(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024058729
(43)【公開日】2024-04-30
(54)【発明の名称】情報処理システム、サーバ、情報処理方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240422BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022166004
(22)【出願日】2022-10-17
(71)【出願人】
【識別番号】522389689
【氏名又は名称】株式会社インユニ
(74)【代理人】
【識別番号】100123788
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 昭夫
(74)【代理人】
【識別番号】100127454
【弁理士】
【氏名又は名称】緒方 雅昭
(72)【発明者】
【氏名】植木 匠
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC11
5L050CC11
(57)【要約】
【課題】商品の選択範囲を広げる。
【解決手段】受け付けた注文情報に基づいて商品の準備を行う商品準備装置100から送信されてきた注文情報に基づいて、レシピサーバ200が、複数のレシピ情報を記憶するデータベースからレシピ情報を読み出し、読み出したレシピ情報を商品準備装置100へ送信する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品準備装置と、サーバとを有し、
前記商品準備装置は、
注文情報を受け付ける受付部と、
複数のレシピ情報が記憶された第1のデータベースと、
前記受付部が受け付けた前記注文情報に基づいて、前記第1のデータベースからレシピ情報を読み出して、該読み出したレシピ情報に従って前記商品の準備を行う商品準備部と、
前記受付部が受け付けた前記注文情報を前記サーバへ送信する第1の送信部とを有し、
前記サーバは、
複数のレシピ情報が記憶された第2のデータベースと、
前記第1の送信部から送信されてきた前記注文情報に基づいて、該注文情報に応じたレシピ情報を前記第2のデータベースから読み出すレシピ読み出し部と、
前記レシピ読み出し部が読み出したレシピ情報を前記商品準備装置へ送信する第2の送信部とを有する情報処理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理システムにおいて、
前記第2のデータベースは、前記注文情報と、該注文情報が示す商品を作成するために用いられる材料と、該材料の配合率とを対応付けて、前記レシピ情報として記憶し、
前記レシピ読み出し部は、前記第1の送信部から送信されてきた前記注文情報と対応付けられた材料の少なくとも1つが含まれる前記レシピ情報を前記第2のデータベースから読み出す情報処理システム。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の情報処理システムにおいて、
前記第1のデータベースは、前記第2の送信部から送信されてきた前記レシピ情報を記憶する情報処理システム。
【請求項4】
請求項1または請求項2に記載の情報処理システムにおいて、
前記第2のデータベースは、記憶しているレシピ情報を、前記商品準備装置へ送信したかどうかを示す送信情報と対応付けて記憶し、
前記レシピ読み出し部は、前記第2のデータベースにて前記商品準備装置へ送信していない旨を示す前記送信情報と対応付けられている前記レシピ情報を前記第2のデータベースから読み出す情報処理システム。
【請求項5】
請求項1または請求項2に記載の情報処理システムにおいて、
前記商品準備装置は、
前記第2の送信部から送信されてきた前記レシピ情報に応じた商品情報を提示する提示部を有する情報処理システム。
【請求項6】
請求項1または請求項2に記載の情報処理システムにおいて、
前記サーバは、
前記第1の送信部から前記注文情報が送信されてきた数を該注文情報ごとにカウントするカウント部を有し、
前記第2のデータベースは、前記カウント部におけるカウント数を前記注文情報と対応付けて記憶し、
前記レシピ読み出し部は、前記カウント数が多いものから所定の数の前記注文情報に応じたレシピ情報を前記第2のデータベースから読み出す情報処理システム。
【請求項7】
