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特開2024-58606カメラ位置、並びにレーザ位置及び波長の較正及びモニタリング
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024058606
(43)【公開日】2024-04-25
(54)【発明の名称】カメラ位置、並びにレーザ位置及び波長の較正及びモニタリング
(51)【国際特許分類】
   G01C 3/00 20060101AFI20240418BHJP
   H04N 23/60 20230101ALI20240418BHJP
   G06T 7/80 20170101ALI20240418BHJP
   G01B 11/00 20060101ALI20240418BHJP
【FI】
G01C3/00 120
H04N23/60 500
G06T7/80
G01B11/00 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】28
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023171791
(22)【出願日】2023-10-03
(31)【優先権主張番号】17/966,006
(32)【優先日】2022-10-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】517419478
【氏名又は名称】ルーミンコード エーエス
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】グドムンド スレッテモエン
【テーマコード(参考)】
2F065
2F112
5C122
5L096
【Fターム(参考)】
2F065AA04
2F065AA31
2F065DD19
2F065EE00
2F065EE01
2F065FF01
2F065FF04
2F065FF61
2F065GG04
2F065HH02
2F065HH13
2F065JJ03
2F065JJ26
2F065LL04
2F065LL50
2F065QQ24
2F065QQ25
2F065QQ28
2F065QQ31
2F065UU09
2F112AD10
2F112BA20
2F112CA12
2F112DA25
2F112DA28
5C122DA13
5C122EA03
5C122EA04
5C122FB02
5C122FB17
5C122FH11
5C122GA23
5C122GG05
5C122HA35
5C122HA85
5C122HA88
5L096CA02
5L096CA17
5L096FA69
(57)【要約】
【課題】カメラ及びレーザの長時間の位置決め、並びにレーザ波長を改善すること。
【解決手段】支持体に対するカメラの位置偏位を較正及びモニタリングするためのデバイス。支持体に対するレーザ波長シフト及びレーザ位置偏位を較正及びモニタリングするためのデバイス。支持体に対するカメラの位置偏位を較正及びモニタリングするための方法。支持体に対するレーザ波長シフト及びレーザ位置偏位を較正及びモニタリングするための方法。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持体に対するカメラの位置偏位を較正及びモニタリングするためのデバイスであって、
前記デバイスは、
パターン生成器と、
レーザと、
1つ又は複数のヒートポンプと、
1つ又は複数の温度センサと、
コンピュータとを備え、
前記レーザに前記パターン生成器を照明させ、前記カメラ及び前記コンピュータが、複数の個別パターン及びそのような個別パターンを含む複合パターンを記録することを可能にし、前記ヒートポンプ及び前記温度センサを利用して、前記レーザ、前記パターン生成器、前記カメラ及び前記支持体のうちの1つ又は複数の温度を制御及び記録することを可能にし、複合パターンからの対応する個別パターン間のパターン位置偏位、前記カメラ位置偏位及びレーザ位置偏位並びにレーザ波長シフトの応答性パラメータ、前記応答性パラメータを利用するカメラ位置偏位及び対応する個別パターン間の偏位を計算するための手段を備えるように構成可能である、デバイス。
【請求項2】
支持体に対するレーザ波長シフト及びレーザ位置偏位を較正及びモニタリングするためのデバイスであって、
前記デバイスは、
パターン生成器と、
カメラと、
1つ又は複数のヒートポンプと、
1つ又は複数の温度センサと、
コンピュータとを備え、
前記レーザに前記パターン生成器を照明させ、前記カメラ及び前記コンピュータが、複数の個別パターン及びそのような個別パターンを含む複合パターンを記録することを可能にし、前記ヒートポンプ及び前記温度センサを利用して、前記レーザ、前記パターン生成器、前記カメラ及び前記支持体のうちの1つ又は複数の温度を制御及び記録することを可能にし、複合パターンからの対応する個別パターン間のパターン位置偏位、前記カメラ位置偏位及び前記レーザ位置偏位並びに前記レーザ波長シフトの応答性パラメータ、前記応答性パラメータを利用する前記レーザ位置偏位及び前記レーザ波長シフト及び対応する個別パターン間の偏位を計算するための手段を備えるように構成可能である、デバイス。
【請求項3】
支持体に対するカメラの位置偏位を較正及びモニタリングするための方法であって、
前記方法は、較正ステップにおいて、
レーザからのレーザ光でパターン生成器を照明することと、
ヒートポンプ及び温度センサを利用して前記レーザ、前記パターン生成器、前記カメラ及び前記支持体のうちの1つ又は複数の温度を制御及び記録することと、
前記カメラ及びコンピュータを用いて、前記パターン生成器によって反射された光、又は前記パターン生成器を透過した光の個別パターンを記録することと、
前記カメラ及び前記コンピュータを用いて、前記温度センサの温度の記録と同時に、前記個別パターンから成る光の複合パターンを記録することと、
最小複合パターンから前記個別パターン成分の位置偏位を計算することと、
前記レーザ、前記パターン生成器及び前記カメラの幾何学的構成に対する前記カメラ位置偏位及びレーザ位置偏位並びにレーザ波長シフトに関連する個別パターン応答性パラメータを計算することとを含み、
前記方法は、モニタリングステップをさらに含み、前記モニタリングステップは、第1のモニタリングステップ又は第2のモニタリングステップのいずれかであり、
前記第1のモニタリングステップは、
レーザ光でパターン生成器を照明することと、
ヒートポンプ及び温度センサを利用して前記レーザ、前記パターン生成器、前記カメラ及び前記支持体のうちの1つ又は複数の温度を制御及び記録することと、
前記カメラ及び前記コンピュータを用いて、前記温度センサの温度の記録と同時に、個別パターン成分から成る光の複合パターンを記録することと、
最小複合パターンから前記個別パターン成分の位置偏位を計算することと、
前記個別パターン偏位を用いて前記カメラ位置偏位を計算し、応答性パラメータを計算することとを含み、
前記第2のモニタリングステップは、
ヒートポンプ及び温度センサを利用して前記レーザ、前記カメラ及び前記支持体のうちの1つ又は複数の温度を制御及び記録することと、
前記モニタリング温度記録、並びに前記カメラ位置偏位及び前記レーザ位置偏位、前記レーザ波長シフト及び前記温度記録間の較正応答性関係から前記カメラ位置偏位を計算することとを含む、方法。
【請求項4】
支持体に対するレーザ波長シフト及びレーザ位置偏位を較正及びモニタリングするための方法であって、
前記方法は、較正ステップにおいて、
レーザ光でパターン生成器を照明することと、
ヒートポンプ及び温度センサを利用して前記レーザ、前記パターン生成器、前記カメラ及び前記支持体のうちの1つ又は複数の温度を制御及び記録することと、
前記カメラ及びコンピュータを用いて、前記パターン生成器によって反射された光、又は前記パターン生成器を透過した光の個別パターンを記録することと、
前記カメラ及び前記コンピュータを用いて、前記温度センサの温度の記録と同時に、前記個別パターンから成る光の複合パターンを記録することと、
最小複合パターンから前記個別パターン成分の位置偏位を計算することと、
前記レーザ、前記パターン生成器及び前記カメラの幾何学的構成に対する前記カメラ位置偏位及び前記レーザ位置偏位並びに前記レーザ波長シフトに関連する個別パターン応答性パラメータを計算することとを含み、
前記方法は、モニタリングステップをさらに含み、前記モニタリングステップは、第1のモニタリングステップ又は第2のモニタリングステップのいずれかであり、
前記第1のモニタリングステップは、
レーザ光でパターン生成器を照明することと、
ヒートポンプ及び温度センサを利用して前記レーザ、前記パターン生成器、前記カメラ及び前記支持体のうちの1つ又は複数の温度を制御及び記録することと、
前記カメラ及び前記コンピュータを用いて、前記温度センサの温度の記録と同時に、前記個別パターン成分から成る光の複合パターンを記録することと、
最小複合パターンから前記個別パターン成分の位置偏位を計算することと、
前記個別パターン偏位を用いて前記レーザ波長シフト及び前記レーザ位置偏位を計算し、応答性パラメータを計算することとを含み、
前記第2のモニタリングステップは、
ヒートポンプ及び温度センサを利用して前記レーザ、前記カメラ及び前記支持体のうちの1つ又は複数の温度を制御及び記録することと、
