(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024059263
(43)【公開日】2024-05-01
(54)【発明の名称】光源ユニット及び照明器具
(51)【国際特許分類】
F21S 8/04 20060101AFI20240423BHJP
F21S 2/00 20160101ALI20240423BHJP
F21V 31/00 20060101ALI20240423BHJP
F21V 17/00 20060101ALI20240423BHJP
F21V 15/015 20060101ALI20240423BHJP
F21V 17/12 20060101ALI20240423BHJP
F21V 17/16 20060101ALI20240423BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20240423BHJP
【FI】
F21S8/04 110
F21S2/00 230
F21V31/00 100
F21V17/00 151
F21V15/015
F21V17/12 100
F21V17/16 100
F21S8/04 130
F21Y115:10 500
F21Y115:10 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022166841
(22)【出願日】2022-10-18
(71)【出願人】
【識別番号】505455945
【氏名又は名称】コイズミ照明株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】片山 照夫
【テーマコード(参考)】
3K011
3K014
【Fターム(参考)】
3K011AA01
3K014AA01
(57)【要約】
【課題】水密構造を有する光源ユニット及び照明器具を提供する。
【解決手段】光源ユニットU2は、光を出射する発光モジュール20と、発光モジュール20を収容する収容部30とを備える。収容部30は、筒状の本体部30Aと、本体部30Aの両端のそれぞれを覆う一対の蓋部材40a、40bとを含む。一対の蓋部材40a、40bのそれぞれは、本体部30Aを向く面の周縁部44に形成された階段状の階段部45を有する。階段部45は、第1階段部46と、第2階段部47と、封止部100とを含む。第1階段部46は、本体部30Aの内周面35と本体部30Aの端面36とに接する。第2階段部47は、本体部30Aを向く面において第1階段部46よりも外側に設けられ、本体部30Aの端面36から隙間を開けて位置する。封止部100は、本体部30Aの端面36と第2階段部47との隙間を封止する。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を出射する光源部と、
前記光源部を収容する収容部と
を備え、
前記収容部は、
筒状の本体部と、
前記本体部の両端のそれぞれを覆う一対の蓋部材と
を含み、
前記一対の蓋部材のそれぞれは、
前記本体部を向く面の周縁部に形成された階段状の階段部を有し、
前記階段部は、
前記本体部の内周面と前記本体部の端面とに接する第1階段部と、
前記本体部を向く面において前記第1階段部よりも外側に設けられ、前記本体部の前記端面から隙間を開けて位置する第2階段部と、
前記本体部の前記端面と前記第2階段部との隙間を封止する封止部と
を含む、光源ユニット。
【請求項2】
前記第1階段部は、前記本体部の前記内周面と前記本体部の前記端面とに溶着されている、請求項1に記載の光源ユニット。
【請求項3】
前記光源部に電力を供給する電源部を備え、
前記収容部は、前記光源部及び前記電源部を収容する、請求項1又は請求項2に記載の光源ユニット。
【請求項4】
前記一対の蓋部材のそれぞれ及び前記本体部は、光を透過する部材で構成されている、請求項1又は請求項2に記載の光源ユニット。
【請求項5】
請求項1又は請求項2に記載の光源ユニットと、
前記光源ユニットを着脱可能なベースユニットと
