(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024058730
(43)【公開日】2024-04-30
(54)【発明の名称】オンライン教育システム及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/20 20120101AFI20240422BHJP
【FI】
G06Q50/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】18
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022166005
(22)【出願日】2022-10-17
(71)【出願人】
【識別番号】322011379
【氏名又は名称】宅間 潔
(74)【代理人】
【識別番号】100108947
【弁理士】
【氏名又は名称】涌井 謙一
(74)【代理人】
【識別番号】100117086
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 典弘
(74)【代理人】
【識別番号】100124383
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 一永
(74)【代理人】
【識別番号】100173392
【弁理士】
【氏名又は名称】工藤 貴宏
(74)【代理人】
【識別番号】100189290
【弁理士】
【氏名又は名称】三井 直人
(72)【発明者】
【氏名】宅間 潔
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC34
5L050CC34
(57)【要約】
【課題】良質な教育効果に資するオンライン教育システム及びコンピュータプログラムを提供すること
【解決手段】
講師が使用する講師端末と、受講者が使用する受講者端末とを、通信ネットワークを介して接続しオンラインで授業・講義を行うオンライン教育システムであって、受講者端末から取得した講師への質問に関する情報と、予め登録されている質問単価とに基づいて、受講者が支払う質問料金を算出する第一の料金算出部と、講師端末から取得した質問への回答に関する情報と、予め登録されている回答単価とに基づいて、受講者が支払う講師回答料金を算出する第二の料金算出部と、質問料金及び講師回答料金に基づいて、受講者が支払う利用料金を算出する利用料金算出部と、を備えることを特徴とするオンライン教育システム及びオンライン教育システムとしてコンピュータを機能させるためのコンピュータプログラム。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
講師が使用する講師端末と、受講者が使用する受講者端末とを、通信ネットワークを介して接続しオンラインで授業・講義を行うオンライン教育システムであって、
前記受講者端末から取得した前記講師への質問に関する情報と、予め登録されている質問単価とに基づいて、前記受講者が支払う質問料金を算出する第一の料金算出部と、
前記講師端末から取得した前記質問への回答に関する情報と、予め登録されている回答単価とに基づいて、前記受講者が支払う講師回答料金を算出する第二の料金算出部と、
前記質問料金及び前記講師回答料金に基づいて、前記受講者が支払う利用料金を算出する利用料金算出部と、を備える
ことを特徴とするオンライン教育システム。
【請求項2】
前記第一の料金算出部は、前記受講者端末に入力される受講者音声を検出し、前記受講者音声の検出時間を計測する質問時間計測部を備え、
前記第一の料金算出部は、計測された前記受講者音声の検出時間と、予め登録されている質問単価とに基づいて、前記受講者が支払う質問料金を算出し、
前記第二の料金算出部は、前記講師端末に入力される講師音声を検出し、前記講師音声の検出時間を計測する回答時間計測部を備え、
前記第二の料金算出部は、計測された前記講師音声の検出時間と、予め登録されている回答単価とに基づいて、前記受講者が支払う講師回答料金を算出する
ことを特徴とする請求項1記載のオンライン教育システム。
【請求項3】
前記第一の料金算出部は、前記受講者端末に入力される所定の音量以上の受講者音声を検出し、前記受講者音声の検出時間を計測する質問時間計測部を備え、
前記第一の料金算出部は、計測された前記受講者音声の検出時間と、予め登録されている質問単価とに基づいて、前記受講者が支払う質問料金を算出し、
前記第二の料金算出部は、前記講師端末に入力される講師音声を検出し、前記講師音声の検出時間を計測する回答時間計測部を備え、
前記第二の料金算出部は、計測された前記講師音声の検出時間と、予め登録されている回答単価とに基づいて、前記受講者が支払う講師回答料金を算出し、
前記受講者端末への情報入力終了後から前記講師端末への情報の入力開始前までの時間を講師思考時間として計測する第三の料金算出部を備え、 前記第三の料金算出部は、計測された前記講師思考時間と、予め登録されている思考単価とに基づいて、前記受講者が支払う講師思考料金を算出し、
前記利用料金算出部は、前記質問料金、前記講師回答料金及び前記講師思考料金に基づいて、前記受講者が支払う利用料金を算出する
ことを特徴とする請求項1記載のオンライン教育システム。
【請求項4】
前記第一の料金算出部は、前記受講者端末に入力される所定の音量以上の受講者音声を検出し、前記受講者音声の検出時間を計測する質問時間計測部を備え、
前記第一の料金算出部は、計測された前記受講者音声の検出時間と、予め登録されている質問単価とに基づいて、前記受講者が支払う質問料金を算出し、
前記第二の料金算出部は、前記講師端末に入力される講師音声を検出し、前記講師音声の検出時間を計測する回答時間計測部を備え、
前記第二の料金算出部は、計測された前記講師音声の検出時間と、予め登録されている回答単価とに基づいて、前記受講者が支払う講師回答料金を算出し、
前記受講者端末への情報の入力終了後から前記講師端末への情報の入力開始前までの間に、前記講師端末から出力される文字の数を講師思考文字数として計数する第三の料金算出部を備え、
前記第三の料金算出部は、計数された前記講師思考文字数と、予め登録されている思考単価とに基づいて、前記受講者が支払う講師思考料金を算出し、
前記利用料金算出部は、前記質問料金、前記講師回答料金及び前記講師思考料金に基づいて、前記受講者が支払う利用料金を算出する
ことを特徴とする請求項1記載のオンライン教育システム。
【請求項5】
前記第一の料金算出部は、前記受講者端末に入力される文字の数を質問文字数として計数する質問文字数計数部を備え、
前記第一の料金算出部は、計数された前記質問文字数と、予め登録されている質問単価とに基づいて、前記受講者が支払う質問料金を算出し、
前記第二の料金算出部は、前記講師端末に入力される文字の数を回答文字数として計数する回答文字数計数部を備え、