前記モニタリング温度記録、並びに前記カメラ位置偏位及び前記レーザ位置偏位、前記レーザ波長シフト及び温度記録間の較正応答性関係から前記レーザ波長シフト及び前記レーザ位置偏位を計算することとを含む、方法。
【請求項5】
第1のデバイス及び第2のデバイスを組み合わせる装置であって、前記第1のデバイスは、請求項1に記載のデバイスであり、前記第2のデバイスは、支持体に対するレーザ波長シフト及びレーザ位置偏位を較正及びモニタリングするためのデバイスであり、
前記デバイスは、
パターン生成器と、
カメラと、
1つ又は複数のヒートポンプと、
1つ又は複数の温度センサと、
コンピュータとを備え、
前記デバイスは、前記レーザに前記パターン生成器を照明させ、前記カメラ及び前記コンピュータが、複数の個別パターン及びそのような個別パターンを含む複合パターンを記録することを可能にし、前記ヒートポンプ及び前記温度センサを利用して、前記レーザ、前記パターン生成器、前記カメラ及び前記支持体のうちの1つ又は複数の温度を制御及び記録することを可能にし、複合パターンからの対応する個別パターン間のパターン位置偏位、前記カメラ位置偏位及び前記レーザ位置偏位並びにレーザ波長シフトの応答性パラメータ、前記応答性パラメータを利用する前記レーザ位置偏位及び前記レーザ波長シフト及び対応する個別パターン間の偏位を計算するための手段を備えるように構成可能であり、
カメラ位置偏位は、前記第1のデバイスによって較正及びモニタされることにより、第2のデバイスによる前記レーザ波長シフト及び位置偏位のより正確な較正及びモニタリングを助ける、装置。
【請求項6】
第1のデバイス及び第2のデバイスを組み合わせる装置であって、前記第1のデバイスは、請求項1に記載のデバイスであり、前記第2のデバイスは、支持体に対するレーザ波長シフト及びレーザ位置偏位を較正及びモニタリングするためのデバイスであり、
前記デバイスは、
パターン生成器と、
カメラと、
1つ又は複数のヒートポンプと、
1つ又は複数の温度センサと、
コンピュータとを備え、
前記デバイスは、前記レーザに前記パターン生成器を照明させ、前記カメラ及び前記コンピュータが、複数の個別パターン及びそのような個別パターンを含む複合パターンを記録することを可能にし、前記ヒートポンプ及び前記温度センサを利用して、前記レーザ、前記パターン生成器、前記カメラ及び前記支持体のうちの1つ又は複数の温度を制御及び記録することを可能にし、複合パターンからの対応する個別パターン間のパターン位置偏位、前記カメラ位置偏位及び前記レーザ位置偏位並びにレーザ波長シフトの応答性パラメータ、前記応答性パラメータを利用する前記レーザ位置偏位及び前記レーザ波長シフト及び対応する個別パターン間の偏位を計算するための手段を備えるように構成可能であり、
レーザ波長シフト及び位置偏位は、前記第2のデバイスによって較正及びモニタされることにより、前記第1のデバイスによる前記カメラ位置偏位のより正確な較正及びモニタリングを助ける、装置。
【請求項7】
第1の方法及び第2の方法を組み合わせる方法であって、前記第1の方法は、請求項3に記載の方法であり、前記第2の方法は、支持体に対するレーザ波長シフト及びレーザ位置偏位を較正及びモニタリングするための方法であり、
前記方法は、較正ステップにおいて、
レーザからのレーザ光でパターン生成器を照明することと、
ヒートポンプ及び温度センサを利用して前記レーザ、前記パターン生成器、前記カメラ及び前記支持体のうちの1つ又は複数の温度を制御及び記録することと、
前記カメラ及びコンピュータを用いて、前記パターン生成器によって反射された光、又は前記パターン生成器を透過した光の個別パターンを記録することと、
前記カメラ及び前記コンピュータを用いて、前記温度センサの温度の記録と同時に、個別パターンから成る光の複合パターンを記録することと、
最小複合パターンから前記個別パターン成分の位置偏位を計算することと、
前記レーザ、前記パターン生成器及び前記カメラの幾何学的構成に対する前記カメラ位置偏位及び前記レーザ位置偏位並びに前記レーザ波長シフトに関連する前記個別パターン応答性パラメータを計算することとを含み、
前記方法は、モニタリングステップをさらに含み、前記モニタリングステップは、第1のモニタリングステップ又は第2のモニタリングステップのいずれかであり、
前記第1のモニタリングステップは、
レーザ光でパターン生成器を照明することと、
ヒートポンプ及び温度センサを利用して前記レーザ、前記パターン生成器、前記カメラ及び前記支持体のうちの1つ又は複数の温度を制御及び記録することと、
前記カメラ及び前記コンピュータを用いて、前記温度センサの温度の記録と同時に、個別パターン成分から成る光の複合パターンを記録することと、
最小複合パターンから前記個別パターン成分の位置偏位を計算することと、
前記個別パターン偏位を用いて前記レーザ波長シフト及び前記レーザ位置偏位を計算し、応答性パラメータを計算することとを含み、
前記第2のモニタリングステップは、
ヒートポンプ及び温度センサを利用して前記レーザ、前記カメラ及び前記支持体のうちの1つ又は複数の温度を制御及び記録することと、
前記モニタリング温度記録、並びに前記カメラ位置偏位及び前記レーザ位置偏位、前記レーザ波長シフト及び前記温度記録間の較正応答性関係から前記レーザ波長シフト及び前記レーザ位置偏位を計算することとを含み、
カメラ位置偏位は、前記第1の方法によって較正及びモニタされることにより、前記第2の方法による前記レーザ波長シフト及び前記位置偏位のより正確な較正及びモニタリングを助ける、方法。
【請求項8】
第1の方法及び第2の方法を組み合わせる方法であって、前記第1の方法は、請求項3に記載の方法であり、前記第2の方法は、支持体に対するレーザ波長シフト及びレーザ位置偏位を較正及びモニタリングするための方法であり、
前記方法は、較正ステップにおいて、
レーザからのレーザ光でパターン生成器を照明することと、
ヒートポンプ及び温度センサを利用して前記レーザ、前記パターン生成器、前記カメラ及び前記支持体のうちの1つ又は複数の温度を制御及び記録することと、
前記カメラ及びコンピュータを用いて、前記パターン生成器によって反射された光、又は前記パターン生成器を透過した光の個別パターンを記録することと、
前記カメラ及び前記コンピュータを用いて、前記温度センサの温度の記録と同時に、前記個別パターンから成る光の複合パターンを記録することと、
最小複合パターンから前記個別パターン成分の位置偏位を計算することと、
前記レーザ、前記パターン生成器及び前記カメラの幾何学的構成に対する前記カメラ位置偏位及び前記レーザ位置偏位並びに前記レーザ波長シフトに関連する前記個別パターン応答性パラメータを計算することとを含み、
前記方法は、モニタリングステップをさらに含み、前記モニタリングステップは、第1のモニタリングステップ又は第2のモニタリングステップのいずれかであり、
前記第1のモニタリングステップは、
レーザ光でパターン生成器を照明することと、
ヒートポンプ及び温度センサを利用して前記レーザ、前記パターン生成器、前記カメラ及び前記支持体のうちの1つ又は複数の温度を制御及び記録することと、
前記カメラ及び前記コンピュータを用いて、前記温度センサの温度の記録と同時に、前記個別パターンから成る光の複合パターンを記録することと、
最小複合パターンから前記個別パターン成分の位置偏位を計算することと、
前記個別パターン偏位を用いて前記レーザ波長シフト及び前記レーザ位置偏位を計算し、応答性パラメータを計算することとを含み、
前記第2のモニタリングステップは、
ヒートポンプ及び温度センサを利用して前記レーザ、前記カメラ及び前記支持体のうちの1つ又は複数の温度を制御及び記録することと、
前記モニタリング温度記録、並びに前記カメラ位置偏位及び前記レーザ位置偏位、前記レーザ波長シフト及び前記温度記録間の較正応答性関係から前記レーザ波長シフト及び前記レーザ位置偏位を計算することとを含み、
レーザ波長シフト及び位置偏位は、前記第2の方法によって較正及びモニタされることにより、前記第1の方法による前記カメラ位置偏位のより正確な較正及びモニタリングを助ける、方法。
【請求項9】
前記レーザは、照明光学機器を備えたガスレーザ、固体レーザ、ファイバレーザ、液体色素レーザ又は半導体レーザである、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記レーザは、照明光学機器を備えたガスレーザ、固体レーザ、ファイバレーザ、液体色素レーザ又は半導体レーザである、請求項2に記載の装置。
【請求項11】
前記レーザは、照明光学機器を備えたガスレーザ、固体レーザ、ファイバレーザ、液体色素レーザ又は半導体レーザである、請求項3に記載の方法。
【請求項12】
前記レーザは、照明光学機器を備えたガスレーザ、固体レーザ、ファイバレーザ、液体色素レーザ又は半導体レーザである、請求項4に記載の方法。
【請求項13】
前記パターン生成器は、散乱面、コンピュータ生成反射マスク、層状になった、又は層状ではない回折光学要素(DOE)又はコンピュータ生成ホログラム(CGH)であり、各々は、反射幾何学的配置又は透過幾何学的配置のいずれかに配置される、請求項1に記載の装置。
【請求項14】
前記パターン生成器は、散乱面、コンピュータ生成反射マスク、層状になった、又は層状ではない回折光学要素(DOE)又はコンピュータ生成ホログラム(CGH)であり、各々は、反射幾何学的配置又は透過幾何学的配置のいずれかに配置される、請求項2に記載の装置。
【請求項15】
前記パターン生成器は、散乱面、コンピュータ生成反射マスク、層状になった、又は層状ではない回折光学要素(DOE)又はコンピュータ生成ホログラム(CGH)であり、各々は、反射幾何学的配置又は透過幾何学的配置のいずれかに配置される、請求項3に記載の方法。
