(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024059639
(43)【公開日】2024-05-01
(54)【発明の名称】FGF21変異体を用いて代謝障害を治療する方法
(51)【国際特許分類】
C07K 14/50 20060101AFI20240423BHJP
A61K 38/18 20060101ALI20240423BHJP
A61P 3/00 20060101ALI20240423BHJP
A61P 9/00 20060101ALI20240423BHJP
A61P 3/06 20060101ALI20240423BHJP
A61P 1/16 20060101ALI20240423BHJP
A61P 3/10 20060101ALI20240423BHJP
A61P 3/04 20060101ALI20240423BHJP
C12N 15/12 20060101ALN20240423BHJP
【FI】
C07K14/50 ZNA
A61K38/18
A61P3/00
A61P9/00
A61P3/06
A61P1/16
A61P3/10
A61P3/04
C12N15/12
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024013851
(22)【出願日】2024-02-01
(62)【分割の表示】P 2020533827の分割
【原出願日】2018-12-21
(31)【優先権主張番号】62/609,489
(32)【優先日】2017-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】504389991
【氏名又は名称】ノバルティス アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100095360
【弁理士】
【氏名又は名称】片山 英二
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 規雄
(74)【代理人】
【識別番号】100110663
【弁理士】
【氏名又は名称】杉山 共永
(72)【発明者】
【氏名】ゴールドファイン,アリソン
(72)【発明者】
【氏名】イ,ビュンドー アレクサンダー
(57)【要約】 (修正有)
【課題】患者における代謝疾患の治療及び心血管リスクの軽減にとって有用な、臨床的に許容できる投与計画を伴う改善されたFGF21治療法に使用するヒトFGF21タンパク質変異体を提供する。
【解決手段】ヒト対象における代謝障害、又は、心血管障害を治療、予防、又は、管理する方法における使用のためのヒトFGF21タンパク質変異体であって、100mg~600mgの範囲内の用量での投与用に提供される、ヒトFGF21タンパク質変異体である。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒト対象における代謝障害又は心血管障害を治療、予防、又は管理する方法における使
用のためのヒトFGF21タンパク質変異体であって、100mg~600mgの範囲内
の用量での投与用に提供される、ヒトFGF21タンパク質変異体。
【請求項2】
前記代謝障害又は心血管障害が、高コレステロール血症、脂質異常症、高トリグリセリ
ド血症、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、非アルコール性脂肪性肝炎(NAS
H)、2型糖尿病、及び肥満から選択される、請求項1に記載の使用のためのヒトFGF
21タンパク質変異体。
【請求項3】
前記代謝障害又は心血管障害を治療、予防、又は管理することが、前記対象における体
重、肝脂肪含量、増加したLDL-C、総コレステロール、トリグリセリド、及びアポリ
ポタンパク質Bレベルの1つ以上を減少させることを含むか又はそれによって特徴づけら
れる、請求項1又は2に記載の使用のためのヒトFGF21タンパク質変異体。
【請求項4】
前記代謝障害又は心血管障害を治療、予防、又は管理することが、前記対象におけるH
DL-Cレベルを増加させることを含むか又はそれによって特徴づけられる、請求項1~
3のいずれか一項に記載の使用のためのヒトFGF21タンパク質変異体。
【請求項5】
前記代謝障害又は心血管障害を治療、予防、又は管理することが、前記対象におけるト
リグリセリドレベルを少なくとも約40%又は少なくとも約50%低下させることを含む
か又はそれによって特徴づけられる、請求項3に記載の使用のためのヒトFGF21タン
パク質変異体。
【請求項6】
前記代謝障害又は心血管障害を治療、予防、又は管理することが、前記対象における心
血管リスクを減少させることを含むか又はそれによって特徴づけられる、請求項1又は2
に記載の使用のためのヒトFGF21タンパク質変異体。
【請求項7】
前記代謝障害又は心血管障害が、脂質異常症、任意選択的には混合型脂質異常症、高ト
リグリセリド血症、任意選択的には重度の高トリグリセリド血症、又は高コレステロール
血症、任意選択的には原発性高コレステロール血症である、請求項2~6のいずれか一項
に記載の使用のためのFGF21タンパク質変異体。
【請求項8】
前記代謝障害又は心血管障害が、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)又は非アル
コール性脂肪性肝炎(NASH)である、請求項2~6のいずれか一項に記載の使用のた
めのFGF21タンパク質変異体。
【請求項9】
前記対象が、18~55歳である、請求項1~8のいずれか一項に記載の使用のための
ヒトFGF21タンパク質変異体。
【請求項10】
前記対象が、30~45kg/m2の範囲内を含む肥満度指数(BMI)を有し、民族
調整としてアジア家系又はアジア祖先の対象については≧27.5である、請求項1~9
のいずれか一項に記載の使用のためのヒトFGF21タンパク質変異体。
【請求項11】
前記対象が、前記ヒトFGF21タンパク質変異体の投与前に測定されるとき、150
~500mg/dL(1.69~5.65ミリモル/L)の範囲内のトリグリセリドレベ
ルを有する、請求項1~10のいずれか一項に記載の使用のためのヒトFGF21タンパ
ク質変異体。
【請求項12】
配列番号1の付番に基づくQ55C、R105K、G148C、K150R、P158
S、S195A、P199G、及びG202Aから選択される1つ以上の突然変異を含む
成熟ヒトFGF21タンパク質又はその断片に融合されたヒトFc領域を含む融合タンパ
ク質である、請求項1~11のいずれか一項に記載の使用のためのヒトFGF21タンパ
ク質変異体。
【請求項13】
配列番号11のアミノ酸配列を含む、請求項12に記載の使用のためのヒトFGF21
タンパク質変異体。
【請求項14】
少なくとも100mg、150mg、200mg、250mg、300mg、350m
g、又は400mgの用量での投与用に提供される、請求項1~13のいずれか一項に記
載の使用のためのヒトFGF21タンパク質変異体。
【請求項15】
約200mg、210mg、220mg、230mg、240mg、250mg、26
0mg、270mg、280mg、290mg、300mg、310mg、320mg、
330mg、340mg、又は350mgの用量での投与用に提供され、任意選択的には
、約250mg又は300mgの用量で提供される、請求項1~14のいずれか一項に記
載の使用のためのヒトFGF21タンパク質変異体。
【請求項16】
1つ以上の追加的な治療活性剤と組み合わせて提供される、請求項1~15のいずれか
一項に記載の使用のためのヒトFGF21タンパク質変異体。
【請求項17】
前記1つ以上の追加的な治療活性剤が、肥満治療に有用な化合物、利尿薬、β遮断薬、
α-遮断薬、ACE阻害剤、アンジオテンシンII受容体遮断薬(ARB)、直接レニン
阻害剤、カルシウムチャネルブロッカー、中枢作動薬、末梢アドレナリン遮断薬、血管拡
張薬、インスリン、α-グルコシダーゼ阻害剤、ビグアナイド、ドーパミン作動薬、DP
P-4阻害剤、グルカゴン様ペプチド、メグリチニド、ナトリウムグルコーストランスポ
ーター(SGLT)阻害剤、スルホニル尿素、チアゾリジンジオン、アミリノミメティッ
クス(amylinomimetics)、スタチン、フィブラート、アスピリン、及び
抗凝固剤からなる群から選択される、請求項16に記載の使用のためのヒトFGF21タ
ンパク質変異体。
【請求項18】
前記ナトリウムグルコーストランスポーター(SGLT)阻害剤が、ダパグリフロジン
、エンパグリフロジン、カナグリフロジン、エルツグリフロジン、ソタグリフロジン、ト
ホグリフロジン、レモグリフロジン、ルセオグリフロジン、イプラグリフロジン、アチグ
リフロジン、ベキサグリフロジン、ヘナグリフロジン、リコグリフロジン、及びこれらの
いずれかの薬学的に許容できる塩から選択される、請求項17に記載の使用のためのヒト
FGF21タンパク質変異体。
【請求項19】
皮下投与の形態で提供される、請求項1~18のいずれか一項に記載の使用のためのヒ
トFGF21タンパク質変異体。
【請求項20】
1月に1回若しくは4週ごとに1回、3週ごとに1回、2週ごとに1回、又は1週ごと
に1回の投与用に提供される、請求項1~19のいずれか一項に記載の使用のためのヒト
FGF21タンパク質変異体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
I.発明の分野
本開示は、Fc-FGF21変異体融合タンパク質を含む、FGF21タンパク質変異
体を用いて、代謝又は心血管障害を治療、予防、及び管理する方法、並びに心血管リスク
を減少させる方法に関する。
【背景技術】
【0002】
II.背景技術
インスリン抵抗性は、一般的であり、複数の疾患の病態形成における中心的役割を担う
。中心性脂肪蓄積は、インスリン感受性に対して有害な効果を有することが示されている
、炎症性サイトカイン及び非エステル化脂肪酸の重要な供給源である。インスリン抵抗性
及び脂肪蓄積に関連する代謝障害は、糖尿病、肥満、脂質異常症、冠動脈心疾患、及びN
AFLD/NASHなどの様々な形態で顕在化する。線維芽細胞増殖因子21(FGF2
1)は、インスリン感受性を改善し、トリグリセリドを低下させ、且つ脂肪蓄積を減少さ
せるため、肝臓及び脂肪組織に対して作用すると考えられる。したがって、臨床的に許容
できる投与計画を備えたFGF21類似体は、これらの代謝障害に対するフロントライン
治療になることが期待される。
【0003】
FGF21は、線維芽細胞増殖因子ファミリーのメンバーであり、複数の代謝機能を有
する。FGF21は、主に肝細胞から、また程度は比較的低いが、脂肪及び膵臓β細胞か
ら放出される。マウスでは、FGF21は、発現が飢餓と肥満の双方の条件下で誘導され
る場合での決定的な代謝の制御因子であることが示されている。FGF21は、様々な有
利な代謝効果、例えば、非臨床モデル及び2型糖尿病(T2DM)を有する患者の双方に
おける体重減少、改善されたインスリン感受性、高密度リポタンパク質-コレステロール
(HDL-C)の増加、並びに低密度リポタンパク質-コレステロール(LDL-C)、
トリグリセリド(TG)、及び肝TG含量の減少を誘導する。さらに、FGF21は、糖
尿病の非臨床動物モデルにおいて低血糖症を誘導することなく、グルコースを有効に減少
させる。肥満度指数の増加を伴うT2DM患者では、FGF21タンパク質類似体を用い
た4週治療により、脂質特性における有意な改善が得られ、ヒトに対する動物モデルにお
いて認められた代謝性効果の翻訳可能性が示された(Gaich et al.,201
3,Cell Metab.18(3):333-40;Dong et al.,20
15,Br J Clin Pharmacol.doi:10.1111/bcp.1
2676)。Gaich et al.は、肥満及び2型糖尿病を有する患者における無
作為化、プラセボ対照、二重盲検概念実証試験でのFGF21の変異体LY240531
9について記述しており、ここで患者は、プラセボ又は3、10、若しくは20mgのL
Y2405319を毎日、28日間投与された。Dong et al.は、長時間作用
性の線維芽細胞増殖因子21(FGF21)類似体であるPF-05231023の単回
静脈内(IV)用量での薬物動態/薬力学(PK/PD)、安全性及び耐容性を評価する
ためのファースト・イン・ヒューマン試験について記述し、PF-05231023レベ
ルが、静脈内投与直後にピークに達し、インタクトなC及びN末端における平均終末半減
期が各々、6.5~7.7時間及び66.5~96.6時間であったことを報告している
。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
患者における代謝疾患の治療及び心血管リスクの軽減にとって有用な臨床的に許容でき
る投与計画を伴う改善されたFGF21治療法が依然として求められている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
III.発明の概要
FGF21に対する新規な改良により、野生型FGF21に対して半減期及び/又は効
力が改善され、臨床的に好ましい投与計画で、代謝若しくは心血管障害を治療若しくは管
理する(例えば、障害の1つ以上の症状を軽減する)、又は心血管リスクを減少させるた
めのFGF21治療法を提示することができる。
【0006】
具体的態様では、高トリグリセリド血症及び心リスク、インスリン受容体の遺伝子突然
変異を有する患者などのインスリン抵抗性及びリポジストロフィー、糖尿病、肥満、並び
に非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)/非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)を
治療、予防、及び/又は管理する方法における使用のための、FGF21タンパク質変異
体(例えば、表1に記載のFGF21タンパク質変異体、例えばFc融合タンパク質など
)、及びかかるFGF21タンパク質変異体を含む医薬組成物が本明細書に提供される。
【0007】
V103は、新規なジスルフィド結合の導入を介して安定化され、且つそのN末端でヒ
トIgG1 Fcに融合された、ヒトFGF21の遺伝子改変変異体である(PCT公開
の国際公開第2013/049247号パンフレット(ここでその全体が参照により援用
される)を参照)。ヒトFGF21突然変異体の安定性とIgG1 Fcへの融合とのこ
の組み合わせにより、カニクイザル(5~8日)において、野生型(WT)ヒトFGF2
1(約2時間)と比べて、半減期における約50~100倍の改善がもたらされる。
【0008】
V103は、インスリン抵抗性T2DMの動物モデルにおけるFGF21の公表された
効果、例えば、体重、グルコース、インスリン、血清TG及び肝TG含量における減少を
再現している。V103はまた、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)のマウスモデル
における肝脂質、線維症及び炎症の有意な低減を示した。したがって、高トリグリセリド
血症及び心リスク、インスリン受容体の遺伝子突然変異を有する患者などのインスリン抵
抗性及びリポジストロフィー、糖尿病、肥満、並びに非アルコール性脂肪肝疾患(NAF
LD)/非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)を含む代謝障害の治療、予防、及び/又
は管理のためのFGF21タンパク質変異体V103(配列番号11)を含む医薬組成物
が本明細書に提供される。
【0009】
一態様では、ヒト対象における代謝障害又は心血管障害を治療、予防、又は管理する方
法における使用のためのヒトFGF21タンパク質変異体が本明細書に提供され、ここで
ヒトFGF21タンパク質変異体は、100mg~600mgの範囲内の用量での投与用
に提供される。一態様では、ヒト対象における代謝障害又は心血管障害を治療、予防、又
は管理する方法における使用のためのヒトFGF21タンパク質変異体が本明細書に提供
され、ここでヒトFGF21タンパク質変異体は、100mg~600mgの範囲内の量
での投与用に提供される。
【0010】
この態様のいくつかの実施形態では、代謝障害又は心血管障害は、高コレステロール血
症、脂質異常症、高トリグリセリド血症、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、非
アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、2型糖尿病、及び肥満から選択される。
【0011】
この態様のいくつかの実施形態では、代謝障害又は心血管障害を治療、予防、又は管理
することは、対象における体重、肝脂肪含量、増加したLDL-C、総コレステロール、
トリグリセリド、及びアポリポタンパク質Bレベルの1つ以上を減少させることを含むか
又はそれによって特徴づけられる。その特定の実施形態では、代謝障害又は心血管障害を
治療、予防、又は管理することは、対象におけるHDL-Cレベルを増加させることを含
むか又はそれによって特徴づけられる。そのいくつかの実施形態では、代謝障害又は心血
管障害を治療、予防、又は管理することは、対象におけるトリグリセリドレベルを少なく
とも約40%又は少なくとも約50%低下させることを含むか又はそれによって特徴づけ
られる。そのいくつかの実施形態では、代謝障害又は心血管障害を治療、予防、又は管理
することは、対象における心血管リスクを減少させることを含むか又はそれによって特徴
づけられる。
【0012】
この態様のいくつかの実施形態では、ヒトFGF21変異体は、配列番号1の付番に基
づくQ55C、R105K、G148C、K150R、P158S、S195A、P19
9G、及びG202Aから選択される1つ以上の突然変異を含む成熟ヒトFGF21タン
パク質又はその断片に融合されたヒトFc領域を含む融合タンパク質である。その特定の
実施形態では、ヒトFGF21タンパク質変異体は、配列番号11のアミノ酸配列を含む
。
【0013】
この態様のいくつかの実施形態では、ヒトFGF21タンパク質変異体は、少なくとも
100mg、150mg、200mg、250mg、300mg、350mg、又は40
0mgの用量での投与用に提供される。そのいくつかの実施形態では、ヒトFGF21タ
ンパク質変異体は、約100mg、110mg、120mg、130mg、140mg、
150mg、160mg、170mg、180mg、又は190mgの用量での投与用に
提供され、任意選択的には、ヒトFGF21タンパク質変異体は、約100mg又は15
0mgの用量で提供される。そのいくつかの実施形態では、ヒトFGF21タンパク質変
異体は、約200mg、210mg、220mg、230mg、240mg、250mg
、260mg、270mg、280mg、290mg、300mg、310mg、320
mg、330mg、340mg、又は350mgの用量での投与用に提供され、任意選択
的には、ヒトFGF21タンパク質変異体は、約200mg、250mg、又は300m
gの用量で提供される。
【0014】
この態様のいくつかの実施形態では、ヒトFGF21タンパク質変異体は、皮下投与の
形態で提供される。いくつかの実施形態では、ヒトFGF21タンパク質変異体は、1月
に1回又は4週ごとに1回、3週ごとに1回、2週ごとに1回、又は1週ごとに1回の投
与用に提供される。そのいくつかの実施形態では、ヒトFGF21タンパク質変異体は、
1月に1回又は4週ごとに1回、3週ごとに1回、2週ごとに1回、又は1週ごとに1回
の投与の形態で提供される。そのいくつかの実施形態では、ヒトFGF21タンパク質変
異体は、皮下投与されるべき形態で提供される。
【0015】
一態様では、代謝障害又は心血管障害を治療、予防、又は管理するための薬剤の製造に
おけるヒトFGF21タンパク質変異体が本明細書に提供され、ここでヒトFGF21タ
ンパク質変異体の単位用量は、100mg~600mgの範囲内である。一態様では、代
謝障害又は心血管障害を治療、予防、又は管理するための薬剤の製造におけるヒトFGF
21タンパク質変異体が本明細書に提供され、ヒトFGF21タンパク質変異体の量は、
100mg~600mgの範囲内である。
【0016】
この態様のいくつかの実施形態では、代謝障害又は心血管障害は、高コレステロール血
症、脂質異常症、高トリグリセリド血症、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、非
アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、2型糖尿病、及び肥満から選択される。
【0017】
この態様のいくつかの実施形態では、代謝障害又は心血管障害を治療、予防、又は管理
することは、体重、肝脂肪含量、増加したLDL-C、総コレステロール、トリグリセリ
ド、及びアポリポタンパク質Bレベルの1つ以上を減少させることを含むか又はそれによ
って特徴づけられる。そのいくつかの実施形態では、代謝障害又は心血管障害を治療、予
防、又は管理することは、HDL-Cレベルを増加させることを含むか又はそれによって
特徴づけられる。そのいくつかの実施形態では、トリグリセリドレベルは、少なくとも約
40%又は少なくとも約50%低下する。そのいくつかの実施形態では、代謝障害又は心
血管障害を治療、予防、又は管理することは、心血管リスクを減少させることを含むか又
はそれによって特徴づけられる。
【0018】
この態様のいくつかの実施形態では、ヒトFGF21変異体は、配列番号1の付番に基
づくQ55C、R105K、G148C、K150R、P158S、S195A、P19
9G、及びG202Aから選択される1つ以上の突然変異を含む成熟ヒトFGF21タン
パク質又はその断片に融合されたヒトFc領域を含む融合タンパク質である。そのいくつ
かの実施形態では、ヒトFGF21タンパク質変異体は、配列番号11のアミノ酸配列を
含む。
【0019】
この態様のいくつかの実施形態では、ヒトFGF21タンパク質変異体は、少なくとも
100mg、150mg、200mg、250mg、300mg、350mg、又は40
0mgの用量での投与用に提供される。いくつかの実施形態では、ヒトFGF21タンパ
ク質変異体は、約100mg、150mg、200mg、250mg、300mg、35
0mg、又は400mgの用量での投与用に提供される。いくつかの実施形態では、ヒト
FGF21タンパク質変異体は、約100mg、110mg、120mg、130mg、
140mg、150mg、160mg、170mg、180mg、又は190mgの用量
での投与用に提供され、任意選択的には、ヒトFGF21タンパク質変異体は、約100
mg又は150mgの用量での投与用に提供される。いくつかの実施形態では、ヒトFG
F21タンパク質変異体は、約200mg、210mg、220mg、230mg、24
0mg、250mg、260mg、270mg、280mg、290mg、300mg、
310mg、320mg、330mg、340mg、又は350mgの用量での投与用に
提供され、任意選択的には、ヒトFGF21タンパク質変異体は、約200mg、250
mg、又は300mgの用量での投与用に提供される。
【0020】
いくつかの実施形態では、ヒトFGF21タンパク質変異体は、1月に1回又は4週ご
とに1回、3週ごとに1回、2週ごとに1回、又は1週ごとに1回の投与用に提供される
。いくつかの実施形態では、ヒトFGF21タンパク質変異体は、1月に1回又は4週ご
とに1回、3週ごとに1回、2週ごとに1回、又は1週ごとに1回の投与の形態で提供さ
れる。いくつかの実施形態では、ヒトFGF21タンパク質変異体は、皮下投与用に製剤
化される。いくつかの実施形態では、ヒトFGF21タンパク質変異体は、皮下投与され
るべき形態で提供される。
【0021】
一態様では、ヒト対象における代謝障害又は心血管障害を治療、予防、又は管理する方
法であって、ヒトFGF21タンパク質変異体を100mg~600mgの範囲内の用量
で対象に投与することを含む方法が本明細書に提供される。一態様では、ヒト対象におけ
る代謝障害又は心血管障害を治療、予防、又は管理する方法であって、ヒトFGF21タ
ンパク質変異体を100mg~600mgの範囲内の量で対象に投与することを含む方法
が本明細書に提供される。
【0022】
いくつかの実施形態では、代謝障害又は心血管障害は、高コレステロール血症、脂質異
常症、高トリグリセリド血症、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、非アルコール
性脂肪性肝炎(NASH)、2型糖尿病、及び肥満から選択される。
【0023】
いくつかの実施形態では、代謝障害又は心血管障害を治療、予防、又は管理することは
、対象における体重、肝脂肪含量、増加したLDL-C、総コレステロール、トリグリセ
リド、及びアポリポタンパク質Bレベルの1つ以上を減少させることを含むか又はそれに
よって特徴づけられる。特定の実施形態では、代謝障害又は心血管障害を治療、予防、又
は管理することは、対象におけるHDL-Cレベルを増加させることを含むか又はそれに
よって特徴づけられる。いくつかの実施形態では、代謝障害又は心血管障害を治療、予防
、又は管理することは、対象におけるトリグリセリドレベルを少なくとも約40%又は少
なくとも約50%低下させることを含むか又はそれによって特徴づけられる。いくつかの
実施形態では、代謝障害又は心血管障害を治療、予防、又は管理することは、対象におけ
る心血管リスクを減少させることを含むか又はそれによって特徴づけられる。
【0024】
いくつかの実施形態では、ヒトFGF21変異体は、配列番号1の付番に基づくQ55
C、R105K、G148C、K150R、P158S、S195A、P199G、及び
G202Aから選択される1つ以上の突然変異を含む成熟ヒトFGF21タンパク質又は
その断片に融合されたヒトFc領域を含む融合タンパク質である。特定の実施形態では、
ヒトFGF21タンパク質変異体は、配列番号11のアミノ酸配列を含む。
【0025】
いくつかの実施形態では、該方法は、ヒトFGF21タンパク質変異体を少なくとも1
00mg、150mg、200mg、250mg、300mg、350mg、又は400
mgの用量で対象に投与することを含む。いくつかの実施形態では、該方法は、ヒトFG
F21タンパク質変異体を約100mg、110mg、120mg、130mg、140
mg、150mg、160mg、170mg、180mg、又は190mgの用量で対象
に投与することを含む。いくつかの実施形態では、該方法は、ヒトFGF21タンパク質
変異体を約100mg又は150mgの用量で対象に投与することを含む。いくつかの実
施形態では、該方法は、ヒトFGF21タンパク質変異体を約200mg、210mg、
220mg、230mg、240mg、250mg、260mg、270mg、280m
g、290mg、300mg、310mg、320mg、330mg、340mg、又は
350mgの用量で対象に投与することを含む。いくつかの実施形態では、該方法は、ヒ
トFGF21タンパク質変異体を約200mg、250mg、又は300mgの用量で対
象に投与することを含む。
【0026】
いくつかの実施形態では、ヒトFGF21タンパク質変異体は、1月に1回又は4週ご
とに1回、3週ごとに1回、2週ごとに1回、又は1週ごとに1回投与される。いくつか
の実施形態では、ヒトFGF21タンパク質変異体は、1月に1回又は4週ごとに1回、
3週ごとに1回、2週ごとに1回、又は1週ごとに1回投与される。いくつかの実施形態
では、該方法は、ヒトFGF21タンパク質変異体を皮下投与に適した形態で投与するこ
とを含む。いくつかの実施形態では、該方法は、ヒトFGF21タンパク質変異体を皮下
に投与することを含む。いくつかの実施形態では、ヒトFGF21タンパク質変異体は、
皮下に投与される。
【0027】
前述の態様及び実施形態の各々、並びに本明細書に記載の他の要素は、制限なく任意の
様式で組み合わされてもよい。
【発明を実施するための形態】
【0028】
IV.発明の詳細な説明
代謝障害又は心血管障害を治療、予防、又は管理する(例えば、障害の1つ以上の症状
を軽減する)際の使用のための方法及び医薬組成物であって、それを必要とする対象に、
ヒトFGF21タンパク質変異体(例えば、Fc-FGF21突然変異体融合タンパク質
、例えばV103(配列番号11))を、100mg~600mgの範囲内の用量又は量
で投与することを含む、方法及び医薬組成物が本明細書に提供される。具体的態様では、
ヒトFGF21タンパク質変異体、例えばV103(配列番号11)は、200mg~4
00mgの範囲内の用量で投与される。具体的態様では、ヒトFGF21タンパク質変異
体、例えばV103(配列番号11)は、少なくとも200mg、少なくとも300mg
、又は少なくとも400mgの用量で投与される。具体的態様では、ヒトFGF21タン
パク質変異体、例えばFc-FGF21突然変異体融合タンパク質、例えばV103(配
列番号11)は、100mg~600mg、例えば250mg~350mgの範囲内の用
量で、4週ごとに1回(又は1月ごとに1回)、又は3週ごとに1回又は2週ごとに1回
、投与される。
【0029】
一態様では、本明細書に提供される方法により、治療、予防又は管理されるべき代謝障
害又は心血管障害の非限定例として、高トリグリセリド血症、糖尿病、例えば、2型糖尿
病、肥満、1型糖尿病、膵炎、脂質異常症、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、
非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、インスリン抵抗性、高インスリン血症、グルコ
ース不耐性、高血糖症、メタボリックシンドローム、高血圧、心血管疾患、急性心筋梗塞
、アテローム性動脈硬化症、末梢動脈疾患、脳卒中、心不全、冠動脈心疾患、腎疾患、糖
尿病性合併症、神経障害、インスリン受容体における重度の不活性化突然変異に関連する
障害、及び/又は胃不全麻痺が挙げられる。
【0030】
用語法
FGF21に関連する用語「天然」又は「野生型」は、生物活性のある天然に存在する
FGF21、例えば生物活性のある天然に存在するFGF21変異体を指す。例示的なヒ
トFGF21野生型配列は、NCBI参照配列番号NP_061986.1を有し、例え
ば米国特許第6,716,626B1号明細書などの交付済み特許中に見出すことができ
る(配列番号1)。
【化1】
完全長FGF21ポリペプチドをコードする対応するmRNA配列(NCBI参照配列番
号NM_019113.2)は以下に示される(配列番号2):
【化2】
成熟FGF21配列は、リーダー配列を欠いており、ポリペプチドの他の修飾、例えば、
アミノ末端(リーダー配列の存在下又は不在下)及び/又はカルボキシル末端のタンパク
質分解プロセシング、より大きい前駆物質からのより小さいポリペプチドの切断、N結合
型及び/又はO結合型グリコシル化、並びに当業者によって理解されている他の翻訳後修
飾をさらに含んでもよい。成熟FGF21配列の代表例は、以下の配列を有する(完全長
FGF21タンパク質配列(NCBI参照配列番号NP_061986.1)のアミノ酸
