(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024058787
(43)【公開日】2024-04-30
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
G02F 1/1345 20060101AFI20240422BHJP
G02F 1/136 20060101ALI20240422BHJP
G09F 9/00 20060101ALI20240422BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20240422BHJP
【FI】
G02F1/1345
G02F1/136
G09F9/00 348
G09F9/30 336
G09F9/30 348A
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022166098
(22)【出願日】2022-10-17
(71)【出願人】
【識別番号】520487808
【氏名又は名称】シャープディスプレイテクノロジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001036
【氏名又は名称】弁理士法人暁合同特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】原 舜弥
(72)【発明者】
【氏名】今井 雅博
(72)【発明者】
【氏名】吉岡 浩一
【テーマコード(参考)】
2H092
2H192
5C094
5G435
【Fターム(参考)】
2H092GA44
2H092GA46
2H092GA48
2H092GA50
2H092GA64
2H092NA15
2H092PA11
2H192FA73
2H192FB22
2H192FB42
2H192FB71
2H192FB73
2H192FB82
2H192GA06
2H192GD42
5C094AA15
5C094BA43
5C094DB02
5G435AA18
5G435BB12
5G435EE47
(57)【要約】 (修正有)
【課題】導電部材の接続信頼性を向上させる。
【解決手段】表示装置は、表示パネルと、フレキシブル基板12と、導電部材13と、を備え、表示パネルは、第1主面を有する第1基板と、第1主面と対向する第2主面と、第3主面と、第1端部と、を有する第2基板21と、第1端部の第2主面にある第1端子と、第3主面にある第1導電膜22と、を有し、フレキシブル基板は、第2主面と対向する第4主面と、第2端部30Aと、を有する第3基板30と、第2端部の第4主面にある第2端子と、第4主面にある第3端子36と、を有し、第4主面上に第2導電膜及び絶縁膜が積層され、第3端子は、基板のうちの第2端部に対して隣接する位置に配され、絶縁膜31は、第2端子と第3端子とに跨がる第1開口部を有し、導電部材は、第1導電膜に接続される第1導電部13Aと、第1開口部を通して第3端子に接続される第2導電部13Bと、を有する。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示パネルと、
前記表示パネルに取り付けられるフレキシブル基板と、
前記表示パネルと前記フレキシブル基板とに跨がって設けられる導電部材と、を備え、
前記表示パネルは、
第1主面を有する第1基板と、
前記第1基板の前記第1主面と対向する第2主面と、前記第2主面とは反対側にある第3主面と、前記第1基板の端面から突き出して配される第1端部と、を有する第2基板と、
前記第2基板の前記第1端部において前記第2主面に設けられる第1端子と、
前記第2基板の前記第3主面に設けられる第1導電膜と、を有し、
前記フレキシブル基板は、
前記第2基板の前記第2主面と対向する第4主面と、前記第2基板の前記第1端部に取り付けられる第2端部と、を有する第3基板と、
前記第3基板の前記第2端部において前記第4主面に設けられ、前記第1端子に接続される第2端子と、
前記第3基板の前記第4主面に設けられ、グランド接続される第3端子と、を有し、
前記第3基板には、前記第4主面上に積層される第2導電膜と、前記第2導電膜上に積層される絶縁膜と、が設けられ、
前記第2端子は、前記第2導電膜の一部からなり、
前記第3端子は、前記第2導電膜のうちの前記第2端子とは別の部分からなり、前記第3基板のうちの前記第2端部に対して隣接する位置に配され、
前記絶縁膜は、前記第2端子と前記第3端子とに跨がる第1開口部を有し、
前記導電部材は、前記第2基板の前記第1端部のうちの前記第3主面側に設けられて前記第1導電膜に接続される第1導電部と、前記第3基板のうちの前記第4主面側に設けられて前記第1開口部を通して前記第3端子に接続される第2導電部と、を有する表示装置。
【請求項2】
前記第2基板の前記第1端部において前記第2主面に設けられる第4端子と、
前記第3基板の前記第2端部において前記第4主面に設けられて前記第4端子に接続される第5端子と、を備え、
前記第5端子は、前記第2導電膜のうちの前記第2端子及び前記第3端子とは別の部分からなり、前記第3端子に対して隣接する位置に配されて前記第3端子に連なり、
前記絶縁膜には、前記第1開口部が前記第5端子にまで形成される請求項1記載の表示装置。
【請求項3】
前記第1端子と前記第2端子との間に介在して前記第1端子と前記第2端子とを接続し、前記第4端子と前記第5端子との間に介在して前記第4端子と前記第5端子とを接続する異方性導電材と、
前記第3基板の前記第4主面に設けられる第6端子と、を備え、
前記第6端子は、前記第2導電膜のうちの前記第2端子、前記第3端子及び前記第5端子とは別の部分からなり、前記第3端子に対して前記第5端子とは反対側に隣接する位置に配されて前記第3端子に連なり、
前記絶縁膜には、前記第1開口部が前記第6端子にまで形成され、
前記第2導電部は、前記第1開口部を通して前記第6端子に接続される請求項2記載の表示装置。
【請求項4】
前記第1端子及び前記第2端子は、前記第1端部及び前記第2端部に沿う第1方向に沿って複数ずつ間隔を空けて配されており、
前記第6端子は、複数の前記第2端子のうちの前記第3端子に最も近い前記第2端子に対して前記第1方向について間隔を空けて配されており、
前記第3基板のうち、前記第1方向について前記第6端子と複数の前記第2端子のうちの前記第3端子に最も近い前記第2端子との間となる位置には、第2開口部が設けられている請求項3記載の表示装置。
【請求項5】
前記第3基板の前記第4主面に設けられて前記第2端子に接続される第1配線と、
前記第3基板の前記第4主面に設けられるアライメントマークと、を備え、
前記アライメントマークは、複数の前記第2端子のうち、前記第6端子に最も近い前記第1配線に接続される前記第2端子から前記第1方向に沿って前記第6端子側に向けて延出する請求項4記載の表示装置。
【請求項6】
前記第3基板の前記第4主面に設けられて前記第2端子に接続される第1配線と、
前記第3基板の前記第4主面に設けられて前記第6端子に接続される第2配線と、を備え、
前記第1端子及び前記第2端子は、前記第1端部及び前記第2端部に沿う第1方向に沿って複数ずつ間隔を空けて配されており、
前記第1配線は、前記第2導電膜のうちの前記第2端子、前記第3端子、前記第5端子及び前記第6端子とは別の部分からなり、前記第1方向に沿って複数が間隔を空けて配されており、
前記第2配線は、前記第2導電膜のうちの前記第2端子、前記第3端子、前記第5端子、前記第6端子及び前記第1配線とは別の部分からなり、複数の前記第1配線のうちの前記第6端子に最も近い前記第1配線に接続される請求項3から請求項5のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項7】
前記第1端子及び前記第2端子は、前記第1端部及び前記第2端部に沿う第1方向に沿って複数ずつ間隔を空けて配されており、
複数の前記第2端子のうちの前記第3端子に最も近い前記第2端子は、グランド接続されるグランド端子、または電位供給源とは非接続のダミー端子とされる請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項8】
前記第1端子及び前記第2端子は、前記第1端部及び前記第2端部に沿う第1方向に沿って複数ずつ間隔を空けて配されており、
複数の前記第2端子のうちの前記第3端子に最も近い前記第2端子は、隣り合う前記第2端子との間に空けられる第1間隔に比べて、前記第3端子との間に空けられる第2間隔の方が大きい請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項9】
前記第1開口部を通して少なくとも前記第2端子を覆い、絶縁材料からなる第1被覆部を備える請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項10】
前記第1開口部を通して少なくとも前記第2導電部を覆う第2被覆部を備える請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項11】
前記第1端子及び前記第2端子は、前記第1端部及び前記第2端部に沿う第1方向に沿って複数ずつ間隔を空けて配されており、
前記第3端子は、複数の前記第2端子のうちの前記第3端子に最も近い前記第2端子に対して前記第1方向について間隔を空けて配されており、
前記第3基板のうち、前記第1方向について前記第3端子と複数の前記第2端子のうちの前記第3端子に最も近い前記第2端子との間となる位置には、第3開口部が設けられている請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項12】
前記第3基板は、前記第2端部とは反対側にある第3端部を有しており、
前記第3開口部は、前記第2端部と前記第3端部との間に位置して配されており、
前記第3端子に直接的または間接的に接続されて前記第3端部に配される第3配線を備える請求項11記載の表示装置。
【請求項13】
前記第2基板の前記第3主面と対向していて光を出射させる出光主面を有する照明装置と、
前記第2基板と前記照明装置との間に介在していて前記第2基板及び前記照明装置の外周端部に沿って延在するフレームと、を備え、
前記フレームのうち、前記導電部材の前記第1導電部と対向する部分には、前記第1導電部を収容する凹部が設けられている請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項14】
前記導電部材は、導電性ペーストからなる請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書が開示する技術は、表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、表示装置の一例として下記特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1には、表示装置の一種として電気光学装置が開示されている。特許文献1に記載の電気光学装置では、素子基板の第2面に重ねて配置された絶縁部材(下側偏光板、散乱板、プリズムシート、プリズムシート、散乱板、導光板)の帯電を防止するにあたって、素子基板の第2面(絶縁基板の裏面側)の全面あるいは略全面に帯電防止用の裏面側導電膜を形成し、かかる裏面側導電膜を、絶縁基板の3辺に沿って裏面側導電膜に貼付された導電テープを介してグランド電位(定電位)に保持する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記した特許文献1に記載の電気光学装置においては、裏面側導電膜に導電テープを貼り付けることで、裏面側導電膜をグランド電位に保持している。しかしながら、裏面側導電膜に対する導電テープの接続信頼性がそれほど高くないため、裏面側導電膜に対する導電テープの貼付面積を大きく確保する必要がある。そうすると、導電テープの配置スペースが広くなるため、電気光学装置の額縁幅が広くなるという問題が生じる。また、導電テープは、フレキシブル基板のグランドパターンに接着されているが、グランドパターンに対する導電テープの接続信頼性もそれほど高くない。このため、グランドパターンに対する導電テープの貼付面積を大きく確保する必要がある。結果として、フレキシブル基板が大型化するという問題が生じる。
