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▶ セイコーエプソン株式会社の特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024058819
(43)【公開日】2024-04-30
(54)【発明の名称】バンドおよび時計
(51)【国際特許分類】
   A44C 5/24 20060101AFI20240422BHJP
【FI】
A44C5/24
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022166163
(22)【出願日】2022-10-17
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000637
【氏名又は名称】弁理士法人樹之下知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】山下 有紀
(72)【発明者】
【氏名】大塩 匠
(72)【発明者】
【氏名】滝内 享
(57)【要約】
【課題】ユーザーが専用の調整具を用いずに、バンド長さを簡単に調整できるバンドおよび時計の提供。
【解決手段】バンドは、第1バンドと、第2バンドと、第1バンドおよび第2バンドを連結する中留と、を備え、中留は、底面部と、側面部とを備えるカバーを有し、第2バンドは、中留側の端部に設けられたエンドリンクと、エンドリンクに保持されてカバーに係合する係合部材とを有し、側面部は、第2バンドの長手方向に沿って複数の孔が設けられ、係合部材は、側面部の孔に係合可能な係合部と、係合部を、第2バンドの幅方向において孔に係合する係合位置と、孔から外れた非係合位置とに移動させる操作部と、を有している。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1バンドと、
第2バンドと、
前記第1バンドおよび前記第2バンドを連結する中留と、を備え、
前記中留は、底面部と、側面部とを備えるカバーを有し、
前記第2バンドは、前記中留側の端部に設けられたエンドリンクと、前記エンドリンクに保持されて前記カバーに係合する係合部材とを有し、
前記側面部は、前記第2バンドの長手方向に沿って複数の孔が設けられ、
前記係合部材は、
前記側面部の孔に係合可能な係合部と、
前記係合部を、前記第2バンドの幅方向において前記孔に係合する係合位置と、前記孔から外れた非係合位置とに移動させる操作部と、を有している
ことを特徴とするバンド。
【請求項2】
請求項1に記載のバンドにおいて、
前記操作部が前記係合位置から前記非係合位置に移動することを防ぐ規制部を有する
ことを特徴とするバンド。
【請求項3】
請求項2に記載のバンドにおいて、
前記中留は、中留本体と、前記中留本体および前記第1バンドを連結する中折れ部材とを有し、
前記規制部は、前記中折れ部材に設けられ、
前記操作部は、前記中留を閉じた状態において、前記中折れ部材によって移動を規制される
ことを特徴とするバンド。
【請求項4】
請求項2に記載のバンドにおいて、
前記規制部は、前記エンドリンクに設けられ、
前記係合部材は、前記操作部が前記規制部で規制される規制位置と、前記操作部が前記規制部に規制されない非規制位置とに、回転移動可能に設けられている
ことを特徴とするバンド。
【請求項5】
請求項1に記載のバンドにおいて、
前記中留は、中留本体と、前記中留本体および前記第1バンドを連結する中折れ部材とを有し、
前記中留を閉じた状態の側面視で、前記カバーの孔に係合された前記係合部の中心軸から、前記操作部の先端までの長さは、前記中心軸から前記中折れ部材の表面までの長さ以下である
ことを特徴とするバンド。
【請求項6】
請求項1に記載のバンドにおいて、
前記カバーの孔に係合された前記係合部の中心軸から、前記操作部の先端までの長さは、前記中心軸から前記側面部の厚み方向の自由端までの長さ以下である
ことを特徴とするバンド。
【請求項7】
請求項1に記載のバンドにおいて、
前記係合部の長さは、前記側面部の厚さよりも短い
ことを特徴とするバンド。
【請求項8】
請求項1に記載のバンドにおいて、
前記側面部に設けられた孔は、前記側面部を貫通しない止まり孔である
ことを特徴とするバンド。
【請求項9】
請求項1に記載のバンドにおいて、
前記エンドリンクは、第1駒と、第2駒を備えて構成され、
前記係合部材は、前記第1駒および前記第2駒によって保持されている
ことを特徴とするバンド。
【請求項10】
請求項1に記載のバンドにおいて、
前記操作部は、前記係合部材の両端にそれぞれ設けられている
ことを特徴とするバンド。
【請求項11】
請求項1に記載のバンドにおいて、
前記操作部は、前記第2バンドの長手方向と交差する方向に向いている第1状態と、前記第2バンドの長手方向に沿った方向に向いている第2状態とに移動可能に設けられている
ことを特徴とするバンド。
【請求項12】
請求項11に記載のバンドにおいて、
前記操作部は、前記第2状態では、前記エンドリンクに設けられた溝に配置される
ことを特徴とするバンド。
【請求項13】
請求項11に記載のバンドにおいて、
前記操作部は、前記第1状態では、前記係合位置および前記非係合位置に移動可能であり、前記第2状態では、前記係合位置から前記非係合位置に移動することが規制されている
ことを特徴とするバンド。
【請求項14】
請求項1から請求項13のいずれか一項に記載のバンドを備えることを特徴とする時計。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バンドおよび時計に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、腕時計のバンドとして、第1のバンド部と、第2のバンド部と、第1のバンド部に連結された箱と、第2のバンド部に連結され、前記箱に着脱可能に連結されたボタンユニットとを備え、バンドの長さを調整する手段を備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1のバンドは、箱の二つの側面に複数のボタン孔を形成し、ボタンユニットの第1および第2のボタンを収容部から突出させて前記ボタン孔に挿入し、収納部の操作孔に外部から調整具を挿入することで、各ボタンを収納部側に移動させてボタン孔から外し、収納部を異なるボタン孔の位置に移動して調整具を引き抜くことで、各ボタンを異なるボタン孔に挿入させてバンドの長さを調整している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001-258618号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のバンドは、使用者がバンド長さを調整できる利点があるものの、専用の調整具を使用する必要があり、調整操作が煩わしく、調整具を紛失すると調整できないという課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示のバンドは、第1バンドと、第2バンドと、前記第1バンドおよび前記第2バンドを連結する中留と、を備え、前記中留は、底面部と、側面部とを備えるカバーを有し、前記第2バンドは、前記中留側の端部に設けられたエンドリンクと、前記エンドリンクに保持されて前記カバーに係合する係合部材とを有し、前記側面部は、前記第2バンドの長手方向に沿って複数の孔が設けられ、前記係合部材は、前記側面部の孔に係合可能な係合部と、前記係合部を、前記第2バンドの幅方向において前記孔に係合する係合位置と、前記孔から外れた非係合位置とに移動させる操作部と、を有していることを特徴とする。
