(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024059354
(43)【公開日】2024-05-01
(54)【発明の名称】業務支援装置、業務支援方法、及び、業務支援プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/087 20230101AFI20240423BHJP
G06Q 50/04 20120101ALI20240423BHJP
【FI】
G06Q10/08 330
G06Q50/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022166981
(22)【出願日】2022-10-18
(71)【出願人】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】兼村 豪
(72)【発明者】
【氏名】北井 勇
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛光
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L010AA16
5L049AA16
5L049CC04
5L050CC04
(57)【要約】
【課題】取り計算を誰でも簡単に実行可能とする。
【解決手段】在庫情報取得部及び受注情報取得部は、指定された鋼種及び板厚に対応する在庫情報及び受注情報を取得する。母材単重算出部は、選択された母材の在庫情報に基づいて母材単重を算出する。受注品単重算出部は、受注情報に基づいて受注品単重を算出する。製品条数算出部は、受注品単重を母材単重で除算処理した製品条数を算出する。製品重量算出部は、母材から生成される一つの製品の製品重量を算出する。製品総重量算出部は、母材から生成される製品の製品総重量を算出する。単重閾値算出部は、依頼元の単重閾値を算出する。製品単重算出部は、製品単重を算出する。判別部は、算出された製品単重が、単重閾値で示される許容範囲内であるか否かの判別を行う。表示制御部が、取得された在庫情報及び受注情報と共に、判別部による受注情報毎の単重判別結果を表示部に表示して取り計算を支援する。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
指定された鋼種及び板厚に基づいて、少なくとも商品情報、在庫重量である母材重量、鋼種及び板厚を含む母材となる鋼材の在庫情報を参照し、指定された前記鋼種及び前記板厚に対応する在庫情報を取得する在庫情報取得部と、
指定された前記鋼種及び前記板厚に基づいて、少なくとも得意先情報、受注品情報、及び、受注重量を含む鋼材の受注情報を参照し、指定された前記鋼種及び前記板厚に対応する鋼材の受注情報を取得する受注情報取得部と、
前記母材の在庫情報のうち、選択された母材の在庫情報の前記商品情報に含まれる母材の幅で、選択された母材の前記母材重量を除算処理することで、選択された母材の単重である母材単重を算出する母材単重算出部と、
前記受注情報の前記受注品情報に含まれる受注品の幅で、前記受注重量を除算処理することで、受注品の単重である受注品単重を算出する演算を、取得された前記受注情報毎に行う受注品単重算出部と、
前記受注品単重を前記母材単重で除算処理することで、一つの母材から生産可能な受注品の数である製品条数を算出する製品条数算出部と、
前記母材単重に前記受注品の幅を乗算処理することで、母材から生成される一つの製品の製品重量を算出する製品重量算出部と、
算出された前記製品重量に前記製品条数を乗算処理することで、母材から生成される製品の総重量である製品総重量を算出する製品総重量算出部と、
前記受注品の依頼元毎に定められている単重係数に、前記受注品単重を乗算処理することで、前記依頼元の単重閾値を算出する単重閾値算出部と、
前記製品総重量を前記受注品の幅で除算処理した値である製品単重を算出する製品単重算出部と、
算出された前記製品単重が、前記単重閾値で示される許容範囲内であるか否かの判別を前記受注情報毎に行う判別部と、
取得された前記在庫情報及び前記受注情報と共に、前記判別部による前記受注情報毎の単重判別結果を表示部に表示する表示制御部と、
を有する業務支援装置。
【請求項2】
前記受注品の依頼元毎に定められている重量係数に、前記受注重量を乗算処理することで、前記依頼元の重量閾値を算出する重量閾値算出部を、さらに備え、
前記判別部は、前記製品総重量が、前記重量閾値で示される許容範囲内であるか否かの判別を前記受注情報毎に行うこと、
を特徴とする請求項1に記載の業務支援装置。
【請求項3】
前記母材単重算出部は、前記母材が分割されている場合、前記母材単重を前記母材の分割数で除算処理した値を、前記母材の幅で除算処理することで、前記母材単重を算出すること、
を特徴とする請求項2に記載の業務支援装置。
【請求項4】
前記判別部により、前記製品単重が前記単重閾値で示される許容範囲内であると判別された前記受注情報毎、又は、前記製品単重が前記単重閾値で示される許容範囲内であると判別され、かつ、前記製品総重量が前記重量閾値で示される許容範囲内であると判別された前記受注情報毎に、前記製品条数である加工条数に前記製品重量を乗算処理した値である加工重量を算出し、算出した各受注情報の各前記加工重量を加算処理して加工総重量を算出する加工総重量算出部と、
前記加工総重量に対する前記母材重量の割合を、前記母材の歩留として算出する歩留算出部と、をさらに備え、
前記表示制御部は、算出された前記歩留を前記在庫情報に含めて表示すること、
を特徴とする請求項2又は請求項3に記載の業務支援装置。
【請求項5】
前記加工総重量算出部は、前記加工総重量の算出に用いる前記受注情報の変更操作が行われた場合、変更操作された前記受注情報に対応する前記加工総重量の算出を行い、又は、前記加工総重量の算出に用いる前記加工条数の変更操作が行われた場合、変更操作された前記加工条数を用いて前記加工総重量を算出すること、
を特徴とする請求項4に記載の業務支援装置。
【請求項6】
算出された前記歩留、及び、前記判別部の前記受注情報に対する判別結果に基づいて、受注品の加工に用いる前記母材を指示する母材指示データ、及び、前記母材から生成される前記受注品毎の加工重量を含む加工データを含む加工指示データを生成するデータ生成部を、さらに備えること、
を特徴とする請求項5に記載の業務支援装置。
【請求項7】
在庫情報取得部が、指定された鋼種及び板厚に基づいて、少なくとも商品情報、在庫重量である母材重量、鋼種及び板厚を含む母材となる鋼材の在庫情報を参照し、指定された前記鋼種及び前記板厚に対応する在庫情報を取得する在庫情報取得ステップと、
受注情報取得部が、指定された前記鋼種及び前記板厚に基づいて、少なくとも得意先情報、受注品情報、及び、受注重量を含む鋼材の受注情報を参照し、指定された前記鋼種及び前記板厚に対応する鋼材の受注情報を取得する受注情報取得ステップと、
母材単重算出部が、前記母材の在庫情報のうち、選択された母材の在庫情報の前記商品情報に含まれる母材の幅で、選択された母材の前記母材重量を除算処理することで、選択された母材の単重である母材単重を算出する母材単重算出ステップと、
受注品単重算出部が、前記受注情報の前記受注品情報に含まれる受注品の幅で、前記受注重量を除算処理することで、受注品の単重である受注品単重を算出する演算を、取得された前記受注情報毎に行う受注品単重算出ステップと、