【0005】
本明細書に記載の技術は、上記のような事情に基づいて完成されたものであって、導電部材の接続信頼性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本明細書に記載の技術に関わる表示装置は、表示パネルと、前記表示パネルに取り付けられるフレキシブル基板と、前記表示パネルと前記フレキシブル基板とに跨がって設けられる導電部材と、を備え、前記表示パネルは、第1主面を有する第1基板と、前記第1基板の前記第1主面と対向する第2主面と、前記第2主面とは反対側にある第3主面と、前記第1基板の端面から突き出して配される第1端部と、を有する第2基板と、前記第2基板の前記第1端部において前記第2主面に設けられる第1端子と、前記第2基板の前記第3主面に設けられる第1導電膜と、を有し、前記フレキシブル基板は、前記第2基板の前記第2主面と対向する第4主面と、前記第2基板の前記第1端部に取り付けられる第2端部と、を有する第3基板と、前記第3基板の前記第2端部において前記第4主面に設けられ、前記第1端子に接続される第2端子と、前記第3基板の前記第4主面に設けられ、グランド接続される第3端子と、を有し、前記第3基板には、前記第4主面上に積層される第2導電膜と、前記第2導電膜上に積層される絶縁膜と、が設けられ、前記第2端子は、前記第2導電膜の一部からなり、前記第3端子は、前記第2導電膜のうちの前記第2端子とは別の部分からなり、前記第3基板のうちの前記第2端部に対して隣接する位置に配され、前記絶縁膜は、前記第2端子と前記第3端子とに跨がる第1開口部を有し、前記導電部材は、前記第2基板の前記第1端部のうちの前記第3主面側に設けられて前記第1導電膜に接続される第1導電部と、前記第3基板のうちの前記第4主面側に設けられて前記第1開口部を通して前記第3端子に接続される第2導電部と、を有する。
【0007】
(2)また、上記表示装置は、上記(1)に加え、前記第2基板の前記第1端部において前記第2主面に設けられる第4端子と、前記第3基板の前記第2端部において前記第4主面に設けられて前記第4端子に接続される第5端子と、を備え、前記第5端子は、前記第2導電膜のうちの前記第2端子及び前記第3端子とは別の部分からなり、前記第3端子に対して隣接する位置に配されて前記第3端子に連なり、前記絶縁膜には、前記第1開口部が前記第5端子にまで形成されてもよい。
【0008】
(3)また、上記表示装置は、上記(2)に加え、前記第1端子と前記第2端子との間に介在して前記第1端子と前記第2端子とを接続し、前記第4端子と前記第5端子との間に介在して前記第4端子と前記第5端子とを接続する異方性導電材と、前記第3基板の前記第4主面に設けられる第6端子と、を備え、前記第6端子は、前記第2導電膜のうちの前記第2端子、前記第3端子及び前記第5端子とは別の部分からなり、前記第3端子に対して前記第5端子とは反対側に隣接する位置に配されて前記第3端子に連なり、前記絶縁膜には、前記第1開口部が前記第6端子にまで形成され、前記第2導電部は、前記第1開口部を通して前記第6端子に接続されてもよい。
【0009】
(4)また、上記表示装置は、上記(3)に加え、前記第1端子及び前記第2端子は、前記第1端部及び前記第2端部に沿う第1方向に沿って複数ずつ間隔を空けて配されており、前記第6端子は、複数の前記第2端子のうちの前記第3端子に最も近い前記第2端子に対して前記第1方向について間隔を空けて配されており、前記第3基板のうち、前記第1方向について前記第6端子と複数の前記第2端子のうちの前記第3端子に最も近い前記第2端子との間となる位置には、第2開口部が設けられてもよい。
【0010】
(5)また、上記表示装置は、上記(4)に加え、前記第3基板の前記第4主面に設けられて前記第2端子に接続される第1配線と、前記第3基板の前記第4主面に設けられるアライメントマークと、を備え、前記アライメントマークは、複数の前記第2端子のうち、前記第6端子に最も近い前記第1配線に接続される前記第2端子から前記第1方向に沿って前記第6端子側に向けて延出する。
【0011】
(6)また、上記表示装置は、上記(3)から上記(5)のいずれかに加え、前記第3基板の前記第4主面に設けられて前記第2端子に接続される第1配線と、前記第3基板の前記第4主面に設けられて前記第6端子に接続される第2配線と、を備え、前記第1端子及び前記第2端子は、前記第1端部及び前記第2端部に沿う第1方向に沿って複数ずつ間隔を空けて配されており、前記第1配線は、前記第2導電膜のうちの前記第2端子、前記第3端子、前記第5端子及び前記第6端子とは別の部分からなり、前記第1方向に沿って複数が間隔を空けて配されており、前記第2配線は、前記第2導電膜のうちの前記第2端子、前記第3端子、前記第5端子、前記第6端子及び前記第1配線とは別の部分からなり、複数の前記第1配線のうちの前記第6端子に最も近い前記第1配線に接続されてもよい。
【0012】
(7)また、上記表示装置は、上記(1)から上記(6)のいずれかに加え、前記第1端子及び前記第2端子は、前記第1端部及び前記第2端部に沿う第1方向に沿って複数ずつ間隔を空けて配されており、複数の前記第2端子のうちの前記第3端子に最も近い前記第2端子は、グランド接続されるグランド端子、または電位供給源とは非接続のダミー端子とされてもよい。
【0013】
(8)また、上記表示装置は、上記(1)から上記(7)のいずれかに加え、前記第1端子及び前記第2端子は、前記第1端部及び前記第2端部に沿う第1方向に沿って複数ずつ間隔を空けて配されており、複数の前記第2端子のうちの前記第3端子に最も近い前記第2端子は、隣り合う前記第2端子との間に空けられる第1間隔に比べて、前記第3端子との間に空けられる第2間隔の方が大きくてもよい。
【0014】
(9)また、上記表示装置は、上記(1)から上記(8)のいずれかに加え、前記第1開口部を通して少なくとも前記第2端子を覆い、絶縁材料からなる第1被覆部を備えてもよい。
【0015】
(10)また、上記表示装置は、上記(1)から上記(9)のいずれかに加え、前記第1開口部を通して少なくとも前記第2導電部を覆う第2被覆部を備えてもよい。
【0016】
(11)また、上記表示装置は、上記(1)から上記(10)のいずれかに加え、前記第1端子及び前記第2端子は、前記第1端部及び前記第2端部に沿う第1方向に沿って複数ずつ間隔を空けて配されており、前記第3端子は、複数の前記第2端子のうちの前記第3端子に最も近い前記第2端子に対して前記第1方向について間隔を空けて配されており、前記第3基板のうち、前記第1方向について前記第3端子と複数の前記第2端子のうちの前記第3端子に最も近い前記第2端子との間となる位置には、第3開口部が設けられてもよい。
【0017】
(12)また、上記表示装置は、上記(11)に加え、前記第3基板は、前記第2端部とは反対側にある第3端部を有しており、前記第3開口部は、前記第2端部と前記第3端部との間に位置して配されており、前記第3端子に直接的または間接的に接続されて前記第3端部に配される第3配線を備えてもよい。
【0018】
(13)また、上記表示装置は、上記(1)から上記(12)のいずれかに加え、前記第2基板の前記第3主面と対向していて光を出射させる出光主面を有する照明装置と、前記第2基板と前記照明装置との間に介在していて前記第2基板及び前記照明装置の外周端部に沿って延在するフレームと、を備え、前記フレームのうち、前記導電部材の前記第1導電部と対向する部分には、前記第1導電部を収容する凹部が設けられてもよい。
【0019】
(14)また、上記表示装置は、上記(1)から上記(13)のいずれかに加え、前記導電部材は、導電性ペーストからなってもよい。
【発明の効果】
【0020】
本明細書に記載の技術によれば、導電部材の接続信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】実施形態1に係る液晶表示装置を構成する液晶パネル及びフレキシブル基板の平面図
【
図2】実施形態1に係る液晶パネル及びフレキシブル基板の断面図
【
図4】実施形態1に係る液晶パネル及びフレキシブル基板の底面図
【
図6】実施形態1に係る液晶パネル及びフレキシブル基板の
図4のvi-vi線断面図
【
図7】実施形態1に係る液晶パネル及びフレキシブル基板の
図4のvii-vii線断面図
【
図8】実施形態2に係る液晶パネル及びフレキシブル基板の底面図
【
図9】実施形態3に係る液晶パネル及びフレキシブル基板の底面図
【
図10】実施形態3に係る液晶パネル及びフレキシブル基板の
図9のx-x線断面図
【
図11】実施形態4に係る液晶パネル及びフレキシブル基板の底面図
【
図12】実施形態4に係る液晶パネル及びフレキシブル基板の
図11のxii-xii線断面図
【
図13】実施形態5に係る液晶パネル及びフレキシブル基板の底面図
【
図14】実施形態6に係る液晶パネル及びフレキシブル基板の底面図
【
図15】実施形態7に係る液晶パネル及びフレキシブル基板の底面図
【
図16】実施形態7に係る液晶パネル、バックライト装置及びフレームの
図17のxvi-xvi線断面図
【
図18】実施形態7に係る液晶パネル、フレキシブル基板、バックライト装置及びフレームの
図17のxviii-xviii線断面図
【
図19】実施形態8に係る液晶パネル及びフレキシブル基板の底面図
【
図20】実施形態9に係る液晶パネル及びフレキシブル基板の底面図
【発明を実施するための形態】
【0022】
<実施形態1>
実施形態1を
図1から
図7によって説明する。本実施形態では、液晶表示装置10を例示する。なお、各図面の一部にはX軸、Y軸及びZ軸を示しており、各軸方向が各図面で示した方向となるように描かれている。また、
図2,
図6及び
図7の上側を表側とし、同図下側を裏側とする。
【0023】
液晶表示装置10は、
図1に示すように、横長の方形状をなしていて画像を表示可能な液晶パネル(表示パネル)11と、液晶パネル11に取り付けられるフレキシブル基板12と、を備える。液晶表示装置10は、
図2に示すように、液晶パネル11とフレキシブル基板12とに跨がって設けられる導電部材13を備える。また、液晶表示装置10は、液晶パネル11に対して表示に利用するための光を照射する外部光源であるバックライト装置(照明装置)を備える。
【0024】
先に、液晶パネル11に関して詳しく説明する。液晶パネル11は、