29~209位を表す配列番号3):
【化3】
成熟FGF21ポリペプチド(配列番号3)をコードする対応するcDNA配列が以下に
示される(配列番号4):
【化4】
【0031】
用語「FGF21タンパク質変異体」、「ヒトFGF21変異体」、「FGF21ポリ
ペプチド又はタンパク質変異体」、「FGF21突然変異体」又は任意の類似用語は、天
然に存在する(即ち野生型)FGF21アミノ酸配列が修飾されている、例えば野生型タ
ンパク質の少なくとも1つのアミノ酸が別のアミノ酸で置換されている、且つ/又は除去
されているヒトFGF21を含むものと定義される。加えて、該変異体は、野生型FGF
21タンパク質に対するN及び/又はC末端トランケーション、又は野生型ヒトFGF2
1タンパク質に対する内部アミノ酸欠失を含んでもよい。概して、変異体は、野生型タン
パク質のいくつかの修飾された特性、構造的又は機能的特性を有する。例えば、該変異体
は、濃縮溶液中での増強若しくは改善された物理的安定性(例えば、より低い疎水性に媒
介された凝集)、血漿とともにインキュベートされるときの増強若しくは改善された血漿
安定性、又は好ましい生物活性特性を維持しながらの増強若しくは改善された生物活性を
有してもよい。
【0032】
本明細書に提供される方法のFGF21ポリペプチド及びタンパク質の変異体及び突然
変異体と野生型FGF21との間の差異を構成する許容できるアミノ酸の置換及び修飾と
して、限定はされないが、1つ以上のアミノ酸置換、例えば天然に存在しないアミノ酸類
似体との置換、及びトランケーションが挙げられる。それ故、FGF21タンパク質変異
体として、限定はされないが、本明細書に記載の通り、部位特異的FGF21突然変異体
、切断FGF21ポリペプチド、タンパク質加水分解耐性FGF21突然変異体、凝集低
減FGF21突然変異体、FGF21組み合わせ突然変異体、FGF21コンジュゲート
(例えば、脂肪酸-FGF21コンジュゲート、PEG-FGF21コンジュゲート)、
及びFGF21融合タンパク質(例えば、Fcドメイン融合タンパク質、ヒト血清アルブ
ミン融合タンパク質)が挙げられる。
【0033】
該変異体は、薬学的保存剤(例えば、m-クレゾール、フェノール、ベンジルアルコー
ル)との互換性の増加を有してもよく、それ故、タンパク質の貯蔵中の生理化学的特性及
び生物学的活性を維持するような保存された医薬製剤の調製が可能になる。したがって、
野生型FGF21と比べて増強された薬学的安定性を有する変異体は、生理学的で且つ保
存的な医薬製剤条件下、濃縮溶液中で、生物学的効力を維持しながら改善された物理的安
定性を有する。一連の非限定例として、本明細書に提供される変異体は、タンパク質加水
分解及び酵素分解に対する耐性がより高くてもよく;改善された安定性を有してもよく;
またそれらの野生型対応物よりも凝集する可能性が低くてもよい。本明細書で用いられる
とき、これらの用語は、相互に排他的又は限定的でなく、全体として、所与の変異体が野
生型タンパク質の1つ以上の修飾された特性を有する可能性がある。
【0034】
具体的態様では、FGF21タンパク質変異体は、野生型FGF21の1つ以上の生物
活性を示す野生型FGF21タンパク質の生物活性変異体である。以前に報告されている
野生型FGF21の生物活性として、限定はされないが、以下が挙げられる:(i)FG
F21は、インスリン非依存性グルコース取り込みを誘導することが示されており;(i
i)FGF21はまた、種々の糖尿病齧歯類モデルにおける高血糖症を寛解することが示
されており;(iii)FGF21を過剰発現するトランスジェニックマウスは、食餌誘
発性代謝異常に対して抵抗性があることが見出され、且つ体重及び脂肪質量の減少、並び
にインスリン感受性における増強を示し(Badman,M.K.et al.(200
7)Cell Metab 5,426-37);(iv)FGF21の糖尿病の非ヒト
霊長類への投与が、空腹時血漿グルコース、トリグリセリド、インスリン及びグルカゴン
レベルにおける低下を引き起こし、且つリポタンパク質特性における有意な改善、例えば
HDLコレステロールにおける約80%の増加をもたらし(Kharitonenkov
,A.et al.,2007,Endocrinology 148,774-81)
;(v)FGF21が空腹時状態に対する適応制御を補助する重要な内分泌ホルモンであ
り(Badman et al.,2009,Endocrinology 150,4
931;Inagaki et al.,2007,Cell Metabolism
5,415);且つ(vi)FGF21は、限定はされないが、グルコース若しくは2-
デオキシ-グルコース取り込み、pERK及び他のリン酸化若しくはアセチル化されたタ
ンパク質若しくはNADレベルを含む下流マーカーを調節しうる。
【0035】
用語「天然Fc」は、単量体又は多量体形態のいずれかの、全抗体の消化から得られる
、又は他の手段によって生成される非抗原結合断片の配列を含む分子又は配列を指し、ヒ
ンジ領域を含み得る。天然Fcの元の免疫グロブリン源は、好ましくはヒト起源であり、
免疫グロブリンのいずれかでありうるが、IgG1及びIgG2が好ましい。天然Fc分
子は、共有結合(即ちジスルフィド結合)及び非共有結合により連結されて二量体又は多
量体形態になりうる単量体ポリペプチドから構成される。天然Fc分子の単量体サブユニ
ット間の分子間ジスルフィド結合の数は、クラス(例えば、IgG、IgA、及びIgE
)又はサブクラス(例えば、IgG1、IgG2、IgG3、IgA1、及びIgGA2
)に応じて、1~4の範囲である。天然Fcの一例が、IgGのパパイン消化から得られ
るジスルフィド結合二量体である(Ellison et al.,1982,Nucl
eic Acids Res.10:4071-9)。用語「天然Fc」は、本明細書で
用いられるとき、単量体、二量体、及び多量体形態にとって一般的である。
【0036】
用語「Fc変異体」は、天然Fcから修飾されているが、依然としてサルベージ受容体
FcRn(新生児Fc受容体)に対する結合部位を含む分子又は配列を指す。国際公開番
号、国際公開第97/34631号パンフレット及び国際公開第96/32478号パン
フレットは、例示的なFc変異体とともに、サルベージ受容体との相互作用について記載
しており、ここでこの目的で参照により援用される。それ故、用語「Fc変異体」は、非
ヒト天然Fcからヒト化された分子又は配列を含みうる。さらに、天然Fcは、本発明の
融合タンパク質の融合分子にとって必要とされない構造的特徴又は生物学的活性を提供す
ることから除去されうる領域を含む。したがって、用語「Fc変異体」は、1つ以上の天
然Fc部位若しくは残基を欠いているか、又は1つ以上のFc部位若しくは残基が修飾さ
れていることから、(1)ジスルフィド結合形成、(2)選択された宿主細胞との不適合
性、(3)選択された宿主細胞内での発現時のN末端異質性、(4)グリコシル化、(5
)補体との相互作用、(6)サルベージ受容体以外のFc受容体への結合、及び/又は(
7)抗体依存細胞傷害性(ADCC)、に影響する、又はそれらに関与する分子又は配列
を含む。Fc変異体は、以降にさらに詳細に説明される。
【0037】
用語「Fcドメイン」は、上で定義されるような天然Fc及びFc変異体及び配列を包
含する。Fc変異体及び天然Fc分子と同様、用語「Fcドメイン」は、全抗体から消化
されるか、又は他の手段によって生成されるかのいずれで、単量体又は多量体形態の分子
を含む。本発明のいくつかの実施形態では、Fcドメインは、FGF21又はFGF21
突然変異体(FGF21又はFGF21突然変異体の切断形態を含む)に、例えばFcド
メインとFGF21配列との間の共有結合を介して融合されうる。かかる融合タンパク質
は、Fcドメインの会合を介して多量体を形成することができ、これらの融合タンパク質
とそれらの多量体の双方は、本発明の一態様である。
【0038】
用語「修飾Fc断片」は、本明細書で用いられるとき、修飾配列を含む抗体のFc断片
を意味することとする。Fc断片は、CH2、CH3及びヒンジ領域の部分を含む抗体の
一部である。修飾Fc断片は、例えば、IgGl、IgG2、IgG3、又はIgG4に
由来しうる。FcLALAは、ADCCを低下した効率で誘導し、且つヒト補体に対して
弱く結合し、活性化する、LALA突然変異(L234A、L235A)を有する修飾F
c断片である。Hessell et al.2007 Nature 449:101
-104。Fc断片に対するさらなる修飾は、例えば米国特許第7,217,798号明
細書(この目的で参照により援用される)に記載されている。
【0039】
用語「急性心筋梗塞」は、例えば冠動脈の急性閉塞に起因する、心臓の一部への血液供
給の中断に起因する心筋壊死を指す。もたらされる虚血及び酸素不足は、十分な期間にわ
たり未処置のままである場合、心筋組織(心筋)の損傷又は死滅(梗塞)を引き起こしう
る。
【0040】
用語「アテローム性動脈硬化症」は、動脈内腔の狭窄を引き起こし、最終的に線維症及
び石灰化に進行させる、大規模及び中規模動脈の内膜における不規則に分布した脂質沈着
によって特徴づけられる血管疾患である。病変は、通常は限局的であり、緩徐且つ断続的
に進行する。血流の制限は、病変の分布及び重症度に伴って変化する、ほとんどの臨床症
状を説明する。
【0041】
用語「心血管疾患」は、心臓又は血管に関する疾患である。
【0042】
用語「心血管リスク」は、心血管イベント(例えば、脳卒中又は心臓発作)が生じる確
率の上昇に関連する因子の組み合わせを指す。かかる因子は、限定はされないが、体重、
BMI、コレステロールレベル、血圧、トリグリセリドレベル、食事、運動ルーチン、年
齢、性別、家族歴、肥満、糖尿病、及び/又は他の代謝因子を含んでもよい。心血管リス
クを評価及び管理するためのガイドラインは、記載がなされている。例えば、アメリカ心
臓病学会(American College of Cardiology)(ACC
)及びアメリカ心臓協会(American Heart Association)(
AHA)は、心血管リスクの評価、心血管リスクを減少させるための生活様式の変更、成
人における血液コレステロールの管理、並びに成人における過体重及び肥満の管理のため
の診療ガイドラインを開発するため、米国心臓、肺、血液研究所(National H
eart,Lung,and Blood Institute)(NHLBI)及び利
害関係者及び専門組織と協力している(Stone et al.,2014,Jour
nal of the American College of Cardiolog
y,63(25 Part B)2889-2934;DOI:10.1016/j.j
acc.2013.11.002(ここではこの目的で参照により援用される))。世界
保健機関(World Health Organization)はまた、心血管リス
ク、例えば、持続性高血圧≧160/100mmHg、血液コレステロール≧8ミリモル
/l、確立された虚血性心疾患、又は腎疾患を伴う糖尿病を有する個体を評価するための
ガイドラインを提供している。
【0043】
冠動脈疾患とも称される用語「冠動脈心疾患」は、血液及び酸素を心臓に供給する小血
管の狭窄である。
【0044】
用語「糖尿病」及び「糖尿病性」は、高血糖症及び糖尿によって特徴づけられることが
多い、インスリンの不適切な産生又は利用を含む炭水化物代謝の進行性疾患を指す。用語
「糖尿病前症」及び「前糖尿病性」は、対象が、典型的には糖尿病において認められる特
徴、症状などを有しないが、未処置のままである場合、糖尿病に進行することがある特徴
、症状などを有する状態を指す。これらの状態の存在は、例えば、空腹時血漿グルコース
(FPG)試験、経口グルコース負荷試験(OGTT)、又はヘモグロビンA1c(Hb
A1c)検査を用いて判定されてもよい。FPG試験及びOGTTにおいては、いずれも
通常は、対象が試験開始前の少なくとも8時間絶食することを必要とする。FPG試験で
は、対象の血糖は、絶食の結果を踏まえて測定される:一般に、対象は一晩絶食し、血糖
は対象が食事前の午前中に測定される。健常対象であれば、一般に約90~約100mg
/dlの間のFPG濃度を有することになり、「糖尿病前症」を有する対象であれば、一
般に約100~約125mg/dlの間のFPG濃度を有することになり、また「糖尿病
」を有する対象であれば、一般に約126mg/dlを超えるFPGレベルを有すること
になる。OGTTでは、対象の血糖は、絶食後とグルコースリッチ飲料(glucose
-rich beverage)の摂取から2時間後に再び測定される。グルコースリッ
チ飲料の消費から2時間後、健常対象は、一般に約140mg/dl未満の血糖濃度を有
し、前糖尿病性対象は、一般に約140~約199mg/dlの血糖濃度を有し、また糖
尿病性対象は、一般に約200mg/dl以上の血糖濃度を有する。上記の血糖値がヒト
対象に関する一方で、正常血糖、中等度高血糖症及び顕性高血糖症は、マウス対象におい
て様々に調整される。4時間絶食後の健常マウス対象であれば、一般に約100~約15
0mg/dlの間のFPG濃度を有することになり、「糖尿病前症」を有するマウス対象
であれば、一般に約175~約250mg/dlの間のFPG濃度を有することになり、
また「糖尿病」を有するマウス対象であれば、一般に約250mg/dlを超えるFPG
濃度を有することになる。HbA1c試験においては、HbA1cレベル<5.7%は、
一般に正常範囲内と考えられ、5.7~6.4%の範囲内のHbA1cレベルは、一般に
糖尿病前症レベルと考えられ、また6.5%以上のHbA1cレベルは、一般に糖尿病レ
ベルと考えられる(例えば、American Diabetes Associati
on(ADA)、Practice Guideline、Diabetes Care
,2018 supplement 1(この目的でここで参照により援用される)を参
照)。
【0045】
用語「脂質異常症」は、リポタンパク質過剰産生又は欠乏を含むリポタンパク質代謝の
障害である。脂質異常症は、血液中の、総コレステロール、低密度リポタンパク質(LD
L)コレステロール及びトリグリセリド濃度の増加、並びに高密度リポタンパク質(HD
L)コレステロール濃度の減少によって明示されてもよい。
【0046】
用語「グルコース不耐性」又は「障害性空腹時血糖」(IFG)又は「障害性耐糖能」
(IGT)は、心血管病理のリスク増加に関連する高血糖の前糖尿病性状態である。前糖
尿病性状態は、対象がグルコースを細胞に効率的に移し、それを効率的な燃料源として利
用することを阻止し、血液中のグルコースレベルの上昇及びある程度のインスリン抵抗性
をもたらす。
【0047】
うっ血性心不全とも称される用語「心不全」は、心臓が身体の残りの部分に十分な血液
をもはや駆出することができない病態である。
【0048】
高血糖とも称される用語「高血糖症」は、血液中でグルコース(ある種の糖)の正常よ
りも高い量によって特徴づけられる病態を指す。高血糖症は、空腹時血糖レベルの測定を
含む、当該技術分野で公知の方法を用いて診断可能である。
【0049】
用語「高血圧症」又は高血圧は、全身動脈圧の、心血管損傷又は他の有害な結果を誘導
する可能性が高いレベルまでの一過性の又は持続的な上昇に対応する病態を指す。高血圧
症は、140mmHgを超える収縮期血圧(SBP)又は90mmHgを超える拡張期血
圧(DBP)として恣意的に定義されているが、さらに公表された臨床的ガイダンスに基
づいて定義することができる。例えば、血圧について以下のガイダンスが記載されている
:正常なSBP<120mmHg又はDBP<80mmHg;120~129mmHgの
範囲内又はDBP<80mmHgの上昇したSBP;高血圧(HTN)ステージ1のSB
Pが130~139mmHgの範囲内又はDBPが80~89mmHg;及びHTNのS
BP≧140又はDBP≧90。
【0050】
用語「高トリグリセリド血症」は、トリグリセリドの高い(過剰な)血液レベル(血症
)を指す。トリグリセリドのレベル上昇は、たとえ高コレステロール血症(高いコレステ
ロールレベル)の不在下であってもアテローム性動脈硬化症に関連し、心血管疾患の素因
になる(例えば心血管リスクの増加に寄与する)。一般に、150~199mg/dL[
1.70~2.25ミリモル/L]の範囲内の血清トリグリセリドレベルは、ボーダーラ
イン~高い血清トリグリセリドレベルと考えられ;200~499mg/dL[2.26
~5.64ミリモル/L]の範囲内の血清トリグリセリドレベルは、高い血清トリグリセ
リドレベルと考えられ;500mg/dL[5.65ミリモル/L]以上の範囲内の血清
トリグリセリドレベルは、非常に高いトリグリセリドレベルと考えられる。特定の態様で
は、これらの一般的ガイドラインは、臨床医において更新された臨床ガイドラインに基づ
いて調節されてもよい。
【0051】
低血糖とも称される用語「低血糖症」は、血糖レベルが過剰に低下するために身体活動
に対して十分なエネルギーが得られないときに生じる。
【0052】
用語「高インスリン血症」は、血液中の正常よりも高いレベルのインスリンとして定義
される。
【0053】
用語「インスリン抵抗性」は、正常な量のインスリンが正常以下の生物学的応答をもた
らす状態として定義される。
【0054】
用語「腎疾患」又は腎症は、腎臓の任意の疾患である。糖尿病性腎症は、糖尿病によっ
て引き起こされる腎臓の損傷を指し;重度の症例では、それは1型又は2型糖尿病を有す
る者における罹患率及び死亡率の主因である腎不全をもたらしうる。
【0055】
用語「メタボリックシンドローム」は、血圧上昇、高血糖、腹周りの余分な体脂肪、及
び異常なコレステロール又はトリグリセリドレベルといった一群の状態を指し、それらは
一緒に生じ、心疾患、脳卒中及び糖尿病のリスクを増加させる。例えば、ほとんどの男性
における腹周りの余分な体脂肪は、40インチ(101.6cm)以上のウエストを伴い
;高血糖は、絶食後、少なくとも110ミリグラム/デシリットル(mg/dl)の血糖
/グルコースレベルを伴い;高トリグリセリドは、血流中で少なくとも150mg/dL
のレベルを伴い;低HDLは、40mg/dl未満のレベルを伴い;また血圧上昇は、1
30/85mmHg以上のレベルを伴う。
【0056】
心臓発作とも称される用語「心筋梗塞」(MI)は、酸素供給の持続的欠乏(虚血)に
起因する心筋の不可逆的死(壊死)として定義される。
【0057】
用語「NAFLD」又は「非アルコール性脂肪肝疾患」は、余分な脂肪が肝臓に貯蔵さ
れた状態として定義される。脂肪のこの蓄積は、重度のアルコール使用に起因しない。重
度のアルコール使用が脂肪の肝臓における蓄積を引き起こすとき、この状態はアルコール
性肝疾患と称される。典型的には、NAFLDには、単純脂肪肝と非アルコール性脂肪性
肝炎(NASH)という2つのタイプがある。
【0058】
用語「NASH」又は「非アルコール性脂肪性肝炎」は、患者が肝臓における脂肪に加
えて肝炎(肝臓の炎症)及び肝細胞損傷を有する、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFL
D)の一形態として定義される。炎症及び肝細胞損傷は、肝臓の線維症、又は瘢痕を引き
起こしうる。場合によっては、NASHは、硬変症又は肝がんをもたらすことがある。
【0059】
非アルコール性脂肪肝(NAFL)とも称される用語「単純脂肪肝」は、患者が肝臓に
脂肪を有するが、炎症又は肝細胞損傷をほとんど有しない、NAFLDの一形態である。
単純脂肪肝は、典型的には肝損傷又は合併症を引き起こすほどには進行しない。
【0060】
用語「膵炎」は、膵臓の炎症である。
【0061】
「肥満」は、健康へのリスクを表す異常又は過剰な脂肪蓄積として定義される。肥満の
大体の集合尺度が、肥満度指数(BMI=体重(kg)/[身長(m)]2)(ある人の
体重(キログラム単位)がその人の身長(メートル単位)の2乗で除されたもの)である
。30以上のBMIを有する人は、一般に肥満と考えられる。一般に、25以上のBMI
を有する人は、例えばコーカサス人においては過体重と考えられるが、このガイドライン
は、民族的差異に対して調節されうる。例えば、民族調整(ethnic adjust
ment)を用いて、BMI≧27.5は、アジア人においては肥満と考えることができ
る(WHO Expert Consultation,2004,Lancet,36
3(9403):157-63)。アジア人は、例えば、アジア家系又はアジア祖先の対
象であってもよい。
【0062】
用語「末梢動脈疾患」又は「PAD」は、脚、胃、腕、及び頭の末梢動脈の(最も一般
的には脚の動脈における)狭窄によって特徴づけられる状態を指す。PADとCADの双
方が身体の様々なクリティカルな領域内で動脈を狭くし、遮断するアテローム性動脈硬化
症に起因する点で、PADは冠動脈疾患(CAD)に類似する。動脈の狭窄は、典型的に
は、動脈を経時的に硬化させ、狭くし、酸素リッチな血液の臓器及び身体の他の部分への
流れを制限しうるプラークに起因する。
【0063】
用語「脳卒中」は、24時間より長く続く大脳循環の障害に関連した任意の急性臨床事
象である一方で、より短い持続時間は一過性脳虚血発作(TIA)と考えられる。脳卒中
は、不可逆的脳損傷、循環が損なわれている脳組織の位置及び範囲に応じたタイプ及び重
症度の症状を含む。
【0064】
用語「1型糖尿病」又は「T1DM」は、インスリンの欠乏に起因する高血糖レベルに
よって特徴づけられる状態である。これは、身体の免疫系が膵臓におけるインスリン産生
β細胞を攻撃し、それらを破壊するときに生じうる。次に、膵臓はほとんどインスリンを
産生しない。
【0065】
用語「2型糖尿病(type 2 diabetes)」又は「2型糖尿病(type
2 diabetes mellitus)」又は「T2D」又は「T2DM」は、糖
の血流への集合を引き起こし、インスリンの欠乏又は身体がインスリンを効率的に使用で
きないことのいずれかに起因した高血糖レベルによって特徴づけられる代謝疾患を指す。
血糖レベルは、ミリグラム/デシリットル(mg/dL)又はミリモル/L単位で測定さ
れる。
【0066】
用語「管理」又は「管理する」又は「管理すること」は、治癒をもたらさないが、疾患
、病態若しくは障害の1つ以上の症状を軽減し、且つ/又は病院滞在期間を低減する、疾
患、病態又は障害と闘うことを目的とした患者の管理及びケアとして理解される。
【0067】
用語「予防」又は「予防する」又は「予防すること」は、本明細書に記述される1つ以
上の病態の発生を予防するための、健常対象又は疾患、病態若しくは障害を生じるリスク
がある対象(例えば前糖尿病性であると考えられる対象)への予防的投与を指す。さらに
、用語「予防」はまた、治療されるべき状態の前段階にある患者への予防的投与を含みう
る。
【0068】
用語「治療」又は「治療する」又は「治療すること」は、疾患、病態又は障害と闘うこ
と、例えば、疾患、障害又は病態の進行、重症度、及び/又は持続期間の低減又は寛解を
目的とした患者の管理及び治療として理解される。具体的態様では、治療は、本明細書で
用いられるとき、限定はされないが、本明細書に提供されるFGF21又はFGF21変
異体タンパク質を投与することにより治療されうる疾患、障害又は病態との関連で、(i
)トリグリセリドレベル(血液/血清トリグリセリドレベル)の低下、例えば、臨床医若
しくは臨床ガイドラインによって判定されるような管理しやすい範囲内若しくは正常範囲
内までの低下;(ii)体重の減少、例えば、臨床医若しくは臨床ガイドラインによって
判定されるような管理しやすい範囲内若しくは正常範囲内まで、又は少なくとも約5%、
6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、20%、
25%、30%、35%、40%、50%、55%、60%、若しくはそれ以上の減少;
(iii)インスリン非依存性グルコース取り込みにおける増加;(iv)血液/血清グ
ルコースレベルの低下(例えば、臨床医若しくは臨床ガイドラインによって判定されるよ
うな管理しやすい範囲内若しくは正常範囲内まで、又は少なくとも約5%、10%、20
%、30%、40%、45%、50%、55%、60%、70%、80%、90%、若し
くは95%若しくはそれ以上の低下);(v)リポタンパク質特性における改善;(vi
)HDLコレステロール(HDL-C)レベルの増加(例えば、少なくとも約5%、10
%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、若しくはそれ
以上の増加);(vii)LDLコレステロール(LDL-C)及び/又は総コレステロ
ール(total-C)における低下、例えば、臨床医若しくは臨床ガイドラインによっ
て判定されるような管理しやすい範囲内若しくは正常範囲内まで、又は少なくとも約5%
、10%、20%、30%、40%、若しくは50%若しくはそれ以上の低下;(vii
i)肝脂肪含量の減少、例えば臨床医若しくは臨床ガイドラインによって判定されるよう
な管理しやすい範囲内若しくは正常範囲内まで、又は少なくとも約5%、10%、20%
、30%、40%、若しくは50%若しくはそれ以上の減少;並びに(ix)余病率の減
少、の1つ以上を含んでもよい。
【0069】
用語「治療有効量」又は「有効量」は、研究者又は臨床医によって解明されている、組
織、系又は動物(ヒトを含む)の所望される生物学的及び/又は医学的応答を誘発するこ
とになる薬剤又は治療薬の量を指す。本明細書に提供されるFGF21及びFGF21変
異体タンパク質との関連で、所望される生物学的及び/又は医学的応答は、(i)トリグ
リセリドレベル(血液/血清トリグリセリドレベル)における、例えば、少なくとも約5
%、10%、20%、30%、40%、45%、50%、55%、60%、70%、80
%、90%、若しくは95%若しくはそれ以上の低下;(ii)体重における、例えば、
少なくとも約5%、6%、7%、8%、9%、10%、11%、12%、13%、14%
、15%、20%、25%、30%、35%、40%、50%、55%、60%、若しく
はそれ以上の減少;(iii)インスリン非依存性グルコース取り込みにおける増加;(
iv)血液/血清グルコースレベルの(例えば、少なくとも約5%、10%、20%、3
0%、40%、45%、50%、55%、60%、70%、80%、90%、若しくは9
5%若しくはそれ以上の)低下;(v)リポタンパク質特性における改善;(vi)HD
Lコレステロール(HDL-C)レベルの増加(例えば、少なくとも約5%、10%、2
0%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、若しくはそれ以上の
増加);(vii)LDLコレステロール(LDL-C)及び/又は総コレステロール(
total-C)における、例えば少なくとも約5%、10%、20%、30%、40%
、若しくは50%若しくはそれ以上の減少;並びに(viii)肝脂肪含量における、例
えば少なくとも約5%、10%、20%、30%、40%、若しくは50%若しくはそれ
以上の減少、の1つ以上であってもよい。特定の実施形態では、トリグリセリドレベルは
、少なくとも約40%又は少なくとも約50%低下してもよい。特定の実施形態では、ト
リグリセリドレベルは、少なくとも約40%低下してもよい。特定の実施形態では、トリ
グリセリドレベルは、少なくとも約50%低下してもよい。いくつかの実施形態では、肝
脂肪含量は、少なくとも約5%、10%、20%、30%、40%、若しくは50%若し
くはそれ以上減少してもよい。いくつかの実施形態では、肝脂肪含量は、少なくとも約5
%減少してもよい。いくつかの実施形態では、肝脂肪含量は、少なくとも約10%減少し
てもよい。いくつかの実施形態では、肝脂肪含量は、少なくとも約20%減少してもよい
。いくつかの実施形態では、肝脂肪含量は、少なくとも約30%減少してもよい。いくつ
かの実施形態では、肝脂肪含量は、少なくとも約40%減少してもよい。いくつかの実施
形態では、肝脂肪含量は、少なくとも約50%減少してもよい。いくつかの実施形態では
、肝脂肪含量は、臨床医若しくは臨床ガイドラインによって判定されるような管理しやす
い範囲内若しくは正常範囲内まで減少してもよい。
【0070】
本明細書で用いられるとき、単数形「a」、「an」及び「the」は、文脈において
別段の明確な指示がない限り、複数の参照を含む。したがって、例えば、「抗体(an
antibody)」に対する参照は、2以上のかかる抗体の混合物を含む。
【0071】
本明細書で用いられるとき、用語「約」又は「およそ」は、値の+/-20%、より好
ましくは+/-10%、又はさらにより好ましくは+/-5%を指す。
【0072】
用語「ポリペプチド」及び「タンパク質」は、互換可能に用いられ、任意の長さのアミ
ノ酸の重合形態を指し、それはコードアミノ酸及び非コードアミノ酸、天然に存在するア
ミノ酸及び天然に存在しないアミノ酸、化学若しくは生化学修飾又は誘導体化アミノ酸、
並びに修飾ペプチド骨格を有するポリペプチドを含みうる。該用語は、含む融合タンパク
質、限定はされないが、異種アミノ酸配列を有する融合タンパク質、異種及び相同リーダ
ー配列を有する融合体(N末端メチオニン残基を有する又は有しない);免疫学的にタグ
化されたタンパク質;などを含む。
【0073】
用語「断片」は、本明細書で用いられるとき、生体分子の一次構造の物理的に隣接する
部分を指す。タンパク質の場合、一部分は、そのタンパク質のアミノ酸配列の隣接部分に
よって規定され、少なくとも3~5のアミノ酸、少なくとも8~10のアミノ酸、少なく
とも11~15のアミノ酸、少なくとも17~24のアミノ酸、少なくとも25~30の
アミノ酸、及び少なくとも30~45のアミノ酸を指す。オリゴヌクレオチドの場合、一
部分は、そのオリゴヌクレオチドの核酸配列の隣接部分によって規定され、少なくとも9
~15のヌクレオチド、少なくとも18~30のヌクレオチド、少なくとも33~45の
ヌクレオチド、少なくとも48~72のヌクレオチド、少なくとも75~90のヌクレオ
チド、及び少なくとも90~130のヌクレオチドを指す。いくつかの実施形態では、生
体分子の部分は、生物学的活性を有する。FGF21ポリペプチドとの関連で、FGF2
1ポリペプチド断片は、配列番号3に示される全FGF21ポリペプチド配列を含まない
。
【0074】
用語「個体」、「対象」、「宿主」、及び「患者」は、互換可能に用いられ、診断、処
置、又は治療が所望される任意の対象、特にヒトを指す。他の対象は、ウシ、イヌ、ネコ
、モルモット、ウサギ、ラット、マウス、ウマなどを含んでもよい。いくつかの好ましい
実施形態では、対象は、ヒトである。
【0075】
本明細書で用いられるとき、用語「サンプル」は、患者からの生物学的材料を指す。本
発明によりアッセイされるサンプルは、任意の特定タイプに限定されない。サンプルは、
非限定例として、単細胞、多細胞、組織、腫瘍、体液、生体分子、又は前述のいずれかの
上清若しくは抽出物を含む。例として、生検用に除去された組織、切除中に除去された組
織、血液、尿、リンパ組織、リンパ液、脳脊髄液、粘膜、及び便サンプルが挙げられる。