複数のレシピ情報が記憶されたデータベースと、
注文情報に応じた商品を準備する商品準備装置から送信されてきた前記注文情報に基づいて、該注文情報に応じたレシピ情報を前記データベースから読み出すレシピ読み出し部と、
前記レシピ読み出し部が読み出したレシピ情報を前記商品準備装置へ送信する送信部とを有するサーバ。
【請求項8】
請求項7に記載のサーバにおいて、
前記データベースは、前記注文情報と、該注文情報が示す商品を作成するために用いられる材料と、該材料の配合率とを対応付けて、前記レシピ情報として記憶し、
前記レシピ読み出し部は、前記商品準備装置から送信されてきた前記注文情報と対応付けられた材料の少なくとも1つが含まれる前記レシピ情報を前記データベースから読み出すサーバ。
【請求項9】
注文情報に応じた商品を準備する商品準備装置から送信されてきた前記注文情報に基づいて、該注文情報に応じたレシピ情報を、複数のレシピ情報が記憶されたデータベースから読み出す処理と、
前記読み出したレシピ情報を前記商品準備装置へ送信する処理とを行う情報処理方法。
【請求項10】
請求項9に記載の情報処理方法において、
前記データベースは、前記注文情報と、該注文情報が示す商品を作成するために用いられる材料と、該材料の配合率とを対応付けて、前記レシピ情報として記憶し、
前記商品準備装置から送信されてきた前記注文情報と対応付けられた材料の少なくとも1つが含まれる前記レシピ情報を前記データベースから読み出す処理を行う情報処理方法。
【請求項11】
コンピュータに、
注文情報に応じた商品を準備する商品準備装置から送信されてきた前記注文情報に基づいて、該注文情報に応じたレシピ情報を、複数のレシピ情報が記憶されたデータベースから読み出す手順と、
前記読み出したレシピ情報を前記商品準備装置へ送信する手順とを実行させるためのプログラム。
【請求項12】
請求項11に記載のプログラムにおいて、
前記データベースは、前記注文情報と、該注文情報が示す商品を作成するために用いられる材料と、該材料の配合率とを対応付けて、前記レシピ情報として記憶し、
前記商品準備装置から送信されてきた前記注文情報と対応付けられた材料の少なくとも1つが含まれる前記レシピ情報を前記データベースから読み出す手順を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、サーバ、情報処理方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ユーザ端末装置の位置に基づいて、当該位置に対応する店舗の販売商品から提供可能な料理レシピをユーザ端末装置へ提供するレシピサーバが考えられている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された技術においては、提供する料理レシピが、店舗の販売商品から提供できるものに限定されてしまい、商品の選択範囲を広げることができないという問題点がある。
【0005】
本発明の目的は、商品の選択範囲を広げることができる情報処理システム、サーバ、情報処理方法およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の情報処理システムは、
商品準備装置と、サーバとを有し、
前記商品準備装置は、
注文情報を受け付ける受付部と、
複数のレシピ情報が記憶された第1のデータベースと、
前記受付部が受け付けた前記注文情報に基づいて、前記第1のデータベースからレシピ情報を読み出して、該読み出したレシピ情報に従って前記商品の準備を行う商品準備部と、
前記受付部が受け付けた前記注文情報を前記サーバへ送信する第1の送信部とを有し、
前記サーバは、
複数のレシピ情報が記憶された第2のデータベースと、
前記第1の送信部から送信されてきた前記注文情報に基づいて、該注文情報に応じたレシピ情報を前記第2のデータベースから読み出すレシピ読み出し部と、
前記レシピ読み出し部が読み出したレシピ情報を前記商品準備装置へ送信する第2の送信部とを有する。
【0007】
また、本発明のサーバは、
複数のレシピ情報が記憶されたデータベースと、
注文情報に応じた商品を準備する商品準備装置から送信されてきた前記注文情報に基づいて、該注文情報に応じたレシピ情報を前記データベースから読み出すレシピ読み出し部と、
前記レシピ読み出し部が読み出したレシピ情報を前記商品準備装置へ送信する送信部とを有する。