図1に示すように、平面に視て横長の方形状とされる。液晶パネル11は、主面の長辺方向がX軸方向と一致し、主面の短辺方向がY軸方向と一致し、厚さ方向(主面の法線方向)がZ軸方向と一致する。液晶パネル11は、画面の中央側部分が、画像が表示される表示領域AAとされる。液晶パネル11の画面における表示領域AAを取り囲む額縁状の外周側部分が、画像が表示されない非表示領域NAAとされる。バックライト装置は、液晶パネル11に対して裏側(背面側)に配置され、白色の光(白色光)を発する光源(例えばLEDなど)や光源からの光に光学作用を付与することで面状の光に変換する光学部材などを有する。
【0025】
液晶パネル11は、
図2に示すように、液晶パネル11は、一対のほぼ透明な(透光性を有する)ガラス製の基板20,21間に、電界印加に伴って光学特性が変化する物質である液晶分子を含む液晶層を挟持した構成とされる。一対の基板20,21のうち表側(正面側)が対向基板(第1基板)20とされ、裏側(背面側)がアレイ基板(第2基板)21とされる。対向基板20及びアレイ基板21は、いずれもガラス基板の内面側に各種の膜が積層形成されてなる。対向基板20における表裏一対の主面のうち、裏側の主面が第1主面20Sである。アレイ基板21における表裏一対の主面のうち、表側の主面が第1主面20Sと対向する第2主面21S1であり、裏側の主面が第2主面21S1とは反対側の第3主面21S2である。アレイ基板21の第3主面21S2には、透明電極膜(第1導電膜)22が設けられている。透明電極膜22は、第3主面21S2のほぼ全域にわたってベタ状に設けられている。透明電極膜22は、透明電極材料(例えばITO(Indium Tin Oxide)やIZO(Indium Zinc Oxide)等)からなる。対向基板20の表側の主面上には、第1偏光板23が貼り付けられている。アレイ基板21の透明電極膜22上には、第2偏光板24が貼り付けられている。
【0026】
アレイ基板21の外周端部は、
図1に示すように、一対の長辺側端部及び一対の短辺側端部を含む。このうちの一方の長辺側端部は、対向基板20の端面20AからY軸方向に沿って側方に突き出す第1端部21Aである。第1端部21Aは、X軸方向(第1方向)に沿って延在する。第1端部21Aは、第2主面21S1が対向基板20により覆われずに露出する。第1端部21Aは、全域が非表示領域NAAであり、フレキシブル基板12及びドライバ(信号供給部)14が実装されている。ドライバ14は、内部に駆動回路を有するLSIチップからなる。ドライバ14は、フレキシブル基板12によって供給される各種信号を処理する。ドライバ14は、平面形状が横長の方形状とされる。ドライバ14は、第1端部21Aに対してCOG(Chip On Glass)実装されている。
【0027】
アレイ基板21の第1端部21Aには、
図3に示すように、少なくとも第1端子25が設けられている。第1端子25は、第1端部21Aの延在方向であるX軸方向(第1方向)に間隔を空けて複数が並んで配されている。第1端子25には、フレキシブル基板12の一部(第2端部30A)が取り付けられるとともに、フレキシブル基板12によって各種信号が供給されるようになっている。第1端子25は、アレイ基板21の表示領域AAに備わる配線や電極を構成する金属膜や透明電極膜を用いて第1端部21Aに設けられている。第1端子25は、アレイ基板21に設けられた引き出し配線26に接続されている。引き出し配線26は、例えば第1端部21Aのうちのドライバ14の実装領域に配される端子等に接続される。
【0028】
フレキシブル基板12は、
図1及び
図4に示すように、絶縁性及び可撓性を有する基板(第3基板)30を備える。基板30は、合成樹脂材料(例えばポリイミド系樹脂等)からなるフィルムからなる。基板30は、平面形状が横長の略方形状とされる。基板30の外周端部は、一対の長辺側端部及び一対の短辺側端部を含む。このうちの一方の長辺側端部は、アレイ基板21の第1端部21Aに対して取り付けられる部分である第2端部30Aとされる。第2端部30Aは、基板30のうちのアレイ基板21の第1端部21Aに対して重畳する部分である。基板30のうち、第2端部30Aとは反対側の長辺側端部が、第3端部30Bとされる。基板30は、第3端部30Bが、バックライト装置の裏側に至るよう折り返されるようになっている。なお、本実施形態では、基板30が折り返されていない状態、つまり展開状態のフレキシブル基板12を図示している。第3端部30Bは、基板30の他の部分(第2端部30Aを含む)に対してX軸方向に沿って延出しており、この延出部分がコネクタ部30Cとされる。コネクタ部30Cは、バックライト装置の裏側に配される信号供給基板等に接続され、各種信号の供給を受けることができる。
【0029】
本実施形態に係るフレキシブル基板12は、
図5及び
図6に示すように、基板30の一対の主面30S1,30S2のそれぞれに端子や配線等が設けられる両面タイプとなっている。基板30における表裏一対の主面のうち、裏側の主面がアレイ基板21の第2主面21S1と対向する第4主面30S1であり、表側の主面が第4主面30S1とは反対側の第5主面30S2である。基板30の第4主面30S1上には、端子や配線等を構成する第1金属膜(第2導電膜)が積層され、第1金属膜上には、第1絶縁膜(第1カバーレイ)31が積層されている。基板30の第5主面30S2上には、端子や配線等を構成する第2金属膜が積層され、第2金属膜上には、第2絶縁膜(第2カバーレイ)32が積層されている。
【0030】
基板30の第2端部30Aには、
図5及び
図6に示すように、少なくとも第2端子33が設けられている。第2端子33は、第1金属膜の一部により構成される。第2端子33は、第1絶縁膜31により覆われることがなく、外部に露出している。第2端子33は、第2端部30AよりもY軸方向について広い範囲に形成されている。第2端子33は、第2端部30Aの延在方向であるX軸方向(第1方向)に間隔を空けて複数が並んで配されている。また、第2端子33は、基板30の第4主面30S1に設けられた第1配線34に接続されている。第1配線34は、第1金属膜のうちの第2端子33とは別の部分により構成される。第1配線34は、第1絶縁膜31により覆われている。第1配線34は、基板30の第4主面30S1に沿って配索され、第2端子33とは反対側の端部がコネクタ部30Cに至る。コネクタ部30Cには、第1配線34のうちの第2端子33とは反対側の端部に接続される端子が設けられている。
【0031】
第2端子33は、
図5及び
図6に示すように、第2端部30Aがアレイ基板21の第1端部21Aに取り付けられると、第1端子25に対して接続される。互いに対向する第1端子25と第2端子33との間には、両者を電気的に接続し、且つ機械的に固定するための異方性導電材35が介在している。異方性導電材35は、複数ずつの第1端子25及び第2端子33の並び方向であるX軸方向に沿って延在する帯状をなしている。異方性導電材35は、ACF(Anisotropic Conductive Film)と呼ばれる。異方性導電材35は、熱硬化性樹脂材料からなるバインダに、多数の導電性粒子を分散配合してなる。液晶パネル11に対してフレキシブル基板12を取り付ける際には、異方性導電材35をアレイ基板21の第1端部21Aにおける第2主面21S1側(例えば第1端子25上)に塗布する。その後、フレキシブル基板12の基板30の第2端部30Aにおける第4主面30S1を、第1端部21Aにおける第2主面21S1と異方性導電材35を介して対向させ、その状態で熱圧着する。すると、アレイ基板21側の第1端子25と、フレキシブル基板12側の第2端子25と、が導電性粒子を介して導通されるとともに、硬化したバインダによってフレキシブル基板12がアレイ基板21に対して機械的に固定される。
【0032】
フレキシブル基板12の基板30の第4主面30S1には、
図4及び
図5に示すように、グランド接続される第3端子36が設けられている。第3端子36には、基板30に設けられたグランド配線が間接的に接続されており、グランド配線によってグランド電位が供給されるようになっている。第3端子36は、第1金属膜のうちの第2端子33及び第1配線34とは別の部分からなる。第3端子36は、基板30のうちの第2端部30Aに対して隣接する位置に配されている。詳しくは、第3端子36は、基板30の第4主面30S1において、第2端部30Aに対してY軸方向(第4主面30S1に沿い第1方向と直交する方向である第2方向)について第3端部30B側に隣接する位置に配されている。従って、フレキシブル基板12の基板30がアレイ基板21に取り付けられた状態では、
図4に示すように、第3端子36がアレイ基板21の第1端部21Aにより覆われずに露出した状態となる。第3端子36は、基板30の第4主面30S1において、複数の第2端子33が配される領域に対してX軸方向について異なる領域に配されている。具体的には、第3端子36は、基板30の第4主面30S1のうち、X軸方向についてコネクタ部30Cとは反対側の端寄りに位置して配されている。第3端子36は、基板30の第4主面30S1においてX軸方向(第1方向)に間隔を空けて複数が並んで配されている。複数の第3端子36における配列間隔は、複数の第2端子33における配列間隔とほぼ同じとされる。第3端子36の設置数は、第2端子33の設置数よりも少ない。
【0033】
そして、基板30に設けられた第1絶縁膜31は、
図4及び
図5に示すように、第2端子33と第3端子36とに跨がる第1開口部31Aを有する。第1開口部31Aは、X軸方向に沿って延在し、X軸方向について基板30の全長にわたる範囲に形成されている。第1開口部31Aは、基板30のうちの第2端部30Aの全域にわたる範囲に加え、複数の第3端子36が配される領域の全域にわたる範囲に形成されている。このような第1開口部31Aによって基板30の第4主面30S1に設けられた複数ずつの第2端子33及び第3端子36は、全てが外部に露出した状態とされる。
【0034】
フレキシブル基板12の基板30のうちの第3端子36が配された領域には、
図4及び
図7に示すように、導電部材13の一部が設けられている。導電部材13に関して詳しく説明する。導電部材13は、液晶パネル11及びフレキシブル基板12に対して裏側に設けられている。導電部材13は、フレキシブル基板12の基板30のうち、X軸方向についてコネクタ部30Cとは反対側の端寄りに位置して配されている。導電部材13は、液晶パネル11のアレイ基板21と、フレキシブル基板12の基板30と、に跨がって形成され、アレイ基板21の第3主面21S2側に配される第1導電部13Aと、基板30の第4主面30S1側に配される第2導電部13Bと、を有する。第1導電部13Aは、アレイ基板21の第3主面21S2側において透明電極膜22上に積層されて、透明電極膜22に接続される。第1導電部13Aは、透明電極膜22のうち、少なくとも第1端部21Aと重畳する部分、つまり第3端子36に対してY軸方向について隣接する部分に対して接続される。第2導電部13Bは、基板30の第4主面30S1側において第1開口部31Aを通して第3端子36に接続される。導電部材13は、銀ペースト等の導電ペーストからなる。導電ペーストは、バインダと、バインダに分散配合される導電性粒子と、を含む。バインダとしては、例えばエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂材料等が用いられる。導電性粒子としては、例えば銀粒子等の金属粒子等が用いられる。導電部材13は、形成時における形状自由度が高くなっている。従って、導電部材13は、接続対象物である透明電極膜22と第3端子36との間に存在するアレイ基板21の厚み分の段差を容易に超えることができ、接続信頼性が優れたものとなっている。
【0035】