製品条数算出部が、前記受注品単重を前記母材単重で除算処理することで、一つの母材から生産可能な受注品の数である製品条数を算出する製品条数算出ステップと、
製品重量算出部が、前記母材単重に前記受注品の幅を乗算処理することで、母材から生成される一つの製品の製品重量を算出する製品重量算出ステップと、
製品総重量算出部が、算出された前記製品重量に前記製品条数を乗算処理することで、母材から生成される製品の総重量である製品総重量を算出する製品総重量算出ステップと、
単重閾値算出部が、前記受注品の依頼元毎に定められている単重係数に、前記受注品単重を乗算処理することで、前記依頼元の単重閾値を算出する単重閾値算出ステップと、
製品単重算出部が、前記製品総重量を前記受注品の幅で除算処理した値である製品単重を算出する製品単重算出ステップと、
判別部が、算出された前記製品単重が、前記単重閾値で示される許容範囲内であるか否かの判別を前記受注情報毎に行う判別ステップと、
表示制御部が、取得された前記在庫情報及び前記受注情報と共に、前記判別部による前記受注情報毎の単重判別結果を表示部に表示する表示制御ステップと、
を有する業務支援方法。
【請求項8】
コンピュータを、
指定された鋼種及び板厚に基づいて、少なくとも商品情報、在庫重量である母材重量、鋼種及び板厚を含む母材となる鋼材の在庫情報を参照し、指定された前記鋼種及び前記板厚に対応する在庫情報を取得する在庫情報取得部と、
指定された前記鋼種及び前記板厚に基づいて、少なくとも得意先情報、受注品情報、及び、受注重量を含む鋼材の受注情報を参照し、指定された前記鋼種及び前記板厚に対応する鋼材の受注情報を取得する受注情報取得部と、
前記母材の在庫情報のうち、選択された母材の在庫情報の前記商品情報に含まれる母材の幅で、選択された母材の前記母材重量を除算処理することで、選択された母材の単重である母材単重を算出する母材単重算出部と、
前記受注情報の前記受注品情報に含まれる受注品の幅で、前記受注重量を除算処理することで、受注品の単重である受注品単重を算出する演算を、取得された前記受注情報毎に行う受注品単重算出部と、
前記受注品単重を前記母材単重で除算処理することで、一つの母材から生産可能な受注品の数である製品条数を算出する製品条数算出部と、
前記母材単重に前記受注品の幅を乗算処理することで、母材から生成される一つの製品の製品重量を算出する製品重量算出部と、
算出された前記製品重量に前記製品条数を乗算処理することで、母材から生成される製品の総重量である製品総重量を算出する製品総重量算出部と、
前記受注品の依頼元毎に定められている単重係数に、前記受注品単重を乗算処理することで、前記依頼元の単重閾値を算出する単重閾値算出部と、
前記製品総重量を前記受注品の幅で除算処理した値である製品単重を算出する製品単重算出部と、
算出された前記製品単重が、前記単重閾値で示される許容範囲内であるか否かの判別を前記受注情報毎に行う判別部と、
取得された前記在庫情報及び前記受注情報と共に、前記判別部による前記受注情報毎の単重判別結果を表示部に表示する表示制御部として機能させること、
を特徴とする業務支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、業務支援装置、業務支援方法、及び、業務支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
今日における鋼板の流通は、コイルセンタが、鉄鋼メーカから仕入れたコイル鋼板を在庫として倉庫等に保持し、需要家の注文(寸法や重量)に沿って在庫のコイル鋼板を加工することで製品を製造し、需要家に納品する。コイルセンタは、このような在庫加工部門としての役割を担っている。
【0003】
特許文献1(特開2006-344243号公報)には、鋼板又は鋼帯を切断して板部品を得る場合に、欠陥情報まで考慮されたより効率的な板の取合せを実現して、歩留向上、生産性向上、及び製造コスト低下を図ることを可能とした板の製造方法が開示されている。
【0004】
この特許文献1に開示されている板の製造方法は、予め、受注した鋼板又は鋼帯を製造し、製造された鋼板又は鋼帯に対して欠陥検査を行う。コンピュータに、鋼板又は鋼帯を切り取って得られる商品である板部品の形状情報、鋼板又は鋼帯の形状、欠陥部位情報を入力する。コンピュータは、演算により、板部品の形状情報と、鋼板又は鋼帯の形状及び欠陥部位情報とに基づき、板部品の商品化を阻害する欠陥を避けて板部品を得るための鋼板又は鋼帯における切取り位置を決定する板取合せ計算を行う。この計算結果に基づき、鋼板又は鋼帯の出荷寸法又は出荷重量を決定することで、欠陥情報まで考慮された、より効率的な板の取合せを実現して、歩留向上、生産性向上、及び製造コスト低下を図ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、需要家からの注文された製品を、在庫のコイル鋼板から切り出すための「取り計算」が行われる。担当者は、経験則に基づいて、この取り計算を行うことが多い。このため、従来は、取り計算が属人的となる問題があった。
【0007】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、取り計算を誰でも簡単に実行可能とした業務支援装置、業務支援方法、及び、業務支援プログラムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る業務支援装置は、指定された鋼種及び板厚に基づいて、少なくとも商品情報、在庫重量である母材重量、鋼種及び板厚を含む母材となる鋼材の在庫情報を参照し、指定された鋼種及び板厚に対応する在庫情報を取得する在庫情報取得部と、指定された鋼種及び板厚に基づいて、少なくとも得意先情報、受注品情報、及び、受注重量を含む鋼材の受注情報を参照し、指定された鋼種及び板厚に対応する鋼材の受注情報を取得する受注情報取得部と、母材の在庫情報のうち、選択された母材の在庫情報の商品情報に含まれる母材の幅で、選択された母材の母材重量を除算処理することで、選択された母材の単重である母材単重を算出する母材単重算出部と、受注情報の受注品情報に含まれる受注品の幅で、受注重量を除算処理することで、受注品の単重である受注品単重を算出する演算を、取得された受注情報毎に行う受注品単重算出部と、受注品単重を母材単重で除算処理することで、一つの母材から生産可能な受注品の数である製品条数を算出する製品条数算出部と、母材単重に受注品の幅を乗算処理することで、母材から生成される一つの製品の製品重量を算出する製品重量算出部と、算出された製品重量に製品条数を乗算処理することで、母材から生成される製品の総重量である製品総重量を算出する製品総重量算出部と、受注品の依頼元毎に定められている単重係数に、受注品単重を乗算処理することで、依頼元の単重閾値を算出する単重閾値算出部と、製品総重量を受注品の幅で除算処理した値である製品単重を算出する製品単重算出部と、算出された製品単重が、単重閾値で示される許容範囲内であるか否かの判別を受注情報毎に行う判別部と、取得された在庫情報及び受注情報と共に、判別部による受注情報毎の単重判別結果を表示部に表示する表示制御部と、を有する。
【0009】
