IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 中国汽車技術研究中心有限公司の特許一覧 ▶ 中汽数据有限公司の特許一覧

特開2024-58594自動車シミュレーションモデルに基づく制御方法、装置及び記憶媒体
<>
  • 特開-自動車シミュレーションモデルに基づく制御方法、装置及び記憶媒体 図1
  • 特開-自動車シミュレーションモデルに基づく制御方法、装置及び記憶媒体 図2
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024058594
(43)【公開日】2024-04-25
(54)【発明の名称】自動車シミュレーションモデルに基づく制御方法、装置及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   G06F 11/34 20060101AFI20240418BHJP
   G06F 8/30 20180101ALI20240418BHJP
【FI】
G06F11/34 157
G06F8/30
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023150017
(22)【出願日】2023-09-15
(31)【優先権主張番号】202211250240.8
(32)【優先日】2022-10-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.JAVA
(71)【出願人】
【識別番号】519320446
【氏名又は名称】中国汽車技術研究中心有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】523354015
【氏名又は名称】中汽数据有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100146374
【弁理士】
【氏名又は名称】有馬 百子
(72)【発明者】
【氏名】何 紹清
(72)【発明者】
【氏名】施 睿智
(72)【発明者】
【氏名】張 鵬
(72)【発明者】
【氏名】侯 慶坤
(72)【発明者】
【氏名】程 旭
(72)【発明者】
【氏名】張 強
(72)【発明者】
【氏名】林 凱
【テーマコード(参考)】
5B042
5B146
5B376
【Fターム(参考)】
5B042GB08
5B042HH07
5B042HH32
5B042HH33
5B146AA05
5B146DJ11
5B376BC57
5B376BC67
5B376GA07
(57)【要約】
【課題】自動車シミュレーションモデルに基づく制御方法、装置及び記憶媒体を提供する。
【解決手段】シミュレーションソフトウェアを介して、Modelica言語に基づく自動車シミュレーションモデルをロードするステップと、コンパイラをコールして前記自動車シミュレーションモデルに対して語意解析及び文法解析を実行して、文法エラーチェックを行い、前記自動車シミュレーションモデルの各モデルコンポーネントを決定し、前記各モデルコンポーネントに基づいて平坦化された元のモデル方程式を取得するステップと、オプティマイザをコールして最適化アルゴリズムに基づいて前記平坦化された元のモデル方程式を処理して、複数の関係グループを取得するステップと、前記複数の関係グループに基づいて前記自動車シミュレーションモデルをシミュレーション制御するステップと、を含む。自動車シミュレーションモデルのシミュレーション成功率及びシミュレーション効率が向上する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車シミュレーションモデルに基づく制御方法であって、
シミュレーションソフトウェアにより、Modelica言語に基づき自動車シミュレーションモデルをロードするステップと、
コンパイラをコールして前記自動車シミュレーションモデルに対して語意解析及び文法解析を実行し、文法エラーチェックを行い、前記自動車シミュレーションモデルの各モデルコンポーネントを決定し、前記各モデルコンポーネントに基づいて平坦化された元のモデル方程式を取得するステップと、
オプティマイザをコールして最適化アルゴリズムに基づいて前記平坦化された元のモデル方程式を処理し、複数の関係グループを取得するステップと、
前記複数の関係グループに基づいて前記自動車シミュレーションモデルをシミュレーション制御するステップと、を含み、
前記複数の関係グループに基づいて前記自動車シミュレーションモデルをシミュレーション制御するステップは、
統計スクリーニングモジュールにより、前記関係グループの数を決定し、各関係グループにおけるオブジェクトの数をそれぞれ統計するステップと、
パラメータ設定モジュールにより、前記各関係グループにおけるオブジェクトの数に応じて、前記各関係グループのそれぞれに、対応するオブジェクトのデータを格納するための対応するアレイを作成し、前記関係グループの数に応じてソルバーの数を設定し、前記各関係グループそれぞれにソルバーを配置するステップと、
初期化モジュールにより、前記複数の関係グループを初期化し、各関係グループにおけるオブジェクトの初期データを取得するステップと、
