(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024058599
(43)【公開日】2024-04-25
(54)【発明の名称】携帯端末、操作部材、制御方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/04817 20220101AFI20240418BHJP
G06F 3/0488 20220101ALI20240418BHJP
G06F 3/04812 20220101ALI20240418BHJP
H04M 1/72469 20210101ALI20240418BHJP
【FI】
G06F3/04817
G06F3/0488
G06F3/04812
H04M1/72469
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023158215
(22)【出願日】2023-09-22
(31)【優先権主張番号】P 2022165452
(32)【優先日】2022-10-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】519260485
【氏名又は名称】有限会社トルネコ
(71)【出願人】
【識別番号】515117394
【氏名又は名称】野村 圭子
(74)【代理人】
【識別番号】100083127
【弁理士】
【氏名又は名称】恒田 勇
(72)【発明者】
【氏名】野村 圭子
(72)【発明者】
【氏名】野村 宗夫
【テーマコード(参考)】
5E555
5K127
【Fターム(参考)】
5E555AA12
5E555AA64
5E555BA06
5E555BB06
5E555BC04
5E555CA12
5E555CA15
5E555CB03
5E555CB14
5E555CB20
5E555CB34
5E555CC01
5E555CC05
5E555DB06
5E555DB18
5E555DC19
5E555DC21
5E555FA00
5K127AA11
5K127BA03
5K127CA10
5K127CA14
5K127CB13
5K127CB22
(57)【要約】
【課題】ユーザが片手で保持しながら簡易に操作可能とする。
【解決手段】アイコン表示制御部150は、タッチパネル110の画面にアイコンを表示し、ポインタ表示制御部160は、第3アイコンをユーザが選択する操作をしたとき、タッチパネル110の画面にポインタを表示し、ユーザによるタッチパッド120へのスライド操作によってポインタを表示する位置を変更する。命令制御部170は、ユーザがアイコンを選択する操作をしたとき、又は、ポインタがアイコンと重複して表示されている状態でユーザがタッチパッド120への1回タップ操作をしたとき、選択したアイコンから特定される命令に応じた制御を行う。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが片手で保持可能な携帯端末であって、
前記ユーザが前記携帯端末を前記片手で保持したときに前記片手の親指で接触可能な表示面を有する表示部と、
前記表示面に命令を特定する命令特定子を表示する制御を行う命令特定子表示制御部と、
前記ユーザによる所定の操作に基づいて、前記ユーザが前記携帯端末を前記片手で保持したときに前記片手の前記親指とは異なる指で接触可能な操作面を用いた操作の位置を特定する位置特定子を前記表示面に表示する制御を行うとともに、前記ユーザが前記親指とは異なる指を用いた前記操作面への第1操作に基づいて、前記位置特定子を表示する位置を変更する制御を行う位置特定子表示制御部と、
前記ユーザが前記親指を用いて前記命令特定子が表示されている位置で前記命令特定子を選択する操作をしたときと、前記位置特定子が前記命令特定子と重畳して表示されている状態で前記ユーザが前記親指とは異なる指を用いた前記操作面への第2操作をしたときとに、前記命令に応じた制御を行う命令制御部と、
を備える携帯端末。
【請求項2】
前記所定の操作は、前記操作面を有し且つ前記携帯端末に対して着脱可能に設けられて前記携帯端末に装着されたときに前記携帯端末との近距離無線通信が可能な操作部材が前記携帯端末に装着されたときの前記近距離無線通信を確立させるための操作である、
請求項1に記載の携帯端末。
【請求項3】
前記命令特定子は、前記表示面に前記位置特定子を表示させる特別命令を特定する特別命令特定子を含み、
前記所定の操作は、前記特別命令特定子が表示されている位置であって前記ユーザが前記携帯端末を前記片手で保持したときに前記親指が届く位置である特別位置において前記ユーザが前記親指を用いて前記特別命令特定子を選択する操作である、
請求項1に記載の携帯端末。
【請求項4】
請求項1に記載の携帯端末に対して着脱可能に設けられた操作部材であって、
前記操作面と、
前記ユーザによる前記操作面への操作を検知する操作検知部と、
前記携帯端末との近距離無線通信によって前記操作検知部が検知した操作を示す情報を前記携帯端末に送信可能な情報送信部と、
を備え、
前記情報送信部は、前記操作部材が前記携帯端末に装着された場合、前記所定の操作として前記近距離無線通信を確立させるための操作が行われたことに基づいて、前記情報が送信可能となる、
操作部材。
【請求項5】
ユーザが片手で保持可能な携帯端末を制御する制御方法であって、
前記携帯端末が、前記ユーザが前記携帯端末を前記片手で保持したときに前記片手の親指で接触可能な表示面に命令を特定する命令特定子を表示する制御を行う命令特定子表示制御ステップと、