前記第二の料金算出部は、計数された前記回答文字数と、予め登録されている回答単価とに基づいて、前記受講者が支払う講師回答料金を算出する
ことを特徴とする請求項1記載のオンライン教育システム。
【請求項6】
前記第一の料金算出部は、前記受講者端末に入力される受講者音声を検出し、前記受講者音声の検出時間を計測する質問時間計測部を備え、
前記第一の料金算出部は、計測された前記受講者音声の検出時間と、予め登録されている質問単価とに基づいて、前記受講者が支払う質問料金を算出し、
前記第二の料金算出部は、前記講師端末に入力される文字の数を回答文字数として計数する回答文字数計数部を備え、
前記第二の料金算出部は、計数された前記回答文字数と、予め登録されている回答単価とに基づいて、前記受講者が支払う講師回答料金を算出する
ことを特徴とする請求項1記載のオンライン教育システム。
【請求項7】
前記第一の料金算出部は、前記受講者端末に入力される文字の数を質問文字数として計数する質問文字数計数部を備え、
前記第一の料金算出部は、計数された前記質問文字数と、予め登録されている質問単価とに基づいて、前記受講者が支払う質問料金を算出し、
前記第二の料金算出部は、前記講師端末に入力される講師音声を検出し、前記講師音声の検出時間を計測する回答時間計測部を備え、
前記第二の料金算出部は、計測された前記講師音声の検出時間と、予め登録されている回答単価とに基づいて、前記受講者が支払う講師回答料金を算出する
ことを特徴とする請求項1記載のオンライン教育システム。
【請求項8】
前記第一の料金算出部は、前記受講者端末に入力される受講者音声を検出して文字に変換し、変換した前記受講者音声の文字の数を質問文字数として計数する質問文字数計数部を備え、
前記第一の料金算出部は、計数された前記質問文字数と、予め登録されている質問単価とに基づいて、前記受講者が支払う質問料金を算出し、
前記第二の料金算出部は、前記講師端末に入力される講師音声を検出して文字に変換し、変換した前記講師音声の文字の数を回答文字数として計数する回答文字数計数部を備え、
前記第二の料金算出部は、計数された前記回答文字数と、予め登録されている回答単価とに基づいて、前記受講者が支払う講師回答料金を算出する
ことを特徴とする請求項1記載のオンライン教育システム。
【請求項9】
前記第一の料金算出部は、前記受講者端末に入力される受講者音声を検出し、前記受講者音声の検出時間を計測する質問時間計測部を備え、
前記第一の料金算出部は、計測された前記受講者音声の検出時間と、予め登録されている質問単価とに基づいて、前記受講者が支払う質問料金を算出し、
前記第二の料金算出部は、前記講師端末に入力される講師音声を検出して文字に変換し、変換した前記講師音声の文字の数を回答文字数として計数する回答文字数計数部を備え、
前記第二の料金算出部は、計数された前記回答文字数と、予め登録されている回答単価とに基づいて、前記受講者が支払う講師回答料金を算出する
ことを特徴とする請求項1記載のオンライン教育システム。
【請求項10】
前記第一の料金算出部は、前記受講者端末に入力される受講者音声を検出して文字に変換し、変換した前記受講者音声の文字の数を質問文字数として計数する質問文字数計数部を備え、
前記第一の料金算出部は、計数された前記質問文字数と、予め登録されている質問単価とに基づいて、前記受講者が支払う質問料金を算出し、
前記第二の料金算出部は、前記講師端末に入力される講師音声を検出し、前記講師音声の検出時間を計測する回答時間計測部を備え、
前記第二の料金算出部は、計測された前記講師音声の検出時間と、予め登録されている回答単価とに基づいて、前記受講者が支払う講師回答料金を算出する
ことを特徴とする請求項1記載のオンライン教育システム。
【請求項11】
前記受講者端末への情報の入力終了後から前記講師端末への情報の入力開始前までの時間を講師思考時間として計測する第三の料金算出部を備え、
前記第三の料金算出部は、計測された前記講師思考時間と、予め登録されている思考単価とに基づいて、前記受講者が支払う講師思考料金を算出し、
前記利用料金算出部は、前記質問料金、前記講師回答料金及び前記講師思考料金に基づいて、前記受講者が支払う利用料金を算出する
ことを特徴とする請求項5から請求項10の何れか一項に記載のオンライン教育システム。
【請求項12】
前記受講者端末への情報の入力終了後から前記講師端末への情報の入力開始前までの間に、前記講師端末から出力される文字の数を講師思考文字数として計数する第三の料金算出部を備え、
前記第三の料金算出部は、計数された前記講師思考文字数と、予め登録されている思考単価とに基づいて、前記受講者が支払う講師思考料金を算出し、
前記利用料金算出部は、前記質問料金、前記講師回答料金及び前記講師思考料金に基づいて、前記受講者が支払う利用料金を算出する
ことを特徴とする請求項5から請求項10の何れか一項に記載のオンライン教育システム。
【請求項13】
前記第一の料金算出部は、前記受講者端末に入力される文字の数を質問文字数として計数し、計数された前記質問文字数を質問時間に換算する質問文字数時間換算部を備え、
前記第一の料金算出部は、時間換算された前記質問文字数と、予め登録されている質問単価とに基づいて、前記受講者が支払う質問料金を算出し、
前記第二の料金算出部は、前記講師端末に入力される文字の数を回答文字数として計数し、計数された前記回答文字数を回答時間に換算する回答文字数時間換算部を備え、
前記第二の料金算出部は、時間換算された前記回答文字数と、予め登録されている回答単価とに基づいて、前記受講者が支払う講師回答料金を算出し、
前記受講者端末への情報の入力終了後から前記講師端末への情報の入力開始前までの時間を講師思考時間として計測する第三の料金算出部を備え、
前記第三の料金算出部は、計測された前記講師思考時間と、予め登録されている思考単価とに基づいて、前記受講者が支払う講師思考料金を算出し、
前記利用料金算出部は、前記質問料金、前記講師回答料金及び前記講師思考料金に基づいて、前記受講者が支払う利用料金を算出する
ことを特徴とする請求項1記載のオンライン教育システム。
【請求項14】
前記第一の料金算出部は、前記受講者端末に入力される文字の数を質問文字数として計数し、計数された前記質問文字数を質問時間に換算する質問文字数時間換算部を備え、
前記第一の料金算出部は、時間換算された前記質問文字数と、予め登録されている質問単価とに基づいて、前記受講者が支払う質問料金を算出し、
前記第二の料金算出部は、前記講師端末に入力される文字の数を回答文字数として計数し、計数された前記回答文字数を回答時間に換算する回答文字数時間換算部を備え、
前記第二の料金算出部は、時間換算された前記回答文字数と、予め登録されている回答単価とに基づいて、前記受講者が支払う講師回答料金を算出し、
前記受講者端末への情報の入力終了後から前記講師端末への情報の入力開始前までの間に、前記講師端末から出力される文字の数を講師思考文字数として計数し、計数された前記講師思考文字数を講師思考時間に換算する第三の料金算出部を備え、
