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特開2024-58763画像処理方法、画像処理システム、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024058763
(43)【公開日】2024-04-30
(54)【発明の名称】画像処理方法、画像処理システム、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 9/31 20060101AFI20240422BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20240422BHJP
   G09G 5/02 20060101ALI20240422BHJP
   G09G 5/10 20060101ALI20240422BHJP
   G09G 5/377 20060101ALI20240422BHJP
   H04N 5/74 20060101ALI20240422BHJP
【FI】
H04N9/31 820
G09G5/00 510B
G09G5/00 550C
G09G5/02 B
G09G5/10 B
G09G5/00 530M
G09G5/36 520L
H04N5/74 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022166060
(22)【出願日】2022-10-17
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】西森 喬
【テーマコード(参考)】
5C058
5C060
5C182
【Fターム(参考)】
5C058BA07
5C058EA02
5C058EA31
5C058EA33
5C060GA01
5C060GC00
5C060GD04
5C060JA11
5C060JA18
5C182AA03
5C182AC03
5C182BA01
5C182BA03
5C182BA14
5C182BC01
5C182BC22
5C182BC25
5C182CA01
5C182CA21
5C182CB13
5C182CB14
5C182CB52
5C182CB54
5C182CC21
5C182CC26
5C182DA02
5C182DA64
5C182DA65
(57)【要約】
【課題】投射画像の品質を低下させることなく、色彩又は模様が付与されている投射面に投射される投射画像の色又は輝度の補正を行う。
【解決手段】プロジェクター10は、光学装置120、カメラ130、及び処理装置110を備える。処理装置110は、画像信号に基づいて光学装置120から投射面SSに投射される投射画像と投射画像が表示されている領域よりも外側の調整領域に位置する複数の特徴点と、を含む撮像画像をカメラ130から取得する。処理装置110は、撮像画像において投射画像に対応する領域の位置に基づいて補正データ群のうち投射画像の色を補正に用いる補正データの範囲を決定し、決定した範囲に含まれる補正データを用いて投射画像の色を補正する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
投射面を撮像することによって、画像信号に基づいて光学装置から前記投射面に投射される投射画像と、前記投射面において前記投射画像が表示されている領域よりも外側の領域に位置する複数の特徴点と、を含む撮像画像を取得することと、
前記撮像画像に基づいて投射画像の色又は輝度を補正することと、
を含む、画像処理方法。
【請求項2】
前記投射画像の色又は輝度を補正することは、
前記撮像画像において前記投射画像に対応する領域の位置に基づいて、前記投射画像の色を補正することに用いる2次元座標で表される補正データのうち、前記投射画像の色を補正することに用いる座標の範囲を決定することと、
前記範囲に含まれる補正データを用いて前記投射画像の色を補正することと、
を含む、請求項1に記載の画像処理方法。
【請求項3】
前記投射面には、前記複数の特徴点の各々に対応するマーカーが含まれる、請求項1に記載の画像処理方法。
【請求項4】
前記投射画像の大きさは、前記光学装置が前記投射面に投射可能な最大の画像の大きさよりも小さく、
前記撮像画像を取得することに先立って、前記最大の画像の輪郭と前記投射画像の輪郭との間に前記光学装置から前記マーカーを表すマーカー画像を投射すること、
を更に含む、請求項3に記載の画像処理方法。
【請求項5】
前記投射画像の大きさは、前記画像信号が示す画像の大きさよりも小さく、
前記撮像画像を取得することに先立って、前記画像信号が示す大きさで画像を投射した場合の画像の輪郭と前記投射画像の輪郭との間に前記光学装置から前記マーカーを表すマーカー画像を投射すること、
を更に含む、請求項3に記載の画像処理方法。
【請求項6】
前記投射画像と前記マーカー画像とは重ならない、請求項3又は請求項4に記載の画像処理方法。
【請求項7】
