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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024059304
(43)【公開日】2024-05-01
(54)【発明の名称】電池
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/538 20210101AFI20240423BHJP
   H01M 50/533 20210101ALI20240423BHJP
   H01M 50/103 20210101ALI20240423BHJP
   H01M 50/15 20210101ALI20240423BHJP
   H01M 10/0587 20100101ALI20240423BHJP
   H01M 10/04 20060101ALI20240423BHJP
   H01G 11/70 20130101ALI20240423BHJP
   H01G 11/74 20130101ALI20240423BHJP
【FI】
H01M50/538
H01M50/533
H01M50/103
H01M50/15
H01M10/0587
H01M10/04 W
H01G11/70
H01G11/74
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022166908
(22)【出願日】2022-10-18
(71)【出願人】
【識別番号】520184767
【氏名又は名称】プライムプラネットエナジー&ソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100117606
【弁理士】
【氏名又は名称】安部 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100121186
【弁理士】
【氏名又は名称】山根 広昭
(74)【代理人】
【識別番号】100130605
【弁理士】
【氏名又は名称】天野 浩治
(72)【発明者】
【氏名】深江 俊秀
【テーマコード(参考)】
5E078
5H011
5H028
5H029
5H043
【Fターム(参考)】
5E078AA15
5E078AB02
5E078AB13
5E078FA02
5E078FA23
5E078KA04
5E078KA07
5H011AA01
5H011AA09
5H011BB03
5H011KK01
5H028AA07
5H028CC05
5H028CC12
5H028HH05
5H029AJ14
5H029AK03
5H029AL07
5H029AL11
5H029AM03
5H029AM07
5H029AM16
5H029BJ02
5H029BJ14
5H029DJ02
5H029DJ03
5H029DJ05
5H029HJ04
5H043AA01
5H043AA02
5H043AA19
5H043BA16
5H043BA19
5H043CA04
5H043CA12
5H043CB04
5H043EA06
5H043EA22
5H043EA35
5H043JA04E
5H043LA02E
(57)【要約】
【課題】信頼性が好適に向上された電池を提供すること。
【解決手段】ここで開示される電池100では、正極22には複数の正極タブ22tが設けられており、正極22は、巻回電極体20の巻回軸WLに対して直交する方向に切った断面視において、一方の扁平面20fから巻回軸WLを通過し他方の扁平面20fに至る厚み方向Xにおいて、巻回電極体20の巻回軸WLよりも一方側に位置する第1領域A1と、厚み方向Xにおいて、巻回軸WLよりも他方側に位置する第2領域A2と、を有し、第1領域A1において、正極22の8割以上の層に正極タブ22tが設けられており、第2領域A2において、巻回軸WL側から5層目までの層には、正極タブ22tが形成された層が複数存在し、巻回軸WL側から5層目よりも外側の層には、正極タブ22tが設けられておらず、複数の正極タブ22tは積層されて正極集電部50に接合されている。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
帯状の第1電極と、帯状の第2電極とが、帯状のセパレータを介して巻回された扁平状の巻回電極体を備えた電池であって、
前記第1電極には複数の第1電極タブが設けられており、
前記第1電極は、
前記巻回電極体の巻回軸に対して直交する方向に切った断面視において、一方の扁平面から前記巻回軸を通過し他方の扁平面に至る厚み方向において、前記巻回電極体の巻回軸よりも一方側に位置する第1領域と、前記厚み方向において、前記巻回軸よりも他方側に位置する第2領域と、を有し、
前記第1領域において、
前記第1電極の8割以上の層に前記第1電極タブが設けられており、
前記第2領域において、
前記巻回軸側から5層目までの層には、前記第1電極タブが形成された層が複数存在し、
前記巻回軸側から5層目よりも外側の層には、前記第1電極タブが設けられておらず、
複数の前記第1電極タブは積層されて集電部材に接合された、電池。
【請求項2】
積層された前記第1電極タブは、
前記第1電極タブの幅方向において、最大タブズレ量が、0.05mm~5mmである、請求項1に記載の電池。
【請求項3】
前記第1領域は、前記第2電極の巻き始め端部を含み、
前記第2電極の巻き始め端部から第1R部までの範囲に、前記第2領域から始まる前記第1電極の巻き始め端部が配置されている、請求項1または2に記載の電池。
【請求項4】
前記第1電極は正極であり、前記第1電極タブは正極タブである、請求項1または2に記載の電池。
【請求項5】
積層された複数の前記第1電極タブは、湾曲した状態で、前記集電部材に接合されている、請求項1または2に記載の電池。
【請求項6】
前記巻回電極体を収容する電池ケースを備え、
前記電池ケースは、底壁、一対の第1側壁、一対の第2側壁、および開口を含む外装体と、前記開口を封止する封口板と、を含み、
前記巻回電極体の前記巻回軸が前記底壁に対して垂直な方向となるように、前記電池ケース内に前記巻回電極体が配置されている、請求項1または2に記載の電池。
【請求項7】
前記巻回電極体の巻回軸方向に沿った長さに対する、前記巻回電極体の前記厚み方向と直交する方向における長さは、3倍以上である、請求項1または2に記載の電池。
【請求項8】
前記巻回電極体の厚みは、10mm以上である、請求項1または2に記載の電池。
【請求項9】
前記第1電極、前記第2電極それぞれの第1タブは、切り欠きが形成されている、請求項1または2に記載の電池。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電池に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許第6641116号公報には、正極と負極との間にセパレータを介在して巻き取られた電極アセンブリが開示されている。そして、正極は複数の正極タブを含み、負極は複数の負極タブを含んでいる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6641116号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、本発明者の検討によると、上述したような巻回電極体を備えた電池は、電池の信頼性の向上の観点から、まだまだ改善の余地があることがわかった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