【0006】
本開示の時計は、前記バンドを備えることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】第1実施形態の腕時計を示す正面図である。
図2】第1実施形態の中折れ部材を開いた状態の中留を示す斜視図である。
図3】第1実施形態の中留カバーおよびエンドリンクを示す斜視図である。
図4】第1実施形態の中留カバーおよびエンドリンクを示す分解斜視図である。
図5】第1実施形態の中折れ部材を閉じた状態の中留を示す斜視図である。
図6】第1実施形態の中折れ部材を閉じた状態の中留を示す側面図である。
図7】第1実施形態の中折れ部材を閉じた状態の中留を示す平面図である。
図8】第2実施形態の中折れ部材を閉じた状態の中留を示す側面図である。
図9】第3実施形態のエンドリンクを示す斜視図である。
図10】第3実施形態のエンドリンクを示す分解斜視図である。
図11】第4実施形態のエンドリンクを示す斜視図である。
図12】第4実施形態のエンドリンクを示す分解斜視図である。
図13】第4実施形態のエンドリンクの組立工程を示す図である。
図14】第5実施形態のエンドリンクを示す斜視図である。
図15】第5実施形態のエンドリンクを示す分解斜視図である。
図16】第6実施形態のエンドリンクを示す斜視図である。
図17】第6実施形態のエンドリンクを示す斜視図である。
図18】第7実施形態のエンドリンクを示す斜視図である。
図19】第7実施形態のエンドリンクを示す斜視図である。
図20】第8実施形態のエンドリンクを示す斜視図である。
図21】第8実施形態のエンドリンクを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[第1実施形態]
以下、第1実施形態について図面を用いて説明する。
時計としての腕時計100は、図1に示すように、外装ケース101と、第1バンド1および第2バンド2とを備えている。外装ケース101の6時方向と12時方向とには、カン102がそれぞれ一体に設けられている。第1バンド1は、6時方向のカン102に取り付けピンを用いて連結され、第2バンド2は、12時方向のカン102に取り付けピンを用いて連結される。
【0009】
第1バンド1、第2バンド2は、図2に示すように、中駒3Aおよび外駒3Bで構成される複数の駒3を連結して組み立てられる。第1バンド1の開放端部にはエンドリンク30Aが設けられ、第2バンド2の開放端部には図3に示すようにエンドリンク30が設けられ、これらのエンドリンク30、30Aは、図2図5に示す中留5によって連結されている。
【0010】
中留5は、中折れ部材9を備えた三つ折れ式の中留である。図2は中折れ部材9を開いた状態の中留5の斜視図であり、図3は中留5とエンドリンク30とを示す分解斜視図であり、図4は中留のカバー11の裏面側を示す一部を分解した斜視図である。
なお、各図において、第1バンド1および第2バンド2の長手方向に沿った軸をX軸、X軸に直交して第1バンド1および第2バンド2の幅方向に沿った軸をY軸、X軸およびY軸に直交する軸をZ軸とする。X軸において中留5から第1バンド1に向かう方向をX1方向、中留5から第2バンド2に向かう方向をX2方向とする。Y軸においてカバー11の幅方向中心から第1側面部131側に向かう方向をY1方向、第2側面部132側に向かう方向をY2方向とする。Z軸において、カバー11の底面部12から第1側面部131、第2側面部132が延出する方向をZ1方向、逆方向をZ2方向とする。ここで、腕時計100をユーザーの腕に装着した場合、中留5において、Z1方向は外装ケース101側であるため、Z1方向を上方、Z2方向を下方と表現する場合がある。また、各部品において、Z1方向側の面を上面、Z2方向側の面を底面と表現する場合がある。
【0011】
中留5は、図2図4に示すように、中折れ部材9と、中留本体10とを備えている。
中折れ部材9は、中板91と、フック94を有する外板92とを備えた一般的な中折れ部材であるため、説明を省略する。
【0012】
[中留本体の構成]
中留本体10は、図2から図4に示すように、カバー11と、ボタンユニット20とを備えている。
【0013】
カバー11は、図2から図4に示すように、X1方向およびX2方向に沿って円弧状に湾曲した板状の底面部12と、底面部12のY1方向およびY2方向の外縁からZ1方向に突出した第1側面部131および第2側面部132とを備えている。
第1側面部131および第2側面部132には、ボタンユニット20の第1ボタン21、第2ボタン22が挿通される貫通孔14が形成されている。
第1側面部131および第2側面部132には、外板92が連結されるバネ棒93が取り付けられる孔15と、第2バンド2のエンドリンク30が取り付けられる孔16が形成されている。本実施形態では、第1側面部131および第2側面部132には2つの孔16がX軸方向に離れて形成され、エンドリンク30をいずれかの孔16に取り付けることで、中留本体10から延出される第2バンド2の長さを2段階に調整可能に構成されている。
【0014】
ボタンユニット20は、第1ボタン21、第2ボタン22と、第1ボタン21および第2ボタン22を収納するケース23と、第1ボタン21、第2ボタン22を互いに離れる方向に付勢する図示略のコイルばねとを備える。第1ボタン21、第2ボタン22は、図示略のコイルばねによって貫通孔14から突出する方向に付勢されている。また、第1ボタン21、第2ボタン22には、平面L字状の係合片21A、22Aが形成されている。係合片21Aは、第2ボタン22と係合片22Aとの間に配置され、係合片22Aは、第1ボタン21と係合片21Aとの間に配置される。このため、係合片21A、22Aは、第1ボタン21、第2ボタン22がコイルばねで互いに離れる方向に付勢されている場合には互いに近接し、第1ボタン21、第2ボタン22を押し込んだ際には互いに離れるように構成されている。ケース23の表面中心には、楕円状の開口24が形成され、中折れ部材9を折り畳んで閉じる場合は、中板91のフック94が開口24から係合片21A、22A間に挿入され、フック94の先端の傘部分で係合片21A、22Aをコイルばねの付勢力に抗して押し広げ、傘部分が係合片21A、22Aを乗り越えると、コイルばねの付勢力でフック94の軸部分を係合片21A、22Aが挟持し、フック94が係合片21A、22Aで保持される。
また、利用者が第1ボタン21、第2ボタン22を押すと、係合片21A、22Aが互いに離れるため、フック94を外して中折れ部材9を開くことができる。
【0015】
[第2バンドのエンドリンク]
次に、第2バンド2のエンドリンク30について、図4も参照して説明する。
エンドリンク30は、係合部材であるレバー付きのバネ棒40を介してカバー11に着脱可能に取り付けられている。
エンドリンク30は、無垢の金属材料を切削などで加工することで形成されている。エンドリンク30は、胴部31と、胴部31のY軸方向の両端部からX2方向にそれぞれ延出された第1腕部32および第2腕部33を有する。
胴部31には、Y軸方向に貫通する貫通孔34が形成されている。胴部31の第1腕部32側の端部には、第1腕部32の上面に開口する凹溝部35が形成され、この凹溝部35は貫通孔34に連通している。
