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特開2024-59098輸送体の内部キャビンのためのプライバシードア
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024059098
(43)【公開日】2024-04-30
(54)【発明の名称】輸送体の内部キャビンのためのプライバシードア
(51)【国際特許分類】
   B64D 11/00 20060101AFI20240422BHJP
   E06B 7/28 20060101ALI20240422BHJP
【FI】
B64D11/00
E06B7/28 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023178012
(22)【出願日】2023-10-16
(31)【優先権主張番号】17/966,971
(32)【優先日】2022-10-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】500520743
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】モヴセシアン, サミ
(72)【発明者】
【氏名】ザウアー, スティーブン ヒラリー
(57)【要約】      (修正有)
【課題】航空機の内部キャビン内に、航空機乗組員のための拡張したプライベート空間を構成するための技術を提供する。
【解決手段】輸送体100の内部キャビン102は、輸送体制御エリア104を含む。第1のドア106が、輸送体制御エリア104に連結される。第1のドア106は、第1の開位置と第1の閉位置との間で移動可能である。通路108は、輸送体制御エリア104と乗客座席エリア112との間に延在する。通路108の前方セクションが、第1のモニュメントと第2のモニュメントとの間に配置される。第2のドア120が、第1のモニュメントと第2のモニュメントとの間の通路108内に配置される。第2のドア120は、第2の開位置と第2の閉位置との間で移動可能である。プライバシー玄関122が、第2の閉位置の第2のドア120、第1のモニュメント、第2のモニュメント、及び輸送体制御エリア104の間に画定される。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
輸送体(100)の内部キャビン(102)であって、
輸送体制御エリア(104)と、
前記輸送体制御エリア(104)に連結された第1のドア(106)であって、第1の開位置と第1の閉位置との間で移動可能である、第1のドア(106)と、
乗客座席エリア(112)と、
前記輸送体制御エリア(104)と前記乗客座席エリア(112)との間に延在する通路(108)と、
第1のモニュメントと、
第2のモニュメントであって、前記通路(108)の前方セクションが、前記第1のモニュメントと前記第2のモニュメントとの間に配置される、第2のモニュメントと、
前記第1のモニュメントと前記第2のモニュメントとの間の前記通路(108)内に配置された第2のドア(120)
を備え、前記第2のドア(120)が、第2の開位置と第2の閉位置との間で移動可能であり、プライバシー玄関(122)が、前記第2の閉位置の前記第2のドア(120)、前記第1のモニュメント、前記第2のモニュメント、及び前記輸送体制御エリア(104)の間に画定されている、内部キャビン(102)。
【請求項2】
前記第1のモニュメントと前記第2のモニュメントのそれぞれが、化粧室、ギャレー、クローゼット、乗組員休憩エリアのうちの1つ、又は一若しくは複数の壁である、請求項1に記載の内部キャビン(102)。
【請求項3】
前記プライバシー玄関(122)が、乗客座席エリア(112)内に延在する、前記通路(108)の後方セクションの前にある、請求項1に記載の内部キャビン(102)。
【請求項4】
前記第2のドア(120)が、前記第2の開位置と前記第2の閉位置との間で枢動するように構成されている、請求項1に記載の内部キャビン(102)。
【請求項5】
前記第2のドア(120)が、前記第2の開位置及び前記第2の閉位置とは異なる後方位置に更に移動可能である、請求項1に記載の内部キャビン(102)。
【請求項6】
前記第1のモニュメント又は前記第2のモニュメントのうちの一方又は両方に連結されたラッチ(174)を更に備え、前記ラッチ(174)が、前記第2の開位置の前記第2のドア(120)の一部分に連結されて、前記第2のドア(120)を前記第2の開位置に固定するように構成されている、請求項1に記載の内部キャビン(102)。
【請求項7】
前記第2のドア(120)が、前記ラッチ(174)と協働するように構成されたロッキング機構を備える、請求項6に記載の内部キャビン(102)。
【請求項8】
前記第1のモニュメント又は前記第2のモニュメントのうちの一方又は両方に連結されたフレーム(170)を更に備え、前記第2のドア(120)が前記ドアフレームに移動可能に連結されている、請求項1に記載の内部キャビン(102)。
【請求項9】
前記フレーム(170)が、一又は複数のシートトラック(190)に固定されている、請求項8に記載の内部キャビン(102)。
【請求項10】
前記第2のドア(120)又は前記フレーム(170)のうちの一方又は両方が、前記第2のドア(120)のステータスを示す一又は複数の表示灯を備える、請求項8に記載の内部キャビン(102)。
【請求項11】
前記第2のドア(120)が、アクセス閉位置とアクセス開位置との間を移動可能なように構成されたアクセスパネルを備える、請求項1に記載の内部キャビン(102)。
【請求項12】
前記アクセスパネルが前記アクセス開位置にあるとき、前記第2のドア(120)が、前記第2の閉位置から前記第2の開位置まで移動することができない、請求項11に記載の内部キャビン(102)。
【請求項13】
前記第2のドア(120)が、減圧閉位置と減圧開位置との間を移動可能な一又は複数の減圧パネルを備える、請求項1に記載の内部キャビン(102)。
【請求項14】
