(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024059865
(43)【公開日】2024-05-01
(54)【発明の名称】シス-α,β置換シクロペンタノンの製造方法
(51)【国際特許分類】
C07C 67/313 20060101AFI20240423BHJP
C07C 69/734 20060101ALI20240423BHJP
C07C 43/305 20060101ALI20240423BHJP
C07C 45/59 20060101ALI20240423BHJP
【FI】
C07C67/313
C07C69/734 Z
C07C43/305
C07C45/59
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024027911
(22)【出願日】2024-02-27
(62)【分割の表示】P 2021512628の分割
【原出願日】2019-12-16
(31)【優先権主張番号】18214113.5
(32)【優先日】2018-12-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】390009287
【氏名又は名称】フイルメニツヒ ソシエテ アノニム
【氏名又は名称原語表記】Firmenich SA
【住所又は居所原語表記】7,Rue de la Bergere,1242 Satigny,Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】デニス ヤコビー
(72)【発明者】
【氏名】ルチア ボノーモ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】シス-ジアステレオマーとトランス-ジアステレオマーとの重量比が1超:1である化合物の混合物の製造方法、および該方法に適した化合物を提供する。
【解決手段】シス-ジアステレオマーとトランス-ジアステレオマーとの重量比が1超:1である、式(I)
[式中、R
1は、各々がアルキルアルコキシエーテル基等で任意に置換されたC
1~8アルキル基等を表し、R
2は、各々がアルキルアルコキシエーテル基、カルボン酸基等で任意に置換されたC
1~6アルキル等を表す]の化合物の混合物の製造方法であって、シス-ジアステレオマーとトランス-ジアステレオマーとの重量比が1以下:1である、式(I)の化合物の混合物を、(a)ケタール形成、(b)トランス-ジアステレオマーおよびシス-ジアステレオマーの分離、ならびに(c)シス-ジアステレオマーのケタールの加水分解を含む工程に供することによる、方法とする。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シス-ジアステレオマーとトランス-ジアステレオマーとの重量比が1超:1である、式
【化1】
[式中、R
1は、各々がC
1~4アルキルアルコキシエーテル基および/またはC
1~4アルキルカルボキシルエステル基の1つまたは2つで任意に置換されたC
1~8アルキル基、C
2~8アルケニル基またはC
2~8アルキニル基を表し、R
2は、各々がC
1~4アルキルアルコキシエーテル基、カルボン酸基またはC
1~4アルキルカルボキシルエステル基で任意に置換されたC
1~6アルキル基、C
2~6アルケニル基またはC
2~6アルキニル基を表す]
の化合物の混合物の製造方法であって、シス-ジアステレオマーとトランス-ジアステレオマーとの重量比が1以下:1である、式
【化2】
[式中、R
1およびR
2は、上記と同じ意味を有する]
の化合物の混合物を、(a)ケタール形成、(b)トランス-ジアステレオマーおよびシス-ジアステレオマーの分離、ならびに(c)シス-ジアステレオマーのケタールの加水分解を含む工程に供することによる、方法。
【請求項2】
R1が、直鎖C3~7アルキル基または直鎖C3~7アルケニル基または直鎖C3~7アルキニル基を表す、請求項1記載の方法。
【請求項3】
R2が、C1~3アルキルカルボキシルエステル基で任意に置換されたC1~3アルキル基を表す、請求項1または2記載の方法。
【請求項4】
前記式(I)の化合物が、メチル-3-オキソ-2-ペンチルシクロペンタンアセテート、メチル-3-オキソ-2-(2-ペンテニル)-1-シクロペンタンアセテートまたは(Z)-メチル-3-オキソ-2-(2-ペンテニル)-1-シクロペンタンアセテートである、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
【請求項5】
工程(b)を蒸留によって行う、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