また、上述の課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る業務支援方法は、在庫情報取得部が、指定された鋼種及び板厚に基づいて、少なくとも商品情報、在庫重量である母材重量、鋼種及び板厚を含む母材となる鋼材の在庫情報を参照し、指定された鋼種及び板厚に対応する在庫情報を取得する在庫情報取得ステップと、受注情報取得部が、指定された鋼種及び板厚に基づいて、少なくとも得意先情報、受注品情報、及び、受注重量を含む鋼材の受注情報を参照し、指定された鋼種及び板厚に対応する鋼材の受注情報を取得する受注情報取得ステップと、母材単重算出部が、母材の在庫情報のうち、選択された母材の在庫情報の商品情報に含まれる母材の幅で、選択された母材の母材重量を除算処理することで、選択された母材の単重である母材単重を算出する母材単重算出ステップと、受注品単重算出部が、受注情報の受注品情報に含まれる受注品の幅で、受注重量を除算処理することで、受注品の単重である受注品単重を算出する演算を、取得された受注情報毎に行う受注品単重算出ステップと、製品条数算出部が、受注品単重を母材単重で除算処理することで、一つの母材から生産可能な受注品の数である製品条数を算出する製品条数算出ステップと、製品重量算出部が、母材単重に受注品の幅を乗算処理することで、母材から生成される一つの製品の製品重量を算出する製品重量算出ステップと、製品総重量算出部が、算出された製品重量に製品条数を乗算処理することで、母材から生成される製品の総重量である製品総重量を算出する製品総重量算出ステップと、単重閾値算出部が、受注品の依頼元毎に定められている単重係数に、受注品単重を乗算処理することで、依頼元の単重閾値を算出する単重閾値算出ステップと、製品単重算出部が、製品総重量を受注品の幅で除算処理した値である製品単重を算出する製品単重算出ステップと、判別部が、算出された製品単重が、単重閾値で示される許容範囲内であるか否かの判別を受注情報毎に行う判別ステップと、表示制御部が、取得された在庫情報及び受注情報と共に、判別部による受注情報毎の単重判別結果を表示部に表示する表示制御ステップと、を有する。
【0010】
また、上述の課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る業務支援プログラムは、コンピュータを、指定された鋼種及び板厚に基づいて、少なくとも商品情報、在庫重量である母材重量、鋼種及び板厚を含む母材となる鋼材の在庫情報を参照し、指定された鋼種及び板厚に対応する在庫情報を取得する在庫情報取得部と、指定された鋼種及び板厚に基づいて、少なくとも得意先情報、受注品情報、及び、受注重量を含む鋼材の受注情報を参照し、指定された鋼種及び板厚に対応する鋼材の受注情報を取得する受注情報取得部と、母材の在庫情報のうち、選択された母材の在庫情報の商品情報に含まれる母材の幅で、選択された母材の母材重量を除算処理することで、選択された母材の単重である母材単重を算出する母材単重算出部と、受注情報の受注品情報に含まれる受注品の幅で、受注重量を除算処理することで、受注品の単重である受注品単重を算出する演算を、取得された受注情報毎に行う受注品単重算出部と、受注品単重を母材単重で除算処理することで、一つの母材から生産可能な受注品の数である製品条数を算出する製品条数算出部と、母材単重に受注品の幅を乗算処理することで、母材から生成される一つの製品の製品重量を算出する製品重量算出部と、算出された製品重量に製品条数を乗算処理することで、母材から生成される製品の総重量である製品総重量を算出する製品総重量算出部と、受注品の依頼元毎に定められている単重係数に、受注品単重を乗算処理することで、依頼元の単重閾値を算出する単重閾値算出部と、製品総重量を受注品の幅で除算処理した値である製品単重を算出する製品単重算出部と、算出された製品単重が、単重閾値で示される許容範囲内であるか否かの判別を受注情報毎に行う判別部と、取得された在庫情報及び受注情報と共に、判別部による受注情報毎の単重判別結果を表示部に表示する表示制御部として機能させること、を特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、取り計算を誰でも簡単に実行可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、鉄鋼業界におけるコイルセンタの役割を説明するための図である。
【
図2】
図2は、実施の形態の業務支援装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図4】
図4は、得意先指定重量マスタの一例を示す図である。
【
図5】
図5は、コイル在庫データの一例を示す図である。
【
図7】
図7は、取り計算を行うための初期画面の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、初期画面で指定された鋼種及び板厚に基づいて抽出された在庫データ及び受注データの一例を示す図である。
【
図9】
図9は、選択された母材に対応する重量チェック結果及び単重チェック結果を示す図である。
【
図10】
図10は、選択された母材に対する歩留、及び、単重チェック及び重量チェックに基づいて自動引当された受注明細データを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を適用した実施の形態となる業務支援装置を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、このような実施の形態に本発明が限定されるものではない。
【0014】
(業務支援装置の適用例)
まず、一例ではあるが、実施の形態の業務支援装置は、
図1に示すコイルセンタの業務支援に用いることができる。すなわち、今日における鉄鋼業界の業務の流れは、
図1に示すように、コイルセンタが鉄鋼メーカからコイル状の鋼板(コイル鋼板:母材)の仕入を行い、在庫として倉庫等に保管する。
【0015】
鉄鋼メーカで製造される鋼板は、鋼種及び板厚に多少の選択肢はあるが、幅及び重量の選択枝が少ない。このため、コイルセンタは、鉄鋼メーカから仕入れた母材を切断加工(スリット加工)することで、需要家から指定された幅又は重量のコイル鋼板を生成し、需要家に納品する。または、コイルセンタは、鉄鋼メーカから仕入れた母材を、需要家から指定された大きさ及び重量の鋼板に加工(レベラ加工)して、需要家に納品する。需要家は、コイルセンタによりスリット加工されたコイル鋼板又はレベラ加工された鋼板を用いて、例えば自動車、建材、家電の筐体等を製造する。
【0016】
(ハードウェア構成)
図2に示す業務支援装置1は、一例として、このようなコイルセンタにおける、母材を効率よく利用して需要家に指定されたコイル鋼板又は鋼板を製造するための、いわゆる「取り計算」の業務を支援する装置となっている。
【0017】
このような業務支援装置1は、
図2に示すように、記憶部2、制御部3、通信インターフェース部4及び入出力インターフェース部5を備えている。入出力インターフェース部5には、入力装置6及び出力装置7が接続されている。出力装置7としては、モニタ装置(家庭用テレビを含む)等の表示部を用いることができる。入力装置6としては、キーボード装置、マウス装置及びマイクロホン装置等の他、マウス装置と協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタ装置等を用いることができる。通信インターフェース部4は、例えばインターネット等の広域網又はLAN(Local Area Network)等のプライベート網であるネットワークに接続される。
【0018】