前記投射面の前記投射画像よりも外側の領域に色補正用のパターンの画像を前記光学装置から投射することを更に含む、請求項1から5のうちの何れか1項に記載の画像処理方法。
【請求項8】
処理装置を含み、
前記処理装置は、
投射面を撮像することによって、画像信号に基づいて光学装置から前記投射面に投射される投射画像と、前記投射面において前記投射画像が表示されている領域よりも外側の領域に位置する複数の特徴点と、を含む撮像画像を取得することと、
前記撮像画像に基づいて投射画像の色又は輝度を補正することと、を実行する、
画像処理システム。
【請求項9】
コンピューターに、
投射面を撮像することによって、画像信号に基づいて光学装置から前記投射面に投射される投射画像と、前記投射面において前記投射画像が表示されている領域よりも外側の領域に位置する複数の特徴点と、を含む撮像画像を取得することと、
前記撮像画像に基づいて投射画像の色又は輝度を補正することと、を実行させる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、画像処理方法、画像処理システム、及びプログラム、に関する。
【背景技術】
【0002】
投射面に表示される画像又は映像の位置を検出する従来技術として、特許文献1に開示の技術が挙げられる。特許文献1には、映像の4つのコーナー部にマーカーを重畳させ、各コーナー部にマーカーが重畳された映像が表示されている投射面の撮像画像に基づいて投射面におけるコーナー部の座標が算出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-127162号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
投射画像の補正のために投射画像にマーカーを重畳させると、マーカーが表示されている期間は、マーカーを表示していない場合と比較すると、マーカーの重畳により投射画像の品質が低下する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様による画像処理方法は、投射面を撮像することによって、画像信号に基づいて光学装置から前記投射面に投射される投射画像と、前記投射面において前記投射画像が表示されている領域よりも外側の領域に位置する複数の特徴点と、を含む撮像画像を取得することと、前記撮像画像に基づいて投射画像の色又は輝度を補正することと、を含む。
【0006】
また、本開示の一態様による画像処理システムは、処理装置を含み、前記処理装置は、投射面を撮像することによって、画像信号に基づいて光学装置から前記投射面に投射される投射画像と、前記投射面において前記投射画像が表示されている領域よりも外側の領域に位置する複数の特徴点と、を含む撮像画像を取得することと、前記撮像画像に基づいて投射画像の色又は輝度を補正することと、を実行する。
【0007】
また、本開示の一態様によるプログラムは、コンピューターに、投射面を撮像することによって、画像信号に基づいて光学装置から前記投射面に投射される投射画像と、前記投射面において前記投射画像が表示されている領域よりも外側の領域に位置する複数の特徴点と、を含む撮像画像を取得することと、前記撮像画像に基づいて投射画像の色又は輝度を補正することと、を実行させる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本開示の画像処理システムの一実施形態によるプロジェクター10の構成例を示す図である。
図2】プロジェクター10から画像を投射される投射面SSの一例を示す図である。
図3】投射面SSにおける表示領域と調整領域の関係を示す図である。
図4】投射画像とともにプロジェクター10から投射面SSに投射されるマーカー画像の一例を示す図である。
図5】表示領域の位置の変化後に使用する補正データの範囲を説明するための図である。
図6】プロジェクター10の処理装置110がプログラムPRAに従って実行する画像処理方法の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に述べる実施形態には技術的に好ましい種々の限定が付されている。しかし、本開示の実施形態は、以下に述べる形態に限られるものではない。
(A:実施形態)
図1は、本開示の一実施形態による画像処理方法を実行するプロジェクター10の構成例を示す図である。プロジェクター10には、図示せぬ画像供給装置が有線又は無線により接続される。プロジェクター10は、画像供給装置から供給される画像信号の表す画像を投射面SSに投射する。画像供給装置の具体例としては、例えばパーソナルコンピューターが挙げられる。本実施形態における投射面SSは、プロジェクター10が設置される部屋の壁面である。投射面SSには、投射スクリーンとは異なり、様々な模様が様々な色彩で描かれている。図2は、投射面SSの一例を示す図である。図2に示される投射面SSには、例えば白色の下地に水色等の白色とは異なる色で水玉模様が描かれている。図2における斜め線のハッチングは白色とは異なる色を表す。
【0010】