前記携帯端末が、前記ユーザによる所定の操作に基づいて、前記ユーザが前記携帯端末を前記片手で保持したときに前記片手の前記親指とは異なる指で接触可能な操作面を用いた操作の位置を特定する位置特定子を前記表示面に表示する制御を行うとともに、前記ユーザが前記親指とは異なる指を用いた前記操作面への第1操作に基づいて、前記位置特定子を表示する位置を変更する制御を行う位置特定子表示制御ステップと、
前記携帯端末が、前記ユーザが前記親指を用いて前記命令特定子が表示されている位置で前記命令特定子を選択する操作をしたときと、前記位置特定子が前記命令特定子と重畳して表示されている状態で前記ユーザが前記親指とは異なる指を用いた前記操作面への第2操作をしたときとに、前記命令に応じた制御を行う命令制御ステップと、
を含む制御方法。
【請求項6】
ユーザが片手で保持可能な携帯端末を、
前記ユーザが前記携帯端末を前記片手で保持したときに前記片手の親指で接触可能な表示面に命令を特定する命令特定子を表示する制御を行う命令特定子表示制御部、
前記ユーザによる所定の操作に基づいて、前記ユーザが前記携帯端末を前記片手で保持したときに前記片手の前記親指とは異なる指で接触可能な操作面を用いた操作の位置を特定する位置特定子を前記表示面に表示する制御を行うとともに、前記ユーザが前記親指とは異なる指を用いた前記操作面への第1操作に基づいて、前記位置特定子を表示する位置を変更する制御を行う位置特定子表示制御部、
前記ユーザが前記親指を用いて前記命令特定子が表示されている位置で前記命令特定子を選択する操作をしたときと、前記位置特定子が前記命令特定子と重畳して表示されている状態で前記ユーザが前記親指とは異なる指を用いた前記操作面への第2操作をしたときとに、前記命令に応じた制御を行う命令制御部、
として機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末、操作部材、制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
スマートフォン、タブレット端末といった携帯端末は、ユーザの指や所謂タッチペン等によるタッチパネルの画面への接触や押圧を検出することで、ユーザの操作を検出することが可能となっている。このような携帯端末は、ユーザが片手で保持しながら操作することが可能であるため、ユーザは、片手が使えない状況、例えば、公衆の電車・バスの乗車中に吊革に掴まっている状況であっても、空いている片手で携帯端末を操作することができる。一方、このような携帯端末は、近年の画面の大型化によってユーザが片手で操作できない範囲が拡大している。このため、このような携帯端末では、大型画面であってもユーザが片手で全ての操作を行うことができる技術の提供が求められている。
【0003】
このような携帯端末の一例として、特許文献1には、表示パネルのトップ画面において所定の起動操作が行われたとき、利用者が情報処理装置を保持している手の親指で接触操作することが可能な領域である親指操作可能領域に親指操作用アイコン画面を表示する情報処理装置が開示されている。特許文献1では、親指操作用アイコン画面は、ドーナツ形状の画像上に親指操作可能領域外のアイコンの一部を等間隔で表示した画面であり、利用者の選択操作の対象となるアイコンが親指操作用アイコン画面上に表示されていない場合、利用者は、表示変更操作を実行することで、親指操作用アイコン画面上に表示されるアイコンの種類を変更している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載された技術では、親指操作用アイコン画面を親指操作可能領域内に表示する必要があり、親指操作用アイコン画面上に表示可能な情報量が制限され、親指操作可能領域外の全てのアイコンが表示できない問題がある。このため、利用者は、選択操作の対象となるアイコンが親指操作用アイコン画面上に表示されていなければ表示変更操作を実行して親指操作用アイコン画面上のアイコンの種類を変更しなければならず、操作が煩雑になる問題がある。
【0006】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、ユーザが片手で保持しながら簡易に操作可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明に係る携帯端末は、
ユーザが片手で保持可能な携帯端末であって、前記ユーザが前記携帯端末を前記片手で保持したときに前記片手の親指で接触可能な表示面を有する表示部と、前記表示面に命令を特定する命令特定子を表示する制御を行う命令特定子表示制御部と、前記ユーザによる所定の操作に基づいて、前記ユーザが前記携帯端末を前記片手で保持したときに前記片手の前記親指とは異なる指で接触可能な操作面を用いた操作の位置を特定する位置特定子を前記表示面に表示する制御を行うとともに、前記ユーザが前記親指とは異なる指を用いた前記操作面への第1操作に基づいて、前記位置特定子を表示する位置を変更する制御を行う位置特定子表示制御部と、前記ユーザが前記親指を用いて前記命令特定子が表示されている位置で前記命令特定子を選択する操作をしたときと、前記位置特定子が前記命令特定子と重畳して表示されている状態で前記ユーザが前記親指とは異なる指を用いた前記操作面への第2操作をしたときとに、前記命令に応じた制御を行う命令制御部と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る携帯端末によれば、ユーザは、携帯端末を片手で保持したときに、所定の操作をすると位置特定子が表示され、親指とは異なる指を用いた操作面への第1操作をすると位置特定子を表示する位置が変更される。また、使用者は、位置特定子が命令特定子と重畳して表示されている状態で、親指とは異なる指を用いた操作面への第2操作をすると親指を用いて各命令特定子を選択する操作をしたときと同一の制御が行われる。このため、ユーザは、携帯端末を片手で保持したときに、親指が命令特定子表示されている位置に届かない場合であっても、親指の代わりに親指とは異なる指で所望の選択、制御を行うことができる。この結果、本発明に係る携帯端末は、ユーザが上述したように親指の代わりに親指とは異なる指で所望の選択、制御を行うことができない携帯端末よりもユーザが片手で保持しながら簡易に操作可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】(A)実施の形態1に係る携帯端末の正面図、(B)携帯端末の背面図、(C)ユーザが片手で保持したときの携帯端末の背面図
