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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024005913
(43)【公開日】2024-01-17
(54)【発明の名称】マグネット供給装置
(51)【国際特許分類】
   B23P 19/00 20060101AFI20240110BHJP
   H02K 15/02 20060101ALI20240110BHJP
   H02K 15/03 20060101ALI20240110BHJP
【FI】
B23P19/00 301L
H02K15/02 K
H02K15/03 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022106380
(22)【出願日】2022-06-30
(71)【出願人】
【識別番号】000232302
【氏名又は名称】ニデック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】奥田 健
【テーマコード(参考)】
3C030
5H615
5H622
【Fターム(参考)】
3C030AA05
5H615AA01
5H615BB07
5H615PP02
5H615SS09
5H622CA02
5H622CA07
5H622CA10
5H622PP10
(57)【要約】      (修正有)
【課題】磁石が意図しない方向に移動することを抑制できるマグネット供給装置を提供する。
【解決手段】マグネット供給装置1は、収容部2と、第1移動部4と、支持部6と、第2移動部7と、受取部8とを有する。収容部2は、複数の磁石MGを収容する。第1移動部4は、収容部2の第1端部から収容部2の第2端部2Bに向かう第1方向D3に磁石MGを移動させる。支持部6は、収容部2の第2端部2Bの側に配置され、第1方向D3に移動した複数の磁石MGのうちの所定数の磁石MGを支持する。第2移動部7は、第1方向D3に交差する第2方向D5に支持部6を移動させる。受取部8は、所定数の磁石MGを支持部6から受け取る。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の磁石を収容する収容部と、
前記収容部の第1端部から前記収容部の第2端部に向かう第1方向に前記磁石を移動させる第1移動部と、
前記収容部の前記第2端部の側に配置され、前記第1方向に移動した前記複数の磁石のうちの所定数の磁石を支持する支持部と、
前記第1方向に交差する第2方向に前記支持部を移動させる第2移動部と、
前記所定数の磁石を前記支持部から受け取る受取部と
を有する、マグネット供給装置。
【請求項2】
前記第2移動部は、前記第2方向に沿って第1位置と第2位置とに前記支持部を移動させ、
前記第1位置は、前記収容部と前記支持部とが前記第1方向に隣り合う位置であり、
前記第2位置は、前記支持部と前記受取部とが前記第1方向に隣り合う位置である、請求項1に記載のマグネット供給装置。
【請求項3】
前記支持部と前記第2端部との間に配置される筒状の筒部を更に有する、請求項1または請求項2に記載のマグネット供給装置。
【請求項4】
前記支持部は、前記第1方向に凹む凹部を有し、
前記凹部は、
前記第1方向に交差し、前記磁石を支持する第1面と、
前記第2方向に交差し、前記磁石に対して前記第2方向とは逆方向に位置する第2面と
を有し、
前記第2面は、前記支持部の前記第2方向への移動に応じて、前記磁石を支持する、請求項2に記載のマグネット供給装置。
【請求項5】
前記凹部は、前記第2方向の側が開放され、
前記支持部は、前記凹部の前記第2方向の側を開閉する開閉部を更に有する、請求項4に記載のマグネット供給装置。
【請求項6】
前記支持部は、前記開閉部を前記第1方向とは逆の第3方向、または、前記第1方向に移動させる開閉移動部を更に有し、
前記支持部が前記第1位置に位置する場合、前記開閉移動部は前記開閉部を前記第3方向に移動させ、
前記支持部が前記第2位置に位置する場合、前記開閉移動部は前記開閉部を前記第1方向に移動させる、請求項5に記載のマグネット供給装置。
【請求項7】
前記受取部は、
前記第3方向の側の前記磁石の面を支持する第3面と、
前記第1方向に突出する突出部と
前記所定数の磁石を移動させる第3移動部と
を有し、
前記第3移動部は、前記第1面に支持された前記磁石を前記第3面に移動させる、請求項6に記載のマグネット供給装置。
【請求項8】
前記開閉部は、
前記第1位置において、前記第2方向に前記第2面と対向する第4面と、
前記第2方向に対して傾斜する傾斜部と
を更に有し、
前記傾斜部は、前記支持部の前記第2方向への移動に応じて前記突出部と接触する、請求項7に記載のマグネット供給装置。
【請求項9】
前記突出部は、前記第2方向に交差する第5面を有し、
前記第2面と前記第5面とは、前記第2位置において、前記磁石に接触する、請求項8に記載のマグネット供給装置。
【請求項10】
前記第3移動部は、前記磁石を吸引して前記第3方向へ移動させる、請求項9に記載のマグネット供給装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、マグネット供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載のマグネット供給装置は、装置本体と、押上部と、エアシリンダと含む。装置本体には溝部が形成される。溝部は、マグネットを収容する。溝部の一端部には、磁性体が配設される。押上部は、溝部の一端部に移動したマグネットを供給位置まで押し上げる。押上部は、平板状である。エアシリンダは、押上部を押し上げる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11-129124号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載のマグネット供給装置では、互いに引き合っている磁石を押し上げる際に、磁石が反発し、互いに離れようとするため、磁石が意図しない方向へ移動するおそれがある。
