IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社カプコンの特許一覧

特開2024-60158コンピュータプログラム、コンピュータシステムおよびサーバ
<>
  • 特開-コンピュータプログラム、コンピュータシステムおよびサーバ 図1
  • 特開-コンピュータプログラム、コンピュータシステムおよびサーバ 図2
  • 特開-コンピュータプログラム、コンピュータシステムおよびサーバ 図3
  • 特開-コンピュータプログラム、コンピュータシステムおよびサーバ 図4
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024060158
(43)【公開日】2024-05-02
(54)【発明の名称】コンピュータプログラム、コンピュータシステムおよびサーバ
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/86 20140101AFI20240424BHJP
   A63F 13/35 20140101ALI20240424BHJP
   A63F 13/79 20140101ALI20240424BHJP
   A63F 13/60 20140101ALI20240424BHJP
   H04N 21/24 20110101ALI20240424BHJP
   H04N 21/235 20110101ALI20240424BHJP
   A63F 13/497 20140101ALN20240424BHJP
【FI】
A63F13/86
A63F13/35
A63F13/79
A63F13/60
H04N21/24
H04N21/235
A63F13/497
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022167325
(22)【出願日】2022-10-19
(71)【出願人】
【識別番号】000129149
【氏名又は名称】株式会社カプコン
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】弁理士法人有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】丸山 敦史
【テーマコード(参考)】
5C164
【Fターム(参考)】
5C164FA06
5C164FA22
5C164SB08S
5C164SB41P
5C164SD12S
5C164YA21
(57)【要約】
【課題】 一次動画を加工した二次動画でも質の高い動画にすることを促すことができるコンピュータプログラム、サーバおよびコンピュータシステムを提供する。
【解決手段】 コンピュータプログラムは、コンピュータを、第1ユーザがアップロードした第1動画構成データを受信し、第2ユーザに対して第1動画構成データに基づく第1動画を再生可能に提供する第1受付手段と、第2ユーザがアップロードした第2動画構成データを受信し、第1ユーザに対して第2動画構成データに基づく第2動画を再生可能に提供する第2受付手段と、第2動画構成データが第1動画構成データを加工して生成された加工データであるか否かを判定する判定手段と、受信した第2動画構成データが加工データである場合に、第1ユーザに加工データがアップロードされたことを通知する通知手段として機能させる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
第1ユーザがアップロードした第1動画構成データを受信し、第2ユーザに対して前記第1動画構成データに基づく第1動画を再生可能に提供する第1受付手段と、
前記第2ユーザがアップロードした第2動画構成データを受信し、前記第1ユーザに対して前記第2動画構成データに基づく第2動画を再生可能に提供する第2受付手段と、
前記第2動画構成データが前記第1動画構成データを加工して生成された加工データであるか否かを判定する判定手段と、
受信した前記第2動画構成データが前記加工データである場合に、前記第1ユーザに前記加工データがアップロードされたことを通知する通知手段として機能させる、コンピュータプログラム。
【請求項2】
前記第1動画構成データは、対応するゲームプログラムを実行することにより前記第1ユーザがプレイした前記ゲームプログラムに基づくゲームの実行内容を前記第1動画として再生可能なゲーム表示要素を含む、請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項3】
前記加工データは、前記第1動画構成データに含まれる前記ゲーム表示要素の一部を変更したデータとして構成され、
前記ゲーム表示要素は、前記ゲームの仮想空間に配置される仮想カメラ位置の変更、ゲーム画面上に表示されるユーザインターフェイスの表示または非表示の切り替え、ゲームエフェクトの表示または非表示の切り替え、ゲーム内時間の表示、および、再生速度の変更のうちの少なくとも1つを含む、請求項2に記載のコンピュータプログラム。
【請求項4】
前記コンピュータを、前記第1ユーザの操作に基づいて、前記加工データに基づく前記第2動画の公開可否を決定する公開可否決定手段として機能させ、
前記公開可否決定手段は、前記第1ユーザの公開許可操作に基づいて、前記加工データに基づく前記第2動画を第3ユーザに対して公開する、請求項1から3の何れかに記載のコンピュータプログラム。
【請求項5】
