IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ スプレーイングシステムスジャパン株式会社の特許一覧

特開2024-58824洗浄方法、洗浄装置及びスプレーノズル
<>
  • 特開-洗浄方法、洗浄装置及びスプレーノズル 図1
  • 特開-洗浄方法、洗浄装置及びスプレーノズル 図2
  • 特開-洗浄方法、洗浄装置及びスプレーノズル 図3
  • 特開-洗浄方法、洗浄装置及びスプレーノズル 図4
  • 特開-洗浄方法、洗浄装置及びスプレーノズル 図5
  • 特開-洗浄方法、洗浄装置及びスプレーノズル 図6
  • 特開-洗浄方法、洗浄装置及びスプレーノズル 図7
  • 特開-洗浄方法、洗浄装置及びスプレーノズル 図8
  • 特開-洗浄方法、洗浄装置及びスプレーノズル 図9
  • 特開-洗浄方法、洗浄装置及びスプレーノズル 図10
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024058824
(43)【公開日】2024-04-30
(54)【発明の名称】洗浄方法、洗浄装置及びスプレーノズル
(51)【国際特許分類】
   B08B 3/02 20060101AFI20240422BHJP
   B08B 5/00 20060101ALI20240422BHJP
   B05B 3/02 20060101ALI20240422BHJP
【FI】
B08B3/02 D
B08B5/00 Z
B05B3/02 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022166178
(22)【出願日】2022-10-17
(71)【出願人】
【識別番号】000107767
【氏名又は名称】スプレーイングシステムスジャパン合同会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100211052
【弁理士】
【氏名又は名称】奥村 大輔
(72)【発明者】
【氏名】篠原 史将
(72)【発明者】
【氏名】清野 太平
(72)【発明者】
【氏名】熊倉 宏樹
【テーマコード(参考)】
3B116
3B201
4F033
【Fターム(参考)】
3B116AA46
3B116AB03
3B116BB23
3B116BB33
3B116BB43
3B116BB62
3B116CA01
3B116CC01
3B201AA46
3B201AB03
3B201BB23
3B201BB33
3B201BB43
3B201BB62
3B201BB92
3B201CA01
3B201CB12
3B201CC01
4F033PA01
4F033PB02
4F033PD02
(57)【要約】
【課題】洗浄不良を抑制する。
【解決手段】
一態様に係るスプレーノズルは、軸線に沿って延在する洗浄液の通路を形成する洗浄液パイプと、洗浄液パイプに収容される回転可能な伝達シャフトと、伝達シャフトを軸線周りに回転させる駆動装置であり、伝達シャフトの回転方向を正方向又は正方向とは反対の逆方向に切り替え可能である、該駆動装置と、通路から供給された洗浄液を噴射する1又は複数の噴射口が形成され、伝達シャフトの回転に伴って軸線周りに回転する筒状の回転ヘッドと、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸線に沿って延在する洗浄液の通路を形成する洗浄液パイプと、前記通路から供給された前記洗浄液を噴射する1又は複数の噴射口が形成され、前記軸線周りに回転可能な筒状の回転ヘッドとを含むスプレーノズルを容器内に設置する工程と、
前記通路に前記洗浄液を供給する工程と、
前記回転ヘッドを正方向に回転させながら前記1又は複数の噴射口から前記洗浄液を噴射する工程と、
前記回転ヘッドを前記正方向とは反対の逆方向に回転させながら前記1又は複数の噴射口から前記洗浄液を噴射する工程と、
を含む、洗浄方法。
【請求項2】
前記回転ヘッドを第1回転速度で回転させながら前記洗浄液を噴射する工程と、
前記回転ヘッドを前記第1回転速度よりも低速な第2回転速度で回転させながら前記洗浄液を噴射する工程と、
を更に含む、請求項1に記載の洗浄方法。
【請求項3】
第1回転角と第2回転角の範囲内で前記回転ヘッドを前記正方向及び前記逆方向に交互に回転させて、前記容器の特定箇所を繰り返し洗浄する工程を更に含む、請求項1又は2に記載の洗浄方法。
【請求項4】
洗浄液を噴射するスプレーノズルと、
制御装置と、
を備え、
前記スプレーノズルは、
軸線に沿って延在する前記洗浄液の通路を形成する洗浄液パイプと、
前記洗浄液パイプに収容される回転可能な伝達シャフトと、