液晶表示装置10の製造手順を簡単に説明すると、
図4及び
図7に示すように、液晶パネル11に対してフレキシブル基板12が取り付けられる。すると、アレイ基板21の第1端部21Aにおいて第2主面21S1にある第1端子25と、基板30の第2端部30Aにおいて第4主面30S1にある第2端子33と、が、第1絶縁膜31の第1開口部31Aを通して接続される。その後に、液晶パネル11のアレイ基板21とフレキシブル基板12の基板30とに跨がるよう、裏側から液体状態の導電部材13が塗布され、硬化させられる。すると、第1導電部13Aがアレイ基板21の第1端部21Aにおいて第2主面21S1にある透明電極膜22に接続されるとともに、第2導電部13Bが基板30の第4主面30S1にある第3端子36に第1絶縁膜31の第1開口部31Aを通して接続される。これにより、グランド接続された第3端子36から導電部材13を介して透明電極膜22にグランド電位が供給される。例えば、バックライト装置に備わる光源が駆動されるのに伴って生じるノイズが液晶パネル11に向けて放射された場合でも、グランド電位とされる透明電極膜22によって液晶パネル11をノイズからシールドすることができる。
【0036】
ここで、フレキシブル基板12を液晶パネル11に取り付ける際に、第1絶縁膜31上にアレイ基板21が乗り上げるのを避けるため、
図4及び
図7に示すように、第1開口部31Aにはマージンが設定される。具体的には、アレイ基板21の第1端部21Aに対する基板30の第2端部30AのY軸方向についての位置関係には、多少のずれが生じ得る。想定される最大限に位置ずれが生じた場合でも、第1絶縁膜31上にアレイ基板21の第1端部21Aが乗り上げることが無いよう、第1開口部31AのY軸方向についての形成範囲には、所定のマージンが設定されている。
図4には、第1開口部31Aのマージン部分31AMが矢線の範囲により示されている。この第1開口部31Aのマージン部分31AMは、基板30のうちの第2端部30Aに対してY軸方向について第3端部30B側に隣接する配置となる。従って、第3端子36は、第1開口部31Aのマージン部分31AMを利用して配置されている、と言える。このように、第3端子36が、第1開口部31Aのマージン部分31AMを利用して基板30のうちの第2端部30Aに対して第3端部30B側に隣接する位置に配されることで、導電部材13の第2導電部13Bが第3端子36に対して良好に接続される。これにより、導電部材13の接続信頼性を向上させることができ、透明電極膜22によるシールド効果が得られる確実性が高いものとなる。導電部材13の接続信頼性が向上すれば、導電部材13の形成範囲を小さくすることが可能となるので、液晶パネル11の狭額縁化を図る上で好適となり、フレキシブル基板12の小型化を図る上でも好適となる。なお、フレキシブル基板12が液晶パネル11に対して位置ずれすることなく正常に取り付けられた状態では、複数の第2端子33のうちの第2端部30Aに配された部分は、アレイ基板21の第1端部21Aによって覆われ、外部に露出することがない。一方、複数の第2端子33のうちの第2端部30Aに対して第3端部30B寄りに配された部分は、アレイ基板21の第1端部21Aによって覆われず、外部に露出した状態となる。
【0037】
アレイ基板21の第1端部21Aにおける第2主面21S1には、
図3に示すように、第4端子27が設けられている。第4端子27は、X軸方向に間隔を空けて複数が並んで配されている。複数の第4端子27は、アレイ基板21の第1端部21Aにおける第2主面21S1において、複数の第1端子25が配される領域に対してX軸方向について異なる領域に配されている。これに対し、基板30の第2端部30Aにおける第4主面30S1には、
図5に示すように、第5端子37が設けられている。第5端子37は、基板30に備わる第1金属膜のうちの第2端子33、第1配線34及び第3端子36とは別の部分からなる。第5端子37は、X軸方向に間隔を空けて複数が並んで配されている。複数の第5端子37の配列間隔は、複数の第2端子33の配列間隔とほぼ同じとされる。また、第5端子37の幅寸法は、第2端子33の幅寸法とほぼ同じとされる。複数の第5端子37は、
図6に示すように、複数の第4端子27と対向する位置に配され、複数の第4端子27に対して異方性導電材35を介して接続されている。なお、異方性導電材35は、基板30の第2端部30AにおけるX軸方向についてほぼ全長にわたって設けられ、全ての第1端子25、第2端子33、第4端子27及び第5端子37を横切る範囲に配されている。フレキシブル基板12が液晶パネル11に取り付けられた状態では、複数の第5端子37は、アレイ基板21の第1端部21Aによって覆われ、外部に露出することがない。第5端子37は、第3端子36に対してY軸方向について隣接する位置に配され、隣接する第3端子36に連ねられている。互いに連なる第3端子36及び第5端子37は、X軸方向についての寸法がほぼ同じとされ、Y軸方向に沿って延在する長い帯状をなす。互いに連なる第3端子36及び第5端子37におけるY軸方向についての寸法は、第2端子33におけるY軸方向についての寸法よりも大きい。第5端子37の設置数は、第3端子の設置数と同じとされる。
【0038】
第1絶縁膜31には、
図5に示すように、第1開口部31Aが、第2端子33及び第3端子36の形成範囲に加えて、第5端子37の形成範囲にまで拡張して形成されている。このような構成によれば、フレキシブル基板12が液晶パネル11に取り付けられると、
図6及び
図7に示すように、複数の第4端子27と複数の第5端子37とが、異方性導電材35を介し、第1絶縁膜31の第1開口部31Aを通して接続される。従って、第1端部21Aに取り付けられる第2端部30Aにおいて、第3端子36に連なる第5端子37に対する第4端子27の接続構造が、第2端子33に対する第1端子25の接続構造と同等である、と言える。このようにすれば、アレイ基板21に対する基板30の取付状態が安定化される。これにより、第2端部30Aに隣接する配置の第3端子36と導電部材13の第2導電部13Bとの接続信頼性がより優れたものとなる。
【0039】
フレキシブル基板12の基板30の第4主面30S1には、
図5に示すように、第6端子38が設けられている。第6端子38は、第1金属膜のうちの第2端子33、第1配線34、第3端子36及び第5端子37とは別の部分からなる。第6端子38は、第3端子36に対してY軸方向について第5端子37とは反対側に隣接する位置に配される。第6端子38は、第3端子36のうちのY軸方向について第5端子37とは反対側の端部に連ねられている。第6端子38は、平面に視て方形状をなしており、X軸方向についての寸法が、複数の第3端子36におけるX軸方向についての形成範囲よりも大きい。具体的には、第6端子38の平面形状を正方形とすることが可能であり、その場合の1辺の寸法は例えば2mm程度とされる。第6端子38は、複数の第3端子36の全てに対して連ねられている。第6端子38には、グランド配線が接続されている。複数の第3端子36には、第6端子38を介してグランド電位が供給されている。
【0040】
第1絶縁膜31には、
図5に示すように、第1開口部31Aが、複数ずつの第2端子33、第3端子36及び第5端子37の形成範囲に加えて、第6端子38の形成範囲にまで拡張して形成されている。具体的には、第1開口部31Aは、X軸方向に沿って延在し、基板30のうちのコネクタ部30Cを除いた部分の全長に至る第1開口領域31A1と、第1部よりもY軸方向についての形成範囲が広い第2開口領域31A2と、を含む。第1開口領域31A1は、複数ずつの第2端子33及び第5端子37の全域と、複数の第3端子36の大部分と、を外部に露出させる。第2開口領域31A2は、複数の第3端子36の一部と、第6端子38の大部分と、を外部に露出させる。なお、第6端子38のうちの外周端部のうちの第3端子36に連なる端部を除く3辺の端部は、第1絶縁膜31により覆われている。アレイ基板21及び基板30に対して裏側から導電部材13が塗布されると、
図4及び
図7に示すように、第2導電部13Bが、基板30の第4主面30S1側において第1開口部31Aを通して第3端子36に加えて第6端子38にも接続される。特に、異方性導電材35を設置する際に、異方性導電材35がY軸方向について第3端子36側にはみ出した場合には、第3端子36が異方性導電材35によって覆われるため、導電部材13の第2導電部13Bが第3端子36に対して接続されなくなるおそれがある。そのような場合でも、第3端子36に対して第5端子37とは反対側に隣接する位置に配される第6端子38には、第1絶縁膜31の第1開口部31Aを通して第2導電部13Bが接続されるから、第3端子36と透明電極膜22との導通を確保することができる。また、液晶パネル11に対してフレキシブル基板12が取り付けられる際に、アレイ基板21の第1端部21Aに対して基板30の第2端部30Aが、Y軸方向について想定される最大限に位置ずれした場合には、第3端子36の大部分が第1端部21Aによって覆われる可能性がある。そのような場合でも、第6端子38は、第1端部21Aによって覆われることがない。従って、第2導電部13Bが第6端子38に対して接続されることで、十分に高い接続信頼性を得ることができる。
【0041】
X軸方向に沿って並ぶ複数の第2端子33のうちの第3端子36に最も近い第2端子33αは、
図5に示すように、グランド端子、またはダミー端子とされる。なお、以下では複数の第2端子33を区別する場合には、第3端子36に最も近い第2端子33の符号に添え字αを付し、区別せずに総称する場合には、符号に添え字を付さないものとする。第3端子36に最も近い第2端子33αが、グランド端子とされる場合には、グランド端子にはグランド配線が接続され、グランの電位が供給される。第3端子36に最も近い第2端子33αが、ダミー端子とされる場合には、ダミー端子にはいずれの電位供給源も非接続とされ、電気的に孤立している。アレイ基板21及び基板30に対して裏側から導電部材13を塗布する際には、第2導電部13Bの形成範囲が想定よりも広くなる場合がある(
図4を参照)。その場合には、第2導電部13Bによって第3端子36と複数の第2端子33のうちの第3端子36に最も近い第2端子33αとが短絡される可能性がある。その場合であっても、複数の第2端子33のうちの第3端子36に最も近い第2端子33αは、グランド端子またはダミー端子とされているから、第3端子36と短絡しても、電気的な不具合が生じるのを避けることができる。
【0042】
以上説明したように本実施形態の液晶表示装置(表示装置)10は、液晶パネル(表示パネル)11と、液晶パネル11に取り付けられるフレキシブル基板12と、液晶パネル11とフレキシブル基板12とに跨がって設けられる導電部材13と、を備え、液晶パネル11は、第1主面20Sを有する対向基板(第1基板)20と、対向基板20の第1主面20Sと対向する第2主面21S1と、第2主面21S1とは反対側にある第3主面21S2と、対向基板20の端面20Aから突き出して配される第1端部21Aと、を有するアレイ基板(第2基板)21と、アレイ基板21の第1端部21Aにおいて第2主面21S1に設けられる第1端子25と、アレイ基板21の第3主面21S2に設けられる透明電極膜(第1導電膜)22と、を有し、フレキシブル基板12は、アレイ基板21の第2主面21S1と対向する第4主面30S1と、アレイ基板21の第1端部21Aに取り付けられる第2端部30Aと、を有する基板(第3基板)30と、基板30の第2端部30Aにおいて第4主面30S1に設けられ、第1端子25に接続される第2端子33と、基板30の第4主面30S1に設けられ、グランド接続される第3端子36と、を有し、基板30には、第4主面30S1上に積層される第1金属膜(第2導電膜)と、第1金属膜上に積層される第1絶縁膜(絶縁膜)31と、が設けられ、第2端子33は、第1金属膜の一部からなり、第3端子36は、第1金属膜のうちの第2端子33とは別の部分からなり、基板30のうちの第2端部30Aに対して隣接する位置に配され、第1絶縁膜31は、第2端子33と第3端子36とに跨がる第1開口部31Aを有し、導電部材13は、アレイ基板21の第1端部21Aのうちの第3主面21S2側に設けられて透明電極膜22に接続される第1導電部13Aと、基板30のうちの第4主面30S1側に設けられて第1開口部31Aを通して第3端子36に接続される第2導電部13Bと、を有する。