【
図3】携帯端末のハードウェア構成を示すブロック図
【
図6】ポインタが第1アイコンと重畳して表示されているときの表示例を示す図
【
図8】タッチパッド用命令制御処理のフローチャート
【
図9】(A)実施の形態2に係る携帯端末及び携帯カバ-の正面図、(B)携帯カバーの背面図、(C)携帯カバーの左側面図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための形態に係る携帯端末について図面を参照して詳細に説明する。なお、図中同一又は相当する部分には同じ符号を付す。
【0011】
[実施の形態1]
(実施の形態1に係る携帯端末100について)
図1(A)~
図1(C)に示すように、本発明の実施の形態1に係る携帯端末100は、例えば、スマートフォン、タブレット端末といったユーザが片手で保持可能な板状のコンピュータ装置である。本実施の形態に係る携帯端末100は、ユーザが携帯端末100を操作する際の前面(正面、前側、表側)にタッチパネル110、後面(背面、後側、裏側)下部にタッチパッド120が設けられている。また、携帯端末100は、ユーザが携帯端末100を操作する際の前面上部の左側に前面カメラ130、後面上部の左右方向中央に後面カメラ140が設けられている。
【0012】
本実施の形態に係る携帯端末100では、タッチパネル110の画面上に後述する複数種類のアイコン(111~114)が表示されており、ユーザは、タッチパネル110又はタッチパッド120に触れることで、直接的又は間接的に何れかのアイコン(111~114)を選択することが可能となっている。
【0013】
図2に示すように、携帯端末100は、タッチパネル110の画面上に後述するアイコン(111~114)を表示する制御を行うアイコン表示制御部150を備える。また、携帯端末100は、タッチパネル110の画面上に後述するポインタ(121)を表示する制御を行うポインタ表示制御部160、アイコン(111~114)によって特定される命令に応じた制御を行う命令制御部170を備える。
【0014】
(実施の形態1に係る携帯端末100のハードウェア構成について)
図3に示すように、携帯端末100は、例えば、制御プログラム59に従って処理を実行する制御部51を備える。制御部51は、CPU(Central Processing Unit)を備える。制御部51は、例えば、制御プログラム59に従って、
図2に示す、アイコン表示制御部150、ポインタ表示制御部160、命令制御部170として機能する。
【0015】
図3に戻り、携帯端末100は、制御プログラム59をロードし、制御部51の作業領域として用いられる主記憶部52を備える。主記憶部52は、RAM(Random Access Memory)を備える。
【0016】
携帯端末100は、制御プログラム59を予め記憶する外部記憶部53を備える。外部記憶部53は、制御部51の指示に従って、このプログラムが記憶する情報を制御部51に供給し、制御部51から供給された情報を記憶する。外部記憶部53は、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、SSD(Solid State Drive)といった記録媒体を備える。
【0017】
携帯端末100は、ユーザに操作される操作部54を備える。操作部54を介して、入力された情報が制御部51に供給される。操作部54は、
図1、
図2に示す、タッチパネル110の情報入力部分、タッチパッド120といった情報入力部品を備える。
【0018】
図3に戻り、携帯端末100は、操作部54を介して入力された情報及び制御部51が出力した情報を表示する表示部55を備える。表示部55は、
図1、
図2に示す、タッチパネル110の情報表示部分といった表示装置を備える。
【0019】
また、携帯端末100は、情報を送受信する送受信部56を備える。送受信部56は、ネットワークに接続する通信網終端装置、無線通信装置といった情報通信装置を備える。
【0020】
携帯端末100では、主記憶部52、外部記憶部53、操作部54、表示部55及び送受信部56はいずれも内部バス50を介して制御部51に接続されている。
【0021】
携帯端末100は、制御部51が主記憶部52、外部記憶部53、操作部54、表示部55及び送受信部56を資源として用いることによって、
図2に示すアイコン表示制御部150、ポインタ表示制御部160、命令制御部170の機能を実現する。例えば、携帯端末100は、アイコン表示制御部150が行う命令特定子表示制御ステップの一例としてのアイコン表示制御ステップ、ポインタ表示制御部160が行う位置特定子表示制御ステップの一例としてのポインタ表示制御ステップ、命令制御部170が行う命令制御ステップを実行する。
【0022】
(実施の形態1に係る携帯端末100の機能構成の詳細について)
図2に戻り、命令特定子表示制御部の一例としてのアイコン表示制御部150は、表示面の一例としてのタッチパネル110の画面に
図4に示す複数種類のアイコン111~113を表示する制御を行う。ここで、アイコン111~113とは、各種の命令を特定する命令特定子の一例である。
