(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024005880
(43)【公開日】2024-01-17
(54)【発明の名称】歩行型管理機
(51)【国際特許分類】
A01B 33/10 20060101AFI20240110BHJP
A01B 33/08 20060101ALI20240110BHJP
【FI】
A01B33/10 C
A01B33/08 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022106307
(22)【出願日】2022-06-30
(71)【出願人】
【識別番号】000000125
【氏名又は名称】井関農機株式会社
(72)【発明者】
【氏名】佐伯 恵理
(72)【発明者】
【氏名】村瀬 鷹人
(72)【発明者】
【氏名】藤本 和之
(72)【発明者】
【氏名】武井 祐
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 大翔
(72)【発明者】
【氏名】石黒 皓幹
(72)【発明者】
【氏名】米田 彩美
(72)【発明者】
【氏名】富久 聡
(72)【発明者】
【氏名】原 竜太郎
(72)【発明者】
【氏名】宮内 正男
(72)【発明者】
【氏名】水本 俊彦
(72)【発明者】
【氏名】牧田 圭右
【テーマコード(参考)】
2B033
【Fターム(参考)】
2B033AA06
2B033DA01
2B033ED11
2B033ED14
2B033ED15
(57)【要約】
【課題】
操作ハンドルの位置を調整しても、機体のバランスを安定させることができる歩行型管理機を提供する。
【解決手段】
機体1に伸縮可能な操作ハンドル6と、伸縮可能な変速レバー7と、機体1のバランス調整をするウェイトを備えた歩行型管理機において、機体1には機体1の駆動を制御する制御装置と、ウェイトの位置を変更するアクチュエータと、操作ハンドル6の伸縮状態を検出する検出装置と、機体1の作業情報を表示する表示装置8を備え、検出装置が検出した操作ハンドル6の状態に応じてウェイトの位置を制御でき、機体1をキーオンした際に表示装置8に通電して表示状態にし、操作ハンドル6に機体を緊急停止させる緊急停止装置を備えることを特徴とする歩行型管理機。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機体(1)に伸縮可能な操作ハンドル(6)と、前記機体(1)のバランス調整をするウェイト(W)を備えた歩行型管理機において、
前記機体(1)には制御装置と、前記ウェイト(W)の位置を変更するアクチュエータ(M)と、前記操作ハンドル(6)の伸縮状態を検出する検出装置(S)を備え、前記検出装置(S)からの結果に応じて前記ウェイト(W)の位置を制御することを特徴とする歩行型管理機。
【請求項2】
前記機体(1)には速度を変更する変速レバー(7)を備え、前記変速レバー(7)は伸縮自在に構成されることを特徴とする請求項1に記載の歩行型管理機。
【請求項3】
前記機体(1)には、表示装置(8)を備え、前記機体(1)はキーオン時に前記表示装置に通電することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の歩行型管理機。
【請求項4】
前記表示装置(8)には操作機能を備え、前記表示装置(8)から前記機体(1)の電源を入り切り可能な構成で、前記操作ハンドル(6)には、電源を停止する緊急停止装置(B)を備えることを特徴とする請求項3に記載の歩行型管理機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、歩行型管理機に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示される技術のように、従来、圃場を耕耘し、畝立作業等を行う耕耘機が知られている。
【0003】
従来の歩行型耕耘機には、操作ハンドルを伸縮させて長さ調整をする機能がある。(特許文献1)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記従来の歩行型管理機の構成によれば、操作ハンドルの長さだけが変更されるため、機体全体のバランスが不安定になる恐れがあった。
【0006】
