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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024059011
(43)【公開日】2024-04-30
(54)【発明の名称】処理装置
(51)【国際特許分類】
   B41J 29/38 20060101AFI20240422BHJP
   B41J 29/00 20060101ALI20240422BHJP
【FI】
B41J29/38 204
B41J29/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022166479
(22)【出願日】2022-10-17
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003096
【氏名又は名称】弁理士法人第一テクニカル国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】木元 太一朗
(72)【発明者】
【氏名】南川 俊輔
(72)【発明者】
【氏名】次村 浩一
(72)【発明者】
【氏名】出浦 祐視
(72)【発明者】
【氏名】北橋 祐貴
【テーマコード(参考)】
2C061
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AQ05
2C061AQ06
2C061AR01
2C061AS02
2C061HJ08
2C061HK08
2C061HK11
2C061HK15
2C061HK23
2C061HN15
2C061HP00
(57)【要約】
【課題】より適切な処理を実現できる処理装置を提供する。
【解決手段】契約カートリッジ285A及び市販カートリッジ285Bのいずれも収容可能なカートリッジホルダ280と、制御部210とを備え、印刷処理を行う印刷装置200であって、制御部210は、「未契約モード」及び「契約モード」のいずれのモードかを判定するステップS5と、「契約モード」と判定された場合で市販カートリッジ285Bがカートリッジホルダ280に収容された場合に、市販カートリッジ285Bの消費を伴う通常印刷の実行を可能とする特定条件を満たすか否かを判断するステップS315,S320,S330,S335,S350,S355,S360と、特定条件を満たすと判断された場合には市販カートリッジ285Bの消費を伴う通常印刷の実行を許容し、特定条件を満たさないと判断された場合には通常印刷の実行を制限する、ステップS45,S50と、を実行する。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
消耗品を収容する収容部と、
コントローラと、
を備え、
所定処理を行う処理装置であって、
前記収容部は、
前記消耗品の配送契約が締結される前の未締結状態では使用できない専用消耗品、及び、前記専用消耗品とは異なる非専用消耗品、のいずれも収容可能に構成されており、
前記コントローラは、
前記未締結状態に対応した未契約モード、及び、前記配送契約が締結され前記専用消耗品が配送される締結状態に対応した契約モード、のいずれのモードかを判定する判定処理と、
前記判定処理により前記契約モードと判定された場合において前記非専用消耗品が前記収容部に収容された場合に、当該非専用消耗品の消費を伴う第1所定処理の実行を可能とする特定条件を満たすか否かを判断する判断処理と、
前記判断処理により前記特定条件を満たすと判断された場合には前記非専用消耗品の消費を伴う前記第1所定処理の実行を許容し、前記判断処理により前記特定条件を満たさないと判断された場合には前記第1所定処理の実行を制限する、制限処理と、
を実行する、処理装置。
【請求項2】
前記コントローラは、さらに、
前記契約モードにおいて前記専用消耗品が前記収容部に収容された場合には、課金を行って前記専用消耗品の消費を伴う第2所定処理を実行し、
前記契約モードにおいて前記非専用消耗品が前記収容部に収容された場合には、前記判断処理により前記特定条件を満たさないと判断された場合は、前記制限処理において前記制限としての課金を行って前記非専用消耗品を消費する第1所定処理の実行を許容し、前記判断処理により前記特定条件を満たすと判断された場合は、前記制限処理において前記制限としての課金を行うことなく前記第1所定処理の実行を許容する、請求項1記載の処理装置。
【請求項3】
前記コントローラは、前記判断処理において、
前記収容部に収容された前記専用消耗品の使用寿命が所定値以下となったことに対応して、当該専用消耗品に代わる前記非専用消耗品が収容された場合か若しくは新たな前記専用消耗品が前記配送契約に基づき配送中である場合に、前記特定条件を満たすと判断する、
請求項1又は請求項2記載の処理装置。
【請求項4】
前記コントローラは、さらに、
前記非専用消耗品の前記収容部への収容回数をカウントするカウント処理
を実行し、
前記判断処理において、所定期間内において前記カウント処理でカウントされた前記収容回数が第1所定値以上の場合には前記特定条件を満たさないと判断し、前記所定期間内における前記カウント処理でカウントされた前記収容回数が前記第1所定値未満である場合には前記特定条件を満たすと判断する、請求項1又は請求項2記載の処理装置。
【請求項5】
前記コントローラは、
前記契約モードにおいて前記専用消耗品及び前記非専用消耗品が前記収容部に収容されている状態で、当該専用消耗品が消費されない場合には、前記判断処理において、前記特定条件を満たすと判断する、
請求項1又は請求項2記載の処理装置。
【請求項6】
前記コントローラは、前記判断処理において、
所定期間内における前記第1所定処理による前記非専用消耗品の消費量が第3所定値以上の場合には前記特定条件を満たさないと判断し、前記所定期間内における前記第1所定処理による前記非専用消耗品の消費量が前記第3所定値未満の場合には前記特定条件を満たすと判断する、請求項1又は請求項2記載の処理装置。
【請求項7】
前記消耗品は、印刷消耗品であり、
前記所定処理として印刷動作を行う印刷装置であり、
前記収容部は、
前記専用消耗品としての専用印刷消耗品、及び、前記非専用消耗品としての非専用印刷消耗品、のいずれも収容可能に構成されており、
前記コントローラは、
前記判断処理において、前記契約モードにおいて前記非専用印刷消耗品が前記収容部に収容された場合に、前記第1所定処理としての第1印刷処理の実行を可能とする特定条件を満たすか否かを判断し、
前記制限処理において、前記判断処理により前記特定条件を満たすと判断された場合には前記第1印刷処理の実行を許容し、前記判断処理により前記特定条件を満たさないと判断された場合には前記第1印刷処理の実行を制限する、請求項1記載の処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、消耗品を用いて所定処理を行う処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば特許文献1に記載のように、インクジェットプリンタにおいて、装着されたタンク(以下、この段落にて「カートリッジ」と表記)が所定条件に適合しない場合、当該カートリッジからサブタンクへのインクの補充を行わず、所定条件に適合した場合、上記補充を行う技術が知られている。
上記所定条件に適合しない場合とは、下記の第1~第3条件のうちのいずれにも適合しない場合である。第1条件は、所定の契約が締結されている状態で、装着されているカートリッジが特定カートリッジである場合である。第2条件は、上記所定の契約が締結されている状態で、装着されているカートリッジが上記特定カートリッジとは異なる一般カートリッジである場合である。第3条件は、上記所定の契約が締結されていない状態で、装着されているカートリッジが上記一般カートリッジである場合である。