を備える、照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光源ユニット及び照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、天井に取り付けられて室内を照明する照明器具が開示されている。特許文献1に記載の照明器具は、光源モジュールと、器具本体とを備える。器具本体は、光源モジュールを下方に向けた状態で室内の天井面に取り付けられる。器具本体は、光源モジュールの支持に用いられるとともに、天井などの取付対象への照明器具の取り付けに用いられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の光源モジュールは、カバーと、側板と、支持体と、光源と、基板とを含む。カバーと側板と支持体とにより、箱状体が構成される。光源と基板とは、箱状体内に収容される。箱状体は、水密構造ではなく、カバーと側板との間、及びカバーと支持体との間に隙間が存在する。そのため、風雨に晒されると箱状体の内部に水分が浸入してしまう。また、光源が消灯して箱状体内の空気圧が変化すると、箱状体の隙間から内部に水分及び高湿度の空気が浸入してしまう。
【0005】
本発明は、水密構造を有する光源ユニット及び照明器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に開示する光源ユニットは、光を出射する光源部と、前記光源部を収容する収容部とを備える。前記収容部は、筒状の本体部と、前記本体部の両端のそれぞれを覆う一対の蓋部材とを含む。前記一対の蓋部材のそれぞれは、前記本体部を向く面の周縁部に形成された階段状の階段部を有する。前記階段部は、第1階段部と、第2階段部と、封止部とを含む。前記第1階段部は、前記本体部の内周面と前記本体部の端面とに接する。前記第2階段部は、前記本体部を向く面において前記第1階段部よりも外側に設けられ、前記本体部の前記端面から隙間を開けて位置する。前記封止部は、前記本体部の前記端面と前記第2階段部との隙間を封止する。
【0007】
本願に開示する光源ユニットにおいて、前記第1階段部は、前記本体部の前記内周面と前記本体部の前記端面とに溶着されていることが好ましい。
【0008】
本願に開示する光源ユニットは、前記光源部に電力を供給する電源部を備えることが好ましい。前記収容部は、前記光源部及び前記電源部を収容することが好ましい。
【0009】
本願に開示する光源ユニットにおいて、前記一対の蓋部材のそれぞれ及び前記本体部は、光を透過する部材で構成されていることが好ましい。
【0010】
本願に開示する照明器具は、前記光源ユニットと、前記光源ユニットを着脱可能なベースユニットとを備える。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、水密構造を有する光源ユニット及び照明器具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】実施形態に係る照明器具を示す斜視図である。
【
図2】実施形態に係る照明器具を示す分解斜視図である。
【
図5】
図4のV-V線に沿って切断した蓋部材と本体部の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
【0014】
<実施形態1>
図1及び
図2を参照して、実施形態1に係る照明器具1について説明する。
図1は、実施形態1に係る照明器具1を示す斜視図である。
図2は、実施形態1に係る照明器具1を示す分解斜視図である。
【0015】
照明器具1は、第1方向Pに長い略直方体である。ここで、第1方向Pに対して互いに垂直な2方向を、第2方向Q及び第3方向Rとする。照明器具1は、ベースユニットU1と、光源ユニットU2とを備える。ベースユニットU1と光源ユニットU2とは、第3方向Rに並んでいる。
【0016】
ベースユニットU1は、ベース部材11と、閉塞部材12とを含む。
【0017】
ベース部材11は光源ユニットU2の放熱性を考慮し、例えば、金属製である。ベース部材11は、第1方向Pに沿って延びる。ベース部材11は、第1ベース部11aと、第2ベース部11bと、第3ベース部11cとを有する。第1ベース部11a、第2ベース部11b、及び第3ベース部11cは、それぞれ、例えば、略平板形状である。第1ベース部11aと第2ベース部11bとは、第2方向Qに沿って互いに間隔を空けつつ対向している。第1ベース部11aと第2ベース部11bとの間には、第3ベース部11cが介在している。
【0018】
