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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024005946
(43)【公開日】2024-01-17
(54)【発明の名称】碍子検査装置
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/88 20060101AFI20240110BHJP
【FI】
G01N21/88 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022106437
(22)【出願日】2022-06-30
(71)【出願人】
【識別番号】000000262
【氏名又は名称】株式会社ダイヘン
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】細井 通成
(72)【発明者】
【氏名】下村 好亮
(72)【発明者】
【氏名】西垣 安貴
(72)【発明者】
【氏名】林 弘樹
【テーマコード(参考)】
2G051
【Fターム(参考)】
2G051AA90
2G051AB20
2G051BA01
2G051BA02
2G051BB01
2G051CA04
2G051CB01
2G051DA03
2G051EA12
2G051EA14
(57)【要約】
【課題】短時間で精度良く碍子の劣化状態を判定できる碍子検査装置を提供する。
【解決手段】碍子検査装置は、カメラを有し、変圧器から取り外された碍子を撮影した撮影画像を取得する撮影部と、情報処理部とを備え、前記情報処理部は、撮影画像を入力した場合に前記碍子が有する不良部分に関する不良情報を出力するように学習された学習モデルへ、前記撮影部が取得した撮影画像を入力し、前記学習モデルが出力した不良情報を取得し、取得した不良情報に基づいて、前記碍子の使用の可否を判定する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラを有し、変圧器から取り外された碍子を撮影した撮影画像を取得する撮影部と、
情報処理部とを備え、
前記情報処理部は、
撮影画像を入力した場合に前記碍子が有する不良部分に関する不良情報を出力するように学習された学習モデルへ、前記撮影部が取得した撮影画像を入力し、前記学習モデルが出力した不良情報を取得し、
取得した不良情報に基づいて、前記碍子の使用の可否を判定する
ことを特徴とする碍子検査装置。
【請求項2】
前記撮影部は、光源と、偏光板と、偏光フィルタとを更に有し、
前記光源及び前記偏光板は、前記光源からの光が前記偏光板を透過した後で前記碍子へ照射されるように配置されており、
前記カメラ及び前記偏光フィルタは、前記偏光フィルタを透過した光が前記カメラへ入射するように配置されている
ことを特徴とする請求項1に記載の碍子検査装置。
【請求項3】
前記撮影部は、前記カメラから見て前記碍子の背後に位置する背後部分を更に備え、
前記背後部分は、単一の特定色を有しており、
前記情報処理部は、撮影画像から、前記特定色を有する領域を除去し、前記領域を除去した撮影画像を前記学習モデルへ入力する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の碍子検査装置。
【請求項4】
前記カメラは、筒状の前記碍子の外面を撮影する第1カメラと、前記碍子の内面を撮影する第2カメラとを含み、
前記撮影部は、前記第1カメラ及び前記第2カメラで前記碍子を撮影することにより、前記碍子の外面を撮影した外面画像と、前記碍子の内面を撮影した内面画像とを取得し、
前記情報処理部は、前記外面画像及び前記内面画像を前記学習モデルへ入力する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の碍子検査装置。
【請求項5】
前記撮影部は、前記碍子を保持し、前記碍子の長手方向に沿った軸の周りに前記碍子を回転させる回転部を更に有し、
前記カメラは、前記碍子の長手方向に沿ったライン画像を生成するラインカメラであり、
前記撮影部は、
前記回転部で前記碍子を回転させながら、前記ラインカメラで前記碍子を複数回撮影することによって、複数のライン画像を作成し、
前記複数のライン画像を結合することによって、前記碍子の表面を撮影した撮影画像を取得する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の碍子検査装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、碍子を検査するための碍子検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