【0043】
フレキシブル基板12が液晶パネル11に取り付けられる。すると、アレイ基板21の第1端部21Aにおいて第2主面21S1にある第1端子25と、基板30の第2端部30Aにおいて第4主面30S1にある第2端子33と、が、第1絶縁膜31の第1開口部31Aを通して接続される。導電部材13が液晶パネル11のアレイ基板21とフレキシブル基板12の基板30とに跨がって設けられる。すると、第1導電部13Aがアレイ基板21の第1端部21Aにおいて第2主面21S1にある透明電極膜22に接続されるとともに、第2導電部13Bが基板30の第4主面30S1にある第3端子36に第1絶縁膜31の第1開口部31Aを通して接続される。これにより、透明電極膜22には、グランド電位が第3端子36から導電部材13を介して供給される。グランド電位とされる透明電極膜22によって液晶パネル11をシールドすることができる。
【0044】
第2端子33及び第3端子36を構成する第1金属膜上に積層される第1絶縁膜31は、基板30の第2端部30Aに配される第2端子33と、基板30のうちの第2端部30Aに対して隣接する位置に配される第3端子36と、に跨がる第1開口部31Aが設けられている。ここで、フレキシブル基板12を液晶パネル11に取り付ける際に、第1絶縁膜31上にアレイ基板21が乗り上げるのを避けるため、第1開口部31Aにはマージンが設定される。この第1開口部31Aのマージン部分は、基板30のうちの第2端部30Aに対して隣接する配置となる。従って、第1開口部31Aのマージン部分を利用して第3端子36が配置されることになる。第3端子36が、第1開口部31Aのマージン部分を利用して基板30のうちの第2端部30Aに対して隣接する位置に配されることで、導電部材13の第2導電部13Bが第3端子36に対して良好に接続される。これにより、導電部材13の接続信頼性を向上させることができ、透明電極膜22によるシールド効果が得られる確実性が高いものとなる。導電部材13の接続信頼性が向上すれば、導電部材13の形成範囲を小さくすることが可能となるので、液晶パネル11の額縁幅を小さくする上で好適となり、フレキシブル基板12の小型化を図る上で好適となる。
【0045】
また、アレイ基板21の第1端部21Aにおいて第2主面21S1に設けられる第4端子27と、基板30の第2端部30Aにおいて第4主面30S1に設けられて第4端子27に接続される第5端子37と、を備え、第5端子37は、第1金属膜のうちの第2端子33及び第3端子36とは別の部分からなり、第3端子36に対して隣接する位置に配されて第3端子36に連なり、第1絶縁膜31には、第1開口部31Aが第5端子37にまで形成される。アレイ基板21の第1端部21Aにおいて第2主面21S1にある第4端子27と、基板30の第2端部30Aにおいて第4主面30S1にある第5端子37と、が、第1絶縁膜31の第1開口部31Aを通して接続される。このように、第1端部21Aに取り付けられる第2端部30Aにおいて、第3端子36に連なる第5端子37に対する第4端子27の接続構造が、第2端子33に対する第1端子25の接続構造と同等となる。これにより、第2端部30Aに隣接する配置の第3端子36と導電部材13の第2導電部13Bとの接続信頼性がより優れたものとなる。
【0046】
また、第1端子25と第2端子33との間に介在して第1端子25と第2端子33とを接続し、第4端子27と第5端子37との間に介在して第4端子27と第5端子37とを接続する異方性導電材35と、基板30の第4主面30S1に設けられる第6端子38と、を備え、第6端子38は、第1金属膜のうちの第2端子33、第3端子36及び第5端子37とは別の部分からなり、第3端子36に対して第5端子37とは反対側に隣接する位置に配されて第3端子36に連なり、第1絶縁膜31には、第1開口部31Aが第6端子38にまで形成され、第2導電部13Bは、第1開口部31Aを通して第6端子38に接続される。第1端子25と第2端子33とが異方性導電材35を介して接続され、第4端子27と第5端子37とが異方性導電材35を介して接続される。異方性導電材35を設置する際に、異方性導電材35が第3端子36側にはみ出した場合には、第2導電部13Bが第3端子36に対して接続されなくなるおそれがある。その点、第3端子36に対して第5端子37とは反対側に隣接する位置に配される第6端子38には、第1絶縁膜31の第1開口部31Aを通して第2導電部13Bが接続されるから、第3端子36が異方性導電材35により覆われた場合でも、第3端子36と透明電極膜22との導通を確保することができる。
【0047】
また、第1端子25及び第2端子33は、第1端部21A及び第2端部30Aに沿う第1方向に沿って複数ずつ間隔を空けて配されており、複数の第2端子33のうちの第3端子36に最も近い第2端子33αは、グランド接続されるグランド端子、または電位供給源とは非接続のダミー端子とされる。導電部材13を設ける際、第2導電部13Bの形成範囲が想定よりも広くなる場合には、第2導電部13Bによって第3端子36と複数の第2端子33のうちの第3端子36に最も近い第2端子33αとが短絡される可能性がある。その場合であっても、複数の第2端子33のうちの第3端子36に最も近い第2端子33αは、グランド端子またはダミー端子とされているから、第3端子36と短絡しても、電気的な不具合が生じるのを避けることができる。
【0048】
また、導電部材13は、導電性ペーストからなる。透明電極膜22に対する第1導電部13Aの接続信頼性がより向上するとともに、第3端子36に対する第2導電部13Bの接続信頼性がより向上する。
【0049】
<実施形態2>
実施形態2を
図8によって説明する。この実施形態2では、第2端子133と第3端子136との位置関係を変更した場合を示す。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
【0050】
本実施形態に係る複数の第2端子133のうちの第3端子136に最も近い第2端子133αと第3端子136との間の間隔は、
図8に示すように、実施形態1(
図4を参照)に比べると、大きい。詳しくは、互いに隣り合う2つの第2端子133の間に空けられる第1間隔W1と、第3端子136に最も近い第2端子133αと第3端子136との間の第2間隔W2と、を比べると、第2間隔W2の方が大きい。
【0051】
アレイ基板121及び基板130に対して裏側から導電部材113を塗布する際には、第2導電部113Bの形成範囲が想定よりも広くなる場合がある。その場合には、第2導電部113Bによって第3端子136と複数の第2端子133のうちの第3端子136に最も近い第2端子133αとが短絡される可能性がある。その場合であっても、第3端子136に最も近い第2端子133αと第3端子136との間の第2間隔W2が、第3端子136に最も近い第2端子133αとそれに隣り合う第2端子133との間の第1間隔W1よりも広くされることで、第2導電部113Bが第3端子136に最も近い第2端子133αに到達し難くなる。これにより、第3端子136に最も近い第2端子133αと第3端子136とが短絡し難くなる。
【0052】
以上説明したように本実施形態によれば、第1端子25及び第2端子133は、第1端部121A及び第2端部130Aに沿う第1方向に沿って複数ずつ間隔を空けて配されており、複数の第2端子133のうちの第3端子136に最も近い第2端子133αは、隣り合う第2端子133との間に空けられる第1間隔W1に比べて、第3端子136との間に空けられる第2間隔W2の方が大きい。導電部材113を設ける際、第2導電部113Bの形成範囲が想定よりも広くなる場合には、第2導電部113Bによって第3端子136と複数の第2端子133のうちの第3端子136に最も近い第2端子133αとが短絡される可能性がある。その場合であっても、第3端子136に最も近い第2端子133αと第3端子136との間の第2間隔W2が、第3端子136に最も近い第2端子133αとそれに隣り合う第2端子133との間の第1間隔W1よりも広くされることで、第2導電部113Bが第3端子136に最も近い第2端子133αに到達し難くなる。これにより、第3端子136に最も近い第2端子133αと第3端子136とが短絡し難くなる。
【0053】
<実施形態3>
実施形態3を
図9または
図10によって説明する。この実施形態3では、上記した実施形態2に記載した構成に、第2端子233を覆う第1被覆部15を追加した場合を示す。なお、上記した実施形態2と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
【0054】
本実施形態に係る基板230の第4主面230S1側には、
図9及び
図10に示すように、第1被覆部15が設けられている。なお、
図9では、第1被覆部15の形成範囲を交差する斜線にて図示している。第1被覆部15は、異方性導電膜材料または合成樹脂材料等の絶縁材料からなる。第1被覆部15を異方性導電膜材料により構成する場合、第1被覆部15に対して加圧及び加熱しなければ、第1被覆部15を絶縁体として機能させることができる。第1被覆部15は、基板230のうち、X軸方向及びY軸方向について複数の第2端子233の形成範囲の全域にわたって配されるとともに、一部が第1開口部231Aの第1開口領域231A1と重畳して配されている。複数の第2端子233のうち、アレイ基板221の第1端部221Aにより覆われない部分は、第1開口部231Aの第1開口領域231A1を通して第1被覆部15によって覆われる。第1被覆部15は、第1絶縁膜231のうち、第1開口部231Aの開口縁に対しても重畳して配されている。詳しくは、第1被覆部15におけるY軸方向についての寸法は、第1開口部231Aの第1開口領域231A1におけるY軸方向についての寸法よりも大きい。これにより、複数の第2端子233を第1被覆部15により万遍なく覆うことが可能とされる。
【0055】
アレイ基板221及び基板230に対して裏側から導電部材213を塗布する際には、第2導電部213Bの形成範囲が想定よりも広くなる場合がある。その場合には、第2導電部213Bによって第3端子236と、複数の第2端子233のいずれかと、が短絡される可能性がある。その場合であっても、導電部材213を塗布する作業に先行して、第1被覆部15を塗布する作業を行うようにすれば、第1被覆部15によって第2導電部213Bが第2端子233に導通されるのを防ぐことができる。これにより、第3端子236と第2端子233とが短絡し難くなる。
【0056】
