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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024058843
(43)【公開日】2024-04-30
(54)【発明の名称】切断装置、及び、切断方法
(51)【国際特許分類】
   B26D 1/10 20060101AFI20240422BHJP
   B26D 5/08 20060101ALI20240422BHJP
   B26D 7/10 20060101ALI20240422BHJP
   B26D 3/00 20060101ALI20240422BHJP
   B26D 1/11 20060101ALI20240422BHJP
   E04G 23/08 20060101ALI20240422BHJP
【FI】
B26D1/10
B26D5/08 B
B26D7/10
B26D3/00 601A
B26D1/11
E04G23/08 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022166204
(22)【出願日】2022-10-17
(71)【出願人】
【識別番号】000006208
【氏名又は名称】三菱重工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000785
【氏名又は名称】SSIP弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】中村 友洋
(72)【発明者】
【氏名】山本 健次
【テーマコード(参考)】
2E176
3C021
3C027
【Fターム(参考)】
2E176AA05
2E176DD24
2E176DD26
3C021EA05
3C027KK01
3C027KK03
3C027KK08
(57)【要約】
【課題】構造物の貫通部に設けられたシール部材を少ない負担で効率的に切断する。
【解決手段】本装置は、互いに隣り合う第1空間及び第2空間を区画する壁部材に形成された貫通部に設けられたシール部材を切断するための装置であって、軸部材と押切刃とを備える。軸部材は、回転駆動される出力軸に連結され、出力軸から伝達される回転力によって、貫通部に挿入された挿入部材に対して、挿入部材の軸方向に沿って移動可能である。押切刃は、軸部材の先端部に取り付けられる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに隣り合う第1空間及び第2空間を区画する壁部材に形成された貫通部に設けられたシール部材を切断するための切断装置であって、
回転駆動される出力軸に連結され、前記出力軸から伝達される回転力によって、前記貫通部に挿入された挿入部材に対して、前記挿入部材の軸方向に沿って移動可能な軸部材と、
前記軸部材の先端部に取り付けられた少なくとも1つの押切刃と、
を備える、切断装置。
【請求項2】
前記挿入部材に固定するための固定部材と、
前記固定部材に取り付けられ、前記軸部材の表面に形成されたネジ部に対応する溝部を有することにより、前記回転力により前記軸部材を前記軸方向に沿って移動可能に保持する保持部と、
を備える、請求項1に記載の切断装置。
【請求項3】
前記先端部は前記軸部材に対して脱着可能である、請求項1又は2に記載の切断装置。
【請求項4】
前記先端部の内表面には、前記軸部材の端部に対応する凹部が形成される、請求項1又は2に記載の切断装置。
【請求項5】
前記先端部は前記軸部材の端部が隙間を介して挿入される開口部を有し、
前記軸部材は、前記開口部に挿入された前記端部に係合された係止部材を備える、請求項1又は2に記載の切断装置。
【請求項6】
前記少なくとも1つの押切刃は、
前記先端部に対して第1方向に沿って取り付けられた第1押切刃と、
前記先端部に対して前記第1方向に交差する第2方向に沿って取り付けられた第2押切刃と、
を含む、請求項3に記載の切断装置。
【請求項7】
前記少なくとも1つの押切刃を加熱するための加熱機構を備える、請求項1又は2に記載の切断装置。
【請求項8】
前記少なくとも1つの押切刃は、前記軸部材の延在方向に沿った凹凸状の刃面を有する、請求項1又は2に記載の切断装置。
【請求項9】
回転駆動される出力軸に連結される軸部材と、
前記軸部材の先端部に取り付けられた少なくとも1つの押切刃と、
を備える切断装置を用いて、互いに隣り合う第1空間及び第2空間を区画する壁部材に形成された貫通部に設けられたシール部材を切断するための切断方法であって、
前記出力軸から伝達される回転力によって、前記貫通部に挿入された挿入部材に対して、前記挿入部材の軸方向に沿って前記軸部材を移動させることにより、前記押切刃によって前記シール部材を切断する切断工程を備える、切断方法。
【請求項10】
前記切断工程を、前記挿入部材の周方向に沿って繰り返し実施する、請求項9に記載の切断方法。
