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特開2024-58720情報処理システム、情報処理プログラムおよび情報処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024058720
(43)【公開日】2024-04-30
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理プログラムおよび情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/14 20120101AFI20240422BHJP
【FI】
G06Q50/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022165984
(22)【出願日】2022-10-17
(71)【出願人】
【識別番号】500168811
【氏名又は名称】株式会社ナビタイムジャパン
(74)【代理人】
【識別番号】230104019
【弁護士】
【氏名又は名称】大野 聖二
(74)【代理人】
【識別番号】100184181
【弁理士】
【氏名又は名称】野本 裕史
(72)【発明者】
【氏名】菊池 新
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC26
5L050CC26
(57)【要約】
【課題】旅行プランを作成したユーザが、作成された旅行プランに紐づいたNFTを簡易なやり方で発行することができるようになる情報処理システムを提供する。
【解決手段】情報処理システムは、旅行プランを作成するプラン作成手段と、作成された旅行プランに紐づいたNFTを発行するのに実行すべき操作の受付部を表示する受付部表示手段と、前記操作が実行されることに応答して、ブロックチェーンのネットワークに対して作成された旅行プランに紐づいたNFTを発行するための処理を行う、または当該処理を行うプラットフォームに前記ユーザを遷移させる、発行処理または遷移手段と、備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
旅行プランを作成するプラン作成手段と、
作成された旅行プランに紐づいたNFTを発行するのに実行すべき操作の受付部を表示する受付部表示手段と、
前記操作が実行されることに応答して、ブロックチェーンのネットワークに対して作成された旅行プランに紐づいたNFTを発行するための処理を行う、または当該処理を行うプラットフォームに前記ユーザを遷移させる、発行処理または遷移手段と、
を備えた情報処理システム。
【請求項2】
作成された旅行プランに関連データを組み合わせる第1の組み合わせ手段をさらに備え、
前記発行処理または遷移手段は、前記操作が実行されることに応答して、ブロックチェーンのネットワークに対して作成された旅行プランと関連データとの組み合わせに紐づいたNFTを発行するための処理を行う、または当該処理を行うプラットフォームに前記ユーザを遷移させる、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記旅行プランは、巡回先となる1または2つ以上のスポットの情報を含む、請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記旅行プランは、作成者の情報をさらに含む、請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記旅行プランは、タイトル、巡回順、移動手段、地図のうちの少なくとも1つの情報をさらに含む、請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記関連データは、ガイダンスデータ、音声データ、写真データ、動画データ、音楽データ、移動ログデータ、購買ログデータ、コメントデータのうちの少なくとも1つを含む、請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項7】
ユーザが所有するNFTに紐づいた旅行プランを表示するプラン表示手段と、
表示された旅行プランに第2の旅行プランまたは関連データを組み合わせる第2の組み合わせ手段と
をさらに含み、
前記発行処理または遷移手段は、前記操作が実行されることに応答して、ブロックチェーンのネットワークに対して表示された旅行プランと第2の旅行プランまたは関連データとの組み合わせに紐づいた新たなNFTを発行するための処理を行う、または当該処理を行うプラットフォームに前記ユーザを遷移させる、請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項8】
ユーザが所有するNFTに紐づいた旅行プランを表示するプラン表示手段と、
ユーザの移動ログデータまたは購買ログデータを取得するログデータ取得手段と、
取得された移動ログデータまたは購買ログデータに基づいて、表示された旅行プランに含まれるスポットをユーザが訪問したか否かを判定する判定手段と、
をさらに備えた、請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項9】
訪問したと判定された場合に、前記ユーザに報酬を付与する報酬付与手段をさらに備えた、請求項8に記載の情報処理システム。
【請求項10】
前記報酬は、仮想通貨、代替性トークン、マイレージまたはポイントである、請求項9に記載の情報処理システム。
【請求項11】
訪問したと判定された場合に、訪問した記録としてユーザから入力されたコメント、写真、動画または音声データを受け付ける訪問記録受付手段をさらに備えた、請求項8に記載の情報処理システム。
【請求項12】
コンピュータを、
旅行プランを作成する手段と、
作成された旅行プランに紐づいたNFTを発行するのに実行すべき操作の受付部を表示する手段と、
前記操作が実行されることに応答して、ブロックチェーンのネットワークに対して作成された旅行プランに紐づいたNFTを発行するための処理を行う、または当該処理を行うプラットフォームに前記ユーザを遷移させる、手段と、
として機能させる情報処理プログラム。
【請求項13】
通信可能に接続された複数のコンピュータによって構成される情報処理システムであって、
旅行プランを作成する手段と、
作成された旅行プランに紐づいたNFTを発行するのに実行すべき操作の受付部を表示する手段と、
前記操作が実行されることに応答して、ブロックチェーンのネットワークに対して作成された旅行プランに紐づいたNFTを発行するための処理を行う、または当該処理を行うプラットフォームに前記ユーザを遷移させる、手段と、
を備えた情報処理システムを機能させるために、
前記コンピュータの少なくとも1つを、前記手段の少なくとも1つとして機能させるための情報処理プログラム。
【請求項14】
通信可能に接続された複数のコンピュータによって、請求項1または2に記載の情報処理システムを機能させるために、
前記コンピュータのうちの少なくとも1つを、請求項1または2に記載の情報処理システムにおける各手段の少なくとも1つとして機能させるための情報処理プログラム。
【請求項15】
コンピュータを、請求項1または2に記載の情報処理システムにおける各手段の少なくとも1つとして機能させるための情報処理プログラム。