前記一又は複数の減圧パネルが、一又は複数の磁石及び一又は複数のラッチ(174)ボルトを含む一又は複数のラッチ(174)アセンブリを備える、請求項13に記載の内部キャビン(102)。
【請求項15】
輸送体制御エリア(104)に連結された第1のドア(106)を、第1の開位置と第1の閉位置との間で移動させることであって、通路(108)が前記輸送体(100)制御エリアと乗客座席エリア(112)との間に延在し、前記通路(108)の前方セクションが、第1のモニュメントと第2のモニュメントとの間に配置される、第1のドア(106)を移動させることと、
前記通路(108)内の第2のドア(120)を、第2の開位置と第2の閉位置との間で移動させることであって、プライバシー玄関(122)が、前記第2の閉位置の前記第2のドア(120)、前記第1のモニュメント、前記第2のモニュメント、及び前記輸送体(100)制御エリアの間に画定される、第2のドア(120)を移動させることと
を含む、方法。
【請求項16】
輸送体(100)の内部キャビン(102)のためのプライバシードアであって、
第1のモニュメント又は第2のモニュメントのうちの一方又は両方に移動可能に連結された本体を備え、前記本体が、開位置と閉位置との間で移動可能であり、前記閉位置の前記本体が、前記プライバシードア、前記第1のモニュメント、前記第2のモニュメント、及び輸送体制御エリア(104)の間にプライバシー玄関(122)を提供する、プライバシードア。
【請求項17】
前記本体が、前記開位置及び前記閉位置とは異なる後方位置に更に移動可能である、請求項16に記載のプライバシードア。
【請求項18】
前記本体が、前記第1のモニュメント又は前記第2のモニュメントのうちの一方又は両方にフレーム(170)によって連結され、前記プライバシードアが前記ドアフレームに移動可能に連結されている、請求項16に記載のプライバシードア。
【請求項19】
第2のドア(120)又は前記フレーム(170)のうちの一方又は両方が、前記第2のドア(120)のステータスを示す一又は複数の表示灯を備える、請求項18に記載のプライバシードア。
【請求項20】
アクセス閉位置とアクセス開位置との間で移動可能なように構成されたアクセスパネルと、
減圧閉位置と減圧開位置との間で移動可能な一又は複数の減圧パネルと
を更に備える、請求項16に記載のプライバシードア。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
対象となる開示の実施例は、概して、民間航空機などの輸送体の内部キャビン内のプライバシードアに関する。
【背景技術】
【0002】
航空機が、様々な場所の間で乗客及び貨物を移送するために使用される。多数の航空機は毎日、典型的な空港に発着する。
【0003】
様々な民間航空機は、フライトデッキの入口にドアを含む。飛行中、航空機乗組員が航空機を操作する間、ドアは通常閉じられ、ロックされる。特定の既知の航空機は、フライトデッキの外側に化粧室も含む。乗客及び航空機乗組員は同様に、化粧室を使用することができる。航空機乗組員の一又は複数のメンバーは、化粧室を使用する必要がある場合など飛行中の特定の時に、休憩する場合がある。これらの時の間、内部キャビン内の乗客は、通常、メンバーがフライトデッキを離れ、化粧室に入るのを見ることができる。しかしながら、航空機乗組員は、例えば、フライトデッキに戻る前に、伸びをしたり、小憩をしたりする追加のプライベート空間を望むことがある。
【発明の概要】
【0004】
航空機の内部キャビン内に、航空機乗組員のための拡張した休憩エリアの必要性が存在する。更に、航空機の内部キャビン内に追加のプライベート空間の必要性が存在する。
【0005】
これらの必要性を考慮し、本開示の特定の実施例は、輸送体制御エリアを含む輸送体の内部キャビンを提供する。第1のドアが、輸送体制御エリアに連結される。第1のドアは、第1の開位置と第1の閉位置との間で移動可能である。通路が、輸送体制御エリアと乗客座席エリアとの間に延在する。通路の前方セクションが、第1のモニュメントと第2のモニュメントとの間に配置される。第2のドアが、第1のモニュメントと第2のモニュメントとの間の通路内に配置される。第2のドアは、第2の開位置と第2の閉位置との間で移動可能である。プライバシー玄関が、第2の閉位置の第2のドア、第1のモニュメント、第2のモニュメント、及び輸送体制御エリアの間に画定される。
【0006】
少なくとも1つの実施例では、第1のモニュメント又は第2のモニュメントのそれぞれは、化粧室、ギャレー、クローゼット、乗組員休憩エリアのうちの1つ、又は一若しくは複数の壁である。
【0007】
少なくとも1つの実施例では、プライバシー玄関は通路の後方セクションの前にあり、後方セクションは乗客座席エリア内へと延在する。
【0008】
少なくとも1つの実施例では、第2のドアは、第2の開位置と第2の閉位置との間で枢動するように構成される。
【0009】
第2のドアは、第2の開位置及び第2の閉位置とは異なる後方位置に更に移動可能であり得る。
【0010】
少なくとも1つの実施例では、ラッチが、第1のモニュメント又は第2のモニュメントのうちの一方又は両方に連結される。ラッチは、第2の開位置の第2のドアの一部分に連結されて、第2のドアを第2の開位置に固定するように構成される。更なる実施例では、第2のドアは、ラッチと協働するように構成されたロッキング機構を含む。
【0011】
少なくとも1つの実施例では、フレームが、第1のモニュメント又は第2のモニュメントのうちの一方又は両方に連結される。第2のドアは、ドアフレームに移動可能に連結される。フレームは、一又は複数のシートトラックに固定され得る。第2のドア又はフレームのうちの一方又は両方は、第2のドアのステータスを示す一又は複数の表示灯を含み得る。
【0012】
少なくとも1つの実施例では、第2のドアは、アクセス閉位置とアクセス開位置との間を移動可能なように構成されたアクセスパネルを含む。少なくとも1つの更なる実施例では、アクセスパネルがアクセス開位置にあるとき、第2のドアは、第2の閉位置から第2の開位置まで移動できない。
【0013】
