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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024059305
(43)【公開日】2024-05-01
(54)【発明の名称】血液浄化装置
(51)【国際特許分類】
   A61M 1/16 20060101AFI20240423BHJP
   A61M 1/36 20060101ALI20240423BHJP
【FI】
A61M1/16 111
A61M1/36 103
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022166910
(22)【出願日】2022-10-18
(71)【出願人】
【識別番号】000135036
【氏名又は名称】ニプロ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】雨宮 祥人
【テーマコード(参考)】
4C077
【Fターム(参考)】
4C077AA05
4C077BB01
4C077DD27
4C077EE01
4C077GG02
4C077HH03
4C077HH20
4C077HH21
4C077KK19
(57)【要約】
【課題】血管回路を構成するチューブを閉塞可能な機器ユニットにおける各種の調整作業を容易に行うことが可能な血液浄化装置を提供する。
【解決手段】血液浄化装置1は、血液回路を構成するチューブが接続される本体2と、チューブ内の気泡を検知するセンサと、気泡が検知されたことに基づきチューブを閉塞するクランプとを有し、かつ、本体に収容される機器ユニット100と、本体2と機器ユニット100との各々に取り付けられ、かつ、本体2から機器ユニット100を所定の方向に引き出すための引出機構200とを備える。引出機構200は、機器ユニット100が本体2から引き出されたときに機器ユニット100の本体2からの脱落を防止する脱落防止機構290を含む。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
血液回路を構成するチューブが接続される本体と、
前記チューブ内の気泡を検知するセンサと、前記気泡が検知されたことに基づき前記チューブを閉塞するクランプとを有し、かつ、前記本体に収容される機器ユニットと、
前記本体と前記機器ユニットとの各々に取り付けられ、かつ、前記本体から前記機器ユニットを第1の方向に引き出すための引出機構とを備え、
前記引出機構は、前記機器ユニットが前記本体から引き出されたときに前記機器ユニットの前記本体からの脱落を防止する脱落防止機構を含む、血液浄化装置。
【請求項2】
前記引出機構は、前記本体に取り付けられた固定部材と、前記機器ユニットに取り付けられた可動部材とを含み、
前記固定部材と前記可動部材とは、互いに係合し、かつ前記第1の方向に延在し、
前記可動部材は、前記固定部材に対して前記第1の方向および前記第1の方向とは反対の第2の方向にスライド可能であり、
前記機器ユニットが前記本体から第1の位置まで引き出された第1の状態において、前記機器ユニットが第3の方向に所定の角度以上傾けられ、かつ鉛直上向きに移動させられると、前記固定部材と前記可動部材との係合が解除される、請求項1に記載の血液浄化装置。
【請求項3】
前記可動部材は、前記第1の状態と前記機器ユニットが前記本体に収容された第2の状態との両方の状態において前記固定部材と接触する第1の端部と、前記第1の端部よりも前記第1の方向側であって、かつ前記第1の状態および前記第2の状態のうち前記第2の状態でのみ前記固定部材と接触する第2の端部とを有し、
前記第3の方向は、前記第2の端部の位置を前記第1の端部の位置よりも高くする方向である、請求項2に記載の血液浄化装置。
【請求項4】
前記固定部材は、上面と前記上面の裏面である底面とを有する板状部材であって、
前記固定部材には、前記固定部材を前記上面から前記底面へと貫いた溝部が形成され、
前記溝部は、前記第1の方向に沿って延びた第1の開口領域を含み、
前記第1の端部は、前記上面に接触する第1の部位と、前記第1の部位から下方に延び、かつ前記機器ユニットを前記本体から引き出したときに前記第1の開口領域内を前記第1の方向に通過する第2の部位と、前記底面側において前記第2の部位に接続された第3の部位とを有し、
前記第3の部位は、前記第2の部位から下方に延びた延在部位と、前記延在部位から前記第2の方向に屈曲した屈曲部位とを有し、
前記第1の方向と前記鉛直上向きとに垂直な第4の方向における前記第3の部位の長さは、前記第4の方向における前記第1の開口領域の幅よりも長い、請求項3に記載の血液浄化装置。
【請求項5】
前記溝部は、前記第4の方向に沿って延びた第2の開口領域をさらに含み、
前記第2の開口領域は、前記第1の方向における前記第1の開口領域の中心位置よりも前記第1の方向側において、前記第1の開口領域と交差しており、
前記第1の状態における前記引出機構の上面視において、前記第1の方向における前記第3の部位の長さは、前記第1の方向における前記第2の開口領域の幅よりも長い、請求項4に記載の血液浄化装置。
【請求項6】
