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特開2024-59694薄膜樹脂フィルムとレイアップにおけるその使用
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024059694
(43)【公開日】2024-05-01
(54)【発明の名称】薄膜樹脂フィルムとレイアップにおけるその使用
(51)【国際特許分類】
   B32B 27/08 20060101AFI20240423BHJP
   B32B 15/08 20060101ALI20240423BHJP
   H05K 1/03 20060101ALI20240423BHJP
【FI】
B32B27/08
B32B15/08 J
H05K1/03 610H
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024019521
(22)【出願日】2024-02-13
(62)【分割の表示】P 2021017591の分割
【原出願日】2015-07-09
(31)【優先権主張番号】62/023,154
(32)【優先日】2014-07-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】517006566
【氏名又は名称】イソラ・ユーエスエイ・コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】Isola USA Corp.
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【弁理士】
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100104592
【弁理士】
【氏名又は名称】森住 憲一
(74)【代理人】
【識別番号】100162710
【弁理士】
【氏名又は名称】梶田 真理奈
(72)【発明者】
【氏名】ヨハン・リヒャルト・シューマッハー
(57)【要約】      (修正有)
【課題】製造過程の速度および効率を改善するプリント回路基板生成物およびその製造方法を提供する。
【解決手段】本開示は、1ミル~約10ミルの範囲の厚みを有し、2つの保護層の間に配置された部分硬化b-ステージ化樹脂フィルムからなる改良された樹脂フィルム生成物、ならびにその製造方法およびプリント回路板を製造するために使用されるレイアップの製造における使用を提供する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1平坦表面および第2平坦表面を有するbステージ化樹脂ベース層、ベース層の第1平坦表面上に配置された第1保護層、およびベース層の第2平坦表面上に配置された第2保護層を含み、ベース層は約1ミル~約10ミルの厚みを有する、樹脂フィルム生成物。
【請求項2】
ベース層は、エポキシ樹脂、充填樹脂、未充填樹脂、高Tg樹脂、中Tg樹脂、熱伝導性樹脂、ハロゲン置換樹脂、非ハロゲン化樹脂、またはこれらの混合物からなる群から選択される樹脂から構成される、請求項1に記載の樹脂フィルム生成物。
【請求項3】
ベース層は、強化剤を含む樹脂から構成される、請求項1に記載の樹脂フィルム生成物。
【請求項4】
ベース層は約2ミル~約3ミルの厚みを有する、請求項1に記載の樹脂フィルム生成物。
【請求項5】
ベース層は約1ミル~約2ミルの厚みを有する、請求項1に記載の樹脂フィルム生成物。
【請求項6】
ベース層は、フィラー材料を含む樹脂から構成される、請求項1に記載の樹脂フィルム生成物。
【請求項7】
フィラー材料はタルクである、請求項7に記載の樹脂フィルム生成物。
【請求項8】
第1保護層および第2保護層は同一材料である、請求項1に記載の樹脂フィルム生成物。
【請求項9】
第1保護層および第2保護層は異なった材料である、請求項1に記載の樹脂フィルム生成物。
【請求項10】
第1保護層、第2保護層、または第1保護層および第2保護層のそれぞれは、ポリエステルフィルム、金属箔および樹脂系で予備含浸された強化布(プリプレグ)からなる群から選択される、請求項1に記載の樹脂フィルム生成物。
【請求項11】
以下の工程を含む方法であって、
第1平坦表面および第2平坦表面を有するbステージ化樹脂ベース層、および
ベース層の第1平坦表面上に配置された保護層
を含む樹脂フィルム生成物を与える工程、ここでベース層は約1ミル~約10ミルの厚みを有する;
プリント回路基板基材の露出内層材料表面を加熱する工程;
ベース層の保護されていない第2平坦表面をプリント回路基板基材の加熱された露出内層材料表面に対して適用してプリント回路基板レイアップを形成する工程;および
プリント回路板レイアップを冷却する工程
を含む、方法。
【請求項12】
ベース層の第1平坦表面上に配置された保護層を除去する工程をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