前記第三の料金算出部は、時間換算された前記講師思考文字数と、予め登録されている思考単価とに基づいて、前記受講者が支払う講師思考料金を算出し、
前記利用料金算出部は、前記質問料金、前記講師回答料金及び前記講師思考料金に基づいて、前記受講者が支払う利用料金を算出する
ことを特徴とする請求項1記載のオンライン教育システム。
【請求項15】
請求項1から請求項10の何れか一項に記載のオンライン教育システムとしてコンピュータを機能させるためのコンピュータプログラム。
【請求項16】
請求項11記載のオンライン教育システムとしてコンピュータを機能させるためのコンピュータプログラム。
【請求項17】
請求項12記載のオンライン教育システムとしてコンピュータを機能させるためのコンピュータプログラム。
【請求項18】
請求項13又は請求項14記載のオンライン教育システムとしてコンピュータを機能させるためのコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、オンライン教育システム及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
インターネットを利用したオンライン学習塾のような授業や講義を行う教育システムは種々提案されている。例えば特許文献1には汎用型オンラインツールを使用したオンライン学習予約システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1を含む従来のオンライン学習塾のような教育のシステムは、授業途中あるいは授業終了後に生徒、受講生といった教育を受ける者が理解できない点を講師に質問し、当該講師がその解法を回答する形態であるが、授業料が高額であり利用できる者が限られている。そのため講師が一方的に解法を説明する長時間の授業・講義が多くなり、教育の効果を上げられていない。
【0005】
この発明は、良質な教育効果に資するオンライン教育システム及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
[1]
講師が使用する講師端末と、受講者が使用する受講者端末とを、通信ネットワークを介して接続しオンラインで授業・講義を行うオンライン教育システムであって、
前記受講者端末から取得した前記講師への質問に関する情報と、予め登録されている質問単価とに基づいて、前記受講者が支払う質問料金を算出する第一の料金算出部と、
前記講師端末から取得した前記質問への回答に関する情報と、予め登録されている回答単価とに基づいて、前記受講者が支払う講師回答料金を算出する第二の料金算出部と、
前記質問料金及び前記講師回答料金に基づいて、前記受講者が支払う利用料金を算出する利用料金算出部と、を備える
ことを特徴とするオンライン教育システム。
【0007】
[2]
[1]に記載のオンライン教育システムとしてコンピュータを機能させるためのコンピュータプログラム。
【発明の効果】
【0008】
この発明によれば、良質な教育効果に資するオンライン教育システム及びコンピュータプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の実施形態のオンライン教育システムの構成の一例
【
図2】本実施形態のオンライン教育システムが備える事業者システムのソフトウェア構成の一例
【
図3】本実施形態に係る事業者システムが備えるデータベースに格納される情報の一例であって、(a)講師データ、(b)受講者データ及び(c)スケジュールデータ
【
図4】本実施形態に係る事業者システムが備える(a)第一の料金算出部の構成の一例、(b)第二の料金算出部の構成の一例及び(c)第三の料金算出部の構成の一例
【
図5】本実施形態のオンライン教育システムによる情報処理の一例を表すフロー図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態の一例を説明する。本実施形態のオンライン教育システムは、一又は複数のコンピュータで構成され、種々の教育事業やカウンセリング事業を運営する事業者がインターネット環境下で生徒や受診者(以下、本明細書及び図面においてこれらの者を総称して「受講者」という。)に種々のオンライン教育サービスを提供する際に使用されるものである。
【0011】
一実施形態として、例えば学習塾を運営する教育事業者が、当該教育事業者に属する講師による授業・講義を受講者にオンラインで実施するオンライン教育システムである。
【0012】
このようなオンライン教育システムは、上述した事業者が一又は複数のコンピュータを用いて構築、管理するシステムである。
【0013】
一実施形態として、上記事業者が管理する事業者システムに、当該事業者に属する教師やカウンセラー(本明細書及び図面においてこれらの者を総称して「講師」という。)が使用する講師端末と上記受講生が使用する受講者端末とを通信ネットワークを介して通信可能に接続し、講師端末と受講者端末との間で汎用のオンラインミーティングツールを使用して上記講師による授業・講義を上記受講者に実施する形態でオンライン教育システムを構築することができる。
【0014】
図1に示す形態では、オンライン教育システム1は、インターネット通信網、無線通信規格で定められている無線通信網を含む通信ネットワーク5を通じて、複数の講師がそれぞれ使用する講師端末3と複数の受講者がそれぞれ使用する受講者端末4とが、事業者が管理する事業者システム2に通信可能に接続されて構築されている。
【0015】
講師端末3と受講者端末4には本実施形態のオンライン教育サービスに係るアプリケーションソフトウェアがインストールされており、このアプリケーションソフトウェアを実行することで、講師端末3と受講者端末4との間でオンラインによる授業・講義を実施することができる。なお、本実施形態におけるオンラインによる授業・講義は、講師1名に対して受講生1名もしくは複数、又は講師複数に対して受講生1名もしくは複数の形式で実施することができる。
【0016】
また、本実施形態にはこの実施形態で説明するオンライン教育システムとしてコンピュータを機能させるためのコンピュータプログラムを含む。
【0017】
[講師端末]
講師端末3は、上記事業者に属する講師が使用する端末で、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット、等の端末である。図示していないが、講師端末3はハードウェア構成として各種コンピュータプログラムの実行及び演算処理を行うCPU、RAM、ROMといった各種データを記憶するメモリ、内蔵ストレージ等の補助記憶装置、通信ネットワーク5を介して事業者システム2及び受講者端末4と各種情報を送受信する通信モジュール、マウス、キーボード、タッチパネル等の入力デバイス、液晶ディスプレイ等の出力機器、Webカメラ等のカメラモジュール及びマイクモジュールを備えている。なお、カメラモジュール及びマイクモジュールは、講師端末3と接続されるカメラ機器やマイクロフォン等の撮影機材に替えてもよい。