【請求項16】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
旅行プランを作成するステップと、
作成された旅行プランに紐づいたNFTを発行するのに実行すべき操作の受付部を表示するステップと、
前記操作が実行されることに応答して、ブロックチェーンのネットワークに対して作成された旅行プランに紐づいたNFTを発行するための処理を行う、または当該処理を行うプラットフォームに前記ユーザを遷移させる、ステップと、
を含む情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理プログラムおよび情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、ブロックチェーンに関連する技術として非代替性トークン(NFT;Non-Fungible Token)が知られている。NFTとは、ブロックチェーン上に記録される一意で代替不可能なデータ単位であり、たとえば画像や音声などの容易に複製可能なコンテンツを一意に特定する目的で紐づけられて利用されることがある。
【0003】
非特許文献1では、NFTを旅行クラブの会員権(会員であることを証明する仕組み)として活用することが提案されている。非特許文献2、3では、特定の画像に紐づけられたNFTをプレゼントまたは収集品として旅行者に提供することが提案されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】“Tiger Being”, [online], [2022年9月7日検索],インターネット<URL: https://tigerbeing.io/>
【非特許文献2】“Travelmyth”, [online], [2022年9月7日検索],インターネット<URL: https://www.travelmyth.com/nfts>
【非特許文献3】“Rimowa”, [online], [2022年9月7日検索],インターネット<URL: https://www.rimowa.com/de/de/stories/rimowa-launches-first-nft.html>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本件発明者らは、旅行プランといったセンスの問われるものの売買にNFTを活用できないか、というテーマを自ら設定し、鋭意検討した。その結果、以下の知見を得た。なお、以下の知見はあくまで本発明のきっかけとなったものであり、本発明を限定するものではない。
【0006】
すなわち、従来、旅行に関連するNFTして、NFTを会員権として活用したり、特定の画像に紐づけられたNFTをプレゼントまたは収集品として活用したりする事例はあるが、旅行プランにNFTを適用させるといった事例はなかった。その背景として、本件発明者らは、そもそも、旅行プランを作成したユーザが、作成された旅行プランに紐づいたNFTを簡易なやり方で発行することができる仕組みがなく、それが旅行プランにNFTを適用させることの一つのハードルとなっていることを見出した。
【0007】
本発明は、このような知見に基づいて創案されたものである。本発明の目的は、旅行プランを作成したユーザが、作成された旅行プランに紐づいたNFTを簡易なやり方で発行することができるようになる情報処理システム、情報処理プログラムおよび情報処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る情報処理システムは、
旅行プランを作成するプラン作成手段と、
作成された旅行プランに紐づいたNFTを発行するのに実行すべき操作の受付部を表示する受付部表示手段と、
前記操作が実行されることに応答して、ブロックチェーンのネットワークに対して作成された旅行プランに紐づいたNFTを発行するための処理を行う、または当該処理を行うプラットフォームに前記ユーザを遷移させる、発行処理または遷移手段と、
を備える。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、旅行プランを作成したユーザが、作成された旅行プランに紐づいたNFTを簡易なやり方で発行することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、一実施の形態に係る情報処理システムの概略的な構成を示す図である。
図2図2は、一実施の形態に係る情報処理システムの動作の一例を示すフローチャートである。
図3図3は、一実施の形態に係る情報処理システムの動作の別の一例を示すフローチャートである。
図4図4は、一実施の形態に係る情報処理システムの動作の別の一例を示すフローチャートである。
図5図5は、一実施の形態に係る情報処理システムの動作の別の一例を示すフローチャートである。
図6図6は、一実施の形態に係る情報処理システムの動作の別の一例を示すフローチャートである。
図7図7は、ユーザ情報データベースに記憶されている情報の一例を示すテーブルである。
図8図8は、一実施の形態に係る情報処理システムにより表示される画面の一例を示す図である。
図9図9は、一実施の形態に係る情報処理システムにより表示される画面の一例を示す図である。
図10図10は、一実施の形態に係る情報処理システムにより表示される画面の一例を示す図である。
図11図11は、一実施の形態に係る情報処理システムにより表示される画面の一例を示す図である。
図12図12は、一実施の形態に係る情報処理システムにより表示される画面の一例を示す図である。
図13図13は、一実施の形態に係る情報処理システムにより表示される画面の一例を示す図である。
図14図14は、一実施の形態に係る情報処理システムにより表示される画面の一例を示す図である。
図15図15は、一実施の形態に係る情報処理システムにより表示される画面の一例を示す図である。
図16図16は、一実施の形態に係る情報処理システムにより表示される画面の一例を示す図である。
図17図17は、一実施の形態に係る情報処理システムにより表示される画面の一例を示す図である。
図18図18は、一実施の形態に係る情報処理システムにより表示される画面の一例を示す図である。
図19図19は、一実施の形態に係る情報処理システムにより表示される画面の一例を示す図である。
図20図20は、一実施の形態に係る情報処理システムにより表示される画面の一例を示す図である。
図21図21は、一実施の形態に係る情報処理システムにより表示される画面の一例を示す図である。
図22図22は、一実施の形態に係る情報処理システムにより表示される画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、添付の図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、各図において同等の機能を有する構成要素には同一の符号を付し、同一符号の構成要素の詳しい説明は繰り返さない。
【0012】
(情報処理システムの構成)
図1は、一実施の形態に係る情報処理システム1の概略的な構成を示す図である。なお、同図において、各機能を行う機能部は、それぞれ各機能を行う手段ということができる。