前記伝達シャフトを前記軸線周りに回転させる駆動装置と、
前記通路から供給された前記洗浄液を噴射する1又は複数の噴射口が形成され、前記伝達シャフトの回転に伴って前記軸線周りに回転する筒状の回転ヘッドと、
を含み、
前記制御装置は、前記駆動装置を制御して、前記伝達シャフトの回転方向を正方向、又は、前記正方向とは反対の逆方向に切り替える、洗浄装置。
【請求項5】
軸線に沿って延在する洗浄液の通路を形成する洗浄液パイプと、
前記洗浄液パイプに収容される回転可能な伝達シャフトと、
前記伝達シャフトを前記軸線周りに回転させる駆動装置であり、前記伝達シャフトの回転方向を正方向又は前記正方向とは反対の逆方向に切り替え可能である、該駆動装置と、
前記通路から供給された前記洗浄液を噴射する1又は複数の噴射口が形成され、前記伝達シャフトの回転に伴って前記軸線周りに回転する筒状の回転ヘッドと、
を備える、スプレーノズル。
【請求項6】
前記伝達シャフトと前記回転ヘッドとの間に配置され、前記通路からの前記洗浄液を前記回転ヘッドの内部空間に導入する貫通孔を有する固定パイプと、
前記固定パイプと前記回転ヘッドとの間に配置され、前記回転ヘッドの内部空間を封止しつつ前記回転ヘッドを軸支する一対の軸受と、
を更に備え、
前記一対の軸受が滑り軸受である、請求項5に記載のスプレーノズル。
【請求項7】
前記一対の軸受の各々は、前記回転ヘッドの前記内部空間側に配置された第1端部と、前記第1端部とは反対側の第2端部とを有し、
前記軸線に垂直な方向における前記2端部の厚みは、前記軸線に垂直な方向における前記第1端部の厚みよりも大きい、請求項6に記載のスプレーノズル。
【請求項8】
前記軸線を含む断面で見たときに、前記第1端部は、前記内部空間に向けてV字状に広がる一対の突出部を有する、請求項7に記載のスプレーノズル。
【請求項9】
前記1又は複数の噴射口は、前記軸線を含む平面に沿って延びるスリット状の開口である、請求項5~8の何れか一項に記載のスプレーノズル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、洗浄方法、洗浄装置及びスプレーノズルに関する。
【背景技術】
【0002】
回転しながら液体を噴射する回転式のスプレーノズルが利用されている。例えば、特許文献1には、圧力液水を噴射する複数の放射状噴射口が形成された円筒状のボディと、当該ボディに回転自在に取り付けられ、スリット状のオリフィスが形成された回転ヘッドとを備え、複数の放射状噴射口から供給された圧力液水によって回転ヘッドを回転させつつ、オリフィスから圧力液水を噴射する回転式スプレーノズルが記載されている。
【0003】
特許文献2には、複数の液噴出口を有する給液軸管と、当該給液軸管を囲む回転体と、回転体を回転自在に支持する軸受材とを備え、回転体の内周面に液噴出口と対向する中央環状溝が形成され、長さ方向における回転体の中央環状溝から離れた位置に複数の噴口が形成された回転式スプレーノズルが記載されている。
【0004】
特許文献3には、流体配管に接続されたボディと、当該ボディに対して直角に且つ回転自由に取り付けられたロータヘッドと、噴出口を有するノズルを有し、ロータヘッドと一体的に回転するノズルロータとを備え、液体配管から供給された流体によってロータヘッドを回転させながらノズルの噴出口から流体を噴射する回転ノズルが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第4532534号公報
【特許文献2】特許第6630937号公報
【特許文献3】特許第4056008号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述したスプレーノズルは、当該スプレーノズルに供給された洗浄液の圧力によって回転ヘッドを回転させているので、回転ヘッドの回転方向は一方向に制限される。回転ヘッドを一方向に回転させながら容器の内部を洗浄する場合には、容器の形状や容器内に配置された障害物によっては、洗浄液が行き届かない洗浄死角が発生して洗浄不良が生じることがある。
【0007】
そこで本開示は、洗浄不良を抑制することができる洗浄方法、洗浄装置及びスプレーノズルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
一態様に係る洗浄方法は、軸線に沿って延在する洗浄液の通路を形成する洗浄液パイプと、通路から供給された洗浄液を噴射する1又は複数の噴射口が形成され、軸線周りに回転可能な筒状の回転ヘッドとを含むスプレーノズルを容器内に設置する工程と、通路に洗浄液を供給する工程と、回転ヘッドを正方向に回転させながら1又は複数の噴射口から洗浄液を噴射する工程と、回転ヘッドを正方向とは反対の逆方向に回転させながら1又は複数の噴射口から洗浄液を噴射する工程と、を含む。