使用されるサンプルは、アッセイ形式、検出方法、及びアッセイ対象の腫瘍、組織、細胞
又は抽出物の性質に基づいて異なることになる。サンプルを調製するための方法は、当該
技術分野で周知であり、用いられる方法に適合するサンプルを得るのに容易に適応可能で
ある。
【0076】
用語「薬学的に許容できる担体」は、治療薬、例えば、抗体又はポリペプチド、遺伝子
、及び他の治療薬の投与用の担体を指す。該用語は、該組成物を受ける個体にとって有害
な抗体の産生を自ら誘導せず、過度の毒性を伴わずに投与可能である任意の薬学的担体を
指す。好適な担体は、大きい、緩徐に代謝される高分子、例えば、タンパク質、多糖、ポ
リ乳酸、ポリグリコール酸、ポリマーアミノ酸、アミノ酸共重合体、脂質凝集体、及び/
又は不活性ウイルス粒子でありうる。かかる担体は、当業者に周知である。治療組成物中
の薬学的に許容できる担体は、液体、例えば、水、生理食塩水、グリセロール、及び/又
はエタノールを含みうる。補助物質、例えば湿潤剤又は乳化剤、pH緩衝化物質などもま
た、かかる媒体中に存在しうる。
【0077】
治療方法
代謝障害又は心血管障害を治療、予防、又は管理する(例えば、その1つ以上の症状を
軽減する)際の使用のための方法及び医薬組成物であって、それを必要とする対象に、ヒ
トFGF21タンパク質変異体(例えば、Fc-FGF21突然変異体融合タンパク質、
例えばV103(配列番号11))を、100mg~600mgの範囲内の用量で、例え
ば、1日1回、2、3、4、5、若しくは6日ごとに1回、1週ごとに1回、2週ごとに
1回、3週ごとに1回、又は4週ごとに1回(又は1月ごとに1回)、投与することを含
む、方法及び医薬組成物が本明細書に提供される。具体的態様では、ヒトFGF21タン
パク質変異体(例えば、Fc-FGF21突然変異体融合タンパク質、例えばV103(
配列番号11))は、200mg~400mgの範囲内の用量で投与される。具体的態様
では、ヒトFGF21タンパク質変異体(例えば、Fc-FGF21突然変異体融合タン
パク質、例えばV103(配列番号11))は、約200mg、250mg、300mg
、350mg、又は400mgの用量で、例えば、1週ごとに1回、2週ごとに1回、3
週ごとに1回又は4週ごとに1回(又は1月に1回)、投与される。具体的態様では、ヒ
トFGF21タンパク質変異体(例えば、Fc-FGF21突然変異体融合タンパク質、
例えばV103(配列番号11))は、4週ごとに1回(又は1月に1回)、投与される
。特定の態様では、ヒトFGF21タンパク質変異体、例えばV103(配列番号11)
は、3週ごとに1回、2週ごとに1回、又は1週ごとに1回、投与される。
【0078】
具体的な一態様では、代謝障害又は心血管障害(例えば、肥満又は高トリグリセリド血
症)を治療、予防、又は管理する(例えば、その1つ以上の症状を軽減する)方法であっ
て、それを必要とする対象に、ヒトFGF21タンパク質変異体(例えば、Fc-FGF
21突然変異体融合タンパク質、例えばV103(配列番号11))を、100mg~6
00mgの範囲内の用量で、1週ごとに1回又は2週ごとに1回、投与することを含む方
法が本明細書に提供される。具体的な一態様では、代謝障害又は心血管障害(例えば、肥
満又は高トリグリセリド血症)を治療、予防、又は管理する(例えば、その1つ以上の症
状を軽減する)方法であって、それを必要とする対象に、ヒトFGF21タンパク質変異
体(例えば、Fc-FGF21突然変異体融合タンパク質、例えばV103(配列番号1
1))を、100mg~600mgの範囲内の用量で、3週ごとに1回又は4週ごとに1
回(又は1月に1回)、投与することを含む方法が本明細書に提供される。
【0079】
具体的な一態様では、代謝障害又は心血管障害(例えば、肥満又は高トリグリセリド血
症)を治療、予防、又は管理する(例えば、その1つ以上の症状を軽減する)方法であっ
て、それを必要とする対象に、ヒトFGF21タンパク質変異体(例えば、Fc-FGF
21突然変異体融合タンパク質、例えばV103(配列番号11))を、200mg~4
00mgの範囲内の用量で、1週ごとに1回又は2週ごとに1回、投与することを含む方
法が本明細書に提供される。具体的な一態様では、代謝障害又は心血管障害(例えば、肥
満又は高トリグリセリド血症)を治療、予防、又は管理する(例えば、その1つ以上の症
状を軽減する)方法であって、それを必要とする対象に、ヒトFGF21タンパク質変異
体(例えば、Fc-FGF21突然変異体融合タンパク質、例えばV103(配列番号1
1))を、200mg~400mgの範囲内の用量で、3週ごとに1回又は4週ごとに1
回(又は1月に1回)、投与することを含む方法が本明細書に提供される。
【0080】
具体的な一態様では、代謝障害又は心血管障害(例えば、肥満又は高トリグリセリド血
症)を治療、予防、又は管理する(例えば、その1つ以上の症状を軽減する)方法であっ
て、それを必要とする対象に、ヒトFGF21タンパク質変異体(例えば、Fc-FGF
21突然変異体融合タンパク質、例えばV103(配列番号11))を、100mg~3
00mgの範囲内の用量で、1週ごとに1回又は2週ごとに1回、投与することを含む方
法が本明細書に提供される。具体的な一態様では、代謝障害又は心血管障害(例えば、肥
満又は高トリグリセリド血症)を治療、予防、又は管理する(例えば、その1つ以上の症
状を軽減する)方法であって、それを必要とする対象に、ヒトFGF21タンパク質変異
体(例えば、Fc-FGF21突然変異体融合タンパク質、例えばV103(配列番号1
1))を、100mg~300mgの範囲内の用量で、3週ごとに1回又は4週ごとに1
回(又は1月に1回)、投与することを含む方法が本明細書に提供される。
【0081】
具体的な一態様では、代謝障害又は心血管障害(例えば、肥満又は高トリグリセリド血
症)を治療、予防、又は管理する(例えば、その1つ以上の症状を軽減する)方法であっ
て、それを必要とする対象に、ヒトFGF21タンパク質変異体(例えば、Fc-FGF
21突然変異体融合タンパク質、例えばV103(配列番号11))を、少なくとも約1
00mg、150mg、200mg、250mg、300mg、若しくは350mgの用
量で、1週ごとに1回又は2週ごとに1回、投与することを含む方法が本明細書に提供さ
れる。具体的な一態様では、代謝障害又は心血管障害(例えば、肥満又は高トリグリセリ
ド血症)を治療、予防、又は管理する(例えば、その1つ以上の症状を軽減する)方法で
あって、それを必要とする対象に、ヒトFGF21タンパク質変異体(例えば、Fc-F
GF21突然変異体融合タンパク質、例えばV103(配列番号11))を、少なくとも
約100mg、150mg、200mg、250mg、300mg、若しくは350mg
の用量で、3週ごとに1回又は4週ごとに1回(又は1月に1回)、投与することを含む
方法が本明細書に提供される。
【0082】
一態様では、本明細書に提供される方法により治療、予防又は管理されるべき代謝障害
又は心血管障害の非限定例として、肥満、高トリグリセリド血症、脂質異常症、非アルコ
ール性脂肪肝疾患(NAFLD)、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、糖尿病、例
えば、2型糖尿病(T2DM)及び1型糖尿病(T1DM)、インスリン受容体における
重度の不活性化突然変異に関連する障害、膵炎、インスリン抵抗性、高インスリン血症、
グルコース不耐性、高血糖症、メタボリックシンドローム、高血圧、心血管疾患、急性心
筋梗塞、アテローム性動脈硬化症、末梢動脈疾患、脳卒中、心不全、冠動脈心疾患、腎疾
患、糖尿病性合併症、神経障害、及び胃不全麻痺が挙げられる。
【0083】
一態様では、本明細書に提供される方法により治療、予防又は管理されるべき代謝障害
又は心血管障害の非限定例として、肥満、高トリグリセリド血症及び心リスク、インスリ
ン受容体の遺伝子突然変異を有する患者などのインスリン抵抗性及びリポジストロフィー
、糖尿病(例えば、T1DM又はT2DM)、並びに非アルコール性脂肪肝疾患(NAF
LD)/非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)が挙げられる。
【0084】
一態様では、代謝障害(例えば肥満)又は心血管障害を治療、予防、又は管理する方法
であって、それを必要とする対象に、ヒトFGF21タンパク質変異体(例えば、Fc融
合タンパク質、例えばV103(配列番号11))を、100mg~600mgの範囲内
の用量で、又はより具体的には100mg~300mg若しくは200mg~400mg
の範囲内の用量で、例えば、1日1回、2、3、4、5、若しくは6日ごとに1回、1週
ごとに1回、2週ごとに1回、3週ごとに1回、又は4週ごとに1回(又は1月ごとに1
回)、例えば皮下に投与することを含む方法が本明細書に提供される。一態様では、代謝
障害(例えば肥満)又は心血管障害を治療、予防、又は管理する方法であって、それを必
要とする対象に、ヒトFGF21タンパク質変異体(例えば、Fc融合タンパク質、例え
ばV103(配列番号11))を、約100mg、110mg、120mg、130mg
、140mg、150mg、160mg、170mg、180mg、190mg、200
mg、210mg、220mg、230mg、240mg、250mg、260mg、2
70mg、280mg、290mg、300mg、310mg、320mg、330mg
、340mg、若しくは350mgの用量で、例えば、1日1回、2、3、4、5、若し
くは6日ごとに1回、1週ごとに1回、2週ごとに1回、3週ごとに1回、又は4週ごと
に1回(又は1月ごとに1回)、例えば皮下に投与することを含む方法が本明細書に提供
される。特定の態様では、代謝障害(例えば肥満)又は心血管障害を治療、予防、又は管
理する方法であって、それを必要とする対象に、ヒトFGF21タンパク質変異体(例え
ば、Fc融合タンパク質、例えばV103(配列番号11))を、約300mgの用量で
、4週ごと(又は毎月)、例えば皮下に投与することを含む方法が本明細書に提供される
。特定の態様では、代謝障害(例えば肥満)又は心血管障害を治療、予防、又は管理する
方法であって、それを必要とする対象に、ヒトFGF21タンパク質変異体(例えば、F
c融合タンパク質、例えばV103(配列番号11))を、約300mgの用量で、3週
ごとに、例えば皮下に投与することを含む方法が本明細書に提供される。特定の態様では
、代謝障害(例えば肥満)又は心血管障害を治療、予防、又は管理する方法であって、そ
れを必要とする対象に、ヒトFGF21タンパク質変異体(例えば、Fc融合タンパク質
、例えばV103(配列番号11))を、約300mgの用量で、2週ごとに、例えば皮
下に投与することを含む方法が本明細書に提供される。具体的な一態様では、代謝障害(
例えば肥満)又は心血管障害を治療、予防、又は管理する方法であって、それを必要とす
る対象に、ヒトFGF21タンパク質変異体(例えば、Fc融合タンパク質、例えばV1
03(配列番号11))を、約200mg~250mgの範囲内の用量で、3週ごとに、
皮下に投与することを含む方法が本明細書に提供される。具体的態様では、本明細書に提
供される方法は、高コレステロール血症(例えば原発性高コレステロール血症)又は脂質
異常症(例えば混合型脂質異常症)を有するヒト対象を治療するためのものである。特定
の態様では、本明細書に提供される方法は、高トリグリセリド血症、特に重度の高トリグ
リセリド血症を有するヒト対象を治療するためのものである。特定の態様では、本明細書
に提供される方法は、2型糖尿病を有するヒト対象又は肥満であるヒト対象を治療するた
めのものである。具体的態様では、本明細書に提供される方法は、ヒトFGF21タンパ
ク質変異体の投与前に、(i)30~45kg/m2の範囲内を含むBMI(民族調整と
してアジア人対象について27.5kg/m2以上のBMI)、及び(ii)150~5
00mg/dL(1.69~5.65ミリモル/L)の範囲内のトリグリセリドレベルを
有する18~55歳のヒト対象を治療するためのものである。
【0085】
特定の態様では、高コレステロール血症、脂質異常症(例えば混合型脂質異常症)、又
は高トリグリセリド血症を治療、予防、又は管理する(例えば、その1つ以上の症状を軽
減する)方法であって、それを必要とする対象に、ヒトFGF21タンパク質変異体(例
えば、Fc融合タンパク質、例えばV103(配列番号11))を、100mg~600
mgの範囲内の用量で、又はより具体的には100mg~300mg若しくは200mg
~400mgの範囲内の用量で、例えば、1日1回、2、3、4、5、若しくは6日ごと
に1回、1週ごとに1回、2週ごとに1回、3週ごとに1回、又は4週ごとに1回(又は
1月ごとに1回)、投与することを含む方法が本明細書に提供される。具体的な一態様で
は、高コレステロール血症、脂質異常症(例えば混合型脂質異常症)、又は高トリグリセ
リド血症を治療、予防、又は管理する(例えば、その1つ以上の症状を軽減する)方法で
あって、それを必要とする対象に、ヒトFGF21タンパク質変異体(例えば、Fc融合
タンパク質、例えばV103(配列番号11))を、約100mg、110mg、120
mg、130mg、140mg、150mg、160mg、170mg、180mg、1
90mg、200mg、210mg、220mg、230mg、240mg、250mg
、260mg、270mg、280mg、290mg、300mg、310mg、320
mg、330mg、340mg、若しくは350mgの用量で、例えば、1日1回、2、
3、4、5、若しくは6日ごとに1回、1週ごとに1回、2週ごとに1回、3週ごとに1
回、又は4週ごとに1回(又は1月ごとに1回)、投与することを含む方法が本明細書に
提供される。特定の態様では、高コレステロール血症、脂質異常症(例えば混合型脂質異
常症)、又は高トリグリセリド血症を治療、予防、又は管理する(例えば、その1つ以上
の症状を軽減する)方法であって、それを必要とする対象に、ヒトFGF21タンパク質
変異体(例えば、Fc融合タンパク質、例えばV103(配列番号11))を、約300
mgの用量で、4週ごとに1回(又は1月ごとに1回)、皮下投与することを含む方法が
本明細書に提供される。特定の態様では、高コレステロール血症、脂質異常症(例えば混
合型脂質異常症)、又は高トリグリセリド血症を治療、予防、又は管理する(例えば、そ
の1つ以上の症状を軽減する)方法であって、それを必要とする対象に、ヒトFGF21
タンパク質変異体(例えば、Fc融合タンパク質、例えばV103(配列番号11))を
、約300mgの用量で、3週ごとに1回、皮下投与することを含む方法が本明細書に提
供される。特定の態様では、高コレステロール血症、脂質異常症(例えば混合型脂質異常
症)、又は高トリグリセリド血症を治療、予防、又は管理する(例えば、その1つ以上の
症状を軽減する)方法であって、それを必要とする対象に、ヒトFGF21タンパク質変
異体(例えば、Fc融合タンパク質、例えばV103(配列番号11))を、約300m
gの用量で、2週ごとに1回、皮下投与することを含む方法が本明細書に提供される。特
定の態様では、高コレステロール血症、脂質異常症(例えば混合型脂質異常症)、又は高
トリグリセリド血症を治療、予防、又は管理する(例えば、その1つ以上の症状を軽減す
る)方法であって、それを必要とする対象に、ヒトFGF21タンパク質変異体(例えば
、Fc融合タンパク質、例えばV103(配列番号11))を、約300mgの用量で、
1週ごとに1回、皮下投与することを含む方法が本明細書に提供される。特定の態様では
、高コレステロール血症、脂質異常症(例えば混合型脂質異常症)、又は高トリグリセリ
ド血症を治療、予防、又は管理する(例えば、その1つ以上の症状を軽減する)方法であ
って、それを必要とする対象に、ヒトFGF21タンパク質変異体(例えば、Fc融合タ
ンパク質、例えばV103(配列番号11))を、約200mg~250mgの範囲内の
用量で、3週ごとに1回又は2週ごとに1回、皮下投与することを含む方法が本明細書に
提供される。具体的態様では、本明細書に提供される方法は、高コレステロール血症(例
えば原発性高コレステロール血症)又は脂質異常症(例えば混合型脂質異常症)を有する
ヒト対象を治療するためのものである。特定の態様では、本明細書に提供される方法は、
高トリグリセリド血症、特に重度の高トリグリセリド血症を有するヒト対象を治療するた
めのものである。特定の態様では、本明細書に提供される方法は、2型糖尿病を有するヒ
ト対象又は肥満であるヒト対象を治療するためのものである。具体的態様では、本明細書
に提供される方法は、ヒトFGF21タンパク質変異体の投与前に、(i)30~45k
g/m2の範囲内を含むBMI(民族調整としてアジア人対象について27.5kg/m
2以上のBMI)、及び(ii)150~500mg/dL(1.69~5.65ミリモ
ル/L)の範囲内のトリグリセリドレベルを有する18~55歳のヒト対象を治療するた
めのものである。
【0086】
具体的態様では、体重を減少させる(例えば、体重を少なくとも5%、6%、7%、8
%、9%、10%、15%、又は20%、又はそれ以上減少させる)方法であって、それ
を必要とする対象に、ヒトFGF21タンパク質変異体(例えば、Fc融合タンパク質、
例えばV103(配列番号11))を、100mg~600mgの範囲内の用量で、又は
より具体的には200mg~400mg若しくは100mg~300mgの範囲内の用量
で、例えば、1日1回、2、3、4、5、若しくは6日ごとに1回、1週ごとに1回、2
週ごとに1回、3週ごとに1回、又は4週ごとに1回(又は1月ごとに1回)、投与する
ことを含む方法が本明細書に提供される。特定の態様では、本明細書に提供される体重を
減少させる(例えば、体重を少なくとも5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%
、又は20%又はそれ以上減少させる)方法であって、それを必要とする対象に、ヒトF
GF21タンパク質変異体(例えば、Fc融合タンパク質、例えばV103(配列番号1
1))を、約100mg、110mg、120mg、130mg、140mg、150m
g、160mg、170mg、180mg、190mg、200mg、210mg、22
0mg、230mg、240mg、250mg、260mg、270mg、280mg、
290mg、300mg、310mg、320mg、330mg、340mg、若しくは
350mgの用量で、例えば、1日1回、2、3、4、5、若しくは6日ごとに1回、1
週ごとに1回、2週ごとに1回、3週ごとに1回、又は4週ごとに1回(又は1月ごとに
1回)、投与することを含む方法が本明細書に提供される。特定の態様では、体重を減少
させる(例えば、体重を少なくとも5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、又
は20%又はそれ以上減少させる)方法であって、それを必要とする対象に、ヒトFGF
21タンパク質変異体(例えば、Fc融合タンパク質、例えばV103(配列番号11)
)を、約300mgの用量で、4週ごとに1回(又は1月に1回)、皮下投与することを
含む方法が本明細書に提供される。特定の態様では、体重を減少させる(例えば、体重を
少なくとも5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、又は20%又はそれ以上減
少させる)方法であって、それを必要とする対象に、ヒトFGF21タンパク質変異体(
例えば、Fc融合タンパク質、例えばV103(配列番号11))を、約300mgの用
量で、3週ごとに1回、皮下投与することを含む方法が本明細書に提供される。特定の態
様では、体重を減少させる(例えば、体重を少なくとも5%、6%、7%、8%、9%、
10%、15%、又は20%又はそれ以上減少させる)方法であって、それを必要とする
対象に、ヒトFGF21タンパク質変異体(例えば、Fc融合タンパク質、例えばV10
3(配列番号11))を、約300mgの用量で、2週ごとに1回、皮下投与することを
含む方法が本明細書に提供される。特定の態様では、体重を減少させる(例えば、体重を
少なくとも5%、6%、7%、8%、9%、10%、15%、又は20%又はそれ以上減
少させる)方法であって、それを必要とする対象に、ヒトFGF21タンパク質変異体(
例えば、Fc融合タンパク質、例えばV103(配列番号11))を、約300mgの用
量で、1週ごとに1回、皮下投与することを含む方法が本明細書に提供される。特定の態
様では、体重を減少させる(例えば、体重を少なくとも5%、6%、7%、8%、9%、
10%、15%、又は20%又はそれ以上減少させる)方法であって、それを必要とする
対象に、ヒトFGF21タンパク質変異体(例えば、Fc融合タンパク質、例えばV10
3(配列番号11))を、約200mg~250mgの範囲内の用量で、3週ごとに1回
又は2週ごとに1回、皮下投与することを含む方法が本明細書に提供される。具体的態様
では、本明細書に提供される方法は、高コレステロール血症(例えば原発性高コレステロ
ール血症)又は脂質異常症(例えば混合型脂質異常症)を有するヒト対象を治療するため
のものである。特定の態様では、本明細書に提供される方法は、高トリグリセリド血症、
特に重度の高トリグリセリド血症を有するヒト対象を治療するためのものである。特定の
態様では、本明細書に提供される方法は、2型糖尿病を有するヒト対象又は肥満であるヒ
ト対象を治療するためのものである。具体的態様では、本明細書に提供される方法は、ヒ
トFGF21タンパク質変異体の投与前のスクリーニング時に、(i)30~45kg/
m2の範囲内を含むBMI(民族調整としてアジア人対象については27.5kg/m2
以上のBMI)、及び(ii)150~500mg/dL(1.69~5.65ミリモル
/L)の範囲内のトリグリセリドレベルを有する18~55歳のヒト対象を治療するため
のものである。
【0087】
特定の態様では、肥満を治療、予防、又は管理する(例えば、その1つ以上の症状を軽
減する)方法であって、それを必要とする対象に、ヒトFGF21タンパク質変異体(例
えば、Fc融合タンパク質、例えばV103(配列番号11))を、100mg~600
mgの範囲内の用量で、又はより具体的には200mg~400mg若しくは100mg
~300mgの範囲内の用量で、例えば、1日1回、2、3、4、5、若しくは6日ごと
に1回、1週ごとに1回、2週ごとに1回、3週ごとに1回、又は4週ごとに1回(又は
1月ごとに1回)、投与することを含む方法が本明細書に提供される。具体的な一態様で
は、肥満を治療、予防、又は管理する(例えば、その1つ以上の症状を軽減する)方法で
あって、それを必要とする対象に、ヒトFGF21タンパク質変異体(例えば、Fc融合
タンパク質、例えばV103(配列番号11))を、約100mg、110mg、120
mg、130mg、140mg、150mg、160mg、170mg、180mg、1
90mg、200mg、210mg、220mg、230mg、240mg、250mg
、260mg、270mg、280mg、290mg、300mg、310mg、320
mg、330mg、340mg、若しくは350mgの用量で、例えば、1日1回、2、
3、4、5、若しくは6日ごとに1回、1週ごとに1回、2週ごとに1回、3週ごとに1
回、又は4週ごとに1回(又は1月ごとに1回)、投与することを含む方法が本明細書に
提供される。特定の態様では、肥満を治療、予防、又は管理する(例えば、その1つ以上
の症状を軽減する)方法であって、それを必要とする対象に、ヒトFGF21タンパク質
変異体(例えば、Fc融合タンパク質、例えばV103(配列番号11))を、約300
mgの用量で、4週ごとに1回(1月に1回)、皮下投与することを含む方法が本明細書
に提供される。特定の態様では、肥満を治療、予防、又は管理する(例えば、その1つ以
上の症状を軽減する)方法であって、それを必要とする対象に、ヒトFGF21タンパク
質変異体(例えば、Fc融合タンパク質、例えばV103(配列番号11))を、約30
0mgの用量で、3週ごとに1回、皮下投与することを含む方法が本明細書に提供される
。特定の態様では、肥満を治療、予防、又は管理する(例えば、その1つ以上の症状を軽
減する)方法であって、それを必要とする対象に、ヒトFGF21タンパク質変異体(例
えば、Fc融合タンパク質、例えばV103(配列番号11))を、約300mgの用量
で、2週ごとに1回、皮下投与することを含む方法が本明細書に提供される。特定の態様
では、肥満を治療、予防、又は管理する(例えば、その1つ以上の症状を軽減する)方法
であって、それを必要とする対象に、ヒトFGF21タンパク質変異体(例えば、Fc融
合タンパク質、例えばV103(配列番号11))を、約300mgの用量で、1週ごと
に1回、皮下投与することを含む方法が本明細書に提供される。特定の態様では、肥満を
治療、予防、又は管理する(例えば、その1つ以上の症状を軽減する)方法であって、そ
れを必要とする対象に、ヒトFGF21タンパク質変異体(例えば、Fc融合タンパク質
、例えばV103(配列番号11))を、約200mg~250mgの範囲内の用量で、
3週ごとに1回又は2週ごとに1回、皮下投与することを含む方法が本明細書に提供され
る。具体的態様では、本明細書に提供される方法は、高コレステロール血症(例えば原発
性高コレステロール血症)又は脂質異常症(例えば混合型脂質異常症)を有するヒト対象
を治療するためのものである。特定の態様では、本明細書に提供される方法は、高トリグ
リセリド血症、特に重度の高トリグリセリド血症を有するヒト対象を治療するためのもの
である。特定の態様では、本明細書に提供される方法は、2型糖尿病を有するヒト対象又
は肥満であるヒト対象を治療するためのものである。具体的態様では、本明細書に提供さ
れる方法は、ヒトFGF21タンパク質変異体の投与前のスクリーニング時に、(i)3
0~45kg/m2の範囲内を含むBMI(民族調整としてアジア人対象については27
.5kg/m2以上のBMI)、及び(ii)150~500mg/dL(1.69~5
.65ミリモル/L)の範囲内のトリグリセリドレベルを有する18~55歳のヒト対象
を治療するためのものである。
【0088】
特定の態様では、NASHを治療、予防、又は管理する(例えば、その1つ以上の症状
を軽減する)方法であって、それを必要とする対象に、ヒトFGF21タンパク質変異体
(例えば、Fc融合タンパク質、例えばV103(配列番号11))を、100mg~6
00mgの範囲内の用量で、又はより具体的には200mg~400mg若しくは100
mg~300mgの範囲内の用量で、例えば、1日1回、2、3、4、5、若しくは6日
ごとに1回、1週ごとに1回、2週ごとに1回、3週ごとに1回、又は4週ごとに1回(
又は1月ごとに1回)、投与することを含む方法が本明細書に提供される。具体的な一態
様では、NASHを治療、予防、又は管理する(例えば、その1つ以上の症状を軽減する
)方法であって、それを必要とする対象に、ヒトFGF21タンパク質変異体(例えば、
Fc融合タンパク質、例えばV103(配列番号11))を、約100mg、110mg
、120mg、130mg、140mg、150mg、160mg、170mg、180
mg、190mg、200mg、210mg、220mg、230mg、240mg、2
50mg、260mg、270mg、280mg、290mg、300mg、310mg
、320mg、330mg、340mg、若しくは350mgの用量で、例えば、1日1
回、2、3、4、5、若しくは6日ごとに1回、1週ごとに1回、2週ごとに1回、3週
ごとに1回、又は4週ごとに1回(又は1月ごとに1回)、投与することを含む方法が本
明細書に提供される。特定の態様では、NASHを治療、予防、又は管理する(例えば、
その1つ以上の症状を軽減する)方法であって、それを必要とする対象に、ヒトFGF2
1タンパク質変異体(例えば、Fc融合タンパク質、例えばV103(配列番号11))
を、約300mgの用量で、4週ごとに1回(又は1月に1回)、皮下投与することを含
む方法が本明細書に提供される。特定の態様では、NASHを治療、予防、又は管理する
(例えば、その1つ以上の症状を軽減する)方法であって、それを必要とする対象に、ヒ
トFGF21タンパク質変異体(例えば、Fc融合タンパク質、例えばV103(配列番
号11))を、約300mgの用量で、3週ごとに1回、皮下投与することを含む方法が
本明細書に提供される。特定の態様では、NASHを治療、予防、又は管理する(例えば
、その1つ以上の症状を軽減する)方法であって、それを必要とする対象に、ヒトFGF
21タンパク質変異体(例えば、Fc融合タンパク質、例えばV103(配列番号11)
)を、約300mgの用量で、2週ごとに1回、皮下投与することを含む方法が本明細書
に提供される。特定の態様では、NASHを治療、予防、又は管理する(例えば、その1
つ以上の症状を軽減する)方法であって、それを必要とする対象に、ヒトFGF21タン
パク質変異体(例えば、Fc融合タンパク質、例えばV103(配列番号11))を、約
300mgの用量で、1週ごとに1回、皮下投与することを含む方法が本明細書に提供さ
れる。特定の態様では、NASHを治療、予防、又は管理する(例えば、その1つ以上の
症状を軽減する)方法であって、それを必要とする対象に、ヒトFGF21タンパク質変
異体(例えば、Fc融合タンパク質、例えばV103(配列番号11))を、約200m
g~250mgの範囲内の用量で、3週ごとに1回又は2週ごとに1回、皮下投与するこ
とを含む方法が本明細書に提供される。具体的態様では、本明細書に提供される方法は、
高コレステロール血症(例えば原発性高コレステロール血症)又は脂質異常症(例えば混
合型脂質異常症)を有するヒト対象を治療するためのものである。特定の態様では、本明
細書に提供される方法は、高トリグリセリド血症、特に重度の高トリグリセリド血症を有
するヒト対象を治療するためのものである。特定の態様では、本明細書に提供される方法
は、2型糖尿病を有するヒト対象又は肥満であるヒト対象を治療するためのものである。
具体的態様では、本明細書に提供される方法は、ヒトFGF21タンパク質変異体の投与
前に、(i)30~45kg/m2の範囲内を含むBMI(民族調整としてアジア人対象
については27.5kg/m2以上のBMI)、及び(ii)150~500mg/dL
(1.69~5.65ミリモル/L)の範囲内のトリグリセリドレベルを有する18~5
5歳のヒト対象を治療するためのものである。
【0089】
特定の態様では、NAFLDを治療、予防、又は管理する(例えば、その1つ以上の症
状を軽減する)方法であって、それを必要とする対象に、ヒトFGF21タンパク質変異
体(例えば、Fc融合タンパク質、例えばV103(配列番号11))を、100mg~
600mgの範囲内の用量で、又はより具体的には200mg~400mg若しくは10
0mg~300mgの範囲内の用量で、例えば、1日1回、2、3、4、5、若しくは6
日ごとに1回、1週ごとに1回、2週ごとに1回、3週ごとに1回、又は4週ごとに1回
(又は1月ごとに1回)、投与することを含む方法が本明細書に提供される。具体的な一
