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特開2024-59668放送枠管理装置、放送枠管理システム、プログラム、及び放送枠管理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024059668
(43)【公開日】2024-05-01
(54)【発明の名称】放送枠管理装置、放送枠管理システム、プログラム、及び放送枠管理方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/262 20110101AFI20240423BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20240423BHJP
   H04N 21/266 20110101ALI20240423BHJP
【FI】
H04N21/262
G06Q50/10
H04N21/266
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024016348
(22)【出願日】2024-02-06
(62)【分割の表示】P 2020020530の分割
【原出願日】2020-02-10
(71)【出願人】
【識別番号】000233491
【氏名又は名称】株式会社日立システムズ
(74)【代理人】
【識別番号】110000198
【氏名又は名称】弁理士法人湘洋特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 恭多
(57)【要約】
【課題】放送枠に登録されたコンテンツを出力する際、複雑な要望に柔軟に対応する態様にて出力する技術の提供を目的とする。
【解決手段】放送枠管理装置であって、1又は時系列の連続する複数の放送枠を含む枠編成情報を登録する枠編成情報登録部と、前記放送枠に対する放送の予約を受け付ける枠予約登録部と、前記枠予約登録部により予約された前記放送枠に対し、放送するコンテンツの登録を受け付けるコンテンツ登録部と、前記コンテンツの出力態様の入力を受け付けて登録する出力態様登録部と、前記出力態様を示す情報を含む放送指令と前記コンテンツとを出力する放送指令部とを備えることを特徴とする。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1又は時系列の連続する複数の放送枠を含む枠編成情報を登録する枠編成情報登録部と、
前記放送枠に対する放送の予約を受け付ける枠予約登録部と、
前記枠予約登録部により予約された前記放送枠に対し、放送するコンテンツの登録を受け付けるコンテンツ登録部と、
前記コンテンツの出力態様の入力を受け付けて登録する出力態様登録部と、
前記出力態様を示す情報を含む放送指令と前記コンテンツとを出力する放送指令部とを備えることを特徴とする、放送枠管理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の放送枠管理装置であって、
前記出力態様登録部は、前記放送枠に対する交互放送指示の入力を受け付け、
前記コンテンツ登録部は、前記交互放送指示が入力された前記放送枠に対し、当該交互放送指示に基づいて決定される数の前記コンテンツを登録し、
前記放送指令部は、前記交互放送指示が入力された前記放送枠に対して登録された複数の前記コンテンツを入れ替わり放送する前記放送指令を出力することを特徴とする、放送枠管理装置。
【請求項3】
請求項2に記載の放送枠管理装置であって、
前記出力態様登録部は、前記枠編成情報に含まれる前記放送枠の各々について、前記交互放送指示の入力を受付可能であることを特徴とする、放送枠管理装置。
【請求項4】
請求項2又は3に記載の放送枠管理装置であって、
前記枠編成情報登録部は、前記枠編成情報に対し、放送時間帯の指定を受け付けて登録し、
前記放送指令部は、前記枠編成情報の有する前記放送枠に対して登録された前記コンテンツを、前記枠編成情報と関連する前記放送時間帯において繰り返し放送するとともに、前記交互放送指示が入力された前記放送枠について前記放送指令を出力する場合に、繰り返し放送される前記枠編成情報に含まれる前記交互放送指示に係る前記放送枠について、前記コンテンツを入れ替えて放送するよう前記放送指令を出力することを特徴とする、放送枠管理装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載の放送枠管理装置であって、
前記出力態様登録部は、前記枠編成情報に対する規定である第1のレギュレーションの入力を受け付け、
前記コンテンツ登録部は、前記第1のレギュレーションにより定まるレギュレーション候補の中から、放送するコンテンツに関する規定である第2のレギュレーションの選択を受け付け、前記第2のレギュレーションに応じた前記コンテンツの登録を受け付け、
前記放送指令部は、前記第2のレギュレーションを含む前記放送指令を出力することを特徴とする、放送枠管理装置。
【請求項6】
請求項5に記載の放送枠管理装置であって、
前記第1のレギュレーション又は前記第2のレギュレーションは、画面分割態様、画像比率、縦型及び横型の区別、又は静止画及び動画の区別の少なくとも1つであることを特徴とする、放送枠管理装置。
【請求項7】
請求項2から4のいずれか一項に記載の放送枠管理装置であって、
前記枠編成情報に含まれる前記放送枠に対し登録された前記コンテンツの放送順序を調整可能に表示する枠編成確認画面の表示情報を生成する表示情報生成部を備え、
前記枠編成確認画面では、前記交互放送指示と関連する前記放送枠が、他の前記放送枠と区別可能に表示されることを特徴とする、放送枠管理装置。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一項に記載の放送枠管理装置であって、
放送実績を示す放送実績情報を取得し、前記コンテンツ毎に放送回数を集計して放送履歴情報を生成する履歴取得部を備えることを特徴とする、放送枠管理装置。
【請求項9】
コンテンツの放送を管理する放送管理者の有する放送管理者装置と、コンテンツの放送を依頼する放送依頼者装置と、放送枠を管理する放送枠管理装置と、出力機器を管理する出力機器管理装置と、が通信可能に接続された放送枠管理システムであって、
前記放送管理者装置は、
1又は時系列の連続する複数の放送枠を含む枠編成情報の登録を要求する枠編成登録要求部を備え、
前記放送依頼者装置は、
前記放送枠に対する放送の予約を要求するとともに、放送するコンテンツの登録を要求する枠予約要求部を備え、
前記放送枠管理装置は、
前記放送管理者装置から要求された前記枠編成情報を登録する枠編成情報登録部と、
前記枠予約要求部から要求された前記放送枠の予約を受け付ける枠予約登録部と、
前記枠予約登録部により予約された前記放送枠に対し、放送するコンテンツの登録を受け付けるコンテンツ登録部と、
前記コンテンツの出力態様の入力を受け付けて登録する出力態様登録部と、
前記出力態様を示す情報を含む放送指令を前記出力機器管理装置に対して出力する放送指令部とを備えることを特徴とする、放送枠管理システム。
【請求項10】
請求項9に記載の放送枠管理システムであって、
複数の前記出力機器管理装置の各々は、異なる企業が有することを特徴とする、放送枠管理システム。
【請求項11】
請求項9に記載の放送枠管理システムであって、
前記出力機器管理装置は、前記コンテンツの放送実績を示す放送実績情報を前記放送枠管理装置に送信する放送ログ提供部を備え、
前記放送枠管理装置は、前記放送実績情報を用いて前記コンテンツ毎に放送回数を集計して放送履歴情報を生成する履歴取得部を備えることを特徴とする、放送枠管理システム。
【請求項12】
コンピューターを放送枠管理装置として機能させるプログラムであって、
前記放送枠管理装置を、枠編成情報登録部と、枠予約登録部と、コンテンツ登録部と、出力態様登録部と、放送指令部として機能させ、
前記枠編成情報登録部に、1又は時系列の連続する複数の放送枠を含む枠編成情報を登録する枠編成情報登録手順を実行させ、
前記枠予約登録部に、前記放送枠に対する放送の予約を受け付ける枠予約登録手順を実行させ、
前記コンテンツ登録部に、前記枠予約登録部により予約された前記放送枠に対し、放送するコンテンツの登録を受け付けるコンテンツ登録手順を実行させ、
前記出力態様登録部に、前記コンテンツの出力態様の入力を受け付けて登録する出力態様決定手順を実行させ、
前記放送指令部に、前記出力態様を示す情報を含む放送指令を出力する放送指令手順を実行させることを特徴とする、プログラム。
【請求項13】
放送枠管理装置による放送枠管理方法であって、
1又は時系列の連続する複数の放送枠を含む枠編成情報を登録する枠編成情報登録手順と、
前記放送枠に対する放送の予約を受け付ける枠予約登録手順と、
前記枠予約登録手順において予約された前記放送枠に対し、放送するコンテンツの登録を受け付けるコンテンツ登録手順と、
前記コンテンツの出力態様の入力を受け付けて登録する出力態様登録手順と、
前記出力態様を示す情報を含む放送指令と前記コンテンツとを出力する放送指令手順とを含むことを特徴とする、放送枠管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放送枠管理装置、放送枠管理システム、プログラム、及び放送枠管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
コンテンツを外部機器に出力する際、準備された放送枠にコンテンツを登録し、外部機器を統合するサーバーに送信する技術が存在する。
【0003】
特許文献1にはサイネージシステムに関する技術が開示されている。段落[0035]において、「サイネージサーバ102は、各サイネージプレーヤ114について設定された空枠(広告コンテンツを挿入してよい時間帯)を枠情報104として共通インタフェースモジュール(以下、共通IFモジュール)103を介して、CDCサーバ101に送信し、編成管理部(前述の枠情報管理装置)の枠情報テーブル111に登録する。」と記載されている。また、段落[0036]には、「CDCサーバ101の編成管理部では、コンテンツ情報テーブル109とサイネージ情報テーブル110を参照しながら枠情報104に適した広告コンテンツを割り付けてスケジュール情報(編成情報)を作成する。」と記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4852632号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
放送枠に登録されたコンテンツを出力する際、コンテンツの性質や出力機器の制約等、様々な要求に応じた態様にて出力を行うことが望まれる。
【0006】
特許文献1は、複雑な要求に応じた態様でコンテンツを出力するものではない。
【0007】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであって、放送枠に登録されたコンテンツを出力する際、複雑な要望に柔軟に対応する態様にて出力する技術の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願は、上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その例を挙げるならば、以下の通りである。
【0009】