前記第1の状態における前記引出機構の上面視において、前記第4の方向における前記第3の部位の長さは、前記第4の方向における前記第2の開口領域の長さよりも短く、
前記第1の状態から前記機器ユニットが前記第3の方向に所定の角度以上傾けられた第3の状態における前記引出機構の上面視において、前記第1の方向における前記第3の部位の長さは、前記第1の方向における前記第2の開口領域の幅よりも短い、請求項5に記載の血液浄化装置。
【請求項7】
前記第3の部位は、前記可動部材の側面視において、L字状である、請求項6に記載の血液浄化装置。
【請求項8】
前記第1の開口領域と前記第2の開口領域とは、矩形状であり、
前記溝部は、前記固定部材の上面視において、十字状である、請求項5から7のいずれか1項に記載の血液浄化装置。
【請求項9】
前記固定部材は、前記機器ユニットが前記第1の位置から前記第1の方向にさらに引き出された第2の位置において、前記第3の部位に当接するストッパ部を有し、
前記脱落防止機構は、前記第3の部位と前記ストッパ部とを含む、請求項4から7のいずれか1項に記載の血液浄化装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、血液浄化装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、透析および濾過の少なくとも一方により血液を浄化する血液浄化装置が知られている。たとえば、特開2019-169号公報(特許文献1)には、血管回路を構成するチューブを閉塞可能なクランプユニット(機器ユニット)を備えた透析装置が開示されている。
【0003】
当該クランプユニットは、透析装置のコンソールに配置されている。クランプユニットは、クランプと、チューブ内の気泡を検知する気泡検知センサとを含む。クランプは、ソレノイドと、ソレノイドの出力軸(プランジャー)とを有する。出力軸の動作により、チューブを閉塞状態(流路を遮断した状態)とすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2019-169号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のような機器ユニットにおいては、ソレノイドのストローク調整と、ソレノイドの動作状態を検知するスイッチ(「リミットスイッチ」とも称される)の位置調整とを行う必要がある。特許文献1では、このような調整作業は、機器ユニットを本体(詳しくは、コンソール)から取り外して行う必要がある。
【0006】
本開示は、上記の問題点に鑑みなされたものであって、血管回路を構成するチューブを閉塞可能な機器ユニットにおける各種の調整作業を容易に行うことが可能な血液浄化装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示のある局面に従うと、血液浄化装置は、血液回路を構成するチューブが接続される本体と、チューブ内の気泡を検知するセンサと、気泡が検知されたことに基づきチューブを閉塞するクランプとを有し、かつ、本体に収容される機器ユニットと、本体と機器ユニットとの各々に取り付けられ、かつ、本体から機器ユニットを第1の方向に引き出すための引出機構とを備える。引出機構は、機器ユニットが本体から引き出されたときに機器ユニットの本体からの脱落を防止する脱落防止機構を含む。
【発明の効果】
【0008】
上記の構成によれば、血管回路を構成するチューブを閉塞可能な機器ユニットにおける各種の調整作業を容易に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】血液浄化装置の斜視図である。
図2】血液浄化装置の全体構成の概略を表す図である。
図3】動脈側ユニットの外観図である。
図4】血液浄化装置内における機器ユニットの裏面側を示した斜視図である。
図5】引出機構の可動部材の斜視図である。
図6】引出機構の固定部材の斜視図である。
図7図4に示した状態から機器ユニットをX軸の正方向に引き出した状態を示している。
図8】機器ユニットを最大限引き出した状態における引出機構の側面図である。
図9】機器ユニットを本体から取り外す際の可動部材の位置を説明するための図である。
図10図9に示す引出機構の上面図である。
図11図10の領域Q1の要部拡大図である。
図12図11の状態から可動部材を所定の角度傾けた状態を表した図である。
図13図12に示す引出機構の上面図である。
図14図13の領域Q2の要部拡大図である。
図15図12の状態から可動部材を鉛直上向きに移動させた状態を表した図である。
図16】一連の操作によって取り外された機器ユニットを示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しつつ、本実施の形態の血液浄化装置について説明する。以下の説明では、同一の部材には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。なお、以下では、「ユーザ」は、典型的には、医師、看護師等の医療従事者を指す。「保守管理者」は、典型的には、血液浄化装置の製造メーカまたはメンテナンス会社のスタッフを指す。
【0011】