以上説明したように本実施形態によれば、第1開口部231Aを通して少なくとも第2端子233を覆い、絶縁材料からなる第1被覆部15を備える。導電部材213を設ける際、第2導電部213Bの形成範囲が想定よりも広くなる場合には、第2導電部213Bによって第3端子236と第2端子233とが短絡される可能性がある。その場合であっても、第2端子233が第1開口部231Aを通して絶縁材料からなる第1被覆部15によって覆われているので、第2導電部213Bが第2端子233に導通されるのを防ぐことができる。これにより、第3端子236と第2端子233とが短絡し難くなる。
【0057】
<実施形態4>
実施形態4を
図11または
図12によって説明する。この実施形態4では、上記した実施形態2に記載した構成に、導電部材313の第2導電部313Bを覆う第2被覆部16を追加した場合を示す。なお、上記した実施形態2と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
【0058】
本実施形態に係る基板330の第4主面330S1側には、
図11及び
図12に示すように、第2被覆部16が設けられている。なお、
図11では、第2被覆部16の形成範囲を交差する斜線にて図示している。第2被覆部16は、合成樹脂材料等の絶縁材料からなる。第2被覆部16は、基板330のうち、X軸方向及びY軸方向について複数の第3端子336の形成範囲の全域と、X軸方向について第6端子338の形成範囲の全域と、にわたって配されるとともに、第1開口部331Aの第1開口領域331A1及び第2開口領域331A2とに跨がって配されている。複数の第3端子336は、第1開口部331Aの第1開口領域331A1を通して第2被覆部16によってほぼ全域にわたって覆われる。複数の第3端子336のうちの第2導電部313Bに接続される部分は、第2導電部313B及び第2被覆部16によって二重に覆われる。第2被覆部16は、導電部材313が塗布された後に、第2導電部313Bに対して裏側から重なるよう設けられている。これにより、第2導電部313Bは、第1開口部331Aを通して第2被覆部16によって被覆される。第2被覆部16におけるY軸方向についての寸法は、第6端子338におけるY軸方向についての寸法よりも小さい。第6端子338は、第1開口部331Aの第2開口領域331A2を通して第2被覆部16によってY軸方向について第3端子337寄りの部分が覆われる。第2被覆部16におけるX軸方向についての寸法は、第6端子338におけるX軸方向についての寸法よりも大きい。第2被覆部16は、第1絶縁膜331のうち、第2開口領域331A2の開口縁に対しても重畳して配されている。
【0059】
このような構成の第2被覆部16により第2導電部313Bが覆われることで、基板330のうちの第2導電部313Bに近い部分が補強される。これにより、基板330のうちの第2導電部313Bに近い部分には、撓みや反り等の変形が生じ難くなるので、第2導電部313Bが基板330から剥離し難くなる。もって、第3端子336に対して第2導電部313Bが接続状態に保たれる確実性が高くなる。また、第2被覆部16が絶縁材料からなるので、仮に第2被覆部16の形成範囲が想定よりも広くなった場合でも、第2被覆部16によって第2端子333と第2導電部313Bとが短絡させれる事態を回避することができる。
【0060】
以上説明したように本実施形態によれば、第1開口部331Aを通して少なくとも第2導電部313Bを覆う第2被覆部16を備える。第2導電部313Bが第2被覆部16により覆われることで、第2導電部313Bが基板330から剥離し難くなる。これにより、第3端子336に対して第2導電部313Bが接続状態に保たれる確実性が高くなる。
【0061】
<実施形態5>
実施形態5を
図13によって説明する。この実施形態5では、上記した実施形態2から基板430の構成等を変更した場合を示す。なお、上記した実施形態2と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
【0062】
本実施形態に係るフレキシブル基板412の基板430には、
図13に示すように、第2開口部430Dが設けられている。第2開口部430Dは、基板430のうち、X軸方向について、第6端子438と、複数の第2端子433のうちの第3端子436に最も近い第2端子433αと、の間となる位置に配されている。第2開口部430Dは、Y軸方向に沿って延在するスリット状をなしており、第2端部430Aには開口せず、第3端部430Bに開口して設けられている。アレイ基板421及び基板430に対して裏側から導電部材413を塗布する際には、第2導電部413Bの形成範囲が想定よりも広くなる場合がある。その場合には、第2導電部413Bによって第6端子438と複数の第2端子433のうちの第3端子436に最も近い第2端子433αとが短絡される可能性がある。その場合であっても、上記した第2開口部430Dによって第2導電部413Bが第6端子438と第3端子436に最も近い第2端子433αとに跨がって形成される事態が生じ難くなる。これにより、第6端子438と第3端子436に最も近い第2端子433αとが短絡し難くなる。
【0063】
基板430の第4主面430S1には、第6端子438に接続される第2配線39が設けられている。第2配線39は、第1金属膜のうちの第2端子433、第1配線434、第3端子436、第5端子437及び第6端子438とは別の部分からなる。第2配線39は、X軸方向に間隔を空けて配される複数の第1配線434のうちの第6端子438に最も近い第1配線434αに接続されている。なお、以下では複数の第1配線434を区別する場合には、第6端子438に最も近い第1配線434の符号に添え字αを付し、第6端子438に2番目に近い第1配線434の符号に添え字βを付し、区別せずに総称する場合には、符号に添え字を付さないものとする。詳しくは、第2配線39は、X軸方向に沿って延在し、一方の端部が第6端子438に接続され、他方の端部が第6端子438に最も近い第1配線434αに接続されている。第2配線39は、第1配線434と同様に、第1絶縁膜431によって覆われている。また、複数の第1配線434のうち、第6端子438に2番目に近い第1配線434βは、第6端子438に最も近い第1配線434αに接続されている。このように、第6端子438に最も近い第1配線434αと、第6端子438に2番目に近い第1配線434βと、には、第6端子438から第2配線39を介してグランド電位が供給されている。従って、これら第1配線434α,434βは、常に第3端子436と同電位とされる。
【0064】
導電部材413を設ける際、第2導電部413Bの形成範囲が想定よりも広くなる場合には、第2導電部413Bによって第3端子436と複数の第2端子433のうちの第3端子436に最も近い第2端子433αとが短絡される可能性がある。その場合であっても、複数の第1配線434のうちの第6端子438に最も近い第1配線434には、第6端子438に接続される第2配線39が接続されているので、複数の第2端子433のうちの第3端子436に最も近い第2端子433αは、第1配線434α及び第2配線39によって第3端子436と同電位とされている。従って、第3端子436と、複数の第2端子433のうちの第3端子436に最も近い第2端子433αと、が、第2導電部413Bによって短絡しても、電気的な不具合が生じるのを避けることができる。
【0065】
以上説明したように本実施形態によれば、第1端子425及び第2端子433は、第1端部421A及び第2端部430Aに沿う第1方向に沿って複数ずつ間隔を空けて配されており、第6端子438は、複数の第2端子433のうちの第3端子436に最も近い第2端子433αに対して第1方向について間隔を空けて配されており、基板430のうち、第1方向について第6端子438と複数の第2端子433のうちの第3端子436に最も近い第2端子433αとの間となる位置には、第2開口部430Dが設けられている。導電部材413を設ける際、第2導電部413Bの形成範囲が想定よりも広くなる場合には、第2導電部413Bによって第6端子438と複数の第2端子433のうちの第3端子436に最も近い第2端子433αとが短絡される可能性がある。その場合であっても、基板430のうち、第1方向について第6端子438と複数の第2端子433のうちの第3端子436に最も近い第2端子433αとの間となる位置に設けられる第2開口部430Dによって第2導電部413Bが第6端子438と第3端子436に最も近い第2端子433αとに跨がって形成される事態が生じ難くなる。これにより、第6端子438と第3端子436に最も近い第2端子433αとが短絡し難くなる。
【0066】
また、基板430の第4主面430S1に設けられて第2端子433に接続される第1配線434と、基板430の第4主面430S1に設けられて第6端子438に接続される第2配線39と、を備え、第1端子425及び第2端子433は、第1端部421A及び第2端部430Aに沿う第1方向に沿って複数ずつ間隔を空けて配されており、第1配線434は、第1金属膜のうちの第2端子433、第3端子436、第5端子437及び第6端子438とは別の部分からなり、第1方向に沿って複数が間隔を空けて配されており、第2配線39は、第1金属膜のうちの第2端子433、第3端子436、第5端子437、第6端子438及び第1配線434とは別の部分からなり、複数の第1配線434のうちの第6端子438に最も近い第1配線434αに接続される。導電部材413を設ける際、第2導電部413Bの形成範囲が想定よりも広くなる場合には、第2導電部413Bによって第3端子436と複数の第2端子433のうちの第3端子436に最も近い第2端子433αとが短絡される可能性がある。その場合であっても、複数の第1配線434のうちの第6端子438に最も近い第1配線434αには、第6端子438に接続される第2配線39が接続されているので、複数の第2端子433のうちの第3端子436に最も近い第2端子433αは、第1配線434α及び第2配線39によって第3端子436と同電位とされている。従って、第3端子436と、複数の第2端子433のうちの第3端子436に最も近い第2端子433αと、が、第2導電部413Bによって短絡しても、電気的な不具合が生じるのを避けることができる。
【0067】
<実施形態6>
実施形態6を
図14によって説明する。この実施形態6では、上記した実施形態2から基板530の構成等を変更した場合を示す。なお、上記した実施形態2と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
【0068】
本実施形態に係るフレキシブル基板512の基板530には、
図14に示すように、第3開口部530Eが設けられている。第3開口部530Eは、基板530のうち、X軸方向について、複数の第3端子536が配された領域と、複数の第2端子533が配された領域と、の間となる位置に配されている。第3開口部530Eは、Y軸方向に沿って延在する孔状をなしており、第2端部530A及び第3端部530Bのいずれにも開口することがない。つまり、第3開口部530Eは、基板530においてY軸方向について第2端部530Aと第3端部530Bとの間に位置して配されている。詳しくは、第3開口部530Eは、複数の第3端子536のうちの最も第2端子533に近い第3端子536αと、複数の第2端子533のうちの最も第3端子536に近い第2端子533αと、の間に介在する。なお、以下では複数の第3端子536を区別する場合には、第2端子533に最も近い第3端子536の符号に添え字αを付し、区別せずに総称する場合には、符号に添え字を付さないものとする。第3開口部530Eは、第6端子538と、複数の第1配線534のうちの最も第6端子538に近い第1配線534αと、の間に介在する。なお、以下では複数の第1配線534を区別する場合には、第6端子538に最も近い第1配線534の符号に添え字αを付し、区別せずに総称する場合には、符号に添え字を付さないものとする。