前記公開可否決定手段は、前記加工データに基づく前記第2動画の前記第1ユーザによる公開可否の決定要否を前記第1ユーザの操作に基づいて変更可能とする、請求項4に記載のコンピュータプログラム。
【請求項6】
前記コンピュータを、
前記第1動画構成データを特定のユーザに対してダウンロード可能とするデータダウンロード手段として機能させる、請求項1から3の何れかに記載のコンピュータプログラム。
【請求項7】
前記加工データは、前記第1ユーザおよび前記第2ユーザが特定可能に構成され、
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、
前記第2動画を再生する場合に、所定の広告を表示する広告表示手段、および
前記広告が表示された場合に、前記第2動画を作成した前記第2ユーザおよび前記第2動画の元になった前記第1動画を作成した前記第1ユーザに対して所定の報酬を付与する報酬付与手段として機能させる、請求項1から3の何れかに記載のコンピュータプログラム。
【請求項8】
第1ユーザがアップロードした第1動画構成データを受信し、第2ユーザに対して前記第1動画構成データに基づく第1動画を再生可能に提供する第1受付手段と、
前記第2ユーザがアップロードした第2動画構成データを受信し、前記第1ユーザに対して前記第2動画構成データに基づく第2動画を再生可能に提供する第2受付手段と、
前記第2動画構成データが前記第1動画構成データを加工して生成された加工データであるか否かを判定する判定手段と、
受信した前記第2動画構成データが前記加工データである場合に、前記第1ユーザに前記加工データがアップロードされたことを通知する通知手段と、を備えたサーバ。
【請求項9】
第1ユーザが操作する第1コンピュータと、
第2ユーザが操作する第2コンピュータと、
前記第1コンピュータおよび前記第2コンピュータと通信ネットワークを介して接続されるサーバと、を備え、
前記第1コンピュータは、第1ユーザの操作に基づいて第1動画構成データを前記サーバにアップロードし、
前記第2コンピュータは、第2ユーザの操作に基づいて第2動画構成データを前記サーバにアップロードし、
前記サーバは、
アップロードされた前記第1動画構成データに基づく第1動画を、前記第2ユーザに対して再生可能に提供し、
アップロードされた前記第2動画構成データに基づく第2動画を、前記第1ユーザに対して再生可能に提供し、
前記第2動画構成データがアップロードされた場合に、前記第2動画構成データが前記第1動画構成データを加工して生成された加工データであるか否かを判定し、
前記第2動画構成データが前記加工データである場合に、前記第1コンピュータに前記加工データがアップロードされたことを通知する、コンピュータシステム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータプログラム、コンピュータシステムおよびサーバに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ゲームのプレイ動画や実況動画を動画公開サイト等で公開することが多く行われている。また、eスポーツの大会における視聴者の数も徐々に増えてきている。プレイ動画や実況動画の視聴を促進させるために、下記特許文献1のような提案がなされている。
【0003】
すなわち、下記特許文献1では、ゲームの実況動画を配信したユーザに対して、そのゲームの登録ユーザのプレイ履歴の評価に応じて報酬を付与する。これにより、ゲームの実況動画を配信するユーザに、より有益な動画作成を行おうとする動機を生じさせることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-162881号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、あるユーザがプレイしたゲームのプレイ動画に対して他のユーザが実況音声を追加する等の加工を行った二次動画を公開する可能性がある。しかし、その二次動画が常にゲームのプレイ動画(一次動画)を作成した元のユーザにとって好ましい動画であるとは限らない。上記特許文献1の構成においても、一次動画を作成した元のユーザにとって好ましい動画ではない場合でも、登録ユーザにとって有益な二次動画であれば、二次動画を作成したユーザには報酬が付与されてしまう。このように、質の高い動画の促進には改善の余地がある。
【0006】
そこで本発明は、一次動画を加工した二次動画でも質の高い動画にすることを促すことができるコンピュータプログラム、コンピュータシステムおよびサーバを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係るコンピュータプログラムは、コンピュータを、第1ユーザがアップロードした第1動画構成データを受信し、第2ユーザに対して前記第1動画構成データに基づく第1動画を再生可能に提供する第1受付手段と、前記第2ユーザがアップロードした第2動画構成データを受信し、前記第1ユーザに対して前記第2動画構成データに基づく第2動画を再生可能に提供する第2受付手段と、前記第2動画構成データが前記第1動画構成データを加工して生成された加工データであるか否かを判定する判定手段と、受信した前記第2動画構成データが前記加工データである場合に、前記第1ユーザに前記加工データがアップロードされたことを通知する通知手段として機能させる。
【0008】