また、以下では、互いに直交するX軸とY軸とZ軸との3軸から構成されるXYZ座標系を用いて説明する。X軸方向は、X軸の正方向とX軸の負方向とを含む。Y軸方向は、Y軸の正方向とY軸の負方向とを含む。Z軸方向は、Z軸の正方向とZ軸の負方向とを含む。なお、本例では、X軸の正方向が「第1の方向」に対応する。X軸の負方向が「第2の方向」に対応する。Y軸の正方向が「第4の方向」に対応する。
【0012】
<A.全体構成>
図1は、血液浄化装置の斜視図である。図1に示されるように、血液浄化装置1は、本体2と、表示装置3とを備える。表示装置3は、本体2に取り付けられている。表示装置3は、本体2の上部に取り付けられている。本体2には、血液回路を構成するチューブが接続される。
【0013】
本体2は、機器ユニット100を備える。機器ユニット100は、血管回路を構成するチューブ(図2参照)を閉塞する機能を有する。機器ユニット100は、動脈側ユニット110と、静脈側ユニット120とを含む。本体2は、制御装置(図示せず)と、複数のポンプとをさらに含んでいる(図2参照)。
【0014】
動脈側ユニット110の一部と、静脈側ユニット120の一部とは、外部に露出している。すなわち、動脈側ユニット110の一部と、静脈側ユニット120の一部とは、血液浄化装置1のコンソール側に設置されている。なお、本例では、動脈側ユニット110と、静脈側ユニット120とは、コンソールにおいて、Y軸方向に300mm以内の所定の距離だけ離れて配置されている。
【0015】
図2は、血液浄化装置1の全体構成の概略を表す図である。図2に示すように、血液浄化装置1は、本例では、補充液ポンプ31と、透析液ポンプ32と、排液ポンプ33と、血液ポンプ34と、血液濾過器50と、注射器60と、機器ユニット100と、上述した制御装置(図示せず)とを備える。
【0016】
機器ユニット100は、上述したように、動脈側ユニット110と、静脈側ユニット120とを含む。動脈側ユニット110は、クランプ111と、気泡検知センサ113と、クランプ114と、気泡検知センサ115とを有する。静脈側ユニット120は、クランプ121と、気泡検知センサ123とを有する。なお、クランプは、「バルブ」とも称される。
【0017】
血液濾過器50は、血液から不要または有毒な物質を除去する。血液濾過器50は、中空糸膜を有する。血液濾過器50は、中空糸膜の内側に血液を流す。一例として中空糸膜の内側から外側へ圧力をかけることにより、水分、血液中の老廃物、サイトカイン等の中分量物質が、血液濾過器50内において中空糸膜の内側領域から外側領域へと移動する。これにより、血液が浄化される。
【0018】
補充液ポンプ31は、補液または置換液とも称される補充液41を血液回路(流路)に供給する。透析液ポンプ32は、透析液42を血液回路に供給する。詳しくは、透析液ポンプ32は、透析液を血液濾過器50の中空糸膜の外側領域に供給する。排液ポンプ33は、血液濾過器50内の中空糸膜の外側領域に移動した物質(血液中の物質)を含む排液(透析液の排液)を排液容器43に送る。排液ポンプ33は、「濾過ポンプ」とも称される。血液ポンプ34は、血液回路において、血液を循環させる。血液ポンプ34は、血液を血液濾過器50に送る。
【0019】
補充液ポンプ31と、透析液ポンプ32と、排液ポンプ33と、血液ポンプ34と、機器ユニット100との動作は、制御装置によって制御される。
【0020】
注射器60は、血液回路と血液濾過器50とにおいて血液が凝固するのを防ぐため、ユーザの操作に基づき、抗凝固薬を血液回路に供給する。また、血液浄化装置1では、生理食塩水44が動脈側の血液回路に供給可能である。具体的には、血液浄化装置1では、生理食塩水44を血液ポンプ34の上流側に供給可能である。
【0021】
(動脈側ユニット110)
動脈側ユニット110は、動脈側の血管回路(詳しくは、動脈側ラインLa)を閉塞可能である。動脈側ユニット110によって、透析液による自動プライミングと、自動返血と、緊急補液とを行うことができる。
【0022】
クランプ111と、気泡検知センサ113とは、動脈側ユニット110において、上流側から下流側に向かって、この順に並んで配置されている。気泡検知センサ115と、クランプ114とは、動脈側ユニット110において、生理食塩水44から下流側に向かって、この順に並んで配置されている。
【0023】
気泡検知センサ113は、動脈側ラインLaを構成するチューブ90a内の気泡を検知する。気泡検知センサ113は、典型的には、超音波方式のセンサである。気泡検知センサ113は、動脈側ラインLaを構成するチューブ90a内に流れる液体に超音波を照射することにより、液体の透過率と気泡の透過率との差を検出する。これにより、気泡検知センサ113によって、気泡の有無が検出される。なお、チューブ90aおよび後述するチューブ90s,90vは、たとえば、ポリ塩化ビニル(PVC)、シリコン(Si)等の可撓性のチューブで形成される。
【0024】
クランプ111は、動脈側ラインLaを構成するチューブ90aを押し潰すことにより、動脈側ラインLaの流路を閉塞する。これにより、気泡検知センサ113よりも上流側において、チューブ90a内での送液を停止させることができる。クランプ111は、動脈側ラインLaを構成するチューブ90aを開くことにより、動脈側ラインLaの流路を開放する。これにより、気泡検知センサ113よりも上流側において、チューブ90a内での送液を開始することができる。