記憶部2としては、例えばROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)又はSSD(Solid State Drive)等の記憶装置を用いることができる。記憶部2には、「取り計算」の業務を支援するための業務支援プログラムが記憶されている。また、記憶部2には、商品マスタ11及び得意先指定重量マスタ12が記憶されている。また、記憶部2には、コイル在庫データ、受注データ及び加工指示データが記憶される。
【0019】
図3は、商品マスタ11の一例を示す図である。この
図3に示すように、商品マスタ11には、商品コード(商品CD)、商品名、鋼種コード(鋼種CD)、板厚、及び、板幅を含む商品マスタが登録されている。このうち、商品名の「SGC」は、「溶融亜鉛めっき鋼板」であることを示す。「0.5」は、板厚が「0.5mm」の鋼板であることを示す。「1047」は、板幅が「1047mm」であることを示す。「C」は、一般クロメート処理が施された鋼板であることを示す。「Z08」は、めっき両面付着量を示す。「ZS」の「Z」は、めっきの表面仕上げの種類がミニマイズドスパングル処理であることを示し、「S」は、スキンパス処理が施されていることを示す。
【0020】
コイル鋼板の幅毎に商品を保持することで、個別原価管理が可能となる。このため、商品マスタ11に対しては、受注入力時に受注入力画面を介して商品マスタ情報の登録が可能となっている。
【0021】
図4は、得意先指定重量マスタ12の一例を示す図である。この得意先指定重量マスタ12には、得意先毎の製品の重量誤差の許容範囲に対応する重量上限率、重量下限率、及び、得意先毎の製品の単重誤差の許容範囲に対応する単重上限率、単重下限率が記憶されている。重量上限率及び重量下限率は、重量係数の一例である。また、単重上限率及び単重下限率は、単重係数の一例である。
【0022】
例えば、この
図4の例の場合、〇〇工業の得意先に対する重量上限率は「1.15」に設定されており、××工業の得意先に対する重量上限率は「1.10」に設定されている。また、〇〇工業の得意先に対する単重上限率は「1.15」に設定されており、××工業の得意先に対する単重上限率は「1.10」に設定されている。
【0023】
図5は、コイルセンタの在庫データの一例を示す図である。この
図5に示すように、在庫データは、倉庫コード(倉庫CD)、倉庫名、商品コード(商品CD)、商品名、コイル番号(コイルNo.)、現在庫数、現在庫重量、及び、区分を含んで構成される。商品コード(商品CD)及び商品名は、商品情報の一例である。この商品コード及び商品名は、上述の商品マスタ11から取得される。このため、商品名には、「0.5」等の板厚、及び、「1047」等の母材の幅が含まれている。「区分」は、その在庫が、「母材」の在庫か、又は、「製品」の在庫かを示す情報である。
【0024】
図6は、需要家からの製品の注文に対応する受注データの一例を示す図である。このうち、
図6(a)は、受注データのヘッダ情報(受注ヘッダ)を示しており、
図6(b)は、受注データの明細情報(受注明細)を示している。受注ヘッダは、
図6(a)に示すように、受注番号、受注日、納期、得意先コード(得意先CD)、及び、得意先名を含んで構成される。受注明細は、
図6(b)に示すように、受注番号、行番号、商品コード(商品CD)、商品名、受注重量、及び、区分を含んで構成される。
【0025】
受注明細の商品コード及び商品名は、需要家からの注文を受注した際に、上述の商品マスタ11から取得される。区分としては、「受注」又は「在庫」が入力される。「在庫」の区分は、加工後に保管される商品を示している。
【0026】
(業務支援装置の機能構成)
次に、制御部3は、記憶部2に記憶されている業務支援プログラムを実行することで、
図2に示すように、在庫情報取得部21、受注情報取得部22、母材単重算出部23、受注品単重算出部24、製品条数算出部25として機能する。また、制御部3は、業務支援プログラムを実行することで、製品重量算出部26、製品総重量算出部27、単重閾値算出部28、製品単重算出部29、判別部30、表示制御部31として機能する。また、制御部3は、業務支援プログラムを実行することで、重量閾値算出部32、加工総重量算出部33、歩留算出部34、及び、データ生成部35として機能する。
【0027】
在庫情報取得部21は、指定された鋼種及び板厚に基づいて、少なくとも商品情報(商品コード、商品名等)、在庫重量である母材重量(現在庫重量)、鋼種及び板厚(
図3に示す鋼種コード及び板厚)を含む母材となる鋼材の在庫情報を参照し、指定された鋼種及び板厚に対応する在庫情報を取得する。在庫情報としては、
図5に例示した在庫データが参照される他、この在庫データに含まれる商品コードに基づいて、
図3に示す商品マスタ11が参照される。
【0028】
受注情報取得部22は、指定された鋼種及び板厚に基づいて、
図6に示すように、少なくとも得意先情報(得意先コード、得意先名)、受注品情報(商品コード及び商品名)、及び、受注重量を含む鋼材の受注データを参照し、指定された鋼種及び板厚に対応する鋼材の受注データを取得する。
【0029】
母材単重算出部23は、母材の在庫データのうち、選択された母材の在庫データの商品情報に含まれる母材の幅で、選択された母材の母材重量を除算処理することで、選択された母材の単重である母材単重を算出する。
【0030】
受注品単重算出部24は、受注データの受注品情報に含まれる受注品の幅で、受注重量を除算処理することで、受注品の単重である受注品単重を算出する。
【0031】
製品条数算出部25は、受注品単重を母材単重で除算処理することで、一つの母材から生産可能な受注品の数である製品条数を算出する。
【0032】
製品重量算出部26は、母材単重に受注品の幅を乗算処理することで、母材から生成される一つの製品の製品重量を算出する。
【0033】
製品総重量算出部27は、算出された製品重量に製品条数を乗算処理することで、母材から生成される製品の総重量である製品総重量を算出する。
【0034】
単重閾値算出部28は、受注品の依頼元毎に定められている単重係数に、受注品単重を乗算処理することで、依頼元の単重閾値を算出する。
【0035】
製品単重算出部29は、製品総重量を受注品の幅で除算処理した値である製品単重を算出する。
【0036】
判別部30は、算出された製品単重が、単重閾値で示される許容範囲内であるか否かの判別を、受注データ毎に行う。
【0037】
表示制御部31は、取得された在庫情報及び受注情報と共に、判別部30による受注データ毎の単重判別結果を、表示部の一例である出力装置7を介して表示する。
【0038】
重量閾値算出部32は、受注品の依頼元毎(得意先毎)に定められている重量係数に、受注重量を乗算処理することで、依頼元の重量閾値を算出する。判別部30は、製品総重量が、算出された重量閾値で示される許容範囲内であるか否かの判別を、受注データ毎に行う。
【0039】
また、母材単重算出部23は、母材が分割されている場合、母材単重を母材の分割数で除算処理した値を、母材の幅で除算処理することで、上述の母材単重を算出する。
【0040】
加工総重量算出部33は、判別部30により、製品単重が単重閾値で示される許容範囲内であると判別された受注データ毎、又は、製品単重が単重閾値で示される許容範囲内であると判別され、かつ、製品総重量が重量閾値で示される許容範囲内であると判別された受注データ毎に、製品条数である加工条数に製品重量を乗算処理した値である加工重量を算出する。そして、母材単重算出部23は、算出した各受注データの各加工重量を加算処理して加工総重量を算出する。