【0013】
図1に示すように、情報処理システム1は、端末装置2と、サーバ3とを備えている。端末装置2とサーバ3とは、インターネット等のネットワーク4を介して互いに通信可能に接続されている。ネットワーク4は、有線回線と無線回線のいずれでもよく、回線の種類や形態は問わない。なお、端末装置2およびサーバ3の少なくとも一部は、コンピュータにより実現される。
【0014】
図1に示す例では、ネットワーク4には、NFTマーケットプレイスシステム5(以下、プラットフォームともいう)と、ブロックチェーンのネットワーク6とが通信可能に接続されている。ブロックチェーンのネットワーク6は、ノードと呼ばれる複数のコンピュータ(不図示)から構成されており、各ノードは、自身以外の複数のノードにPeer to Peer(P2P)方式にて接続されている。複数のノードのうちの少なくとも1つはマイナーノードであり、未処理のトランザクションを束ねて新たなブロックを生成する(マイニングを行う)。また、複数のノードのうちの少なくとも1つはフルノードであり、ブロックチェーンのデータの全体を記憶している。サーバ3はブロックチェーンのネットワーク6を構成する1つのノードとしても機能してもよい。なお、以下の説明では、ブロックチェーンとして、イーサリアムのブロックチェーンを例に説明することがあるが、NFTの機能を有するブロックチェーンであれば、これに限定されるものではなく、たとえばFLOW、Solanaなどの他のブロックチェーンが利用されてもよい。なお、イーサリアムのブロックチェーンにおいては、NFTの機能は、たとえばERC721(またはERC1155)の規格に従って実装され得る。プラットフォーム5は、NFTの発行および/または売買の環境を提供するシステムであり、具体的には、たとえばOpenSea、Rarile、Mintableなどの既存のプラットフォームが利用されてもよい。
【0015】
まず、端末装置2について説明する。端末装置2は、ユーザが使用するものであり、たとえば、スマートフォンやタブレット端末などのモバイル端末、ノートブックコンピュータ、またはデスクトップコンピュータなどの電子機器である。
【0016】
図1に示すように、端末装置2は、端末通信部21と、端末制御部22と、端末記憶部23と、端末入力部24と、端末表示部25と、端末測位部26とを有している。各部21~26は、互いに通信可能に接続されている。
【0017】
端末通信部21は、端末装置2とネットワーク4との間の通信インターフェースである。端末通信部21は、ネットワーク4を介して端末装置2とサーバ3およびプラットフォーム5との間で情報を送受信する。
【0018】
端末制御部22は、端末装置2の各種処理を行う制御手段である。端末制御部22は、端末装置2内のプロセッサが所定のプログラムを実行することにより実現されてもよいし、ハードウェアで実装されてもよい。
【0019】
端末記憶部23は、たとえば内蔵メモリや外部メモリ(SDメモリカード等)などのデータストレージである。端末記憶部23には、端末制御部22が取り扱う各種データが記憶される。端末記憶部23は、必ずしも端末装置2内に設けられていなくてもよく、端末記憶部23の一部または全部は、ネットワーク4を介して端末装置2と通信可能に接続された別の装置内に設けられていてもよい。
【0020】
端末入力部24は、ユーザが端末装置2に情報を入力するためのインターフェースであり、たとえばモバイル端末におけるタッチパネルやマイクロフォン、ノートブックコンピュータにおけるタッチパッド、キーボードまたはマウスなどである。
【0021】
端末表示部25は、端末装置2からユーザに対して各種情報を出力するインターフェースであり、たとえば液晶ディスプレイ等の映像表示手段である。具体的には、たとえば、端末出力部25は、ユーザからの操作を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)を表示してもよい。
【0022】
端末測位部26は、端末装置2の現在位置を測定する測位手段である。端末測位部26は、たとえば、GPSや準天頂衛星システム(QZSS)などの電波航法手段による測位情報に基づいて現在位置を測定する。端末測位部26は、加速度センサや地磁気センサなどの自律航法手段による測位情報を測位に用いてもよい。端末装置2は、ユーザとともに移動するものであるから、端末測位部26により測定された位置情報は、ユーザの現在位置を示すものである。
【0023】
次に、サーバ3について説明する。図1に示すように、サーバ3は、サーバ通信部31と、サーバ制御部32と、サーバ記憶部33とを有している。各部31~33は、互いに通信可能に接続されている。
【0024】
このうちサーバ通信部31は、サーバ3とネットワーク4との間の通信インターフェースである。サーバ通信部31は、ネットワーク4を介してサーバ3と端末装置2、プラットフォーム5およびブロックチェーンのネットワーク6との間で情報を送受信する。
【0025】
サーバ記憶部33は、たとえばハードディスク等の固定型データストレージである。サーバ記憶部33には、サーバ制御部32が取り扱う各種データが記憶される。たとえば、サーバ記憶部33は、交通ネットワーク情報を含む経路ネットワーク情報データベース33aと、地図情報を含む地図情報データベース33bと、ユーザ情報データベース33cとを含んでいる。
【0026】
交通ネットワーク情報は、鉄道やバス等の交通網や道路網を規定する情報である。交通網の情報としては、交通機関の路線情報、時刻表情報、料金情報等を含む。道路網の情報は、例えば交差点等の道路網表現上の結節点であるノードのデータと、ノード間の道路区間であるリンクのデータとの組み合わせによって表現される。
【0027】
地図情報は、全国および各地方の道路地図などの地図データと、地図データに対応付けられた地図オブジェクト情報を含む。地図オブジェクト情報とは、地図上に表示される施設の形状についての形状情報、地図上に表示される注記についての注記情報、地図上に表示される記号についての記号情報などである。また、地図情報は公共交通機関の路線図に関する路線図情報を含んでいてもよい。
【0028】
上記の交通ネットワーク情報および地図情報は、所定のタイミングでアップデートされてもよい。
【0029】
ユーザ情報データベース33dには、ユーザごとに、ユーザの識別情報(たとえばユーザID)と、ブロックチェーンにおけるウォレットのアドレスと、ユーザが所有するNFTの情報(たとえば当該NFTを特定するコントラクトアドレスおよびトークンID)とが関連付けられて記憶されている。図7は、ユーザ情報データベース33cに記憶されている情報の一例を示すテーブルである。図7に示すように、ユーザ情報データベース33dには、ユーザごとに、ユーザの識別情報と、ウォレットのアドレスと、所有するNFTの情報に加えて、旅行プランに関連する関連データと、ユーザが所有するポイント(または仮想通貨、代替性トークン(FT;Fungible Token)、マイレージなど)の数量とがさらに関連付けられて記憶されていてもよい。ここで、関連データは、ガイダンスデータ、音声データ、写真データ、動画データ、音楽データ、移動ログデータ、購買ログデータ、コメントデータのうちの少なくとも1つを含んでいてもよい。このうちガイダンスデータは、旅行プランに含まれる1または複数のスポットもしくはスポット間の移動を案内する情報であり、音声、写真、動画、音楽、コメントのうちの1つまたは複数の組み合わせから構成されていてもよい。ガイダンスデータの音声は、作成者であるユーザの音声であってもよいし、システム上で合成された音声であってもよい。