【0018】
[受講者端末]
受講者端末4は、受講者が使用する端末で、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット、等の端末である。図示していないが、受講者端末4はハードウェア構成として各種コンピュータプログラムの実行及び演算処理を行うCPU、RAM、ROMといった各種データを記憶するメモリ、内蔵ストレージ等の補助記憶装置、通信ネットワーク5を介して事業者システム2及び講師端末3と各種情報を送受信する通信モジュール、マウス、キーボード、タッチパネル等の入力デバイス、液晶ディスプレイ等の出力機器、Webカメラ等のカメラモジュール及びマイクモジュールを備えている。なお、カメラモジュール及びマイクモジュールは、受講者端末4と接続されるカメラ機器やマイクロフォン等の撮影機材に替えてもよい。
【0019】
[事業者システム]
事業者システム2は、上述した事業者が使用及び管理する一又は複数のコンピュータ及びサーバ装置からなるシステムである。図示していないが、事業者システム2を構成するコンピュータ及びサーバ装置はハードウェア構成として、各種コンピュータプログラムの実行及び演算処理を行うCPU、RAM、ROMといった各種データを記憶するメモリ、内蔵ストレージ等の補助記憶装置及び通信ネットワーク5を介して講師端末3及び受講者端末4と各種情報を送受信する通信モジュールを備えている。なお、上記サーバは一もしくは複数の機器から構成してもよく、又はクラウド上で実現されるサーバであってもよい。
【0020】
事業者システム2はソフトウェア構成として
図2に示すように、記憶部6、講師データ管理部7、受講者データ管理部8、スケジュール管理部9、授業・講義時間計測部10、第一の料金算出部11、第二の料金算出部12、第三の料金算出部13、授業料・講義料算出部14、講師料算出部15及び請求・支払管理部16を備えている。
【0021】
記憶部6は以下のデータベース(以下、本明細書及び図面において「データベース」を「DB」という。)を構築する処理を行う。
【0022】
・講師DB6a
講師DB6aには、一例として
図3(a)に示すような講師IDに紐づく氏名、性別、年齢、属性、専門分野、授業料・講義料単価、スケジュールID、講師料、講師料の支払いの有無、等のデータが記録される。
【0023】
属性は、特定の専門分野を有するシニア、大学生、主婦、フリーランス、外国人、等が例示される。
【0024】
専門分野は、小学校教育課程、中学校教育課程、高等学校教育課程及び大学教育課程における各種の科目、語学教育、資格講座、趣味、フィジカルとメンタルのカウンセリング、等が例示される。
【0025】
授業料・講義料単価は、本実施形態では質問時間、回答時間、思考時間、質問文字数、回答文字数及び思考文字数ごとに設定される。また、授業料・講義料単価は科目や難易度等、種々の要素によって異なる。科目については例えば小学校教育課程における算数と、語学教育における英会話で単価に差が生じるように、あるいは難易度については例えば小学校教育課程における授業の補足と、中学受験で差が生じるように上記単価が設定される。
【0026】
・受講者DB6b
受講者DB6bには、一例として
図3(b)に示すような受講者IDに紐づく氏名、性別、年齢、属性、スケジュールID、授業料・講義料、支払の有無、等のデータが記録される。
【0027】
属性は、小学生、中学生、高校生、大学生、社会人、シニア及び外国人、等が例示される。
【0028】
・スケジュールDB6c
スケジュールDB6cには、一例として
図3(c)に示すようなスケジュールIDに紐づく授業・講義の日時、URL、講師ID、受講者ID、特殊事情、質問時間、回答時間、思考時間、質問文字数、回答文字数、思考文字数、効果確認、授業料・講義料、講師料及び支払の有無、等のデータが記録される。
【0029】
講師データ管理部7は、講師端末3及び事業者システム2によって入力される情報に基づく講師データを管理する。
【0030】
本実施形態では、講師データ管理部7は、事業者システム2にアクセスしてきた講師端末3に対して講師登録サイトを表示し、上述した氏名、性別、年齢、属性、専門分野及び授業料・講義料単価や、その他連絡先、等の情報の入力を受け付けて講師DB6aに登録するとともに、所定のアカウントを作成し、講義端末3に当該アカウントについての情報を送信する。
【0031】
また、後述するスケジュール管理部9において入力を受け付けた授業・講義のスケジュールに基づくスケジュールIDを講師IDに紐づけて講師DB6aに登録する。
【0032】
また、後述する講師料算出部15によって算出された講師料を講師ID及びスケジュールIDに紐づけて講師DB6aに登録する。
【0033】
また、後述する請求・支払管理部16による講師料の支払いの状況を講師ID及びスケジュールIDに紐づけて講師DB6aに登録する。
【0034】
受講者データ管理部8は、受講者端末4及び事業者システム2によって入力される情報に基づく受講者データを管理する。
【0035】
本実施形態では、受講者データ管理部8は、事業者システム2にアクセスしてきた受講者端末4に対して受講者登録サイトを表示し、上述した氏名、性別、年齢、属性や、その他連絡先、等の情報の入力を受け付けて受講者DB6bに登録するとともに、所定のアカウントを作成し、受講者端末4に当該アカウントについての情報を送信する。
【0036】
また、後述するスケジュール管理部9において入力を受け付けた授業・講義のスケジュールに基づくスケジュールIDを受講者IDに紐づけて受講者DB6bに登録する。
【0037】
また、後述する授業料・講義料算出部14によって算出された授業料・講義料を受講者ID及びスケジュールIDに紐づけて受講者DB6bに登録する。
【0038】
また、後述する請求・支払管理部16による授業料・講義料の支払いの状況を受講者ID及びスケジュールIDに紐づけて受講者DB6bに登録する。
【0039】
スケジュール管理部9は、講師端末3、受講者端末4及び事業者システム2によって入力される情報に基づく受講者データを管理する。
【0040】
本実施形態では、スケジュール管理部9は、事業者システム2にアクセスしてきた講師端末3に対して授業・講義スケジュール登録サイトを表示し、講師ID、授業・講義可能な日時、等の情報の入力を受け付けてスケジュールDB6cに登録するとともに、所定のスケジュールIDを作成し、講義端末3に当該スケジュールIDを送信する。
【0041】
また、スケジュール管理部9は、事業者システム2にアクセスしてきた受講者端末4に対して授業・講義スケジュール予約サイトを表示し、受講者ID、授業・講義の予約日時、等の情報の入力を受け付けてスケジュールDB6cに登録するとともに、上記スケジュールIDを受講者端末4に送信する。