そこで、本発明では機体にバランス調整用のウェイトを備え、操作ハンドルの長さを変更しても機体のバランスを安定させることができる歩行型管理機を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は、上記課題を解決すべく次のような技術的手段を講じた。
【0008】
請求項1に係る発明は、機体(1)に伸縮可能な操作ハンドル(6)と、前記機体(1)のバランス調整をするウェイト(W)を備えた歩行型管理機において、
前記機体(1)には制御装置と、前記ウェイト(W)の位置を変更するアクチュエータ(M)と、前記操作ハンドル(6)の伸縮状態を検出する検出装置(S)を備え、前記検出装置(S)からの結果に応じて前記ウェイト(W)の位置を制御することを特徴とする歩行型管理機である。
【0009】
請求項2に係る発明は、前記機体(1)には速度を変更する変速レバー(7)を備え、前記変速レバー(7)は伸縮自在に構成されることを特徴とする請求項1に記載の歩行型管理機である。
【0010】
請求項3に係る発明は、表示装置(8)を備え、前記機体(1)はキーオン時に前記表示装置に通電することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の歩行型管理機である。
【0011】
請求項4に係る発明は、記表示装置(8)には操作機能を備え、前記表示装置(8)から前記機体(1)の電源を入り切り可能な構成で、前記操作ハンドル(6)には、電源を停止する緊急停止装置(B)を備えることを特徴とする請求項3に記載の歩行型管理機である。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に記載の本発明によれば、操作ハンドル6を伸縮させることで作業者の体格や作業に応じたハンドル位置にすることができるとともに、操作ハンドル6の位置を変更してもウェイトWによって機体のバランスを取ることが容易になり、快適な農作業が可能になる。
【0013】
請求項2に記載の本発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、変速レバー7の位置も変更できるため、変速レバー7も操作しやすく、快適な農作業が可能になる。
【0014】
請求項3に記載の本発明によれば、請求項1または請求項2に記載の発明の効果に加えて、機体1をキーオンするだけで表示装置8に通電され、表示を確認でき、走行や作業の準備を安心して行える。
【0015】
請求項4に記載の本発明によれば、請求項3に記載の発明の効果に加えて、表示装置8を利用して機体1を操作できるとともに、手元から近い位置に緊急停止装置を別途用意しているため、安全で快適な農作業が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明を、1実施の形態である歩行型管理作業機の機体1の基本構成について、その構成と動作を具体的に説明する。
【0018】
なお、実施例の説明においては、機体1の前進方向に向かって左右方向をそれぞれ左、右といい、前進方向を前、後進方向を後というが、本発明の構成を限定するものではない。
【0019】
【0020】
歩行型管理作業機の機体1は、機体フレーム3を備え、機体フレーム3上には駆動装置であるエンジンE等を備え、機体1の上方にはエンジンEを覆うフード4を備え、機体1の中間部にはエンジンEの駆動を各部に伝える伝動部Dを備え、伝動部の左側面は伝動部カバーCに覆われている。
【0021】
なお、
図1の機体1はエンジンEを搭載しているが、本発明の歩行型管理機の駆動装置はエンジンに限らず、バッテリーとモータを使用しても良く、ガス缶を利用しても良く、その他でも良く、それらの組み合わせであっても良い。
【0022】
機体1の下方には、左右それぞれに走行装置2(2L、2R)を備える。
【0023】
機体1の前方側にはウェイトや補助ステップ等を取り付ける前部ヒッチ5Aを備え、後方側には作業機等を取り付ける後部ヒッチ5Bを備える。
【0024】
機体1の後部には、機体1を操作する操作装置等を備える操作ハンドル6を備える。
【0025】
操作ハンドル6は、走行装置2等を操作する操作部等を備えるハンドル上部6Aと、機体1に接続されるハンドル下部6Bから成る。
【0026】
本発明の操作ハンドル6は、長さ調整可能である。ハンドル上部6Aの位置を変更することで、操作ハンドル6の長さ調整を可能とする。
【0027】
ハンドル上部6Aの下端には移動部材6Cを備え、ハンドル下部6Bの側面には移動溝6Dを備える。
