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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024059297
(43)【公開日】2024-05-01
(54)【発明の名称】運動支援システムおよびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G16H 20/00 20180101AFI20240423BHJP
【FI】
G16H20/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022166894
(22)【出願日】2022-10-18
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和4年10月12日に、長野県インバウンド推進協議会にて発表
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和4年5月1日に、相澤健康スポーツ医科学センター、及び相澤病院内にて実施
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和4年9月3日に、第63回日本人間ドック学会にて発表
(71)【出願人】
【識別番号】512139456
【氏名又は名称】社会医療法人財団慈泉会
(74)【代理人】
【識別番号】100142619
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100153316
【弁理士】
【氏名又は名称】河口 伸子
(74)【代理人】
【識別番号】100196140
【弁理士】
【氏名又は名称】岩垂 裕司
(72)【発明者】
【氏名】青木 啓成
(72)【発明者】
【氏名】田畑 悠介
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA15
(57)【要約】
【課題】ケガの発生の可能性や身体的な違和感の増大を抑制する運動メニューを提案できる運動支援システムを提供すること。
【解決手段】運動支援システム1は、入力部12、表示部13、制御部32、および記憶部33を備える。入力部12は、部位評価項目を入力する部位入力部121と、バランス評価項目を入力するバランス入力部122とを備える。記憶部は、各評価項目のそれぞれの少なくも一つに関連付けられた複数の運動メニューMを運動メニューデータベースDとして記憶する。制御部32は、入力された部位評価項目に基づいて運動メニューデータベースDから部位評価項目に関連付けられた運動メニューMを抽出するとともに、入力されたバランス評価項目に関連付けられた運動メニューMを抽出する抽出動作を行う抽出部321と、抽出部321で抽出された運動メニューMを表示部13に出力する出力部327と、を備える。
【選択図】図13
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力部と、表示部と、制御部と、記憶部とを備える運動支援システムにおいて、
前記入力部は、予め定められた複数の身体部位のうち支援対象者に痛みがあると判断された前記身体部位を示す部位評価項目を入力する部位入力部と、予め定められた複数のバランス評価項目のうち前記支援対象者の身体バランスが悪いと判断された前記バランス評価項目を入力するバランス入力部と、を備え、
前記記憶部は、複数の前記部位評価項目のそれぞれ、および複数の前記バランス評価項目のそれぞれの少なくも一つに関連付けられた複数の運動メニューを運動メニューデータベースとして記憶し、
前記制御部は、前記部位入力部に入力された前記部位評価項目に基づいて前記運動メニューデータベースから前記部位評価項目に関連付けられた前記運動メニューを抽出するとともに、前記バランス入力部に入力された前記バランス評価項目に関連付けられた前記運動メニューを抽出する抽出動作を行う抽出部と、前記抽出部で抽出された前記運動メニューを前記表示部に出力する出力部と、を備えることを特徴とする運動支援システム。
【請求項2】
前記記憶部は、前記抽出部が抽出する前記運動メニューの数を運動メニュー数として記憶し、
複数の前記部位評価項目のそれぞれ、および複数の前記バランス評価項目のそれぞれには、優先順位が付与され、
複数の前記部位評価項目のそれぞれの前記優先順位は、複数の前記バランス評価項目のそれぞれの前記優先順位より高く設定されており、
前記運動メニューデータベースは、複数の運動メニューに同一の前記部位評価項目が関連付けられている場合には、同一の前記部位評価項目が関連付けられた複数の前記運動メニューのそれぞれに第1優先順位が関連付けられるとともに、複数の前記運動メニューに同一の前記バランス評価項目が関連付けられている場合には、同一の前記バランス評価項目が関連付けられた複数の前記運動メニューのそれぞれに第2優先順位が関連付けられており、
前記抽出部は、前記抽出動作において、前記部位評価項目のそれぞれについて、複数の前記部位評価項目のそれぞれの前記優先順位が高い前記部位評価項目から順に前記運動メニューデータベースを参照して前記部位評価項目に関連付けられた前記運動メニューを前記第1優先順位が高い順に抽出する第1抽出動作と、前記バランス評価項目のそれぞれについて、複数の前記バランス評価項目のそれぞれの前記優先順位が高い前記バランス評価項目から順に前記運動メニューデータベースを参照して前記バランス評価項目に関連付けられた前記運動メニューを前記第2優先順位が高い順に抽出する第2抽出動作と、をこの順で行うとともに、前記運動メニューデータベースから抽出しようとする前記運動メニューが既に抽出されている前記運動メニューと同一の場合には前記運動メニューを抽出せず、抽出した前記運動メニューの数が前記運動メニュー数に達した場合には前記運動メニューデータベースからの前記運動メニューの抽出を停止することを特徴とする請求項1に記載の運動支援システム。
【請求項3】
前記入力部は、予め定められた複数の柔軟性評価項目のうち前記支援対象者の関節の柔軟性が低いと判断された前記柔軟性評価項目を入力する柔軟性入力部を備え、
前記記憶部は、複数の前記部位評価項目のそれぞれ、複数の前記バランス評価項目のそれぞれ、および複数の前記柔軟性評価項目のそれぞれの少なくも一つに関連付けられた複数の運動メニューを前記運動メニューデータベースとして記憶し、
複数の前記柔軟性評価項目のそれぞれには、優先順位が付与され、
複数の前記柔軟性評価項目のそれぞれの前記優先順位は、複数の前記バランス評価項目のそれぞれの前記優先順位より低く設定されており、
前記運動メニューデータベースは、複数の運動メニューに同一の前記柔軟性評価項目が
関連付けられている場合には、同一の前記柔軟性評価項目が関連付けられた複数の前記運動メニューのそれぞれに第3優先順位が関連付けられており、
前記抽出部は、前記抽出動作において、前記第1抽出動作と、前記第2抽出動作と、前記柔軟性評価項目のそれぞれについて、複数の前記柔軟性評価項目のそれぞれの前記優先順位が高い前記柔軟性評価項目から順に前記運動メニューデータベースを参照して前記柔軟性評価項目に関連付けられた前記運動メニューを前記第3優先順位が高い順に抽出する第3抽出動作と、をこの順で行うとともに、前記運動メニューデータベースから抽出しようとする前記運動メニューが既に抽出されている前記運動メニューと同一の場合には前記運動メニューを抽出せず、抽出した前記運動メニューの数が前記運動メニュー数に達した場合には前記運動メニューデータベースからの前記運動メニューの抽出を停止することを特徴とする請求項2に記載の運動支援システム。
【請求項4】
前記入力部は、予め定められた複数の体幹評価項目のうち前記支援対象者の体幹機能が低いと判断された前記体幹評価項目を入力する体幹入力部を備え、
前記記憶部は、複数の前記部位評価項目のそれぞれ、複数の前記バランス評価項目のそれぞれ、複数の前記柔軟性評価項目のそれぞれ、および前記体幹評価項目のそれぞれの少なくも一つに関連付けられた複数の運動メニューを前記運動メニューデータベースとして記憶し、
複数の前記体幹評価項目のそれぞれには、優先順位が付与され、
複数の前記体幹評価項目のそれぞれの前記優先順位は、複数の前記柔軟性評価項目のそれぞれの前記優先順位より低く設定されており、
前記運動メニューデータベースは、複数の運動メニューに同一の前記体幹評価項目が関連付けられている場合には、同一の前記体幹評価項目が関連付けられた複数の前記運動メニューのそれぞれに第4優先順位が関連付けられており、
前記抽出部は、前記抽出動作において、前記第1抽出動作と、前記第2抽出動作と、前記第3抽出動作と、前記体幹評価項目のそれぞれについて、複数の前記体幹評価項目のそれぞれの前記優先順位が高い前記体幹評価項目から順に前記運動メニューデータベースを参照して前記体幹評価項目に関連付けられた前記運動メニューを前記第4優先順位が高い順に抽出する第4抽出動作と、をこの順で行うとともに、前記運動メニューデータベースから抽出しようとする前記運動メニューが既に抽出されている前記運動メニューと同一の場合には前記運動メニューを抽出せず、抽出した前記運動メニューの数が前記運動メニュー数に達した場合には前記運動メニューデータベースからの前記運動メニューの抽出を停止することを特徴とする請求項3に記載の運動支援システム。
【請求項5】
前記制御部は、バランス評価部を備え、
前記バランス入力部は、前記バランス評価項目を入力する際に、身体の右側および左側のうちバランスが悪い側を入力するか、全体のバランスが悪いことを入力し、
前記バランス評価部は、右側が悪いと入力された前記バランス評価項目の数と全体のバランスが悪いと入力された前記バランス評価項目の数との合計に基づいて右側バランス評価値を算出し、左側が悪いと入力された前記バランス評価項目の数と全体のバランスが悪いと入力された前記バランス評価項目の数との合計に基づいて左側バランス評価値を算出し、
前記出力部は、前記右側バランス評価値および前記左側バランス評価値を前記表示部に出力することを特徴とする請求項2に記載の運動支援システム。
【請求項6】
前記制御部は、柔軟性評価部を備え、
前記柔軟性入力部は、前記柔軟性評価項目を入力する際に、身体の右側および左側のうち柔軟性が低い側を入力し、
前記柔軟性評価部は、右側が低いと入力された前記柔軟性評価項目の数に基づいて右側柔軟性評価値を算出し、左側が低いと入力された前記柔軟性評価項目の数に基づいて左側
柔軟性評価値を算出し、
前記出力部は、前記右側柔軟性評価値および前記左側柔軟性評価値を前記表示部に出力することを特徴とする請求項3に記載の運動支援システム。
【請求項7】
前記制御部は、体幹評価部を備え、
前記体幹入力部は、前記体幹評価項目を入力する際に、身体の右側および左側のうち体幹が低い側を入力し、
前記体幹評価部は、右側が低いと入力された前記体幹評価項目の数に基づいて右側体幹評価値を算出し、左側が低いと入力された前記体幹評価項目の数に基づいて左側体幹評価値を算出し、
前記出力部は、前記右側体幹評価値および前記左側体幹評価値を前記表示部に出力することを特徴とする請求項4に記載の運動支援システム。
【請求項8】
前記入力部は、前記支援対象者の年齢を含む個人情報を入力する個人情報入力部を備え、
前記運動メニューデータベースは、複数の運動メニューのそれぞれに前記年齢と関連付けられており、
前記抽出部は、前記個人情報入力部に入力された前記年齢および前記部位入力部に入力された前記部位評価項目に基づいて前記運動メニューデータベースを参照して前記部位に関連付けられた前記運動メニューを抽出するとともに、前記個人情報入力部に入力された前記年齢および前記バランス入力部に入力された前記バランス評価項目に基づいて前記運動メニューデータベースを参照して前記バランス評価項目に関連付けられた前記運動メニューを抽出する抽出動作を行うことを特徴とする請求項1に記載の運動支援システム。
【請求項9】
前記入力部は、前記支援対象者の識別する識別情報を入力する識別情報入力部を備え、
前記制御部は、前記部位入力部に入力された前記部位評価項目、前記バランス入力部に入力された前記バランス評価項目、および前記抽出部が抽出した前記運動メニューと、前記識別情報とを関連付けた個人運動メニューデータベースを前記記憶部に記憶する生成部を備え、