【0042】
また、スケジュール管理部9は、上記予約を受け付けた授業・講義の日時におけるオンライン教育を実施するURLを作成し、スケジュールID、講師ID及び受講者IDに紐づけてスケジュールDB6cに登録するとともに、当該URLを講師端末3及び受講者端末4に送信する。
【0043】
また、スケジュール管理部9は、上記スケジュールID及びURLで実施されるオンライン教育における授業料・講義料及び講師料が発生する条件として、特殊事情の有無を講師端末3又は受講者端末4から受け付け、スケジュールIDに紐づけてスケジュールDB6cに登録する。
【0044】
例えば、スケジュール管理部9は、上記スケジュールID及びURLで実施されるオンライン教育において、講師の授業・講義が受講者にとって適切ではなかった(質問に対する回答が誤っていた、等)場合、授業・講義終了後に受講者端末4から当該授業・講義が適切であったかどうかの確認を上記URL上で受け付ける。適切でなかった場合にはスケジュール管理部9は
図3(c)に示す特殊事情の項目に「授業・講義不適切」を示す情報を登録し、適切であった場合は特殊事情の項目に「無」を示す情報を登録する。「授業・講義不適切」を示す情報が登録された場合、後述する授業料・講義料算出部14による授業料・講義料及び後述する講師料算出部15による講師料は算出されない。「無」を示す情報が登録された場合、上記授業料・講義料及び講師料が算出される。
【0045】
また、スケジュール管理部9は、上記スケジュールID及びURLで実施されるオンライン教育における授業・講義のキャンセルを講師端末3又は受講者端末4から受け付け、スケジュールIDに紐づけてスケジュールDB6cに登録する。
【0046】
例えば、スケジュール管理部9は、上記授業・講義スケジュール予約サイトにおいて受講者端末4から上記スケジュールIDに係る授業・講義のキャンセル要求を受け付け、
図3(c)に示す特殊事情の項目に「受講者都合キャンセル」を示す情報を登録する。この場合、後述する授業料・講義料算出部14による授業料・講義料及び後述する講師料算出部15による講師料は算出されるが、これらの料金はキャンセル料としての扱いとなる。
【0047】
また、スケジュール管理部9は、例えば授業・講義スケジュール登録サイトにおいて講師端末3から上記スケジュールIDに係る授業・講義のキャンセル要求を受け付け、
図3(c)に示す特殊事情の項目に「講師都合キャンセル」を示す情報を登録する。この場合、後述する授業料・講義料算出部14による授業料・講義料及び後述する講師料算出部15による講師料は算出されず、スケジュール管理部9は〇〇分相当の受講券データを作成し、受講者ID及びスケジュールIDに紐づけて受講者DB6bの授業料・講義料の項目に登録する。
【0048】
なお、上記受講者都合キャンセル又は講師都合キャンセルの場合、スケジュール管理部9は、上記授業・講義スケジュール予約サイト又は授業・講義スケジュール登録サイトにおいて上記スケジュールIDに係る日時の変更を受け付け、スケジュールDB6cの情報の更新を行う。
【0049】
また、スケジュール管理部9は、後述する第一の料金算出部11によって計測された質問時間又は計数された質問文字数、後述する第二の料金算出部12によって計測された回答時間又は計数された回答文字数、後述する第三の料金算出部13によって計測された講師思考時間又は計数された講師思考文字数をスケジュールID、講師ID及び受講者IDに紐づけてスケジュールDB6cに登録する。
【0050】
また、スケジュール管理部9は、上記スケジュールID及びURLで実施されるオンライン教育における講師から受講者への授業・講義の理解度を確認するための効果確認問題の提供を管理する。
【0051】
例えば、上記スケジュールID及びURLで実施されるオンライン教育において、講師は受講者の要求に応じて上記効果確認問題のデータを当該URL上で受講者端末4に送信する。受講者は当該効果確認問題を解き回答データを当該URL上で講師端末3に送信する。講師は回答データが正解か否か確認し、結果を当該URL上で受講者端末4に送信する。スケジュール管理部9は、講師端末3と受講者端末4間の履歴をスケジュールIDに紐づけてスケジュールDB6cの効果確認の項目に登録する。
【0052】
なお、上記効果確認についての料金は後述する授業料・講義料算出部14によって算出される。
【0053】
また、スケジュール管理部9は、後述する授業料・講義料算出部14によって算出された授業料・講義料等をスケジュールID及び受講者IDに紐づけてスケジュールDB6cに登録する。
【0054】
また、スケジュール管理部9は、後述する講師料算出部15によって算出された講師料をスケジュールID及び講師IDに紐づけてスケジュールDB6cに登録する。
【0055】
また、スケジュール管理部9は、後述する請求・支払管理部16による授業料・講義料等及び講師料の支払いの状況をスケジュールID、講師ID及び受講者IDに紐づけてスケジュールDB6cに登録する。
【0056】
授業・講義時間計測部10は、上記スケジュールID及びURLで実施されるオンライン教育における授業・講義時間を計測する。計測された授業・講義時間は、後述する第一の料金算出部11、第二の料金算出部12及び第三の料金算出部13による料金算出に使用される。
【0057】
第一の料金算出部11は
図4(a)に示すように、質問時間計測部11a、質問文字数計数部11b、質問文字数時間換算部11cを備え、上記スケジュールID及びURLで実施されるオンライン教育において受講者端末4から取得した講師への質問に関する情報と、予め登録されている質問単価とに基づいて、当該受講者が支払う質問料金を算出する。本実施形態では質問料金は以下の処理によって算出される。
【0058】
(質問時間に基づく算出)
質問時間計測部11aは、受講者端末4に入力される受講者音声を検出し、当該受講者音声の検出時間を計測する。本実施形態では受講者端末4の上記マイクモジュールに入力された受講者音声を検出し、その検出時間を質問時間(t1)として計測する。なお、検出する条件を所定の音量以上、例えば50dB以上の受講者音声としてもよい。
【0059】
第一の料金算出部11は、計測された受講者音声の検出時間と、予め登録されている質問単価とに基づいて、受講者が支払う質問料金を算出する。本実施形態では、質問時間計測部11aによって計測された受講者の質問時間(t1)に、講師DB6aに登録されている質問時間単価A円(例えば80円)/分を乗じて、受講者が支払う分単位の質問料金(c1)を算出する。
【0060】
(質問文字数に基づく算出)
質問文字数計数部11bは、受講者端末4に入力される文字の数を質問文字数として計数する。本実施形態では受講者端末4の上記入力デバイスによって入力された文字を質問文字として受付け、その数(w1)を計数する。あるいは、受講者端末4の上記マイクモジュールに入力された受講者音声を検出し、当該受講者音声を文字に変換して質問文字として受付け、その数(w1)を計数する。