図1に示すように、移動部材6Cを移動溝6Dに沿って動かし、任意の位置でボルト6Eを留めることで、操作ハンドル6の長さを調整する。
【0028】
図1ではボルト留めする構成を例示したが、ピンやクリップ部材を利用しても良い。
【0029】
移動溝6Dに、レール部材やベアリングを備えても良い。他、移動溝6Dの端部に滑り止め部材を備えても良い。
【0030】
ハンドル上部6Aの取付けにおいて、角度調整できるようにしても良い。前後方向への回動可能な場合において、操作部からのハーネス類に余裕を持たせておき、垂れ防止のため束ねる、留める等できるようにしても良い。
【0031】
また、操作ハンドル6の長さ調整は上記のように手動で行っても良いが、モータ等のアクチュエータを使用しても良い。
【0032】
図3に示すように、機体フレーム3上にウェイトWを備える(
図3では要部以外省略している)。
【0033】
ウェイトWは、ステーW1の上に備えられている。ステーW1は前後方向に移動可能な部材であり、ステーW1下方に凸部を備え、凸部は機体フレーム3の溝Zを移動する。なお、移動方法に関しては、レール部材を備える、取付穴を数個備えるといった別の構成であっても良い。
【0034】
ウェイトWの移動と固定は手動で行っても良いが、制御装置やアクチュエータを用いて自動調整できる構成としても良い。
【0035】
アクチュエータを利用してウェイトWを動かす構成においては、ステーW2の上にはモータM(請求項におけるアクチュエータM)を備え、ウェイトWはモータMより前方に配置されている。
【0036】
機体1に、機体の駆動等を制御する制御装置を備え、操作ハンドル6には操作ハンドル6の伸縮状態を検出する検出装置を備える。
【0037】
操作ハンドル6の伸縮に応じて、ウェイトが前後方向に移動する構成としても良い。
【0038】
操作ハンドル6の伸縮を検出する検出装置を備え、検出装置からの検出信号が入力される制御装置を備え、制御装置からの出力によって駆動するモータと、モータに電力を供給するバッテリーを備える。
【0039】
詳細には、ハンドル上部6Aの位置を検出するセンサS(請求項における検出装置S)が検出した結果を制御装置に入力し、制御装置からステーW1を前後方向に移動させるモータM(請求項におけるアクチュエータ)に出力し、ウェイトWの位置を調整する制御を行う。
【0040】
バッテリーとモータ間にインバータ装置を備える構成であっても良い。また、バッテリーやモータ、インバータ装置を備える構成において、バッテリーやモータ、インバータ装置は1つずつ備える構成でも良く、複数個の組み合わせで備える構成であっても良い。
【0041】
アクチュエータについては、モータM以外のものでも良い。スプリングを利用した機構や、シリンダを用いても良い。
【0042】
また、ウェイトWではなくバッテリーを前後方向に移動させる構成としても良い。バッテリーを機体前方に備える機体において、バッテリーにウェイトの役割を兼任させる。
【0043】
バッテリーを移動させる構成においては、ステーW1にバッテリーを載せてステーW1ごと移動させる、機体フレーム3上にレール部材を設ける、機体フレーム3を凹字状に形成して側面にレール溝を設けるといった移動方法を用いても良く、その他の方法でも良い。
【0044】
バッテリーの移動において、手動で移動できる構成であっても、制御装置とモータMを利用して移動させる構成であっても良い。
【0045】
制御装置とモータを利用する場合においては、バッテリーを移動させるモータMを、作業装置や走行装置を駆動するモータとは別個に設けることが望ましい。インバータ装置もそれぞれのモータに備えておくことが望ましい。
【0046】
バッテリーを移動させる構成においては、バッテリーの移動によってハーネスが破損しないよう、ハーネスを可撓性のあるカバー部材で覆う。また、ハーネスは余裕のある長さにしておくことが望ましい。
【0047】
バッテリーまたはウェイトWを自動で前後移動させる構成においては、以下のようなセンサを利用して制御を行っても良い。
【0048】
操作ハンドル6に荷重センサを備え、操作ハンドル6にかかる負荷を検出する。荷重センサが一定以上の負荷を検出した際は制御装置に信号を送信し、バッテリーまたはウェイトWを移動するモータMに出力する。
【0049】