上記第1~第3条件のいずれにも適合しない場合の一例としては、契約が締結されていないのに、特定カートリッジが装着されている場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-094705号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のプリンタにおいては、契約の締結状態又は非締結状態という装置の状態と装着されたカートリッジ種別との組合せに基づき、所定条件を満たすかどうかが決まり、それに応じてインクの供給又は非供給が決まる。
【0005】
しかしながら、上記装置の状態及び装着されたカートリッジ種別が共通であっても、消耗品であるカートリッジの装着状態、装置の動作状態である印刷状態、等に応じて対応する制御を細かく切り分けたほうが、より適切な処理を実現できる可能性がある。
【0006】
本発明の目的は、消耗品に係わる契約の状態、装置における消耗品の使用状態、及び装置の動作状態、に応じたきめ細かい制御を行い、より適切な処理を実現できる処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本願発明は、消耗品を収容する収容部と、コントローラと、を備え、所定処理を行う処理装置であって、前記収容部は、前記消耗品の配送契約が締結される前の未締結状態では使用できない専用消耗品及び、前記専用消耗品とは異なる非専用消耗品、のいずれも収容可能に構成されており、前記コントローラは、前記未締結状態に対応した未契約モード、及び、前記配送契約が締結され前記専用消耗品が配送される締結状態に対応した契約モード、のいずれのモードかを判定する判定処理と、前記判定処理により前記契約モードと判定された場合において前記非専用消耗品が前記収容部に収容された場合に、当該非専用消耗品の消費を伴う第1所定処理の実行を可能とする特定条件を満たすか否かを判断する判断処理と、前記判断処理により前記特定条件を満たすと判断された場合には前記非専用消耗品の消費を伴う前記第1所定処理の実行を許容し、前記判断処理により前記特定条件を満たさないと判断された場合には前記第1所定処理の実行を制限する、制限処理と、を実行する。
【0008】
本願発明においては、消耗品の種類として、消耗品の配送契約の未締結状態では使用できない専用消耗品と、当該専用消耗品とは異なる非専用消耗品と、が使用可能である。本願発明の処理装置においては、コントローラにより、判定処理と判断処理と制限処理とが実行される。判定処理で契約モードと判定された状態で非専用消耗品が収容された場合、判断処理において特定条件を満たすか否かが判断される。制限処理では、判断処理における判断結果に応じて、異なる内容の制御が行われる。特定条件を満たさないと判断された場合は、収容されている非専用消耗品の消費を伴う第1所定処理の実行に対し、所定の制限がかけられる。特定条件を満たすと判断された場合には、収容されている非専用消耗品の消費を伴う上記第1所定処理の実行が許容される。
【0009】
本願発明によれば、配送契約が締結状態であるか未締結状態であるか、装置における消耗品の収容状態、装置が契約モードであるか未契約モードであるか、に応じてきめ細かい制御を行い、より適切な処理を実現できる。特に、契約モードになっている場合であっても、特定条件を満たす場合であれば、非専用消耗品を消費して所定処理を実行することが可能となる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、消耗品に係わる契約の状態、装置における消耗品の使用状態、及び装置の動作状態、に応じたきめ細かい制御を行うことで、より適切な処理を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施形態に係る印刷管理システムの全体構成の一例を表すブロック図である。
図2】「未契約モード」における印刷管理システムの印刷の一例を表す説明図である。
図3】「契約モード」における印刷管理システムの印刷の一例を表す説明図である。
図4】印刷装置の制御部により実行される制御処理の流れの一例を表すフローチャートである。
図5】カートリッジ交換回数計数処理の詳細内容の一例を表すフローチャートである。
図6】契約カートリッジ管理処理の詳細内容の一例を表すフローチャートである。
図7】契約カートリッジ使用状況判定処理の詳細内容の一例を表すフローチャートである。
図8】課金対象判定処理の詳細内容の一例を表すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、処理装置の一例として印刷装置について説明するが、処理装置を印刷装置に限定するものではない。
【0013】
<印刷管理システムの全体構成>
図1に、実施形態に係る印刷装置200を備えた印刷管理システム1の全体構成の一例を示す。図1に示すように、印刷管理システム1は、サーバ100と、印刷装置200と、端末装置300とを有する。サーバ100、印刷装置200、及び端末装置300は、ネットワークNTを介して互いに通信可能である。印刷装置200が処理装置の一例である。
【0014】
<サーバ>
サーバ100は、例えば印刷装置200のメーカーが設置及び管理するサーバである。サーバ100は1つの単体の「サーバ」で構成されてもよいし、複数のサーバによって「サーバ体」として構成されてもよい。サーバ100は、管理対象である複数の印刷装置200を管理する。サーバ100は、制御部110と、記憶部115と、通信部140等を有する。制御部110、記憶部115、及び通信部140等は、バス105を介して情報送受信可能に接続されている。
【0015】
記憶部115は、例えばRAM、ROM、EEPROM、HDD等によって構成されている。記憶部115には、各種のプログラム120と、各種のデータ130とが記憶されている。各種のデータ130には、例えば、ユーザにより購入されたチャージ枚数の累積値である累積チャージ枚数等が含まれる。
【0016】
制御部110は、データ処理を行う装置であり、例えばCPU等のプロセッサである。制御部110は、記憶部115に記憶された各種プログラムを実行する。制御部110は、ネットワークNTに接続された印刷装置200及び端末装置300に対するデータ通信を含む各種の処理を行う。通信部140は、ネットワークNTに接続されており、印刷装置200及び端末装置300との間で通信を行う。
【0017】
<印刷装置>
印刷装置200は、例えばユーザによって保有されている。印刷装置200は、「契約モード」と「未契約モード」とを切り替え可能に構成されている。「契約モード」は、契約カートリッジ285Aの配送契約が締結された締結状態に対応したモードである。契約カートリッジ285Aは、配送契約が締結される前の未締結状態では使用できないカートリッジである。「契約モード」では、印刷装置200は、許容された印刷可能枚数の範囲内で、インクカートリッジである契約カートリッジ285Aを消費して印刷を実行する。「未契約モード」は、契約カートリッジ285Aの配送契約が締結されていない未締結状態に対応したモードである。「未契約モード」では、印刷装置200は、印刷可能枚数の制限なく、例えば市販のインクカートリッジである市販カートリッジ285Bを消費して印刷を実行する。市販カートリッジ285Bは、ユーザが自ら購入して使用するカートリッジであり、契約カートリッジ285Aとは異なるカートリッジである。契約カートリッジ285Aは消耗品、専用消耗品、印刷消耗品及び専用印刷消耗品の一例であり、市販カートリッジ285Bは消耗品、非専用消耗品、印刷消耗品及び非専用印刷消耗品の一例である。本実施形態において、契約カートリッジ285Aと市販カートリッジ285Bの区別をしない場合には、単にカートリッジ285ともいう。