第1腕部32および第2腕部33には、Y軸方向に貫通する貫通孔36が形成されている。第1腕部32および第2腕部33間には駒3の中駒3Aが配置され、第1腕部32、第2腕部33と、中駒3Aとは、貫通孔36および中駒3Aを貫通するピン37で連結されている。
【0016】
バネ棒40は、パイプ部41と、第1軸部材42と、第2軸部材43と、コイルばね44とを備えている。パイプ部41は円筒状に形成され、一方の端部側に長孔411が形成されている。パイプ部41の左右両端は、中間部よりも小径の開口とされている。
第1軸部材42は、パイプ部41の端部開口よりも大径とされてパイプ部41内に配置される軸部421と、この軸部421から突出されてパイプ部41の端部開口から突出し、第1側面部131の孔16に挿入されるピン422とを備える。また、第1軸部材42の軸部421には、長孔411から突出するレバー状の操作部45がネジや圧入によって固定されている。
第2軸部材43は、パイプ部41の端部開口よりも大径とされてパイプ部41内に配置される軸部431と、この軸部431から突出されてパイプ部41の端部開口から突出し、第2側面部132の孔16に挿入されるピン432とを備える。第1軸部材42および第2軸部材43の各ピン422、432は、カバー11の孔16に係合可能な係合部であり、以下の各実施形態でも同様である。
コイルばね44は、パイプ部41内において、第1軸部材42および第2軸部材43間に配置され、第1軸部材42、第2軸部材43のピン422、432がパイプ部41の両端開口から突出するように設定されている。この際、操作部45は、長孔411のピン422側の端部に位置しており、操作部45を第2軸部材43側にスライド移動させてコイルばね44を圧縮すると、操作部45が固定されている第1軸部材42も第2軸部材43側に移動し、パイプ部41からのピン422の突出寸法が小さくなる。
【0017】
操作部45は、図5に示すように、中折れ部材9を折り畳んで中留5を閉じた際には、外板92の側面921によってY2方向への移動が規制されるように構成されている。すなわち、中折れ部材9は、操作部45が意図せずにY2方向に移動して、バネ棒40の第1軸部材42のピン422が孔16から外れることを規制する規制部である。
また、図6に示すように、中留5をY軸方向から見た側面視において、カバー11の孔16に係合された第1軸部材42のピン422の中心軸から操作部45の先端までの長さL1は、ピン422の中心軸から折り畳んだ状態の中折れ部材9の表面922までの長さL2以下である。中折れ部材9の表面922は、Z1方向の面であり、腕時計100を装着時にユーザーの手首に接触する面である。このため、中折れ部材9が折り畳まれる中留5およびバンドの使用時に、操作部45が中折れ部材9よりも突出してユーザーの手首に当接することはない。
【0018】
図7に示すように、第1軸部材42および第2軸部材43のピン422、432の最大突出寸法、つまりコイルばね44で第1軸部材42および第2軸部材43が互いに離れる方向に付勢された状態でのパイプ部41の端部からピン422、432が突出する長さL3は、孔16が形成された第1側面部131、第2側面部132の厚さT1よりも短く設定されている。これにより、ピン422、432が孔16から第1側面部131、第2側面部132の外側に突出することがなく、意匠性も向上できる。
【0019】
[バンド長さの調整方法]
次に、バンド長さの調整方法について説明する。バンド長さを調整する場合、中留5を開いて中折れ部材9の外板92を操作部45の移動を規制する規制位置から移動を規制しない非規制位置に移動する。次に、操作部45をY2方向つまり第2側面部132側に移動して、ピン422を非係合位置に移動して第1側面部131の孔16から外す。そして、エンドリンク30の操作部45側の端部を第1側面部131に対してZ1方向(上方)に移動し、バネ棒40の第1軸部材42が第1側面部131に当接しない位置まで傾ける。これにより、エンドリンク30に対してバネ棒40をY1方向に移動できるので、ピン432を第2側面部132の孔16から外すことができる。
次に、カバー11に対してエンドリンク30を第2バンド2の長手方向であるX軸方向に移動し、カバー11に形成された他の孔16に第2軸部材43のピン432を挿入し、操作部45で第1軸部材42をY2方向に移動した状態でエンドリンク30の操作部45側の端部をZ2方向に移動し、ピン422を第1側面部131側の孔16の位置に合わせて操作部45を解除する。すると、コイルばね44によって第1軸部材42がY1方向に移動し、ピン422は係合位置に移動して孔16に挿入される。以上の操作で、エンドリンク30のバネ棒40が係合するカバー11の孔16を選択できるため、バンド長さを調整することができる。
【0020】
[第1実施形態の作用効果]
エンドリンク30に保持された係合部材であるバネ棒40の操作部45を操作して、第1軸部材42のピン422を非係合位置に移動させ、カバー11に形成された複数の孔16から選択された孔16にピン422を係合させることで、カバー11とエンドリンク30との係合位置を変更してバンドの長さを調整できる。したがって、ユーザーが操作部45を操作して容易にバンド長さを調整でき、専用の調整具を使用する必要もないため、カバー11に対して第1軸部材42のピン422を容易に着脱でき、バンド長さの調整操作も容易に行うことができる。
専用の調整具を不要にでき、部品点数が少ないため、第1バンド1、第2バンド2、中留5で構成されるバンドの製造コストを低減できる。さらに、バンド長さを調整するための構造が単純であるため、バンドを容易に製造できる。
【0021】
腕時計100をユーザーに装着している場合のように、中留5を閉じた状態では、中折れ部材9によって操作部45の移動が規制されるため、操作部45が意図せずにY2方向に移動して、第1軸部材42のピン422が孔16から外れることを確実に防止できる。
中留5を閉じた状態において、操作部45は中折れ部材9の表面922よりも突出することがないため、操作部45がユーザーの手首に当たって装着感を損なうことを防止できる。
第1軸部材42および第2軸部材43のピン422、432の突出寸法L3が第1側面部131、第2側面部132の厚さT1以下であるため、ピン422、432がカバー11の外側に突出することを防止でき、カバー11の外観を向上できる。
【0022】
[第2実施形態]
第2実施形態のバンドは、図8に示すように、中留本体10Aのカバー11Aの第1側面部131Aの厚さ方向(Z軸方向)の長さを長くして、操作部45を側面視で隠すように構成したものである。すなわち、カバー11Aの孔16に係合された第1軸部材42のピン422の中心軸から操作部45の先端までの長さL1は、ピン422の中心軸から第1側面部131の厚み方向であるZ1方向側の自由端1311までの長さL4以下である。なお、第1側面部131の自由端1311とは、第1側面部131において厚み方向であるZ軸方向に離れて設けられた2つの端縁のうち、底面部12に連結される端縁ではなく、底面部12には連結されない端縁を意味し、第1側面部131において、外装ケース101側に対向する上面を意味する。
【0023】
[第2実施形態の効果]
第2実施形態のバンドによれば、第1実施形態と同様の構成により同様の効果を奏することができる。さらに、側面視で操作部45がカバー11Aによって隠れるため、外観を向上できる。