荷重に応じて、あらかじめ設定した位置にウェイトWを移動させる。また、検出される数値が変わるたびに適宜、操作ハンドル6の長さ調整をする制御としても良い。操作ハンドル6の長さが変更されるたびにウェイトWを移動させる制御であっても、タイマーを備え一定時間毎に操作ハンドル6の位置を検出してウェイトWを移動させる制御であっても良い。
【0050】
機体1に、機体1の傾斜を検出する角度センサを備えても良い。機体の傾斜に応じてモータMに出力し、ウェイトWを移動させることで機体のバランスを調整する。また、操作ハンドル6を前後回動可能な構成においては、操作ハンドル6の回動部6Gに角度センサを備えても良く、操作ハンドル6の前後位置に応じてウェイトを移動させる。
【0051】
なお、負荷に応じて制御する構成において、バッテリーを移動させずに操作ハンドル6の長さを変更する制御であっても良い。
【0052】
図示しないが、操作ハンドルが別形状の機体においては、移動する一方を筒状もう一方に挿入し、挿入位置によって操作ハンドルの長さ調整を行える構成としても良い。
【0053】
また、操作ハンドル6の長さを調整する場合において、主変速レバー7(請求項における変速レバー7)も伸縮自在な構成としても良い。
図1では、レバー下部7Bを筒状にし、レバー上部7Aを差し込み、レバー上部7Aの差し込み位置によって長さ調整できる構成としても良い。
【0054】
図1ではボルト7Cでボルト留めする構成を例示したが、ピンやクリップ部材を利用しても良く、回転式にしても良く、モータ等のアクチュエータを利用しても良い。
【0055】
また、前部ヒッチ5Aまたは後部ヒッチ5Bに、作業機等が取り付けられていることを検出する装着センサを備え、装着センサの検出結果に応じて操作ハンドル6を伸縮させる構成としても良い。前部ヒッチ5Aの装着センサが作業機の装着を検出した場合は操作ハンドル6を短縮させる、後部ヒッチ5Bの装着センサが作業機の装着を検出した場合は操作ハンドル6を伸長させるといった制御を行う。また、作業機の種類を検出できる構成とし、作業機の種類によって規定の長さに合わせるといった構成にしても良い。
【0056】
また、いずれの装着センサも作業機の装着を検出できないときは、作業機への出力を停止する制御を行っても良い。この制御により、作業機を特に取り付けていない状態で作業軸を駆動してしまって電力を浪費することを防止できる。また、何らかの異常が発生し、作業機を取り付けているにも関わらず装着センサが反応しない等の状況に備えて、特定の操作時には装着センサが装着を検出していなくても作業軸に出力できるようにしても良い。
【0057】
操作ハンドル6を前後方向に回動可能な構成において、操作ハンドル6が一定以上の角度になった(一定以上前側に倒された)場合、作業装置の駆動を停止する制御を行う。所定の位置より前方に操作ハンドル6が回動している場合、作業者が操作ハンドル6を持って機体1を制御することが困難になり、作業状態であると危険が発生する。そこで、操作ハンドル6が一定以上前方に回動した場合において、作業装置が駆動している際はモータを停止する。また、操作ハンドル6が一定以上の角度になっているときに入力信号があった場合は、作業装置への出力を行わない。あるいは、作業装置が駆動している場合は、操作ハンドル6を回動できないよう構成しても良い。
【0058】
操作ハンドル6が左右方向に回動可能で、操作ハンドル6の向きを反転させることができる構成においては、逆転状態になった際は、モータの回転速度や正転逆転を変更することで、後進時の高速駆動を防止する。従来、操作ハンドル6の回動に連動して、カムやリンク機構を利用して変速牽制をする構成があったが、制御装置を利用することで、操作ハンドル6やハンドルフレームH付近の構成をコンパクトに形成できる。
【0059】
また、操作ハンドル6には、表示装置8を備える構成とする。表示装置8は、操作ハンドル6に備える。
図2で示す例では、ハンドル上部6Aに取付軸80を備えている。メータパネル8(請求項における表示装置8)は取付軸80に直接取り付けても良く、別途取付部材を備えて取り付けても良い。
【0060】
取付軸80を回転可能な部材とし、メータパネル8の向きを調整できる構成とする。
【0061】
【0062】
操作ハンドル6の上部側に、操作レバー(図示しない)を支持するためのパネル81を備える。パネル81は、操作ハンドル6の上部内側にボルト等で留められる部材である。図示しないが、パネル81の下方にはレバー用のケーブルを配策する。ケーブルは、絡まったり動き回らないよう、操作ハンドル6に這わせるように留めておくことが望ましい。