【0008】
また、本発明の情報処理方法は、
注文情報に応じた商品を準備する商品準備装置から送信されてきた前記注文情報に基づいて、該注文情報に応じたレシピ情報を、複数のレシピ情報が記憶されたデータベースから読み出す処理と、
前記読み出したレシピ情報を前記商品準備装置へ送信する処理とを行う。
【0009】
また、本発明のプログラムは、
コンピュータに実行させるためのプログラムであって、
コンピュータに、
注文情報に応じた商品を準備する商品準備装置から送信されてきた前記注文情報に基づいて、該注文情報に応じたレシピ情報を、複数のレシピ情報が記憶されたデータベースから読み出す手順と、
前記読み出したレシピ情報を前記商品準備装置へ送信する手順とを実行させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明においては、商品の選択範囲を広げることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の情報処理システムの第1の実施の形態を示す図である。
【
図2】
図1に示した商品準備装置が具備する構成要素の一例を示す図である。
【
図3】
図1に示したデータベースに記憶されたレシピ情報の一例を示す図である。
【
図4】
図1に示したレシピサーバが具備する構成要素の一例を示す図である。
【
図5】
図4に示したデータベースに記憶されたレシピ情報の一例を示す図である。
【
図6】
図1に示した情報処理システムにおける情報処理方法の一例を説明するためのシーケンス図である。
【
図7】本発明の情報処理システムの第2の実施の形態を示す図である。
【
図8】
図7に示したレシピサーバが具備する構成要素の一例を示す図である。
【
図9】
図8に示したデータベースに記憶されたレシピ情報の一例を示す図である。
【
図10】
図7に示した情報処理システムにおける情報処理方法の一例を説明するためのシーケンス図である。
【
図11】本発明の情報処理システムの第3の実施の形態を示す図である。
【
図12】
図11に示したレシピサーバが具備する構成要素の一例を示す図である。
【
図13】
図12に示したデータベースに記憶されたレシピ情報の一例を示す図である。
【
図14】
図11に示した情報処理システムにおける情報処理方法の一例を説明するためのシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
【0013】
図1は、本発明の情報処理システムの第1の実施の形態を示す図である。本形態における情報処理システムは
図1に示すように、商品準備装置100と、サーバであるレシピサーバ200とを有する。商品準備装置100と、レシピサーバ200とは、通信ネットワーク300を介して互いに通信可能に接続されている。通信ネットワーク300は、一般的なインターネットでも良いし、企業等の内部に閉じられたイントラネットでも良い。商品準備装置100とレシピサーバ200とが直接接続されていても良い。接続形式は、無線を介しても良いし、有線を介しても良い。また、複数の商品準備装置100それぞれが、レシピサーバ200と接続できても良い。
【0014】
図2は、
図1に示した商品準備装置100が具備する構成要素の一例を示す図である。
図1に示した商品準備装置100は
図2に示すように、受付部110と、データベース120と、商品準備部130と、送信部140と、提示部150とを有する。なお、
図2には、
図1に示した商品準備装置100が具備する構成要素のうち、本形態に関わる主要な構成要素のみを示した。
【0015】
受付部110は、商品準備装置100の外部から注文情報を受け付ける。受付部110は、商品準備装置100の外部から送信されてきて商品準備装置100が受信した注文情報を受け付けても良い。受付部110は、商品準備装置100の外部から操作を受け付けて、受け付けた操作に基づいて注文情報を受け付けても良い。受付部110は、通信機能を有する通信デバイスでも良いし、タッチパネルやキーボード等の情報を入力するための周辺デバイスでも良い。受付部110は、受け付けた注文情報を商品準備部130と送信部140とへ出力する。
【0016】
データベース120は、複数のレシピ情報を記憶する第1のデータベースである。
図3は、
図1に示したデータベース120に記憶されたレシピ情報の一例を示す図である。
図1に示したデータベース120には
