(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024059072
(43)【公開日】2024-04-30
(54)【発明の名称】配管支持具
(51)【国際特許分類】
F16L 3/14 20060101AFI20240422BHJP
【FI】
F16L3/14 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023119412
(22)【出願日】2023-07-21
(31)【優先権主張番号】P 2022166075
(32)【優先日】2022-10-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000119830
【氏名又は名称】因幡電機産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】荻野 尚吾
(72)【発明者】
【氏名】坂本 大輔
【テーマコード(参考)】
3H023
【Fターム(参考)】
3H023AA05
3H023AB04
3H023AC04
3H023AC64
3H023AD08
3H023AD18
3H023AD21
3H023AD26
3H023AD31
3H023AD55
3H023AE07
(57)【要約】
【課題】施工性に優れた配管支持具を提供する。
【解決手段】構造体に配管(P)を吊下支持するための配管支持具(1)は、構造体から垂設された吊棒状体(B)に取り付けられる取付部(2)と、配管(P)を支持する支持部(4)とを備える。支持部(4)は、配管(P)に対して上方側に配置される上方支持部(40)と、上方支持部(40)に対して揺動支点(H)を介して揺動可能に連結されているとともに配管(P)を下方から支持する下方支持部(50)とを有する。上方支持部(40)と下方支持部(50)とが開いた開き姿勢から、配管(P)の取り付けに連動して上方支持部(40)と下方支持部(50)とが閉じた閉じ姿勢となる。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造体に配管を吊下支持するための配管支持具であって、
前記構造体から垂設された吊棒状体に取り付けられる取付部と、前記取付部に連結されて前記配管を支持する支持部と、を備え、
前記支持部は、前記配管に対して上方側に配置される上方支持部と、前記上方支持部に対して揺動支点を介して揺動可能に連結されているとともに前記配管を下方から支持する下方支持部と、を有し、
前記下方支持部が、支持本体部と、前記支持本体部から前記揺動支点を越えて前記上方支持部と重複する位置まで延びる延設部と、を有し、
前記上方支持部と前記下方支持部とが開いた開き姿勢から、前記配管の取り付けに連動して前記上方支持部と前記下方支持部とが閉じた閉じ姿勢となる配管支持具。
【請求項2】
前記閉じ姿勢を維持させる姿勢維持機構を備える請求項1に記載の配管支持具。
【請求項3】
前記上方支持部の両端部に、それぞれ前記揺動支点を介して前記下方支持部が揺動可能に連結されている請求項1に記載の配管支持具。
【請求項4】
前記延設部よりも前記支持本体部が重い請求項1に記載の配管支持具。
【請求項5】
前記揺動支点が、前記支持部における最下点からずれた位置に設けられている請求項1に記載の配管支持具。
【請求項6】
前記上方支持部が左右一対の分割体で構成され、
前記上方支持部を構成する一対の前記分割体が相対回転不能に連結されている請求項1に記載の配管支持具。
【請求項7】
前記上方支持部が左右一対の分割体で構成され、
前記上方支持部を構成する一対の前記分割体に亘って取り付けられて、一対の前記分割体の相対回転を規制する回転規制部材をさらに備える請求項1に記載の配管支持具。
【請求項8】
前記取付部と前記支持部とを連結する締結部材を備え、
前記締結部材は、締結ボルトと、当該締結ボルトに螺合される締結ナットとを有し、
前記回転規制部材に、前記締結部材の締結時に前記締結ボルト又は前記締結ナットに係止してその連れ回りを防止する連れ回り防止部が設けられている請求項7に記載の配管支持具。
【請求項9】
前記姿勢維持機構は、前記支持本体部に設けられた係合部と、前記係合部が係合する被係合部と、を有し、
前記被係合部よりも先端側に、前記係合部と前記被係合部との係合を案内する係合案内部が設けられている請求項2に記載の配管支持具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配管支持具に関する。
【背景技術】
【0002】
建築物の天井を構成するスラブ等の構造体に、水道設備や空調設備等に接続される配管を吊下支持するため、配管支持具が利用されている。このような配管支持具の一例が、特開2022-75177号公報(特許文献1)に開示されている。
【0003】