【0041】
歩留算出部34は、加工総重量に対する母材重量の割合を、母材の歩留として算出する。表示制御部31は、算出された歩留を在庫データに含めて表示する。
【0042】
また、加工総重量算出部33は、加工総重量の算出に用いる受注データの変更操作が行われた場合、変更操作された受注データに対応する加工総重量の算出を行い、又は、加工総重量の算出に用いる加工条数の変更操作が行われた場合、変更操作された加工条数を用いて加工総重量を算出する。
【0043】
データ生成部35は、算出された歩留、及び、判別部30の受注データに対する判別結果に基づいて、受注品の加工に用いる母材を指示する母材指示データ、及び、母材から生成される受注品毎の加工重量を含む加工データを含む加工指示データを生成する。
【0044】
(取り計算の支援動作)
次に、実施の形態の業務支援装置1における取り計算の支援動作を具体的に説明する。以下に説明する取り計算の支援動作は、制御部3が記憶部2に記憶されている業務支援プログラムに基づいて、在庫情報取得部21~データ生成部35として機能することで実行される。なお、在庫情報取得部21~データ生成部35は、ソフトウェアで実現することとして説明を行うが、これらのうちの一部又は全部をハードウェアで実現してもよい。この場合でも、下記と同じ動作により、下記と同じ作用効果を得ることができる。
【0045】
まず、取り計算を行う業務オペレータは、取り計算を行う母材を指定するための初期画面の表示を指定操作する。これにより、
図7に例示する、納期の入力欄、検索結果の表示欄、鋼種の入力欄、及び、板厚の入力欄を備えた初期画面が表示される。業務オペレータは、この初期画面に対し、例えば「2022年3月19日~2022年3月31日」等の所望の納期の入力を行う。受注情報取得部22は、入力された納期に基づいて、
図6に例示した受注データを参照し、入力された納期に対応する受注データを取得する。
【0046】
表示制御部31は、取得された受注データを、初期画面の検索結果の表示欄に一覧表示する。この際、表示制御部21は、同じ納期における同じ得意先の受注データのうち、同じ鋼種及び板厚の受注データは、その受注重量を加算処理した総重量を表示する。すなわち、
図7の例は、例えば○○工業から2022年3月19日を納期として、鋼種が「SGC560」で板厚が「0.5mm」の鋼材の受注が合計で「5000kg」あることを示している。同様に、
図7の例は、例えば○○工業から2022年3月19日を納期として、鋼種が「SGC570」で板厚が「0.5mm」の鋼材を、合計で「13000kg」、受注したことを示している。
【0047】
業務オペレータは、このように指定した納期に対応する受注データの一覧を参照し、
図7に示すように取り計算を行う母材の鋼種及び板厚を初期画面に入力する。この
図7の例は、受注データの一覧に基づいて、鋼種として「SGC570」を指定し、板厚として「0.5mm」を指定した例である。
【0048】
このように鋼種及び板厚が指定されると、在庫情報取得部21は、入力された鋼種及び板厚に基づいて、
図5に示した在庫データを参照し、鋼種が「SGC570」で板厚が「0.5mm」の母材の在庫データを取得する。データ生成部35は、取得された在庫データに基づいて、
図8(a)に例示する在庫データの明細データを生成する。表示制御部31は、生成された在庫データの明細データを出力装置7に表示する。
【0049】
この在庫データの明細データは、選択欄、倉庫名、区分、商品名、コイルNo.現在庫数、現在庫重量、分割、残重量、残幅、及び、歩留を含んで構成される。選択欄は、取り計算を行う母材の指定情報を入力する欄である。取り計算を行う母材としては、このような一覧の中から一つの母材のみを指定可能となっている。商品名には、「SGC570」等の鋼種と、「0.5mm」等の板厚と、「1047mm」又は「524mm」等の母材の幅を示す情報が含まれている。現在庫重量は、各母材の重量である。分割は、その母材の物理的な数を示している。分割が「1」の場合は、その母材が一塊の母材として存在することを示している。また、詳しくは後述するが、歩留は、その母材が製品の製造に有効利用される割合を示しており、例えば「97%」等のように表示される。
【0050】
また、上述のように鋼種及び板厚が指定されると、受注情報取得部22は、指定された鋼種、板厚及び納期に基づいて
図6に示した受注データを参照し、
図8(b)に例示するように、「2022年3月19日~2022年3月31日」が納期となっている各得意先の受注データのうち、鋼種が「SGC570」で板厚が「0.5mm」の受注データを取得する。データ生成部35は、取得された受注データに基づいて、
図8(b)に例示する受注明細データを生成する。表示制御部31は、生成された受注明細データを出力装置7に表示する。
【0051】
この受注明細データは、選択欄、区分、得意先コード、得意先名、納期、商品名、受注重量、製品条数、製品重量、製品総重量、加工条数、加工重量、重量チェック、単重チェックを含んで構成される。区分のうち、「在庫」の区分は、加工後に倉庫に在庫として保管することを示している。商品名には、「SGC570」等の鋼種と共に、「0.5mm」等の板厚、及び、「208mm」又は「173mm」等の、納品が依頼された製品の幅が含まれている。
【0052】
製品条数は、後述するように、受注品単重を母材単重で除算処理することで算出した、一つの母材から生産可能な受注品の数である。製品重量(製品単重)は、母材単重に受注品の幅を乗算処理することで算出される、母材から生成される一つの製品の製品重量である。製品総重量は、製品重量に製品条数を乗算処理して算出された、母材から生成される製品の総重量である。加工条数は、製品条数と同じ数となる。加工重量は、製品総重量と同じ重量となる。
【0053】
単重チェックは、製品総重量を受注品の幅で除算処理した値である製品単重が、
図4に例示した、得意先毎に設定された単重閾値(単重上限率及び単重下限率)で示される許容範囲内であるか否かを示す情報である。一例ではあるが、製品単重が単重閾値を超える値であった場合、例えば「↑」の記号が単重チェックの表示欄に表示される。また、製品単重が単重閾値未満の値であった場合、例えば「↓」の記号が単重チェックの表示欄に表示される。なお、製品単重が単重閾値で示される許容範囲内の値であった場合は、単重チェックの表示欄には上述の矢印の表示は行われない。
【0054】
重量チェックは、製品総重量が、
図4に例示した得意先毎に定められている重量係数に、受注重量を乗算処理して算出した重量閾値(重量上限率及び重量下限率)で示される許容範囲内であるか否かを示す情報である。一例ではあるが、製品総重量が重量閾値を超える値であった場合、例えば「↑」の記号が単重チェックの表示欄に表示される。また、製品総重量が重量閾値未満の値であった場合、例えば「↓」の記号が単重チェックの表示欄に表示される。なお、製品総重量が重量閾値で示される許容範囲内の値であった場合は、単重チェックの表示欄には上述の矢印の表示は行われない。
【0055】
このような在庫データの明細データが表示されると、業務オペレータは、
図9(a)に示すように、所望の選択欄に「1」を入力操作して、取り計算を行う母材を選択する。この母材の選択が行われた時点では、母材の物理的な変更は無いため、表示制御部31は、残重量として、現在庫重量と同じ重量を表示し、母材の残幅として、現在の母材の幅と同じ幅を表示する。