【0025】
なお、制御装置は、後述するソレノイド111b(図4)の動作を、ソレノイド111bに対して設けられたリミットスイッチ(図示せず)を用いて検出することにより、動脈側ラインLaを構成するチューブ90aが閉塞されているか否かを判断する。
【0026】
気泡検知センサ115は、気泡検知センサ113と同様の構成を有する。気泡検知センサ115は、生理食塩水44とチューブ90aとを接続するチューブ90s内の気泡の有無を検知する。チューブ90sは、分岐管99によってチューブ90aと接続されている。
【0027】
クランプ114は、生理食塩水を用いたプライミングと、返血工程とにおいて、制御装置によって開閉する。クランプ114は、気泡検知センサ115によって気泡が検知されると、チューブ90sを押し潰すことにより流路を閉塞する。なお、制御装置は、後述するソレノイド114b(図4)の動作を、ソレノイド114bに対して設けられたリミットスイッチ(図示せず)を用いて検出することにより、チューブ90sが閉塞されているか否かを判断する。
【0028】
(静脈側ユニット120)
静脈側ユニット120は、静脈側の血管回路(詳しくは、静脈側ラインLv)を閉塞可能である。気泡検知センサ123と、クランプ121とは、静脈側ユニット120において、上流側から下流側に向かって、この順に並んで配置されている。
【0029】
気泡検知センサ123は、静脈側ラインLvを構成するチューブ90v内の気泡を検知する。気泡検知センサ123は、気泡検知センサ113,115と同様の構成を有する。
【0030】
クランプ121は、気泡検知センサ113、気泡検知センサ115、および気泡検知センサ123による気泡の検出結果に応じて制御される。クランプ121は、気泡が所定量よりも多く検出された場合に、静脈側ラインLvを構成するチューブ90vを押し潰すことにより、静脈側ラインLvの流路を閉塞する。これにより、気泡検知センサ123よりも上流側において、チューブ90v内での送液を停止させることができる。
【0031】
なお、制御装置は、後述するソレノイド121b(図4)の動作を、ソレノイド121bに対して設けられたリミットスイッチ(図示せず)を用いて検出することにより、静脈側ラインLvを構成するチューブ90vが閉塞されているか否かを判断する。
【0032】
なお、図2においては、後希釈方式の装置構成を例に挙げて説明しているが、これに限定されず、本開示の処理は前希釈方式の装置にも適用可能である。
【0033】
<B.要部構成>
図3は、動脈側ユニット110の外観図である。図3に示されるように、動脈側ユニット110は、少なくとも、押圧片114aと、蓋部117と、ヒンジ118と、ロック機構119とを含む。クランプ114(図2)は、押圧片114aを含む。なお、押圧片は、チューブを閉塞する部材(押圧部材)であって、「押し子」とも称される。押圧片は、チューブに対して圧力を加える加圧部材でもある。
【0034】
蓋部117は、ヒンジ118を中心に回動する。蓋部117が閉じられた状態で、ロック機構119によるロックがなされる。この状態において、チューブ90sに生理食塩水を流すことができる。気泡検知センサ115によって気泡が検知等されると、押圧片114aがX軸の正方向に移動する。これにより、分岐管99によって動脈側ラインLaに接続されているチューブ90sが閉塞状態となる。
【0035】
ロック機構119によるロックがなされた状態において、チューブ90aに液体が流れる。クランプ111(図2)は、動脈側ラインLaを構成するチューブ90aを閉塞させる押圧片(図示せず)を含む。気泡検知センサ113によって気泡が検知等されると、当該押圧片がX軸の正方向に移動する。これにより、チューブ90aが閉塞状態となる。なお、静脈側ユニット120についても、動脈側ユニット110と同様に、図示しない、クランプ121を構成する押圧片と、蓋部と、ヒンジと、ロック機構とを含む。
【0036】
図4は、血液浄化装置1内における機器ユニット100の裏面側を示した斜視図である。図4に示されるように、血液浄化装置1は、機器ユニット100と、引出機構200とを備える。
【0037】
引出機構200は、本体2と機器ユニット100との各々に取り付けられている。詳しくは、引出機構200は、可動部材210と、固定部材260とを備える。可動部材210は、図示しないネジで機器ユニット100に取り付けられている。固定部材260は、図示しないネジで本体2に取り付けられている。可動部材210は、鉛直部位211と、水平部位212とを含む。
【0038】
固定部材260と可動部材210(詳しくは、水平部位212)とは、互いに係合し、かつX軸の正方向に延在している。可動部材210は、固定部材260に対してX軸方向(X軸の正方向および負方向)にスライド可能である。
【0039】
機器ユニット100は、上述したように、動脈側ユニット110と、静脈側ユニット120とを備える。動脈側ユニット110は、ソレノイド111bと、ソレノイド114bとを含む。詳しくは、クランプ111(図2参照)は、ソレノイド111bを含む。クランプ114は、ソレノイド114bを含む。
【0040】
