーフ塗装層であってもよい。
【0030】
図2は、光源60の色座標変換を示す図である。
図2の丸囲み数字1に示すように、光源60から光を発散するとき、光は、透明なベースパネル10を透過したカラーを有するハーフ塗装層である外部塗装層20を透過することにより、ハーフ塗装層の色相を出すことができる。また、外部塗装層20は、車両のライト100に隣接する車両部品パネルの外部塗装層とは同じカラーを有し、同じ厚さを有する。
【0031】
図1に示すように、光源60が未点灯の状態で、外部塗装層20が、車両のライト100に隣接する車両部品パネルと同じ色相で形成されることにより、ライト100が車両の外装の一部となるように車両のデザイン的要素として形成されて車両の外観美を向上させ、光源60の点灯の際にライト100の本役割である光を発散させることができる。また、ベースパネル10は、ライト100に隣接する車両部品パネルのベースパネルと同じ材質であり、厚さが同じであってもよく、外部塗装層20の外表面は、ライト100に隣接する車両部品パネルの外部塗装層の外表面と同じ高さの共通の面を成すことができる。
【0032】
図1に示すように、ベースパネルは、ライト100に隣接する車両部品パネルから同じ材質及び同じ厚さに延びるように形成され、外部塗装層20は、ライト100に隣接する車両部品パネルから同じ色相及び厚さに延びることにより、光源60の未点灯の際にライト100に隣接する車両部品パネルと一体化されることができ、光源60が点灯した状態では、ライト100部分のみ光を発散させることにより、ライト100が認識できる。
【0033】
図1に示すように、内部塗装層30は、ベースパネル10のライト100の内側表面に塗装され、光源60の光がベースパネル10を介して外部へ透光するように光透過孔31が貫設されることにより、光源60から発散する光は、光透過孔31が位置した部分のみ光透過孔31に光が透過することができる。また、光透過孔31は複数個が形成されることにより、設計者所望の位置に光透過孔31を配置させることができる。
【0034】
また、内部塗装層30は、ブラックプライマー層であって、光透過孔31を除いた部分で光源60の光がベースパネル10に直接到達しないように遮断することができる。これにより、光源60から発散する光は光透過孔31のみに透過し、光透過孔31がない部分では光源60の光が外部に発散することが遮断されることにより、光透過孔31の形状を設計者所望の形状に設定して、光源60から発散する光が光透過孔31の形状通りに透過して外部へ発散することができる。
【0035】
内部塗装層30は、光源60の光が透過しないブラックプライマー層で形成されて光が透光することができず、光源60の光は、内部塗装層30の光透過孔31を透過してベースパネル10に直接到達することができる。ベースパネル10に到達した光は、ベースパネル10と外部塗装層20を順次透光して車両の外部へ発散することができる。また、外部塗装層20の表面に形成されたクリアコーティング層40をさらに含むことができる。クリアコーティング層40は、外部塗装層20の外側面を保護するために、外部塗装層の外側面に塗布された薄い層で形成されることにより、外部塗装層20で色相が変更された光がそのまま外部へ透光することができる。
【0036】
また、ライト100とライト100に隣接する車両部品との一体感を向上させるために、
図1に示すように、クリアコーティング層40は、ライト100とライト100に隣接する車両部品に連続的に塗布されることができる。これにより、ライト100の未点灯の際には、ライト100とライト100に隣接する車両部品とは一体に形成されたかの如く見え、ライト100の点灯の際には、ライト100部分のみ光が発散することができる。
【0037】
図3は本発明の一実施形態による車両のライト100を示し、
図4は
図3の側断面図である。
図1~
図4を参照して、本発明による車両のライト100の好適な実施形態について説明する。
【0038】
本発明による車両のライト100は、透明プラスチック材質のベースパネル10、ベースパネル10の外側表面に塗装された外部塗装層20、及びベースパネル10の内側表面に塗装され、光透過孔31が形成された内部塗装層30を含むライトレンズ1と、ライトレンズ1と離隔して設置された光源60と、を含み、光源60の光は、光透過孔31及びベースパネル10を介してライトレンズ1の外部へ透過することができる。
【0039】
図1に示すように、車両のライト100は、本発明による車両のライトレンズ1と、ライトレンズ1の内側に離隔して配置された光源60と、を含み、ライト100と車両の隣接する部品パネルを車両の内部で区分するために、レンズの内側には、光源60側に延びた隔壁50がさらに含まれることができる。隔壁50は、光源60の光がライト100の内部からレンズ側にのみ発散するようにして、光の効率を高めることができる。光源60から発散する光は、ハーフ塗装層で形成された外部塗装層20を透光することにより、色座標が変更されてライト100の外部に透過することができる。
【0040】
図2の丸囲み数字1に示すように、光源60から光が発散してベースパネル10及び外部塗装層20を透過するとき、既存の光源60から発散した光の色座標から変更されて外部へ発散することができる。このとき、光源60は、色相が変更できるRGB LEDで形成されることにより、様々な色相の光が発散することができ、設計者が設定した目標色座標で外部に露出させるために光源60の光の色座標を変更させて光を発散することができる。
【0041】
図3に示すように、光源60の未点灯の際には、ライトランズと車両のボディパネルが同じ色相を維持し、点灯の際には、目標色相で光を発散することができる。また、
図4に示すように、車両のライト100の実施形態では、光源60の光を反射させるライト100がさらに挿入できる。上述したように光源60の光色座標を変更する車両のライト補正システムについて後述する。