送電線又は配電線等の電線は、碍子を介して電柱又は変圧器等の支持物体に支持されている。碍子は、電線と支持物体との間を絶縁するためのものである。碍子は、絶縁材で構成されており、例えば磁器製である。碍子は、飛来物の衝突又は塩害等の原因により劣化し、機械的強度の低下及び絶縁不良が生じる。このため、碍子は定期的に取り外され、劣化状態が判定される。劣化していないと判定された碍子は再度利用され、劣化していると判定された碍子は使用を終了される。特許文献1には、碍子に温度不可逆特性を有する変色部位を設けておき、変色部位が変色している場合には発熱によって碍子が劣化したと判定する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006-4801号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来は、碍子の外観を目視することによって、碍子の検査を行っている。このため、検査に時間がかかる。また、判定結果は検査する者の主観に左右されるので、判定結果がばらつき、判定の精度が低い。碍子に変色部位を設ける技術においても、同様の問題がある。
【0005】
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、短時間で精度良く碍子の劣化状態を判定できる碍子検査装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一形態に係る碍子検査装置は、カメラを有し、変圧器から取り外された碍子を撮影した撮影画像を取得する撮影部と、情報処理部とを備え、前記情報処理部は、撮影画像を入力した場合に前記碍子が有する不良部分に関する不良情報を出力するように学習された学習モデルへ、前記撮影部が取得した撮影画像を入力し、前記学習モデルが出力した不良情報を取得し、取得した不良情報に基づいて、前記碍子の使用の可否を判定することを特徴とする。
【0007】
本発明の一形態においては、碍子の表面を撮影した撮影画像を取得し、碍子が有する不良部分に関する不良情報を撮影画像に応じて出力する学習モデルを用いて、不良情報を取得し、不良情報に基づいて碍子の使用の可否を判定する。学習モデルを使用することにより、碍子が有する不良部分の状態が容易に明らかとなる。また、碍子の使用の可否を判定する判定結果は、検査する者の主観に影響されることが無い。
【発明の効果】
【0008】
本発明にあっては、碍子を検査するために必要な時間が短縮され、また、精度良く碍子の使用の可否を判定することができる等、優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】碍子の例を示す模式図である。
図2】支持物体から取り外された碍子の検査を行う実施形態1に係る碍子検査装置の構成例を示すブロック図である。
図3】情報処理部の内部の機能構成例を示すブロック図である。
図4】学習モデルを生成する処理の手順の例を示すフローチャートである。
図5】種類情報を関連付けられた撮影画像の例を示す模式図である。
図6】碍子を検査する処理の手順の例を示すフローチャートである。
図7】実施形態2に係る碍子検査装置の構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づき具体的に説明する。
<実施形態1>
碍子は、絶縁性であり、送電線又は配電線等の電線を支持するための部材である。碍子は、鉄塔、電柱、又は変圧器等の支持物体に装着される。電線は、碍子に巻き付けられることによって、碍子を介して支持物体に支持される。碍子は屋外で使用されているので、飛来物の衝突又は塩害等の原因により徐々に劣化する。劣化した碍子には、機械的強度の低下及び絶縁不良が生じる。そこで、使用されている碍子を回収し、碍子が劣化しているか否かを検査することが行われる。碍子がまだ劣化していない場合は、碍子は再利用される。碍子が既に劣化している場合は、碍子が再利用されることは無い。
【0011】
図1は、碍子1の例を示す模式図である。図1Aには、変圧器等の支持物体から取り外された碍子1の外観を示し、図1Bには、碍子1の模式的断面図を示している。碍子1は、全体的に長尺の筒状の形状を有している。碍子1は、使用時に外部の物体と接触する接触部分13を有している。接触部分13は、碍子1の使用時に変圧器等の支持物体と接触する部分である。例えば、接触部分13は、パッキン又は接着剤を介して支持物体と接触している。支持物体から取り外された碍子1に含まれる接触部分13の表面には、パッキンの跡、又は接着剤の残滓等、接触跡14が形成されていることがある。
【0012】
碍子1の外側の表面である外面11には、不良部分12が発生していることがある。不良部分12には、亀裂、欠け傷、ショット傷、擦り傷又は変色等の種々の種類がある。ショット傷は、碍子1の製造時又は洗浄時にショットブラストを行った際に発生する傷である。碍子1の劣化に応じて不良部分12が発生するか、又は不良部分12の発生が原因となって碍子1の劣化が進行する。不良部分12の種類及び数に応じて、碍子1の劣化状態を判定することができる。図1Bに示すように、碍子1は、内側の表面である内面を有する。碍子1の内面の中で、碍子1の一端に近い部分を内面15とし、碍子1の他端に近い部分を内面16とする。内面15と内面16とは、連通していなくてもよい。