態様では、NAFLDを治療、予防、又は管理する(例えば、その1つ以上の症状を軽減
する)方法であって、それを必要とする対象に、ヒトFGF21タンパク質変異体(例え
ば、Fc融合タンパク質、例えばV103(配列番号11))を、約100mg、110
mg、120mg、130mg、140mg、150mg、160mg、170mg、1
80mg、190mg、200mg、210mg、220mg、230mg、240mg
、250mg、260mg、270mg、280mg、290mg、300mg、310
mg、320mg、330mg、340mg、若しくは350mgの用量で、例えば、1
日1回、2、3、4、5、若しくは6日ごとに1回、1週ごとに1回、2週ごとに1回、
3週ごとに1回、又は4週ごとに1回(又は1月ごとに1回)、投与することを含む方法
が本明細書に提供される。特定の態様では、NAFLDを治療、予防、又は管理する(例
えば、その1つ以上の症状を軽減する)方法であって、それを必要とする対象に、ヒトF
GF21タンパク質変異体(例えば、Fc融合タンパク質、例えばV103(配列番号1
1))を、約300mgの用量で、4週ごとに1回(又は1月に1回)、皮下投与するこ
とを含む方法が本明細書に提供される。特定の態様では、NAFLDを治療、予防、又は
管理する(例えば、その1つ以上の症状を軽減する)方法であって、それを必要とする対
象に、ヒトFGF21タンパク質変異体(例えば、Fc融合タンパク質、例えばV103
(配列番号11))を、約300mgの用量で、3週ごとに1回、皮下投与することを含
む方法が本明細書に提供される。特定の態様では、NAFLDを治療、予防、又は管理す
る(例えば、その1つ以上の症状を軽減する)方法であって、それを必要とする対象に、
ヒトFGF21タンパク質変異体(例えば、Fc融合タンパク質、例えばV103(配列
番号11))を、約300mgの用量で、2週ごとに1回、皮下投与することを含む方法
が本明細書に提供される。特定の態様では、NAFLDを治療、予防、又は管理する(例
えば、その1つ以上の症状を軽減する)方法であって、それを必要とする対象に、ヒトF
GF21タンパク質変異体(例えば、Fc融合タンパク質、例えばV103(配列番号1
1))を、約300mgの用量で、1週ごとに1回、皮下投与することを含む方法が本明
細書に提供される。特定の態様では、NAFLDを治療、予防、又は管理する(例えば、
その1つ以上の症状を軽減する)方法であって、それを必要とする対象に、ヒトFGF2
1タンパク質変異体(例えば、Fc融合タンパク質、例えばV103(配列番号11))
を、約200mg~250mgの範囲内の用量で、3週ごとに1回又は2週ごとに1回、
皮下投与することを含む方法が本明細書に提供される。具体的態様では、本明細書に提供
される方法は、高コレステロール血症(例えば原発性高コレステロール血症)又は脂質異
常症(例えば混合型脂質異常症)を有するヒト対象を治療するためのものである。特定の
態様では、本明細書に提供される方法は、高トリグリセリド血症、特に重度の高トリグリ
セリド血症を有するヒト対象を治療するためのものである。特定の態様では、本明細書に
提供される方法は、2型糖尿病を有するヒト対象又は肥満であるヒト対象を治療するため
のものである。具体的態様では、本明細書に提供される方法は、ヒトFGF21タンパク
質変異体の投与前に、(i)30~45kg/m2の範囲内を含むBMI(民族調整とし
てアジア人対象については27.5kg/m2以上のBMI)、及び(ii)150~5
00mg/dL(1.69~5.65ミリモル/L)の範囲内のトリグリセリドレベルを
有する18~55歳のヒト対象を治療するためのものである。
【0090】
特定の態様では、肝臓における脂肪又は脂質を減少させる方法であって、それを必要と
する対象(例えば、NASH又はNAFLDを有する対象)に、ヒトFGF21タンパク
質変異体(例えば、Fc融合タンパク質、例えばV103(配列番号11))を、100
mg~600mgの範囲内の用量で、又はより具体的には200mg~400mg若しく
は100mg~300mgの範囲内の用量で、例えば、1日1回、2、3、4、5、若し
くは6日ごとに1回、1週ごとに1回、2週ごとに1回、3週ごとに1回、又は4週ごと
に1回(又は1月ごとに1回)、投与することを含む方法が本明細書に提供される。具体
的な一態様では、肝臓における脂肪又は脂質を減少させる方法であって、それを必要とす
る対象(例えば、NASH又はNAFLDを有する対象)に、ヒトFGF21タンパク質
変異体(例えば、Fc融合タンパク質、例えばV103(配列番号11))を、約100
mg、110mg、120mg、130mg、140mg、150mg、160mg、1
70mg、180mg、190mg、200mg、210mg、220mg、230mg
、240mg、250mg、260mg、270mg、280mg、290mg、300
mg、310mg、320mg、330mg、340mg、若しくは350mgの用量で
、例えば、1日1回、2、3、4、5、若しくは6日ごとに1回、1週ごとに1回、2週
ごとに1回、3週ごとに1回、又は4週ごとに1回(又は1月ごとに1回)、投与するこ
とを含む方法が本明細書に提供される。特定の態様では、肝臓における脂肪又は脂質を減
少させる方法であって、それを必要とする対象(例えば、NASH又はNAFLDを有す
る対象)に、ヒトFGF21タンパク質変異体(例えば、Fc融合タンパク質、例えばV
103(配列番号11))を、約300mgの用量で、4週ごとに1回(又は1月に1回
)、皮下投与することを含む方法が本明細書に提供される。特定の態様では、肝臓におけ
る脂肪又は脂質を減少させる方法であって、それを必要とする対象(例えば、NASH又
はNAFLDを有する対象)に、ヒトFGF21タンパク質変異体(例えば、Fc融合タ
ンパク質、例えばV103(配列番号11))を、約300mgの用量で、3週ごとに1
回、皮下投与することを含む方法が本明細書に提供される。特定の態様では、肝臓におけ
る脂肪又は脂質を減少させる方法であって、それを必要とする対象(例えば、NASH又
はNAFLDを有する対象)に、ヒトFGF21タンパク質変異体(例えば、Fc融合タ
ンパク質、例えばV103(配列番号11))を、約300mgの用量で、2週ごとに1
回、皮下投与することを含む方法が本明細書に提供される。特定の態様では、肝臓におけ
る脂肪又は脂質を減少させる方法であって、それを必要とする対象(例えば、NASH又
はNAFLDを有する対象)に、ヒトFGF21タンパク質変異体(例えば、Fc融合タ
ンパク質、例えばV103(配列番号11))を、約300mgの用量で、1週ごとに1
回、皮下投与することを含む方法が本明細書に提供される。特定の態様では、肝臓におけ
る脂肪又は脂質を減少させる方法であって、それを必要とする対象(例えば、NASH又
はNAFLDを有する対象)に、ヒトFGF21タンパク質変異体(例えば、Fc融合タ
ンパク質、例えばV103(配列番号11))を、約200mg~250mgの範囲内の
用量で、3週ごとに1回又は2週ごとに1回、皮下投与することを含む方法が本明細書に
提供される。具体的態様では、本明細書に提供される方法は、NASH又はNAFLDを
有するヒト対象を治療するためのものである。具体的態様では、本明細書に提供される方
法は、高コレステロール血症(例えば原発性高コレステロール血症)又は脂質異常症(例
えば混合型脂質異常症)を有するヒト対象を治療するためのものである。特定の態様では
、本明細書に提供される方法は、高トリグリセリド血症、特に重度の高トリグリセリド血
症を有するヒト対象を治療するためのものである。特定の態様では、本明細書に提供され
る方法は、2型糖尿病を有するヒト対象又は肥満であるヒト対象を治療するためのもので
ある。具体的態様では、本明細書に提供される方法は、ヒトFGF21タンパク質変異体
の投与前のスクリーニング時に、(i)30~45kg/m2の範囲内を含むBMI(民
族調整としてアジア人対象については27.5kg/m2以上のBMI)、及び(ii)
150~500mg/dL(1.69~5.65ミリモル/L)の範囲内のトリグリセリ
ドレベルを有する18~55歳のヒト対象を治療するためのものである。
【0091】
具体的態様では、増加したLDLコレステロール(LDL-C)、総コレステロール(
total-C)、トリグリセリド、及び/又はアポリポタンパク質Bを減少させる方法
であって、それを必要とする対象に、ヒトFGF21タンパク質変異体(例えば、Fc融
合タンパク質、例えばV103(配列番号11))を、100mg~600mgの範囲内
の用量で、例えば、1日1回、2、3、4、5、若しくは6日ごとに1回、1週ごとに1
回、2週ごとに1回、3週ごとに1回、又は4週ごとに1回(又は1月ごとに1回)投与
することを含む方法が本明細書に提供される。特定の態様では、増加したLDL-C、総
コレステロール、トリグリセリド、及び/又はアポリポタンパク質Bを減少させる方法で
あって、それを必要とする対象に、ヒトFGF21タンパク質変異体(例えば、Fc融合
タンパク質、例えばV103(配列番号11))を、100mg~600mgの範囲内の
用量で、又はより詳細には200mg~400mg又は100mg~300mgの範囲内
の用量で投与することを含む方法が本明細書に提供される。具体的な一態様では、増加し
たLDL-C、総コレステロール、トリグリセリド、及び/又はアポリポタンパク質Bを
減少させる方法であって、それを必要とする対象に、ヒトFGF21タンパク質変異体(
例えば、Fc融合タンパク質、例えばV103(配列番号11))を、約100mg、1
10mg、120mg、130mg、140mg、150mg、160mg、170mg
、180mg、190mg、200mg、210mg、220mg、230mg、240
mg、250mg、260mg、270mg、280mg、290mg、300mg、3
10mg、320mg、330mg、340mg、若しくは350mgの用量で、例えば
、1日1回、2、3、4、5、若しくは6日ごとに1回、1週ごとに1回、2週ごとに1
回、3週ごとに1回、又は4週ごとに1回(又は1月ごとに1回)投与することを含む方
法が本明細書に提供される。特定の態様では、増加したLDL-C、総コレステロール、
トリグリセリド、及び/又はアポリポタンパク質Bを減少させる方法であって、それを必
要とする対象に、ヒトFGF21タンパク質変異体(例えば、Fc融合タンパク質、例え
ばV103(配列番号11))を、約300mgの用量で、4週ごとに1回(又は1月に
1回)、皮下投与することを含む方法が本明細書に提供される。特定の態様では、増加し
たLDL-C、総コレステロール、トリグリセリド、及び/又はアポリポタンパク質Bを
減少させる方法であって、それを必要とする対象に、ヒトFGF21タンパク質変異体(
例えば、Fc融合タンパク質、例えばV103(配列番号11))を、約300mgの用
量で、3週ごとに1回、皮下投与することを含む方法が本明細書に提供される。特定の態
様では、増加したLDL-C、総コレステロール、トリグリセリド、及び/又はアポリポ
タンパク質Bを減少させる方法であって、それを必要とする対象に、ヒトFGF21タン
パク質変異体(例えば、Fc融合タンパク質、例えばV103(配列番号11))を、約
300mgの用量で、2週ごとに1回、皮下投与することを含む方法が本明細書に提供さ
れる。特定の態様では、増加したLDL-C、総コレステロール、トリグリセリド、及び
/又はアポリポタンパク質Bを減少させる方法であって、それを必要とする対象に、ヒト
FGF21タンパク質変異体(例えば、Fc融合タンパク質、例えばV103(配列番号
11))を、約300mgの用量で、1週ごとに1回、皮下投与することを含む方法が本
明細書に提供される。特定の態様では、増加したLDL-C、総コレステロール、トリグ
リセリド、及び/又はアポリポタンパク質Bを減少させる方法であって、それを必要とす
る対象に、ヒトFGF21タンパク質変異体(例えば、Fc融合タンパク質、例えばV1
03(配列番号11))を、約200mg~250mgの範囲内の用量で、3週ごとに1
回又は2週ごとに1回、皮下投与することを含む方法が本明細書に提供される。具体的な
一態様では、本明細書に提供される方法は、増加したLDL-C、総コレステロール、ト
リグリセリド、及び/又はアポリポタンパク質Bを、少なくとも約5%、6%、7%、8
%、9%、10%、11%、12%、13%、14%、15%、20%、25%、30%
、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%
、85%、若しくは90%若しくはそれ以上減少させる。具体的態様では、本明細書に提
供される方法は、高コレステロール血症(例えば原発性高コレステロール血症)又は脂質
異常症(例えば混合型脂質異常症)を有するヒト対象を治療するためのものである。特定
の態様では、本明細書に提供される方法は、高トリグリセリド血症、特に重度の高トリグ
リセリド血症を有するヒト対象を治療するためのものである。特定の態様では、本明細書
に提供される方法は、2型糖尿病を有するヒト対象又は肥満であるヒト対象を治療するた
めのものである。具体的態様では、本明細書に提供される方法は、ヒトFGF21タンパ
ク質変異体の投与前のスクリーニング時に、(i)30~45kg/m2の範囲内を含む
BMI(民族調整としてアジア人対象については27.5kg/m2以上のBMI)、及
び(ii)150~500mg/dL(1.69~5.65ミリモル/L)の範囲内のト
リグリセリドレベルを有する18~55歳のヒト対象を治療するためのものである。
【0092】
具体的態様では、HDL-Cを増加させる(例えば、HDL-Cを少なくとも5%、1
0%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、又は50%増加させ
る)方法であって、それを必要とする対象に、治療有効量のヒトFGF21タンパク質変
異体を含む融合タンパク質(例えば、Fc融合タンパク質、例えばV103(配列番号1
1))を、100mg~600mgの範囲内の用量で、例えば、1日1回、2、3、4、
5、若しくは6日ごとに1回、1週ごとに1回、2週ごとに1回、3週ごとに1回、又は
4週ごとに1回(又は1月ごとに1回)投与することを含む方法が本明細書に提供される
。特定の態様では、HDL-Cを増加させる(例えば、HDL-Cを少なくとも5%、1
0%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、又は50%増加させ
る)方法であって、それを必要とする対象に、ヒトFGF21タンパク質変異体(例えば
、Fc融合タンパク質、例えばV103(配列番号11))を、約200mg~400m
gの範囲内の用量で投与することを含む方法が本明細書に提供される。具体的な一態様で
は、HDL-Cを増加させる(例えば、HDL-Cを少なくとも5%、10%、15%、
20%、25%、30%、35%、40%、45%、又は50%増加させる)方法であっ
て、それを必要とする対象に、ヒトFGF21タンパク質変異体(例えば、Fc融合タン
パク質、例えばV103(配列番号11))を、約100mg、110mg、120mg
、130mg、140mg、150mg、160mg、170mg、180mg、190
mg、200mg、210mg、220mg、230mg、240mg、250mg、2
60mg、270mg、280mg、290mg、300mg、310mg、320mg
、330mg、340mg、若しくは350mgの用量で、例えば、1日1回、2、3、
4、5、若しくは6日ごとに1回、1週ごとに1回、2週ごとに1回、3週ごとに1回、
又は4週ごとに1回(又は1月ごとに1回)投与することを含む方法が本明細書に提供さ
れる。特定の態様では、HDL-Cを増加させる(例えば、HDL-Cを少なくとも5%
、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、又は50%増加
させる)方法であって、それを必要とする対象に、ヒトFGF21タンパク質変異体(例
えば、Fc融合タンパク質、例えばV103(配列番号11))を、約300mgの用量
で、4週ごとに1回(又は1月に1回)又は3週ごとに1回又は2週ごとに1回、皮下投
与することを含む方法が本明細書に提供される。特定の態様では、HDL-Cを増加させ
る(例えば、HDL-Cを少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、
35%、40%、45%、又は50%増加させる)方法であって、それを必要とする対象
に、ヒトFGF21タンパク質変異体(例えば、Fc融合タンパク質、例えばV103(
配列番号11))を、約200mg~250mgの範囲内の用量で、3週ごとに1回又は
2週ごとに1回、皮下投与することを含む方法が本明細書に提供される。具体的態様では
、本明細書に提供される方法は、高コレステロール血症(例えば原発性高コレステロール
血症)又は脂質異常症(例えば混合型脂質異常症)を有するヒト対象を治療するためのも
のである。特定の態様では、本明細書に提供される方法は、高トリグリセリド血症、特に
重度の高トリグリセリド血症を有するヒト対象を治療するためのものである。特定の態様
では、本明細書に提供される方法は、2型糖尿病を有するヒト対象又は肥満であるヒト対
象を治療するためのものである。具体的態様では、本明細書に提供される方法は、ヒトF
GF21タンパク質変異体の投与前のスクリーニング時に、(i)30~45kg/m2
の範囲内を含むBMI(民族調整としてアジア人対象については27.5kg/m2以上
のBMI)、及び(ii)150~500mg/dL(1.69~5.65ミリモル/L
)の範囲内のトリグリセリドレベルを有する18~55歳のヒト対象を治療するためのも
のである。
【0093】
特定の態様では、トリグリセリドレベル、例えば空腹時トリグリセリドレベルを低下さ
せる(例えば、血液/血清トリグリセリドレベルを少なくとも20%、30%、40%、
50%、60%、70%、80%、又は90%若しくはそれ以上低下させる)方法であっ
て、それを必要とする対象に、ヒトFGF21タンパク質変異体(例えば、Fc融合タン
パク質、例えばV103(配列番号11))を、100mg~600mgの範囲内の用量
で、例えば、1日1回、2、3、4、5、若しくは6日ごとに1回、1週ごとに1回、2
週ごとに1回、3週ごとに1回、又は4週ごとに1回(又は1月ごとに1回)、投与する
ことを含む方法が本明細書に提供される。特定の態様では、トリグリセリドレベルを低下
させる(例えば、血液/血清トリグリセリドレベルを少なくとも20%、30%、40%
、50%、60%、70%、80%、又は90%若しくはそれ以上低下させる)方法であ
って、それを必要とする対象に、ヒトFGF21タンパク質変異体(例えば、Fc融合タ
ンパク質、例えばV103(配列番号11))を、約200mg~400mgの範囲内の
用量で投与することを含む方法が本明細書に提供される。具体的な一態様では、トリグリ
セリドレベル、例えば空腹時トリグリセリドレベルを低下させる(例えば、血液/血清ト
リグリセリドレベルを少なくとも20%、30%、40%、50%、60%、70%、8
0%、又は90%若しくはそれ以上低下させる)方法であって、それを必要とする対象に
、ヒトFGF21タンパク質変異体(例えば、Fc融合タンパク質、例えばV103(配
列番号11))を、約100mg、110mg、120mg、130mg、140mg、
150mg、160mg、170mg、180mg、190mg、200mg、210m
g、220mg、230mg、240mg、250mg、260mg、270mg、28
0mg、290mg、300mg、310mg、320mg、330mg、340mg、
若しくは350mgの用量で、例えば、1日1回、2、3、4、5、若しくは6日ごとに
1回、1週ごとに1回、2週ごとに1回、3週ごとに1回、又は4週ごとに1回(又は1
月ごとに1回)、投与することを含む方法が本明細書に提供される。特定の態様では、ト
リグリセリドレベル、例えば空腹時トリグリセリドレベルを低下させる(例えば、血液/
血清トリグリセリドレベルを少なくとも20%、30%、40%、50%、60%、70
%、80%、又は90%若しくはそれ以上低下させる)方法であって、それを必要とする
対象に、ヒトFGF21タンパク質変異体(例えば、Fc融合タンパク質、例えばV10
3(配列番号11))を、約300mgの用量で、4週ごとに1回(又は1月に1回)、
又は3週ごとに1回又は2週ごとに1回、皮下投与することを含む方法が本明細書に提供
される。特定の態様では、トリグリセリドレベル、例えば空腹時トリグリセリドレベルを
低下させる(例えば、血液/血清トリグリセリドレベルを少なくとも20%、30%、4
0%、50%、60%、70%、80%、又は90%若しくはそれ以上低下させる)方法
であって、それを必要とする対象に、ヒトFGF21タンパク質変異体(例えば、Fc融
合タンパク質、例えばV103(配列番号11))を、約200mg~250mgの範囲
内の用量で、3週ごとに1回又は2週ごとに1回又は1週ごとに1回、皮下投与すること
を含む方法が本明細書に提供される。具体的な一態様では、本明細書に提供される方法は
、少なくとも1~4週にわたり、トリグリセリドレベル、例えば空腹時トリグリセリドレ
ベルを少なくとも約40%又は少なくとも約50%低下させることができる。特定の態様
では、少なくとも1~4週にわたり、トリグリセリドレベル、例えば空腹時トリグリセリ
ドレベルを少なくとも約40%~60%(例えば、少なくとも約50%)低下させる方法
であって、それを必要とする対象に、ヒトFGF21タンパク質変異体(例えば、Fc融
合タンパク質、例えばV103(配列番号11))を、約300mgの用量で、4週ごと
に1回(又は1月に1回)又は3週ごとに1回又は2週ごとに1回、皮下投与することを
含む方法が本明細書に提供される。特定の態様では、少なくとも1~4週にわたり、トリ
グリセリドレベル、例えば空腹時トリグリセリドレベルを少なくとも約40%~60%(
例えば、少なくとも約50%)低下させる方法であって、それを必要とする対象に、ヒト
FGF21タンパク質変異体(例えば、Fc融合タンパク質、例えばV103(配列番号
11))を、200mg~300mgの範囲内(例えば、少なくとも220mg、230
mg、240mg、250mg、260mg、270mg、又は280mg)の用量で、
4週ごとに1回(又は1月に1回)又は3週ごとに1回又は2週ごとに1回、皮下投与す
ることを含む方法が本明細書に提供される。具体的態様では、本明細書に提供される方法
は、高コレステロール血症(例えば原発性高コレステロール血症)又は脂質異常症(例え
ば混合型脂質異常症)を有するヒト対象を治療するためのものである。特定の態様では、
本明細書に提供される方法は、高トリグリセリド血症、特に重度の高トリグリセリド血症
を有するヒト対象を治療するためのものである。特定の態様では、本明細書に提供される
方法は、2型糖尿病を有するヒト対象又は肥満であるヒト対象を治療するためのものであ
る。具体的態様では、本明細書に提供される方法は、ヒトFGF21タンパク質変異体の
投与前のスクリーニング時に、(i)30~45kg/m2の範囲内を含むBMI(民族
調整としてアジア人対象については27.5kg/m2以上のBMI)、及び(ii)1
50~500mg/dL(1.69~5.65ミリモル/L)の範囲内のトリグリセリド
レベルを有する18~55歳のヒト対象を治療するためのものである。
【0094】
具体的な一態様では、本明細書に提供される方法は、例えば少なくとも1~4週にわた
り、トリグリセリドレベル、例えば空腹時トリグリセリドレベルを少なくとも約40%又
は少なくとも約50%低下させることができ、前記方法は、それを必要とする対象に、ヒ
トFGF21タンパク質変異体(例えば、Fc融合タンパク質、例えばV103(配列番
号11))を、約250mg~300mgの範囲内(例えば、300mg)の用量で、4
週ごとに1回(又は1月に1回)又は3週ごとに1回、皮下投与することを含む。特定の
態様では、例えば少なくとも1~4週にわたり、トリグリセリドレベル、例えば空腹時ト
リグリセリドレベルを少なくとも約40%~60%(例えば、少なくとも約50%)低下
させる方法であって、それを必要とする対象に、ヒトFGF21タンパク質変異体(例え
ば、Fc融合タンパク質、例えばV103(配列番号11))を、約250mg~300
mgの範囲内(例えば、300mg)の用量で、4週ごとに1回(又は1月に1回)又は
3週ごとに1回又は2週ごとに1回、皮下投与することを含む方法が本明細書に提供され
る。
【0095】
特定の態様では、心血管リスクを(例えば、少なくとも約5%、10%、15%、20
%、25%、30%、35%、40%、45%、若しくは50%若しくはそれ以上)減少
させる方法であって、それを必要とする対象に、治療有効量のヒトFGF21タンパク質
変異体(例えば、Fc融合タンパク質、例えばV103(配列番号11))を、100m
g~600mgの範囲内の用量で、例えば、1日1回、2、3、4、5、若しくは6日ご
とに1回、1週ごとに1回、2週ごとに1回、3週ごとに1回、又は4週ごとに1回(又
は1月ごとに1回)、投与することを含む方法が本明細書に提供される。特定の態様では
、心血管リスクを(例えば、少なくとも約5%、10%、15%、20%、25%、30
%、35%、40%、45%、若しくは50%若しくはそれ以上)減少させる方法であっ
て、それを必要とする対象に、ヒトFGF21タンパク質変異体(例えば、Fc融合タン
パク質、例えばV103(配列番号11))を、約200mg~400mg又は100m
g~300mgの範囲内の用量で、例えば、週1回、2週ごとに1回、3週ごとに1回、
又は4週ごとに1回、投与することを含む方法が本明細書に提供される。具体的な一態様
では、心血管リスクを(例えば、少なくとも約5%、10%、15%、20%、25%、
30%、35%、40%、45%、若しくは50%若しくはそれ以上)減少させる方法で
あって、それを必要とする対象に、ヒトFGF21タンパク質変異体(例えば、Fc融合
タンパク質、例えばV103(配列番号11))を、約100mg、110mg、120
mg、130mg、140mg、150mg、160mg、170mg、180mg、1
90mg、200mg、210mg、220mg、230mg、240mg、250mg
、260mg、270mg、280mg、290mg、300mg、310mg、320
mg、330mg、340mg、若しくは350mgの用量で、例えば、1日1回、2、
3、4、5、若しくは6日ごとに1回、1週ごとに1回、2週ごとに1回、3週ごとに1
回、又は4週ごとに1回(又は1月ごとに1回)、投与することを含む方法が本明細書に
提供される。特定の態様では、心血管リスクを(例えば、少なくとも約5%、10%、1
5%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、若しくは50%若しくはそれ
以上)減少させる方法であって、それを必要とする対象に、ヒトFGF21タンパク質変
異体(例えば、Fc融合タンパク質、例えばV103(配列番号11))を、約300m
gの用量で、4週ごとに1回(又は1月ごとに1回)皮下投与することを含む方法が本明
細書に提供される。特定の態様では、心血管リスクを(例えば、少なくとも約5%、10
%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、若しくは50%若しく
はそれ以上)減少させる方法であって、それを必要とする対象に、ヒトFGF21タンパ
ク質変異体(例えば、Fc融合タンパク質、例えばV103(配列番号11))を、約3
00mgの用量で、3週ごとに1回皮下投与することを含む方法が本明細書に提供される
。特定の態様では、心血管リスクを(例えば、少なくとも約5%、10%、15%、20
%、25%、30%、35%、40%、45%、又は50%)減少させる方法であって、
それを必要とする対象に、ヒトFGF21タンパク質変異体(例えば、Fc融合タンパク
質、例えばV103(配列番号11))を、約200mg~250mgの範囲内の用量で
、3週ごとに皮下投与することを含む方法が本明細書に提供される。特定の態様では、心
血管リスクを(例えば、少なくとも約5%、10%、15%、20%、25%、30%、
35%、40%、45%、若しくは50%若しくはそれ以上)減少させる方法であって、
それを必要とする対象に、ヒトFGF21タンパク質変異体(例えば、Fc融合タンパク
質、例えばV103(配列番号11))を、約300mgの用量で、2週ごとに1回又は
1週ごとに1回皮下投与することを含む方法が本明細書に提供される。具体的態様では、
本明細書に提供される方法は、高コレステロール血症(例えば原発性高コレステロール血
症)又は脂質異常症(例えば混合型脂質異常症)を有するヒト対象を治療するためのもの
である。特定の態様では、本明細書に提供される方法は、高トリグリセリド血症、特に重
度の高トリグリセリド血症を有するヒト対象を治療するためのものである。特定の態様で
は、本明細書に提供される方法は、2型糖尿病を有するヒト対象又は肥満であるヒト対象
を治療するためのものである。具体的態様では、本明細書に提供される方法は、ヒトFG
F21タンパク質変異体の投与前に、(i)30~45kg/m2の範囲内を含むBMI
(民族調整としてアジア人対象については27.5kg/m2以上のBMI)、及び(i
i)150~500mg/dL(1.69~5.65ミリモル/L)の範囲内のトリグリ
セリドレベルを有する18~55歳のヒト対象を治療するためのものである。
【0096】
具体的態様では、本明細書に提供される方法は、ヒトFGF21タンパク質変異体の投
与前のスクリーニング時に、(i)30~45kg/m2の範囲内を含むBMI(民族調
整としてアジア人対象については27.5kg/m2以上のBMI)、及び(ii)15
0~500mg/dL(1.69~5.65ミリモル/L)の範囲内のトリグリセリドレ
ベルを有する18~55歳のヒト対象を治療するためのものである。
【0097】
様々な態様では、本明細書に提供される方法は、少なくとも18歳のヒト対象を治療す
るためのものである。他の態様では、本明細書に提供される方法は、少なくとも55歳の
ヒト対象を治療するためのものである。他の態様では、本明細書に提供される方法は、少
なくとも60歳のヒト対象を治療するためのものである。他の態様では、本明細書に提供
される方法は、少なくとも65歳のヒト対象を治療するためのものである。
【0098】
具体的態様では、本明細書に提供される方法は、30~45kg/m2の範囲内のBM
Iを有するヒト対象を治療するためのものである。特定の態様では、本明細書に提供され
る方法は、25kg/m2以上のBMIを有するヒト対象を治療するためのものである。
特定の態様では、本明細書に提供される方法は、30kg/m2以上のBMIを有するヒ
ト対象を治療するためのものである。特定の態様では、本明細書に提供される方法は、3
5kg/m2以上のBMIを有するヒト対象を治療するためのものである。いくつかの態
様では、本明細書に提供される方法は、アジア人についてはBMI(民族調整を伴う)≧