上記課題を解決するため、本発明の一態様に係る放送枠管理装置は、1又は時系列の連続する複数の放送枠を含む枠編成情報を登録する枠編成情報登録部と、前記放送枠に対する放送の予約を受け付ける枠予約登録部と、前記枠予約登録部により予約された前記放送枠に対し、放送するコンテンツの登録を受け付けるコンテンツ登録部と、前記コンテンツの出力態様の入力を受け付けて登録する出力態様登録部と、前記出力態様を示す情報を含む放送指令と前記コンテンツとを出力する放送指令部とを備えることを特徴とする。
【0010】
前記出力態様登録部は、前記放送枠に対する交互放送指示の入力を受け付け、前記コンテンツ登録部は、前記交互放送指示が入力された前記放送枠に対し、当該交互放送指示に基づいて決定される数の前記コンテンツを登録し、前記放送指令部は、前記交互放送指示が入力された前記放送枠に対して登録された複数の前記コンテンツを入れ替わり放送する前記放送指令を出力することを特徴としてもよい。
【0011】
前記出力態様登録部は、前記枠編成情報に含まれる前記放送枠の各々について、前記交互放送指示の入力を受付可能であることを特徴としてもよい。
【0012】
前記枠編成情報登録部は、前記枠編成情報に対し、放送時間帯の指定を受け付けて登録し、前記放送指令部は、前記枠編成情報の有する前記放送枠に対して登録された前記コンテンツを、前記枠編成情報と関連する前記放送時間帯において繰り返し放送するとともに、前記交互放送指示が入力された前記放送枠について前記放送指令を出力する場合に、繰り返し放送される前記枠編成情報に含まれる前記交互放送指示に係る前記放送枠について、前記コンテンツを入れ替えて放送するよう前記放送指令を出力することを特徴としてもよい。
【0013】
前記出力態様登録部は、前記枠編成情報に対する規定である第1のレギュレーションの入力を受け付け、前記コンテンツ登録部は、前記第1のレギュレーションにより定まるレギュレーション候補の中から、放送するコンテンツに関する規定である第2のレギュレーションの選択を受け付け、前記第2のレギュレーションに応じた前記コンテンツの登録を受け付け、前記放送指令部は、前記第2のレギュレーションを含む前記放送指令を出力することを特徴としてもよい。
【0014】
前記第1のレギュレーション又は前記第2のレギュレーションは、画面分割態様、画像比率、縦型及び横型の区別、又は静止画及び動画の区別の少なくとも1つであることを特徴としてもよい。
【0015】
前記放送枠管理装置は、前記枠編成情報に含まれる前記放送枠に対し登録された前記コンテンツの放送順序を調整可能に表示する枠編成確認画面の表示情報を生成する表示情報生成部を備え、前記枠編成確認画面では、前記交互放送指示と関連する前記放送枠が、他の前記放送枠と区別可能に表示されることを特徴としてもよい。
【0016】
前記放送枠管理装置は、放送実績を示す放送実績情報を取得し、前記コンテンツ毎に放送回数を集計して放送履歴情報を生成する履歴取得部を備えることを特徴としてもよい。
【0017】
また、上記課題を解決するため、本発明の他の態様に係る放送枠管理システムは、コンテンツの放送を管理する放送管理者の有する放送管理者装置と、コンテンツの放送を依頼する放送依頼者装置と、放送枠を管理する放送枠管理装置と、出力機器を管理する出力機器管理装置と、が通信可能に接続された放送枠管理システムであって、前記放送管理者装置は、1又は時系列の連続する複数の放送枠を含む枠編成情報の登録を要求する枠編成登録要求部を備え、前記放送依頼者装置は、前記放送枠に対する放送の予約を要求するとともに、放送するコンテンツの登録を要求する枠予約要求部を備え、前記放送枠管理装置は、前記放送管理者装置から要求された前記枠編成情報を登録する枠編成情報登録部と、前記枠予約要求部から要求された前記放送枠の予約を受け付ける枠予約登録部と、前記枠予約登録部により予約された前記放送枠に対し、放送するコンテンツの登録を受け付けるコンテンツ登録部と、前記コンテンツの出力態様の入力を受け付けて登録する出力態様登録部と、前記出力態様を示す情報を含む放送指令を前記出力機器管理装置に対して出力する放送指令部とを備えることを特徴とする。
【0018】
複数の前記出力機器管理装置の各々は、異なる企業が有することを特徴としてもよい。
【0019】
前記出力機器管理装置は、前記コンテンツの放送実績を示す放送実績情報を前記放送枠管理装置に送信する放送ログ提供部を備え、前記放送枠管理装置は、前記放送実績情報を用いて前記コンテンツ毎に放送回数を集計して放送履歴情報を生成する履歴取得部を備えることを特徴としてもよい。
【0020】
また、上記課題を解決するため、本発明の他の態様に係るプログラムは、コンピューターを放送枠管理装置として機能させるプログラムであって、前記放送枠管理装置を、枠編成情報登録部と、枠予約登録部と、コンテンツ登録部と、出力態様登録部と、放送指令部として機能させ、前記枠編成情報登録部に、1又は時系列の連続する複数の放送枠を含む枠編成情報を登録する枠編成情報登録手順を実行させ、前記枠予約登録部に、前記放送枠に対する放送の予約を受け付ける枠予約登録手順を実行させ、前記コンテンツ登録部に、前記枠予約登録部により予約された前記放送枠に対し、放送するコンテンツの登録を受け付けるコンテンツ登録手順を実行させ、前記出力態様登録部に、前記コンテンツの出力態様の入力を受け付けて登録する出力態様決定手順を実行させ、前記放送指令部に、前記出力態様を示す情報を含む放送指令を出力する放送指令手順を実行させることを特徴とする。
【0021】
また、上記課題を解決するため、本発明の他の態様に係る放送枠管理方法は、放送枠管理装置による放送枠管理方法であって、1又は時系列の連続する複数の放送枠を含む枠編成情報を登録する枠編成情報登録手順と、前記放送枠に対する放送の予約を受け付ける枠予約登録手順と、前記枠予約登録手順において予約された前記放送枠に対し、放送するコンテンツの登録を受け付けるコンテンツ登録手順と、前記コンテンツの出力態様の入力を受け付けて登録する出力態様登録手順と、前記出力態様を示す情報を含む放送指令と前記コンテンツとを出力する放送指令手順とを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、放送枠に登録されたコンテンツを出力する際、複雑な要望に柔軟に対応する態様にて出力する技術を提供することができる。
【0023】
上記した以外の課題、構成、及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】放送枠管理システムの概要の一例を示す図である。
図2】放送枠管理システムの機能ブロックの一例を示す図である。
図3】放送枠管理装置のハードウェア構成例を示す図である。
図4】枠編成情報登録処理の一例を示すシーケンス図である。
図5】チャンネル種別情報のデータ構造の一例を示す図である。
図6】放送枠情報のデータ構造の一例を示す情報である。
図7】枠予約処理の一例を示すシーケンス図である。
図8】枠予約情報のデータ構造の一例を示す図である。
図9】コンテンツ関連情報のデータ構造の一例を示す図である。
図10】チャンネル登録画面の一例を示す図である。
図11】枠予約画面の一例を示す図である。
図12】放送枠詳細設定画面の一例を示す図である。
図13】コンテンツ登録画面の一例を示す図である。
図14】枠編成確認画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態の例を説明する。図1は、放送枠管理システム1の概要の一例を示す図である。本実施形態における放送枠管理システム1は、点在する複数の出力機器53に対するコンテンツの放送を管理するものである。
【0026】
以下、放送枠管理システム1において管理されるコンテンツは広告コンテンツであり、放送枠管理装置10の処理により広告コンテンツがサイネージプレイヤーから出力される例を用いて説明する。サイネージプレイヤーとは、公共空間や店舗等に設置され、主に映像や文字等の広告を表示する出力機器を示す。なお、本実施形態において出力機器53から出力されるコンテンツは広告コンテンツに限定されず、出力機器53を介して出力可能な音声、静止画、動画等のあらゆる情報が含まれる。また、出力機器53はサイネージプレイヤーに限定されず、例えばPC(Personal Computer)やスマートフォン等の情報処理装置であってもよい。
【0027】
従来は、広告コンテンツをサイネージプレイヤーから出力する場合、広告代理店Dが入稿管理者B又は入稿担当者Cから素材の入稿を受け、メディアオーナーAに広告コンテンツを入稿していた。また、広告代理店Dが、希望する放送回数や放送地域等の放送条件をメディアオーナーAに伝達すると、メディアオーナーAは放送スケジュールの調整や広告コンテンツの編成作業を行い、放送先となる拠点に応じた配信システム40に送信していた。メディアオーナーAは手作業で各配信システム40に応じたスケジュール調整や広告コンテンツの編成作業を行っていたため、その負荷は膨大であり、別途ベンダーに放送枠管理を依頼するケースも少なくなかった。
【0028】
本実施形態では、メディアオーナーA、入稿管理者B、入稿担当者C、及び広告代理店Dにより操作される情報処理装置の少なくとも1つが、各々ネットワークNを介して放送枠管理装置10に通信可能に接続されている。メディアオーナーA、入稿管理者B、入稿担当者C、及び広告代理店Dは、放送枠管理装置10により提供される共通インターフェイスにより、広告コンテンツに関する各種情報を共有する。
【0029】
例えばメディアオーナーAは、1又は複数の放送枠を含むチャンネル種別を定義し、放送枠管理装置10にチャンネル種別の登録を依頼する。チャンネル種別には、放送枠の枠数や、広告コンテンツを出力する出力機器53の候補である配信先候補及び放送期間等の放送条件が関連付けられる。
【0030】
また例えば、広告代理店Dは、放送枠管理装置10に対し、放送枠の予約を要求する。メディアオーナーAは、放送枠の予約を確定するために、枠予約要求を承認することができる。入稿管理者B、入稿担当者C、又は広告代理店Dは、広告コンテンツを放送枠管理装置10に入稿する。広告代理店Dは、予約する放送枠と広告コンテンツとを関連付ける。メディアオーナーAは、放送枠に関連付けられた広告コンテンツを承認することができる。なお、枠予約要求の承認と広告コンテンツの承認とは、同時に行われてもよい。
【0031】
また、メディアオーナーAは、配信システム40に広告コンテンツの放送を依頼する前に、広告コンテンツの編成作業を行うことができる。メディアオーナーAにより編成作業が行われた広告コンテンツは、放送枠管理装置10から配信システム40に送信される。例えば放送枠管理装置10は、放送枠の予約の際に配信先候補の中から選択された配信先を特定し、当該配信先への配信を管理する配信システム40に対し、広告コンテンツを送信する。
【0032】
図1において、配信システム40は、例えばサーバーコンピューターであって、放送枠管理システム1の有する複数の配信システム40は、各々異なる企業(例えば配信ベンダー)に管理される。配信システム40aは拠点Xへの配信を管理し、配信システム40bは拠点Yへの配信を管理し、配信システム40cは拠点Zへの配信を管理している。なお、1つの配信システム40に管理される複数の出力機器53は、物理的に近く(例えば、同じ店舗内)に所在するものでなくてもよい。配信システム40は、出力機器管理装置として機能する。
【0033】
配信システム40は、ネットワークN又はルーター51を介して接続されるSTB(Set Top Box)52に対し、適切なタイミングで広告コンテンツを示す信号を送信する。STB52は、受信した信号を出力機器53が解釈可能な信号に変換して送信する。出力機器53は、受信した信号に基づいて広告コンテンツを出力する。