制御モジュールにより、前記各関係グループ間の順序関係に従って対応するソルバーを順次コールして、それぞれのソルバーにより対応する関係グループにおけるオブジェクトの初期データに基づいて対応する関係グループを順次処理するステップと、
それぞれのソルバーによる対応する関係グループに対する処理サイクルが完了した後、記憶モジュールにより前記アレイのそれぞれにオブジェクトのデータを格納するステップと、
前記オブジェクトのデータに基づいて前記自動車シミュレーションモデルをシミュレーション制御するステップと、を含む、ことを特徴とする自動車シミュレーションモデルに基づく制御方法。
【請求項2】
前記パラメータ設定モジュールはさらに、異なる関係グループ間の処理の進行を同期させるための時間間隔ノードを設定するために使用され、
これに対応して、現在のソルバーにより現在の関係グループを処理するとき、記録された処理時間が前記時間間隔ノードに対応する場合、前記制御モジュールはさらに、現在のソルバーにより出力されたデータが現在の関係グループに対応するアレイに更新されるように制御するために使用される、ことを特徴とする請求項1に記載の制御方法。
【請求項3】
制御モジュールにより、前記各関係グループ間の順序関係に従って対応するソルバーを順次コールして、それぞれのソルバーにより対応する関係グループにおけるオブジェクトの初期データに基づいて対応する関係グループを順次処理するステップは、
上位の関係グループに対応するソルバーにより出力されるオブジェクトのデータを下位の関係グループに対応するソルバーの入力データとするステップを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の制御方法。
【請求項4】
同じ処理サイクルにおいて、前記関係グループをすべてトラバーサルした後、循環モジュールにより前記制御モジュールをトリガし、前記各関係グループ間の順序関係に従って対応するソルバーを順次コールする動作を繰り返し実行するステップをさらに含む、ことを特徴とする請求項1に記載の制御方法。
【請求項5】
同じ処理サイクルにおいて、それぞれのソルバーにより対応する関係グループにおけるオブジェクトの初期データに基づいて対応する関係グループを順次処理するステップを、イベント更新モジュールにより監視し、設定イベントが監視されると、前記制御モジュールに設定命令を送信することにより、前記制御モジュールは、前記設定命令に従って、現在対応している関係グループを処理しているソルバーの動作を停止するように制御するとともに、すでに処理された関係グループのオブジェクトのデータが更新前のデータに復元されるように制御するステップをさらに含む、ことを特徴とする請求項1に記載の制御方法。
【請求項6】
前記各関係グループ間の順序関係は、各関係グループにおける各オブジェクトがすべての関係グループにおいて出現した合計頻度により決定され、前記合計頻度の降順に従って各関係グループがソートされる、ことを特徴とする請求項1に記載の制御方法。
【請求項7】
プロセッサ及びメモリを備える電子機器であって、
前記プロセッサは、前記メモリに格納されたプログラム又はコマンドをコールすることによって、請求項1~6のいずれか一項に記載の自動車シミュレーションモデルに基づく制御方法の各ステップを実行する、ことを特徴とする電子機器。
【請求項8】
コンピュータに、請求項1~6のいずれか一項に記載の自動車シミュレーションモデルに基づく制御方法の各ステップを実行させるプログラム又はコマンドが格納されている、ことを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シミュレーション制御に関し、特に、自動車シミュレーションモデルに基づく制御方法、装置及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
産業用シミュレーション技術は、製造プロセスの重要な一環として、フィジカル産業における各モジュールをデータに変換して一つの仮想的な体系にフッティングし、即ち、シミュレーションモデルに適合させることを目的とする。シミュレーションモデルを実行すると、各々の作業やプロセスをよりリアルに表示するとともに、シミュレーションデータをフィードバックすることができる。初期段階でのシミュレーションモデルの構築とシミュレーション計算により、製造時に発生する可能性のある故障に不完全な対応、リスクの高い実験、高額な検証コストなどの多くの問題を防止又は軽減することができる。
【0003】
自動車モデルのシミュレーションアプリケーションでは、自動車のコンポーネントが多いため、自動車モデルのシミュレーションが複雑であり、シミュレーション成功率及びシミュレーション効率に大きな影響を与えている。
【0004】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものである。
【発明の概要】
【0005】
上記技術的課題を解決するために、本発明は、自動車シミュレーションモデルのシミュレーション成功率及びシミュレーション効率を向上させ、自動車シミュレーションモデルに基づく制御方法、装置及び記憶媒体を提供する。
【0006】