27.5を有するヒト対象を治療するためのものである。
【0099】
特定の態様では、本明細書に提供される方法は、ヒトFGF21タンパク質変異体の投
与前に、150~500mg/dL(1.69~5.65ミリモル/L)の範囲内のトリ
グリセリドレベルを有するヒト対象を治療するためのものである。特定の態様では、本明
細書に提供される方法は、ヒトFGF21タンパク質変異体の投与前に、少なくとも15
0mg/dL(少なくとも1.69ミリモル/L)であるトリグリセリドレベルを有する
ヒト対象を治療するためのものである。特定の態様では、本明細書に提供される方法は、
ヒトFGF21タンパク質変異体の投与前のスクリーニング時に、少なくとも200mg
/dLであるトリグリセリドレベルを有するヒト対象を治療するためのものである。特定
の態様では、本明細書に提供される方法は、ヒトFGF21タンパク質変異体の投与前に
、少なくとも500mg/dL(少なくとも5.65ミリモル/L)であるトリグリセリ
ドレベルを有するヒト対象を治療するためのものである。
【0100】
特定の態様では、以下の1つ以上を有するヒト対象は、本明細書に提供される方法に従
って治療されない。
・肝性脳症、食道静脈瘤、若しくは門脈大静脈シャントの病歴による、又は超音波スク
リーニング時の肝胆道疾患、胆石症、又は胆泥の病歴;
・スクリーニング又はベースライン時、正常上限を超える異常な肝機能試験(ALT、
AST、GGT、アルカリホスファターゼ、又は血清ビリルビン)によって示されるとき
の肝疾患又は肝損傷;
・ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、B型肝炎(HBV)又はC型肝炎(HCV)によ
る慢性感染;
・HBV表面抗原(HBsAg)試験陽性、又は標準の局所的な実行の場合、HBVコ
ア抗原試験陽性
・陽性(検出可能な)HCV RNA;
・膵損傷又は膵炎、又は他の膵疾患の病歴;
・スクリーニング又はベースライン時、ULNを超えるアミラーゼ又はリパーゼ;
・類似した生物学的クラスの、FGF21タンパク質類似体、又はFc融合タンパク質
の薬剤に対する過敏症の病歴;
・限定はされないが、骨粗鬆症、骨減少症、骨軟化症、重度のビタミンD欠乏を含む骨
障害の病歴;及び
・スクリーニング時、血漿25-ヒドロキシビタミンDレベルが正常範囲の下限を下回
る。
【0101】
一態様では、治療有効量の本明細書に記載のFGF21タンパク質変異体(例えば、V
103などのFc融合タンパク質)及び1つ以上の追加的な治療活性剤(例えば、代謝障
害又は心血管障害用の治療薬)を投与することを含む代謝障害又は心血管障害を治療、予
防、又は管理するための併用療法が本明細書に提供される。本明細書で提供されるFGF
21タンパク質変異体との組み合わせ使用のための他の治療活性剤の非限定例として、肥
満治療薬(例えば、フェンテルミン/トピラマート、オルリスタット、ロルカセリン、リ
ラグルチド、ブプロピオン/ナルトレキソン)、高血圧治療薬(例えば、利尿薬、β遮断
薬、α遮断薬、ACE阻害剤、アンジオテンシンII受容体遮断薬(ARB)、直接レニ
ン阻害剤、カルシウムチャネルブロッカー、中枢作動薬、末梢アドレナリン遮断薬、血管
拡張薬、及び組み合わせ)、糖尿病治療薬(例えば、インスリン、α-グルコシダーゼ阻
害剤、ビグアナイド、ドーパミン作動薬、DPP-4阻害剤、グルカゴン様ペプチド、メ
グリチニド、ナトリウムグルコーストランスポーター(SGLT)阻害剤、スルホニル尿
素、チアゾリジンジオン、アミリノミメティックス(amylinomimetics)
)、NAFLD/NASH及び心血管治療薬(例えば、スタチン、フィブラート、アスピ
リン、抗凝固剤)が挙げられる。
【0102】
一態様では、治療有効量の本明細書に記載のFGF21タンパク質変異体(例えば、V
103などのFc融合タンパク質)、並びにアミロライド(ミダモール)、ブメタニド(
Bumex)、クロルタリドン(Hygroton)、クロロチアジド(Diuril)
、フロセミド(Lasix)、ヒドロクロロチアジド若しくはHCTZ(Esidrix
、Hydrodiuril、Microzide)、インダパミド(Lozol)、メト
ラゾン(Mykrox、Zaroxolyn)、スピロノラクトン(Aldactone
)、トリアムテレン(Dyrenium)、アセブトロール(Sectral)、アテノ
ロール(Tenormin)、ベタキソロール(Kerlone)、ビソプロロール(Z
ebeta)、カルテオロール(Cartrol)、メトプロロール(Lopresso
r、ToprolXL)、ナドロール(Corgard)、ネビボロール(Bystol
ic)、ペンブトロール(Levatol)、ピンドロール(Visken)、プロプラ
ノロール(Inderal)、ソタロール(Betapace)、チモロール(Bloc
adren)、ドキサゾシン(Cardura)、プラゾシン(Minipress)、
テラゾシン(Hytrin)、ベナゼプリル(Lotensin)、カプトプリル(Ca
poten)、エナラプリル(Vasotec)、ホシノプリル(Monopril)、
リシノプリル(Prinivil、Zestril)、モエキシプリル(Univasc
)、ペリンドプリル(Aceon)、キナプリル(Accupril)、ラミプリル(A
ltace)、トランドラプリル(Mavik)、ノルバスク(アムロジピン)、Ple
ndil(フェロジピン)、DynaCirc(イスラジピン)、Cardene(ニカ
ルジピン)、Procardia XL、アダラート(ニフェジピン)、カルディゼム、
Dilacor、Tiazac、Diltia XL(ジルチアゼム)、Sular(ニ
ソルジピン)、Isoptin、Calan、Verelan、Covera-HS(ベ
ラパミル)、Capoten(カプトプリル)、Vasotec(エナラプリル)、Pr
inivil、Zestril(リシノプリル)、Lotensin(ベナゼプリル)、
Monopril(ホシノプリル)、Altace(ラミプリル)、Accupril(
キナプリル)、Aceon(ペリンドプリル)、Mavik(トランドラプリル)、Un
ivasc(モエキシプリル)、Atacand(カンデサルタン)、Avapro(イ
ルベサルタン)、Benicar(オルメサルタン)、コザール(ロサルタン)、Dio
van(バルサルタン)、Micardis(テルミサルタン)、Teveten(エプ
ロサルタン)、クロルタリドン(Hygroton)、クロロチアジド(Diuril)
、ヒドロクロロチアジド又はHCTZ(Esidrix、Hydrodiuril、Mi
crozide)、インダパミド(Lozol)、メトラゾン(Mykrox、Zaro
xolyn)、アミロライド(Midamor)、ブメタニド(Bumex)、フロセミ
ド(Lasix)、スピロノラクトン(Aldactone)、トリアムテレン(ジレニ
ウム(Dyrenium))、アセブトロール(Sectral)、アテノロール(Te
normin)、ベタキソロール(Kerlone)、ビソプロロール(Zebeta、
Ziac)、カルテオロール(Cartrol)、カルベジロール(Coreg)、ラベ
タロール(Normodyne、Trandate)、メトプロロール(Lopress
or、Toprol-XL)、ナドロール(Corgard)、ネビボロール(Byst
olic)、ペンブトロール(Levatol)、ピンドロール(Visken)、プロ
プラノロール(Inderal)、ソタロール(Betapace)、チモロール(Bl
ocadren)、フィブリン酸誘導体、ナイアシン、及びω-3脂肪酸、フェノフィブ
ラート、ゲムフィブロジル、アトルバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、ピタバ
スタチン、プラバスタチン、ロスバスタチン、シンバスタチン、プラムリンチド、アカル
ボース(Precose)、ミグリトール(Glyset)、メトホルミン、ブロモクリ
プチン、アログリプチン、リナグリプチン、サキサグリプチン、シタグリプチン、アルビ
グルチド(Tanzeum)、デュラグルチド(トルリシティ)、エキセナチド(Bye
tta)、エキセナチド徐放剤(Bydureon)、リラグルチド(Victoza)
、ナテグリニド(Starlix)、レパグリニド(Prandin)、レパグリニド-
メトホルミン(Prandimet)、ダパグリフロジン(Farxiga)、ダパグリ
フロジン-メトホルミン(Xigduo XR)、カナグリフロジン(Invokana
)、カナグリフロジン-メトホルミン(Invokamet)、エンパグリフロジン(ジ
ャディアンス)、エンパグリフロジン-リナグリプチン(Glyxambi)、エンパグ
リフロジン-メトホルミン(Synjardy)、ソタグリフロジン、トホグリフロジン
、レモグリフロジン、ルセオグリフロジン、イプラグリフロジン、アチグリフロジン(a
tigliflozin)、ベキサグリフロジン、ヘナグリフロジン(henaglif
lozin)、リコグリフロジン、グリメピリド(Amaryl)、グリメピリド-ピオ
グリタゾン(Duetact)、グリメピリド-ロシグリタゾン(Avandaryl)
、グリクラジド、グリピジド-メトホルミン(Metaglip)、グリブリド(Dia
Beta、Glynase、Micronase)、グリブリド-メトホルミン(Glu
covance)、クロルプロパミド(Diabinese)、トラザミド(Tolin
ase)、トルブタミド(Orinase、Tol-Tab)、ロシグリタゾン(Ava
ndia)、ロシグリタゾン-グリメピリド(Avandaryl)、ロシグリタゾン-
メトホルミン(AmarylM)、ピオグリタゾン(Actos)、ピオグリタゾン-ア
ログリプチン(オセニ)、ピオグリタゾン-グリメピリド(Duetact)、及びピオ
グリタゾン-メトホルミン(Actoplus Met、Actoplus Met X
R)から選択される1つ以上の治療活性剤を投与することを含む、代謝障害又は心血管障
害を治療、予防、又は管理するための併用療法が本明細書に提供される。
【0103】
いくつかの実施形態では、ナトリウムグルコーストランスポーター(SGLT)阻害剤
は、ダパグリフロジン、エンパグリフロジン、カナグリフロジン、エルツグリフロジン、
ソタグリフロジン、トホグリフロジン、レモグリフロジン、ルセオグリフロジン、イプラ
グリフロジン、アチグリフロジン、ベキサグリフロジン、ヘナグリフロジン、リコグリフ
ロジン、及びこれらのいずれかの薬学的に許容できる塩から選択される。いくつかの実施
形態では、ナトリウムグルコーストランスポーター(SGLT)阻害剤は、ダパグリフロ
ジンである。いくつかの実施形態では、ナトリウムグルコーストランスポーター(SGL
T)阻害剤は、エンパグリフロジンである。いくつかの実施形態では、ナトリウムグルコ
ーストランスポーター(SGLT)阻害剤は、カナグリフロジンである。いくつかの実施
形態では、ナトリウムグルコーストランスポーター(SGLT)阻害剤は、エルツグリフ
ロジンである。いくつかの実施形態では、ナトリウムグルコーストランスポーター(SG
LT)阻害剤は、リコグリフロジンである。
【0104】
いくつかの実施形態では、ナトリウムグルコーストランスポーター(SGLT)阻害剤
は、ダパグリフロジン又はその薬学的に許容できる塩である。いくつかの実施形態では、
ナトリウムグルコーストランスポーター(SGLT)阻害剤は、エンパグリフロジン又は
その薬学的に許容できる塩である。いくつかの実施形態では、ナトリウムグルコーストラ
ンスポーター(SGLT)阻害剤は、カナグリフロジン又はその薬学的に許容できる塩で
ある。いくつかの実施形態では、ナトリウムグルコーストランスポーター(SGLT)阻
害剤は、エルツグリフロジン又はその薬学的に許容できる塩である。いくつかの実施形態
では、ナトリウムグルコーストランスポーター(SGLT)阻害剤は、リコグリフロジン
又はその薬学的に許容できる塩である。
【0105】
具体的態様では、FGF21タンパク質変異体(例えば、V103などのFc融合タン
パク質)を投与することを含む本明細書に提供される方法は、食事(例えば、健康食、カ
ロリー制限食)、運動、及び/又は他の生活習慣の改良に対する補助として用いるための
ものである。
【0106】
FGF21変異体
FGF21に対する修飾により野生型FGF21よりも半減期及び/又は効力が改善さ
れることで、臨床的に好ましい投与計画とともに、代謝若しくは心血管障害を治療若しく
は管理する(例えば、障害の1つ以上の症状を軽減する)又は心血管リスクを減少させる
ためのFGF21治療薬が得られうる。
【0107】
具体的態様では、代謝若しくは心血管障害を治療若しくは管理する(例えば、障害の1
つ以上の症状を軽減する)又は心血管リスクを減少させるための方法における使用のため
の、FGF21タンパク質変異体、例えば表1に記載のFGF21タンパク質変異体が本
明細書に提供される。
【0108】
本明細書に提供される方法のFGF21ポリペプチド及びタンパク質の変異体及び突然
変異体と野生型FGF21との間の差異を構成する許容できるアミノ酸の置換及び修飾と
して、限定はされないが、1つ以上のアミノ酸置換、例えば天然に存在しないアミノ酸類
似体との置換、及びトランケーションが挙げられる。したがって、FGF21タンパク質
変異体として、限定はされないが、部位特異的FGF21突然変異体、切断FGF21ポ
リペプチド、タンパク質加水分解耐性FGF21突然変異体、凝集低減FGF21突然変
異体、FGF21組み合わせ突然変異体、FGF21コンジュゲート(例えば、脂肪酸-
FGF21コンジュゲート、PEG-FGF21コンジュゲート)及びFGF21融合タ
ンパク質(例えば、Fcドメイン融合タンパク質、ヒト血清アルブミン融合タンパク質)
が挙げられる。
【0109】
一態様では、FGF21タンパク質変異体は、配列番号1の付番スキームに従う、野生
型FGF21に対して設けられた残基:Q55、R105、G148、K150、P15
8、S195、P199、及びG202の1つ以上又はすべてでの置換を含む。
【0110】
一態様では、FGF21タンパク質変異体は、配列番号1の付番スキームに従う、野生
型FGF21に対して設けられた置換:Q55C、R105K、G148C、K150R
、P158S、S195A、P199G、及びG202Aの1つ以上又はすべてを含む。
【0111】
本明細書に提供される例示的な融合タンパク質配列が表1に列挙される。前記融合体の
記載は、FGF21変異体と、適用可能である場合のリンカーとを含む。FGF21変異
体によって用いられる改変又は置換は、野生型FGF21に対して付番され、記述される
。
【0112】
例として、「変異体101(V101)」(配列番号10)は、2つのアミノ酸リンカ
ーと、配列番号1の付番スキームに従う、野生型FGF21に対して設けられた置換:Q
55C、A109T、G148C、K150R、P158S、P174L、S195A、
P199G、G202Aとを有するFc-FGF21融合体である。
【0113】
その他の例として、「変異体103(V103)」(配列番号11)は、2つのアミノ
酸リンカー(GS)と、配列番号1の付番スキームに従う、野生型FGF21に対して設
けられた置換:Q55C、R105K、G148C、K150R、P158S、S195
A、P199G、G202Aとを有するFc-FGF21融合体である。
【0114】
【0115】
【0116】
FGF21部分におけるすべての突然変異及び前記突然変異に対応するアミノ酸付番は
、(配列番号1)を再び参照し、Fc及びリンカー領域も含むことがあるこの表中の完全
長配列を参照しない。
【0117】
具体的態様では、代謝障害又は心血管障害(例えば、肥満、NALFD、NASH、又
は糖尿病)を治療、予防又は管理する方法であって、配列番号1の数に従う、Q55C、
R105K、G148C、K150R、P158S、S195A、P199G、及びG2
02Aから選択される1つ以上の突然変異を含む成熟ヒトFGF21タンパク質又はその
断片に融合されたヒトFc領域(例えば修飾ヒトFc領域)を含む融合タンパク質である
ヒトFGF21タンパク質変異体を投与することを含む方法が本明細書に提供される。
【0118】
具体的態様では、代謝障害又は心血管障害(例えば、肥満、NALFD、NASH、又
は糖尿病)を治療、予防又は管理する方法であって、成熟ヒトFGF21タンパク質又は
その断片に融合されたヒトFc領域(例えば、修飾ヒトFc領域)を含む融合タンパク質
、例えば配列番号11のアミノ酸配列を含むV103であるヒトFGF21タンパク質変
異体を投与することを含む方法が本明細書に提供される。
【0119】
FGF21又はその変異体又はその断片の生物活性を判定又は測定するための機能的ア
ッセイについての記載がなされており、例えば、PCT公開の国際公開第2013/04
9247号パンフレット(その全体が本明細書で参照により援用される)を参照されたし
。具体的態様では、機能的アッセイは、インビトロアッセイである。他の態様では、機能
的アッセイは、インビボアッセイである。特定の態様では、機能的アッセイは、生体外ア
ッセイである。
【0120】
具体的態様では、FGF21下流バイオマーカーを評価することで、FGF21又はそ
の変異体又はその断片の生物活性を判定可能である。「FGF21下流バイオマーカー」
は、本明細書で用いられるとき、遺伝子若しくは遺伝子産物、又は遺伝子若しくは遺伝子
産物の測定可能な指標である。いくつかの態様では、FGF21の下流マーカーである遺
伝子又は活性は、即ち血管組織内で、改変されたレベルの発現を示す。いくつかの態様で
は、下流マーカーの活性は、FGF21修飾物質の存在下で改変される。いくつかの態様
では、下流マーカーは、FGF21がFGF21修飾物質で撹乱されると、改変されたレ
ベルの発現を示す。FGF21下流マーカーは、限定はされないが、グルコース若しくは
2-デオキシ-グルコース取り込み、pERK及び他のリン酸化若しくはアセチル化され
たタンパク質又はNADレベルを含む。
【0121】
医薬組成物及び製剤
具体的態様では、代謝又は心血管障害、例えば高トリグリセリド血症及び心リスク、イ
ンスリン抵抗性、例えば、インスリン受容体の遺伝子突然変異及びリポジストロフィー、
糖尿病、肥満、及び非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)/非アルコール性脂肪性肝
炎(NASH)を有する患者を治療、予防、及び/又は管理する方法における使用のため
の、FGF21タンパク質変異体、例えば表1に記載のFGF21タンパク質変異体、例
えばV103(配列番号11)を含む医薬組成物が本明細書に提供される。
【0122】
本明細書に記載の医薬組成物は、治療有効量のFGF21タンパク質変異体及び薬学的
又は生理学的に許容できる担体を含みうる。担体は、一般に意図される投与様式に適する
ように選択され、例えば、組成物のpH、容積モル浸透圧濃度、粘度、清澄度、色、等張
性、匂い、無菌性、安定性、溶解若しくは放出の速度、吸着性、及び/又は透過性を修飾
、維持、又は保存するための薬剤を含みうる。典型的には、これらの担体は、水性若しく
はアルコール性溶液/水溶液、エマルション又は懸濁液、例えば生理食塩水及び/又は緩
衝化培地を含む。
【0123】
医薬組成物中への封入に適した薬剤として、限定はされないが、アミノ酸(グリシン、
グルタミン、アスパラギン、アルギニン、ヒスチジン、又はリジンなど)、抗菌薬、抗酸
化剤(アスコルビン酸、亜硫酸ナトリウム、又はナトリウム水素亜硫酸など)、緩衝液(
ホウ酸塩、炭酸水素塩、トリス-HCl、クエン酸塩、リン酸塩、又は他の有機酸など)
、増量剤(マンニトール又はグリシンなど)、キレート剤(エチレンジアミンテトラ酢酸
(EDTA)など)、錯化剤(カフェイン、ポリビニルピロリドン、β-シクロデキスト
リン、又はヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリンなど)、充填剤、単糖、二糖、
及び他の炭水化物(グルコース、マンノース、又はデキストリンなど)、タンパク質(無
血清アルブミン、ゼラチン、又は免疫グロブリンなど)、着色剤、香味剤及び希釈剤、乳
化剤、親水性ポリマー(ポリビニルピロリドンなど)、低分子量ポリペプチド、塩形成対
イオン(ナトリウムなど)、保存剤(塩化ベンザルコニウム、安息香酸、サリチル酸、チ
メロサール、フェネチルアルコール、メチルパラベン、プロピルパラベン、クロルヘキシ
ジン、ソルビン酸、又は過酸化水素など)、溶媒(グリセリン、プロピレングリコール、
又はポリエチレングリコールなど)、糖アルコール(マンニトール又はソルビトールなど
)、懸濁化剤、界面活性剤又は浸潤剤(例えば、プルロニック(登録商標);PEG;ソ
ルビタンエステル;ポリソルベート20又はポリソルベート80などのポリソルベート;
トリトン;トロメタミン;レシチン;コレステロール又はチロキサパル(tyloxap
al))、安定性増強剤(スクロース又はソルビトールなど)、浸透圧増強剤(例えば、
アルカリ金属ハロゲン化物、例えば塩化ナトリウム若しくはカリウム、又はマンニトール
ソルビトール)、送達媒体、希釈剤、賦形剤及び/又は薬学的アジュバントが挙げられる
。
【0124】
非経口媒体は、塩化ナトリウム溶液、リンゲルデキストロース、塩化デキストロース及
び塩化ナトリウム並びに乳酸リンゲルを含む。好適な生理学的に許容できる増粘剤、例え
ば、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ゼラチン及びアルギン酸塩が
含まれてもよい。静脈内媒体は、体液及び栄養素補給物及び電解質補給物、例えばリンゲ
ルデキストロースに基づくものを含む。場合によっては、組成物、例えば、医薬組成物中
、糖、ポリアルコール、例えば、マンニトール、ソルビトール、若しくは塩化ナトリウム
の浸透圧を調節するための薬剤を含むことが好ましいことになる。例えば、多くの場合、
組成物が実質的に等張性であることが望ましい。保存剤及び他の添加剤、例えば、抗菌薬
、抗酸化剤、キレート剤及び不活性ガスもまた、存在してもよい。正確な配合は、投与経
路に依存することになる。医薬製剤におけるさらなる適切な原理、方法及び成分は、周知
である。(例えば、Allen,Loyd V.Ed,(2012)Remington
’s Pharmaceutical Sciences,22th Edition(
この目的のため、参照により援用される)を参照)。
【0125】
非経口投与が検討されるとき、医薬組成物は、通常は、滅菌したパイロジェンフリーの
非経口的に許容できる組成物の形態である。非経口注射に特に好適な媒体は、適切に保存
された滅菌等張液である。医薬組成物は、凍結乾燥物、例えば凍結乾燥ケーキの形態であ
りうる。
【0126】
特定の態様では、本明細書に提供される医薬組成物(例えば、FGF21タンパク質変
異体V103を含む組成物)は、皮下投与用である。ポリペプチド治療薬(例えば、抗体
、融合タンパク質など)の皮下投与に適した配合成分及び方法は、当該技術分野で公知で
ある。例えば、米国特許出願公開第2011/0044977号明細書及び米国特許第8
,465,739号明細書及び米国特許第8,476,239号明細書(それらの各々は
、この目的で参照により援用される)を参照されたし。典型的には、皮下投与用の医薬組
成物は、好適な安定剤(例えば、メチオニンなどのアミノ酸、及び/又はスクロースなど
の糖)、緩衝剤、及び/又は等張化剤(tonicifying agents)を含有
する。
【0127】
具体的態様では、凍結乾燥物としてFGF21タンパク質変異体(例えば、表1に示さ
れるFGF21タンパク質変異体、例えばV103)を含む医薬組成物が本明細書に提供
される。特定の態様では、凍結乾燥配合物としてFGF21タンパク質変異体(例えば、
表1に示されるFGF21タンパク質変異体、例えばV103)を含む本明細書に提供さ
れる医薬組成物は、対象への投与(例えば皮下投与)前に溶液として再構成される。
【0128】
特定の態様では、FGF21タンパク質変異体(例えば、表1に示されるFGF21タ
ンパク質変異体、例えばV103)を含む本明細書に提供される医薬組成物は、100m
g/mLのFGF21タンパク質変異体、例えばV103を含む(例えば凍結乾燥物の再
構成後の)溶液の形態である。いくつかの態様では、FGF21タンパク質変異体(例え
ば、表1に示されるFGF21タンパク質変異体、例えばV103)を含む本明細書に提
供される医薬組成物は、少なくとも約50mg/mL、60mg/mL、70mg/mL
、80mg/mL、90mg/mL、100mg/mL、110mg/mL、120mg
/mL、130mg/mL、140mg/mL、若しくは150mg/mLのFGF21
タンパク質変異体、例えばV103を含む(例えば凍結乾燥物の再構成後の)溶液の形態
である。いくつかの態様では、FGF21タンパク質変異体(例えば、表1に示されるF
GF21タンパク質変異体、例えばV103)を含む本明細書に提供される医薬組成物は
、約50mg/mL~150mg/mL又は100mg/mL~150mg/mLのFG
F21タンパク質変異体、例えばV103を含む(例えば凍結乾燥物の再構成後の)溶液
の形態である。一態様では、FGF21タンパク質変異体(例えば、表1に示されるFG
F21タンパク質変異体、例えばV103)を含む本明細書に提供される医薬組成物は、
約75mg/mL~150mg/mLのV103、例えば100mg/mLのV103(
配列番号11)を含む(例えば凍結乾燥物の再構成後の)溶液の形態である。
【0129】
いくつかの態様では、FGF21タンパク質変異体(例えば、表1に示されるFGF2
1タンパク質変異体、例えばV103)を含む本明細書に提供される医薬組成物は、トロ
メタモール緩衝液を、例えば、10mM、20mM、30mM、40mM、又は50mM
のトロメタモール緩衝液濃度で含む(例えば凍結乾燥物の再構成後の)溶液の形態である
。いくつかの態様では、FGF21タンパク質変異体(例えば、表1に示されるFGF2
1タンパク質変異体、例えばV103)を含む本明細書に提供される医薬組成物は、トロ
メタモール緩衝液を、例えば、10mM~50mMのトロメタモール緩衝液、例えば30
mMのトロメタモール緩衝液濃度で含む(例えば凍結乾燥物の再構成後の)溶液の形態で
ある。
【0130】
いくつかの態様では、FGF21タンパク質変異体(例えば、表1に示されるFGF2
1タンパク質変異体、例えばV103)を含む本明細書に提供される医薬組成物は、スク
ロースを、例えば少なくとも約200mM、210mM、220mM、230mM、24
0mM、250mM、260mM、270mM、280mM、290mM、若しくは30
0mMスクロースで含む(例えば凍結乾燥物の再構成後の)溶液の形態である。いくつか
の態様では、FGF21タンパク質変異体(例えば、表1に示されるFGF21タンパク
質変異体、例えばV103)を含む本明細書に提供される医薬組成物は、スクロースを、
例えば少なくとも約250mM~300mMスクロース、例えば270mMで含む(例え
ば凍結乾燥物の再構成後の)溶液の形態である。
【0131】
いくつかの態様では、FGF21タンパク質変異体(例えば、表1に示されるFGF2
1タンパク質変異体、例えばV103)を含む本明細書に提供される医薬組成物は、ポリ
ソルベート、例えばポリソルベート20を含む(例えば凍結乾燥物の再構成後の)溶液の
形態である。具体的態様では、FGF21タンパク質変異体(例えば、表1に示されるF
GF21タンパク質変異体、例えばV103)を含む本明細書に提供される医薬組成物は
、少なくとも約0.01%、0.02%、0.03%、0.04%、0.05%、0.0
6%、0.07%、0.08%、0.09%、若しくは0.10%のポリソルベート20
を含む(例えば凍結乾燥物の再構成後の)溶液の形態である。具体的態様では、FGF2
1タンパク質変異体(例えば、表1に示されるFGF21タンパク質変異体、例えばV1
03)を含む本明細書に提供される医薬組成物は、0.02%~0.10%のポリソルベ
ート20、例えば0.06%ポリソルベート20を含む(例えば凍結乾燥物の再構成後の
)溶液の形態である。
【0132】
いくつかの態様では、FGF21タンパク質変異体(例えば、表1に示されるFGF2
1タンパク質変異体、例えばV103)を含む本明細書に提供される医薬組成物は、6.
5~9の範囲内のpH、例えば8.0のpHの(例えば凍結乾燥物の再構成後の)溶液の
形態である。いくつかの態様では、FGF21タンパク質変異体(例えば、表1に示され
るFGF21タンパク質変異体、例えばV103)を含む本明細書に提供される医薬組成
物は、少なくとも約6.0、6.5、7.0、7.5、8.0、8.5、9.0若しくは
9.5のpHの(例えば凍結乾燥物の再構成後の)溶液の形態である。
【0133】
いくつかの態様では、FGF21タンパク質変異体(例えば、表1に示されるFGF2
1タンパク質変異体、例えばV103)を含む本明細書に提供される医薬組成物は、トロ
メタモール緩衝液、スクロース、及びポリソルベート20を含む(例えば凍結乾燥物の再
構成後の)溶液の形態である。
【0134】
特定の態様では、FGF21タンパク質変異体(例えば、表1に示されるFGF21タ
ンパク質変異体、例えばV103)を含む本明細書に提供される医薬組成物は、pH7.
5~8.5、例えばpH8.0で、約80mg/mL~100mg/mLのFGF21タ
ンパク質変異体、例えばV103(配列番号11)、約30mMのトロメタモール緩衝液
、270mMのスクロース、及び0.06%ポリソルベート20を含む(例えば凍結乾燥
物の再構成後の)溶液の形態である。
【0135】
特定の態様では、FGF21タンパク質変異体(例えば、表1に示されるFGF21タ
ンパク質変異体、例えばV103)を含む本明細書に提供される医薬組成物は、pH8.
0で、約100mg/mLのFGF21タンパク質変異体、例えばV103(配列番号1
1)、約30mMのトロメタモール緩衝液、270mMのスクロース、及び0.06%ポ
リソルベート20を含む(例えば凍結乾燥物の再構成後の)溶液の形態である。
【0136】
特定の態様では、FGF21タンパク質変異体(例えば、表1に示されるFGF21タ
ンパク質変異体、例えばV103)を含む医薬組成物を調製する方法であって、FGF2
1タンパク質変異体を溶液中での再構成に適した凍結乾燥物として配合することを含む方
法が本明細書に提供される。
【0137】
特定の態様では、FGF21タンパク質変異体(例えば、表1に示されるFGF21タ
ンパク質変異体、例えばV103)を含む医薬組成物を調製する方法であって、凍結乾燥
物を、pH8.0の、本明細書に記載の溶液中、例えば、最大で約100mg/mL(例
えば、約50mg/mL~約100mg/mL)のFGF21タンパク質変異体、例えば
V103(配列番号11)、約30mMのトロメタモール緩衝液、270mMのスクロー
ス、及び0.06%ポリソルベート20を含む溶液中で再構成することを含む方法が本明
細書に提供される。
【0138】
特定の態様では、FGF21タンパク質変異体(例えば、表1に示されるFGF21タ
ンパク質変異体、例えばV103)を含む医薬組成物を調製する方法であって、pH8.