図3に示すように、注文情報とレシピ情報とが対応付けられて記憶されている。注文情報は、注文された商品を識別するために商品ごとに固有にあらかじめ付与された識別情報(例えば、識別コード)である。レシピ情報は、注文情報が示す商品を準備するための情報である。例えば、レシピ情報は、注文情報が示す商品の材料、調理方法や配合方法(作り方)、盛付方法等を示す情報である。商品準備装置100が商品を準備するロボットを制御する装置である場合、レシピ情報は、ロボットに当該商品を準備(調理等)させるために出力する制御信号(駆動信号)を示す情報であっても良い。この場合、レシピ情報は当該ロボットのアーム等を制御する(駆動させる)ための信号を示す情報となる。また、データベース120は、レシピサーバ200から送信されてきた注文情報とレシピ情報との組を記憶する。
【0017】
商品準備部130は、受付部110が受け付けた注文情報に基づいて、データベース120からレシピ情報を読み出す。具体的には、商品準備部130は、受付部110が受け付けた注文情報と対応付けられて記憶されているレシピ情報をデータベース120から読み出す。商品準備部130は、データベース120から読み出したレシピ情報に従って商品の準備を行う。商品の準備とは、例えば商品準備装置100が商品を準備するロボットを制御する装置である場合、商品準備部130がそのロボットに対してレシピ情報である制御信号を出力することを指す。また、商品準備装置100自体が商品を準備する装置である場合、商品の準備とは、商品準備部130に具備された駆動機構がレシピ情報に従って商品を準備することを指す。
【0018】
送信部140は、受付部110が受け付けた注文情報をレシピサーバ200へ送信する第1の送信部である。送信部140が通信ネットワーク300を介してレシピサーバ200との間で通信を行う通信規格は、これらが互いに通信できるものであれば良く、特に規定しない。送信部140は、レシピサーバ200へ注文情報を送信する際に、商品準備装置100を識別可能にあらかじめ固有に付与された識別情報を送信する。これは注文情報を送信してきた商品準備装置100をレシピサーバ200が識別するためである。
【0019】
提示部150は、レシピサーバ200から送信されてきたレシピ情報に応じた商品情報をお勧め情報として提示する。提示部150の商品情報の提示方法は、所定のディスプレイ(例えば、商品準備装置100に設けられているディスプレイや、店内に設置されているディスプレイ等)での表示でも良いし、受付部110が受け付けた注文情報を送信してきた装置への送信(提示)でも良い。
【0020】
図4は、
図1に示したレシピサーバ200が具備する構成要素の一例を示す図である。
図1に示したレシピサーバ200は
図4に示すように、データベース210と、レシピ読み出し部220と、通信部230とを有する。
図4には
図1に示したレシピサーバ200が具備する構成要素のうち、本形態に関わる主要な構成要素のみを示した。
【0021】
データベース210は、複数のレシピ情報を記憶する第2のデータベースである。
図5は、
図4に示したデータベース210に記憶されたレシピ情報の一例を示す図である。
図4に示したデータベース210には
図5に示すように、注文情報と材料と配合率とが対応付けられて記憶されている。注文情報は、上述した注文情報である。材料は、注文情報が示す商品を作成するために用いられる材料を示す情報である。配合率は、それぞれの材料の配合率を示す情報である。なお、商品を作成する際に注意すべき方法がある場合は、その方法を示す情報をレシピ情報に含んでおいても良い。また、商品の盛付方法や使用する食器等を示す情報がレシピ情報に含まれても良い。
【0022】
レシピ読み出し部220は、商品準備装置100から送信されてきた注文情報に基づいて、その注文情報に応じたレシピ情報をデータベース210から読み出す。具体的には、レシピ読み出し部220は、商品準備装置100から送信されてきた注文情報と対応付けられた材料の少なくとも1つが含まれるレシピ情報をデータベース210から読み出す。例えば、