図1に示されるようにプロジェクター10は、処理装置110、光学装置120、カメラ130、及び記憶装置140、を含む。プロジェクター10は、処理装置110、光学装置120、カメラ130、及び記憶装置140の他に、画像供給装置と有線又は無線により通信する通信装置、及びユーザーの各種入力操作を受け付けるキーボード等の入力装置を含む。しかし、通信装置、及び入力装置については、本開示との関連が薄いため、図1では図示が省略されている。
【0011】
処理装置110は、例えばCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサー、即ちコンピューターを含んで構成される。処理装置110は、単一のプロセッサーで構成されてもよいし、複数のプロセッサーで構成されてもよい。処理装置110は、記憶装置140に記憶されているプログラムPRAに従って作動することにより、プロジェクター10の制御中枢として機能する。
【0012】
光学装置120は、投射レンズ、液晶駆動部、液晶パネル、及び光源部、を含む。なお、図1では、投射レンズ、液晶駆動部、液晶パネル、及び光源部の図示は省略されている。液晶駆動部は、処理装置110から供給される画像信号に従って液晶パネルを駆動することにより、この画像信号の表す画像を液晶パネルに描画する。光源部は、例えば、ハロゲンランプ又はレーザーダイオードなどの光源を含む。光源部からの光は、液晶パネルにおいて画素毎に変調され、投射レンズを介して画像光として投射される。この画像光が投射面SSに投射されることにより、投射面SSに画像が表示される。なお、光学装置120は、画像光を投射面SSに投射できる構成であればよく、液晶駆動部、及び液晶パネルに代えて、デジタルミラーデバイス(DMD)を備える構成であってもよい。
【0013】
本実施形態では、光学装置120が投射可能な最大の画像を表す画像信号が画像供給装置からプロジェクター10へ供給される一方、光学装置120は、処理装置110による制御の下、当該画像信号が表す画像よりも小さい画像を投射面SSに投射する。例えば、図3に示されるように、光学装置120が投射可能な最大の画像の輪郭が枠Z1により表わされる場合、光学装置120は、画像供給装置から与えられる画像信号の表す画像を枠Z2により輪郭が表される画像に縮小して投射面SSに投射する。以下では、枠Z2の内側の領域は表示領域と称される、また、以下では、画像供給装置から与えられる画像信号の表す画像は処理対象画像と称され、表示領域に投射される画像は投射画像と称される。枠Z2の外側の領域のうち枠Z2と枠Z1との間の領域は調整領域と称される。本実施形態では、光学装置120は、1920×1080ピクセルの解像度を有し、処理対象画像の解像度も1920×1080ピクセルであるが、投射画像の解像度、即ち表示領域の大きさは1600×800ピクセルである。このため、本実施形態では、表示領域の左右には幅160ピクセルの調整領域が設けられ、表示領域の上下には幅90ピクセルの調整領域が設けられる。
【0014】
カメラ130は、例えば、レンズ等の光学系にて集光された光を電気信号に変換する撮像素子であるCCD(Charge Coupled Device)又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等を備える。カメラ130は、投射面SSの中心に光軸が向くように姿勢を調整済である。カメラ130には、可視光を受光するため、可視光を透過させるフィルターが取り付けられている。カメラ130は、処理装置110による制御の下、投射面SSの画像を撮像する。カメラ130は、投射面SSを撮像する毎に、撮像した画像を表す画像信号を処理装置110へ出力する。
【0015】
記憶装置140は、処理装置110が読み取り可能な記録媒体である。記憶装置140は、例えば、不揮発性メモリーと揮発性メモリーとを含む。不揮発性メモリーは、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)又はEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)である。揮発性メモリーは、例えば、RAM(Random Access Memory)である。記憶装置140の不揮発性メモリーには、本開示の画像処理方法を処理装置110に実行させるプログラムPRAが予め記憶されている。記憶装置140の揮発性メモリーは、プログラムPRAを実行する際のワークエリアとして処理装置110によって利用される。
【0016】
また、揮発性メモリーには、カメラ130により撮像される撮像画像上の位置と光学装置120における液晶パネル上の位置とを相互に変換するための変換データ、及び投射面SSに投射する画像の色補正に用いる補正データ群が記憶される。補正データ群は、液晶パネル上の各位置を示す2次元座標と当該位置におけるR、G、及びBの各色の補正量を示す補正データの集合体であり、具体的には、3D―LUT、即ち3次元ルックアップテーブルである。変換データ、及び補正データ群は、キャリブレーションを行うことにより生成され、揮発性メモリーに記憶される。