【0069】
アレイ基板521及び基板530に対して裏側から導電部材513を塗布する際には、第2導電部513Bの形成範囲が想定よりも広くなる場合がある。その場合には、第2導電部513Bによって最も第2端子533に近い第3端子536αまたは第6端子538と、第3端子536に最も近い第2端子533αと、が短絡される可能性がある。その場合であっても、上記した第3開口部530Eによって第2導電部513Bが、最も第2端子533に近い第3端子536αまたは第6端子538と、第3端子536に最も近い第2端子533αと、に跨がって形成される事態が生じ難くなる。これにより、最も第2端子533に近い第3端子536αまたは第6端子538と、第3端子536に最も近い第2端子533αとが短絡し難くなる。
【0070】
基板530には、グランド配線(第3配線)40が設けられている。グランド配線40は、第6端子538に対して直接的に接続されている。従って、グランド配線40は、第3端子536に対しては第6端子538を介して間接的に接続されている。グランド配線40は、接続対象の第6端子538から第3端部530B側に向けてY軸方向に沿って延在してから屈曲されてX軸方向に沿って延在し、コネクタ部530Cに至るまで配索される。グランド配線40の大部分は、第3端部530Bに設けられている。本実施形態では、基板530における第3開口部530Eの形成範囲が、第2端部530Aと第3端部530Bとの間に限定されている。これにより、第3端部530Bをグランド配線40の配置スペースとして利用することができる。グランド配線40には、コネクタ部530Cが接続される信号供給基板(グランド電位の供給源)からグランド電位が供給される。従って、グランド配線40によって第3端子536にグランド電位を供給することができる。
【0071】
以上説明したように本実施形態によれば、第1端子25及び第2端子533は、第1端部521A及び第2端部530Aに沿う第1方向に沿って複数ずつ間隔を空けて配されており、第3端子536は、複数の第2端子533のうちの第3端子536に最も近い第2端子533αに対して第1方向について間隔を空けて配されており、基板530のうち、第1方向について第3端子536と複数の第2端子533のうちの第3端子536に最も近い第2端子533αとの間となる位置には、第3開口部530Eが設けられている。導電部材513を設ける際、第2導電部513Bの形成範囲が想定よりも広くなる場合には、第2導電部513Bによって第3端子536と複数の第2端子533のうちの第3端子536に最も近い第2端子533αとが短絡される可能性がある。その場合であっても、基板530のうち、第1方向について第3端子536と複数の第2端子533のうちの第3端子536に最も近い第2端子533αとの間となる位置に設けられる第3開口部530Eによって第2導電部513Bが第3端子536と第3端子536に最も近い第2端子533αとに跨がって形成される事態が生じ難くなる。これにより、第3端子536と第3端子536に最も近い第2端子533αとが短絡し難くなる。
【0072】
また、基板530は、第2端部530Aとは反対側にある第3端部530Bを有しており、第3開口部530Eは、第2端部530Aと第3端部530Bとの間に位置して配されており、第3端子536に直接的または間接的に接続されて第3端部530Bに配されるグランド配線(第3配線)40を備える。第3開口部530Eの形成範囲を、第2端部530Aと第3端部530Bとの間に限定することで、第3端部530Bをグランド配線40の配置スペースとして利用することができる。グランド配線40をグランド電位の供給源に接続することで、第3端子536にグランド電位を供給することができる。
【0073】
<実施形態7>
実施形態7を
図15から
図18によって説明する。この実施形態7では、上記した実施形態1から液晶パネル611の外形等を変更した場合を示す。なお、上記した実施形態1と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
【0074】
本実施形態に係る液晶パネル611は、
図15に示すように、平面に視て縦長の方形状をなしている。液晶表示装置610は、
図16に示すように、液晶パネル611に加えて、液晶パネル611に対して裏側に配される照明部17と、液晶パネル611と照明部17との間に介在するフレーム18と、照明部17の裏側に配される反射シート19と、を備える。照明部17は、内蔵する光源から発せられた光を外部に出射させる出光主面17Aを有する。照明部17は、出光主面17Aが、アレイ基板621の第3主面621S2と対向する形で配される。出光主面17Aから出射された光は、アレイ基板621の第3主面621S2に入射し、表示領域AAでの画像の表示に利用される。反射シート19は、照明部17から裏側に漏れ出す光を反射し、出光主面17Aからの出射を促すことができる。照明部17及び反射シート19は、バックライト装置(照明装置)BLを構成する。また、照明部17及び反射シート19は、液晶パネル611と同様に、平面に視て縦長の方形状をなす。
【0075】
フレーム18は、
図16及び
図17に示すように、平面に視て縦長の方形の枠状をなしている。フレーム18は、アレイ基板621とバックライト装置BLとの間に介在していてアレイ基板621及びバックライト装置BLの外周端部に沿って延在するフレーム本体18Aと、フレーム本体18Aの外周端部から表側に向けて立ち上がる周壁部18Bと、を有する。フレーム本体18Aは、表側にある液晶パネル611の外周端部と、裏側にあるバックライト装置BLの外周端部と、の間に挟まれている。フレーム本体18Aの裏面側には、照明部17を受け入れる凹部が設けられている。フレーム本体18Aは、反射シート19によって裏側から部分的に覆われている。液晶パネル611及びバックライト装置BLは、フレーム本体18Aに対して両面テープや接着剤等によって固定される。フレーム本体18Aは、液晶パネル611の表示領域AAを取り囲むよう、非表示領域NAAに対して重畳して配されている。フレーム本体18Aは、4つの辺部18A1,18A2により構成されており、アレイ基板621の第1端部621Aと重畳する辺部18A1が他の3つの辺部18A2よりも額縁幅が広い。周壁部18Bは、その内周面が液晶パネル611の外周端面と対向して配されている。この周壁部18Bによって液晶パネル611の外周端面を保護することができる。周壁部18Bは、4つの壁部18B1,18B2により構成されている。4つの壁部18B1,18B2のうち、第1端部621Aと重畳する辺部18A1に連なる壁部18B1には、
図17及び
図18に示すように、フレキシブル基板612を通すための切欠部18B3が設けられている。フレキシブル基板612は、切欠部18B3を通してフレーム18の外部に引き出されるとともに、バックライト装置BLの裏側に至るよう折り返される。また、各壁部18B1,18B2の厚みは、各壁部18B1,18B2が連なる各辺部18A1,18A2の額縁幅よりも小さい。
【0076】
フレーム本体18Aのうちの第1端部621Aと重畳する辺部18A1には、
図17及び
図18に示すように、凹部18A3が設けられている。凹部18A3は、第1端部621Aと重畳する辺部18A1のうちの導電部材613と対向する部分に選択的に設けられている。凹部18A3は、第1端部621Aと重畳する辺部18A1のうちの表側を向いた主面を凹ませて形成されている。凹部18A3は、第1端部621Aと重畳する辺部18A1において表側に開口するとともにY軸方向について外向きに開口している。凹部18A3には、導電部材613のうちの少なくとも第1導電部613Aが収容される。第1導電部613Aは、アレイ基板621の第3主面621S2に設けられた透明電極膜622から裏側、つまりフレーム18側に突出する部位である。フレーム18に設けられた凹部18A3に第1導電部613Aが収容されることで、第1導電部613Aがフレーム18に干渉する事態を生じ難くすることができる。これにより、第1導電部613Aに変形等が生じ難くなるので、透明電極膜622との接続信頼性が向上する。
【0077】
以上説明したように本実施形態によれば、アレイ基板621の第3主面621S2と対向していて光を出射させる出光主面17Aを有するバックライト装置(照明装置)BLと、アレイ基板621とバックライト装置BLとの間に介在していてアレイ基板621及びバックライト装置BLの外周端部に沿って延在するフレーム18と、を備え、フレーム18のうち、導電部材613の第1導電部613Aと対向する部分には、第1導電部613Aを収容する凹部18A3が設けられている。導電部材613の第1導電部613Aは、アレイ基板621の第3主面621S2に設けられた透明電極膜622からフレーム18側に向けて突出する形で配される。フレーム18に設けられた凹部18A3に第1導電部613Aが収容されることで、第1導電部613Aがフレーム18に干渉する事態を生じ難くすることができる。これにより、第1導電部613Aに変形等が生じ難くなるので、透明電極膜622との接続信頼性が向上する。
【0078】
<実施形態8>
実施形態8を
図19によって説明する。この実施形態8では、上記した実施形態5から液晶パネル711及び基板730の構成等を変更した場合を示す。なお、上記した実施形態5と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
【0079】
本実施形態に係る液晶パネル711のアレイ基板721には、
図19に示すように、第4配線41及び第7端子42が設けられている。第4配線41及び第7端子42は、アレイ基板721の第1端部721Aに配されている。第7端子42は、第1端部721Aのうち、複数の第1端子25(
図3を参照)が配される部分に配されている。第4配線41は、第1端部721Aにおいて、第4端子727が配される部分から第7端子42が配される部分に至るまで配索されている。第4配線41は、一方の端部が分岐構造となっていて、複数の第4端子727に接続されている。第4配線41は、他方の端部が第7端子42に接続されている。フレキシブル基板712の基板730には、第8端子43及び第5配線44が設けられている。第8端子43は、第7端子42に対して異方性導電材35(
図6を参照)を介して接続されている。第5配線44は、一方の端部が第8端子43に接続され、他方の端部がコネクタ部730Cに配されている。第5配線44は、コネクタ部730Cが接続される信号供給基板(グランド電位の供給源)からグランド電位が供給される。従って、第3端子737には、第5配線44、第8端子43、第7端子42、第4配線41及び第4端子727を介してグランド電位が供給される。なお、本実施形態では、上記した実施形態5に記載した第2配線39等が省略されている。
【0080】
<実施形態9>
実施形態9を
図20によって説明する。この実施形態9では、上記した実施形態5から基板830の構成等を変更した場合を示す。なお、上記した実施形態5と同様の構造、作用及び効果について重複する説明は省略する。
【0081】