【0030】
なお、サーバ記憶部33は、必ずしもサーバ3内に設けられていなくてもよく、サーバ記憶部33の一部または全部は、ネットワーク4を介してサーバ3と通信可能に接続された別の装置内に設けられていてもよい。
【0031】
サーバ制御部32は、プラン作成部32aと、受付部表示部32bと、発行処理または遷移部32cと、第1の組み合わせ部32dと、プラン表示部32eと、第2の組み合わせ部32fと、ログデータ取得部32gと、判定部32hと、報酬付与部32iと、訪問記録受付部32jとを有している。これらの各部32a~32jは、サーバ3内のプロセッサが所定のプログラムを実行することにより実現されてもよいし、ハードウェアで実装されてもよい。
【0032】
プラン作成部32aは、ユーザからの操作に基づいて、旅行プランを作成する。ここで、旅行プランは、巡回先となる1または2つ以上のスポットの情報を含んでいる。旅行プランは、作成者であるユーザの情報をさらに含んでいてもよい。旅行プランに紐づいたNFTの発行がプラットフォーム5にて行われる場合には、プラットフォーム5の種類によっては、当該NFTの作成者としてプラットフォーム5の情報がブロックチェーン上に記憶されることになるが、旅行プランが作成者の情報を含んでいる場合には、当該NFTに紐づいた旅行プランの作成者が、(プラットフォーム5ではなく)ユーザであることを記録として残しておくことが可能となる。また、旅行プランは、旅行のタイトル、スポットの巡回順、スポット間の移動手段、スポット間の経路を表示する地図のうちの少なくとも1つの情報をさらに含んでいてもよい。
【0033】
具体的には、たとえば、図9図12を参照し、ユーザが端末入力部24を操作して、端末表示部25に表示されたタイムライン上に1または2つ以上のスポットを追加すると、プラン作成部32aは、タイムライン上に追加された1または2つ以上のスポットを巡回先とした旅行プランを作成してもよい。タイムライン上に2つ以上のスポットが追加された場合には、プラン作成部32aは、タイムライン上でのスポットの順序を巡回順として旅行プランに追加してもよいし、経路ネットワーク情報データベース33aおよび地図情報データベース33bを参照して、当該スポット間の経路探索を行い、経路探索により得られるスポット間の移動手段およびスポット間の経路を表示する地図を旅行プランに追加してもよい。
【0034】
受付部表示部32bは、プラン作成部32aにより作成された旅行プランに紐づいたNFTを発行するのに実行すべき操作の受付部71(図12参照)を表示するための制御信号を端末装置2に送信し、当該受付部71を端末表示部25に表示させる。ユーザが端末入力部24を介して受付部71に対する操作(たとえばタッチまたはクリック)を行うと、受付部71に対する操作が実行されたことを示す情報が端末装置2からサーバ3へと送信される。
【0035】
発行処理または遷移部32cは、受付部71に対する操作が実行されることに応答して、ブロックチェーンのネットワーク6に対して、作成された旅行プランに紐づいたNFTを発行(ミント)するための処理を行う、または当該処理を行うプラットフォーム5に前記ユーザを遷移させる。ここで、「作成された旅行プランに紐づいたNFTを発行するための処理」とは、たとえば、作成された旅行プランに紐づいたNFTを発行するためのスマートコントラクトに対する情報が格納されたトランザクションであって、ブロックチェーンにおけるユーザのID(ウォレットアドレス)と、作成された旅行プランのデータ、または当該旅行プランのデータのURI(Uniform Resource Identifier)(または当該URIが記載されたメタデータのURI)と、スマートコントラクトを特定する情報(コントラクトアドレス)と、を含むトランザクションを生成してブロックチェーンのネットワーク6に送信する、という処理であってもよい。なお、トランザクションに格納される情報の項目は、ブロックチェーンの種類に応じて適宜追加、変更または省略されてもよい。ブロックチェーンのネットワーク6に送信されたトランザクションは、マイナーノードにてそのトランザクションを含むブロックがマイニングされることにより、ブロックチェーンに登録され、これにより、ブロックチェーン上にて、作成された旅行プランに紐づいたNFTが発行される(当該NFTを特定するためのトークンIDが付加される)。また、「プラットフォーム5にユーザを遷移させる」とは、作成された旅行プランのデータをプラットフォーム5にアップロードするとともに、当該プラットフォーム5のウェブサイトを端末表示部25に表示させることであってもよい。
【0036】
第1の組み合わせ部32dは、ユーザからの操作に基づいて、作成された旅行プランに関連データを組み合わせる。具体的には、たとえば、図13を参照し、作成された旅行プランが端末表示部25に表示された状態で、ユーザが端末入力部24を操作して、当該旅行プランのタイムライン上またはスポット上に1または2つ以上の関連データ(たとえば写真データ)を追加すると、第1の組み合わせ部32dは、追加された関連データを、作成された旅行プランに対して組み合わせてもよい。
【0037】
第1の組み合わせ部32dにより作成された旅行プランに関連データが組み合わされた場合には、発行処理または遷移部32cは、受付部71に対する操作が実行されることに応答して、ブロックチェーンのネットワーク6に対して、作成された旅行プランと関連データとの組み合わせに紐づいたNFTを発行するための処理を行う、または当該処理を行うプラットフォーム5にユーザを遷移させる。
【0038】
プラン表示部32eは、ユーザが所有するNFTに紐づいた旅行プランを表示するための制御信号を端末装置2に送信し、当該旅行プランを端末表示部25に表示させる。具体的には、例えば、図14を参照し、ユーザが所有するNFTが端末表示部25にリストで表示された状態で、ユーザが端末入力部24を操作して、1つのNFTを選択(タップまたはクリック)すると、プラン表示部32eは、選択されたNFTに紐づいた旅行プランを、ブロックチェーンを参照して特定し、特定された旅行プランの内容を端末表示部25に表示する(図15参照)。
【0039】
第2の組み合わせ部32fは、ユーザが所有するNFTに紐づいた旅行プランが端末表示部25に表示されている場合に、ユーザからの操作に基づいて、表示された旅行プランに第2の旅行プランまたは関連データを組み合わせる。具体的には、たとえば、図16を参照し、ユーザが所有するNFTに紐づいた旅行プランが端末表示部25に表示された状態で、ユーザが端末入力部24を操作して、当該旅行プランのタイムライン上に1または2つ以上のスポットを追加すると、第2の組み合わせ部32fは、追加された1または2つ以上のスポットを第2の旅行プランとして、表示された旅行プランに組み合わせてもよい。第2の組み合わせ部32fは、経路ネットワーク情報データベース33aおよび地図情報データベース33bを参照して、追加されたスポットと他のスポットとの間の経路探索を行い、経路探索により得られたスポット間の移動手段およびスポット間の経路を表示する地図を第2の旅行プランに追加したうえで、当該第2の旅行プランを、表示された旅行プランに組み合わせてもよい。あるいは、たとえば、図17を参照し、ユーザが所有するNFTに紐づいた旅行プランが端末表示部25に表示された状態で、ユーザが端末入力部24を操作して、当該旅行プランのタイムライン上またはスポット上に1または2つ以上の関連データ(たとえば写真データ)を追加すると、第2の組み合わせ部32fは、追加された関連データを、表示された旅行プランに組み合わせてもよい。