【請求項16】
前記パターン生成器は、散乱面、コンピュータ生成反射マスク、層状になった、又は層状ではない回折光学要素(DOE)又はコンピュータ生成ホログラム(CGH)であり、各々は、反射幾何学的配置又は透過幾何学的配置のいずれかに配置される、請求項4に記載の方法。
【請求項17】
前記カメラは、観察光学機器を備えている、請求項1に記載の装置。
【請求項18】
前記カメラは、観察光学機器を備えている、請求項3に記載の方法。
【請求項19】
前記コンピュータは、前記カメラに接続された一方のプロセッサと、前記ヒートポンプ及び前記温度センサに接続された別のプロセッサとを包含する、請求項1に記載の装置。
【請求項20】
前記コンピュータは、前記カメラに接続された一方のプロセッサと、前記ヒートポンプ及び前記温度センサに接続された別のプロセッサとを包含する、請求項2に記載の装置。
【請求項21】
前記コンピュータは、前記カメラに接続された一方のプロセッサと、前記ヒートポンプ及び前記温度センサに接続された別のプロセッサとを包含する、請求項3に記載の方法。
【請求項22】
前記コンピュータは、前記カメラに接続された一方のプロセッサと、前記ヒートポンプ及び前記温度センサに接続された別のプロセッサとを包含する、請求項4に記載の方法。
【請求項23】
前記レーザ及び前記カメラは、前記支持体に対して、別個の静止した、又は移動する支持体の上に各々配置される、請求項1に記載の装置。
【請求項24】
前記レーザ及び前記カメラは、前記支持体に対して、別個の静止した、又は移動する支持体の上に各々配置される、請求項2に記載の装置。
【請求項25】
前記レーザ及び前記カメラは、前記支持体に対して、別個の静止した、又は移動する支持体の上に各々配置される、請求項3に記載の方法。
【請求項26】
前記レーザ及び前記カメラは、前記支持体に対して、別個の静止した、又は移動する支持体の上に各々配置される、請求項4に記載の方法。
【請求項27】
前記較正ステップは、前記モニタリングステップの前、モニタリングステップ中又はモニタリングステップ後に行われる、請求項3に記載の方法。
【請求項28】
前記較正ステップは、前記モニタリングステップの前、モニタリングステップ中又はモニタリングステップ後に行われる、請求項4に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は一般に、支持体に対するカメラの位置偏位の較正及びモニタリングの分野、並びに支持体に対するレーザ波長のシフト及びレーザの位置偏位の較正及びモニタリングの分野に関する。
【背景技術】
【0002】
カメラは、その正確な位置及び観察方向が重要である特定の範囲の用途で使用される。これは、外の風景/対象物の直接撮像から、風景/対象物が、画像構造を形成する特徴部で照明される、又はそのような特徴部が備わっているより細密な用途まで含んでよい。同様に、その正確な位置、指向方向及び波長が重要である用途においてレーザが使用される。これは、構造化されたパターンをビーム走査する用途を含んでもよい。他の用途では、カメラ位置、並びにレーザ位置及び波長の両方が正確であることが必要な場合、カメラとレーザが組み合わされる。しかしながら、機械的デバイスは、その構成要素の内部位置を温度と共に変化させ、ときには、制御不能なやり方で部品間の滑りが生じることなどさえある。その使用に応じて、カメラは、可変量の熱を生成する。レーザは典型的には温度と共に位置を変化させ、加えて、階段式に温度と共に波長を移動させる。カメラ位置の変動並びにレーザ波長及びレーザ位置の変動が重要である場合、頑丈なカメラと、レーザ取り付け台で十分であり得る。頑丈な取り付け台では十分ではない場合、典型的にはカメラ及びレーザを包含するデバイスが温度制御されるか、又はその観察/照明方向に対するその2次元並進位置/角度が外部の標的に対して測定されるか、或いはその両方である。しかしながら、周辺の可変温度に加えて、カメラ及びレーザが熱を発生させるため、一部の用途はなおも、より厳密に制御されることを必要とする。その場合、長時間のウォームアップ時間及び複雑なホーミング措置が作用し始める可能性がある。関連技術もまた、フィードバック電子機器、強度安定化、空洞安定化を利用して、又はブレーズド回折格子又はブラックセルなどの内部スペクトル弁別器構成要素を用いてレーザ波長を安定化することを含む。光散乱角度は、波長依存であるため、一般に、レーザ散乱装置は、適切に動作するために波長認識/制御/測定に依存している。同じことが、長手方向の測定値が波長に正比例する干渉計装置にも当てはまる。
【0003】
本発明者は、「Free space position finder」(米国特許公開第2018/0174317号)及び「Position Finder apparatus and method using optically projected reference」(米国特許公開第2020/0033113号)の指定された発明者である。これらの特許公報は一般に、Coordinate Measuring Machines and Machine Toolsのようなコンピュータ制御機械の較正のためのデータを抽出すること、及びその位置決めを改善することに関する。これらの開示に基づくデバイスは、主要な構成要素としてカメラ及びレーザを使用する。これらのデバイスは、カメラ及びレーザの長時間の位置決め並びにレーザ波長を改善することから利益を享受してよい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許公開第2018/0174317号
【特許文献2】米国特許公開第2020/0033113号
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】「Speckle motions induced by rigid-body movements in free space geometry: an explicit investigation and extension to new cases,June1979,Applied Optics 18(12):2022-32」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示の実施例の1つの目的は、観察光学機器を含む、又はそれを除くカメラの3次元位置を厳密に較正及びモニタすること、照明光学機器を含む、又はそれを除くレーザ波長及びレーザ3次元位置を較正及びモニタすること、或いは、カメラ位置、レーザ位置及びレーザ波長を厳密に較正及びモニタするためにカメラとレーザの両方が使用される用途においてカメラの3次元位置並びにレーザ波長及びレーザ3次元位置を厳密に較正及びモニタすることである。本開示の実施例の別の目的は、外部温度及び内部に生じた熱が変化するときでも、カメラ及びレーザが高い精度で動作することを可能にすること、並びにウォームアップ時間並びにホーミング行動及び再較正行動を最小限に減らすことである。さらに別の目的は、例えばフィードバック電子機器、強度安定化、空洞安定化を利用して、又はブレーズド回折格子又はブラックセルなどの内部スペクトル弁別器構成要素を用いてレーザ波長の安定化に依拠する用途に対する低コストの代替形態を生み出すことである。さらに別の目的は、光散乱角度の厳密な測定に依存するデバイスの精度、及び適切に動作するために波長の厳密な認識に依存する干渉計装置の精度を高めることである。
【0007】
本開示の実施例は、これらの目的の一部又は全てを達成してもよい。追加の又は代替の目的が、本開示の実施例によって達成されてもよい。
【0008】
本開示の実施例の1つの利点は、カメラ、レーザ及びカメラとレーザの組み合わせの完全3次元位置が較正及びモニタされることである。別の利点は、カメラの位置及びレーザの位置及びレーザ波長が、厳密/正確であることを必要とする装置をコンパクト且つ低コストで作成することができることである。さらに別の利点は、位置精度及びレーザ波長精度に依存し、カメラ及び/又はレーザを包含する装置が、外部温度及び内部に生じた熱が変化するときでも動作することである。装置はまた、そのような変化がウォームアップ中又はホーミング行動中及び再較正行動中に起こる場合でも動作する。さらに別の利点は、本開示の実施例による装置が、他のレーザ及びカメラの使用と組み合わせでも十分に機能することである。
【0009】
本開示の実施例は、これらの利点の一部又は全てを達成してもよい。追加の又は代替の利点が、本開示の実施例によって達成されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本開示によるデバイスを備えた例示の実施例を例示する概略図である。デバイスは、後置対物レンズ配置に配置されたカメラの位置を制御及びモニタするのに使用される。
図2】本開示によるデバイスを備えた例示の実施例を例示する概略図である。デバイスは、後置対物レンズ配置に配置されたカメラの位置を制御及びモニタするのに使用される。
図3】本開示によるデバイスのモニタリング部を備えた例示の実施例を例示する概略図である。この部分は、後置対物レンズ配置に配置されたカメラの位置をモニタするのに使用される。
図4】本開示によるデバイスを備えた例示の実施例を例示する概略図である。デバイスは、前置対物レンズ配置に配置されたカメラの位置を制御及びモニタするのに使用される。
