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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024005944
(43)【公開日】2024-01-17
(54)【発明の名称】車両用灯具
(51)【国際特許分類】
   F21S 43/20 20180101AFI20240110BHJP
   F21S 41/143 20180101ALI20240110BHJP
   F21S 41/16 20180101ALI20240110BHJP
   F21V 5/04 20060101ALI20240110BHJP
   F21S 41/20 20180101ALI20240110BHJP
   F21S 43/14 20180101ALI20240110BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20240110BHJP
   F21Y 115/30 20160101ALN20240110BHJP
   F21W 102/00 20180101ALN20240110BHJP
   F21W 103/35 20180101ALN20240110BHJP
   F21W 103/20 20180101ALN20240110BHJP
【FI】
F21S43/20
F21S41/143
F21S41/16
F21V5/04 650
F21S41/20
F21S43/14
F21Y115:10
F21Y115:30
F21W102:00
F21W103:35
F21W103:20
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022106432
(22)【出願日】2022-06-30
(71)【出願人】
【識別番号】000000136
【氏名又は名称】市光工業株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000157083
【氏名又は名称】トヨタ自動車東日本株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】矢田部 学
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 歩実
(72)【発明者】
【氏名】奥 裕章
(72)【発明者】
【氏名】青島 良輔
(57)【要約】
【課題】見栄えに優れた車両用灯具を提供する。
【解決手段】車両用灯具は、光源と、光源からの光を拡散させるキャップと、キャップからの光を正面側に出射するフレネルレンズとを備え、キャップは、少なくとも一部にフレネルレンズとの間で焦点が一致する焦点一致部を有する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、
前記光源からの光を拡散させるキャップと、
前記キャップからの光を正面側に出射するフレネルレンズと
を備え、
前記キャップは、少なくとも一部に前記フレネルレンズとの間で焦点が一致する焦点一致部を有する
車両用灯具。
【請求項2】
前記焦点一致部は、前記キャップの出射面に設けられる
請求項1に記載の車両用灯具。
【請求項3】
前記フレネルレンズは、所定の焦点を有し、
前記焦点一致部は、前記フレネルレンズの前記所定の焦点を中心とした球面状である
請求項1に記載の車両用灯具。
【請求項4】
前記焦点一致部は、段差部を介して周囲と接続される
請求項1に記載の車両用灯具。
【請求項5】
前記段差部は、正面背面方向に沿った平面部を有する
請求項4に記載の車両用灯具。
【請求項6】
前記キャップは、正面視において灯具発光範囲の中心に対して所定方向にずれた位置に配置され、
前記焦点一致部は、正面視において前記キャップの中心に対して前記所定方向にずれた位置に配置される
請求項1に記載の車両用灯具。
【請求項7】
正面視において前記キャップに重なる位置に矩形状の開口部を有するインナーパネルを更に備え、
前記焦点一致部は、正面視における前記キャップの中心から前記開口部の一辺の一端から他端までの部分にかけて広がるように形成される
請求項1に記載の車両用灯具。
【請求項8】
前記フレネルレンズからの光を正面側に出射するインナーレンズを更に備える
請求項1に記載の車両用灯具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用灯具に関する。