【0040】
第2の組み合わせ部32fにより、表示された旅行プランに第2の旅行プランまたは関連データが組み合わされた場合には、発行処理または遷移部32cは、受付部71に対する操作が実行されることに応答して、ブロックチェーンのネットワーク6に対して、表示された旅行プランと第2の旅行プランまたは関連データとの組み合わせに紐づいた新たなNFTを発行するための処理を行う、または当該処理を行うプラットフォーム5にユーザを遷移させる。
【0041】
ログデータ取得部32gは、端末装置2または外部のユーザログ提供サーバ(不図示)から、ユーザの移動ログデータまたは購買ログデータを取得する。ここで、移動ログデータは、端末装置2の測位部26に測定された経時的な位置情報であってもよいし、交通手段(たとえばバスや電車、飛行機、船舶、タクシー、レンタルまたはシェアリングの自動車、自転車、キックボードなど)の予約情報または利用情報であってもよいし、宿泊施設や飲食店の予約情報または利用情報であってもよいし、これらの組み合わせであってもよい。購買ログデータは、店舗での商品の購買情報であってもよいし、レジャー施設やアミューズメント施設の利用情報であってもよい。ログデータ取得部32gにより取得されたユーザの移動ログデータまたは購買ログデータは、関連データとしてユーザ情報データベース33cに記憶されてもよい。
【0042】
判定部32hは、ログデータ取得部32gにより取得された移動ログデータまたは購買ログデータに基づいて、表示された旅行プランに含まれるスポットをユーザが訪問したか否かを判定する。たとえば、ユーザの移動ログデータに、表示された旅行プランに含まれるスポットの予約情報または利用情報が含まれていた場合には、判定部32hは、当該スポットをユーザが訪問したと判定する。あるいは、ユーザの移動ログデータに含まれる位置情報(測位情報)と表示された旅行プランに含まれるスポットとの間の距離を計算し、当該距離が所定の値(たとえば10m)以内であった場合は、当該スポットをユーザが訪問したと判定してもよい。あるいは、ユーザの購買ログデータに、表示された旅行プランに含まれるスポット周辺の店舗または施設の利用情報が含まれていた場合には、判定部32hは、当該スポットをユーザが訪問したと判定してもよい。
【0043】
報酬付与部32iは、判定部32hにより表示された旅行プランに含まれるスポットをユーザが訪問したと判定された場合に、ユーザに報酬を付与する(図21参照)。ここで「報酬」は、仮想通貨、代替性トークン、マイレージまたはポイントであってもよい。報酬付与部32iによりユーザに付与された報酬は、ユーザ情報データベース33cに記憶されてもよい。
【0044】
訪問記録受付部32jは、判定部32hにより表示された旅行プランに含まれるスポットをユーザが訪問したと判定された場合に、訪問した記録としてユーザから入力されたコメント、写真、動画または音声データを受け付ける。たとえば、判定部32hにより表示された旅行プランに含まれるスポットをユーザが訪問したと判定された場合には、訪問記録受付部32jは、図21を参照し、ユーザがコメントを入力するためのボタンを端末表示部25に表示し、当該ボタンがユーザにより操作されると、コメント入力欄を端末表示部25に表示させ、当該入力欄を介してユーザからのコメントの入力を受け付けてもよい。あるいは、訪問記録受付部32jは、図21を参照し、端末装置2のカメラまたはマイク(不図示)を起動するためのボタンを端末表示部25に表示し、当該ボタンがユーザにより操作されることに応答して、端末装置2のカメラまたはマイクを起動させ、当該カメラまたはマイクを介してユーザからの写真、動画または音声データの入力を受け付けてもよい。
【0045】
訪問記録受付部32jによりコメント、写真、動画または音声データが訪問した記録として受け付けられた場合には、第2の組み合わせ部32fは、図22を参照し、当該コメント、写真、動画または音声データを、表示された旅行プランに関連データとして組み合わせてもよいし、受付部表示部32bが、表示された旅行プランと関連データとの組み合わせに紐づいた新たなNFTを発行するのに実行すべき操作の受付部71を端末表示部25に表示させてもよい。
【0046】
(動作の一例)
次に、このような構成からなる情報処理システム1の動作の一例について、図2図8図12図14を参照して説明する。図2は、情報処理システム1の動作の一例を示すフローチャートである。図8図12図14は、情報処理システム1により表示される画面の一例を示す図である。
【0047】
図2に示すように、まず、サーバ3のプラン作成部32aが、ユーザからの操作に基づいて、旅行プランを作成する(ステップS10)。たとえば、端末入力部24を介したユーザの操作により、端末装置2において、旅行プランを作成するためのウェブサイトまたはアプリが開かれると、端末制御部22および/またはサーバ制御部32の動作により、端末表示部25には、図8に示すように、旅行プランを新規作成するための画面が表示される。図8に示す画面において、端末入力部24を介したユーザの操作により、旅のタイトルや作成者などの情報が入力され、「旅行プラン作成→」の文字列がタップ(またはクリック)されると、図9に示すように、プラン作成部33aが、作成すべき旅行プランのタイムラインを含む画面を端末表示部25に表示させる。図9に示す例では、画面は縦に三分割されており、中央の欄には、タイムラインが表示され、左側の欄には、Aタワー、B公園、C美術館、D公園などの代表的なスポットがタイル状に例示されている。また、右側の欄には、ユーザが所有するNFTと関連データとがプラン作成部33aによりユーザ情報データベース33cから読み出されてリストで表示されている。図示された例では、中央の欄のタイムラインにおいて、9:00~10:00の時間帯のみ表示されており、その時間帯にはまだ予定が入れられていないことから、「ここに地点を追加する」という文字列が表示されている。
【0048】