図5】本開示によるデバイスを備えた例示の実施例を例示する概略図である。デバイスは、前置対物レンズ配置に配置されたカメラの位置を制御及びモニタするのに使用される。
図6】本開示によるデバイスのモニタリング部を備えた例示の実施例を例示する概略図である。この部分は、前置対物レンズ配置に配置されたカメラの位置をモニタするのに使用される。
図7】本開示によるデバイスを備えた例示の実施例を例示する概略図である。デバイスは、前置照明光学機器配置に配置されたレーザの波長及び位置を制御及びモニタするのに使用される。
図8】本開示によるデバイスを備えた例示の実施例を例示する概略図である。デバイスは、前置照明光学機器配置に配置されたレーザの波長及び位置を制御及びモニタするのに使用される。
図9】本開示によるデバイスのモニタリング部を備えた例示の実施例を例示する概略図である。この部分は、前置照明光学機器配置に配置されたレーザの波長及び位置をモニタするのに使用される。
図10】本開示による2つのデバイスを備えた例示の実施例を例示する概略図である。一方のデバイスは、前置照明光学機器配置に配置されたレーザの波長及び位置を較正及びモニタする。もう一方のデバイスは、カメラの位置を較正及びモニタする。
図11】本開示によるデバイスのモニタリング部を備えた例示の実施例を例示する概略図である。この部分は、前置照明光学機器配置に配置されたレーザの波長及び位置をモニタするのに使用される。
図12】本開示による2つのデバイスを備えた例示の実施例を例示する概略図である。一方のデバイスは、後置照明光学機器配置に配置されたレーザの波長及び位置を較正及びモニタする。もう一方のデバイスは、カメラの位置を較正及びモニタする。
図13】本開示によるデバイスのモニタリング部を備えた例示の実施例を例示する概略図である。この部分は、前置照明光学機器配置に配置されたレーザの波長及び位置をモニタするのに使用される。
図14】本開示による2つのデバイスを備えた例示の実施例を例示する概略図である。一方のデバイスは、後置照明光学機器配置に配置されたレーザの波長及び位置を較正及びモニタする。もう一方のデバイスは、カメラの位置を較正及びモニタする。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示の利益を考えれば、本明細書で開示される発明の主題の種々の実例及び実施例が可能であり、当業者に明らかであろう。本開示では、実例、実施例及び同様のフレーズへの参照は各々、そのような実施例が、発明の主題の非制限的な実例であり、排除されない代替の実施例が存在する可能性があることを意味する。
【0012】
本明細書で開示される発明の異なる態様、代替形態及び実施例は、本明細書に記載される他の態様、代替形態及び実施例のうちの1つ又は複数と組み合わせることができる。2つ以上の態様を組み合わせることができる。
【0013】
冠詞「a」、「an」及び「the」は、冠詞の文法上の目的のうちの1つ又は2つ以上(すなわち少なくとも1つ)を指すのに本明細書では使用される。一例として、「1つの要素」は、1つの要素又は2つ以上の要素を意味する。
【0014】
いかなる参照符号も特許請求の範囲の範囲を限定するものではなく、実例の態様は、ハードウェア及びソフトウェアの両方を利用して少なくとも一部が実施されてよく、複数の「手段」、「ユニット」又は「デバイス」は、ハードウェアの同じアイテムによって表現される場合があることにさらに留意されたい。
【0015】
発明の特有の実施例が、添付の図面を参照して次に記載される。しかしながら本発明は、多くの異なる形態で具現化されてよく、本明細書に記載される実施例に限定されるように解釈すべきではなく、むしろこれらの実施例は、本開示が、完璧且つ完全であり、発明の範囲を当業者に十分に伝えるように提供されている。詳細な記載の中で使用される専門用語は、発明を限定することは意図していない。
【0016】
本開示におけるカメラ位置は、前置対物レンズ用途を参照する際のカメラの感応面の対物レンズ側の画像に対する、後置対物レンズ用途参照する場合のカメラの感光面の位置を意味する。カメラの感光面の対物レンズ側の位置の画像がカメラから遠い場合、その位置はむしろ、その観察角度によって表現されてもよい。カメラ位置及びカメラ位置偏位の参照は、後置対物レンズ用途の感光面の位置及び位置偏位、前置対物レンズ用途の感光面の対物レンズ側の画像の位置及び位置偏位、又はそのような位置及び偏位の角度表現のいずれかを意味する。
【0017】
レーザ、パターン生成器、支持体又はカメラが、ヒートポンプ又は温度センサを備えることを本開示が表す場合、これは、ヒートポンプ又は温度センサが、これらの構成要素自体、又はそのホルダに固定されることを意味する。
【0018】
パターン生成器は、反射又は透過のいずれかによって等しく十分に観察することができる。しかしながら明確さのために、全ての図面は、反射による観察を示す。
【0019】
図面では、明確さのために、全ての構成要素は、同じ支持体に装着されるが、レーザ及びカメラは、パターン生成器支持体とは別個のその独自の別個の支持体に装着することができる。
【0020】
本開示におけるレーザ位置は、後置レーザ光学機器用途を参照する際の画像側の最小の実際の、又は仮想ビームウエストに対する、前置レーザ光学機器用途を参照する際の最小の実際の、又は仮想ビームウエストの位置を意味する。ときには、後置レーザ光学機器用途の最小ビームウエスト位置は、レーザ指向角度として好意的に表現されてもよい。但し本開示がレーザ位置及びレーザ位置偏位を参照する場合、これは、前置レーザ光学機器、又は後置レーザ光学機器の最小ビームウエストの位置、或いは、このビームウエストの角度位置及び角度位置偏位のいずれかを意味する。
【0021】
「実例1」
本開示の実施例が図1から図3を参照して記載される。この実例1では、実施例の全ては、カメラ4の3次元XYZ位置の較正及びモニタリングを記載しており、この場合、較正及びモニタリングは、後置カメラ光学機器9の幾何学的配置に配置されている。図1及び図2は、カメラ4が、周辺における何らかの特徴部を観察する10ように、典型的には写真測量法、回折法又は干渉分光法などの測定用途と関連して配置されたカメラ光学機器9と組み合わせて使用されるのを示す。カメラ感光面4は、特定の範囲の電子構成要素が配置される、回路基板に固定される。回路基板はそれ自体、ホルダに固定される。これらの電子構成要素の多くは熱を発生させる。熱膨張及び熱収縮に起因して、これは、感光面の位置を、正確な位置が役割を果たすカメラ用途に関して信頼できない位置基準にする。カメラ4のXYZ位置を較正及びモニタするために、図1及び図2のレーザ1はパターン生成器2を照明する。レーザ1は、金属ホルダの中にきっちりと設置された小型の半導体レーザダイオードである。金属ホルダは、金属支持体3に固定される。図1のパターン生成器2は、同じ支持体3に固定される頑丈な散乱金属反射器である。図2のパターン生成器2はまた、コンピュータ生成反射マスク、層状になった、又は層状ではない回折光学要素(DOE)或いはコンピュータ生成ホログラム(CGH)を表してもよい。明確さの例示のために、図1及び図2は、反射の幾何学的配置を示すが、パターン生成器2は透過の幾何学的配置に配列されてもよい。重要な用途に関して、レーザ1ホルダ、パターン生成器2、及び支持体3は、36-64%のニッケルと鉄の合金及び/又は溶融石英などの熱膨張の係数が低い材料で作成される。開示の実施例は、材料が例えば、アルミニウムである場合に十分に機能し得るが、このとき、温度センサ7の温度は、熱膨張を補償するのにより重要な役割を果たす。この組み合わせは、カメラ4に関する位置基準を構成する。図1のパターン生成器2は、レーザ1光を、波面組み合わせを通してカメラ4の観察10光と結合する。すなわち、レーザ光は、カメラ4の観察10の視野光を妨害しない。個別パターンをコード化して、その位置を復号パターンから復元可能にするいくつかの装置及び方法を記載する特許「Position Finder apparatus and method using optically projected reference」(米国特許公開第2020/0033113号)を参照されたい。米国特許公開第2020/0033113号からなどの関連する開示はこれにより、参照により本明細書に明白に組み込まれる。この特有の実施例では、パターン生成器2は、2つの別個のパッチからレーザ1光を散乱させ2つの個別パターンを形成する。散乱した光5は、カメラ4に向かって伝播し、そのそれぞれのゼロ次回折角に近づく。図2のパターン生成器2もまた、波面組み合わせを通してレーザ1光をカメラ4の観察10光と結合する。この特有の実施例では、パターン生成器2は、レーザ1光をパッチの2つの組立体に散乱させ、2つの個別のパターンを形成するが、この実施例では、散乱光5は、カメラ4に向かって伝播するが、そのそれぞれのゼロ次回折角からは遠い。パッチ、又はパッチの組立体間の最小角度は、アークサイン(λ/4p)より大きく、この場合、λは、レーザ波長であり、pは、カメラピクセルサイズである。図1及び図2は、レーザ1、パターン生成器2、支持体3及びカメラ4のうちの1つ又はその全ては、温度センサ7及びヒートポンプ8を備えることができることを示す。温度センサ7は、サーミスタ又はRTD(抵抗温度検出器)のいずれかであり、ヒートポンプ8は、ペルティエ素子又は簡素な電子抵抗器であり、図面に示されるようにコンピュータ6に全て接続されている。
【0022】