第1の態様によればよれば、本発明は、自動車シミュレーションモデルに基づく制御方法を提供する。前記方法は、
コンパイラモジュールにより、自動車シミュレーションモデルに基づいて関連する複数の関係グループを決定するステップと、
統計スクリーニングモジュールにより、前記関係グループの数を決定し、各前記関係グループにおけるオブジェクトの数をそれぞれ統計するステップと、
パラメータ設定モジュールにより、各前記関係グループにおけるオブジェクトの数に応じて、各前記関係グループに対してそれぞれに、対応する関係グループにおけるオブジェクトのデータを格納するための対応するアレイを作成し、前記関係グループの数に応じてソルバーの数を設定し、各前記関係グループに対してそれぞれにソルバーを配置するステップと、
初期化モジュールにより、前記複数の関係グループを初期化し、各前記関係グループにおけるオブジェクトの初期データを取得するステップと、
制御モジュールにより、各前記関係グループの間の順序関係に従って対応するソルバーを順次にコールして、それぞれのソルバーにより対応する関係グループにおけるオブジェクトの初期データに基づいて対応する関係グループを順次に処理するステップと、
記憶モジュールにより、それぞれのソルバーにより出力された、前記自動車シミュレーションモデルをシミュレーション制御するためのオブジェクトのデータを対応するアレイに格納するステップと、を含む。
【0007】
第2の態様によればよれば、本発明は、電子機器を提供し、前記電子機器は、プロセッサ及びメモリを備える。前記プロセッサは、前記メモリに格納されたプログラム又はコマンドをコールすることにより、いずれかの実施例に記載の自動車シミュレーションモデルに基づく制御方法のステップを実行するために使用される。
【0008】
第3の態様によれば、本発明は、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。前記コンピュータ可読記憶媒体には、プログラム又はコマンドが格納されている。前記プログラム又はコマンドは、コンピュータにいずれかの実施例に記載の自動車シミュレーションモデルに基づく制御方法のステップを実行させる。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、コンパイラをコールして前記自動車シミュレーションモデルに対して語意解析及び文法解析を実行して、文法エラーチェックを行い、前記自動車シミュレーションモデルの各モデルコンポーネントを決定し、前記各モデルコンポーネントに基づいて平坦化された元のモデル方程式を取得する。オプティマイザをコールして最適化アルゴリズムに基づいて前記平坦化された元のモデル方程式を処理し、複数の関係グループを取得する。前記複数の関係グループに基づいて前記自動車シミュレーションモデルをシミュレーション制御する。したがって、シミュレーションモデルが段階的に解析処理され、シミュレーション成功率及びシミュレーション効率を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の具体的な実施形態又は従来技術における技術的手段をより明確に説明するために、以下、具体的な実施形態又は従来技術の説明に使用される図面を簡単に紹介する。以下の説明における図面は本発明の一部の実施形態であり、当業者にとって、創造的な労働を行うことなく、これらの図面からほかの図面を得ることもできることは明らかである。
図1】本発明の実施例に係る自動車シミュレーションモデルに基づく制御方法のフローチャートである。
図2】本発明の実施例に係る電子機器の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の目的、技術的手段及び利点をより明確にするために、以下、本発明の技術的手段を明確かつ完全に説明する。説明する実施例は、すべての実施例ではなく、本発明の実施例の一部にすぎないことは明らかである。本発明の実施例に基づいて、当業者が創造的な労働を行うことなく得られるすべての他の実施例は、本発明の保護範囲に属する。
【0012】
図1は、本発明の実施例に係る自動車シミュレーションモデルに基づく制御方法のフローチャートであり、以下のステップを含む。
【0013】
ステップ110:シミュレーションソフトウェアにより、Modelica言語に基づく自動車シミュレーションモデルをロードする。
【0014】
ステップ120:コンパイラをコールして前記自動車シミュレーションモデルに対して語意解析及び文法解析を実行して、文法エラーチェックを行い、前記自動車シミュレーションモデルの各モデルコンポーネントを決定し、前記各モデルコンポーネントに基づいて平坦化された元のモデル方程式を取得する。
【0015】
具体的には、コンパイラにより、モデル平坦化、コードチェックの機能を行う。Modelica言語に基づいて構築された自動車シミュレーションモデルを受け取り、語意解析及び文法解析によってモデルコンポーネントを拡張し、エラーをチェックし、方程式ツリーを構築して、平坦化された元のモデル方程式を取得する。
【0016】
ステップ130:オプティマイザをコールして最適化アルゴリズムに基づいて前記平坦化された元のモデル方程式を処理し、複数の関係グループを取得する。