【0034】
なお、本実施形態での一例として、メディアオーナーAは、配信システム40の管理者に対し、STB52の調達を依頼する。配信システム40の管理者は、STB52を調達すると、配信システム40を操作することにより、放送枠管理装置10に対し、STB52の登録を依頼する。放送枠管理装置10と配信システム40とは、接続デバイスを登録するためのAPI(Application Programming Interface)を経由して、STB52の設置位置等の情報を送受信する。
【0035】
より具体的には、配信システム40は、APIを経由して、STB52を特定する識別情報と、STB52が所属する法人の識別情報等を特定した登録依頼を放送枠管理装置10に送信する。放送枠管理装置10は、受信したSTB52の識別情報と、STB52の利用を開始する開始時期と、利用を終了する終了時期と、STB52の24時間における放送開始時刻と、放送終了時刻と、後述する出力機器53の階層情報において、STB52の管理する出力機器53の設置位置を示す情報(例えば階層情報における最上位の階層を示す名称と、第2階層を示す名称と、第3階層を示す名称と、最下位の階層を示す名称)等を、登録依頼への応答としてSTB52に送信する。これにより、放送枠管理装置10において、STB52は配信システム40と関連付けて登録され、後述する機器エリア情報121が生成される。
【0036】
図2は、放送枠管理システム1の機能ブロックの一例を示す図である。例えば放送枠管理システム1は、ネットワークNを介して通信可能に接続された放送枠管理装置10と、放送管理者装置20と、放送依頼者装置30と、を有する。また、放送枠管理システム1では、放送枠管理装置10と、配信システム40とが通信可能に接続される。放送枠管理装置10は、サーバーコンピューター、又はPC等の情報処理装置であって、例えば放送枠管理サービスの事業者により運用される。
【0037】
放送管理者装置20と、放送依頼者装置30とは、各々PC、スマートフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、ノートパソコン、又はタブレット端末等の情報処理装置である。一例として、放送管理者装置20は、メディアオーナーAの担当者により操作され、放送依頼者装置30は、広告代理店Dの担当者により操作される。なお、図1に示す配信システム40は、例えばサーバーコンピューター、又はPC等の情報処理装置である。配信システム40は、例えばサーバーコンピューター、又はPC等の情報処理装置である。なお、配信システム40は、ネットワークNを介して放送枠管理装置10と接続されていてもよい。
【0038】
放送枠管理装置10は、処理部110と、記憶部120と、入力部130と、出力部140と、通信部150とを備える。処理部110は、放送枠管理装置10の全体を統括的に制御する。記憶部120は、処理部110の処理に必要な情報を記憶する。入力部130は、後述する入力IFを介して接続された入力装置から、放送枠管理装置10への情報の入力を受け付ける。出力部140は、後述する出力IFを介して接続された出力装置へ、放送枠管理装置10に記憶された情報の出力を行う。通信部150は、放送管理者装置20、放送依頼者装置30、及び配信システム40との情報の送信及び受信を仲介する。
【0039】
処理部110は、枠編成情報登録部111と、枠予約登録部112と、出力態様登録部113と、表示情報生成部114と、コンテンツ登録部115と、放送指令部116と、履歴取得部117とを備える。枠編成情報登録部111は、1又は時系列の連続する複数の放送枠を含むチャンネル種別を、枠編成情報として登録する。枠編成情報登録部111は、枠編成情報に対し、含まれる放送枠の枠数と、放送枠に登録することのできる広告コンテンツの種別と、広告コンテンツの継続時間との指定を受け付けて、枠編成情報と関連付けて登録する。
【0040】
また、枠編成情報登録部111は、枠編成情報に対し、広告コンテンツの配信先候補、放送期間、及び放送時間帯の指定を受け付けて登録する。配信先候補とは、広告コンテンツを放送する出力機器53の候補である。放送期間とは、枠編成情報に係る広告コンテンツの放送開始日から放送終了日までの間を示す。放送時間帯とは、1日のうち枠編成情報に係る広告コンテンツを放送する時間帯を示す。
【0041】
枠予約登録部112は、枠編成情報に含まれる放送枠に対する放送の予約を受け付ける。より具体的には、枠予約登録部112は、放送管理者装置20又は放送依頼者装置30から、枠編成情報を指定した枠予約要求を受け付ける。枠予約登録部112は、指定された枠編成情報の枠数に空きがある場合に、指定された枠編成情報に含まれる放送枠に対する予約を登録する。
【0042】
また、枠予約登録部112は、枠編成情報に対して指定された配信先候補、放送期間、及び放送時間帯の中から、放送枠に登録する広告コンテンツの配信先、放送期間、及び放送時間帯の指定を受け付け、予約する放送枠と関連付けて登録する。なお、枠予約登録部112が登録する、広告コンテンツの放送条件は、配信先、放送期間、及び放送時間帯に限定されないだけでなく、これらの項目のうち登録しない項目があってもよい。
【0043】
出力態様登録部113は、広告コンテンツの出力態様の入力を受け付けて登録する。より具体的には、出力態様登録部113は、例えば放送管理者装置20から、枠編成情報に含まれる放送枠に対する交互放送指示の入力を受け付ける。交互放送指示については後述するが、出力態様登録部113は、枠編成情報に含まれる1又は複数の放送枠の各々について、交互放送指示の入力を受け付けることができる。また、出力態様登録部113は、枠編成情報に対する規定である第1のレギュレーションの入力を受け付ける。
【0044】
表示情報生成部114は、放送管理者装置20からの要求に基づいて、チャンネル種別を登録するためのチャンネル登録画面の表示情報を生成し、要求を送信した放送管理者装置20に送信する。また、表示情報生成部114は、放送管理者装置20又は放送依頼者装置30からの枠予約要求に基づいて、放送枠を予約するための枠予約画面の表示情報を生成し、要求を送信した放送管理者装置20又は放送依頼者装置30に対して送信する。
【0045】
枠予約画面には、枠予約要求で指定された枠編成情報に含まれる1又は複数の放送枠について、空きのある放送枠が選択可能に表示される。例えば、枠予約画面には、枠編成情報に対して指定された配信先候補、放送期間、及び放送時間帯の放送枠であって、まだ予約されていない放送枠が選択可能に表示される。放送管理者装置20又は放送依頼者装置30を操作するメディアオーナーA又は広告代理店Dは、選択可能に表示される放送枠の中から、希望する放送枠を選択する。その結果、放送枠に対する配信先、放送期間、及び放送時間帯等の放送条件が登録される。
【0046】
一例として、枠予約画面には、枠編成情報と共に登録された配信先候補と、放送期間とを満たす放送枠のうち、まだ予約されていない放送枠が選択可能に表示される。枠予約画面に対する放送枠の選択を受け付けると、選択された放送枠の配信先と、放送期間とが、放送条件(希望条件)として予約枠と関連付けて登録される。
【0047】
また、表示情報生成部114は、予約枠に対してコンテンツを登録するための画面である、コンテンツ登録画面の表示情報を生成し、要求を送信した放送管理者装置20又は放送依頼者装置30に送信する。コンテンツ登録画面では、枠編成情報に対して登録された第1のレギュレーションにより定まるレギュレーション候補の中から、第2のレギュレーションの選択を受け付けることができる。また、表示情報生成部114は、枠編成情報に含まれる放送枠に対して登録されたコンテンツの放送順序を調整可能に表示する枠編成確認画面の表示情報を生成する。枠編成確認画面では、交互放送指示がなされた放送枠が、他の放送枠と区別可能に表示される。
【0048】
コンテンツ登録部115は、放送枠に対し、放送する広告コンテンツの登録を受け付ける。1つの放送枠には、素材を組み合わせてなる1単位の広告コンテンツが登録される。コンテンツ登録部115は、枠編成情報において放送枠に対して登録された種別の広告コンテンツであって、放送枠に対して登録された継続時間の分だけ継続する広告コンテンツを登録する。なお、広告コンテンツの種別と継続時間とは、放送枠への登録前に予め広告コンテンツに関連付けられている。付言すれば、コンテンツ登録部115が放送枠に対して登録する広告コンテンツは、放送枠に対して登録された継続時間の分だけ継続するコンテンツに限定されない。
【0049】
また、コンテンツ登録部115は、交互放送指示が入力された放送枠について、交互放送指示に基づいて決定される数の広告コンテンツを登録する。コンテンツ登録部115は、第1のレギュレーションにより定まるレギュレーション候補の中から、第2のレギュレーションの選択を受け付けると共に、第2のレギュレーションに応じたコンテンツの登録を受け付ける。第1のレギュレーション及び第2のレギュレーションは、画面分割態様、画像比率、縦型及び横型の区別、又は静止画及び動画の区別の少なくとも1つである。
【0050】
なお、画面分割態様とは、出力機器53に表示する表示画面を複数の領域に分割する際の表示態様である。画像比率は、画像の縦横の比率である。縦型及び横型の区別とは、縦長の状態で設置する画面に表示するコンテンツか、横長の状態で設置する画面に表示するコンテンツかの区別を示す情報である。
【0051】
放送指令部116は、配信システム40に対し、放送する広告コンテンツの出力態様を示す情報を含む放送指令と当該広告コンテンツとを出力する。放送指令部116は、枠編成情報に対して指定された枠数の放送枠に対応する広告コンテンツを、枠編成情報に対し指定された放送時間帯において繰り返し放送するよう放送指令を出力する。一例として、放送指令部116は、配信先として指定された情報から特定される出力機器53の識別情報と、広告コンテンツと、放送順序と、放送時間とを放送指令に含めて配信システム40に送信する。なお、放送指令部116は、交互放送指示が入力された放送枠に対して登録された複数の広告コンテンツを、入れ替わり放送するよう放送指令を出力する。
【0052】
なお、放送指令部116は、交互放送指示が入力された放送枠について放送指令を出力する場合に、繰り返し放送される枠編成情報に含まれる当該放送枠について、広告コンテンツを入れ替えて放送するよう放送指令を出力する。また、放送指令部116は、コンテンツ登録部115が第2のレギュレーションの選択を受け付けた場合に、第2のレギュレーションを含む放送指令を出力する。
【0053】
付言すれば、放送指令部116は、放送指令に応じた出力態様の広告コンテンツを生成し、配信システム40に出力してもよい。例えば放送指令部116は、第1のレギュレーション及び第2のレギュレーションに応じた画像情報を生成し、広告コンテンツとして配信システム40に送信することができる。又は、放送指令部116は、交互放送指示が入力された放送枠のコンテンツを入れ替えて出力する広告コンテンツの画像情報を生成し、配信システム40に出力してもよい。
【0054】
履歴取得部117は、配信システム40から定期的(例えば毎日の放送終了時刻)に送信される放送実績情報(ログデータ)から広告コンテンツの放送回数を集計し、後述する放送履歴情報126に記録する。なお、一例として、履歴取得部117は、履歴を取得するものとして予め後述の機器エリア情報121に登録された出力機器53に関するログデータを、配信システム40から送信される情報から選択する。履歴取得部117は、選択したログデータを用いて、広告コンテンツと出力機器53との組み合わせごとに放送回数を集計し、放送履歴情報126に記録する。