【0009】
本態様に係る洗浄方法では、回転ヘッドの回転方向を切り替えながら洗浄液を噴射するので、洗浄不良を抑制することができる。
【0010】
一実施形態では、回転ヘッドを第1回転速度で回転させながら洗浄液を噴射する工程と、回転ヘッドを第1回転速度よりも低速な第2回転速度で回転させながら洗浄液を噴射する工程と、を更に含んでもよい。回転ヘッドの回転速度を早くすることにより、容器の洗浄時間を短くすることができる。一方、回転ヘッドの回転速度を遅くすることにより、容器の汚れをより確実に除去することができる。この実施形態では、回転ヘッドの回転速度を第1回転速度及び第2回転速度に切り替えることで、容器の洗浄効率を高めることができる。
【0011】
一実施形態では、第1回転角と第2回転角の範囲内で回転ヘッドを正方向及び逆方向に交互に回転させて、容器の特定箇所を繰り返し洗浄する工程を更に含んでもよい。この実施形態では、容器の特定箇所を重点的に洗浄することができる。
【0012】
一態様に係る洗浄装置は、洗浄液を噴射するスプレーノズルと、制御装置と、を備える。スプレーノズルは、軸線に沿って延在する洗浄液の通路を形成する洗浄液パイプと、洗浄液パイプに収容される回転可能な伝達シャフトと、伝達シャフトを軸線周りに回転させる駆動装置と、通路から供給された洗浄液を噴射する1又は複数の噴射口が形成され、伝達シャフトの回転に伴って軸線周りに回転する筒状の回転ヘッドと、を含む。制御装置は、駆動装置を制御して、伝達シャフトの回転方向を正方向、又は、正方向とは反対の逆方向に切り替える。
【0013】
本態様に係る洗浄装置では、制御装置によって伝達シャフトの回転方向を正方向又は逆方向に切り替え可能であるので、回転ヘッドの回転方向を切り替えることが可能である。この洗浄装置では、回転ヘッドの回転方向を切り替えながら洗浄液を噴射することができるので、洗浄不良を抑制することができる。
【0014】
一態様に係るスプレーノズルは、軸線に沿って延在する洗浄液の通路を形成する洗浄液パイプと、洗浄液パイプに収容される回転可能な伝達シャフトと、伝達シャフトを軸線周りに回転させる駆動装置であり、伝達シャフトの回転方向を正方向又は正方向とは反対の逆方向に切り替え可能である、該駆動装置と、通路から供給された洗浄液を噴射する1又は複数の噴射口が形成され、伝達シャフトの回転に伴って軸線周りに回転する筒状の回転ヘッドと、を備える。
【0015】
本態様に係るスプレーノズルは、伝達シャフトの回転方向を正方向又は逆方向に切り替え可能であるので、回転ヘッドの回転方向を切り替えることが可能である。このスプレーノズルでは、回転ヘッドの回転方向を切り替えながら洗浄液を噴射することができるので、洗浄不良を抑制することができる。
【0016】
一実施形態では、伝達シャフトと回転ヘッドとの間に配置され、通路からの洗浄液を回転ヘッドの内部空間に導入する貫通孔を有する固定パイプと、固定パイプと回転ヘッドとの間に配置され、回転ヘッドの内部空間を封止しつつ回転ヘッドを軸支する一対の軸受とを更に備え、一対の軸受が滑り軸受であってもよい。一対の滑り軸受で回転ヘッドの内部空間を封止することにより、固定パイプと回転ヘッドとの隙間から洗浄液が漏れることを防止することができる。
【0017】
一実施形態では、一対の軸受の各々は、回転ヘッドの内部空間側に配置された第1端部と、第1端部とは反対側の第2端部とを有し、軸線に垂直な方向における2端部の厚みは、軸線に垂直な方向における第1端部の厚みよりも大きくてもよい。一対の軸受の第2端部の厚みを第1端部の厚みよりも大きくすることにより、固定パイプと回転ヘッドとの隙間が屈曲した形状になる。その結果、洗浄液の漏れをより確実に防止することができる。
【0018】
一実施形態では、軸線を含む断面で見たときに、第1端部は、内部空間に向けてV字状に広がる一対の突出部を有していてもよい。この実施形態では、内部空間から第1端部に洗浄液の圧力が付与されたときに、一対の突出部が押し広げられて固定パイプと回転ヘッドに密着する。その結果、洗浄液の漏れをより確実に防止することができる。
【0019】
一実施形態では、1又は複数の噴射口は、軸線を含む平面に沿って延びるスリット状の開口であってもよい。この実施形態では、回転ヘッドに1又は複数の噴射口を形成する加工を容易にすることができる。
【発明の効果】
【0020】
本開示によれば、洗浄不良を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】一実施形態に係る洗浄装置を概略的に示す図である。
図2】一実施形態に係るスプレーノズルを示す断面図である。
図3】固定パイプの側面図である。
図4】回転ヘッドの側面図である。