【0024】
[第3実施形態]
第3実施形態のバンドは、図9に示すように、操作部45が配置されるエンドリンク30Bの溝が長孔35Bである点が第1、2実施形態と相違する。このため、図10に示すように、エンドリンク30Bの貫通孔34Bに、操作部45が取り付けられていないバネ棒40を挿入し、その後、第1軸部材42の軸部421に長孔35Bを介して操作部45を固定する。例えば、操作部45を軸部421の孔に圧入して固定してもよいし、操作部45に雄ネジを形成し、軸部421に形成した雌ネジに螺合することで固定してもよい。
【0025】
[第3実施形態の効果]
第3実施形態のバンドによれば、第1、2実施形態と同様の構成により同様の効果を奏することができる。さらに、両端が閉じられた長孔35Bに操作部45が配置されるため、操作部45を第1軸部材42に取り付けた後は、エンドリンク30Bをカバー11から外した際に、エンドリンク30Bからバネ棒40が外れることがない。このため、エンドリンク30Bおよびバネ棒40を一体化できて容易に取り扱うことができる。
【0026】
[第4実施形態]
第4実施形態のバンドは、図11図13に示すように、エンドリンク50を第1駒51および第2駒61の2つの部材で構成した点が第1~3実施形態と相違する。なお、中留5や第1バンド1、第2バンド2の構成は第1実施形態と同様であるため、説明および図示を省略する。
エンドリンク50の第1駒51は、金属材料で構成され、図12に示すように、第1腕部52と、第2腕部53と、連結部54とを備える。
第1腕部52には、第1貫通孔521と、第1凹溝部522と、固定孔523と、連結孔524とが形成されている。第1貫通孔521、固定孔523、連結孔524は、それぞれ第1腕部52をY軸方向に貫通して形成されている。第1凹溝部522は、第1腕部52の上面に開口されて第1貫通孔521に連通する。
【0027】
第2腕部53には、第2凹溝部531と、固定孔533と、連結孔534とが形成されている。第2凹溝部531は、第1腕部52の第1貫通孔521および第1凹溝部522の延長線上に形成され、第2腕部53をY軸方向に貫通し、かつ、第2腕部53の上面にも開口された凹溝とされている。第2凹溝部531の底面は、第1貫通孔521と同様に円弧状に形成されている。
固定孔533は、第2腕部53をY軸方向に貫通し、固定孔523と同軸の貫通孔である。連結孔534は、第2腕部53をY軸方向に貫通し、連結孔524と同軸の貫通孔である。
【0028】
連結部54は、第1腕部52および第2腕部53を連結している。具体的には、連結部54は、図12に示すように、第1腕部52および第2腕部53のX軸方向の両端部の中間部であり、かつ、Z1方向である上面側に形成されている。連結部54のX1方向側の側面は傾斜面541とされている。
【0029】
エンドリンク50の第2駒61は、金属材料で構成され、貫通孔611と、凹溝部612と、固定孔613と、保持溝615とを有する。
貫通孔611は、第2駒61をY軸方向に貫通して形成されている。凹溝部612は、第2駒61の上面に開口されて貫通孔611に連通する。また、第1駒51および第2駒61が組み立てられた場合は、凹溝部612は第1凹溝部522に連続する。固定孔613は、第2駒61をY軸方向に貫通して形成されている。
保持溝615は、第2駒61の上面に開口する凹溝であり、連結部54が配置可能に形成されている。
第2駒61の貫通孔611には、係合部材であるバネ棒40が挿入されている。バネ棒40の構造は第1実施形態と同一であるため、同一符号を付して説明を省略する。
【0030】
第1駒51および第2駒61は、図13(A)に示すように、第2駒61の貫通孔611にバネ棒40を挿入した状態で、バネ棒40の第1軸部材42側を第1貫通孔521に挿入し、第2軸部材43側を第2凹溝部531に配置する。また、操作部45は第1凹溝部522に配置する。
次に、第1駒51および第2駒61を、バネ棒40を回転軸として相対的に回転する。この際、連結部54に傾斜面541が形成されているので、連結部54を保持溝615内に配置できる。そして、固定孔523、613、533にピン55を挿通し、第1駒51および第2駒61を連結して固定する。
さらに、第2バンド2の中駒3Aを第1腕部52および第2腕部53間に配置し、連結孔524、534および中駒3Aに形成される貫通孔にピン56を挿通してエンドリンク50を中駒3Aに連結する。
【0031】
第2バンド2の端部に設けられたエンドリンク50は、第1実施形態と同様に、カバー11の孔16に第1軸部材42、第2軸部材43のピン422、432を挿入することでカバー11に連結される。また、第1実施形態と同様に、操作部45を操作して各ピン422、432を孔16から外し、他の孔16に挿入することでバンドの長さを調整できる。
【0032】
[第4実施形態の作用効果]
第4実施形態のバンドによれば、エンドリンク50を第1駒51および第2駒61の2つの部材で構成したので、操作部45が取り付けられた状態の係合部材であるバネ棒40を、第1駒51および第2駒61間に配置して組み立てることができ、エンドリンク50の組立性を向上できる。
【0033】
また、連結部54に傾斜面541を形成したので、第1駒51および第2駒61をバネ棒40を回転軸として相対的に回転して組み合わせることができ、さらに、ピン55を固定孔523、613、533に挿通することでエンドリンク50を容易に組み立てることができる。
さらに、エンドリンク50は、第1駒51および第2駒61に部材が分かれているため、例えば、金属、セラミック、樹脂など、第1駒51と第2駒61とを異なる材料で構成することもでき、デザインバリエーションを拡大できる。
【0034】
[第5実施形態]
第5実施形態のバンドは、図14および図15に示すように、エンドリンク50Bと、係合部材であるバネ棒40Bとを用いた点が第4実施形態と相違する。
エンドリンク50Bは、第1駒51Bおよび第2駒61Bを備えて構成されている。第1駒51Bは、金属材料で構成され、第1腕部52Bと、第2腕部53Bと、連結部54Bとを備える。
第1腕部52Bには、第1凹溝部521Bと、固定孔523Bと,連結孔524Bとが形成されている。第1凹溝部521Bは、第1腕部52BをY軸方向に貫通し、かつ、第1腕部52Bの上面にも開口された凹溝とされている。第1凹溝部521Bの底面は、バネ棒40Bのパイプ部41Bを回動自在に支持できるように円弧状に形成されている。
固定孔523B、連結孔524Bは、それぞれ第1腕部52BをY軸方向に貫通して形成されている。
【0035】
第2腕部53Bには、第2凹溝部531Bと、固定孔533Bと、連結孔534Bとが形成されている。第2凹溝部531Bは、第1凹溝部521Bと同じく、第2腕部53BをY軸方向に貫通し、かつ、第2腕部53Bの上面にも開口された凹溝とされている。第2凹溝部531Bの底面は、第1凹溝部521Bと同様に円弧状に形成されている。
固定孔533B、連結孔534Bは、それぞれ第2腕部53BをY軸方向に貫通して形成されている。
【0036】
連結部54Bは、第4実施形態の連結部54と同様に、第1腕部52Bおよび第2腕部53Bを連結し、連結部54Bの側面は傾斜面541と同様の傾斜面541Bとされている。
【0037】
エンドリンク50Bの第2駒61Bは、金属材料で構成され、凹溝部611Bと、固定孔613Bと、保持溝615Bとを有する。