【請求項11】
前記切断工程によって前記挿入部材から切り離された前記シール部材を、前記貫通部から引き抜く工程を更に備える、請求項9又は10に記載の切断方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、切断装置、及び、切断方法に関する。
【背景技術】
【0002】
構造物を構成する壁や床等の隣り合う空間同士を隔てるように設けられる構造物(以下、これらを包含する概念として適宜「壁部材」と称する)を超えて配管やケーブル等をレイアウトする場合には、壁部材に貫通部が設けられることがある。例えば原子力プラントの建屋では、壁部材に形成した貫通孔にスリーブを配置し、スリーブの内側を通る配管やケーブル等との間に存在する隙間にシール部材を設けることで、火災・津波等による防火・防水が図られる。このようなシール部材は、例えば耐火材やポリウレタンやシリコーンゴム等のような弾性樹脂等が充填されて形成される。
【0003】
このようなシール部材は、周辺環境や経年の影響によって劣化が進行すると、性能維持のためのメンテナンスが必要になる。メンテナンスはシール部材を一旦除去し、新たなシール部材を施工することで行われる。シール部材の除去は、ドリルによる体積除去、又は、カッターナイフやノミ等の刃物による切断などの方法がある。例えば特許文献1には、除去対象がシール部材ではなくコンクリート材であるが、ダイヤモンドチップを接着したループ状ワイヤを高速回転させて、コンクリートを削り取っていくコンクリート用ワイヤソーを用いた切断方法に関する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平05-185422号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ドリルによる体積除去、又は、カッターナイフやノミ等の刃物による切断などの方法は作業員による手作業であるため、多くの時間を要し、効率が良くない。また上記特許文献1は、切断対象が比較的規模が大きなコンクリート材であり、またワイヤを高速回転させるために設備規模が大きくなるため、貫通穴に設けられたシール部材のように比較的規模が小さい対象への適用が難しい。また張力が与えられた状態のワイヤを高速回転させて対象に接触させるため、切粉や粉塵が発生してしまう。
【0006】
本開示の少なくとも一実施形態は上述の事情に鑑みなされたものであり、構造物の貫通部に設けられたシール部材を少ない負担で効率的に切断可能な切断装置、及び、切断方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の少なくとも一実施形態に係る切断装置は、上記課題を解決するために、
互いに隣り合う第1空間及び第2空間を区画する壁部材に形成された貫通部に設けられたシール部材を切断するための切断装置であって、
回転駆動される出力軸に連結され、前記出力軸から伝達される回転力によって、前記貫通部に挿入された挿入部材に対して、前記挿入部材の軸方向に沿って移動可能な軸部材と、
前記軸部材の先端部に取り付けられた少なくとも1つの押切刃と、
を備える。
【0008】
本開示の少なくとも一実施形態に係る切断方法は、上記課題を解決するために、
回転駆動される出力軸に連結される軸部材と、
前記軸部材の先端部に取り付けられた少なくとも1つの押切刃と、
を備える切断装置を用いて、互いに隣り合う第1空間及び第2空間を区画する壁部材に形成された貫通部に設けられたシール部材を切断するための切断方法であって、
前記出力軸から伝達される回転力によって、前記貫通部に挿入された挿入部材に対して、前記挿入部材の軸方向に沿って前記軸部材を移動させることにより、前記押切刃によって前記シール部材を切断する切断工程を備える。
【発明の効果】
【0009】
本開示の少なくとも一実施形態によれば、構造物の貫通部に設けられたシール部材を少ない負担で効率的に切断可能な切断装置、及び、切断方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】構造体の全体構成を示す正面図である。
図2図1のA-A線に沿った断面図である。
図3】一実施形態に係る切断装置を構造体とともに示す側面図である。
図4図3のB-B線に沿った断面図である。
図5図3の先端部を上方から示す図である。
図6図3の先端部を拡大して示す図である。
図7図5の変形例である。
図8】一実施形態に係る切断方法を示すフローチャートである。
図9】切断作業におけるシール部材に対する切断範囲を示す模式図である。
図10】一実施形態に係る引抜装置を示す構成図である。
図11図10の引抜装置を用いた引抜作業を示すフローチャートである。
図12A図11に対応する工程図である。
図12B図11に対応する工程図である。
図12C図11に対応する工程図である。
図13】他の態様に係る引抜装置を用いた引抜作業を示す模式図である。