ここで開示される電池では、帯状の第1電極と、帯状の第2電極とが、帯状のセパレータを介して巻回された扁平状の巻回電極体を備えた電池であって、上記第1電極には複数の第1電極タブが設けられており、上記第1電極は、上記巻回電極体の巻回軸に対して直交する方向に切った断面視において、一方の扁平面から上記巻回軸を通過し他方の扁平面に至る厚み方向において、上記巻回電極体の巻回軸よりも一方側に位置する第1領域と、上記厚み方向において、上記巻回軸よりも他方側に位置する第2領域と、を有し、上記第1領域において、上記第1電極の8割以上の層に上記第1電極タブが設けられており、上記第2領域において、上記巻回軸側から5層目までの層には、上記第1電極タブが形成された層が複数存在し、上記巻回軸側から5層目よりも外側の層には、上記第1電極タブが設けられておらず、複数の上記第1電極タブは積層されて集電部材に接合されている。かかる構成の電池によると、電池の信頼性が好適に向上されるため、好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】一実施形態に係る電池を模式的に示す斜視図である。
図2図1のII-II線に沿う模式的な縦断面図である。
図3図1のIII-III線に沿う模式的な横断面図である。
図4図2のIV-IV線に沿う模式的な縦断面図である。
図5】一実施形態に係る巻回電極体の構成を示す模式図である。
図6】一実施形態に係る巻回電極体を示す模式図である。
図7】一実施形態に係る正極および負極の構成を示す模式図である。
図8図3の巻回電極体の断面の構成を示す模式図である。
図9図8の正極の巻き始め端部近傍および負極の巻き始め端部近傍を示す模式図である。
図10図8の第1領域および第2領域について説明するための説明図ある。
図11図10のXI-XI線に沿う模式的な縦断面図である。
図12】他の実施形態に係る図10対応図である。
図13】従来技術における図10対応図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、図面を参照しながら、ここで開示される技術のいくつかの好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本開示の実施に必要な事柄(例えば、本開示を特徴付けない電池の一般的な構成および製造プロセス)は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本開示は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。また、ここで説明される実施形態は、当然ながら特に本開示を限定することを意図したものではない。また、本明細書において範囲を示す「A~B」の表記は、A以上B以下の意と共に、「Aより大きい」および「Bより小さい」の意を包含するものとする。
【0008】
なお、本明細書において「電池」とは、電気エネルギーを取り出し可能な蓄電デバイス全般を指す用語であって、一次電池と二次電池とを包含する概念である。また、本明細書において「二次電池」とは、電解質を介して正極と負極の間で電荷担体が移動することによって繰り返し充放電が可能な蓄電デバイス全般をいう。電解質は、液状電解質(電解液)、ゲル状電解質、固体電解質のいずれであってもよい。かかる二次電池は、リチウムイオン二次電池やニッケル水素電池等のいわゆる蓄電池(化学電池)の他に、電気二重層キャパシタ等のキャパシタ(物理電池)等も包含する。以下では、リチウムイオン二次電池を対象とした場合の実施形態について説明する。
【0009】
<電池の構成>
図1は、本実施形態に係る電池100を模式的に示す斜視図である。電池100は、二次電池であることが好ましく、例えばリチウムイオン二次電池等の非水電解質二次電池であることがより好ましい。図2は、図1中のII-II線に沿う模式的な縦断面図である。図3は、図1中のIII-III線に沿う模式的な横断面図である。図4は、図2中のIV-IV線に沿う模式的な縦断面図である。なお、以下の説明において、図面中の符号L、R、F、Rr、U、Dは、左、右、前、後、上、下を表す。また、図面中の符号Xは、電池100の短辺方向を示し、符号Yは、電池100の長辺方向を示し、符号Zは、電池100の上下方向を示す。ただし、これらは説明の便宜上の方向に過ぎず、電池100の設置形態を何ら限定するものではない。また、図8中の巻回方向D1は便宜上の方向に過ぎず、巻回方向をかかる方向に限定するものではない。
【0010】
なお、本実施形態では、第1電極を正極22(即ち、第1電極タブを正極タブ22t)、第2電極を負極24(即ち、第2電極タブを負極タブ24t)としているが、ここで開示される技術をかかる形態に限定することを意図したものではない。他の実施形態では、第1電極を負極24(即ち、第1電極タブを負極タブ24t)、第2電極を正極22(即ち、第2電極タブを正極タブ22t)としてもよい。一方、一般的に正極22を構成する正極集電体22cの材質は柔らかく破断し易いため、第1電極を正極22とした場合に、ここで開示される技術の効果を得易いため、好ましい。また、ここで開示される技術は、少なくとも第1電極に適用されていればよいが、例えば本実施形態のように、第1電極(ここでは、正極22)に加えて第2電極(ここでは、負極24)に適用されている場合、ここで開示される技術の効果をより効果的に得ることができるため、好ましい。
【0011】
図1図3に示すように、電池100は、電池ケース10(図1参照)と、複数の巻回電極体20(図2図3参照)と、正極端子30(図1図2参照)と、負極端子40(図1図2参照)と、正極集電部50(図2参照)と、負極集電部60(図2参照)と、を備えている。図示は省略するが、電池100は、ここではさらに電解液を備えている。電池100は非水電解液二次電池である。以下、電池100の具体的な構成について説明する。
【0012】
電池ケース10は、巻回電極体20を収容する筐体である。図1に示すように、電池ケース10は、ここでは扁平かつ有底の直方体形状(角形)の外形を有する。ただし、他の実施形態では、電池ケース10の外形は円筒状等の他の形状であってもよい。また、筐体として、ラミネート型のケースを用いることもできる。図2に示すように、電池ケース10は、開口12hを有する外装体12と、開口12hを封口する封口板(蓋体)14と、を備えている。電池ケース10(外装体12および封口板14)の材質は、従来から使用されているものと同じでよく、特に制限はない。電池ケース10は、金属製であることが好ましく、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、鉄、鉄合金等からなることがより好ましい。電池ケース10を構成する外装体12および封口板14は、同じ材質でもよいし、異なる材質であってもよい。外装体12および封口板14は、巻回電極体20の収容数(1つまたは複数。ここでは、複数。)や、サイズ等に応じた大きさを有している。
【0013】