少なくとも1つの実施例では、第2のドアは、減圧閉位置と減圧開位置との間を移動可能な一又は複数の減圧パネルを含む。一又は複数の減圧パネルは、一又は複数の磁石及び一又は複数のラッチボルトを含む一又は複数のラッチアセンブリを含み得る。
【0014】
本開示の特定の実施例は、輸送体制御エリアに連結された第1のドアを、第1の開位置と第1の閉位置との間で移動させることであって、通路が輸送体制御エリアと乗客座席エリアとの間に延在し、通路の前方セクションが、第1のモニュメントと第2のモニュメントとの間に配置される、第1のドアを移動させることと、通路内の第2のドアを、第2の開位置と第2の閉位置との間で移動させることであって、プライバシー玄関が、第2の閉位置の第2のドア、第1のモニュメント、第2のモニュメント、及び輸送体制御エリアの間に画定される、第2のドアを移動させることとを含む、方法を提供する。
【0015】
本開示の特定の実施例は、輸送体の内部キャビンのためのプライバシードアを提供する。プライバシードアは、第1のモニュメント又は第2のモニュメントのうちの一方又は両方に移動可能に連結された本体を含む。本体は、開位置と閉位置との間で移動可能である。閉位置の本体は、プライバシードア、第1のモニュメント、第2のモニュメント、及び輸送体制御エリアの間にプライバシー玄関を提供する。
【0016】
プライバシードアはまた、アクセス閉位置とアクセス開位置との間で移動可能なように構成されたアクセスパネル、及び/又は減圧閉位置と減圧開位置との間で移動可能な一若しくは複数の減圧パネルを含み得る。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本開示の一実施例に係る、航空機のブロック図である。
図2】本開示の一実施例に係る、航空機の正面斜視図である。
図3A】本開示の一実施例に係る、航空機の内部キャビンの上面図である。
図3B】本開示の一実施例に係る、航空機の内部キャビンの上面図である。
図4】本開示の一実施例に係る、輸送体の内部キャビンの前方セクションの上面図である。
図5】本開示の一実施例に係る、第1のモニュメントと第2のモニュメントとの間の閉位置の第2のドアの後部等角図である。
図6】本開示の一実施例に係る、フレームに連結された第2のドアの上面図である。
図7】本開示の実施例に係る、開位置の第2のドアの側方図である。
図8】本開示の一実施例に係る、フレームの上部正面等角図、側方図である。
図9】本開示の一実施例に係る、シートトラックに固定されたフレームの下方側方図である。
図10】本開示の一実施例に係る、フレームの上部の正面図である。
図11】本開示の一実施例に係る、閉位置の第2のドアの後方図である。
図12】本開示の一実施例に係る、第2のドアの後部等角図である。
図13図12に示される第2のドアの正面等角図である。
図14】本開示の一実施例に係る、開位置のアクセスパネルの正面図である。
図15】本開示の一実施例に係る、第2のドアの正面図である。
図16】本開示の一実施例に係る、開位置の減圧パネルを有する第2のドアの側方図である。
図17】本開示の一実施例に係る、閉位置の減圧パネルの後方図である。
図18】本開示の一実施例に係る、開位置の図17に示された減圧パネルの後方図である。
図19】本開示の一実施例に係る、方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
上記の概要、並びに特定の実施例の下記の詳細な記載は、添付の図面と併せて読むとより深く理解されるであろう。本明細書で使用される場合、「1つの(a)又は(an)」に続く単数形の要素又はステップは、複数の要素又はステップを必ずしも除外しないものとして理解されるべきである。なお、「一実施例」に言及する際には、同様に本明細書に記載の特徴が組み込まれている、更なる実施例の存在が除外されるという解釈は意図していない。更に、特定の条件を有する一又は複数の要素を「含む、備える(comprising)」又は「有する(having)」実施例は、そうではないと明示的に述べられていない限り、かかる条件を有しない追加の要素を含み得る。
【0019】
図1は、本開示の一実施例による、輸送体100のブロック図を示す。少なくとも1つの実施例では、輸送体100は民間ジェットなどの航空機である。輸送体100の他の実施例は、バス、バン、船舶、宇宙船などを含む。
【0020】
輸送体100は内部キャビン102を含む。輸送体制御エリア104は内部キャビン102内にある。例えば、輸送体制御エリア104は、航空機のフライトデッキ又はコックピットである。別の実施例では、輸送体制御エリア104は、バス又はバンなどの陸上車両内の動作エリアである。輸送体制御エリア104は、輸送体100の動作を制御するための様々な制御デバイス及びシステムを含む。
【0021】
第1のドア106は、輸送体制御エリア104に通じている敷居にあるか、又は敷居内にある。例えば、第1のドア106は、航空機のメインフライトデッキドアである。第1のドア106は、開位置と閉位置との間で移動可能である。開位置では、輸送体制御エリア104は、内部キャビン102内の通路108に対して開く。閉位置では、輸送体制御エリア104は、通路108に関して閉じる。
【0022】
通路108は、内部キャビン102の第1の側111上の第1のモニュメント110aと内部キャビン102の第2の側113上の第2のモニュメント110bとの間に延在する。第1の側111は、第2の側113の反対側である。第1のモニュメント110a及び第2のモニュメント110bの例は、化粧室、ギャレー、クローゼット、乗組員休憩エリア、一又は複数の壁などを含む。
【0023】
通路108は、第1のモニュメント110aと第2のモニュメント110bとの間の輸送体制御エリア104から乗客座席エリア112内へ、輸送体100の長さに沿って延在する。乗客座席エリア112は、通路108の反対側の複数の座席121を含む。
【0024】
輸送体制御エリア104は、輸送体100の前端114にある。輸送体制御エリア104は、モニュメント110、通路108、及び乗客座席エリア112の前にある。乗客座席エリア112は、輸送体制御エリア104の後方にある。
【0025】