図14】他の態様に係る引抜装置を用いた引抜作業を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
【0012】
まず図1及び図2を参照して、本開示の少なくとも一実施形態に係る切断装置の切断対象であるシール部材2を備える構造体1について説明する。図1は構造体1の全体構成を示す正面図であり、図2図1のA-A線に沿った断面図である。
【0013】
構造体1は、厚さtを有する壁部材6を有する。壁部材6は互いに隣り合う第1空間8及び第2空間9を区画するための構成であり、当該壁部材6には、第1空間8及び第2空間9にわたって配管12を設けるための貫通部4が形成されている。配管12は流体が通過可能な内部空間5を有する挿入部材である。貫通部4は、図1に示すように正面から見たときに、配管12の外径R1より大きな内径R2を有する略円形状に形成されることで、貫通部4と配管12との間に隙間14を確保し、配管12が温度変化による熱膨張変位又は地震等による強制変位が生じても壁部材6に対して直接干渉しないように構成されている。配管12は、このような貫通部4に対して同心配置されている。
【0014】
尚、貫通部4に配置される構成は、本実施形態では配管12を例示しているが、ケーブルトレイやケーブル等の他の構成であってもよい。また貫通部4の形状は略円形状に限られず、任意の形状を有してもよい。
【0015】
隙間14は、火災発生時の火炎や煙、津波による浸水の経路となるため、隙間14には、シール部材2が充填される。本実施形態では、隙間14の外周側(すなわち壁部材6側)には配管12と同心に配置されたスリーブ13が配置されており、シール部材2は、配管12とスリーブ13との間を充填するように設けられる。シール部材2は、貫通部4の内径R2及び配管12の外径R1に水が漏れないように強固に接着するとともに、配管12の変位を拘束することなく追従する程度に柔軟性を有する材料から構成され、隙間14に密に充填されることで第1空間8及び第2空間9を互いに隔離する。シール部材2は、例えば防火材、シリコーンゴムやポリウレタン等のような弾性樹脂から構成され、隙間14を介して水の侵入を防止することで良好な防水性能を得る。このような構成は、例えば、原子力プラントの建屋に適用されることにより、防火や防水のために有利である。
【0016】
このようなシール部材2は、周辺環境や経年の影響によって劣化が進行すると、性能維持のためのメンテナンスが必要になる。メンテナンスはシール部材2を一旦除去し、新たなシール部材2を施工することで行われる。シール部材2の除去は、以下に説明する切断装置を用いた切断方法によってシール部材2を切断することで効率的に行うことが可能である。
【0017】
続いてシール部材2の切断作業に用いられる切断装置20について説明する。図3は一実施形態に係る切断装置20を構造体1とともに示す側面図であり、図4図3のB-B線に沿った断面図であり、図5図3の先端部28を上方から示す図であり、図6図3の先端部28を拡大して示す図である。
【0018】
切断装置20は、貫通部4に設けられたシール部材2を切断するための装置であり、回転動力源22と、軸部材24と、固定部材26と、先端部28と、押切刃30とを有する。
【0019】
回転動力源22は、その出力軸22aから回転力を出力可能であり、切断装置20の動力源として機能する構成である。回転動力源22は、例えば電気エネルギ等を消費して回転力を出力可能な電動機器であってもよいし、人力によりハンドル等の構成を駆動することで回転力を出力可能な人力機器であってもよい。前者の場合、回転動力源22として、例えば電動ドライバーのような電動工具を利用することができる。
【0020】
軸部材24は、その表面に所定のピッチのネジ山が設けられたネジ部24aを有する棒状部材である。軸部材24の一端は、回転動力源22の出力軸22aに連結される。回転動力源22が駆動されることで、出力軸22aから出力される回転動力は、軸部材24に伝達されることにより、軸部材24は出力軸22aとともに回転可能である。
【0021】
また軸部材24は、固定部材26が有する保持部27によって配管12に固定される。固定部材26は、図4に示すように、略半円形状の一対のクランプ部26a及び26bが係合することにより、配管12を外側から全周にわたって挟み込むことで、固定可能である。一対のクランプ部26a及び26bは、配管12に対して上下にそれぞれ配置され、各々の両端が、ボルト26c及びナット26dによって互いに締めこまれることで、配管12に対して固定される。
【0022】