外装体12は、図1図2から分かるように、上面に開口12hを有する有底かつ角型の容器である。外装体12は、図1に示すように、底壁12aと、底壁12aの長辺から上方に延び相互に対向する一対の長側壁12bと、底壁12aの短辺から上方に延び相互に対向する一対の短側壁12cと、を備えている。長側壁12bおよび短側壁12cは、ここに開示される第1側壁および第2側壁の一例である。長側壁12bの面積は、短側壁12cの面積よりも大きい。底壁12aは、略矩形状である。底壁12aは、開口12h(図2参照)と対向している。長側壁12bおよび短側壁12cは、「側壁」の一例である。封口板14は、外装体12の開口12hを塞ぐように外装体12に取り付けられた平面略矩形の板状部材である。封口板14は、外装体12の底壁12aと対向している。封口板14は、略矩形状である。電池ケース10は、外装体12の開口12hの周縁に封口板14が接合(例えば溶接接合)されることによって、一体化されている。これによって、電池ケース10は気密に封止(密閉)されている。
【0014】
図2に示すように、封口板14には、注液孔15と、ガス排出弁17と、端子引出孔18、19と、が設けられている。注液孔15は、外装体12に封口板14を組み付けた後、電池ケース10の内部に電解液を注液するための貫通孔である。注液孔15は、電解液の注液後に封止部材16によって封止されている。ガス排出弁17は、電池ケース10内の圧力が所定値以上になったときに破断して、電池ケース10内のガスを外部に排出するように構成された薄肉部である。
【0015】
電解液としては、従来公知の電池において使用されているものを特に制限なく使用できる。一例として、非水系溶媒に支持塩を溶解させた非水電解液が挙げられる。非水系溶媒の一例として、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート等のカーボネート系溶媒が挙げられる。支持塩の一例として、LiPF等のフッ素含有リチウム塩が挙げられる。電解液は、必要に応じて添加剤を含有してもよい。
【0016】
正極端子30は、封口板14の長辺方向Yの一方の端部(図1図2の左端部)に取り付けられている。負極端子40は、封口板14の長辺方向Yの他方の端部(図1図2の右端部)に取り付けられている。正極端子30および負極端子40は、端子引出孔18、19に挿通され、封口板14の外側の表面に露出している。正極端子30は、電池ケース10の外側において、板状の正極外部導電部材32と電気的に接続されている。負極端子40は、電池ケース10の外側において、板状の負極外部導電部材42と電気的に接続されている。正極外部導電部材32および負極外部導電部材42は、バスバー等の外部接続部材を介して、他の二次電池や外部機器と接続される。正極外部導電部材32および負極外部導電部材42は、導電性に優れた金属から構成されていることが好ましく、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金等で構成されている。ただし、正極外部導電部材32および負極外部導電部材42は必須ではなく、他の実施形態において省略することもできる。
【0017】
図3図4に示すように、本実施形態の電池100では、電池ケース10内に複数個(具体的には2個)の巻回電極体20が収容されている。ただし、1つの外装体12の内部に配置される巻回電極体の数は特に限定されず、3個以上(複数)であってもよいし、1個であってもよい。巻回電極体20の詳しい構造については後述するが、図2に示すように、巻回電極体20の上部には、正極タブ群25と負極タブ群27とが突出している。電池100は、巻回電極体20の上方に正極タブ群25と負極タブ群27とが位置する、所謂、上タブ構造である。
【0018】
図4に示すように、正極タブ群25は、湾曲した状態で正極集電部(正極集電部材)50に接合されている。かかる構成によると、電池100の体積エネルギー密度をより好適に向上させることができるため、好ましい。図示は省略するが、同様に負極タブ群27は、湾曲した状態で負極集電部(負極集電部材)60に接合されている。また、正極タブ群25は、正極集電部50において、電池ケースの壁部(好ましくは、封口板14)に沿って配置される領域に接合されることが好ましい。同様に負極タブ群27は、負極集電部60において、電池ケースの壁部(好ましくは、封口板14)に沿って配置される領域に接合されることが好ましい。
【0019】
正極集電部50は、巻回電極体20の正極タブ群25と正極端子30とを電気的に接続している。正極集電部50は、図2に示すように、封口板14の内側面に沿って長辺方向Yに延びる板状の導電部材である。正極集電部50の一方(図2の右側)の端部は、正極タブ群25と電気的に接続されている。正極集電部50の他方(図2の左側)の端部は、正極端子30の下端部30cと電気的に接続されている。正極端子30および正極集電部50は、導電性に優れた金属から構成されていることが好ましく、例えばアルミニウムやアルミニウム合金で構成されている。
【0020】
負極集電部60は、巻回電極体20の負極タブ群27と負極端子40とを電気的に接続している。負極集電部60は、図2に示すように、封口板14の内側面に沿って長辺方向Yに延びる板状の導電部材である。負極集電部60の一方(図2の左側)の端部は、負極タブ群27と電気的に接続されている。負極集電部60の他方(図2の右側)の端部は、負極端子40の下端部40cと電気的に接続されている。負極端子40および負極集電部60は、導電性に優れた金属から構成されていることが好ましく、例えば銅や銅合金で構成されている。
【0021】
電池100では、巻回電極体20と電池ケース10との導通を防止するために、種々の絶縁部材が用いられている。例えば、図1に示すように、正極外部導電部材32および負極外部導電部材42は、外部絶縁部材92によって封口板14と絶縁されている。また、図2に示すように、封口板14の端子引出孔18、19には、それぞれガスケット90が装着されている。これによって、端子引出孔18、19に挿通された正極端子30および負極端子40が封口板14と導通することを防止できる。また、正極集電部50および負極集電部60と、封口板14の内面側との間には、内部絶縁部材94が配置されている。これにより、正極集電部50および負極集電部60が封口板14と導通することを防止できる。なお、内部絶縁部材94は、巻回電極体20に向かって突出する突出部を備えていてもよい。
【0022】
さらに、複数の巻回電極体20は、絶縁性の樹脂シートからなる電極体ホルダ29(図3参照)に覆われた状態で、外装体12の内部に配置されている。これによって、巻回電極体20が外装体12と直接接触することを防止できる。なお、上述した各々の絶縁部材の材質は、所定の絶縁性を有している限りにおいて特に限定されない。そのような材質の一例として、ポリプロピレン(PP)やポリエチレン(PE)等のポリオレフィン樹脂、パーフルオロアルコキシアルカン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素系樹脂等の合成樹脂材料が挙げられる。
【0023】
図5は、巻回電極体20の構成を示す模式図である。図5に示すように、巻回電極体20は、帯状の正極22と帯状の負極24とが2枚の帯状のセパレータ70(第1セパレータ70A,第2セパレータ70B)を介して絶縁された状態で積層され、巻回軸WLを中心として長手方向に巻回されて構成されている。なお、図5等における符号LDは、帯状に製造される巻回電極体20およびセパレータ70の長手方向(即ち、搬送方向)を示している。符号WDは、長手方向LDと略直交する方向であり、巻回電極体20およびセパレータ70の巻回軸方向(幅方向でもある)を示している。巻回軸方向WDは、上記した電池100の上下方向Zと略平行である。
【0024】
巻回電極体20は、ここでは外形が扁平形状である。巻回電極体20は、扁平形状であることが好ましい。扁平形状の巻回電極体20は、例えば筒状に巻回した電極体(筒状体)を扁平にプレス成形することによって形成し得る。扁平形状の巻回電極体20は、図3に示すように、外表面が湾曲した一対の湾曲部20rと、一対の湾曲部20rを連結する外表面が平坦な一対の平坦部20fと、を有している。