【0055】
記憶部120は、機器エリア情報121と、チャンネル種別情報122と、放送枠情報123と、枠予約情報124と、コンテンツ関連情報125と、放送履歴情報126とを記憶している。機器エリア情報121は、出力機器53を、設置位置に基づいて階層化した階層情報を、放送を管理する複数の管理団体毎に有する情報である。階層情報は、例えば設置位置が広域になるほど上位に位置付けられる。管理団体は、例えば配信システム40を管理する組織である。
【0056】
なお、機器エリア情報121には、例えば出力機器53を特定する識別情報に対し、出力機器53の名称と、放送可能な時間帯である放送可能時間帯と、放送履歴を取得するか否かを示す情報と、先述の階層情報とが関連付けられている。
【0057】
チャンネル種別情報122は、枠編成情報に対して指定された情報と、第1のレギュレーションを示す情報とを含む。放送枠情報123は、枠編成情報に対して指定された放送枠に関する情報である。枠予約情報124は、放送管理者装置20又は放送依頼者装置30により予約された放送枠に関する情報である。コンテンツ関連情報125は、予約枠に対して登録された広告コンテンツに関連する情報である。予約枠に対する広告コンテンツの登録が行われた場合、枠予約情報124及びコンテンツ関連情報125は、登録された広告コンテンツを示す情報と、当該広告コンテンツに対して選択された第2のレギュレーションを示す情報とを含む。
【0058】
なお、チャンネル種別情報122と放送枠情報123とは、後述する枠編成情報登録処理により生成される情報である。また、枠予約情報124とコンテンツ関連情報125とは、後述する枠予約処理により生成される情報である。
【0059】
放送履歴情報126は、配信システム40の管理により放送された広告コンテンツの放送実績に関する情報である。放送履歴情報126には、例えば広告コンテンツごとに、放送期間と、出力機器53を特定する識別情報又は設置位置を示す情報と、放送回数とが関連付けられている。
【0060】
放送管理者装置20は、処理部210と、入力部220と、出力部230と、通信部240とを備える。処理部210は、放送管理者装置20の全体を統括的に制御する。放送依頼者装置30は、処理部310と、入力部320と、出力部330と、通信部340とを備える。処理部310は、放送依頼者装置30の全体を統括的に制御する。配信システム40は、処理部410と、入力部420と、出力部430と、通信部440とを備える。
【0061】
入力部220と、入力部320と、入力部420とは、入力部130と同様の機能を有し、出力部230と、出力部330と、出力部430とは、出力部140と同様の機能を有し、通信部240と、通信部340と、通信部440とは、通信部150と同様の機能を有するため、説明を省略する。
【0062】
放送管理者装置20の処理部210は、枠編成登録要求部211と、枠予約要求部212と、承認決定部213と、を備える。枠編成登録要求部211は、放送枠管理装置10に対し、枠編成情報の登録を要求する。枠予約要求部212は、放送枠管理装置10に対し、枠予約要求を行う。一例として、放送管理者装置20の枠予約要求部212は、種別が「販促」である広告コンテンツの枠予約要求を行う。また、枠予約要求部212は、予約枠に対する広告コンテンツの登録を要求する。
【0063】
承認決定部213は、放送枠管理装置10に要求された枠予約及び広告コンテンツに関する承認を決定する。なお、枠編成登録要求部211と、枠予約要求部212と、承認決定部213とについては、ブラウザプログラム、又はアプリケーションプログラム等によりその機能が実現される。
【0064】
放送依頼者装置30の処理部310は、枠予約要求部311を備える。枠予約要求部311の有する機能は、枠予約要求部212の機能と同様であるため、説明を省略する。なお、一例として、放送依頼者装置30の枠予約要求部311は、種別が「広告」である広告コンテンツの枠予約要求を行う。
【0065】
配信システム40の処理部410は、放送ログ提供部411を備える。放送ログ提供部411は、STB52を介して放送した広告コンテンツの放送回数を特定可能なログ情報を、例えば定期的に放送枠管理装置10に送信する。
【0066】
図3は、放送枠管理装置10のハードウェア構成例を示す図である。放送枠管理装置10は、演算装置11と、メモリ12と、外部記憶装置13と、入力IF(Interface)14と、出力IF15と、通信IF16と、記憶媒体駆動装置17とを備え、各構成要素はバスにより接続されている。
【0067】
演算装置11はCPU(Central Processing Unit)等の処理装置であり、メモリ12又は外部記憶装置13に記録されたプログラムに従って処理を実行する。放送枠管理装置10では、メモリ12又は外部記憶装置13上に読み出されたプログラムに従って動作する演算装置11により処理が行われる。処理部110は、演算装置11がプログラムを実行することにより各々の機能を実現する。
【0068】
メモリ12は、RAM(Random Access Memory)又はフラッシュメモリ等の記憶装置であり、プログラムやデータが一時的に読み出される記憶エリアとして機能する。外部記憶装置13は、例えばHDD(Hard Disk Drive)や、CD-R(Compact Disc- Recordable)、DVD-RAM(Digital Versatile Disk-Random Access Memory)等の書き込み及び読み出し可能な記憶メディア及び記憶メディア駆動装置等である。記憶部120は、メモリ12又は外部記憶装置13によりその機能が実現される。なお、記憶部120は、通信IF16を介して接続される記憶装置によってその機能が実現されてもよい。
【0069】
入力IF14は、操作者からの入力操作を受け付けるためのインターフェイスであり、例えばタッチパネル、キーボード、マウス、マイク等の入力装置が接続される。出力IF15は、放送枠管理装置10に内蔵されたLCD(Liquid Crystal Display)ディスプレイ等の出力装置に対して情報を出力するためのインターフェイスである。
【0070】
通信IF16は、放送枠管理装置10をネットワークNに接続するためのインターフェイスであって、例えばLAN(Local Area Network)カード等の通信デバイスである。記憶媒体駆動装置17は、CD(Compact Disk)やDVD(Digital Versatile Disk)等の可搬性のメディア18から情報を入出力する装置である。
【0071】
なお、放送枠管理装置10の各構成要素の処理は、1つのハードウェアで実行されてもよいし、複数のハードウェアで実行されてもよい。また、放送枠管理装置10の各構成要素の処理は、1つのプログラムで実現されてもよいし、複数のプログラムで実現されてもよい。
【0072】
放送管理者装置20、放送依頼者装置30、及び配信システム40のハードウェア構成は、放送枠管理装置10と同様であるため、説明を省略する。
【0073】
図4は、枠編成情報登録処理の一例を示すシーケンス図である。本シーケンス図の処理は、放送枠管理システム1において例えば放送管理者からの操作に応じて実行される。
【0074】
まず、放送管理者装置20の枠編成登録要求部211は、放送管理者装置20に対してチャンネル登録画面250を要求する(ステップS11)。例えば枠編成登録要求部211は、放送管理者装置20に入力されたログイン情報を、後述するチャンネル登録画面250の要求と併せて放送枠管理装置10に送信する。
【0075】
次に、放送枠管理装置10の表示情報生成部114は、チャンネル登録画面250の画像情報を送信する(ステップS12)。具体的には、表示情報生成部114は、放送管理者装置20から受信したログイン情報を参照し、ログインした放送管理者(例えばメディアオーナーA)の参照することのできる情報を抽出してチャンネル登録画面250の表示情報を生成する。表示情報生成部114は、生成した表示情報を放送管理者装置20に送信する。
【0076】
図10は、チャンネル登録画面250の一例を示す図である。チャンネル登録画面250は、チャンネル種別入力領域251、チャンネル名入力領域252、放送期間入力領域253、放送時間帯入力領域254、配信先候補入力領域255、及び放送枠設定領域256を含む。各入力領域には、基本的に、初期登録時には情報が表示されていない。しかしながら、チャンネル登録画面250は、既に登録されているチャンネル種別の変更又は更新を受け付ける画面であってもよく、その場合には既に登録されている情報が表示されていてもよい。
【0077】
チャンネル種別入力領域251は、チャンネル種別の入力を受け付ける領域である。チャンネル種別入力領域251に入力された情報は、枠編成情報の識別に用いられる。チャンネル名入力領域252は、チャンネルの名称を示す文字列の入力を受け付ける領域であるが、チャンネルについては後述する。放送期間入力領域253は、枠編成情報に係る広告コンテンツの放送期間の入力を受け付ける領域である。放送期間入力領域253は、例えば放送開始日と放送終了日との入力を受け付ける。
【0078】
放送時間帯入力領域254は、1日のうち枠編成情報に係る広告コンテンツを放送する時間帯である放送時間帯の入力を受け付ける領域である。配信先候補入力領域255は、枠編成情報に係る広告コンテンツの配信先候補の入力を受け付ける領域である。放送枠設定領域256は、放送枠の枠数の入力を受け付ける。例えば放送枠設定領域256は、図10に示すように「枠を追加する」ボタンを選択可能に設けることにより、枠数の設定が可能となっている。
【0079】
また、放送枠設定領域256は、例えば種別入力領域256aと、コンテンツ対象地域入力領域256bと、継続時間入力領域256cと、詳細設定ボタン256dとを含む。種別入力領域256aは、放送枠に登録することのできる広告コンテンツの種別の入力を受け付ける領域である。例えば種別が「広告」である広告コンテンツは、メディアオーナーA以外の者により入稿される、広告を主たる目的とするコンテンツである。種別が「販促」である広告コンテンツは、メディアオーナーAにより入稿される、販売促進を主たる目的とするコンテンツである。なお、種別はこの2種類に限られない。例えば、空白の時間帯を補填するための「フィラー」等が種別として入力されてもよい。
【0080】
コンテンツ対象地域入力領域256bは、放送枠に登録することのできる広告コンテンツの対象地域の入力を受け付ける領域である。一例として、広告コンテンツは全国的に放送されることを前提として制作されるものと、ある一地域のみを対象として放送されることを前提として制作されるものとがある。コンテンツ対象地域入力領域256bは、広告コンテンツが全国を対象とするものか、それとも一地域を対象とするものかの選択を受け付ける領域である。継続時間入力領域256cは、広告コンテンツの継続時間の入力を受け付ける領域である。
【0081】
詳細設定ボタン256dは、枠編成情報に対してより細かい設定を受け付けるためのボタンである。詳細設定ボタン256dが選択されると、図示しないチャンネル詳細設定画面が表示される。チャンネル詳細設定画面では、枠編成情報に対する第1のレギュレーションの設定が可能である。
【0082】