較正シーケンスは、高い機械的安定性及び所与の/規定の温度に特に注意を払うことによって、レーザ1及びカメラ4を較正の状態で電源が入った状態に維持し、図1又は図2の実施例に配置する。図1及び図2を参照すると、レーザ1、パターン生成器2、支持体3及びカメラ4は、コンピュータ6によって所与の温度較正状態に全て設定されるように制御及びモニタリングすることができる。コンピュータ6は、ヒートポンプ8の電力を制御し、PID(比例、積分、微分方式の)制御サイクルによって温度センサ7の対応する温度を読み取ることによって温度を設定する。図1又は図2によって表される実施例が、その較正状況に設定された後、コンピュータ6は、カメラ4の個別パターンと、温度センサ7の温度の読み取りと同時に個別パターンを含むカメラ4複合パターン最小値とを別々に記録することによってその較正状況を記録する。これは較正シーケンスであるため、ランダム誤差を減らすために多数のシーケンスが好ましくは記録される。異なる個別パターンを選び出すために、異なる寄与を妨害/取り除くために停止具(図面に示されない)が使用される。停止具は、手動で、又はモータ、磁石又は同様のものを利用して移動される。
【0023】
コンピュータ6は、複合パターンの対応するパターンに対する個別パターン成分の較正XY-パターン位置偏位を計算する。特許「Position Finder apparatus and method using optically projected reference」(米国特許公開第2020/0033113号)は、それを行うためのいくつかの装置及び方法を記載する。米国特許公開第2020/0033113号からなどの関連する開示は、参照により本明細書に明白に組み込まれる。これらの偏位は、4要素較正ベクトルvref.によって表される。これらの個別パターン位置偏位は、個別パターンと対応するその後の複合パターン間のその後のパターン位置偏位を計算する際、個別パターン位置偏位から引かれるべきである偏位を表す。
【0024】
光学散乱及び回折方程式の使用によって、コンピュータ6は、個別パターン位置を、カメラ4によって記録されたとき、レーザ波長、並びにレーザ1、パターン生成器2、及びカメラ4間の正確な幾何学的関係に関連付ける。光学散乱及び回折方程式は、参考文献「Speckle motions induced by rigid-body movements in free space geometry:an explicit investigation and extension to new cases,June1979,Applied Optics18(12):2022-32」及びその参照リストに見い出される。コンピュータ6は、パターン生成器2に対するXYZ-方向におけるカメラ4の偏位をシミュレーションすることによって、又はレーザ1波長のシフトをシミュレーションすることによって、及びカメラ4によって記録されたときの対応する個別パターン位置偏位を計算することによってパターン応答性パラメータを計算する。これは、Rと呼ばれる4x4応答性行列となる。線形領域の外の変化をシミュレーションするために、光学散乱及び回折方程式は、これもまたRと呼ばれる第2の正確な幾何学的関係について繰り返されるべきである。
【0025】
この実例の実施例では、2つのモニタリングシーケンスが記載される。第1の実施例は、図1及び図2に例示される。第2の実施例は、図3に例示される。第1の実施例では、コンピュータ6は、ヒートポンプ8の電力を制御し、PID(比例、積分、微分方式の)制御サイクルによって温度センサ7の対応する温度を読み取ることによって、温度を較正値に近い値に設定する。カメラ4XYZ-位置をモニタする必要があるときはいつでも、コンピュータ6は、温度センサ7からの温度読み取り値と同時に、カメラ4からの複合パターンを記録する。コンピュータ6は、モニタリング複合パターンの対応するパターンに対する較正個別パターンのモニタリングXY-パターン位置偏位を計算する。これらの偏位は、4要素ベクトルvによって表される。カメラ較正位置に対するカメラ4XYZ位置偏位、及び波長シフトを見つけるために、ベクトル差(v-vref)に逆応答性行列Rを掛ける。図1の幾何学的配置は、レーザ波長に対する依存が少ない結果となり、一部のケースでは、完全に無視される場合もある。このとき、応答性行列は、3つのカメラXYZ位置偏位に応答して4つの独立した個別パターン位置偏位を表す4x3行列に縮小することができる。その場合、行列反転は、少なくとも平方法によって解くことができる方程式の過剰に決められたセットのケースから利益を得る場合がある。
【0026】
温度制御は、そのホルダ内でのレーザ1位置の熱による偏位に起因する追加の偏位、レーザ1ホルダの膨張、支持体3に対するパターン生成器2の偏位が小さく、補正することができることを確実にする。この補正は、較正温度オフセット測定中に記録された追加データ、及び構成要素のサイズ及び使用された材料の熱膨張係数の知識を利用する。
【0027】
第2のモニタリング実施例が、図3に例示される。例示されるように、較正ステップは、例えば図1及び図2に例示されるような実施例に依存しているが、この実施例では、パターン生成器2は取り除かれ、全てのモニタリングは温度センサ7に依存している。これは、較正中のパターン生成器2が、そうでなければカメラ観察10にとって必要とされる、カメラ観察視野の一部又は全てを妨害する場合の実際の手法である。コンピュータ6はこのとき、ヒートポンプ8の電力を制御し、PID(比例、積分、微分方式の)制御サイクルによって温度センサ7の対応する温度を読み取ることによって、温度を較正値に近い値に設定する。カメラ4XYZ-位置をモニタする必要があるときはいつでも、コンピュータ6は、温度センサ7から温度を記録する。温度制御は、支持体3に対するカメラ4位置偏位の追加の偏位が小さく、補正することができることを確実にする。この補正は、較正温度オフセット測定中に記録された追加データ、及び構成要素のサイズ及び使用された材料の熱膨張係数の知識を利用する。温度モニタリング値の各々は、一次元温度読み取り値であるが、較正は、検索を通して、全カメラ4XYZ位置偏位を推定することができることを確実にすることに留意されたい。図3は、レーザ1は所定の場所にあるが、能動的なモニタリングの役割を果たしていないことを示す。但しレーザ1は、所定の場所にあり、電源が入れられているという事実は、温度分布の推定及び結果として生じる補正の正確さに関連する不確実性を低減する助けをする。しかしながら、このモニタリング実施例は、レーザ1が取り除かれた場合でも、なおも機能するであろう。
【0028】
「実例2」
開示の実施例が、図4図6を参照して記載される。この実施例2の焦点は、カメラ4とカメラ光学機器9との組み合わせがカメラから遠い観察対物レンズである場合、カメラの視認方向をどのように較正及びモニタするかを実証することである。この実例では、実施例は全て、較正及びモニタリングが前置カメラ光学機器9幾何学的配置に配置された、カメラ4とカメラ光学機器9が組み合わされた配置のXY-位置の較正及びモニタリングを記載する。その結果、この較正及びモニタリングは、カメラ4の感光面の対物レンズ側の画像を追跡することであり、この場合、視認方向は、対物レンズ側のXY-偏位及びこの対物レンズ側の画像までの距離によって直接与えられる。図4は、カメラ4が、典型的には光学スキャナ、写真測量法及び干渉計のような測定用途と関連して、周辺にある何らかの特徴部を観察する10ように配置されたカメラ光学機器9と組み合わせて使用されることを示す。カメラ感光面4は、特定の範囲の電子構成要素が配置される回路基板に固定される。回路基板は、それ自体ホルダに固定される。これらの電子構成要素の多くは熱を発生させる。熱膨張及び熱収縮に起因して、これは、とりわけ感光面の位置を、精密な位置が役割を果たすカメラ用途に関して信頼できない位置基準にする。カメラ4のXY位置を較正及びモニタするために、図4のレーザ1は、ビーム結合器11(実施例は、ビームスプリッタと呼ばれる)を介してパターン生成器2を照明する。レーザ1は、金属ホルダの中にきっちりと設置された小型半導体レーザダイオードである。金属ホルダは金属支持体3に固定される。図4のパターン生成器2は、同じ支持体3に固定され、支持体3と同じ材料で作成された頑丈な散乱金属反射器である。明確さを例示するために、図4は、反射の幾何学的配置を示すが、パターン生成器2はまた、透過の幾何学的配置に配置されてもよい。重要な用途に関して、レーザ1ホルダ、パターン生成器2、及び支持体3は、36-64%のニッケルと鉄の合金及び/又は溶融石英などの熱膨張の係数が低い材料で作成される。ビーム結合器11は、溶融石英で作成される。開示の実施例は、例えば材料がアルミニウムである場合、十分に機能するが、このとき、温度センサ7の温度は、熱膨張を補償するのに重要な役割を果たす。レーザ1、パターン生成器2及びビーム結合器11のこの組み合わせは、カメラ4(カメラ光学機器9を含む)に関する位置基準を構成する。図4のビーム結合器11は、振幅分割を通してレーザ1光をカメラ4の観察10光と結合する。すなわち、レーザ光は、カメラ4の観察10視野を妨害しない。この特有の実施例では、パターン生成器2は、偏光の直交状態を生み出すように配置された2つのパッチからレーザ1光を散乱させる。これは、各々が、2つの寄与間に交差した線形偏光光を生成する線形偏光器と組み合わされたパッチから光を反射させることによって達成される。個別パターンは、別々に記録することができる、又はパターン生成器2とビーム結合器11との間の回転偏光器を用いて結合させることもできる。偏光器は、図4の例示には示されていないことに留意されたい。また、個別パターンをコード化して、その位置を複合パターンから復元可能にするためのいくつかの装置及び方法を記載する特許「Position Finder apparatus and method using optically projected reference」(米国特許公開第2020/0033113号)も参照されたい。散乱光5は、カメラ4に向かって伝播し、そのそれぞれのゼロ次回折角に近づく。図4は、この実施例では、レーザ1及びカメラ4は、温度センサ7及びヒートポンプ8を備えることを示す。温度センサ7は、サーミスタ又はRTD(抵抗温度検出器)のいずれかであり、ヒートポンプ8は、ペルティエ素子又は簡素な電子抵抗であり、コンピュータ6に全て接続されている。