【0061】
第一の料金算出部11は、計数された質問文字数と、予め登録されている質問単価とに基づいて、受講者が支払う質問料金を算出する。本実施形態では、質問文字数計数部11bによって計数された質問文字数(w1)に、講師DB6aに登録されている質問文字数単価D円(例えば4円)/1文字を乗じて、受講者が支払う質問文字数に応じた質問料金(c2)を算出する。
【0062】
(質問文字数の時間換算に基づく算出)
質問文字数時間換算部11cは、計数された質問文字数を質問時間に換算し、時間換算された質問文字数と、予め登録されている質問単価とに基づいて、受講者が支払う質問料金を算出する。本実施形態では、質問文字数時間換算部11cが以下のデータに基づいて質問文字数を時間換算する。
【0063】
・授業・講義時間計測部10が計測した授業・講義時間(T)
・質問文字数計数部11bが計数した質問文字数(w1)
・後述する回答文字数計数部12bが計数した回答文字数(w2)
・後述する思考時間計測部13aが計測した思考時間(t3)
・後述する思考文字数計数部13bが計数した思考文字数(w3)
・講師DB6aに登録されている質問時間単価(A円/分)
質問文字数の時間換算1:(T-t3)×{w1/(w1+w2)}
質問文字数の時間換算2:T×{w1/(w1+w2+w3)}
【0064】
第一の料金算出部11は、時間換算された質問文字数と、予め登録されている質問単価とに基づいて、受講者が支払う質問料金を算出する。本実施形態では、上記データに基づいて質問料金が算出される。
質問料金(c3)=(T-t3)×{w1/(w1+w2)}×(A円/分)
質問料金(c4)=T×{w1/(w1+w2+w3)}×(A円/分)
【0065】
第二の料金算出部12は
図4(b)に示すように、回答時間計測部12a、回答文字数計数部12b、回答文字数時間換算部12cを備え、上記スケジュールID及びURLで実施されるオンライン教育において、受講者端末4からの質問に対する講師端末3から取得した回答に関する情報と、予め登録されている回答単価とに基づいて、受講者が支払う講師回答料金を算出する。本実施形態では講師回答料金は以下の処理によって算出される。
【0066】
(回答時間に基づく算出)
回答時間計測部12aは、講師端末3に入力される講師音声を検出し、当該講師音声の検出時間を計測する。本実施形態では講師端末3の上記マイクモジュールに入力された講師音声を検出し、その検出時間を回答時間(t2)として計測する。なお、検出する条件を所定の音量以上、例えば50dB以上の講師音声としてもよい。
【0067】
第二の料金算出部12は、計測された講師音声の検出時間と、予め登録されている回答単価とに基づいて、受講者が支払う講師回答料金を算出する。本実施形態では、回答時間計測部12aによって計測された講師の回答時間(t2)に、講師DB6aに登録されている回答時間単価B円(例えば100円)/分を乗じて、受講者が支払う分単位の講師回答料金(c5)を算出する。
【0068】
(回答文字数に基づく算出)
回答文字数計数部12bは、講師端末3に入力される文字の数を回答文字数として計数する。本実施形態では講師端末3の上記入力デバイスによって入力された文字を回答文字として受付け、その数(w2)を計数する。あるいは、講師端末3の上記マイクモジュールに入力された講師音声を検出し、当該講師音声を文字に変換して回答文字として受付け、その数(w2)を計数する。
【0069】
第二の料金算出部12は、計数された回答文字数と、予め登録されている回答単価とに基づいて、受講者が支払う講師回答料金を算出する。本実施形態では、回答文字数計数部12bによって計数された回答文字数(w2)に、講師DB6aに登録されている回答文字数単価E円(例えば5円)/1文字を乗じて、受講者が支払う回答文字数に応じた講師回答料金(c6)を算出する。
【0070】
(回答文字数の時間換算に基づく算出)
回答文字数時間換算部12cは、計数された回答文字数を回答時間に換算し、時間換算された回答文字数と、予め登録されている回答単価とに基づいて、受講者が支払う講師回答料金を算出する。本実施形態では、回答文字数時間換算部12cが以下のデータに基づいて回答文字数を時間換算する。
【0071】
・授業・講義時間計測部10が計測した授業・講義時間(T)
・質問文字数計数部11bが計数した質問文字数(w1)
・回答文字数計数部12bが計数した回答文字数(w2)
・後述する思考時間計測部13aが計測した思考時間(t3)
・後述する思考文字数計数部13bが計数した思考文字数(w3)
・講師DB6aに登録されている回答時間単価(B円/分)
回答文字数の時間換算1:(T-t3)×{w2/(w1+w2)}
回答文字数の時間換算2:T×{w2/(w1+w2+w3)}
【0072】
第二の料金算出部12は、時間換算された回答文字数と、予め登録されている回答単価とに基づいて、受講者が支払う講師回答料金を算出する。本実施形態では、上記データに基づいて講師回答料金が算出される。
講師回答料金(c7)=(T-t3)×{w2/(w1+w2)}×(B円/分)
講師回答料金(c8)=T×{w2/(w1+w2+w3)}×(B円/分)
【0073】
第三の料金算出部13は
図4(c)に示すように、思考時間計測部13a、思考文字数計数部13b、思考文字数時間換算部13cを備え、上記スケジュールID及びURLで実施されるオンライン教育における上記講師への質問に対する講師の回答に至るまでの思考に関する情報と、予め登録されている思考単価とに基づいて、当該受講者が支払う講師思考料金を算出する。本実施形態では講師思考料金は以下の処理によって算出される。
【0074】
(思考時間に基づく算出)
思考時間計測部13aは、受講者端末4への情報の入力終了後から講師端末3への情報の入力開始前までの時間を講師思考時間として計測する。本実施形態では受講者端末4からの受講者音声の検出時間計測終了後、講師端末3に講師音声が入力されるまでの時間を質問終了後から講師の回答開始までの講師思考時間(t3)として計測する。あるいは、受講者端末4からの質問文字の入力後、講師端末3に回答文字が入力されるまでの時間を講師思考時間(t3)として計測する。なお、検出する条件を所定の音量未満、例えば50dB未満の音声としてもよい。
【0075】
第三の料金算出部13は、計測された講師思考時間と、予め登録されている思考単価とに基づいて、受講者が支払う講師思考料金を算出する。本実施形態では、思考時間計測部13aによって計測された講師思考時間(t3)に、講師DB6aに登録されている思考時間単価C円(例えば50円)/分を乗じて、受講者が支払う分単位の講師思考料金(c9)を算出する。
【0076】
(思考文字数に基づく算出)