ソレノイド111bは、図示しないプランジャー(可動鉄芯)を有する。制御装置が、ソレノイド111bに電流を流すことにより、当該プランジャーがX軸の方向に移動する。これにより、対応する押圧片(図示せず)をX軸の正方向に移動させることができる。
【0041】
ソレノイド114bは、ソレノイド111bと同様に、図示しないプランジャーを有する。制御装置が、ソレノイド114bに電流を流すことにより、当該プランジャーがX軸の正方向に移動する。これにより、押圧片114a(図3参照)をX軸の方向に移動させることができる。
【0042】
動脈側ユニット110は、図示しない、ソレノイド111bの動作状態を検知するスイッチ(「リミットスイッチ」とも称される)と、ソレノイド114bの動作状態を検知するリミットスイッチとをさらに含む。
【0043】
静脈側ユニット120は、ソレノイド121bを含む。詳しくは、クランプ121(図2参照)は、ソレノイド121bを含む。ソレノイド121bは、図示しないプランジャーを有する。制御装置が、ソレノイド121bに電流を流すことにより、当該プランジャーがX軸の正方向に移動する。これにより、図示しない押圧片をX軸の正方向に移動させることができる。
【0044】
静脈側ユニット120は、動脈側ユニット110と同様に、ソレノイド121bの動作状態を検知するリミットスイッチ(図示せず)をさらに含む。
【0045】
機器ユニット100では、各ソレノイド111b,114b、121bのストローク調整と、各ソレノイド111b,114b、121bの動作状態を検知する各リミットスイッチの位置調整とが必要となる。
【0046】
このような、調整作業を容易に行うことを可能とするため、血液浄化装置1においては、後述するように、引出機構200によって機器ユニット100を本体2からX軸の正方向に引き出し可能となっている。詳細については後述するが、血液浄化装置1は、引き出した機器ユニット100が本体2から脱落することを防止する脱落防止機構を有する。
【0047】
(引出機構200)
図5は、引出機構200の可動部材210の斜視図である。図5を参照して、上述したように、可動部材210は、可動部材210は、鉛直部位211と、水平部位212と、を含む。
【0048】
水平部位212は、X軸の負方向側の端部212Aと、X軸の正方向側の端部212Bとを備える。鉛直部位211は、端部212B側に接続され、かつ、水平部位212から鉛直上向き方向(Z軸の正方向)に延在している。鉛直部位211には、2つの開口部231,232が形成されている。
【0049】
開口部231によって、ソレノイド121b(図4)のプランジャーは、対応する押圧片を移動させることができる。開口部232によって、ソレノイド111bのプランジャーは、対応する押圧片(図示せず)を移動させることができる。同様に、開口部232によって、ソレノイド114b(図4)のプランジャーは、押圧片114aを移動させることができる。
【0050】
水平部位212の端部212Aは、機器ユニット100が本体2から所定の位置(詳しくは、図9の引出位置Pb)まで引き出された状態(以下、「状態#1」とも称する)と、図1および図4に示されるように機器ユニット100が本体2に収容された状態(以下、「状態#2」とも称する)との両方の状態において、固定部材260と接触する。一方、端部212Bは、端部212AよりもX軸の正方向側であって、かつ上述した状態#1および状態#2のうち状態#2でのみ固定部材260と接触する。
【0051】
端部212Aは、第1の部位221と、第2の部位222と、第3の部位223とを含む。第2の部位222は、第1の部位221の先端に接続されている。第2の部位222は、鉛直方向(Y軸方向)に延在している。
【0052】
第3の部位223は、第2の部位222の下端に接続されている。第3の部位223は、第2の部位222から下方に延びた延在部位223Aと、延在部位223AからX軸の負方向に屈曲した屈曲部位223Bとを有する。屈曲部位223Bは、X軸の方向に延在している。第3の部位223は、可動部材210の側面視において、L字状である。
【0053】
第1の部位221と第3の部位223との間には、第2の部位222によって、Y軸方向に沿った2つの隙間が形成されている。
【0054】
図6は、引出機構200の固定部材260の斜視図である。図6に示されるように、固定部材260は、上面261と上面261の裏面である底面262とを有する板状部材である。
【0055】
固定部材260には、固定部材260を上面261から底面262へと貫いた溝部263が形成されている。溝部263は、X軸方向に沿って延びた開口領域263Aと、Y軸方向に沿って延びた開口領域263Bとを含む。開口領域263Bは、X軸方向における開口領域263Aの中心位置PzよりもX軸の正方向側において、開口領域263Aと交差している。
【0056】
詳しくは、開口領域263Aと開口領域263Bとは、矩形状である。溝部263は、固定部材260の上面視において、十字状である。
【0057】
固定部材260は、X軸方向における、端部264と端部265とをさらに備える。端部264と端部265とは、各々がストッパ部として機能する。端部264は、端部265よりもX軸の正方向側である。端部264は、固定部材260の側面視において、L字状である。端部265は、Y軸の正方向側から負方向側を視た側面視において、L字状である。