工程(a)を酸、好ましくはH2SO4、ピリジニウムトシレート、MHSO4[式中、Mはアルカリ金属である]、Al2(SO4)3、不均一固体酸、アルキルスルホン酸またはアリールスルホン酸、より好ましくはKHSO4の存在下で行う、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
工程(a)を炭化水素溶媒、好ましくはトルエンまたはヘプタン中で行う、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
【請求項8】
工程(a)を式HO-C(R4)H-(C(R4)2)n-H(R4)C-OH[式中、nは0~3の整数であり、R4は、各々独立して水素またはC1~3アルキル基である]のジオールの存在下で行う、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
【請求項9】
工程(a)をエチレングリコール、1,3-プロパンジオール、2,3-ブタンジオール、1,2-プロパンジオール、2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、好ましくはエチレングリコールの存在下で行う、請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
【請求項10】
工程(c)を酸、好ましくはクエン酸の存在下で行う、請求項1から9までのいずれか1項記載の方法。
【請求項11】
式
【化3】
[式中、R
1およびR
2は、請求項1において定義される式(I)による化合物と同じ意味を有し、
R
3は、各々独立してC
2~3アルキル基を表すか、または2つのR
3が結合した場合に、二価基-C(R
4)H-(C(R
4)
2)
n-H(R
4)C-[式中、nは0~3の整数であり、R
4は、nが0である場合に少なくとも1つのR
4が直鎖または分岐C
1~3アルキル基であるという条件で、各々独立して水素またはC
1~3アルキル基である]である]
による化合物であるが、ただし、メチル2-(3,3-ジエトキシ-2-プロピルシクロペンチル)アセテート、メチル2-(2-ペンチル-3,3-ジプロポキシシクロペンチル)アセテート、メチル2-(2-エチル-6-ペンチル-1,4-ジオキサスピロ[4.4]ノナン-7-イル)アセテート、メチル2-(1-ペンチル-6,10-ジオキサスピロ[4.5]デカン-2-イル)アセテート、メチル2-(7,9-ジメチル-1-ペンチル-6,10-ジオキサスピロ[4.5]デカン-2-イル)アセテート、メチル2-(3,3-ジエトキシ-2-ヘプチルシクロペンチル)アセテートおよびメチル2-(3,3-ジエトキシ-2-ヘキシルシクロペンチル)アセテートを除くものとする、化合物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機合成の分野に関する。より詳細には、本発明は、シス-ジアステレオマーとトランス-ジアステレオマーとの重量比が1超:1である、式(I)の化合物の混合物の製造方法、および該方法に適した化合物を提供する。
【0002】
発明の背景
以下でより詳細に定義される式(I)の化合物は、賦香成分として、または香料工業における構成要素として一般に有用であり得る。式(I)の化合物のシス-ジアステレオマーおよびトランス-ジアステレオマーの混合物は、或る特定の有益な嗅覚効果を有し得る。
【0003】
従来技術において、例えば米国特許第5728866号明細書、欧州特許第1900720号明細書またはEur. J. Org. Chem. 2001, 3837に報告されている、上記化合物および上記化合物の混合物を製造する方法は、概して長時間かかり、高コストである。したがって、出発物質が容易に入手可能な物質である、単純かつ効率的な製造方法を用いて上記化合物および上記化合物の混合物を得ることが非常に望ましい。
【0004】
本発明者らの知る限りでは、式(I)の化合物または式(I)の化合物の混合物が直接得られる、本発明による製造方法は、従来技術では開示も示唆もされていない。
【0005】
発明の概要
上述の課題を解決するために、本発明は、シス-ジアステレオマーとトランス-ジアステレオマーとの重量比が1超:1である、式
【化1】
[式中、R
1は、各々がC
1~4アルキルアルコキシエーテル基および/またはC
1~4アルキルカルボキシルエステル基の1つまたは2つで任意に置換されたC
1~8アルキル基、C
2~8アルケニル基またはC
2~8アルキニル基を表し、R
2は、各々がC
1~4アルキルアルコキシエーテル基、カルボン酸基またはC
1~4アルキルカルボキシルエステル基で任意に置換されたC
1~6アルキル基、C
2~6アルケニル基またはC
2~6アルキニル基を表す]
の化合物の混合物の製造方法であって、シス-ジアステレオマーとトランス-ジアステレオマーとの重量比が1以下:1である、式