ベース層の保護されていない第2平坦表面をプリント回路基板基材の加熱された露出内層材料表面に適用した後に、ボンディングシートを第1平坦表面に接着する工程をさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
樹脂フィルムを「C」ステージ化状態に完全に硬化させる工程をさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
プリント回路基板基材の内層材料表面を、約40℃~約90℃の範囲の温度に加熱する、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
プリント回路基板基材の内層材料表面を、約50℃~約60℃の範囲の温度に加熱する、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
プリント回路基板基材の加熱された露出内層材料表面へのベース層の第2平坦表面の適用は、圧力を用いて行う、請求項11に記載の方法。
【請求項18】
プリント回路基板基材に配置された少なくとも1つのギャップをベース層で充填する工程をさらに含み、該少なくとも1つのギャップを充填する工程は、ベース層の覆われていない第2平坦表面をプリント回路基板基材の加熱された内層材料表面へ適用した後に起こる、請求項11に記載の方法。
【請求項19】
少なくとも1つのギャップは、ベース層で実質的に充填する、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
以下の工程を含む方法であって、
第1平坦表面および第2平坦表面を有するbステージ化樹脂ベース層;
ベース層の第1平坦表面上に配置された第1保護層;および
ベース層の第2平坦表面上に配置された第2保護層
を含む樹脂フィルム生成物を与える工程、ここでベース層は約1ミル~約10ミルの厚みを有する;
プリント回路基板基材の露出した内層材料表面を加熱する工程;
ベース層の第2平坦表面から第2保護層を除去する工程;
ベース層の第2平坦表面をプリント回路基板基材の加熱された露出内層材料表面に対して適用してプリント回路基板レイアップを形成する工程;および
プリント回路基板レイアップを冷却する工程
を含む、方法。
【請求項21】
プリント回路基板の加熱された露出内層材料表面に対してベース層の第2平坦表面を適用した後に、ベース層の第1平坦表面上に配置された第1保護層を除去する工程をさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
ベース層の第1平坦表面上に配置された第1保護層を除去した後に、第1平坦表面へボンディングシートを接着する工程を更に含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
ボンディングシートはプリプレグ材料である、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
プリント回路基板基材の内層材料表面は、約40℃~約90℃の温度に加熱される、請求項20に記載の方法。
【請求項25】
プリント回路基板基材の内層材料表面は、約50℃~約60℃の温度に加熱される、請求項20に記載の方法。
【請求項26】
プリント回路基板基材の加熱された露出内層材料表面へのベース層の第2平坦表面の適用は、圧力を用いて行う、請求項20に記載の方法。
【請求項27】
プリント回路基板基材に配置された少なくとも1つのギャップをベース層で充填する工程を更に含み、該少なくとも1つのギャップを充填する工程は、ベース層の覆われていない第2平坦表面層をプリント回路基板基材の加熱された内層材料表面に接着した後に起こる、請求項20に記載の方法。
【請求項28】
少なくとも1つのギャップは、ベース層で実質的に充填する、請求項20に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願は、2014年7月10日に出願された米国仮特許出願第62/023,154号の優先権を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる
【背景技術】
【0002】
本発明は、プリント回路板を製造するために使用されるレイアップの製造に有用であり、約1ミル~約10ミルの範囲の厚みを有し、2つの保護層の間に配置された部分硬化b-ステージ化樹脂フィルムを含む樹脂フィルム生成物、ならびにそれらの製造および使用のための方法に関する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
製造の速度を上げるためには、生産工程が効率的でなければならない。ほとんどの電子デバイスには、製造プロセス中に詳細な注意を必要とする小型で複雑な回路基板が含まれる。回路基板を製造するための製造プロセスは、薄い樹脂積層体の使用により特に困難となる。特に、これらの樹脂積層体は汚染物質を含まず、回路基板部品間のすべての隙間は埋められ、回路基板は空隙がないことが重要である。さらに、樹脂積層体は、製造過程の間、時間に敏感な段階において硬化されなければならない。その結果、製造過程の速度および効率を改善するプリント回路基板生成物および方法が引き続き必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