特許文献1の配管支持具(配管吊金具1)は、構造体(構造物)から垂設された吊棒状体(吊ボルト3)に取り付けられる取付部(タンバックル4)と、取付部に連結されて配管(配管2)を支持する支持部とを備えている。また、支持部は、揺動支点(ヒンジ5)を介して揺動可能に連結された一対の分割支持体(バンド片8a,8b)を有している。揺動支点は支持部における下方側の部位に1つ設けられており、一対の分割支持体は、配管に取り付けた後に閉じ姿勢とされて、上部で締結部材(ボルト6,ナット7)を用いて取付部に連結される。
【0004】
このような構成では、配管支持具を用いて配管を支持する際に、締結部材を外して一対の分割支持体を開き姿勢とし、配管を支えたまま一対の分割支持体を閉じ姿勢として再度締結部材を取り付けて締結する必要があり、施工性の点で改善の余地があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
施工性に優れた配管支持具の実現が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る配管支持具は、
構造体に配管を吊下支持するための配管支持具であって、
前記構造体から垂設された吊棒状体に取り付けられる取付部と、前記取付部に連結されて前記配管を支持する支持部と、を備え、
前記支持部は、前記配管に対して上方側に配置される上方支持部と、前記上方支持部に対して揺動支点を介して揺動可能に連結されているとともに前記配管を下方から支持する下方支持部と、を有し、
前記下方支持部が、支持本体部と、前記支持本体部から前記揺動支点を越えて前記上方支持部と重複する位置まで延びる延設部と、を有し、
前記上方支持部と前記下方支持部とが開いた開き姿勢から、前記配管の取り付けに連動して前記上方支持部と前記下方支持部とが閉じた閉じ姿勢となる。
【0008】
この構成によれば、配管に対して上下から支持する上方支持部と下方支持部とで支持部が構成され、これらが揺動可能に連結されているので、取付部と上方支持部とが連結された状態を維持したままで配管を取り付けることができる。しかも、下方支持部が揺動支点を越えて上方支持部と重複する位置まで延びる延設部を有することで、配管の取付時に、配管の外周面が延設部を押すのに伴って開き姿勢から自ずと閉じ姿勢となり、容易に配管を支持することができる。これらが相俟って、構造体に配管を吊下支持する際の施工性を大きく向上させることができる。
【0009】
以下、本発明の好適な態様について説明する。但し、以下に記載する好適な態様例によって、本発明の範囲が限定される訳ではない。
【0010】
一態様として、
前記閉じ姿勢を維持させる姿勢維持機構を備えることが好ましい。
【0011】
この構成によれば、上記のようにしてワンタッチで配管を支持した後、その支持状態を適切に維持することができる。
【0012】
一態様として、
前記上方支持部の両端部に、それぞれ前記揺動支点を介して前記下方支持部が揺動可能に連結されていることが好ましい。
【0013】
この構成によれば、上方支持部に対して一対の下方支持部が観音開き式に揺動する構成となり、全体としてコンパクトに構成しながら、配管を取り付けるための間口を広く確保することができる。
【0014】
一態様として、
前記延設部よりも前記支持本体部が重いことが好ましい。
【0015】
この構成によれば、配管を取り付けるまでの間、支持本体部の自重によって開き姿勢を適切に維持することができる。
【0016】
一態様として、
前記揺動支点が、前記支持部における最下点からずれた位置に設けられていることが好ましい。
【0017】
この構成によれば、下方支持部が配管の取り付けに連動して開き姿勢から閉じ姿勢となる構成を適切に実現できる。
【0018】
一態様として、
前記上方支持部が左右一対の分割体で構成され、
前記上方支持部を構成する一対の前記分割体が相対回転不能に連結されていることが好ましい。
【0019】
この構成によれば、上方支持部を構成する左右一対の分割体で取付部を挟んで、これらの連結を容易に行うことができる。一対の分割体は相対回転不能に連結されているので、これらと下方支持部とを含めた支持部の全体が、捻れることなく開き姿勢と閉じ姿勢との間で姿勢変更する。よって、閉じ姿勢において適切に配管を支持することができる。
【0020】
一態様として、
前記上方支持部が左右一対の分割体で構成され、
前記上方支持部を構成する一対の前記分割体に亘って取り付けられて、一対の前記分割体の相対回転を規制する回転規制部材をさらに備えることが好ましい。
【0021】
この構成によれば、追加的に具備される回転規制部材によって、一対の分割体が相対回転不能とされる。このため、上方支持部自体に相対回転不能に連結する構造を組み込むことなく、一対の分割体と下方支持部とを含めた支持部の全体を、捻れることなく開き姿勢と閉じ姿勢との間で姿勢変更させることができる。よって、比較的簡素な部品を追加するだけで、閉じ姿勢において適切に配管を支持することができる。
【0022】
一態様として、
前記取付部と前記支持部とを連結する締結部材を備え、
前記締結部材は、締結ボルトと、当該締結ボルトに螺合される締結ナットとを有し、
前記回転規制部材に、前記締結部材の締結時に前記締結ボルト又は前記締結ナットに係止してその連れ回りを防止する連れ回り防止部が設けられていることが好ましい。
【0023】