第2のドア120が、第1のモニュメント110aと第2のモニュメント110bとの間の通路108内に配置される。第2のドア120は、開位置と閉位置との間で移動可能なプライバシードアである。少なくとも1つの実施例では、第2のドア120は、開位置と閉位置との間の垂直軸の周りを枢動可能に移動するように構成される。別の実施例として、第2のドア120は、開位置と閉位置との間の水平軸の周りを枢動可能に移動するように構成される。別の実施例として、第2のドア120は、開位置と閉位置との間の第1のモニュメント110a及び/又は第2のモニュメント110bの一部分(例えば壁)の一方又は両方の内外に滑り込むように構成される。別の実施例として、第2のドア120は、開位置と閉位置との間を上向き及び下向きに滑り込むように構成される。別の実施例として、第2のドア120は、開位置と閉位置との間を横方向に又は垂直にはまり込むように構成される。
【0026】
第2のドア120が開位置にあるとき、例えば、第1のドア106は、乗客座席エリア112からアクセス可能及び視認可能である。対照的に、第2のドア120が閉位置にあるとき、プライバシー玄関122が、輸送体制御エリア104、第1のモニュメント110a、第2のモニュメント110b、及び閉じられた第2のドア120の間に形成される。プライバシー玄関122は、通路108の後方セクション108bの前にある、通路108の前方セクション108aを含む。後方セクション108bは、乗客座席エリア112内へと延在する。このように、第2のドア120は、プライバシー玄関122を提供するために閉じられ得る。
【0027】
本明細書に記載のように、輸送体100の内部キャビン102は、輸送体制御エリア104を含む。第1のドア106は、輸送体制御エリア104に連結される(例えば、輸送体制御エリア104のドアフレームに移動可能に固定される)。第1のドア106は、開位置と閉位置との間で移動可能である。通路108は、輸送体制御エリア104と乗客座席エリア112との間に延在する。通路108の前方セクション108aが、第1のモニュメント110aと第2のモニュメント110bとの間に配置される。第2のドア120が、第1のモニュメント110aと第2のモニュメント110bとの間の通路108内に配置される。第2のドア120は、第1のモニュメント110及び/又は第2のモニュメント110bの一方又は両方に(例えばドアフレームを通じて)連結され得る。第2のドア120は、開位置と閉位置との間で移動可能である。プライバシー玄関122は、閉位置の第2のドア120、第1のモニュメント110a、第2のモニュメント110b、及び輸送体制御エリア104の間に画定される。
【0028】
図2は、本開示の実施例による、航空機10の上面斜視図を示す。航空機10は、図1に示している輸送体100の一例である。航空機10は、推進システム12を含み、この推進システム12は、例えば2つのエンジン14を含み得る。任意選択的に、推進システム12は、示されるより多くのエンジン14を含み得る。エンジン14は、航空機10の翼16によって担持される。他の実施例では、エンジン14は、胴体18及び/又は尾部20によって担持され得る。尾部20は、水平安定板22及び垂直安定板24も支持し得る。
【0029】
航空機10の胴体18は、内部キャビン(例えば、図1に関して示され、記載される内部キャビン102)を画定し、この内部キャビンは、天井と床とを接続する内壁パネルによって画定され得る。図2に示している航空機10は、単なる一例である。航空機10は、示されているものとは異なる大きさにサイズ決めされ、形作られ、及び構成され得る。任意選択的に、本開示の実施例を、航空機ではなく自動車、バス、機関車及び列車、船舶、宇宙船などの様々な他の輸送体に使用してもよい。
【0030】
図3Aは、本開示の一実施例による、航空機の内部キャビン30の上面図を示す。図3Aに示している内部キャビン30は、図1に示している内部キャビン102の一例である。内部キャビン30は、航空機の胴体32内であってよい。例えば、一又は複数の胴体壁により、内部キャビン30の内部が画定され得る。内部キャビン30の内部は、天井と床とを接続する側壁パネルによって画定される。側壁パネルは、天井セグメントに接続する側面セグメントを含む。側面セグメントは側壁部分を画定し、一方、天井セグメントは内部キャビン30内の天井の少なくとも一部を画定する。
【0031】
内部キャビン30には、前部セクション33、ファーストクラスセクション34、ビジネスクラスセクション36、前部ギャレーステーション38、拡張されたエコノミー(economy又はcoach)クラスセクション40、標準のエコノミークラスセクション42、複数の化粧室とギャレーステーションとを含み得る後方セクション44を含む複数のセクションが含まれる。内部キャビン30が示されるよりも多数又は少数のセクションを含み得ると理解すべきである。例えば、内部キャビン30には、ファーストクラスセクションが含まれなくてもよく、示されるよりも多数又は少数のギャレーステーションが含まれてもよい。セクションのそれぞれは、キャビン移行エリア46によって分離され得る。
【0032】
図3Aに示すように、内部キャビン30は、後方セクション44に通じる2つの通路50及び52を含む。任意選択的に、内部キャビン30は、示されるよりも少数又は多数の通路を有し得る。例えば、内部キャビン30には、後方セクション44に通じる内部キャビン30の中央を通って延在する単一の通路が含まれてもよい。
【0033】
シートアセンブリ60が、乗客座席エリア内の内部キャビン30を通じて位置決めされる。シートアセンブリ60は、行61に配置され得る。
【0034】
図3Bは、本開示の一実施例による、航空機の内部キャビン80の上面図を示す。内部キャビン80は、図1に示している内部キャビン102の一例である。内部キャビン80は、航空機の胴体81内であってよい。例えば、一又は複数の胴体壁は内部キャビン80の内部を画定し得る。内部キャビン80は、乗客座席エリア内の乗客座席アセンブリ90を有するメインキャビン82と、メインキャビン82の後ろの後方セクション85とを含む、複数のセクションを含む。内部キャビン80が示されるよりも多数又は少数のセクションを含み得ると理解すべきである。
【0035】