図5に示したようなレシピ情報(対応付け)がデータベース210に記憶されており、商品準備装置100から材料Aと材料Bとから作られる商品を示す注文情報が送信されてくると、レシピ読み出し部220は、材料Aと材料Bとの少なくとも一方を材料の1つとして用いて作成される商品を示す注文情報の対応付けをレシピ情報としてデータベース210から読み出す。また、レシピ情報読み出し部220は、商品準備装置100から送信されてきた注文情報に含まれる材料と、材料の一致する割合または数が所定の閾値を超える注文情報の対応付けをレシピ情報としてデータベース210から読み出しても良い。
【0023】
通信部230は、レシピ読み出し部220がデータベース210から読み出したレシピ情報を商品準備装置100へ送信する第2の送信部である。通信部230が送信するレシピ情報の信号形式および通信規格は、商品準備装置100との間で通信が可能となるものであれば良く、特に規定しない。通信部230は、レシピ情報を商品準備装置100へ送信する際、注文情報ともに送信されてきた識別情報を宛先として用いる。
【0024】
以下に、
図1に示した情報処理システムにおける情報処理方法について説明する。
図6は、
図1に示した情報処理システムにおける情報処理方法の一例を説明するためのシーケンス図である。
【0025】
商品準備装置100の送信部140が注文情報をレシピサーバ200へ送信すると(ステップS1)、レシピサーバ200の通信部230が注文情報を受信し、レシピ読み出し部220が注文情報に基づいてレシピ情報をデータベース210から読み出す(ステップS2)。送信部140が注文情報をレシピサーバ200へ送信するタイミングは、受付部110が注文情報を受け付けた時でも良いし、商品準備部130が商品の準備を開始した時または終了した時でも良いし、あらかじめ設定されたタイミングでも良いし、特に規定しない。レシピ読み出し部220のデータベース210からのレシピ情報の読み出し方法については上述した通りである。レシピ読み出し部220がデータベース210からレシピ情報を読み出すと、読み出されたレシピ情報を通信部230が商品準備装置100へ送信する(ステップS3)。
【0026】
商品準備装置100は、レシピサーバ200から送信されてきたレシピ情報を蓄積してデータベース120に記憶しても良いし、提示部150である店舗のディスプレイ等にお勧め商品や新商品(新メニュー)として表示しても良い。さらに、通信端末から送信されてきた注文情報に対してレシピ情報がレシピサーバ200から送信されてきたものであれば、当該レシピサーバ200から送信されてきたレシピ情報を、注文情報を送信してきた通信端末へレコメンド情報として送信しても良い。
【0027】
なお、レシピサーバ200は、商品準備装置100から送信されてきた注文情報を学習モデルに入力して、新商品のメニュー(注文情報)を取得するものでも良い。ここで用いられる学習モデルは、商品準備装置100から送信されてきた注文情報に対して、注文情報として新しいメニュー(レシピ)を紹介することで、どのようなメニューの注文が増えるかまたは減少するかについて機械学習して生成された学習モデルである。
【0028】
このように本形態においては、商品の作成に用いる材料の組み合わせをサーバに記憶しておき、店舗からの注文情報が示す商品に応じて、当該商品の作成に用いられる材料が含まれる他の商品のレシピ情報を取得する。取得したレシピを新たなメニューに加えることにより、商品の選択範囲を広げることができ、また、新たな商品の販売促進を行うことができる。
(第2の実施の形態)
【0029】
図7は、本発明の情報処理システムの第2の実施の形態を示す図である。本形態における情報処理システムは
図7に示すように、商品準備装置100と、サーバであるレシピサーバ201とを有する。商品準備装置100と、レシピサーバ201とは、通信ネットワーク300を介して互いに通信可能に接続されている。商品準備装置100とレシピサーバ201とが直接接続されていても良い。接続形式は、無線を介しても良いし、有線を介しても良い。また、複数の商品準備装置100それぞれが、レシピサーバ201と接続できても良い。商品準備装置100は、第1の実施の形態を同じもので良い。
【0030】
図8は、
図7に示したレシピサーバ201が具備する構成要素の一例を示す図である。
図7に示したレシピサーバ201は
図8に示すように、データベース211と、レシピ読み出し部221と、通信部230とを有する。通信部230は、第1の実施の形態におけるものと同じもので良い。なお、
図8には
図7に示したレシピサーバ201が具備する構成要素のうち、本形態に関わる主要な構成要素のみを示した。
【0031】
