(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024059053
(43)【公開日】2024-04-30
(54)【発明の名称】藁網一重蛙股自動結節装置
(51)【国際特許分類】
D04G 1/00 20060101AFI20240422BHJP
D04C 1/06 20060101ALI20240422BHJP
A01K 75/00 20060101ALI20240422BHJP
【FI】
D04G1/00 A
D04C1/06 Z
A01K75/00 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2022176762
(22)【出願日】2022-10-17
(71)【出願人】
【識別番号】393025600
【氏名又は名称】株式会社折橋商店
(72)【発明者】
【氏名】折橋 龍太郎
【テーマコード(参考)】
2B106
4L046
【Fターム(参考)】
2B106EL00
2B106HA01
4L046AA15
4L046AA17
4L046AA24
4L046AB13
4L046AB14
4L046AC02
4L046AD10
4L046BA00
4L046BB01
(57)【要約】
【課題】富山県の地域資源である富山湾で漁獲されるホタルイカを定置網漁で使用される漁網の自動製網機を提供すること。
【解決手段】回転自由な捲鈎の縦縄を引掛け、次に横縄挙上板によって横縄を挙上して捲鈎半回転させて横縄を掛け、これを半回転また更に半回転させて捲鈎にかけられた縦縄および横縄のループつくり、このループ内に縦縄を通して、引出し舟型を潜らせる工程により結節を形成するようにした蛙又結節の漁網の藁網自動製網機とその藁網をコンベアで移送して、さらに出荷姿に折り畳む装置と一体化したものである。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上鉤とガイド間にて上鉤を作動させる以前に横縄引張り鉤で横縄を引出し、この横縄引張り鉤とカイト間の横縄に上鉤を作用させて一重の蛙股ループを作用させて、該蛙股ループを特徴とする一重蛙股結節法。
【請求項2】
回転自由な捲鈎の縦縄を引掛け、次に横縄挙上板によって横縄を挙上して捲鈎半回転させて横縄を掛け、これを半回転また更に半回転させて捲鈎にかけられた縦縄および横縄のループつくり、このループ内に縦縄を通して、引出し舟型を潜らせる工程により結節を形成するようにした蛙又結節の漁網の藁網自動製網機構とその藁網を移送するコンベア機構と、さらに出荷姿に折り畳む機構とを一体化したことを特徴とする藁網一重蟇股自動結節装置。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、富山県の地域資源である富山湾で漁獲されるホタルイカを定置網漁で使用される漁網の自動製網機に関する。
【背景技術】
【0002】
漁網の結節構造としては、
一方の縄に一重ループの中に他方の縄を折返し引込ませて結ぶ一重蛙叉結節、
一方の縄の二重ループの中に他方の縄を折返し引込ませて結ぶ二重蛙又結節、および
一方の縄の二重ループおよび他方の縄の一重ループの中に両方の縄を通して結ぶ三重結節などが従来から知られており、使用されている。
【0003】
そこで、例えば特許文献1には、二重蛙股結節用巻鈎の記載がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
富山県の地域資源である富山湾で漁獲されるホタルイカを定置網漁で使用される漁網の自動製網機を提供すること。
上記従来技術では更に以下のような問題がある。
回転自由な捲鈎の縦縄を引掛け、次に横縄挙上板によって横縄を挙上して捲鈎半回転させて横縄を掛け、これを半回転また更に半回転させて捲鈎にかけられた縦縄および横縄のループつくり、このループ内に縦縄を通して、引出し舟型を潜らせる工程により結節を形成するようにした蛙又結節の漁網の藁網自動製網機は存在していた。
【0006】
しかしながら、
これらの工程により結節を形成するようにした蛙又結節の漁網の藁網自動製網機とその藁網をコンベアで移送して、さらに出荷姿に折り畳む装置と一体化したものはなかった。
本発明の最大の課題は、
蛙又結節の漁網の藁網自動製網機構とその藁網を移送するコンベア機構と、さらに出荷姿に折り畳む機構とを一体化した藁網一重蟇股自動結節装置を提供することである。