0で、約100mg/mLのFGF21タンパク質変異体、例えばV103(配列番号1
1)、約30mMのトロメタモール緩衝液、270mMのスクロース、及び0.06%ポ
リソルベート20を含む溶液を調製することを含む方法が本明細書に提供される。
【0139】
特定の態様では、本明細書に記載の医薬組成物を調製する方法は、FGF21タンパク
質変異体(例えば、表1に示されるFGF21タンパク質変異体、例えばV103)を含
有する溶液を10mg/mL~90mg/mLの範囲内の濃度まで希釈するステップを含
む。具体的な一態様では、該溶液は、生理食塩水、例えば0.9%生理食塩水で希釈され
る。
【実施例0140】
V.実施例
以下の実施例は、本発明を例示することが意図され、それに対する制限であるように解
釈されるべきでない。当該技術分野で通常であるように、略称が用いられる。
【0141】
実施例1
Fc-FGF21変異体融合タンパク質、例えば配列番号11を含むV103について
述べており、例えば、PCT公開番号の国際公開第2013/049247号パンフレッ
トを参照されたし。例えば、V103は、ob/obマウス(2型糖尿病用のマウスモデ
ルとしての機能的レプチン欠損マウス)において、マウス3T3L1脂肪細胞による2-
デオキシグルコース取り込みを誘導し、細胞に基づくERKリン酸化アッセイにおいてE
RKシグナル伝達を誘導し、且つ総血漿グルコース、血漿インスリン、及び体重を減少さ
せることが報告されている。V103はまた、より長い半減期を有し、また例えば融解温
度による評価としてより熱力学的に安定であることが報告されている。
【0142】
カニクイザルにおけるV103のPK特性は、4週の回復期間を伴う2用量IV及びS
C注射毒性試験並びに13週の回復期間を伴う13週IV及びSC注射毒性試験において
各々判定されている。
【0143】
V103の薬物動態は、両試験において類似しており、性別差は明白でなかった。V1
03の中等度の蓄積が13週GLP毒性試験において認められた(初回及び最終投与後の
Cmax及びAUC0-7日目による測定として、4用量群を通じての蓄積指標が1.1
5~2.36である)。
【0144】
V103への曝露により(Cmax及びAUC)、0.3~100mg/kgの用量範
囲にわたり、ほぼ用量に比例して増加した。静脈内による薬物動態は、線状の最終除去段
階とともに双指数関数的であった。皮下投与(100mg/kg)後、V103は緩徐に
吸収され、皮下投与の1~4日後、最大曝露が認められた。最終除去段階は吸収が制限さ
れず、推定皮下生物学的利用率は60~90%であった。下の表2は、13週GLP準拠
毒物学試験の最終から2番目の用量(85日目)及び最終用量(92日目)に対して算出
した平均毒物動態学的パラメータをまとめている。
【0145】
【0146】
ラット薬物動態に一致して、HPLC-MS/MS評価によると、インビボでのカニク
イザルにおいて、V103のFGF21サブドメインの中心部分が、FGF21受容体の
結合及び活性にとって必要とされるC末端サブドメイン(T1/2が約5~8日)よりも
安定である(T1/2が約9~12日)ことが確認された。下の表3は、13週GLP準
拠毒物学試験において判定されたV103の生物活性及び切断型/不活性型の薬物動態特
性をまとめる。
【0147】
【0148】
いくつかの動物において抗V103抗体(ADA)が認められた。ほとんどの場合、処
置に関連したADA応答は、V103のクリアランス促進に関連したが、これらの試験に
おけるV103に対する全体的且つ持続的な曝露に関する全体的影響は最小であった。1
3週GLP毒性試験中、ADA応答の選択性を評価し、ADA陽性サンプルの中で、内因
性野生型FGF21との交差反応性を示したものはなかった。
【0149】
実施例2
臨床試験の目的は、肥満対象における3か月にわたり皮下投与された複数回用量のV1
03の安全性及び耐容性を評価することである。さらに、試験では、トリグリセリド上昇
及び/又は肥満に関連する様々な代謝疾患における早期の有効性シグナルや、V103が
、高トリグリセリド血症、肥満、及び/又は非アルコール性脂肪性肝疾患といった代謝疾
患の発生に適した治療薬として臨床的安全性及び有効性特性を示すか否かをも判定するこ
とになる。
【0150】
目的及びエンドポイント
一次目的は、12週にわたるV103の皮下(SC)注射による反復投与後の、肥満対
象における安全性及び耐容性を評価することである。この目的に関するエンドポイントは
、
・有害事象(AE)
・バイタルサイン
・アスパラギン酸トランスアミナーゼ(AST)、アラニントランスアミナーゼ(AL
T)、総ビリルビン(Total Bili)及びアルカリホスファターゼ(ALP)の
肝機能検査
・24時間尿中コルチゾール
・電解質
を含む。
【0151】
二次目的は、
・治療の12週目、トリグリセリド及び脂質特性に対するV103の効果を評価するこ
と
・治療の12週目、再吸収、骨形成及び沈着に対する再吸収のバランスに関する骨バイ
オマーカーに対するV103の潜在的効果を評価すること
・12週目、体重、肥満度指数(BMI)及び腹囲により測定するとき、体重に対する
V103の効果を評価すること
を含む。
【0152】
これらの目的に関するエンドポイントは、
・12週目の総コレステロール、LDL-C、HDL-C及びトリグリセリド(空腹時
)
・12週目の骨再吸収のバイオマーカー(血清CTX-1、尿NTX-1)
・12週目の骨形成バイオマーカー(血清BSAP、PlNP、及びオステオカルシン
)
・12週目の体重、肥満度指数(BMI)、腹囲、及びパーセント肝脂肪画分(MRI
により測定されるとき)
を含む。
【0153】
他の試験目的は、
・12週にわたる反復投与後の肥満対象におけるV103の薬物動態(PK)を評価す
ること
・V103の反復皮下投与後のV103の免疫原性を評価すること
・V103の潜在的な血糖代謝効果を評価すること
を含む。
【0154】
これらの他の試験目的に関するエンドポイントの非限定例として、
・AUClast、Cmax、及びTmaxを含むPKパラメータの決定;
・最大12週までの、空腹時血糖、インスリン、グルカゴン、及びC-ペプチド、並び
にインスリン感受性及び分泌(HOMA)について得られた推定値;
・HbAlc、糖化アルブミン;
・アディポネクチン;及び
・26週にわたる投与前及び投与後の抗薬剤抗体(ADA)
が挙げられる。
【0155】
試験設計:
試験は、V103又はプラセボが3か月にわたる反復投与で皮下投与される、肥満対象
における非確認、多施設、無作為化、治験責任医師及び対象盲検、プラセボ対照安全性試
験として設計する。
【0156】
約60名の対象は、V103を300mgで4週に1回、3用量の皮下(SC)注射、
又はマッチングプラセボを受けるため、無作為化される(1:1、活性:プラセボ)。
【0157】
試験は、3つの主な期間:(1)1~4週の範囲で続くことになるスクリーニング、(
2)12週続くように計画された対象及び治験責任医師盲検、無作為化治療期間、及び(
3)試験終了評価として試験薬の最終投与後の約120日(約6半減期)からなる。
【0158】
コホート拡大:暫定分析後(例えば、各群中の約15名の対象が治療終了(84日目)
に達した後)、有効性の証拠があり、集団拡大前に将来の試験への情報として追加用量を
評価する必要がある場合、より低い用量コホートが評価されてもよい。
【0159】
集団:
試験集団は、18~55歳(を含む)約60名の成人男性及び女性の肥満対象から構成
されることになる。
【0160】
主要な組み入れ基準:
・18~55歳を含む男性及び女性対象;
・30~45kg/m2の範囲内を含む肥満度指数(BMI)(民族調整としてアジア
人については≧27.5)(WHO Expert Consultation,200
4,Lancet,363(9403):157-63);BMI=体重(kg)/[身
長(m)]2を含む;及び
・スクリーニング時、150~500mg/dL(1.69~5.65ミリモル/L)
を含むトリグリセリド。
【0161】
主要な除外基準:
・肝性脳症、食道静脈瘤、若しくは門脈大静脈シャントの病歴による又は超音波スクリ
ーニング時の肝胆道疾患、胆石症、又は胆泥の病歴;
・スクリーニング又はベースライン時、正常上限を超える異常な肝機能試験(ALT、
AST、GGT、アルカリホスファターゼ、又は血清ビリルビン)によって示されるとき
の肝疾患又は肝損傷;
・ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、B型肝炎(HBV)又はC型肝炎(HCV)によ
る慢性感染。HBV表面抗原(HBsAg)試験陽性、又は標準の局所的な実行の場合、
HBVコア抗原試験陽性における対象を除外する。HCV抗体試験が陽性である対象は、
HCV RNAレベルの測定を行う必要がある。陽性(検出可能な)HCV RNAを有
する対象は除外される必要がある;
・500mg/dL[5.65ミリモル/L]以上の空腹時トリグリセリド、又は高ト
リグリセリド血症に対する薬物治療の併用(フィブラート、ω-3脂肪酸、ニコチン酸)
;
・膵損傷又は膵炎、又は他の膵疾患の病歴。スクリーニング又はベースライン時、UL
Nを超えるアミラーゼ又はリパーゼ;
・類似した生物学的クラスの、FGF21タンパク質類似体、又はFc融合タンパク質
の薬剤に対する過敏症の病歴;
・限定はされないが、骨粗鬆症、骨減少症、骨軟化症、重度のビタミンD欠乏を含む骨
障害の病歴;
・スクリーニング時、血漿25-ヒドロキシビタミンDレベルが正常範囲の下限を下回
る;
・MRIに対する禁忌;
・体重の変化(過去3か月間の、5%超の自己報告変化又は5kgの自己報告変化);
・体重減少薬:オルリスタット(Xenical、Alli)、ロルカセリン(Bel
viq)、フェンテルミン・トピラマート(Qsymia)、ナルトレキソン・ブプロピ
オン(Contrave)、又はリラグルチド(Victoza又はSaxenda)又
は他のグルカゴン様ペプチド1(GLP1)受容体作動薬(エキセナチド(Byetta
/Bydureon)、リキシセナチド(Luxumia)、アルビグルチド(Tanz
eum)又はデュラグルチド(Trulicity)又はその他)の使用;及び
・無作為化前3か月以内の体重減少への具体的意図を伴う食事、体重減少又は運動プロ
グラムへの登録、又は任意の摂食障害の臨床診断もまた除外である。
【0162】
薬物動態評価:実行可能な場合、血清濃度-時間データからのCmax、Tmax、C
last、Tlast、AUClast、AUCtau、AUCinf、T1/2、Vz
/F及びCL/F
【0163】
有効性/PD評価:
・空腹時トリグリセリド
・体重
・主要な安全性評価
・有害事象及び重篤な有害事象の監視
・骨バイオマーカー
・肝機能
・超音波
・膵機能
・下垂体-副腎機能
・他の下垂体-内分泌の安全性の監視
・身体検査及びバイタルサイン
・血中及び尿中の日常の実験室マーカーの監視
・心電図
・コロンビア自殺重症度評価尺度(C-SSRS)
・炎症の機構的バイオマーカー及びバイオマーカー
【0164】
追加的な実施形態
一態様では、代謝障害又は心血管障害を治療、予防、又は管理する方法であって、それ
を必要とする対象にヒトFGF21タンパク質変異体を100mg~600mgの範囲内
の用量で投与することを含む方法が本明細書に提供される。
【0165】
別の態様では、高コレステロール血症、混合型脂質異常症、又は高トリグリセリド血症
を治療、予防、又は管理する方法であって、それを必要とする対象にヒトFGF21タン
パク質変異体を100mg~600mgの範囲内の用量で投与することを含む方法が本明
細書に提供される。
【0166】
別の態様では、体重を減少させる方法であって、それを必要とする対象にヒトFGF2
1タンパク質変異体を100mg~600mgの範囲内の用量で投与することを含む方法
が本明細書に提供される。
【0167】
別の態様では、増加したLDL-C、総コレステロール、トリグリセリド、及び/又は
アポリポタンパク質Bを減少させる方法であって、それを必要とする対象にヒトFGF2
1タンパク質変異体を100mg~600mgの範囲内の用量で投与することを含む方法
が本明細書に提供される。
【0168】
別の態様では、HDL-Cを増加させる方法であって、それを必要とする対象にヒトF
GF21タンパク質変異体を100mg~600mgの範囲内の用量で投与することを含
む方法が本明細書に提供される。
【0169】
別の態様では、トリグリセリドレベルを低下させる方法であって、それを必要とする対
象にヒトFGF21タンパク質変異体を100mg~600mgの範囲内の用量で投与す
ることを含む方法が本明細書に提供される。
【0170】
別の態様では、心血管リスクを減少させる方法であって、それを必要とする対象にヒト
FGF21タンパク質変異体を100mg~600mgの範囲内の用量で投与することを
含む方法が本明細書に提供される。
【0171】
一態様では、代謝障害又は心血管障害を治療、予防、又は管理する方法であって、それ
を必要とする対象にヒトFGF21タンパク質変異体を100mg~600mgの範囲内
の用量で投与することを含む方法における使用のためのヒトFGF21タンパク質変異体
が本明細書に提供される。
【0172】
一態様では、高コレステロール血症、混合型脂質異常症、又は高トリグリセリド血症を
治療、予防、又は管理する方法であって、それを必要とする対象にヒトFGF21タンパ
ク質変異体を100mg~600mgの範囲内の用量で投与することを含む方法における
使用のためのヒトFGF21タンパク質変異体が本明細書に提供される。
【0173】
一態様では、体重を減少させる方法であって、それを必要とする対象にヒトFGF21
タンパク質変異体を100mg~600mgの範囲内の用量で投与することを含む方法に
おける使用のためのヒトFGF21タンパク質変異体が本明細書に提供される。
【0174】
一態様では、増加したLDL-C、総コレステロール、トリグリセリド、及び/又はア
ポリポタンパク質Bを減少させる方法であって、それを必要とする対象にヒトFGF21
タンパク質変異体を100mg~600mgの範囲内の用量で投与することを含む方法に
おける使用のためのヒトFGF21タンパク質変異体が本明細書に提供される。
【0175】
一態様では、HDL-Cを増加させる方法であって、それを必要とする対象にヒトFG
F21タンパク質変異体を100mg~600mgの範囲内の用量で投与することを含む
方法における使用のためのヒトFGF21タンパク質変異体が本明細書に提供される。
【0176】
一態様では、トリグリセリドレベルを低下させる方法であって、それを必要とする対象
にヒトFGF21タンパク質変異体を100mg~600mgの範囲内の用量で投与する
ことを含む方法における使用のためのヒトFGF21タンパク質変異体が本明細書に提供
される。
【0177】
一態様では、心血管リスクを減少させる方法であって、それを必要とする対象にヒトF
GF21タンパク質変異体を100mg~600mgの範囲内の用量で投与することを含
む方法における使用のためのヒトFGF21タンパク質変異体が本明細書に提供される。
【0178】
一態様では、代謝障害又は心血管障害を治療、予防、又は管理する方法であって、それ
を必要とする対象にヒトFGF21タンパク質変異体を100mg~600mgの範囲内
の用量で投与することを含む方法における使用のための薬剤の調製におけるヒトFGF2
1タンパク質変異体の使用が本明細書に提供される。
【0179】
一態様では、高コレステロール血症、混合型脂質異常症、又は高トリグリセリド血症を
治療、予防、又は管理する方法であって、それを必要とする対象にヒトFGF21タンパ
ク質変異体を100mg~600mgの範囲内の用量で投与することを含む方法における
使用のための薬剤の調製におけるヒトFGF21タンパク質変異体の使用が本明細書に提
供される。
【0180】
一態様では、体重を減少させる方法であって、それを必要とする対象にヒトFGF21
タンパク質変異体を100mg~600mgの範囲内の用量で投与することを含む方法に
おける使用のための薬剤の調製におけるヒトFGF21タンパク質変異体の使用が本明細
書に提供される。
【0181】
一態様では、増加したLDL-C、総コレステロール、トリグリセリド、及び/又はア
ポリポタンパク質Bを減少させる方法であって、それを必要とする対象にヒトFGF21
タンパク質変異体を100mg~600mgの範囲内の用量で投与することを含む方法に
おける使用のための薬剤の調製におけるヒトFGF21タンパク質変異体の使用が本明細
書に提供される。
【0182】
一態様では、HDL-Cを増加させる方法であって、それを必要とする対象にヒトFG
F21タンパク質変異体を100mg~600mgの範囲内の用量で投与することを含む
方法における使用のための薬剤の調製におけるヒトFGF21タンパク質変異体の使用が
本明細書に提供される。
【0183】
一態様では、トリグリセリドレベルを低下させる方法であって、それを必要とする対象
にヒトFGF21タンパク質変異体を100mg~600mgの範囲内の用量で投与する
ことを含む方法における使用のための薬剤の調製におけるヒトFGF21タンパク質変異
体の使用が本明細書に提供される。
【0184】
一態様では、心血管リスクを減少させる方法であって、それを必要とする対象にヒトF
GF21タンパク質変異体を100mg~600mgの範囲内の用量で投与することを含
む方法における使用のための薬剤の調製におけるヒトFGF21タンパク質変異体の使用
が本明細書に提供される。
【0185】
一態様では、心血管リスクを減少させる方法であって、それを必要とする対象にヒトF
GF21タンパク質変異体を100mg~600mgの範囲内の用量で投与することを含
む方法における使用のための薬剤の調製におけるヒトFGF21タンパク質変異体の使用
が本明細書に提供される。
【0186】
一態様では、代謝障害又は心血管障害を治療、予防、又は管理する方法における使用の
ための薬剤の調製における100mg~600mgの範囲内の量でのヒトFGF21タン
パク質変異体の使用が本明細書に提供される。
【0187】
一態様では、高コレステロール血症、混合型脂質異常症、又は高トリグリセリド血症を
治療、予防、又は管理する方法における使用のための薬剤の調製における100mg~6
00mgの範囲内の量でのヒトFGF21タンパク質変異体の使用が本明細書に提供され
る。
【0188】
一態様では、体重を減少させる方法における使用のための薬剤の調製における100m
g~600mgの範囲内の量でのヒトFGF21タンパク質変異体の使用が本明細書に提
供される。
【0189】
一態様では、増加したLDL-C、総コレステロール、トリグリセリド、及び/又はア
ポリポタンパク質Bを減少させる方法における使用のための薬剤の調製における100m
g~600mgの範囲内の量でのヒトFGF21タンパク質変異体の使用が本明細書に提
供される。
【0190】
一態様では、HDL-Cを増加させる方法における使用のための薬剤の調製における1
00mg~600mgの範囲内の量でのヒトFGF21タンパク質変異体の使用が本明細
書に提供される。
【0191】
一態様では、トリグリセリドレベルを低下させる方法における使用のための薬剤の調製
における100mg~600mgの範囲内の量でのヒトFGF21タンパク質変異体の使
用が本明細書に提供される。
【0192】
一実施形態では、該方法は、トリグリセリドレベルを少なくとも約40%又は少なくと
も約50%低下させる。
【0193】
一態様では、心血管リスクを減少させる方法における使用のための薬剤の調製における
100mg~600mgの範囲内の量でのヒトFGF21タンパク質変異体の使用が本明
細書に提供される。
【0194】
一態様では、代謝障害又は心血管障害を治療、予防、又は管理する場合における使用の
ための薬剤の製造における100mg~600mgの範囲内の量でのヒトFGF21タン
パク質変異体の使用が本明細書に提供される。
【0195】
一態様では、高コレステロール血症、混合型脂質異常症、又は高トリグリセリド血症を
治療、予防、又は管理する場合における使用のための薬剤の製造における100mg~6
00mgの範囲内の量でのヒトFGF21タンパク質変異体の使用が本明細書に提供され
る。
【0196】
一態様では、体重を減少させる場合における使用のための薬剤の製造における100m
g~600mgの範囲内の量でのヒトFGF21タンパク質変異体の使用が本明細書に提
供される。
【0197】
一態様では、増加したLDL-C、総コレステロール、トリグリセリド、及び/又はア
ポリポタンパク質Bを減少させる場合における使用のための薬剤の製造における100m
g~600mgの範囲内の量でのヒトFGF21タンパク質変異体の使用が本明細書に提
供される。
【0198】
一態様では、HDL-Cを増加させる場合における使用のための薬剤の製造における1
00mg~600mgの範囲内の量でのヒトFGF21タンパク質変異体の使用が本明細
書に提供される。
【0199】
一態様では、トリグリセリドレベルを低下させる場合における使用のための薬剤の製造
における100mg~600mgの範囲内の量でのヒトFGF21タンパク質変異体の使
用が本明細書に提供される。
【0200】
一実施形態では、該方法は、トリグリセリドレベルを少なくとも約40%又は少なくと
も約50%低下させる。
【0201】
一態様では、心血管リスクを減少させる場合における使用のための薬剤の製造における
100mg~600mgの範囲内の量でのヒトFGF21タンパク質変異体の使用が本明
細書に提供される。
【0202】
一態様では、代謝障害又は心血管障害を治療するための薬剤の製造におけるヒトFGF
21タンパク質変異体の使用が本明細書に提供され、ここでヒトFGF21タンパク質変
異体の単位用量は、100mg~600mgの範囲内である。
【0203】
一態様では、高コレステロール血症、混合型脂質異常症、又は高トリグリセリド血症を
治療するための薬剤の製造におけるヒトFGF21タンパク質変異体の使用が本明細書に
提供され、ここでヒトFGF21タンパク質変異体の単位用量は、100mg~600m
gの範囲内である。
【0204】
一態様では、体重を減少させる場合での使用のための薬剤の製造におけるヒトFGF2
1タンパク質変異体の使用が本明細書に提供され、ここでヒトFGF21タンパク質変異
体の単位用量は、100mg~600mgの範囲内である。
【0205】
一態様では、LDL-C、総コレステロール、トリグリセリド、及び/又はアポリポタ
ンパク質Bレベルを低下させる場合での使用のための薬剤の製造におけるヒトFGF21
タンパク質変異体の使用が本明細書に提供され、ここでヒトFGF21タンパク質変異体
の単位用量は、100mg~600mgの範囲内である。
【0206】
一態様では、HDL-Cを増加させる方法における使用のための薬剤の製造におけるヒ
トFGF21タンパク質変異体の使用が本明細書に提供され、ここでヒトFGF21タン
パク質変異体の単位用量は、100mg~600mgの範囲内である。
【0207】
一態様では、トリグリセリドレベルを低下させる場合での使用のための薬剤の製造にお
けるヒトFGF21タンパク質変異体の使用が本明細書に提供され、ここでヒトFGF2
1タンパク質変異体の単位用量は、100mg~600mgの範囲内である。
【0208】
一態様では、心血管リスクを減少させる方法における使用のための薬剤の製造における
ヒトFGF21タンパク質変異体の使用が本明細書に提供され、ここでヒトFGF21タ
ンパク質変異体の単位用量は、100mg~600mgの範囲内である。
【0209】
一態様では、ヒト対象における代謝障害又は心血管障害を治療、予防、又は管理する方
法における使用のためのヒトFGF21タンパク質変異体が本明細書に提供され、ここで
ヒトFGF21タンパク質変異体は、100mg~600mgの範囲内の用量での投与用
に提供される。一態様では、ヒト対象における代謝障害又は心血管障害を治療、予防、又
は管理する方法における使用のためのヒトFGF21タンパク質変異体が本明細書に提供
され、ここでヒトFGF21タンパク質変異体は、100mg~600mgの範囲内の量
での投与用に提供される。
【0210】
これらの態様のいくつかの実施形態では、代謝障害又は心血管障害は、高コレステロー
ル血症、脂質異常症、高トリグリセリド血症、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)
、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)、2型糖尿病、及び肥満から選択される。
【0211】
これらの態様のいくつかの実施形態では、代謝障害又は心血管障害を治療、予防、又は
管理することは、対象における体重、肝脂肪含量、増加したLDL-C、総コレステロー
ル、トリグリセリド、及びアポリポタンパク質Bレベルの1つ以上を減少させることを含
むか又はそれによって特徴づけられる。特定の実施形態では、代謝障害又は心血管障害を
治療、予防、又は管理することは、対象におけるHDL-Cレベルを増加させることを含
むか又はそれによって特徴づけられる。
【0212】
これらの態様のいくつかの実施形態では、代謝障害又は心血管障害を治療、予防、又は
管理することは、対象におけるトリグリセリドレベルを少なくとも約40%又は少なくと
も約50%低下させることを含むか又はそれによって特徴づけられる。いくつかの実施形
態では、代謝障害又は心血管障害を治療、予防、又は管理することは、対象におけるトリ
グリセリドレベルを少なくとも約40%低下させることを含むか又はそれによって特徴づ
けられる。いくつかの実施形態では、代謝障害又は心血管障害を治療、予防、又は管理す
ることは、対象におけるトリグリセリドレベルを少なくとも約50%低下させることを含
むか又はそれによって特徴づけられる。
【0213】
これらの態様のいくつかの実施形態では、代謝障害又は心血管障害を治療、予防、又は
管理することは、対象における心血管リスクを減少させることを含むか又はそれによって
特徴づけられる。
【0214】
これらの態様のいくつかの実施形態では、代謝障害又は心血管障害は、脂質異常症、任
意選択的には、混合型脂質異常症、高トリグリセリド血症、任意選択的には重度の高トリ
グリセリド血症、又は高コレステロール血症、任意選択的には原発性高コレステロール血
症である。いくつかの実施形態では、代謝障害又は心血管障害は、非アルコール性脂肪肝
疾患(NAFLD)又は非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)である。特定の実施形態
では、対象は、18~55歳である。いくつかの実施形態では、対象は、30~45kg
/m2の範囲内を含む肥満度指数(BMI)を有し、民族調整としてアジア家系又はアジ
ア祖先の対象については≧27.5である。いくつかの実施形態では、対象は、30~4
5kg/m2の範囲内を含む肥満度指数(BMI)を有し、任意選択的には、BMIはア
ジア家系又はアジア祖先の対象については≧27.5である。いくつかの実施形態では、
対象は、ヒトFGF21タンパク質変異体の投与前に測定されるとき、150~500m
g/dL(1.69~5.65ミリモル/L)の範囲内のトリグリセリドレベルを有する
。
【0215】
これらの態様のいくつかの実施形態では、ヒトFGF21変異体は、配列番号1の付番
に基づくQ55C、R105K、G148C、K150R、P158S、S195A、P
199G、及びG202Aから選択される1つ以上の突然変異を含む成熟ヒトFGF21
タンパク質又はその断片に融合されたヒトFc領域を含む融合タンパク質である。特定の
実施形態では、ヒトFGF21タンパク質変異体は、配列番号11のアミノ酸配列を含む
。
【0216】
これらの態様のいくつかの実施形態では、ヒトFGF21タンパク質変異体は、少なく
とも100mg、150mg、200mg、250mg、300mg、350mg、又は
400mgの用量での投与用に提供される。いくつかの実施形態では、ヒトFGF21タ
ンパク質変異体は、約100mg、110mg、120mg、130mg、140mg、
150mg、160mg、170mg、180mg、又は190mgの用量での投与用に
提供され、任意選択的には、ヒトFGF21タンパク質変異体は、約100mg又は15
0mgの用量で提供される。いくつかの実施形態では、ヒトFGF21タンパク質変異体
は、約200mg、210mg、220mg、230mg、240mg、250mg、2
60mg、270mg、280mg、290mg、300mg、310mg、320mg
、330mg、340mg、又は350mgの用量での投与用に提供され、任意選択的に
は、ヒトFGF21タンパク質変異体は、約200、250mg、又は300mgの用量
で提供される。いくつかの実施形態では、ヒトFGF21タンパク質変異体は、少なくと
も100mgの用量での投与用に提供される。いくつかの実施形態では、ヒトFGF21
タンパク質変異体は、約100mgの用量での投与用に提供される。いくつかの実施形態
では、ヒトFGF21タンパク質変異体は、少なくとも150mgの用量での投与用に提
供される。いくつかの実施形態では、ヒトFGF21タンパク質変異体は、約150mg
の用量での投与用に提供される。いくつかの実施形態では、ヒトFGF21タンパク質変
異体は、少なくとも200mgの用量での投与用に提供される。いくつかの実施形態では
、ヒトFGF21タンパク質変異体は、約200mgの用量での投与用に提供される。い
くつかの実施形態では、ヒトFGF21タンパク質変異体は、少なくとも250mgの用
量での投与用に提供される。いくつかの実施形態では、ヒトFGF21タンパク質変異体
は、約250mgの用量での投与用に提供される。いくつかの実施形態では、ヒトFGF
21タンパク質変異体は、250mgの用量での投与用に提供される。いくつかの実施形
態では、ヒトFGF21タンパク質変異体は、少なくとも300mgの用量での投与用に
提供される。いくつかの実施形態では、ヒトFGF21タンパク質変異体は、約300m
gの用量での投与用に提供される。いくつかの実施形態では、ヒトFGF21タンパク質
変異体は、300mgの用量での投与用に提供される。
【0217】
これらの態様のいくつかの実施形態では、ヒトFGF21タンパク質変異体は、少なく
とも100mg、150mg、200mg、250mg、300mg、350mg、又は
400mgの量での投与用に提供される。いくつかの実施形態では、ヒトFGF21タン
パク質変異体は、約100mg、110mg、120mg、130mg、140mg、1
50mg、160mg、170mg、180mg、又は190mgの量での投与用に提供
され、任意選択的には、ヒトFGF21タンパク質変異体は、約100mg又は150m
gの量で提供される。いくつかの実施形態では、ヒトFGF21タンパク質変異体は、約
200mg、210mg、220mg、230mg、240mg、250mg、260m
g、270mg、280mg、290mg、300mg、310mg、320mg、33
0mg、340mg、又は350mgの量での投与用に提供され、任意選択的には、ヒト
FGF21タンパク質変異体は、約200mg、250mg、又は300mgの量で提供
される。いくつかの実施形態では、ヒトFGF21タンパク質変異体は、少なくとも10
0mgの量での投与用に提供される。いくつかの実施形態では、ヒトFGF21タンパク
質変異体は、約100mgの量での投与用に提供される。いくつかの実施形態では、ヒト
FGF21タンパク質変異体は、少なくとも150mgの量での投与用に提供される。い
くつかの実施形態では、ヒトFGF21タンパク質変異体は、約150mgの量での投与
用に提供される。いくつかの実施形態では、ヒトFGF21タンパク質変異体は、少なく
とも200mgの量での投与用に提供される。いくつかの実施形態では、ヒトFGF21
タンパク質変異体は、約200mgの量での投与用に提供される。いくつかの実施形態で
は、ヒトFGF21タンパク質変異体は、少なくとも250mgの量での投与用に提供さ
れる。いくつかの実施形態では、ヒトFGF21タンパク質変異体は、約250mgの量
での投与用に提供される。いくつかの実施形態では、ヒトFGF21タンパク質変異体は
、250mgの量での投与用に提供される。いくつかの実施形態では、ヒトFGF21タ
ンパク質変異体は、少なくとも300mgの量での投与用に提供される。いくつかの実施
形態では、ヒトFGF21タンパク質変異体は、約300mgの量での投与用に提供され
る。いくつかの実施形態では、ヒトFGF21タンパク質変異体は、300mgの量での
投与用に提供される。
【0218】
いくつかの実施形態では、ヒトFGF21タンパク質変異体は、皮下投与の形態で提供
される。いくつかの実施形態では、ヒトFGF21タンパク質変異体は、1月に1回又は