【0018】
印刷装置200は、制御部210と、記憶部215と、表示部240と、操作部250と、通信部260と、印刷部270と、カートリッジホルダ280と、カートリッジセンサ290等を有する。制御部210、記憶部215、表示部240、操作部250、通信部260、及び印刷部270は、バス205を介して情報送受信可能に接続されている。
【0019】
記憶部215には、各種のプログラム220と、各種のデータ230とが記憶されている。各種のプログラム220には、例えば後述の図4図8に示すフローチャートによる印刷装置200の制御内容を実行するプログラム等が含まれる。各種のデータ230には、例えば前述の累積チャージ枚数、印刷ジョブによる印刷を実行した場合にカウントアップされる累積使用印刷枚数、及び、印刷対象の画像データ等が含まれる。
【0020】
記憶部215は、さらに、「未契約モード」および「契約モード」のいずれであるかを示す契約情報を記憶している(不図示)。契約情報は、「未契約モード」では第1の値(例えば0)を取り、契約モードでは第2の値(例えば1)を取る。印刷装置200の電源投入時に、制御部210は、記憶部215に記憶された契約情報に従い、「未契約モード」と「契約モード」とに遷移する。その他、端末装置300とサーバ100との間で印刷装置200の契約を締結する処理が実行されたことを契機に、サーバ100からの指示に基づいて、制御部210が記憶部215に記憶された契約情報を「未契約モード」から「契約モード」に書き換えてもよい。その場合、制御部210は、端末装置300とサーバ100との間で印刷装置200の契約を解除する処理が実行されたことを契機に、サーバ100からの指示に基づいて、記憶部215に記憶された契約情報を「契約モード」から「未契約モード」に書き換えてもよい。
【0021】
制御部210は、データ処理を行う装置であり、例えばCPU等のプロセッサである。制御部210は、記憶部215に記憶された各種プログラムを実行する。制御部210はコントローラの一例である。表示部240は、例えば、液晶ディスプレイであり、種々の情報を表示可能である。操作部250は、例えばキーボードやボタン等であり、ユーザによる入力操作を受け付ける。ユーザは、操作部250を操作することによって、種々の指示を印刷装置200に入力可能である。通信部260は、ネットワークNTに接続されており、サーバ100及び端末装置300との間で通信を行う。印刷部270は、図示しない搬送機構により印刷用紙を搬送しつつ、印刷用紙に対して例えばインクジェット方式で画像を印刷する。
【0022】
カートリッジホルダ280は、契約カートリッジ285A及び市販カートリッジ285Bのいずれも収容可能に構成されている。印刷装置200では、1つのカートリッジホルダ280に対し契約カートリッジ285A及び市販カートリッジ285Bを交換して収容する構成となっている。なお、例えばカートリッジホルダ280が契約カートリッジ285A及び市販カートリッジ285Bの各々に対応して個別に設けられてもよい。契約カートリッジ285A及び市販カートリッジ285Bの各々は、例えばシアン、マゼンタ、イエロー、ブラック等、複数のインク色のカートリッジで構成されている。カートリッジホルダ280も、複数のインク色のカートリッジに対応して複数設けられている。一部のカートリッジホルダ280には契約カートリッジ285Aが装着され、他のカートリッジホルダ280には市販カートリッジ285Bが装着されるといった、混在した状態もありうる。例えば、一部のインク色について契約カートリッジ285Aが消耗し、新たな契約カートリッジ285Aが配送されるまでの間、当該一部のインク色について市販カートリッジ285Bを使用する場合等である。カートリッジホルダ280が収容部の一例である。
【0023】
印刷部270は、契約カートリッジ285A又は市販カートリッジ285Bのインクを消費しながら印刷処理を行う。印刷処理は所定処理の一例である。カートリッジセンサ290は、カートリッジホルダ280に設けられている。カートリッジセンサ290は、カートリッジホルダ280に収容されたカートリッジ285に設けられたICチップに対し、カートリッジ情報の読み取り及び書き込みを行う。例えばカートリッジセンサ290は、ICチップのカートリッジ情報を読み取ることにより、カートリッジホルダ280に収容されたカートリッジの種別、すなわち契約カートリッジ285Aであるか市販カートリッジ285Bであるかを検出する。
【0024】
<端末装置>
端末装置300は、例えばユーザの所有するスマートフォン等の携帯端末であり、無線通信を介してネットワークNTに接続される。図示は省略するが、端末装置300は、制御部と、記憶部と、ネットワークNTに接続するための通信部等を有する。記憶部には各種プログラムが記憶されている。制御部は、記憶部に記憶された各種のプログラムを実行する。
【0025】
端末装置300は、液晶ディスプレイとタッチパッドを一体的に組み合わせたタッチパネルにより、各種の情報の表示と、ユーザによる各種の入力操作を受け付ける。ユーザは、タッチパネルを操作することによって、種々の指示を端末装置300に入力可能である。端末装置300は、スマートフォン以外にも、例えばタブレットPC、ノート型PC、デスクトップ型PC等でもよい。
【0026】
<印刷管理システムの未契約モード及び契約モードにおける印刷>
前述のように、印刷装置200は、許容された印刷可能枚数の範囲内で契約カートリッジ285Aを消耗して印刷を実行する「契約モード」と、印刷可能枚数の制限なく市販カートリッジ285Bを消耗して印刷を実行する「未契約モード」とを切り替え可能に構成されている。図2に、「未契約モード」における印刷管理システム1の印刷の一例を示す。図2に示すように、「未契約モード」では、ユーザの端末装置300から印刷ジョブを送信すると、印刷装置200は印刷可能枚数の制限なく市販カートリッジ285Bを消耗して、印刷ジョブに基づく印刷を実行する。市販カートリッジ285Bが消耗した場合には、ユーザは新たな市販カートリッジ285Bを購入し、消耗した市販カートリッジ285Bを新たな市販カートリッジ285Bに交換する。印刷ジョブは端末装置300からの受信に限られず、ユーザの操作に基づき印刷装置200の操作部250を介して受け付けてもよい。
【0027】
図3に、「契約モード」における印刷管理システム1の印刷の一例を示す。図3に示すように、ユーザは印刷を行うために、課金を負担することによりチャージ枚数を新たに購入する。すなわちユーザは、いわゆるプリペイド方式で金銭的な負担を行ってチャージ枚数の購入を行う。ユーザは、端末装置300に対して、チャージ枚数の購入を要求する操作を行うと、サーバ100に、端末装置300の識別情報とチャージ枚数の購入要求が送信される。サーバ100の制御部110は、購入要求を受け付けると、予め登録された端末装置300の識別情報に対応する印刷装置200の識別情報に基づき、識別情報により識別される印刷装置200が「契約モード」であるか否かを判定する。「契約モード」であると判定した場合、サーバ100は、チャージ枚数の決済処理を行うととともに、ユーザにより新たに購入されたチャージ枚数の値を、印刷装置200に対する累積チャージ枚数の値に加算する。累積チャージ枚数は、ユーザにより購入されたチャージ枚数の累積値であり、サーバ100の記憶部115のデータベースDB1に、印刷装置200又はユーザごとに記憶されている。更新された累積チャージ枚数又は新たに購入されたチャージ枚数の値は、印刷装置200にも送信され、印刷装置200の記憶部215のデータベースDB2に記憶された累積チャージ枚数も更新される。チャージ枚数を累積チャージ枚数へ加算する処理は、印刷装置200の制御部210で実行されてもよい。なお、サーバ100は、印刷装置200が「契約モード」ではないと判定した場合、端末装置300に対して、チャージ枚数の購入が不可であることの通知を行う。