前述したように、第1のレギュレーションは、例えば画面分割態様、画像比率、縦型及び横型の区別、又は静止画及び動画の区別の少なくとも1つである。一例として、チャンネル詳細設定画面では、画像比率と、縦型及び横型の区別とを入力することができる。
【0083】
説明を図4に戻す。次に、放送管理者装置20の枠編成登録要求部211は、放送枠の枠数・広告コンテンツの種別・放送期間を指定した放送枠設定情報の入力を受け付ける(ステップS13)。具体的には、枠編成登録要求部211は、チャンネル登録画面250に表示された各入力領域に対する情報の入力を受け付ける。入力される情報には、放送枠の枠数、広告コンテンツの種別、及び放送期間の他、放送時間帯、コンテンツ対象地域、及び広告コンテンツの継続時間等が含まれる。
【0084】
次に、枠編成登録要求部211は、第1のレギュレーション情報の入力を受け付ける(ステップS14)。具体的には、枠編成登録要求部211は、チャンネル詳細設定画面に対する、画像比率と、縦型及び横型の区別とを含む第1のレギュレーションの入力を受け付ける。なお、枠編成登録要求部211が入力を受け付ける第1のレギュレーションは、本例に限定されない。
【0085】
次に、枠編成登録要求部211は、ステップS13及びステップS14において入力された情報を放送枠管理装置10に送信する(ステップS15)。
【0086】
次に、放送枠管理装置10の枠編成情報登録部111は、受信した情報を用いて、チャンネル種別情報122と放送枠情報123とを生成する(ステップS16)。なお、出力態様登録部113は、ステップS14において入力された第1のレギュレーションを示す情報を、チャンネル種別情報122に含める。その後、放送枠管理装置10と放送管理者装置20は、本シーケンス図の処理を終了する。
【0087】
図5は、チャンネル種別情報122のデータ構造の一例を示す図である。チャンネル種別情報122は、例えばチャンネル種別ID122aと、放送期間122bと、放送時間帯122cと、配信先候補122dと、第1のレギュレーション情報122eとが関連付けられた情報である。新たに枠編成情報が登録されると、枠編成情報登録部111は、チャンネル種別IDを新たに付与したチャンネル種別情報122のレコードを生成する。
【0088】
チャンネル種別ID122aは、枠編成情報を特定する識別情報である。放送期間122bは、放送期間入力領域253に入力された放送期間を示す情報である。放送時間帯122cは、放送時間帯入力領域254に入力された放送時間帯を示す情報である。配信先候補122dは、配信先候補入力領域255に入力された配信先候補を示す情報である。第1のレギュレーション情報122eは、枠編成情報に対して入力された、第1のレギュレーションを示す情報である。
【0089】
図6は、放送枠情報123のデータ構造の一例を示す情報である。放送枠情報123は、例えばチャンネル種別ID123aと、放送枠ID123bと、コンテンツ種別123cと、コンテンツ対象地域123dと、継続時間123eとを含む。チャンネル種別ID123aは、チャンネル種別を特定する識別情報であって、チャンネル種別情報122のチャンネル種別ID122aと対応している。
【0090】
放送枠ID123bは、チャンネル種別ID123aにより特定される枠編成情報に含まれる放送枠を特定する識別情報である。チャンネル登録画面250の放送枠設定領域256は、前述したように、枠数の入力を受け付ける。放送枠情報123では、1つのチャンネル種別ID123aに対し、放送枠設定領域256に入力された数の放送枠ID123bが関連付けられる。なお、放送枠ID123bは、枠編成情報に複数の放送枠が含まれる場合の放送順を示すものであってもよい。一つの枠編成情報に対して複数の放送枠が登録される場合、各放送枠に登録される複数の広告コンテンツは連続して放送される。
【0091】
コンテンツ種別123cは、放送枠ID123bにより特定される放送枠について、種別入力領域256aに入力された広告コンテンツの種別を示す情報である。コンテンツ対象地域123dは、放送枠ID123bに係る放送枠について、コンテンツ対象地域入力領域256bに入力されたコンテンツ対象地域を示す情報である。継続時間123eは、放送枠ID123bに係る放送枠について、継続時間入力領域256cに入力された継続時間を示す情報である。
【0092】
以上、本実施形態では、枠編成情報に対して第1のレギュレーションが設定される。第1のレギュレーションは、設定された枠編成情報に含まれる放送枠で放送される広告コンテンツに関して適用される。
【0093】
なお、チャンネル登録画面250及びチャンネル詳細設定画面において、情報が入力されていない入力領域がある場合、エラーを示す画面が放送管理者装置20に表示されてもよい。また、エラーを表示せず、情報が入力されなかったことを示す情報が、入力領域を特定する情報と共に放送枠管理装置10に送信されてもよい。その場合、放送枠管理装置10の枠編成情報登録部111又は出力態様登録部113は、予め設定された初期値が入力されたものとして、チャンネル種別情報122及び放送枠情報123を生成する。
【0094】
次に、枠予約処理について説明する。
【0095】
図7は、枠予約処理の一例を示すシーケンス図である。本処理は、例えば放送依頼者又は放送管理者からの操作に応じて実行される。以下、放送依頼者装置30への入力に基づいて放送枠の予約を行う場合について説明する。なお、放送管理者装置20への入力に基づいて放送枠の予約が行われてもよい。
【0096】
なお、本実施形態では、放送依頼者又は放送管理者によって放送枠の予約である枠予約処理が行われる。放送枠が予約されると、放送する広告コンテンツが予約枠に対して関連付けられる。放送管理者は、予約された放送枠に対する承認と、予約枠に対して関連付けられた広告コンテンツに対する承認と、の2つの承認を行う。これらの承認は、放送枠が予約される際と、広告コンテンツが関連付けられる際と、の2度行われてもよいし、広告コンテンツが関連付けられる際に1度行われ、予約枠に対する承認も行われたものとみなされてもよい。以下、広告コンテンツが関連付けられる際に、予約枠に対する承認も同時に行われる場合について説明する。
【0097】
まず、放送依頼者装置30の枠予約要求部311は、チャンネル種別を指定した枠予約画面の要求を放送枠管理装置10に対し送信する(ステップS21)。具体的には、放送依頼者装置30の枠予約要求部311は、ステップS21の処理を開始する前に、例えば後述の枠予約画面260の枠編成情報検索領域261を用いて、枠予約を行う枠編成情報を検索する。枠予約要求部311は、決定された枠編成情報の識別情報であるチャンネル種別IDを指定した枠予約画面260の要求を放送枠管理装置10に対して送信する。
【0098】
次に、放送枠管理装置10の表示情報生成部114は、指定されたチャンネル種別について、予約状況を参照して枠予約画面260の表示情報を生成する(ステップS22)。本実施形態において、既に予約された放送枠について、後述する枠予約情報124が生成される。放送枠管理装置10の表示情報生成部114は、枠予約情報124を参照し、ステップS21で受信したチャンネル種別IDに関連付けられた放送枠であって、まだ予約されていない放送枠を抽出する。表示情報生成部114は、抽出した放送枠を選択可能に表示する枠予約画面260の表示情報を生成する。
【0099】
次に、表示情報生成部114は、枠予約画面260の表示情報を、枠予約画面260を要求した放送依頼者装置30に送信する(ステップS23)。
【0100】
図11は、枠予約画面260の一例を示す図である。枠予約画面260は、枠編成情報検索領域261と、枠編成情報表示領域262と、空枠表示領域263と、を含む。枠編成情報検索領域261は、枠編成情報の検索を受け付ける領域である。枠編成情報検索領域261は、例えばチャンネル種別、放送期間、放送時間帯、又は配信先候補の入力を受け付ける、枠編成情報検索領域261は、図11に示すように、予約可能枠数の入力を受け付けてもよい。
【0101】
表示情報生成部114は、枠編成情報検索領域261に入力された情報を検索キーとしてチャンネル種別情報122及び放送枠情報123を参照し、検索キーに対応する枠編成情報を特定する。なお、複数の枠編成情報が検索結果として抽出された場合、表示情報生成部114は、抽出された枠編成情報のうち、空枠を表示する枠編成情報の選択を受け付けてもよい。
【0102】
枠編成情報表示領域262は、検索により特定された枠編成情報に関する情報を表示する領域である。表示情報生成部114は、枠編成情報検索領域261への検索キーの入力により特定された枠編成情報のチャンネル種別IDを用いてチャンネル種別情報122を参照し、放送期間や放送時間帯を含む枠編成情報表示領域262の表示情報を生成する。
【0103】
空枠表示領域263は、枠編成情報に含まれる放送枠のうち、予約がなされていない空枠を、選択可能に表示する領域である。前述のように、枠編成情報は、放送期間、及び配信先候補を指定して登録される。本実施形態では、枠編成情報において指定された放送期間、及び配信先候補の一部を指定した枠予約を受け付けることができる。図11に示すように、空枠表示領域263には、枠編成情報に対して登録された配信先候補と、放送期間とが、選択可能に表示される。
【0104】
空枠表示領域263には、図13に示すように、空枠の数が表示されていてもよい。空枠の数は、例えば広告コンテンツの種別毎に表示されてもよい。枠予約画面260では、1又は複数の空枠が選択可能である。空枠が選択されると、空枠に係る放送枠の放送期間と、配信先と、広告コンテンツの種別を特定することができる。
【0105】
換言すれば、枠予約登録部112は、特定された枠編成情報に含まれる放送期間、及び配信先候補を、枠予約を可能とする単位に分割する。枠予約要求部311は、各単位について、既に予約されている放送枠の枠数を、枠編成情報において指定された枠数から減算して得た値を空枠数として算出する。表示情報生成部114は、各単位について空枠数を表示する空枠表示領域263の表示情報を生成する。
【0106】
図11に示す例では、検索結果として、「ABチャンネル」という名称の枠編成情報が特定されている。「ABチャンネル」は、チャンネル種別情報122において、放送期間122bとして「2019/12/1~2019/12/6」を示す情報が、放送時間帯122cとして「終日」を示す情報が、各々「ABチャンネル」のチャンネル種別ID122aに対して関連付けられている。
【0107】
また、図11に示す空枠表示領域263を参照すると、「ABチャンネル」の配信先候補として、「全国」が登録されており、「全国」には「南関東」が含まれ、「南関東」には少なくとも「A店」、及び「B店」が含まれていることが分かる。また、「B店」について、「2019/12/1」には、種別が「広告」である放送枠に1つの空きがあり、種別が「販促」である放送枠には空きがないことが分かる。
【0108】
空枠表示領域263は、詳細設定ボタン263aを含む。空枠表示領域263に表示された空枠が選択され、詳細設定ボタン263aが選択されると、放送枠詳細設定画面270に表示画面が遷移する。
【0109】
図12は、放送枠詳細設定画面270の一例を示す図である。放送枠詳細設定画面270は、放送枠情報表示領域271と、コンテンツ内容入力領域272と、交互放送指示入力領域273と、コンテンツ入稿受付領域274と、プレビュー表示領域275と、承認ステータス表示領域276と、を含む。
【0110】