本実施形態に係るフレキシブル基板812の基板830の第4主面830S1には、
図20に示すように、第1アライメントマーク45が設けられている。第1アライメントマーク45は、複数の第2端子833のうちの第6端子838に最も近い第2端子833αに接続されている。第1アライメントマーク45は、第6端子838に最も近い第2端子833αからX軸方向に沿って第6端子838側(
図20の左側)に向けて延出している。第1アライメントマーク45は、第2開口部830Dの延長線上に存在している。つまり、第1アライメントマーク45は、X軸方向についての第2開口部830Dの配置スペースを利用して設けられている。これにより、基板830を小型に保つ上で好適となるので、基板830に折れ曲がり等の不用意な変形が生じ難くなる。第1アライメントマーク45は、Y軸方向について間隔を空けて2つが並んで配されている。
【0082】
液晶パネル811のアレイ基板821の第1端部821Aには、第1アライメントマーク45と重畳する位置に第2アライメントマークが設けられている。フレキシブル基板812を液晶パネル811に取り付ける作業は、第2アライメントマークに対する第1アライメントマーク45の位置関係を検知または観察しつつ行われる。当該位置関係が適正な状態でフレキシブル基板812を液晶パネル811に取り付けることで、液晶パネル811に対してフレキシブル基板812が適切に位置決めされる。なお、本実施形態では、複数の第1配線834のうちの第6端子838に最も近い第1配線834αが、第6端子838に2番目に近い第1配線834βには接続されていない。
【0083】
以上説明したように本実施形態によれば、基板830の第4主面830S1に設けられて第2端子833に接続される第1配線834と、基板830の第4主面830S1に設けられる第1アライメントマーク(アライメントマーク)45と、を備え、第1アライメントマーク45は、複数の第2端子833のうち、第6端子838に最も近い第1配線834αに接続される第2端子833αから第1方向に沿って第6端子838側に向けて延出する。このように、第1アライメントマーク45は、第2開口部830Dの延長線上に存在している。つまり、第1アライメントマーク45は、第1方向についての第2開口部830Dの配置スペースを利用して設けられている。これにより、基板830を小型に保つ上で好適となる。
【0084】
<他の実施形態>
本明細書が開示する技術は、上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されず、例えば次のような実施形態も技術的範囲に含まれる。
【0085】
(1)複数の第2端子33,133,233,433,533,833のうちの第3端子36,136,236,336,436,536に最も近い第2端子33α,133α,433α,533α,833αは、ダミー端子またはグランド端子でなくてもよい。例えば、第3端子36,136,236,336,436,536に最も近い第2端子33α,133α,433α,533α,833αには、信号供給基板(信号供給源)からグランド電位信号以外の信号(画像信号、共通電位信号等)が供給されてもよい。
【0086】
(2)導電部材13,113,213,313,413,513,613は、基板30,130,230,330,430,530,730,830のうち、X軸方向についてコネクタ部30C,530C,730C側の端寄りに位置して配されてもよい。その場合、第3端子36,136,236,336,436,536、第5端子37,737及び第6端子38,338,438,538,838に関しても、基板30,130,230,330,430,530,730,830の第4主面30S1,230S1,430S1,830S1のうち、X軸方向についてコネクタ部30C,530C,730C側の端寄りに位置して配すればよい。
【0087】
(3)第3端子36,136,236,336,436,536は、第5端子37,737よりも幅広でも幅狭でもよい。
【0088】
(4)第3端子36,136,236,336,436,536の設置数は、第5端子37の設置数よりも多くても少なくてもよい。例えば第3端子36,136,236,336,436,536の設置数を1つとした上で、第3端子36,136,236,336,436,536におけるX軸方向についての寸法を、第6端子38,338,438,538,838におけるX軸方向についての寸法と同等としてもよい。また、第3端子36,136,236,336,436,536の設置数を2つとし、各第3端子36,136,236,336,436,536についての寸法を、第6端子38,338,438,538,838におけるX軸方向についての寸法よりも小さくしてもよい。いずれも場合も、1つの第3端子36,136,236,336,436,536に対して複数の第5端子37が接続される。
【0089】
(5)複数の第2端子33,133,233,433,533,833のうちの第3端子36,136,236,336,436,536に最も近い第2端子33α,133α,433α,533α,833αと第3端子36,136,236,336,436,536との間の具体的な間隔は、図示以外にも適宜に変更可能である。
【0090】
(6)第6端子38,338,438,538,838の具体的な平面形状は、図示以外にも適宜に変更可能である。第6端子38,338,438,538,838の平面形状は、例えば長方形、円形、楕円形等でもよい。
【0091】
(7)実施形態3に記載の構成において、第1被覆部15の具体的な形成範囲は、図示以外にも適宜に変更可能である。例えば、第1被覆部15が、複数の第2端子233のうちの第3端子236に最も近い第2端子233αを含む一部(1つまたは複数)の第2端子233のみを被覆する範囲に形成されてもよい。その場合、複数の第2端子233には、第1被覆部15により被覆されない第2端子233が含まれることになる。
【0092】
(8)実施形態4に記載の構成において、第2被覆部16は、絶縁材料以外にも金属材料等の導電性材料により構成されてもよい。
【0093】
(9)実施形態4に記載の構成において、第2被覆部16の具体的な形成範囲は、図示以外にも適宜に変更可能である。
【0094】
(10)実施形態1~4,6,7,9に記載の構成において、複数の第2端子33,133,233,533,833のうち、第3端子36,136,236,336,536に近い配置となる複数の第2端子33,133,233,533,833(第3端子36,136,236,336,536に最も近い第2端子33α,133α,433α,533α,833α,や2番目に近い第2端子33を含む)が、ダミー端子またはグランド端子であってもよい。
【0095】
(11)実施形態5に記載の構成において、第6端子438に2番目に近い第1配線434βは、第6端子438に最も近い第1配線434αに接続されなくてもよい。
【0096】
(12)実施形態5,9に記載の構成において、複数の第1配線434,834のうち、3つ以上の第1配線434,834(第6端子438,838に最も近い第1配線434α,834αを含む)が相互に接続されてもよい。これにより、3つ以上の第1配線434,834に対して第2配線39によってグランド電位が供給される。
【0097】
(13)実施形態5,9に記載の構成において、第2配線39を除去することも可能である。
【0098】
(14)実施形態5,8,9に記載の構成において、第2開口部430D,830Dが、基板430,730,830の第1端部430Aと第3端部430Bとの間に位置する孔状に形成されてもよい。つまり、第2開口部430D,830Dは、実施形態6に記載の第3開口部530Eと同様の構成であってもよい。
【0099】
(15)実施形態5,8,9に記載の構成において、第2開口部430D,830Dの具体的な形成範囲は、図示以外にも適宜に変更可能である。
【0100】
(16)実施形態5,8,9に記載の構成において、第2開口部430D,830Dを除去することも可能である。
【0101】
(17)実施形態6に記載の構成において、第3開口部530Eの具体的な形成範囲は、図示以外にも適宜に変更可能である。
【0102】
(18)実施形態7に記載の構成において、フレーム18を構成するフレーム本体18A及び周壁部18Bのうち、第1端部621Aと重畳する辺部18A1及び壁部18B1を拡張し、導光部材613の全域をフレーム18の内部に収めるようにしてもよい。
【0103】
(19)ドライバ14は、フレキシブル基板12,412,512,612の基板30,130,230,330,430,530,730,830にCOF(Chip On Film)実装されていてもよい。
【0104】
(20)液晶表示装置10,610の具体的な平面形状は、図示以外にも適宜に変更可能である。液晶表示装置10,610の平面形状は、例えば正方形、円形、楕円形、台形等でもよい。
【0105】
(21)液晶パネル11,611,711,811は、透過型以外にも反射型や半透過型であってもよい。
【0106】
(22)液晶パネル11,611,711,811以外の表示パネル(有機EL表示パネル等)を備える表示装置でもよい。その場合、表示装置は、バックライト装置17を備えなくてもよい。
【0107】
(23)実施形態9において、第1アライメントマーク45を延長し、第6端子838に接続してもよい。その場合、第2配線39を省略することも可能である。
【0108】
(24)実施形態5,8,9において、基板430,730,830のうちの第2開口部430D,830Dに対してX軸方向についての片側部分(例えば
図13,
図19及び
図20の右側部分)のみを裏側に折り返すようにしてもよい。
【符号の説明】
【0109】
10,610…液晶表示装置(表示装置)、11,611,711,811…液晶パネル(表示パネル)、12,412,512,612,712,812…フレキシブル基板、13,113,213,313,413,513,613…導電部材、13A,613A…第1導電部、13B,113B,213B,313,413B,513B…第2導電部、15…第1被覆部、16…第2被覆部、17A…出光主面、18…フレーム、18A3…凹部、20…対向基板(第1基板)、20A…端面、21,121,221,421,521,621,721,821…アレイ基板(第2基板)、21A,121A,421A,521A,621A,721A,821A…第1端部、21S1…第2主面、21S2,621S2…第3主面、22,622…透明電極膜(第1導電膜)、25,425…第1端子、27,727…第4端子、30,130,230,330,430,530,730,830…基板(第3基板)、30A,130A,430A,530A…第2端部、30B,430B,530B…第3端部、30S1,230S1,430S1,830S1…第4主面、31,231,331,431…第1絶縁膜(絶縁膜)、31A,231A,331A…第1開口部、33,133,233,433,533,833…第2端子、33α,133α,433α,533α,833α…最も近い第2端子、34,434,534,834…第1配線、35…異方性導電材、36,136,236,336,436,536…第3端子、37,737…第5端子、38,338,438,538,838…第6端子、39…第2配線、40…グランド配線(第3配線)、430D,830D…第2開口部、530E…第3開口部、BL…バックライト装置(照明装置)、W1…第1間隔、W2…第2間隔