【0058】
端部264は、鉛直方向の部位264Aと、部位264AからX軸の負方向側に屈曲した部位264Bとを含む。端部265は、鉛直方向の部位265Aと、部位265AからX軸の正方向側に屈曲した部位265Bとを含む。部位264Bと部位265Bとは、底面262と平行であり、かつ、底面262よりも下方(Z軸の負方向)に位置している。
【0059】
図4図6を参照して、可動部材210の第1の部位221は、固定部材260の上面261に接触している。可動部材210の第2の部位222は、機器ユニット100を本体2から引き出したときに固定部材260の第1の開口領域263A内をX軸の正方向に通過する。
【0060】
可動部材210の第3の部位223は、固定部材260の底面262側において第2の部位222に接続されている。Y軸方向における第3の部位223の長さは、Y軸方向における開口領域263Aの幅よりも長い。
【0061】
<C.小括(1)>
(1)血液浄化装置1は、血液回路を構成するチューブが接続される本体2を備える。血液浄化装置1は、チューブ内の気泡を検知する気泡検知センサ113,115,123と、気泡が検知されたことに基づきチューブを閉塞するクランプ111,114,121とを有し、かつ、本体2に収容される機器ユニット100をさらに備える。血液浄化装置1は、本体2と機器ユニット100との各々に取り付けられ、かつ、本体2から機器ユニット100をX軸の正方向(第1の方向)に引き出すための引出機構200をさらに備える。
【0062】
(2)引出機構200は、本体2に取り付けられた固定部材260と、機器ユニット100に取り付けられた可動部材210とを含む。固定部材260と可動部材210とは、互いに係合し、かつX軸の正方向に延在する。可動部材210は、固定部材260に対してX軸の正方向およびX軸の負方向(第1の方向とは反対の第2の方向)にスライド可能である。
【0063】
(3)可動部材210は、機器ユニット100が本体2から引出位置Pb(第1の位置)まで引き出された状態#1と機器ユニット100が本体2に収容された状態#2との両方の状態において、固定部材260と接触する端部212A(第1の端部)を有する。可動部材210は、端部212AよりもX軸の正方向側であって、かつ状態#1および状態#2のうち状態#2でのみ固定部材260と接触する端部212B(第2の端部)をさらに有する。
【0064】
(4)固定部材260は、上面261と上面261の裏面である底面262とを有する板状部材である。固定部材260には、固定部材260を上面261から底面262へと貫いた溝部263が形成されている。溝部263は、X軸の正方向に沿って延びた開口領域263Aを含む。
【0065】
端部212Aは、上面261に接触する第1の部位221を有する。端部212Aは、第1の部位221から下方に延び、かつ機器ユニット100を本体2から引き出したときに開口領域263A内をX軸の正方向に通過する第2の部位222をさらに有する。端部212Aは、底面262側において第2の部位222に接続された第3の部位223をさらに有する。第3の部位223は、第2の部位222から下方に延びた延在部位223Aと、延在部位223AからX軸の負方向に屈曲した屈曲部位223Bとを有する。
【0066】
(5)溝部263は、Y軸の方向に沿って延びた開口領域263Bをさらに含む。開口領域263Bは、X軸方向における開口領域263Aの中心位置PzよりもX軸の正方向側において、開口領域263Aと交差している。
【0067】
(6)Y軸方向における第3の部位223の長さは、Y軸方向における開口領域263Aの幅よりも長い。
【0068】
<D.動作>
(機器ユニット100の脱落防止)
図7は、図4に示した状態から機器ユニット100をX軸の正方向に引き出した状態を示している。なお、機器ユニット100は、図7に示した状態から、さらにX軸の正方向に引出可能である。
【0069】
機器ユニット100の引き出しは、機器ユニット100を本体2に固定するネジを外し、かつ、機器ユニット100を保守管理者が自身の手前側に引っ張ることにより行われる。
【0070】
引出機構200における可動部材210と固定部材260との係合により、保守管理者の操作に基づいて、機器ユニット100はX軸の正方向に移動する。具体的には、機器ユニット100が可動部材210とともにX軸の正方向に移動する。
【0071】
機器ユニット100の移動時には、可動部材210の第3の部位223が固定部材260の底面262側に位置している。また、上述したように、Y軸方向における第3の部位223の長さは、Y軸方向における開口領域263Aの幅よりも長い。
【0072】
それゆえ、図7の状態において保守管理者が機器ユニット100から手を離しても、第3の部位223が底面262に当接する。したがって、機器ユニット100が本体2から外れ、かつ落下することはない。このように、機器ユニット100を引き出した状態で保守管理者が機器ユニット100から手を離しても、機器ユニット100は落下することはない。
【0073】
なお、機器ユニット100の保守が終わった後に、保守管理者が、X軸の負方向に機器ユニット100を移動させることにより、機器ユニット100が本体2に収容される。詳細については後述するが、機器ユニット100は、脱落防止機構290を備える。