【0013】
図2は、支持物体から取り外された碍子1の検査を行う実施形態1に係る碍子検査装置2の構成例を示すブロック図である。碍子検査装置2は、変圧器等の支持物体から取り外された碍子1を撮影した撮影画像を取得する撮影部3と、情報処理部4とを備えている。撮影部3は情報処理部4に接続されている。撮影部3は、撮影部3の各部を制御する制御部31を備える。制御部31は、例えば、演算を行うプロセッサと、メモリと、インタフェースとを有してなる。
【0014】
撮影部3は、碍子1を保持することができるロボットアーム341及び342を備える。ロボットアーム341は、碍子1の一端を把持して碍子1を保持する。ロボットアーム342は、碍子1の他端を把持して碍子1を保持する。ロボットアーム341及び342は、検査すべき碍子1をピックアップし、碍子1を保持し、碍子1の長手方向に沿った軸の周りに碍子1を回転させることができる。ロボットアーム341及び342は回転部に対応する。
【0015】
撮影部3は、碍子1の外面11を撮影するためのカメラ331と、碍子1の内面15を撮影するためのカメラ333と、碍子1の内面16を撮影するためのカメラ335とを備えている。カメラ331は第1カメラに対応し、カメラ333及び335は第2カメラに対応する。カメラ331には、偏光フィルタ332が装着されている。同様にカメラ333には偏光フィルタ334が装着され、カメラ335には偏光フィルタ336が装着されている。カメラ331、333及び335と、偏光フィルタ332、334及び336とは、偏光フィルタ332、334及び336を透過した光がカメラ331、333及び335へ入射するように配置されている。
【0016】
撮影部3は、碍子1を照明するための光源32と、偏光板321とを備えている。光源32及び偏光板321は、光源32からの光が偏光板321を透過した後で碍子1へ照射されるように配置されている。即ち、偏光板321を透過した光が碍子1へ照射され、碍子1からの光は、偏光フィルタ332、334及び336を透過した後でカメラ331、333及び335へ入射する。カメラ331、333及び335は、偏光板321を透過し、碍子1で反射し、偏光フィルタ332、334及び336を透過した光を受光し、撮影を行う。
【0017】
撮影部3は、台35を備える。台35の上面351は、単一の特定色を有している。例えば、上面351には、単一の特定色を有するシートが敷かれている。例えば、特定色は緑色である。ロボットアーム341及び342は、上面351の上で碍子1を保持し、回転させる。ロボットアーム341又は342が碍子1を回転しながら、カメラ331は碍子1を撮影し、碍子1の外面11を撮影した撮影画像を生成する。ロボットアーム341が碍子1を保持し、碍子1を回転しながら、カメラ335は、碍子1の内面16を撮影した撮影画像を生成する。また、ロボットアーム341からロボットアーム342へ碍子1を受け渡し、ロボットアーム342が碍子1を保持し、碍子1を回転しながら、カメラ333は、碍子1の内面15を撮影した撮影画像を生成する。撮影画像には、碍子1の背景として上面351が映り込む。上面351は、カメラ331、333及び335から見て碍子1の背後に位置する背後部分に対応する。カメラ331、333及び335が撮影画像を生成することにより、撮影部3は撮影画像を取得する。制御部31は、撮影画像を情報処理部4へ入力する。
【0018】
図3は、情報処理部4の内部の機能構成例を示すブロック図である。情報処理部4は、サーバ装置又はパーソナルコンピュータ等のコンピュータである。情報処理部4は、演算部41と、メモリ42と、ドライブ部43と、記憶部44と、操作部45と、表示部46と、インタフェース部47とを備えている。演算部41は、例えばCPU(Central Processing Unit )、GPU(Graphics Processing Unit)、又はマルチコアCPUを用いて構成されている。演算部41は、量子コンピュータを用いて構成されていてもよい。メモリ42は、演算に伴って発生する一時的なデータを記憶する。メモリ42は、例えばRAM(Random Access Memory)である。ドライブ部43は、光ディスク又は可搬型メモリ等の記録媒体40から情報を読み取る。記憶部44は、不揮発性であり、例えばハードディスク又は不揮発性半導体メモリである。
【0019】
演算部41は、記録媒体40に記録されたコンピュータプログラム441をドライブ部43に読み取らせ、読み取ったコンピュータプログラム441を記憶部44に記憶させる。演算部41は、コンピュータプログラム441に従って、情報処理部4に必要な処理を実行する。コンピュータプログラム441はコンピュータプログラム製品であってもよい。コンピュータプログラム441は、情報処理部4の外部からダウンロードされてもよい。又は、コンピュータプログラム441は、情報処理部4に予め記憶されていてもよい。これらの場合は、情報処理部4はドライブ部43を備えていなくてもよい。