【0017】
具体的には、平坦化された元のモデル方程式を、シンボリック演算によって、様々な最適化アルゴリズムで計算して、一連の関係グループ(つまり、求解される方程式のサブセット)を形成する。シンボリック演算には、エイリアス削除(変数が等しい場合、変数名を削除、置換することができる)、互換性分析(方程式に互換性があると、解がある)、指数減少(高指数の微分代数方程式を低指数に変換する)、BLT分解(方程式系を下三角形式に変換する)などが含まれる。
【0018】
複数の関係グループは、実質的に自動車シミュレーションモデルの表現形態であり、いくつかの物理量間の関係を表すために使用され、具体的には、代数方程式系、微分方程式系などであり得る。
【0019】
ステップ140:前記複数の関係グループに基づいて前記自動車シミュレーションモデルをシミュレーション制御する。
【0020】
本発明の実施例の技術的手段は、コンパイラをコールして前記自動車シミュレーションモデルに対して語意解析及び文法解析を実行して、文法エラーチェックを行い、前記自動車シミュレーションモデルの各モデルコンポーネントを決定し、前記各モデルコンポーネントに基づいて平坦化された元のモデル方程式を取得する。オプティマイザをコールして最適化アルゴリズムに基づいて前記平坦化された元のモデル方程式を処理して、複数の関係グループを取得する。前記複数の関係グループに基づいて前記自動車シミュレーションモデルをシミュレーション制御する。したがって、シミュレーションモデルが段階的に解析処理され、シミュレーション成功率及びシミュレーション効率が向上される。
【0021】
さらに、ステップ140は、次のサブステップを含む。
【0022】
ステップ141:統計スクリーニングモジュールにより、前記関係グループの数を決定し、各前記関係グループにおけるオブジェクトの数をそれぞれ統計する。
【0023】
ここで、各関係グループにおけるオブジェクトは、求解される量を指す。求解されたデータは、自動車シミュレーションモデルのシミュレーション制御に使用され、例えば、模擬道路で自動車が曲がるように制御する場合、制御の前に、車両シャーシの回転角度を求める必要があり、該車両シャーシの回転角度を本願で言及するオブジェクトとみなすことができる。
【0024】
ステップ142:パラメータ設定モジュールにより、各前記関係グループにおけるオブジェクトの数に応じて、各前記関係グループそれぞれに、対応する関係グループにおけるオブジェクトのデータを格納するための対応するアレイを作成し、前記関係グループの数に応じてソルバーの数を設定し、各前記関係グループそれぞれにソルバーを配置する。
【0025】
例えば、前記関係グループの数は3つであり、区別しやすくするために、この3つの関係グループをそれぞれ第1関係グループ、第2関係グループ、第3関係グループとする。第1関係グループにおけるオブジェクトの数が2、第2関係グループにおけるオブジェクトの数が3、第3関係グループにおけるオブジェクトの数が4であると仮定すると、第1関係グループにサイズ2の第1アレイを作成し、第2関係グループにサイズ3の第2アレイを作成し、第3関係グループにサイズ4の第3アレイを作成する。前記アレイは、対応する関係グループにおけるオブジェクトのデータを格納するために使用され、例えば、第1アレイは、第1関係グループにおけるオブジェクトのデータを格納するために使用され、第2アレイは、第2関係グループにおけるオブジェクトのデータを格納するために使用され、第3アレイは、第3関係グループにおけるオブジェクトのデータを格納するために使用される。対応するソルバーの数は3つであり、即ち、3つの関係グループに1つのソルバーが対応するのではなく、各々の関係グループに1つのソルバーが対応する。
【0026】
ステップ143:初期化モジュールによって、前記複数の関係グループを初期化し、各前記関係グループにおけるオブジェクトの初期データを取得する。
【0027】
ステップ144:制御モジュールによって、各前記関係グループ間の順序関係に従って対応するソルバーを順次コールして、それぞれのソルバーによって対応する関係グループにおけるオブジェクトの初期データに基づいて対応する関係グループを順次処理する。
【0028】
具体的には、各関係グループにおける各オブジェクトがすべての関係グループにおいて出現した頻度、即ち、前記オブジェクトが含まれる関係グループの数を統計する。各関係グループにおける各オブジェクトの前記頻度を合計して、各関係グループに対応する合計頻度を取得する。合計頻度の降順に従って各関係グループがソートされる。つまり、各前記関係グループ間の順序関係は、各関係グループにおける各オブジェクトがすべての関係グループにおいて出現した合計頻度によって決定され、前記合計頻度の降順に従って各関係グループがソートされる。
【0029】