【背景技術】
【0002】
光源からの光をキャップで拡散してフレネルレンズに入射させて、フレネルレンズからインナーレンズ及びアウターレンズを介して車両正面に出射する構成の車両用灯具が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-106493号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の車両用灯具においては、キャップで拡散される光を有効に利用し、見栄えに優れた構成とすることが求められる。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、見栄えに優れた車両用灯具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る車両用灯具は、光源と、前記光源からの光を拡散させるキャップと、前記キャップからの光を正面側に出射するフレネルレンズとを備え、前記キャップは、少なくとも一部に前記フレネルレンズとの間で焦点が一致する焦点一致部を有する。
【0007】
上記の車両用灯具において、前記焦点一致部は、前記キャップの出射面に設けられる。
【0008】
上記の車両用灯具において、前記フレネルレンズは、所定の焦点を有し、前記焦点一致部は、前記フレネルレンズの前記所定の焦点を中心とした球面状である。
【0009】
上記の車両用灯具において、前記焦点一致部は、段差部を介して周囲と接続される。
【0010】
上記の車両用灯具において、前記段差部は、正面背面方向に沿った平面部を有する。
【0011】
上記の車両用灯具において、前記キャップは、正面視において灯具発光範囲の中心に対して所定方向にずれた位置に配置され、前記焦点一致部は、正面視において前記キャップの中心に対して前記所定方向にずれた位置に配置される。
【0012】
上記の車両用灯具において、正面視において前記キャップに重なる位置に矩形状の開口部を有するインナーパネルを更に備え、前記焦点一致部は、正面視における前記キャップの中心から前記開口部の一辺の一端から他端までの部分にかけて広がるように形成される。
【0013】
上記の車両用灯具において、前記フレネルレンズからの光を正面側に出射するインナーレンズを更に備える。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、見栄えに優れた車両用灯具を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、本実施形態に係る車両の後部の一例を示す図である。
図2図2は、図1におけるA-A断面に沿った構成を示す図である。
図3図3は、図2の一部を拡大して示す図である。
図4図4は、キャップを正面側から見た場合の一例を示す図である。
図5図5は、キャップを正面下方側から見た場合の一例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明に係る車両用灯具の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
【0017】
本実施形態において、正面側及び背面側の各方向は、例えば車両に搭載された状態(車両搭載状態)における方向であるとする。例えば、車両の前部(フロント)に搭載された状態では、前方が正面方向(正面側)であり、後方が背面方向(背面側)である。また、車両の後部(リア)に搭載された状態では、後方が正面方向(正面側)であり、前方が背面方向(背面側)である。また、車両の側部(サイド)に搭載された状態では、車両外側が正面方向(正面側)であり、車両内側が背面方向(背面側)である。
【0018】
図1は、本実施形態に係る車両1の後部の一例を示す図である。図1に示すように、車両1は、車体2と、走行装置3と、車両用灯具100とを備える。車体2は、運転者が搭乗する運転室を有する。車体2は、走行装置3に支持される。走行装置3は、タイヤ4が装着されるホイールと、車両1の進行方向を変えるための操舵装置と、走行装置3を減速又は停止させるためのブレーキ装置とを有する。車両1は、車体2の側部に設けられる乗降用ドアと、車体2の後部に設けられるバックドア7とを備える。乗降用ドア及びバックドア7はそれぞれ、ヒンジ機構を介して車体2に移動可能に支持される。
【0019】