【0042】
図5は、本発明の一実施形態に係る車両のライト補正システムの構成図、
図6及び
図7は、本発明の一実施形態による車両のライト補正システムの実行順序図、
図8は、本発明の一実施形態による車両のライト補正システムの追加補正を示す図である。
図2~
図8を参照して、本発明による車両のライト補正システムの好適な実施形態について説明する。
【0043】
図5に示すように、本発明による車両のライト補正システムは、ライト100の光源60を制御する光源制御器200と、ライト100を介して実現しようとする光の色座標である目標色座標を保存したメモリ300と、ライト100の外部からライト100を介して発散する光の色座標を測定する測定器400と、光源制御器200を介してライト100が目標色座標の光を発生させるように制御し、測定器400を介してライト100の色座標を測定し、目標色座標と測定された色座標との差異だけ光源制御器200が光源60の色座標補正制御を行うようにする補正制御器500と、を含む。光源60は、色相が変更できるRGB LEDで形成され、光源制御器200は、RGB LEDの色相が変更されるように制御することができる。
【0044】
図6は、本発明の一実施形態による車両のライト補正システムの第1実施形態を示す。
図2の丸囲み数字1に示すように、光源60の光が、外部塗装層20と同じ色相で形成された試験片を通過して、発散した光の色座標を確認することができ、このような光の色座標を測定器400が測定することができる(S10)。測定器400で測定された光源60の光が試験片を通過した色座標をメモリ300に保存することができ、メモリ300には、ライト100を介して実現しようとする光の色座標である目標色座標が保存されることができる(S11)。補正制御器500は、メモリ300に接続され、目標色座標と光が試験片を通過した色座標との補正量(±ΔCx,ΔCy)を演算することができ(S12)、演算された補正量(±ΔCx,ΔCy)を介して光源制御部200が光源60の色座標補正制御を行うようにすることができる(S13)。
【0045】
図3に示すように、このような制御によって光源60が点灯して光が発散し、光がライトレンズ1を透光するときに目標色座標で光が発散することができる。実際品で補正制御器500が光源制御器200を制御して光源60から光が発散したとき、測定器400は、発散する光が目標色座標に到達したことを測定し、補正制御器500が、測定された色座標が目標色座標を満たすか否かを確認することができる(S14)。このとき、
図8の左図に示すように、ライト100のうち、丸囲み数字1と丸囲み数字4のライト100が目標色座標を満たさないことを確認することができる。
【0046】
外部塗装層20の塗膜厚さなどの外部要因により、ライトレンズ1を透光した光が目標色座標を満たさないという問題が発生する。このような問題を解決するために、次のように追加光源60の追加補正を行うことができる。光源60の追加補正の第1実施形態として、
図6をさらに参照すると、補正制御器500は、目標色座標と測定された色座標との差異値を導出し、色座標の差異値だけ光源制御器200が光源60の色座標を変更して光を発散するようにすることにより、測定器400で測定する光の色座標が目標色座標に到達するようにすることができる。
【0047】
追加補正が要求されるライト100から発散する光の色座標を測定器400がさらに測定し(S15)、補正制御器500は、測定された色座標を目標色座標まで補正する追加補正量(±ΔCx’,ΔCy’)を演算し、追加補正量(±ΔCx’,ΔCy’)に基づいて光源制御器200を制御することができる(S16)。
図2の丸囲み数字4に示すように、追加補正量(±ΔCx’,ΔCy’)を確認することができる。光源60の追加補正の第2実施形態として、
図7をさらに参照すると、外部塗装層20の塗膜厚さを測定する検査器600をさらに含み、補正制御器500は、検査器600で測定した塗膜厚さと基準厚さとの差によって追加補正量(±ΔCx’,ΔCy’)を算出し、追加補正量(±ΔCx’,ΔCy’)を反映して、光源制御器200が光源60の色座標補正制御を行うようにすることができる。
【0048】
検査器600は、追加補正が要求されるライト100に形成された外部塗装層20の塗膜厚さを測定することができ(S17)、補正制御器500は、測定された塗膜厚さに基づいて目標色座標まで補正する追加補正量(±ΔCx’,ΔCy’)を演算し、追加補正量(±ΔCx’,ΔCy’)に基づいて光源制御器200を制御することができる(S18)。塗膜厚さが所定の値よりも厚い場合、既存の補正量(±ΔCx,ΔCy)の傾きでさらに補正されることができ、塗膜厚さが所定の値よりも薄い場合、既存の補正量(±ΔCx,ΔCy)の傾きで少なく補正されるように補正制御器500が光源制御器200を制御することができる。これにより、光源60の色相を制御することにより、光源が外部塗装層20を透光した後に変更される色座標を制御して目標色座標に到達するようにして、車両のライト色相に関する法規を遵守することができるという効果がある。
【0049】
上記のシステム実行は自動化されることにより、作業者の作業なしに進行することができる。本発明の特定の実施形態に関連して図示及び説明されたが、以下の特許請求の範囲によって提供される本発明の技術的思想から逸脱することなく、本発明が様々に改良及び変更できることは、当技術分野における通常の知識を有する者にとって自明であろう。
【符号の説明】
【0050】
1 ライトレンズ
10 ベースパネル
20 外部塗装層
30 内部塗装層
31 光透過孔
40 クリアコーティング層
50 隔壁
60 光源
100 ライト
200 光源制御器
300 メモリ
400 測定器
500 補正制御器
600 検査器