【0063】
パネル81に、取付ステー82を備える。取付ステー82には、メータパネル8を取り付け、下方にハーネスを配策するための取付穴83を備える。
【0064】
L字状に形成されるパネル81の側面に、取付ステー82をビス84によって着脱可能に取り付ける。取付ステー82が着脱自在なことによって、メンテナンスや部品交換が容易になる。
【0065】
図5に示す取付ステー82はL字状の部材となっており、側面85を備える。側面85には、取付穴85Uを備える。
【0066】
取付ステー82の下方にはL字状のステー86を備える。ステー86は横長部86Aが取付ステー82の底面87と平面視で重なるところに位置し、縦長部86Bには取付穴86Uを備える。
図5では底面57と横長部56Aは溶接され一体化しているが、着脱可能な構成としても良い。
【0067】
取付穴85Uまたは取付穴86Uをパネル81の取付穴に重ね、ビス84で取り付けることができると共に、側面85とステー86では傾斜角度が異なるため、取付ステー82を取り付ける角度を選択することができ、作業者が操作しやすいほうに調整することができる。なお、ビスではなくボルトやピン、バンドで取付ステー82を接続する構成であっても良い。
【0068】
バッテリーを備え電力駆動する機体において、メータパネル8は、機体1をキーオンすると通電される。メータパネル8への電力供給は、走行装置2や作業装置と別の経路で行われる構成とし、作業装置2や走行装置に通電されていなくても、メータパネル8が表示される。メータパネル8への通電が自動的に行われるが、走行装置2や作業装置への通電は作業者の操作で行われるとすることで、急発進等の危機を予防できるとともに、メータパネル8でまず機体の状態が確認できる。
【0069】
バッテリーの充電残量が減少してきた際に、メータパネル8の表示を優先する制御を行っても良い。これにより、作業情報が不明なまま作業を行う不安を予防でき、また、作業途中で機体が突然停止するといった事態を予防できる。
【0070】
メータパネル8に、バッテリーの残量を表示する機能や、残量が一定以下になると警告する機能を備えても良い。警告機能については、音声によるものでも文字によるものでも点灯パターンによるものでも良く、その他やこれらの組み合わせでも良い。
【0071】
また、メータパネル8が操作装置を兼ねる構成であっても良く、その場合、機体を緊急停止するための緊急停止ボタンB(請求項における緊急停止装置B)はメータパネル8とは別で備える。この緊急停止ボタンBの位置は、ハンドル上部6Aの持手部6F付近にあることが望ましい。
【0072】
機体1を操作する操作装置を、液晶端末としても良い。液晶端末は機体1に着脱可能であり、使用時は機体1の制御装置に接続する。液晶端末取付部は、操作ハンドル6等に備えられる。液晶端末取付部には、液晶端末の保護や滑り止めのため、液晶端末背面と接触する面にゴムシート等の弾性体を備える。また、液晶端末の表面を保護できるように、ビニールシート等の可撓性部材を備える。
【0073】
機体1には、前述までのウェイトWとは異なる着脱可能な補助ウェイトを備える。
【0074】
補助ウェイトは、作業時には機体後方に取り付けておく。抵抗棒の取り付け部や後部ヒッチ5B付近等に取付穴を備え、ピン等で固定する。
【0075】
また、非作業時には操作ハンドル6に取り付けておく。操作ハンドル6にフックを備え、フックに補助ウェイトを掛ける等して取り付ける。フード4内に収納スペースを備え、収納スペースに収納しておいても良い。
【0076】
補助ウェイトは工具不要で容易に着脱できる構成とし、女性や高齢者でも取り扱いやすい小型のものにしておくと、微調整がしやすく、作業性が向上する。
【符号の説明】
【0077】
1 機体
2 走行装置
3 機体フレーム
4 フード
5A 前部ヒッチ
5B 後部ヒッチ
6 操作ハンドル
6A ハンドル上部
6B ハンドル下部
6C 移動部材
6D 移動溝
6E ボルト
6F 持手部
6G 回動部
7 主変速レバー(変速レバー)
8 メータパネル(表示装置)
80 取付軸
81 パネル
82 取付ステー
83 取付穴
84 ビス
85 側面
85U 取付穴
86 ステー
86A 横長部
86B 縦長部
86U 取付穴
87 底面
B 緊急停止ボタン(緊急停止装置)
C カバー
D 伝動部
E エンジン
H ハンドルフレーム
M モータ
W ウェイト
W1 ステー
W2 ステー
Z 溝