一つの広範な態様では、その開示は、第1平坦表面および第2平坦表面を有するb-ステージ化樹脂ベース層と、ベース層の第1平坦表面上に配置された第1保護層と、ベース層の第2平坦表面上に配置された第2保護層とを含む樹脂フィルムを開示し、ベース層は約1ミル~約10ミルの厚みを有する。
【0005】
別の態様では、本発明は、第1平坦表面および第2平坦表面を有するbステージ化樹脂ベース層と、ベース層の第1平坦表面上に配置された保護層とを含む樹脂フィルム生成物を与える工程、上記ベース層は約1ミル~約10ミルの厚みを有する;プリント回路基板の露出した内層材料表面を加熱する工程;ベース層の保護されていない第2平坦表面をプリント回路基板の加熱された露出内層材料表面に対して適用して、プリント回路基板レイアップを形成する工程;およびプリント回路基板レイアップを冷却する工程を含む、樹脂フィルム生成物の製造方法を提供する。
【0006】
本発明のさらに別の態様は、第1平坦表面および第2平坦表面を有するbステージ化樹脂ベース層と、ベース層の第1平坦表面上に配置された第1保護層と、ベース層の第2平坦表面上に配置された第2保護層とを含む樹脂フィルム生成物を与える工程、上記ベース層は約1ミル~約10ミルの厚みを有する;プリント回路基板基材の露出した内層材料表面を加熱する工程;第2保護層をベース層の第2平坦表面から除去する工程;ベース層の第2平坦表面をプリント回路基板基材の加熱された露出内層材料表面に対して適用して、プリント回路基板レイアップを形成する工程;およびプリント回路基板レイアップを冷却する工程を含む樹脂フィルム生成物の製造方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、第1保護層(14)と第2保護層(16)との間に配置された、第1平坦表面(11)と第2平坦表面(13)とを有する部分硬化bステージ化樹脂フィルム(12)を含有するベース層を含む例示的実施形態による樹脂フィルム生成物(10)の側面図である。
図2A図2Aは、ベース層(12)および第1保護層(14)を有する樹脂フィルム生成物、およびギャップまたはビア(23)を含むプリント回路基板基材(28)の内層材料表面を含む例示的実施形態によるレイアップ(20)の側面図である。
図2B図2Bは、ベース層(12)および第1保護層(14)を有する樹脂フィルム生成物、およびプリント回路基板基材(28)の内層材料表面を含み、ベース層(12)は内層材料表面に適用された例示的実施形態によるレイアップ(22)の側面図である。
図2C図2Cは、ベース層(12)および第1保護層(14)を有する樹脂フィルム生成物、およびプリント回路基板基材(28)の内層材料表面を含み、内層材料表面が加熱されて、ベース層(12)を内層材料表面上に位置するギャップ(23)中に充填することができる、例示的実施形態によるレイアップ(24)の側面図である。
図2D図2Dは、ベース層(12)を有する樹脂フィルム生成物、およびプリント回路基板基材(28)の内層材料表面を含み、第1保護層は除去され、内層材料表面上に位置するギャップ(23)はベース層(12)により充填され、「バター層」(27)は、プリント回路基板基材(28)の内層材料をベース層(12)の上部平坦表面から分離し、およびレイアップ(26)が冷却され、次いでベース層(12)が硬化された例示的実施形態によるレイアップ(26)の側面図である。
図3図3は、銅トラック(37a、37b、37c、37d)の間のビア(33)を充填するために使用されるベース層(32)を含み、ガラス強化エポキシコア材料の形態の内層材料(36)および樹脂系で予備含浸された強化繊維(「プリプレグ」)の形態の保護層(34)とを含む、例示的実施形態によるプリント回路基板基材(30)の側面からの断面図である。
図4図4は、銅箔層(47)、ガラス強化エポキシコア材料の形態での内層材料(46)およびプリプレグの形態の保護層(44)の間のボンディングシートとして使用されるベース層(42)を含む例示的な実施形態によるプリント回路基板基材の側面からの断面図である。
図5図5は、銅箔層(57a、57b)とガラス強化エポキシコア材料の形態での内層材料(56)との間でビア(53)を充填したベース層(52)を含む、例示的実施形態によるプリント回路基板(50)の側面からの断面図である。
図6図6は、銅箔トラック(67a、67b、67c、67d)とガラス強化エポキシコア材料の形態での内層材料(66)との間で充填されたギャップを有するベース層(62)を含む、例示的実施形態によるプリント回路基板基材(60)の側面からの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明は、種々の樹脂系(例えばエポキシ、充填、未充填、高Tg、中Tg、熱伝導性、ハロゲンフリー、臭素化等)に基づく樹脂フィルムを含むベース層(12)を含む樹脂フィルム生成物に関する。樹脂フィルムは、bステージ条件へ部分的に硬化され、図1に示す通り、第1保護層(14)(例えば第1ポリエステルフィルムなど)と第2保護層(16)(例えば第2ポリエステルフィルムなど)との間に配置される。本発明はまた、プリント回路基板を製造するために使用されるレイアップを製造するために樹脂フィルム生成物を用いる方法にも関する。