【0005】
本開示は上記課題に鑑みてなされたものであり、磁石が意図しない方向に移動することを抑制できるマグネット供給装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の例示的なマグネット供給装置によれば、収容部と、第1移動部と、支持部と、第2移動部と、受取部とを有する。前記収容部は、複数の磁石を収容する。前記第1移動部は、前記収容部の第1端部から前記収容部の第2端部に向かう第1方向に前記磁石を移動させる。前記支持部は、前記収容部の前記第2端部の側に配置され、前記第1方向に移動した前記複数の磁石のうちの所定数の磁石を支持する。前記第2移動部は、前記第1方向に交差する第2方向に前記支持部を移動させる。前記受取部は、前記所定数の磁石を前記支持部から受け取る。
【発明の効果】
【0007】
本開示のマグネット供給装置によれば、磁石が意図しない方向に移動することを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本開示の実施形態に係るマグネット供給装置を示す斜視図である。
図2】本実施形態に係るマグネット供給装置の右側面を示す図である。
図3図2に示すマグネット供給装置の収容部を移動させた状態を示す図である。
図4】本実施形態に係るマグネット供給装置を示す平面図である。
図5図4に示すマグネット供給装置の第1移動部を示す図である。
図6】本実施形態に係るマグネット供給装置の正面図である。
図7】本実施形態に係るマグネット供給装置の支持部を移動させた状態を示す図である。
図8】本実施形態に係るマグネット供給装置の支持部と受取部の断面を示す図である。
図9図8に示すマグネット供給装置の支持部を移動させた図である。
図10】本実施形態に係るマグネット供給装置の案内部を示す図である。
図11】本実施形態に係るマグネット供給装置の筒部を示す図である。
図12】本実施形態に係るマグネット供給装置の支持部を示す図である。
図13】本実施形態に係るマグネット供給装置の受取部を示す図である。
図14】本実施形態に係るマグネット供給装置の開閉部を示す図である。
図15】第5移動方向へ移動する際のマグネット供給装置の開閉部を示す図である。
図16】本実施形態に係るマグネット供給装置の開閉部の傾斜部と受取部の突出部とが接触した状態を示す図である。
図17】本実施形態に係るマグネット供給装置の開閉部が第3移動方向に移動した状態を示す図である。
図18】本実施形態に係るマグネット供給装置の受取部が第5移動方向に移動した状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一または相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0010】
本明細書では、開示の理解を容易にするため、互いに直交するX軸、Y軸及びZ軸を記載することがある。X軸方向及びY軸方向は水平方向に平行であり、Z軸方向は鉛直方向に平行である。但し、これらの方向は、本開示に係る搬送車の使用時の方向を限定しない。なお、X軸方向のうち、正の側を「前側」と記載し、負の側を「後側」と記載する場合がある。また、Y軸方向のうち、正の側を「左側」と記載し、負の側を「右側」と記載する場合がある。また、Z軸方向のうち、正の側を「上側」と記載し、負の側を「下側」と記載する場合がある。
【0011】
まず、図1を参照して本実施形態のマグネット供給装置1を説明する。図1は、本実施形態に係るマグネット供給装置1を示す斜視図である。マグネット供給装置1は、マグネット供給対象に磁石MGを供給する。マグネット供給対象は、例えば、モータのローターコアに磁石MGに挿入する挿入装置である。
【0012】
マグネット供給装置1は、収容部2、第1移動部4、支持部6、及び、受取部8を有する。収容部2、第1移動部4、支持部6、及び、受取部8のそれぞれは、非磁性体で形成される。収容部2は、複数の磁石MGを収容する。複数の磁石MGは、Y軸方向に並ぶ。第1移動部4は、収容部2に収容された複数の磁石MGを移動させる。支持部6は、第1移動部4によって、移動させられた磁石MGを支持する。受取部8は、支持部6から磁石MGを受け取る。これにより、マグネット供給装置1は、収容部2に収容された磁石MGを、支持部6と受取部8を介して、マグネット供給対象に磁石MGを供給できる。
【0013】
引き続き、図1を参照して、マグネット供給装置1を詳しく説明する。マグネット供給装置1は、基台部11、第1取付板12、第2取付板13、第3取付板14、及び、第4取付板15を更に有する。
【0014】
基台部11は、第1取付板12、第2取付板13、第3取付板14、及び、第4取付板15を支持する。基台部11は、矩形状の板である。本実施形態における基台部11は、長辺と、短辺とを有する。基台部11の長辺は、Y軸方向に沿って伸びる。基台部11の短辺は、X軸方向に沿って伸びる。また、基台部11は、Z軸方向に所定の厚みを有する。基台部11の形状は、第1取付板12、第2取付板13、第3取付板14、及び、第4取付板15を支持できればよく、本実施形態の形状に限らない。基台部11は、例えば、円形の板であってもよい。
【0015】
第1取付板12は、収容部2の一部が取り付けられる。第1取付板12は、基台部11と第2取付板13とに固定される。第1取付板12の左側には、第4取付板15が配置される。第1取付板12は、基台部11から上側に伸びる。また、第1取付板12の下側には、基台部11が位置する。また、第1取付板12の後側には、第2取付板13が位置する。
【0016】
第2取付板13は、第1移動部4が取り付けられる。第2取付板13は、基台部11と第1取付板12と第3取付板14と第4取付板15とに固定される。第2取付板13は、Y軸方向に沿って伸びる。また、第2取付板13は、基台部11から上側に伸びる。また、第2取付板13の下側には、基台部11が位置する。また、第2取付板13の前側には、第1取付板12と第3取付板14と第4取付板15とが位置する。第2取付板13は、開口13Hを有する。開口13Hは、X軸方向にそって第2取付板13を貫通する孔である。