【化2】
[式中、R
1およびR
2は上記と同じ意味を有する]
の化合物を含む混合物を、(a)ケタール形成、(b)トランス-ジアステレオマーおよびシス-ジアステレオマーの分離、ならびに(c)シス-ジアステレオマーのケタールの加水分解を含む工程に供することによる方法を提供する。
【0006】
「シス-ジアステレオマー」および「トランス-ジアステレオマー」という用語により、当業者にとって通常の上記用語の意味が理解される。本発明との関連においては、「シス-ジアステレオマー」および「トランス-ジアステレオマー」という用語は、置換基R
1と置換基R
2との相対配置を意味する。「シス-ジアステレオマー」という用語は、置換基R
1およびR
2がシクロペンタン環に対して立体的に同じ方向に向いていることを意味し、一方で「トランス-ジアステレオマー」という用語は、置換基R
1およびR
2がシクロペンタン環に対して立体的に異なる方向に向いていることを意味する。このため、式(I)の化合物は、式
【化3】
による絶対配置を有する2つのシス-ジアステレオマーと、式
【化4】
による絶対配置を有する2つのトランス-ジアステレオマーとを含む。
【0007】
製造された混合物の「シス-ジアステレオマーとトランス-ジアステレオマーとの重量比が1超:1である」という表現により、製造された混合物が50重量%未満のトランス-ジアステレオマーに対して50重量%を超えるシス-ジアステレオマーを含むことが理解される。好ましい実施形態によると、製造された混合物のシス-ジアステレオマーとトランス-ジアステレオマーとの重量比は、少なくとも60:40、より好ましくは少なくとも70:30、より好ましくは少なくとも80:20、さらにより好ましくは少なくとも85:15である。
【0008】
シス-ジアステレオマーとトランス-ジアステレオマーとの重量比は、GCによって決定することができる。通例、対応するシス-ジアステレオマーまたはトランス-ジアステレオマーのピークをGCによって決定し、対応するピーク面積を積分し、互いに比較する。
【0009】
「アルキル」、「アルケニル」および「アルキニル」という用語により、当業者にとって通常の上記用語の意味が理解される。アルキル、アルケニルおよびアルキニルは、直鎖および分岐アルキル、アルケニルまたはアルキニル基を含むと理解される。「アルケニル」という用語は、1つ、2つまたは3つのオレフィン二重結合、好ましくは1つのオレフィン二重結合を含むと理解される。「アルキニル」という用語は、1つ、2つまたは3つの三重結合、好ましくは1つのオレフィン二重結合を含むと理解される。
【0010】
「C1~4アルキルアルコキシエーテル基」、「カルボン酸基」または「C1~4アルキルカルボキシルエステル基」という用語により、当業者にとって通常の上記用語の意味が理解される。C1~4アルキルアルコキシエーテル基は、C1~4アルコキシ基で置換されたC1~4アルキル基である置換基と理解される。C1~4アルキルカルボキシルエステル基は、C1~4アルキルエステル基を有するカルボキシル基である置換基、すなわちCOOR基[式中、RはC1~4アルキル基を表し得る]と理解される。
【0011】
本発明の任意の実施形態によると、式(I)の化合物は、R1が直鎖C3~7アルキル基または直鎖C3~7アルケニル基または直鎖C3~7アルキニル基、好ましくは直鎖C4~6アルキル基または直鎖C4~6アルケニル基、さらにより好ましくは直鎖C5アルキル基または直鎖C5アルケニル基を表すと定義される。
【0012】
本発明の任意の実施形態によると、式(I)の化合物は、R2がC1~3アルキルカルボキシルエステル基で任意に置換されたC1~3アルキル基、好ましくはC1~3アルキルカルボキシルエステル基で任意に置換されたC1~2アルキル基を表し、さらにより好ましくは、R2がメチル基、エチル基、酢酸メチル基(すなわちCH2C(O)OMe)、または酢酸エチル基(すなわちCH2C(O)OEt)を表すと定義される。
【0013】
本発明の任意の実施形態によると、式(I)の化合物は、R1が直鎖C3~7アルキル基または直鎖C3~7アルケニル基または直鎖C3~7アルキニル基を表し、R2がC1~3アルキルカルボキシルエステル基で置換されたC1~3アルキル基を表すと定義される。
【0014】
本発明の任意の実施形態によると、式(I)の化合物は、R1が直鎖C4~6アルキル基または直鎖C3~7アルケニル基または直鎖C3~7アルキニル基を表し、R2がC1~3アルキルカルボキシルエステル基で置換されたC1~3アルキル基を表すと定義される。
【0015】
本発明の任意の実施形態によると、式(I)の化合物は、メチル-3-オキソ-2-ペンチルシクロペンタンアセテート、メチル-3-オキソ-2-(2-ペンテニル)-1-シクロペンタンアセテートまたは(Z)-メチル-3-オキソ-2-(2-ペンテニル)-1-シクロペンタンアセテートである。好ましくは、式(I)の化合物は、メチル-3-オキソ-2-ペンチルシクロペンタンアセテートである。