データベース211は、第1の実施の形態のおけるデータベース210が記憶する複数のレシピ情報に加えて送信情報を記憶する第2のデータベースである。
図9は、
図8に示したデータベース211に記憶されたレシピ情報の一例を示す図である。
図8に示したデータベース211には
図9に示すように、注文情報と材料と配合率と送信情報とが対応付けられて記憶されている。注文情報、材料および配合率それぞれは、第1の実施の形態におけるものとそれぞれ同じものである。送信情報は、注文情報と材料と配合率との当該対応付けを送信したかどうかを商品準備装置ごとに識別するための情報である。例えば、送信情報は、注文情報と材料と配合率との当該対応付けを送信した商品準備装置に付与された識別情報でも良い。つまり、注文情報と材料と配合率との当該対応付けを商品準備装置へ送信した後、当該商品準備装置に付与された識別情報を当該対応付けに送信情報として追加しても良い。なお、商品を作成する際に注意すべき方法がある場合は、その方法を示す情報をレシピ情報に含んでおいても良い。また、商品の盛付方法や使用する食器等を示す情報がレシピ情報に含まれても良い。
【0032】
レシピ読み出し部221は、商品準備装置100から送信されてきた注文情報に基づいて、その注文情報に応じたレシピ情報をデータベース211から読み出す。このとき、レシピ読み出し部221は、商品準備装置100へ送信していない旨を示す送信情報と対応付けられているレシピ情報をデータベース211から読み出す。具体的には、レシピ読み出し部221は、商品準備装置100から送信されてきた注文情報と対応付けられた材料の少なくとも1つが含まれるレシピ情報のうち、商品準備装置100へ送信していない旨を示す送信情報と対応付けられているレシピ情報をデータベース211から読み出す。例えば、
図9に示したようなレシピ情報(対応付け)がデータベース211に記憶されており、商品準備装置100から材料Aと材料Bとから作られる商品を示す注文情報が送信されてくると、レシピ読み出し部221は、材料Aと材料Bとの少なくとも一方を材料の1つとして用いて作成される商品を示すレシピ情報を選択し、選択したレシピ情報のうち、送信情報が、当該レシピ情報がその商品準備装置100へ送信されていない旨を示すものであるレシピ情報を読み出す。例えば、上述したように、送信情報として、送信済みの商品準備装置の識別情報がレシピ情報と対応付けてデータベース211に記憶されている場合、レシピ読み出し部221は、当該商品準備装置の識別情報が記憶されていない対応付け(レシピ情報)をデータベース211から読み出す。
【0033】
以下に、
図7に示した情報処理システムにおける情報処理方法について説明する。
図10は、
図7に示した情報処理システムにおける情報処理方法の一例を説明するためのシーケンス図である。
【0034】
商品準備装置100の送信部140が注文情報をレシピサーバ201へ送信すると(ステップS11)、レシピサーバ201の通信部230が注文情報を受信し、レシピ読み出し部221が注文情報に基づいてレシピ情報をデータベース211から読み出す(ステップS12)。送信部140が注文情報をレシピサーバ201へ送信するタイミングは、受付部110が注文情報を受け付けた時でも良いし、商品準備部130が商品の準備を開始した時または終了した時でも良いし、あらかじめ設定されたタイミングでも良いし、特に規定しない。また、このとき、上述したようにレシピ読み出し部221は、注文情報に応じたレシピ情報のうち、当該注文情報を送信してきた商品準備装置100へ送信していないレシピ情報をデータベース211から読み出す。具体的なレシピ読み出し部221のデータベース211からのレシピ情報の読み出し方法については上述した通りである。レシピ読み出し部221がデータベース211からレシピ情報を読み出すと、読み出されたレシピ情報を通信部230が商品準備装置100へ送信する(ステップS13)。
【0035】
レシピサーバ201から送信されてきたレシピ情報の商品準備装置100における利用方法は、第1の実施の形態におけるものと同じもので良い。
【0036】
なお、レシピサーバ201は、商品準備装置100から送信されてきた注文情報を学習モデルに入力して、新商品のメニュー(注文情報)を取得するものでも良い。ここで用いられる学習モデルは、商品準備装置100から送信されてきた注文情報に対して、注文情報として新しいメニュー(レシピ)を紹介することで、どのようなメニューの注文が増えるかまたは減少するかについて機械学習して生成された学習モデルである。