【0023】
図4に示すように、例えば、アイコン表示制御部150は、タッチパネル110の画面に、第1命令の一例としてのカメラアプリの起動を特定する第1命令特定子の一例としての第1アイコン111、第2命令の一例としての地図アプリの起動を特定する第2命令特定子の一例としての第2アイコン112を表示する。また、例えば、アイコン表示制御部150は、タッチパネル110の画面に、特別命令の一例であって第3命令の一例としての後述するポインタ(121)を表示する制御アプリの起動を特定する特別命令特定子の一例であって第3命令特定子の一例としての第3アイコン113を表示する。なお、
図4に示すように、本実施の形態では、第1アイコン111及び第2アイコン112は、ユーザが携帯端末100を片手で保持する通常の位置から持ち替えなければ保持している手の親指(
図4の点線参照)が届き難い第1位置及び第2位置に表示されている一方、第3アイコン113は、ユーザが携帯端末100を片手で保持する通常の位置から持ち替えなくても当該親指が届く特別位置の一例としての第3位置に表示されている。
【0024】
位置特定子表示制御部の一例としてのポインタ表示制御部160は、ユーザが所定の操作の一例として第3アイコン113をユーザが
図4の点線で示す指や図示しないタッチペンで選択する操作をしたとき、
図5に示すポインタ121をタッチパネル110の画面に表示する制御を行う。ここで、また、第3アイコン113をユーザが指やタッチペンで選択する操作とは、例えば、タッチパネル110の画面に表示された第3アイコン113をユーザが指やタッチペンで1回タップしたり押圧したりする当該画面への接触操作である。また、ポインタ121とは、操作面の一例としてのタッチパッド120を用いたユーザによる操作の位置を特定する位置特定子の一例である。なお、
図5に示すように、本実施の形態では、ポインタ121を矢印の画像としたが、これに限定されず、アイコン111~113と識別可能な任意の画像であってもよく、例えば、多角形、星形、キャラクタ等の図柄の画像であってもよい。
【0025】
図2に戻り、命令制御部170は、ユーザがアイコン111~113を選択する上述した操作をしたとき、選択したアイコン111~113によって特定される命令に応じた制御を行う。例えば、命令制御部170は、第1アイコン111をユーザが指やタッチペンで選択する操作をしたとき、カメラアプリを起動し、第2アイコン112をユーザが指やタッチペンで選択する操作をしたとき、地図アプリを起動する。
【0026】
また、例えば、命令制御部170は、第3アイコン113をユーザが指やタッチペンで選択する操作をしたとき、ポインタ121を表示する制御アプリを起動し、ポインタ表示制御部160にタッチパネル110の画面へのポインタ121の表示を開始させる。この場合、ポインタ表示制御部160は、タッチパッド120への第1操作の一例としてユーザがタッチパッド120に接触している指をスライドさせる操作をしたとき、当該操作に応じてポインタ121を表示する位置を変更する。よって、
図6に示すように、例えば、ユーザがタッチパッド120へのスライド操作をすることで、ポインタ121を第1位置に表示された第1アイコン111と重畳して表示されている状態にすることが可能である。
【0027】
図2に戻り、命令制御部170は、ポインタ121がアイコン111~113と重畳して表示されている状態で、タッチパッド120への第2操作の一例としてユーザがタッチパッド120を指で1回タップする操作をしたとき、選択したアイコン111~113によって特定される命令に応じた制御を行う。例えば、命令制御部170は、
図6に示す状態で、ユーザがタッチパッド120を指で1回タップする操作をしたとき、カメラアプリを起動する制御を行い、
図7に示すカメラアプリの画面を表示する。
【0028】
この場合、ポインタ表示制御部160は、ユーザがタッチパッド120への接触している指をスライドさせる操作をすることで、
図7に示すように、ポインタ121が第4位置に表示された第4アイコン114と重畳して表示されている状態にすることが可能である。ここで、第4アイコン114とは、所謂シャッタボタンであり、第4命令の一例としてカメラ130、140での画像の撮像を特定する命令特定子(第4命令特定子)の一例である。この状態において、命令制御部170は、ユーザがタッチパッド120を指で1回タップする操作をしたとき、選択されている何れかのカメラ130、140で画像を撮像する。
【0029】
なお、図示は省略するが、例えば、命令制御部170は、ポインタ121が第2位置で第2アイコン112と重畳して表示されている状態で、ユーザがタッチパッド120を指で1回タップする操作をしたとき、地図アプリを起動する制御を行う。
【0030】
(実施の形態1に係るタッチパッド用命令制御処理について)
次に、フローチャートを用いて、携帯端末100がタッチパッド120を用いて各種命令に応じた制御を行う動作について説明する。なお、携帯端末100がタッチパネル110のみを用いて各種命令に応じた制御を行う動作については、ユーザがタッチパネル110の画面に表示されたアイコン111~114を選択する操作をしたときに命令制御部170が選択したアイコン111~114によって特定される命令に応じた制御を行うだけである。よって、冗長な説明を低減するため、図示及び詳細な説明については省略する。
【0031】
携帯端末100は、アイコン表示制御部150がタッチパネル110の画面にアイコン111~113を表示し、ユーザが第3位置に表示された第3アイコン113を選択する操作を行い、ポインタ表示制御部160が当該画面にポインタ121を表示すると、