前記出力部は、前記個人運動メニューデータベースに記憶された前記運動メニューを前記表示部に出力することを特徴とする請求項1に記載の運動支援システム。
【請求項10】
前記入力部は、前記運動メニューデータベースに記憶された複数の前記運動メニューおよび前記個人運動メニューデータベースに記憶された複数の前記運動メニューのうち一つの運動メニューを選択する選択部を備え、
前記制御部は、前記個人運動メニューデータベースを編集するための編集部を備え、
前記編集部は、前記個人運動メニューデータベースのうち前記選択部により選択された前記運動メニューを前記個人運動メニューデータベースから削除するとともに、前記運動メニューデータベースのうち前記選択部により選択された前記運動メニューを、前記識別情報と関連付けて前記個人運動メニューデータベースに記憶することを特徴とする請求項9に記載の運動支援システム。
【請求項11】
前記記憶部は、複数の前記運動メニューのそれぞれを実演した運動動画を複数の前記運動メニューに関連付けて記憶し、
前記出力部は、前記抽出部で抽出された前記運動メニューに関連した前記運動動画を前記表示部に出力することを特徴とする請求項1に記載の運動支援システム。
【請求項12】
携帯型の第1ユーザ端末と、前記第1ユーザ端末とネットワークを介して接続されたコンピュータと、を有し、
前記第1ユーザ端末は、前記入力部と前記表示部とを備え、
前記コンピュータは、前記制御部と前記記憶部とを備えることを特徴とする請求項1に記載の運動支援システム。
【請求項13】
携帯型の第1ユーザ端末と、携帯型の第2ユーザ端末と、前記第1ユーザ端末および前記第2ユーザ端末とネットワークを介して接続されたコンピュータと、を有し、
前記第1ユーザ端末は、前記入力部と前記表示部とを備え、
前記第2ユーザ端末は、第2入力部と第2表示部とを備え、
前記コンピュータは、前記制御部と前記記憶部とを備え、
前記入力部は、前記支援対象者の識別する識別情報を入力する識別情報入力部を備え、
前記制御部は、前記部位入力部に入力された前記部位評価項目、前記バランス入力部に入力された前記バランス評価項目、および前記抽出部が抽出した前記運動メニューと、前記識別情報とを関連付けた個人運動メニューデータベースを前記記憶部に記憶する生成部を備え、
前記第2入力部は、前記記憶部に記憶された前記個人運動メニューデータベースを問い合わせるために前記識別情報を入力する第2識別情報入力部を備え、
前記出力部は、前記第2識別情報入力部に前記識別情報が入力された場合には、前記個人運動メニューデータベースに記憶された前記運動メニューを前記第2表示部に出力することを特徴とする請求項1に記載の運動支援システム。
【請求項14】
プログラムにおいて、
コンピュータを、請求項1から請求項11のうち何れか一項に記載の運動支援システムの制御部として機能させることを特徴とするプログラム。



【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の運動メニューから、支援対象者に適した運動メニューを提案する運動支援システム、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
トレーニングジムやリハビリテーションセンターでは、体力測定、身体機能評価、問診の結果に基づいて、指導者が、支援対象者毎に、個別の運動メニューを提案する。トレーニングジムでは、指導者から、運動能力の向上のための個別の運動メニューが提案される。リハビリテーションセンターでは、指導者から、身体的な違和感の解消や、身体機能の維持管理のための個別の運動メニューが提案される。
【0003】
特許文献1には、目標体重、目標体脂肪率などを入力することにより、目標として消費するカロリーに見合った運動の種類、運動の強度、および実施時間などの情報が提示される運動支援システムが記載されている。このような運動支援システムを用いれば、支援対象者毎に、個別の運動メニューを提案できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014-74976公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、指導者や運動支援システムから提案された運動メニューの各運動を支援対象者が実施したときに、支援対象者が取り組んでいるスポーツでケガが発生しやすくなったり、身体的な違和感が増大したり、するようなことがあれば、運動本来の意味を成さなくなる。
【0006】
本発明の課題は、かかる点に鑑みて、ケガの発生の可能性や身体的な違和感の増大を抑制する運動メニューを提案できる運動支援システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、入力部と、表示部と、制御部と、記憶部とを備える運動支援システムにおいて、前記入力部は、予め定められた複数の身体部位のうち支援対象者に痛みがあると判断された前記身体部位を示す部位評価項目を入力する部位入力部と、予め定められた複数のバランス評価項目のうち前記支援対象者の身体バランスが悪いと判断された前記バランス評価項目を入力するバランス入力部と、を備え、前記記憶部は、複数の前記部位評価項目のそれぞれ、および複数の前記バランス評価項目のそれぞれの少なくも一つに関連付けられた複数の運動メニューを運動メニューデータベースとして記憶し、前記制御部は、前記部位入力部に入力された前記部位評価項目に基づいて前記運動メニューデータベースから前記部位評価項目に関連付けられた前記運動メニューを抽出するとともに、前記バランス入力部に入力された前記バランス評価項目に関連付けられた前記運動メニューを抽出する抽出動作を行う抽出部と、前記抽出部で抽出された前記運動メニューを前記表示部に出力する出力部と、を備えることを特徴とする。
【0008】
本発明は、支援対象者に痛みを感じる部位がある場合には、まず、その部位の痛みを改善しなければ、他の部位などにも痛みが発生することがあり、支援対象者の身体的な違和感が増大する可能性が高くなる、という発明者らの知見に基づくものである。また、身体
のバランスが悪い場合には、身体のバランスが良好な場合と比較して、支援対象者がスポーツに取り組んでいる最中にケガをするリスクが高くなる、という発明者らの知見に基づくものである。
【0009】
かかる知見に基づいて、本発明では、入力部に、支援対象者が痛みを感じる部位評価項目と、バランスが悪いと判断されたバランス評価項目と、を入力することにより、運動メニューデータベースから、これらに関連付けられた運動メニューが抽出され、抽出された運動メニューが表示部に表示される。したがって、運動メニューデータベースから抽出される運動メニューを、痛みを感じる部位の改善を目的とする運動メニューと、身体のバランスの改善を目的とする運動メニューとすることができる。よって、運動メニューデータベースから抽出された運動メニューを支援対象者が実施したときに、支援対象者の身体的な違和感が増大することを抑制できる。また、支援対象者がスポーツに取り組んでいる最中にケガをするリスクを抑制できる。
【0010】
本発明において、前記記憶部は、前記抽出部が抽出する前記運動メニューの数を運動メニュー数として記憶し、複数の前記部位評価項目のそれぞれ、および複数の前記バランス評価項目のそれぞれには、優先順位が付与され、複数の前記部位評価項目のそれぞれの前記優先順位は、複数の前記バランス評価項目のそれぞれの前記優先順位より高く設定されており、前記運動メニューデータベースは、複数の運動メニューに同一の前記部位評価項目が関連付けられている場合には、同一の前記部位評価項目が関連付けられた複数の前記運動メニューのそれぞれに第1優先順位が関連付けられるとともに、複数の前記運動メニューに同一の前記バランス評価項目が関連付けられている場合には、同一の前記バランス評価項目が関連付けられた複数の前記運動メニューのそれぞれに第2優先順位が関連付けられており、前記抽出部は、前記抽出動作において、前記部位評価項目のそれぞれについて、複数の前記部位評価項目のそれぞれの前記優先順位が高い前記部位評価項目から順に前記運動メニューデータベースを参照して前記部位評価項目に関連付けられた前記運動メニューを前記第1優先順位が高い順に抽出する第1抽出動作と、前記バランス評価項目のそれぞれについて、複数の前記バランス評価項目のそれぞれの前記優先順位が高い前記バランス評価項目から順に前記運動メニューデータベースを参照して前記バランス評価項目に関連付けられた前記運動メニューを前記第2優先順位が高い順に抽出する第2抽出動作と、をこの順で行うとともに、前記運動メニューデータベースから抽出しようとする前記運動メニューが既に抽出されている前記運動メニューと同一の場合には前記運動メニューを抽出せず、抽出した前記運動メニューの数が前記運動メニュー数に達した場合には前記運動メニューデータベースからの前記運動メニューの抽出を停止することができる。
【0011】
このようにすれば、運動メニューデータベースから抽出されて支援対象者に提案される運動メニューの数を、予め設定した運動メニュー数とすることができる。したがって、支援対象者は、運動メニューを実施しやすくなる。また、抽出部は、運動メニューデータベースから運動メニューを抽出する際に、優先順位、第1優先順、および第2優先順位に従う。よって、入力部に、痛みを感じる部位が入力された場合には、運動メニューデータベースから抽出されて支援対象者に提案される運動メニューに、部位の痛みを改善するための運動メニューを含めることができる。
【0012】
本発明において、前記入力部は、予め定められた複数の柔軟性評価項目のうち前記支援対象者の関節の柔軟性が低いと判断された前記柔軟性評価項目を入力する柔軟性入力部を備え、前記記憶部は、複数の前記部位評価項目のそれぞれ、複数の前記バランス評価項目のそれぞれ、および複数の前記柔軟性評価項目のそれぞれの少なくも一つに関連付けられた複数の運動メニューを前記運動メニューデータベースとして記憶し、複数の前記柔軟性評価項目のそれぞれには、優先順位が付与され、複数の前記柔軟性評価項目のそれぞれの前記優先順位は、複数の前記バランス評価項目のそれぞれの前記優先順位より低く設定さ
れており、前記運動メニューデータベースは、複数の運動メニューに同一の前記柔軟性評価項目が関連付けられている場合には、同一の前記柔軟性評価項目が関連付けられた複数の前記運動メニューのそれぞれに第3優先順位が関連付けられており、前記抽出部は、前記抽出動作において、前記第1抽出動作と、前記第2抽出動作と、前記柔軟性評価項目のそれぞれについて、複数の前記柔軟性評価項目のそれぞれの前記優先順位が高い前記柔軟性評価項目から順に前記運動メニューデータベースを参照して前記柔軟性評価項目に関連付けられた前記運動メニューを前記第3優先順位が高い順に抽出する第3抽出動作と、をこの順で行うとともに、前記運動メニューデータベースから抽出しようとする前記運動メニューが既に抽出されている前記運動メニューと同一の場合には前記運動メニューを抽出せず、抽出した前記運動メニューの数が前記運動メニュー数に達した場合には前記運動メニューデータベースからの前記運動メニューの抽出を停止するものとすることができる。
【0013】
このようにすれば、運動メニューデータベースから抽出される運動メニューに、支援対象者の柔軟性を改善するための運動メニューを含めることができる。ここで、体が硬い場合には、体が柔らかい場合と比較して、支援対象者がスポーツに取り組んでいる最中にケガをするリスクが高くなる可能性があることは、知られている。よって、運動メニューデータベースから抽出される運動メニューに、支援対象者の柔軟性を改善するための運動メニューを含めれば、スポーツの最中にケガが発生するリスクを抑制できる。
【0014】