保持部27は、固定部材26が備える一方のクランプ部(本実施形態では、クランプ部26bであるが、クランプ部26aであってもよい)から配管12の径方向外側に向かって突出するように設けられる。保持部27には、軸部材24が有するネジ部24aに対応する溝部(不図示)が形成される。前述のように回転動力源22の出力軸22aから回転動力が出力されると、軸部材24が回転することにより、軸部材24の表面に形成されたネジ部24aが、固定部材26が有する保持部27の溝部に対してかみ合うことで、軸部材24は軸方向に沿って移動可能である(このとき、軸部材24に連結された回転動力源22及び先端部28もまた軸部材24とともに軸方向に沿って移動する)。
【0023】
尚、このような保持部27は三角ネジとして構成することができ、より好ましくは、構造的な耐久性に優れた台形ネジとして構成されていてもよい。また本実施形態では保持部27は、軸部材24を軸方向に移動するためにネジ構造を用いた場合を例示しているが、これに代えて他の機構(例えばシリンダ機構)を用いてもよい。
【0024】
軸部材24の他端には、先端部28が係合される。先端部28は、少なくとも1つの押切刃30を有する。押切刃30は先端部28の枠体28aに対して所定の角度で固定される。押切刃30のうち少なくとも1つは、図3に示すように、軸方向に沿って延在する。これにより、軸部材24が軸方向に沿って移動する際に、この押切刃30は、シール部材2に先端側から刺し込まれるように、シール部材2を押し切る。
尚、シール部材2に刺し込まれた押切刃30は、回転力の向きを反転させることで、軸部材24とともに軸方向に沿って引き抜くことができる。
【0025】
また先端部28は軸部材24に対して脱着可能である。これにより、例えば切断対象となるシール部材2の切断位置や材質に応じて、適した押切刃30を有する先端部28に交換したり、押切刃30が消耗した場合には先端部28ごと交換することにより、用途や目的に応じて押切刃30の交換を容易に行うことができる。
【0026】
ここで図5及び図6を参照して先端部28の構成について詳しく説明する。図5図3の先端部28を上方から示す模式図であり、図6図5の先端部28の近傍の拡大図である。
【0027】
先端部28は、少なくとも1つの押切刃30が設けられる枠体28aを備える。枠体28aは、先端部28の基本構成を形成する構造体である。本実施形態には、先端部28には、複数の押切刃30(第1押切刃30a及び第2押切刃30b)が設けられる。図5及び図6では、軸部材24の軸方向に沿って第1押切刃30aが位置するように、先端部28が軸部材24に取り付けられた状態が示されており、この場合、第1押切刃30aが使用可能となる。一方で、前述したように、先端部28は軸部材24に対して脱着可能であり、先端部28の軸部材24に対する取付方向を90度変更することで、第1押切刃30aに代えて第2押切刃30bを使用可能な状態とすることができる。
【0028】
軸部材24の端部24bが挿入される開口部28bを有する。開口部28bは、軸部材24より大きな径を有することにより、開口部28bに軸部材24が挿入された際に、軸部材24との間に少なからず隙間25が介在するように形成される。開口部28bは、枠体28aのうち各押切刃30とは反対側の面に設けられる。本実施形態では、第1押切刃30aが使用可能な状態となっているため、枠体28aのうち第1押切刃30aとは反対の面に設けられた開口部28bに対して、軸部材24が挿入されている。
【0029】
開口部28bに挿入された軸部材24は、枠体28aの内側において係止部材28cによって係止される。係止部材28cは、例えばダブルナットであり、開口部28bより大きな径を有する。これにより、係止部材28cによって係止された軸部材24の端部24bが、枠体28aから抜け出ることが防止される。
【0030】
尚、枠体28aは図5及び図6において紙面表裏方向において開放されていることから、ユーザは当該開放された領域を介して係止部材28cを取り外すことで、先端部28を軸部材24から脱着することができる。
【0031】
前述のように、軸部材24が回転力によってシール部材2に向けて軸方向に沿って移動すると、軸部材24の端部24bは、枠体28aのうち対向面28eに当接することにより、押切刃30を有する先端部28をシール部材2に向けて押圧する。対向面28eには、軸部材24の端部24bに対応する凹部28dが形成されており、軸部材24の端部24bは凹部28dに係合する。これにより、軸部材24の端部24bが対向面28eの面方向に沿ってずれることなく安定的に固定される。その結果、軸部材24による押圧力は先端部28に効率的に伝達され、先端部28に設けられた押切刃30によるシール部材2の切断を的確に行うことができる。
【0032】
尚、本実施形態では、端部24bは軸部材24の本体に比べて先細に形成されている。また凹部28dは、第1押切刃30a及び第2押切刃30bにそれぞれ対応する位置にそれぞれ設けられる。
【0033】
またシール部材2から押切刃30を離脱させる場合には、シール部材2から離れるように軸部材24を移動させた際に、前述したように、軸部材24の端部24bに係止部材28cが設けられることで、開口部28bから抜き出ることが防止される。