【0016】
本発明の方法の第1の工程は、シス-ジアステレオマーとトランス-ジアステレオマーとの重量比が1以下:1である、式(I)の化合物を含む出発混合物を、ケタール形成の工程、好ましくは環状ケタール形成の工程に供することである。これは、式(I)の化合物を、ケタール官能基を形成する反応条件に供することと理解される。当業者には、ケタールを製造する幾つかの方法が知られている。
【0017】
特定の実施形態によると、出発混合物のシス-ジアステレオマーとトランス-ジアステレオマーとの重量比は、40:60未満、より好ましくは30:70未満、より好ましくは20:80未満、より好ましくは15:85未満、さらにより好ましくは10:90未満である。
【0018】
通例、ケタールは、式(I)の化合物等のケトンをC1~3アルキルモノアルコール等のアルキルモノアルコール、または以下に定義されるようなアルキルジオールに触媒の存在下で曝すことによって形成することができる。
【0019】
特定の実施形態によると、工程(a)によるケタール形成は、酸、好ましくはH2SO4、ピリジニウムトシレート、MHSO4[式中、Mは、ナトリウムまたはカリウム等のアルカリ金属である]、Al2(SO4)3、不均一固体酸、例えば樹脂酸(例えばAmberlyst)、ゼオライトまたはクレイ、アルキルまたはアリールスルホン酸、例えばメチルスルホン酸またはp-トルエンスルホン酸、より好ましくはKHSO4である触媒の存在下で行われる。
【0020】
ケタール形成工程に用いることができる触媒、好ましくは酸の量は、通例、基質の重量に対して0.01~10mol%に含まれる。好ましい実施形態では、触媒、好ましくは酸は、0.1~5mol%に含まれる濃度で使用される。
【0021】
特定の実施形態によると、工程(a)によるケタール形成は、C1~3アルキルモノアルコール、例えばMeOHもしくはEtOH、または式HO-C(R4)H-(C(R4)2)n-H(R4)C-OH[式中、nは0~3の整数であり、R4は、各々独立して水素またはC1~3アルキル基である]のアルキルジオールの存在下、好ましくは式HO-C(R4)H-(C(R4)2)n-H(R4)C-OHのアルキルジオールの存在下で行われる。
【0022】
特定の実施形態によると、工程(a)によるケタール形成は、エチレングリコール、1,3-プロパンジオール、2,3-ブタンジオール、1,2-プロパンジオール、2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、好ましくはエチレングリコール、1,3-プロパンジオール、2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオール、さらにより好ましくはエチレングリコールの存在下で行われる。言い換えると、本発明の方法の工程(a)は、環状ケタール形成であり得る。
【0023】
工程(a)によるケタール形成は、溶媒の存在下または非存在下で行うことができる。溶媒が実用的な理由から必要とされるまたは使用される場合、かかる反応型で通用の任意の溶媒を本発明の目的のために使用することができる。特に、工程(a)によるケタール形成は、炭化水素溶媒、好ましくはトルエン、ヘキサン、シクロヘキサンまたはヘプタン、より好ましくはトルエンまたはヘプタン中で行うことができる。
【0024】
工程(a)によるケタール形成を行うことができる温度は、60℃ないし溶媒、基質またはアルコールの還流温度に含まれる。好ましくは、この温度は60℃~180℃、より好ましくは110℃~165℃、さらにより好ましくは110℃~150℃の範囲内である。当業者は、出発物質および最終生成物、ならびに溶媒の融点および沸点に応じて好ましい温度を選択することもできる。
【0025】
本発明の方法の第2の工程は、工程(a)によって得られる混合物をトランス-ジアステレオマーとシス-ジアステレオマーとを分離する工程に供することである。当業者には、ジアステレオマーを分離する幾つかの方法が知られている。通例、かかる方法はカラムクロマトグラフィー、蒸留等を含む。
【0026】
特定の実施形態によると、工程(b)による分離は蒸留、好ましくは分別蒸留によって行われる。
【0027】
蒸留を行うことができる温度は、60℃~150℃、好ましくは100℃~130℃に含まれる。当業者は、出発物質および最終生成物の融点および沸点に応じて好ましい温度を選択することもできる。
【0028】
蒸留を行うことができる圧力は、周囲圧力または真空下である。好ましくは、蒸留を行うことができる圧力は、0.1mbar~10mbarに含まれる。
【0029】