本発明において、前記入力部は、予め定められた複数の体幹評価項目のうち前記支援対象者の体幹機能が低いと判断された前記体幹評価項目を入力する体幹入力部を備え、前記記憶部は、複数の前記部位評価項目のそれぞれ、複数の前記バランス評価項目のそれぞれ、複数の前記柔軟性評価項目のそれぞれ、および前記体幹評価項目のそれぞれの少なくも一つに関連付けられた複数の運動メニューを前記運動メニューデータベースとして記憶し、複数の前記体幹評価項目のそれぞれには、優先順位が付与され、複数の前記体幹評価項目のそれぞれの前記優先順位は、複数の前記柔軟性評価項目のそれぞれの前記優先順位より低く設定されており、前記運動メニューデータベースは、複数の運動メニューに同一の前記体幹評価項目が関連付けられている場合には、同一の前記体幹評価項目が関連付けられた複数の前記運動メニューのそれぞれに第4優先順位が関連付けられており、前記抽出部は、前記抽出動作において、前記第1抽出動作と、前記第2抽出動作と、前記第3抽出動作と、前記体幹評価項目のそれぞれについて、複数の前記体幹評価項目のそれぞれの前記優先順位が高い前記体幹評価項目から順に前記運動メニューデータベースを参照して前記体幹評価項目に関連付けられた前記運動メニューを前記第4優先順位が高い順に抽出する第4抽出動作と、をこの順で行うとともに、前記運動メニューデータベースから抽出しようとする前記運動メニューが既に抽出されている前記運動メニューと同一の場合には前記運動メニューを抽出せず、抽出した前記運動メニューの数が前記運動メニュー数に達した場合には前記運動メニューデータベースからの前記運動メニューの抽出を停止するものとすることができる。
【0015】
このようにすれば、運動メニューデータベースから抽出される運動メニューに、支援対象者の体幹を鍛えるための運動メニューを含めることができる。
【0016】
本発明において、前記制御部は、バランス評価部を備え、前記バランス入力部は、前記バランス評価項目を入力する際に、身体の右側および左側のうちバランスが悪い側を入力するか、全体のバランスが悪いことを入力し、前記バランス評価部は、右側が悪いと入力された前記バランス評価項目の数と全体のバランスが悪いと入力された前記バランス評価項目の数との合計に基づいて右側バランス評価値を算出し、左側が悪いと入力された前記バランス評価項目の数と全体のバランスが悪いと入力された前記バランス評価項目の数との合計に基づいて左側バランス評価値を算出し、前記出力部は、前記右側バランス評価値および前記左側バランス評価値を前記表示部に出力するものとすることができる。
【0017】
このようにすれば、支援対象者は、身体のバランスについて、数値で、知ることができる。これにより、身体のバランスを改善するための運動メニューを行う際に、支援対象者のモチベーションを向上させることができる。
【0018】
本発明において、前記制御部は、柔軟性評価部を備え、前記柔軟性入力部は、前記柔軟性評価項目を入力する際に、身体の右側および左側のうち柔軟性が低い側を入力し、前記柔軟性評価部は、右側が低いと入力された前記柔軟性評価項目の数に基づいて右側柔軟性評価値を算出し、左側が低いと入力された前記柔軟性評価項目の数に基づいて左側柔軟性評価値を算出し、前記出力部は、前記右側柔軟性評価値および前記左側柔軟性評価値を前記表示部に出力するものとすることができる。
【0019】
このようにすれば、支援対象者は、身体の柔軟性について、数値で、知ることができる。これにより、身体の柔軟性を改善するための運動メニューを行う際に、支援対象者のモチベーションを向上させることができる。
【0020】
本発明において、前記制御部は、体幹評価部を備え、前記体幹入力部は、前記体幹評価項目を入力する際に、身体の右側および左側のうち体幹が低い側を入力し、前記体幹評価部は、右側が低いと入力された前記体幹評価項目の数に基づいて右側体幹評価値を算出し、左側が低いと入力された前記体幹評価項目の数に基づいて左側体幹評価値を算出し、前記出力部は、前記右側体幹評価値および前記左側体幹評価値を前記表示部に出力するものとすることができる。
【0021】
このようにすれば、支援対象者は、身体の体幹機能について、数値で、知ることができる。これにより、身体の体幹機能を改善するための運動メニューを行う際に、支援対象者のモチベーションを向上させることができる。
【0022】
本発明において、前記入力部は、前記支援対象者の年齢を含む個人情報を入力する個人情報入力部を備え、前記運動メニューデータベースは、複数の運動メニューのそれぞれに前記年齢と関連付けられており、前記抽出部は、前記個人情報入力部に入力された前記年齢および前記部位入力部に入力された前記部位評価項目に基づいて前記運動メニューデータベースを参照して前記部位に関連付けられた前記運動メニューを抽出するとともに、前記個人情報入力部に入力された前記年齢および前記バランス入力部に入力された前記バランス評価項目に基づいて前記運動メニューデータベースを参照して前記バランス評価項目に関連付けられた前記運動メニューを抽出する抽出動作を行うものとすることができる。
【0023】
このようにすれば、例えば、高齢者には向いていないと考えられる高負荷な運動メニューなどを、年齢に基づいて、支援対象者に提案する運動メニューから排除できる。
【0024】
本発明において、前記入力部は、前記支援対象者の識別する識別情報を入力する識別情報入力部を備え、前記制御部は、前記部位入力部に入力された前記部位評価項目、前記バランス入力部に入力された前記バランス評価項目、および前記抽出部が抽出した前記運動メニューと、前記識別情報とを関連付けた個人運動メニューデータベースを前記記憶部に記憶する生成部を備え、前記出力部は、前記個人運動メニューデータベースに記憶された前記運動メニューを前記表示部に出力するものとすることができる。
【0025】
このようにすれば、入力された情報と、提案された運動メニューとを、支援対象者毎に、記憶できる。
【0026】
本発明において、前記入力部は、前記運動メニューデータベースに記憶された複数の前
記運動メニューおよび前記個人運動メニューデータベースに記憶された複数の前記運動メニューのうち一つの運動メニューを選択する選択部を備え、前記制御部は、前記個人運動メニューデータベースを編集するための編集部を備え、前記編集部は、前記個人運動メニューデータベースのうち前記選択部により選択された前記運動メニューを前記個人運動メニューデータベースから削除するとともに、前記運動メニューデータベースのうち前記選択部により選択された前記運動メニューを、前記識別情報と関連付けて前記個人運動メニューデータベースに記憶するものとすることができる。
【0027】
このようにすれば、抽出部が抽出した複数の運動メニューについては、指導者が確認をした後に、編集できる。したがって、運動支援システムは、支援対象者に対して、指導者の判断を含めた運動メニューを表示部に出力できる。
【0028】
本発明において、前記記憶部は、複数の前記運動メニューのそれぞれを実演した運動動画を複数の前記運動メニューに関連付けて記憶し、前記出力部は、前記抽出部で抽出された前記運動メニューに関連した前記運動動画を前記表示部に出力するものとすることができる。
【0029】
このようにすれば、支援対象者は、運動メニューとともに、その運動メニューの運動動画を表示部で確認することができる。これにより、支援対象者は、表示部に表示された運動メニューをより正確に理解することができる。
【0030】
本発明において、携帯型の第1ユーザ端末と、前記第1ユーザ端末とネットワークを介して接続されたコンピュータと、を有し、前記第1ユーザ端末は、前記入力部と前記表示部とを備え、前記コンピュータは、前記制御部と前記記憶部とを備えるものとすることができる。
【0031】
本発明の運動支援システムは、入力部、記憶部、制御部、および表示部を備える1台のコンピュータから構成することもできるが、携帯型の第1ユーザ端末と、第1ユーザ端末と通信可能に接続されたコンピュータとを有する構成とすれば、指導者が第1ユーザ端末をトレーニングジムやリハビリテーションセンター内で持ち運びながら、各評価項目の結果などを入力できる。
【0032】
本発明において、携帯型の第1ユーザ端末と、携帯型の第2ユーザ端末と、前記第1ユーザ端末および前記第2ユーザ端末とネットワークを介して接続されたコンピュータと、を有し、前記第1ユーザ端末は、前記入力部と前記表示部とを備え、前記第2ユーザ端末は、第2入力部と第2表示部とを備え、
前記コンピュータは、前記制御部と前記記憶部とを備え、前記入力部は、前記支援対象者の識別する識別情報を入力する識別情報入力部を備え、前記制御部は、前記部位入力部に入力された前記部位評価項目、前記バランス入力部に入力された前記バランス評価項目、および前記抽出部が抽出した前記運動メニューと、前記識別情報とを関連付けた個人運動メニューデータベースを前記記憶部に記憶する生成部を備え、前記第2入力部は、前記記憶部に記憶された前記個人運動メニューデータベースを問い合わせるために前記識別情報を入力する第2識別情報入力部を備え、前記出力部は、前記第2識別情報入力部に前記識別情報が入力された場合には、前記個人運動メニューデータベースに記憶された前記運動メニューを前記第2表示部に出力するものとすることができる。
【0033】
このようにすれば、支援対象者は、家などから第2ユーザ端末を用いて、自身の個人運動メニューデータベースにアクセスすることができる。したがって、支援対象者は、家などにおいて、第2ユーザ端末を見ながら、運動メニューを実施することができる。
【0034】
本発明のプログラムは、コンピュータを、上記の運動支援システムの制御部として機能させることを特徴とする。よって、プログラムにより、コンピュータは、適切な運動メニューを提案することができる。
【発明の効果】
【0035】
本発明によれば、運動支援システムは、支援対象者の身体の状態に基づき入力された部位評価項目およびバランス評価項目に基づいて、適切な運動メニューを表示部に表示することができる。これにより、指導者は、運動支援システムによって提案された運動メニューを元に、支援対象者に運動指導をすることができる。支援対象者は、運動支援システムによって提案された運動メニューを実施することにより、支援対象者の身体的な違和感を抑制することができる。支援対象者は、スポーツに取り組んでいる最中にケガをするリスクを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
図1】運動支援システムのシステム構成の一例を示す図である。
図2】第1ユーザ端末の構成の一例を示す図である。
図3】第2ユーザ端末の構成の一例を示す図である。
図4】管理サーバの構成の一例を示す図である。
図5】記憶部が記憶する複数の運動メニューの一例である。
図6】記憶部が記憶する運動メニューデータベースの一例を示している。
図7】第1ユーザ端末の入力部の機能ブロック図である。
図8】第1ユーザ端末のタッチパネルに画像として表示された入力部を示す図である。
図9】第1ユーザ端末のタッチパネルに画像として表示された入力部を示す図である。
図10】第1ユーザ端末のタッチパネルに画像として表示された入力部を示す図である。
図11】第2ユーザ端末の入力部の機能ブロック図である。
図12】第2ユーザ端末のタッチパネルに画像として表示された入力部を示す図である。
図13】制御部の機能ブロック図である。
図14】出力部が第1ユーザ端末のタッチパネルに出力した表示画像を示す図である。
図15】出力部が第1ユーザ端末のタッチパネルに出力した表示画像を示す図である。
図16】第1ユーザ端末を用いた運動支援システムによる情報処理の一例を示すフローチャートである。
図17】第2ユーザ端末を用いた運動支援システムによる情報処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下に、図面を参照して、本発明の運動支援システムの実施形態を説明する。図1は、運動支援システム1のシステム構成の一例を示す図である。
【0038】
(全体構成)
本形態の運動支援システム1は、リハビリテーションセンターなどの医療施設やトレーニングジムなどの一般施設などで用いられる。運動支援システム1は、支援対象者の身体の状態に基づき、適切な運動メニューを提案する。より具体的には、理学療法士やスポーツトレーナーなどの指導者が、患者やジムの会員などの支援対象者の身体のチェックを行った後に、その身体の状態を運動支援システム1に入力すると、運動支援システム1は、支援対象者の身体の状態に基づき、適切な運動メニューを提案する。指導者は、運動支援システム1によって提案された運動メニューを元に、支援対象者に運動指導をすることができる。
【0039】
ここで、指導者による支援対象者の身体のチェック手法について説明する。指導者は、身体の部位に痛みの有無、身体のバランスの状態、関節の柔軟性の状態、体幹機能の状態について、支援対象者の身体をチェックする。
【0040】