【0056】
また、業務オペレータにより所望の母材が選択されると、母材単重算出部23は、母材単重を算出する。具体的には、例えば
図9(a)に示す在庫データの明細データの1行目の明細データが選択されたとする。この場合、母材単重算出部23は、
母材単重=(母材重量/分割数)/母材幅=(8975kg/1)/1047mm
の演算を行うことで、「8.57211kg」の母材単重を算出する。
【0057】
なお、分割数は、初期値が「1」であり、母材を半分又は3つ以上の複数にカットして用いる場合は、そのカット数が分割数として設定される。また、分割数が「1」の場合は、「母材重量/分割数」の演算を省略して、「母材重量/母材幅」の演算により、母材単重を算出してもよい。
【0058】
また、受注品単重算出部24は、
受注品単重=受注重量/受注品幅
の演算を行うことで、
図9(b)に示す受注明細データ毎に受注品単重を算出する。例えば、
図9(b)に示す1行目の受注明細データの場合、
受注品単重=3000kg/208mm=14.42308kg
となる。
【0059】
同様に、
図9(b)に示す2行目の受注明細データの場合、
受注品単重=4000kg/173mm=23.12138kg
となる。
【0060】
次に、製品条数算出部25は、
受注品単重/母材単重
の演算を行うことで、
図9(b)に示す受注明細データ毎に製品条数を算出する。例えば、
図9(b)に示す1行目の受注明細データの場合、
製品条数=14.42308kg/8.57211kg=2(切り上げ)
となる。
【0061】
同様に、
図9(b)に示す2行目の受注明細データの場合、
製品条数=23.12138kg/8.57211kg=3(切り上げ)
となる。
【0062】
次に、製品重量算出部26は、
製品重量=母材単重×受注品幅
の演算を行うことで、製品重量を算出する。例えば、
図9(b)に示す1行目の受注明細データの場合、
製品重量=8.57211kg×208mm=1783kg(小数点以下切り上げ)
となる。
【0063】
同様に、
図9(b)に示す2行目の受注明細データの場合、
製品重量=8.57211kg×173mm=1483kg(小数点以下切り上げ)
となる。
【0064】
次に、製品総重量算出部27は、
製品総重量=製品条数×製品重量
の演算を行うことで製品総重量を算出する。例えば、
図9(b)に示す1行目の受注明細データの場合、
製品総重量=2×1783kg=3566kg
となる。
【0065】
同様に、
図9(b)に示す2行目の受注明細データの場合、
製品総重量=3×1483kg=4449kg
となる。
【0066】
表示制御部31は、このように算出された製品条数、製品重量、製品総重量を、
図9(b)に示すように、受注明細データ毎に表示する。
【0067】
(単重チェック)
次に、単重閾値算出部28は、
図4に示したように得意先毎(依頼元毎)に定められている単重係数である単重上限率に、各受注明細データの受注品単重を乗算処理することで、受注明細データ毎に上限単重閾値を算出する。
【0068】
上限単重閾値=単重上限率×受注品単重
【0069】
また、単重閾値算出部28は、
図4に示した得意先毎の単重係数である単重下限率に、各受注明細データの受注品単重を乗算処理することで、受注明細データ毎に下限単重閾値を算出する。
【0070】
下限単重閾値=単重上限率×受注品単重
【0071】
例えば、
図4の例の場合、〇〇工業の単重上限率は「1.15」であり、
図9(b)に示す1行目の受注明細データの受注品単重は「14.42308kg」である。このため、
上限単重閾値=1.15×14.42308kg=16.58654kg
となる。
【0072】
また、例えば、
図4の例の場合、〇〇工業の単重下限率は「0.85」であり、
図9(b)に示す1行目の受注明細データの受注品単重は「14.42308kg」である。このため、
下限単重閾値=0.85×14.42308kg=12.25961kg
となる。
【0073】
次に、製品単重算出部29は、製品総重量を受注品の幅で除算処理した値である製品単重を算出する。
【0074】
製品単重=製品総重量/受注品の幅
【0075】
例えば、
図9(b)に示す1行目の受注明細データの製品総重量は「3566kg」であり、受注品の幅は「208mm」である。このため、
製品単重=3566kg/208mm=17.14423kg
となる。
【0076】
同様に、
図9(b)に示す2行目の受注明細データの製品総重量は「4449kg」であり、受注品の幅は「173mm」である。このため、
製品単重=4449kg/173mm=25.71676kg
となる。
【0077】
同様に、
図9(b)に示す3行目の受注明細データの製品総重量は「6174kg」であり、受注品の幅は「400mm」である。このため、
製品単重=6174kg/400mm=15.435kg
となる。
【0078】
同様に、
図9(b)に示す5行目の受注明細データの製品総重量は「2571kg」であり、受注品の幅は「200mm」である。このため、
製品単重=2571kg/200mm=12.855kg
となる。
【0079】
次に、判別部30は、算出した製品単重が、上限単重閾値~下限単重閾値の許容範囲内であるか否かの判別を、受注明細データ毎に行う。例えば、
図9(b)に示す1行目の受注明細データの場合、製品単重は「17.14423kg」であり、「16.58654kg~12.25961kg」の上限単重閾値~下限単重閾値の許容範囲を超えた値となる。この場合、表示制御部31は、
図9(b)に示す単重チェックの表示欄に、上限単重閾値~下限単重閾値の許容範囲を超えた値であることを示す「↑」の記号を表示する。
【0080】
同様に、
図9(b)に示す2行目の受注明細データの場合、製品単重は「17.14423kg」であり、「16.58654kg~12.25961kg」の上限単重閾値~下限単重閾値の許容範囲を超えた値となる。この場合、表示制御部31は、
図9(b)に示す単重チェックの表示欄に、上限単重閾値~下限単重閾値の許容範囲を超えた値であることを示す「↑」の記号を表示する。
【0081】
これに対して、
図9(b)に示す3行目の受注明細データの場合、製品単重は「15.435kg」であり、「16.58654kg~12.25961kg」の上限単重閾値~下限単重閾値の許容範囲内の値となる。この場合、表示制御部31は、
図9(b)に示す単重チェックの表示欄に対する上述の矢印の記号を非表示とする。単重チェックの欄に、矢印の記号が非表示の受注明細データは、得意先により予め定められた単重の条件を満たすことが可能な受注品の受注明細データであることを示している。
【0082】
同様に、
図9(b)に示す5行目の受注明細データの場合、製品単重は「12.855kg」であり、「16.58654kg~12.25961kg」の上限単重閾値~下限単重閾値の許容範囲内の値となる。このため、表示制御部31は、
図9(b)に示す単重チェックの表示欄に対する上述の矢印の記号を非表示として、得意先により予め定められた単重の条件を満たすことが可能な受注品の受注明細データであることを示す。
【0083】
なお、この例では、単重チェック欄に矢印の記号を非表示とすることで、得意先により予め定められた単重の条件を満たすことが可能な受注品の受注明細データを示すこととした。しかし、得意先により予め定められた単重の条件を満たすことが可能な受注品の受注明細データであることを示す記号、文字、図形又はアイコン等を、その受注明細データの単重チェック欄に表示してもよい。