本発明の方法の第3の工程は、工程(b)によって得られるシス-ジアステレオマーを、シス-ジアステレオマーのケタールを加水分解する工程に供することである。
【0030】
特定の実施形態によると、工程(c)による加水分解は、加水分解剤の存在下で行われる。当業者には、ケタールを加水分解する幾つかの方法が知られている。特に、加水分解は酸の存在下で行うことができる。上記酸は、非プロトン性溶媒および非極性溶媒に不溶であり、水に可溶であり、水への溶解度が少なくとも200g/L-1の酸であり得る。上記酸は、1~6.9のpKaを有し得る。上記酸はクエン酸、リンゴ酸、フマル酸または酒石酸(tartric acid)、好ましくはクエン酸または酒石酸水溶液、さらにより好ましくはクエン酸水溶液であり得る。
【0031】
加水分解工程に用いることができる加水分解剤、好ましくは酸の量は、通例、基質の重量に対して0.1~50mol%に含まれる。好ましい実施形態では、加水分解剤、好ましくは酸は、5~30mol%に含まれる濃度で使用される。
【0032】
工程(c)による加水分解は、溶媒の存在下または非存在下で行うことができる。溶媒が実用的な理由から必要とされるまたは使用される場合、かかる反応型で通用の任意の溶媒を本発明の目的のために使用することができる。特に、工程(c)による加水分解は、そのまま(neat)またはヘプタン中、好ましくはヘプタン中で行うことができる。
【0033】
任意の付加的な工程として、工程(c)によって得られるシス-ジアステレオマーを更なる精製工程に供することができる。当業者には、ジアステレオマーを精製する幾つかの方法が知られている。通例、かかる方法はカラムクロマトグラフィー、蒸留等を含む。好ましくは、工程(c)によって得られるシス-ジアステレオマーを更なる分別蒸留、さらにより好ましくはフラッシュ分別蒸留に供することができる。
【0034】
本発明の更なる態様は、式
【化5】
[式中、R
1およびR
2は、式(I)による化合物と同じ意味を有し、R
3は、各々独立してC
2~3アルキル基を表すか、または2つのR
3が結合した場合に、二価基-C(R
4)H-(C(R
4)
2)
n-H(R
4)C-[式中、nは0~3の整数であり、R
4は、nが0である場合に少なくとも1つのR
4が直鎖または分岐C
1~3アルキル基であるという条件で、各々独立して水素またはC
1~3アルキル基である]である]による化合物であるが、ただし、メチル2-(3,3-ジエトキシ-2-プロピルシクロペンチル)アセテート、メチル2-(2-ペンチル-3,3-ジプロポキシシクロペンチル)アセテート、メチル2-(2-エチル-6-ペンチル-1,4-ジオキサスピロ[4.4]ノナン-7-イル)アセテート、メチル2-(1-ペンチル-6,10-ジオキサスピロ[4.5]デカン-2-イル)アセテート、メチル2-(7,9-ジメチル-1-ペンチル-6,10-ジオキサスピロ[4.5]デカン-2-イル)アセテート、メチル2-(3,3-ジエトキシ-2-ヘプチルシクロペンチル)アセテートおよびメチル2-(3,3-ジエトキシ-2-ヘキシルシクロペンチル)アセテートを除くものとする化合物である。
【0035】
ここで、本発明を以下の実施例によってさらに詳細に説明する。略語は当該技術分野において通常の意味を有し、温度は摂氏温度(℃)で示される。
【0036】
実施例
ここで、本発明を以下の実施例によってさらに詳細に説明する。略語は当該技術分野において通常の意味を有し、温度は摂氏温度(℃)で示される。NMRスペクトルは、400MHz(1H)および100MHz(13C)で作動するBrukerのAvance II Ultrashield 400 plus、または500MHz(1H)および125MHz(13C)で作動するBrukerのAvance III 500、または600MHz(1H)および150MHz(13C)で作動するBrukerのAvance III 600クライオプローブのいずれかを用いて取得した。0.0ppmのテトラメチルシランをスペクトルの内部標準とした。1H NMRシグナルシフトは、δppmで表し、結合定数(J)は、以下の多重度:s、シングレット;d、ダブレット;t、トリプレット;q、カルテット;m、マルチプレット;b、ブロード(分解されないカップリングを示す)によりHzで表し、BrukerのTopspinソフトウェアを用いて解釈した。13C NMRデータは、化学シフトδppm、ならびにDEPT 90およびDEPT 135実験による混成、C、第四級(s);CH、メチン(d);CH2、メチレン(t);CH3、メチル(q)で表す。
【0037】
実施例1
メチル-3-オキソ-2-ペンチルシクロペンタンアセテートのための本発明の方法
1.1. ケタール形成