また、本発明の他の態様に係るサーバは、第1ユーザがアップロードした第1動画構成データを受信し、第2ユーザに対して前記第1動画構成データに基づく第1動画を再生可能に提供する第1受付手段と、前記第2ユーザがアップロードした第2動画構成データを受信し、前記第1ユーザに対して前記第2動画構成データに基づく第2動画を再生可能に提供する第2受付手段と、前記第2動画構成データが前記第1動画構成データを加工して生成された加工データであるか否かを判定する判定手段と、受信した前記第2動画構成データが前記加工データである場合に、前記第1ユーザに前記加工データがアップロードされたことを通知する通知手段と、を備えている。
【0009】
また、本発明の他の実施の態様に係るコンピュータシステムは、第1ユーザが操作する第1コンピュータと、第2ユーザが操作する第2コンピュータと、前記第1コンピュータおよび前記第2コンピュータと通信ネットワークを介して接続されるサーバと、を備え、前記第1コンピュータは、第1ユーザの操作に基づいて第1動画構成データを前記サーバにアップロードし、前記第2コンピュータは、第2ユーザの操作に基づいて第2動画構成データを前記サーバにアップロードし、前記サーバは、アップロードされた前記第1動画構成データに基づく第1動画を、前記第2ユーザに対して再生可能に提供し、アップロードされた前記第2動画構成データに基づく第2動画を、前記第1ユーザに対して再生可能に提供し、前記第2動画構成データがアップロードされた場合に、前記第2動画構成データが前記第1動画構成データを加工して生成された加工データであるか否かを判定し、前記第2動画構成データが前記加工データである場合に、前記第1コンピュータに前記加工データがアップロードされたことを通知する。
【発明の効果】
【0010】
本発明の一態様によれば、一次動画を加工した二次動画でも質の高い動画にすることを促すことができるコンピュータプログラム、コンピュータシステムおよびサーバを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、本発明の一実施の形態におけるコンピュータプログラムが適用されるコンピュータシステムのハードウェア構成を示すブロック図である。
図2図2は、本実施の形態におけるコンピュータシステムの機能的な構成を示すブロック図である。
図3図3は、本実施の形態における二次動画通知処理の流れの一例を示すイメージ図である。
図4図4は、図3において第1ユーザが二次動画の作成者となる場合の例を示すイメージ図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の一実施の形態に係るコンピュータシステム1について、図面を参照しつつ説明する。本発明のコンピュータシステム1により、例えば、スマートフォンなどのコンピュータ装置2においてコンピュータプログラム(アプリケーションプログラム)が実行される。
【0013】
本実施の形態で説明されるアプリケーションプログラム(以下、アプリ)は、ユーザが操作するコンピュータ装置2において所定のゲームが実行され、ユーザによるゲームの実行内容をプレイ動画として記録(データ化)することができる。また、本アプリは、プレイ動画をサーバ3にアップロードし、同アプリをインストールした他のユーザに公開する。さらに、本アプリは、公開された他のユーザのプレイ動画のデータをユーザが操作するコンピュータ装置2にダウンロードし、ユーザの操作に基づいて加工、編集し、二次動画を作成することができる。作成された二次動画は、サーバ3にアップロードすることができる。
【0014】
[ハードウェア構成]
図1は、本発明の一実施の形態におけるコンピュータプログラムが適用されるコンピュータシステムのハードウェア構成を示すブロック図である。コンピュータシステム1は、コンピュータ装置2と、サーバ3とが、インターネットやLAN等の通信ネットワークNWを介して互いに通信可能に接続された構成になっている。サーバ3には、複数のコンピュータ装置2が通信ネットワークNWを介して接続される。
【0015】
コンピュータ装置2は、その動作を制御するCPU10等のプロセッサを備え、このCPU10にはバス11を介して操作入力部12、記憶装置14、ROM15、およびRAM16が接続されている。なお、図1には、複数のコンピュータ装置2のうちの一のコンピュータ装置2についての構成を例示し、他のコンピュータ装置2の例示を省略しているが、他のコンピュータ装置2の構成も上記一のコンピュータ装置2の構成と同様である。
【0016】
コンピュータ装置2は、表示部であるモニタ19が設けられた移動筐体をユーザが把持するように構成される。当該移動筐体には操作入力部12が設けられている。本実施の形態において、コンピュータ装置2の各構成は、移動筐体内に収められている。
【0017】
ROM15は、マスクROMまたはPROM等の半導体メモリであり、コンピュータ装置2を起動する起動プログラム等が記憶されている。RAM16は、DRAMまたはSRAM等により構成され、CPU10が実行するべきコンピュータプログラム(アプリケーションプログラム)30aや、その実行の際に必要となる各種データ(アプリケーションデータ)30b等を、アプリの実行状況に応じて読み込んで一時的に記憶する。
【0018】
さらに、CPU10には、バス11を介してグラフィック処理部17、オーディオ合成部20、ネットワークインターフェイス25、および位置情報受信部29が接続されている。