【0017】
キャリブレーションとは、カメラ130により撮像される撮像画像上の位置を規定するカメラ座標系と光学装置120における液晶パネル上の位置を規定するパネル座標系とを対応付けるための処理のことをいう。変換データの具体例としては、カメラ座標系とパネル座標系とを相互変換するための第1の変換行列が挙げられる。変換データは、例えばガウシアンドット等のパターン画像を光学装置120から投射されている状態の投射面SSをカメラ130により撮像することで得られた撮像画像と当該パターン画像とを比較することで生成される。この変換データよって、投射面SS上の位置と液晶パネル上の位置とが対応付けられる。
【0018】
補正データ群は、R、G、及びBの各色の値が(0,0,0)、(0,0,64)、(0,0,128)…(255,255,192)、(255,255,255)の合計125枚の画像を表示領域に順次投射し、各画像が表示領域に投射されている状態の投射面SSをカメラ130により撮像することで得られる125枚の撮像画像に基づいて生成される。より詳細には、補正データ群は、125枚の撮像画像の各々について変換データを用いた射影変換等を施すことにより表示領域に対応する部分を抽出し、当該抽出した部分に即する画素の画素値と液晶パネルにおいて当該画素に対応する画素の画素値との差分を算出することにより生成される。従って、補正データ群は、投射面SSにおける表示領域上の各位置を示す2次元座標と当該位置におけるR、G、及びBの各色の補正量を示す補正データの集合体とも言える。なお、補正データ群の生成の際には、色数を削減する減色処理を含め、既存技術が適宜用いられればよい。また、125枚の撮像画像を順次撮像する過程では、カメラ130の露光及びシャッタースピードは固定であることが好ましい。また、カメラ130のホワイトノイズ及び投射面SSの微細パターンを除去するために125枚の撮像画像の各々には、メディアンフィルターによるノイズ除去処理が施されることが好ましい。
【0019】
処理装置110は、プロジェクター10の電源投入を契機としてプログラムPRAを不揮発性メモリーから揮発性メモリーへ読み出し、読み出したプログラムPRAの実行を開始する。プログラムPRAに従って作動している処理装置110は、図1に示される初期設定部110a、投射制御部110b、及び補正制御部110cとして機能する。図1に示される初期設定部110a、投射制御部110b、及び補正制御部110cは、プログラムPRAに従って処理装置110を作動させることにより実現されるソフトウェアモジュールである。図1に示される初期設定部110a、投射制御部110b、及び補正制御部110cの各々が担う機能は次の通りである。
【0020】
初期設定部110aは、前述のキャリブレーションを行い、変換データ、及び補正データ群を生成して揮発性メモリーに記憶させる。
【0021】
投射制御部110bは、処理対象画像を表示領域に応じた大きさの画像に縮小し、更に補正データ群を用いた色補正を行い、縮小及び色補正済の画像を投射画像として光学装置120に投射させる。
【0022】
補正制御部110cは、投射画像が投射面SSに投射されている状況下において、投射面SSに対するプロジェクター10の相対的な位置関係の変化を検出する。投射面SSに対するプロジェクター10の相対的な位置関係の変化は、例えばプロジェクター10をユーザーが誤って押す等した場合に発生する。補正制御部110cは、投射画像が投射面SSに投射されている状況下において、複数の特徴点の各々に対応するマーカーを表すマーカー画像を調整領域に投射し、投射画像及びマーカー画像が投射されている状態の投射面SSをカメラ130に撮像させる処理を定期的に実行する。換言すれば、補正制御部110cは、撮像画像を取得することに先立って、マーカー画像を調整領域に投射する。
【0023】
図4は、投射画像及びマーカー画像が投射されている状態の投射面SSの一例を示す図である。図4に示されるように、本実施形態におけるマーカーは黒地に白色で描かれたドットであり、ドットパターンの画像がマーカー画像である。マーカー画像は、調整領域、即ち表示領域の輪郭の外側の領域に投射されるため、投射画像とマーカー画像とが重なることはない。補正制御部110cは、投射画像とともにマーカー画像が投射されている投射面SSをカメラ130に撮像させることにより、投射画像と、表示領域よりも外側の領域に位置する複数の特徴点の画像と、を含む撮像画像を表す画像信号をカメラ130から取得する。
【0024】
補正制御部110cは、カメラ130により撮像された撮像画像に基づいて、投射面SSに対するプロジェクター10の相対的な位置関係の変化を検出する。投射面SSに対するプロジェクター10の相対的な位置関係の変化は、投射面SSにおいて表示領域が占める範囲の変化として現れる。このため、補正制御部110cは、定期的にカメラ130により撮像される撮像画像において調整領域に存在する特徴点の位置の変化を検出することにより、投射面SSに対するプロジェクター10の相対的な位置関係の変化を検出する。具体的には、補正制御部110cは、表示領域の輪郭の4隅の最寄りに位置する各特徴点の位置の変化を追跡することで、表示領域が当初の位置からどの方向にどの程度移動したのかを検出する。