機械撹拌器、還流冷却器およびディーンスターク装置を備える1L容のフラスコに、250gのメチル-3-オキソ-2-ペンチルシクロペンタンアセテート(純度96.2%)、400gのトルエン、140gのエチレングリコールおよび2.3gの硫酸水素カリウムを添加した。得られる混合物を、水を共沸蒸留によって連続的に除去しながら10時間にわたって還流させる。反応を50℃に冷却し、続いて炭酸カリウム水溶液によって中和し、水で洗浄する。蒸発乾固後に、20%のメチル-3-オキソ-2-ペンチルシクロペンタンアセテート、67%のトランス-メチル-3-オキソ-2-ペンチルシクロペンタンアセテートエチレングリコールケタールおよび10%のシス-メチル-3-オキソ-2-ペンチルシクロペンタンアセテートエチレングリコールケタールからなる290gの粗物質が得られた。
【0038】
1.2. 分留
粗物質の分留を行った(Tvap 92~110℃/1mbar)。
【0039】
3つの主画分が得られた。
画分1:メチル-3-オキソ-2-ペンチルシクロペンタンアセテート 43.6g(純度97.5%)
画分2:トランス-メチル-3-オキソ-2-ペンチルシクロペンタンアセテートエチレングリコールケタール 199.8g(純度99.2%;収率83.8%)
画分3:シス-メチル-3-オキソ-2-ペンチルシクロペンタンアセテートエチレングリコールケタール 30.9g(純度98.5%;収率12.9%)
【0040】
1.3. ケタール加水分解
機械撹拌器および還流冷却器を備える1L容のフラスコに、52gのクエン酸水溶液(25%)、86gのシス-メチル-3-オキソ-2-ペンチルシクロペンタンアセテートエチレングリコールケタール(98.5%の純度および93:7のシス:トランス比)および9gのヘプタンを添加した。この二相混合物を80℃で4時間にわたって激しく撹拌した。次いで、撹拌を止め、相を分離させた。水相を廃棄し、有機相を水で2回洗浄した。有機相を蒸発乾固し、冷却後に73gの粗メチル-3-オキソ-2-ペンチルシクロペンタンアセテートを88:12のシス:トランス比で得た。
【0041】
粗メチル-3-オキソ-2-ペンチルシクロペンタンアセテートは、Tvap 108℃/1mbarでのフラッシュ蒸留によってさらに精製することができる。粗メチル-3-オキソ-2-ペンチルシクロペンタンアセテートの更なるフラッシュ蒸留によって、70.8gの純粋なメチル-3-オキソ-2-ペンチルシクロペンタンアセテートが85:15のシス:トランス比および97%の収率で得られる。
【0042】
実施例2
ケタール形成の触媒スクリーニング
メチル-3-オキソ-2-ペンチルシクロペンタンアセテートのケタール形成の触媒スクリーニングは、以下のように一般的な方法パラメーターを用いて行った:
反応フラスコに、メチル-3-オキソ-2-ペンチルシクロペンタンアセテート(1当量)、200%のトルエン、エチレングリコール(1.5当量)および0.1~5mol%の触媒を添加した。混合物を還流で6時間にわたって撹拌した。ディーンスターク装置を用いて水を連続的に除去した。
【0043】
収率および選択性を、粗反応混合物からGC(100℃で0.5分間から始め、続いて25℃/分で150℃に移行させ、続いて80℃/分で250℃に移行させる温度勾配を用いるdb-1カラム(10m×0.1mm);トランス異性体の保持時間:3.22分およびシス異性体の保持時間:3.26分)を用いて決定した。
【0044】
様々な触媒による結果を表1に示す。
【0045】
【0046】
実施例3
様々な式(I)の化合物を用いた本発明の方法
3.1 ケタール形成および蒸留 - 一般プロトコル
機械撹拌器、還流冷却器およびディーンスターク装置を備えるフラスコに、1当量の式(I)の化合物、150%(w/w)のヘプタン、2当量のエチレングリコールおよび0.015当量の硫酸水素カリウムを添加した。混合物を、水を共沸蒸留によって連続的に除去しながら10時間にわたって還流させた。反応を50℃に冷却し、炭酸カリウム水溶液によって中和した後、水で洗浄した。蒸発乾固後に対応するケタールが得られた。純粋なトランスケタール異性体および純粋なシスケタール異性体を得るために、各粗物質を実施例1.2.に報告されるように分留に供した。全てのデータを以下に示す。
【0047】
式(I)の化合物がメチル-3-オキソ-2-ヘキシルシクロペンタンアセテートである場合
得られた粗物質は、9%のメチル-3-オキソ-2-ヘキシルシクロペンタンアセテート、75%のトランス-メチル-3-オキソ-2-ヘキシルシクロペンタンアセテートエチレングリコールケタールおよび11%のシス-メチル-3-オキソ-2-ヘキシルシクロペンタンアセテート(acetat)エチレングリコールケタールからなるものであった。
トランス-メチル-3-オキソ-2-ヘキシルシクロペンタンアセテートエチレングリコールケタール(純度98%)
【化6】