ベース部材11は、光源ユニットU2を取付体(不図示)に設置するための部材である。ベース部材11は、例えば、断面視略U字形状である。取付体は、建造物の部屋の天井のような照明器具1を支持可能な部材である。ベース部材11は、取付体に取り付けられる。本実施形態では、ベース部材11のうちの第3ベース部11cが、取付体に取り付けられる。
【0019】
図2に示すように、ベース部材11は、第3ベース部11cを第3方向Rに貫通する取付孔HA及び取付孔HBを更に有する。例えば、取付孔HA及び取付孔HBには、それぞれ、取付体から突出するボルトが通される。取付孔HA及び取付孔HBを通ったボルトを、ベース部材11の内部C側からナットで締めることで、ベース部材11は、取付体に取り付けられる。
【0020】
取付孔HA及び取付孔HBは、第1方向Pに沿った長さが第2方向Qに沿った長さより長い。したがって、取付孔HA及び取付孔HBにボルトが通された状態においても、ベース部材11を第1方向Pに沿って移動させることができる。その結果、例えばベース部材11を第1方向Pに沿って連続して配置する場合、容易に各々のベース部材11の位置を調節できる。
【0021】
図2に示すように、閉塞部材12は、ベース部材11の第1方向Pの端部に配置されて、端部を閉塞する。本実施形態では、閉塞部材12は、ベース部材11に着脱可能である。閉塞部材12は、一対設けられる。一対の閉塞部材12は、それぞれ、終端部材12Aと、挿入部材12Bとを有する。
【0022】
終端部材12Aは、例えば、略平板形状である。挿入部材12Bは、第1挿入部材12aと、第2挿入部材12bと、第3挿入部材12cとを有する。第1挿入部材12a、第2挿入部材12b、及び第3挿入部材12cは、それぞれ、例えば、略平板形状である。第1挿入部材12aと第2挿入部材12bとは、第2方向Qに沿って互いに間隔を空けつつ対向している。第1挿入部材12aと第2挿入部材12bとの間には、第3挿入部材12cが介在している。
【0023】
一対の閉塞部材12のうちの一方は、ベース部材11のうちの第1方向Pの一側P1の端部に配置され、ベース部材11の一側の端部を閉塞する。一対の閉塞部材12のうちの他方は、ベース部材11のうちの第1方向Pの他側P2の端部に配置され、ベース部材11の他側の端部を閉塞する。具体的には、一対の挿入部材12Bは、ベース部材11の内部Cに配置される。例えば、一方の閉塞部材12における挿入部材12Bは、ベース部材11の一側P1の端部から内部Cに挿入される。他方の閉塞部材12における挿入部材12Bは、ベース部材11の他側P2の端部から内部Cに挿入される。一方の閉塞部材12における終端部材12Aは、ベース部材11の一側P1の終端を構成する。他方の閉塞部材12における終端部材12Aは、ベース部材11の他側P2の終端を構成する。なお、ベース部材11と一対の閉塞部材12とは、別部材であってもよく、一体部材であってもよい。
【0024】
図1及び
図2に示すように、光源ユニットU2は、第1方向Pに沿って延びる。光源ユニットU2は、収容部30と、電源モジュール13と、発光モジュール20と、保持部材50と、連結部材60と、止水部70とを含む。なお、本実施形態では、光源ユニットU2は第1方向Pに長い略直方体形状であるが、この形状に限定されない。電源モジュール13は、電源部の一例である。発光モジュール20は、光源部の一例である。
【0025】
光源ユニットU2は、ベース部材11に着脱可能である。即ち、光源ユニットU2は、ベース部材11とは別体であり、ベース部材11に対して着脱可能とするための構成を有する。本実施形態では、光源ユニットU2は、連結部材60によってベース部材11に対して着脱可能に構成される。なお、本実施形態では、光源ユニットU2において3つの連結部材60が設けられているが、設けられる連結部材60の数は、2つ以下でもよいし、4つ以上でもよい。
【0026】
図2に示すように、発光モジュール20は、光を出射する。発光モジュール20は、例えば、LED(Light Emitting Diode)モジュールである。発光モジュール20は、第1方向Pに沿って延びる。具体的には、発光モジュール20は、実装部材21と、単数又は複数の光源22とを含む。実装部材21は、例えば、基板であり、単数又は複数の光源22が実装される。本実施形態では、複数の光源22は、第1方向Pに沿って1列に並ぶ。なお、複数の光源22は、第1方向Pに沿って複数列平行に並んでもよい。
【0027】