【0017】
第3取付板14は、支持部6が取り付けられる。第3取付板14は、基台部11と第2取付板13とに固定される。第3取付板14の右側には、第4取付板15が配置される。第3取付板14は、基台部11から上側に伸びる。また、第3取付板14の下側には、基台部11が位置する。また、第3取付板14の後側には、第2取付板13が位置する。
【0018】
第4取付板15は、受取部8が取り付けられる。また、第4取付板15は、収容部2の一部が取り付けられる。つまり、収容部2は、第1取付板12と第4取付板15とに取り付けられる。第4取付板15は、基台部11と第2取付板13とに固定される。第4取付板15の右側には、第1取付板12が配置される。第4取付板15の左側には、第3取付板14が配置される。第4取付板15は、基台部11から上側に伸びる。また、第4取付板15の下側には、基台部11が位置する。また、第4取付板15の後側には、第2取付板13が位置する。
【0019】
次に、図1から図3を参照して、マグネット供給装置1を詳しく説明する。図2は、本実施形態のマグネット供給装置1の右側面を示す図である。図3は、図2に示すマグネット供給装置1の収容部2を移動させた状態を示す図である。
【0020】
収容部2の底面は、Z軸方向に基台部11と対向する。収容部2は、Y軸方向に伸びる。収容部2は、Y軸方向の第1端部2Aと、Y軸方向の第2端部2Bとを有する。収容部2の第1端部2Aから第2端部2Bとの間には、複数の磁石MGが収容される。収容部2は、本体部21と、支持台部22と、ガイド部31とを有する。
【0021】
本体部21は、複数の溝23を有する。複数の溝23には、複数の磁石MGが収容される。複数の溝23には、第1端部2Aから複数の磁石MGが補充される。本実施形態では、本体部21は、4つの溝を有する。複数の溝23は、それぞれY軸方向に伸びる。複数の溝23は、第1溝23A、第2溝23B、第3溝23C、及び、第4溝23Dを含む。第1溝23Aから第4溝23Dは、X軸方向に並ぶ。
【0022】
支持台部22は、本体部21を支持する。支持台部22は、ガイド部31に連結される。支持台部22がガイド部31に連結されることで、本体部21はX軸方向に移動する。
【0023】
ガイド部31は、本体部21を案内する。ガイド部31は、X軸方向に伸びる。よって、ガイド部31は、X軸方向に移動する本体部21を案内する。ガイド部31は、例えば、ガイドレールである。
【0024】
具体的には、図2に示すように、ガイド部31は、本体部21を第1移動方向D1に案内する。第1移動方向D1は、第4溝23Dから第1溝23Aへ向かう方向である。更に、図3に示すように、ガイド部31は、本体部21を第2移動方向D2に案内する。第2移動方向D2は、第1移動方向D1の逆方向である。つまり、第2移動方向D2は、第1溝23Aから第4溝23Dへ向かう方向である。
【0025】
例えば、磁石MGが第1溝23Aから無くなった場合に、ガイド部31に沿って本体部21を第1移動方向D1へ移動させることで、第2溝23Bから磁石MGを供給できる。また、例えば、第3溝23Cから磁石MGが無くなった場合は、本体部21をガイド部31に沿って第1移動方向D1へ移動させることで、第4溝23Dから磁石MGを供給できる。更に、例えば、磁石MGが第1溝23A~第4溝23Dの磁石MGが無くなった場合、本体部21を第2移動方向D2に移動させて、第1溝23A~第4溝23Dのそれぞれに磁石MGを補給できる。
【0026】
次に、図1図4、及び、図5を参照して、マグネット供給装置1を更に詳しく説明する。図4は、マグネット供給装置1を示す平面図である。図5は、図4に示すマグネット供給装置1の第1移動部4を示す図である。
【0027】
第1移動部4は、収容部2の第1端部2Aから収容部2の第2端部2Bに向かう第3移動方向D3に磁石MGを移動させる。第3移動方向D3は、「第1方向」の一例に相当する。
【0028】
第1移動部4は、アーム部41と、接続部42と、アーム移動部5とを有する。アーム部41は、収容部2の複数の溝23のうちいずれかに挿入される。アーム部41は、第3移動方向D3に磁石MGを移動させる際に、磁石MGと接触する。そして、アーム部41は、磁石MGを第3移動方向D3に押す。アーム部41は、接続部42に固定される。アーム部41の第3移動方向D3の端部は、第3移動方向D3に向かうほど細くなる。
【0029】
接続部42は、アーム部41とアーム移動部5とを接続する。
【0030】
アーム移動部5は、アーム部41を移動させる。アーム移動部5は、ガイド部51と、移動部材52と、駆動部53と、第1停止部55と、第2停止部56とを有する。アーム移動部5は、例えば、エアシリンダである。なお、アーム移動部5は、エアシリンダに限らず、電動シリンダであってもよい。アーム移動部5は、移動部材52をガイド部51に沿って移動させることが可能であればよい。
【0031】
ガイド部51は、移動部材52を案内する。本実施形態のガイド部51は、Y軸方向に伸びる。よって、ガイド部51は、Y軸方向に移動する移動部材52を案内する。
【0032】
移動部材52は、駆動部53によって、第3移動方向D3と第4移動方向D4とに移動する。第4移動方向D4は、第3移動方向D3の逆方向である。第4移動方向D4は、「第3方向」の一例に相当する。移動部材52は、接続部42と固定される。よって、移動部材52が第3移動方向D3に移動する場合、アーム部41は第3移動方向D3に移動する。また、移動部材52が第4移動方向D4に移動する場合、アーム部41は第4移動方向D4に移動する。
【0033】
駆動部53は、移動部材52を移動させる。例えば、図4に示すように、駆動部53は、移動部材52を第4移動方向D4に移動させる。また、図5に示すように、駆動部53は、移動部材52を第3移動方向D3に移動させる。本実施形態では、駆動部53は、第1駆動部53Aと第2駆動部53Bとを有する。第1駆動部53Aは、空気を供給することで、移動部材52を第3移動方向D3に移動させる。第2駆動部53Bは、空気を供給することで、移動部材52を第4移動方向D4に移動させる。
【0034】