4週ごとに1回、3週ごとに1回、2週ごとに1回、又は1週ごとに1回の投与用に提供
される。いくつかの実施形態では、ヒトFGF21タンパク質変異体は、1月に1回又は
4週ごとに1回、3週ごとに1回、2週ごとに1回、又は1週ごとに1回の投与の形態で
提供される。いくつかの実施形態では、ヒトFGF21タンパク質変異体は、皮下投与さ
れるべき形態で提供される。
【0219】
一態様では、ヒト対象における代謝障害又は心血管障害を治療、予防、又は管理する方
法であって、ヒトFGF21タンパク質変異体を100mg~600mgの範囲内の用量
で対象に投与することを含む方法が本明細書に提供される。一態様では、ヒト対象におけ
る代謝障害又は心血管障害を治療、予防、又は管理する方法であって、ヒトFGF21タ
ンパク質変異体を100mg~600mgの範囲内の量で対象に投与することを含む方法
が本明細書に提供される。
【0220】
いくつかの実施形態では、代謝障害又は心血管障害は、高コレステロール血症、脂質異
常症、高トリグリセリド血症、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、非アルコール
性脂肪性肝炎(NASH)、2型糖尿病、及び肥満から選択される。
【0221】
いくつかの実施形態では、代謝障害又は心血管障害を治療、予防、又は管理することは
、対象における体重、肝脂肪含量、増加したLDL-C、総コレステロール、トリグリセ
リド、及びアポリポタンパク質Bレベルの1つ以上を減少させることを含むか又はそれに
よって特徴づけられる。特定の実施形態では、代謝障害又は心血管障害を治療、予防、又
は管理することは、対象におけるHDL-Cレベルを増加させることを含むか又はそれに
よって特徴づけられる。
【0222】
いくつかの実施形態では、代謝障害又は心血管障害を治療、予防、又は管理することは
、対象におけるトリグリセリドレベルを少なくとも約40%又は少なくとも約50%低下
させることを含むか又はそれによって特徴づけられる。いくつかの実施形態では、代謝障
害又は心血管障害を治療、予防、又は管理することは、対象におけるトリグリセリドレベ
ルを少なくとも約40%低下させることを含むか又はそれによって特徴づけられる。いく
つかの実施形態では、代謝障害又は心血管障害を治療、予防、又は管理することは、対象
におけるトリグリセリドレベルを少なくとも約50%低下させることを含むか又はそれに
よって特徴づけられる。
【0223】
いくつかの実施形態では、代謝障害又は心血管障害を治療、予防、又は管理することは
、対象における心血管リスクを減少させることを含むか又はそれによって特徴づけられる
。
【0224】
いくつかの実施形態では、代謝障害又は心血管障害は、脂質異常症、高トリグリセリド
血症、又は高コレステロール血症である。いくつかの実施形態では、代謝障害又は心血管
障害は、脂質異常症である。いくつかの実施形態では、代謝障害又は心血管障害は、高ト
リグリセリド血症である。いくつかの実施形態では、代謝障害又は心血管障害は、高コレ
ステロール血症である。いくつかの実施形態では、代謝障害又は心血管障害は、混合型脂
質異常症である。いくつかの実施形態では、代謝障害又は心血管障害は、重度の高トリグ
リセリド血症である。いくつかの実施形態では、代謝障害又は心血管障害は、原発性高コ
レステロール血症である。いくつかの実施形態では、代謝障害又は心血管障害は、非アル
コール性脂肪肝疾患(NAFLD)又は非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)である。
いくつかの実施形態では、代謝障害又は心血管障害は、非アルコール性脂肪肝疾患(NA
FLD)である。いくつかの実施形態では、代謝障害又は心血管障害は、非アルコール性
脂肪性肝炎(NASH)である。特定の実施形態では、対象は、18~55歳である。い
くつかの実施形態では、対象は、30~45kg/m2の範囲内を含む肥満度指数(BM
I)を有し、民族調整としてアジア家系又はアジア祖先の対象については≧27.5であ
る。いくつかの実施形態では、対象は、肥満度指数(BMI)を有する。
【0225】
一態様では、ヒト対象における高コレステロール血症を治療、予防、又は管理する方法
における使用のためのヒトFGF21タンパク質変異体が本明細書に提供され、ここでヒ
トFGF21タンパク質変異体は、100mg、110mg、120mg、130mg、
140mg、150mg、160mg、170mg、180mg、190mg、200m
g、210mg、220mg、230mg、240mg、250mg、260mg、27
0mg、280mg、290mg、300mg、310mg、320mg、330mg、
340mg、又は350mgの範囲内の用量又は量での投与用に提供され、任意選択的に
は、ヒトFGF21タンパク質変異体は、約100mg、150mg、200mg、25
0mg、又は300mgの用量で提供され、またヒトFGF21変異体は、配列番号1の
付番に基づくQ55C、R105K、G148C、K150R、P158S、S195A
、P199G、及びG202Aから選択される1つ以上の突然変異を含む成熟ヒトFGF
21タンパク質又はその断片に融合されたヒトFc領域を含む融合タンパク質であり、任
意選択的には、ヒトFGF21タンパク質変異体は、配列番号11のアミノ酸配列を含む
。その一実施形態では、ヒトFGF21変異体は、1週あたり1回の投与用に約100m
g、150mg、200mg、250mg、又は300mgの用量で提供される。その一
実施形態では、ヒトFGF21変異体は、2週ごとに1回の投与用に約100mg、15
0mg、200mg、250mg、又は300mgの用量で提供される。その一実施形態
では、ヒトFGF21変異体は、3週ごとに1回の投与用に約100mg、150mg、
200mg、250mg、又は300mgの用量で提供される。その一実施形態では、ヒ
トFGF21変異体は、4週ごとに1回又は1月あたり1回の投与用に約100mg、1
50mg、200mg、250mg、又は300mgの用量で提供される。
【0226】
一態様では、ヒト対象における脂質異常症を治療、予防、又は管理する方法における使
用のためのヒトFGF21タンパク質変異体が本明細書に提供され、ここでヒトFGF2
1タンパク質変異体は、100mg、110mg、120mg、130mg、140mg
、150mg、160mg、170mg、180mg、190mg、200mg、210
mg、220mg、230mg、240mg、250mg、260mg、270mg、2
80mg、290mg、300mg、310mg、320mg、330mg、340mg
、又は350mgの範囲内の用量又は量での投与用に提供され、任意選択的には、ヒトF
GF21タンパク質変異体は、約100mg、150mg、200mg、250mg、又
は300mgの用量で提供され、またヒトFGF21変異体は、配列番号1の付番に基づ
くQ55C、R105K、G148C、K150R、P158S、S195A、P199
G、及びG202Aから選択される1つ以上の突然変異を含む成熟ヒトFGF21タンパ
ク質又はその断片に融合されたヒトFc領域を含む融合タンパク質であり、任意選択的に
は、ヒトFGF21タンパク質変異体は、配列番号11のアミノ酸配列を含む。その一実
施形態では、ヒトFGF21変異体は、1週あたり1回の投与用に約100mg、150
mg、200mg、250mg、又は300mgの用量で提供される。その一実施形態で
は、ヒトFGF21変異体は、2週ごとに1回の投与用に約100mg、150mg、2
00mg、250mg、又は300mgの用量で提供される。その一実施形態では、ヒト
FGF21変異体は、3週ごとに1回の投与用に約100mg、150mg、200mg
、250mg、又は300mgの用量で提供される。その一実施形態では、ヒトFGF2
1変異体は、4週ごとに1回又は1月あたり1回の投与用に約100mg、150mg、
200mg、250mg、又は300mgの用量で提供される。
【0227】
一態様では、ヒト対象における高トリグリセリド血症を治療、予防、又は管理する方法
における使用のためのヒトFGF21タンパク質変異体が本明細書に提供され、ここでヒ
トFGF21タンパク質変異体は、100mg、110mg、120mg、130mg、
140mg、150mg、160mg、170mg、180mg、190mg、200m
g、210mg、220mg、230mg、240mg、250mg、260mg、27
0mg、280mg、290mg、300mg、310mg、320mg、330mg、
340mg、又は350mgの範囲内の用量又は量での投与用に提供され、任意選択的に
は、ヒトFGF21タンパク質変異体は、約100mg、150mg、200mg、25
0mg、又は300mgの用量で提供され、またヒトFGF21変異体は、配列番号1の
付番に基づくQ55C、R105K、G148C、K150R、P158S、S195A
、P199G、及びG202Aから選択される1つ以上の突然変異を含む成熟ヒトFGF
21タンパク質又はその断片に融合されたヒトFc領域を含む融合タンパク質であり、任
意選択的には、ヒトFGF21タンパク質変異体は、配列番号11のアミノ酸配列を含む
。その一実施形態では、ヒトFGF21変異体は、1週あたり1回の投与用に約100m
g、150mg、200mg、250mg、又は300mgの用量で提供される。その一
実施形態では、ヒトFGF21変異体は、2週ごとに1回の投与用に約100mg、15
0mg、200mg、250mg、又は300mgの用量で提供される。その一実施形態
では、ヒトFGF21変異体は、3週ごとに1回の投与用に約100mg、150mg、
200mg、250mg、又は300mgの用量で提供される。その一実施形態では、ヒ
トFGF21変異体は、4週ごとに1回又は1月あたり1回の投与用に約100mg、1
50mg、200mg、250mg、又は300mgの用量で提供される。
【0228】
一態様では、ヒト対象における非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)を治療、予防
、又は管理する方法における使用のためのヒトFGF21タンパク質変異体が本明細書に
提供され、ここでヒトFGF21タンパク質変異体は、100mg、110mg、120
mg、130mg、140mg、150mg、160mg、170mg、180mg、1
90mg、200mg、210mg、220mg、230mg、240mg、250mg
、260mg、270mg、280mg、290mg、300mg、310mg、320
mg、330mg、340mg、又は350mgの範囲内の用量又は量での投与用に提供
され、任意選択的には、ヒトFGF21タンパク質変異体は、約100mg、150mg
、200mg、250mg、又は300mgの用量で提供され、またヒトFGF21変異
体は、配列番号1の付番に基づくQ55C、R105K、G148C、K150R、P1
58S、S195A、P199G、及びG202Aから選択される1つ以上の突然変異を
含む成熟ヒトFGF21タンパク質又はその断片に融合されたヒトFc領域を含む融合タ
ンパク質であり、任意選択的には、ヒトFGF21タンパク質変異体は、配列番号11の
アミノ酸配列を含む。その一実施形態では、ヒトFGF21変異体は、1週あたり1回の
投与用に約100mg、150mg、200mg、250mg、又は300mgの用量で
提供される。その一実施形態では、ヒトFGF21変異体は、2週ごとに1回の投与用に
約100mg、150mg、200mg、250mg、又は300mgの用量で提供され
る。その一実施形態では、ヒトFGF21変異体は、3週ごとに1回の投与用に約100
mg、150mg、200mg、250mg、又は300mgの用量で提供される。その
一実施形態では、ヒトFGF21変異体は、4週ごとに1回又は1月あたり1回の投与用
に約100mg、150mg、200mg、250mg、又は300mgの用量で提供さ
れる。
【0229】
一態様では、ヒト対象における非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)を治療、予防、
又は管理する方法における使用のためのヒトFGF21タンパク質変異体が本明細書に提
供され、ここでヒトFGF21タンパク質変異体は、100mg、110mg、120m
g、130mg、140mg、150mg、160mg、170mg、180mg、19
0mg、200mg、210mg、220mg、230mg、240mg、250mg、
260mg、270mg、280mg、290mg、300mg、310mg、320m
g、330mg、340mg、又は350mgの範囲内の用量又は量での投与用に提供さ
れ、任意選択的には、ヒトFGF21タンパク質変異体は、約100mg、150mg、
200mg、250mg、又は300mgの用量で提供され、またヒトFGF21変異体
は、配列番号1の付番に基づくQ55C、R105K、G148C、K150R、P15
8S、S195A、P199G、及びG202Aから選択される1つ以上の突然変異を含
む成熟ヒトFGF21タンパク質又はその断片に融合されたヒトFc領域を含む融合タン
パク質であり、任意選択的には、ヒトFGF21タンパク質変異体は、配列番号11のア
ミノ酸配列を含む。その一実施形態では、ヒトFGF21変異体は、1週あたり1回の投
与用に約100mg、150mg、200mg、250mg、又は300mgの用量で提
供される。その一実施形態では、ヒトFGF21変異体は、2週ごとに1回の投与用に約
100mg、150mg、200mg、250mg、又は300mgの用量で提供される
。その一実施形態では、ヒトFGF21変異体は、3週ごとに1回の投与用に約100m
g、150mg、200mg、250mg、又は300mgの用量で提供される。その一
実施形態では、ヒトFGF21変異体は、4週ごとに1回又は1月あたり1回の投与用に
約100mg、150mg、200mg、250mg、又は300mgの用量で提供され
る。
【0230】
一態様では、ヒト対象における2型糖尿病を治療、予防、又は管理する方法における使
用のためのヒトFGF21タンパク質変異体が本明細書に提供され、ここでヒトFGF2
1タンパク質変異体は、100mg、110mg、120mg、130mg、140mg
、150mg、160mg、170mg、180mg、190mg、200mg、210
mg、220mg、230mg、240mg、250mg、260mg、270mg、2
80mg、290mg、300mg、310mg、320mg、330mg、340mg
、又は350mgの範囲内の用量又は量での投与用に提供され、任意選択的には、ヒトF
GF21タンパク質変異体は、約100mg、150mg、200mg、250mg、又
は300mgの用量で提供され、またヒトFGF21変異体は、配列番号1の付番に基づ
くQ55C、R105K、G148C、K150R、P158S、S195A、P199
G、及びG202Aから選択される1つ以上の突然変異を含む成熟ヒトFGF21タンパ
ク質又はその断片に融合されたヒトFc領域を含む融合タンパク質であり、任意選択的に
は、ヒトFGF21タンパク質変異体は、配列番号11のアミノ酸配列を含む。その一実
施形態では、ヒトFGF21変異体は、1週あたり1回の投与用に約100mg、150
mg、200mg、250mg、又は300mgの用量で提供される。その一実施形態で
は、ヒトFGF21変異体は、2週ごとに1回の投与用に約100mg、150mg、2
00mg、250mg、又は300mgの用量で提供される。その一実施形態では、ヒト
FGF21変異体は、3週ごとに1回の投与用に約100mg、150mg、200mg
、250mg、又は300mgの用量で提供される。その一実施形態では、ヒトFGF2
1変異体は、4週ごとに1回又は1月あたり1回の投与用に約100mg、150mg、
200mg、250mg、又は300mgの用量で提供される。
【0231】
一態様では、ヒト対象における肥満を治療、予防、又は管理する方法における使用のた
めのヒトFGF21タンパク質変異体が本明細書に提供され、ここでヒトFGF21タン
パク質変異体は、100mg、110mg、120mg、130mg、140mg、15
0mg、160mg、170mg、180mg、190mg、200mg、210mg、
220mg、230mg、240mg、250mg、260mg、270mg、280m
g、290mg、300mg、310mg、320mg、330mg、340mg、又は
350mgの範囲内の用量又は量での投与用に提供され、任意選択的には、ヒトFGF2
1タンパク質変異体は、約100mg、150mg、200mg、250mg、又は30
0mgの用量で提供され、またヒトFGF21変異体は、配列番号1の付番に基づくQ5
5C、R105K、G148C、K150R、P158S、S195A、P199G、及
びG202Aから選択される1つ以上の突然変異を含む成熟ヒトFGF21タンパク質又
はその断片に融合されたヒトFc領域を含む融合タンパク質であり、任意選択的には、ヒ
トFGF21タンパク質変異体は、配列番号11のアミノ酸配列を含む。その一実施形態
では、ヒトFGF21変異体は、1週あたり1回の投与用に約100mg、150mg、
200mg、250mg、又は300mgの用量で提供される。その一実施形態では、ヒ
トFGF21変異体は、2週ごとに1回の投与用に約100mg、150mg、200m
g、250mg、又は300mgの用量で提供される。その一実施形態では、ヒトFGF
21変異体は、3週ごとに1回の投与用に約100mg、150mg、200mg、25
0mg、又は300mgの用量で提供される。その一実施形態では、ヒトFGF21変異
体は、4週ごとに1回又は1月あたり1回の投与用に約100mg、150mg、200
mg、250mg、又は300mgの用量で提供される。
【0232】
一態様では、ヒト対象における高コレステロール血症、脂質異常症、高トリグリセリド
血症、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH
)、2型糖尿病、又は肥満を治療、予防、又は管理する方法における使用のためのヒトF
GF21タンパク質変異体が本明細書に提供され、ここでヒトFGF21タンパク質変異
体は、100mgの範囲内の用量又は量での投与用に提供され、またヒトFGF21変異
体は、配列番号1の付番に基づくQ55C、R105K、G148C、K150R、P1
58S、S195A、P199G、及びG202Aから選択される1つ以上の突然変異を
含む成熟ヒトFGF21タンパク質又はその断片に融合されたヒトFc領域を含む融合タ
ンパク質であり、任意選択的には、ヒトFGF21タンパク質変異体は、配列番号11の
アミノ酸配列を含む。その一実施形態では、ヒトFGF21変異体は、1週あたり1回の
投与用に提供される。その一実施形態では、ヒトFGF21変異体は、2週ごとに1回の
投与用に提供される。その一実施形態では、ヒトFGF21変異体は、3週ごとに1回の
投与用に提供される。その一実施形態では、ヒトFGF21変異体は、4週ごとに1回又
は1月あたり1回の投与用に提供される。
【0233】
一態様では、ヒト対象における高コレステロール血症、脂質異常症、高トリグリセリド
血症、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH
)、2型糖尿病、又は肥満を治療、予防、又は管理する方法における使用のためのヒトF
GF21タンパク質変異体が本明細書に提供され、ここでヒトFGF21タンパク質変異
体は、150mgの範囲内の用量又は量での投与用に提供され、またヒトFGF21変異
体は、配列番号1の付番に基づくQ55C、R105K、G148C、K150R、P1
58S、S195A、P199G、及びG202Aから選択される1つ以上の突然変異を
含む成熟ヒトFGF21タンパク質又はその断片に融合されたヒトFc領域を含む融合タ
ンパク質であり、任意選択的には、ヒトFGF21タンパク質変異体は、配列番号11の
アミノ酸配列を含む。その一実施形態では、ヒトFGF21変異体は、1週あたり1回の
投与用に提供される。その一実施形態では、ヒトFGF21変異体は、2週ごとに1回の
投与用に提供される。その一実施形態では、ヒトFGF21変異体は、3週ごとに1回の
投与用に提供される。その一実施形態では、ヒトFGF21変異体は、4週ごとに1回又
は1月あたり1回の投与用に提供される。
【0234】
一態様では、ヒト対象における高コレステロール血症、脂質異常症、高トリグリセリド
血症、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH
)、2型糖尿病、又は肥満を治療、予防、又は管理する方法における使用のためのヒトF
GF21タンパク質変異体が本明細書に提供され、ここでヒトFGF21タンパク質変異
体は、200mgの範囲内の用量又は量での投与用に提供され、またヒトFGF21変異
体は、配列番号1の付番に基づくQ55C、R105K、G148C、K150R、P1
58S、S195A、P199G、及びG202Aから選択される1つ以上の突然変異を
含む成熟ヒトFGF21タンパク質又はその断片に融合されたヒトFc領域を含む融合タ
ンパク質であり、任意選択的には、ヒトFGF21タンパク質変異体は、配列番号11の
アミノ酸配列を含む。その一実施形態では、ヒトFGF21変異体は、1週あたり1回の
投与用に提供される。その一実施形態では、ヒトFGF21変異体は、2週ごとに1回の
投与用に提供される。その一実施形態では、ヒトFGF21変異体は、3週ごとに1回の
投与用に提供される。その一実施形態では、ヒトFGF21変異体は、4週ごとに1回又
は1月あたり1回の投与用に提供される。
【0235】
一態様では、ヒト対象における高コレステロール血症、脂質異常症、高トリグリセリド
血症、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH
)、2型糖尿病、又は肥満を治療、予防、又は管理する方法における使用のためのヒトF
GF21タンパク質変異体が本明細書に提供され、ここでヒトFGF21タンパク質変異
体は、250mgの範囲内の用量又は量での投与用に提供され、またヒトFGF21変異
体は、配列番号1の付番に基づくQ55C、R105K、G148C、K150R、P1
58S、S195A、P199G、及びG202Aから選択される1つ以上の突然変異を
含む成熟ヒトFGF21タンパク質又はその断片に融合されたヒトFc領域を含む融合タ
ンパク質であり、任意選択的には、ヒトFGF21タンパク質変異体は、配列番号11の
アミノ酸配列を含む。その一実施形態では、ヒトFGF21変異体は、1週あたり1回の
投与用に提供される。その一実施形態では、ヒトFGF21変異体は、2週ごとに1回の
投与用に提供される。その一実施形態では、ヒトFGF21変異体は、3週ごとに1回の
投与用に提供される。その一実施形態では、ヒトFGF21変異体は、4週ごとに1回又
は1月あたり1回の投与用に提供される。
【0236】
一態様では、ヒト対象における非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)を治療、予防、
又は管理する方法における使用のためのヒトFGF21タンパク質変異体が本明細書に提
供され、ここでヒトFGF21タンパク質変異体は、300mgの範囲内の用量又は量で
の投与用に提供され、またヒトFGF21変異体は、配列番号1の付番に基づくQ55C
、R105K、G148C、K150R、P158S、S195A、P199G、及びG
202Aから選択される1つ以上の突然変異を含む成熟ヒトFGF21タンパク質又はそ
の断片に融合されたヒトFc領域を含む融合タンパク質であり、任意選択的には、ヒトF
GF21タンパク質変異体は、配列番号11のアミノ酸配列を含む。その一実施形態では
、ヒトFGF21変異体は、1週あたり1回の投与用に提供される。その一実施形態では
、ヒトFGF21変異体は、2週ごとに1回の投与用に提供される。その一実施形態では
、ヒトFGF21変異体は、3週ごとに1回の投与用に提供される。その一実施形態では
、ヒトFGF21変異体は、4週ごとに1回又は1月あたり1回の投与用に提供される。
【0237】
一態様では、ヒト対象における高コレステロール血症、脂質異常症、高トリグリセリド
血症、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH
)、2型糖尿病、又は肥満を治療、予防、又は管理する方法における使用のためのヒトF
GF21タンパク質変異体が本明細書に提供され、ここでヒトFGF21タンパク質変異
体は、1週あたり1回、100mg又は150mgの範囲内の用量又は量での投与用に提
供され、またヒトFGF21変異体は、配列番号1の付番に基づくQ55C、R105K
、G148C、K150R、P158S、S195A、P199G、及びG202Aから
選択される1つ以上の突然変異を含む成熟ヒトFGF21タンパク質又はその断片に融合
されたヒトFc領域を含む融合タンパク質であり、任意選択的には、ヒトFGF21タン
パク質変異体は、配列番号11のアミノ酸配列を含む。
【0238】
一態様では、ヒト対象における高コレステロール血症、脂質異常症、高トリグリセリド
血症、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH
)、2型糖尿病、又は肥満を治療、予防、又は管理する方法における使用のためのヒトF
GF21タンパク質変異体が本明細書に提供され、ここでヒトFGF21タンパク質変異
体は、2週ごとに1回、150mg又は200mgの範囲内の用量又は量での投与用に提
供され、またヒトFGF21変異体は、配列番号1の付番に基づくQ55C、R105K
、G148C、K150R、P158S、S195A、P199G、及びG202Aから
選択される1つ以上の突然変異を含む成熟ヒトFGF21タンパク質又はその断片に融合
されたヒトFc領域を含む融合タンパク質であり、任意選択的には、ヒトFGF21タン
パク質変異体は、配列番号11のアミノ酸配列を含む。
【0239】
一態様では、ヒト対象における高コレステロール血症、脂質異常症、高トリグリセリド
血症、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH
)、2型糖尿病、又は肥満を治療、予防、又は管理する方法における使用のためのヒトF
GF21タンパク質変異体が本明細書に提供され、ここでヒトFGF21タンパク質変異
体は、3週ごとに1回、200mg又は250mgの範囲内の用量又は量での投与用に提
供され、またヒトFGF21変異体は、配列番号1の付番に基づくQ55C、R105K
、G148C、K150R、P158S、S195A、P199G、及びG202Aから
選択される1つ以上の突然変異を含む成熟ヒトFGF21タンパク質又はその断片に融合
されたヒトFc領域を含む融合タンパク質であり、任意選択的には、ヒトFGF21タン
パク質変異体は、配列番号11のアミノ酸配列を含む。
【0240】
一態様では、ヒト対象における高コレステロール血症、脂質異常症、高トリグリセリド
血症、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH
)、2型糖尿病、又は肥満を治療、予防、又は管理する方法における使用のためのヒトF
GF21タンパク質変異体が本明細書に提供され、ここでヒトFGF21タンパク質変異
体は、4週ごとに1回又は1月あたり1回、250mg又は300mgの範囲内の用量又
は量での投与用に提供され、またヒトFGF21変異体は、配列番号1の付番に基づくQ
55C、R105K、G148C、K150R、P158S、S195A、P199G、
及びG202Aから選択される1つ以上の突然変異を含む成熟ヒトFGF21タンパク質
又はその断片に融合されたヒトFc領域を含む融合タンパク質であり、任意選択的には、
ヒトFGF21タンパク質変異体は、配列番号11のアミノ酸配列を含む。
【0241】
一態様では、ヒト対象における高コレステロール血症を治療、予防、又は管理する方法
における使用のためのヒトFGF21タンパク質変異体が本明細書に提供され、ここでヒ
トFGF21タンパク質変異体は、1つ以上の追加的な治療活性剤との組み合わせ投与用
に提供され、ここで1つ以上の追加的な治療活性剤は、ダパグリフロジン、エンパグリフ
ロジン、カナグリフロジン、エルツグリフロジン、ソタグリフロジン、トホグリフロジン
、レモグリフロジン、ルセオグリフロジン、イプラグリフロジン、アチグリフロジン、ベ
キサグリフロジン、ヘナグリフロジン、リコグリフロジン、及びこれらのいずれかの薬学
的に許容できる塩からなる群から選択されるSGLT阻害剤であり、またヒトFGF21
変異体は、配列番号1の付番に基づくQ55C、R105K、G148C、K150R、
P158S、S195A、P199G、及びG202Aから選択される1つ以上の突然変
異を含む成熟ヒトFGF21タンパク質又はその断片に融合されたヒトFc領域を含む融
合タンパク質であり、任意選択的には、ヒトFGF21タンパク質変異体は、配列番号1
1のアミノ酸配列を含む。その一実施形態では、SGLT阻害剤は、リコグリフロジンで
ある。
【0242】
一態様では、ヒト対象における脂質異常症を治療、予防、又は管理する方法における使
用のためのヒトFGF21タンパク質変異体が本明細書に提供され、ここでヒトFGF2
1タンパク質変異体は、1つ以上の追加的な治療活性剤との組み合わせ投与用に提供され
、ここで1つ以上の追加的な治療活性剤は、ダパグリフロジン、エンパグリフロジン、カ
ナグリフロジン、エルツグリフロジン、ソタグリフロジン、トホグリフロジン、レモグリ
フロジン、ルセオグリフロジン、イプラグリフロジン、アチグリフロジン、ベキサグリフ
ロジン、ヘナグリフロジン、リコグリフロジン、及びこれらのいずれかの薬学的に許容で
きる塩からなる群から選択されるSGLT阻害剤であり、またヒトFGF21変異体は、
配列番号1の付番に基づくQ55C、R105K、G148C、K150R、P158S
、S195A、P199G、及びG202Aから選択される1つ以上の突然変異を含む成
熟ヒトFGF21タンパク質又はその断片に融合されたヒトFc領域を含む融合タンパク
質であり、任意選択的には、ヒトFGF21タンパク質変異体は、配列番号11のアミノ
酸配列を含む。その一実施形態では、SGLT阻害剤は、リコグリフロジンである。
【0243】
一態様では、ヒト対象における高トリグリセリド血症を治療、予防、又は管理する方法
における使用のためのヒトFGF21タンパク質変異体が本明細書に提供され、ここでヒ
トFGF21タンパク質変異体は、1つ以上の追加的な治療活性剤との組み合わせ投与用
に提供され、ここで1つ以上の追加的な治療活性剤は、ダパグリフロジン、エンパグリフ
ロジン、カナグリフロジン、エルツグリフロジン、ソタグリフロジン、トホグリフロジン
、レモグリフロジン、ルセオグリフロジン、イプラグリフロジン、アチグリフロジン、ベ
キサグリフロジン、ヘナグリフロジン、リコグリフロジン、及びこれらのいずれかの薬学
的に許容できる塩からなる群から選択されるSGLT阻害剤であり、またヒトFGF21
変異体は、配列番号1の付番に基づくQ55C、R105K、G148C、K150R、
P158S、S195A、P199G、及びG202Aから選択される1つ以上の突然変
異を含む成熟ヒトFGF21タンパク質又はその断片に融合されたヒトFc領域を含む融
合タンパク質であり、任意選択的には、ヒトFGF21タンパク質変異体は、配列番号1
1のアミノ酸配列を含む。その一実施形態では、SGLT阻害剤は、リコグリフロジンで
ある。
【0244】
一態様では、ヒト対象における非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)を治療、予防
、又は管理する方法における使用のためのヒトFGF21タンパク質変異体が本明細書に
提供され、ここでヒトFGF21タンパク質変異体は、1つ以上の追加的な治療活性剤と
の組み合わせ投与用に提供され、ここで1つ以上の追加的な治療活性剤は、ダパグリフロ
ジン、エンパグリフロジン、カナグリフロジン、エルツグリフロジン、ソタグリフロジン
、トホグリフロジン、レモグリフロジン、ルセオグリフロジン、イプラグリフロジン、ア
チグリフロジン、ベキサグリフロジン、ヘナグリフロジン、リコグリフロジン、及びこれ
らのいずれかの薬学的に許容できる塩からなる群から選択されるSGLT阻害剤であり、
またヒトFGF21変異体は、配列番号1の付番に基づくQ55C、R105K、G14
8C、K150R、P158S、S195A、P199G、及びG202Aから選択され
る1つ以上の突然変異を含む成熟ヒトFGF21タンパク質又はその断片に融合されたヒ