【0007】
特許文献1には、二重蛙股結節用巻鈎の記載がある。
【0008】
しかしながら、自動化の機構に関する記載はなされていない。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第一の手段として、一重蛙股結節法に関するもので、従来の係合ピンを備えた回転式の方法又は重ね鉤式のものに比しループの形成および脱出が容易で確実に行えるばかりか一重ループに行い得るようにしたものである。
即ち、上鉤とガイド間にて、上鉤を作動させる以前に横縄引張り鉤で横縄を引出し、この横縄引張り鉤とガイド間の横縄に上鉤を作用させて一重の蛙股ループを、横縄引張り鉤を脱して後、上鉤を作動させることを特徴とする一重蛙股結節方法と装置である。
【0010】
本発明の第二の手段として、
第一の手段(工程)により結節を形成するようにした蛙又結節の漁網の藁網自動製網機構とその藁網を移送するコンベア機構を第二の手段としたことを特徴とする一重蛙股結節方法と装置である。
【0011】
また、本発明の第三の手段として、
第二の手段(工程)により移送された蛙又結節の漁網の藁網を出荷姿に折り畳む機構を第三の手段として、一体化したことを特徴とする藁網一重蟇股自動結節方法と装置とした。
【発明の効果】
【0012】
本発明の藁網一重蛙股結節装置は上記のようであるから、横縄引張り鉤により筬とガイド間の横縄を引き出し、これに普通の上鉤を作用させればよいから従来の重ね鉤式のように鉤が太きくなることなく、従って普通の方法による一重蛙股結節を形成するものと変りのない細目も確実に行うことができ、又-重の蛙股結節を上鉤の横縄引張り鉤が引出した横縄の巻きつけ方により自由に行え、確実に作用させることが可能で、時間的にも在来のもの以上の能率性を有する有効なものである。
【0013】
したがって、製造工期と製造原価が大幅に低減できるというメリットがある。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の実施形態を示す一重蛙股結節の説明図である。
【
図2】本発明の実施形態を示す一重蛙股結節の藁網の説明図である。
【
図3】本発明の実施形態を示す縄あえ機構の斜視図である。
【
図4】本発明の実施形態を示す縄あえ機構の動作状態の全体解説図である。
【
図5】本発明の実施形態を示す移送用コンベア駆動部の斜視図である。
【
図6】本発明の実施形態を示す移送用コンベア駆動部の平面図である。
【
図7】本発明の実施形態を示す全体構成の立面図である。
【
図8】本発明の実施形態を示す折畳機構の概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[第1の実施の形態]
本発明の実施に使用する装置の形態について
図4を示して説明する。
本実施の形態では、1は上鉤、2は横縄引張り鉤、3は下鉤、4は筬、5はガイド、6は横縄、6′は筬4とガイド5間に設けた横縄引張り鉤2の引出した横縄6の筬4と横縄引張り鉤2間の横縄、6″は筬4とガイド5間における横縄引張り鉤2の引出した横縄6の横縄引張り鉤2とガイド5間の横縄糸、7は縦縄を示す。
【0016】
次に作用であるが、-重蛙股結節の場合は、筬4とガイド5間において横縄引張り鉤2の引出した横縄6の横縄引張り鉤2とガイド5間の横縄6″を上鉤の回りに-巻き巻きつかせる(
図4a~d参照)。
【0017】
次に横縄引張り鉤2より横縄6を脱させ、同時に上鉤1が上昇して巻きつかせた横縄6を持上げる(
図4a~d参照)。
【0018】
更に上鉤3が普通のように上鉤1とループ間の横縄6を引張って、シャツトル(図示せず)を繰らせ、縦縄7に係合して筬4の上昇によって上鉤1のループを引き締める。
【産業上の利用可能性】
【0019】
本発明は、富山県の地域資源である富山湾で漁獲されるホタルイカを定置網漁で使用される漁網の自動製網機に関するものであり、産業上の利用可能性を有する。
【符号の説明】
【0020】
a 横縄
b 縦縄
1 上鉤
2 横縄引張り鉤
3 下鉤
4 筬
5 ガイド
6 横縄
6′筬4とガイド5間に設けた横縄引張り鉤2の引出した横縄6
6″筬4とガイド5間における横縄引張り鉤2の引出した横縄6
7 縦縄
26 コンベア駆動用モーター
28 コンベア駆動ベルト類
29 コンベア駆動用ローラー
31 コンベア被駆動用ローラー