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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024058991
(43)【公開日】2024-04-30
(54)【発明の名称】カウンター
(51)【国際特許分類】
   A47B 81/00 20060101AFI20240422BHJP
   A47B 13/02 20060101ALI20240422BHJP
   A47B 13/08 20060101ALI20240422BHJP
   A47B 7/00 20060101ALI20240422BHJP
【FI】
A47B81/00 C
A47B13/02
A47B13/08 A
A47B7/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022166451
(22)【出願日】2022-10-17
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 公開日 :令和4年10月17日 公開場所 :コクヨ株式会社 梅田ショールーム(大阪市北区大深町3番1号グランフロント大阪ナレッジキャピタルタワーC11F) 公開者 :コクヨ株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000001351
【氏名又は名称】コクヨ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100085338
【弁理士】
【氏名又は名称】赤澤 一博
(72)【発明者】
【氏名】寺尾 保紀
【テーマコード(参考)】
3B053
【Fターム(参考)】
3B053NR00
3B053PA03
3B053PA04
(57)【要約】
【課題】オフィス等において好適に使用されるカウンターにおいて、天板に凹陥部を設けて機器類を配置することが出来るようにしても、デッドスペースが生じることがない構成を実現する。
【解決手段】カウンターCCに、反使用端1b側における特定箇所に機器類を配置することができる凹陥部1xを有した天板1と、この天板1の使用端1a側における凹陥部1xに対応する部位に配設されたシェルフ2とを具備してなる構成を採用する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
反使用端側における特定箇所に機器類を配置することができる凹陥部を有した天板と、この天板の使用端側における前記凹陥部に対応する部位に配設されたシェルフとを具備してなるカウンター。
【請求項2】
前記シェルフは、前記天板の下面と床面との間に配されている請求項1記載のカウンター。
【請求項3】
前記機器類は、カフェマシンである請求項1記載のカウンター。
【請求項4】
天板の反使用端側には、当該天板よりも低いサブ天板が配されており、前記機器類は、サブ天板上に載置されている請求項1記載のカウンター。
【請求項5】
前記天板の使用端側における前記凹陥部に対応しない部位の下面には、下肢空間が形成されている請求項1記載のカウンター。
【請求項6】
前記天板は、前記使用端側から反使用端側にまで連続するフラットな天板面を備えたものである請求項1記載のカウンター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オフィス等において好適に使用されるカウンターに関する。
【背景技術】
【0002】
近時のオフィスにおいては、オフィス家具を効率的に配置した執務エリアの整備に加え、種々の部門のワーカーがさりげなく集うことができる共有コーナーの設置等にも力が入れられている。
【0003】
例えば、オフィスの魅力を高めてリモートワーカーを自然にオフィスに向かわせる一方策として、本格的なカフェマシンを備えたカウンターを設置する案が検討されている。
【0004】
ところが、本格的なカフェマシン等の機器類は、それなりに容積が大きいため、通常のカウンターに設置することが難しい場合がある。
【0005】
具体的には、従来オフィス等で使用されているカウンターは、メインの天板の反使用端側に、当該天板よりも低いサブ天板が配されており、前記機器類は、サブ天板上に載置することになる(例えば、特許文献1を参照)。
【0006】
そして、容積が比較的大きな機器類を設置する場合には、メイン天板の反使用端側に凹陥部を形成して機器類の収まりを良くすることが考えられる。
