(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024059052
(43)【公開日】2024-04-30
(54)【発明の名称】メガホン
(51)【国際特許分類】
H04R 27/04 20060101AFI20240422BHJP
H04R 1/30 20060101ALI20240422BHJP
G10K 11/08 20060101ALI20240422BHJP
【FI】
H04R27/04 Z
H04R1/30 A
G10K11/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2022176761
(22)【出願日】2022-10-17
(71)【出願人】
【識別番号】508097401
【氏名又は名称】菅 順一
(72)【発明者】
【氏名】菅 順一
【テーマコード(参考)】
5D018
【Fターム(参考)】
5D018AE00
(57)【要約】
【課題】従来型の電気メガホンでは振動板53からの音波と、振動板53から周辺支持60とホーンドライバーカバー66を伝わってきた振動によってホーン54が共振し、ホーン振動音58とホーンの振動63がマイクロホン51に伝わる。それがループになってハウリングを起こしてしまう。ハウリングを小さくするために、ホーンの振動音58とホーンの振動63を小さくし、なおかつ軽量にすることができるメガホンのホーンを提供する。
【解決手段】従来型ではホーン54が硬いため、衝撃や音波に対してホーンの振動音58とホーンの振動63発生し、それが音質低下やハウリングの原因となる。硬質素材のホーンを音波及び振動を減衰する性質のある柔軟性素材にすることによって、ホーンの振動音58とホーンの振動63を減らした。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
メガホンのホーンが柔軟性のある音波及び振動を減衰する性質を持つことを特徴とするメガホンまたはホーンスピーカー。
【請求項2】
上記ホーンが天然ゴム、合成ゴム、織物、柔軟性樹脂である以下のもの、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、発泡ポリエチレン(EPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、EVAフォームであり、ホーンの壁の厚みが0.5mm以上で作成されていることを特徴とする請求項1記載のスピーカー装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メガホンのホーンに用いられる素材を改良し、雑音を減らす事と軽量化に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来においては、
図1,
図2,
図3,
図6に示すラッパ型をしたメガホンのホーン1,11,12,13,21,54の素材は硬質プラスチックや厚紙、木、金属であるなど硬質性素材で作成されている。
【先行技術文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4262291号
【特許文献2】特許第6734600号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
メガホンのホーンの役割はその形状を利用して、振動板(英語名ダイヤフラム)14,53から出た音の拡散を防ぎ、音に指向性をつけ、遠くまで大きな音で聞くためのものである。
【0005】
しかしながら、携帯型メガホンは、ホーンを硬い素材で薄く作られているので、振動板14,53の振動が周辺支持17,60とホーンドライバーカバー18,66を通じてホーンに伝わることや、振動板14,53からの音と口から発せられる音55によって、容易に共振し、振動する。そのためにホーン自体が振動板になってしまい、雑音として聞こえるホーンの振動音(ホーン鳴き)58が発生する。ホーンの振動音58はホーンの素材が紙であれば、紙筒のような音、硬質プラスチックであれば、硬質プラスチックパイプから聞こえてくるような音のように、その素材の特性に応じた音が鳴るのである。そのため、ホーンから出る音は大きいけれども、雑音が多くなり、元の発声音とは多かれ少なかれ異なる音になってしまう。