例えば、前記関係グループの数は3つであり、区別しやすくするために、この3つの関係グループをそれぞれ第1関係グループ、第2関係グループ、第3関係グループとする。第1関係グループに含まれるオブジェクトの数が2で、それぞれ第1オブジェクト及び第2オブジェクトとされ、第2関係グループに含まれるオブジェクトの数が3で、それぞれ第1オブジェクト、第2オブジェクト及び第3オブジェクトとされ、第3関係グループのオブジェクトの数が4で、それぞれ第1オブジェクト、第2オブジェクト、第3オブジェクト及び第4オブジェクトとされると仮定する。第1オブジェクト及び第2オブジェクトはそれぞれ第1関係グループ、第2関係グループ、第3関係グループにおいて出現するため、第1オブジェクトのすべての関係グループにおける出現頻度は3であり、第2オブジェクトのすべての関係グループにおける出現頻度は3であり、第3オブジェクトは第2関係グループと第3関係グループにおいて出現するため、第3オブジェクトのすべての関係グループにおける出現頻度は2であり、第4オブジェクトは第3関係グループにのみ出現するため、出現頻度は1である。したがって、第1関係グループに対応する合計頻度は3+3=6、第2関係グループに対応する合計頻度は3+3+2=8、第3関係グループに対応する合計頻度は3+3+2+1=9となり、各前記関係グループ間の順序関係は、第3関係グループ、第2関係グループ及び第1関係グループとなる。つまり、まず、第3関係グループに対応する第3ソルバーによって前記第3関係グループを処理し、第1所定条件に達すると、第3ソルバーの出力データを第3関係グループに対応する第3アレイに格納する。次に、第2関係グループに対応する第2ソルバーをコールして第2関係グループを処理し、第1所定条件に達すると、第2ソルバーの出力データを第2関係グループに対応する第2アレイに格納する。その後、第1関係グループに対応する第1ソルバーをコールして第1関係グループを処理し、第1所定条件に達すると、第1ソルバーの出力データを第1関係グループに対応する第1アレイに格納する。これにより1つの処理サイクルが完了する。現在第2所定条件に達していない場合は、次の処理サイクルに入り、上記の動作を繰り返す。つまり、第3関係グループに対応する第3ソルバーによって前記第3関係グループを引き続き処理し、第1所定条件に達すると、第3ソルバーの出力データを第3関係グループに対応する第3アレイに格納する。次に、第2関係グループに対応する第2ソルバーをコールして第2関係グループを処理し、第1所定条件に達すると、第2ソルバーの出力データを第2関係グループに対応する第2アレイに格納する。その後、第1関係グループに対応する第1ソルバーをコールして第1関係グループを処理し、第1所定条件に達すると、第1ソルバーの出力データを第1関係グループに対応する第1アレイに格納する。これによりもう1つの処理サイクルが完了する。
【0030】
要約すると、同じ処理サイクルにおいて、すべての前記関係グループをトラバーサルした後、循環モジュールによって前記制御モジュールをトリガし、第2所定条件を満たすまで、各前記関係グループ間の順序関係に従って対応するソルバーを順次にコールする動作を繰り返し実行する。
【0031】
具体的には、第2所定条件は、設定されたサイクル回数又は設定された処理時間の上限であってもよい。
【0032】
さらに、制御モジュールによって、各前記関係グループ間の順序関係に従って対応するソルバーを順次にコールして、それぞれのソルバーによって対応する関係グループにおけるオブジェクトの初期データに基づいて対応する関係グループを順次処理する前記ステップは、
上位の関係グループに対応するソルバーによって出力されるオブジェクトのデータを下位の関係グループに対応するソルバーの入力データとすることを含む。即ち、先に取得したオブジェクトのデータを既知量とし、後続の関係グループにおける同じオブジェクトを置き換えることで、処理速度及び成功率を向上させるという目的を達成する。
【0033】
ステップ145:それぞれのソルバーによって対応する関係グループに対して順次処理サイクルを完了すると、記憶モジュールによって各前記アレイにおける前記自動車シミュレーションモデルをシミュレーション制御するためのオブジェクトのデータを格納する。
【0034】
なお、各ソルバーの適応ステップサイズにより各関係グループにおけるオブジェクトの反復計算時間が異なっている。したがって、各関係グループにおけるオブジェクトのデータの同期更新を確保して、自動車シミュレーションモデルの制御精度を確保するために、本発明の実施形態では時間間隔ノードが設定されている。この時間間隔ノードは、異なる関係グループ間の処理の進行を同期させるために使用されるので、各関係グループにおけるオブジェクトのデータの同期更新が確保される。当該時間間隔は、通常、各ソルバーの適応ステップサイズより大きく、設定された処理時間の上限より小さい。
【0035】
例示的に、前記パラメータ設定モジュールはさらに、異なる関係グループ間の処理の進行を同期させるための時間間隔ノードを設定するために使用される。これに対応して、現在のソルバーによって現在の関係グループを処理するとき、記録された処理時間が前記時間間隔ノードに対応する場合、前記制御モジュールはさらに、前記現在のソルバーによって出力されたデータが現在の関係グループに対応するアレイに更新されるように制御するために使用される。
【0036】