【0007】
しかしながら、メインの天板の反使用端に凹陥部を設けると、その部分のメイン天板の奥行が減少することになり、メイン天板を上手く利用することができないデッドスペースが生まれてしまうという課題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2017-099735号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、以上のような事情に着目されたもので、天板に凹陥部を設けて機器類を配置することが出来るようにしても、デッドスペースが生じることがないカウンターを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1記載の発明に係るカウンターは、反使用端側における特定箇所に機器類を配置することができる凹陥部を有した天板と、この天板の使用端側における前記凹陥部に対応する部位に配設されたシェルフとを具備してなるものである。
【0011】
請求項2記載の発明に係るカウンターは、前記シェルフが前記天板の下面と床面との間に配されている請求項1記載のものである。
【0012】
請求項3記載の発明に係るカウンターは、前記機器類がカフェマシンである請求項1記載のものである。
【0013】
請求項4記載の発明に係るカウンターは、天板の反使用端側に当該天板よりも低いサブ天板が配されており、前記機器類がサブ天板上に載置されている請求項1記載のものである。
【0014】
請求項5記載の発明に係るカウンターは、前記天板の使用端側における前記凹陥部に対応しない部位の下面に下肢空間が形成されている請求項1記載のものである。
【0015】
請求項6記載の発明に係るカウンターは、前記天板が前記使用端側から反使用端側にまで連続するフラットな天板面を備えた請求項1記載のものである。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、天板に凹陥部を設けて機器類を配置することが出来るようにしつつデッドスペースが生じることがないカウンターを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の一実施形態に係るカウンターの正面側からの全体斜視図。
図2】同施形態に係るカウンターの分解斜視図。
図3】同施形態に係るカウンターの正面図。
図4】同施形態に係るカウンターの底面図。
図5】同施形態に係るカウンターの右側面図。
図6】同施形態に係るカウンターの背面図。
図7図3におけるA-A線に沿った拡大断面図。
図8図3におけるB-B線に沿った拡大断面図。
図9図3におけるC-C線に沿った断面図。
図10】同実施形態に係るカウンターの背面側からの全体斜視図。
図11】同実施形態に係る機器類を設置したカウンターを背面側から見た斜視図。
図12図11におけるX矢視図。
図13図11におけるY矢視図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。
【0019】
図1図10は、機器類(この実施形態では「カフェマシン」)を設置していない状態のカウンターCCを示しており、図1は正面側からの斜視図、図2は分解斜視図、図3は正面図、図4は底面図、図5は右側面図、図6は背面図、図7図3におけるA-A線に沿った拡大断面図、図8図3におけるB-B線に沿った拡大断面図、図9図3におけるC-C線に沿った断面図である。また、図10はカウンターCCの背面側からの斜視図である。
【0020】
この実施形態のカウンターCCは、図1図4及び図7図10に示すように、反使用端1b側における特定箇所に機器類たるカフェマシンCMを配置することができる凹陥部1xを有した天板1と、この天板1の使用端1a側における凹陥部1xに対応する部位に配設されたシェルフ2とを具備してなるものである。シェルフ2は、天板1の下面1cと床面Fとの間に配されている。
【0021】
天板1の反使用端1b側には、当該天板1よりも低いサブ天板3が配されており、図11図13に示すように、前述したカフェマシンCMは、サブ天板3上に載置される。以下、詳細に説明する。
【0022】
このカウンターCCは、図2図4及び図7図9に示すように、枠組み構造をなす第1の支持構造体4と、第2の支持構造体5とを左右方向に隣接配置し、これら第1、第2の支持構造体4、5上に前述した天板1を配している。
【0023】