【0020】
操作部45は、使用者からの操作を受け付けることにより、テキスト等の情報の入力を受け付ける。操作部45は、例えばタッチパネル、ペンタブレット、キーボード又はポインティングデバイスである。表示部46は、画像を表示する。表示部46は、例えば液晶ディスプレイ又はELディスプレイ(Electroluminescent Display)である。操作部45及び表示部46は、一体になっていてもよい。インタフェース部47には、撮影部3が接続されている。撮影部3が入力した撮影画像をインタフェース部47で受け付ける。
【0021】
情報処理部4は、複数のコンピュータにより構成され、データが複数のコンピュータによって分散して記憶されていてもよく、処理が複数のコンピュータによって分散して実行されてもよい。情報処理部4は、クラウドコンピューティングを利用して実現されてもよく、一台のコンピュータ内に設けられた複数の仮想マシンによって実現されてもよい。
【0022】
情報処理部4は、学習モデル442を備えている。学習モデル442は、コンピュータプログラム441に従って演算部41が情報処理を実行することにより実現される。例えば、記憶部44は、学習モデル442のパラメータを記録したデータを記憶し、演算部41は、パラメータを用いて、コンピュータプログラム441に従った情報処理を実行することにより、学習モデル442を実現する。学習モデル442は、ハードウェアにより構成されていてもよい。学習モデル442は、量子コンピュータを用いて実現されてもよい。或は、学習モデル442は情報処理部4の外部に設けられており、情報処理部4は、外部の学習モデル442を利用して処理を実行する形態であってもよい。
【0023】
学習モデル442は、碍子1を撮影した撮影画像が入力された場合に碍子1に含まれる不良部分12に関する不良情報を出力するように、学習される。例えば、不良情報は、不良部分12の種類及び数を示す情報である。例えば、学習モデル442は、VGG16等、CNN(Convolutional Neural Networks )を用いて構成されたモデルである。学習モデル442は、YOLO(You Only Look Once)を用いて構成されていてもよく、U-net等のセグメンテーションを行うモデルを利用して構成されていてもよい。学習モデル442は、CNN以外の方法を用いたモデルであってもよい。
【0024】
碍子検査装置2は、学習された学習モデル442を生成するための学習モデル生成方法を実行する。図4は、学習モデル442を生成する処理の手順の例を示すフローチャートである。以下、ステップをSと略す。情報処理部4の演算部41は、コンピュータプログラム441に従って処理を実行する。
【0025】
撮影部3は、碍子1の表面を撮影した撮影画像を取得する(S11)。S11では、ロボットアーム341又は342が碍子1を回転しながら、カメラ331は碍子1を複数回撮影することにより、碍子1の外面11を撮影した撮影画像を生成する。碍子1を回転しながら複数回撮影することにより、カメラ331は碍子1の外面11の全体を撮影する。例えば、カメラ331は、碍子1を回転しながら二回の撮影を行うことにより、碍子1の外面11の表側と裏側とを撮影する。カメラ331は、三回以上の撮影を行ってもよい。撮影部3は、複数回撮影した画像を結合することにより、碍子1の外面11の全体を撮影した撮影画像を生成する。
【0026】
ロボットアーム341が碍子1を回転しながら、カメラ335は碍子1を複数回撮影することにより、碍子1の内面16を撮影した撮影画像を生成する。碍子1を回転しながら複数回撮影することにより、カメラ335は碍子1の内面16の全体を撮影する。撮影部3は、複数回撮影した画像を結合することにより、碍子1の内面16の全体を撮影した撮影画像を生成する。また、ロボットアーム342が碍子1を回転しながら、カメラ333は碍子1を複数回撮影することにより、碍子1の内面15を撮影した撮影画像を生成する。碍子1を回転しながら複数回撮影することにより、カメラ333は碍子1の内面15の全体を撮影する。撮影部3は、複数回撮影した画像を結合することにより、碍子1の内面15の全体を撮影した撮影画像を生成する。
【0027】
制御部31は、撮影画像を情報処理部4へ入力する。撮影画像には、碍子1の外面11を撮影した外面画像と、碍子1の内面15及び16を撮影した内面画像とが含まれる。情報処理部4は、撮影画像に対してキーイング及びトリミングを行う(S12)。S12では、演算部41は、上面351が有する特定色を有している領域を撮影画像から除去することにより、撮影画像から碍子1の背景を除去するキーイングを行う。また、演算部41は、碍子1の外面11を撮影した外面画像から、接触部分13を撮影した部分を除外するトリミングを行う。演算部41は、トリミングを行うことにより、パッキンの跡又は接着剤の残滓等の接触跡14を撮影した部分を外面画像から除外する。例えば、演算部41は、表示部46に撮影画像を表示し、使用者が操作部45を操作することにより、接触部分13を撮影した部分又は接触部分13以外の部分を撮影した部分の指定を受け付け、接触部分13を撮影した部分を撮影画像から除外する。