この構成によれば、締結ボルト及び締結ナットのうちの一方の連れ回りを防止した状態で他方を締めて、締結部材の締結操作を容易に行うことができる。また、そのような連れ回り防止部を回転規制部材に設けることで、部品点数の増加を最小限に抑えつつ、閉じ姿勢における配管の適切な支持と締結操作の容易化とを両立することができる。
【0024】
一態様として、
前記姿勢維持機構は、前記支持本体部に設けられた係合部と、前記係合部が係合する被係合部と、を有し、
前記被係合部よりも先端側に、前記係合部と前記被係合部との係合を案内する係合案内部が設けられていることが好ましい。
【0025】
この構成によれば、係合部とそれが係合する被係合部との組み合わせにより、姿勢維持機構を適切に構成することができる。支持本体部に係合案内部が設けられていることで、係合部を被係合部へと誘導してこれらの係合を促すことができる。
【0026】
本発明のさらなる特徴と利点は、図面を参照して記述する以下の例示的かつ非限定的な実施形態の説明によってより明確になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】第1実施形態の配管支持具を用いた配管支持構造の正面図
【発明を実施するための形態】
【0028】
〔第1実施形態〕
配管支持具の第1実施形態について、図面を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態の配管支持具1は、構造体Sに配管Pを吊下支持するために用いられる。配管支持具1は、例えば天井を構成するスラブ等の構造体Sから垂設される吊ボルトBに取り付けられ、配管Pを横架姿勢で吊下支持する。
【0029】
吊ボルトBは、配管Pの配設方向に沿って配置されている。配管Pの配設方向に沿う複数箇所に、所定間隔を隔てて複数の吊ボルトBが設置され、それぞれの吊ボルトBに取り付けられた配管支持具1により、配設方向の全体に亘って配管Pが吊下支持されている。吊ボルトBとしては、全長に亘ってねじが切られた全ねじボルトを用いても良いし、両端部のみにねじが切られた両ねじボルトを用いても良い。本実施形態では、吊ボルトBが「吊棒状体」に相当する。
【0030】
図1~
図3に示すように、配管支持具1は、吊ボルトBに取り付けられる取付部2と、配管Pを支持する支持部4とを備えている。取付部2と支持部4とは、締結部材7によって連結されている。締結部材7は、締結ボルト71と、それに螺合される締結ナット72とを有する。
【0031】
取付部2は、構造体Sから垂設された吊ボルトBに対して支持部4を取り付けるための部位である。本実施形態の取付部2は、タンバックル20によって構成されている。タンバックル20は、取付板21と、この取付板21から下方に延びる一対の連結板22とを有している。
【0032】
取付板21は、吊ボルトBに取り付けられる部位である。取付板21は、平板状に形成されている。また、取付板21は、平面視で矩形状(具体的には正方形状)に形成されている。取付板21の中央には、挿通孔21aが貫通形成されている。この挿通孔21aには、鍔付ナットNが内側から挿通される。挿通孔21aの内径は鍔付ナットNの鍔よりも小さく、吊ボルトBに螺合する鍔付ナットNの鍔部に支持される形態で、取付部2が吊ボルトBに取り付けられる。
【0033】
連結板22は、支持部4に連結される部位である。本実施形態では、一対の連結板22が、矩形状の取付板21における一組の対辺からそれぞれ下方に延びるように設けられている。一対の連結板22は、上端側(取付板21側)に比べて下端側(取付板21とは反対側)の間隔が狭くなるように、それぞれ2箇所で屈曲されて緩いクランク状に形成されている。連結板22の下端部付近には、挿通孔22aが貫通形成されている。この挿通孔22aには、締結部材7を構成する締結ボルト71の軸部71Bが挿通される。
【0034】
支持部4は、取付部2に連結されて配管Pを支持するための部位である。本実施形態の支持部4は、機能面から主に上下に分割された構造とされており、配管Pに対して上方側に配置される上方支持部40と、配管Pを下方から支持する下方支持部50とを有している。上方支持部40と下方支持部50とは、揺動支点Hを介して揺動可能に連結されている。
【0035】
上方支持部40は、配管Pに対して上方側に配置される。そして、上方支持部40は配管Pを上方から覆う。本実施形態の上方支持部40は、左右に分割された構造を有しており、左右一対の分割体である第一分割体41と第二分割体46とで構成されている。
【0036】
図2及び
図3に示すように、第一分割体41は、平板部42と、湾曲部43と、ループ部44とを有している。これらは、帯板状の鋼板を用いて、例えばプレス加工等によって一体的に形成されている。
【0037】
平板部42は、第一分割体41における上方側に配置された平板状の部位であり、取付部2に連結される部位となっている。平板部42は、矩形状(具体的には長方形状)に形成されている。平板部42は、上下方向に沿って配置されている。平板部42の上端部付近には、挿通孔42aが貫通形成されている。この挿通孔42aには、締結部材7を構成する締結ボルト71の軸部71Bが挿通される。