【0037】
このように本形態においては、商品の作成に用いる材料の組み合わせをサーバに記憶しておき、店舗からの注文情報が示す商品に応じて、当該商品の作成に用いられる材料が含まれる他の商品のレシピ情報を取得する。取得したレシピを新たなメニューに加えることにより、商品の選択範囲を広げることができ、また、新たな商品の販売促進を行うことができる。また、レシピ情報を取得する際、注文情報を送信してきた商品準備装置へ未送信のレシピ情報のみを取得して送信する。このため、重複した新たなメニューの送信を防止することができる。
(第3の実施の形態)
【0038】
図11は、本発明の情報処理システムの第3の実施の形態を示す図である。本形態における情報処理システムは
図11に示すように、商品準備装置100と、サーバであるレシピサーバ202とを有する。商品準備装置100と、レシピサーバ202とは、通信ネットワーク300を介して互いに通信可能に接続されている。商品準備装置100とレシピサーバ202とが直接接続されていても良い。接続形式は、無線を介しても良いし、有線を介しても良い。また、複数の商品準備装置100それぞれが、レシピサーバ202と接続できても良い。商品準備装置100は、第1の実施の形態を同じもので良い。
【0039】
図12は、
図11に示したレシピサーバ202が具備する構成要素の一例を示す図である。
図11に示したレシピサーバ202は
図12に示すように、データベース212と、レシピ読み出し部222と、通信部230と、カウント部242とを有する。通信部230は、第1の実施の形態におけるものと同じもので良い。なお、
図12には
図11に示したレシピサーバ202が具備する構成要素のうち、本形態に関わる主要な構成要素のみを示した。
【0040】
カウント部242は、商品準備装置100から注文情報が送信されてきた数をその注文情報ごとにカウントするカウンタである。カウント部242は、注文情報ごとにカウントした値をデータベース212に書き込む(記憶させる)。
【0041】
データベース212は、第1の実施の形態のおけるデータベース210が記憶する複数のレシピ情報に加えてカウント数を記憶する第2のデータベースである。
図13は、
図12に示したデータベース212に記憶されたレシピ情報の一例を示す図である。
図12に示したデータベース212には
図13に示すように、注文情報と材料と配合率とカウント数とが対応付けられて記憶されている。注文情報、材料および配合率それぞれは、第1の実施の形態におけるものとそれぞれ同じものである。カウント数は、カウント部242が注文情報ごとに、その注文情報が商品準備装置100から送信されてきた回数をカウントした値である。なお、商品を作成する際に注意すべき方法がある場合は、その方法を示す情報をレシピ情報に含んでおいても良い。また、商品の盛付方法や使用する食器等を示す情報がレシピ情報に含まれても良い。
【0042】
レシピ読み出し部222は、商品準備装置100から送信されてきた注文情報に基づいて、その注文情報に応じたレシピ情報をデータベース212から読み出す。このとき、レシピ読み出し部222は、商品準備装置100から送信されてきた注文情報に応じたレシピ情報のうち、当該レシピ情報と対応付けられて記憶されているカウント数が多いものから所定の数の注文情報に応じたレシピ情報をデータベース212から読み出す。例えば、所定の数が「3」である場合、レシピ読み出し部222は、商品準備装置100から送信されてきた注文情報に応じたレシピ情報のうち、当該レシピ情報と対応付けられて記憶されているカウント数が多いものから3番目までの注文情報に応じたレシピ情報をデータベース212から読み出す。なお、レシピ読み出し部222は、データベース212に記憶されている対応付けの中から、単にカウント数が多いものから3番目までの注文情報に応じたレシピ情報をデータベース212から読み出しても良い。
【0043】
以下に、
図11に示した情報処理システムにおける情報処理方法について説明する。
図14は、
図11に示した情報処理システムにおける情報処理方法の一例を説明するためのシーケンス図である。
【0044】