思考文字数計数部13bは、受講者端末4への情報の入力終了後から講師端末3への情報の入力開始前までの間に、講師端末3から出力される文字の数を講師思考文字数として計数する。本実施形態では例えば授業・講義が英会話や音楽といった場合に、講師端末3から出力される機械音声といった講師音声とは異なる外部音声を検出し、当該外部音声を文字に変換して思考文字として受付け、その数(w3)を計数する。
【0077】
第三の料金算出部13は、計数された講師思考文字数と、予め登録されている思考単価とに基づいて、受講者が支払う講師思考料金を算出する。本実施形態では、思考文字数計数部13bによって計数された講師思考文字数(w3)に、講師DB6aに登録されている思考文字数単価F円(例えば2.5円)/1文字を乗じて、受講者が支払う講師思考文字数に応じた講師思考料金(c10)を算出する。
【0078】
(思考文字数の時間換算に基づく算出)
思考文字数時間換算部13cは、計数された講師思考文字数を講師思考時間に換算し、時間換算された講師思考文字数と、予め登録されている思考単価とに基づいて、受講者が支払う講師思考料金を算出する。本実施形態では、思考文字数時間換算部13cが以下のデータに基づいて、講師思考文字数を時間換算する。
【0079】
・授業・講義時間計測部10が計測した授業・講義時間(T)
・質問文字数計数部11bが計数した質問文字数(w1)
・回答文字数計数部12bが計数した回答文字数(w2)
・思考時間計測部13aが計測した講師思考時間(t3)
・思考文字数計数部13bが計数した講師思考文字数(w3)
・講師DB6aに登録されている思考時間単価(C円/分)
講師思考文字数の時間換算:T×{w3/(w1+w2+w3)}
【0080】
第三の料金算出部13は、時間換算された講師思考文字数と、予め登録されている思考単価とに基づいて、受講者が支払う講師思考料金を算出する。本実施形態では、上記データに基づいて講師思考料金が算出される。
講師思考料金(c11)=T×{w3/(w1+w2+w3)}×(C円/分)
【0081】
なお、思考時間計測部13aが上記受講者端末4への情報の入力後から講師端末3への情報の入力前までの時間を所定の時間(例えば10分)を超えて検出した場合、第三の料金算出部13は、上記講師思考料金を算出しないとしてもよい。この場合、スケジュール管理部9は、上記授業・講義スケジュール予約サイト又は授業・講義スケジュール登録サイトにおいて上記スケジュールIDに係る日時の変更を受け付け、スケジュールDB6cの情報の更新を行う。
【0082】
授業料・講義料算出部14は、上記質問料金、上記講師回答料金又は上記講師思考料金の何れか一方に基づいて、本実施形態のオンライン教育サービスに係る利用料金の一態様である授業料・講義料を算出する。本実施形態では授業料・講義料は上記質問料金、上記講師回答料金、上記講師思考料金の組み合わせによって例えば以下の態様で算出される。
【0083】
(授業料・講義料A)
上記分単位の質問料金(c1)+上記分単位の講師回答料金(c5)
【0084】
(授業料・講義料B)
上記分単位の質問料金(c1)+上記分単位の講師回答料金(c5)+上記分単位の講師思考料金(c9)
【0085】
(授業料・講義料C)
上記分単位の質問料金(c1)+上記分単位の講師回答料金(c5)+上記思考文字数に応じた講師思考料金(c10)
【0086】
(授業料・講義料D)
上記分単位の質問料金(c1)+上記回答文字数に応じた講師回答料金(c6)
【0087】
(授業料・講義料E)
上記分単位の質問料金(c1)+上記回答文字数に応じた講師回答料金(c6)+上記分単位の講師思考料金(c9)
【0088】
(授業料・講義料F)
上記分単位の質問料金(c1)+上記回答文字数に応じた講師回答料金(c6)+上記思考文字数に応じた講師思考料金(c10)
【0089】
(授業料・講義料G)
上記質問文字数に応じた質問料金(c2)+上記分単位の講師回答料金(c5)
【0090】
(授業料・講義料H)
上記質問文字数に応じた質問料金(c2)+上記分単位の講師回答料金(c5)+上記分単位の講師思考料金(c9)
【0091】
(授業料・講義料I)
上記質問文字数に応じた質問料金(c2)+上記分単位の講師回答料金(c5)+上記思考文字数に応じた講師思考料金(c10)
【0092】
(授業料・講義料J)
上記質問文字数に応じた質問料金(c2)+上記回答文字数に応じた講師回答料金(c6)
【0093】
(授業料・講義料K)
上記質問文字数に応じた質問料金(c2)+上記回答文字数に応じた講師回答料金(c6)+上記分単位の講師思考料金(c9)
【0094】
(授業料・講義料L)
上記質問文字数に応じた質問料金(c2)+上記回答文字数に応じた講師回答料金(c6)+上記思考文字数に応じた講師思考料金(c10)
【0095】
(授業料・講義料M)
上記時間換算された質問文字数に応じた質問料金(c3)+上記時間換算された回答文字数に応じた講師回答料金(c7)+上記分単位の講師思考料金(c9)
【0096】
(授業料・講義料N)
上記時間換算された質問文字数に応じた質問料金(c4)+上記時間換算された回答文字数に応じた講師回答料金(c8)+上記時間換算された思考文字数に応じた講師思考料金(c11)
【0097】
なお、思考時間計測部13aが上記受講者端末4への情報の入力後から講師端末3への情報の入力前までの時間を所定の時間(例えば10分)を超えて検出した場合、授業料・講義料算出部14は、上記授業料・講義料を算出しないとしてもよい。
【0098】
また、上記効果確認についての料金は、上記算出される授業料・講義料の所定の割合(例えば30%)として算出され、利用料金に組み込まれる。
【0099】
講師料算出部15は、上記質問料金、上記講師回答料金又は上記講師思考料金の何れか一方に基づいて、本実施形態のオンライン教育サービスに係る利用料金の一態様である講師料を算出する。本実施形態では上記授業料・講義料及び上記効果確認についての料金それぞれから事業者が受け取る所定の手数料(例えば20%)を減算した額を講師料としている。
【0100】
なお、思考時間計測部13aが上記受講者端末4への情報の入力後から講師端末3への情報の入力までの時間を所定の時間(例えば10分)を超えて検出した場合、講師料算出部15は、上記講師料を算出しないとしてもよい。
【0101】
請求・支払管理部16は、算出された上記授業料・講義料等についての請求情報を作成して受講者端末4に送信し、算出された講師料についての明細情報を作成し、講師端末3に送信する。
【0102】
また、請求支払管理部16は、受講者からの上記授業料・講義料等の支払いと講師への上記講師料の支払い状況を管理する。
【0103】
[オンライン教育システムによる情報処理フロー]
図5を参照して、本実施形態のオンライン教育システム1による情報処理の一例として上記授業料・講義料Bを算出する処理を説明する。
【0104】
(S101、S102)