【0038】
平板部42における挿通孔42aの周囲には、突起部42Bが形成されている。突起部42Bは、外側に向かって突出形成されている。突起部42Bは、2つ一組で設けられており、これら一対の突起部42Bが、挿通孔42aを挟んで対向するように設けられている。一対の突起部42Bどうしの間隔は、締結部材7を構成する締結ボルト71の頭部71Aの二面幅と同じ又は僅かに広い程度である。一対の突起部42Bは、締結ボルト71の頭部71Aの対向する2面に係止して、締結部材7を締結する際に、締結ボルト71の回転(連れ回り)を阻止する。
【0039】
平板部42における下端部付近には、係止孔42cが形成されている。係止孔42cは、横長の矩形状に形成されている。この係止孔42cには、第二分割体46に形成された起立片47Cの先端が挿入されて係止される。
【0040】
湾曲部43は、平板部42の下端部から円弧状に湾曲して延びている。本実施形態では、湾曲部43は、正面視で中心角がおよそ90°の範囲を占める四半円弧状に形成されている。
【0041】
ループ部44は、湾曲部43の下端部に、湾曲部43から連続して設けられている。ループ部44は、湾曲部43の外面側にループしている。ループ部44は、湾曲部43の下端部の、幅方向の両側の部位を除く中央部位に1つ設けられている。ループ部44の両隣には、第一下方支持部51の2つのループ部54が配置される。
【0042】
第二分割体46は、平板部47と、湾曲部48と、ループ部49とを有している。これらは、帯板状の鋼板を用いて、例えばプレス加工等によって一体的に形成されている。
【0043】
平板部47は、第二分割体46における上方側に配置された平板状の部位であり、第一分割体41の平板部42と共に取付部2に連結される部位となっている。平板部47は、矩形状(具体的には長方形状)に形成されている。平板部47は、上下方向に沿って配置されている。平板部47の上端部付近には、挿通孔47aが貫通形成されている。この挿通孔47aには、締結部材7を構成する締結ボルト71の軸部71Bが挿通される。
【0044】
挿通孔47aは、平板部47の中央部に形成された上下に延びる長孔と繋がっている。この長孔は、平板部47の下端部に設けられる起立片47Cを切り起こし形成するのに伴って形成されるものであり、その上端部において挿通孔47aと繋がって一体化されている。起立片47Cは、平板部47に対して内側(第一分割体41側)に向かって立ち上がるように屈曲されている。起立片47Cの断面形状は、横長の矩形状である。起立片47Cは、その先端が、第一分割体41の平板部42に形成された係止孔42cに挿入されてその内面に係止する。
【0045】
横長の矩形状の係止孔42cに横長の矩形状の起立片47Cが係止することで、第一分割体41と第二分割体46との回り止めが図られている。こうして、上方支持部40を構成する一対の分割体である第一分割体41と第二分割体46とは、相対回転不能に連結されている。
【0046】
湾曲部48は、平板部47の下端部から円弧状に湾曲して延びている。本実施形態では、湾曲部48は、正面視で中心角がおよそ90°の範囲を占める四半円弧状に形成されている。
【0047】
ループ部49は、湾曲部48の下端部に、湾曲部48から連続して設けられている。ループ部49は、湾曲部48の外面側にループしている。ループ部49は、湾曲部48の下端部の、幅方向の両側の部位を除く中央部位に1つ設けられている。ループ部49の両隣には、第二下方支持部56の2つのループ部59が配置される。
【0048】
下方支持部50は、上方支持部40に対して揺動可能に連結されている。この揺動に伴い、支持部4は、上方支持部40と下方支持部50とが開いた開き姿勢と、上方支持部40と下方支持部50とが閉じた閉じ姿勢との間で、姿勢変更可能となっている。下方支持部50は、閉じ姿勢で、配管Pに対して下方側に配置される。下方支持部50は、閉じ姿勢で、配管Pに対して下方側に配置されて、配管Pを下方から支持する。
【0049】
本実施形態では、上方支持部40の両端部に、それぞれ下方支持部50が揺動可能に連結されている。上方支持部40を構成する第一分割体41の下端部に設けられたループ部44に、下方支持部50を構成する第一下方支持部51が揺動可能に連結され、第二分割体46の下端部に設けられたループ部49に、下方支持部50を構成する第二下方支持部56が揺動可能に連結されている。
【0050】
図2及び
図3に示すように、第一下方支持部51は、支持本体部52と、ループ部54と、延設部55とを有している。これらは、帯板状の鋼板を用いて、例えばプレス加工等によって一体的に形成されている。
【0051】
支持本体部52は、第一下方支持部51における配管Pを支持する主要部分である。支持本体部52は、円弧状に湾曲して形成されている。支持本体部52は、配管Pに対して下方から当接する状態で配管Pを支持する。
【0052】