【0025】
補正制御部110cは、投射面SSにおいて表示領域の位置の変化を検出した場合、変化後の表示領域の位置と変化前の表示領域の位置とを対応付ける第2の変換行列を生成する。なお、特徴点の位置の変化の検出、及び第2の変換行列の導出については、既知のイメージレジストレーション技術、例えばSIFT(Scale-invariant feature transform)又はSURF (Speeded Up Robust Features)といったアルゴリズムが適宜採用され得る。
【0026】
次いで、補正制御部110cは、投射面SSにおける表示領域の位置の変化量が所定の閾値未満であるか否かを判定し、当該変化量が所定の閾値以上である場合にはキャリブレーションの再実行を促す通知を行う。なお、表示領域の位置の変化量を示す指標としては、第2の変換行列を構成する行列要素、即ち行列の成分のうち最大の成分が挙げられる。
【0027】
これに対して、投射面SSにおける表示領域の位置の変化量が0ではなく、且つ所定の閾値未満である場合、補正制御部110cは、補正データ群のうち、変化後の表示領域に投射する画像の色補正に用いる補正データの範囲を決定する。以降、投射制御部110bは、補正制御部110cにより決定された範囲の補正データを用いて色補正を行う。例えば、プロジェクター10と投射面SSとの相対的な位置関係の変化により、図5にて実線で示される表示領域の位置が、点線で示される位置に変化したとする。この場合、図5にてハッチングで示した領域、即ち位置が変化する前の表示領域と位置が変化した後の表示領域との重複する領域についてはキャリブレーションにて補正データ群を作成済である。このため、投射制御部110bは、当該領域に対応する液晶パネル上の画素については、第1の変換行列及び第2の変換行列を用いて、表示領域の位置が変化した後の当該画素に対応する投射面SS上の位置を求め、作成済の補正データのうち当該求めた位置に対応する補正データを利用して色補正を行う。これに対して、位置が変化する前の表示領域と位置が変化した後の表示領域との重複する領域の外の画素については、投射制御部110bは色補正を行わない。なお、投射面SSにおける表示領域の位置の変化量が所定の閾値以上である場合に、キャリブレーションの再実行を促すのは、位置が変化する前の表示領域と位置が変化した後の表示領域との重複する領域が狭く、再利用できる補正データが少ないからである。
【0028】
また、プログラムPRAに従って作動している処理装置110は、図6のフローチャートにより流れが示される画像処理方法を実行する。図6に示されるように、この画像処理方法は、初期設定処理SA100、投射制御処理SA110、第1判定処理SA120、第2判定処理SA130、通知処理SA140、決定処理SA150、第3判定処理SA160、及びスリープ処理SA170を含む。
【0029】
初期設定処理SA100では、処理装置110は、初期設定部110aとして機能する。初期設定処理SA100では、処理装置110は、前述のキャリブレーションを実行し、変換データ及び補正データ群を揮発性メモリーに記憶させる。
【0030】
投射制御処理SA110では、処理装置110は、投射制御部110bとして機能する。投射制御処理SA110では、処理装置110は、画像供給装置から供給される画像信号に画像を縮小する処理及び補正データ群を用いた色補正を施して光学装置120に供給し、縮小及び色補正済の画像を表示領域に投射させる。
【0031】
第1判定処理SA120、第2判定処理SA130、通知処理SA140、決定処理SA150、及び第3判定処理SA160では、処理装置110は、補正制御部110cとして機能する。第1判定処理SA120では、処理装置110は、マーカー画像を調整領域に投射させるとともに、マーカー画像と投射画像とを含む撮像画像をカメラ130に撮像させ、当該撮像画像を取得する。そして、第1判定処理SA120では、当該撮像画像に基づいて、投射面SSにおいて表示領域の位置が変化したか否かを判定する。
【0032】
第1判定処理SA120の判定結果が“No”である場合、即ち投射面SSにおいて表示領域の位置が変化していないと判定した場合には、処理装置110は、第3判定処理SA160を実行する。第3判定処理SA160では、処理装置110は、投射終了を指示する入力操作が為されたか否かを判定する。第3判定処理SA160の判定結果が“Yes”である場合、即ち投射終了を指示する入力操作が為されたと判定した場合には、処理装置110は、本画像処理の実行を終了し、投射面SSへの画像の投射を終了する。第3判定処理SA160の判定結果が“No”である場合、即ち投射終了を指示する入力操作が為されていない判定した場合には、処理装置110は、スリープ処理SA170を実行する、スリープ処理SA170では、処理装置110は、例えば数ミリ秒等の一定時間のスリープ、即ち休眠を行う。スリープ処理SA170の実行完了後、処理装置110は、投射制御処理SA110以降の処理を再度実行する。