【0034】
また図5に示すように、押切刃30は、軸部材24の延在方向に沿った刃面31が凹凸状に形成される。これにより、押切刃30が軸方向に沿って移動してシール部材2に刺し込まれた際に、押切刃30が周囲にある弾性的なシール部材2との摩擦や干渉によって移動が阻害されることを効果的に防止できる。
【0035】
尚、押切刃30の刃面形状は、平形状であってもよいし、V字形状であってもよいし、これらの組み合わせであってもよい。また刃面は押切刃30の片面に設けられていてもよいし、両面に設けられていてもよい。
【0036】
図7図5の変形例である。この変形例では、押切刃30(第1押切刃30a及び第2押切刃30b)を加熱するための加熱機構40が設けられる。加熱機構40は、例えば外部から電力供給ライン40aを介して供給される電力によって加熱可能なヒータであり、押切刃30の刃面を加熱することができる。これにより、切断時には、加熱された押切刃30によって切断対象であるシール部材2の硬度を低下させられるため(すなわちシール部材2を軟化させられるため)、押切刃30によってより的確にシール部材2を切断できる。
尚、加熱対象となる押切刃30は、例えばステンレス材のような熱伝導性に優れた材料を用いることで、加熱機構40によって押切刃30を良好に加熱することができる。
【0037】
尚、本変形例では加熱機構40として電力によって加熱する方式を例示したが、他の方式、例えば振動や薬剤を用いることで加熱する方式を採用してもよい。
【0038】
続いて上記構成を有する切断装置20を用いて実施されるシール部材2の切断方法について説明する。図8は一実施形態に係る切断方法を示すフローチャートである。
【0039】
まず切断装置20のセッティングを行う(ステップS100)。ステップS100で行われるセッティングは、シール部材2を切断するために切断装置20の状態を適切に設定することを広く含む。具体的には、配管12に対して固定部材によって切断装置20を固定すること、及び、切断装置20に目的や用途に適した押切刃30を有する先端部28を取り付けることを、等が含まれる。
【0040】
続いて切断装置20が有する押切刃30の位置合わせを行う(ステップS101)。ステップS101では、切断対象であるシール部材2に対して予め切断位置を特定し、当該切断位置に押切刃30が刺し込まれるように、押切刃30の位置が調整される。
【0041】
続いて回転動力源22をONする(ステップS102)。回転動力源22がONにされると、回転動力源22の出力軸から回転力が出力され、軸部材24とともに先端部28に設けられた押切刃30がシール部材2に向けて進行する。回転動力源22がONにされている間、押切刃30は次第にシール部材2に向けて進行し、シール部材2を押し切っていく。
【0042】
続いて押切作業が完了したか否かが判定される(ステップS103)。ステップS103では、切断対象であるシール部材2に対して押切刃30が十分に刺し込まれたか否かに基づいて判定される。例えば、シール部材2は厚さtを有するため、押切刃30の刺込量が厚さtを超えることで、シール部材2の裏側に至るまで押切がなされたか否かに基づいて判定される。
【0043】
押切作業が完了すると(ステップS103:YES)、シール部材2から押切刃30を退避する(ステップS104)。ステップS104では、回転動力源22をステップS102とは逆回転させることで、軸部材24とともに押切刃30を軸方向に沿ってシール部材2から退避させることができる。
【0044】
続いてシール部材2に対する切断作業が完了したか否かを判定する(ステップS105)。ここで図9は切断作業におけるシール部材2に対する切断範囲を示す模式図である。切断方法では、シール部材2に対して、配管12の外表面の近傍において周方向に沿った切断ラインL1と、スリーブ13の内表面の近傍において周方向に沿った切断ラインL2に沿って切断装置20を用いた切断作業を繰り返し実施する。つまり1回の押切作業では、押切刃30の刃幅分だけしか切断ラインを形成できないため、シール部材2を配管12及びスリーブ13から分離するための切断ラインL1及びL2が完成するまで押切刃30による押切作業を、切断位置を変更しながら繰り返す必要がある。ステップS105では、これら切断ラインL1及びL2に沿った押切作業が完了しているか否かが判定される。
【0045】
切断作業が完了していない場合(ステップS105:NO)、押切刃30が次の切断位置に移動するように切断装置20をセッティングし(ステップS106)、処理をステップS102に戻すことで、次の切断位置において押切作業が繰り返し実施される。
【0046】
尚、図3等では押切刃30が切断ラインL1に対応して配管12寄りに位置するようにセッティングされている場合が例示されているが、切断ラインL2に対応してスリーブ13寄りの位置を押し切る場合には、図3等とは押切刃30の向きが径方向において逆になるように先端部28を軸部材24に取り付け直すことで対応可能である。