【0009】
図1Aは、部分硬化b-ステージ化樹脂フィルム、第1保護層(14)および第2保護層(16)を含むベース層(12)を含む、本発明の樹脂フィルム生成物(10)の側部からの断面図である。本発明の樹脂フィルム生成物は、個々のシート中に、またはシートをその後所望の形状に切断することができるロール中に形成することができる。いくつかの例示的実施形態では、第1保護層(14)および第2保護層(16)の長さおよび/または幅は、ベース層(12)の長さおよび/または幅より長く延びている。シートおよびロールは、XおよびYの寸法のいずれかまたは両方において、わずか数インチから3または4フィート以上の任意の有用な寸法を有することができる。
【0010】
あるいは、樹脂フィルム生成物は、第2平坦表面(13)などのベース層(12)の一方の表面に第1保護層(14)が必要となるように巻くことができる。例示的構成では、ベース層(12)の第1平坦表面(11)は、巻き出されたときに露出したままであり、ベース層12の第2平坦表面(13)は第2保護層(16)によって保護される。次に、巻かれたとき、第2保護層(16)は、ベース層(12)の第1平坦表面(11)および第2平坦表面(13)の両方を保護する働きをする。
【0011】
部分硬化b-ステージ化樹脂フィルムを含むベース層(12)は、予備含浸複合繊維(「プリプレグ」)と組み合わせて有用な多数の異なった樹脂系およびプリント回路基板(PCB)の製造に用いる積層体に基づき得る。これらの樹脂系としては、とりわけ、エポキシ樹脂系、充填樹脂系、未充填樹脂系、高Tg樹脂系、中Tg樹脂系、熱伝導性樹脂系、ハロゲンフリー樹脂系、およびハロゲン化樹脂系が挙げられるが、これらに限定されない。
【0012】
用語「樹脂」は、本明細書では、一般に、プリント回路基板および他の電子用途を製造するために使用される積層体の製造において現在または将来使用され得る任意の硬化性樹脂系をいう。多くの場合、エポキシ樹脂を用いてこのような積層体が作られる。用語「エポキシ樹脂」は、一般に、C.A.May、Epoxy Resins、第2版、(New York&Basle:Marcel Dekker Inc.)、1988年に記載のオキシラン環含有化合物の硬化性組成物をいう。1種またはそれ以上のエポキシ樹脂は、硬化樹脂およびそれから製造された積層体の所望の基本的な機械的および熱的特性を与えるために樹脂系に添加する。有用なエポキシ樹脂は、電子複合体および積層体の製造に有用な樹脂系において用いることが当業者に知られている。
【0013】
好ましい実施形態では、樹脂フィルムはエポキシ樹脂系をベースとする。様々なエポキシ樹脂を使用することができる。例えば、フェノール型エポキシ樹脂、アミン型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、および脂肪族型エポキシ樹脂等であり得る。他の型のエポキシ樹脂も利用し得る。有用なエポキシ樹脂のいくつかの例としては、フェノール型エポキシ樹脂、例えばビスフェノールAのジグリシジルエーテルに基づくもの、フェノール-ホルムアルデヒドノボラックまたはクレゾール-ホルムアルデヒドノボラックのポリグリシジルエーテルに基づくもの、トリス(p-ヒドロキシフェノール)メタンのトリグリシジルエーテルに基づくもの、またはテトラフェニルエタンのテトラグリシジルエーテルに基づくもの;アミン型、例えばテトラグリシジルーテルに基づくもの;環状脂肪族型、例えば3,4-エポキシシクロヘキシルメチル-3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレートに基づくもの等が挙げられる。用語「エポキシ樹脂」はまた、過剰のエポキシ(例えば、上記型のエポキシ)を含有する化合物および芳香族ジヒドロキシ化合物の反応生成物を表す。これらの化合物は、ハロゲン置換されていてもよい。ビスフェノールA、特にFR-4の誘導体であるエポキシ樹脂が好ましい。FR-4は、過剰のビスフェノールAジグリシジルエーテルとテトラブロモビスフェノールAとの前進反応(advancing reaction)により作られる。エポキシ樹脂とビスマレイミド樹脂、シアネート樹脂および/またはビスマレイミドトリアジン樹脂との混合物も適用することができる。
【0014】