【0033】
第1判定処理SA120の判定結果が“Yes”である場合、即ち投射面SSにおいて表示領域の位置が変化したと判定した場合には、処理装置110は、第2判定処理SA130を実行する。第2判定処理SA130では、処理装置110は、投射面SSにおける表示領域の位置の変化量が所定の閾値未満であるか否かを判定する。第2判定処理SA130の判定結果が“No”である場合、即ち投射面SSにおける表示領域の位置の変化量が所定の閾値以上であると判定した場合には、処理装置110は、通知処理SA140を実行する。通知処理SA140では、処理装置110は、キャリブレーションの再実行を促す通知を行う。通知処理SA140の実行を完了すると、処理装置110は、前述の第3判定処理SA160を実行する。
【0034】
第2判定処理SA130の判定結果が“Yes”である場合、即ち投射面SSにおける表示領域の位置の変化量が所定の閾値未満であると判定した場合には、処理装置110は、決定処理SA150を実行する。決定処理SA150では、処理装置110は、補正データ群のうち、変化後の表示領域に投射する画像の色補正に用いる補正データの範囲を決定する。決定処理SA150の実行を完了すると、処理装置110は、第3判定処理SA160を実行する。前述したように、第3判定処理SA160の判定結果が“Yes”である場合、即ち投射終了を指示する入力操作が為されたと判定した場合には、処理装置110は、本画像処理の実行を終了し、投射面SSへの画像の投射を終了する。第3判定処理SA160の判定結果が“No”である場合、即ち投射終了を指示する入力操作が為されていない判定した場合には、処理装置110は、スリープ処理SA170を実行し、更にスリープ処理SA170の実行完了後、投射制御処理SA110以降の処理を再度実行する。決定処理SA150の実行後に実行される投射制御処理SA110では、決定処理SA150にて決定された範囲の補正データを用いて色補正が実行される。
【0035】
以上説明したように本実施形態によれば、投射面SSとプロジェクター10との相対的な位置関係を検出するためのマーカー画像が投射画像に重なることはないので、この位置関係に変化が生じたときに、投射画像の品質を低下させることなく、色彩又は模様が付与されている投射面に投射される投射画像の色補正を行うことが可能になる。加えて、本実施形態によれば、投射面SSに対するプロジェクター10の相対的な位置関係が変化しても、その変化量が僅かである場合には、再度キャリブレーションを行うことなく投射画像の色補正を行うことが可能になる。
【0036】
(B:変形)
上記各実施形態は、以下のように変形され得る。
(1)上記実施形態における補正データ群は、投射面SS上の位置を示す2次元座標と当該位置におけるR、G、及びBの各色の補正量を示す補正データの集合体であった。しかし、本開示における補正データ群は、投射面SS上の位置を示す2次元座標と当該位置に表示される画素の輝度の補正量を示す補正データの集合体であってもよい。また、補正データ群は、色の補正量を示す補正データと、輝度の補正量を示す補正データとの集合体であってもよい。要は、本開示における画像処理方法では、画像信号に基づいて光学装置120から投射面SSに投射される投射画像と表示領域よりも外側の調整領域に位置する複数の特徴点とを含む撮像画像に基づいて投射画像の色又は輝度の補正が行われればよい。また、調整領域には、マーカー画像に加えて色補正用のパターンの画像が投射されてもよい。
【0037】
(2)例えば、青味が強い画像が表示領域に投射されている状況下において赤味が強いマーカー画像が調整領域に表示される場合のように、表示領域に表示される画像と調整領域に表示されるマーカー画像の色又は輝度がかけ離れている場合、視聴者に違和感を与える場合がある。このような違和感が視聴者に与えられることを回避するため、表示領域に投射する画像全体又は当該画像における外周部付近の色又は輝度のヒストグラムを取得し、マーカー画像に関する当該ヒストグラムとの差異が所定の閾値を下回るタイミングにおいてマーカー画像の投射が行われてもよい。また、互いに色が異なる複数のマーカー画像のうち、上記画像に関する色又は輝度のヒストグラムと、マーカー画像に関する色又は輝度のヒストグラムとの差異が所定の閾値を下回るマーカー画像を用いて、マーカー画像の投射が行われてもよい。
【0038】
(3)画像供給装置からプロジェクター10へ出力される画像信号の表す画像の大きさは、光学装置120が投射面SSに投射可能な画像の最大の大きさよりも小さくてもよい。また、台形補正等のWARP処理において発生する非表示領域が調整領域と見なされてもよい。また、上記実施形態では、常に調整領域が設けられたが、選挙速報又は災害情報の表示のためにテレビ放送等で用いられるL字型画面と同様に、通常時は調整領域を設けず、投射面SSとの相対的な位置関係の検出をユーザーに指示されたことを契機として調整領域が設けられてもよい。