【0028】
印刷装置200の制御部210は、印刷ジョブをユーザの端末装置300から受信すると、サーバ100に印刷可能枚数を問合せて取得する。印刷装置200の印刷可能枚数は、累積チャージ枚数から後述する累積使用印刷枚数を差し引いた値である。印刷可能枚数は、サーバ100の制御部110により算出されてもよいし、印刷装置200の制御部210により算出されてもよい。印刷装置200の制御部210は、印刷可能枚数が1以上である場合には印刷可能枚数が0となるまでの範囲で印刷を実行する。印刷装置200の制御部210は、印刷を実行した印刷枚数だけ累積使用印刷枚数をカウントアップする。累積使用印刷枚数は、印刷装置200で印刷が実行された場合に累積される印刷枚数であり、印刷装置200の記憶部215のデータベースDB3に記憶されている。印刷装置200の制御部210は、予め定められた送信タイミングで、累積使用印刷枚数の値を定期的にサーバ100に送信する。印刷装置200の制御部210は、印刷ジョブを受信した場合には印刷可能枚数を消費して印刷を実行する。印刷ジョブは端末装置300からの受信に限られず、ユーザの操作に基づき印刷装置200の操作部250を介して受け付けてもよい。
【0029】
サーバ100の制御部110は、予め定められた所定タイミングで定期的に、累積使用印刷枚数の値に基づいて端末装置300に対してユーザが負担すべき課金を課す課金処理を実行する。サーバ100からの指示に基づいて、サーバ100とは別の取引サーバが課金処理を実行してもよい。
【0030】
なお、以上はカートリッジホルダ280に契約カートリッジ285Aが装着されている場合の印刷動作である。印刷装置200が「契約モード」の場合でも、カートリッジホルダ280に市販カートリッジ285Bが装着されている場合には、ユーザが自ら購入したカートリッジの使用となるため、課金対象とはならない。この場合には、累積使用印刷枚数はカウントアップされない。
【0031】
<本発明の概要>
以上説明したように、印刷装置200が「契約モード」の場合に、カートリッジホルダ280に契約カートリッジ285Aが装着されている状態で通常印刷を実行した場合には、累積使用印刷枚数がカウントアップされて課金される。通常印刷は、例えば端末装置300等の外部機器や印刷装置200の操作部250を介して受信した印刷ジョブに基づく印刷である。この場合の通常印刷が第2所定処理の一例である。一方、印刷装置200が「契約モード」で、且つ、契約カートリッジ285Aが装着されている状態でも、通常印刷以外のインク消費動作を実行した場合は、メーカー都合であることから累積使用印刷枚数がカウントアップされず、課金されない。通常印刷以外のインク消費動作は、例えば印刷部270のノズルヘッドのクリーニングや、メンテナンス後のお試し印刷等である。
【0032】
したがって、ユーザがこの仕組みを悪用し、「契約モード」で市販カートリッジ285Bを用いて通常印刷を実施しつつ、クリーニングやお試し印刷を実施したいときだけ契約カートリッジ285Aに交換するようにすれば、実質、無料でクリーニングやお試し印刷を行えることになってしまう。
【0033】
本実施形態では上記に対応し、「契約モード」において市販カートリッジ285Bがカートリッジホルダ280に収容された場合に、市販カートリッジ285Bの消費を伴う通常印刷の実行を可能とする特定条件を満たすか否かが判断される。特定条件を満たすと判断された場合には、市販カートリッジ285Bの消費を伴う通常印刷の実行が許容され、特定条件を満たさないと判断された場合には、市販カートリッジ285Bの消費を伴う通常印刷の実行が制限される。本実施形態では、制限の一例として課金処理を実行する。特定条件を満たさないと判断された場合は、課金を行って市販カートリッジ285Bの消費を伴う通常印刷の実行を許容する一方で、特定条件を満たすと判断された場合は、課金を行うことなく市販カートリッジ285Bの消費を伴う通常印刷の実行を許容する。つまり、「契約モード」において、市販カートリッジ285Bを用いて課金なしで通常印刷を実施できるのは特定条件を満たす場合のみに限定し、特定条件を満たさない場合は課金対象とする。これにより、ユーザに対し、特定条件を満たさない使用を行わないような動機付けを与えることができる。市販カートリッジ285Bの消費を伴う通常印刷が第1所定処理の一例である。以下、上記内容を実現するための制御の詳細について説明する。
【0034】
<制御手順>
図4図8に、印刷装置200の制御部210が実行する制御手順の一例を示す。制御部210は、例えば印刷ジョブを受信した場合、通常印刷以外のインク消費動作を実行する場合、ユーザによるカートリッジ交換動作を検知した場合等に、図4に示すフローを実行する。
【0035】
図4に示すように、ステップS5では、制御部210は、印刷装置200が「未契約モード」及び「契約モード」のいずれのモードかを判定する。当該判定は、例えば、記憶部215に記憶された契約情報を参照することで、実行される。制御部210は、印刷装置200が「未契約モード」であると判定した場合には(ステップS5:No)、次のステップS10に移行する。当該ステップS5が判定処理の一例である。
【0036】
ステップS10では、制御部210は、「未契約モード」時の動作処理を実行する。「未契約モード」時の動作処理は、例えば前述の図2に示すように、受信した印刷ジョブに基づいて印刷可能枚数の制限なく市販カートリッジ285Bを消耗して実行する印刷処理等である。その後、本フローチャートを終了する。
【0037】
一方、上記ステップS5において、制御部210は、印刷装置200が「契約モード」であると判定した場合には(ステップS5:Yes)、次のステップS15に移行する。
【0038】
ステップS15では、制御部210は、実行しようとする動作、又は、検知した動作が例えば印刷やコピー等のカートリッジ285のインクの消費を伴うインク消費動作であるか否かを判定する。制御部210は、インク消費動作でないと判定した場合には(ステップS15:No)、次のステップS20に移行する。
【0039】
ステップS20では、制御部210は、カートリッジ交換動作を検知したか否かを判定する。当該判定は、例えばカートリッジホルダ280を覆う開閉カバーが閉じられたことをセンサで検知することで、実行される。制御部210は、カートリッジ交換動作を検知していないと判定した場合には(ステップS20:No)、次のステップS25に移行する。
【0040】
ステップS25では、制御部210は、インク消費以外の動作処理を実行する。インク消費以外の動作処理は、例えばスキャンやFAX等、カートリッジ285のインクの消費を伴わない動作処理である。その後、本フローチャートを終了する。
【0041】
一方、上記ステップS20において、制御部210は、カートリッジ交換動作を検知したと判定した場合には(ステップS20:Yes)、次のステップS100に移行する。
【0042】
ステップS100では、制御部210は、カートリッジ交換回数計数処理を実行する。カートリッジ交換回数計数処理の詳細については後述する(図5参照)。その後、本フローチャートを終了する。
【0043】
一方、上記ステップS15において、制御部210は、インク消費動作であると判定した場合には(ステップS15:Yes)、次のステップS30に移行する。
【0044】
ステップS30では、制御部210は、インク消費動作が前述の通常印刷であるか否かを判定する。制御部210は、インク消費動作が通常印刷でないと判定した場合には(ステップS30:No)、次のステップS35に移行する。
【0045】