本明細書に記載される本発明の特定の例において、ベース層(12)は、有機フィラーのようなフィラーを含有し得る。フィラーが使用される場合、それらは、樹脂系中に溶剤フリーまたは乾燥基準で組み込まれた成分の約5重量%~55重量%の範囲の量でベース層(12)中に存在し得る。別の実施形態において、フィラーは、約15重量%~40重量%の範囲の量でベース層(12)中に存在してもよい。さらに別の実施形態において、フィラーは、約25重量%~約55重量%の範囲の量でベース層(12)中に存在してもよい。さらに、ベース層(12)は、水酸化マグネシウム、ケイ酸マグネシウム(「滑石」または「タルク」)、二酸化ケイ素および三水和アルミニウムなどの無機不活性粒状フィラーを含有してもよい。ベース層(12)に組み込まれたタルクなどの無機不活性粒状フィラーの量は、5重量%~約20重量%の範囲であってもよい。さらなる実施形態では、ベース層(12)は、熱伝導性フィラーおよび窒化ホウ素または窒化アルミニウムなどの無機/有機繊維も含んでもよい。これらの熱伝導性フィラーは、その存在が導電性絶縁体の必要性を排除し、発光ダイオード(LED)の寿命を延ばすので、LED技術において特に有用である。さらに別の実施形態では、ベース層(12)は、上記フィラーの任意の組み合わせを含み得る。
【0015】
ベース層(12)はまた、開始剤または触媒、1種またはそれより多くの任意の難燃剤および溶媒を含んでもよい。難燃剤は、プリント回路板を製造するために使用されるプリプレグおよび積層体を製造するために使用される樹脂組成物に有用であることが知られている任意の難燃性材料であり得る。難燃剤は、ハロゲンを含んでいてもよいし、ハロゲンフリーであってもよい。あるいは、または加えて、樹脂は、硬化樹脂に難燃性を付与するためにその骨格構造中に臭素のようなハロゲンを含み得る。
【0016】
ベース層(12)の製造中に、1種またはそれより多くの適切な樹脂組成物成分を可溶化し、樹脂の粘度を制御し、または樹脂成分を懸濁分散液中で維持する1種以上の溶媒を使用し得る。熱硬化性樹脂系と関連して有用であることが当業者によって知られている任意の溶媒を使用することができる。特に有用な溶媒としては、メチルエチルケトン、トルエン、ジメチルホルムアミド、ジイソブチルケトン、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールn-ブチルエーテルまたその混合物が挙げられる。製造プロセスの間、次いで、これらの溶媒は、ベース層(12)を形成するために樹脂系から除去し得る。除去は、熱、紫外線、または赤外線を使用して行うことができます。従って、ベース層(12)の重量%の量が本明細書に列挙されている場合、特記のない限り、それらは乾燥溶媒ベースで報告される。
【0017】
樹脂組成物はまた、重合開始剤または触媒を含み得る。触媒が使用される場合、触媒は、約0.05重量%~約0.20重量%の範囲の量でベース層(12)中に存在し得る。いくつかの有用な開始剤または触媒の例としては、過酸化物またはアゾ型重合開始剤が挙げられるが、これらに限定されない。一般に、選択される開始剤または触媒は、これらの機能の1つを行うか否かにかかわらず樹脂合成または硬化において有用であることが知られている任意の化合物であってよい。
【0018】
樹脂組成物は、フィラー、強化剤、接着促進剤、消泡剤、レベリング剤、染料および顔料を含む種々の他の任意の成分を含み得る。これらの任意の成分は、使用される場合、5%~約10%の範囲の量でベース層(12)中に存在し得る。例えば、蛍光色素を樹脂組成物に微量に添加することにより、それから調製された積層体が、ボードショップの光学検査装置でUV光に曝されたときに蛍光を発するようにすることができる。プリント回路積層体を製造するために使用される樹脂に有用であることが当業者に知られている他の任意の成分もまた、本発明の樹脂組成物に含まれ得る。
【0019】
本開示の一実施形態は、約70%~約90重量%の樹脂マトリックス、約6重量%~約10重量%の強化剤、および約5重量%~約20重量%のフィラーを含むベース層(12)である。
【0020】
例示的な実施形態では、以下の成分からベース層(12)を調製した。
【0021】
【表1】

【0022】
ベース層(12)の厚さは様々であってよい。例示的な実施形態において、ベース層(12)の厚みは、約0.1ミル~約3ミルの範囲であり得る。ある実施形態では、厚みは3ミルを超え、13ミルの厚みに達することができる。例示的な実施形態では、ベース層(12)の厚みは0.1ミル~1ミルの範囲であり得る。さらに別の実施形態では、ベース層(12)の厚みは、約1ミル~2ミルの範囲であり得る。最後に、さらなる実施形態では、ベース層(12)の厚みは、約2ミル~約3ミルの範囲であり得る。好ましい実施形態では、樹脂フィルムの厚みは1、2または3ミルである。加熱したときのベース層(12)の粘度も、特に樹脂フィルムの厚みに基づいて制御することができる。一般に、ベース層(12)の厚みが増加するにつれて、ベース層(12)の粘度が増加することとなる。
【0023】
上記のように、保護層(14,16)は、ベース層(12)の第1平坦表面(11)および第2平坦表面(13)と関連する。第1保護層(14)および第2保護層(16)は、同一または異なった型のシート材料であり得る。特定の実施形態では、保護層(14,16)は、好ましくは、ベース層(12)を損傷、汚染、およびさらなる架橋から保護する安価な使い捨て材料である。
【0024】