図8に示すタッチパッド用命令制御処理の実行を開始する。まず、命令制御部170は、ユーザがタッチパッド120への接触している指をスライドさせる操作をしたか否かを判定する(ステップS101)。命令制御部170は、ユーザが指をスライドさせる操作をした場合(ステップS101;Y)、ポインタ表示制御部160に当該操作に応じてポインタ121を表示する位置を変更させ(ステップS102)、ユーザがタッチパッド120を指で1回タップする操作をしたか否かを判定する(ステップS103)。一方、命令制御部170は、ユーザが指をスライドさせる操作をしていない場合(ステップ101;N)、ポインタ121を表示している位置を変更せずに、ステップS103の処理を行う。
【0032】
命令制御部170は、ユーザが1回タップする操作をしていない場合(ステップS103;N)、ステップS101に戻り、ユーザが1回タップする操作をするまでステップS101~S103の処理を繰り返す。一方、命令制御部170は、ユーザが1回タップする操作をした場合(ステップS103;Y)、ポインタ121が何れかのアイコン111、112と重畳して表示されているか否かを判定する(ステップS104)。命令制御部170は、ポインタ121が重畳して表示されていない場合(ステップS104;N)、ステップS101に戻り、ポインタ121が重畳して表示されている状態でユーザが1回タップする操作をするまでステップS101~S104の処理を繰り返す。そして、命令制御部170は、ポインタ121が重畳して表示されている場合(ステップS104;Y)、ユーザが画面に表示されたアイコン111~114を選択する操作をしたときと同様に、選択したアイコン111、112によって特定される命令に応じた制御を行い(ステップS105)、処理を終了する。
【0033】
以上説明したように、本実施の形態に係る携帯端末100によれば、タッチパネル110は、ユーザが携帯端末100を操作する際の前面に設けられている一方、タッチパッド120は、ユーザが携帯端末100を操作する際の後面に設けられている。また、アイコン表示制御部150は、タッチパネル110の画面に第1アイコン111及び第2アイコン112を表示している。このため、ユーザは、携帯端末100を片手で保持したときに保持している手の親指で第1アイコン111及び第2アイコン112に接触可能となっている。
【0034】
また、ポインタ表示制御部160は、タッチパネル110の画面に表示された第3アイコン113をユーザが選択する操作をしたとき、タッチパネル110の画面にポインタ121を表示し、ユーザによるタッチパッド120へのスライド操作によってポインタ121を表示する位置を変更する。このため、ユーザは、携帯端末100を片手で保持したときに保持している手の親指とは異なる指(例えば、人差し指)でタッチパッド120に接触、スライドすることで、タッチパネル110の画面に表示されたポインタ121の位置を変更することが可能となっている。
【0035】
また、命令制御部170は、ユーザがタッチパネル110の画面において第1アイコン111又は第2アイコン112を選択する操作をしたとき、選択したアイコン111、112から特定される命令に応じた制御を行う。ここで、本実施の形態では、第1アイコン111及び第2アイコン112が表示されている第1位置及び第2位置は、ユーザが携帯端末100を保持している手の親指が通常であれば届き難い位置である。このため、ユーザは、携帯端末100を保持している手の親指で第1アイコン111又は第2アイコン112を選択し難くなっている。
【0036】
これに対して、命令制御部170は、ポインタ121が第1アイコン111又は第2アイコン112と重複して表示されている状態で、ユーザがタッチパッド120への1回タップ操作をしたときも同様に、選択したアイコン111、112から特定される命令に応じた制御を行う。このため、ユーザは、携帯端末100を保持している手の親指で第1アイコン111又は第2アイコン112を選択する操作がし難くても、親指の代わりに親指とは異なる指でポインタ121が表示されている位置を移動させることで、第1アイコン111又は第2アイコン112を選択することができる。
このようにすることで、本実施の形態に係る携帯端末100は、ユーザが上述したように親指の代わりに親指とは異なる指で所望の選択、制御を行うことができない携帯端末よりもユーザが片手で保持しながら簡易に操作可能とすることができる。
【0037】
また、本実施の形態に係る携帯端末100によれば、アイコン表示制御部150は、タッチパネル110の画面に第3アイコン113を更に表示している。このため、ユーザは、携帯端末100を片手で保持したときに保持している手の親指で第3アイコン113に接触して選択する操作を行うことで、ポインタ121を表示することが可能となっている。
このようにすることで、本実施の形態に係る携帯端末100は、ユーザが携帯端末100を保持している手の親指でアイコン111、112を選択する操作をし難いとき、当該親指で第3アイコン113を選択する操作をすることでポインタ121を表示することができる。この結果、本実施の形態に係る携帯端末100は、アイコンを選択する操作をすることでポインタを表示しない携帯端末よりも速やかにポインタ121を用いたアイコン111、112、114の選択に切り替えることができる。
【0038】
特に、本実施の形態に係る携帯端末100によれば、第3アイコン113が表示されている第3位置は、ユーザが携帯端末100を片手で保持したときに保持している手の親指が通常であれば届く位置である。