第1停止部55は、移動部材52と接触し、移動部材52の第4移動方向D4への移動を停止させる。具体的には、第1停止部55は、第1停止部55を超えて、第4移動方向D4に、移動部材52が移動することを制限する。
【0035】
第2停止部56は、移動部材52と接触し、移動部材52の第3移動方向D3への移動を停止させる。具体的には、第2停止部56は、第2停止部56を超えて、第3移動方向D3に、移動部材52が移動することを制限する。
【0036】
接続部42によってアーム部41が移動部材52に接続されるため、第3移動方向D3に移動部材52が移動することによって、アーム部41は第3移動方向D3に移動する。よって、アーム部41は、複数の磁石MGを第3移動方向D3に移動させる。
【0037】
次に、図1図6、及び、図7を参照して、マグネット供給装置1を更に詳しく説明する。図6は、マグネット供給装置1の正面図である。図7は、マグネット供給装置1の支持部6を移動させた状態を示す図である。マグネット供給装置1は、第2移動部7を更に有する。
【0038】
支持部6は、収容部2の第2端部2Bの側に配置される。よって、支持部6は、第3移動方向D3に移動した複数の磁石MGのうちの所定数の磁石MGを支持する。所定数の磁石MGは、1つの磁石MGであってもよいし、複数の磁石MGであってもよい。
【0039】
第2移動部7は、第3移動方向D3に交差する第5移動方向D5に支持部6を移動させる。第5移動方向D5は、「第2方向」の一例に相当する。
【0040】
受取部8は、所定数の磁石MGを支持部6から受け取る。具体的には、受取部8は、第2移動部7によって、第5移動方向D5に移動した支持部6から所定数の磁石MGを受け取る。支持部6が所定数の磁石MGを支持し、第5移動方向D5へ移動することで、支持部6から磁石MGを所定数ずつ取り出せる。そして、支持部6に支持された磁石MGを受取部8へ移動させることができる。この結果、収容部2から取り出された磁石MGが意図しない方向に移動することを抑制できる。
【0041】
例えば、収容部2に収容された複数の磁石MGは、それぞれが引き合っている。複数の磁石MGのうち1つの磁石MGを第5移動方向D5に移動させた場合、磁石MGの位置が第5移動方向D5の側に変更される。磁石MGの位置が変更される過程で、磁石MG同士が引き合う状態から、磁石MG同士が反発し、互いに離れる状態にかわる。このため、磁石MGが反発した際に、磁石MGが意図しない方向に移動することがある。
【0042】
しかし、本開示のマグネット供給装置1は、支持部6が磁石MGの意図しない方向への移動を抑制できる。このため、受取部8へ磁石MGを容易に移動させることができる。
【0043】
また、第2移動部7は、第5移動方向D5に沿って第1位置P1と第2位置P2とに支持部6を移動させる。第1位置P1は、収容部2と支持部6とが第3移動方向D3に隣り合う位置である。第1位置P1において、支持部6は収容部2よりも第3移動方向D3の側に位置し、収容部2は支持部6よりも第4移動方向D4の側に位置する。第2位置P2は、支持部6と受取部8とが第3移動方向D3に隣り合う位置である。第2位置P2において、支持部6は受取部8よりも第3移動方向D3の側に位置し、受取部8は支持部6よりも第4移動方向D4の側に位置する。
【0044】
よって、支持部6が第1位置P1に位置する場合、収容部2と支持部6とが隣り合うため、収容部2から支持部6へ磁石MGを精度よく移動させることができる。更に、支持部6が第2位置P2に位置する場合、支持部6と受取部8とが隣り合うため、支持部6から受取部8へ磁石MGを精度よく移動させることができる。この結果、磁石MGの移動を精度よく行うことが可能となる。
【0045】
第2移動部7は、ガイド部71と、移動部材72と、第1停止部73と、第2停止部74と、駆動部(図示せず)とを有する。
【0046】
ガイド部71は、移動部材72を案内する。本実施形態のガイド部71は、Z軸方向に伸びる。よって、ガイド部71は、Z軸方向に移動する移動部材72を案内する。
【0047】
移動部材72は、駆動部(図示せず)によって、第5移動方向D5と第6移動方向D6とに移動する。第6移動方向D6は、第5移動方向D5の逆方向である。移動部材72は、支持部6と固定される。よって、移動部材72が第5移動方向D5に移動する場合、支持部6は第5移動方向D5に移動する。また、移動部材72が第6移動方向D6に移動する場合、支持部6は第6移動方向D6に移動する。
【0048】
第1停止部73は、移動部材72と接触し、移動部材72の第6移動方向D6への移動を停止させる。具体的には、第1停止部73は、第1停止部73を超えて、第6移動方向D6に、移動部材72が移動することを制限する。なお、第1停止部73と移動部材72とが接触して、移動部材72の第6移動方向D6への移動が停止する場合、支持部6は第1位置P1に位置する。
【0049】
第2停止部74は、移動部材72と接触し、移動部材72の第5移動方向D5への移動を停止させる。具体的には、第2停止部74は、第2停止部74を超えて、第5移動方向D5に、移動部材72が移動することを制限する。なお、第2停止部74と移動部材72とが接触して、移動部材72の第5移動方向D5への移動が停止する場合、支持部6は第2位置P2に位置する。
【0050】
第2移動部7の駆動部(図示せず)は、移動部材72を移動させる。例えば、図6に示すように、第2移動部7の駆動部(図示せず)は、移動部材72を第6移動方向D6に移動させる。また、図7に示すように、第2移動部7の駆動部(図示せず)は、移動部材72を第5移動方向D5に移動させる。駆動部は、例えば、エアシリンダである。
【0051】
次に、図6図9を参照して、支持部6と第2移動部7と受取部8とを詳しく説明する。図8は、マグネット供給装置1の支持部6と受取部8の断面を示す図である。図8では、支持部6と収容部2とが第3移動方向D3に隣り合う。つまり、支持部6は第1位置P1に位置する。図9は、図8に示すマグネット供給装置1の支持部6を移動させた図である。図9では、支持部6と受取部8とが第3移動方向D3に隣り合う。つまり、支持部6は第2位置P2に位置する。
【0052】