例示的な実施形態では、保護層(14,16)はポリエステルシートまたは材料から構成される。さらに別の例示的な実施形態では、第1保護層(14)または第2保護層(16)は金属箔であってよい。例えば、保護層(14,16)は、銅箔、アルミニウム箔、錫箔、または金箔、またはそれらの混合物で構成され得る。当業者であれば、他の金属および非金属箔も利用できることを理解する。さらに、ポリマー被覆または含浸紙シートなどの他のポリマーまたはシート材料、および樹脂系で予備含浸された強化布(「プリプレグ」)が利用可能である。好ましい実施形態では、保護層(14,16)の一方または両方はポリエチレンテレフタレート(PET)から構成される。例えば、Hostaphan(登録商標)などのポリエチレンテレフタレートからできた二軸延伸フィルムを使用し得る。さらに別の実施形態では、第1保護層(14)はポリエステルシートで構成され、第2保護層(16)は金属箔であり得る。他の組み合わせも利用可能です。
【0025】
保護層(14,16)の厚さは様々であってもよい。例えば、一実施形態では、第1保護層(14)および/または第2保護層(16)の厚さは、約1ミル~約5ミルまたはそれ以上の範囲であってもよい。例示的な実施形態では、保護層(14,16)を形成するために使用される材料がポリエステルシートまたはフィルムである場合、厚みは約3ミル~4ミルの範囲であり得る。第1保護層(14)および/または第2保護層(16)の厚みは、ベース層(12)の厚みより大きくても小さくてもよい。さらに、保護層(14,16)の厚みは、互いに異なっていてもよい。
【0026】
保護層(14,16)が含む材料は、第1平坦表面(11)および/または第2平坦表面(13)に損傷を与えることなくベース層(12)から容易に除去できる材料から選択し得る。さらなる実施形態では、第1保護層(14)または第2保護層(16)のいずれかは、bステージ化樹脂系で予備含浸された強化布である「プリプレグ」のような除去不能材料であってよい。プリプレグとしては、特に樹脂で含浸されたガラス繊維、炭素繊維、およびアラミドなどの織物または不織布補強材が挙げられる。プリプレグは、熱硬化性プリプレグまたは熱可塑性プリプレグであってよい。例えば、熱硬化性プリプレグとしては、ガラスクロスのような繊維補強系を完全に含浸するエポキシのような一次樹脂マトリックスが挙げられる。樹脂は、硬化されて完全に硬化された樹脂バッキング層を生成するか、または部分的に硬化されて、固化したプリプレグシートを生成し得る。ポリマー被覆または含浸紙シートを含む他のポリマー材料またはシート材料もまた使用し得る。
【0027】
上記のベース層(12)、第1保護層(14)および任意の第2保護層(16)を含む樹脂フィルム生成物(10)は、バッチまたは連続プロセスで製造することができる。例示的な実施形態では、第1保護層(14)および/または第2保護層(16)と一体化する前に、ベース層(12)を形成し、bステージ化してよい。ベース層(12)は、当業者に理解される様々な方法を用いて調製し得る。例えばベース層(12)は、上述の所望の樹脂成分を溶媒と組み合わせて樹脂系を形成することによって形成し得る。次に、熱、赤外線または紫外線の使用により樹脂系をbステージ化状態に部分的に硬化してベース層(12)を形成し得る。一実施形態では、約0.5%~約3%の範囲の溶媒が、部分的に硬化してbステージ化状態になったときにベース層(12)に残ることがある。最後に、保護層(14,16)を適用し得る。他の硬化方法も利用可能である。部分硬化は、冷却されたときにベース層(12)が非粘性で触感に粘着しないようにするので有利であり得る。
【0028】
別の実施形態では、第1保護層(14)または第2保護層(16)と結合させた後、ベース層(12)を形成し、bステージ化し得る。例えば、ベース層(12)は、所望の樹脂成分を溶媒と混合して樹脂系を形成することによって形成し得る。次に、スロットダイまたは他の関連するコーティング技術を使用して、樹脂系を第1保護層(14)または第2保護層(16)の表面に制御された厚みで塗布することができる。次に、樹脂系を部分的に硬化してbステージ化状態にしてベース層(12)を形成し得る。最後に、残りの保護層(14,16)をベース層(12)の露出した表面上に適用し得る。
【0029】
樹脂フィルム生成物(10)を製造する1つの例示的な方法では、樹脂系の薄層を、ベース層(12)を形成するために駆動ロールから連続的に巻き出された第1保護層(14)の表面に適用し得る。次いで組合わせたベース層(12)および第1保護層(14)は、熱または光がベース層(12)に向けられる硬化ステーションを通って移動して、ベース層(12)が0.5重量%~約3重量%の溶媒を含有するようにベース層12)から溶媒の大部分を除去し、それにより、ベース層(12)を「B」段階で部分的に硬化させる。ベース層(12)が部分的に硬化されると、ベース層(12)の露出平坦表面に第2保護層16を適用することができ、これにより、ダストまたは他の材料がベース層(12)の表面を汚染する可能性を排除する。一実施形態では、第2保護層として使用される材料はプリプレグであった。
【0030】