【0025】
図6は、巻回電極体20を示す模式図である。図6中のPは、巻回電極体20の高さ(換言すると、巻回電極体20の巻回軸WLに沿った方向における長さ。外装体12の底壁12aと、封口板14とを結ぶ方向における長さともいう。)を示している。また、図6中のQは、巻回電極体20の幅(換言すると、巻回電極体20の厚み方向Xと直交する方向における長さ。外装体12の一対の短側壁12cを結ぶ方向における長さともいう。)を示している。ここで、巻回電極体20の高さPに対する巻回電極体20の幅Qの比(Q/P)は、ここで開示される技術の効果が発揮される限りにおいて特に制限されないが、例えば2以上であり、電解液の液回りを良くし、ハイレート特性や急速充電特性をより好適に向上させるという観点から、好ましくは3以上であり、例えば4以上であってもよい。また、上記比(Q/P)の上限は、特に制限されないが、例えば10以下であり、7以下や5以下であってもよい。巻回電極体20の高さPは、50mm以上であることが好ましく、例えば100mm以上であってもよい。また、巻回電極体20の高さPは、200mm以下であることが好ましく、150mm以下であることがより好ましい。巻回電極体20の幅Qは、100mm以上であることが好ましく、200mm以上であることがより好ましい。また、巻回電極体20の幅Qは、例えば600mm以下であってもよく、500mm以下や400mm以下であってもよい。ただし、これらに限定されることを意図したものではない。
【0026】
図6中のTは、巻回電極体20の厚みを示している。巻回電極体20の厚みTは、ここで開示される技術の効果が発揮される限りにおいて特に制限されないが、例えば10mm以上であり、電池100の体積エネルギーをより好適に向上させるという観点から、12mm以上であることが好ましく、15mm以上であることがより好ましく、20mm以上であることが更に好ましい。巻回電極体20の厚みTの上限は、特に制限されないが、例えば50mm以下であってもよく、40mm以下や30mm以下であってもよい。ただし、これらに限定されることを意図したものではない。
【0027】
電池100において、巻回電極体20は、巻回軸方向WDが上下方向Zと略一致するように電池ケース10の内部に収容されている。換言すると、巻回電極体20は、巻回軸方向WDが、長側壁12bおよび短側壁12cと略平行になり、かつ底壁12aおよび封口板14と略直交する向きで、電池ケース10の内部に配置されている。つまり、巻回電極体20は、その巻回軸WLが底壁12aに対して垂直方向となるように、電池ケース10内に配置されている。このように、巻回電極体20が上下に開口している構成によると、電解液の液回りを良くなり、ハイレート特性や急速充電特性がより好適に向上するため好ましい。また、電池100を、高容量な電池とすることができるため好ましい。図3に示すように、一対の湾曲部20rは、外装体12の一対の短側壁12cと対向している。一対の平坦部20fは、外装体12の長側壁12bと対向している。巻回電極体20の端面(すなわち、正極22と負極24とが積層された積層面、図5の巻回軸方向WDの両端部)は、底壁12aおよび封口板14と対向している。
【0028】
正極22は、図5に示すように、帯状の部材である。正極22は、帯状の正極集電体22cと、正極集電体22cの少なくとも一方の表面上に固着された正極活物質層22aおよび正極保護層22pと、を備えている。正極活物質層22aは、電池性能の観点から、正極集電体22cの両面に形成されていることが好ましい。
【0029】
正極22を構成する各部材には、一般的な電池(例えば、リチウムイオン二次電池)で使用され得る従来公知の材料を特に制限なく使用できる。例えば、正極集電体22cは、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレス鋼等の導電性金属からなることが好ましく、ここでは金属箔、具体的にはアルミニウム箔である。正極集電体22cの厚みは、5μm~30μmであることが好ましく、8μm~25μmであることがより好ましい。
【0030】
正極22では、図5に示すように、巻回軸方向WDの一方の端辺から外側(図5の上側)に向かって複数の正極タブ22tが突出している。複数の正極タブ22tは、長手方向LDに沿って所定の間隔を空けて(間欠的に)設けられている。正極タブ22tは、ここでは正極22の一部である。正極タブ22tは、正極活物質層22aが形成されていない領域である。正極タブ22tの一部には、ここでは正極保護層22pが設けられている。ただし、正極タブ22tには正極保護層22pが設けられていなくてもよい。正極タブ22tの少なくとも一部には正極集電体22cが露出している。正極タブ22tは正極22と別の部材であってもよい。
【0031】
複数の正極タブ22tは、ここではそれぞれ台形状である。ただし、正極タブ22tの形状はこれに限定されない。また、複数の正極タブ22tのサイズも特に限定されない。正極タブ22tの形状やサイズは、例えば正極集電部50に接続される状態を考慮し、その形成位置等によって、適宜調整することができる。一態様では、正極タブ22tの幅方向(図5のLD方向)における長さは、10mm~30mm(例えば、15mm~20mm)であってもよいし、正極タブ22tの突出方向(図5のZ方向)における長さは、10mm~30mm(例えば、15mm~20mm)であってもよい。複数の正極タブ22tは、正極22の巻回軸方向WDの一方の端部(図5の上端部)で積層され、正極タブ群25を構成している(図2参照)。ここで、図11は、図10のXI-XI線に沿う模式的な縦断面図である。図11に示すように、ここでは正極タブ22tの突出方向(図11の方向Z)の長さが漸次大きくなるようにしている。図示していないが、負極側についても同様である。
【0032】
図7は、正極22および負極24の構成を示す模式図である。ここで、図7および図8において、r(ra1,ra2,ra3,・・・ra6,ra7,ra8)およびr(rb1,rb2,rb3,・・・rb5,rb6,rb7)は、湾曲部20rの頂点を示している。図7に示すように、正極22の第1タブ(ここでは、正極タブ22t1A2に対応。第2領域A2において、厚み方向Xにおいて、巻回軸WL側から最も近い位置に存在する正極タブ22tともいう。)には、切り欠きv1が形成されている。また、負極24の第1タブ(ここでは、負極タブ24t1A2に対応。第2領域A2において、厚み方向Xにおいて、巻回軸WL側から最も近い位置に存在する負極タブ24tともいう。)には、切り欠きv2が形成されている。かかる構成によると、正極22および負極24を後述する巻回ローラーに巻き取る際に、正極22および負極24の巻き始めがより検知し易くなるため、好ましい。図7に示すように、切り欠きv1およびv2の形状は、ここでは半円形状としている。また、切り欠きv1およびv2の大きさは、ここではφ3mm程度としている。ただし、切り欠きの形状はこれに限定されず、矩形状、逆三角形状等その他種々の形状とすることができる。そして、切り欠きの大きさは、タブの大きさ等に応じて適宜調整されることが好ましい。
【0033】