支持部6は、図8に示すように第3移動方向D3に凹む凹部61を有する。凹部61は、磁石MGを支持する。図8に示すように、支持部6の凹部61は、第1移動部4によって第3移動方向D3の側に移動させられた所定数の磁石MGを支持する。
【0053】
図8に示すように、支持部6の凹部61に磁石MGを支持させる場合、支持部6は第1位置P1に位置する。第1位置P1に支持部6が位置する場合、支持部6と収容部2とは第3移動方向D3に対向する。支持部6が第1位置P1に位置する状態で、第1移動部4は、複数の磁石MGを第3移動方向D3の側に磁石MGを移動させる。
【0054】
そして、第1移動部4のアーム部41は、磁石MGを第3移動方向D3の側に押す。アーム部41に第3移動方向D3の側に押された磁石MGは、収容部2の第2端部2Bの側へ移動する。更に、第1移動部4は、磁石MGが支持部6に接触するまで磁石MGを第3移動方向D3の側に移動させる。つまり、収容部2の第2端部2Bよりも第3移動方向D3側の支持部6の凹部61まで、第1移動部4は磁石MGを移動させる。そして、支持部6の凹部61まで移動した磁石MGは、凹部61に支持される。
【0055】
次に、第2移動部7は、支持部6を第5移動方向D5に移動させる。具体的には、図9に示すように、移動部材72が第2停止部74に接触するまで、第2移動部7は移動部材72を第5移動方向D5に移動させる。つまり、第2移動部7は、支持部6を第2位置P2に移動させる。これにより、支持部6の凹部61に支持された磁石MGは、第5移動方向D5に搬送される。
【0056】
第2位置P2に支持部6が位置する場合、支持部6と受取部8とが対向する。第3移動部85は、図8図9とに示すように、支持部6の凹部61に支持された所定数の磁石MGを吸引する。よって、所定数の磁石MGは、支持部6の凹部61から受取部8に受け取られる。
【0057】
次に、図8図13を参照して、マグネット供給装置1について更に詳しく説明する。図10は、マグネット供給装置1の案内部25を示す図である。図11は、マグネット供給装置1の筒部26を示す図である。図12は、マグネット供給装置1の支持部6を示す図である。図13は、マグネット供給装置1の受取部8を示す図である。図8図9とに示すように、マグネット供給装置1は、筒部26を更に有する。また、図8図9とに示すように収容部2は、案内部25を有する。
【0058】
図10図11に示すように、磁石MGは、案内部25の内部、及び、筒部26の内部に位置する。図10に示すように、磁石MGは、矩形状である。磁石MGは、第1主面MG5と、第2主面MG6と、第1側面MG1と、第2側面MG2と、第3側面MG3と、第4側面MG4とを有する。本実施形態では、第1主面MG5は、第4移動方向D4の側の面である。第2主面MG6は、第3移動方向D3の側の面である。第1側面MG1は、第6移動方向D6の側の面である。第2側面MG2は、第2移動方向D2の側の面である。第3側面MG3は、第1移動方向D1の側の面である。第4側面MG4は、第5移動方向D5の側の面である。
【0059】
案内部25は、収容部2の磁石MGを筒部26に案内する。案内部25は、Y軸方向に伸びる。案内部25は、収容部2の第2端部2Bに接続される。図10に示すように、案内部25は溝257を有する。磁石MGは、収容部2の溝23から案内部25の溝257を通って筒部26へ移動する。
【0060】
案内部25の溝257は、第1案内壁251と、第2案内壁252と、第3案内壁253と、第4案内壁254とを有する。第1案内壁251は、磁石MGの第1側面MG1と対向する。本実施形態では、第1案内壁251は、磁石MGの第1側面MG1と接触し、磁石MGを支持する。第2案内壁252は、磁石MGの第2側面MG2と対向する。なお、第2案内壁252は、磁石MGの第2側面MG2と接触し、磁石MGを支持してもよい。第3案内壁253は、磁石MGの第3側面MG3と対向する。なお、第3案内壁253は、磁石MGの第3側面MG3と接触し、磁石MGを支持してもよい。第4案内壁254は、磁石MGの第4側面MG4と対向する。なお、第4案内壁254は、磁石MGの第4側面MG4と接触し、磁石MGを支持してもよい。また、第4案内壁254は、第5移動方向D5に開口する孔を有する。第4案内壁254の孔は、第1移動部4のアーム部41が通過する。第4案内壁254が第5移動方向D5に開口する孔を有することで、アーム部41の先端が筒部26まで到達する。よって、磁石MGを支持部6まで移動させることが容易となる。
【0061】
筒部26は、収容部2の磁石MGを支持部6に案内する。筒部26は、Y軸方向に伸びる。支持部6が第1位置P1に位置する場合、収容部2の溝23、案内部25の溝257、及び、筒部26が繋がる。よって、磁石MGは、収容部2と案内部25と筒部26とを通過して支持部6へ移動する。
【0062】
筒部26は、支持部6と収容部2の第2端部2Bとの間に配置される。したがって、磁石MGは筒部26を通過して、支持部6に到達する。つまり、筒部26によって、第3移動方向D3と異なる方向への磁石MGの移動を制限できる。よって、支持部6へ磁石MGを精度よく移動させることが可能となる。更に、筒部26は第5移動方向D5にも壁があるため、支持部6が第5移動方向D5へ移動しても、筒部26に収容された磁石MGの第5移動方向D5の移動が制限される。この結果、支持部6に支持された所定数の磁石MGと筒部26に収容された磁石MGとが引き合っていたとしても、支持部6は所定数の磁石MGのみを第5移動方向D5に移動できる。
【0063】
筒部26は、収容部2の第2端部2Bの側に位置する。具体的には、筒部26は、支持部6と案内部25との間に位置する。つまり、筒部26の第3移動方向D3の側には、支持部6が位置する。筒部26の第4移動方向D4の側には、案内部25と収容部2とが位置する。
【0064】