本実施形態において、車両用灯具100は、車体2の後部の左側及び右側のそれぞれに設けられる。本実施形態では、車両用灯具100が車体2の後部に設けられる。そのため、前後方向の後方側を車両用灯具100の正面側とし、前後方向の前方側を車両用灯具100の背面側として説明する。
【0020】
車両用灯具100は、機能ランプを含む。機能ランプとして、車体2の後部に設けられヘッドランプの点灯と連動して点灯するテールランプ、車体2の後部に設けられブレーキ装置の作動と連動して点灯するストップランプ、車体2の後部に設けられ車両1の進行方向を周囲に示すために点灯するリアターンシグナルランプなどが挙げられる。
【0021】
車両用灯具100は、例えばそれぞれ車体2側に配置される。本実施形態において、車体2は、固定部である。また、バックドア7は、可動部である。車体2の後部の左側に設けられる車両用灯具100の構造と車体2の後部の右側に設けられる車両用灯具100の構造とは、左右方向について対称であり、実質的に同一の構造である。以下、車体2の後部の右側に設けられる車両用灯具100について主に説明し、車体2の後部の左側に設けられる車両用灯具100についての説明は簡略又は省略する。
【0022】
図2は、図1におけるA-A断面に沿った構成を示す図である。図2は、車両用灯具100の一例を示している。図3は、図2の一部を拡大して示す図である。図2及び図3に示すように、車両用灯具100は、光源10と、キャップ20と、フレネルレンズ30と、インナーレンズ40と、インナーパネル60と、アウターレンズ70とを備える。
【0023】
車両用灯具100は、インナーパネル60及びアウターレンズ70によって囲まれる灯室80内に光源10、キャップ20、フレネルレンズ30及びインナーレンズ40が収容された構成である。
【0024】
光源10は、例えばLED等の半導体型光源、レーザ光源等が用いられる。光源10は、光を出射する発光面11を有する。光源10は、基板等を介して支持部材12に支持される。支持部材12は、光源10からの熱を放出する構成を有してもよい。
【0025】
キャップ20は、光源10の発光面11の正面側に配置される。キャップ20は、発光面11からの光を拡散して正面側に出射する。キャップ20は、フレーム27に支持される。キャップ20は、入射面21及び出射面22を有する。入射面21は、光源10からの光が入射する。入射面21は、曲面状である。出射面22は、入射面21から入射した光を出射する。出射面22の形状を含む、キャップ20の詳細な構成については後述する。本実施形態ではキャップ20とフレーム27とが一体で形成された構成を例に挙げているが、キャップ20とフレーム27とは別体で形成されてもよい。
【0026】
フレネルレンズ30は、キャップ20の正面側に配置される。フレネルレンズ30は、キャップ20からの光を正面側に出射する。フレネルレンズ30は、板状であり、正面部31と、内側壁部32と、外側壁部33とを有する。正面部31は、キャップ20の出射面22に対向する。内側壁部32は、正面部31のうち車両内側の端部から背面側に折れ曲がった状態で配置される。外側壁部33は、正面部31のうち車両外側の端部から背面側に折れ曲がった状態で配置される。
【0027】
フレネルレンズ30は板状からなり、同心円溝のプリズムが形成される。フレネルレンズ30は所定の焦点Pからの光を平行光として正面側に出射する。本実施形態において、所定の焦点Pは、光源10または光源10の近傍の位置に設けられる。
【0028】
インナーレンズ40は、フレネルレンズ30の正面側に配置される。インナーレンズ40は、入射面41及び出射面42を有する。入射面41には、フレネルレンズ30からの光が入射する。出射面42は、入射面41から入射した光を正面側に出射する。インナーレンズ40はプリズム、シボ等のように光を拡散させる構成が設定され、フレネルレンズ30からの光を拡散させて正面側に出射する。
【0029】
インナーパネル60は、光源10、キャップ20、フレネルレンズ30、インナーレンズ40及びアウターレンズ70を保持する。インナーパネル60は、正面視においてキャップ20に重なる位置に矩形状の開口部61を有する。開口部61は、光源10を囲うように配置される。開口部61は、4つの辺部62、63、64、65を有する。
【0030】
アウターレンズ70は、インナーパネル60との間で光源10、キャップ20、フレネルレンズ30、インナーレンズ40を収容する。アウターレンズ70は、インナーレンズ40の出射面42から出射された光を正面側(車両後方)に透過する。
【0031】