凹溝部611Bは、第2駒61BをY軸方向に貫通して形成され、保持溝615Bに連通している。すなわち、凹溝部611Bは、X2方向に開口されている。凹溝部611BのX1方向側の底面は円弧状に形成されている。
固定孔613Bは、第2駒61BをY軸方向に貫通して形成されている。
保持溝615Bは、第2駒61Bの上面に開口し、凹溝部611Bに連通する凹溝であり、連結部54Bが配置可能に形成されている。
【0038】
第2駒61Bの凹溝部611Bには、係合部材であるバネ棒40Bが挿入されている。バネ棒40Bは、第1実施形態のバネ棒40と類似するが、操作部45B、46Bが両端に設けられている点が相違する。
バネ棒40Bは、パイプ部41Bと、第1軸部材42Bと、第2軸部材43Bと、図示略のコイルばねとを備えている。パイプ部41Bは円筒状に形成され、長手方向の両端部に長孔411B、412Bがそれぞれ形成されている。また、パイプ部41Bの左右両端は中間部よりも小径の開口とされている。
第1軸部材42Bは、第1軸部材42と同じ構成であるため、説明を省略する。第1軸部材42Bには、長孔411Bから突出する操作部45Bが取り付けられている。
第2軸部材43Bは、第1軸部材42Bと同様の構成であり、第2軸部材43Bには、長孔412Bから突出する操作部46Bが取り付けられている。操作部45B、46Bは、操作部45と同じ部材であるため、説明を省略する。
コイルばねは、第1実施形態のバネ棒40と同様に、パイプ部41B内において、第1軸部材42Bおよび第2軸部材43B間に配置されている。操作部45B、46Bは、長孔411B、412Bの端部側に位置しており、操作部45B、46Bを互いに近づく方向にスライド移動させてコイルばねを圧縮すると、第1軸部材42B、第2軸部材43Bも互いに近づく方向に移動し、第1軸部材42B、第2軸部材43Bの各ピン422、432を孔16から外すことができる。
【0039】
次に、エンドリンク50Bの組立方法について説明する。予め組み立てたバネ棒40Bを第2駒61Bの凹溝部611Bに取り付ける。すなわち、図15に示すように、バネ棒40Bのパイプ部41Bを、第2駒61Bの保持溝615Bから凹溝部611Bまで移動して取り付ける。
次に、第2駒61Bに取り付けられたバネ棒40Bの両端を、第1駒51Bの第1凹溝部521B、第2凹溝部531Bに配置する。そして、バネ棒40Bを回転中心として、第1駒51Bおよび第2駒61Bを相対的に回転し、連結部54Bを保持溝615Bに配置する。そして、固定孔523B、613B、533Bにピン55Bを挿通し、第1駒51Bおよび第2駒61Bを連結して固定する。
さらに、第2バンド2の中駒3Aを第1腕部52Bおよび第2腕部53B間に配置し、連結孔524B、534Bおよび中駒3Aに形成される貫通孔にピン56Bを挿通してエンドリンク50Bを中駒3Aに連結する。
【0040】
第2バンド2の端部に設けられたエンドリンク50Bは、操作部45B、46Bを操作してカバー11の孔16に第1軸部材42B、第2軸部材43Bの各ピン422、432を挿入することでカバー11に連結される。また、操作部45B、46Bを操作して第1軸部材42B、第2軸部材43Bの各ピン422、432を孔16から外し、エンドリンク50BをX軸方向にスライド移動して各ピン422、432を他の孔16に挿入することでバンドの長さを調整できる。
【0041】
[第5実施形態の作用効果]
第5実施形態のバンドによれば、エンドリンク50Bを第1駒51Bおよび第2駒61Bの2つの部材で構成したので、第4実施形態と同様の作用効果を奏することができ、エンドリンク50Bの組立性を向上できる。
連結部54Bに傾斜面541Bを形成したので、第4実施形態と同様に、第1駒51Bおよび第2駒61Bを、バネ棒40Bを回転軸として相対的に回転し、ピン55Bを固定孔523B、613B、533Bに挿通することでエンドリンク50Bを容易に組み立てることができる。
【0042】
バネ棒40Bは、両端に操作部45B、46Bを有するので、第1軸部材42Bおよび第2軸部材43Bの両方を操作部45B、46Bを操作して移動でき、バネ棒40Bつまりエンドリンク50Bをカバー11に対して容易に着脱できる。
第1駒51Bには、2つの第1凹溝部521B、第2凹溝部531Bを形成し、第2駒61Bには、保持溝615Bに連通する凹溝部611Bを形成しているので、バネ棒40Bを容易に第1駒51B、第2駒61Bに取り付けることができる。
【0043】
[第6実施形態]
第6実施形態のバンドは、図16および図17に示すように、エンドリンク50Cと、係合部材であるバネ棒40Cとを用いた点が第5実施形態と相違する。
エンドリンク50Cは、第1駒51Cおよび第2駒61Cを備えて構成されている。第1駒51Cは、金属材料で構成され、第1腕部52Cと、第2腕部53Cと、連結部54Cとを備える。
【0044】
第1腕部52Cおよび第2腕部53Cには、Y軸方向に貫通し、第1腕部52C、第2腕部53Cの上面にも開口された凹溝521C、531Cが形成されている。この際、第1腕部52Cおよび第2腕部53CのX1方向の端部において、凹溝521C、531Cを区画する壁部525C、535Cは、Y軸方向の両端部分が切り欠かれている。
また、第1腕部52C、第2腕部53Cには、第2駒61Cとの連結用のピンが挿通される固定孔と、中駒3Aとの連結用のピンが挿通される連結孔とが形成されているが、これらは第4、5実施形態と同じであるため、説明を省略する。
連結部54Cは、第4、5実施形態の連結部54、54Bと同様に、第1腕部52Cおよび第2腕部53Cを連結し、連結部54Cの側面は傾斜面とされている。
【0045】
エンドリンク50Cの第2駒61Cは、第5実施形態の第2駒61Bと同じ構成であるため、説明を省略する。
バネ棒40Cは、第5実施形態のバネ棒40Bと同様に、パイプ部41C、第1軸部材42C、第2軸部材43C、操作部45C、46C、図示略のコイルばねを備えて構成されている。操作部45C、46Cは、パイプ部41Cの長孔411C、412Cに配置されている。
【0046】
エンドリンク50Cの組立方法や第2バンド2への取付方法は、第5実施形態と同じであるため、説明を省略する。また、エンドリンク50Cをカバー11から着脱する方法も第5実施形態と同様である。すなわち、第2バンド2の端部に設けられたエンドリンク50Cは、操作部45C、46Cを図16に示すように、Z1方向に向けた第1状態では、壁部525C、535Cで区画された凹溝521C、531C部分に操作部45C、46Cを互いに近づく方向に移動することで、第1軸部材42C、第2軸部材43Cの各ピン422、432をカバー11の孔16から外すことができる。したがって、この第1状態では、エンドリンク50Cをカバー11に対してX軸方向にスライドさせて、第1軸部材42C、第2軸部材43Cの各ピン422、432をカバー11の他の孔16に挿入することで、バンドの長さを調整できる。
【0047】
また、各ピン422、432をカバー11の孔16に挿入後、図17に示すように、操作部45C、46CをX1方向に90度回転して第2状態とする。この第2状態では、操作部45C、46Cは、壁部525C、535Cで規制されて、互いに近づく方向に移動することが規制される。したがって、第2状態では、第1軸部材42C、第2軸部材43Cの各ピン422、432がカバー11の孔16から外れることを規制できる。また、エンドリンク50Cに設けられた壁部525C、535Cは、操作部45C、46Cの移動を規制する規制部である。