ステップS35では、制御部210は、通常印刷以外のインク消費動作、例えば印刷部270のノズルヘッドのクリーニングや、メンテナンス後のお試し印刷等のインク消費動作を実行する。
【0046】
ステップS200では、制御部210は、契約カートリッジ管理処理を実行する。契約カートリッジ管理処理の詳細については後述する(図6参照)。その後、本フローチャートを終了する。
【0047】
一方、上記ステップS30において、制御部210は、インク消費動作が通常印刷であると判定した場合には(ステップS30:Yes)、次のステップS40に移行する。
【0048】
ステップS40では、制御部210は、通常印刷としてのインク消費動作、例えば端末装置300等の外部機器や印刷装置200の操作部250を介して受信した印刷ジョブに基づく印刷を実行する。
【0049】
ステップS200では、制御部210は、契約カートリッジ管理処理を実行する。契約カートリッジ管理処理の詳細については後述する(図6参照)。
【0050】
ステップS300では、制御部210は、課金対象判定処理を実行する。課金対象判定処理の詳細については後述する(図8参照)。
【0051】
ステップS45では、制御部210は、上記ステップS300により課金対象と判定したか否かを判定する。制御部210は、ステップS300により特定条件を満たすと判断され、課金対象でないと判定した場合には(ステップS45:No)、本フローチャートを終了する。この場合、市販カートリッジ285Bの消費を伴う通常印刷の実行が許容される。一方、制御部210は、上記ステップS300により特定条件を満たさないと判断され、課金対象であると判定した場合には(ステップS45:Yes)、次のステップS50に移行する。
【0052】
ステップS50では、制御部210は、累積使用印刷枚数をカウントアップし、カウントアップした枚数をサーバ100に送信する。これにより、市販カートリッジ285Bの消費を伴う通常印刷の実行に対して課金が行われ、実行が制限される。その後、本フローチャートを終了する。上記ステップS45及びステップS50が、制限処理の一例である。
【0053】
図5に、上記ステップS100のカートリッジ交換回数計数処理の詳細内容の一例を示す。図5に示すように、ステップ105では、制御部210は、カートリッジ285のインク色を表す変数iを0に設定する。変数iの値は、例えば0はK(黒)、1はY(黄)、2はC(青)、3はM(赤)を表すものとする。
【0054】
ステップS110では、制御部210は、カートリッジセンサ290により検出したカートリッジ情報に基づき、現在カートリッジホルダ280に装着されているカートリッジ285が契約カートリッジ285Aで、且つ、新品のカートリッジであるか否かを判定する。契約カートリッジ285Aが新品であるか否かは、例えばカートリッジ情報に含まれるインク消費量に基づいて判定される。制御部210は、カートリッジ285が市販カートリッジ285Bの場合、又は、契約カートリッジ285Aだが新品でない場合には(ステップS110:No)、後述のステップS130に移行する。一方、制御部210は、カートリッジ285が契約カートリッジで、且つ、新品のカートリッジである場合には(ステップS110:Yes)、次のステップS115に移行する。
【0055】
ステップS115では、制御部210は、カートリッジ285の交換回数(i)を0にクリアする。カートリッジ285の交換回数(i)は、変数i=0~3の4色分の交換回数が記憶部215に格納されており、本ステップS115ではそのうちの処理対象の交換回数(i)がクリアされる。
【0056】
ステップS120では、制御部210は、変数iが0であるか否か、すなわちカートリッジホルダ280に装着されたカートリッジ285のインク色が黒か否かを判定する。変数iが0でない場合、すなわちインク色が黒以外である場合には(ステップS120:No)、後述のステップS130に移行する。一方、制御部210は、変数iが0である場合、すなわちインク色が黒である場合には(ステップS120:Yes)、次のステップS125に移行する。
【0057】
ステップS125では、制御部210は、非課金印刷枚数を0にクリアする。非課金印刷枚数は、「契約モード」で市販カートリッジ285Bを用いて通常印刷を行った場合において、特定条件を満たすことで課金対象でないと判定された場合の印刷枚数である。非課金印刷枚数は、特定条件の一例である非課金印刷枚数が50枚未満を満たしたか否かを判定するためにカウントされる(後述の図8のステップS340)。本ステップS125により、非課金印刷枚数はインク色が黒で新品の契約カートリッジ285Aに交換された場合にクリアされる。
【0058】
ステップS130では、制御部210は、交換前の前回のカートリッジ情報と、交換後の現在のカートリッジ情報を取得する。前回のカートリッジ情報は例えば記憶部215の所定の領域に格納されており、カートリッジ285が交換される度に交換後のカートリッジ情報に更新される。
【0059】
ステップS135では、制御部210は、取得したカートリッジ情報に基づいて、前回のカートリッジ種別と現在のカートリッジ種別が不一致で、且つ、前回のカートリッジ種別が初期値でないか否かを判定する。カートリッジの種別は、契約カートリッジ285A又は市販カートリッジ285Bである。初期値は例えば0であり、カートリッジホルダ280に初めてカートリッジ285が装着された場合に、前回のカートリッジ種別として記録される。制御部210は、前回のカートリッジ種別と現在のカートリッジ種別が一致している場合、又は、不一致だが前回のカートリッジ種別が初期値である場合には(ステップS135:No)、後述のステップS145に移行する。一方、制御部210は、前回のカートリッジ種別と現在のカートリッジ種別が不一致で、且つ、前回のカートリッジ種別が初期値でない場合には(ステップS135:Yes)、次のステップS140に移行する。
【0060】
ステップS140では、制御部210は、カートリッジ285の交換回数(i)をカウントアップする。前述のように、カートリッジ285の交換回数(i)は、変数i=0~3の4色分の交換回数が記憶部215に格納されており、本ステップS115ではそのうちの処理対象の交換回数(i)をカウントアップする。
【0061】
ステップS145では、制御部210は、変数iが3であるか否かを判定する。制御部210は、変数iが3でない場合には(ステップS145:No)、次のステップS150で変数iに1を加算して前述のステップS110に戻り、加算した変数iに対応したステップS110~ステップS140の処理を実行する。すなわち、制御部210は、変数i=0~3の4色分について、各色ごとにステップS110~ステップS140の処理を繰り返す。一方、制御部210は、変数iが3である場合には(ステップS145:Yes)、次のステップS155に移行する。
【0062】
ステップS155では、制御部210は、上記ステップS140でカウントアップした各色のカートリッジ285の交換回数(i)を記憶部215の所定の領域に格納する。その後、図4に示すフローチャートに戻る。
【0063】
図6に、上記ステップS200の契約カートリッジ管理処理の詳細内容の一例を示す。図6に示すように、ステップ205では、制御部210は、カートリッジ285のインク色を表す変数iを0に設定する。変数iの値は、例えば0はK(黒)、1はY(黄)、2はC(青)、3はM(赤)を表すものとする。
【0064】
ステップS210では、制御部210は、カートリッジセンサ290により検出したカートリッジ情報に基づき、現在カートリッジホルダ280に装着されているカートリッジ285が契約カートリッジ285Aであるか否かを判定する。制御部210は、市販カートリッジ285Bであると判定した場合には(ステップS210:No)、後述のステップS235に移行する。一方、制御部210は、契約カートリッジ285Aであると判定した場合には(ステップS210:Yes)、次のステップS215に移行する。