図9に示す画面において、端末入力部24を介したユーザの操作により、左側の欄に表示された「Aタワー」のスポットのタイルが、中央の欄に表示された「ここに地点を追加する」という文字列部分までドラッグされると、図10に示すように、プラン作成部32aは、タイムライン上の9:00~10:00の時間帯に「Aタワー」のスポットを追加する。次いで、図10に示す画面において、端末入力部24を介したユーザの操作により、左側の欄に表示された「B公園」のスポットのタイルが、中央の欄のタイムラインに向けてドラッグされると、図11に示すように、プラン作成部32aは、「Aタワー」のスポットが予定として入れられた9:00~10:00の時間帯の前後の時間帯、すなわち8:00~9:00の時間帯と10:00~11:00の時間帯に「ここに地点を追加する」という文字列を表示する。ここで、端末入力部24を介したユーザの操作により、「B公園」のスポットのタイルが、10:00~11:00の時間帯に表示された「ここに地点を追加する」というメッセージ部分までドラッグされると、プラン作成部32aは、経路ネットワーク情報データベース33aおよび地図情報データベース33bを参照して、「Aタワー」のスポットと「B公園」のスポットとの間の経路探索を行い、図12に示すように、端末表示部25に表示されたタイムライン上に経路探索の結果を追加する。図7に示す例では、タイムライン上の9:00~10:00の時間帯の後に、移動手段として車が利用される場合には所要時間が25分である旨の情報が表示される。また、「B公園」のスポットの追加先となる時間帯が、移動に伴う所要時間分だけ繰り下げられ、タイムライン上の10:25~11:25の時間帯に「B公園」のスポットが予定として追加される。
【0049】
このようにして、プラン作成部32aにより、「Aタワー」と「B公園」のスポットを巡回先とした旅行プランが作成される。プラン作成部32aは、タイムライン上での「Aタワー」と「B公園」の順序をスポットの巡回順として、作成される旅行プランに追加してもよい。また、プラン作成部32aは、図8に示す画面において入力された他のタイトルおよび作成者の情報を、作成される旅行プランに追加してもよい。また、プラン作成部32aは、スポット間の経路探索により得られるスポット間の移動手段およびスポット間の経路を表示する地図を、作成される旅行プランに追加してもよい。
【0050】
プラン作成部32aにより旅行プランが作成されると、図12に示すように、受付部表示部32bが、作成された旅行プランに紐づいたNFTを発行するのに実行すべき操作の受付部71(図示された例では「NFT発行」という文字列を含むボタン)を端末表示部25に表示させる(ステップS11)。
【0051】
ユーザが端末入力部24を介して受付部71に対する操作(たとえばタッチまたはクリック)を行うと、受付部71に対する操作が実行されたことを示す情報が端末装置2からサーバ3へと送信される。そして、発行処理または遷移部32cが、受付部71に対する操作が実行されることに応答して、ブロックチェーンのネットワーク6に対して作成された旅行プランに紐づいたNFTを発行するための処理を行う(ステップS12)。
【0052】
一変形例として、図3に示すように、発行処理または遷移部32cは、受付部71に対する操作が実行されることに応答して、ブロックチェーンのネットワーク6に対して作成された旅行プランに紐づいたNFTを発行するための処理を自身で行う代わりに、当該処理を行うプラットフォーム5にユーザを遷移させてもよい(ステップS13)。
【0053】
ブロックチェーン上にて、作成された旅行プランに紐づいたNFTが発行される(当該NFTを特定するためのトークンIDが付加される)と、発行されたNFTは、プラットフォーム5に登録されて売買の対象とされるとともに、発行されたNFTの情報は、ユーザが所有するNFTとしてユーザ情報データベース33cに記憶される。図14に示すように、発行処理または遷移部32cは、発行されたNFTの情報をユーザが所有するNFTとして端末表示部25に表示された画面の右側の欄に追加で表示してもよい。
【0054】
以上のような本実施の形態によれば、旅行プランを作成したユーザは、表示された受付部71に対する操作の実行により、作成された旅行プランに紐づいたNFTを簡易なやり方で発行することができるようになる。旅行プランに紐づいたNFTが発行されることにより、旅行プランを売買の対象とすることがプラットフォーム5を利用して容易に実現されるため、魅力的な旅行プランを作成できたユーザはその売買を介して利益を得る機会を得ることが可能となる。
【0055】
(第1の変形例)
次に、実施の形態の第1の変形例について、図4および図13を参照して説明する。図4は、第1の変形例にかかる情報処理システム1の動作の一例を示すフローチャートである。図13は、第1の変形例にかかる情報処理システム1により表示される画面の一例を示す図である。第1の変形例において、ステップS10~S11は、上述した実施の形態と同様であり、説明を省略する。
【0056】
図4に示すように、第1の変形例では、サーバ3のプラン作成部32aにより旅行プランが作成され(ステップS10)、受付部表示部32bにより受付部71が端末表示部25に表示されたのち(ステップS11)、第1の組み合わせ部32dが、ユーザからの操作に基づいて、作成された旅行プランに関連データを組み合わせる(ステップS21)。たとえば、図14に示すように、作成された旅行プランが端末表示部25に表示された状態で、ユーザが端末入力部24を操作して、当該旅行プランのタイムライン上またはスポット上(図示された例では「B公園」のスポット上)に、1または2つ以上の関連データ(図示された例では「写真1」の写真データ)を追加すると、第1の組み合わせ部32dは、追加された関連データを、作成された旅行プランに組み合わせる。
【0057】
次いで、ユーザが端末入力部24を介して受付部71に対する操作(たとえばタッチまたはクリック)を行うと、受付部71に対する操作が実行されたことを示す情報が端末装置2からサーバ3へと送信され、発行処理または遷移部32cが、受付部71に対する操作が実行されることに応答して、ブロックチェーンのネットワーク6に対して作成された旅行プランと関連データとの組み合わせに紐づいたNFTを発行するための処理を行う(ステップS22)。一変形例として、発行処理または遷移部32cは、受付部71に対する操作が実行されることに応答して、ブロックチェーンのネットワーク6に対して作成された旅行プランと関連データとの組み合わせに紐づいたNFTを発行するための処理を行うプラットフォーム5にユーザを遷移(たとえば、作成された旅行プランと関連データとの組み合わせのデータをプラットフォーム5にアップロードするとともに、当該プラットフォーム5のウェブサイトを端末表示部25に表示)させてもよい。
【0058】
ブロックチェーン上にて、作成された旅行プランと関連データとの組み合わせに紐づいたNFTが発行される(当該NFTを特定するためのトークンIDが付加される)と、発行されたNFTは、プラットフォーム5に登録されて売買の対象とされるとともに、当該NFTの情報は、ユーザが所有するNFTとしてユーザ情報データベース33cに記憶される。図14に示すように、発行処理または遷移部32cは、端末表示部25に表示された画面の右側の欄に、ユーザが所有するNFTとして、発行されたNFT(図示された例では「NFT1」)の情報を追加で表示してもよい。
【0059】
以上のような第1の変形例によれば、表示された受付部71に対する操作の実行により、作成された旅行プランと関連データとの組み合わせに紐づいたNFTを簡易なやり方で発行することができるようになる。旅行プランに関連データを組み合わせることにより、それに紐づいたNFTの魅力を高めることができ、当該NFTを所有するユーザは、その売買を介してより高い利益を得る機会を得ることが可能となる。
【0060】
(第2の変形例)