複数の光源22は、それぞれ、発光する。複数の光源22のそれぞれは、例えば、LEDのような発光素子である。具体的には、複数の光源22のそれぞれは、例えば、SMD(Surface Mount Device)素子、又はCOB(Chip On Board)素子である。光源22は、例えば、略直方体形状であり、周囲6面のうちの1つの面から光を出射する。本実施形態では、光源22の周囲6面のうち、光を出射する面は発光面である。発光面は、実装部材21に対向する面の裏側の面である。
【0028】
電源モジュール13は、光源ユニットU2に電力を供給する。電源モジュール13は、例えば、電源基板13Aと、絶縁部材13Bと、2つの取付部材13Cとを含む。電源基板13Aは、図示しないケーブルを介して外部の交流電源に接続されている。電源基板13Aは、交流電源に基づいて発光モジュール20に電力を供給する。例えば、電源基板13Aは、コンバータ、コンデンサ及び抵抗等の電源素子を含む。電源素子は、交流電源から供給された交流電圧を直流電圧へと変換し、発光モジュール20に一定の電流を供給する。絶縁部材13Bは、絶縁性を有し、電源基板13Aを覆う。その結果、例えば、電源基板13Aと発光モジュール20及び保持部材50等との絶縁が確保される。2つの取付部材13Cは、絶縁部材13Bを保持部材50に取り付ける。2つの取付部材13Cは、それぞれ、例えばネジ等によって保持部材50に取り付けられる。
【0029】
保持部材50は、実装部材21と電源モジュール13とを保持する。保持部材50は、第1方向Pに長い略長尺形状である。保持部材50は、例えば、金属製である。例えば、保持部材50における第3方向Rの一側R1の面には、電源モジュール13が取り付けられる。保持部材50における第3方向Rの他側R2の面には、発光モジュール20が取り付けられる。
【0030】
なお、電源モジュール13は、第1方向Pにおいて、保持部材50の中央より一側P1側に位置してもよいし、保持部材50の中央より他側P2側に位置してもよい。
【0031】
収容部30は、発光モジュール20と、電源モジュール13と、保持部材50とを収容する。収容部30は、筒状の本体部30Aと、一対の蓋部材40a、40bとを含む。
【0032】
本体部30Aは、光源収容部31と、電源収容部32とを含む。光源収容部31は、内部Dが空洞であり、内部D(
図1参照)に発光モジュール20を収容する。電源収容部32は、内部Dが空洞であり、内部Dに電源モジュール13を収容する。例えば、保持部材50は、光源収容部31と電源収容部32との間に配置される。言い換えると、保持部材50は、光源収容部31と電源収容部32とを区画する。
【0033】
光源収容部31は、発光モジュール20を覆うカバー部材である。光源収容部31は、例えば、断面視略U字形状を構成する。なお、光源収容部31は、断面視略U字形状に限定されず、断面視略三角形状及び断面視略半円形状等であってもよい。
【0034】
電源収容部32は、光源収容部31の第3方向Rの一側R1に配置される。光源収容部31及び電源収容部32は、単一の部材で構成された一体物である。例えば、光源収容部31及び電源収容部32は、光源22が出射した光を透過させて光源収容部31の外部に放出させる透過部材で構成される。透過部材は、例えば透明、半透明又は乳白色の樹脂である。なお、本体部30Aのうちの電源収容部32は、ベース部材11によって覆われる。本体部30Aのうちの光源収容部31は、外部に露出し、光源22が出射する光を外部に放出させる。
【0035】
一対の蓋部材40a、40bは、本体部30Aの両端をそれぞれ覆う。蓋部材40a及び蓋部材40bは、それぞれ、例えば略平板形状である。蓋部材40aは、本体部30Aの第1方向Pの一側P1の端部に配置され、一側P1の端部を閉塞する。蓋部材40bは、本体部30Aの第1方向Pの他側P2の端部に配置され、他側P2の端部を閉塞する。蓋部材40a及び蓋部材40bは、透過部材で構成される。透過部材は、例えば透明、半透明又は乳白色の樹脂である。照明器具1の配光ムラを抑制する観点から、本体部30Aと一対の蓋部材40a、40bとは、同じ素材の透過部材で構成されることが好ましい。一対の蓋部材40a、40bにおける第3方向Rの一側R1は、閉塞部材12によって覆われる。一対の蓋部材40a、40bの第3方向Rの他側R2は、外部に露出し、光源22が出射する光を外部に放出させる。
【0036】