【0006】
さらに、マイクロホンが付属した
図1の電気式メガホンの場合、ボリュームを上げると容易にハウリングを起こしてしまうという課題がある。
【0007】
聴覚が敏感な人や幼い子どもは、メガホンの音が苦手で、耳をふさぎたくなる。それは雑音が多い不自然な音だからだ。俗に“音割れ”した状態になっているのをよく見かける。音は大きいのに、雑音が多くて何を言っているのかがわかりにくい。運動会や選挙演説を見れば、音割れしたメガホンの音を嫌がり、子どもたちが耳を塞ぐ光景が普通である。小型軽量でも明瞭で生音に近い拡声器が求められている。
【0008】
ハウリングを抑えるためには、ホーンの振動音58を抑えなければならない。そのために従来型のものは、原因であるホーンの振動63を押さえるため、ホーンを硬く丈夫にしたので、音質を良くするほど重量が増し、持ち運びが不便である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するために、本発明はホーンを柔軟性のある音波及び振動を減衰する性質を持つ素材で製造した。結果、柔軟性を持つ柔らかいホーン68になった。従来型携帯メガホンのホーンは薄い硬質製素材(硬いホーン67)のために振動するとホーンの振動音が響きやすく、衝撃を与えると「カツカツ」と硬質で目立つ音を発するが、柔らかいホーンは同様の衝撃を与えたときに、静かで鈍い音がするだけである。柔らかいホーン68はホーンの振動音がとても小さいのである。
【0010】
そして従来型の硬いホーン67はホーンの振動音58を抑えるために部材が振動しないようホーンを厚く丈夫にするので、重量が増えるが、柔らかいホーン68はむしろ薄くするとホーンの振動音が小さくなる場合があるので軽量化でき、持ち運びしやすくなる。
【発明の効果】
【0011】
本発明により、ホーンの振動音が抑えられて、メガホン特有の耳障りな雑音、ノイズが少なくなり、やわらかく明瞭な音になった。
【0012】
本発明の携帯型電気メガホンでは、ホーンの振動63とホーンの振動音58が抑えられているので、ハウリングしにくく、同クラスの硬いホーンの携帯型電気メガホンより雑音が少なくなった。そのために、ハウリングをあまり気にすることなく、大きな音を出すことが出来るようになった。
【0013】
ホーンの重量が従来型の硬いホーンよりも大幅に軽いので、全体重量が軽量化でき、持ち運びが容易になった。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】一般的な折返しホーン型電気メガホンを示す斜視図である。
【
図2】本発明の一実施例の折返しホーン型電気メガホンの振動板とホーンに関わる部分を示す断面図である。
【
図3】本発明の一実施例の電気を用いてないハンドメガホンの斜視図である。
【
図4】従来型の硬いホーンに衝撃を与えたときの周波数特性である。
【
図5】本発明の一実施例の柔らかいホーンに衝撃を与えたとき周波数特性である。
【
図7】ハウリングが起きる仕組みを示す図である。硬いホーン67と柔らかいホーン68でホーンの振動と振動音がマイクロホンに伝わる量の違いを示している。
【
図8】本発明の一実施例の発泡ポリエチレン素材を利用したホーンスピーカーの斜視図と断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付図面に基づいて、本発明の実施の形態に係るメガホンを詳細に説明する。
図1は、一般的な折返しホーン型電気メガホンを示す斜視図である。本発明の一実施例の柔らかいホーン素材を使用したものと、従来型の硬いホーンのものとで、外観上の違いはほとんど無い。ホーンの硬さと重さが違うので、触れることで違いを知ることができる。
図2は、本発明の一実施例の折返しホーン型電気メガホンを示す断面図である。これは本体ケース並びにアンプやマイクロホン、電源など、発明とは関係ない部分の表記は省いている。このときにも、硬い素材のホーンか柔らかい素材のホーンかの違いだけで、断面図は同じである。
【0016】