【0047】
このような切断位置を移動しながら押切作業を繰り返すことで切断作業が完了すると(ステップS105:YES)、切断されたシール部材2(すなわち切断ラインL1及びL2が形成された後のシール部材2)を引き抜くことで、シール部材2の除去が完了する(ステップS107)。
【0048】
続いてステップS107のシール部材2の引抜作業について具体的に説明する。引抜作業は、切断装置20によって切断後のシール部材2を除去するための作業であり、作業員の人手によって実施されてもよいが、以下に説明する引抜装置50を用いて実施されてもよい。図10は一実施形態に係る引抜装置50を示す構成図であり、図11図10の引抜装置50を用いた引抜作業を示すフローチャートであり、図12A図12C図11に対応する工程図である。
【0049】
図10に示すように、引抜装置50は、本体部52と、本体部52に対して回動部54を介して接続された可動部56とを備える。本体部52は一方向に沿って略直線的に延びる棒状部材である。本体部52の一端には回動部54が設けられており、可動部56は回動部54に回動可能に接続される。可動部56の端部56aには、本体部52に沿って配置されたワイヤ58が接続されており、ワイヤ58に対して外部から引張力を印加することにより、可動部56は回動部54を軸として回転可能である。
【0050】
尚、可動部56の可動範囲は、例えば、本体部52に対する可動部56の角度が0~90度の範囲である。
【0051】
引抜装置50を用いた引抜方法では、まず図12Aに示すように、切断装置20によって切断されたシール部材2に対して、例えばドリルのような工具を用いて穴部60を形成する(ステップS200)。穴部60は、引抜装置50の本体部52及び可動部56より大きな径を有するように、シール部材2に対して軸方向に沿って略直線状に形成される。
【0052】
続いてステップS200で形成された穴部60に対して、引抜装置50を挿入する(ステップS201)。このとき引抜装置50は、本体部52及び可動部56が略直線状になる状態(すなわち本体部52に対する可動部56の角度がゼロ度の状態)にある。前述のように穴部60は、本体部52及び可動部56より大きな径を有するため、穴部60に対してスムーズに引抜装置50を挿入することができる。またステップS201では、引抜装置50のうち回動部54がシール部材2の裏側(引抜装置50が挿入される側とは反対側)に露出するまで十分に挿入される。
【0053】
続いてワイヤ58を操作することにより、引抜装置50の可動部56を回転させる(ステップS202)。ステップS202では、図12Bに示すように、回動部54がシール部材2の裏側に露出した状態で、本体部52に対する可動部56の角度が90度(言い換えると、シール部材2の裏側面に対して可動部56が略平行)になるようにワイヤ58が操作される。
【0054】
続いて引抜装置50の本体部52を手前に引っ張ることにより、シール部材2を引き抜く(ステップS203)。ステップS203では、本体部52を手前に引っ張ると、本体部52に対して90度に回動された可動部56がシール部材2の裏面側において広い範囲で当接することで、本体部52に印加される引張力がシール部材2に好適に伝達される。
【0055】
シール部材2の引抜時には、切断後のシール部材2と周囲との間には摩擦力が生じるため抵抗となるが、このように引抜装置50によって切断後のシール部材2に対して好適に引張力を伝達することで、摩擦力が大きな場合においても、好適にシール部材2の引抜作業を行うことができる。特に、摩擦力が大きい場合には切断後のシール部材2を更に細かく切り分けることで摩擦力を低減して引抜作業を容易にすることも考えられるが、このような切り分け作業は手間が大きくなる。それに対して本実施形態では、切断後のシール部材2を更に細かく切り分けることなく、大きな塊の状態で効率的に引き抜くことができる。
【0056】
図13は他の態様に係る引抜装置70を用いた引抜作業を示す模式図である。この態様では、引抜装置70は、本体部72と、バルーン部74とを備える。本体部72は、前述の実施形態に係る引抜装置50が備える本体部52と同様に略棒状の部材である。バルーン部74は、本体部72の内部に形成された中空路76を介して導入される空気によって膨張可能な部材である。バルーン部74に空気が導入されていない場合、バルーン部74は、本体部72とともに穴部60より小さな径を有しており、シール部材2に形成された穴部60の一方側から挿入可能である。
【0057】