【0028】
情報処理部4は、次に、アノテーションを行う(S13)。S13では、演算部41は、撮影画像に、不良部分の種類を示す種類情報を関連付けることにより、アノテーションを行う。例えば、演算部41は、演算部41は、表示部46に撮影画像を表示し、使用者が操作部45を操作することにより、撮影画像に含まれる不良部分の指定を受け付け、不良部分の位置を示すマークを撮影画像に付加する。また、例えば、演算部41は、使用者が操作部45を操作することにより、不良部分12の種類を受け付け、受け付けた不良部分12の種類を示す種類情報を撮影画像に関連付ける。
【0029】
図5は、種類情報を関連付けられた撮影画像の例を示す模式図である。図5には、碍子1を回転しながら碍子1を二回撮影した画像を結合し、更にキーイング及びトリミングを行った後の外面画像の例を示している。不良部分12を囲むマーク51が付加されている。マーク51が付加されることにより、不良部分12の位置及び形状が明確に表される。夫々の不良部分12に対して、欠け傷、擦り傷又はショット傷等の不良部分12の種類を示す種類情報が関連付けられる。
【0030】
碍子検査装置2は、複数の碍子1についてS11~S13の処理を実行する。情報処理部4は、撮影画像と撮影画像に関連付けられた種類情報とを含んだ訓練データを記憶する(S14)。S14では、演算部41は、複数の碍子1について取得された複数の撮影画像と、夫々の撮影画像に関連付けられた種類情報とを含んだ訓練データを、記憶部44に記憶する。
【0031】
情報処理部4は、次に、訓練データを利用して、碍子1を撮影した撮影画像が入力された場合に碍子1に含まれる不良部分12に関する不良情報を出力するように学習された学習モデル442を生成する(S15)。S15では、演算部41は、訓練データに含まれる撮影画像を学習モデル442へ入力し、学習モデル442の学習を行う。学習モデル442は、外面画像を入力されるための学習モデルと、内面画像を入力されるための学習モデルとを含む。
【0032】
学習モデル442は、撮影画像の入力に応じて、演算を行い、不良情報を出力する。例えば、不良情報は、不良部分12の種類及び数を示す。例えば、不良情報として、複数の種類の不良部分12の夫々が撮影画像に含まれる確率が出力される。演算部41は、学習モデル442が出力した不良情報が示す不良部分12の種類と入力された撮影画像に関連付けられた種類情報が示す不良部分12の種類との誤差が小さくなるように、学習モデル442の演算のパラメータを調整する。即ち、撮影画像に関連付けられた種類情報が示す不良部分12の種類と出力される不良情報が示す不良部分12の種類とがほぼ一致するように、パラメータが調整される。演算部41は、訓練データに含まれる複数の撮影画像及び撮影画像に関連付けられた種類情報を用いて処理を繰り返して、学習モデル442のパラメータを調整することにより、学習モデル442の機械学習を行う。
【0033】
演算部41は、調整された最終的なパラメータを記録した学習済みデータを記憶部44に記憶する。このようにして、撮影画像が入力された場合に碍子1に含まれる不良部分12に関する不良情報を出力するように学習された学習モデル442が生成される。学習モデル442は、外面画像を入力された場合に不良情報を出力するように学習された学習モデルと、内面画像を入力された場合に不良情報を出力するように学習された学習モデルとを含む。S15が終了した後、碍子検査装置2は、学習モデル442を生成する処理を終了する。なお、S15の処理は、S11~S14の処理を実行した情報処理部4とは異なる情報処理装置によって実行されてもよい。この形態では、情報処理装置は、訓練データを入力され、入力された訓練データを用いてS15の処理を実行する。
【0034】
碍子検査装置2は、学習された学習モデル442を用いて、碍子検査方法を実行する。図6は、碍子1を検査する処理の手順の例を示すフローチャートである。撮影部3は、変圧器等の支持物体から取り外された碍子1の表面を撮影した撮影画像を取得する(S21)。S21では、S11と同様に碍子1を回転させながら複数回の撮影を行うことにより、カメラ331は碍子1の外面11を撮影した撮影画像(外面画像)を生成し、カメラ333は碍子1の内面15を撮影した撮影画像(内面画像)を生成し、カメラ335は碍子1の内面16を撮影した撮影画像(内面画像)を生成する。撮影部3は、碍子1の外面11を複数回撮影した画像を結合した外面画像を生成する。また、撮影部3は、碍子1の内面15及び16の夫々について、碍子1の内面を複数回撮影した画像を結合した内面画像を生成する。