次に、実施の形態の第2の変形例について、図5および図15図18を参照して説明する。図5は、第2の変形例にかかる情報処理システム1の動作の一例を示すフローチャートである。図15図18は、第2の変形例にかかる情報処理システム1により表示される画面の一例を示す図である。
【0061】
図5に示すように、第2の変形例では、サーバ3のプラン表示部32eが、ユーザが所有するNFTに紐づいた旅行プランを端末表示部25に表示させる(ステップS31)。たとえば、図14を参照し、端末表示部25に表示された画面の右側の欄に、ユーザが所有するNFTがリストで表示された状態で、ユーザが端末入力部24を操作して、1つのNFT(図示された例では「NFT1」)を選択(タップまたはクリック)すると、プラン表示部32eは、選択されたNFTに紐づいた旅行プランを、ブロックチェーンを参照して特定し、図15に示すように、特定された旅行プランの内容を端末表示部25に表示させる。選択されたNFTに旅行プランと関連データとの組み合わせが紐づいている場合には、プラン表示部32eは、当該旅行プランと関連データとの組み合わせの内容を、ブロックチェーンを参照して特定し、端末表示部25に表示させてもよい。
【0062】
次に、第2の組み合わせ部32fが、ユーザからの操作に基づいて、表示された旅行プランに、第2の旅行プランまたは関連データを組み合わせる(ステップS32)。一例として、図16に示すように、ユーザが所有するNFTに紐づいた旅行プランが端末表示部25に表示された状態で、ユーザが端末入力部24を操作して、当該旅行プランのタイムライン上に1または2つ以上のスポット(図示された例では「D公園」のスポット)を追加すると、第2の組み合わせ部32fは、追加された1または2つ以上のスポットを第2の旅行プランとして、表示された旅行プランに組み合わせる。第2の組み合わせ部32fは、経路ネットワーク情報データベース33aおよび地図情報データベース33bを参照して、追加されたスポットと他のスポットとの間の経路探索を行い、経路探索により得られたスポット間の移動手段およびスポット間の経路を表示する地図を第2の旅行プランに追加したうえで、当該第2の旅行プランを、表示された旅行プランに組み合わせてもよい。別例として、図17に示すように、ユーザが所有するNFTに紐づいた旅行プランが端末表示部25に表示された状態で、ユーザが端末入力部24を操作して、当該旅行プランのタイムライン上またはスポット上(図示された例では「Aタワー」のスポット上に、1または2つ以上の関連データ(図示された例では「写真2」の写真データ)を追加すると、第2の組み合わせ部32fは、追加された関連データを、表示された旅行プランに組み合わせてもよい。
【0063】
第2の組み合わせ部32fにより、表示された旅行プラン(すなわちユーザが所有するNFTに紐づいた旅行プラン)に第2の旅行プランまたは関連データが組み合わされると、図16および図17に示すように、受付部表示部32bが、作成された旅行プランに紐づいた新たなNFTを発行するのに実行すべき操作の受付部71を端末表示部25に表示させる(ステップS33)。
【0064】
ユーザが端末入力部24を介して受付部71に対する操作(たとえばタッチまたはクリック)を行うと、受付部71に対する操作が実行されたことを示す情報が端末装置2からサーバ3へと送信され、発行処理または遷移部32cが、受付部71に対する操作が実行されることに応答して、ブロックチェーンのネットワーク6に対して、表示された旅行プラン(ユーザが所有するNFTに紐づいた旅行プラン)と第2の旅行プランまたは関連データとの組み合わせに紐づいた新たなNFTを発行するための処理を行う(ステップS34)。一変形例として、発行処理または遷移部32cは、受付部71に対する操作が実行されることに応答して、ブロックチェーンのネットワーク6に対して、表示された旅行プランと第2の旅行プランまたは関連データとの組み合わせに紐づいた新たなNFTを発行するための処理を行うプラットフォーム5にユーザを遷移(たとえば、表示された旅行プランと第2の旅行プランまたは関連データとの組み合わせのデータをプラットフォーム5にアップロードするとともに、当該プラットフォーム5のウェブサイトを端末表示部25に表示)させてもよい。
【0065】
ブロックチェーン上にて、表示された旅行プランと第2の旅行プランまたは関連データとの組み合わせに紐づいた新たなNFTが発行される(当該NFTを特定するためのトークンIDが付加される)と、発行されたNFTは、プラットフォーム5に登録されて売買の対象とされるとともに、当該NFTの情報は、ユーザが所有するNFTとしてユーザ情報データベース33cに記憶される。図18に示すように、発行処理または遷移部32cは、端末表示部25に表示された画面の右側の欄に、ユーザが所有するNFTとして、発行されたNFT(図示された例では「NFT2」)の情報を追加で表示してもよい。
【0066】
以上のような第2の変形例によれば、旅行プランに紐づいたNFTを所有するユーザは、表示された受付部71に対する操作の実行により、当該旅行プランと第2の旅行プランまたは関連データとの組み合わせに紐づいた新たなNFTを簡易なやり方で発行することができるようになる。所有するNFTに紐づいた旅行プランに第2の旅行プランまたは関連データを組み合わせることにより、旅行プランの魅力をより高めることが可能となり、ユーザはそれに紐づいたNFTの売買を介してより高い利益を得る機会を得ることが可能となる。
【0067】
(第3の変形例)
次に、実施の形態の第3の変形例について、図6および図19図22を参照して説明する。図6は、第3の変形例にかかる情報処理システム1の動作の一例を示すフローチャートである。図19図22は、第3の変形例にかかる情報処理システム1により表示される画面の一例を示す図である。
【0068】
図6に示すように、第3の変形例では、サーバ3のプラン表示部32eが、ユーザが所有するNFTに紐づいた旅行プランを端末表示部25に表示させる(ステップS41)。たとえば、端末入力部24を介したユーザの操作により、端末装置2において、旅行アプリが開かれると、プラン表示部32eは、ユーザが所有するNFTの情報をユーザ情報データベース33cから読み出して、図19に示すように、端末表示部25の画面にリストで表示させる。次いで、図19に示す画面において、ユーザが端末入力部24を操作して、1つのNFT(図示された例では「NFT1」)を選択(タップまたはクリック)すると、プラン表示部32eは、選択されたNFTに紐づいた旅行プランを、ブロックチェーンを参照して特定し、図20に示すように、特定された旅行プランの内容を端末表示部25に表示させる。選択されたNFTに旅行プランと関連データとの組み合わせが紐づいている場合には、プラン表示部32eは、当該旅行プランと関連データとの組み合わせの内容を、ブロックチェーンを参照して特定し、端末表示部25に表示させてもよい。
【0069】
次に、ユーザの旅行中に、ログデータ取得部32gが、端末装置2または外部のユーザログ提供サーバ(不図示)から、ユーザの移動ログデータまたは購買ログデータを取得し(ステップS42)、判定部32hが、取得された移動ログデータまたは購買ログデータに基づいて、表示された旅行プラン(ユーザが所有するNFTに紐づいた旅行プラン)に含まれるスポットを、ユーザが訪問したか否かを判定する(ステップS43)。