内部キャビン80には、後方セクション85に通じる単一の通路84が含まれ得る。単一の通路84は、後方セクション85に通じる内部キャビン80の中央を通って延在し得る。例えば、単一の通路84は、内部キャビン80の中央縦断面の同軸になるように位置合わせされ得る。
【0036】
図4は、本開示の一実施例による、輸送体100の内部キャビン102の前方セクションの上面図を示す。内部キャビン102の前方セクションは、輸送体制御エリア104、第1のモニュメント110a、第2のモニュメント110bを含み、乗客座席エリア112の前にある。示されるように、第1のモニュメント110bは、開位置と閉位置との間を移動するように構成されたドア130を有する化粧室であり得る。ドア130は、通路108と長手方向に位置合わせされる(化粧室内に通じる)敷居132内にある。示されるように、敷居132は、輸送体制御エリア104の(閉位置の第1のドア106がある)敷居134に直交する(例えば直角である)。敷居132は、プライバシー玄関122の(閉位置の第2のドア120がある)敷居136にも直交する。
【0037】
第2のモニュメント110bは、例えば、ギャレーであり得る。任意選択的に、第1のモニュメント110aはギャレーであり得、第2のモニュメント110bは化粧室であり得る。別の実施例として、第1のモニュメント110aと第2のモニュメント110bの両方は化粧室であり得る。別の実施例として、第1のモニュメント110aと第2のモニュメント110bの両方はギャレーであり得る。別の実施例として、第1のモニュメント110a又は第2のモニュメント110bの一方又は両方は、クローゼット、壁セクションなどであり得る。
【0038】
少なくとも1つの実施例では、第2のドア(すなわち、プライバシードア)120は、枢動軸140の周りを開閉して枢動するように構成され、これは、内部キャビン102に関して垂直に方向付けられ得る。第2のドア120は、弧Aの方向に開位置120a内へ開いて枢動し、プライバシー玄関122が、通路108を介して乗客座席エリア112に開く。第2のドア120は、弧A’の方向に開位置120aから閉位置120bへ枢動して、プライバシー玄関122を閉じる。第2のドア120が閉位置120bにあるとき、プライバシー玄関122は、乗客座席エリア112から閉鎖される。
【0039】
示されるように、少なくとも1つの乗務員席150がモニュメント110a又は110bに固定され得る。例えば、乗務員席150は、第1のモニュメント110aの外壁に固定された折り畳み式の座席であり、乗客座席エリア112に向く。別の実施例として、モニュメント110a又は110bのうちの一方が乗組員休憩エリアであるときなどに、乗務員席150はモニュメント内に配置され得る。任意選択的に、乗務員席は第1のモニュメント110a又は第2のモニュメント110bのどちらにも固定されない場合がある。
【0040】
図5は、本開示の一実施例による、第1のモニュメント110aと第2のモニュメント110bとの間の閉位置120bの第2のドア120の後部等角図を示す。第1のモニュメント110aは、化粧室であり得、第2のモニュメント110bは、ギャレーカート162のための複数の収納コンパートメント160、一又は複数のカウンタシンク164、一又は複数のキャビネット166などを含むギャレーであり得る。
【0041】
図6は、本開示の一実施例による、フレーム170に連結された第2のドア120の上面図を示す。第2のドア120は、枢動軸140を介して、フレーム170に枢動可能に連結される。第1のラッチ172が、フレーム170及び/又は第1のモニュメント110aの一方又は両方に固定され、閉位置の第2のドア120を固定するように構成される。第2のラッチ174が、第2のモニュメント110bの(通路108の前方セクション108aに面する)側壁176に固定され得、開位置の第2のドア120を固定するように構成される。
【0042】
少なくとも1つの実施例では、第2のドア120が、通路108の後方セクション108b内へ後方に開いて、後方位置120cにも至るように構成される。後方位置120cは、開位置120a及び閉位置120bとは異なる。後方位置120cは、開位置120aと閉位置120bとの間ではない。その代わり、少なくとも1つの実施例では、後方位置120cは、開位置120aとは反対側の(例えば、開位置120aとは180度反対側の)閉位置120bを過ぎたところにある。後方位置120cでは、第2のドア120はプライバシー玄関122の外側にある。示されるように、後方位置120cにある第2のドア120は、開位置120aの第2のドア120から180度反対側にある。このように、第2のドア120は、開位置120aと後方位置120cとの間を180度(又は、+/-5度以内などの実質的に180度)回転するように構成され得る。後方位置120cは、大型の構成要素が、プライバシー玄関122及び/又は輸送体制御エリア104の内外に移動し、追加の隙間空間が必要な状況で使用され得る。任意選択的に、第2のドア120は、後方位置120cに移動可能でない場合がある。その代わり、第2のドア120は、閉位置120aと開位置120bとの間のみで移動可能であり得る。
【0043】
図7は、本開示の実施例による、開位置120aの第2のドア120の側方図を示す。少なくとも1つの実施例では、ラッチ174が、開位置120aで第2のドア120をロックする。ロッキング機構180が、ラッチ174と協働して第2のドア120をアンロックし、閉位置へと移動できるようにするように構成される。例えば、ロッキング機構180は、ラッチ174をアンロックするのに動作可能なキーを受け取るように構成された打鍵アセンブリであり得る。別の実施例として、ロッキング機構180はコード化されたキーパッドであり得る。このように、ロッキング機構180は、第2のドア120が開位置120aに残り、許可された人物によってのみ閉じられ得ることを確実にする。あるいは、ロッキング機構は、内部キャビン内になくてもよい。
【0044】