シス-メチル-3-オキソ-2-ヘキシルシクロペンタンアセテートエチレングリコールケタール(純度96%)
【化7】
【0048】
式(I)の化合物がメチル-3-オキソ-2-ブチルシクロペンタンアセテートである場合
得られた粗物質は、4%のメチル-3-オキソ-2-ブチルシクロペンタンアセテート、87%のトランス-メチル-3-オキソ-2-ブチルシクロペンタンアセテートエチレングリコールケタールおよび8%のシス-メチル-3-オキソ-2-ブチルシクロペンタンアセテートエチレングリコールケタールからなるものであった。
トランス-メチル-3-オキソ-2-ブチルシクロペンタンアセテートエチレングリコールケタール(純度99%)
【化8】
シス-メチル-3-オキソ-2-ブチルシクロペンタンアセテートエチレングリコールケタール(純度97%)
【化9】
【0049】
式(I)の化合物が3-メチル-2-ペンチルシクロペンタン-1-オンである場合
得られた粗物質は、7%の3-メチル-2-ペンチルシクロペンタン-1-オン、81%のトランス-7-メチル-6-ペンチル-1,4-ジオキサスピロ[4.4]ノナンおよび11%のシス-7-メチル-6-ペンチル-1,4-ジオキサスピロ[4.4]ノナンからなるものであった。
トランス-7-メチル-6-ペンチル-1,4-ジオキサスピロ[4.4]ノナン(純度99%)
【化10】
シス-7-メチル-6-ペンチル-1,4-ジオキサスピロ[4.4]ノナン(純度99%)
【化11】
【0050】
式(I)の化合物がエチル-3-オキソ-2-ペンチルシクロペンタンアセテートである場合
得られた粗物質は、7%のエチル-3-オキソ-2-ペンチルシクロペンタンアセテート、81%のトランス-エチル-3-オキソ-2-ペンチルシクロペンタンアセテートエチレングリコールケタールおよび11%のシス-エチル-3-オキソ-2-ペンチルシクロペンタンアセテートエチレングリコールケタールからなるものであった。
トランス-エチル-3-オキソ-2-ペンチルシクロペンタンアセテートエチレングリコールケタール(純度99%)
【化12】
シス-エチル-3-オキソ-2-ペンチルシクロペンタンアセテートエチレングリコールケタール(純度95%)
【化13】
式(I)の化合物がメチル(Z)-2-(3-オキソ-2-(ペンタ-2-エン-1-イル)シクロペンチル)アセテートである場合
得られた粗物質は、7%のメチル(Z)-2-(3-オキソ-2-(ペンタ-2-エン-1-イル)シクロペンチル)アセテート、77%のトランス-メチル(Z)-2-(3-オキソ-2-(ペンタ-2-エン-1-イル)シクロペンチル)アセテートエチレングリコールケタールおよび8%のシス-メチル(Z)-2-(3-オキソ-2-(ペンタ-2-エン-1-イル)シクロペンチル)アセテートエチレングリコールケタールからなるものであった。
トランス-メチル(Z)-2-(3-オキソ-2-(ペンタ-2-エン-1-イル)シクロペンチル)アセテートエチレングリコールケタール
【化14】
シス-メチル(Z)-2-(3-オキソ-2-(ペンタ-2-エン-1-イル)シクロペンチル)アセテートエチレングリコールケタール
【化15】
式(I)の化合物がエチル(Z)-2-(3-オキソ-2-(ペンタ-2-エン-1-イル)シクロペンチル)アセテートである場合
得られた粗物質は、10%のエチル(Z)-2-(3-オキソ-2-(ペンタ-2-エン-1-イル)シクロペンチル)アセテート、80%のトランス-エチル(Z)-2-(3-オキソ-2-(ペンタ-2-エン-1-イル)シクロペンチル)アセテートエチレングリコールケタールおよび8%のシス-エチル(Z)-2-(3-オキソ-2-(ペンタ-2-エン-1-イル)シクロペンチル)アセテートエチレングリコールケタールからなるものであった。
トランス-メチル(Z)-2-(3-オキソ-2-(ペンタ-2-エン-1-イル)シクロペンチル)アセテートエチレングリコールケタール
【化16】
シス-メチル(Z)-2-(3-オキソ-2-(ペンタ-2-エン-1-イル)シクロペンチル)アセテートエチレングリコールケタール
【化17】
【0051】
3.2 加水分解 - 一般プロトコル
機械撹拌器および還流冷却器を備える1L容のフラスコに、60%(w/w)の25%クエン酸水溶液、1当量の工程3.1において得られた純粋なシスケタールおよび10%(w/w)のヘプタンを添加した。この二相混合物を80℃で4時間にわたって激しく撹拌した。次いで、撹拌を止め、相を分離させた。水相を廃棄し、有機相を水で2回洗浄した。有機相を蒸発乾固し、冷却後に粗物質を得た。
【0052】
この粗物質を、Tvap 108℃/1mbarでのフラッシュ蒸留によってさらに精製し、以下のものを得た:
シス-メチル-3-オキソ-2-ヘキシルシクロペンタンアセテート
シス-メチル-3-オキソ-2-ヘキシルシクロペンタンアセテートは、95:5のシス:トランス比および97%の収率で得られた(純度99%)。