穴部60に挿入されたバルーン部74は、シール部材2の他方側に露出する位置で、外部から空気が導入されることで膨張させられる(図13ではわかりやすいように、配管12の上方には、バルーン部74が膨張していない状態の引抜装置70が示されており、配管12の下方には、バルーン部74が膨張した状態の引抜装置70が示されている)。このときシール部材2の他方側は、蓋部材78によって閉じられており、バルーン部74は蓋部材78、スリーブ13、配管12、シール部材2によって囲まれた閉空間内で膨張させられる。膨張したバルーン部74は、穴部60より径が大きくなるため、この状態で本体部72を手前側に引っ張ることで、バルーン部74の膨張力にアシストされながら、バルーン部74によってシール部材2が裏側から押圧されることで、シール部材2の引抜が可能となる。このとき、膨張したバルーン部74は、穴部60より径が大きいため、穴部60から抜き出ることが防止される。
【0058】
この態様では、穴部60はシール部材2に対して、配管12の周方向に沿って複数形成され、各穴部60に対して引抜装置70をそれぞれ適用することができる。この場合、切断装置20によって切断されたシール部材2を、更に細かく切断することなく、塊として効率的に抜き出すことができる。
【0059】
図14は他の態様に係る引抜装置80を用いた引抜作業を示す模式図である。この態様では、引抜装置80は、本体部82と、当接部84とを備える。本体部82は、前述の実施形態に係る引抜装置50が備える本体部52と同様に略棒状の部材である。当接部84は、本体部82の先端に取り付けられており、切断後のシール部材2に対して裏側から当接可能である。本実施形態では、当接部84は、配管12の周方向に沿って部分的に延在する形状を有することにより、切断後のシール部材2に対する接触面積を多く確保できるように構成される。これにより、作業員によって本体部82をシール部材2の裏側から押圧した際に、押圧力を切断後のシール部材2に対して効率的に伝達し、切断後のシール部材2の引抜を容易にすることができる。
【0060】
その他、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上記した実施形態を適宜組み合わせてもよい。
【0061】
上記各実施形態に記載の内容は、例えば以下のように把握される。
【0062】
(1)一態様に係る切断装置は、
互いに隣り合う第1空間及び第2空間を区画する壁部材に形成された貫通部に設けられたシール部材を切断するための切断装置であって、
回転駆動される出力軸に連結され、前記出力軸から伝達される回転力によって、前記貫通部に挿入された挿入部材に対して、前記挿入部材の軸方向に沿って移動可能な軸部材と、
前記軸部材の先端部に取り付けられた少なくとも1つの押切刃と、
を備える。
【0063】
上記(1)の態様によれば、出力軸から伝達される回転力によって軸部材を軸方向に沿って移動させることで、軸部材の先端部に取り付けられた押切刃を、貫通部に設けられたシール部材に差し込み、押し切ることができる。これにより、切断装置のユーザは、例えば、電動ドリルのような電動工具の出力軸を回転駆動させるという簡易な動作を行うだけで、シール部材の切断を行うことができる。特にシール部材の施工幅が比較的小さな小中口径の配管に対して設けられたシール部材を切断対象とする場合においても、このような押切刃を用いる切断装置を利用することで、切削工具が配管と干渉することなく(配管に傷をつけることなく)、シール部材の切断を好適に行うことができる。
【0064】
(2)他の態様では、上記(1)の態様において、
前記挿入部材に固定するための固定部材と、
前記固定部材に取り付けられ、前記軸部材の表面に形成されたネジ部に対応する溝部を有することにより、前記回転力により前記軸部材を前記軸方向に沿って移動可能に保持する保持部と、
を備える。
【0065】
上記(2)の態様によれば、切断装置は、押切刃が設けられた先端部に連結された軸部材が、固定部材によって挿入部材に固定される。固定部材には、軸部材を保持するための保持部が設けられる。保持部は、軸部材の表面に形成されたネジ部に対応する溝部を有しており、出力軸からの回転力を軸部材の軸方向に沿った移動に変換することで、効率的な構造で押切刃によるシール部材の切断を実現できる。
【0066】
(3)他の態様では、上記(1)又は(2)の態様において、
前記先端部は前記軸部材に対して脱着可能である。
【0067】
上記(3)の態様によれば、押切刃が設けられた先端部が、軸部材に対して脱着可能に構成される。これにより、シール部材の切断に用いられる押切刃の交換を容易に行うことができる。
【0068】
(4)他の態様では、上記(1)から(3)のいずれか一態様において、
前記先端部の内表面には、前記軸部材の端部に対応する凹部が形成される。
【0069】
上記(4)の態様によれば、軸部材が軸方向に沿って移動した際に軸部材の端部が、先端部の内表面に形成された凹部に係合可能となる。これにより、軸部材と先端部との相対的位置関係を安定(例えば固定)することで、先端部に設けられた押切刃によるシール部材の切断を的確に行うことができる。
【0070】
(5)他の態様では、上記(1)から(4)のいずれか一態様において、
前記先端部は前記軸部材の端部が隙間を介して挿入される開口部を有し、