なお、カバー11の孔16は、操作部45C、46Cを第2状態としても、ボタンユニット20と干渉しない位置に形成すればよい。
【0048】
[第6実施形態の作用効果]
第6実施形態のバンドによれば、エンドリンク50Cを第1駒51Cおよび第2駒61Cの2つの部材で構成し、バネ棒40Cに2つの操作部45C、46Cを設けたので、第5実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
また、壁部525C、535CのY軸方向の両端部分を切り欠くことで、操作部45C、46CをX1方向に回転して第2状態とすることができる。このため、操作部45C、46CのY軸方向への移動を規制部である壁部525C、535Cで規制でき、第1軸部材42C、第2軸部材43Cの各ピン422、432が意図せずにカバー11の孔16から外れることを規制できる。また、第1状態および第2状態の切り換えは、操作部45C、46Cを回転するだけでよいので、ユーザーが容易に操作できる。
【0049】
[第7実施形態]
第7実施形態のバンドは、図18および図19に示すように、エンドリンク50Dと、係合部材であるバネ棒40Dとを用いた点が第5,6実施形態と相違し、特にバネ棒40Dの操作部45D、46Dの回転方向の移動を規制する溝を、エンドリンク50Dに形成した点が相違する。
エンドリンク50Dは、第1駒51Dおよび第2駒61Dを備えて構成されている。第1駒51Dは、金属材料で構成され、第1腕部52Dと、第2腕部53Dと、連結部54Dとを備える。
【0050】
第1腕部52Dには、第1貫通孔521Dと、第1ガイド溝522Dと、第1規制部526Dと、第1係合溝527Dとを備える。
第1貫通孔521Dは、第1腕部52DをY軸方向に貫通して形成され、バネ棒40Dのパイプ部41Dが挿入されている。第1ガイド溝522Dは、第1貫通孔521Dに連通し、かつ、第1腕部52Dの上面に開口される。第1係合溝527Dは、第1貫通孔521Dに連通し、かつ、第1腕部52DのX1方向の側面に開口される。第1規制部526Dは、第1ガイド溝522Dおよび第1係合溝527Dを区画し、コイルばねで付勢されて第1軸部材42Dのピン422が孔16内に挿入された状態の操作部45Dが、第1ガイド溝522Dおよび第1係合溝527Dの一方から他方に回転して移動することを規制している。第1規制部526Dと、第2駒61Dとの間には、操作部45Dが移動可能なスペースが設けられ、操作部45DをY2方向に移動した状態では、操作部45Dを第1ガイド溝522Dおよび第1係合溝527Dの一方から他方に回転して移動することができるように形成されている。
【0051】
第2腕部53Dには、図示略の第2貫通孔と、第2ガイド溝532Dと、第2規制部536Dと、第2係合溝537Dとを備える。これらの構成は、第1腕部52Dと同じであるため、説明を省略する。
また、第1腕部52D、第2腕部53Dには、第2駒61Dとの連結用のピンが挿通される固定孔と、中駒3Aとの連結用のピンが挿通される連結孔とが形成されているが、これらは第4、5、6実施形態と同じであるため、説明を省略する。
連結部54Dは、第4、5、6実施形態の連結部54、54B、54Cと同様に、第1腕部52Dおよび第2腕部53Dを連結し、連結部54Dの側面は傾斜面とされている。
【0052】
エンドリンク50Dの第2駒61Dは、第5、6実施形態の第2駒61B、61Cと同じ構成であるため、説明を省略する。
バネ棒40Dは、第5、6実施形態のバネ棒40B、40Cと同様に、パイプ部41D、第1軸部材42D、第2軸部材43D、操作部45D、46D、図示略のコイルばねを備え、操作部45D、46Dは、パイプ部41Dの長孔411D、412Dに配置されている。
【0053】
エンドリンク50Dの組立方法や第2バンド2への取付方法は、第5、6実施形態と同じであるため、説明を省略する。また、エンドリンク50Dをカバー11から着脱する方法も第5実施形態と同様である。すなわち、第2バンド2の端部に設けられたエンドリンク50Dは、操作部45D、46Dを図18に示すように、Z1方向に向けた第1状態では、第1ガイド溝522D、第2ガイド溝532Dに沿って操作部45D、46Dを互いに近づく方向に移動することで、第1軸部材42D、第2軸部材43Dの各ピン422、432をカバー11の孔16から外すことができる。したがって、この状態でエンドリンク50Dをカバー11に対してX軸方向にスライドさせて、各ピン422、432をカバー11の他の孔16に挿入することで、バンドの長さを調整できる。
【0054】
また、第1軸部材42D、第2軸部材43Dの各ピン422、432をカバー11の孔16に挿入後、操作部45D、46Dを、第1規制部526D、第2規制部536Dに干渉しない位置まで互いに近づく方向に移動し、図19に示すように、操作部45D、46DをX1方向に90度回転する。次に、操作部45D、46Dの操作を解除すると、コイルばねの付勢力によって第1軸部材42D、第2軸部材43Dがカバー11の第1側面部131、第2側面部132側に移動する。
図19に示すように、操作部45D、46DがX1方向に向いた第2状態では、操作部45D、46Dは、第1係合溝527D、第2係合溝537Dに係合するため、操作部45D、46Dが回転することを規制できる。また、第2状態の操作部45D、46Dは、カバー11の第1側面部131、第2側面部132間に配置されるため、ユーザーが意識せずに操作部45D、46Dを移動させることも防止できる。
なお、操作部45D、46Dを、第1規制部526D、第2規制部536Dに干渉しない位置まで移動した場合、各ピン422、432は孔16から完全に外れずに各ピン422、432の先端が孔16に挿入された状態を維持できるように、第1規制部526D、第2規制部536DのY軸方向の長さが設定されている。
【0055】
[第7実施形態の作用効果]
第7実施形態のバンドによれば、エンドリンク50Dを第1駒51Dおよび第2駒61Dの2つの部材で構成し、バネ棒40Dに2つの操作部45D、46Dを設けたので、第5、6実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
また、操作部45D、46Dを回転させて第1状態および第2状態に配置できるので、操作部45D、46DをY軸方向に移動して第1軸部材42D、第2軸部材43Dの各ピン422、432をカバー11の孔16に挿入したり、孔16から外すことを容易に操作できる第1状態と、操作部45D、46DのY軸方向への意図しない移動操作が行われることを防止できる第2状態とをユーザーの操作で選択できる。
【0056】
[第8実施形態]
第8実施形態のバンドは、図20および図21に示すように、エンドリンク50Eと、係合部材であるバネ棒40Eとを用いた点が第4実施形態と相違し、特にバネ棒40Eの操作部45Eを回転方向に移動した際に保持する溝を、エンドリンク50Eに形成した点が相違する。
エンドリンク50Eは、第4実施形態のエンドリンク50と比較して、第1凹溝部522Eが平面L字状に形成されている点が相違し、他の構成は同様である。すなわち、エンドリンク50Eは、第1駒51Eおよび第2駒61Eを備え、第1駒51Eは、金属材料で構成され、第1腕部52Eと、第2腕部53Eと、連結部54Eとを備える。
【0057】