このようにすることで、本実施の形態に係る携帯端末100は、ユーザが携帯端末100を片手で保持したときに保持している手の親指で第3アイコン113を選択してポインタ121を表示し、保持している手の親指とは異なる指でポインタ121を用いたアイコン111、112、114の選択をすることができる。この結果、本実施の形態に係る携帯端末100は、ユーザが保持している手の親指が届く位置に第3アイコンが表示されていない携帯端末よりもユーザが片手で保持しながら更に簡易に操作可能とすることができる。
【0039】
[実施の形態2]
実施の形態1では、ポインタ表示制御部160がポインタ121の表示を開始する所定の操作をユーザが第3アイコン113を選択する操作としたが、これに限定されない。例えば、携帯端末100に対して着脱可能に設けられた外部機器が当該携帯端末100に装着されたときの操作であってもよい。以下、
図9及び
図10を参照して、実施の形態2に係る携帯端末100について、詳細に説明する。なお、実施の形態2では、実施の形態1と異なる構成について説明し、実施の形態1と同一の構成については冗長であるため説明を省略する。
【0040】
(実施の形態2に係る携帯カバー200について)
本発明の実施の形態2に係る携帯端末100は、タッチパッド120が省略されており、
図9(A)~
図9(C)に示すように、前方を除く外方が携帯端末100に対して着脱可能な外部機器の一例であって操作部材の一例としての携帯カバー200によって保護されている。
【0041】
(実施の形態2に係る携帯カバー200について)
図9(B)に示すように、携帯カバー200の上部の左右方向中央には、前後方向に貫通する貫通孔201が形成されており、携帯カバー200が携帯端末100に装着されたときには、後面カメラ140が露出するようになっている。また、携帯カバー200の後面下部には、実施の形態1のタッチパッド120と同様のタッチパッド210が露出している。また、
図10に示すように、携帯カバー200の表面中央部には、ユーザによるタッチパッド210への操作を検知する操作検知部220、操作検知部220が検知した操作を示す情報を携帯端末100に送信可能な情報送信部230、上述した各部210~230に電力を供給する電力供給部240が固定されている。また、
図9(A)~
図9(C)に示すように、携帯カバー200の左側面中央部には、後述するペアリングボタン250が設けられている。
【0042】
(実施の形態2に係る携帯カバー200の機能構成の詳細について)
タッチパッド210は、例えば、ユーザが指等で触れた際の静電容量の変化を検知することで、ユーザによって押された位置を特定可能な所謂静電容量方式のタッチパッドである。
【0043】
操作検知部220は、例えば、静電容量方式のタッチセンサ検知用のLSI(Large Scale Integration、大規模集積回路)といった電子回路部品によって構成されている。操作検知部220は、タッチパッド210に電気的に接続されており、当該タッチパッド210がユーザによって押された座標を検知し、検知信号としてのシリアル信号を情報送信部230に出力する。なお、操作検知部220と情報送信部230とは、例えば、2本の信号線を用いた同期式のシリアル通信規格であるI2C(Inter-Integrated Circuit)を用いてシリアル信号の通信を行ってもよい。
【0044】
情報送信部230は、例えば、無線通信モジュール、マイクロコントローラ(MCU:MicroController Unit)等が搭載された所謂マイコンボードといった無線通信用の電子回路部品によって構成されている。情報送信部230は、例えば、近距離無線通信の規格の一例としてのBLE(Bluetooth Low Energy)を用いて、操作検知部220から取得したシリアル信号に基づく検知データを携帯端末100に送信可能である。
【0045】
なお、情報送信部230は、検知データを生成するために、電力供給部240から電力を供給された後に初期設定処理を行い、マイクロコントローラのレジスタに予め定められた閾値、ゲインといった各種パラメータを記憶させる必要がある。そして、情報送信部230は、各種パラメータがレジスタに記憶された旨の確認を行った上で計測モード、すなわち、タッチパッド210からのデータ取得モードへ移行することで、I2Cを用いて操作検知部220から取得したシリアル信号に基づいて検知データを生成できる。
【0046】
また、情報送信部230は、BLEを用いて生成した検知データを携帯端末100に送信するために、予め携帯端末100とのペアリングが行われて近距離無線通信が確率している必要がある。本実施の形態では、ユーザは、携帯カバー200を携帯端末100に装着し、ペアリングボタン250を長押しして情報送信部230をペアリングモードに設定した後、携帯端末100において図示しないBluetooth(登録商標)の設定画面を表示して情報送信部230を選択、登録することでペアリングを行う必要がある。このとき、携帯端末100と情報送信部230との間で行われるペアリングの方式やアソシエーションモデル(Association Model)と呼ばれる認証接続方式については、従来公知のものを採用すればよい。例えば、ペアリングの方式として、LE Legacy Pairing、アソシエーションモデルとして、Just Worksを採用してもよい。そして、情報送信部230は、ペアリングが完了した後、携帯端末100からの応答待ちをする所謂アドバタイズ動作を行うことで、携帯端末100の応答があり次第、情報送信部230と携帯端末100との間で1対1の近距離無線通信が確立され、上述した検知データを携帯端末100に送信可能となる。
【0047】