身体の痛みの有無については、指導者は、予め定められた複数の部位を示す部位評価項目において、支援対象者に痛みがあるかどうか判断する。部位評価項目はとしては、「下腿・足部痛」、「上腕・肘・前腕痛」、「肩関節痛」、「腰痛」、「膝関節痛」および「その他の痛み」の6項目が予め定められている。指導者は、支援対象者が痛みを有していれば、該当項目について陽性として判断する。
【0041】
身体のバランスの状態については、指導者は、予め定められた複数のバランス評価項目において、支援対象者の身体バランスが悪いかどうか判断する。バランス評価項目としては、「片脚立ち」、「スクワット」および「ランジ」の3項目が予め定められている。「片脚立ち」を確認する場合には、指導者は、支援対象者に対して左右それぞれについて片脚立ちを行わせ、片脚立ちの安定性を目視にて確認し、安定性が低下していれば、陽性として判断する。「スクワット」を確認する場合には、指導者は、支援対象者に対してスクワットを行わせ、スクワットの安定性を目視にて確認し、安定性が低下していれば、陽性として判断する。「ランジ」を確認する場合には、指導者は、支援対象者に対して左右それぞれについてランジを行わせ、踏み込んだ前側の膝に徒手抵抗を加えることによってランジの安定性を確認し、安定性が低下していれば、陽性として判断する。
【0042】
関節の柔軟性の状態については、指導者は、予め定められた複数の関節の柔軟性評価項目において、支援対象者の各関節の柔軟性が低いかどうか判断する。柔軟性評価項目としては、「肩関節屈曲」、「肩関節内旋」、「肩関節伸展」、「股関節屈曲」、「股関節伸展」、「股関節内旋」、「股関節外旋」、「膝関節屈曲」、膝関節伸展」、および「足関節背屈」の10項目が予め定められている。柔軟性評価項目を確認する場合には、指導者は、支援対象者の各関節の左右それぞれの柔軟性を確認し、関節可動域が所定の範囲を逸脱している場合には、陽性と判断する。各関節の関節可動域の所定の範囲は、例えば、以下のように設定されており、下記の関節可動域に満たない場合には、その項目は陽性と判断される。なお、各関節の関節可動域の所定の範囲は、下記に限定されず、必要に応じて変更される。
肩関節屈曲:150度
肩関節内旋: 45度
肩関節伸展: 20度
股関節屈曲:120度
股関節伸展: 10度
股関節内旋: 20度
股関節外旋: 45度
膝関節屈曲:140度
膝関節伸展: 0度
足関節背屈: 10度
【0043】
体幹機能の状態について、指導者は、予め定められた複数の体幹評価項目において、支援対象者の体幹機能が低いかどうか判断する。体幹評価項目としては、「上肢挙上固定」、「並進バランス」、「座位股関節屈曲」、「股関節開排」および「下肢中間位保持」の5項目である。体幹評価項目を確認する場合には、指導者は、支援対象者に対して左右それぞれについて所定の体勢を行わせ、その体勢に徒手抵抗を加えることによって体幹機能を確認し、体幹機能が低下していれば、陽性として判断する。
【0044】
「上肢挙上固定」を確認する場合には、左右それぞれにおいて、支援対象者に対して座
位にて上肢を挙上した姿勢を保持してもらい、指導者は、上肢に徒手抵抗を加え、安定性が低下していれば、陽性として判断する。「並進バランス」を確認する場合には、左右それぞれにおいて、支援対象者に対して座位にて一側上肢を外側水平に伸ばした姿勢を保持してもらい、指導者は、上肢に徒手抵抗を加え、安定性が低下していれば、陽性として判断する。「座位股関節屈曲」を確認する場合には、左右それぞれにおいて、支援対象者に対して座位にて一側大腿部を挙上した姿勢を保持してもらい、指導者は、下肢に徒手抵抗を加え、安定性が低下していれば、陽性として判断する。「股関節開排」を確認する場合には、左右それぞれにおいて、支援対象者に対して仰臥位に下肢を曲げた姿勢を保持してもらい、指導者は、肢の膝に徒手抵抗を加え、安定性が低下していれば、陽性として判断する。「下肢中間位保持」を確認する場合には、左右それぞれにおいて、支援対象者に対して仰臥位に下肢を挙上した姿勢を保持してもらい、指導者は、下肢に徒手抵抗を加え、安定性が低下していれば、陽性として判断する。ここでの徒手抵抗は、徒手筋力検査法の4程度である。なお、体幹評価項目のそれぞれについては、以下の参考文献に記載されているので、これ以上の説明は省略する。
参考文献:村上成道・児玉雄二・青木啓成「積極的保存療法」(文光堂、2012年)
【0045】
図1に示すように、運動支援システム1は、第1ユーザ端末10と、第2ユーザ端末20と、第1ユーザ端末10および第2ユーザ端末20とネットワークを介して接続された管理サーバ30(コンピュータ)と、を有する。本形態では、第1ユーザ端末10および第2ユーザ端末20は、タッチパネル40を備える携帯型の端末である。第1ユーザ端末10は、主に指導者に用いられる。第2ユーザ端末20は、主に支援対象者に用いられる。指導者が、支援対象者の身体のチェックを行った後、身体をチェックして陽性と判断した部位評価項目、バランス評価項目、柔軟性評価項目、および体幹評価項目を第1ユーザ端末10に入力すると、管理サーバ30は、部位評価項目、バランス評価項目、柔軟性評価項目、および体幹評価項目に基づいて、適切な運動メニューを選択し、その運動メニューを第1ユーザ端末10に出力する。指導者は、第1ユーザ端末10に出力された運動メニューに基づいて、支援対象者に運動指導を行うことができるとともに、その運動メニューを支援対象者に見せることができる。また、支援対象者は、第2ユーザ端末20を利用して、提案された運動メニューを確認することができる。
【0046】
(第1ユーザ端末の構成)
図2は、第1ユーザ端末10の構成の一例を示す図である。第1ユーザ端末10は、通信部11と、入力部12と、表示部13と、制御部14と、記憶部15とを備える。通信部11、入力部12、表示部13、制御部14、および記憶部15は、第1ユーザ端末10の内部において、通信バスを介して電気的に接続されている。通信部11は、無線LANネットワーク通信などの無線通信を介して、管理サーバ30と通信を行う。
【0047】
入力部12および表示部13は、タッチパネル40として実施されている。表示部13は、ユーザが操作可能なグラフィカルユーザインタフェースの画面を表示する。ユーザは、入力部12として、タッチパネル40に表示された画面にタッチ入力する。制御部14は、第1ユーザ端末10の全体動作の処理と制御を行う。制御部14は、CPUとして実現される。制御部14は、記憶部15に記憶された所定のプログラムを読み込むことによって、第1ユーザ端末10に係る種々の機能を実現する。
【0048】
(第2ユーザ端末の構成)
図3は、第2ユーザ端末20の構成の一例を示す図である。第2ユーザ端末20は、通信部21と、第2入力部22と、第2表示部23と、制御部24と、記憶部25とを備える。通信部21、第2入力部22、第2表示部23、制御部24、および記憶部25は、第2ユーザ端末20の内部において、通信バスを介して電気的に接続されている。通信部
21は、無線LANネットワーク通信などの無線通信を介して、管理サーバ30と通信を行う。
【0049】
第2入力部22および第2表示部23は、タッチパネル40として実施されている。第2表示部23は、ユーザが操作可能なグラフィカルユーザインタフェースの画面を表示する。ユーザは、第2入力部22として、タッチパネル40に表示された画面にタッチ入力する。制御部14は、第2ユーザ端末20の全体動作の処理と制御を行う。制御部24は、CPUとして実現される。制御部24は、記憶部25に記憶された所定のプログラムを読み込むことによって、第2ユーザ端末20に係る種々の機能を実現する。
【0050】
(管理サーバの構成)
図4は、管理サーバ30の構成の一例を示す図である。管理サーバ30は、通信部31と、制御部32と、記憶部33とを備える。通信部31、制御部32、および記憶部33は、管理サーバ30の内部において、通信バスを介して電気的に接続されている。通信部31は、無線LANネットワーク通信などの無線通信を介して、第1ユーザ端末10および第2ユーザ端末20と通信を行う。制御部32は、管理サーバ30の全体動作の処理と制御を行う。制御部32は、CPUとして実現される。制御部32は、記憶部33に記憶された所定のプログラムを読み込むことによって、管理サーバ30に係る種々の機能を実現する。
【0051】
記憶部33は、複数の運動メニューMを記憶している。記憶部33は、複数の部位評価項目のそれぞれ、複数のバランス評価項目のそれぞれ、複数の柔軟性評価項目のそれぞれ、および、複数の体幹評価項目のそれぞれの少なくとも一つに関連付けられた複数の運動メニューMを運動メニューデータベースDとして記憶している。記憶部33は、後述する個人運動メニューデータベースPDを記憶する。図5は、記憶部33が記憶する複数の運動メニューMの一例である。図6は、記憶部33が記憶する運動メニューデータベースDの一例を示している。図6に示すように、部位評価項目、バランス評価項目、柔軟性評価項目、および体幹評価項目の順に、優先順位が低くなるように、項目間優先順位が付与されている。また、各評価項目において、各評価項目に関連付けた運動メニューMに対して、項目内優先順位が付与されている。
【0052】
図6に示すように、部位評価項目では、項目間優先順位に従って「下腿・足部痛」が最も優先順位が高くなるように第1優先順位が関連付けられている。バランス評価項目では、項目内優先順位に従うとともに、項目間優先順位に従って「片脚立ち」が最も優先順位が高くなるように第2優先順位が関連付けられている。すなわち、「片脚立ち」の運動メニューM19は、「ランジ」の運動メニューM14より、優先順位が高い。
【0053】
柔軟性評価項目では、項目内優先順位に従うとともに、項目間優先順位に従って「股関節屈曲」が最も優先順位が高くなるように第3優先順位が関連付けられている。すなわち、「股関節屈曲内旋」の運動メニューM15は、「股関節伸展」の運動メニューM13より、優先順位が高い。体幹評価項目では、項目内優先順位に従うとともに、項目間優先順位に従って「座位屈曲位固定」が最も優先順位が高くなるように第4優先順位が関連付けられている。すなわち、「座位屈曲位固定」の運動メニューM23は、「上肢挙上位固定」の運動メニューM26より、優先順位が高い。
【0054】
ここで、図6に示すように、本形態の運動メニューデータベースDでは、運動メニューM8,M18,M20,M25,M30は、各評価項目に関連付けられておらず、各優先順位も付与されていない。運動メニューM18,M20,M25,M30は、後述する選択部127において指導者によって選択される。運動メニューM8は、支援対象者が所定の年齢の場合に、後述する抽出部321によって選択される。
【0055】
また、運動メニューデータベースDは、複数の運動メニューMのそれぞれに年齢と関連付けられている。本形態では、運動メニューM13,M15,M23,M24は、65歳未満が対象となるように関連付けられており、その他の運動メニューMは、全年齢が対象となるように関連付けられている。
【0056】
なお、本形態の運動支援システム1では、部位評価項目「その他の痛み」に基づいて、運動メニューを抽出しないので、部位評価項目「その他の痛み」は、運動メニューデータベースDに記憶されていない。
【0057】
また、記憶部33は、複数の運動メニューMのそれぞれを実演した運動動画EMを複数の運動メニューMに関連付けて記憶している。記憶部33は、後述する抽出部が抽出する運動メニューMの数を運動メニュー数Nとして記憶している。本形態では、運動メニュー数Nは、5個である。
【0058】
(第1ユーザ端末の機能)
図7は、第1ユーザ端末10の入力部12の機能ブロック図である。図8は、第1ユーザ端末10のタッチパネル40に画像として表示された入力部12を示す図である。図9は、第1ユーザ端末10のタッチパネル40に画像として表示された入力部12を示す図である。図10は、第1ユーザ端末10のタッチパネル40に画像として表示された入力部12を示す図である。
【0059】
図7に示すように、入力部12は、部位入力部121、バランス入力部122、柔軟性入力部123、体幹入力部124、個人情報入力部125、識別情報入力部126、選択部127および設定入力部128を備える。
【0060】