本実施形態では、支持本体部52は、拡径部53を含んでいる。拡径部53は、支持本体部52における他の部位よりも大径の円弧状に湾曲して形成され、支持本体部52の下端側に設けられている。拡径部53は、支持本体部52における他の部位に対しておよそ板厚1枚分だけ外側にオフセットされることで大径の円弧状に形成されている。拡径部53には、貫通孔53aが形成されている。この貫通孔53aには、第二下方支持部56に設けられる係合爪58が係合する。本実施形態では、貫通孔53aが「被係合部」に相当する。
【0053】
拡径部53における先端側(第一分割体41との連結部とは反対側)の部分は、係合案内部53Bとなっている。係合案内部53Bは、支持本体部52における貫通孔53aよりも先端側に設けられている。係合案内部53Bは、先端に向かうに従って次第に外側に向かうように傾斜している。係合案内部53Bは、支持部4が開き姿勢から閉じ姿勢に姿勢変化する際に、第二下方支持部56に設けられる係合爪58が貫通孔53aに円滑に係合するのを案内する。
【0054】
ループ部54は、支持本体部52の上端部に、支持本体部52から連続して設けられている。ループ部54は、支持本体部52の外面側にループしている。ループ部54は、支持本体部52の上端部の、幅方向の両側の部位に分かれて2つ設けられている。一対のループ部54どうしの間には、上方支持部40の第一分割体41のループ部44が配置される。そして、第一下方支持部51の2つのループ部54と第一分割体41のループ部44とに亘って、枢支部材8が挿通されている。枢支部材8としては、本実施形態ではリベットが用いられている。この枢支部材8は、上方支持部40の第一分割体41と第一下方支持部51との揺動における支点(揺動支点H)となる。
【0055】
延設部55は、支持本体部52から上方に向かって延びている。延設部55は、支持本体部52からループ部54及び揺動支点Hを越えて上方支持部40(本例では第一分割体41)と重複する位置まで延びている。延設部55は、幅方向の中央部であって2つのループ部54どうしの間に設けられている。延設部55は、円弧状に湾曲して形成されており、閉じ姿勢で第一分割体41の湾曲部43の内面に沿って配置される。延設部55は、支持本体部52よりも小さく、支持本体部52よりも軽い。
【0056】
第二下方支持部56は、支持本体部57と、ループ部59と、延設部60とを有している。これらは、帯板状の鋼板を用いて、例えばプレス加工等によって一体的に形成されている。
【0057】
支持本体部57は、第二下方支持部56における配管Pを支持する主要部分である。支持本体部57は、円弧状に湾曲して形成されている。支持本体部57は、配管Pに対して下方から当接する状態で配管Pを支持する。
【0058】
本実施形態では、支持本体部57は、係合爪58を含んでいる。係合爪58は、支持本体部57の下端側に設けられている。係合爪58は、支持本体部57の先端からさらに突出するように形成されている。
図4及び
図5に示すように、係合爪58は、延出片58Aと立設片58Bとを有している。延出片58Aは、支持本体部57の先端から支持本体部57の円弧面に沿って延出している。立設片58Bは、一対設けられており、一対の立設片58Bが延出片58Aの両側縁から下方に向けて立設されている。係合爪58は、第一下方支持部51に形成された貫通孔53aに係合する。本実施形態では、係合爪58が「係合部」に相当する。
【0059】
第一下方支持部51に形成された貫通孔53aに係合爪58が係合することで、支持部4の閉じ姿勢を安定的に維持させることができる。より具体的には、係合爪58を構成する一対の立設片58Bの側縁が貫通孔53aの内縁に係止することにより、その抜け止めが図られる。これにより、支持部4の閉じ姿勢が安定的に維持される。本実施形態では、互いに係合する係合爪58と貫通孔53aとにより、姿勢維持機構Rが構成されている。なお、支持部4を閉じ姿勢から開き姿勢へと姿勢変更させたい場合には、作業者は係合案内部53Bを下方に押し下げて係合爪58と貫通孔53aとの係合を解除することで、当該姿勢変更を行うことができる。
【0060】
図2に示すように、ループ部59は、支持本体部57の上端部に、支持本体部57から連続して設けられている。ループ部59は、支持本体部57の外面側にループしている。ループ部59は、支持本体部57の上端部の、幅方向の両側の部位に分かれて2つ設けられている。一対のループ部59どうしの間には、上方支持部40の第二分割体46のループ部49が配置される。そして、第二下方支持部56の2つのループ部59と第二分割体46のループ部49とに亘って、枢支部材8が挿通されている。枢支部材8としては、上述したようにリベットが用いられている。この枢支部材8は、上方支持部40の第二分割体46と第二下方支持部56との揺動支点Hとなる。
【0061】
延設部60は、支持本体部57から上方に向かって延びている。延設部60は、支持本体部57からループ部59及び揺動支点Hを越えて上方支持部40(本例では第二分割体46)と重複する位置まで延びている。延設部60は、幅方向の中央部であって2つのループ部59どうしの間に設けられている。延設部60は、円弧状に湾曲して形成されており、閉じ姿勢で第二分割体46の湾曲部48の内面に沿って配置される。延設部60は、支持本体部57よりも小さく、支持本体部57よりも軽い。