放送枠情報表示領域271は、放送枠に関する情報を表示する領域である。放送枠表示領域には、予約枠IDが含まれる。また、放送枠表示領域には、例えば予約枠名、チャンネル種別、枠予約期間、放送時間帯、予約枠数、及び配信先が入力可能に表示される。一例として、放送枠情報表示領域271には、枠予約画面260の枠編成情報検索領域261に入力された情報が表示される。
【0111】
コンテンツ内容入力領域272は、予約枠で放送する広告コンテンツに関する情報の入力を受け付ける領域である。一例として、コンテンツ内容入力領域272は、広告主と、広告内容との入力を受け付ける。
【0112】
交互放送指示入力領域273は、交互放送指示の入力を受け付ける領域である。交互放送指示入力領域273は、交互放送を行うコンテンツの数の入力を受け付ける。交互放送指示入力領域273に対するコンテンツの数が入力されると、入力された数の広告コンテンツが予約枠に対して関連付けられる。予約枠に対する交互放送指示が入力されると、当該予約枠に関連付けられた広告コンテンツは、入れ替わり放送される。
【0113】
コンテンツ入稿受付領域274は、予約枠において放送する広告コンテンツの登録指示を受け付ける領域である。コンテンツ入稿受付領域274に対し、予め入稿された広告コンテンツを登録するか、又は枠予約処理において新たに広告コンテンツの入稿を受け付けて予約枠に対して登録するか否かの選択が可能である。新規に広告コンテンツを入稿することを示す情報の入力を受け付けると、枠予約処理において広告コンテンツを新たに入稿するものとして、後述する図13に表示画面が遷移するが、詳細は後述する。
【0114】
付言すれば、放送管理者装置20、放送依頼者装置30、又は入稿管理者Bもしくは入稿担当者Cにより操作される図示しない情報処理装置は、広告コンテンツを入稿することができる。放送枠管理装置10のコンテンツ登録部115は、広告コンテンツを構成する音声、静止画、動画等の素材を記憶部120の図示しない領域に記憶させる。
【0115】
プレビュー表示領域275は、プレビューの表示指示を受け付ける領域である。例えばプレビュー表示領域275に対する表示指示を受け付けると、予約枠に対して関連付けられた広告コンテンツのプレビューが表示される。承認ステータス表示領域276は、予約枠に対する放送管理者からの承認状況を表示する領域である。例えば承認ステータス表示領域276には、予約枠に対する承認が終了しているか、予約枠に対して関連付けられた広告コンテンツの承認が終了しているか、の情報である承認段階が承認ステータスとして表示される。
【0116】
説明を図7に戻す。次に、枠予約要求部311は、枠予約画面260への放送期間・配信先の指定を受け付ける(ステップS24)。具体的には、枠予約要求部311は、空枠表示領域263に対する1又は複数の空枠の選択を受け付ける。枠予約要求部311は、選択された空枠に係る放送枠の放送期間と配信先とを特定する。枠予約要求部311は、選択された空枠に係る放送枠の広告チャンネルの種別を特定してもよい。
【0117】
次に、枠予約要求部311は、交互放送するか否かの選択を受け付ける(ステップS25)。具体的には、枠予約要求部311は、枠予約画面260において詳細設定ボタン263aの選択を受け付け、放送枠詳細設定画面270の交互放送指示入力領域273に対する情報の入力を受け付ける。
【0118】
次に、枠予約要求部311は、コンテンツ登録要求を受け付けて放送枠管理装置10に送信する(ステップS26)。具体的には、枠予約要求部311は、コンテンツ入稿受付領域274に対する広告コンテンツの登録指示を受け付けると、放送枠管理装置10に通知する。本実施形態では、新たに広告コンテンツの入稿を行うことを示すコンテンツ登録要求を受け付けたものとして説明する。
【0119】
次に、放送枠管理装置10の表示情報生成部114は、コンテンツ登録画面280の表示情報を生成する(ステップS27)。コンテンツ登録画面280は、枠予約処理において、新たに広告コンテンツを登録する際に表示される画面である。
【0120】
次に、表示情報生成部114は、ステップS27で生成した表示情報を放送依頼者装置30に送信する(ステップS28)。
【0121】
次に、枠予約要求部311は、第2レギュレーション情報とコンテンツとの入力を受け付けて放送枠管理装置10に送信する(ステップS29)。
【0122】
図13は、コンテンツ登録画面280の一例を示す図である。コンテンツ登録画面280は、コンテンツ情報入力領域281と、第2レギュレーション情報入力領域282と、を含む。コンテンツ情報入力領域281は、予約枠に登録する広告コンテンツに関する情報の入力を受け付ける領域である。コンテンツ情報入力領域281は、例えばコンテンツID、コンテンツ名、放送秒数、使用期限、及び素材分類を示す情報の入力を受け付ける。
【0123】
コンテンツIDは、広告コンテンツを特定する識別情報である。コンテンツIDは、例えば新たに広告コンテンツの登録を受け付ける際に自動的に付与される。コンテンツ名は、広告コンテンツの名称を示す情報である。放送秒数は、広告コンテンツの継続時間である。使用期限は、広告コンテンツの放送に期限がある場合の、当該期限を示す情報である。素材分類は、広告コンテンツの素材の分類を示す情報である。素材分類は、例えば「動画」又は「静止画」等の情報である。
【0124】
第2レギュレーション情報入力領域282は、第1レギュレーション情報により定まるレギュレーション候補の中から、予約枠において放送する広告コンテンツに関する規定である第2のレギュレーションの選択を受け付ける領域である。第2レギュレーション情報入力領域282には、横型レギュレーション入力領域282aと、縦型レギュレーション入力領域282bと、レギュレーションパターン入力領域282cと、静止画入力領域282dと、動画入力領域282eと、音源入力領域282rと、テロップ入力領域282tと、を含む。静止画入力領域282dと、動画入力領域282eと、音源入力領域282rと、テロップ入力領域282tとは、素材入力領域として取り扱われる。
【0125】
横型レギュレーション入力領域282aは、枠予約の際に指定した枠編成情報に対して、横型であることを示す第1のレギュレーションが関連付けられていた場合に、入力可能に表示される領域である。縦型レギュレーション入力領域282bは、枠予約の際に指定した枠編成情報に対して、縦型であることを示す第1のレギュレーションが関連付けられていた場合に、入力可能に表示される領域である。
【0126】
レギュレーションパターン入力領域282cは、第1のレギュレーションにより定まるレギュレーション候補を選択可能に表示する領域である。レギュレーション候補とは、例えば画面の分割方法、画像比率、又は静止画もしくは動画の区別等である。記憶部120の図示しない領域には、縦型、及び横型の各々について、画面の分割方法や画像比率の組合せのパターンがレギュレーション候補として予め記憶されている。
【0127】
一例として、横型のあるパターンは、動画のみが画面の全面に表示される。横型の他のパターンは、動画が画面の全面に表示されるほか、音声が出力される。横型の他のパターンは、画面が2分割され、左上部分に動画が表示され、画面下部及び右側の逆L字部分に静止画が表示される。横型の他のパターンは、画面が3分割され、左側上部に動画が表示され、左側下部に静止画が表示され、右側にテロップが表示される。
【0128】
なお、第2レギュレーション情報入力領域282には、第2のレギュレーションのパターンが入力されると、当該パターンを構成する画面の分割態様が表示されると共に、当該パターンを構成する素材の入力が可能な各素材入力領域が表示される。なお、表示情報生成部114は、レギュレーションパターン入力領域282cに入力されたレギュレーションのパターンに応じて、素材入力領域において、どの種類の素材の入力を受け付けるかを決定する。
【0129】
素材入力領域は、静止画入力領域282dと、動画入力領域282eと、音源入力領域282rと、テロップ入力領域282tと、の少なくとも1つを含む。素材入力領域は、例えば素材が格納された箇所、即ちリンク情報の入力を受け付ける。付言すれば、広告コンテンツを構成する素材として、素材入力領域に対してURLの入力を受け付けてもよい。素材としてURLが入力された広告コンテンツについて放送を行う場合、例えばSTB52がインターネットを介してURLのリンク先を参照し、放送する素材を取得する。
【0130】
図13に示すコンテンツ登録画面280は、横型レギュレーション入力領域282aのレギュレーションパターン入力領域282cに、「横C」のパターンの第2のレギュレーションが入力されている状態を示すものである。「横C」のレギュレーションのパターンは、画面が3分割され、左側上部に動画、右側上部に静止画、下部にテロップが表示され、音声が出力されるパターンである。即ち、表示情報生成部114は、レギュレーション候補の中からあるレギュレーションのパターンが選択されると、当該パターンを示す素材として、静止画、動画、音源、及びテロップの入力を受け付けるよう、静止画入力領域282dと、動画入力領域282eと、音源入力領域282rと、テロップ入力領域282tと、を表示する。
【0131】
レギュレーションパターン入力領域282cにレギュレーションのパターンが入力され、静止画入力領域282dと、動画入力領域282eと、音源入力領域282rと、テロップ入力領域282t等の素材を入力する領域に対して素材が入力され、「確認ボタン」が選択されると、図7に示すステップS29において、第2レギュレーション情報とコンテンツとの入力を受け付けたものと取り扱われる。即ち、枠予約要求部311は、第2レギュレーション情報とコンテンツの入力を受け付けて、放送枠管理装置10に送信する。
【0132】
なお、前述したように、放送枠詳細設定画面270は、交互放送を行う場合に、交互放送指示入力領域273に対するコンテンツ数の入力を受け付ける。第2レギュレーション情報入力領域282は、入力された数に対応する単位の広告コンテンツの登録を受け付けることができる。一例として、図13に示す第2レギュレーション情報入力領域282は、上下方向にスクロールすることにより、複数単位の広告コンテンツの登録が可能となっている。
【0133】
説明を図7に戻す。次に、放送枠管理装置10の枠予約登録部112は、放送管理者装置20に対し、入力された情報を用いて承認申請を示す情報を送信する(ステップS30)。具体的には、枠予約登録部112は、ステップS26で放送依頼者装置30から送信された枠編成情報のチャンネル種別IDと、放送枠の放送期間と、配信先と、放送依頼者装置30にログインした者を示す情報と、予約枠に対して登録する広告コンテンツに関する情報と、第2レギュレーション情報とを放送管理者装置20に送信し、承認申請を行う。なお、枠予約登録部112は、例えばチャンネル種別IDにより特定される枠編成情報の管理者に対し、承認申請を示す情報を送信する。一例として、当該管理者が放送管理者装置20にログイン情報を入力し、放送枠管理システム1にログインすると、放送枠管理システム1のウェブページに、承認申請に関する情報が表示される。
【0134】
次に、放送管理者装置20の承認決定部213は、承認の入力を受け付けて放送枠管理装置10に送信する(ステップS31)。
【0135】
次に、枠予約登録部112は、承認された放送枠について枠予約情報124及びコンテンツ関連情報125を生成する(ステップS32)。その後、放送枠管理装置10と、放送管理者装置20と、放送依頼者装置30は、本シーケンス図の処理を終了する。
【0136】