例えば、前記関係グループの数は合計3つであり、区別しやすくするために、この3つの関係グループをそれぞれ第1関係グループ、第2関係グループ及び第3関係グループとする。前記時間間隔ノードは0.001秒である。第1ソルバーによって第1関係グループを処理するとき、相対処理時間が0.001秒に達すると、第1ソルバーによって出力されたデータを第1アレイに格納する。次に、第2ソルバーをコールして第2関係グループを処理し、相対処理時間が0.001秒に達すると、第2ソルバーによって出力されたデータを第2アレイに格納する。その後、第3ソルバーをコールして第3関係グループを処理し、相対処理時間が0.001秒に達すると、第3ソルバーによって出力されたデータを第3アレイに格納する。これにより1つの処理サイクルが完了し、記憶モジュールによって第1アレイ、第2アレイ、及び第3アレイにおけるオブジェクトのデータが格納される。現在第2所定条件を満たしていない場合は、第2処理サイクルを開始する。第2処理サイクルにおいて、第1ソルバーによって第1関係グループを処理するとき、相対処理時間が0.002秒に達すると、第1ソルバーによって出力されたデータを第1アレイに格納する。次に、第2ソルバーをコールして第2関係グループを処理し、相対処理時間が0.002秒に達すると、第2ソルバーによって出力されたデータを第2アレイに格納する。その後、第3ソルバーをコールして第3関係グループを処理し、相対処理時間が0.002秒に達すると、第3ソルバーによって出力されたデータを第3アレイに格納する。このようにして繰り返し、第2所定条件を満たすと、処理サイクルが停止する。
【0037】
時間間隔ノードを設定することによって、各関係グループにおけるオブジェクトのデータの同期更新が確保されて、自動車シミュレーションモデルの制御精度が確保される。
【0038】
さらに、自動車シミュレーションモデルの制御精度をさらに向上させるために、前記制御方法は、さらに、
同じ処理サイクルにおいて、それぞれのソルバーによって対応する関係グループにおけるオブジェクトの初期データに基づいて対応する関係グループを順次処理する前記ステップをイベント更新モジュールによって監視し、設定イベントが監視されると、前記制御モジュールに設定命令を送信することにより、前記制御モジュールは、前記設定命令に従って、現在対応する関係グループを処理しているソルバーの動作を停止するように制御するとともに、すでに処理された関係グループのオブジェクトのデータが更新前のデータに復元されるように制御するステップを含む。
【0039】
具体的には、1つの処理サイクルにおいて、一部の関係グループ処理され、一部の関係グループが処理されていない場合、設定イベントが発生すると、処理された関係グループのオブジェクトのデータはすべて隣接する1つ前の処理サイクルのデータに復元される。例えば、前記関係グループの数は合計3つであり、区別しやすくするために、この3つの関係グループをそれぞれ第1関係グループ、第2関係グループ、第3関係グループとする。前記時間間隔ノードは0.001秒である。第1ソルバーによって第1関係グループを処理するとき、相対処理時間が0.001秒に達すると、第1ソルバーによって出力されたデータ(例えば、1)を第1アレイに格納する。次に、第2ソルバーをコールして第2関係グループを処理し、相対処理時間が0.001秒に達すると、第2ソルバーによって出力されたデータ(例えば、2)を第2アレイに格納する。その後、第3ソルバーをコールして第3関係グループを処理し、相対処理時間が0.001秒に達すると、第3ソルバーによって出力されたデータを第3アレイに格納する。これにより1つの処理サイクルが完了し、記憶モジュールによって第1アレイ、第2アレイ、及び第3アレイにおけるデータが格納される。現在第2所定条件を満たしていない場合は、第2処理サイクルを開始する。第2処理サイクルにおいて、第1ソルバーによって第1関係グループを処理するとき、相対処理時間が0.002秒に達すると、第1ソルバーによって出力されたデータ(例えば、3)を第1アレイに格納する。次に、第2ソルバーをコールして第2関係グループを処理し、相対処理時間が0.002秒に達すると、第2ソルバーによって出力されたデータ(例えば、4)を第2アレイに格納する。その後、第3ソルバーをコールして第3関係グループを処理し、第3ソルバーによって第3関係グループを処理する間に、設定イベントが発生すると、第3ソルバーによる第3関係グループの処理を停止するように制御するとともに、第2アレイにおけるデータを第1処理サイクルにおけるデータに復元し、即ち、第2アレイにおけるデータを4から2に変更する。同様に、第1アレイにおけるデータを第1処理サイクルにおけるデータに復元し、即ち、第1アレイにおけるデータを3から1に変更する。このようにすることで、各関係グループにおけるオブジェクトのデータの同期更新を確保して、自動車シミュレーションモデルの制御精度を確保するという目的を達成する。
【0040】
ここで、前記設定イベントは、モデルシミュレーションにおいて外部から加えられる条件、又はモデル自体の状態の突発的かつ不連続的な変化(例えば、関係グループにおけるオブジェクトのデータの変化量が閾値を超える)などであってもよい。
【0041】