【0039】
(4)上記実施形態では、処理装置110は、投射画像とともにマーカー画像を光学装置120に投射させた。しかし、特徴点を抽出するためのマーカーは、例えば投射面SSに対する貼り付け等によって投射面SSに予め配置されていてもよく、また、投射面SSに描かれている模様がマーカーとして用いられてもよい。投射面SSに予めマーカーが設けられている場合、プロジェクター10から投射面SSへのマーカー画像の投射は省略可能である。つまり、マーカー画像の投射は本開示の画像処理方法の必須構成要素ではなく、省略可能である。
【0040】
(5)上記実施形態ではカメラ130がプロジェクター10に含まれたが、カメラ130はプロジェクター10に含まれず、別体であってもよい。また、光学装置120も処理装置110とは別体の装置であってもよい。要は、投射面SSに画像を投射する光学装置120と、投射面SSを撮像するカメラ130と、光学装置120及びカメラ130の作動制御を行う処理装置110とを含む画像処理システムであれば、本開示の適用が可能である。
【0041】
(6)上記実施形態では、調整領域にマーカー画像を投射する光学装置と表示領域に投射画像を投射する光学装置とが共通であったが、両者が別個の光学装置であってもよい。この場合、調整領域にマーカー画像を投射する光学装置の投射位置を表示領域の位置ずれに同期して変更する必要があるため、当該光学装置はプロジェクター本体に固定され、且つ表示領域に干渉しない構成であることが必要となる。また、プロジェクター本体の位置ずれの他に、投射画像の拡大或いは縮小、又はレンズシフト等のユーザーの操作に合わせて、調整領域にマーカー画像を投射する光学装置の投射位置が動く必要がある。これらの条件が満たせれば、必ずしも表示領域付近の特徴点を追跡する必要はなく、投射面SS上の任意の点を照明又は撮影することにより、ある程度の位置補整は可能となる。
【0042】
(7)上記実施形態における初期設定部110a、投射制御部110b、及び補正制御部110cはソフトウェアモジュールであった。しかし、初期設定部110a、投射制御部110b、及び補正制御部110cのうちの何れか一つ或いは複数、又は全部がASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェアモジュールであってもよい。初期設定部110a、投射制御部110b、及び補正制御部110cのうちの何れか一つ或いは複数、又は全部がハードウェアモジュールであっても、上記実施形態と同じ効果が奏される。
【0043】
(8)プログラムPRAは単体で製造されてもよく、有償又は無償で提供されてもよい。プログラムPRAを提供する際の具体的な態様としては、フラッシュROM等のコンピューター読み取り可能な記録媒体にプログラムPRAを書き込んで提供する態様、又はインターネット等の電気通信回線経由のダウンロードによりプログラムPRAを提供する態様が挙げられる。これらの態様により提供されるプログラムPRAに従って一般的なコンピューターを作動させることで、当該コンピューターに本開示の画像処理方法を実行させることが可能になる。
【0044】
(C:本開示のまとめ)
本開示は、上述した実施形態及び変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実現することができる。例えば、本開示は、以下の態様によっても実現可能である。以下に記載した各態様中の技術的特徴に対応する上記実施形態中の技術的特徴は、本開示の課題の一部又は全部を解決するために、或いは本開示の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
以下、本開示のまとめを付記する。
【0045】
(付記1)
本開示の一態様による画像処理方法は、投射面を撮像することによって、画像信号に基づいて光学装置から前記投射面に投射される投射画像と、前記投射面において前記投射画像が表示されている領域よりも外側の領域に位置する複数の特徴点と、を含む撮像画像を取得することと、前記撮像画像に基づいて投射画像の色又は輝度を補正することと、を含む。(付記1)の画像処理方法によれば、投射面において投射画像が表示されている領域よりも外側の領域に位置する複数の特徴点に基づいて投射画像の色又は輝度が補正されるので、投射画像が表示される領域に特徴点に対応するマーカーを表示する必要はなく、マーカーが表示されている期間においてもマーカーを表示していない場合と比較して、投射画像の品質は低下しない。
【0046】
(付記2)
より好ましい態様の画像処理方法は、前記投射画像の色又は輝度を補正することは、前記撮像画像において前記投射画像に対応する領域の位置に基づいて、前記投射画像の色を補正することに用いる2次元座標で表される補正データのうち、前記投射画像の色を補正することに用いる座標の範囲を決定することと、前記範囲に含まれる補正データを用いて前記投射画像の色を補正することと、を含む、(付記1)に記載の画像処理方法である。(付記2)の画像処理方法によれば、撮像画像において投射画像に対応する領域の位置に基づいて、投射画像の色を補正することに用いる2次元座標で表される補正データのうち、投射画像の色を補正することに用いる座標の範囲を決定し、当該範囲に含まれる補正データを用いて投射画像の色を補正することができる。