【0070】
そして、表示された旅行プランに含まれるスポットをユーザが訪問したと判定された場合には、図21に示すように、報酬付与部32iが、ユーザに対して報酬(図示された例では「100point」)を付与する(ステップS44)。報酬付与部32iは、表示された旅行プランに含まれるスポットの1つをユーザが訪問したと判定された場合に、ユーザに対して報酬を付与してもよいし、表示された旅行プランに含まれるスポットの全てをユーザが訪問したと判定された場合に、ユーザに対して報酬を付与してもよい。
【0071】
次いで、訪問記録受付部32jが、訪問した記録としてユーザから入力されたコメント、写真、動画または音声データを受け付ける(ステップS45)。たとえば、図21に示すように、訪問記録受付部32jは、ユーザがコメントを入力するためのボタンを端末表示部25に表示し、当該ボタンがユーザにより操作されると、コメント入力欄を端末表示部25に表示させ、当該入力欄を介してユーザからのコメントの入力を受け付けてもよい。あるいは、図21に示すように、訪問記録受付部32jは、端末装置2のカメラまたはマイク(不図示)を起動するためのボタンを端末表示部25に表示し、当該ボタンがユーザにより操作されることに応答して、端末装置2のカメラまたはマイクを起動させ、当該カメラまたはマイクを介してユーザからの写真、動画または音声データの入力を受け付けてもよい。
【0072】
訪問記録受付部32jによりコメント、写真、動画または音声データが訪問した記録として受け付けされると、図22に示すように、第2の組み合わせ部32fが、受け付けされたコメント、写真、動画または音声データ(図示された例では「コメント1」)を、表示された旅行プラン(ユーザが所有するNFTに紐づいた旅行プラン)に関連データとして組み合わせる(ステップS46)。
【0073】
第2の組み合わせ部32fにより、表示された旅行プラン(すなわち、ユーザが所有するNFTに紐づいた旅行プラン)に関連データ(すなわち、訪問した記録)が組み合わされると、図22に示すように、受付部表示部32bが、作成された旅行プランに紐づいた新たなNFTを発行するのに実行すべき操作の受付部71を端末表示部25に表示させる(ステップS47)。
【0074】
ユーザが端末入力部24を介して受付部71に対する操作(たとえばタッチまたはクリック)を行うと、受付部71に対する操作が実行されたことを示す情報が端末装置2からサーバ3へと送信され、発行処理または遷移部32cが、受付部71に対する操作が実行されることに応答して、ブロックチェーンのネットワーク6に対して、表示された旅行プラン(ユーザが所有するNFTに紐づいた旅行プラン)と関連データ(訪問した記録)との組み合わせに紐づいた新たなNFTを発行するための処理を行う(ステップS48)。一変形例として、発行処理または遷移部32cは、受付部71に対する操作が実行されることに応答して、ブロックチェーンのネットワーク6に対して、表示された旅行プランと関連データとの組み合わせに紐づいた新たなNFTを発行するための処理を行うプラットフォーム5にユーザを遷移(たとえば、表示された旅行プランと関連データとの組み合わせのデータをプラットフォーム5にアップロードするとともに、当該プラットフォーム5のウェブサイトを端末表示部25に表示)させてもよい。
【0075】
ブロックチェーン上にて、表示された旅行プランと関連データとの組み合わせに紐づいた新たなNFTが発行される(当該NFTを特定するためのトークンIDが付加される)と、発行されたNFTは、プラットフォーム5に登録されて売買の対象とされるとともに、当該NFTの情報は、ユーザが所有するNFTとしてユーザ情報データベース33cに記憶される。
【0076】
以上のような第3の変形例によれば、旅行プランに紐づいたNFTを所有するユーザは、当該旅行プランに含まれるスポットを訪問することにより報酬を得ることができるため、旅行に出かけるという実世界での行為に対して、NFTを利用した新たな楽しみ方を付与することができる。
【0077】
また、第3の変形例によれば、旅行プランに紐づいたNFTを所有するユーザは、当該旅行プランに含まれるスポットを訪問した場合に、訪問記録受付部32jの機能を利用することで、訪問した記録としてのコメント、写真、動画または音声データを当該旅行プランに紐づけて容易に残しておくことが可能となる。
【0078】
なお、上述した実施形態で説明した情報処理システム1の少なくとも一部は、ハードウェアで構成してもよいし、ソフトウェアで構成してもよい。ハードウェアで構成する場合には、情報処理システム1の少なくとも一部の機能を実現するプログラムをフレキシブルディスクやCD-ROM等の記録媒体に収納し、コンピュータに読み込ませて実行させてもよい。記録媒体は、磁気ディスクや光ディスク等の着脱可能なものに限定されず、ハードディスク装置やメモリなどの固定型の記録媒体でもよい。
【0079】
また、情報処理システム1の少なくとも一部の機能を実現するプログラムを、インターネット等の通信回線(無線通信も含む)を介して頒布してもよい。さらに、同プログラムを暗号化したり、変調をかけたり、圧縮した状態で、インターネット等の有線回線や無線回線を介して、あるいは記録媒体に収納して頒布してもよい。
【0080】
さらに、一つまたは複数の情報処理装置によって情報処理システム1を機能させてもよい。複数の情報処理装置を用いる場合、情報処理装置のうちの1つをコンピュータとし、当該コンピュータが所定のプログラムを実行することにより情報処理システム1の少なくとも1つの手段として機能が実現されてもよい。
【0081】
また、方法の発明においては、全ての工程(ステップ)をコンピュータによって自動制御で実現するようにしてもよい。また、各工程をコンピュータに実施させながら、工程間の進行制御を人の手によって実施するようにしてもよい。また、さらには、全工程のうちの少なくとも一部を人の手によって実施するようにしてもよい。
【0082】
上記の記載に基づいて、当業者であれば、本発明の追加の効果や様々の変形を想到できるかもしれないが、本発明の態様は、上述した個々の実施形態に限定されるものではない。特許請求の範囲に規定された内容およびその均等物から導き出される本発明の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲で種々の追加、変更および部分的削除が可能である。
【符号の説明】
【0083】
1 情報処理システム
2 端末装置
21 端末通信部
22 端末制御部
23 端末記憶部
24 端末入力部
25 端末表示部
26 端末測位部
3 サーバ
31 サーバ通信部
32 サーバ制御部
32a プラン作成部
32b 受付部表示部
32c 発行処理または遷移部
32d 第1の組み合わせ部
32e プラン表示部
32f 第2の組み合わせ部
32g ログデータ取得部
32h 判定部
32i 報酬付与部
32j 訪問記録受付部
33 サーバ記憶部
33a 経路ネットワーク情報データベース
33b 地図情報データベース
33c ユーザ情報データベース
4 ネットワーク
5 プラットフォーム
6 ブロックチェーンのネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22