図8は、本開示の一実施例による、フレーム170の上部正面等角図、側方図を示す。フレーム170は、第2のドア120(図1、4、5、6及び7に示される)のためのドアフレームである。少なくとも1つの実施例では、フレーム170は、上方の隅などの上面から延在するばね荷重式ピン171を含む。ピン171は、内部キャビン102内の(フレーム、ビームなどの)二次構造物175の相互フィッティング173によって受け取られ、保持される。任意選択的に、フレーム170は一体にモールドされ、二次構造物175と共に形成され得る。別の実施例として、フレーム170は、一又は複数の(ボルト、ねじなどの)ファスナ、接着剤などによって、二次構造物175に固定され得る。
【0045】
図9は、本開示の一実施例による、シートトラック190に固定されたフレーム170の下方側方図を示す。シートトラック190は、内部キャビンの一部分を通じて長手方向に延在する。シートトラック190は、内部キャビンの床上及び/又は床内に固定される。フレーム170の一方又は両方の下方の隅177は、一又は複数のファスナ196を介して、シートトラック190及びフロアパネル194を固定するフィッティング192に固定され得る。任意選択的に、フレーム170は、一又は複数のシートトラックによる代わりに、床の一部分によって一体に形成され、モールドされ得る。別の実施例として、フレーム170は、一又は複数のファスナ、一又は複数の接着剤などによって、床の一部に固定され得る。
【0046】
図10は、本開示の一実施例による、フレーム170の上部の正面図を示す。図10は、輸送体制御エリア104(図1に示される)に面するフレーム170の一部分を示すが、反対側は同様に構成され得る。フレーム170は、フレーム170の上方クロスビーム202上に配置され得るなどの一又は複数の表示灯200を含み得る。任意選択的に、一又は複数の表示灯200は、フレーム170の垂直柱204上に配置され得る。任意選択的に、一又は複数の表示灯200は、第2のドア120上に直接配置され得る。少なくとも1つの他の実施例では、フレーム170と第2のドア120のそれぞれは、一又は複数の表示灯200を含む。
【0047】
一又は複数の表示灯200は、フレーム170の前面又は後面の一方又は両方上にあり得る。一又は複数の表示灯200は、一又は複数のラッチと有線又は無線通信であり、閉まる、開く、ロックされる、及び/又はアンロックされるなどの第2のドア120(図10には示されない)のステータスを示す(グラフィクス、発光などの)様々なしるしを放出するように構成される
【0048】
図11は、本開示の実施例による、閉位置120bの第2のドア120の後方図を示す。図11は、乗客座席エリア112に面する第2のドア120を示す(例えば、図1に示される)。任意選択的に、図11に示されるビューは、輸送体制御エリア104に面し得る(例えば、図1に示される)。フレーム170は2つの表示灯200を含み得、表示灯200のそれぞれは、上方の隅に又は上方の隅に近接して位置決めされる。少なくとも1つの実施例では、第2のドア120はラッチ172と係合するハンドル210を含み、ラッチ172は一又は複数の有線又は無線接続によって表示灯200と通信している。ラッチ172は、閉まる、ロックされる、開く、及び/又はアンロックされる位置を示す表示灯200の信号を出力する。表示灯200は、ラッチ172から受信される信号に基づき、グラフィクス又は発光などのしるしを放出する。あるいは、フレーム170は表示灯を含まなくてもよい。
【0049】
図12は、本開示の一実施例による、第2のドア120の(図1に示される乗客座席エリア112に面する)後部等角図を示す。図13は、図12に示される第2のドア120の(図1に示される輸送体制御エリア104に面する)正面等角図を示す。図14は、本開示の一実施例による、(アクセス)開位置のアクセスパネル220の正面図を示す。図12図14を参照すると、第2のドア120は、アクセスパネル220及び一又は複数の減圧パネル222を含み得る。アクセスパネル220と減圧パネル222のそれぞれは、開位置と閉位置との間で移動可能である。
【0050】
図1図12図13及び図14を参照すると、第2のドア120が(アクセス)閉位置にあるとき、プライバシー玄関122と通路108の後方セクション108bとの間のアイテムを渡すように、アクセスパネル220は開位置に移動し得る。アクセスパネル220は、第2のドア120の本体224に枢動可能に連結され得る。
【0051】
アクセスパネル220は、例えば食料及び飲料アイテムをプライバシー玄関122に供給するため、開かれ得る。第2のドア120の前は、第2のドア120の前側のみから係合され得るロック230(例えば枢動タブ)を含む。ロック230は、開位置に回転することができ、アクセスパネル220が輸送体制御エリア104の方に開き、ロック230の上部で支持できるようにする。図13に示されるように、ロック230がロックされた位置にあるとき、ロックはアクセスパネル220が開かれるのを防止する。ロック230はプランジャ231を更に含み得、これは、係合されたとき下方に引っ込んで、枢動タブ233の上部が開位置のアクセスパネル220の前面240を支持できるようにする位置に、ロックが下方に移動できるようにするように構成される。図14に示されるように、アクセスパネル220は、本体224及び/又は内部フレームに連結する側部ヒンジ241も含み得る。少なくとも1つの実施例では、ヒンジ241は、アクセスパネル220が、内部キャビンの床に関して水平な向きを越えて下方に開かないことを確実にする。
【0052】
少なくとも1つの実施例では、ロック230は、アクセスパネル220が開位置にあるときハンドル210の一部分と係合するプランジャ231などの一部分を有する。ロック230はハンドル210と係合して、アクセスパネル220が開位置にあるとき、ハンドル210が第2のドア120を開くように動作できないことを確実にする。更に、開いたアクセスパネル220は前面のハンドル210及びロック230の上に延在し、それにより、人がプライバシー玄関122の外側からハンドル210又はロック230に達することを防止するバリアを提供する。あるいは、第2のドア120はアクセスパネルを含まなくてもよい。
【0053】