電力供給部240は、例えば、リチウムイオン二次電池、充電用IC(Integrated Circuit、集積回路)、電池保護用IC等によって構成されており、外部機器からの電力供給によって充電が可能である。電力供給部240は、例えば、ユーザが携帯カバー200の使用を開始するときに電力供給部240と各部210~230との電気的な接続を隔離している図示しないフィルム等がユーザによって取り除かれることで、各部210~230に電力の供給を開始する。
【0048】
(実施の形態2に係る携帯端末100の機能構成の詳細について)
実施の形態2では、アイコン表示制御部150は、実施の形態1と同様に、タッチパネル110の画面に第1アイコン111、第2アイコン112、第4アイコン114等を表示する一方、第3アイコン113を表示しない。
【0049】
ポインタ表示制御部160は、ユーザが所定の操作の一例としてペアリングを行って近距離無線通信を確率させる一連の操作をしたとき、ポインタ121をタッチパネル110の画面に表示する制御を行う。また、ポインタ表示制御部160は、情報送信部230から受信した検知データに基づいて、ユーザがタッチパッド210に接触している指をスライドさせる操作をしたと判定したとき、当該操作に応じてポインタ121を表示する位置を変更する。
【0050】
命令制御部170は、ポインタ121がアイコン111~113と重畳して表示されている状態で、情報送信部230から受信した検知データに基づいて、ユーザがタッチパッド210を指で1回タップする操作をしたと判定したとき、選択したアイコン111、112によって特定される命令に応じた制御を行う。
【0051】
以上説明したように、本実施の形態に係る携帯端末100によれば、携帯カバー200は、携帯端末100に装着された場合、ユーザが携帯端末100を操作する際の後面にタッチパッド210が設けられるように予め設計されている。また、携帯カバー200は、携帯端末100に装着された状態で上述したペアリングが行われて近距離無線通信が確率すると、操作検知部220がタッチパッド210へのユーザによる操作に基づいて出力したシリアル信号(検知信号)から情報送信部230が検知データを生成して携帯端末100に送信可能となる。
【0052】
また、携帯端末100では、ポインタ表示制御部160は、携帯端末100と情報送信部230との近距離無線通信が確率すると、タッチパネル110の画面にポインタ121を表示する。そして、携帯端末100は、情報送信部230から検知データを受信し、ポインタ表示制御部160は、検知データに基づいてポインタ121を表示する位置を変更可能であり、命令制御部170は、検知データに基づいて選択したアイコン111、112、114によって特定される命令に応じた制御が可能である。
このようにすることで、本実施の形態に係る携帯端末100は、タッチパッド210が携帯カバー200に設けられていても、実施の形態1に係る携帯端末100と同様に、ユーザが親指とは異なる指で所望の選択、制御を行うことができ、ユーザが片手で保持しながら簡易に操作可能とすることができる。
【0053】
特に、本実施の形態に係る携帯端末100によれば、携帯カバー200が携帯端末100に装着された場合において、ユーザが上述したペアリングを行って近距離無線通信を確率させる一連の操作をすることで、タッチパネル110の画面にポインタ121を表示する。
このようにすることで、本実施の形態に係る携帯端末100は、近距離無線通信を確率させる一連の操作をするだけでポインタ121を表示することができる。この結果、本実施の形態に係る携帯端末100は、近距離無線通信を確率させる一連の操作作をすることでポインタを表示しない携帯端末よりも速やかにポインタ121を用いたアイコン111、112、114の選択に切り替えることができる。
その他、本実施の形態に係る携帯端末100は、実施の形態1に係る携帯端末100と同様の作用効果を奏する。
【0054】
[変更例]
なお、上記の実施の形態1、2では、携帯端末100を板状としたが、ユーザが片手で保持可能である限りにおいてこれに限定されず、例えば、折り畳み可能な板状、シート状、円筒状であってもよい。
【0055】
なお、上記の実施の形態1、2では、ユーザが操作する際の携帯端末100又は携帯カバー200の後面にタッチパッド120、210が設けられているが、タッチパッド120、210に替えて、例えば、携帯端末100の前面と同様のタッチパネルであってもよい。
【0056】
なお、上記の実施の形態1では、ポインタ表示制御部160がポインタ121の表示を開始する所定の操作をユーザが第3アイコン113を選択する操作としたが、これに限定されない。例えば、ユーザが携帯端末100に設けられたポインタ121の表示開始用の物理ボタンを押下する操作を所定の操作としてもよく、ユーザがタッチパネル110やタッチパッド120を複数回(例えば、2回、3回)タップする操作や長押しする操作を所定の操作としてもよい。この場合、タッチパネル110の画面に第3アイコン113を表示する制御を省略できる。
【0057】
なお、上記の実施の形態2では、ポインタ表示制御部160がポインタ121の表示を開始する所定の操作をユーザがペアリングを行って近距離無線通信を確率させる一連の操作としたが、当該所定の操作が近距離無線通信を確立させるための操作である限りにおいてこれに限定されない。例えば、携帯端末100において表示された設定画面で情報送信部230を選択、登録してペアリングを行った後であっても自動的に近距離無線通信が確立せず、ユーザによるペアリングボタン250を押下する操作によって手動で近距離無線通信の確立、解除する構成である場合、ペアリングボタン250を押下して近距離無線通信の確立する操作をポインタ121の表示を開始する所定の操作としてもよい。また、例えば、携帯カバー200に電源ボタンを新たに設けた場合、携帯端末100において表示された設定画面で情報送信部230を選択、登録してペアリングを行った後であっても電源ボタンのオン、オフによって近距離無線通信が確立、解除されるときには、電源ボタンをオンにする操作をポインタ121の表示を開始する所定の操作としてもよい。