【0047】
(付記3)
別の好ましい態様の画像処理方法は、前記投射面には、前記複数の特徴点の各々に対応するマーカーが含まれる、(付記1)に記載の画像処理方法である。(付記3)の画像処理方法によれば、マーカーが表示されている期間においてもマーカーを表示していない場合と比較して投射画像の品質を低下させずに、複数の特徴点の各々に対応するマーカーに基づいて投射画像の色又は輝度を補正することができる。
【0048】
(付記4)
更に別の好ましい態様の画像処理方法は、前記投射画像の大きさは、前記光学装置が前記投射面に投射可能な最大の画像の大きさよりも小さく、前記撮像画像を取得することに先立って、前記最大の画像の輪郭と前記投射画像の輪郭との間に前記光学装置から前記マーカーを表すマーカー画像を投射すること、を更に含む、(付記3)の画像処理方法である。(付記4)の画像処理方法によれば、光学装置が前記投射面に投射可能な最大の画像の輪郭と投射画像の輪郭との間に表示されるマーカーの画像に基づいて、投射画像の色又は輝度を補正することができる。
【0049】
(付記5)
更に別の好ましい態様の画像処理方法は、前記投射画像の大きさは、前記画像信号が示す画像の大きさよりも小さく、前記撮像画像を取得することに先立って、前記画像信号が示す大きさで画像を投射した場合の画像の輪郭と前記投射画像の輪郭との間に前記光学装置から前記マーカーを表すマーカー画像を投射すること、を更に含む、(付記3)の画像処理方法である。(付記5)の画像処理方法によれば、画像信号が示す大きさで画像を投射した場合の当該画像の輪郭と投射画像の輪郭との間に表示されるマーカーの画像に基づいて、投射画像の色又は輝度を補正することができる。
【0050】
(付記6)
更に好ましい態様の画像処理方法は、前記投射画像と前記マーカー画像とは重ならない、(付記3)又は(付記4)に記載の画像処理方法である。(付記6)の画像処理方法では、投射画像とマーカー画像とが重ならないため、マーカー画像が表示されている期間においてもマーカー画像を表示していない場合と比較して投射画像の品質を低下させずに、マーカー画像に基づいて投射画像の色又は輝度を補正することができる。
【0051】
(付記7)
更に好ましい態様の画像処理方法は、前記投射面の前記投射画像よりも外側の領域に色補正用のパターンの画像を前記光学装置から投射することを更に含む、(付記1)から(付記6)のうちの何れか一の態様の画像処理方法である。(付記7)の画像処理方法によれば、投射面において投射画像の外側の領域に光学装置から投射される色補正用のパターンの画像から複数の特徴点を抽出し、当該複数の特徴点に基づいて投射画像の色又は輝度を補正することができる。
【0052】
(付記8)
本開示の一態様による画像処理システムは、処理装置を含み、前記処理装置は、投射面を撮像することによって、画像信号に基づいて光学装置から前記投射面に投射される投射画像と、前記投射面において前記投射画像が表示されている領域よりも外側の領域に位置する複数の特徴点と、を含む撮像画像を取得することと、前記撮像画像に基づいて投射画像の色又は輝度を補正することと、を実行する。(付記8)の画像処理システムによれば、(付記1)の画像処理方法と同様に、投射面において投射画像が表示されている領域よりも外側の領域に位置する複数の特徴点に基づいて投射画像の色又は輝度が補正されるので、投射画像が表示される領域に特徴点に対応するマーカーを表示する必要はなく、マーカーが表示されている期間においてもマーカーを表示していない場合と比較して、投射画像の品質は低下しない。
【0053】
(付記9)
本開示の一態様によるプログラムは、コンピューターに、投射面を撮像することによって、画像信号に基づいて光学装置から前記投射面に投射される投射画像と、前記投射面において前記投射画像が表示されている領域よりも外側の領域に位置する複数の特徴点と、を含む撮像画像を取得することと、前記撮像画像に基づいて投射画像の色又は輝度を補正することと、を実行させる。(付記9)のプログラムによれば、(付記1)の画像処理方法と同様に、投射面において投射画像が表示されている領域よりも外側の領域に位置する複数の特徴点に基づいて投射画像の色又は輝度が補正されるので、投射画像が表示される領域に特徴点に対応するマーカーを表示する必要はなく、マーカーが表示されている期間においてもマーカーを表示していない場合と比較して、投射画像の品質は低下しない。
【符号の説明】
【0054】
10…プロジェクター、110…処理装置、110a…初期設定部、110b…投射制御部、110c…補正制御部、120…光学装置、130…カメラ、140…記憶装置、PRA…プログラム、SS…投射面。
図1
図2
図3
図4
図5
図6