【0074】
図8は、機器ユニット100を最大限引き出した状態における引出機構200の側面図である。なお、図8は、保守管理者が機器ユニット100を水平に支えている状態である。図8においては、説明の便宜上、機器ユニット100を図示していない。
【0075】
上述したように、機器ユニット100は、脱落防止機構290を備える。脱落防止機構290は、機器ユニット100が本体2から引き出されたときに機器ユニット100の本体2からの脱落を防止する。具体的には、図8に示すように、脱落防止機構290は、可動部材210の第3の部位223と、固定部材260の端部264とを含んで構成されている。固定部材260の端部264は、引出位置Paにおいて、第3の部位223に当接する。
【0076】
詳しくは、第3の部位223の延在部位223Aが端部264の部位264Aに当接することによって、機器ユニット100のX軸の正方向への更なる移動(図8の状態からのX軸の正方向への移動)が阻まれる。なお、第3の部位223の屈曲部位223Bは、端部264の部位264Bの上方に位置している。
【0077】
このような脱落防止機構290によって、機器ユニット100が本体2から脱落することを防止できる。なお、可動部材210が機器ユニット100に取り付けられているため、引出位置Paは、可動部材210の位置(詳しくは、端部212Aの位置)であるとともに、機器ユニット100の位置(引出位置)でもある。
【0078】
(機器ユニット100の取り外し)
次に、機器ユニット100を本体2から取り外す際の手順について説明する。なお、図9図15においては、図8と同様に、説明の便宜上、引出機構200のみを図示し、機器ユニット100については図示していない。
【0079】
図9は、機器ユニット100を本体2から取り外す際の可動部材210の位置を説明するための図である。図9は、機器ユニット100を本体2から取り外す際の機器ユニット100の位置(引出位置)を説明するための図でもある。図9は、機器ユニット100が本体2から所定の引出位置Pbまで引き出された状態#1を示した図である。
【0080】
図9に示されるように、引出位置Pbは、引出位置PaよりもX軸の負方向側である。引出位置Pbは、可動部材210の第3の部位223と固定部材260の開口領域263B(図6)とによって規定される位置である。なお、固定部材260の端部265の位置を「Po」とする。位置Poと引出位置Pbとの間の距離L2は、位置Poと引出位置Paとの間の距離L1よりも短い。
【0081】
図10は、図9に示す引出機構200の上面図である。図11は、図10の領域Q1の要部拡大図である。
【0082】
図10および図11に示されるように、固定部材260に形成された開口領域263Bを介して、可動部材210の第3の部位223の一部が見えている。第3の部位223の残りの部分(詳しくは、屈曲部位223Bの一部)は固定部材260の底面262よりも下方に位置している。このような状態#1において、機器ユニット100の取り外しが行われる。
【0083】
ところで、状態#1における引出機構200の上面視において、X軸方向における第3の部位223の長さは、X軸方向における開口領域263Bの幅よりも長い。それゆえ、保守管理者が機器ユニット100から手を離しても、第3の部位223の上記残りの部分が固定部材260の底面262に当接する。これにより、機器ユニット100が本体2から所定の引出位置Pbまで引き出された状態#1においても、機器ユニット100が本体2から脱落することはない。
【0084】
なお、状態#1における引出機構200の上面視において、Y軸方向における第3の部位223の長さは、Y軸方向における開口領域263Bの長さよりも短い。
【0085】
図12は、図11の状態から可動部材210を所定の角度傾けた状態を表した図である。図12に示されるように、保守管理者は、可動部材210の端部212Bを矢印D1の方向(第3の方向)に移動させることにより、機器ユニット100を水平方向から角度θだけ傾ける。保守管理者は、XZ平面と平行な平面において、端部212Aを支点(回転中心)として機器ユニット100とともに可動部材210を回転させる。矢印D1の方向は、可動部材210の端部212Bの位置を端部212Aの位置よりも高くする方向である。
【0086】
なお、機器ユニット100を水平方向から角度θ以上傾けてもよい。角度θは、本例では40度である。詳しくは、機器ユニット100を傾ける角度の範囲は、可動部材210の第3の部位223の大きさおよび形状と、固定部材260の開口領域263Bの大きさおよび形状によって定まる。
【0087】
図13は、図12に示す引出機構200の上面図である。図14は、図13の領域Q2の要部拡大図である。
【0088】
図13および図14に示されるように、開口領域263Bを介して、図10および図11の状態では底面262によって視認できなかった第3の部位223の残りの部分(詳しくは、屈曲部位223Bの一部)が見えている。詳しくは、引出機構200の上面視において、第3の部位223の縁と、開口領域263Bを形成する縁との間に、隙間が生じている。また、第2の部位222についても、開口領域263Aおよび開口領域263Bとの間に隙間がある。