前記軸部材は、前記開口部に挿入された前記端部に係合された係止部材を備える。
【0071】
上記(5)の態様によれば、先端部には開口部を介して軸部材の端部が挿入される。軸部材の端部は、先端部の内側において係止部材によって係止される。先端部に挿入された軸部材は、開口部との間に隙間が介在するが、このように係止部材によって係止されることで、軸部材の先端部からの抜出が効果的に防止される。
【0072】
(6)他の態様では、上記(3)の態様において、
前記少なくとも1つの押切刃は、
前記先端部に対して第1方向に沿って取り付けられた第1押切刃と、
前記先端部に対して前記第1方向に交差する第2方向に沿って取り付けられた第2押切刃と、
を含む。
【0073】
上記(6)の態様によれば、押切刃が設けられた先端部が軸部材から脱着可能な場合には、先端部に複数の押切刃を設けることで、目的や用途に応じて、各押切刃の使い分けが可能となる。
【0074】
(7)他の態様では、上記(1)から(6)のいずれか一態様において、
前記少なくとも1つの押切刃を加熱するための加熱機構を備える。
【0075】
上記(7)の態様によれば、加熱機構を備えることで、シール部材を切断するための押切刃を加熱することができる。これにより、切断時には、加熱された押切刃によって切断対象であるシール部材の硬度を低下させられるため(すなわちシール部材を軟化させられるため)、押切刃によってより的確にシール部材を切断できる。
【0076】
(8)他の態様では、上記(1)から(7)のいずれか一態様において、
前記少なくとも1つの押切刃は、前記軸部材の延在方向に沿った凹凸状の刃面を有する。
【0077】
上記(8)の態様によれば、押切刃が軸部材の延在方向に沿った凹凸状の刃面を有する。これにより、押切刃が軸方向に沿って移動してシール部材に刺し込まれた際に、押切刃が周囲にある弾性的なシール部材との摩擦や干渉によって移動が阻害されることを効果的に防止できる。
【0078】
(9)一態様に係る切断方法は、
回転駆動される出力軸に連結される軸部材と、
前記軸部材の先端部に取り付けられた少なくとも1つの押切刃と、
を備える切断装置を用いて、互いに隣り合う第1空間及び第2空間を区画する壁部材に形成された貫通部に設けられたシール部材を切断するための切断方法であって、
前記出力軸から伝達される回転力によって、前記貫通部に挿入された挿入部材に対して、前記挿入部材の軸方向に沿って前記軸部材を移動させることにより、前記押切刃によって前記シール部材を切断する切断工程を備える。
【0079】
上記(9)の態様によれば、出力軸から伝達される回転力によって軸部材を軸方向に沿って移動させることで、軸部材の先端部に取り付けられた押切刃を、貫通部に設けられたシール部材に差し込み、押し切ることができる。これにより、切断装置のユーザは、例えば、電動ドリルのような電動工具の出力軸を回転駆動させるという簡易な動作を行うだけで、シール部材の切断を行うことができる。特にシール部材の施工幅が比較的小さな小中口径の配管に対して設けられたシール部材を切断対象とする場合においても、このような押切刃を用いる切断装置を利用することで、切削工具が配管と干渉することなく(配管に傷をつけることなく)、シール部材の切断を好適に行うことができる。
【0080】
(10)他の態様では、上記(9)の態様において、
前記切断工程を、前記挿入部材の周方向に沿って繰り返し実施する。
【0081】
上記(10)の態様によれば、前述の切断工程が、挿入部材の周方向に沿って繰り返し実施される。これにより、挿入部材の周りに施工されたシール部材を周方向に沿って切断し、で、簡易な作業で、シール部材を挿入部材から効率的に切り分けることができる。
【0082】
(11)他の態様では、上記(9)又は(10)の態様において、
前記切断工程によって前記挿入部材から切り離された前記シール部材を、前記貫通部から引き抜く工程を更に備える。
【0083】
上記(11)の態様によれば、切断工程によって切断後のシール部材を引き抜くことで、貫通部からのシール部材を除去できる。
【符号の説明】
【0084】
1 構造体
2 シール部材
4 貫通部
5 内部空間
6 壁部材
8 第1空間
9 第2空間
12 配管
13 スリーブ
20 切断装置
22 回転動力源
22a 出力軸
24 軸部材
26 固定部材
26a、26b クランプ部
26c ボルト
26d ナット
27 保持部
28 先端部
28a 枠体
28c 係止部材
28d 凹部
28e 対向面
30 押切刃
30a 第1押切刃
30b 第2押切刃
31 刃面
40 加熱機構
50、70、80 引抜装置
54 回動部
56 可動部
58 ワイヤ
60 穴部
74 バルーン部
78 蓋部材
84 当接部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12A
図12B
図12C
図13
図14