図8に示すように、部位入力部121は、タッチパネル40に画像として表示される。部位入力部121は、予め定められた複数の身体部位のうち支援対象者に痛みがあると判断された身体部位を示す部位評価項目を入力する。図8に示すように、バランス入力部122は、タッチパネル40に画像として表示される。バランス入力部122は、予め定められた複数のバランス評価項目のうち支援対象者の身体バランスが悪いと判断されたバランス評価項目を入力する。バランス入力部122は、バランス評価項目を入力する際に、身体の右側および左側のうちバランスが悪い側を入力するか、全体のバランスが悪いことを入力する。本形態では、「片脚立ち」および「ランジ」については、右側および左側のうちバランスが悪い側を入力し、「スクワット」については、全体のバランスが悪いことを入力する。
【0061】
図8に示すように、柔軟性入力部123は、タッチパネル40に画像として表示される。柔軟性入力部123は、予め定められた複数の柔軟性評価項目のうち支援対象者の関節の柔軟性が低いと判断された柔軟性評価項目を入力する。柔軟性入力部123は、柔軟性評価項目を入力する際に、身体の右側および左側のうち柔軟性が低い側を入力する。
【0062】
図8に示すように、体幹入力部124は、タッチパネル40に画像として表示される。体幹入力部124は、予め定められた複数の体幹評価項目のうち支援対象者の体幹機能が低いと判断された体幹評価項目を入力する。体幹入力部124は、左右それぞれに対して入力することができる。体幹入力部124は、体幹評価項目を入力する際に、身体の右側および左側のうち体幹機能が低い側を入力する。
【0063】
図9に示すように、個人情報入力部125および識別情報入力部126は、タッチパネル40に画像として表示される。個人情報入力部125は、支援対象者の氏名、生年月日
、年齢等を含む個人情報を入力する。識別情報入力部126は、支援対象者の識別する識別情報を入力する。識別情報としては、医療施設であれば、医療施設で支援対象者に紐付けされたID番号であってもよい。また、スポーツクラブであれば、支援対象者の会員番号であってもよい。
【0064】
図10に示すように、選択部127は、タッチパネル40に画像として表示される。図10において、領域A1には、個人運動メニューデータベースPDに記憶された複数の運動メニューMが表示される。図10において、選択部127である領域A2には、運動メニューデータベースDに記憶された複数の運動メニューMおよび個人運動メニューデータベースPDに記憶された複数の運動メニューMが表示される。選択部127は、運動メニューデータベースDに記憶された複数の運動メニューMおよび個人運動メニューデータベースPDに記憶された複数の運動メニューMのうち一つの運動メニューを選択する。なお、指導者が選択部127により運動メニューを選択する前においては、選択部127では、個人運動メニューデータベースPDに記憶された複数の運動メニューMが、選択された状態で表示される。すなわち、指導者が選択部127により運動メニューを選択する前においては、選択部127は、個人運動メニューデータベースPDに記憶された複数の運動メニューMを選択している。
【0065】
図10に示すように、設定入力部128は、タッチパネル40に画像として表示される。図10において、設定入力部128である領域A3には、領域A2で選択された複数の運動メニューMが表示される。設定入力部128は、設定項目としての各運動メニューMの回数、時間、セット数を、必要に応じて入力する。本形態では、設定入力部128は、初期値として、回数は「10」、秒数は「0」、セット数は「2」が入力されている。
【0066】
制御部14は、指導者の入力操作により各情報が入力部12に入力されると、通信部11を介して、各情報を管理サーバ30に送信する。
【0067】
(第2ユーザ端末の機能)
図11は、第2ユーザ端末20の第2入力部22の機能ブロック図である。図12は、第2ユーザ端末20のタッチパネル40に画像として表示された第2入力部22を示す図である。図11に示すように、第2入力部22は、第2識別情報入力部221を備える。図12に示すように、第2識別情報入力部221は、タッチパネル40に画像として表示される。第2識別情報入力部221は、記憶部33に記憶された個人運動メニューデータベースPDを問い合わせるために識別情報を入力する。なお、同一の支援対象者の場合には、第2識別情報入力部221に入力する識別情報および識別情報入力部126に入力する識別情報は、同一である。
【0068】
制御部24は、指導者の入力操作により識別情報が第2入力部22に入力されると、通信部21を介して、識別情報を管理サーバ30に送信する。
【0069】
(管理サーバの機能)
図13は、制御部32の機能ブロック図である。図14は、出力部327が第1ユーザ端末10のタッチパネル40に出力した表示画像を示す図である。図15は、出力部327が第1ユーザ端末10のタッチパネル40に出力した表示画像を示す図である。制御部32は、記憶部33に記憶されたプログラムによって機能を実現する。図13に示すように、制御部32は、抽出部321、バランス評価部322、柔軟性評価部323、体幹評価部324、生成部325、編集部326、および出力部327を備える。
【0070】
抽出部321は、部位入力部121、バランス入力部122、柔軟性入力部123、および体幹入力部124に入力された各項目に基づいて運動メニューデータベースDから各
項目に関連付けられた運動メニューMを抽出する抽出動作を行う。
【0071】
より具体的には、抽出部321は、抽出動作において、部位評価項目のそれぞれについて、複数の部位評価項目のそれぞれの優先順位が高い部位評価項目から順に運動メニューデータベースDを参照して部位評価項目に関連付けられた運動メニューMを第1優先順位が高い順に抽出する第1抽出動作を行う。なお、本形態では、部位評価項目「その他の痛み」は、第1抽出動作に用いられない。
【0072】
抽出部321は、抽出動作において、バランス評価項目のそれぞれについて、複数のバランス評価項目のそれぞれの優先順位が高いバランス評価項目から順に運動メニューデータベースDを参照してバランス評価項目に関連付けられた運動メニューMを第2優先順位が高い順に抽出する第2抽出動作を行う。
【0073】
抽出部321は、抽出動作において、部柔軟性評価項目のそれぞれについて、複数の柔軟性評価項目のそれぞれの優先順位が高い柔軟性評価項目から順に運動メニューデータベースDを参照して柔軟性評価項目に関連付けられた運動メニューMを第3優先順位が高い順に抽出する第3抽出動作を行う。
【0074】
抽出部321は、抽出動作において、体幹評価項目のそれぞれについて、複数の体幹評価項目のそれぞれの優先順位が高い体幹評価項目から順に運動メニューデータベースDを参照して体幹評価項目に関連付けられた運動メニューMを第4優先順位が高い順に抽出する第4抽出動作を行う。
【0075】
抽出部321は、抽出動作において、第1抽出動作と、第2抽出動作と、第3抽出動作と、第4抽出動作と、をこの順で行うとともに、運動メニューデータベースDから抽出しようとする運動メニューMが既に抽出されている運動メニューMと同一の場合には運動メニューMを抽出せず、抽出した運動メニューMの数が運動メニュー数Nに達した場合には運動メニューデータベースDからの運動メニューMの抽出を停止する。本形態では、運動メニュー数Nは5個である。ここで、個人情報入力部125に入力された個人情報の年齢が65歳以上の場合には、抽出部321は、抽出動作において、図6の運動メニューデータベースDから運動メニューM13,M15,M23,M24を抽出せずに運動メニューM10を抽出し、運動メニューM7を抽出せずに運動メニューM8を抽出する。
【0076】
バランス評価部322は、右側が悪いと入力されたバランス評価項目の数と全体のバランスが悪いと入力されたバランス評価項目の数との合計に基づいて右側バランス評価値を算出し、左側が悪いと入力されたバランス評価項目の数と全体のバランスが悪いと入力されたバランス評価項目の数との合計に基づいて左側バランス評価値を算出する。例えば、「片脚立ち」の右側が悪い、「スクワット」が悪いと入力された場合には、右側のバランス評価項目の数の合計は2個であり、左側のバランス評価項目の数の合計は1個である。この場合、本形態では、バランス評価部322は、右側のバランス評価項目の合計2個に基づいて、右側バランス評価値を「33」として算出し、左側のバランス評価項目の合計1個に基づいて、左側バランス評価値を「66」として算出する。なお、バランス評価項目の入力が無い場合には、左右それぞれのバランス評価項目の合計の数は0個であるので、バランス評価部322は、右側バランス評価値および左側バランス評価値を、それぞれ「100」として算出する。また、バランス評価項目の合計の数が3個の場合には、バランス評価部322は、バランス評価項目の合計3個となった側のバランス評価値を、「0」として算出する。
【0077】
柔軟性評価部323は、右側が低いと入力された柔軟性評価項目の数に基づいて右側柔軟性評価値を算出し、左側が低いと入力された柔軟性評価項目の数に基づいて左側柔軟性
評価値を算出する。例えば、「股関節屈曲」の両側が低い、「股関節外旋」の右側が低い、「股関節伸展」の右側が低い、「足関節背屈」の右側が低いと入力された場合には、右側の柔軟性評価項目の数の合計は4個であり、左側の柔軟性評価項目の数の合計は1個である。この場合、本形態では、柔軟性評価部323は、右側の柔軟性評価項目の合計4個に基づいて、右側柔軟性評価値を「60」として算出し、左側の柔軟性評価項目の合計1個に基づいて、左側バランス評価値を「90」として算出する。なお、柔軟性評価項目の入力が無い場合には、柔軟性評価部323は、柔軟性評価項目の合計0個となった側のバランス評価値を、「100」として算出する。また、柔軟性評価項目の合計の数が10個の場合には、柔軟性評価部323は、柔軟性評価項目の合計10個となった側の柔軟性評価値を、「0」として算出する。
【0078】
体幹評価部324は、右側が低いと入力された体幹評価項目の数に基づいて右側体幹評価値を算出し、左側が低いと入力された体幹評価項目の数に基づいて左側体幹評価値を算出する。例えば、「上肢挙上固定」の両側が低い、「股関節開排」の左側が低い、「下肢中間位保持」の左側が低いと入力された場合には、右側の体幹評価項目の数の合計は1個であり、左側の体幹評価項目の数の合計は3個である。この場合、本形態では、体幹評価部324は、右側の体幹評価項目の合計1個に基づいて、右側体幹評価値を「80」として算出し、左側の体幹評価項目の合計3個に基づいて、左側体幹評価値を「40」として算出する。なお、体幹評価項目の入力が無い場合には、体幹評価部324は、体幹評価項目の合計0個となった側の体幹評価値を、「100」として算出する。また、体幹評価項目の合計の数が5個の場合には、体幹評価部324は、体幹評価項目の合計5個となった側の体幹評価値を、「0」として算出する。
【0079】
生成部325は、部位入力部121に入力された部位評価項目、バランス入力部122に入力されたバランス評価項目、柔軟性入力部123に入力された柔軟性評価項目、体幹入力部124に入力された体幹評価項目、右側・左側バランス評価値、右側・左側柔軟性評価値、右側・左側体幹評価値、および抽出部321が抽出した運動メニューMと、識別情報とを関連付けた個人運動メニューデータベースPDを記憶部33に記憶する。また、生成部325は、入力された個人情報および識別情報を関連付けて記憶部33に記憶する。なお、個人運動メニューデータベースPDには、生成部325によって記憶部33に記憶された日付が関連付けられている。
【0080】
編集部326は、記憶部33に記憶された個人運動メニューデータベースPDの運動メニューMを修正する。編集部326は、個人運動メニューデータベースPDのうち選択部127により選択された運動メニューMを個人運動メニューデータベースPDから削除するとともに、運動メニューデータベースDのうち選択部127により選択された運動メニューMを、識別情報と関連付けて個人運動メニューデータベースPDに記憶する。また、編集部326は、設定入力部128により入力された運動メニューMそれぞれの設定項目を、識別情報と関連付けて個人運動メニューデータベースPDに記憶する。
【0081】