【0035】
碍子1が劣化した場合には、外面11だけでなく内面15又は16に亀裂などの不良部分12が発生することがある。外面画像に加えて内面画像をも利用することにより、正確に碍子1を検査することが可能になる。ロボットアーム341及び342を用いて碍子1を回転しながら撮影を行うことにより、撮影部3は、碍子1の外面及び内面の全体を撮影した撮影画像を取得する。碍子1の外面及び内面の全体を撮影した撮影画像を利用することにより、不良部分12の見落としが抑制され、正確に碍子1を検査することが可能になる。また、撮影画像に含まれる外乱光及びハレーションは、不良部分12として誤検出される虞がある。光源32からの光が偏光板321を透過した後で碍子1へ照射され、更に、偏光フィルタ332、334及び336を透過した光をカメラ331、333及び335が受光することによって、外乱光及びハレーションが撮影画像に含まれることが抑制される。このため、不良部分12の誤検出が抑制され、正確に碍子1を検査することが可能になる。
【0036】
制御部31は、撮影画像を情報処理部4へ入力する。情報処理部4は、撮影画像に対してキーイング及びトリミングを行う(S22)。S12では、演算部41は、撮影画像から碍子1の背景を除去するキーイングと、外面画像から接触部分13を撮影した部分を除外するトリミングを行う。撮影画像に含まれる碍子1の背景は、不良部分12の誤検出の原因となる。キーイングによって碍子1の背景を除去することにより、不良部分12の誤検出が抑制され、正確に碍子1を検査することが可能になる。碍子1の背景となる上面351が単一の特定色を有しているので、演算部41は、特定色を有している領域を撮影画像から除去することにより、容易にキーイングを実行することができる。
【0037】
また、接触部分13の表面に存在するパッキンの跡又は接着剤の残滓等の接触跡14は、不良部分12として誤検出される虞がある。演算部41は、外面画像から接触部分13を撮影した部分を除外するトリミングを行うことによって、外面画像から接触跡14を撮影した部分を除外する。このため、接触跡14を不良部分12として誤検出することが防止され、正確に碍子1を検査することが可能になる。
【0038】
情報処理部4は、次に、撮影画像を学習モデル442へ入力する(S23)。S23では、演算部41は、撮影画像を学習モデル442へ入力し、学習モデル442に処理を実行させる。学習モデル442は、撮影画像が入力されたことに応じて、碍子1に含まれる不良部分12に関する不良情報を出力する。情報処理部4は、学習モデル442が出力した不良情報を取得する(S24)。不良情報には、碍子1に含まれる不良部分12の種類、及び各種類の不良部分12の数が含まれる。
【0039】
学習モデル442は、外面画像を入力されるための学習モデルと、内面画像を入力されるための学習モデルとを含む。情報処理部4は、S23では、外面画像用の学習モデルへ外面画像を入力し、内面画像用の学習モデルへ内面画像を入力し、S24で夫々の学習モデルが出力した不良情報を取得する。なお、学習モデル442は、外面画像及び内面画像の両方を入力されて不良情報を出力するように学習されてもよく、情報処理部4は、S23で同一の学習モデル442へ外面画像及び内面画像を入力する形態であってもよい。
【0040】
情報処理部4は、次に、取得した不良情報に基づいて、碍子1の使用の可否を判定する(S25)。S25では、演算部41は、不良情報に基づいて、碍子1の状態を表したスコアを計算する。不良部分12の種類によって、碍子1の劣化の度合いは異なる。例えば、亀裂、欠け傷、ショット傷及び擦り傷の中では、劣化の度合いが最大になるのは亀裂であり、欠け傷、ショット傷及び擦り傷の順に劣化の度合いが小さくなる。記憶部44は、不良部分12の種類の夫々に劣化の度合いに応じて異なる係数を関連付けて記録した係数データを予め記憶している。例えば、亀裂の係数を4、欠け傷の係数を3、ショット傷の係数を2、擦り傷の係数を1とする等、劣化の度合いが大きいほど係数が大きくなっている。
【0041】
演算部41は、不良情報に含まれる不良部分12の種類に関連付けられた係数を係数データから読み出し、読み出した係数を用いて、碍子1の状態を表したスコアを計算する。スコアは、碍子1の劣化の度合いが大きいほど大きくなるように計算される。演算部41は、不良情報に含まれる不良部分12の種類に係る係数と、当該種類の不良部分12の数とを乗算し、係数と数とを乗算した値を、不良情報に含まれる全て位の不良部分12の種類に亘って加算することにより、スコアを計算する。演算部41は、計算したスコアに応じて、碍子1の使用の可否を判定する。例えば、演算部41は、スコアが所定の閾値以上である場合に、碍子1の使用は不可であると判定し、スコアが閾値未満である場合に、碍子1の使用は可能であると判定する。演算部41は、スコアが所定の閾値を超過する場合に碍子1の使用は不可であると判定してもよい。碍子1の使用の可否をスコアに応じて判定することにより、碍子1の劣化状態を反映させた判定を行うことができる。なお、演算部41は、碍子1の劣化の度合いが大きいほど小さくなるようにスコアを計算し、スコアが閾値以下である場合に碍子1の使用は不可であると判定してもよい。