【0062】
本実施形態では、揺動支点H(枢支部材8)は、支持部4における上下方向の中央位置に設けられている。より具体的には、2つの揺動支点H(枢支部材8)が、支持部4における左右両端の位置に設けられている。姿勢維持機構Rが機能しておらず(すなわち、係合爪58と貫通孔53aとが係合しておらず)、外力が作用していない状態では、第一下方支持部51及び第二下方支持部56は、それぞれ揺動支点H(枢支部材8)を軸として吊り下げ支持された状態となる。
【0063】
このとき、
図6の上段に示すように、第一下方支持部51の支持本体部52及び第二下方支持部56の支持本体部57は、それぞれ揺動支点H(枢支部材8)よりも外側に位置する。また、第一下方支持部51の延設部55及び第二下方支持部56の延設部60は、それぞれ揺動支点H(枢支部材8)よりも内側に位置する。
【0064】
本実施形態の配管支持具1で配管Pを吊下支持するには、構造体Sから垂設された吊ボルトBに鍔付ナットNを介して取付部2が取り付けられ、開き姿勢の支持部4が締結部材7を用いて取付部2に取り付けられている状態で、配管Pを下方から取り付ける。配管Pを持ち上げるのに伴い、配管Pの外面と2つの延設部55,60とが当接し、延設部55,60が上方に持ち上げられる。これにより、第一下方支持部51は揺動支点H(枢支部材8)を軸として
図6において時計回りに回転し、第二下方支持部56は揺動支点H(枢支部材8)を軸として反時計回りに回転する。
【0065】
そして、支持部4が閉じ姿勢となり、第二下方支持部56の係合爪58と第一下方支持部51の貫通孔53aとが係合して、その閉じ姿勢が維持される。このように、配管Pの取り付けに連動して、支持部4が開き姿勢から閉じ姿勢となり、かつ、その閉じ姿勢が維持されるので、構造体Sに配管Pを吊下支持する際の施工性を大きく向上させることができる。
【0066】
〔第2実施形態〕
配管支持具の第2実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態では、下方支持部50の具体的構成が第1実施形態とは異なっている。また、それに伴い、姿勢維持機構Rの具体的構成も第1実施形態とは異なっている。以下、本実施形態の配管支持具1について、主に第1実施形態との相違点について説明する。なお、特に明記しない点に関しては、第1実施形態と同様であり、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0067】
図7に示すように、本実施形態の配管支持具1の支持部4は、下方支持部50が単一の部材で構成されている。そして、その1つの下方支持部50が、上方支持部40の一方の端部(図示の例では、上方支持部40を構成する第一分割体41及び第二分割体46のうちの第二分割体46の端部)に揺動可能に連結されている。本実施形態において単一部材からなる下方支持部50は、支持本体部62と、係合爪63と、ループ部64と、延設部65とを有している。
【0068】
支持本体部62は、下方支持部50における配管Pを支持する主要部分である。支持本体部62は、円弧状に湾曲して形成されている。支持本体部62は、配管Pに対して下方から当接する状態で配管Pを支持する。
【0069】
係合爪63は、支持本体部62の一方の端側(ループ部64とは反対側の端部)に設けられている。係合爪63の具体的構成は、第1実施形態の配管支持具1において第二下方支持部56が有する係合爪58と同様であって良い。係合爪63は、上方支持部40を構成する第一分割体41及び第二分割体46のうちの第一分割体41に形成された貫通孔43aに係合する。本実施形態では、係合爪63が「係合部」に相当し、貫通孔43aが「被係合部」に相当する。また、互いに係合する係合爪63と貫通孔43aとにより姿勢維持機構Rが構成されている。
【0070】
ループ部64は、支持本体部62の一方の端部(係合爪63とは反対側の端部)に設けられている。ループ部64は、支持本体部62の外面側にループしている。このループ部64と第二分割体46のループ部49とに亘って、枢支部材8が挿通されている。枢支部材8としては、リベットが用いられている。この枢支部材8は、上方支持部40の第二分割体46と下方支持部50(支持本体部62)との揺動支点Hとなる。
【0071】
延設部65は、支持本体部62の一方の端部から、ループ部59及び揺動支点Hを越えて上方支持部40(本例では第二分割体46)と重複する位置まで延びている。延設部65は、幅方向の中央部に設けられている。延設部65は、円弧状に湾曲して形成されており、閉じ姿勢で第一分割体41の湾曲部48の内面に沿って配置される。延設部65は、支持本体部62よりも小さく、支持本体部62よりも軽い。
【0072】
本実施形態の配管支持具1も、配管Pの取り付けに連動して、支持部4が開き姿勢から閉じ姿勢となり、かつ、その閉じ姿勢が維持される。よって、構造体Sに配管Pを吊下支持する際の施工性を大きく向上させることができる。
【0073】
〔第3実施形態〕