図15は、本開示の一実施例による、第2のドア120の正面図を示す。図16は、本開示の一実施例による、(減圧)開位置にある減圧パネル222a及び222bを有する第2のドア120の側方図を示す。図17は、本開示の一実施例による、閉位置の減圧パネル222の後方図を示す。図18は、本開示の一実施例による、開位置の図17に示された減圧パネル222の後方図を示す。図15図18を参照すると、第2のドア120は、2つの上方減圧パネル222a及び2つの下方減圧パネル222bを含み得る。アクセスドア120は、上方減圧パネル222aと下方減圧パネル222bとの間に配置される。第2のドア120は、図示されているよりも多数又は少数の減圧パネルを含み得る。少なくとも1つの実施例では、第2のドア120は減圧パネルを含まなくてもよい。
【0054】
示されるように、上方減圧パネル222aは、矢印Bの方向に開位置へ下方に枢動するように構成され得、一方、下方減圧パネルは、矢印Cの方向に開位置へ上方に枢動するように構成され得る。開位置では、減圧パネル222a及び222bは減圧通気口を提供する。減圧パネル222a及び222bは、第2のドア120の前面に及ぼされた所定の圧力に応じて開くように構成され得る。
【0055】
少なくとも1つの実施例では、それぞれの減圧パネル222a及び222bは、一又は複数のラッチアセンブリ270によって、第2のドアの本体224に連結され得る。各ラッチアセンブリ270は、双方向に開くのを可能にするために、ネオジム磁石などの磁石272及びラッチボルト274を含み得る。減圧パネル222a及び222bのための開く荷重は、磁石272とラッチボルト274との間の抵抗の関数であり得る。ラッチアセンブリ270の中央に位置し得るなど、非摂動状態において、磁石272はラッチボルト274を磁石272の方へ引き、それにより、減圧パネル222を(減圧)閉位置に維持する。所定の大きさの荷重が磁力を克服し、それにより、減圧パネル222を開くように強いる。示されるように、減圧パネル222a及び222bは垂直に方向付けられ、重力はパネルが開くこと及び圧力荷重を妨げない。停止ブロックが、減圧パネル222a及び/又は222bが、例えば、回転し過ぎる及び/又はハンドル210上に回転することを防止するために加えられ得る。
【0056】
図19は、本開示の一実施例による、方法のフローチャートを示す。図1及び図19を参照すると、300において、第2のドア120などのプライバシードアが、第1のモニュメント110a及び/又は第2のモニュメント110bの一方又は両方に連結される。302において、航空機乗組員のメンバーなどの人が、プライバシーが輸送体100の前方部分に望まれるかどうか決定する。そうでない場合、方法は302から304へ進み、304では、プライバシードアは開位置へ移動し、それにより、第1のモニュメント110a、第2のモニュメント110b、及び第1のドア106への乗客座席エリア112内の人によるアクセスを可能にする。しかしながら、302においてプライバシーが望まれる場合、方法は306へ進み、306では、プライバシードアが閉位置に移動して、プライバシー玄関122を形成する。
【0057】
更に、本開示は以下の条項による実施例を含む。
【0058】
条項1. 輸送体の内部キャビンであって、
輸送体制御エリアと、
前記輸送体制御エリアに連結された第1のドアであって、第1の開位置と第1の閉位置との間で移動可能である、第1のドアと、
乗客座席エリアと、
前記輸送体制御エリアと前記乗客座席エリアとの間に延在する通路と、
第1のモニュメントと、
第2のモニュメントであって、前記通路の前方セクションが、前記第1のモニュメントと前記第2のモニュメントとの間に配置される、第2のモニュメントと、
前記第1のモニュメントと前記第2のモニュメントとの間の前記通路内に配置された第2のドア
を備え、前記第2のドアが、第2の開位置と第2の閉位置との間で移動可能であり、プライバシー玄関が、前記第2の閉位置の前記第2のドア、前記第1のモニュメント、前記第2のモニュメント、及び前記輸送体制御エリアの間に画定されている、内部キャビン。
【0059】
条項2. 前記第1のモニュメントと前記第2のモニュメントのそれぞれが、化粧室、ギャレー、クローゼット、乗組員休憩エリアのうちの1つ、又は一若しくは複数の壁である、条項1に記載の内部キャビン。
【0060】
条項3. 前記プライバシー玄関が、乗客座席エリア内に延在する、前記通路の後方セクションの前にある、条項1又は2に記載の内部キャビン。
【0061】
条項4. 前記第2のドアが、前記第2の開位置と前記第2の閉位置との間で枢動するように構成されている、条項1から3のいずれか一項に記載の内部キャビン。
【0062】
条項5. 前記第2のドアが、前記第2の開位置及び前記第2の閉位置とは異なる後方位置に更に移動可能である、条項1から4のいずれか一項に記載の内部キャビン。
【0063】
条項6. 前記第1のモニュメント又は前記第2のモニュメントのうちの一方又は両方に連結されたラッチを更に備え、前記ラッチが、前記第2の開位置の前記第2のドア一部分に連結されて、前記第2のドアを前記第2の開位置に固定するように構成されている、条項1から5のいずれか一項に記載の内部キャビン。
【0064】
条項7. 前記第2のドアが、前記ラッチと協働するように構成されたロッキング機構を備える、条項6に記載の内部キャビン。
【0065】
条項8. 前記第1のモニュメント又は前記第2のモニュメントのうちの一方又は両方に連結されたフレームを更に備え、前記第2のドアが前記ドアフレームに移動可能に連結されている、条項1から7のいずれか一項に記載の内部キャビン。
【0066】
条項9. 前記フレームが、一又は複数のシートトラックに固定されている、条項8に記載の内部キャビン。
【0067】
条項10. 前記第2のドア又は前記フレームのうちの一方又は両方が、前記第2のドアのステータスを示す一又は複数の表示灯を備える、条項8又は9に記載の内部キャビン。
【0068】
条項11. 前記第2のドアが、アクセス閉位置とアクセス開位置との間を移動可能なように構成されたアクセスパネルを備える、条項1から10のいずれか一項に記載の内部キャビン。
【0069】