本発明の別の態様は、プリント回路基板の製造に使用されるレイアップの製造における樹脂フィルム生成物(10)の使用である。具体的には、ベース層(12)は、重銅充填、ビア充填、結合膜として、またはプリント回路基板用の高熱伝導性ボンディングフィルムとして使用することができる。
【0031】
図1に示す通り、本発明の樹脂フィルム生成物(10)が形成される。樹脂フィルム生成物としては、bステージ化樹脂フィルムからなり、例えば1ミルと10ミルの間の厚みを有し、室温で接触すると粘着性ではないベース層(12)を含み得る。ベース層(12)は、第1保護層14と第2保護層16との間に配置される。
【0032】
特定の実施形態では、プリント回路基板上に配置された選択された構成要素を覆うために、樹脂フィルム生成物(10)を所望の形状または構造に切断する。樹脂フィルム生成物を切断する際、ベース層(10)を取り囲む保護層(14,16)の存在は、塵の放出、ベース層(12)の破損、または異物によるベース層(12)の汚染の虞を抑制する。保護層(14,16)はまた、ベース層(12)の安全かつ便利な取り扱いを提供する。
【0033】
樹脂フィルム生成物が所望の形状に切断または形成されると、基材層(12)は、ギャップ、ビア、回路、トレース、および/または他の電子部品を含んでも含まなくてもよい内層材料表面のような回路基板基材に適用し得る。特定の実施形態では、内層材料は、多層プリプレグのようなガラス強化エポキシコア材料から構成され得る。
【0034】
例示的な実施形態では、回路基板基材の内層材料表面上に位置する1またはそれより多い三次元特徴は、約0.5オンス~12オンスの範囲の銅箔から作られた銅箔トレースを含み得る。銅箔トレースの厚みは、それらを形成するために使用される銅箔の重量に基づいて変化する。例えば、1オンスの銅箔は35ミクロンの厚みを有し、10オンスの銅箔は350ミクロンの厚みを有し、12オンスの銅箔は400ミクロンの厚みを有する。他の重量および厚みも利用可能である。一般に、より重い銅箔、したがってより厚い銅箔トレースは、プリント回路基板のより良好な温度制御を提供する。回路基板の内層材料表面上に位置する他の型の電子部品も同様に使用し得る。
【0035】
回路基板の内層材料表面上に回路を製造する場合、銅が除去された位置にギャップまたはビアのような三次元的特徴が形成されることもある。例えば、ギャップ(23)が図2Aに示される。本発明のベース層(12)の1つの使用は、ギャップ、ビアまたは回路基板基材(28)の内層材料の表面に位置する任意の他の型の三次元的特徴を充填および/または覆うためにベース層(12)を内層材料に適用することである。
【0036】
図2Aに示す通り、ベース層12を回路基板基材(28)の内層材料表面に接着するために、第1保護層(14)または第2保護層(16)のいずれかをベース層(12)から除去してベース層12の保護されていない表面を露出させ得る。例示的な実施形態では、この工程は、樹脂フィルム生成物(20)をプリント回路基板基材(28)に塗布する直前に行い得る。これは、材料を清潔に保ち、汚染のない状態を保つ。
【0037】
図2Bに示される通り、樹脂フィルム生成物(22)は、プリント回路基板基材(28)の露出した内層材料表面上へ配置され、適用し得る。ベース層(12)がプリント回路基板基材(28)の内層材料表面へ接着することを確保するために、内層材料表面を十分に温めてベース層(12)を液化させ、プリント基板基材へ適用するときに粘着性とする。内層材料の表面を約40~90℃、好ましくは50~60℃の温度へ加熱することが提案される。また、プリント回路基板基材との接着性を確保するために、樹脂フィルム生成物に圧力を加えてもよい。
【0038】
図2Cに示す通り、回路基板基材(28)の加温された内層材料は、基材層(12)からbステージ化樹脂を液化させ、それを流動させて内層材料表面に接着させる。ベース層(12)からの液状化bステージ化樹脂は、ギャップ(23)、ビアおよびプリント回路基板基材(28)の内層材料表面上に位置する他の3次元的特徴を覆い、充填することもできる。ギャップ、ビアまたは他の3次元的特徴は、空隙3次元空間の90%以上が流動性ベース層樹脂により充填されるように実質的に充填されてよい。以下の流動ベース層樹脂がギャップ、ビア、または三次元的特徴を充填すると、それらは本質的にボイドフリーである。同様に、電子部品は、電子部品の部分が露出しないように、実質的に覆われていてよい。残りの保護層(14)またはプリプレグは、ベース層(12)上に残っていてよい。得られるレイアップを室温まで冷却し、その時点でベース層(12)は内層表面に接着したままであるが、もはや接触しても粘着性ではない。
【0039】
加熱されると、ベース層樹脂の流れが回路基板基材(28)の内層材料表面に接着されているときにベース層(12)に圧力を加えることにより助け得る。例えば、ベース層(12)にさらに圧力を加えることにより、ベース層樹脂の流れが増加することがある。同様に、ベース層(12)を上から加熱することによってベース層樹脂の流れを助けることができる。例えば、ベース層樹脂を温めるために熱風をベース層(12)に向けて流し、流れを増加させることができる。特定の実施形態では、すべての熱が上からベース層(12)に加えられる。