配管支持具の第3実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態の配管支持具1は、吊ボルトBに取り付けられる取付部2と配管Pを支持する支持部4とに加え、回転規制部材9をさらに備えている点で、第2実施形態とは異なっている。また、姿勢維持機構Rの具体的構成も、第2実施形態とは異なっている。以下、本実施形態の配管支持具1について、主に第2実施形態との相違点について説明する。なお、特に明記しない点に関しては、第2実施形態と同様であり、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0074】
図8に示すように、本実施形態の配管支持具1は、取付部2と支持部4との連結箇所に装着される回転規制部材9を備えている。回転規制部材9は、取付部2を構成する上方支持部40に対して外側から装着される。回転規制部材9は、例えば樹脂材料を用いて、射出成型によって一体的に形成することができる。
【0075】
回転規制部材9は、対向する一対のアーム部91と、一対のアーム部91の一方の端部どうしを連結する連結壁95とを有している。
図9に示すように、回転規制部材9は、平面視で「コ」の字状を呈するように形成されており、連結壁95とアーム部91とは平面視で直交している。アーム部91の長さは、上方支持部40を構成する第一分割体41及び第二分割体46のそれぞれの平板部42,47どうしの間隔よりも長い。
【0076】
アーム部91の先端部(連結壁95とは反対側の端部)には、内側に向かって突出する係止爪92が形成されている。この係止爪92は、回転規制部材9が上方支持部40に取り付けられたとき、第二分割体46の平板部47の外面に係止する。
【0077】
連結壁95は、アーム部91よりも上下方向の長さが長く、本実施形態ではアーム部91よりも上方に延出する部分(以下、「上方延出部分」と言う。)を有している。連結壁95における上方延出部分には、切欠部96が形成されている。切欠部96は、上方からU字状に切り欠かれて形成されている。この切欠部96は、回転規制部材9が上方支持部40に取り付けられたとき、第一分割体41の平板部42に形成された挿通孔42aと重なる位置関係となり、締結部材7を構成する締結ボルト71の軸部71Bが挿通される。
【0078】
連結壁95におけるアーム部91とは反対側の面には、連れ回り防止部97が設けられている。本実施形態では、締結部材7を構成する締結ナット72の外面に沿う形状の係止突起により、連れ回り防止部97が構成されている。なお、締結ナット72の外面に沿うとは、締結ナット72の外面に、全周に亘って沿うこと、部分的に沿うこと、及び断続的に沿うことのいずれをも含む概念である。本実施形態では、連れ回り防止部97は、正六角形状の締結ナット72の外面のうちの連続する4面に沿う形状に形成されている。連れ回り防止部97は、締結部材7の締結操作時に、締結ナット72の連れ回りを防止する。
【0079】
回転規制部材9は、上方支持部40に取り付けられたとき、連結壁95が第一分割体41の平板部42に沿うとともに、一対のアーム部91の先端部の係止爪92が、平板部42とは反対側で第二分割体46の平板部47に係止する。これにより、締結部材7の締結前でも、上方支持部40への仮止め状態を維持することができ、締結ナット72を仮保持することができる。また、締結部材7の締結操作時には、上記のとおり締結ナット72の連れ回りを防止して、締結操作を容易化する。
【0080】
また、回転規制部材9は、締結部材7を構成する締結ボルト71の軸部71Bを軸とする第一分割体41と第二分割体46との相対回転を規制する役割も果たす。これにより、一対の分割体41,46と下方支持部50とを含めた支持部4の全体を、捻れることなく開き姿勢と閉じ姿勢との間で姿勢変更させることができる。
【0081】
本実施形態では、第一分割体41の湾曲部43は、拡径部45を含んでいる。拡径部45は、湾曲部43における他の部位よりも大径に形成され、湾曲部43の下端側に設けられている。拡径部45は、湾曲部43における他の部位に対して板厚数枚分程度外側にオフセットされることで大径に形成されている。拡径部45には、係止片45Aが、内側に向けて切り起こし形成されている。
【0082】
また、下方支持部50の支持本体部62は、拡径部68を含んでいる。拡径部68は、支持本体部62における他の部位よりも大径に形成され、支持本体部62のループ部64とは反対側の端部に設けられている。拡径部68は、支持本体部62における他の部位に対して板厚数枚分程度外側にオフセットされることで大径に形成されている。拡径部68には、貫通孔68aが形成されている。この貫通孔68aには、第一分割体41の拡径部45に設けられた係止片45Aが係止する。本実施形態では、貫通孔68aが「係合部」に相当し、係止片45Aが「被係合部」に相当する。また、互いに係合する係止片45Aと貫通孔68aとにより姿勢維持機構Rが構成されている。
【0083】
本実施形態では、上方支持部40を構成する第一分割体41における係止片45Aよりも先端側に、係合案内部45Bが設けられている。係合案内部45Bは、先端に向かうに従って次第に外側に向かうように傾斜している。係合案内部45Bは、係止片45Aと貫通孔68aとの係合を案内する。