連結部材60は、収容部30とベース部材11との間に配置され、収容部30とベース部材11とを連結する。連結部材60は、金属製であり、弾性を有する。収容部30の電源収容部32がベース部材11の内部Cに進入した状態で、連結部材60がベース部材11に固定される。具体的には、連結部材60が収容部30に取り付けられた状態の光源ユニットU2を第3方向Rの他側R2からベース部材11の内部Cに進入させると、連結部材60の弾性によって、連結部材60がベース部材11の内面に圧着する。その結果、ベース部材11に光源ユニットU2が装着される。
【0037】
次に、
図3~
図10を参照して一対の蓋部材40a、40bの詳細を説明する。蓋部材40aと蓋部材40bとは同じ構成であるため、以下では代表して蓋部材40aについて説明する。
【0038】
図3は、蓋部材40aと本体部30Aを示す分解斜視図である。
図4は、蓋部材40aと本体部30Aを示す外観斜視図である。
図5は、
図4のV-V線に沿って切断した蓋部材40aと本体部30Aの断面図である。
図6は、蓋部材40aと本体部30Aの断面拡大図である。
図7は蓋部材40aの背面図、
図8は平面図、
図9は底面図、
図10は側面図である。
【0039】
上述のように、蓋部材40aは、本体部30Aの第1方向Pの一側P1の端部(より具体的には、
図3等に示される端面36)を覆う部材である。蓋部材40aの外形は、本体部30Aの第1方向Pの一側P1の端部における開口形状に対応する。蓋部材40aの本体部30Aを向く面の周縁部44には、階段状の階段部45が形成されている。蓋部材40aの本体部30Aを向く面とは、
図7の背面図に示される面(以下、背面と称する)である。
【0040】
階段部45は、第1階段部46と、第2階段部47と、封止部100とを含む。第1階段部46及び第2階段部47は、蓋部材40aの背面から突出する形状であって、第1階段部46が相対的に高く、第2階段部47が相対的に低い。第1階段部46の外側に第2階段部47が配置されている。第1階段部46及び第2階段部47は、蓋部材40aの周縁部44に、途切れることなく形成されている。
【0041】
第1階段部46のうちの蓋部材40aの背面と垂直な面は、収容部30の内部Dに挿入されて、本体部30Aの内周面35に接する。第1階段部46のうちの蓋部材40aの背面と平行な面は、端面36に接する。また、第1階段部46は、接している内周面35と端面36とに溶着されている。例えば、本体部30A及び蓋部材40aがともに樹脂製である場合、樹脂溶剤又は接着剤によって第1階段部46と内周面35及び端面36とが溶着される。
【0042】
第2階段部47は、第1階段部46よりも外側に設けられ、本体部30Aの端面36から隙間を開けて位置する。本体部30Aの端面36と第2階段部47との隙間は、封止部100により封止されている。封止部100は、例えば、端面36と第2階段部47との隙間に充填された、耐水性を有するシリコーン系コーキング材である。以上の構成により、蓋部材40aの周縁部44は、本体部30Aの端部に、途切れることなく溶着及び封止されている。
【0043】
樹脂溶剤等を用いた溶着においては、溶着範囲に対して樹脂溶剤等が不足した場合、溶着できない部位(すなわち隙間)が生じる可能性がある。本実施形態では、溶着部位の外側に、コーキング材を用いた封止部100が形成されるため、溶着できない部位が生じたとしても封止部100により高い水密性を実現できる。なお、本実施形態では、本体部30Aと蓋部材40aとを溶着及びコーキング材によって接合することで高い水密性を実現したが、これに限定されず、溶着又はコーキング材の少なくとも一方によって接合することで水密性を確保してもよい。
【0044】
封止部100は、例えば透明、半透明又は乳白色であって、光を透過することが好ましい。封止部100が透光性を有することにより、照明器具1の点灯時でも消灯時でも封止部100が目立たないため、照明器具1の美観の低下を防ぐことができる。特に点灯時に、封止部100による線状の影が生じにくいため、照明器具1の美観の低下を防ぐことができる。さらに、複数の照明器具1を連結して施工し、点灯した際に、一直線状の光源を実現できる。なお、封止部100が遮光部材により構成された場合、複数の照明器具1の連結時に、所定間隔おきに封止部100による線状の黒い影が生じやすい。
【0045】