ここで、記憶部33は、1つの識別情報に対して、この識別情報と関連付けられた個人運動メニューデータベースPDを複数記憶することができる。より具体的には、記憶部33は、1つの識別情報に対して、過去の全ての個人運動メニューデータベースPDと、今回の個人運動メニューデータベースPDとを、それぞれ記憶する。言い換えれば、記憶部33は、1つの識別情報に対して、記憶部33に記憶された日付毎に、個人運動メニューデータベースPDを記憶する。
【0082】
図14の領域B1に示すように、出力部327は、今回の個人運動メニューデータベースPDに記憶された運動メニューMを表示部13に出力する。
【0083】
図14の領域B2に示すように、出力部327は、今回の個人運動メニューデータベースPDに記憶された右側バランス評価値および左側バランス評価値を表示部13に出力する。本形態では、右側バランス評価値および左側バランス評価値は、数値とその数値のグラフとして、表示部13に表示される。図14の領域B1には、右側バランス評価値として「67」とそのグラフMRが表示され、左側バランス評価値として「67」とそのグラフMLが表示されている。
【0084】
また、図14の領域B3に示すように、出力部327は、今回の入力したバランス評価項目を表示部13に出力する。なお、前回の入力したバランス評価項目が記憶部33に記憶されていた場合には、出力部327は、今回の入力したバランス評価項目と前回のバランス評価項目とを表示部13に出力する。ここで、「片脚立ち」および「ランジ」については、両側とも問題ない場合は「100」とし、何れか一方が悪い場合には「50」とし、「両側とも悪い場合には「0」として、表示部13に棒グラフで表示される。「スクワット」については、問題ない場合には「100」とし、問題ある場合には「0」として、表示部13に棒グラフで表示される。
【0085】
図14の領域B2に示すように、出力部327は、今回の個人運動メニューデータベースPDに記憶された右側柔軟性評価値および左側柔軟性評価値を表示部13に出力する。本形態では、右側柔軟性評価値および左側柔軟性評価値は、数値とその数値のグラフとして、表示部13に表示される。図14の領域B1には、右側柔軟性評価値として「60」とそのグラフRRが表示され、左側柔軟性評価値として「90」とそのグラフRLが表示されている。
【0086】
また、図14の領域B4に示すように、出力部327は、今回の入力した柔軟性評価項目を表示部13に出力する。なお、前回の入力した柔軟性評価項目が記憶部33に記憶されていた場合には、出力部327は、今回の入力した柔軟性評価項目と前回の柔軟性評価項目とを表示部13に出力する。ここで、各柔軟性評価項目は、「肩関節」「股関節」「膝関節」「足関節」の該当する項目に分類されて、表示部13に棒グラフで表示される。「肩関節」「股関節」「膝関節」「足関節」のそれぞれでは、対象の柔軟性評価項目が無い場合には「100」とし、対象の柔軟性評価項目が全てある場合には「0」として、対象の柔軟性評価項目の数に応じて、表示部13に棒グラフで表示される。
【0087】
図14の領域B2に示すように、出力部327は、今回の個人運動メニューデータベースPDに記憶された右側体幹評価値および左側体幹評価値を表示部13に出力する。本形態では、右側体幹評価値および左側体幹評価値は、数値とその数値のグラフとして、表示部13に表示される。図14の領域B1には、右側体幹評価値として「100」とそのグラフCRが表示され、左側体幹評価値として「60」とそのグラフCLが表示されている。
【0088】
また、図14の領域B5に示すように、出力部327は、今回の入力した体幹評価項目を表示部13に出力する。なお、前回の入力した体幹評価項目が記憶部33に記憶されていた場合には、出力部327は、今回の入力した体幹評価項目と前回の体幹評価項目とを表示部13に出力する。ここで、各体幹評価項目は、「体幹-股関節」「体幹-上肢」「体幹-下肢」の該当する項目に分類されて、表示部13に棒グラフで表示される。「体幹-股関節」「体幹-上肢」「体幹-下肢」のそれぞれでは、対象の各体幹評価項目が無い場合には「100」とし、対象の各体幹評価項目が全てある場合には「0」として、対象の各体幹評価項目の数に応じて、表示部13に棒グラフで表示される。
【0089】
出力部327は、右側バランス評価値、右側柔軟性評価値および右側体幹評価値の平均値を表示部13に表示する。また、出力部327は、左側バランス評価値、左側柔軟性評
価値および左右側体幹評価値の平均値を表示部13に表示する。図14の領域B2には、右側バランス評価値、右側柔軟性評価値および右側体幹評価値の平均値として「76」が表示され、左側バランス評価値、左側柔軟性評価値および左右側体幹評価値の平均値として「72」が表示されている。
【0090】
図15に示すように、出力部327は、今回の個人運動メニューデータベースPDに記憶された運動メニューMに関連した運動動画EMを表示部13に出力する。運動動画EMは、図15の「動画を見る」C1を選択することによって再生される。ここで、図15に示す画面は、図14に示す画面に続いて表示される。より具体的には、タッチパネル40をスクロールすると、図14に示す画面に続いて、図15に示す画面が表示部13に表示される。なお、図15に示す画面は、個人運動メニューデータベースPDに記憶された5個の運動メニューMのうちの1個の運動メニューを表示したものであり、個人運動メニューデータベースPDに記憶された残り4個の運動メニューは、図15に示す画面に続いて、表示部13に表示される。また、出力部327は、今回の個人運動メニューデータベースPDに運動メニューMそれぞれの設定項目を、運動メニューとともに、設定項目を表示部13に出力する(不図示)。
【0091】
出力部327は、第2識別情報入力部221に識別情報が入力された場合には、図14および図15に示す表示部13に出力した情報と同様の情報を、第2表示部23に出力する。これにより、第2表示部23には、運動メニュー、各評価項目、各評価値、および運動動画EMが表示される。
【0092】
(運動支援システムの動作)
図16は、第1ユーザ端末10を用いた運動支援システム1による情報処理の一例を示すフローチャートである。図17は、第2ユーザ端末20を用いた運動支援システム1による情報処理の一例を示すフローチャートである。
【0093】
まず、図16を用いて、第1ユーザ端末10を用いた運動支援システム1の動作について説明する。指導者は、第1ユーザ端末10を操作して、運動支援システム1を起動する。運動支援システム1が起動すると、第1ユーザ端末10の表示部13は、支援対象者が新規ユーザであるか既存ユーザであるかを選択する画面を表示する(不図示)。指導者は、新規ユーザであるか既存ユーザであるかの何れかを選択して、図9に示す画面を表示部13に表示させ、支援対象者の情報を入力する。個人情報入力部125および識別情報入力部126は、支援対象者の情報を入力する(ステップST1)。このとき、生成部325は、入力された個人情報および識別情報を関連付けて記憶部33に記憶する。
【0094】
次に、指導者は、図8に示す各評価項目を入力する画面を表示部13に表示させるために、表示部13に表示された「記録開始」を選択する(不図示)。図8に示す画面が表示部13に表示されると、指導者は、支援対象者の身体のチェックを行った結果を、表示部13に表示された各入力部に入力する。部位入力部121、バランス入力部122、柔軟性入力部123、および体幹入力部124は、各評価項目を入力する(ステップST2)。
【0095】
部位入力部121、バランス入力部122、柔軟性入力部123、および体幹入力部124に各評価項目が入力されると、抽出部321は、部位入力部121、バランス入力部122、柔軟性入力部123、および体幹入力部124に入力された各評価項目に基づいて運動メニューデータベースDから各項目に関連付けられた運動メニューMを抽出する抽出動作を行う(ステップST3)。このとき、抽出部321は、抽出動作において、抽出動作において、第1抽出動作と、第2抽出動作と、第3抽出動作と、第4抽出動作と、をこの順で行うとともに、運動メニューデータベースDから抽出しようとする運動メニュー
Mが既に抽出されている運動メニューMと同一の場合には運動メニューMを抽出せず、抽出した運動メニューMの数が運動メニュー数Nの5個に達した場合には運動メニューデータベースDからの運動メニューMの抽出を停止する。
【0096】
バランス入力部122にバランス価項目が入力されると、バランス評価部322は、右側が悪いと入力されたバランス評価項目の数と全体のバランスが悪いと入力されたバランス評価項目の数との合計に基づいて右側バランス評価値を算出し、左側が悪いと入力されたバランス評価項目の数と全体のバランスが悪いと入力されたバランス評価項目の数との合計に基づいて左側バランス評価値を算出する(ステップST4)。なお、部位入力部121に部位価項目が入力され無い場合には、左右それぞれのバランス評価項目の合計の数は0個であるので、バランス評価部322は、右側バランス評価値および左側バランス評価値を、それぞれ「100」として算出する。
【0097】
柔軟性入力部123に柔軟性評価項目が入力されると、柔軟性評価部323は、右側が低いと入力された柔軟性評価項目の数に基づいて右側柔軟性評価値を算出し、左側が低いと入力された柔軟性評価項目の数に基づいて左側柔軟性評価値を算出する(ステップST5)。なお、柔軟性入力部123に柔軟性評価項目が入力され無い場合には、柔軟性評価部323は、柔軟性評価項目の合計0個となった側のバランス評価値を、「100」として算出する。
【0098】
体幹入力部124に体幹評価項目が入力されると、体幹評価部324は、右側が低いと入力された体幹評価項目の数に基づいて右側体幹評価値を算出し、左側が低いと入力された体幹評価項目の数に基づいて左側体幹評価値を算出する(ステップST6)。なお、体幹入力部124に体幹評価項目が入力され無い場合には、体幹評価部324は、体幹評価項目の合計0個となった側の体幹評価値を、「100」として算出する。
【0099】
次に、生成部325は、部位入力部121に入力された部位評価項目、バランス入力部122に入力されたバランス評価項目、柔軟性入力部123に入力された柔軟性評価項目、体幹入力部124に入力された体幹評価項目、右側・左側バランス評価値、右側・左側柔軟性評価値、右側・左側体幹評価値、および抽出部321が抽出した運動メニューMと、識別情報とを関連付けた個人運動メニューデータベースPDを記憶部33に記憶する(ステップST7)。
【0100】
次に、出力部327は、運動メニューデータベースDに記憶された運動メニューMと、個人運動メニューデータベースPDに記憶された運動メニューMとを、図10に示す選択部127として、表示部13に出力する。指導者は、図10の領域A1に表示された運動メニューMを確認して、運動メニューMの修正の有無を確認する。また、指導者は、設定入力部128を操作し、必要に応じて、運動メニューMそれぞれの設定項目を入力する。指導者は、個人運動メニューデータベースPDに記憶された運動メニューMの修正が必要ない場合には、選択部127の入力を行わずに(ステップST8:No)、登録を行う。
【0101】
指導者は、個人運動メニューデータベースPDに記憶された運動メニューMの修正が必要な場合には、選択部127の入力を行い(ステップST8:Yes)、個人運動メニューデータベースPDに記憶された運動メニューMの追加・削除し登録を行う。これにより、指導者は、支援対象者の個別の事情に応じて、運動メニューデータベースDに記憶された運動メニューMのうち必要な運動メニューMを追加選択するとともに、個人運動メニューデータベースPDに記憶された運動メニューMから不要な運動メニューMを削除選択することができる。
【0102】
選択部127において運動メニューMが選択されると、編集部326は、個人運動メニ
ューデータベースPDのうち選択部127により選択された運動メニューMを個人運動メニューデータベースPDから削除するとともに、運動メニューデータベースDのうち選択部127により選択された運動メニューMを、識別情報と関連付けて個人運動メニューデータベースPDに記憶する(ステップST9)。
【0103】