【0084】
本実施形態の配管支持具1も、配管Pの取り付けに連動して、支持部4が開き姿勢から閉じ姿勢となり、かつ、その閉じ姿勢が維持される。よって、構造体Sに配管Pを吊下支持する際の施工性を大きく向上させることができる。
【0085】
〔その他の実施形態〕
(1)上記の各実施形態では、構造体Sから垂設された吊ボルトBに取付部2を取り付けるのに1つの鍔付ナットNを用いる構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば上下ダブルナットで取付部2を取り付けても良い。
【0086】
(2)上記の各実施形態では、取付部2がタンバックル20によって構成されている例について説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば取付部2がL字型の屈曲板等で構成されても良い。
【0087】
(3)上記の各実施形態では、支持部4の上方支持部40が一対の分割体である第一分割体41と第二分割体46とで構成されている例について説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、上方支持部40はその全体が一体的に構成されても良い。
【0088】
(4)上記の各実施形態では、枢支部材8としてリベットを用いる構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、上方支持部40と下方支持部50とを揺動可能に連結できるものであれば、例えば抜止構造を備えたピンや、緩締め状態のボルト及びナット等も、枢支部材8として採用可能である。
【0089】
(5)上記の第1実施形態では、2つの揺動支点Hが支持部4における左右両端の位置に設けられている構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば
図10に示すように、2つの揺動支点Hのうちの一方が、支持部4における上下方向の中央位置よりも上方に設けられても良い。また、2つの揺動支点Hの両方が、支持部4における上下方向の中央位置よりも上方に設けられても良い。或いは、2つの揺動支点Hのうちの少なくとも一方が、支持部4における上下方向の中央位置よりも下方(但し、最下点の位置を除く)に設けられても良い。このように、揺動支点Hは、支持部4における最下点からずれた位置に設けられていれば良い。
【0090】
(6)上記の第1実施形態では、下方支持部50が係合案内部53Bを有する構成を例として説明し、また、上記の第3実施形態では、上方支持部40が係合案内部45Bを有する構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、必ずしも係合案内部53B,45Bが設けられなくても良い。
【0091】
(7)上記の第1実施形態では、互いに係合する係合爪58と貫通孔53aとによって姿勢維持機構Rが構成されている例について説明し、また、上記の第3実施形態では、互いに係合する係止片45Aと貫通孔68aとにより姿勢維持機構Rが構成されている例について説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、支持部4の閉じ姿勢を安定的に維持させることができるものであれば、姿勢維持機構Rが他の構造を有しても良い。例えば互いに係合する突起と係合爪との組み合わせや、互いに係合する切り欠きと係合爪との組み合わせ等も、姿勢維持機構Rとして採用可能である。また、必ずしも姿勢維持機構Rが設けられなくても良い。
【0092】
(8)上記の各実施形態において、上方支持部40や下方支持部50を構成する部品の少なくとも1つに、強度アップのための補強部を設けても良い。補強部は、例えばリブ等を一体的に形成して構造的に設けても良いし、別部材からなる補強部材を固定して設けても良い。
【0093】
(9)上述した各実施形態(上記の各実施形態及びその他の実施形態を含む;以下同様)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することも可能である。その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で例示であって、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
【符号の説明】
【0094】
1 配管支持具
2 取付部
4 支持部
9 回転規制部材
40 上方支持部
41 第一分割体(分割体)
43a 貫通孔(被係合部)
45A 係止片(被係合部)
46 第二分割体(分割体)
50 下方支持部
51 第一下方支持部
52 支持本体部
53a 貫通孔(被係合部)
53B 係合案内部
55 延設部
56 第二下方支持部
57 支持本体部
58 係合爪(係合部)
60 延設部
62 支持本体部
63 係合爪(係合部)
65 延設部
68a 貫通孔(係合部)
97 連れ回り防止部
H 揺動支点
R 姿勢維持機構
S 構造体
B 吊ボルト(吊棒状体)
P 配管