次に、キャップ20の詳細な構成を説明する。図4は、キャップ20を正面側から見た場合の一例を示す図である。図5は、キャップ20を正面下方側から見た場合の一例を示す斜視図である。
【0032】
図2から図5に示すように、キャップ20において、出射面22は、曲面部23と、焦点一致部24と、段差部25と、周縁部26とを有する。キャップ20は、正面視において車両用灯具100の発光範囲である灯具発光範囲Rの中心軸AX2に対して車両内側にずれた位置に配置される(図2)。
【0033】
曲面部23は、例えば自由曲面等の形状を有する。
【0034】
焦点一致部24は、フレネルレンズ30との間で焦点が一致するように形成される。焦点一致部24は、フレネルレンズ30の焦点Pを中心とした球面状である。
【0035】
焦点一致部24は、段差部25を介して周囲と接続される。段差部25は、正面背面方向に沿った平面部を有する。段差部25は、キャップ20の製造時において型抜きを行う際、抜き度面として形成される。キャップ20において、焦点一致部24が設けられる部分は、例えば曲面部23が設けられる部分等の他の部分に比べて正面背面方向の厚さが薄くなっている。
【0036】
焦点一致部24は、正面視においてキャップ20の中心軸AX1に対して所定方向、すなわち車両内側にずれた位置に配置される。焦点一致部24は、正面視におけるキャップ20の中心軸AX1から、インナーパネル60の開口部61の一辺62の一端62aから他端62bまでの部分にかけて広がるように形成される。
【0037】
焦点一致部24を区画する2つの段差部25のうち、一方の段差部25は、キャップ20の中心軸AX1から一辺62の一端62aに向けて車両内側かつ上方に向けて延びている。また、他方の段差部25は、キャップ20の中心軸AX1から一辺62の他端62bに向けて車両内側かつ下方に向けて延びている。
【0038】
周縁部26は、焦点一致部24に対して車両内側に配置される。周縁部26は、例えば正面背面方向に直交する平面状に形成される。
【0039】
次に、上記のように構成された車両用灯具100の動作を説明する。運転者によってヘッドランプの点灯、またはブレーキ操作等、テールランプおよびストップランプを点灯させる所定の操作が行われた場合、車両用灯具100は、操作装置からの操作信号を取得する。光源10の基板等に設けられる制御回路は、取得された信号に応じて、光源10の発光制御を行う。
【0040】
図3に示すように、光源10の発光面11から例えば光L1、L2、L3、L4が出射される。光L1は、発光面11から中心軸AX1に沿って進行し、キャップ20の入射面21の中央部分のうち中心軸AX1よりも少し車両外側にずれた位置に入射する。この光L1は、キャップ20の出射面22のうち曲面部23の中央部分から出射され、フレネルレンズ30に入射し、フレネルレンズ30の出射面35から出射される。
【0041】
光L2は、発光面11から車両外側に広がるように進行し、キャップ20の入射面21のうち車両外側の部分に入射する。この光L2は、曲面部23のうち車両外側の端部近傍で車両外側に屈折して出射され、フレネルレンズ30に入射し、フレネルレンズ30で正面側に制御されて出射面35から出射される。
【0042】
一方、光L3は、発光面11から車両内側に広がるように進行し、キャップ20の入射面21のうち車両内側の部分に入射する。この光L3は、出射面22の焦点一致部24から屈折せずに出射され、フレネルレンズ30に入射し、フレネルレンズ30の出射面35から正面側に制御されて出射される。図3には、光L3に対する比較例を光L3aとして示している。本実施形態に係る焦点一致部24が設けられず、車両内側の部分も曲面部23aが設けられる場合、光L3aは、車両内側の部分に入射し、出射面22の曲面部23aから車両内側に屈折して出射され、フレネルレンズ30に入射し、フレネルレンズ30の出射面35から出射される。この場合、曲面部23aから車両内側に屈折して出射された光L3aは、光源10を焦点とする光L3に対して車両内側にずれている。よって、光L3aは、フレネルレンズ30で車両外側に屈折して出射してしまう。これにより、インナーレンズ40の車両内側の端部Ra(図2図3参照)に暗部が生じ、見栄えが低下する。
【0043】