実際に使用したものはTOA株式会社製小型電気メガホンのER-1106(出力6W、質量660g(電池別))である。この電気メガホンの硬質プラスチック製折返しホーンを外し、代わりに熱可塑性ポリウレタン(TPU)のフィラメントで3Dプリントアウトした同じ形のホーンを取り付けた。外形はほぼ同じ寸法だが、第3ホーン13に該当するホーンの厚みは元の3mmではなく、1mmとした。薄くしたのは、軽量化目的と柔軟にすることで、ホーンの振動音が減るためである。
【0017】
図4は実験で取り外したTOA製ER-1106の硬いプラスチック製ホーン(重量約200g)を中指の甲側第二関節でトントントンと衝撃を与えたときの音をFFTアナライザアプリ(Spectroid)で周波数特性(振幅スペクトル)を計測したものである。周波数ごとの強さを知ることができる。上側のギザギザの線31は指で3回叩いたときのピークの値である。線32は叩いていないときの暗騒音の瞬間値である。
【0018】
図5は熱可塑性ポリウレタン(TPU)素材のフィラメントを使って3Dプリントした柔らかいホーン(重量約100g)に同じ方法で衝撃を与えたときのものである。計測結果から明らかなように、プラスチック製のホーンは叩くと大きな音を出し、柔らかいホーンは比較的静かである。そんなことは誰にでも分かる。試しに机があれば机の真ん中あたりを指で叩いてみてほしい。それから自分の太ももや体のどこかを同じ強さで叩いてみてほしい。柔らかいものは同じ衝撃を与えても静かである。
【0019】
時間軸でホーンの振動音がどのくらいの時間で収束しているかをTSP信号(正弦波の周波数を短時間に高い値から低い値まで連続的にスイープした音)を用い、インパルス応答を測定してみたが、柔らかい方が短時間で静まることも確認できた。
【0020】
この性質により、メガホンの音57にホーンの振動音58が含まれにくいのである。そのために、雑音が少なく、マイクロホンに話しかける声55の音に柔らかいホーンのほうが近くなる。
【0021】
これが実際の聴感にどのくらいの差になるか、実験してみた。まず始めに使用したのは
図3の形に3DプリントしたABS素材の電気式ではない硬いハンドメガホンと、TPU素材の柔らかいハンドメガホンである。
図3のメガホンはホーンドライバーやマイクロホンは内蔵していない。郊外の公園にて30m程度離れて実験したが、硬いメガホンのほうは少し音が硬い気がする程度で、明らかな音の違いということはなかった。柔らかいと軽量で曲げられるので保管しやすいという点は良い。
【0022】
ところが、もう一つの実験でTOA株式会社製小型電気メガホンのER-1106(折返しホーン型の携帯電気メガホン)を使った野外実験では大きな違いになった。無改造の硬いプラスチック製ホーンの状態では音に中高音の雑音が多く、ダイヤル式のボリュームを上げるとハウリングが目立つ状態であった。ボリュームを最大にしたときには、マイクロホンに話しかけていないのに、「ピィーーー」とハウリング音が鳴ってしまう。そうなってしまっては拡声器としては役立たなくなるし、電気メガホンが壊れる恐れがある。
【0023】
図5の叩いても静かな、熱可塑性ポリウレタン(TPU)素材で作成した柔らかいホーンを用いた改造電気メガホンER-1106はというと、雑音が少なくて、明瞭である。音が柔らかくて尖っていない。生声に近い音質なのはこちらだ。
【0024】
音量は同じボリュームの位置では硬いホーンの方が大きい。ただし、硬いホーンのメガホンは雑音が多く、音は大きいが、尖っていて、うるさく、疲れる印象である。ホーンの振動音の影響だろう。ボリュームを上げれば雑音が大きくなり、声の内容が頭に入ってこない。
【0025】
しかし、柔らかいホーンのほうが音量が小さいとはいえ、明瞭で、柔らかく疲れない音。ボリュームを上げれば硬いホーンと同じ音量にするのは容易であるし、最大音量にしてもハウリングすることもなく、雑音も増えはするが酷くはなかった。携帯電気メガホンの実用的な最大音量は硬いホーンよりも柔らかいホーンのほうが大きいことが確認できた。
【0026】
重量は無改造の電気メガホンER-1106は電池を含み、全体で813gあったが、本発明のホーンに付け替えたほうは718gであった。95gの軽量化であった。はっきり分かるほど軽い。
【0027】