【0084】
(重量チェック)
次に、重量閾値算出部32は、
図4に例示したように得意先毎に設定されている重量上限率に受注重量を乗算処理することで、受注明細データ毎に上限重量閾値を算出する。
【0085】
上限重量閾値=重量上限率×受注重量
【0086】
例えば、
図4の例の場合、〇〇工業の重量上限率は「1.15」であり、
図9(b)に示す1行目の受注明細データの受注重量は「3000kg」である。このため、1行目の受注明細データの上限重量閾値は、
上限重量閾値=1.15×3000kg=3450kg
となる。
【0087】
また、重量閾値算出部32は、
図4に例示したように得意先毎に設定されている重量下限率に受注重量を乗算処理することで、受注明細データ毎に下限重量閾値を算出する。
【0088】
下限重量閾値=重量下限率×受注重量
【0089】
例えば、
図4の例の場合、〇〇工業の重量下限率は「0.85」であり、
図9(b)に示す1行目の受注明細データの受注重量は「3000kg」である。このため、1行目の受注明細データの下限重量閾値は、
下限単重閾値=0.85×3000kg=2550kg
となる。
【0090】
このように受注明細データ毎に上限重量閾値及び下限重量閾値が算出されると、判別部30は、各受注明細データの製品総重量と、算出された各受注明細データの上限重量閾値及び下限重量閾値とを比較する。そして、各受注明細データの製品総重量が、上限重量閾値~下限重量閾値の範囲内の重量であるか否かを判別する。
【0091】
例えば、
図9(b)に示す1行目の受注明細データの場合、製品総重量が「3566kg」であるため、この1行目の受注明細データの下限重量閾値~上限重量閾値の範囲である「2550kg~3450kg」の範囲を超える重量となる。このため、表示制御部31は、製品総重量が下限重量閾値~上限重量閾値の範囲を超えたことを示す「↑」の記号を、その受注明細データの重量チェック欄に表示する。
【0092】
同様に、例えば、
図9(b)に示す2行目の受注明細データの場合、下限重量閾値~上限重量閾値の範囲が、上述の演算により「3400kg~4600kg」の範囲となる。
図9(b)に示す2行目の受注明細データの場合、製品総重量が「4449kg」であるため、「3400kg~4600kg」の範囲内の重量となる。このため、表示制御部31は、製品総重量が上限重量閾値を超えたことを示す記号又は製品総重量が下限重量閾値未満となったことを示す記号を、非表示とする。
【0093】
同様に、例えば、
図9(b)に示す3行目の受注明細データの場合、下限重量閾値~上限重量閾値の範囲が、上述の演算により「5100kg~6900kg」の範囲となる。また、
図9(b)に示す3行目の受注明細データの場合、製品総重量が「6000kg」である。このため、
図9(b)に示す3行目の受注明細データは、製品総重量が「5100kg~6900kg」の範囲内となる。この場合も、表示制御部31は、製品総重量が上限重量閾値を超えたことを示す記号又は製品総重量が下限重量閾値未満となったことを示す記号を、非表示とする。
【0094】
同様に、例えば、
図9(b)に示す5行目の受注明細データの場合、下限重量閾値~上限重量閾値の範囲が、上述の演算により「2550kg~3450kg」の範囲となる。
図9(b)に示す5行目の受注明細データの場合、製品総重量が「2571kg」であるため、「2550kg~3450kg」の範囲内の重量となる。このため、表示制御部31は、製品総重量が上限重量閾値を超えたことを示す記号又は製品総重量が下限重量閾値未満となったことを示す記号を、非表示とする。
【0095】
なお、このような単重チェック及び重量チェックのうち、いずれか一方を行ってもよい。
【0096】
(歩留の算出)
次に、加工総重量算出部33は、単重チェック及び重量チェックでそれぞれ矢印の記号が非表示となった受注明細データの加工重力を加算処理した加工総重量を算出する。
図10の例の場合、単重チェック及び重量チェックでそれぞれ矢印の記号が非表示となった3行目及び5行目の加工重量(=製品総重量)は、それぞれ「6174kg」、「2571kg」である。このため、加工総重量算出部33は、「6174kg+2571kg=8745kg」の演算を行うことで、単重チェック及び重量チェックでそれぞれ矢印の記号が非表示となった3行目及び5行目の受注明細データの加工総重量を算出する。
【0097】
次に、歩留算出部34は、
図10(b)に示す在庫データの1行目の明細データである、業務オペレータにより選択された母材の現在庫重量に対する、単重チェック及び重量チェックでそれぞれ矢印の記号が非表示となった3行目及び5行目の受注明細データの加工総重量の割合を、歩留として算出する。
【0098】
歩留=(加工総重量×100)/現在庫重量=(8745kg×100)/8975kg=97%
【0099】
この歩留は、単重チェック及び重量チェックでそれぞれ矢印の記号が非表示となった3行目及び5行目の受注明細データ受注品を、業務オペレータにより先に選択された母材から製造した場合における、その母材が有効に利用される割合を示している。
【0100】
表示制御部31は、
図10(a)に示すように、業務オペレータにより先に選択された母材の明細データの歩留の表示欄に、算出された歩留の値を表示する。
【0101】
(受注明細の自動引当動作)
次に、業務オペレータにより、
図10に示す在庫データの明細データ及び受注明細データの表示画面に表示された図示しない「自動引当ボタン」が業務オペレータにより操作されると、表示制御部31は、
図10(b)に示すように、上述の単重チェック及び重量チェックで記号が非表示となっている受注明細データの選択欄に「1」を表示する(受注明細の自動引当)。この選択欄の「1」の情報は、その受注明細データは、上述の単重チェック及び重量チェックをクリアした受注品の明細データであることを意味する。
【0102】
換言すると、表示制御部31は、上述の単重チェック及び重量チェックをクリアした受注明細データを対象とし、全ての組み合わせ、及び、加工条数での最大値を求め、その結果を「選択」にセットする。
【0103】
また、業務オペレータは、手動で所望の受注明細データを選択し、又は、手動で加工条数の変更入力を行うことができる。加工総重量算出部33は、加工総重量の算出に用いる受注明細データの変更操作が行われた場合、変更操作された受注明細データに対応する加工総重量の算出を行う。または、加工総重量算出部33は、加工総重量の算出に用いる加工条数の変更操作が行われた場合、変更操作された加工条数を用いて加工総重量を算出する。
【0104】
このように実施の形態の業務支援装置1は、母材を選択しながら、都度、歩留の確認もできる。このため、より歩留の良い組合せを設定可能とすることができる。また、受注明細データに得意先を示す得意先情報を表示しているため、例えば歩留が悪くても、あえて製品を加工製造して得意先の納期に間に合わせる等の戦略的な判断を可能とすることができる。
【0105】
(加工指示データの生成)
次に、データ生成部35は、最終的に歩留まりがよく、かつ、得意先との間の単重及び重量の取り決めをクリアしている組合せに基づいて、加工指示データを生成する。この加工指示データは、
図11(a)に示す加工指示データのヘッダデータ、
図11(b)に示す加工指示データの「払出」の明細データ、及び、