【0029】
較正シーケンスは、高い機械的安定性及び所与の/規定の温度に特に注意を払うことによって、レーザ1及びカメラ4を較正の状態で電源を入れた状態に維持し、図4の実施例に配置する。レーザ1及びカメラ4は、コンピュータ6によって、所与の温度較正状態に全て設定されるように制御及びモニタリングすることができる。コンピュータ6は、ヒートポンプ8の電力を制御し、PID(比例、積分、微分方式の)制御サイクルによって温度センサ7の対応する温度を読み取ることによって、温度を設定する。図4によって表される実施例がその較正状況に設定された後、コンピュータ6は、温度センサ7の温度の読み取り値、及び個別パターンを含むカメラ4の複合パターン最小値と同時に、カメラ4の個別パターンを別々に読み取ることによってこれらの状況を記録する。これは較正シーケンスであるため、ランダム誤差を減らすためにいくつかのシーケンスが好ましくは記録される。異なる個別パターンを選び出すために、異なる寄与を妨害する/障害を取り除くために偏光器(図面には示されない)が使用される。偏光器は、手動で、又はモータ、磁石などを利用して回転される。
【0030】
コンピュータ6は、複合パターンの対応するパターンに対する個別パターン成分の較正XY-パターン位置偏位を計算する。特許「Position Finder apparatus and method using optically projected reference」(米国特許公開第2020/0033113号)は、それを行うためのいくつかの装置及び方法を記載する。これらの偏位は、4要素較正ベクトルvref.によって表される。これらの個別パターン位置偏位は、個別パターンと対応するその後の複合パターンとの間のその後のパターン位置偏位を計算する際、個別パターン位置偏位から引かれるべきである偏位を表す。
【0031】
光学散乱及び回折方程式の使用によって、コンピュータ6は、個別パターン位置を、カメラ4によって記録されたとき、レーザ波長、並びにレーザ1、パターン生成器2、及びカメラ4間の正確な幾何学的関係に関連付ける。光学散乱及び回折方程式は、参考文献「Speckle motions induced by rigid-body movements in free space geometry:an explicit investigation and extension to new cases,June1979,Applied Optics18(12):2022-32」及びその参照リストに見い出される。コンピュータ6は、パターン生成器2に対するXY-方向におけるレーザ1の偏位、及びパターン生成器2に対するXY-方向におけるカメラ4の偏位をシミュレーションすることによって、及びカメラ4によって記録されたときの対応する個別パターン位置偏位を計算することによってパターン応答性パラメータを計算する。これは、Rと呼ばれる4x4応答性行列となる。線形領域の外の変化をシミュレーションするために、光学散乱及び回折方程式は、これもまたRと呼ばれる第2の正確な幾何学的関係について繰り返されるべきである。
【0032】
図5は、前置対物レンズカメラ位置較正及びモニタリングの代替の一実施例を例示する。図5は、パターン生成器がカメラ視野を妨害するが、そうでなければ図4を参照して記載されるように較正を行うように配置される較正構成を例示する。図6は、パターン生成器2が取り除かれ、温度のみがモニタされる対応するモニタリング構成を例示する。
【0033】
この実例の実施例では、2つのモニタリングシーケンスが記載される。第1の実施例が図4に例示される。第2の実施例は、図6に例示される。第1の実施例では、コンピュータ6は、ヒートポンプ8の電力を制御し、PID(比例、積分、微分方式の)制御サイクルによって温度センサ7の対応する温度を読み取ることによって、温度を較正値に近い値に設定する。カメラ4XY-位置をモニタする必要があるときはいつでも、コンピュータ6は、温度センサ7からの温度読み取り値と同時にカメラ4からの複合パターンを記録する。コンピュータ6は、モニタリング複合パターンの対応するパターンに対する較正個別パターンのモニタリングXY-パターン位置偏位を計算する。これらの偏位は、4要素ベクトルvによって表される。カメラ較正位置に対するカメラ4XY位置偏位を見つけるために、ベクトル差(v-vref)に逆応答性行列Rを掛ける。これにより、平均の可能なレーザ1XY位置偏位が処理され、排除される。この実例の実施例では、カメラ4XY位置偏位は、基本的に、カメラ光学機器/対物レンズ9によって対物空間に撮像される際の視認方向を表す。
【0034】
温度制御は、そのホルダ内でのレーザ1位置の熱による偏位に起因する追加の偏位、レーザ1ホルダの膨張、支持体3に対するパターン生成器2の偏位が小さく、補正することができることを確実にする。この補正は、較正温度オフセット測定中に記録された温度データ、及び構成要素のサイズ及び使用された材料の熱膨張係数の知識を利用する。
【0035】
第2のモニタリング実施例が、図6に例示される。対応する較正ステップは、パターン生成器2はカメラ4視野を妨害している図5に例示される較正実施例によって表されるものと仮定され、パターン生成器2は、取り除かれ、全てのモニタリングは、温度センサ7に依存している。コンピュータ6はこのとき、ヒートポンプ8の電力を制御し、PID(比例、積分、微分方式の)制御サイクルによって温度センサ7の対応する温度を読み取ることによって、温度を較正値に近い値に設定する。カメラ4XY-位置をモニタする必要があるときはいつでも、コンピュータ6は、温度センサ7から温度を記録する。温度制御は、支持体3に対するカメラ4位置偏位への追加の偏位が小さく、補正することができることを確実にする。この補正は、較正温度オフセット測定中に記録された温度データ及び構成要素のサイズ及び使用された材料の熱膨張係数の知識を利用する。温度モニタリング値の各々は一次元であるが、較正パターン偏位記録は、検索を通して、全カメラ4XY位置偏位を推定することができることを確実にすることに留意されたい。図6は、レーザ1が所定の場所にあるが、能動的モニタリングの役割を果たしていないことを示す。但し、レーザ1が所定の場所にあり、電源が入れられているという事実は、温度分布の推定及び結果として生じる補正の正確さに関連する不確実性を低減する助けをする。しかしながらこのモニタリング実施例は、レーザ1が取り除かれた場合も、なおも機能するであろう。
【0036】
「実例3」
開示の実施例が、図7図9を参照して記載される。この実例3では、実施例は、レーザ1のレーザ波長及び3次元XYZ-位置の較正及びモニタリングを記載しており、この場合、較正及びモニタリングは、前置照明光学機器9の幾何学的配置に配列される。図7及び図8は、レーザ1が、典型的にはレーザポインティング、レーザ三角測量、干渉計、パターン投影及び分光法のような測定用途と関連して、周辺にある何らかの特徴部を照明10するように配置された照明光学機器9と組み合わせて使用されることを示す。この実例では、レーザ1は、ホルダに固定され、カメラ感応面4は、特定の範囲の電子構成要素が配置される回路基板に固定される。レーザ1は熱を生成しており、レーザ1波長は、その温度に依存する。本実施例は、そのような依存性を補償することを目的とする。カメラ回路基板はそれ自体ホルダに固定される。これらの電子構成要素の多くは熱を発生させる。熱膨張及び熱収縮に起因して、これは、感光面の位置を信頼できない位置基準にする。この実例は、その欠点をどのように回避するかを示す。レーザ1波長シフト及びそのXYZ位置偏位を較正及びモニタするために、図7及び図8のレーザ1は、パターン生成器2を照明する。レーザ1は、金属ホルダの中にきっちりと設置された小型半導体レーザダイオードである。金属ホルダは金属支持体3に固定される。図7のパターン生成器2は、同じ支持体3に固定された頑丈な散乱金属反射器である。図8のパターン生成器は、コンピュータ生成反射マスク、層状になった、又は層状ではない回折光学要素(DOE)或いはコンピュータ生成ホログラム(CGH)である。明確さを例示するために、図7及び図8は、反射の幾何学的配置を示すが、パターン生成器2はまた、透過の幾何学的配置に配置されてもよい。重要な用途に関して、レーザ1ホルダ、パターン生成器2、及び支持体3は、36-64%のニッケルと鉄の合金及び/又は溶融石英などの熱膨張の係数が低い材料で作成される、そうでなければ、アルミニウムなどの他の材料及び他の材料を使用することもできる。この組み合わせは、レーザ1に関する位置基準を構成する。
【0037】