正極活物質層22aは、図5に示すように、正極集電体22cの長手方向LDに沿って、帯状に設けられている。正極活物質層22aの幅(巻回軸方向WDの長さ。以下同じ)は、負極活物質層24aの幅よりも小さい。正極活物質層22aは、電荷担体を可逆的に吸蔵および放出可能な正極活物質を含んでいる。正極活物質は、リチウム遷移金属複合酸化物であることが好ましく、なかでもNi(ニッケル)およびCo(コバルト)の少なくとも一方を含むものがより好ましい。かかるリチウム遷移金属複合酸化物の一例として、リチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物が挙げられる。正極活物質層22aの固形分全体を100質量%としたときに、正極活物質は、概ね80質量%以上、典型的には90質量%以上、例えば95質量%以上を占めていてもよい。正極活物質層22aは、正極活物質以外の任意成分、例えば、バインダ、導電材、各種添加成分等を含んでいてもよい。正極活物質層22aは、正極活物質に加えて、バインダと導電材とを含むことが好ましい。バインダは、典型的には樹脂製であり、なかでもポリフッ化ビニリデン(PVdF)等のフッ素系樹脂が好ましい。導電材としては、アセチレンブラック(AB)等の炭素材料が好ましい。また、正極活物質層22a密度は、3.0g/cm以上が好ましく、3.2g/cm以上がより好ましい。このように正極活物質層22aの密度が高い場合、正極集電体22cがより破断し易くなるため、ここで開示される技術の効果を適用する対象として好適である。
【0034】
正極保護層22pは、正極活物質層22aよりも電気伝導性が低くなるように構成された層である。正極保護層22pは、図5に示すように、正極集電体22cの長手方向LDに沿って、帯状に設けられている。正極保護層22pは、巻回軸方向WDにおいて正極集電体22cと正極活物質層22aとの境界部分に設けられている。正極保護層22pは、ここでは正極集電体22cの巻回軸方向WDの一方の端部、具体的には、正極タブ22tのある側の端部(図5の上端部)に設けられている。正極保護層22pを備えることで、セパレータ70が破損した際に正極22が負極活物質層24aと直接接触して電池100が内部短絡することを防止できる。
【0035】
正極保護層22pは、絶縁性の無機フィラーを含んでいる。無機フィラーの一例として、アルミナ等のセラミック粒子が挙げられる。正極保護層22pは、無機フィラー以外の任意成分、例えば、バインダ、導電材、各種添加成分等を含んでいてもよい。バインダおよび導電材は、正極活物質層22aに含み得るとして例示したものと同じであってもよい。ただし、正極保護層22pは必須ではなく、他の実施形態において省略することもできる。
【0036】
負極24は、図5に示すように、帯状の部材である。負極24は、帯状の負極集電体24cと、負極集電体24c少なくとも一方の表面上に固着された負極活物質層24aと、を備えている。負極活物質層24aは、電池性能の観点から、負極集電体24cの両面に形成されていることが好ましい。
【0037】
負極24を構成する各部材には、一般的な電池(例えば、リチウムイオン二次電池)で使用され得る従来公知の材料を特に制限なく使用できる。例えば、負極集電体24cは、銅、銅合金、ニッケル、ステンレス鋼等の導電性金属からなることが好ましく、ここでは金属箔、具体的には銅箔である。負極集電体24cの厚みは、5μm~20μmであることが好ましく、6μm~10μmであることがより好ましい。
【0038】
負極24では、図5に示すように、巻回軸方向WDの一方の端辺から外側(図5の上側)に向かって負極タブ24tが突出している。複数の負極タブ24tは、長手方向LDに沿って所定の間隔を空けて(間欠的に)設けられている。巻回軸方向WDにおいて、負極タブ24tは正極タブ22tと同じ側の端部に設けられている。負極タブ24tは、ここでは負極24の一部である。負極タブ24tは、ここでは負極活物質層24aが形成されておらず、負極集電体24cが露出した領域である。ただし、負極活物質層24aの一部が負極タブ24tにまではみ出して付着してもよい。また、負極タブ24tは負極24とは別の部材であってもよい。
【0039】
複数の負極タブ24tは、ここではそれぞれ台形状である。ただし、複数の負極タブ24tの形状やサイズは、正極タブ22tと同様に適宜調整することができる。一態様では、負極タブ24tの幅方向(図5のLD方向)における長さは、10mm~30mm(例えば、15mm~20mm)であってもよいし、負極タブ24tの突出方向(図5のZ方向)における長さは、10mm~30mm(例えば、15mm~20mm)であってもよい。複数の負極タブ24tは、負極24の巻回軸方向WDの一方の端部(図5の上端部)で積層され、負極タブ群27を構成している(図2参照)。
【0040】
負極活物質層24aは、図5に示すように、負極集電体24cの長手方向LDに沿って、帯状に設けられている。負極活物質層24aの幅は、正極活物質層22aの幅よりも大きい。なお、負極活物質層24aの幅とは、厚みが略一定である部分の巻回軸方向WDの長さをいい、例えば負極活物質層24aの一部が負極タブ24tにまではみ出して付着していても、負極タブ24tの部分を含まないものとする。負極活物質層24aは、電荷担体を可逆的に吸蔵および放出可能な負極活物質を含んでいる。負極活物質は、例えば、黒鉛等の炭素材料や、シリコン材料が好ましい。負極活物質層24aの固形分全体を100質量%としたときに、負極活物質は、概ね80質量%以上、典型的には90質量%以上、例えば95質量%以上を占めていてもよい。負極活物質層24aは、負極活物質以外の任意成分、例えば、バインダ、導電材、各種添加成分等を含んでいてもよい。負極活物質層24aは、負極活物質に加えて、バインダを含むことが好ましい。バインダは、スチレンブタジエンゴム(SBR)等のゴム類や、カルボキシメチルセルロース(CMC)等のセルロース類を含むことが好ましい。負極活物質層24aは、必要に応じて導電材として炭素材料を含んでもよい。
【0041】
セパレータ70は、図5および図7に示すように、帯状の部材である。セパレータ70は、電荷担体が通過し得る微細な貫通孔が複数形成された絶縁シートである。セパレータ70の幅は、負極活物質層24aの幅よりも大きい。正極22と負極24との間にセパレータ70を介在させることによって、正極22と負極24との接触を防止すると共に、正極22と負極24との間に電荷担体(例えばリチウムイオン)を移動させることができる。特に限定されるものではないが、セパレータ70の厚み(積層方向MDの長さ。以下同じ)は、3μm以上が好ましく、5μm以上がより好ましい。また、セパレータ70の厚みは、25μm以下が好ましく、22μm以下がより好ましく、18μm以下がさらに好ましい。
【0042】
セパレータ70は、ここでは1つの巻回電極体20に2枚使用されている。セパレータ70は、本実施形態のように1つの巻回電極体20に2枚、すなわち、第1セパレータ70Aおよび第2セパレータ70Bを含むことが好ましい。2枚のセパレータは、それぞれ異なる構成であってもよいし、それぞれ同様の構成であってもよい。
【0043】
セパレータ70は、正極22の正極活物質層22aと、負極24の負極活物質層24aと、を絶縁する部材である。セパレータ70としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン樹脂からなる多孔性の樹脂シートが好適である。なお、セパレータ70の表面には、無機フィラーを含む耐熱層(Heat Resistance Layer:HRL)が設けられていてもよい。無機フィラーとしては、例えば、アルミナ、ベーマイト、水酸化アルミニウム、チタニア等を使用し得る。また、セパレータ70の表面に接着層が設けられていてもよい。接着層としては、例えば、有機系樹脂、アクリル樹脂系、エポキシ樹脂系、スチレンブタジエンゴム系、シリコーンゴム系、PVdF系等を使用し得る。