第1の支持構造体4は、図2図4図7及び図9に示すように、前枠41と後枠42とを前後に延びる複数の連結材43により結合した枠構造をなすもので、アジャスタ44等の接地体を介して床面F上に載置される。第1の支持構造体4は、上端部でサブ天板3を直接支持し得る高さ寸法に設定されている。第2の支持構造体5は、図2図4図8及び図9に示すように、前枠51と面板55を張設した後枠52とを前後に延びる複数の連結材53により結合した枠構造をなすものであり、アジャスタ54等の接地体を介して床面F上に載置されている。第2の支持構造体5は、上端部全域で天板1を直接支持し得る高さ寸法に設定されている。第1、第2の支持構造体4、5の外方端にはそれぞれ側板6が配されている。
【0024】
天板1は、図1図3図6図8及び図10に示すように、使用端1aから反使用端1bに至る上面に平坦な天板面1dを有するもので、この実施形態では、反使用端1b側に凹陥部1xを有する第1天板部材11と、この第1天板部材11の長手方向一端に接続された第2天板部材12とを備えている。そして、これら両天板部材11、12は通常の方法により連結ボルトを用いて剛結されている。両天板部材の下面に形成された凹陥穴11y、12yは、連結ボルトの端部にナットを螺着するためのものである。第1天板部材11は、第1の支持構造体4の上端部にサブ天板3及びスペーサSPを介して載設されており、第2天板部材12は、第2の支持構造体5の上端部に直接載設されている。
【0025】
天板1は、使用端側1aから反使用端側1bにまで連続するフラットな天板面1dを備えたものであり、図1図8及び図9に示すように、当該天板1の使用端1a側における凹陥部1xに対応しない部位の下面には、下肢空間KSが形成されている。具体的には、天板1の第1天板部材11と第2天板部材12の上面はフラットに連続する天板面1dが形成されている。そして、第2天板部材12の使用端1a側の下方には、下肢空間KSが形成されており、第2天板部材12の使用端1a側に椅子を配置してカウンターとして使用することができるようになっている。なお、この実施形態では第2天板部材12の天板面1dが長手方向に狭小に設定されているが、第2天板部材12(凹陥部を有しない天板部材)は適宜複数台接続して延長することが可能であり、長尺なカウンターや途中で屈曲したり湾曲したりするカウンター等を構成することができるようになっている。
【0026】
天板1の反使用端1bに形成された凹陥部1x、すなわち、第1天板部材11に形成された凹陥部1xは、図2及び図10に示すように、天板1の奥行方向寸法の略半分程度の深さ寸法を有するものあり、長辺1x1と左右両側辺1x2とからなる平面視長方形状をなしている。しかして、天板1の使用端1aと凹陥部1xの長辺1x1との間の離間寸法は、天板1の他の部分の奥行寸法の半分程度となっている。そのため、この天板1の凹陥部1xに対応する部位は、奥行寸法が他の部位に比べて半分程度になっている。なお、図1図3図5図7及び図10に示すように、この凹陥部1xの長辺1x1及び左右両側縁1x2に沿って目隠し板7が立設されている。目隠し板7は、サブ天板3上に載置されるカフェマシンCMを囲む位置に配された板金製のもので、下縁に設けた鍔部71をサブ天板3にねじ等により止着することによって固定されている。
【0027】
シェルフ2は、天板1の使用端1a側における凹陥部1xに対応する部位に配設されたもので、図1図3及び図7に示すように、第1の支持構造体4の前面に添設された背板21と、この背板21の上端から前方に延出し天板1の下面1cに添接する頂板22と、この頂板22の左右両端に上端が接続され背板21の左右両側縁から前方に延出する側板23と、これら側板23の下端近傍部間に架設された底板24と、この底板24の前端から下方に垂下する蹴込み板25とを備えたもので、前記両側板23の中間部間に棚板26が架設されている。このシェルフ2の前端2aは、天板1の使用端1aよりも若干後方に控えてある。
【0028】