【0042】
演算部41は、複数の不良部分12に係る情報が不良情報に含まれている場合に、劣化の度合いが最大になる不良部分12に関連付けられた係数を、スコアとしても良い。不良情報には、不良部分12の種類及び数以外に、不良部分12に関する情報を含んでいてもよい。例えば、不良情報は不良部分12の面積を含んでおり、演算部41は、不良部分12の面積が大きくなるほど劣化の度合いが大きいことを示すようにスコアを計算してもよい。演算部41は、スコアを計算することなく、碍子1の使用の可否を判定してもよい。例えば、演算部41は、碍子1の劣化の度合いが大きい特定の不良部分12の種類が不良情報に含まれている場合に碍子1の使用は不可であると判定し、特定の不良部分12の種類が不良情報に含まれていない場合に碍子1の使用は嘉納であると判定してもよい。
【0043】
情報処理部4は、次に、S25での判定結果を出力する(S26)。S26では、演算部41は、判定結果を表示部46に表示する。使用者は、碍子1の使用の可否を判定した判定結果を確認し、判定結果に従って、碍子の使用又は不使用を決定する。例えば、使用が可能であると判定された碍子1は再度使用され、使用が不可であると判定された碍子1は廃棄される。
【0044】
S26が終了した後、碍子検査装置2は、碍子1を検査する処理を終了する。変圧器等の支持物体から取り外された碍子1の夫々について、S21~S26の処理は実行される。なお、S21~S26の処理は、S11~S15の処理を実行した碍子検査装置2とは異なる碍子検査装置2によって実行されてもよい。
【0045】
以上詳述した如く、本実施形態においては、碍子1の表面を撮影した撮影画像を取得し、碍子1が有する不良部分に関する不良情報を撮影画像に応じて出力する学習モデル442を用いて不良情報を取得し、不良情報に基づいて碍子1の使用の可否を判定する。学習モデル442を使用することにより、碍子1が有する不良部分の状態が容易に明らかとなる。このため、目視で碍子1を検査する方法に比べて、碍子1を検査するために必要な時間が短縮される。また、学習モデル442を利用することによって、碍子1の使用の可否を判定する判定結果は、検査する者の主観に影響されることが無い。このため、判定結果がばらつくことが無く、精度良く碍子1の使用の可否を判定することができる。変圧器等の支持物体から取り外された碍子1の使用の可否を精度良く判定することによって、安全に碍子1を再利用することが可能となる。
【0046】
<実施形態2>
図7は、実施形態2に係る碍子検査装置2の構成例を示すブロック図である。碍子検査装置2の撮影部3以外の部分の構成は実施形態1と同様である。撮影部3は、実施形態1と同様に、制御部31、光源32、偏光板321、ロボットアーム342及び台35を備えている。台35上には、回転台37が載置されている。回転台37は、碍子1を載置され、碍子1の長手方向に沿った軸の周りに碍子1を回転させることができる。回転台37は回転部に対応する。回転台37に碍子1を載置させる部分は、単一の特定色を有している。ロボットアーム342は、碍子1のピックアップ及び交換を行う。
【0047】
撮影部3は、カメラとして、碍子1の長手方向に沿ったライン画像を生成するラインカメラを備えている。例えば、ラインカメラは、碍子1の長手方向に沿った方向に並んだ複数の受光素子を含んでなる。撮影部3は、碍子1の外面11を撮影するためのラインカメラ361と、碍子1の内面15を撮影するためのラインカメラ363と、碍子1の内面16を撮影するためのラインカメラ365とを備えている。ラインカメラ361は第1カメラに対応し、ラインカメラ363及び365は第2カメラに対応する。ラインカメラ361には、偏光フィルタ362が装着されている。同様にラインカメラ363には偏光フィルタ364が装着され、ラインカメラ365には偏光フィルタ366が装着されている。ラインカメラ361、363及び365と、偏光フィルタ362、364及び366とは、偏光フィルタ362、364及び366を透過した光がラインカメラ361、363及び365へ入射するように配置されている。ラインカメラ361、363及び365は、偏光板321を透過し、碍子1で反射し、偏光フィルタ362、364及び366を透過した光を受光し、撮影を行う。
【0048】
実施形態2においても、碍子検査装置2は、S21~S26の処理を実行する。S21では、回転台37が碍子1を回転させながら、ラインカメラ361、363及び365が複数回撮影を行う。ラインカメラ361、363及び365は、碍子1をライン状にスキャンし、ライン画像を生成する。複数回の撮影により、ラインカメラ361、363及び365は、夫々に複数のライン画像を生成する。制御部31は、ラインカメラ361が作成した複数のライン画像を結合することにより、撮影部3は、碍子1の外面11の全体を撮影した撮影画像を取得する。同様に、制御部31は、ラインカメラ363及び365が作成した複数のライン画像を結合することにより、碍子1の内面15及び16の全体を撮影した撮影画像を取得する。カメラとしてラインカメラを利用することにより、撮影部3は、碍子1の外面及び内面の全体を撮影した撮影画像を容易に取得することができる。