第1腕部52Eは、エンドリンク50の第1腕部52と同様の構成であり、図示略の第1貫通孔、固定孔および連結孔が形成されている。また、第1腕部52Eは、第1腕部52の上面に開口されて第1貫通孔521に連通する第1凹溝部522Eが形成されている。この第1凹溝部522Eは、Y軸方向に沿った溝部と、X軸方向に沿った溝部とが連通されて平面L字状に形成されている。
【0058】
第2腕部53Eおよび連結部54Eは、エンドリンク50の第2腕部53および連結部54と同じ構成であるため、説明を省略する。
【0059】
エンドリンク50Eの第2駒61Eは、エンドリンク50の第2駒61と同じ構成であり、第1凹溝部522Eに連続する凹溝部612Eを有する。
第2駒61Eの貫通孔には、係合部材であるバネ棒40Eが挿入されている。バネ棒40Eの構造は第1、4実施形態と同一であるため、説明を省略する。
【0060】
第8実施形態の中留本体10Eは、第1実施形態の中留本体10と同様に、カバー11Eおよびボタンユニット20を備え、カバー11Eは、底面部12E、第1側面部131E、第2側面部132Eを備える。第1側面部131E、第2側面部132Eには、中折れ部材を連結するバネ棒93が挿入される孔15Eと、バネ棒40Eの各ピンが係合される孔16Eとが形成されている。孔16Eは、第1側面部131E、第2側面部132Eを非貫通の止まり孔であり、第1側面部131E、第2側面部132Eの表面には孔16Eは露出していない。
【0061】
エンドリンク50Eの組立方法や第2バンド2への取付方法は、第4実施形態と同じであるため、説明を省略する。また、エンドリンク50Eをカバー11から着脱してバンド長さを調整する方法も第4実施形態と同様であるため、説明を省略する。
【0062】
また、バネ棒40Eの操作部45EがコイルばねでY1方向に付勢され、図示略の第1軸部材、第2軸部材の係合部である各ピンがカバー11Eの孔16Eに挿入された状態で、操作部45EをX2方向に回転すると、図21に示すように、エンドリンク50Eの第1凹溝部522E内に操作部45Eが収納される第2状態となる。この第2状態では、操作部45Eは、第1凹溝部522E内に収納されてY2方向に移動することを規制され、意図せずに操作部45Eが移動してバネ棒40Eの各ピンが孔16Eから外れることを防止できる。このため、エンドリンク50Eの第1凹溝部522Eによって、操作部45EのY2方向への移動を規制する規制部が構成され、これにより、ピンが孔16Eから外れることを確実に防止できる。
【0063】
[第8実施形態の作用効果]
第8実施形態のバンドによれば、エンドリンク50Eを第1駒51Eおよび第2駒61Eの2つの部材で構成しているので、第4実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
また、エンドリンク50Eに第1凹溝部522Eを形成することで、操作部45EをY軸方向に移動可能な第1状態と、Y軸方向への移動が規制される第2状態とをユーザーの操作で選択できる。
【0064】
第2状態では、操作部45Eはエンドリンク50Eの上面から殆ど突出しないので、中折れ部材9の外板92と平面的に重ねることができる。このため、腕時計100をユーザーの腕に装着した際に、中折れ部材9と操作部45Eとを平面視で重ねることができ、操作部45Eを中折れ部材9と平面視で重ならない側方に配置する必要が無いため、幅の狭いバンドにも利用できる。
【0065】
[変形例]
係合部材であるバネ棒としては、前記実施形態の構成に限定されない。例えば、ピン422、432にフランジを形成し、このフランジをカバー11の第1側面部131、第2側面部132の内面に当接させる構成としてもよい。この場合、フランジが第1側面部131、第2側面部132に当接することで、孔16に挿入されるピン422、432の突出寸法を一定寸法以下に制限できるため、孔16からピン422、432が突出することを確実に防止できる。
また、係合部材はバネ棒に限定されず、係合部も丸棒状のピンに限定されない。すなわち、係合部材は、カバー11の孔16に係合可能な係合部を有し、この係合部を孔16に係合する係合位置と、孔16から外れた非係合位置とに移動させる操作部を備えていればよい。なお、カバー11の孔の形状は、矩形状の開口でもよく、係合部は孔の形状に合わせて構成すればよい。
【0066】
エンドリンク50、50B、50C、50D、50Eの第1駒51、51B、51C、51D、51Eおよび第2駒61、61B、61C、61D、61Eの組立方法は、前記実施形態のように第1駒51、51B、51C、51D、51Eと第2駒61、61B、61C、61D、61Eとを相対的に回転させて組み立てる方法に限定されない。例えば、第1駒51、51B、51C、51D、51Eに対して第2駒61、61B、61C、61D、61EをZ軸方向に移動して組み立ててもよい。
操作部の形状は、前記実施形態に限定されない。例えば、操作部としては、操作ノブが略球体状のものに限定されず、平面楕円形状の平板状のものでもよい。
【0067】
中留としては、中折れ部材を有する三つ折れタイプに限定されず、第1バンド1と第2バンド2とを連結する中留であればよい。また、中留のカバーの各側面部に形成される孔16の数は、前記各実施形態のように2つに限らず、3つ以上でもよい。3つ以上の孔を形成すれば、3段階以上でバンド長さを調整できる。
エンドリンク30、30A、30Bや、エンドリンク50、50B、50C、50D、50Eの第1駒51、51B、51C、51D、51Eおよび第2駒61、61B、61C、61D、61Eの材質は、金属に限定されず、セラミックや合成樹脂等でもよい。同様に、第1バンド1や第2バンド2の駒3の材質も金属に限定されず、セラミックや合成樹脂等でもよい。さらに、第1駒51、51B、51C、51D、51Eおよび第2駒61、61B、61C、61D、61Eや、中駒3Aおよび外駒3Bは同じ材質でもよいし、異なる材質でもよく、各材質を組み合わせることでデザインバリエーションを拡大できる。
【0068】
[本開示のまとめ]
本開示のバンドは、第1バンドと、第2バンドと、前記第1バンドおよび前記第2バンドを連結する中留と、を備え、前記中留は、底面部と、側面部とを備えるカバーを有し、前記第2バンドは、前記中留側の端部に設けられたエンドリンクと、前記エンドリンクに保持されて前記カバーに係合する係合部材とを有し、前記側面部は、前記第2バンドの長手方向に沿って複数の孔が設けられ、前記係合部材は、前記側面部の孔に係合可能な係合部と、前記係合部を前記第2バンドの幅方向において前記孔に係合する係合位置と、前記孔から外れた非係合位置とに移動させる操作部と、を有していることを特徴とする。
エンドリンクに保持された係合部材の操作部を操作し、係合部材の係合部を非係合位置に移動させ、カバーに形成された複数の孔から選択された孔に係合部を係合させることで、カバーとエンドリンクとの係合位置を変更してバンドの長さを調整できる。したがって、ユーザーが操作部を操作して容易にバンド長さを調整でき、専用の調整具を使用する必要もないため、カバーに対して係合部材の係合部を容易に着脱でき、バンド長さの調整操作も容易に行うことができる。
専用の調整具を不要にでき、部品点数が少ないため、製造コストを低減できる。さらに、バンド長さを調整するための構造が単純であるため、容易に製造できる。
【0069】
本開示のバンドにおいて、前記操作部が前記係合位置から前記非係合位置に移動することを防ぐ規制部を有することが好ましい。