【0065】
ステップS215では、制御部210は、インク消費動作が通常印刷であるか否かを判定する。制御部210は、インク消費動作が通常印刷であると判定した場合には(ステップS215:Yes)、次のステップS220に移行する。
【0066】
ステップS220では、制御部210は、カートリッジセンサ290により、カートリッジホルダ280に装着された契約カートリッジ285AのICチップの第1記憶領域に、前述のステップS40で消費したインク消費量を加算して更新する。第1記憶領域は、通常印刷に係わる情報が記憶される領域である。その後、ステップ400に移行する。
【0067】
一方、上記ステップS215において、制御部210は、インク消費動作が通常印刷でないと判定した場合には(ステップS215:No)、次のステップS225に移行する。
【0068】
ステップS225では、制御部210は、カートリッジセンサ290により、カートリッジホルダ280に装着された契約カートリッジ285AのICチップの第2記憶領域に、前述のステップS35で消費したインク消費量を加算して更新する。第2記憶領域は、通常印刷以外のインク消費動作に係わる情報が記憶される領域である。その後、ステップ400に移行する。
【0069】
ステップS400では、制御部210は、契約カートリッジ使用状況判定処理を実行する。契約カートリッジ使用状況判定処理の詳細については後述する(図7参照)。
【0070】
ステップS230では、制御部210は、上記ステップS400による判定結果を記憶部215の所定の領域に格納する。
【0071】
ステップS235では、制御部210は、変数iが3であるか否かを判定する。制御部210は、変数iが3でない場合には(ステップS235:No)、次のステップS240で変数iに1を加算して前述のステップS210に戻り、加算した変数iに対応したステップS210~ステップS230の処理を実行する。すなわち、制御部210は、変数i=0~3の4色分について、各色ごとにステップS210~ステップS230の処理を繰り返す。一方、制御部210は、変数iが3である場合には(ステップS235:Yes)、図4に示すフローチャートに戻る。
【0072】
図7に、上記ステップS400の契約カートリッジ使用状況判定処理の詳細内容の一例を示す。図7に示すように、ステップ405では、制御部210は、カートリッジセンサ290により、現在カートリッジホルダ280に装着されているカートリッジ285のICチップからカートリッジ情報を取得する。カートリッジ情報には、上記ステップS220で第1記憶領域に書き込まれた通常印刷によるインク消費量、上記ステップS225で第2記憶領域に書き込まれた通常印刷以外のインク消費動作によるインク消費量、予めICチップに書き込まれた新品時のインク量が含まれる。
【0073】
ステップS410では、制御部210は、上記ステップS405で取得したカートリッジ情報に基づいて、通常印刷によるインク消費量と、通常印刷以外のインク消費動作によるインク消費量との合計が、新品時のインク量の1/2以上か否かを判定する。なお、1/2は一例であり、カートリッジ285のインクの消費がある程度進行していることが判定可能であれば、1/2以外としてもよい。カートリッジ285のインクの消費が少ない状態では、後述のステップS420において精度の良い判定ができない可能性があるからである。制御部210は、上記合計が新品時のインク量の1/2未満である場合には(ステップS410:No)、次のステップS415に移行する。
【0074】
ステップS415では、制御部210は、契約カートリッジ285Aの使用状況は正常と判定する。その後、図6に示すフローチャートに戻る。
【0075】
一方、上記ステップS410において、制御部210は、上記合計が新品時のインク量の1/2以上である場合には(ステップS410:Yes)、次のステップS420に移行する。
【0076】
ステップS420では、制御部210は、通常印刷以外のインク消費動作によるインク消費量が、通常印刷によるインク消費量と通常印刷以外のインク消費動作によるインク消費量との合計に占める割合が、0.5以上であるか否かを判定する。当該割合が不自然に多い場合、ユーザの悪意によるクリーニングやお試し印刷の実施が疑われるからである。なお、0.5は一例であり、ユーザの悪意が推定可能であれば0.5以外の値としてもよい。制御部210は、上記割合が0.5未満であると判定した場合には(ステップS420:No)、ステップ415に移行し、契約カートリッジ285Aの使用状況は正常と判定する。その後、図6に示すフローチャートに戻る。一方、制御部210は、上記割合が0.5以上であると判定した場合には(ステップS420:Yes)、次のステップ425に移行する。
【0077】
ステップS425では、制御部210は、契約カートリッジ285Aの使用状況は異常と判定する。その後、図6に示すフローチャートに戻る。
【0078】
図8に、上記ステップS300の課金対象判定処理の詳細内容の一例を示す。図8に示すように、ステップS305では、制御部210は、カートリッジセンサ290により検出したカートリッジ情報に基づき、カートリッジホルダ280に全色とも市販カートリッジ285Bが装着されているか否かを判定する。制御部210は、全色とも市販カートリッジ285Bが装着されている場合には(ステップS305:Yes)、次のステップS310に移行する。
【0079】
ステップS310では、制御部210は、通信部260を介してサーバ100と通信を行い、印刷装置200の識別情報に基づき、当該印刷装置200の契約カートリッジ285Aの配送状況に関わる情報を取得する。
【0080】
ステップS315では、制御部210は、上記ステップS310で取得した配送状況に関わる情報に基づき、契約カートリッジ285Aの使用寿命が所定値以下となったことに対応して、新たな契約カートリッジ285Aが配送中であるか否かを判定する。制御部210は、契約カートリッジ285Aが配送中であると判定した場合には(ステップS315:Yes)、後述のステップS345に移行する。一方、制御部210は、契約カートリッジ285Aが配送中でないと判定した場合には(ステップS315:No)、次のステップS320に移行する。当該ステップS315が判断処理の一例であり、新たな契約カートリッジ285Aが配送中であること、が特定条件の一例である。
【0081】
ステップS320では、制御部210は、前述のステップS400の契約カートリッジ使用状況判定処理により、契約カートリッジ285Aの使用状況が1色でも異常と判定されたか否かを判定する。制御部210は、記憶部215に格納された契約カートリッジ使用状況判定処理による判定結果を参照することで当該判定を実行する。制御部210は、契約カートリッジ285Aの使用状況が1色でも異常と判定されている場合には(ステップS320:Yes)、特定条件を満たさないと判断し、次のステップS325に移行する。
【0082】
ステップS325では、制御部210は、市販カートリッジ285Bを消費して実行した通常印刷が課金対象であると判定する。その後、図4に示すフローチャートに戻る。
【0083】
一方、上記ステップS320において、制御部210は、契約カートリッジ285Aの使用状況に全色とも異常がないと判定されている場合には(ステップS320:No)、特定条件を満たすと判断し、次のステップS330に移行する。当該ステップS320が判断処理の一例であり、契約カートリッジ285Aの使用状況に全色とも異常がないこと、が特定条件の一例である。
【0084】