例えば、指導者は、図10の領域A1に「骨盤運動(左右)」が選択されておらず、支援対象者の運動メニューに追加した方がいいと判断した場合には、図10の選択部127の領域A2において、「骨盤運動(左右)」を追加選択する。続いて、指導者は、図10の選択部127の領域A2において、図10の領域A1に表示された運動メニューから不要と思われる運動メニュー「片脚開脚」を削除選択する。その後、選択部127において登録が選択されると、編集部326は、選択部127により選択された運動メニュー「片脚開脚」を個人運動メニューデータベースPDから削除するとともに、選択部127により選択された運動メニュー「骨盤運動(左右)」を、識別情報と関連付けて個人運動メニューデータベースPDに記憶する。
【0104】
編集部326は、選択された運動メニューMそれぞれの設定項目を、識別情報と関連付けて個人運動メニューデータベースPDに記憶する(ステップST10)。
【0105】
出力部327は、図14の領域B1に示すように、今回の個人運動メニューデータベースPDに記憶された運動メニューMを表示部13に出力する(ステップST11)。
【0106】
出力部327は、図14の領域B2に示すように、今回の個人運動メニューデータベースPDに記憶された右側バランス評価値および左側バランス評価値を表示部13に出力する(ステップST12)。また、図14の領域B3に示すように、出力部327は、今回の入力したバランス評価項目と前回のバランス評価項目とを表示部13に出力する(ステップST12)。
【0107】
出力部327は、図14の領域B2に示すように、今回の個人運動メニューデータベースPDに記憶された右側柔軟性評価値および左側柔軟性評価値を表示部13に出力する(ステップST13)。また、図14の領域B4に示すように、出力部327は、今回の入力した柔軟性評価項目と前回の柔軟性評価項目とを表示部13に出力する(ステップST13)。
【0108】
出力部327は、図14の領域B2に示すように、今回の個人運動メニューデータベースPDに記憶された右側体幹評価値および左側体幹評価値を表示部13に出力する。(ステップST14)。また、図14の領域B5に示すように、出力部327は、今回の入力した体幹評価項目と前回の体幹評価項目とを表示部13に出力する(ステップST14)。
【0109】
出力部327は、図15に示すように、今回の個人運動メニューデータベースPDに記憶された運動メニューMに関連した運動動画EMを表示部13に出力する(ステップST15)。なお、運動動画EMは、図15の「動画を見る」C1を選択することによって再生される。
【0110】
指導者は、第1ユーザ端末10の表示部13に表示された運動メニューMを元に、支援対象者に適切な運動指導を行うことができる。また、指導者は、第1ユーザ端末10の表示部13に表示された各評価値を元に、今回の身体の状態を支援対象者に説明することができる。さらに、指導者は、第1ユーザ端末10の表示部13に表示された各評価項目を元に、今回の身体の状態および前回からの身体の改善状態を、支援対象者に説明することができる。
【0111】
なお、過去の個人運動メニューデータベースPDが記憶部33に記憶されていた場合には、指導者は、過去の個人運動メニューデータベースPDに記憶された各評価値、各評価項目および運動メニューMを、表示部13に表示させることができる。この場合、指導者は、第1ユーザ端末10の個人情報入力部125および識別情報入力部126に各情報を入力した後、表示部13に表示された「履歴一覧」を選択する(不図示)。その後、表示部13には、過去の個人運動メニューデータベースPDに関連付けられた「日付」が表示されるので(不図示)、指導者は、表示させたい「日付」を選択する。これにより、出力部327は、選択された日付の過去の個人運動メニューデータベースPDに記憶された各評価値、各評価項目および運動メニューMを、表示部13に表示する。
【0112】
次に、図17を用いて、第2ユーザ端末20を用いた運動支援システム1の動作について説明する。支援対象者は、指導者による身体のチェックを受けるとともに、適切な運動メニューMの提案を受けた場合には、家などにおいて、第2ユーザ端末20を用いて管理サーバ30にアクセスし、今回の個人運動メニューデータベースPDに記憶された運動メニューM等を第2ユーザ端末20で確認することができる。支援対象者が、第2ユーザ端末20の第2識別情報入力部221に識別情報を入力すると(ステップ21)、出力部327は、記憶部33に記憶された今回の個人運動メニューデータベースPDを第2表示部23に出力する(ステップST22)。これにより、支援対象者は、家などにおいて、第2表示部23に表示された運動メニューMを確認しながら、運動メニューMを実施することができる。また、支援対象者は、家などにおいて、第2表示部23に表示された各評価値および各評価項目を確認することで、指導者のチェックを受けた際の身体の状態を把握することができる。
【0113】
(作用効果)
本形態の運動支援システム1は、支援対象者が痛みを感じる部位評価項目およびバランスが悪いと判断されたバランス評価項目が、部位入力部121およびバランス入力部122に入力されると、運動メニューデータベースDから、これらに関連付けられた運動メニューが抽出され、抽出された運動メニューMを表示部13に表示する。したがって、運動メニューデータベースDから抽出される運動メニューMを、痛みを感じる部位の改善を目的とする運動メニューMと、身体のバランスの改善を目的とする運動メニューMとすることができる。よって、運動メニューデータベースDから抽出された運動メニューMを支援対象者が実施したときに、支援対象者の身体的な違和感が増大することを抑制できる。また、支援対象者がスポーツに取り組んでいる最中にケガをするリスクを抑制できる。
【0114】
本形態において、記憶部33は、抽出部321が抽出する運動メニューMの数を運動メニュー数Nとして記憶する。運動メニュー数Nは5個である。複数の部位評価項目のそれぞれ、および複数のバランス評価項目のそれぞれには、優先順位が付与される。複数の部位評価項目のそれぞれの優先順位は、複数のバランス評価項目のそれぞれの優先順位より高く設定されている。運動メニューデータベースDは、複数の運動メニューに同一の部位評価項目が関連付けられている場合には、同一の部位評価項目が関連付けられた複数の運動メニューMのそれぞれに第1優先順位が関連付けられるとともに、複数の運動メニューMに同一のバランス評価項目が関連付けられている場合には、同一のバランス評価項目が関連付けられた複数の運動メニューMのそれぞれに第2優先順位が関連付けられている。抽出部321は、抽出動作において、部位評価項目のそれぞれについて、複数の部位評価項目のそれぞれの優先順位が高い部位評価項目から順に運動メニューデータベースDを参照して部位評価項目に関連付けられた運動メニューMを第1優先順位が高い順に抽出する第1抽出動作と、バランス評価項目のそれぞれについて、複数のバランス評価項目のそれぞれの優先順位が高いバランス評価項目から順に運動メニューデータベースDを参照してバランス評価項目に関連付けられた運動メニューMを第2優先順位が高い順に抽出する第
2抽出動作と、をこの順で行う。抽出部321は、運動メニューデータベースDから抽出しようとする運動メニューMが既に抽出されている運動メニューMと同一の場合には運動メニューMを抽出せず、抽出した運動メニューの数が5個に達した場合には運動メニューデータベースDからの運動メニューMの抽出を停止する。
【0115】
したがって、運動メニューデータベースDから抽出されて支援対象者に提案される運動メニューMの数を、予め設定した運動メニュー数Nを5個とすることができるので、支援対象者は、運動メニューMを実施しやすくなる。また、抽出部321は、運動メニューデータベースDから運動メニューMを抽出する際に、優先順位、第1優先順、および第2優先順位に従う。よって、部位入力部121に、痛みを感じる部位が入力された場合には、運動メニューデータベースDから抽出されて支援対象者に提案される運動メニューMに、部位の痛みを改善するための運動メニューMを含めることができる。
【0116】
本形態において、第2入力部22は、予め定められた複数の柔軟性評価項目のうち支援対象者の関節の柔軟性が低いと判断された柔軟性評価項目を入力する柔軟性入力部123を備える。記憶部33は、複数の部位評価項目のそれぞれ、複数のバランス評価項目のそれぞれ、および複数の柔軟性評価項目のそれぞれの少なくも一つに関連付けられた複数の運動メニューMを運動メニューデータベースDとして記憶する。複数の柔軟性評価項目のそれぞれには、優先順位が付与される。複数の柔軟性評価項目のそれぞれの優先順位は、複数のバランス評価項目のそれぞれの優先順位より低く設定されている。運動メニューデータベースDは、複数の運動メニューMに同一の柔軟性評価項目が関連付けられている場合には、同一の柔軟性評価項目が関連付けられた複数の運動メニューMのそれぞれに第3優先順位が関連付けられている。抽出部321は、抽出動作において、第1抽出動作と、第2抽出動作と、部柔軟性評価項目のそれぞれについて、複数の柔軟性評価項目のそれぞれの優先順位が高い柔軟性評価項目から順に運動メニューデータベースDを参照して柔軟性評価項目に関連付けられた運動メニューMを第3優先順位が高い順に抽出する第3抽出動作と、をこの順で行う。抽出部321は、運動メニューデータベースDから抽出しようとする運動メニューMが既に抽出されている運動メニューMと同一の場合には運動メニューMを抽出せず、抽出した運動メニューの数が5個に達した場合には運動メニューデータベースDからの運動メニューMの抽出を停止する。
【0117】
したがって、運動メニューデータベースDから抽出される運動メニューMに、支援対象者の柔軟性を改善するための運動メニューMを含めることができる。よって、運動メニューデータベースDから抽出される運動メニューMに、支援対象者の柔軟性を改善するための運動メニューMを含めれば、スポーツの最中にケガが発生するリスクを抑制できる。
【0118】
本形態において、第2入力部22は、予め定められた複数の体幹評価項目のうち支援対象者の体幹機能が低いと判断された体幹評価項目を入力する体幹入力部124を備える。記憶部33は、複数の部位評価項目のそれぞれ、複数のバランス評価項目のそれぞれ、複数の柔軟性評価項目のそれぞれ、および体幹評価項目のそれぞれの少なくも一つに関連付けられた複数の運動メニューMを運動メニューデータベースDとして記憶する。複数の体幹評価項目のそれぞれには、優先順位が付与される。複数の体幹評価項目のそれぞれの優先順位は、複数の柔軟性評価項目のそれぞれの優先順位より低く設定されている。運動メニューデータベースDは、複数の運動メニューMに同一の体幹評価項目が関連付けられている場合には、同一の体幹評価項目が関連付けられた複数の運動メニューMのそれぞれに第4優先順位が関連付けられている。抽出部321は、抽出動作において、第1抽出動作と、第2抽出動作と、第3抽出動作と、体幹評価項目のそれぞれについて、複数の体幹評価項目のそれぞれの優先順位が高い体幹評価項目から順に運動メニューデータベースDを参照して体幹評価項目に関連付けられた運動メニューMを第4優先順位が高い順に抽出する第4抽出動作と、をこの順で行う。抽出部321は、運動メニューデータベースDから
抽出しようとする運動メニューMが既に抽出されている運動メニューMと同一の場合には運動メニューMを抽出せず、抽出した運動メニューMの数が5個に達した場合には運動メニューデータベースDからの運動メニューMの抽出を停止する。
【0119】
したがって、運動メニューデータベースDから抽出される運動メニューMに、支援対象者の体幹を鍛えるための運動メニューMを含めることができる。
【0120】
本形態において、制御部32は、バランス評価部322を備える。バランス入力部122は、バランス評価項目を入力する際に、身体の右側および左側のうちバランスが悪い側を入力するか、全体のバランスが悪いことを入力する。バランス評価部322は、右側が悪いと入力されたバランス評価項目の数と全体のバランスが悪いと入力されたバランス評価項目の数との合計に基づいて右側バランス評価値を算出し、左側が悪いと入力されたバランス評価項目の数と全体のバランスが悪いと入力されたバランス評価項目の数との合計に基づいて左側バランス評価値を算出する。出力部327は、右側バランス評価値および左側バランス評価値を表示部13に出力する。
【0121】
したがって、支援対象者は、身体のバランスについて、数値で、知ることができる。これにより、身体のバランスを改善するための運動メニューMを行う際に、支援対象者のモチベーションを向上させることができる。