図11に示すように、筒部26は、第1壁261と、第2壁262と、第3壁263と、第4壁264とを有する。第1壁261は、磁石MGの第1側面MG1と対向する。本実施形態では、第1壁261は、磁石MGの第1側面MG1と接触し、磁石MGを支持する。第2壁262は、磁石MGの第2側面MG2と対向する。なお、第2壁262は、磁石MGの第2側面MG2と接触し、磁石MGを支持してもよい。第3壁263は、磁石MGの第3側面MG3と対向する。なお、第3壁263は、磁石MGの第3側面MG3と接触し、磁石MGを支持してもよい。第4壁264は、磁石MGの第4側面MG4と対向する。なお、第4壁264は、磁石MGの第4側面MG4と接触し、磁石MGを支持してもよい。第1壁261~第4壁264と、第1移動部4とによって、磁石MGは第3移動方向D3と異なる方向への移動が抑制される。
【0065】
次に、図8図12を参照して、支持部6の凹部61を更に詳しく説明する。凹部61は、第1支持面616と、第2支持面611と、第3支持面612と、第4支持面613とを有する。第1支持面616は、第3移動方向D3に交差し、磁石MGを支持する。第1支持面616は、「第1面」の一例に相当する。具体的には、第1支持面616は、磁石MGの第2主面MG6と対向する。更に具体的には、第1支持面616は、磁石MGの第2主面MG6を支持する。つまり、第1支持面616は、磁石MGの第2主面MG6と接触する。第1支持面616と磁石MGの第2主面MG6とが接触することで、磁石MGの第3移動方向D3への移動が停止する。
【0066】
第2支持面611は、第5移動方向D5に交差し、磁石MGに対して、第5移動方向D5とは逆方向の第6移動方向D6に位置する。第2支持面611は、「第2面」の一例に相当する。第2支持面611は、支持部6の第5移動方向D5への移動に応じて、磁石MGを支持する。具体的には、第2支持面611は、磁石MGの第1側面MG1と対向する。よって、支持部6の第5移動方向D5への移動に応じて第2支持面611は、磁石MGの第1側面MG1を支持する。
【0067】
第1位置P1において、収容部2から第3移動方向D3に移動する磁石MGを第1支持面616で支持できる。このため、第1支持面616に磁石MGが支持されることで、磁石MGが第3移動方向D3へ移動しない。更に、支持部6が第2位置P2に移動する際に第2支持面611で磁石MGを支持することで第5移動方向D5へ磁石MGを移動させる。この結果、磁石MGを第2位置P2まで容易に移動させることが可能となる。
【0068】
第3支持面612は、磁石MGの第2側面MG2と対向する。第4支持面613は、磁石MGの第3側面MG3と対向する。図12に示すように、凹部61は、第4移動方向D4の側が開放される。また、凹部61は、第5移動方向D5の側が開放される。
【0069】
また、図12に示すように、支持部6は、開閉部65を更に有する。開閉部65は、凹部61の第5移動方向D5の側を開閉する。第5移動方向D5へ磁石MGが移動する際に、筒部26に位置する磁石MGと凹部61の磁石MGとが反発して、支持部6の凹部61から磁石MGが脱落することを抑制できる。
【0070】
開閉部65は、開閉面651と、傾斜部652とを有する。開閉面651は、第1位置P1において、磁石MGを介して、第5移動方向D5に第2支持面611と対向する。第5移動方向D5へ磁石MGが移動する際に、筒部26に位置する磁石MGと凹部61の磁石MGとが反発して、磁石MGが第5移動方向D5側へ移動しても開閉面651に接触する。この結果、支持部6の凹部61から磁石MGが脱落することを更に抑制できる。
【0071】
傾斜部652は、第5移動方向D5に対して傾斜する。傾斜部652は、第5移動方向D5の側に向かうほど、受取部8から離隔する。
【0072】
次に、図8図13を参照して、マグネット供給装置1の受取部8を詳しく説明する。受取部8は、第5支持面81と、突出部82と、第3移動部85とを有する。
【0073】
第5支持面81は、第4移動方向D4の側の磁石MGの面を支持する。第5支持面81は、「第3面」の一例に相当する。具体的には、第5支持面81は、磁石MGの第1主面MG5を支持する。
【0074】
また、第5支持面81は、Z軸方向に沿って伸びる。具体的には、第5支持面81は、第5移動方向D5に沿って伸びる。また、第5支持面81は、支持部6が第5移動方向D5に移動する場合、磁石MGを介して、凹部61の第1支持面616と対向する。つまり、支持部6が第5移動方向D5に移動する場合、磁石MGは第1支持面616と第5支持面81との間に位置する。よって、支持部6が第5移動方向D5に移動する間、磁石MGが凹部61から脱落することを抑制できる。
【0075】
また、第5支持面81は、孔85Aを有する。孔85Aは、第3移動部85が磁石MGを吸引するための孔である。
【0076】
図13に示すように、第3移動部85は、所定数の磁石MGを移動させる。具体的には、図12に示す支持部6の凹部61に支持された所定数の磁石MGを第3移動部85は受取部8に移動させる。
【0077】
磁石MGを移動させる場合、第3移動部85は空気を吸引する。具体的には、受取部8に開けられた孔85Aから空気を吸引する。よって、第2位置P2に支持部6が位置するときに、第3移動部85は、所定数の磁石MGを吸引して、第4移動方向D4へ移動させる。この結果、支持部6の凹部61に支持された所定数の磁石MGを受取部8の側に移動させることが可能となる。
【0078】
突出部82は、第3移動方向D3に突出する。突出部82の第3移動方向D3の端部は、第1支持面616よりも第3移動方向D3に突出する。よって、支持部6が第2位置P2へ移動した場合、突出部82は支持部6の第5移動方向D5の端部と接触する。
【0079】
また、突出部82は、第5移動方向D5に交差する第6支持面821を有する。第6支持面821は、「第5面」の一例に相当する。第6支持面821は、第2位置P2において、磁石MGを介して、第2支持面611と対向する。また、図9に示すように、第2位置P2において、第2支持面611と第6支持面821とは、磁石MGに接触する。
【0080】
第2位置P2に支持部6が移動した際に、第2支持面611と第6支持面821とで磁石MGを支持できる。したがって、第2支持面611と第6支持面821とで磁石MGを第5支持面81の孔85Aに位置決めできる。この結果、第3移動部85が磁石MGを移動させやすい位置で磁石MGを支持できる。
【0081】