ステップS330では、制御部210は、前述のステップS100のカートリッジ交換回数計数処理において、所定期間内にカウントされたカートリッジ285の交換回数(i=0,1,2,3)のいずれかが例えば5回以上であるか否かを判定する。制御部210は、記憶部215に格納されたカートリッジ交換回数計数処理による交換回数(i)を参照することで当該判定を実行する。所定期間は、例えば前述のステップS115において交換回数(i)を0にクリアした後、現在までの期間である。制御部210は、交換回数(i=0,1,2,3)のいずれかが5回以上であると判定した場合には(ステップS330:Yes)、特定条件を満たさないと判断し、上記ステップS325に移行して、課金対象であると判定する。
【0085】
一方、ステップS330において、制御部210は、交換回数(i=0,1,2,3)の全部が5回未満であると判定した場合には(ステップS330:No)、特定条件を満たすと判断し、次のステップS335に移行する。当該ステップS330が判断処理の一例であり、カートリッジ285の交換回数(i=0,1,2,3)の全部が5回未満であること、が特定条件の一例である。なお、上記5回は一例であり、不自然と思われる交換回数であれば5以外の回数としてもよい。5回が第1所定値の一例である。
【0086】
ステップS335では、制御部210は、所定期間内における非課金印刷枚数が例えば50枚以上であるか否かを判定する。前述のように、非課金印刷枚数は、市販カートリッジ285Bを用いて通常印刷を行った際に、特定条件を満たし課金対象でないと判定された場合の印刷枚数である。所定期間は、例えば前述のステップS125において非課金印刷枚数を0にクリアした後、現在までの期間である。制御部210は、非課金印刷枚数が50枚以上であると判定した場合には(ステップS335:Yes)、特定条件を満たさないと判断し、上記ステップS325に移行して、課金対象であると判定する。
【0087】
一方、ステップS335において、制御部210は、非課金印刷枚数が50枚未満であると判定した場合には(ステップS335:No)、特定条件を満たすと判断し、次のステップS340に移行する。当該ステップS335が判断処理の一例であり、非課金印刷枚数が50枚未満であること、が特定条件の一例である。なお、上記50枚は一例であり、例えば印刷サービス提供者側の状況等に応じて50枚以外としてもよい。非課金印刷枚数が非専用消耗品の消費量の一例であり、50枚が第3所定値の一例である。
【0088】
ステップS340では、制御部210は、前述のステップS40で実行した通常印刷に応じて、非課金印刷枚数をカウントアップする。
【0089】
ステップS345では、制御部210は、市販カートリッジ285Bを消費して実行した通常印刷が課金対象でないと判定する。その後、図4に示すフローチャートに戻る。
【0090】
一方、上記ステップS305において、制御部210は、契約カートリッジ285Aが1色以上装着されている場合には(ステップS305:No)、次のステップS350に移行する。契約カートリッジ285Aが1色以上装着されている場合は、全色とも契約カートリッジ285Aが装着されている場合と、一部の色が契約カートリッジ285Aでその他の色が市販カートリッジ285Bというように混在して装着されている場合を含む。
【0091】
ステップS350では、制御部210は、印刷ジョブで使用する色が市販カートリッジ285Bのみであるか否かを判定する。制御部210は、印刷ジョブで使用する色が契約カートリッジ285Aを含むと判定した場合には(ステップS350:No)、上記ステップS325に移行して、課金対象であると判定する。その後、図4に示すフローチャートに戻る。
【0092】
一方、上記ステップS350において、制御部210は、印刷ジョブで使用する色が市販カートリッジ285Bのみであると判定した場合には(ステップS350:Yes)、特定条件を満たすと判断し、次のステップS355に移行する。当該ステップS350が判断処理の一例であり、印刷ジョブで使用する色が市販カートリッジ285Bのみであること、が特定条件の一例である。当該ステップS350におけるYesが専用消耗品が消費されない場合に相当する。
【0093】
ステップS355では、制御部210は、通信部260を介してサーバ100と通信を行い、印刷装置200の識別情報に基づき、当該印刷装置200の契約カートリッジ285Aの配送状況に関わる情報を取得する。
【0094】
次のステップS360では、制御部210は、上記ステップS355で取得した配送状況に関わる情報に基づき、契約カートリッジ285Aの使用寿命が所定値以下となったことに対応して、新たな契約カートリッジ285Aが配送中であるか否かを判定する。制御部210は、契約カートリッジ285Aが配送中であると判定した場合には(ステップS360:Yes)、上記ステップS345に移行し、市販カートリッジ285Bを消費して実行した通常印刷が課金対象でないと判定する。一方、制御部210は、契約カートリッジ285Aが配送中でないと判定した場合には(ステップS360:No)、上記ステップS325に移行し、市販カートリッジ285Bを消費して実行した通常印刷が課金対象であると判定する。当該ステップS360が判断処理の一例であり、新たな契約カートリッジ285Aが配送中であること、が特定条件の一例である。その後、図4に示すフローチャートに戻る。
【0095】
<実施形態の効果>
以上説明した実施形態においては、カートリッジ285の種別として、カートリッジ285の配送契約の未締結状態では使用できない契約カートリッジ285Aと、当該契約カートリッジ285Aとは異なる市販カートリッジ285Bと、が使用可能である。本実施形態の印刷装置200においては、制御部210により、ステップS5と、ステップS315,S320,S330,S335,S350,S355,S360と、ステップS340,S345とが実行される。ステップS5で「契約モード」と判定された状態でカートリッジホルダ280に市販カートリッジ285Bが収容された場合、ステップS315,S320,S330,S335,S350,S355,S360において特定条件を満たすか否かが判断される。ステップS340,S345では、ステップS315,S320,S330,S335,S350,S355,S360における判断結果に応じて、異なる内容の制御が行われる。特定条件を満たさないと判断された場合は、収容されている市販カートリッジ285Bの消費を伴う通常印刷の実行に対し、所定の制限がかけられる。特定条件を満たすと判断された場合には、収容されている市販カートリッジ285Bの消費を伴う通常印刷の実行が許容される。
【0096】
本実施形態によれば、配送契約が締結状態であるか未締結状態であるか、カートリッジ285の使用状態、印刷装置200の動作状態、等に応じてきめ細かい制御を行い、より適切な処理を実現できる。特に、「契約モード」になっている場合であっても、特定条件を満たす場合であれば、市販カートリッジ285Bを消費して通常印刷を実行することが可能となる。
【0097】
また、本実施形態では特に、特定条件を満たさない場合は、カートリッジホルダ280に収容されている市販カートリッジ285Bの消費を伴う通常印刷の実行に対する制限として、所定の課金が行われる。本実施形態によれば、ユーザに対し、課金を避けるために特定条件を満たす使用を実行させるような動機付けを与えるとともに、特定条件を満たさない不用意な使用を行わないように注意を与えることができる。
【0098】
また、本実施形態では特に、ステップS315において、新たな契約カートリッジ285Aが配送中である場合は、特定条件を満たすと判断される。本実施形態によれば、例えばユーザが契約カートリッジ285Aをほぼ使いきり代わりの契約カートリッジ285Aが発送中であるような場合には、ユーザの責によらないやむを得ない代用状況であるため、例外的に課金等の制限の対象外とすることができる。