講師データ管理部7は、事業者システム2にアクセスしてきた講師端末3に対して講師登録サイトを表示し、氏名、性別、年齢、属性、専門分野及び授業料・講義料単価や、その他連絡先、等の情報の入力を受け付けて講師DB6aに登録するとともに、所定のアカウントを作成し、講義端末3に当該アカウントについての情報を送信する。
スケジュール管理部9は、事業者システム2にアクセスしてきた講師端末3に対して授業・講義スケジュール登録サイトを表示し、講師ID、授業・講義可能な日時、等の情報の入力を受け付けてスケジュールDB6cに登録するとともに、所定のスケジュールIDを作成し、講義端末3に当該スケジュールIDを送信する。
講師データ管理部7は、スケジュール管理部9において入力を受け付けた授業・講義のスケジュールに基づくスケジュールIDを講師IDに紐づけて講師DB6aに登録する。
【0105】
(S103、S104)
受講者データ管理部8は、事業者システム2にアクセスしてきた受講者端末4に対して受講者登録サイトを表示し、氏名、性別、年齢、属性や、その他連絡先、等の情報の入力を受け付けて受講者DB6bに登録するとともに、所定のアカウントを作成し、受講者端末4に当該アカウントについての情報を送信する。
スケジュール管理部9は、事業者システム2にアクセスしてきた受講者端末4に対して授業・講義スケジュール予約サイトを表示し、受講者ID、授業・講義の予約日時、等の情報の入力を受け付けてスケジュールDB6cに登録するとともに、S102で説明したスケジュールIDを受講者端末4に送信する。
受講者データ管理部8は、スケジュール管理部9において入力を受け付けた授業・講義のスケジュールに基づくスケジュールIDを受講者IDに紐づけて受講者DB6bに登録する。
【0106】
(S105)
スケジュール管理部9は、上記予約を受け付けた授業・講義の日時におけるオンライン教育を実施するURLを作成し、スケジュールID、講師ID及び受講者IDに紐づけてスケジュールDB6cに登録するとともに、当該URLを講師端末3及び受講者端末4に送信する。
【0107】
(S106)
上記スケジュールID及びURLで実施されるオンライン教育において、授業・講義時間計測部10は授業・講義時間を計測する。
質問時間計測部11aは、受講者端末4に入力される受講者音声を検出し、その検出時間を質問時間(t1)として計測する。
回答時間計測部12aは、講師端末3に入力される講師音声を検出し、その検出時間を回答時間(t2)として計測する。
思考時間計測部13aは、受講者端末4からの受講者音声の検出時間計測後、講師端末3に講師音声が入力されるまでの時間を講師思考時間(t3)として計測する。
スケジュール管理部9は、質問時間計測部11aによって計測された質問時間、回答時間計測部12aによって計測された回答時間及び思考時間計測部13aによって計測された講師思考時間をスケジュールID、講師ID及び受講者IDに紐づけてスケジュールDB6cに登録する。
【0108】
(S107)
第一の料金算出部11は、質問時間計測部11aによって計測された受講者の質問時間(t1)に、講師DB6aに登録されている質問時間単価A円(例えば80円)/分を乗じて、受講者が支払う分単位の質問料金(c1)を算出する。
第二の料金算出部12は、回答時間計測部12aによって計測された講師の回答時間(t2)に、講師DB6aに登録されている回答時間単価B円(例えば100円)/分を乗じて、受講者が支払う分単位の講師回答料金(c5)を算出する。
第三の料金算出部13は、思考時間計測部13aによって計測された講師思考時間(t3)に、講師DB6aに登録されている思考時間単価C円(例えば50円)/分を乗じて、受講者が支払う分単位の講師思考料金(c9)を算出する。
授業料・講義料算出部14は、上記質問料金、上記講師回答料金及び上記講師思考料金に基づいて、オンライン教育サービスに係る利用料金の一態様である上記授業料・講義料Bを算出する。
受講者データ管理部8は、授業料・講義料算出部14によって算出された授業料・講義料Bを受講者ID及びスケジュールIDに紐づけて受講者DB6bに登録する。
スケジュール管理部9は、授業料・講義料算出部14によって算出された授業料・講義料BをスケジュールID及び受講者IDに紐づけてスケジュールDB6cに登録する。
講師料算出部15は、上記授業料・講義料Bから事業者が受け取る所定の手数料(例えば20%)を減算した額を講師料として算出する。
講師データ管理部7は、講師料算出部15によって算出された講師料を講師ID及びスケジュールIDに紐づけて講師DB6aに登録する。
スケジュール管理部9は、講師料算出部15によって算出された講師料をスケジュールID及び講師IDに紐づけてスケジュールDB6cに登録する。
請求・支払管理部16は、算出された授業料・講義料Bについての請求情報を作成して受講者端末4に送信し、算出された講師料についての明細情報を作成し、講師端末3に送信する。
請求支払管理部16は、受講者からの上記授業料・講義料Bの支払いと講師への上記講師料の支払い状況を管理する。
受講者データ管理部8は、請求・支払管理部16による授業料・講義料Bの支払いの状況を受講者ID及びスケジュールIDに紐づけて受講者DB6bに登録する。
講師データ管理部7は、請求・支払管理部16による講師料の支払いの状況を講師ID及びスケジュールIDに紐づけて講師DB6aに登録する。
スケジュール管理部9は、請求・支払管理部16による授業料・講義料B及び講師料の支払いの状況をスケジュールID、講師ID及び受講者IDに紐づけてスケジュールDB6cに登録する。
【0109】
(S108、S109)
受講者から上記授業料・講義料Bが支払われると、受講者DB6b及びスケジュールDB6cの支払い状況が更新される。
事業者から上記講師料が支払われると、講師DB6a及びスケジュールDB6cの支払い状況が更新される。
【0110】
以上、本実施形態のオンライン教育システムでは、授業・講義を受講者の質問、講師の思考、講師の回答の要素に分け、それぞれの要素における質問量、思考量、回答量に応じて受講者に課金する仕組みを採用している。そのため、受講者にとっては自宅で都合の良い時間に、理解できない箇所のみ学習することができるので上質の教育を受けることができる点で利便的、効果的であり、それぞれの要素でかかった時間の費用のみの支払いで済むので経済的である。
【0111】
また、講師にとっては自宅で授業・講義できるので効率的であり、受講生の理解できない箇所のみを教えればよいので多くの受講生を教育することで収入増が期待でき、事業者に支払う手数料も低額に抑えることができる。さらに事業者にとっては受講者が支払う授業料・講義料を従来のシステムと比べて極めて低額に設定できるので受講者の登録者数の増加ないし収益の増加が期待できる。
【符号の説明】
【0112】
1 オンライン教育システム
2 事業者システム
3 講師端末
4 受講者端末
5 通信ネットワーク