蓋部材40aの背面とは反対側の面(以下、正面と称する)における、第3方向Rの一側R1には、凹部41などの凹凸が形成されていてもよい。蓋部材40aにおける第3方向Rの一側R1は、ベース部材11の閉塞部材12に覆われて、外部に露出しない。したがって、蓋部材40aにおける第3方向Rの一側R1に、凹部41などの凹凸が形成されていたとしても、配光及び意匠に影響しない。
【0046】
光源収容部31及び電源収容部32は、単一の部材で一体物として構成される。また、蓋部材40a及び蓋部材40bは、溶着及びコーキング材により本体部30Aに接合される。これにより、収容部30を構成する各パーツの隙間を少なくでき、収容部30を水密構造にできる。したがって、照明器具1が風雨に晒された場合でも、本体部30Aの内部Dに水分が侵入しにくくなる。また、光源22が消灯して本体部30Aの内部Dの空気圧が変化した場合でも、本体部30Aの内部Dに水分及び高湿度の空気が浸入しにくくなる。その結果、本体部30Aの内部Dが結露する可能性を低減できる。以上のことより、照明器具1は、風雨に晒される屋外、及び湿度の高い環境等に設置可能となる。
【0047】
次に、
図2を参照して止水部70を説明する。止水部70は、本体部30Aへ侵入する水を封止する。例えば、止水部70は、固定部材71、72と、止水部材73とを含む。
【0048】
例えば、電源収容部32における第3方向Rの一側R1の面には、外部の交流電源に接続されたケーブルが通る図示しない貫通孔が配置される。電源収容部32における第3方向Rの一側R1の面とは、第3ベース部11cに向き合う面である。止水部材73は、電源収容部32の貫通孔に配置される。例えば、止水部材73は、ゴム製のパッキン、ガスケット等である。止水部材73は、貫通孔を有する。止水部材73の貫通孔は、外部の交流電源に接続されたケーブルが通る。
【0049】
固定部材71、72は、止水部材73を電源収容部32に固定する。具体的には、固定部材71は、止水部材73が配置された電源収容部32の貫通孔の第3方向Rの一側R1に配置される。固定部材72は、止水部材73が配置された電源収容部32の貫通孔の第3方向Rの他側R2に配置される。すなわち、固定部材71、止水部材73、電源収容部32、及び固定部材72の順に重なる。固定部材71及び固定部材72が止水部材73を押さえながら電源カバー部32cに固定されることで、止水部材73の貫通孔が閉じる。したがって、電源収容部32又は止水部材73の貫通孔を通して水分が本体部30Aの内部Dに水分が侵入しにくくなる。よって、収容部30の内部Dにケーブルを引き込む構成の場合に、止水部70により収容部30の水密性が確保される。
【0050】
本実施形態において、電源収容部32に2つの貫通孔が配置され、光源ユニットU2は2つの止水部70を有しているが、電源収容部32に配置される貫通孔は1つであってもよい。この場合、1つの光源ユニットU2は、1つの止水部70を有する。
【0051】
以上、本実施形態について、図面(
図1~
図10)を参照しながら説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。また、上記の実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって、種々の発明の形成が可能である。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の個数等は、図面作成の都合から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0052】
例えば、本実施形態では、発光モジュール20と電源モジュール13とが1つの収容部30に収容された構成であったが、これに限定されない。例えば、発光モジュール20が収容部30に収容され、電源モジュール13は収容部30とは別の収容部に収容された構成であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0053】
本発明は、光源ユニット及び照明器具を提供するものであり、産業上の利用可能性を有する。
【符号の説明】
【0054】
1 照明器具
13 電源モジュール(電源部)
20 発光モジュール(光源部)
30 収容部
30A 本体部
35 内周面
36 端面
40a、40b 蓋部材
44 周縁部
45 階段部
46 第1階段部
47 第2階段部
100 封止部
U1 ベースユニット
U2 光源ユニット