【0044】
次に、本実施形態に係る巻回電極体20の巻回態様について説明する。ここで、図8は、図3の巻回電極体の断面の構成を示す模式図である。なお、図8では、見易くするために、各部材のハッチングは省略している。図8に示すように、巻回電極体20は、帯状の正極22と、帯状の負極24とが、帯状のセパレータ70(第1セパレータ70A,第2セパレータ70B)を介して巻回された扁平状の巻回電極体である。正極22には複数の正極タブ22tが設けられている。また、正極22は、巻回電極体20の巻回軸WLに対して直交する方向に切った断面視において、一方の扁平面20fから巻回軸WLを通過し他方の扁平面20fに至る厚み方向(図8の方向X)において、巻回電極体20の巻回軸WLよりも一方側(図8の下側)に位置する第1領域A1と、厚み方向Xにおいて、巻回軸WLよりも他方側(図8の上側)に位置する第2領域A2と、を有している。第1領域A1において、正極22の8割以上の層に正極タブ22tが設けられている。また、第2領域A2において、巻回軸WL側から5層目までの層には、正極タブ22tが形成された層が複数存在している。そして、巻回軸WL側から5層目よりも外側の層には、正極タブ22tが設けられていない。また、図4に示すように、複数の正極タブ22tは積層されて正極集電部50に接合されている。なお、図8中の22eは正極の巻き終わり端部、24eは負極の巻き終わり端部、70Asは第1セパレータの巻き始め端部、70Aeは第1セパレータの巻き終わり端部、70Bsは第2セパレータの巻き終わり端部、70Beは第2セパレータの巻き終わり端部をそれぞれ示している。
【0045】
なお、正極22の第1領域A1における「層」の数え方は、該第1領域A1おいて巻回軸WL側(内側)から巻回電極体20の最外面側(外側)に向けて、1層目,2層目,・・・n層目と数えるものとする。正極22の第2領域A2における「層」の数え方は、該第2領域A2において巻回軸WL側(内側)から巻回電極体20の最外面側(外側)に向けて、1層目,2層目,・・・n層目と数えるものとする。また、負極24の第1領域A1における「層」の数え方は、該第1領域A1おいて巻回軸WL側(内側)から巻回電極体20の最外面側(外側)に向けて、1層目,第2層目,・・・n層目と数えるものとする。負極24の第2領域A2における「層」の数え方は、該第2領域A2において巻回軸WL側(内側)から巻回電極体20の最外面側(外側)に向けて、1層目,2層目,・・・n層目と数えるものとする。ただし、電極の巻き始め端部近傍において、電極の巻き始め端部から最初の折り返し部(最初のターン部、最初の湾曲部の頂点。)までの長さが、所定の長さよりも短い場合は、1層と数えないことにする。
【0046】
ここで、図9は、正極の巻き始め端部近傍22sおよび負極の巻き始め端部近傍24sを示す模式図である。なお、図9では見易くするために、セパレータ70の記載を省略している。図9中の直線Xは、複数の負極タブ24tのうち、厚み方向Xにおいて最初の折り返し部24ra1に最も近い位置に存在する負極タブ24t6A1の最初の折り返し部24ra1側の端部を通過し、厚み方向Xに延びる直線を示している。また、直線Xは、複数の正極タブ22tのうち、厚み方向Xにおいて最初の折り返し部22rb1に最も近い位置に存在する正極タブ22t5A2の最初の折り返し部22rb1側の端部を通過し、厚み方向Xに延びる直線を示している。本実施形態では、負極24について、厚み方向Xにおいて負極の巻き始め端部24sが直線Xを超えていない(換言すると、最初の折り返し部24ra1から負極の巻き始め端部24sに至るまでの長さが、最初の折り返し部24ra1から直線Xに至るまでの長さよりも小さい)ため、1層と数えていない。また、正極22について、厚み方向Xにおいて正極の巻き始め端部22sが直線Xを超えている(換言すると、最初の折り返し部22rb1から正極の巻き始め端部22sに至るまでの長さが、最初の折り返し部22rb1から直線Xに至るまでの長さよりも大きい)ため、1層と数える。つまり、図8に示すように、第1領域A1における負極24について、負極タブ24t1A1,24t2A1,24t3A1,24t4A1,24t5A1,24t6A1が存在する層を、それぞれ1層目,2層目,3層目,4層目,5層目,6層目と数える。第2領域A2における負極24について、負極タブ24t1A2,24t2A2,24t3A2,24t4A2,24t5A2が存在する層を、それぞれ1層目,2層目,3層目,4層目,5層目と数える。また、第1領域A1における正極22について、正極タブ22t1A1,22t2A1,22t3A1,22t4A1,22t5A1,22t6A1が存在する層を、それぞれ1層目,2層目,3層目,4層目,5層目,6層目と数える。第2領域A2における正極22について、正極タブ22t1A2,22t2A2,22t3A2,22t4A2,22t5A2が存在する層を、それぞれ1層目,2層目,3層目,4層目,5層目と数える。
【0047】
図10は、図8の第1領域A1および第2領域A2について説明するための説明図である。また、図13は、従来技術における図8対応図である。図10および図13に示すように、巻回電極体20の正極タブ群25の幅方向(図10のY方向)における最大タブズレ量G2(ここでは、正極タブ22t6A1および正極タブ22t5A2のY方向におけるタブズレ量)は、巻回電極体220の正極タブ群225の幅方向(図13のY方向)における最大タブズレ量G2’(ここでは、正極タブ222t6A1および正極タブ222t6A2のY方向におけるタブズレ量)と比較して、低減していることがわかる。換言すると、巻回電極体20における正極タブ群25と正極集電部50との接合部分(図10の破線枠部分)は、巻回電極体220における正極タブ群225と正極集電部50との接合部分(図13の破線枠部分)と比較して、増大していることがわかる。また、負極24側についても同様に、巻回電極体20の負極タブ群27の幅方向(図10のY方向)における最大タブズレ量G1(ここでは、負極タブ24t6A1および負極タブ24t5A2のY方向におけるタブズレ量)は、巻回電極体220の負極タブ群227の幅方向(図13のY方向)における最大タブズレ量G1’(ここでは、負極タブ224t7A1および負極タブ224t7A2のY方向におけるタブズレ量)と比較して、低減されていることがわかる。換言すると、巻回電極体20における負極タブ群27と負極集電部60との接合部分(図10の一点鎖線枠部分)は、巻回電極体220における負極タブ群227と負極集電部60との接合部分(図13の一点鎖線枠部分)と比較して、増大していることがわかる。したがって、ここで開示される電池100では、従来と比較して、正極タブ群25(負極タブ群27)と正極集電部50(負極集電部60)とを安定的に接合されているため、電池100は信頼性が好適に向上された電池ということができる。さらに、ここで開示される電池100では、第1領域A1および第2領域A2における電極タブ(正極タブ22t,負極タブ24t)の枚数を好適に調整することによって、電池抵抗の増加を好適に防止することができる。
【0048】