図5】軸受の周辺を拡大して示すスプレーノズルの断面図である。
図6】正回転時に回転ヘッドから噴射された洗浄液の軌跡を概略的に示す図である。
図7】逆回転時に回転ヘッドから噴射された洗浄液の軌跡を概略的に示す図である。
図8】一実施形態に係る洗浄方法を示すフローチャートである。
図9】本洗浄の流れの示すフローチャートである。
図10】スプレーノズルの変形例を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照しながら本開示の実施形態が詳細に説明される。図面の説明において同一要素には同一符号が付され、重複する説明は省略される。図面は、理解の容易化のため、一部を簡略化又は誇張して描いている場合があり、寸法比率及び角度等は図面に記載のものに限定されない。
【0023】
図1は、一実施形態に係る洗浄装置1を概略的に示す図である。洗浄装置1は、洗浄液を噴射して容器2の内部を洗浄する。容器2は、材料を収容するタンクである。容器2に収容される材料としては、食品、医薬品及び化粧品等が例示される。容器2には定期的な洗浄が求められる。
【0024】
図1に示す容器2は、収容された材料を撹拌するミキシングタンクであり、上面2a、底面2b及び側面2cを有している。容器2の側面2cは、例えば円筒形状を有している。容器2内には、材料を収容する内部空間2sが画成されている。容器2は、材料を撹拌するために撹拌装置40及びバッフル板45を備えている。
【0025】
撹拌装置40は、容器2の内部空間2sで上下方向に延在する回転軸41と、回転軸41に固定された撹拌翼42と、回転軸41を回転させる駆動装置43とを含む。駆動装置43が駆動して回転軸41が回転すると、撹拌翼42が内部空間2sで回転して容器2内の材料を撹拌する。バッフル板45は、容器2内に配置され、容器2の側面2cに固定されている。バッフル板45は、側面2cから容器2の径方向の内側に張り出しており、内部空間2sで撹拌される材料の動きを部分的に妨げることで材料の流れを乱し、撹拌効率を向上させる。
【0026】
洗浄装置1は、スプレーノズル10及び制御装置30を備えている。スプレーノズル10は、回転しながら洗浄液Fを噴射する回転式スプレーノズルである。図1に示す洗浄装置1は、2つのスプレーノズル10を備えている。これら2つのスプレーノズル10は同一の構成を有しているので、以下の説明では、一方のスプレーノズル10について説明する。
【0027】
図1に示すように、スプレーノズル10は、容器2の上面2aに形成された開口を通して容器2に挿入されている。以下の説明では、スプレーノズル10の下端側(後述する回転ヘッド20側)を「先端側」といい、スプレーノズル10の上端側(後述する駆動装置16側)を「基端側」ということがある。
【0028】
図2は、一実施形態に係るスプレーノズル10を概略的に示す断面図である。図2に示すように、スプレーノズル10は、洗浄液パイプ12、伝達シャフト14、駆動装置16、固定パイプ18及び回転ヘッド20を備えている。洗浄液パイプ12、伝達シャフト14、駆動装置16、固定パイプ18及び回転ヘッド20は、鋼、ステンレス及びアルミニウム等の金属によって構成されている。洗浄液パイプ12は、円筒形状を有する管体であり、その内部に軸線AXに沿って延在する洗浄液Fの通路24を形成する。洗浄液パイプ12は、軸線AXが上下方向に一致するように容器2内に配置されている。
【0029】
伝達シャフト14は、洗浄液パイプ12に収容され、軸線AXに沿って延在している。すなわち、洗浄液Fの通路24は、洗浄液パイプ12と伝達シャフト14との間に形成される。伝達シャフト14の一端は、容器2の外部で駆動装置16に接続されている。伝達シャフト14の他端は、洗浄液パイプ12の端部よりも先端側に配置されている。伝達シャフト14は、軸線AX周りに回転可能である。
【0030】
駆動装置16は、例えば電動モータ又はエアモータであり、伝達シャフト14を回転させる駆動力を発生させる。駆動装置16が電動モータである場合には、駆動装置16は不図示の電源から供給される電力により駆動する。駆動装置16がエアモータである場合には、駆動装置16は不図示の空気供給器から供給される圧縮空気により駆動する。駆動装置16は、伝達シャフト14の回転方向を正方向又は逆方向に切り替えることが可能である。正方向及び逆方向は、軸線AX周りで反対の回転方向である。
【0031】
駆動装置16は、マウント15に支持されている。マウント15には、洗浄液パイプ12の一端が接続されている。マウント15は、容器2の上面2a上に配置され、洗浄液パイプ12を内部空間2sに吊り下げた状態で支持する。マウント15には、通路24に連通する洗浄液Fの供給口15aが形成されている。供給口15aには、洗浄液タンク34に貯えられた洗浄液Fを供給口15aに圧送するポンプ32が接続されている。