また、図9に示すように、支持部6が第2位置P2に位置した場合、第3移動部85は、第1支持面616に支持された磁石MGを第5支持面81へ移動させる。したがって、磁石MGを支持部6から受取部8に移動させることが可能となる。この結果、磁石MGを支持部6から受取部8へスムーズに移動させることが可能となる。
【0082】
次に、図12図14図17を参照して、マグネット供給装置1の開閉部65を詳しく説明する。図14は、マグネット供給装置1の開閉部65を示す図である。図15は、第5移動方向D5へ移動する際のマグネット供給装置1の開閉部65を示す図である。図16は、マグネット供給装置1の開閉部65の傾斜部652と受取部8の突出部82とが接触した状態を示す図である。図17は、マグネット供給装置1の開閉部65が第3移動方向D3に移動した状態を示す図である。図17では、マグネット供給装置1の受取部8に磁石MGが位置する。
【0083】
図12図14図17に示すように、支持部6は、開閉移動部655と、第3停止部66と第4停止部67とを更に有する。
【0084】
第3停止部66は、開閉部65の第3移動方向D3への移動を停止させる。具体的には、第3停止部66は、第3停止部66を超えて、第3移動方向D3に、開閉部65が移動することを制限する。
【0085】
第4停止部67は、開閉部65の第4移動方向D4への移動を停止させる。具体的には、第4停止部67は、第4停止部67を超えて、第4移動方向D4に、開閉部65が移動することを制限する。第4停止部67は、一対配置される。
【0086】
開閉移動部655は、開閉部65を第4移動方向D4、または、第3移動方向D3に移動させる。開閉移動部655は、圧縮バネである。圧縮バネは、開閉部65を第4移動方向D4へ押す。
【0087】
支持部6が第1位置P1に位置する場合、図14に示すように、開閉移動部655は開閉部65を第4移動方向D4に移動させる。つまり、開閉面651が第2支持面611と対向する状態となる。具体的には、開閉面651は、磁石MGを介して、第2支持面611と対向する状態となる。よって、凹部61に位置する磁石MGは、開閉面651と第2支持面611との間に位置する。
【0088】
そして、図15に示すように、支持部6が第1位置P1から第2位置P2に向かって第5移動方向D5に移動する。第5移動方向D5に支持部6が移動することで磁石MGは、第2支持面611に支持される。図15に示すように、第5移動方向D5へ移動中の磁石MGの第2主面MG6は、第1支持面616と対向する。磁石MGの第1側面MG1は、第2支持面611と対向する。磁石MGの第4側面MG4は、開閉面651と対向する。磁石MGの第1主面MG5は、筒部26の第5移動方向D5に沿う面と対向する。これにより、磁石MGと磁石MGとが反発して、凹部61に位置する磁石MGが移動しても、磁石MGが凹部61から脱落することを抑制できる。
【0089】
更に、図16に示すように、支持部6が第5移動方向D5の移動に応じて、開閉部65の傾斜部652は、受取部8の突出部82と接触する。これにより、傾斜部652が第3移動方向D3へ押される。傾斜部652が第3移動方向D3へ押されることで、開閉移動部655は開閉部65を第3移動方向D3へ移動させることが可能となる。したがって、開閉面651が第3移動方向D3へ移動する。この結果、開閉面651と第2支持面611とが対向する状態から、開閉面651と第2支持面611とが対向しない状態に変更される。
【0090】
また、図16に示す磁石MGの第2主面MG6は、第1支持面616と対向する。磁石MGの第1側面MG1は、第2支持面611と対向する。磁石MGの第4側面MG4は、第6支持面821と対向する。磁石MGの第1主面MG5は、受取部8の第5支持面81と対向する。
【0091】
次に、図17に示すように、支持部6が更に第5移動方向D5へ移動する。支持部6は、第2位置P2に到達する。支持部6が第2位置P2に位置する場合、図17に示すように、開閉移動部655は開閉部65を第3移動方向D3に移動させる。つまり、第6支持面821と第2支持面611とが対向する状態となる。具体的には、第6支持面821と第2支持面611とは、磁石MGを介して対向する状態となる。したがって、筒部26に位置する磁石MGと所定数の磁石MGとが反発して、支持部6から所定数の磁石MGが脱落することを抑制しつつ、第2位置P2では磁石MGを受取部8に受け渡すことが容易となる。
【0092】
また、図17に示す磁石MGの第2主面MG6は、第1支持面616と対向する。磁石MGの第1主面MG5は、受取部8の第5支持面81と対向する。磁石MGの第1側面MG1は、第2支持面611と接触する。磁石MGの第4側面MG4は、第6支持面821と接触する。
【0093】
また、第2位置P2に支持部6が位置するときに、第3移動部85は、所定数の磁石MGを吸引して、第4移動方向D4へ移動させる。この結果、支持部6の凹部61に支持された所定数の磁石MGを受取部8の側に移動させることが可能となる。
【0094】
次に、図9図18とを参照して、マグネット供給装置1の受取部8を更に詳しく説明する。図18は、マグネット供給装置1の受取部8が第5移動方向D5に移動した状態を示す図である。図9図18とに示すように、マグネット供給装置1は、第4移動部9を更に有する。
【0095】
第4移動部9は、第5移動方向D5に受取部8を移動させる。第4移動部9は、第5移動方向D5に沿って第3位置P3と第4位置P4とに受取部8を移動させる。第3位置P3は、第2位置P2と同様の位置である。つまり、図9に示すように、第3位置P3は、受取部8と支持部6とが第3移動方向D3に隣り合う位置である。第4位置P4は、受取部8がマグネット供給対象(図示せず)にマグネットを渡すことが可能となる位置である。
【0096】
第4移動部9は、ガイド部91と、移動部材92と、第1停止部93と、第2停止部94と、駆動部(図示せず)とを有する。
【0097】
ガイド部91は、移動部材92を案内する。本実施形態のガイド部91は、Z軸方向に伸びる。よって、ガイド部91は、Z軸方向に移動する移動部材92を案内する。
【0098】