操作部が係合位置から非係合位置に移動することを防ぐ規制部を有するため、バンドを使用中にエンドリンクとカバーとの係合が外れることを確実に防止できる。
【0070】
本開示のバンドにおいて、前記中留は、中留本体と、前記中留本体および前記第1バンドを連結する中折れ部材とを有し、前記規制部は、前記中折れ部材に設けられ、前記操作部は、前記中留を閉じた状態において、前記中折れ部材によって移動を規制されることが好ましい。
規制部を中折れ部材で構成しているので、規制部を構成する部品を追加して設ける必要が無く、コストを低減できる。また、使用者がバンドを装着中は、中留を閉じて中折れ部材も折り畳まれた状態であるため、バンドを使用中に係合部材がカバーから外れることがなく、意図せずに係合が外れてバンドが脱落することを確実に防止できる。さらに、中留を閉じる操作は、バンド装着時の操作であるため、操作部を規制するための特別な操作も不要にできる。
【0071】
本開示のバンドにおいて、前記規制部は、前記エンドリンクに設けられ、前記係合部材は、前記操作部が前記規制部で規制される規制位置と、前記操作部が前記規制部に規制されない非規制位置とに、回転移動可能に設けられていることが好ましい。
規制部をエンドリンクで構成しているので、規制部を構成する部品を追加して設ける必要が無く、コストを低減できる。また、係合部材の操作部を回転させて非規制位置から規制位置に移動することで、係合部材がカバーから外れることを確実に規制できる。さらに、係合部材の操作部を回転させて規制位置から非規制位置に移動することで、操作部を操作して係合部材をカバーから外してバンド長さを調整する操作も確実に行うことができる。
【0072】
本開示のバンドにおいて、前記中留は、中留本体と、前記中留本体および前記第1バンドを連結する中折れ部材とを有し、前記中留を閉じた状態の側面視で、前記カバーの孔に係合された前記係合部の中心軸から、前記操作部の先端までの長さは、前記中心軸から前記中折れ部材の表面までの長さ以下であることが好ましい。
本開示のバンドによれば、中留を閉じた状態において、操作部が中折れ部材の表面つまりユーザーの手首側に飛び出さないため、操作部がユーザーの手首に当たって装着感を損なうことを防止できる。
【0073】
本開示のバンドにおいて、前記カバーの孔に係合された前記係合部の中心軸から、前記操作部の先端までの長さは、前記中心軸から前記側面部の厚み方向の自由端までの長さ以下であることが好ましい。
本開示のバンドによれば、側面視で操作部がカバーによって隠れるため、外観を向上できる。
【0074】
本開示のバンドにおいて、前記係合部の長さは、前記側面部の厚さよりも短いことが好ましい。
本開示のバンドによれば、係合部がカバーの外側に突出することを防止でき、カバーの外観を向上できる。
【0075】
本開示のバンドにおいて、前記側面部に設けられた孔は、前記側面部を貫通しない止まり孔であることが好ましい。
本開示のバンドによれば、カバーに貫通孔ではなく止まり孔を形成しているので、複数の孔がカバーの外側に露出せず、カバーの外観を向上できる。また、カバーに貫通孔が無くても操作部を操作することで係合部をカバーの孔から外すことができる。
【0076】
本開示のバンドにおいて、前記エンドリンクは、第1駒と、第2駒を備えて構成され、前記係合部材は、前記第1駒および前記第2駒によって保持されていることが好ましい。
本開示のバンドによれば、エンドリンクが第1駒および第2駒から構成されているので、操作部が取り付けられた状態の係合部材を、操作部を第1駒および第2駒間に配置した状態で組み立てることができ、組立性を向上できる。
【0077】
本開示のバンドにおいて、前記操作部は、前記係合部材の両端にそれぞれ設けられていることが好ましい。
本開示のバンドによれば、係合部材の両端の係合部を各操作部でそれぞれ移動できるので、操作部が1つの場合に比べて、カバーから係合部材を着脱する操作を容易に行うことができる。
【0078】
本開示のバンドにおいて、前記操作部は、前記第2バンドの長手方向と交差する方向に向いている第1状態と、前記第2バンドの長手方向に沿った方向に向いている第2状態とに移動可能に設けられていることが好ましい。
本開示のバンドによれば、前記操作部を係合部材の軸を中心に回転することで、操作部を第1状態および第2状態に移動できる。そして、第2状態では操作部が第2バンドの長手方向に沿った方向に向いているので、第1状態に比べて操作しにくい状態にできる。このため、ユーザーが誤って操作部を操作するリスクを低減できる。また、第2状態では、操作部が第2バンドの厚さ方向に突出せず、操作部を中折れ部材と干渉しない位置に移動できるので、中折れ部材と操作部とが平面視で重なる状態にでき、操作部を中折れ部材と平面視で重ならない側方に配置する必要が無いため、幅の狭いバンドにも利用できる。
【0079】
本開示のバンドにおいて、前記操作部は、前記第2状態では、前記エンドリンクに設けられた溝に配置されることが好ましい。
本開示のバンドによれば、操作部がエンドリンクの溝内に配置されるため、ユーザーが誤って操作部に触れてしまうことがなく、操作部に意図しない力が加わってエンドリンクがカバーから意図せずに外れることを防止できる。
【0080】
本開示のバンドにおいて、前記操作部は、前記第1状態では、前記係合位置および前記非係合位置に移動可能であり、前記第2状態では、前記係合位置から前記非係合位置に移動することが規制されていることが好ましい。
本開示のバンドによれば、第2状態では操作部を非係合位置に移動することを規制しているので、ユーザーが誤って操作部に触れても、第2バンドが中留から外れることを確実に防止できる。
【0081】
本開示の時計は、前述したバンドを備えることを特徴とする。
本開示の時計によれば、前述のバンドを備えているので、ユーザーがバンド長さの調整操作を容易に行うことができる。
【符号の説明】
【0082】
1…第1バンド、2…第2バンド、3…駒、3A…中駒、3B…外駒、5…中留、9…中折れ部材、10…中留本体、10A…中留本体、10E…中留本体、11…カバー、11A…カバー、11E…カバー、12…底面部、12E…底面部、15…孔、15E…孔、16…孔、16E…孔、20…ボタンユニット、30…エンドリンク、30A…エンドリンク、30B…エンドリンク、40…バネ棒、40B…バネ棒、40C…バネ棒、40D…バネ棒、40E…バネ棒、42…第1軸部材、42B…第1軸部材、42C…第1軸部材、42D…第1軸部材、43…第2軸部材、43B…第2軸部材、43C…第2軸部材、43D…第2軸部材、44…コイルばね、45…操作部、45B…操作部、45C…操作部、45D…操作部、45E…操作部、46B…操作部、46C…操作部、46D…操作部、50…エンドリンク、50B…エンドリンク、50C…エンドリンク、50D…エンドリンク、50E…エンドリンク、51…第1駒、51B…第1駒、51C…第1駒、51D…第1駒、51E…第1駒、61…第2駒、61B…第2駒、61C…第2駒、61D…第2駒、61E…第2駒、91…中板、92…外板、100…腕時計、131…第1側面部、131A…第1側面部、131E…第1側面部、132…第2側面部、132E…第2側面部、421…軸部、422…ピン、431…軸部、432…ピン、921…側面、922…表面、1311…自由端。
図1
図2
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