図11(c)に示す加工指示データの「受入」の明細データを含んで構成される。
【0106】
加工指示データのヘッダデータは、
図11(a)に示すように、加工指示番号、加工指示日、及び、納期を含んで構成される。加工指示データの「払出」の明細データは、受注品の加工に用いる母材を指示する母材指示データとなっている。この母材指示データは、
図11(b)に示すように、加工指示番号、行番号、データ区分(払出)、母材の商品コード、母材の商品名、母材のコイルNo.、及び、母材の重量を含んで構成される。
【0107】
また、加工指示データの「受入」の明細データは、母材から生成される受注品毎の加工重量を含む加工データである。この加工データは、
図11(c)に示すように、受注品毎の、加工指示番号、行番号、データ区分(受入)、受注番号、行番号、商品コード、商品名、コイルNo.、重量を含んで構成される。
【0108】
このような加工指示データに基づいて、母材から受注品が製造され、得意先に対する納品が行われる。
【0109】
(実施の形態の効果)
以上の説明から明らかなように、実施の形態の業務支援装置1は、以下の各効果を得ることができる。
【0110】
1.属人化の解消
担当者が手計算で行っていた計算手法を定型化でき、誰でも簡単に取り計算を行うことができる。
【0111】
2.加工の歩留まり向上
選択しながら都度、歩留の確認もできるため、より歩留の良い組合せを設定可能とすることができる。また、受注明細に得意先を示す得意先情報を表示することで、例えば歩留が悪くても、あえて製品を加工製造して得意先の納期に間に合わせる等の戦略的な判断を可能とすることができる。
【0112】
3.顧客満足度の向上
加工製品重量の上振れ及び下振れをマスタ化することで、得意先との間の取り決めに沿った製品の出荷を行うことができ、苦情の減少を図ることができる。または、得意先と相談して許可が得られた場合は、上振れ又は下振れした状態でも製品の加工製造を行うという、臨機応変な加工製造業務を行うことができる。
【0113】
4.加工指示への連動
製品の加工製造に用いる母材の選択結果を、加工指示又はコイルの使用指示に反映させるデータを即座に作成できる。
【0114】
5.コイル在庫の引当精度の向上
コイルの現在庫の状況をリアルタイムに確認しながら作業できるため、在庫の引当のリアルタイム性の向上を図ることができる。
【0115】
[国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8及び目標9に貢献することが可能となる。
【0116】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、目標13及び目標15に貢献することが可能となる。
【0117】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0118】
[他の実施の形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0119】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を手動的に行うこともでき、或いは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0120】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0121】
また、業務支援装置1に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも図示の如く物理的に構成されていることを要しない。
【0122】
例えば、業務支援装置1が備える処理機能、特に制御部3及び制御部3にて行われる各処理機能については、その全部又は任意の一部を、CPU(Central Processing Unit)および当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。なお、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて業務支援装置1に機械的に読み取られる。すなわち、ROM又はHDD等の記憶部等には、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部3を構成する。
【0123】
また、この業務支援装置1の業務支援プログラムは、業務支援装置1に対して任意のネットワークを介して接続された他のサーバ装置に記憶されていてもよく、必要に応じてその全部又は一部をダウンロードすることも可能である。
【0124】
また、本実施形態で説明した処理を実行するための業務支援プログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、及び、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0125】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコード又はバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施の形態に示した業務支援装置1において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0126】
記憶部2は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、及び、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、及び、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0127】
また、業務支援装置1は、既知のパーソナルコンピュータ装置又はワークステーション等の情報処理装置で構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された情報処理装置で構成してもよい。また、情報処理装置は、本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラム又はデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0128】
さらに、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部又は一部を、各種の付加等に応じて又は機能負荷に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0129】
本発明は、鉄鋼業界の他、鉄以外の金属を取り扱う非鉄業界等で用いることができ、一例としてコイルセンタ機能を業務として担う企業の業務支援に用いて好適である。
【符号の説明】
【0130】
1 業務支援装置
2 記憶部
3 制御部
4 通信インターフェース部
5 入出力インターフェース部
6 入力装置
7 出力装置
11 商品マスタ
12 得意先指定重量マスタ
21 在庫情報取得部
22 受注情報取得部
23 母材単重算出部
24 受注品単重算出部
25 製品条数算出部
26 製品重量算出部
27 製品総重量算出部
28 単重閾値算出部
29 製品単重算出部
30 判別部
31 表示制御部
32 重量閾値算出部
33 加工総重量算出部
34 歩留算出部
35 データ生成部