【0040】
図2Dに示す通り、ベース層(12)上の残りの保護層は、回路基板基材(28)に接着された特別に切断された非粘着性bステージ化樹脂層を残して、残されたり、除去されたりする。好ましい実施形態では、ベース層(12)は、いったん接着されると、「バター層」(27)として知られている平坦表面を作り、それに引き続きの層を接着することができる。「バター層」の厚みは変化し得るが、プリプレグのようなベース層(12)の平坦表面に後で接着される任意の材料と、回路基板の基板(28)、特に銅トラックとの間の分割層として作用するのに十分な厚みでなければならない。例えば、ボンディングシートが回路基板基材と接触しないように、ベース層12の新たに露出した表面または「バター層」の上部平坦表面にボンディングシートを適用することができる。さらなる実施形態では、ベース層(12)は、ギャップまたはビアが存在しないボンディングシートとして使用することができる。
【0041】
プリント回路基板基材における樹脂フィルム生成物の使用の例は図3図6に示される。
【0042】
例えば、図3は、銅トラック(37c、37d)間に配置されたビアを充填するために使用される部分硬化bステージ化ベース層(32)を含むプリント回路基板基材(30)の側部から見た断面図である。ガラス強化エポキシコア材料の形態の内層材料(36)は、銅トラック(37a、37b、37c、37d)の間に位置する。最後に、ベース層の表面に、樹脂系が予備含浸された補強布の形態の保護層(34)が接着される。
【0043】
銅箔層(47)、ガラス強化エポキシコア材料の形態の内層材料(46)、およびプリプレグの形態の保護層(44)の間のボンディングシートとして使用されるベース層(42)を含むプリント回路板基板基材(40)の側部から見た断面図である。ベース層(42)は、プリント回路基板基材に形成された任意のギャップまたはビアを充填するために使用することもできる。ベース層(42)は、本明細書に記載の樹脂フィルム生成物から「B」ステージ化樹脂ベース層を「C」ステージ化することによってさらに硬化させることができる。
【0044】
図5は、銅箔層(57a、57b)の間にビアを充填するために使用される部分硬化bステージ化ベース層(52)を含む、プリント回路基板基材(50)の側部からの断面図である。同様に、ガラス強化エポキシコア材料の形態での内層材料(56)が、2つの銅箔層の間に挟まれている。ビアは、プリント回路基板基材上での銅回路の形成中に形成されてよい。部分硬化「B」ステージ化ベース層(52)がビアを充填すると、それはその後完全に硬化されるかまたは「C」ステージ化され得る。
【0045】
最後に、図6において、プリント回路基板基材(60)の側部からの断面図を示す。プリント回路板基板基材(60)は、銅箔トラック(67a、67b)およびガラス強化エポキシコア材料の形態の内層材料(66)の間のギャップを埋めるために使用される部分硬化bステージ化ベース層を含む。上記の例と同様に、次に、部分硬化「B」-ステージ化樹脂ベース層(62)は、プリント回路基板基材のギャップまたはビアが充填されると、完全に硬化されるかまたは「C」ステージ化され得る。
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2024-03-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1平坦表面および第2平坦表面を有するbステージ化樹脂ベース層、ベース層の第1平坦表面上に配置された第1保護層、およびベース層の第2平坦表面上に配置された第2保護層を含み、ベース層は約1ミル~約10ミルの厚みを有する、樹脂フィルム生成物。
【請求項2】
以下の工程を含む方法であって、
第1平坦表面および第2平坦表面を有するbステージ化樹脂ベース層、および
ベース層の第1平坦表面上に配置された保護層
を含む樹脂フィルム生成物を与える工程、ここでベース層は約1ミル~約10ミルの厚みを有する;
プリント回路基板基材の露出内層材料表面を加熱する工程;
ベース層の保護されていない第2平坦表面をプリント回路基板基材の加熱された露出内層材料表面に対して適用してプリント回路基板レイアップを形成する工程;および
プリント回路板レイアップを冷却する工程
を含む、方法。
【請求項3】
以下の工程を含む方法であって、
第1平坦表面および第2平坦表面を有するbステージ化樹脂ベース層;
ベース層の第1平坦表面上に配置された第1保護層;および
ベース層の第2平坦表面上に配置された第2保護層
を含む樹脂フィルム生成物を与える工程、ここでベース層は約1ミル~約10ミルの厚みを有する;
プリント回路基板基材の露出した内層材料表面を加熱する工程;
ベース層の第2平坦表面から第2保護層を除去する工程;
ベース層の第2平坦表面をプリント回路基板基材の加熱された露出内層材料表面に対して適用してプリント回路基板レイアップを形成する工程;および
プリント回路基板レイアップを冷却する工程
を含む、方法。
【外国語明細書】