本発明の実施例に係る制御方法は、制御モジュールにより、各関係グループ間の順序関係に従って対応するソルバーを順次コールして、それぞれのソルバーによって対応する関係グループにおけるオブジェクトの初期データに基づいて対応する関係グループを順次処理することで、処理速度及び成功率を向上させるという目的を達成し、さらに、自動車シミュレーションモデルのシミュレーション効率及び成功率を向上させるという目的を達成する。これは、すべての関係グループで構成される群全体よりも単一の関係グループのほうがソルバーで処理される場合に収束しやすいので、処理速度及び成功率を向上させることができるからである。
【0042】
図2は、本発明の実施例に係る電子機器の構造概略図である。図2に示すように、電子機器400は、1つ又は複数のプロセッサ401及びメモリ402を備える。
【0043】
プロセッサ401は、中央処理ユニット(CPU)、又はデータ処理能力及び/又はコマンド実行能力を有する他の形態の処理ユニットであってもよく、所望の機能を実行するように電子機器400内の他の構成要素を制御することができる。
【0044】
メモリ402は、揮発性メモリ及び/又は不揮発性メモリなどの様々な形態のコンピュータ可読記憶媒体を含んでよい、1つ又は複数のコンピュータプログラム製品を含み得る。前記揮発性メモリは、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)及び/又はキャッシュメモリ(cache)などを含んでよい。前記不揮発性メモリは、例えば、読み取り専用メモリ(ROM)、ハードディスク、フラッシュメモリなどを含んでよい。前記コンピュータ可読記憶媒体には1つ又は複数のコンピュータプログラムコマンドを格納することができる。プロセッサ401は、前記プログラムコマンドを実行して、上述した本発明の任意の実施例の自動車シミュレーションモデルに基づく制御方法及び/又は他の所望の機能を実現することができる。前記コンピュータ可読記憶媒体には、初期外部パラメータや閾値などの様々なコンテンツがさらに格納され得る。
【0045】
一例では、電子機器400は、入力装置403及び出力装置404をさらに含むことができる。これらの構成要素は、バスシステム及び/又は他の形態の接続機構(図示せず)によって相互接続される。当該入力装置403は、例えば、キーボード、マウスなどを含んでよい。当該出力装置404は、警報提示情報、制動力などの各種の情報を外部に出力することができる。当該出力装置404は、例えば、ディスプレイ、スピーカ、プリンタ、通信ネットワーク及びそれらに接続されたリモート出力装置などを含んでよい。
【0046】
もちろん、簡素化のために、図2には、当該電子機器400における本発明に関連する一部の構成要素のみが示されており、バス、入力/出力インターフェースなどの構成要素は省略されている。さらに、具体的な使用に応じて、電子機器400は、他の任意の適切な構成要素を含んでよい。
【0047】
上述した方法及び装置のほかに、本発明の実施例は、さらに、プロセッサによって実行される場合、前記プロセッサに本発明の任意の実施例に係る自動車シミュレーションモデルに基づく制御方法のステップを実行させるコンピュータプログラムコマンドを含むコンピュータプログラム製品であってもよい。
【0048】
前記コンピュータプログラム製品は、一つ以上のプログラミング言語の任意の組み合わせによって、本発明の実施例の動作を実行するためのプログラムコードを作成してもよい。前記プログラミング言語は、Java、C++などのオブジェクト指向のプログラミング言語を含み、さらに、C言語又は類似のプログラミング言語などの通常の手続き型プログラミング言語を含む。プログラムコードは、ユーザのコンピュータ上で完全に実行され、ユーザのコンピュータ上で部分的に実行され、スタンドアロンソフトウェアパッケージとして実行され、一部がユーザのコンピュータ上で実行され一部がリモートコンピュータ上で実行され、又はリモートコンピュータやサーバ上で完全に実行されることができる。
【0049】
また、本発明の実施例は、さらに、プロセッサによって実行される場合、前記プロセッサに本発明の任意の実施例に係る自動車シミュレーションモデルに基づく制御方法のステップを実行させるコンピュータプログラムコマンドが格納されているコンピュータ可読記憶媒体であってもよい。
【0050】
前記コンピュータ可読記憶媒体は、1つ以上の可読媒体の任意の組み合わせを使用することができる。可読媒体は、可読信号媒体又は可読記憶媒体であってもよい。可読記憶媒体は、例えば、電気、磁気、光学、電磁、赤外線又は半導体のシステム、装置又はデバイス、又はそれらの任意の組み合わせを含み得るが、これらに限定されない。可読記憶媒体のより具体的な例(非網羅的列挙)は、一つ以上の導線を有する電気コネクタ、ポータブルディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、光学記憶デバイス、磁気記憶デバイス、又は上記の任意の適当な組み合わせを含む。
【0051】
以上は本発明の具体的な実施形態のみであるが、本発明の保護範囲はこれらに限定されるものではない。本発明で開示された技術範囲内で当業者が容易に想到する変更や置換は、いずれも本発明の保護範囲内に含まれるべきである。したがって、本発明の保護範囲は特許請求の範囲の保護範囲に従うべきである。
図1
図2
【手続補正書】