図7のパターン生成器2は、波面分割を通して、レーザ1光を、個別パターン5を表す光と、レーザ照明路10光とに分割する。すなわち、パターン生成器2は、レーザ照明路10を妨害していない。この特有の実施例では、パターン生成器2は、3つの別個のパッチからレーザ1光を散乱させ3つの個別パターンを形成する。3つのパッチは、レーザXYZ位置偏位及びレーザ波長シフトに対する最大感度を有するが、カメラ軸X偏位に対しては最小感度を有するように幾何学的に配置される。これは、個別パターンの1つが、散乱光5成分のうちの1つによって表され、カメラ4に向かって伝播し、そのゼロ次回折角に近づくようにすることによって達成することができる。2つの他の個別パターンの各々は、2つの他の散乱光5成分によって表され、カメラ4に向かって伝播するが、反対の回折角でそのゼロ次回折角から離れる。レーザ1光出口角度成分のうちの2つは、できるだけ大きくするべきであり、カメラ4に向かう散乱光5の入口角度は、好ましくは小さくし、停止構成に従うべきである。光路5は、図7には示されない停止構成を用いて配置され、カメラ4の感応面で重なることはない。図7は、2次元投影であるが、3つのパッチがレーザ1から視たときに円形に沿って配置されることに留意されたい。個別パターンをコード化して、その位置を複合パターンから復元可能にするためのいくつかの装置及び方法を記載する特許「Position Finder apparatus and method using optically projected reference」(米国特許公開第2020/0033113号)を参照されたい。
【0038】
図8のパターン生成器2は、増幅分割を通して、レーザ1光を、個別パターン5を表す光と、レーザ照明路10光とに分割する。この特有の実施例では、パターン生成器2は、レーザ1光をパッチの3つの組立体に散乱させ3つの個別パターンを形成する。図7及び図8は、レーザ1、パターン生成器2、支持体3及びカメラ4のうちの1つ又はその全ては、温度センサ7及びヒートポンプ8を備えることができることを示す。温度センサ7は、サーミスタ又はRTD(抵抗温度検出器)のいずれかであり、ヒートポンプ8は、ペルティエ素子又は簡素な電子抵抗であり、コンピュータ6に全て接続されている。
【0039】
較正シーケンスは、高い機械的安定性及び所与の/規定の温度に特に注意を払うことによって、レーザ1及びカメラ4を較正状態で電源が入った状態に維持し、図7又は図8の実施例に配置する。図7及び図8を参照すると、レーザ1、パターン生成器2、支持体3及びカメラ4は、コンピュータ6によって、所与の温度較正状態に全て設定されるように制御及びモニタリングすることができる。コンピュータ6は、ヒートポンプ8の電力を制御し、PID(比例、積分、微分方式の)制御サイクルによって温度センサ7の対応する温度を読み取ることによって、温度を設定する。図7又は図8によって表される実施例がその較正状況に設定された後、コンピュータ6は、温度センサ7の温度の記録と同時に、個別パターンを含むカメラ4複合パターン最小値を記録することによってこれらの状況を記録する。これは、時間がかかる可能性がある較正構成であるため、ランダム誤差を減らすために多くのシーケンスが記録される場合がある。この実例では、実施例は、個別パターン5を表す光がカメラ4感応面上で重ならないように、それらを配列している。これは、カメラ4感応面上のその位置に対処することによって、複合パターンから異なる個別パターンを選び出すことを簡単にする。
【0040】
光学散乱及び回折方程式の使用によって、コンピュータ6は、個別パターン位置を、カメラ4によって記録されたとき、レーザ波長、並びにレーザ1、パターン生成器2及びカメラ4間の正確な幾何学的関係に関連付ける。光学散乱及び回折方程式は、参考文献「Speckle motions induced by rigid-body movements in free space geometry:an explicit investigation and extension to new cases,June1979,Applied Optics18(12):2022-32」及びその参照リストに見い出される。コンピュータ6は、パターン生成器2に対するXYZ-方向におけるレーザ1の偏位をシミュレーションすることによって、レーザ1波長のシフトをシミュレーションすることによって、及びパターン生成器2に対するYZ-方向におけるカメラ4の偏位をシミュレーションすることによって、及びカメラ4によって記録されたときの対応する個別パターン位置偏位を計算することによってパターン応答性パラメータを計算する。これは、Rと呼ばれる6x6応答性行列となる。線形領域の外の変化をシミュレーションするために、光学散乱及び回折方程式は、これもまたRと呼ばれる他の正確な幾何学的関係について繰り返されるべきである。
【0041】
この実例の実施例では、2つのモニタリングシーケンスが記載される。第1の実施例は図7及び図8に例示される。第2の実施例は、図9に例示される。第1の実施例では、コンピュータ6は、ヒートポンプ8の電力を制御し、PID(比例、積分、微分方式の)制御サイクルによって温度センサ7の対応する温度を読み取ることによって、温度を較正値に近い値に設定する。レーザ1XYZ-位置及び波長をモニタする必要があるときはいつでも、コンピュータ6は、温度センサ7からの温度読み取り値と同時に、カメラ4からの複合パターンを記録する。コンピュータ6は、モニタリング複合パターンの対応するパターンに対して較正個別パターンのモニタリングXY-パターン位置偏位を計算する。これらの偏位は、6要素ベクトルvによって表される。レーザ較正位置及び波長に対するレーザ1XYZ位置偏位及び波長シフトを見つけるために、ベクトルvに逆応答性行列Rを掛ける。
【0042】
レーザ1温度制御は、レーザ1波長が、レーザ1波長と温度の階段状の関係にないことを確実にする。この反転の計算においてカメラ4YZ位置偏位の測定を含むことによって、カメラ4YZ位置偏位が修正される。支持体3に対するパターン生成器2の熱膨張に起因する追加の偏位が補正されてよい。この補正は、較正温度オフセット測定中に記録されたデータ、及び構成要素のサイズ及び使用された材料の熱膨張係数の知識を利用する。
【0043】
第2のモニタリング実施例が図9に例示される。較正ステップは、図7及び図8に例示されるような実施例に依存するが、このモニタリング実施例では、パターン生成器2は取り除かれ、全てのモニタリングは、温度センサ7に依存している。これは、較正中のパターン生成器2がレーザ照明(光学機器/コリメータ)9光路の一部又は全てを妨害するのを回避するのが難しい場合の実際の手法である。コンピュータ6はこのとき、ヒートポンプ8の電力を制御し、PID(比例、積分、微分方式の)制御サイクルによって温度センサ7の対応する温度を読み取ることによって、温度を較正値に近い値に設定する。レーザ1XYZ-位置及び波長をモニタする必要があるときはいつでも、コンピュータ6は、温度センサ7からの温度を記録する。温度制御は、支持体3に対する追加のレーザ1波長シフト及びレーザ1位置偏位が小さく、補正することができることを確実にする。この補正は、較正温度オフセット測定中に記録されたデータ、及び構成要素のサイズ及び使用された材料の熱膨張係数の知識を利用する。温度モニタリング値の各々は一次元であるが、較正は、検索を通して、全レーザ1XYZ位置偏位及び波長シフトを推定することができることを確実にすることに留意されたい。図9は、カメラ4が所定に場所にあるが、能動的モニタリングの役割を果たしていないことを示す。但し、カメラ4が、所定の場所にあり、電源が入れられているという事実は、温度分布の推定及び結果として生じる補正の正確さに関連する不確実性を低減する助けをする。しかしながらこのモニタリング実施例は、カメラ4が取り除かれた場合も、なおも機能するであろう。
【0044】
「実例4」
開示の実施例が、レーザ11XYZ位置偏位及び波長シフトの較正及びモニタリングの異なる態様を全て記載する図10図14を参照して次に記載される。これらの実施例は、カメラXYZ位置偏位の平行較正及びモニタリングをどのように、レーザ波長シフト及びレーザ位置偏位/指向方向の変化と好ましく組み合わせることができるかを例示する。これらの実施例は、レーザの変化の較正を支持体3の位置に対してより強力に結び付ける。
【0045】
図10は、前置照明光学機器9配置でのレーザ11XYZ位置偏位及び波長シフトを較正及びモニタする実施例を例示する。追加のカメラ観察路14を表す点線で示されるように、この実施例はまた、較正されたカメラ4が周辺にある何らかの外部の特徴部を観察することを可能にしてよい。レーザ1及びパターン生成器2は、図1及び図2を参照する記載によって例証されるようにカメラ4XYZ位置を較正及びモニタするのに使用される。パターン生成器12及びカメラ4は、図7及び図8を参照する記載によって例証されるようにレーザ11XYZ位置偏位及び波長シフトをモニタ及び較正するのに使用される。この実施例は、カメラ4XYZ偏位を明白に較正するため、パターン生成器12の幾何学的配置は、3つではなく、2つの個別パターンからの寄与を生み出すために縮小される。
【0046】
図11は、図10を参照する記載によって例証されるような実施例によって予め較正されている前置光学機器9配置でのレーザ11XYZ位置偏位及び波長シフトをモニタするのに使用することができる実施例を例示する。このモニタリングは、図9を参照する記載によって例証される。
【0047】