【0099】
また、本実施形態では特に、所定の期間内において、カートリッジホルダ280において契約カートリッジ285Aと市販カートリッジ285Bとの交換回数が不自然に多い場合、前述したユーザの悪意による市販カートリッジ285Bと契約カートリッジ285Aとの交換が疑われる。本実施形態においては、所定期間内の契約カートリッジ285Aと市販カートリッジ285Bとの交換回数が所定値以上の場合は、上記悪意に該当するとみなし特定条件を満たさないと判断する。本実施形態によれば、ユーザの悪意が疑われる場合に、確実に課金等の制限の対象とすることができる。
【0100】
また、本実施形態のように、インク色に応じて複数のカートリッジ285が並行して使用される場合、各カートリッジ285の消耗度合いは一律ではなくばらばらであって交換時期もまちまちになる。そのため、あるタイミングにおいて契約カートリッジ285Aと市販カートリッジ285Bとが混在して収容されている場合があり得る。
【0101】
また、複数のカートリッジ285が同時にカートリッジホルダ280に収容されている場合であっても、印刷装置200における印刷の実行時において毎回それら複数のカートリッジ285がすべて使用されるとは限らない。印刷態様によっては、複数のうち一部のカートリッジ285のみが使用される場合もあり得る。そのため、契約カートリッジ285Aと市販カートリッジ285Bとが混在して収容されている状態で、例えば市販カートリッジ285Bだけが消費される場合等、契約カートリッジ285Aが消費されない場合があり得、その場合は前述したユーザの悪意が疑われるものではない。
【0102】
本実施形態においては上記に対応し、契約カートリッジ285Aと市販カートリッジ285Bとが収容された状態で契約カートリッジ285Aが消費されない場合は、上記悪意に該当しないとみなし特定条件を満たすと判断する。これにより、契約カートリッジ285Aと市販カートリッジ285Bの装着時において、印刷時に市販カートリッジ285Bのみが使用された場合は課金対象外とすることができる。例えば、黒インクが切れて市販カートリッジ285Bを装着し、他色は契約カートリッジ285Aのままである場合において、モノクロ印刷を実施しても課金対象にはならない。本実施形態によれば、ユーザの悪意が疑われない場合には、確実に課金等の制限の対象外とすることができる。
【0103】
また、上述のように、ユーザの悪意に該当するとみなされない場合であっても、無限に課金等の制限の対象外とするのは、配送契約者側やサービス提供者側にとってのリスクが高すぎ、ある程度の許容限度を設けるべきである。
【0104】
本実施形態では上記に対応し、所定期間内における通常印刷による市販カートリッジ285Bの消費量が所定値以上の場合は、前述の取扱いの例外とし、特定条件を満たさないと判断する。本実施形態によれば、ユーザの悪意の有無に関係なく、配送契約者側やサービス提供者側にとってのリスクを確実に回避することができる。
【0105】
<変形例>
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を、順を追って説明する。
【0106】
上記実施形態では、ステップS100において、契約カートリッジ285Aと市販カートリッジ285Bとの交換回数をカウントしたが、交換回数の代わりに、例えば市販カートリッジ285Bをカートリッジホルダ280へ収容した回数をカウントしてもよい。この場合、前述のステップS135において、前回のカートリッジ情報と現在のカートリッジ情報が不一致で、且つ、前回のカートリッジ情報が初期値でないかに加えて、現在のカートリッジが市販カートリッジ285Bであるか否か、を判定してもよい。そしてステップS135でYesの場合に、ステップS140で収容回数をカウントアップすればよい。本変形例におけるステップS100がカウント処理の一例に相当する。
【0107】
所定の期間内において、カートリッジホルダ280に対する市販カートリッジ285Bの収容回数が不自然に多い場合、前述したユーザの悪意による市販カートリッジ285Bの使用が疑われる。本変形例においては、所定期間内の市販カートリッジ285Bの収容回数が所定値以上の場合は、上記悪意に該当するとみなし特定条件を満たさないと判断する。本変形例によれば、ユーザの悪意が疑われる場合に、確実に課金等の制限の対象とすることができる。
【0108】
また、上記実施形態では、ステップS315,S345において、契約カートリッジ285Aが配送中である場合に特定条件を満たすと判断し、課金対象でないと判定するようにしたが、これに限らない。例えば、契約カートリッジ285Aの使用寿命が所定値以下となったことに対応して、当該契約カートリッジ285Aに代わる市販カートリッジ285Bがカートリッジホルダ280に収容された場合に特定条件を満たすと判断し、課金対象でないと判定してもよい。
【0109】
また、上記実施形態では、市販カートリッジ285Bの消費を伴う通常印刷の実行の制限の一例として、課金を行うようにしたが、制限の他の例として、市販カートリッジ285Bの消費を伴う通常印刷の実行自体を禁止してもよい。この場合、例えば図4に示すフローチャートにおいて、ステップS45でステップS300の判定結果に応じて制限対象か否かを判定し、制限対象でない場合にステップS40のインク消費動作を実行し、制限対象である場合にはインク消費動作を禁止してもよい。
【0110】
また、上記実施形態では、印刷装置200がインクジェットプリンタであり、消耗品がカートリッジ285で且つ収容部がカートリッジホルダ280である場合について説明したが、これに限らない。例えば、印刷装置がレーザプリンタである場合には、消耗品はトナーカートリッジであり、収容部はトナー装着部としてもよい。印刷装置がインクをボトルからインクタンクに注入するタイプである場合には、消耗品はインクそのものであり、収容部はインクタンクとしてもよい。また、インクカートリッジ以外にも、例えば印刷用紙、現像ローラ、定着ローラ、搬送ローラ、印字ヘッド等が配送される契約を締結している場合には、それらを消耗品としてもよい。その場合の収容部は、例えば給紙トレイや、各種ローラの装着部等となる。
【0111】
また、上記実施形態では、所定処理を実行する処理装置が、印刷処理を実行する印刷装置である場合を一例として説明したが、処理装置はこれに限らない。印刷装置以外にも、例えば、画像の送受信処理を実行するFAX、画像読取処理を実行するスキャナ等でもよい。またOA機器以外にも、例えばバッテリを消耗品として走行に関わる処理を実行するEV車両、電子タバコ用カートリッジを消耗品として喫煙に関わる処理を実行する電子タバコ等でもよい。
【0112】
以上において、図4図8に示すフローチャートは本発明を上記フローチャートに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
【0113】
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
【0114】
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
【符号の説明】
【0115】
1 印刷管理システム
100 サーバ
200 印刷装置(処理装置の一例)
210 制御部(コントローラの一例)
280 カートリッジホルダ(収容部の一例)
285 カートリッジ(消耗品、印刷消耗品の一例)
285A 契約カートリッジ(専用消耗品、専用印刷消耗品の一例)
285B 市販カートリッジ(非専用消耗品、非専用印刷消耗品の一例)
300 端末装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8