図8に示すように、ここでは巻回電極体20における正極22の積層数(層数)を12としているが、これに限定されるものではない。巻回電極体20における正極22の積層数は、例えば10以上であり、より高容量の電池100とするという観点から、20以上であることが好ましく、30以上であることがより好ましく、例えば40以上であってもよい。また、図8に示すように、ここでは巻回電極体20における負極24の積層数(層数)を14としているが、これに限定されるものではない。巻回電極体20における負極24の積層数は、例えば10以上であり、より高容量の電池100とするという観点から、20以上であることが好ましく、30以上であることがより好ましく、例えば40以上であってもよい。なお、巻回電極体20における正極22の積層数および負極24の積層数は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【0049】
上述したように、ここでは第1領域A1において、正極22の8割以上の層に正極タブ22tが設けられている。換言すると、(正極タブ22tが形成された正極22の層数)/(正極22の総層数)は、0.8以上である。かかる構成によると、電池100の抵抗増大を好適に抑制することができる。ここで、(正極タブ22tが形成された正極22の層数)/(正極22の総層数)は、かかる効果をより得易くするという観点から、0.9以上であることが好ましく、1であることがより好ましい。なお、図8に示すように、本実施形態では、第1領域A1において、6層の正極22のうちの6層全てに正極タブ22tが設けられている。即ち、(正極タブ22tが形成された正極22の層数)/(正極22の総層数)は1である。また、ここでは第1領域A1において、負極24の8割以上の層に負極タブ24tが設けられている。換言すると、(負極タブ24tが形成された負極24の層数)/(負極24の総層数)は、0.8以上である。かかる構成によると、電池100の抵抗増大を好適に抑制することができる。ここで、(負極タブ24tが形成された負極24の層数)/(負極24の総層数)は、かかる効果をより得易くするという観点から、0.9以上であることが好ましく、1であることがより好ましい。なお、図8に示すように、本実施形態では、第1領域A1において、7層の負極24のうちの6層に負極タブ24tが設けられている。即ち、(負極タブ24tが形成された負極24の層数)/(負極24の総層数)は0.9である。(正極タブ22tが形成された正極22の層数)/(正極22の総層数)と(負極タブ24tが形成された負極24の層数)/(負極24の総層数)とは、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【0050】
上述したように、ここでは第2領域A2において、巻回軸WL側から5層目までの層には、正極タブ22tが形成された層が複数存在している。ここでは、巻回軸WL側から5層までの層のうち全層において、正極タブ22tが形成されている。そして、巻回軸WL側から5層目よりも外側の層には、正極タブ22tが設けられていない。かかる構成によると、正極タブ群25と正極集電部50とを安定的に接合することができる。ここで、かかる効果をより得易くするという観点から、巻回軸WL側から4層目よりも外側の層に正極タブ22tが設けられていないことが好ましく、巻回軸WL側から2層目よりも外側の層に正極タブ22tが設けられていないことがより好ましい。第2領域A2において、1層目~5層目のいずれかの層において、正極タブ22tが形成されていなくてもよい。また、1層目および2層目の少なくとも一方には、正極タブ22tが形成されていることが好ましい。そして、1層目~3層目に正極タブ22tが形成されていることが好ましい。特に、正極22の巻回方向D1における、正極22の1層目の長さが5cm以上である場合、正極22の1層目にも正極タブ22tを設けることが好ましい。
【0051】
また、本実施形態では、第2領域A2において、巻回軸WL側から5層目までの層には、負極タブ24tが形成された層が複数存在している。ここでは、巻回軸WL側から5層までの層のうち全層において、負極タブ24tが形成されている。そして、巻回軸WL側から5層目よりも外側の層には、負極タブ24tが設けられていない。かかる構成によると、負極タブ群27と負極集電部60とを安定的に接合することができる。ここで、かかる効果をより得易くするという観点から、巻回軸WL側から4層目よりも外側の層に負極タブ24tが設けられていないことが好ましく、巻回軸WL側から2層目よりも外側の層に負極タブ24tが設けられていないことがより好ましい。第2領域A2において、1層目~5層目のいずれかの層において、負極タブ24tが形成されていなくてもよい。また、1層目および2層目の少なくとも一方には、負極タブ24tが形成されていることが好ましい。そして、1層目から3層目に負極タブ24tが形成されていることが好ましい。特に、負極24の巻回方向D1における、負極24の1層目の長さが5cm以上である場合、負極24の1層目にも負極タブ24tを設けることが好ましい。
【0052】
正極タブ群25の幅方向における最大タブズレ量G2は、ここで開示される技術の効果が発揮される限りにおいて特に制限されないが、例えば0.01mm以上であり、折れた正極タブ22tが無いかを確認し易くするという観点から、0.05mm以上であることが好ましく、0.1mm以上であることがより好ましい。また、最大タブズレ量G2の上限は、例えば10mm以下であり、正極タブ群25と正極集電部50とをより安定的に接合するという観点から、5mm以下であることが好ましく、2mm以下であることがより好ましい。負極タブ群25の幅方向における最大タブズレ量G1は、ここで開示される技術の効果が発揮される限りにおいて特に制限されないが、例えば0.01mm以上であり、折れた負極タブ24tが無いかを確認し易くするという観点から、0.05mm以上であることが好ましく、0.1mm以上であることがより好ましい。また、最大タブズレ量G1の上限は、例えば10mm以下であり、負極タブ群27と負極集電部60とをより安定的に接合するという観点から、5mm以下であることが好ましく、2mm以下であることがより好ましい。ただし、これらに限定されることを意図したものではない。なお、最大タブズレ量G1およびG2は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【0053】
図9に示すように、本実施形態では、第1領域A1は、負極の巻き始め端部24sを含む。また、負極の巻き始め端部24sから最初の第1R部R1まで(換言すると、最初の第1R部の端部R1まで)の範囲に、第2領域A2から始まる正極の巻き始め端部22sが配置されている。かかる構成によると、巻回電極体20内の面圧が一定となり易く、Li(リチウム)の析出耐性を好適に向上させることができる。ここで、第1領域A1における負極の巻始め端部24sから第1R部の端部R1までの長さは、1mm~10mmであることが好ましく、4.5mm~7.5mmであることがより好ましい。また、第2領域A2における正極の巻始め端部22sは、第1R部R1の端部R1から0.1mm~10mmであることが好ましく、1.5mm~4.5mmであることがより好ましい。ただし、これらに限定されることを意図したものではない。
【0054】
図8に示すように、本実施形態では、セパレータの巻き終わり端部(ここでは、第1セパレータの巻き終わり端部70Ae)に、巻き止めテープ200が配置されている。巻き止めテープ200としては、この種の電池に用いられる巻き止めテープ(例えば、樹脂製の巻き止めテープ)を特に制限なく用いることができる。このように巻き止めテープ200を付与することによって、セパレータの巻き終わり端部を巻回電極体20の最外面に好適に固定することができるため、好ましい。
【0055】
<電池の製造方法>