商品準備装置100の送信部140が注文情報をレシピサーバ202へ送信すると(ステップS21)、レシピサーバ202の通信部230が注文情報を受信し、レシピ読み出し部222が注文情報に基づいてレシピ情報をデータベース212から読み出す(ステップS22)。送信部140が注文情報をレシピサーバ202へ送信するタイミングは、受付部110が注文情報を受け付けた時でも良いし、商品準備部130が商品の準備を開始した時または終了した時でも良いし、あらかじめ設定されたタイミングでも良いし、特に規定しない。また、このとき、上述したようにレシピ読み出し部222は、注文情報に応じたレシピ情報のうち、当該レシピ情報と対応付けられて記憶されているカウント数が多いものから所定の数の注文情報に応じたレシピ情報をデータベース212から読み出す。具体的なレシピ読み出し部222のデータベース212からのレシピ情報の読み出し方法については上述した通りである。また、カウント部242は、商品準備装置100の送信部140から送信されてきた注文情報のカウント数を1つカウントアップしてデータベース212に記憶されているカウント数を更新する。レシピ読み出し部222がデータベース212からレシピ情報を読み出すと、読み出されたレシピ情報を通信部230が商品準備装置100へ送信する(ステップS23)。
【0045】
レシピサーバ202から送信されてきたレシピ情報の商品準備装置100における利用方法は、第1の実施の形態におけるものと同じもので良い。
【0046】
なお、レシピサーバ202は、商品準備装置100から送信されてきた注文情報を学習モデルに入力して、新商品のメニュー(注文情報)を取得するものでも良い。ここで用いられる学習モデルは、商品準備装置100から送信されてきた注文情報に対して、注文情報として新しいメニュー(レシピ)を紹介することで、どのようなメニューの注文が増えるかまたは減少するかについて機械学習して生成された学習モデルである。
【0047】
このように本形態においては、商品の作成に用いる材料の組み合わせをサーバに記憶しておき、店舗からの注文情報が示す商品に応じて、当該商品の作成に用いられる材料が含まれる他の商品のレシピ情報を取得する。取得したレシピを新たなメニューに加えることにより、商品の選択範囲を広げることができ、また、新たな商品の販売促進を行うことができる。また、レシピ情報を取得する際、注文の多いレシピ情報を商品準備装置100へ送信する。このため、利用者に対して人気のあるメニューを提示することができる。
【0048】
以上、各構成要素に各機能(処理)それぞれを分担させて説明したが、この割り当ては上述したものに限定しない。また、構成要素の構成についても、上述した形態はあくまでも例であって、これに限定しない。また、各実施の形態を組み合わせたものであっても良い。
【0049】
上述した各構成要素が行う処理は、目的に応じてそれぞれ作製された論理回路で行うようにしても良い。また、処理内容を手順として記述したコンピュータプログラム(以下、プログラムと称する)を、レシピサーバ200~202それぞれにて読取可能な記録媒体に記録し、この記録媒体に記録されたプログラムをレシピサーバ200~202それぞれに読み込ませ、実行するものであっても良い。レシピサーバ200~202それぞれにて読取可能な記録媒体とは、フロッピー(登録商標)ディスク、光磁気ディスク、DVD(Digital Versatile Disc)、CD(Compact Disc)、Blu-ray(登録商標) Disc、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SDカードなどの移設可能な記録媒体の他、レシピサーバ200~202それぞれに内蔵されたROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等のメモリやHDD(Hard Disc Drive)等を指す。この記録媒体に記録されたプログラムは、レシピサーバ200~202それぞれに設けられたCPUにて読み込まれ、CPUの制御によって、上述したものと同様の処理が行われる。ここで、CPUは、プログラムが記録された記録媒体から読み込まれたプログラムを実行するコンピュータとして動作するものである。
【符号の説明】
【0050】
100 商品準備装置
110 受付部
120,210~212 データベース
130 商品準備部
140 送信部
150 提示部
200~202 レシピサーバ
220~222 レシピ読み出し部
230 通信部
242 カウント部
300 通信ネットワーク