移動部材92は、駆動部(図示せず)によって、第5移動方向D5と第6移動方向D6とに移動する。移動部材92は、受取部8と固定される。よって、移動部材92が第5移動方向D5に移動する場合、受取部8は第5移動方向D5に移動する。また、移動部材92が第6移動方向D6に移動する場合、受取部8は第6移動方向D6に移動する。
【0099】
第1停止部93は、移動部材92と接触し、移動部材92の第6移動方向D6への移動を停止させる。具体的には、第1停止部93は、第1停止部93を超えて、第6移動方向D6に、移動部材92が移動することを制限する。なお、第1停止部93と移動部材92とが接触して、移動部材92の第6移動方向D6への移動が停止する場合、受取部8は第3位置P3に位置する。
【0100】
第2停止部94は、移動部材92と接触し、移動部材92の第5移動方向D5への移動を停止させる。具体的には、第2停止部94は、第2停止部94を超えて、第5移動方向D5に、移動部材92が移動することを制限する。なお、第2停止部94と移動部材92とが接触して、移動部材92の第5移動方向D5への移動が停止する場合、受取部8は第4位置P4に位置する。
【0101】
第4移動部9の駆動部(図示せず)は、移動部材92を移動させる。例えば、図9に示すように、第4移動部9の駆動部(図示せず)は、移動部材92を第6移動方向D6に移動させる。また、図18に示すように、第4移動部9の駆動部(図示せず)は、移動部材92を第5移動方向D5に移動させる。駆動部は、例えば、エアシリンダである。
【0102】
第4移動部9が第3位置P3と第4位置P4とに受取部8を移動させことで、支持部6から受け取った磁石MGをマグネット供給対象へ搬送できる。
【0103】
以上、図面を参照しながら本開示の実施形態を説明した。但し、本開示は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる。また、上記の実施形態で示す各構成要素の速度、材質、形状、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本開示の構成から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0104】
また、本技術は以下のような構成をとることが可能である。
【0105】
(1)複数の磁石を収容する収容部と、
前記収容部の第1端部から前記収容部の第2端部に向かう第1方向に前記磁石を移動させる第1移動部と、
前記収容部の前記第2端部の側に配置され、前記第1方向に移動した前記複数の磁石のうちの所定数の磁石を支持する支持部と、
前記第1方向に交差する第2方向に前記支持部を移動させる第2移動部と、
前記所定数の磁石を前記支持部から受け取る受取部と
を有する、マグネット供給装置。
【0106】
(2)前記第2移動部は、前記第2方向に沿って第1位置と第2位置とに前記支持部を移動させ、
前記第1位置は、前記収容部と前記支持部とが前記第1方向に隣り合う位置であり、
前記第2位置は、前記支持部と前記受取部とが前記第1方向に隣り合う位置である、(1)に記載のマグネット供給装置。
【0107】
(3)前記支持部と前記第2端部との間に配置される筒状の筒部を更に有する、(1)または(2)に記載のマグネット供給装置。
【0108】
(4)前記支持部は、前記第1方向に凹む凹部を有し、
前記凹部は、
前記第1方向に交差し、前記磁石を支持する第1面と、
前記第2方向に交差し、前記磁石に対して前記第2方向とは逆方向に位置する第2面と
を有し、
前記第2面は、前記支持部の前記第2方向への移動に応じて、前記磁石を支持する、(1)から(3)のいずれか1つに記載のマグネット供給装置。
【0109】
(5)前記凹部は、前記第2方向の側が開放され、
前記支持部は、前記凹部の前記第2方向の側を開閉する開閉部を更に有する、(4)に記載のマグネット供給装置。
【0110】
(6)前記支持部は、前記開閉部を前記第1方向とは逆の第3方向、または、前記第1方向に移動させる開閉移動部を更に有し、
前記支持部が前記第1位置に位置する場合、前記開閉移動部は前記開閉部を前記第3方向に移動させ、
前記支持部が前記第2位置に位置する場合、前記開閉移動部は前記開閉部を前記第1方向に移動させる、(5)に記載のマグネット供給装置。
【0111】
(7)前記受取部は、
前記第3方向の側の前記磁石の面を支持する第3面と、
前記第1方向に突出する突出部と
前記所定数の磁石を移動させる第3移動部と
を有し、
前記第3移動部は、前記第1面に支持された前記磁石を前記第3面に移動させる、(6)に記載のマグネット供給装置。
【0112】
(8)前記開閉部は、
前記第1位置において、前記第2方向に前記第2面と対向する第4面と、
前記第2方向に対して傾斜する傾斜部と
を更に有し、
前記傾斜部は、前記支持部の前記第2方向への移動に応じて前記突出部と接触する、(7)に記載のマグネット供給装置。
【0113】
(9)前記突出部は、前記第2方向に交差する第5面を有し、
前記第2面と前記第5面とは、前記第2位置において、前記磁石に接触する、(8)に記載のマグネット供給装置。
【0114】
(10)前記第3移動部は、前記磁石を吸引して前記第3方向へ移動させる、(9)に記載のマグネット供給装置。
【産業上の利用可能性】
【0115】
本開示は、マグネット供給装置を提供するものであり、産業上の利用可能性を有する。
【符号の説明】
【0116】
1 :マグネット供給装置
2 :収容部
2A :第1端部
2B :第2端部
4 :第1移動部
6 :支持部
7 :第2移動部
8 :受取部
26 :筒部
61 :凹部
65 :開閉部
82 :突出部
85 :第3移動部
652 :傾斜部
655 :開閉移動部
752 :傾斜部
D3 :第3移動方向(第1方向)
D4 :第4移動方向(第3方向)
D5 :第5移動方向(第2方向)
MG :磁石
P1 :第1位置
P2 :第2位置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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