どうして簡単にハウリングをしてしまうのか?それを説明する前にハウリングの原因になっている共振の話をします。実験として、440Hzの共鳴箱付き音叉を2本と、442Hzの共鳴箱付き音叉を1本用意します。同じ音叉を2本とそれとは違う周波数の音叉を1本用意するということです。はじめに、440Hzの音叉を2つ立ててひとつを鳴らします。すると、触れていない隣の音叉も鳴ります。同じ周波数の音だと振動してしまう。それが共振です。そして440Hzと442Hzの音叉を並べて、440Hzを鳴らします。今度は442Hzの方は鳴りません。違う周波数だから共振しないのです。この実験は「音叉の共振実験」という動画をインターネットで検索するとその様子を確認できます。
【0028】
あるいは、テレビやインターネットで「グラスを音で割る実験」があります。グラスを割るためには、始めにそのグラスをやさしく叩いたり、濡れた手でグラスふちをこすってグラスの音を出したりします。その音はグラスの振動音です。そのグラスの振動音と同じ周波数の大きな音を口で発したり、スピーカーから発したりするとグラスは共振を起こして触れてもいないのに割れてしまうのです。
【0029】
これらの実験の場合は音叉やグラスですが、メガホンの場合にはホーンです。ホーンに軽く衝撃を与えたときのホーンの振動音を録音し、その音をホーンに聞かせれば、音叉やグラスの実験のように共振してホーンの振動音を出します。
【0030】
図6は電気メガホンの断面図です。
図7はハウリングを起こす仕組みを示しています。マイクロホン51に向かって話した声55は電気信号になり、アンプ52で増幅し、増幅された電気信号で振動板53を振動させ、ホーンから出た音57になる。
【0031】
このとき、振動板53が動作する振動は周辺支持60とホーンドライバーカバー60を通じてホーン54に伝わり、ホーン54を振動させる。その振動に加え、振動板53から出た音57はホーン54を共振させる。それらにより、ホーン54を振動させてホーンの振動63とホーンの振動音58が発生する。ホーンの振動音58とホーンから出た音57が混じった音59はマイクロホン51に向かう。
【0032】
もうひとつ、雑音の原因となるのが、ホーンの振動63である。ホーンの振動63はメガホン本体のボディ3を通じてもマイクロホン51に伝わる。ほとんどの小型携帯電気メガホンはマイクロホンがメガホン本体に内蔵している形である。そのような仕組みだと、ホーンに振動が加わると、その振動はマイクロホンに伝わるので、これもハウリングの元となる。マイクロホンがメガホン本体に内蔵でない、やわらかいケーブルを使った外付けマイクや、ワイヤレスマイクであればホーンの振動63が伝わることがほぼない。
【0033】
それらの結果、ホーンの振動音58が増幅され、ホーン54が共振してしまい、ホーン54は振動を増して、さらにホーンの振動音58ならびに、ホーンの振動63を増幅させてしまう。さらにそれをまたマイクロホン51が拾って増幅し、これを繰り返す。話しかける声55を止めてもホーンの振動は止まらないので、スイッチを切るか、ボリュームを落とすか、壊れるまで盛大にハウリングしてしまう。
【0034】
ホーンの振動音58とホーンの振動63が小さくなれば、この問題が起きにくい。従来技術では、ホーンの厚みを増やしたり、補強材をいれたり、素材を強固なものにしたりすることで振動を防ぐ方向で解決しようとしている。だが、重量が増して、携帯に不向きになってしまう。電子的に、ホーンの振動音58を除去するという方法や、音59をなるべく拾わないように、マイクロホン51を良質で指向性の高いものにする、さきほど述べたマイクロホンを外付けにするという方法あるが、コストアップしてしまうことや、マイクロホン51の持ち方に気を遣わなければならないなどの問題がある。
【0035】
本発明の一実施例では、硬い素材のホーン67を柔らかい素材のホーン68に取り替えることで、ホーンの振動音58とホーンの振動63が小さくなった。ホーンの素材はスマートフォンのケースにも使われている樹脂、TPU(熱可塑性ポリウレタン)を使用した。他にも天然ゴム、合成ゴム、厚手の織物(代表例として帆布やジーンズ)、柔軟性樹脂である以下のもの、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、発泡ポリエチレン(EPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、EVAフォームを用いても同様の効果が得られる。衝撃(インパクト)を与えられても静かなことが大事だ。