光L4は、光L3に対して発光面11からさらに車両内側に広がるように進行し、キャップ20の入射面21のうち車両内側に入射する。この光L4は、出射面22の焦点一致部24から屈折せずに出射され、フレネルレンズ30に入射し、フレネルレンズ30の出射面35から出射される。図3には、光L4に対する比較例を光L4aとして示している。光L4aは、車両内側に入射し、出射面22の曲面部23aから車両内側に屈折して出射され、フレネルレンズ30の内側壁部32に入射する。この光L4aは、有効な光として正面側に出射されず、点灯時にインナーレンズ40の車両内側の端部Raに暗部が生じ、見栄えが低下する。これに対して、本実施形態では、光L4が焦点一致部24から出射されるため、光L4aに比べて車両内側への拡散が小さくなる。このため、インナーレンズ40の車両内側の端部Raの輝度低下を抑えることができる。
【0044】
以上のように、本実施形態に係る車両用灯具100は、光源10と、光源10からの光を拡散させるキャップ20と、キャップ20からの光を正面側に出射するフレネルレンズ30とを備え、キャップ20は、少なくとも一部にフレネルレンズ30との間で焦点Pが一致する焦点一致部24を有する。
【0045】
この構成によれば、キャップ20が少なくとも一部にフレネルレンズ30との間で焦点Pが一致する焦点一致部24を有するため、焦点一致部24から出射される光の拡散を抑制できる。このため、キャップ20で拡散される光を有効に使うことができるため、見栄え低下を抑制し、見栄えに優れた車両用灯具を提供できる。
【0046】
本実施形態に係る車両用灯具100において、焦点一致部24は、キャップ20の出射面22に設けられる。この構成によれば、焦点一致部24から出射される光の拡散を適切に抑制できる。
【0047】
本実施形態に係る車両用灯具100において、フレネルレンズ30は、所定の焦点Pを有し、焦点一致部24は、フレネルレンズ30の所定の焦点Pを中心とした球面状である。この構成によれば、フレネルレンズ30の焦点Pと焦点一致部24の焦点Pとを適切に一致させることができる。
【0048】
本実施形態に係る車両用灯具100において、焦点一致部24は、段差部25を介して周囲と接続される。この構成によれば、焦点一致部24から出射される光の拡散を適切に抑制できる。
【0049】
本実施形態に係る車両用灯具100において、段差部25は、正面背面方向に沿った平面部を有する。この構成によれば、キャップ20を成型により製造する場合、段差部25を型抜きの際の抜き度面とすることができる。したがって、段差部25を徐変した面で形成した場合と比べて意図しない光の屈折を抑制することができる。
【0050】
本実施形態に係る車両用灯具100において、キャップ20は、正面視において灯具発光範囲Rの中心軸AX2に対して所定方向にずれた位置に配置され、焦点一致部24は、正面視においてキャップ20の中心軸AX1に対して所定方向にずれた位置に配置される。この構成によれば、キャップ20から所定方向に向かう光の拡散を適切に抑制することができる。
【0051】
本実施形態に係る車両用灯具100において、正面視においてキャップ20に重なる位置に矩形状の開口部61を有するインナーパネル60を更に備え、焦点一致部24は、正面視におけるキャップ20の中心軸AX1から開口部61の一辺62の一端62aから他端62bまでの部分にかけて広がるように形成される。この構成によれば、焦点一致部24の設計を適切に行うことができる。
【0052】
本実施形態に係る車両用灯具100において、フレネルレンズ30からの光を正面側に出射するインナーレンズ40を更に備える。この構成によれば、インナーレンズ40に暗部が形成されることを抑制でき、見栄えに優れた車両用灯具100が得られる。
【0053】
本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることができる。例えば、上記実施形態では、焦点一致部24が出射面22に設けられた構成を例に挙げて説明したが、これに限定されない。焦点一致部24は、例えば出射面22に加えて入射面21に設けられてもよい。
【符号の説明】
【0054】
AX1,AX2…中心軸、P…焦点、R…灯具発光範囲、1…車両、2…車体、3…走行装置、4…タイヤ、7…バックドア、10…光源、11…発光面、12…支持部材、20…キャップ、21,41…入射面、22,35,42…出射面、23,23a…曲面部、24…焦点一致部、25…段差部、26…周縁部、27…フレーム、30…フレネルレンズ、31…正面部、32…内側壁部、33…外側壁部、40…インナーレンズ、60…インナーパネル、61…開口部、62,63,64,65…辺部、62a…一端、62b…他端、70…アウターレンズ、80…灯室、100…車両用灯具
図1
図2
図3
図4
図5