【0089】
詳しくは、状態#1から機器ユニット100が矢印D1の方向に所定の角度θ以上傾けられた状態(以下、「状態#3」とも称する)における引出機構200の上面視において、X軸方向における第3の部位223の長さは、X軸方向における開口領域263Bの幅よりも短い。また、状態#1および状態#3における引出機構200の上面視において、Y軸方向における第3の部位223の長さは、Y軸方向における開口領域263Bの長さよりも短い。
【0090】
このため、機器ユニット100とともに可動部材210を鉛直上向き(Z軸の正方向)に移動させることが可能となる。詳しくは、第3の部位223は、開口領域263B内を下方から上方へと通過することが可能となる。
【0091】
図15は、図12の状態から可動部材210を鉛直上向きに移動させた状態を表した図である。機器ユニット100とともに可動部材210を矢印D2の方向に移動させると、可動部材210が固定部材260から離間する。
【0092】
このように、機器ユニット100が本体2から引出位置Pbまで引き出された状態#1(図9)において、機器ユニット100が矢印D1の方向に所定の角度θ以上傾けられ(図12)、かつ鉛直上向きに移動させられると、固定部材260と可動部材210との係合が解除される(図15)。
【0093】
図16は、一連の操作によって取り外された機器ユニット100を示した図である。図16に示されるように、機器ユニット100は引出機構200の可動部材210とともに本体2から取り外される。このように機器ユニット100が本体2から取り外されることにより、調整、部品の取り替え等がより容易になる。
【0094】
<E.小括(2)>
(1)図8に示したように、血液浄化装置1の引出機構200は、機器ユニット100が本体2から引き出されたときに機器ユニット100の本体2からの脱落を防止する脱落防止機構290を有する。それゆえ、血管回路を構成するチューブ90a,90v,90sを閉塞可能な機器ユニット100における各種の調整作業を容易に行うことが可能となる。
【0095】
(2)機器ユニット100が本体2から引出位置Pb(図9)まで引き出された状態#1において、機器ユニット100が矢印D1の方向に所定の角度θ以上傾けられ、かつ鉛直上向きに移動させられると、固定部材260と可動部材210との係合が解除される。それゆえ、保守管理者は、引出位置Pbにおいて機器ユニット100を傾けるとともに、上方に移動させることにより、機器ユニット100を本体2から取り外すことが可能になる。したがって、機器ユニット100の取り換え等の各種の作業が可能となる。
【0096】
(3)Y軸方向における第3の部位223の長さが、Y軸方向における開口領域263Aの幅よりも長い。それゆえ、可動部材210を固定部材260に対して移動(スライド)させているときに、機器ユニット100が本体2から脱落することを防止できる。
【0097】
(4)状態#1における引出機構200の上面視(図10)において、X軸方向における第3の部位223の長さは、X軸方向における開口領域263Bの幅よりも長い。したがって、状態#1において、機器ユニット100の重みによって、機器ユニット100とともに可動部材210が固定部材260から外れることを防止できる。
【0098】
<F.変形例>
上記においては、引出位置Pbにおいて機器ユニット100とともに可動部材210を矢印D1方向に傾斜させた。しかしながら、これに限定されず、機器ユニット100を最大限引き出した状態(すなわち、引出位置Pa)において機器ユニット100を本体2から取り外せるように、引出機構200を構成してもよい。たとえば、固定部材260の開口領域263Bの位置をX軸の正方向側にずらすことにより、このような構成を実現できる。
【0099】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0100】
1 血液浄化装置、2 本体、3 表示装置、31 補充液ポンプ、32 透析液ポンプ、33 排液ポンプ、34 血液ポンプ、41 補充液、42 透析液、43 排液容器、44 生理食塩水、50 血液濾過器、60 注射器、90a,90v,90s チューブ、100 機器ユニット、110 動脈側ユニット、111,114,121 クランプ、114a 押圧片、111b,114b,121b ソレノイド、113,115,123 気泡検知センサ、117 蓋部、118 ヒンジ、119 ロック機構、120 静脈側ユニット、200 引出機構、210 可動部材、211 鉛直部位、212 水平部位、212A,212B,264,265 端部、221 第1の部位、222 第2の部位、223 第3の部位、223A 延在部位、223B 屈曲部位、231,232 開口部、260 固定部材、261 上面、262 底面、263 溝部、263A,263B 開口領域、264A,264B,265A,265B 部位、290 脱落防止機構、D1,D2 矢印、L1,L2 距離、La 動脈側ライン、Lv 静脈側ライン、Pa,Pb 引出位置、Po 位置、Pz 中心位置、Q1,Q2 領域。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16