【0053】
【0054】
シス-メチル-3-オキソ-2-ブチルシクロペンタンアセテート
シス-メチル-3-オキソ-2-ブチルシクロペンタンアセテートは、94:6のシス:トランス比および97%の収率で得られた(純度99%)。
【0055】
【0056】
シス-3-メチル-2-ペンチルシクロペンタン-1-オン
シス-3-メチル-2-ペンチルシクロペンタン-1-オンは、98:2のシス:トランス比および99%の収率で得られた(純度99%)。
【0057】
Fink, Michael J.; ChemCatChem (2013), 5(3), 724-727に報告されているNMR
シス-エチル-3-オキソ-2-ペンチルシクロペンタンアセテート
シス-エチル-3-オキソ-2-ペンチルシクロペンタンアセテートは、96:4のシス:トランス比および97%の収率で得られた(純度99%)。
【0058】
【0059】
シス-メチル(Z)-2-(3-オキソ-2-(ペンタ-2-エン-1-イル)シクロペンチル)アセテート
シス-メチル(Z)-2-(3-オキソ-2-(ペンタ-2-エン-1-イル)シクロペンチル)アセテートは、93:7のシス:トランス比および96%の収率で得られた(純度97%)。
【0060】
【0061】
シス-エチル(Z)-2-(3-オキソ-2-(ペンタ-2-エン-1-イル)シクロペンチル)アセテート
シス-エチル(Z)-2-(3-オキソ-2-(ペンタ-2-エン-1-イル)シクロペンチル)アセテートは、93:7のシス:トランス比および96%の収率で得られた(純度97%)。
【0062】
【0063】
実施例4
ケタール形成のジオールスクリーニング
メチル-3-オキソ-2-ペンチルシクロペンタンアセテートのケタール形成のジオールスクリーニングは、以下のように一般的な方法パラメーターを用いて行った:
反応フラスコにメチル-3-オキソ-2-ペンチルシクロペンタンアセテート(1当量)、200%のトルエン、ジオール(1.5当量)および0.1~5mol%の触媒を添加した。混合物を還流で6時間にわたって撹拌した。ディーンスターク装置を用いて水を連続的に除去した。
【0064】
収率および選択性を、粗反応混合物からGC(100℃で0.5分間から始め、続いて25℃/分で150℃に移行させ、続いて80℃/分で250℃に移行させる温度勾配を用いるdb-1カラム(10m×0.1mm))を用いて決定した。
【0065】
様々なジオールによる結果を表2に示す。
【0066】
【0067】
工程a)によって得られる、上記の表に示される混合物は、実施例1.2.および1.3.に記載されるものと全く同じ方法で処理することができる。すなわち、蒸留によるトランス:シスケタール異性体の分離に続くシスまたはトランスケタール異性体の選択的加水分解により、純粋となるように富化されたシスメチル-3-オキソ-2-ペンチルシクロペンタンアセテートが得られる。
【手続補正書】
【提出日】2024-03-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式
【化1】
[式中、
R
1
は、各々がC
1~4
アルキルアルコキシエーテル基および/またはC
1~4
アルキルカルボキシルエステル基の1つまたは2つで任意に置換されたC
1~8
アルキル基、C
2~8
アルケニル基またはC
2~8
アルキニル基を表し、R
2
は、各々がC
1~4
アルキルアルコキシエーテル基、カルボン酸基またはC
1~4
アルキルカルボキシルエステル基で任意に置換されたC
1~6
アルキル基、C
2~6
アルケニル基またはC
2~6
アルキニル基を表し、
R
3は、各々独立してC
2~3アルキル基を表すか、または2つのR
3が結合した場合に、二価基-C(R
4)H-(C(R
4)
2)
n-H(R
4)C-[式中、nは0~3の整数であり、R
4は、nが0である場合に少なくとも1つのR
4が直鎖または分岐C
1~3アルキル基であるという条件で、各々独立して水素またはC
1~3アルキル基である]である]
による化合物であるが、ただし、メチル2-(3,3-ジエトキシ-2-プロピルシクロペンチル)アセテート、メチル2-(2-ペンチル-3,3-ジプロポキシシクロペンチル)アセテート、メチル2-(2-エチル-6-ペンチル-1,4-ジオキサスピロ[4.4]ノナン-7-イル)アセテート、メチル2-(1-ペンチル-6,10-ジオキサスピロ[4.5]デカン-2-イル)アセテート、メチル2-(7,9-ジメチル-1-ペンチル-6,10-ジオキサスピロ[4.5]デカン-2-イル)アセテート、メチル2-(3,3-ジエトキシ-2-ヘプチルシクロペンチル)アセテートおよびメチル2-(3,3-ジエトキシ-2-ヘキシルシクロペンチル)アセテートを除くものとする、化合物。
【外国語明細書】