【0036】
図7の上側は従来型の硬い素材のホーン67を使用した場合のホーンの振動音58とホーンの振動63、下側は柔らかい素材のホーン68を使用した場合のホーンの振動音58とホーンの振動63である。柔らかいホーンの方が静かで振動が小さい。
【0037】
薄い布やティッシュやスポンジのような音や空気がホーン54を通り抜けやすいものはホーンの効果が得られにくく音が増幅せず、指向性も得られず不向きである。それらは、音波及び振動を減衰する性質が小さい為だ。そのため最低の厚みは0.5mmとした。ほかにも一見柔らかくて、曲げられるコピー用紙のような空気が簡単には通り抜けない厚みの紙類は硬く、衝撃で音が出やすく不向きである。
【0038】
ホーンの厚みも関係している。柔らかい樹脂や革、ゴム等でも厚みが大きくなると硬くなる場合がある。ただし、後で述べる
図7の発泡ポリエチレンを利用した厚みのあるホーン71は低密度のために、厚みが大きくても柔軟性が高く、ホーンの振動音が出にくくなっている。ようは柔らかくすることにより、音の指向性を損なわない範囲でホーンの振動音58が減るようにできていればよい。
【0039】
この発明は電気を用いていないハンドメガホン
図3にも適用できる。そこで用いられているハンドメガホンのホーン21の素材を柔らかいものにすればよい。
【0040】
図8の厚みのあるホーン71も実施例の一つである。断面図(A―A‘)は右側である。厚みのあるホーン71は発泡ポリエチレンで作成した。従来技術ではこのホーンの素材は、金属や硬質プラスチック、木、陶磁器などである。従来技術でこの形状だと大変重く、携帯型メガホンに使われることはないが、高音質を追求した高級スピーカーや大音量が必要な業務用スピーカーにも採用されている方式だ。充分な重さがあるので、ホーンの振動音がとても小さい。
【0041】
図7の実施例で利用している発泡ポリエチレンは1立法センチメートルあたり0.06g程度と一般的なスピーカーで使用されているMDF(中密度繊維板)に比べておよそ10分の1の密度であるからホーンがとても軽量である。ホーンドライバー72が重いので、ホーンの重さは全体重量から無視してよいほどである。
【0042】
柔らかいという特性を用いたスピーカーは過去に特許を取得している特許第4262291号(スピーカー装置)と特許第6734600号(音響クッション装置)がある。この2つは本発明者が考案したものだが、違いは、いずれもホーン型ではなく、コーン型スピーカーである。コーン型スピーカーのエンクロージャーを柔らかくして、エンクロージャー内部の定在波発生や、エンクロージャーが振動して発生する音を小さくしている。特許第4262291号では軽量・高音質・組み立てやすさを目的としている。特許第6734600号(音響クッション装置)のほうでは、エンクロージャーがコーン背面の音を吸収して振動するので、その振動を肌で楽しむ体感振動を目的としている。今回の発明ではそれまで用いなかったホーンについてであるので、新規性がある。
【符号の説明】
【0043】
1 ホーン
2 マイクロホン
3 グリップとボディ
11 折返しホーンの第1ホーン
12 折返しホーンの第2ホーン
13 折返しホーンの第3ホーン
14 振動板
15 マグネット
16 ボイスコイル
17 周辺支持
18 ホーンドライバーカバー
21 ハンドメガホンのホーン
22 ハンドメガホンの話し口
31 硬いホーンを叩いたときの音
32 暗騒音
41 柔らかいホーンを叩いたときの音
42 暗騒音
51 マイクロホン
52 アンプ
53 振動板
54 ホーン
55 マイクロホンに話しかける声
57 ホーンから出た音
58 ホーンの振動音
59 ホーンの振動音とホーンから出た音の混合音
60 周辺支持
61 マグネット
62 ボイスコイル
63 ホーンの振動
65 ホーンドライバー
66 ホーンドライバーカバー
67 硬い素材のホーン
68 柔らかい素材のホーン
71 厚みのあるホーン
72 ホーンドライバー