【提出日】2024-02-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車シミュレーションモデルに基づく制御方法であって、
コンピュータが、
シミュレーションソフトウェアにより、Modelica言語に基づき自動車シミュレーションモデルをロードするステップと、
コンパイラをコールして前記自動車シミュレーションモデルに対して語意解析及び文法解析を実行し、文法エラーチェックを行い、前記自動車シミュレーションモデルの各モデルコンポーネントを決定し、前記各モデルコンポーネントに基づいて平坦化された元のモデル方程式を取得するステップと、
オプティマイザをコールして最適化アルゴリズムに基づいて前記平坦化された元のモデル方程式を処理し、複数の関係グループを取得するステップと、
前記複数の関係グループに基づいて前記自動車シミュレーションモデルをシミュレーション制御するステップと、を実行し
前記複数の関係グループに基づいて前記自動車シミュレーションモデルをシミュレーション制御するステップは、
統計スクリーニングモジュールにより、前記関係グループの数を決定し、各関係グループにおけるオブジェクトの数をそれぞれ統計するステップと、
パラメータ設定モジュールにより、前記各関係グループにおけるオブジェクトの数に応じて、前記各関係グループのそれぞれに、対応するオブジェクトのデータを格納するための対応するアレイを作成し、前記関係グループの数に応じてソルバーの数を設定し、前記各関係グループそれぞれにソルバーを配置するステップと、
初期化モジュールにより、前記複数の関係グループを初期化し、各関係グループにおけるオブジェクトの初期データを取得するステップと、
制御モジュールにより、前記各関係グループ間の順序関係に従って対応するソルバーを順次コールして、それぞれのソルバーにより対応する関係グループにおけるオブジェクトの初期データに基づいて対応する関係グループを順次処理するステップと、
それぞれのソルバーによる対応する関係グループに対する処理サイクルが完了した後、記憶モジュールにより前記アレイのそれぞれにオブジェクトのデータを格納するステップと、
前記オブジェクトのデータに基づいて前記自動車シミュレーションモデルをシミュレーション制御するステップと、を含む、ことを特徴とする自動車シミュレーションモデルに基づく制御方法。
【請求項2】
前記パラメータ設定モジュールはさらに、異なる関係グループ間の処理の進行を同期させるための時間間隔ノードを設定するために使用され、
これに対応して、現在のソルバーにより現在の関係グループを処理するとき、記録された処理時間が前記時間間隔ノードに対応する場合、前記制御モジュールはさらに、現在のソルバーにより出力されたデータが現在の関係グループに対応するアレイに更新されるように制御するために使用される、ことを特徴とする請求項1に記載の制御方法。
【請求項3】
制御モジュールにより、前記各関係グループ間の順序関係に従って対応するソルバーを順次コールして、それぞれのソルバーにより対応する関係グループにおけるオブジェクトの初期データに基づいて対応する関係グループを順次処理するステップは、
上位の関係グループに対応するソルバーにより出力されるオブジェクトのデータを下位の関係グループに対応するソルバーの入力データとするステップを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の制御方法。
【請求項4】
同じ処理サイクルにおいて、前記関係グループをすべてトラバーサルした後、循環モジュールにより前記制御モジュールをトリガし、前記各関係グループ間の順序関係に従って対応するソルバーを順次コールする動作を繰り返し実行するステップをさらに含む、ことを特徴とする請求項1に記載の制御方法。
【請求項5】
同じ処理サイクルにおいて、それぞれのソルバーにより対応する関係グループにおけるオブジェクトの初期データに基づいて対応する関係グループを順次処理するステップを、イベント更新モジュールにより監視し、設定イベントが監視されると、前記制御モジュールに設定命令を送信することにより、前記制御モジュールは、前記設定命令に従って、現在対応している関係グループを処理しているソルバーの動作を停止するように制御するとともに、すでに処理された関係グループのオブジェクトのデータが更新前のデータに復元されるように制御するステップをさらに含む、ことを特徴とする請求項1に記載の制御方法。
【請求項6】
前記各関係グループ間の順序関係は、各関係グループにおける各オブジェクトがすべての関係グループにおいて出現した合計頻度により決定され、前記合計頻度の降順に従って各関係グループがソートされる、ことを特徴とする請求項1に記載の制御方法。
【請求項7】
プロセッサ及びメモリを備える電子機器であって、
前記プロセッサは、前記メモリに格納されたプログラム又はコマンドをコールすることによって、請求項1~6のいずれか一項に記載の自動車シミュレーションモデルに基づく制御方法の各ステップを実行する、ことを特徴とする電子機器。
【請求項8】
コンピュータに、請求項1~6のいずれか一項に記載の自動車シミュレーションモデルに基づく制御方法の各ステップを実行させるプログラム又はコマンドが格納されている、ことを特徴とするコンピュータ可読記憶媒体。