なお、ステップS25において、交互放送する選択を受け付け、交互放送を行うコンテンツの数の入力を受け付けた場合、放送枠管理装置10の出力態様登録部113は、入力された数の広告コンテンツを、例えば放送依頼者装置30に要求する。枠予約登録部112は、要求の結果得られた各広告コンテンツを、交互放送する選択を受け付けた放送枠と関連付けて枠予約情報124に登録する。
【0137】
図8は、枠予約情報124のデータ構造の一例を示す図である。枠予約情報124は、予約枠ID124aと、チャンネル種別ID124bと、放送枠ID124cと、チャンネルID124dと、放送期間124eと、放送時間帯124fと、配信先124gと、コンテンツID124hと、承認フラグ124iと、交互放送フラグ124jと、を含む。
【0138】
予約枠ID124aは、予約された放送枠である予約枠を特定する識別情報である。チャンネル種別ID124bは、枠予約処理の際に指定された枠編成情報を特定する識別情報である。即ち、図7のステップS21において指定されたチャンネル種別IDである。
【0139】
放送枠ID124cは、枠編成情報に含まれる放送枠を特定する識別情報であって、放送枠情報123における放送枠ID123bと対応している。チャンネルID124dは、チャンネルを特定する識別情報である。
【0140】
なお、先述したように、1つの枠編成情報に含まれる放送期間及び配信先候補は、枠予約を可能とする単位に分割され、各単位について枠予約が可能である。本実施形態では、同じ放送期間、及び同じ配信先について予約された1又は複数の放送枠は、同じチャンネルを構成するものとして取り扱われ、チャンネルIDが付与される。チャンネルを構成する放送枠の数の上限は、枠編成情報において指定された枠数となる。
【0141】
放送期間124eは、チャンネルID124dにより特定されるチャンネルの放送期間である。即ち、放送期間124eは、図7に示すステップS24において指定された放送期間である。放送時間帯124fは、チャンネルID124dにより特定されるチャンネルの放送時間帯である。放送時間帯124fは、一例として、チャンネル種別ID124bにより特定される枠編成情報の放送時間帯(チャンネル種別における放送時間帯122c)と同じである。なお、枠予約の際に、枠編成情報について登録された放送時間帯の中から、放送枠を予約する放送時間帯の指定を受け付けてもよい。
【0142】
配信先124gは、チャンネルID124dにおいて特定されるチャンネルの配信先である。即ち、配信先124gは、図7に示すステップS24において指定された配信先である。コンテンツID124hは、予約枠ID124aにより特定される予約枠に対して、放送する広告コンテンツが登録されている場合の、広告コンテンツを特定する識別情報である。承認フラグ124iは、予約枠ID124aに係る予約枠が承認されているか否か、及び、予約枠に対して登録された広告コンテンツが承認されているか否かを示す情報である。
【0143】
交互放送フラグ124jは、予約枠ID124aにより特定される予約枠について、交互放送を行うか否かを示す情報である。本実施形態において、コンテンツ登録部115は、交互放送を行う指示が入力された予約枠の予約枠ID124aに対し、交互放送を行うコンテンツの数に応じたコンテンツID124hを関連付ける。また、出力態様登録部113は、当該予約枠124aに対し、交互放送を行うことを示す交互放送フラグ124jを関連付ける。付言すれば、放送枠ID124cにより特定される放送枠の各々について、交互放送を行う指示が入力されてもよい。
【0144】
一例として、図8に示す枠予約情報124は、チャンネルID124dが「A02001」であるレコードに含まれる放送時間帯124fが「10005」であって、配信先124gが「ABBF」である。即ち、「A02001」であるチャンネルは、「10005」の時間帯に放送され、配信先を「ABBF」とするチャンネルである。
【0145】
また、チャンネルID124dが「A02001」であるレコードは、チャンネル種別124bが「00001」であって、放送枠ID124cが「a01」、「a02」、「a03」、又は「a04」である。これは、「A02001」のチャンネルについて、チャンネル種別IDが「00001」である枠編成情報を指定して登録されたものであり、当該枠編成情報には(「a01」、「a02」、「a03」、及び「a04」の数である)4つの放送枠が関連付けられて登録されていることを示している。
【0146】
チャンネルID124dが「A02001」であるレコードのうち、放送枠ID124cが「a02」であるレコードは2つあり、2つのレコードの交互放送フラグ124jは「1」である。これは、放送枠IDが「a02」である放送枠は、交互放送指示がなされ、「2」つのコンテンツ数が指定されていることを示している。なお、放送枠ID124cが「a02」である2つのレコードのうち、1つはコンテンツID124hが登録されておらず、1つはコンテンツID124hが「uu61c2x」である。これは、交互放送を行う2つの放送枠のうち、1つはまだ広告コンテンツが登録されておらず、1つは広告コンテンツが「uu61c2x」であることを示している。
【0147】
図9は、コンテンツ関連情報125のデータ構造の一例を示す図である。コンテンツ関連情報125は、一例として、コンテンツID125aと、レギュレーションパターン125bと、素材種別125cと、素材125dと、を含む。コンテンツID125aは、広告コンテンツを特定する識別情報であって、枠予約情報124のコンテンツID124hと対応している。
【0148】
レギュレーションパターン125bは、コンテンツ登録画面280のレギュレーションパターン入力領域282cに入力された情報である。素材種別125cは、レギュレーションパターン125bにおいて必要とされる素材の種別を示す情報である。素材125dは、コンテンツ登録画面280における静止画入力領域282d、動画入力領域282e、音源入力領域282r、テロップ入力領域282t等の素材入力領域に入力された、素材の格納箇所を示す情報又は素材の識別情報である。
【0149】
なお、記憶部120の図示しない領域に、本実施形態において選択可能なレギュレーションパターンと、必要な素材種別とが関連付けられて格納されている。出力態様登録部113は、選択されたレギュレーションパターンと関連付けられた素材種別を用いて、コンテンツ関連情報125のレギュレーションパターン125bと関連する素材種別125cを決定する。
【0150】
図14は、枠編成確認画面290の一例を示す図である。放送管理者装置20の処理部210が、枠編成確認画面290の画面要求を放送枠管理装置10に送信すると、放送枠管理装置10の表示情報生成部114が枠編成確認画面290の表示情報を生成し、放送管理者装置20に送信する。
【0151】
枠編成確認画面290は、枠編成情報検索領域291と、枠編成情報表示領域292とを含む。枠編成情報検索領域291は、例えばチャンネル種別、放送期間、放送時間帯、又は配信先候補の入力を受け付ける。表示情報生成部114は、枠編成情報検索領域291に入力された情報を検索キーとして、検索対象となる枠編成情報を特定する。表示情報生成部114は、特定した枠編成情報のチャンネル種別IDを用いて枠予約情報124を参照し、当該枠編成情報と関連する1又は複数のチャンネルを抽出する。表示情報生成部114は、抽出されたチャンネルに含まれる放送枠に関する情報及び当該放送枠について登録された広告コンテンツを、配信先及び放送期間に応じて表示する枠編成情報表示領域292の表示情報を生成し、放送管理者装置20に送信する。
【0152】
枠編成情報表示領域292は、チャンネル情報表示領域292aと、コンテンツ表示領域292bとを含む。チャンネル情報表示領域292aは、チャンネルに関する情報を表示する領域である。例えばチャンネル情報表示領域292aには、チャンネル名と、放送時間帯とが表示される。
【0153】
コンテンツ表示領域292bは、チャンネルに含まれる放送枠に対して登録された広告コンテンツを編集可能に表示する領域である。例えばコンテンツ表示領域292bには、各広告コンテンツと広告コンテンツの継続時間とが放送順に応じて表示される。放送管理者装置20は、コンテンツ表示領域292b内の広告コンテンツを操作することにより、放送順を変更することができる。コンテンツ表示領域292bには、広告コンテンツのプレビュー画面が表示されてもよい。
【0154】
チャンネル情報表示領域292aに表示されるチャンネルが、交互放送指示を受け付けた放送枠を含む場合、コンテンツ表示領域292bに表示される放送枠のうち、交互放送指示を受け付けた放送枠は、他の放送枠と区別可能に表示される。一例として、交互放送指示を受け付けた放送枠に登録された広告コンテンツには、交互放送指示されたことを示すアイコン292cが表示される。
【0155】
図14における枠編成確認画面290は、チャンネル種別として「ABチャンネル」が入力された場合に関する表示画面である。「ABチャンネル」の枠編成情報は、4枠の放送枠を含んでおり、放送期間を「2019/12/1~2019/12/7」とし、放送時間帯を「9:00~12:00」として登録されている。また、当該枠編成情報について、「Aチャンネル」と「Bチャンネル」が登録されている。一例として、「Aチャンネル」と「Bチャンネル」とでは、放送枠に含まれるコンテンツが異なっている。
【0156】
「Aチャンネル」に含まれる4つの放送枠のうち、3番目に放送される放送枠には、「コンテンツc1」、「コンテンツc2」、及び「コンテンツc3」の3つの広告コンテンツが登録されている。また、これらの広告コンテンツには、アイコン292cが表示されている。これは、3番目の放送枠について、3つの広告コンテンツ数を指定した交互放送指示がされたことを示している。
【0157】
なお、本実施形態の枠編成確認画面290は、新たな広告コンテンツの登録を受け付けることができる。例えば、広告コンテンツが登録されていない放送枠がある場合、放送管理者装置20は、当該放送枠について、「フィラー」の種別を有する広告コンテンツの登録申請を行うことができる。登録申請を受け付けた放送枠管理装置10は、登録申請を受け付けた放送枠について、申請に係る広告コンテンツを関連付けて枠予約情報124を更新する。
【0158】
枠編成確認画面290に対して、「確定ボタン」の選択を受け付けると、放送枠管理装置10の放送指令部116は、チャンネルに対して関連付けられた配信先に関する配信を管理する配信システム40を特定し、広告コンテンツの放送指令を出力する。
【0159】
また、本実施形態における放送枠管理装置10は、枠編成情報に対して登録された放送時間帯において、放送枠に対応する広告コンテンツを繰り返し放送するよう、放送指令を出力する。より具体的には、放送指令部116は、枠編成情報において登録された放送時間帯について、指定された枠数の広告コンテンツを放送順に従って繰り返し表示するよう、放送指令を出力する。
【0160】
放送指令部116は、放送指令を出力するチャンネルが、交互放送を指示された放送枠を含む場合、繰り返し放送するチャンネルに含まれる当該放送枠について、指定された数の広告コンテンツを入れ替えて放送するよう、放送指令を出力する。
【0161】
これにより、1又は複数の放送枠に係る広告コンテンツを出力する際に、ニーズに応じた複雑な態様にて出力することが可能となる。例えば複数の放送枠について出力する際、ある放送順の広告コンテンツについて、1回目はクイズの問題を出力する形式の広告コンテンツを出力し、2回目は回答を出力するなど、多様なニーズに応じた出力を行うことができる。