【0049】
碍子検査装置2は、実施形態1と同様に、S22~S26の処理を実行する。碍子検査装置2は、S11~S15の処理を実行してもよい。実施形態2においても、碍子1の表面を撮影した撮影画像を取得し、碍子1が有する不良部分に関する不良情報を学習モデル442を用いて取得し、不良情報に基づいて碍子1の使用の可否を判定する。碍子1を検査するために必要な時間が短縮され、また、精度良く碍子1の使用の可否を判定することが可能となる。
【0050】
実施形態1及び2では、情報処理部4で碍子1の使用の可否を判定する形態を示したが、碍子1の使用の可否の判定は、人が行ってもよい。例えば、碍子検査装置2は、S21~S24の処理を行った後、S25~S26の処理を行わずに、不良情報の内容を表示部46に表示する。使用者は、表示された不良情報の内容に基づいて、碍子1の使用の可否を判定する。例えば、碍子検査装置2は、S21~S24の処理を行った後、S25~S26の処理を行わずに、碍子1の状態を表したスコアを計算し、計算したスコアを表示部46に表示する。使用者は、表示されたスコアに基づいて、碍子1の使用の可否を判定する。
【0051】
実施形態1及び2では、碍子1を回転させながら複数回撮影した画像を結合した撮影画像を生成する形態を示したが、碍子検査装置2は、碍子1を回転させながら複数回撮影した画像を結合せずに、複数の撮影画像を生成する形態であってもよい。この形態では、碍子検査装置2は、複数の撮影画像を個別に学習モデル442へ入力し、夫々の撮影画像を入力された学習モデル442が出力した不良情報を取得する。なお、碍子検査装置2は、複数の撮影画像をまとめて学習モデル442へ入力し、学習モデル442が出力した不良情報を取得する形態であってもよい。
【0052】
実施形態1及び2では、複数のカメラで碍子1の内面を撮影する形態を示したが、碍子検査装置2は、単一のカメラで碍子1の内面を撮影する形態であってもよい。実施形態1及び2では、碍子1の内面を複数回撮影する形態を示したが、碍子検査装置2は、一回の撮影で碍子1の内面の全体を撮影した撮影画像を生成する形態であってもよい。例えば、碍子1の内部へ挿入され、一回の撮影で碍子1の内面の全体を撮影するカメラが用いられてもよい。碍子検査装置2は、単一のカメラで碍子1の外面及び内面の両方を撮影する形態であってもよい。碍子検査装置2は、内面画像を利用せず、外面画像のみを利用して碍子1を検査する形態であってもよい。
【0053】
実施形態1及び2では、撮影部3がロボットアーム又は回転台37を備える形態を示したが、撮影部3は、ロボットアーム及び回転台37を備えていない形態であってもよい。例えば、撮影時に碍子1は台35の上面351に載置されてもよく、使用者の手によって碍子1が回転されてもよい。実施形態1及び2では、変圧器等の支持物体に取り付けられて使用された後、支持物体から取り外された碍子1を検査する形態を示したが、碍子検査方法では、未使用の碍子1が検査されてもよい。例えば、碍子1の製造時に、製造された碍子1の検査が碍子検査装置2により行われてもよい。
【0054】
各実施形態に記載した事項は相互に組み合わせることが可能である。また、特許請求の範囲に記載した独立請求項及び従属請求項は、引用形式に関わらず全てのあらゆる組み合わせにおいて、相互に組み合わせることが可能である。さらに、特許請求の範囲には他の2以上のクレームを引用するクレームを記載する形式(マルチクレーム形式)を用いているが、これに限るものではない。マルチクレームを少なくとも一つ引用するマルチクレーム(マルチマルチクレーム)を記載する形式を用いて記載してもよい。
【0055】
本発明は上述した実施の形態の内容に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。即ち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0056】
1 碍子
2 碍子検査装置
3 撮影部
32 光源
321 偏光板
331 カメラ(第1カメラ)
333、335 カメラ(第2カメラ)
332、334、336、362、364、366 偏光フィルタ
341、342 ロボットアーム(回転部)
35 台
351 上面(背後部分)
361 ラインカメラ(第1カメラ)
363、365 ラインカメラ(第2カメラ)
37 回転台(回転部)
4 情報処理部
442 学習モデル
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7