【0122】
本形態において、制御部32は、柔軟性評価部323を備える。柔軟性入力部123は、柔軟性評価項目を入力する際に、身体の右側および左側のうち柔軟性が低い側を入力する。柔軟性評価部323は、右側が低いと入力された柔軟性評価項目の数に基づいて右側柔軟性評価値を算出し、左側が低いと入力された柔軟性評価項目の数に基づいて左側柔軟性評価値を算出する。出力部327は、右側柔軟性評価値および左側柔軟性評価値を表示部13に出力する。
【0123】
したがって、支援対象者は、身体の柔軟性について、数値で、知ることができる。これにより、身体の柔軟性を改善するための運動メニューMを行う際に、支援対象者のモチベーションを向上させることができる。
【0124】
本形態において、制御部32は、体幹評価部324を備える。体幹入力部124は、体幹評価項目を入力する際に、身体の右側および左側のうち体幹が低い側を入力する。体幹評価部324は、右側が低いと入力された体幹評価項目の数に基づいて右側体幹評価値を算出し、左側が低いと入力された体幹評価項目の数に基づいて左側体幹評価値を算出する。出力部327は、右側体幹評価値および左側体幹評価値を表示部に出力する。
【0125】
したがって、支援対象者は、身体の体幹機能について、数値で、知ることができる。これにより、身体の体幹機能を改善するための運動メニューMを行う際に、支援対象者のモチベーションを向上させることができる。
【0126】
本形態において、入力部12は、支援対象者の年齢を含む個人情報を入力する個人情報入力部125を備える。運動メニューデータベースDは、複数の運動メニューMのそれぞれに年齢と関連付けられている。抽出部321は、個人情報入力部に入力された年齢および部位入力部121に入力された部位評価項目に基づいて運動メニューデータベースDを参照して部位に関連付けられた運動メニューMを抽出するとともに、個人情報入力部125に入力された年齢およびバランス入力部122に入力されたバランス評価項目に基づいて運動メニューデータベースを参照してバランス評価項目に関連付けられた運動メニューを抽出する抽出動作を行う。
【0127】
したがって、例えば、高齢者には向いていないと考えられる高負荷な運動メニューMなどを、年齢に基づいて、支援対象者に提案する運動メニューMから排除できる。
【0128】
本形態において、入力部12は、支援対象者の識別する識別情報を入力する識別情報入力部126を備える。制御部32は、部位入力部121に入力された部位評価項目、バランス入力部122に入力されたバランス評価項目、および抽出部321が抽出した運動メニューと、識別情報とを関連付けた個人運動メニューデータベースPDを記憶部33に記憶する生成部325を備える。出力部327は、個人運動メニューデータベースPDに記憶された運動メニューを表示部13に出力する。
【0129】
したがって、入力された情報と、提案された運動メニューMとを、支援対象者毎に、記憶できる。
【0130】
本形態において、入力部12は、運動メニューデータベースDに記憶された複数の運動メニューMおよび個人運動メニューデータベースPDに記憶された複数の運動メニューMのうち一つの運動メニューMを選択する選択部127を備える。制御部32は、個人運動メニューデータベースPDを編集するための編集部326を備える。編集部326は、個人運動メニューデータベースPDのうち選択部127により選択された運動メニューMを個人運動メニューデータベースPDから削除するとともに、運動メニューデータベースDのうち選択部127により選択された運動メニューMを、識別情報と関連付けて個人運動メニューデータベースPDに記憶する。
【0131】
したがって、抽出部321が抽出した複数の運動メニューMについて、指導者が確認をした後に、編集できる。これにより、運動支援システム1は、支援対象者に対して、指導者の判断を含めた運動メニューMを表示部13に出力できる。
【0132】
本形態において、記憶部33は、複数の運動メニューMのそれぞれを実演した運動動画EMを複数の運動メニューMに関連付けて記憶する。出力部327は、抽出部321で抽出された運動メニューMに関連した運動動画EMを表示部13に出力する。
【0133】
したがって、支援対象者は、運動メニューMとともに、その運動メニューMの運動動画EMを表示部13で確認することができる。これにより、支援対象者は、表示部13に表示された運動メニューMをより正確に理解することができる。
【0134】
本形態の運動支援システム1は、携帯型の第1ユーザ端末10と、第1ユーザ端末10とネットワークを介して接続された管理サーバ30と、を有する。第1ユーザ端末10は、入力部12と表示部13とを備える。管理サーバ30は、制御部32と記憶部33とを備える。
【0135】
したがって、指導者が第1ユーザ端末10をトレーニングジムやリハビリテーションセンター内で持ち運びながら、各評価項目の結果などを入力できる。
【0136】
本形態の運動支援システム1は、携帯型の第1ユーザ端末10と、携帯型の第2ユーザ端末20と、第1ユーザ端末10および第2ユーザ端末20とネットワークを介して接続された管理サーバ30と、を有する。第1ユーザ端末10は、入力部12と表示部13とを備える。第2ユーザ端末20は、第2入力部22と第2表示部23とを備える。管理サーバ30は、制御部32と記憶部33とを備える。入力部12は、支援対象者の識別する識別情報を入力する識別情報入力部126を備える。制御部32は、部位入力部121に入力された部位評価項目、バランス入力部122に入力されたバランス評価項目、および抽出部321が抽出した運動メニューMと、識別情報とを関連付けた個人運動メニューデ
ータベースPDを記憶部33に記憶する生成部325を備える。第2入力部22は、記憶部33に記憶された個人運動メニューデータベースPDを問い合わせるために識別情報を入力する第2識別情報入力部221を備える。出力部327は、第2識別情報入力部221に識別情報が入力された場合には、個人運動メニューデータベースPDに記憶された運動メニューMを第2表示部23に出力する。
【0137】
したがって、支援対象者は、家などから第2ユーザ端末を用いて、自身の個人運動メニューデータベースPDにアクセスすることができる。これにより、支援対象者は、家などにおいて、第2ユーザ端末を見ながら、運動メニューMを実施することができる。
【0138】
本形態のプログラムは、管理サーバ30を、本形態の運動支援システム1の制御部32として機能させる。この場合、運動支援システム1のためのプログラムを記憶する、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記憶媒体として提供してもよい。よって、本形態のプログラムにより、管理サーバ30は、適切な運動メニューMを提案することができる。
【0139】
(他の実施形態)
上記形態では、入力部12と表示部13とは、第1ユーザ端末10に設けられ、制御部32と記憶部33とは、管理サーバ30に設けられていたが、この構成に限定されない。入力部12、表示部13、制御部32、および記憶部33は、一台のコンピュータに設けられてもよい。この場合、入力部はキーボードやマウスなどであり、表示部はモニターである。
【0140】
上記形態では、第1ユーザ端末10および第2ユーザ端末20は、タッチパネル40を備える携帯型の端末であったが、第1ユーザ端末10および第2ユーザ端末20は、ノートパソコンであってもよい。この場合、入力部はキーボードやマウスなどであり、表示部はモニターである。また、第1ユーザ端末10は、支援対象者に用いられてもよい。
【0141】
上記形態では、記憶部33は、抽出部321が抽出する運動メニュー数として、5個記憶していたが、運動メニュー数は、これに限定されない。運動メニュー数は、5個より多くてもよいし、少なくてもよい。
【0142】
上記形態では、今回の個人運動メニューデータベースPDに記憶された各評価値、各評価項目および運動メニューMを、第2ユーザ端末20の第2表示部23に表示させる例を説明したが、過去の個人運動メニューデータベースPDが記憶部33に記憶されていた場合には、過去の個人運動メニューデータベースPDに記憶された各評価値、各評価項目および運動メニューMを、第2表示部23に表示させてもよい。この場合、支援対象者は、第2ユーザ端末20の第2識別情報入力部221に各情報を入力した後、第2表示部23に表示された「履歴一覧」を選択する(不図示)。その後、第2表示部23には、過去の個人運動メニューデータベースPDに関連付けられた「日付」が表示されるので(不図示)、支援対象者は、表示させたい「日付」を選択する。これにより、出力部327は、選択された日付の過去の個人運動メニューデータベースPDに記憶された各評価値、各評価項目および運動メニューMを、第2表示部23に出力する。
【0143】
各入力部に入力される、部位評価項目、バランス評価項目、柔軟性評価項目および体幹評価項目は、上記形態に限定されない。必要に応じて、各評価項目を増減することができる。
【0144】
記憶部33が記憶する複数の運動メニューの数や内容は、上記形態に限定されない。また、記憶部33が記憶する運動メニューデータベースの内容は、上記形態に限定されない。
【0145】
個人情報入力部125では、年齢は指導者によって直接入力されなくてもよい。指導者が、生年月日を個人情報入力部125に入力することによって、年齢が自動的に入力されるように構成してもよい。
【0146】
識別情報入力部126には、識別情報として、支援対象者の氏名を入力してもよい。すなわち、識別情報と個人情報とが同一であってもよい。この場合、タッチパネル40には、個人情報入力部125および識別情報入力部126が一つの入力部として表示されればよい。
【0147】
上記形態では、出力部327は、抽出部321で抽出された運動メニューMを表示部13に出力したが、外部の印刷装置に出力してもよい。このようにすれば、指導者は、抽出部321で抽出された運動メニューMを、支援対象者に印刷して渡すことができる。
【0148】
上記形態では、指導者は、支援対象者が既存のユーザの場合、個人情報入力部125および識別情報入力部126に、支援対象者の情報を入力したが、個人情報入力部125および識別情報入力部126の何れか一方に支援対象者の情報を入力する構成としてもよい。この場合、既に個人情報および識別情報が記憶部33に記憶されているので、入力部12に何れか一方の情報が入力されると、制御部32は、記憶部33から他方の情報を参照して、運動支援システム1を実行すればよい。
【0149】
第1ユーザ端末10および第2ユーザ端末20は、それぞれ、指導者と支援対象者とがメッセージをやり取りするためのメッセージ入力部を備えてもよい。この場合、管理サーバ30の記憶部33は、第1ユーザ端末10および第2ユーザ端末20のメッセージ入力部で入力されたメッセージを記憶し、管理サーバ30の出力部327は、記憶部33に記憶されたメッセージを第1ユーザ端末10の表示部13および第2ユーザ端末20の第2表示部23に出力する。このようにすれば、指導者と支援対象者は、互いにメッセージのやり取りをすることができる。したがって、支援対象者は、質問があれば、指導者に問い合わせることができ、指導者は、その問い合わせに回答することができる。
【符号の説明】
【0150】
1…運動支援システム、10…第1ユーザ端末、11…通信部、12…入力部、13…表示部、14…制御部、15…記憶部、20…第2ユーザ端末、21…通信部、22…第2入力部、23…第2表示部、24…制御部、25…記憶部、30…管理サーバ(コンピュータ)、31…通信部、32…制御部、33…記憶部、40…タッチパネル、121…部位入力部、122…バランス入力部、123…柔軟性入力部、124…体幹入力部、125…個人情報入力部、126…識別情報入力部、127…選択部、128…設定入力部、221…第2識別情報入力部、321…抽出部、322…バランス評価部、323…柔軟性評価部、324…体幹評価部、325…生成部、326…編集部、327…出力部、D…運動メニューデータベース、M…運動メニュー、PD…個人運動メニューデータベース
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