【0032】
洗浄液タンク34に貯えられる洗浄液Fは、例えば中性洗剤、アルカリ洗剤又はクエン酸等の薬剤を含む洗浄水である。洗浄液Fは、薬剤を含まない洗浄水であってもよい。
【0033】
固定パイプ18は、円筒形状を有する管体であり、洗浄液パイプ12の先端側に配置されている。固定パイプ18は、伝達シャフト14を囲むように配置されている。固定パイプ18は、洗浄液パイプ12に連通している。したがって、通路24は、洗浄液パイプ12及び固定パイプ18の内部に連続的に形成されている。後述するように、固定パイプ18は、伝達シャフト14と回転ヘッド20との間に配置されている。
【0034】
図3は、固定パイプ18の一例を示す側面図である。図3に示すように、固定パイプ18は、連結部18a、フランジ部18b及び本体部18cを含んでいる。連結部18a、フランジ部18b及び本体部18cは、基端側からこの順に配置されている。連結部18aは、固定パイプ18を洗浄液パイプ12に連結する。連結部18aは、洗浄液パイプ12の内径よりも僅かに小さな外径を有している。連結部18aの外周面には、ネジ山又はネジ溝が形成され、連結部18aが洗浄液パイプ12に螺合されることで固定パイプ18が洗浄液パイプ12に連結される。なお、連結部18aは、接着又は溶接で洗浄液パイプ12に連結されていてもよい。
【0035】
フランジ部18bは、連結部18a及び本体部18cよりも大きな径を有している。フランジ部18bの基端側の面は、洗浄液パイプ12の先端側の端面に当接する。
【0036】
本体部18cは、軸線AXに沿って延在する円筒形の筒体である。本体部18cには、後述する回転ヘッド20の内部空間28に開口する複数の貫通孔25が形成されている。例えば複数の貫通孔25は、一対の貫通孔25a及び一対の貫通孔25bを含んでいる。図3に示すように、一対の貫通孔25aは互いに対面する位置に形成され、一対の貫通孔25bは互いに対面する位置に形成されている。軸線AX周りの周方向において、一対の貫通孔25bは、一対の貫通孔25aに対して90°ずれた位置に配置されている。また、一対の貫通孔25bは、一対の貫通孔25aよりも基端側(洗浄液パイプ12側)に配置されている。複数の貫通孔25は、通路24と内部空間28とを連通しており、通路24からの洗浄液Fを回転ヘッド20の内部空間28に導入する。
【0037】
図2に示すように、固定パイプ18の先端側には、シール部材26が設けられている。シール部材26は、通路24の先端側の端部を閉じている。シール部材26の先端側には、連結部材27が設けられている。連結部材27は、伝達シャフト14及び回転ヘッド20に連結され、伝達シャフト14の駆動力を回転ヘッド20に伝達する。連結部材27の先端側には、当該連結部材27に嵌合するカバー29が設けられている。連結部材27及びカバー29は、伝達シャフト14の回転に伴って回転ヘッド20と共に回転する。
【0038】
回転ヘッド20は、筒状を呈し、固定パイプ18の本体部18cの外周を囲むように配置されている。すなわち、回転ヘッド20は、伝達シャフト14を囲むように配置されている。回転ヘッド20は、伝達シャフト14の回転に伴って軸線AX周りに回転する。回転ヘッド20は、基端側に配置された上部20aと、先端側に配置された下部20bと、上部20aと下部20bとの間に配置された胴部20cとを含んでいる。回転ヘッド20の上部20a、下部20b及び胴部20cの各々は、略円筒形状を有している。胴部20cの径は、上部20a及び下部20bの径よりも大きくなっている。
【0039】
回転ヘッド20は、洗浄液Fを滞留させる内部空間28を有している。内部空間28は、第1部分28a、第2部分28b及び第3部分28cを含んでおり、これら第1部分28a、第2部分28b及び第3部分28cは、スプレーノズル10の基端側からこの順に配置されている。図2に示すように、軸線AXに沿った断面視において、第1部分28a、第2部分28b及び第3部分28cの各々は、横長のトラック形状を有する。回転ヘッド20は、第1部分28a、第2部分28b及び第3部分28cをそれぞれ画成する外側に凸の湾曲した内壁面を有する。
【0040】
一実施形態では、固定パイプ18に形成された一対の貫通孔25aは、上下方向(軸線AXに沿った方向)において、第2部分28bと第3部分28cとの境界に重なる位置に配置され、一対の貫通孔25bは、内部空間28の第1部分28aと第2部分28bとの境界に重なる位置に配置されていてもよい。一対の貫通孔25a及び一対の貫通孔25bが上述した位置に形成されることにより、回転ヘッド20の内部空間28の圧力が均一に近づけられる。