サブ天板3は、図1図2図5図8及び図10に示すように、上面に平坦なサブ天板面3dを有するもので、この実施形態では、反使用端3b側に突出部311を有する第1サブ天板部材31と、この第1サブ天板部材31の長手方向一端に接続された第2サブ天板部材32とを備えたもので、これら両サブ天板部材31、32は通常の方法により連結ボルトを用いて剛結されている。サブ天板部材32の下面に形成された凹陥穴32y、及びサブ天板部材31の下面に形成された図示しない凹陥穴は、いずれも連結ボルトの端部にナットを螺着するためのものである。第1サブ天板部材31は、扉81を有する複数のボックス体8と、前述した第1の支持構造体4とによって支持されており、第1サブ天板部材31の突出部311は、前述した凹陥部1xの真下に位置している。第2サブ天板部材32は、一対の脚板33によって支持されている。第1サブ天板部材31を支持するボックス体8の内部空間8sは、第1の支持構造体4の内部空間4sに連通しており、この内部空間4sがサブ天板3に穿設された貫通孔3xを介して当該サブ天板3上の空間に開放されている。第2のサブ天板部材32は、少なくともその両端部が左右の脚板33により支持されている。
【0029】
なお、9は、天板1上方に架け渡したやぐらである。やぐら9は、照明器具等のオプション類を天板1上方に懸吊支持させるためのものであり、やぐら9の支柱91は、前述した第1、第2の支持構造体4、5に支持されている。また、10は、天板1下方に設けられ、下肢空間KSの後端面を形成する幕板である。
【0030】
以上説明したカウンターであれば、図11図13に示すように、カフェマシンCMを設置することによって、オフィス内にカフェ店舗に準じた共有スペースを創出することができる。カフェマシンCMは、カフェを抽出するのに必要な機器をパッケージ化したもので、天板1の凹陥部1xに対応させてサブ天板3上に載置されるが、カフェマシンCM自体は通常のものであるため、説明を省略する。
【0031】
ここで、図11は、カフェマシンCMを設置した状態のカウンターCCを背面側から見た斜視図であり、図12は、図11におけるX矢視図、図13は、図11におけるY矢視図である。
【0032】
このような構成のものであれば、天板1の反使用端1b側における特定箇所に凹陥部1xを設けているため、比較的嵩の高い機器類であってもその凹陥部1xを利用して無理なく設置することができる。しかも、その凹陥部1xに対応する天板1の使用端1a側にはシェルフ2が設けられているため、凹陥部1xを設けるだけではデッドスペースになってしまう領域を収納等のスペースとして有効に利用することができる。
【0033】
特に、この実施形態のようにシェルフ2が天板1の下面1cと床面Fとの間に配されたものであれば、半分の奥行しかない天板1の特定部分の下方空間を効果的に利用することが可能となる。
【0034】
また、この実施形態のように、天板1の反使用端1b側に当該天板1よりも背の低いサブ天板3を配しているので、カフェマシンCMを安定して設置することができる上に、カフェマシンCM側での作業も円滑に行うことができる。
【0035】
さらに、凹陥部1xに対応しない領域では、天板1の下に下肢空間KSが形成されているため、かかる領域では本来のカウンターとしての機能を発揮させることができる。すなわち、この領域では、カフェマシンCMの正面で受け取ったカフェ等を持ち来して飲食することができる。この領域は、説明の都合上、狭小に描かれているが、必ずしもこのようなものに限られない。
【0036】
この実施形態の天板1は、使用端1a側から反使用端1b側にまで連続するフラットな天板面1dを備えたものであるため、天板面1dを広く使用して寛ぐことが可能となる。
【0037】
なお、本発明は、以上説明した実施形態に限られないのは勿論であり、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【0038】
例えば、凹陥部にカフェマシン以外の機器を配置してもよい。
【0039】
また、やぐら、目隠し板等は省略してもよく、また、前述した実施形態と異なる形態のものであってもよい。
【0040】
さらに、天板の反使用端にサブ天板を設ける必要は必ずしもなく、また、前述した実施形態と異なる形態のサブ天板を設けるようにしてもよい。
【0041】
シェルフの構成も前述した実施形態のものに限らず、棚板の段数は任意のものであってもよく、また、前面に扉を設けるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0042】
CC…カウンター
1…天板
1a…使用端
1b…反使用端
1c…(天板の)下面
1d…天板面
1x…凹陥部
2…シェルフ
3…サブ天板
CM…機器類(カフェマシン)
KS…下肢空間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図10
図11
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図13