【0058】
なお、上記の実施の形態1、2では、ポインタ121が各アイコン111、112、114と重複して表示されている状態で、命令制御部170が各アプリの起動する第2操作をユーザによるタッチパッド120への1回タップ操作としたが、これに限定されない。例えば、例えば、ユーザがタッチパッド120を複数回(例えば、2回、3回)タップする操作や長押しする操作としてもよい。
【0059】
なお、上記の実施の形態1のように、ユーザが携帯端末100を片手で保持したときに保持している手の親指が届く第3位置に第3アイコン113が表示されていることが好ましいが、第3アイコン113も他のアイコン111、112と同様に、親指が届き難い位置に表示されていてもよい。
【0060】
なお、上記の実施の形態2では、ペアリングボタン250を携帯カバー200の左側面中央部に設けているが、これに限定されず、例えば、右側面中央部、背面のタッチパッド210の近傍に設けてもよい。
【0061】
なお、上記の実施の形態2では、携帯カバー200に設けられた電力供給部240がタッチパッド210、操作検知部220及び情報送信部230に電力を供給しているが、これに限定されず、例えば、タッチパッド210、操作検知部220及び情報送信部230は、携帯端末100から電力が供給されてもよい。この場合、タッチパッド210、操作検知部220及び情報送信部230は、例えば、携帯端末100と電気的に接続されたコネクタ及びケーブルを介して有線で携帯端末100から電力が供給されてもよい。また、この場合、例えば、タッチパッド210、操作検知部220及び情報送信部230は、携帯カバー200に新たに設けられたQi(登録商標)といったワイヤレス給電規格に適合する給電部を介して無線で携帯端末100から電力が供給されてもよい。このようにすることで、携帯カバ-200は、電力供給部240を省略できる。
【0062】
なお、上記の実施の形態2では、操作部材として携帯カバー200を例示したが、操作部材は、タッチパッド210等の操作面を有し且つ携帯端末100に対して着脱可能に設けられて近距離無線通信が可能であればこれに限定されない。例えば、操作部材は、タッチパッド210を有し且つ携帯端末100に磁石等で着脱可能なタッチパッドユニットであってもよい。この場合、タッチパッドユニットは、少なくともタッチパッド210、操作検知部220及び情報送信部230を有し、これら各部210~230が電力供給部240や上述した給電部から電力が供給される必要がある。
【0063】
なお、制御部51、主記憶部52、外部記憶部53、操作部54、表示部55、送受信部56、内部バス50等を備える携帯端末100の処理を行う中心となる部分は、専用のシステムによらず、通常のコンピュータシステムを用いて実現可能である。例えば、前記の動作を実行するためのコンピュータプログラムを、コンピュータが読み取り可能な記録媒体、例えば、フラッシュメモリ等に格納して配布し、当該コンピュータプログラムをコンピュータにインストールすることにより、上記の処理を実行する携帯端末100を構成してもよい。また、インターネットなどの通信ネットワーク上のサーバ装置が有する記憶装置に当該コンピュータプログラムを格納しておき、通常のコンピュータシステムがダウンロードすることで携帯端末100を構成してもよい。
【0064】
また、携帯端末100の機能を、OS(オペレーティングシステム)とアプリケーションプログラムの分担により実現する場合、または、OSとアプリケーションプログラムとの協働により実現する場合には、アプリケーションプログラム部分のみを記録媒体や記憶装置に格納してもよい。
【0065】
また、搬送波にコンピュータプログラムを重畳し、通信ネットワークを介して提供することも可能である。例えば、通信ネットワーク上の掲示板(BBS, Bulletin Board System)に前記コンピュータプログラムを掲示し、ネットワークを介して前記コンピュータプログラムを提供してもよい。そして、このコンピュータプログラムを起動し、OSの制御下で、他のアプリケーションプログラムと同様に実行することにより、前記の処理を実行してもよい。
【0066】
本発明は、本発明の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施の形態は、本発明を説明するためのものであり、本発明の範囲を限定するものではない。つまり、本発明の範囲は、実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等の発明の意義の範囲内で施される様々な変形が、本発明の範囲内とみなされる。
【0067】
本出願は、2022年10月14日に出願された、日本国特許出願特願2022-165452号に基づく。本明細書中に日本国特許出願特願2022-165452号の明細書、特許請求の範囲、図面全体を参照として取り込むものとする。
【符号の説明】
【0068】
50…内部バス、51…制御部、52…主記憶部、53…外部記憶部、54…操作部、55…表示部、56…送受信部、59…制御プログラム、100…携帯端末、110…タッチパネル、111…第1アイコン、112…第2アイコン、113…第3アイコン、114…第4アイコン、120…タッチパッド、121…ポインタ、130…前面カメラ、140…後面カメラ、150…アイコン表示制御部、160…ポインタ表示制御部、170…命令制御部、200…携帯カバー、201…貫通孔、210…タッチパッド、220…操作検知部、230…情報送信部、240…電力供給部、250…ペアリングボタン。