次に、電池100の製造方法の一例について説明する。巻回電極体20の製造において、先ず、第1セパレータ70A、正極22、第2セパレータ70B、および負極24を用意する。続いて、巻回ローラーによって各部材を巻回する。その後、所定の圧力によって巻き取り体をプレスし、第1セパレータの巻き終わり端部70Aeに巻き止めテープ200を付与することによって、巻回電極体20を得ることができる。かかる巻回電極体20を2つ用意し、これらを、電極タブ群が封口板14に取り付けられた電極集電部に接合された状態で外装体12に挿入し、外装体12と封口板14とを接合(溶接)することによって電池ケース10を構築する。そして、封口板14の注液孔15から電池ケース10の内部に電解質を注入し、注液孔15を封止部材16で塞ぐ。以上によって、電池100を製造することができる。
【0056】
電池100は各種用途に利用可能であるが、例えば、乗用車、トラック等の車両や船舶、重機に搭載されるモータ用の動力源(駆動用電源)として好適に用いることができる。車両の種類は特に限定されないが、例えば、プラグインハイブリッド自動車(PHEV;Plug-in Hybrid Electric Vehicle)、ハイブリッド自動車(HEV;Hybrid Electric Vehicle)、電気自動車(BEV;Battery Electric Vehicle)等が挙げられる。
【0057】
以上、本開示のいくつかの実施形態について説明したが、上記実施形態は一例に過ぎない。本開示は、他にも種々の形態にて実施することができる。本開示は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。請求の範囲に記載の技術には、上記に例示した実施形態を様々に変形、変更したものが含まれる。例えば、上記した実施形態の一部を他の変形態様に置き換えることも可能であり、上記した実施形態に他の変形態様を追加することも可能である。また、その技術的特徴が必須なものとして説明されていなければ、適宜削除することも可能である。
【0058】
例えば、上記実施形態では、正極タブ22tが形成された第1領域A1と負極タブ24tが形成された第1領域A1とが同じ側にあり、正極タブ22tが形成された第2領域A2と負極タブ24tが形成された第2領域A2とが同じ側にあるが、これに限定されない。ここで、図12は、他の実施形態に係る図8対応図である。図12に示すように、他の実施形態では、正極タブ22tが形成された第1領域と負極タブ24tが形成された第2領域とが同じ側にあり、正極タブ22tが形成された第2領域と負極タブ24tが形成された第1領域とが同じ側にあってもよい。
【0059】
例えば、上記実施形態では、負極の巻き始め端部24sを含む領域(換言すると、負極の巻き始め端部24sから最初の折り返し部24ra1までの領域)は第1領域A1側に存在しているが、これに限定されない。他の実施形態では、負極の巻き始め端部24sを含む領域は第2領域A2側に存在していてもよい。
【0060】
例えば、上記実施形態では、巻回軸方向WDにおいて、正極タブ22tおよび負極タブ24tが同じ側の端部に設けられているが、これに限定されない。ここで開示される技術は、巻回軸方向WDにおいて、正極タブおよび負極タブがそれぞれ異なる側の端部に設けられている巻回電極体を備えた電池に適用することもできる。
【0061】
例えば、上記実施形態では、正極22および負極24の第1タブに切り欠きが存在しているが、ここで開示される電池では、かかる切り欠きが存在しなくてもよい。
【0062】
例えば、上記実施形態では、巻回電極体の最外面に位置するセパレータの巻き終わり端部に巻き止めテープを付与しているが、これに限定されない。ここで開示される技術は、巻き止めテープが付与されていない電池に適用することもできる。かかる場合、巻回電極体の最外面に位置するセパレータの巻き終わり端部近傍の内側面に、接着層が形成されていることが好ましい。これによって、セパレータの巻き終わり端部を巻回電極体に好適に固定することができる。
【0063】
以上のとおり、ここで開示される技術の具体的な態様として、以下の各項(item)に記載のものが挙げられる。
項1:帯状の第1電極と、帯状の第2電極とが、帯状のセパレータを介して巻回された扁平状の巻回電極体を備えた電池であって、上記第1電極には複数の第1電極タブが設けられており、上記第1電極は、上記巻回電極体の巻回軸に対して直交する方向に切った断面視において、一方の扁平面から上記巻回軸を通過し他方の扁平面に至る厚み方向において、上記巻回電極体の巻回軸よりも一方側に位置する第1領域と、上記厚み方向において、上記巻回軸よりも他方側に位置する第2領域と、を有し、上記第1領域において、上記第1電極の8割以上の層に上記第1電極タブが設けられており、上記第2領域において、上記巻回軸側から5層目までの層には、上記第1電極タブが形成された層が複数存在し、上記巻回軸側から5層目よりも外側の層には、上記第1電極タブが設けられておらず、複数の上記第1電極タブは積層されて集電部材に接合された、電池。
項2:積層された上記第1電極タブは、上記第1電極タブの幅方向において、最大タブズレ量が、0.05mm~5mmである、項1に記載の電池。
項3:上記第1領域は、上記第2電極の巻き始め端部を含み、上記第2電極の巻き始め端部から第1R部までの範囲に、上記第2領域から始まる上記第1電極の巻き始め端部が配置されている、項1または項2に記載の電池。
項4:上記第1電極は正極であり、上記第1電極タブは正極タブである、項1~項3のいずれか一つに記載の電池。
項5:積層された複数の上記第1電極タブは、湾曲した状態で、上記集電部材に接合されている、項1~項4のいずれか一つに記載の電池。
項6:上記巻回電極体を収容する電池ケースを備え、上記電池ケースは、底壁、一対の第1側壁、一対の第2側壁、および開口を含む外装体と、上記開口を封止する封口板と、を含み、上記巻回電極体の上記巻回軸が上記底壁に対して垂直な方向となるように、上記電池ケース内に上記巻回電極体が配置されている、項1~項5のいずれか一つに記載の電池。
項7:上記巻回電極体の巻回軸方向に沿った長さに対する、上記巻回電極体の上記厚み方向と直交する方向における長さは、3倍以上である、項1~項6のいずれか一つに記載の電池。
項8:上記巻回電極体の厚みは、10mm以上である、項1~項7のいずれか一つに記載の電池。
項9:上記第1電極、上記第2電極それぞれの第1タブは、切り欠きが形成されている、項1~項8のいずれか一つに記載の電池。
【符号の説明】
【0064】
10 電池ケース
12 外装体
12a 底壁
12b 長側壁
12c 短側壁
12h 開口
14 封口板
15 注液孔
16 封止部材
17 ガス排出弁
18 端子引出孔
20 巻回電極体
20f 平坦部
20r 湾曲部
22 正極
22a 正極活物質層
22c 正極集電体
22p 正極保護層
22t 正極タブ
24 負極
24a 負極活物質層
24c 負極集電体
24t 負極タブ
25 正極タブ群
27 負極タブ群
29 電極体ホルダ
30 正極端子
30c 下端部
32 正極外部導電部材
34 耐熱層
40 負極端子
40c 下端部
42 負極外部導電部材
50 正極集電部
60 負極集電部
70 セパレータ
70A 第1セパレータ
70B 第2セパレータ
90 ガスケット
92 外部絶縁部材
94 内部絶縁部材
100 電池
200 巻き止めテープ
LD 長手方向
U 上方向
WL 巻回軸
Y 長手方向
Z 上下方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13