【0041】
回転ヘッド20には、通路24から供給された洗浄液Fを噴射する1又は複数の噴射口36が形成されている。図4(a)は、回転ヘッド20の一例を示す側面図である。図4(b)は、図4(a)に示す回転ヘッド20を周方向の反対側から見た側面図である。図4(a)及び(b)に示すように、回転ヘッド20には、当該回転ヘッド20の周辺に洗浄液Fを噴射する複数の噴射口36が形成されている。複数の噴射口36の各々は、スリット状の開口であり、軸線AXを含む平面に沿って延びている。すなわち、複数の噴射口36の各々は、軸線AXに垂直な方向から見たときに、軸線AXに沿って直線状に延在している。
【0042】
複数の噴射口36は、第1噴射口36a、第2噴射口36b及び第3噴射口36cを含んでいる。図4(a)に示すように、第1噴射口36aは、回転ヘッド20の胴部20cの上部に形成されている。第2噴射口36bは、回転ヘッド20の胴部20cの下部に形成されている。第1噴射口36aと第2噴射口36bとは、回転ヘッド20の周方向において同位置に配置されている。一方、図4(b)に示すように、第3噴射口36cは、回転ヘッド20の周方向において第1噴射口36a及び第2噴射口36bとはオフセットされた位置に形成されている。例えば、第3噴射口36cは、周方向において第1噴射口36a及び第2噴射口36bに対して180°ずれた位置に形成されている。また、上下方向において、第3噴射口36cは、第1噴射口36aと第2噴射口36bとの間に形成されている。
【0043】
第1噴射口36aからは回転ヘッド20の上方に向けて洗浄液が噴射される。第2噴射口36bからは回転ヘッド20の下方に向けて洗浄液が噴射される。第3噴射口36cからは回転ヘッド20の側方(軸線AXに垂直な方向)に向けて洗浄液が噴射される。
【0044】
図2に示すように、スプレーノズル10は、固定パイプ18と回転ヘッド20との間に配置される一対の軸受22を更に備えている。一対の軸受22は、固定パイプ18と回転ヘッド20の上部20aとの間、及び、固定パイプ18と回転ヘッド20の下部20bとの間にそれぞれ配置されている。一対の軸受22は、回転ヘッド20の内部空間28を封止しつつ、回転ヘッド20を軸支する。一実施形態では、一対の軸受22は、ナイロン等の合成樹脂によって構成され、固定パイプ18の外周面に摺動することで回転ヘッド20を回転可能に支持する滑り軸受であってもよい。
【0045】
図5を参照して、一対の軸受22について詳細に説明する。一対の軸受22は、上下対称に配置されているので、以下の説明では一対の軸受22のうちの一方について説明する。図5は、固定パイプ18と回転ヘッド20の上部20aとの間に配置された軸受22の周辺を拡大して示すスプレーノズル10の断面図である。
【0046】
軸受22は、軸線AXを中心とする略円環状を呈し、回転ヘッド20の内周面に接合されている。軸受22は、伝達シャフト14が回転したときに、軸受22の内周面が固定パイプ18の外周面に対して摺動することで回転ヘッド20の回転を許容する。軸受22は、スプレーノズル10の先端側に配置された第1端部35aと、スプレーノズル10の基端側に配置された第2端部35bとを有している。軸受22の第1端部35aは、回転ヘッド20の内部空間28に面している。
【0047】
図5に示すように、軸受22は、軸線AXを含む平面に沿って切断したときに、略L字型の断面形状を有する。すなわち、軸線AXに垂直な方向における第2端部35bの厚みT2は、軸線AXに垂直な方向における第1端部35aの厚みT1よりも大きい。軸受22が略L字型の断面形状を有することにより、固定パイプ18と軸受22との間に形成される微小な隙間が屈曲した形状になる。その結果、固定パイプ18と軸受22との隙間から洗浄液Fが漏れにくくなる。
【0048】
また、図5に示すように、軸線AXを含む断面で見たときに、第1端部35aは、回転ヘッド20の内部空間28に向けてV字状に広がる一対の突出部38を含んでいる。言い換えると、第1端部35aは、内部空間28側に解放された二股形状を有している。回転ヘッド20の内部空間28に洗浄液Fが導入されると、洗浄液Fによってスプレーノズル10の基端側に向かう圧力が第1端部35aに作用し、一対の突出部38が押し広げられる。その結果、一対の突出部38が固定パイプ18の外周面及び回転ヘッド20内周面に押し当てられる。したがって、固定パイプ18と軸受22との隙間から洗浄液Fが漏れることが防止される。
【0049】
なお、軸受22は、固定パイプ18の外周面に接合され、伝達シャフト14が回転したときに、軸受22の外周面が回転ヘッド20の内周面に摺動してもよい。
【0050】