条項12. 前記アクセスパネルが前記アクセス開位置にあるとき、前記第2のドアが、前記第2の閉位置から前記第2の開位置まで移動することができない、条項11に記載の内部キャビン。
【0070】
条項13. 前記第2のドアが、減圧閉位置と減圧開位置との間を移動可能な一又は複数の減圧パネルを備える、条項1から12のいずれか一項に記載の内部キャビン。
【0071】
条項14. 前記一又は複数の減圧パネルが、一又は複数の磁石及び一又は複数のラッチボルトを含む一又は複数のラッチアセンブリを備える、条項13に記載の内部キャビン。
【0072】
条項15. 輸送体制御エリアに連結された第1のドアを、第1の開位置と第1の閉位置との間で移動させることであって、通路が前記輸送体制御エリアと乗客座席エリアとの間に延在し、前記通路の前方セクションが、第1のモニュメントと第2のモニュメントとの間に配置される、第1のドアを移動させることと、
前記通路内の第2のドアを、第2の開位置と第2の閉位置との間で移動させることであって、プライバシー玄関が、前記第2の閉位置の前記第2のドア、前記第1のモニュメント、前記第2のモニュメント、及び前記輸送体制御エリアの間に画定される、第2のドアを移動させることと
を含む、方法。
【0073】
条項16. 輸送体の内部キャビンのためのプライバシードアであって、
第1のモニュメント又は第2のモニュメントのうちの一方又は両方に移動可能に連結された本体を備え、前記本体が、開位置と閉位置との間で移動可能であり、前記閉位置の前記本体が、前記プライバシードア、前記第1のモニュメント、前記第2のモニュメント、及び輸送体制御エリアの間にプライバシー玄関を提供する、プライバシードア。
【0074】
条項17. 前記本体が、前記開位置及び前記閉位置とは異なる後方位置に更に移動可能である、条項16に記載のプライバシードア。
【0075】
条項18. 前記本体が、前記第1のモニュメント又は前記第2のモニュメントのうちの一方又は両方にフレームによって連結され、前記プライバシードアが前記ドアフレームに移動可能に連結されている、条項16又は17に記載のプライバシードア。
【0076】
条項19. 前記第2のドア又は前記フレームのうちの一方又は両方が、前記第2のドアのステータスを示す一又は複数の表示灯を備える、条項18に記載のプライバシードア。
【0077】
条項20. アクセス閉位置とアクセス開位置との間で移動可能なように構成されたアクセスパネルと、
減圧閉位置と減圧開位置との間で移動可能な一又は複数の減圧パネルと
を更に備える、条項16から19のいずれか一項に記載のプライバシードア。
【0078】
本明細書に記載のように、対象となる開示の実施例は、航空機の内部キャビン内に、航空機乗組員のための拡張した休憩エリアを提供する。更に、本開示の実施例は、航空機の内部キャビン内に追加のプライベート空間を提供する。かかる空間は、プライバシー玄関122と、乗客座席エリア112に露出されたオープンエリアとの間に選択的に変換され得る。
【0079】
対象となる開示の実施例を記載するために、上部(top)、底部(bottom)、下方(lower)、中央(mid)、横方向(lateral)、水平(horizontal)、垂直(vertical)、前方(front)などといった、空間及び方向に関する様々な用語が使用されることがあるが、かかる用語は、図面に示される向きに関してのみ使用されると理解されたい。これらの向きは、上部が下部に、その逆になることや、水平が垂直になることなどのように、反転され、回転し、あるいはその他の方法で変更され得る。
【0080】
本明細書で用いられる場合、タスク又は動作を実行する「ように構成され(configured to)」ている構造、限定事項又は要素は、当該タスク又は動作に対応する方法で、特に構造的に形成、構成又は適合されている。分かりやすくするため、かつ誤解を避けるために、タスク又は動作を実行するために改変されることが可能であるだけの対象物は、本明細書における、タスク又は動作を実行する「ように構成」されているものではない。
【0081】
上記の記載は、限定ではなく、例示を意図するものであることを理解するべきである。例えば、上述した実施例(及び/又はそれらの態様)は、互いに組み合わせて使用され得る。加えて、本開示の様々な実施例の教示には、その範囲から逸脱することなく特定の状況又は材料に適合させるために、多くの修正が行われ得る。本明細書に記載の材料の寸法及び種類は、本開示の様々な実施例の態様を規定することを意図しているが、これらの実施例は決して限定のためのものではなく、例示的な実施例である。上記の記載を精査することによって、当業者には他の多くの実施例が明らかになるであろう。したがって、本開示の様々な実施例の範囲は、添付の特許請求の範囲、並びに、かかる特許請求の範囲が認められる均等物の全範囲に関連して決定されるべきである。添付の特許請求の範囲及び本明細書における発明を実施するための形態において、「含む(including)」及び「これにおいて(in which)」という用語はそれぞれ、「備える(comprising)」及び「ここで(wherein)」という用語の明白な同義語として使用される。更に、「第1(first)」「第2(second)」及び「第3(third)」等の用語は、単に符号として使用されており、それらの対象物に数的要件を課すことを意図するものではない。
【0082】
ここに記述した説明で実施例を使用しているのは、ベストモードを含む本開示の様々な実施例を開示するためと、当業者が任意のデバイス又はシステムを作成及び使用すること、並びに組み込まれた任意の方法の実行することを含めて本開示の様々な実施例を実施することを可能にするためである。本開示の様々な実施例の特許性の範囲は、特許請求の範囲によって規定されるものであり、当業者が想起する他の実施例を含み得る。かかる他の実施例は、実施例が特許請求の範囲の文言と相違しない構造要素を有する場合、又は、実施例が、特許請求の範囲の文言とごくわずかな相違しかない同等の構造要素を含む場合、特許請求の範囲内であることが意図される。
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
【外国語明細書】