【0162】
図14に示す例では、「Aチャンネル」の1枠目に「コンテンツa」が登録され、2枠目に「コンテンツb」が登録され、交互放送指示がなされた3枠目に「コンテンツc1」、「コンテンツc2」、及び「コンテンツc3」が登録され、4枠目に「コンテンツd」が登録されている。従って、「ABチャンネル」について登録された放送時間帯の開始時刻である「9:00」から、1度目に、「コンテンツa」、「コンテンツb」、「コンテンツc1」、「コンテンツd」がこの順で放送される。2度目に、「コンテンツa」、「コンテンツb」、「コンテンツc2」、「コンテンツd」がこの順で放送される。3度目に、「コンテンツa」、「コンテンツb」、「コンテンツc3」、「コンテンツd」がこの順で放送される。この3度の放送を一巡とし、「ABチャンネル」について登録された放送時間帯「9:00~12:00」内で、放送が繰り返される。
【0163】
以上、本実施形態によれば、コンテンツの性質や出力機器53の制約等に応じたレギュレーションを設定することで、ニーズに応じた複雑な出力態様に対応することが可能となる。また、1又は複数の広告コンテンツを繰り返し放送する場合において、交互放送指示を受け付けることにより、複雑な要望に柔軟に対応する態様にて広告コンテンツを出力することができる。
【0164】
なお、先述したように、放送指令部116は、放送指令に応じた出力態様の広告コンテンツを生成し、配信システム40に出力してもよい。これにより、配信システム40又は配信システム40に管理される他の装置の負荷を軽減することができる。また例えば、配信システム40に管理される装置に、放送指令を解釈する機能がない場合においても、効率的に広告コンテンツを出力させることができる。
【0165】
以上、本発明に係る各実施形態の説明を行ってきたが、本発明は、上記した実施形態の一例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施形態の一例は、本発明を分かり易くするために詳細に説明したものであり、本発明は、ここで説明した全ての構成を備えるものに限定されない。また、ある実施形態の一例の構成の一部を他の一例の構成に置き換えることが可能である。また、ある実施形態の一例の構成に他の一例の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の一例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることもできる。また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、図中の制御線や情報線は、説明上必要と考えられるものを示しており、全てを示しているとは限らない。ほとんど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
【0166】
また、上記の放送枠管理装置10、放送管理者装置20、及び放送依頼者装置30の機能構成は、理解を容易にするために、主な処理内容に応じて分類したものである。構成要素の分類の仕方や名称によって、本願発明が制限されることはない。上述に示す通り、放送枠管理装置10、放送管理者装置20、及び放送依頼者装置30の構成は、処理内容に応じて、さらに多くの構成要素に分類することもできる。また、1つの構成要素がさらに多くの処理を実行するように分類することもできる。
【符号の説明】
【0167】
1:放送枠管理システム、10:放送枠管理装置、11:演算装置、12:メモリ、13:外部記憶装置、14:入力IF、15:出力IF、16:通信IF、17:記憶媒体駆動装置、18:メディア、20:放送管理者装置、30:放送依頼者装置、40・40a・40b・40c:配信システム、51・51ba・51bb・51ca:ルーター、52・52aa・52ba・52bb・52ca・52cb:STB、53・53aa・53ba・53bb・53ca・53cb:出力機器、110・210・310・410:処理部、111:枠編成情報登録部、112:枠予約登録部、113:出力態様登録部、114:表示情報生成部、115:コンテンツ登録部、116:放送指令部、117:履歴取得部、120:記憶部、121:機器エリア情報、122:チャンネル種別情報、123:放送枠情報、124:枠予約情報、125:コンテンツ関連情報、126:放送履歴情報、130・220・320・420:入力部、140・230・330・430:出力部、150・240・340・440:通信部、211:枠編成登録要求部、212・311:枠予約要求部、213:承認決定部、250:チャンネル登録画面、251:チャンネル種別入力領域、252:チャンネル名入力領域、253:放送期間入力領域、254:放送時間帯入力領域、255:配信先候補入力領域、256:放送枠設定領域、260:枠予約画面、261・291:枠編成情報検索領域、262・292:枠編成情報表示領域、263:空枠表示領域、270:放送枠詳細設定画面、271:放送枠情報表示領域、272:コンテンツ内容入力領域、273:交互放送指示入力領域、274:コンテンツ入稿受付領域、275:プレビュー表示領域、276:承認ステータス表示領域、280:コンテンツ登録画面、281:コンテンツ情報入力領域、282:第2レギュレーション情報入力領域、290:枠編成確認画面、411:放送ログ提供部、A:メディアオーナー、B:入稿管理者、C:入稿担当者、D:広告代理店、N:ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
【手続補正書】
【提出日】2024-02-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
送枠に対し、放送するコンテンツの登録を受け付けるコンテンツ登録部と、
前記コンテンツ登録部により登録された前記コンテンツの放送指令を出力する放送指令部とを備え
前記放送指令部は、1つの放送枠に対し、複数のコンテンツの登録を受け付け、交互放送指示を受け付けると、前記放送枠について、前記複数のコンテンツを入れ替わり放送する放送指令を出力することを特徴とする、放送枠管理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の放送枠管理装置であって、
記放送枠に対する交互放送指示の入力を受け付ける出力態様登録部を備え、
前記放送指令部は、時系列の連続する複数の放送枠の各々に登録された複数のコンテンツを繰り返し放送する際、前記交互放送指示が入力された前記放送枠に対して登録された複数の前記コンテンツを入れ替わり放送する前記放送指令を出力することを特徴とする、放送枠管理装置。
【請求項3】
請求項2に記載の放送枠管理装置であって、
1又は時系列の連続する複数の放送枠を含む枠編成情報を登録する枠編成情報登録部を備え、
前記出力態様登録部は、前記枠編成情報に含まれる前記放送枠の各々について、前記交互放送指示の入力を受付可能であることを特徴とする、放送枠管理装置。
【請求項4】
請求項3に記載の放送枠管理装置であって、
前記枠編成情報登録部は、前記枠編成情報に対し、放送時間帯の指定を受け付けて登録し、
前記放送指令部は、前記枠編成情報の有する前記放送枠に対して登録された前記コンテンツを、前記枠編成情報と関連する前記放送時間帯において繰り返し放送することを特徴とする、放送枠管理装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載の放送枠管理装置であって、
1又は時系列の連続する複数の放送枠に関連付けられた前記コンテンツを示す枠編成確認画面の表示情報を生成する表示情報生成部を備え、
前記枠編成確認画面では、前記交互放送指示と関連する前記放送枠が、他の前記放送枠と区別可能に表示されることを特徴とする、放送枠管理装置。
【請求項6】
請求項5に記載の放送枠管理装置であって、
前記枠編成確認画面では、前記放送枠に対し登録された前記コンテンツの放送順序を調整可能に表示することを特徴とする、放送枠管理装置。
【請求項7】
請求項3又は4に記載の放送枠管理装置であって、
前記出力態様登録部は、前記枠編成情報に対する規定である第1のレギュレーションの入力を受け付け、
前記コンテンツ登録部は、前記第1のレギュレーションにより定まるレギュレーション候補の中から、放送するコンテンツに関する規定である第2のレギュレーションの選択を受け付け、前記第2のレギュレーションに応じた前記コンテンツの登録を受け付け、
前記放送指令部は、前記第2のレギュレーションを含む前記放送指令を出力することを特徴とする、放送枠管理装置。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一項に記載の放送枠管理装置であって、
放送実績を示す放送実績情報を取得し、前記コンテンツ毎に放送回数を集計して放送履歴情報を生成する履歴取得部を備えることを特徴とする、放送枠管理装置。
【請求項9】
コンテンツの放送を依頼する放送依頼者装置と、放送枠を管理する放送枠管理装置と、出力機器を管理する出力機器管理装置と、が通信可能に接続された放送枠管理システムであって
記放送依頼者装置は
送するコンテンツの登録を前記放送枠管理装置に要求する枠予約要求部を備え、
前記放送枠管理装置は、
前記放送依頼者装置からの要求に応じて、前記放送枠に対し、放送するコンテンツの登録を受け付けるコンテンツ登録部と、
前記コンテンツ登録部により登録された前記コンテンツの放送指令を前記出力機器管理装置に対して出力する放送指令部とを備え
前記放送指令部は、1つの放送枠に対し、複数のコンテンツの登録を受け付け、交互放送指示を受け付けると、前記放送枠について、前記複数のコンテンツを入れ替わり放送する放送指令を出力することを特徴とする、放送枠管理システム。
【請求項10】
請求項9に記載の放送枠管理システムであって、
複数の前記出力機器管理装置の各々は、異なる企業が有することを特徴とする、放送枠管理システム。
【請求項11】
請求項9に記載の放送枠管理システムであって、
前記出力機器管理装置は、前記コンテンツの放送実績を示す放送実績情報を前記放送枠管理装置に送信する放送ログ提供部を備え、
前記放送枠管理装置は、前記放送実績情報を用いて前記コンテンツ毎に放送回数を集計して放送履歴情報を生成する履歴取得部を備えることを特徴とする、放送枠管理システム。
【請求項12】
コンピューターを放送枠管理装置として機能させるプログラムであって、
前記放送枠管理装置を、コンテンツ登録部と、放送指令部として機能させ
記コンテンツ登録部に、放送枠に対し、放送するコンテンツの登録を受け付けるコンテンツ登録手順を実行させ
記放送指令部に、前記コンテンツ登録部により登録された前記コンテンツの放送指令を出力する放送指令手順を実行させ
前記放送指令手順では、1つの放送枠に対し、複数のコンテンツの登録を受け付け、交互放送指示を受け付けると、前記放送枠について、前記複数のコンテンツを入れ替わり放送する放送指令を出力することを特徴とする、プログラム。
【請求項13】
放送枠管理装置による放送枠管理方法であって
送枠に対し、放送するコンテンツの登録を受け付けるコンテンツ登録手順と、
前記コンテンツ登録手順において登録された前記コンテンツの放送指令を出力する放送指令手順とを含み、
前記放送指令手順では、1つの放送枠に対し、複数のコンテンツの登録を受け付け、交互放送指示を受け付けると、前記放送枠について、前記複数のコンテンツを入れ替わり放送する放送指令を出力することを特徴とする、放送枠管理方法。