図1を再び参照する。制御装置30は、プロセッサ、記憶装置、入力装置、表示装置、通信装置等を備えるPLC(Programmable Logic Controller)等のコンピュータであり、洗浄装置1全体の動作を制御する。制御装置30は、例えば、記憶装置に記憶されているプログラムをロードし、ロードされたプログラムをプロセッサで実行することにより各種機能を実現する。制御装置30では、入力装置を用いてオペレータが洗浄装置1を管理するためにコマンドの入力操作等を行うことができ、また、表示装置により洗浄装置1の稼働状況を可視化して表示することができる。制御装置30は、駆動装置16、ポンプ32及び駆動装置43と通信可能に接続されている。制御装置30は、スプレーノズル10の駆動装置16、ポンプ32及び撹拌装置40の駆動装置43に制御信号を送出して、スプレーノズル10の伝達シャフト14及び撹拌装置40の回転軸41の回転方向及び回転速度、及び、ポンプ32の動作を制御する。
【0051】
図2に示すように、上述した洗浄装置1では、ポンプ32からマウント15の供給口15aに供給された洗浄液Fは、洗浄液パイプ12内に形成された通路24に導入される。軸線AXに沿って通路24を流れた洗浄液Fは、シール部材26に到達すると、流れ方向を変えて固定パイプ18の複数の貫通孔25を通って回転ヘッド20の内部空間28に導入される。内部空間28に導入された洗浄液Fは、回転ヘッド20の複数の噴射口36から噴射される。このとき、第1噴射口36aから噴射された洗浄液Fは、容器2の上面2aに向けて回転ヘッド20から上方に噴射される。第2噴射口36bから噴射された洗浄液Fは、容器2の底面2bに向けて回転ヘッド20から下方に噴射される。第3噴射口36cから噴射された洗浄液Fは、容器2の側面2cに向けて回転ヘッド20の側方に噴射される。
【0052】
また、制御装置30は、駆動装置16を制御して伝達シャフト14を回転させる。伝達シャフト14が回転すると、回転ヘッド20は、伝達シャフト14に連動して軸線AX周りに回転しながら洗浄液Fを噴射する。その結果、回転ヘッド20から上下左右の全方向に洗浄液Fが噴射される。
【0053】
図6は、回転ヘッド20を正方向に回転させながら洗浄液Fを噴射したときの上方から見た洗浄液Fの軌跡を概略的に示している。図6では、洗浄液Fの主流の噴射方向を矢印で表している。図6に示すように、回転ヘッド20を正方向に回転させながら洗浄液Fを噴射した場合には、バッフル板45の表面45aには洗浄液Fが当たるもののバッフル板45の裏面45bには洗浄液Fが強く当たらないため、バッフル板45の裏面45bに洗浄不良が生じることがある。
【0054】
このような洗浄不良を防止するために、制御装置30は、容器2の洗浄中に伝達シャフト14の回転方向を正方向から逆方向に切り替える。その結果、回転ヘッド20が逆方向に回転しながら洗浄液Fが噴射される。図7は、回転ヘッド20を逆方向に回転させながら洗浄液Fを噴射したときの上方から見た洗浄液Fの軌跡を概略的に示している。図7に示すように、回転ヘッド20を逆方向に回転させながら洗浄液Fを噴射した場合には、バッフル板45の裏面45bに洗浄液Fが勢いよく当たるので裏面45bを効果的に洗浄することができる。上記のように、洗浄装置1では、回転ヘッド20の回転方向を切り替えながら洗浄液Fを噴射することができるので、容器2の洗浄不良を抑制することができる。また、回転ヘッド20の回転方向を切り替えることで、洗浄効率が高められ、容器2の洗浄時間を短縮化することができる。これに伴って、洗浄液Fの使用量及び消費電力を削減することができる。
【0055】
次に、洗浄装置1を用いて行われる容器2の洗浄方法について説明する。図8は、一実施形態に係る洗浄方法を示すフローチャートである。
【0056】
この方法では、まずスプレーノズル10が容器2に設置される(工程ST1)。このとき、図1に示すように、回転ヘッド20が容器2の内部空間2sに配置されるように、スプレーノズル10が容器2内に挿入される。次いで、容器2の粗洗浄が行われる(工程ST2)。この粗洗浄では、洗浄液Fとして水が使用される。また、粗洗浄では、回転ヘッド20の回転方向が正方向に設定され、回転ヘッド20の回転速度が相対的に高速な第1回転速度に設定された状態で回転ヘッド20から洗浄液Fが噴射される。粗洗浄により、容器2の内面に付着した大きな汚れが除去される。
【0057】
次いで、薬剤散布が行われる(工程ST3)。薬剤散布では、中性洗剤、アルカリ洗剤又はクエン酸等の薬剤を含む洗浄液Fが使用される。このとき、回転ヘッド20の回転方向が正方向に設定され、回転ヘッド20の回転速度が相対的に高速な第1回転速度に設定された状態で回転ヘッド20から洗浄液Fが噴射される。薬剤散布により、薬剤を含む洗浄液Fが容器2の内面全体に供給される。
【0058】