トFc領域を含む融合タンパク質であり、任意選択的には、ヒトFGF21タンパク質変
異体は、配列番号11のアミノ酸配列を含む。その一実施形態では、SGLT阻害剤は、
リコグリフロジンである。
【0245】
一態様では、ヒト対象における非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)を治療、予防、
又は管理する方法における使用のためのヒトFGF21タンパク質変異体が本明細書に提
供され、ここでヒトFGF21タンパク質変異体は、1つ以上の追加的な治療活性剤との
組み合わせ投与用に提供され、ここで1つ以上の追加的な治療活性剤は、ダパグリフロジ
ン、エンパグリフロジン、カナグリフロジン、エルツグリフロジン、ソタグリフロジン、
トホグリフロジン、レモグリフロジン、ルセオグリフロジン、イプラグリフロジン、アチ
グリフロジン、ベキサグリフロジン、ヘナグリフロジン、リコグリフロジン、及びこれら
のいずれかの薬学的に許容できる塩からなる群から選択されるSGLT阻害剤であり、ま
たヒトFGF21変異体は、配列番号1の付番に基づくQ55C、R105K、G148
C、K150R、P158S、S195A、P199G、及びG202Aから選択される
1つ以上の突然変異を含む成熟ヒトFGF21タンパク質又はその断片に融合されたヒト
Fc領域を含む融合タンパク質であり、任意選択的には、ヒトFGF21タンパク質変異
体は、配列番号11のアミノ酸配列を含む。その一実施形態では、SGLT阻害剤は、リ
コグリフロジンである。
【0246】
一態様では、ヒト対象における2型糖尿病を治療、予防、又は管理する方法における使
用のためのヒトFGF21タンパク質変異体が本明細書に提供され、ここでヒトFGF2
1タンパク質変異体は、1つ以上の追加的な治療活性剤との組み合わせ投与用に提供され
、ここで1つ以上の追加的な治療活性剤は、ダパグリフロジン、エンパグリフロジン、カ
ナグリフロジン、エルツグリフロジン、ソタグリフロジン、トホグリフロジン、レモグリ
フロジン、ルセオグリフロジン、イプラグリフロジン、アチグリフロジン、ベキサグリフ
ロジン、ヘナグリフロジン、リコグリフロジン、及びこれらのいずれかの薬学的に許容で
きる塩からなる群から選択されるSGLT阻害剤であり、またヒトFGF21変異体は、
配列番号1の付番に基づくQ55C、R105K、G148C、K150R、P158S
、S195A、P199G、及びG202Aから選択される1つ以上の突然変異を含む成
熟ヒトFGF21タンパク質又はその断片に融合されたヒトFc領域を含む融合タンパク
質であり、任意選択的には、ヒトFGF21タンパク質変異体は、配列番号11のアミノ
酸配列を含む。その一実施形態では、SGLT阻害剤は、リコグリフロジンである。
【0247】
一態様では、ヒト対象における肥満を治療、予防、又は管理する方法における使用のた
めのヒトFGF21タンパク質変異体が本明細書に提供され、ここでヒトFGF21タン
パク質変異体は、1つ以上の追加的な治療活性剤との組み合わせ投与用に提供され、ここ
で1つ以上の追加的な治療活性剤は、ダパグリフロジン、エンパグリフロジン、カナグリ
フロジン、エルツグリフロジン、ソタグリフロジン、トホグリフロジン、レモグリフロジ
ン、ルセオグリフロジン、イプラグリフロジン、アチグリフロジン、ベキサグリフロジン
、ヘナグリフロジン、リコグリフロジン、及びこれらのいずれかの薬学的に許容できる塩
からなる群から選択されるSGLT阻害剤であり、またヒトFGF21変異体は、配列番
号1の付番に基づくQ55C、R105K、G148C、K150R、P158S、S1
95A、P199G、及びG202Aから選択される1つ以上の突然変異を含む成熟ヒト
FGF21タンパク質又はその断片に融合されたヒトFc領域を含む融合タンパク質であ
り、任意選択的には、ヒトFGF21タンパク質変異体は、配列番号11のアミノ酸配列
を含む。その一実施形態では、SGLT阻害剤は、リコグリフロジンである。
【0248】
一態様では、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)又は非アルコール性脂肪性肝炎
(NASH)を治療、予防、又は管理する方法における使用のためのヒトFGF21タン
パク質変異体が本明細書に提供され、ここでヒトFGF21タンパク質変異体は、1週あ
たり1回、100mgの範囲内の用量又は量での投与用に提供され、また対象の肝脂肪含
量は、臨床医若しくは臨床ガイドラインによって判定されるような管理しやすい範囲内若
しくは正常範囲内まで又は少なくとも約5%、10%、20%、30%、40%、若しく
は50%若しくはそれ以上減少し、またヒトFGF21変異体は、配列番号1の付番に基
づくQ55C、R105K、G148C、K150R、P158S、S195A、P19
9G、及びG202Aから選択される1つ以上の突然変異を含む成熟ヒトFGF21タン
パク質又はその断片に融合されたヒトFc領域を含む融合タンパク質であり、任意選択的
には、ヒトFGF21タンパク質変異体は、配列番号11のアミノ酸配列を含む。
【0249】
一態様では、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)又は非アルコール性脂肪性肝炎
(NASH)を治療、予防、又は管理する方法における使用のためのヒトFGF21タン
パク質変異体が本明細書に提供され、ここでヒトFGF21タンパク質変異体は、2週ご
とに1回、100mgの範囲内の用量又は量での投与用に提供され、また対象の肝脂肪含
量は、臨床医若しくは臨床ガイドラインによって判定されるような管理しやすい範囲内若
しくは正常範囲内まで又は少なくとも約5%、10%、20%、30%、40%、若しく
は50%若しくはそれ以上減少し、またヒトFGF21変異体は、配列番号1の付番に基
づくQ55C、R105K、G148C、K150R、P158S、S195A、P19
9G、及びG202Aから選択される1つ以上の突然変異を含む成熟ヒトFGF21タン
パク質又はその断片に融合されたヒトFc領域を含む融合タンパク質であり、任意選択的
には、ヒトFGF21タンパク質変異体は、配列番号11のアミノ酸配列を含む。
【0250】
一態様では、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)又は非アルコール性脂肪性肝炎
(NASH)を治療、予防、又は管理する方法における使用のためのヒトFGF21タン
パク質変異体が本明細書に提供され、ここでヒトFGF21タンパク質変異体は、3週ご
とに1回、100mgの範囲内の用量又は量での投与用に提供され、また対象の肝脂肪含
量は、臨床医若しくは臨床ガイドラインによって判定されるような管理しやすい範囲内若
しくは正常範囲内まで又は少なくとも約5%、10%、20%、30%、40%、若しく
は50%若しくはそれ以上減少し、またヒトFGF21変異体は、配列番号1の付番に基
づくQ55C、R105K、G148C、K150R、P158S、S195A、P19
9G、及びG202Aから選択される1つ以上の突然変異を含む成熟ヒトFGF21タン
パク質又はその断片に融合されたヒトFc領域を含む融合タンパク質であり、任意選択的
には、ヒトFGF21タンパク質変異体は、配列番号11のアミノ酸配列を含む。
【0251】
一態様では、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)又は非アルコール性脂肪性肝炎
(NASH)を治療、予防、又は管理する方法における使用のためのヒトFGF21タン
パク質変異体が本明細書に提供され、ここでヒトFGF21タンパク質変異体は、4週ご
とに1回、100mgの範囲内の用量又は量での投与用に提供され、また対象の肝脂肪含
量は、臨床医若しくは臨床ガイドラインによって判定されるような管理しやすい範囲内若
しくは正常範囲内まで又は少なくとも約5%、10%、20%、30%、40%、若しく
は50%若しくはそれ以上減少し、またヒトFGF21変異体は、配列番号1の付番に基
づくQ55C、R105K、G148C、K150R、P158S、S195A、P19
9G、及びG202Aから選択される1つ以上の突然変異を含む成熟ヒトFGF21タン
パク質又はその断片に融合されたヒトFc領域を含む融合タンパク質であり、任意選択的
には、ヒトFGF21タンパク質変異体は、配列番号11のアミノ酸配列を含む。
【0252】
一態様では、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)又は非アルコール性脂肪性肝炎
(NASH)を治療、予防、又は管理する方法における使用のためのヒトFGF21タン
パク質変異体が本明細書に提供され、ここでヒトFGF21タンパク質変異体は、1週あ
たり1回、150mgの範囲内の用量又は量での投与用に提供され、また対象の肝脂肪含
量は、臨床医若しくは臨床ガイドラインによって判定されるような管理しやすい範囲内若
しくは正常範囲内まで又は少なくとも約5%、10%、20%、30%、40%、若しく
は50%若しくはそれ以上減少し、またヒトFGF21変異体は、配列番号1の付番に基
づくQ55C、R105K、G148C、K150R、P158S、S195A、P19
9G、及びG202Aから選択される1つ以上の突然変異を含む成熟ヒトFGF21タン
パク質又はその断片に融合されたヒトFc領域を含む融合タンパク質であり、任意選択的
には、ヒトFGF21タンパク質変異体は、配列番号11のアミノ酸配列を含む。
【0253】
一態様では、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)又は非アルコール性脂肪性肝炎
(NASH)を治療、予防、又は管理する方法における使用のためのヒトFGF21タン
パク質変異体が本明細書に提供され、ここでヒトFGF21タンパク質変異体は、2週ご
とに1回、150mgの範囲内の用量又は量での投与用に提供され、また対象の肝脂肪含
量は、臨床医若しくは臨床ガイドラインによって判定されるような管理しやすい範囲内若
しくは正常範囲内まで又は少なくとも約5%、10%、20%、30%、40%、若しく
は50%若しくはそれ以上減少し、またヒトFGF21変異体は、配列番号1の付番に基
づくQ55C、R105K、G148C、K150R、P158S、S195A、P19
9G、及びG202Aから選択される1つ以上の突然変異を含む成熟ヒトFGF21タン
パク質又はその断片に融合されたヒトFc領域を含む融合タンパク質であり、任意選択的
には、ヒトFGF21タンパク質変異体は、配列番号11のアミノ酸配列を含む。
【0254】
一態様では、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)又は非アルコール性脂肪性肝炎
(NASH)を治療、予防、又は管理する方法における使用のためのヒトFGF21タン
パク質変異体が本明細書に提供され、ここでヒトFGF21タンパク質変異体は、3週ご
とに1回、150mgの範囲内の用量又は量での投与用に提供され、また対象の肝脂肪含
量は、臨床医若しくは臨床ガイドラインによって判定されるような管理しやすい範囲内若
しくは正常範囲内まで又は少なくとも約5%、10%、20%、30%、40%、若しく
は50%若しくはそれ以上減少し、またヒトFGF21変異体は、配列番号1の付番に基
づくQ55C、R105K、G148C、K150R、P158S、S195A、P19
9G、及びG202Aから選択される1つ以上の突然変異を含む成熟ヒトFGF21タン
パク質又はその断片に融合されたヒトFc領域を含む融合タンパク質であり、任意選択的
には、ヒトFGF21タンパク質変異体は、配列番号11のアミノ酸配列を含む。
【0255】
一態様では、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)又は非アルコール性脂肪性肝炎
(NASH)を治療、予防、又は管理する方法における使用のためのヒトFGF21タン
パク質変異体が本明細書に提供され、ここでヒトFGF21タンパク質変異体は、4週ご
とに1回、150mgの範囲内の用量又は量での投与用に提供され、また対象の肝脂肪含
量は、臨床医若しくは臨床ガイドラインによって判定されるような管理しやすい範囲内若
しくは正常範囲内まで又は少なくとも約5%、10%、20%、30%、40%、若しく
は50%若しくはそれ以上減少し、またヒトFGF21変異体は、配列番号1の付番に基
づくQ55C、R105K、G148C、K150R、P158S、S195A、P19
9G、及びG202Aから選択される1つ以上の突然変異を含む成熟ヒトFGF21タン
パク質又はその断片に融合されたヒトFc領域を含む融合タンパク質であり、任意選択的
には、ヒトFGF21タンパク質変異体は、配列番号11のアミノ酸配列を含む。
【0256】
一態様では、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)又は非アルコール性脂肪性肝炎
(NASH)を治療、予防、又は管理する方法における使用のためのヒトFGF21タン
パク質変異体が本明細書に提供され、ここでヒトFGF21タンパク質変異体は、1週あ
たり1回、200mgの範囲内の用量又は量での投与用に提供され、また対象の肝脂肪含
量は、臨床医若しくは臨床ガイドラインによって判定されるような管理しやすい範囲内若
しくは正常範囲内まで又は少なくとも約5%、10%、20%、30%、40%、若しく
は50%若しくはそれ以上減少し、またヒトFGF21変異体は、配列番号1の付番に基
づくQ55C、R105K、G148C、K150R、P158S、S195A、P19
9G、及びG202Aから選択される1つ以上の突然変異を含む成熟ヒトFGF21タン
パク質又はその断片に融合されたヒトFc領域を含む融合タンパク質であり、任意選択的
には、ヒトFGF21タンパク質変異体は、配列番号11のアミノ酸配列を含む。
【0257】
一態様では、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)又は非アルコール性脂肪性肝炎
(NASH)を治療、予防、又は管理する方法における使用のためのヒトFGF21タン
パク質変異体が本明細書に提供され、ここでヒトFGF21タンパク質変異体は、2週ご
とに1回、200mgの範囲内の用量又は量での投与用に提供され、また対象の肝脂肪含
量は、臨床医若しくは臨床ガイドラインによって判定されるような管理しやすい範囲内若
しくは正常範囲内まで又は少なくとも約5%、10%、20%、30%、40%、若しく
は50%若しくはそれ以上減少し、またヒトFGF21変異体は、配列番号1の付番に基
づくQ55C、R105K、G148C、K150R、P158S、S195A、P19
9G、及びG202Aから選択される1つ以上の突然変異を含む成熟ヒトFGF21タン
パク質又はその断片に融合されたヒトFc領域を含む融合タンパク質であり、任意選択的
には、ヒトFGF21タンパク質変異体は、配列番号11のアミノ酸配列を含む。
【0258】
一態様では、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)又は非アルコール性脂肪性肝炎
(NASH)を治療、予防、又は管理する方法における使用のためのヒトFGF21タン
パク質変異体が本明細書に提供され、ここでヒトFGF21タンパク質変異体は、3週ご
とに1回、200mgの範囲内の用量又は量での投与用に提供され、また対象の肝脂肪含
量は、臨床医若しくは臨床ガイドラインによって判定されるような管理しやすい範囲内若
しくは正常範囲内まで又は少なくとも約5%、10%、20%、30%、40%、若しく
は50%若しくはそれ以上減少し、またヒトFGF21変異体は、配列番号1の付番に基
づくQ55C、R105K、G148C、K150R、P158S、S195A、P19
9G、及びG202Aから選択される1つ以上の突然変異を含む成熟ヒトFGF21タン
パク質又はその断片に融合されたヒトFc領域を含む融合タンパク質であり、任意選択的
には、ヒトFGF21タンパク質変異体は、配列番号11のアミノ酸配列を含む。
【0259】
一態様では、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)又は非アルコール性脂肪性肝炎
(NASH)を治療、予防、又は管理する方法における使用のためのヒトFGF21タン
パク質変異体が本明細書に提供され、ここでヒトFGF21タンパク質変異体は、4週ご
とに1回、200mgの範囲内の用量又は量での投与用に提供され、また対象の肝脂肪含
量は、臨床医若しくは臨床ガイドラインによって判定されるような管理しやすい範囲内若
しくは正常範囲内まで又は少なくとも約5%、10%、20%、30%、40%、若しく
は50%若しくはそれ以上減少し、またヒトFGF21変異体は、配列番号1の付番に基
づくQ55C、R105K、G148C、K150R、P158S、S195A、P19
9G、及びG202Aから選択される1つ以上の突然変異を含む成熟ヒトFGF21タン
パク質又はその断片に融合されたヒトFc領域を含む融合タンパク質であり、任意選択的
には、ヒトFGF21タンパク質変異体は、配列番号11のアミノ酸配列を含む。
【0260】
一態様では、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)又は非アルコール性脂肪性肝炎
(NASH)を治療、予防、又は管理する方法における使用のためのヒトFGF21タン
パク質変異体が本明細書に提供され、ここでヒトFGF21タンパク質変異体は、1週あ
たり1回、250mgの範囲内の用量又は量での投与用に提供され、また対象の肝脂肪含
量は、臨床医若しくは臨床ガイドラインによって判定されるような管理しやすい範囲内若
しくは正常範囲内まで又は少なくとも約5%、10%、20%、30%、40%、若しく
は50%若しくはそれ以上減少し、またヒトFGF21変異体は、配列番号1の付番に基
づくQ55C、R105K、G148C、K150R、P158S、S195A、P19
9G、及びG202Aから選択される1つ以上の突然変異を含む成熟ヒトFGF21タン
パク質又はその断片に融合されたヒトFc領域を含む融合タンパク質であり、任意選択的
には、ヒトFGF21タンパク質変異体は、配列番号11のアミノ酸配列を含む。
【0261】
一態様では、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)又は非アルコール性脂肪性肝炎
(NASH)を治療、予防、又は管理する方法における使用のためのヒトFGF21タン
パク質変異体が本明細書に提供され、ここでヒトFGF21タンパク質変異体は、2週ご
とに1回、250mgの範囲内の用量又は量での投与用に提供され、また対象の肝脂肪含
量は、臨床医若しくは臨床ガイドラインによって判定されるような管理しやすい範囲内若
しくは正常範囲内まで又は少なくとも約5%、10%、20%、30%、40%、若しく
は50%若しくはそれ以上減少し、またヒトFGF21変異体は、配列番号1の付番に基
づくQ55C、R105K、G148C、K150R、P158S、S195A、P19
9G、及びG202Aから選択される1つ以上の突然変異を含む成熟ヒトFGF21タン
パク質又はその断片に融合されたヒトFc領域を含む融合タンパク質であり、任意選択的
には、ヒトFGF21タンパク質変異体は、配列番号11のアミノ酸配列を含む。
【0262】
一態様では、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)又は非アルコール性脂肪性肝炎
(NASH)を治療、予防、又は管理する方法における使用のためのヒトFGF21タン
パク質変異体が本明細書に提供され、ここでヒトFGF21タンパク質変異体は、3週ご
とに1回、250mgの範囲内の用量又は量での投与用に提供され、また対象の肝脂肪含
量は、臨床医若しくは臨床ガイドラインによって判定されるような管理しやすい範囲内若
しくは正常範囲内まで又は少なくとも約5%、10%、20%、30%、40%、若しく
は50%若しくはそれ以上減少し、またヒトFGF21変異体は、配列番号1の付番に基
づくQ55C、R105K、G148C、K150R、P158S、S195A、P19
9G、及びG202Aから選択される1つ以上の突然変異を含む成熟ヒトFGF21タン
パク質又はその断片に融合されたヒトFc領域を含む融合タンパク質であり、任意選択的
には、ヒトFGF21タンパク質変異体は、配列番号11のアミノ酸配列を含む。
【0263】
一態様では、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)又は非アルコール性脂肪性肝炎
(NASH)を治療、予防、又は管理する方法における使用のためのヒトFGF21タン
パク質変異体が本明細書に提供され、ここでヒトFGF21タンパク質変異体は、4週ご
とに1回、250mgの範囲内の用量又は量での投与用に提供され、また対象の肝脂肪含
量は、臨床医若しくは臨床ガイドラインによって判定されるような管理しやすい範囲内若
しくは正常範囲内まで又は少なくとも約5%、10%、20%、30%、40%、若しく
は50%若しくはそれ以上減少し、またヒトFGF21変異体は、配列番号1の付番に基
づくQ55C、R105K、G148C、K150R、P158S、S195A、P19
9G、及びG202Aから選択される1つ以上の突然変異を含む成熟ヒトFGF21タン
パク質又はその断片に融合されたヒトFc領域を含む融合タンパク質であり、任意選択的
には、ヒトFGF21タンパク質変異体は、配列番号11のアミノ酸配列を含む。
【0264】
一態様では、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)又は非アルコール性脂肪性肝炎
(NASH)を治療、予防、又は管理する方法における使用のためのヒトFGF21タン
パク質変異体が本明細書に提供され、ここでヒトFGF21タンパク質変異体は、1週あ
たり1回、300mgの範囲内の用量又は量での投与用に提供され、また対象の肝脂肪含
量は、臨床医若しくは臨床ガイドラインによって判定されるような管理しやすい範囲内若
しくは正常範囲内まで又は少なくとも約5%、10%、20%、30%、40%、若しく
は50%若しくはそれ以上減少し、またヒトFGF21変異体は、配列番号1の付番に基
づくQ55C、R105K、G148C、K150R、P158S、S195A、P19
9G、及びG202Aから選択される1つ以上の突然変異を含む成熟ヒトFGF21タン
パク質又はその断片に融合されたヒトFc領域を含む融合タンパク質であり、任意選択的
には、ヒトFGF21タンパク質変異体は、配列番号11のアミノ酸配列を含む。
【0265】
一態様では、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)又は非アルコール性脂肪性肝炎
(NASH)を治療、予防、又は管理する方法における使用のためのヒトFGF21タン
パク質変異体が本明細書に提供され、ここでヒトFGF21タンパク質変異体は、2週ご
とに1回、300mgの範囲内の用量又は量での投与用に提供され、また対象の肝脂肪含
量は、臨床医若しくは臨床ガイドラインによって判定されるような管理しやすい範囲内若
しくは正常範囲内まで又は少なくとも約5%、10%、20%、30%、40%、若しく
は50%若しくはそれ以上減少し、またヒトFGF21変異体は、配列番号1の付番に基
づくQ55C、R105K、G148C、K150R、P158S、S195A、P19
9G、及びG202Aから選択される1つ以上の突然変異を含む成熟ヒトFGF21タン
パク質又はその断片に融合されたヒトFc領域を含む融合タンパク質であり、任意選択的
には、ヒトFGF21タンパク質変異体は、配列番号11のアミノ酸配列を含む。
【0266】
一態様では、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)又は非アルコール性脂肪性肝炎
(NASH)を治療、予防、又は管理する方法における使用のためのヒトFGF21タン
パク質変異体が本明細書に提供され、ここでヒトFGF21タンパク質変異体は、3週ご
とに1回、300mgの範囲内の用量又は量での投与用に提供され、また対象の肝脂肪含
量は、臨床医若しくは臨床ガイドラインによって判定されるような管理しやすい範囲内若
しくは正常範囲内まで又は少なくとも約5%、10%、20%、30%、40%、若しく
は50%若しくはそれ以上減少し、またヒトFGF21変異体は、配列番号1の付番に基
づくQ55C、R105K、G148C、K150R、P158S、S195A、P19
9G、及びG202Aから選択される1つ以上の突然変異を含む成熟ヒトFGF21タン
パク質又はその断片に融合されたヒトFc領域を含む融合タンパク質であり、任意選択的
には、ヒトFGF21タンパク質変異体は、配列番号11のアミノ酸配列を含む。
【0267】
一態様では、非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)又は非アルコール性脂肪性肝炎
(NASH)を治療、予防、又は管理する方法における使用のためのヒトFGF21タン
パク質変異体が本明細書に提供され、ここでヒトFGF21タンパク質変異体は、4週ご
とに1回、300mgの範囲内の用量又は量での投与用に提供され、また対象の肝脂肪含
量は、臨床医若しくは臨床ガイドラインによって判定されるような管理しやすい範囲内若
しくは正常範囲内まで又は少なくとも約5%、10%、20%、30%、40%、若しく
は50%若しくはそれ以上減少し、またヒトFGF21変異体は、配列番号1の付番に基
づくQ55C、R105K、G148C、K150R、P158S、S195A、P19
9G、及びG202Aから選択される1つ以上の突然変異を含む成熟ヒトFGF21タン
パク質又はその断片に融合されたヒトFc領域を含む融合タンパク質であり、任意選択的
には、ヒトFGF21タンパク質変異体は、配列番号11のアミノ酸配列を含む。
【0268】
一態様では、ヒト対象における非アルコール性脂肪肝疾患(NAFLD)を治療、予防
、又は管理する方法における使用のためのヒトFGF21タンパク質変異体が本明細書に
提供され、ここでヒトFGF21タンパク質変異体は、リコグリフロジン又はその薬学的
に許容できる塩との組み合わせ投与用に提供され、また対象の肝脂肪含量は、臨床医若し
くは臨床ガイドラインによって判定されるような管理しやすい範囲内若しくは正常範囲内
まで又は少なくとも約5%、10%、20%、30%、40%、若しくは50%若しくは
それ以上減少し、またヒトFGF21変異体は、配列番号1の付番に基づくQ55C、R
105K、G148C、K150R、P158S、S195A、P199G、及びG20
2Aから選択される1つ以上の突然変異を含む成熟ヒトFGF21タンパク質又はその断
片に融合されたヒトFc領域を含む融合タンパク質であり、任意選択的には、ヒトFGF
21タンパク質変異体は、配列番号11のアミノ酸配列を含む。
【0269】
一態様では、ヒト対象における非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)を治療、予防、
又は管理する方法における使用のためのヒトFGF21タンパク質変異体が本明細書に提
供され、ここでヒトFGF21タンパク質変異体は、リコグリフロジン又はその薬学的に
許容できる塩との組み合わせ投与用に提供され、また対象の肝脂肪含量は、臨床医若しく
は臨床ガイドラインによって判定されるような管理しやすい範囲内若しくは正常範囲内ま
で又は少なくとも約5%、10%、20%、30%、40%、若しくは50%若しくはそ
れ以上減少し、またヒトFGF21変異体は、配列番号1の付番に基づくQ55C、R1
05K、G148C、K150R、P158S、S195A、P199G、及びG202
Aから選択される1つ以上の突然変異を含む成熟ヒトFGF21タンパク質又はその断片
に融合されたヒトFc領域を含む融合タンパク質であり、任意選択的には、ヒトFGF2
1タンパク質変異体は、配列番号11のアミノ酸配列を含む。
【0270】
一態様では、高トリグリセリド血症を治療、予防、又は管理する方法における使用のた
めのヒトFGF21タンパク質変異体が本明細書に提供され、ここでヒトFGF21タン
パク質変異体は、1週あたり1回、2週ごとに1回、3週ごとに1回、4週ごとに1回、
又は月1回、100mgの範囲内の用量又は量での投与用に提供され、また対象における
トリグリセリドレベルは、少なくとも約40%又は少なくとも約50%低下し、またヒト
FGF21変異体は、配列番号1の付番に基づくQ55C、R105K、G148C、K
150R、P158S、S195A、P199G、及びG202Aから選択される1つ以
上の突然変異を含む成熟ヒトFGF21タンパク質又はその断片に融合されたヒトFc領
域を含む融合タンパク質であり、任意選択的には、ヒトFGF21タンパク質変異体は、
配列番号11のアミノ酸配列を含む。
【0271】
一態様では、高トリグリセリド血症を治療、予防、又は管理する方法における使用のた
めのヒトFGF21タンパク質変異体が本明細書に提供され、ここでヒトFGF21タン
パク質変異体は、1週あたり1回、2週ごとに1回、3週ごとに1回、4週ごとに1回、
又は月1回、150mgの範囲内の用量又は量での投与用に提供され、また対象における
トリグリセリドレベルは、少なくとも約40%又は少なくとも約50%低下し、またヒト
FGF21変異体は、配列番号1の付番に基づくQ55C、R105K、G148C、K
150R、P158S、S195A、P199G、及びG202Aから選択される1つ以
上の突然変異を含む成熟ヒトFGF21タンパク質又はその断片に融合されたヒトFc領
域を含む融合タンパク質であり、任意選択的には、ヒトFGF21タンパク質変異体は、
配列番号11のアミノ酸配列を含む。
【0272】
一態様では、高トリグリセリド血症を治療、予防、又は管理する方法における使用のた
めのヒトFGF21タンパク質変異体が本明細書に提供され、ここでヒトFGF21タン
パク質変異体は、1週あたり1回、2週ごとに1回、3週ごとに1回、4週ごとに1回、
又は月1回、200mgの範囲内の用量又は量での投与用に提供され、また対象における
トリグリセリドレベルは、少なくとも約40%又は少なくとも約50%低下し、またヒト
FGF21変異体は、配列番号1の付番に基づくQ55C、R105K、G148C、K
150R、P158S、S195A、P199G、及びG202Aから選択される1つ以
上の突然変異を含む成熟ヒトFGF21タンパク質又はその断片に融合されたヒトFc領
域を含む融合タンパク質であり、任意選択的には、ヒトFGF21タンパク質変異体は、
配列番号11のアミノ酸配列を含む。
【0273】
一態様では、高トリグリセリド血症を治療、予防、又は管理する方法における使用のた
めのヒトFGF21タンパク質変異体が本明細書に提供され、ここでヒトFGF21タン
パク質変異体は、1週あたり1回、2週ごとに1回、3週ごとに1回、4週ごとに1回、
又は月1回、250mgの範囲内の用量又は量での投与用に提供され、また対象における
トリグリセリドレベルは、少なくとも約40%又は少なくとも約50%低下し、またヒト
FGF21変異体は、配列番号1の付番に基づくQ55C、R105K、G148C、K
150R、P158S、S195A、P199G、及びG202Aから選択される1つ以
上の突然変異を含む成熟ヒトFGF21タンパク質又はその断片に融合されたヒトFc領
域を含む融合タンパク質であり、任意選択的には、ヒトFGF21タンパク質変異体は、
配列番号11のアミノ酸配列を含む。
【0274】
一態様では、高トリグリセリド血症を治療、予防、又は管理する方法における使用のた
めのヒトFGF21タンパク質変異体が本明細書に提供され、ここでヒトFGF21タン
パク質変異体は、1週あたり1回、2週ごとに1回、3週ごとに1回、4週ごとに1回、
又は月1回、300mgの範囲内の用量又は量での投与用に提供され、また対象における
トリグリセリドレベルは、少なくとも約40%又は少なくとも約50%低下し、またヒト
FGF21変異体は、配列番号1の付番に基づくQ55C、R105K、G148C、K
150R、P158S、S195A、P199G、及びG202Aから選択される1つ以
上の突然変異を含む成熟ヒトFGF21タンパク質又はその断片に融合されたヒトFc領
域を含む融合タンパク質であり、任意選択的には、ヒトFGF21タンパク質変異体は、
配列番号11のアミノ酸配列を含む。
【0275】
前述の態様及び実施形態の各々、並びに本明細書に記載の他の要素は、制限なく任意の
様式で組み合わされてもよい。
ヒト対象における代謝障害又は心血管障害を治療、予防、又は管理する方法における使用のためのヒトFGF21タンパク質変異体であって、100mg~600mgの範囲内の用量での投与用に提供される、ヒトFGF21タンパク質変異体。