図12は、後置照明光学機器9配置でのレーザ11XYZ位置偏位及び波長シフトを較正及びモニタするのに使用することができる実施例を例示する。追加のカメラ観察路14を表す点線で示されるように、この実施例はまた、較正されたカメラ4が周辺にある何らかの外部の特徴部を観察することを可能にしてよい。レーザ1及びパターン生成器2は、図1及び図2を参照する記載によって例証されるようにカメラ4XYZ位置を較正及びモニタするのに使用される。パターン生成器12及びカメラ4は、図4及び図5を参照する平行記述によって例証される後置照明配置におけるレーザ11XYZ位置偏位及び波長シフトをモニタ及び較正するのに使用されるが、この場合レーザ1及びカメラ4は、入れ替わった位置を有する。
【0048】
図13は、図12を参照する記載によって例証されるような実施例によって予め較正されている後置照明光学機器9配置におけるレーザ11XYZ位置偏位及び波長シフトをモニタするのに使用することができる実施例を例示する。このモニタリングは、図9を参照する記載によって例証される。
【0049】
図14は、後置照明光学機器9配置におけるレーザ11XYZ位置偏位及び波長シフトを較正及びモニタするのに使用することができる実施例を例示しており、この場合、パターン生成器12はレーザ照明路10の外側に配置される。この実施例では、ビームスプリッタ14が、レーザ11光を照明路10と、較正/モニタリング路とに分割する。レーザ1及びパターン生成器2は、図1及び図2を参照する記載によって例証されるようにカメラ4XYZ位置を較正及びモニタするのに使用される。パターン生成器12及びカメラ4は、図4及び図5を参照する平行記述によって例証される後置照明配置におけるレーザ11XYZ位置偏位及び波長シフトをモニタ及び較正するのに使用されるが、この場合レーザ1及びカメラ4は入れ替わった位置を有する。
【実施例0050】
1.支持体に対するカメラの位置偏位を較正及びモニタリングするためのデバイスであって、
デバイスは、
パターン生成器と、
レーザと、
1つ又は複数のヒートポンプと、
1つ又は複数の温度センサと、
コンピュータとを備え、
レーザにパターン生成器を照明させ、
カメラ及びコンピュータが、複数の個別パターン及びそのような個別パターンを含む複合パターンを記録することを可能にし、ヒートポンプ及び温度センサを利用して、レーザ、パターン生成器、カメラ及び支持体のうちの1つ又は複数の温度を制御及び記録することを可能にし、複合パターンからの対応する個別パターン間のパターン位置偏位、カメラ位置偏位及びレーザ位置偏位並びにレーザ波長シフトの応答性パラメータ、応答性パラメータを利用するカメラ位置偏位及び対応する個別パターン間の偏位を計算するための手段を備えるように構成可能である、デバイス。
2.支持体に対するレーザ波長シフト及びレーザ位置偏位を較正及びモニタリングするためのデバイスであって、
デバイスは、
パターン生成器と、
カメラと、
1つ又は複数のヒートポンプと、
1つ又は複数の温度センサと、
コンピュータとを備え、
レーザにパターン生成器を照明させ、
カメラ及びコンピュータが、複数の個別パターン及びそのような個別パターンを含む複合パターンを記録することを可能にし、ヒートポンプ及び温度センサを利用して、レーザ、パターン生成器、カメラ及び支持体のうちの1つ又は複数の温度を制御及び記録することを可能にし、複合パターンからの対応する個別パターン間のパターン位置偏位、カメラ位置偏位及びレーザ位置偏位並びにレーザ波長シフトの応答性パラメータ、応答性パラメータを利用するレーザ位置偏位及びレーザ波長シフト及び対応する個別パターン間の偏位を計算するための手段を備えるように構成可能である、デバイス。
3.支持体に対するカメラの位置偏位を較正及びモニタリングするための方法であって、
方法は、較正ステップにおいて、
レーザからのレーザ光でパターン生成器を照明することと、
ヒートポンプ及び温度センサを利用してレーザ、パターン生成器、カメラ及び支持体のうちの1つ又は複数の温度を制御及び記録することと、
カメラ及びコンピュータを用いて、パターン生成器によって反射された光、又はパターン生成器を透過した光の個別パターンを記録することと、
カメラ及びコンピュータを用いて、温度センサの温度の記録と同時に、個別パターンから成る光の複合パターンを記録することと、
最小複合パターンから個別パターン成分の位置偏位を計算することと、
レーザ、パターン生成器及びカメラの幾何学的構成に対するカメラ位置偏位及びレーザ位置偏位並びにレーザ波長シフトに関連する個別パターン応答性パラメータを計算することとを含み、
方法は、モニタリングステップをさらに含み、モニタリングステップは、第1のモニタリングステップ又は第2のモニタリングステップのいずれかであり、
第1のモニタリングステップは、
レーザ光でパターン生成器を照明することと、
ヒートポンプ及び温度センサを利用してレーザ、パターン生成器、カメラ及び支持体のうちの1つ又は複数の温度を制御及び記録することと、
カメラ及びコンピュータを用いて、温度センサの温度の記録と同時に、個別パターン成分から成る光の複合パターンを記録することと、
最小複合パターンから個別パターン成分の位置偏位を計算することと、
個別パターン偏位を用いてカメラ位置偏位を計算し、応答性パラメータを計算することとを含み、
第2のモニタリングステップは、
ヒートポンプ及び温度センサを利用してレーザ、カメラ及び支持体のうちの1つ又は複数の温度を制御及び記録することと、
モニタリング温度記録、並びにカメラ位置偏位及びレーザ位置偏位、レーザ波長シフト及び温度記録間の較正応答性関係からカメラ位置偏位を計算することとを含む、方法。
4.支持体に対するレーザ波長シフト及びレーザ位置偏位を較正及びモニタリングするための方法であって、
方法は、較正ステップにおいて、
レーザ光でパターン生成器を照明することと、
ヒートポンプ及び温度センサを利用してレーザ、パターン生成器、カメラ及び支持体のうちの1つ又は複数の温度を制御及び記録することと、
カメラ及びコンピュータを用いて、パターン生成器によって反射された光、又はパターン生成器を透過した光の個別パターンを記録することと、
カメラ及びコンピュータを用いて、温度センサの温度の記録と同時に、個別パターンから成る光の複合パターンを記録することと、
最小複合パターンから個別パターン成分の位置偏位を計算することと、
レーザ、パターン生成器及びカメラの幾何学的構成に対するカメラ位置偏位及びレーザ位置偏位並びにレーザ波長シフトに関連する個別パターン応答性パラメータを計算することとを含み、
方法は、モニタリングステップをさらに含み、モニタリングステップは、第1のモニタリングステップ又は第2のモニタリングステップのいずれかであり、
第1のモニタリングステップは、
レーザ光でパターン生成器を照明することと、
ヒートポンプ及び温度センサを利用してレーザ、パターン生成器、カメラ及び支持体のうちの1つ又は複数の温度を制御及び記録することと、
カメラ及びコンピュータを用いて、温度センサの温度の記録と同時に、個別パターン成分から成る光の複合パターンを記録することと、
最小複合パターンから個別パターン成分の位置偏位を計算することと、
個別パターン偏位を用いてレーザ波長シフト及びレーザ位置偏位を計算し、応答性パラメータを計算することとを含み、
第2のモニタリングステップは、
ヒートポンプ及び温度センサを利用してレーザ、カメラ及び支持体のうちの1つ又は複数の温度を制御及び記録することと、
モニタリング温度記録、並びにカメラ位置偏位及びレーザ位置偏位、レーザ波長シフト及び温度記録間の較正応答性関係からレーザ波長シフト及びレーザ位置偏位を計算することとを含む、方法。
5.カメラ位置偏位が、実施例1に従って較正及びモニタされることにより、実施例2によるレーザ波長シフト及び位置偏位のより正確な較正及びモニタリングを助ける、実施例1及び実施例2のデバイスを組み合わせる装置。
6.レーザ波長シフト及び位置偏位が実施例2に従って較正及びモニタされることにより、実施例1によるカメラ位置偏位のより正確な較正及びモニタリングを助ける、実施例1及び実施例2のデバイスを組み合わせる装置。
7.カメラ位置偏位が、実施例3に従って較正及びモニタされることにより、実施例4によるレーザ波長シフト及び位置偏位のより正確な較正及びモニタリングを助ける、実施例3及び実施例4の方法を組み合わせる方法。
8.レーザ波長シフト及び位置偏位が実施例4に従って較正及びモニタされることにより、実施例3によるカメラ位置偏位のより正確な較正及びモニタリングを助ける、実施例3及び実施例4の方法を組み合わせる方法。
9.実施例2及び4によるレーザは、照明光学機器を備えたガスレーザ、固体レーザ、ファイバレーザ、液体色素レーザ又は半導体レーザである。
10.実施例1~4によるパターン生成器は、散乱面、或いはコンピュータ生成反射マスク、又は層状になった、又は層状ではない回折光学要素(DOE)又はコンピュータ生成ホログラム(CGH)であり、各々は、反射幾何学的配置又は透過幾何学的配置のいずれかに配置される。
11.実施例1~3によるカメラは、観察光学機器を備えている。
12.実施例1~4によるコンピュータは、カメラに接続された一方のプロセッサと、ヒートポンプ及び温度センサに接続された別のプロセッサとを包含する。
13.実施例1~4によるレーザ及びカメラは、支持体に対して、別個の静止した、又は移動する支持体の上に各々配置される。
14.実施例3及び4による較正ステップは、モニタリングステップの前、モニタリングステップ中又はモニタリングステップ後に行うことができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
【外国語明細書】