次いで、本洗浄が行われる(工程ST4)。図9は、本洗浄の流れの示すフローチャートである。本洗浄では、まず洗浄液Fがマウント15の供給口15aを介して通路24に供給される(工程ST11)。次に、制御装置30が、駆動装置16を制御して回転ヘッド20を正方向に回転させる。このとき、回転ヘッド20の回転速度は第1回転速度よりも低速な第2回転速度に設定される。回転ヘッド20を低速で回転させることで、容器2の内面に対する洗浄液Fの接触時間が増加し、容器2の汚れが確実に除去される。
【0059】
次に、制御装置30が、駆動装置16を制御して回転ヘッド20の回転方向を逆方向に切り替える(工程ST13)。このとき、回転ヘッド20の回転速度は第2回転速度に設定される。回転ヘッド20の回転方向が逆方向に切り替えられることで、容器2の内面の全体に洗浄液Fが行き渡り、洗浄不良が抑制される。
【0060】
なお、本洗浄では、第1回転角と第2回転角の範囲内で回転ヘッド20を正方向及び逆方向に交互に回転させて、容器2の特定箇所を繰り返し洗浄してもよい。汚れが付着しやすい容器2の特定箇所に繰り返し洗浄液Fを噴射することで頑固な汚れを除去することができる。
【0061】
本洗浄の後にリンス洗浄が行われる(工程ST5)。リンス洗浄では、洗浄液Fとして水が使用される。このとき、回転ヘッド20の回転方向が正方向に設定され、回転ヘッド20の回転速度が相対的に高速な第1回転速度に設定された状態で回転ヘッド20から洗浄液Fが噴射される。リンス洗浄により、容器2の内面に付着した汚れ及び薬剤が除去される。このようにして、容器2の洗浄が行われる。
【0062】
以上、種々の実施形態に係るスプレーノズル10、洗浄装置1及び洗浄方法について説明してきたが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく発明の要旨を変更しない範囲で種々の変形態様を構成可能である。すなわち、上述した実施形態は例示説明を目的とするものであり、本発明の範囲を制限するものではないことに留意すべきである。
【0063】
例えば、図1に示す洗浄装置1は、2つのスプレーノズル10を備えているが、スプレーノズル10は1つであってもよい。図4(a)及び(b)に示す回転ヘッド20は、複数の噴射口36を有しているが、回転ヘッド20は少なくとも1つの噴射口36を有していればよい。
【0064】
また、図1に示す実施形態では、軸線AXが上下方向に一致するようにスプレーノズル10が容器2内に吊り下げられているが、スプレーノズル10は上下方向に設置されていなくてもよい。例えば、軸線AXが水平方向に一致するようにスプレーノズル10が設置されてもよい。水圧によって回転する従来の回転式スプレーノズルは、水平方向に設置されると重力の影響によってスムーズに回転ヘッドを回転させることが難しい。その結果、スプレーノズルの一部に偏摩耗が発生し、短期間で回転不良が生じることがある。これに対し、一実施形態に係るスプレーノズル10では、洗浄液Fの圧力ではなく、駆動装置16の駆動力によって回転ヘッド20を回転させているので、水平方向に設置された場合でも回転ヘッド20をスムーズに回転させることができる。なお、スプレーノズル10の先端側が上方に向けられるように、スプレーノズル10が設置されてもよい。
【0065】
なお、洗浄装置1の洗浄対象物は、容器2に限定されない。スプレーノズル10の回転ヘッド20は、洗浄対象物に応じて交換可能であってもよい。例えば、図10は、回転ヘッド20とは異なる別の回転ヘッド50を含むスプレーノズル10Aを示している。回転ヘッド50は、略球形を呈し、固定パイプ18を囲むように配置されている。回転ヘッド50は、駆動装置16の駆動に伴って、正方向又は逆方向に軸線周りに回転可能である。回転ヘッド50には、複数の噴射管52が設けられている。複数の噴射管52は、互いに異なる方向に向けられた複数の噴射口54をそれぞれ有している。複数の噴射口54は、例えば円形を呈する。回転ヘッド50は、軸線AX周りに回転しながら複数の噴射口54から洗浄液Fを噴射する。その結果、回転ヘッド50から上下左右の全方向に洗浄液Fが噴射される。
【0066】
なお、上述した種々の実施形態は、矛盾の生じない範囲で組み合わせることができる。
【符号の説明】
【0067】
1…洗浄装置、2…容器、10…スプレーノズル、12…洗浄液パイプ、14…伝達シャフト、16…駆動装置、18…固定パイプ、20…回転ヘッド、22…軸受、24…通路、25…貫通孔、28…内部空間、30…制御装置、35a…第1端部、35b…第2端部、36…噴射口、38…突出部、AX…軸線、F…洗浄液。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10