【0019】
このうち、グラフィック処理部17は、CPU10の指示に従ってユーザ画像を表示するユーザ画像表示部を含む所定のアプリ画像を描画する。また、グラフィック処理部17にはビデオ変換部18を介してコンピュータ装置2に内蔵されたモニタ19が接続されており、グラフィック処理部17にて描画されたアプリ画像はビデオ変換部18において動画形式に変換され、モニタ19にて表示されるようになっている。
【0020】
オーディオ合成部20は、CPU10の指示に従ってデジタルのゲーム音声を再生および合成する。また、オーディオ合成部20にはオーディオ変換部21を介して外部のスピーカ22が接続されている。したがって、オーディオ合成部20にて再生および合成されたゲーム音声は、オーディオ変換部21にてアナログ形式にデコードされ、スピーカ22から外部へ出力されるようになっている。
【0021】
位置情報受信部29は、コンピュータ装置2の現在位置の情報を受信する。位置情報受信部29は、例えばGPS衛星受信器等により構成される。
【0022】
操作入力部12は、モニタ19上に設けられたタッチパネルで構成され、モニタ19上に表示された操作ボタン等をユーザが触れることにより、対応する操作入力が行われる。
【0023】
一方、サーバ3は、その動作を制御する高性能のCPU40を備え、このCPU40には高速バス41を介して記憶装置42、ROM43、RAM44およびネットワークインターフェイス45が接続されている。
【0024】
サーバ3のROM43は、マスクROMまたはPROM等の半導体メモリであり、サーバ3と他のコンピュータ装置2との間の通信を制御するプログラム等、サーバ3の基本的な動作を実現するための基本プログラムが記憶されている。
【0025】
また、RAM44は、DRAMまたはSRAM等から構成され、CPU40が実行するべきプログラムや、その実行の際に必要になるデータ等を、記憶装置42等から読み込んで一時的に記憶する。
【0026】
本実施の形態において、コンピュータシステム1は、いわゆるネイティブアプリによって動作する。
【0027】
サーバ3の記憶装置42は、サーバ3が内蔵する大容量記憶媒体である。サーバ3は、記憶装置42にサーバ3のCPU40が実行するべきコンピュータプログラム(アプリケーションプログラム)42aおよびそれに用いられる各種データ(アプリケーションデータ)42bを記憶している。CPU40は、各コンピュータ装置2(アカウント)からアップロードされた画像データを保存、管理する。サーバ3とコンピュータ装置2とは、通信ネットワークNWを介して互いに通信を行う。
【0028】
コンピュータ装置2は、ユーザの操作に基づいてアプリを実行するために、通信ネットワークNWを介してサーバ3の記憶装置42に記憶されたアプリケーションプログラム42aおよびアプリケーションデータ42bを受信する(ダウンロードおよびインストールする)。さらに、コンピュータ装置2は、サーバ3からアップデート用のアプリケーションプログラムおよびアプリケーションデータを受信する(ダウンロードおよびインストールする)。これにより、記憶装置14には、アプリケーションプログラム14aおよびアプリケーションデータ14bが記憶される。
【0029】
コンピュータ装置2は、記憶装置14に記憶されたアプリケーションプログラム14aおよびアプリケーションデータ14bに基づいて、コンピュータ装置2にてアプリの進行を行い、アプリの進行に伴う演出(画像、音声)をモニタ19およびスピーカ22等に出力する。
【0030】
複数のコンピュータ装置2のそれぞれには、そのコンピュータ装置2を操作するユーザ毎に異なるアカウント情報(固有の識別情報)が付与される。そして、アカウント情報ごとにID(識別符号)が付与される。各コンピュータ装置2が、サーバ3に対してIDとともに所定の画像データを送信(アップロード)すると、サーバ3のCPU40は、記憶装置42にその画像データを対応するIDとともに記憶する。また、CPU40は、各コンピュータ装置2におけるアプリの進行に応じて、記憶装置42に記憶された画像データに基づく画像を、そのコンピュータ装置2のモニタ19に表示する。
【0031】
[ゲーム装置の機能的構成]
図2は、本実施の形態におけるコンピュータシステムの機能的な構成を示すブロック図である。図2に示すように、コンピュータシステム1を構成するコンピュータ装置2は、CPU10、記憶装置14、ROM15、RAM16、グラフィック処理部17、オーディオ合成部20等を含む制御部5aを備えたコンピュータとして動作する。また、サーバ3は、CPU40、記憶装置42、ROM43、およびRAM44等を含む制御部5bを備えたコンピュータとして動作する。
【0032】
そして、図2に示すように、第1ユーザの操作する第1コンピュータ2aの制御部5aとサーバ3の制御部5bとが協動することにより構成されるコンピュータシステム1の制御部5は、アプリケーションプログラム14a,42aを実行することで、第1受付手段61、第2受付手段62、判定手段63、動画アップロード手段51、通知手段52、ゲーム実行手段53、動画構成データ生成手段54、データダウンロード手段55、データ加工手段56、公開可否決定手段57、広告表示手段58、および報酬付与手段59等の機能を発揮する。
【0033】
このうちの第1受付手段61、第2受付手段62、判定手段63および通知手段52は、サーバ3の制御部5bが主体的に機能する。動画アップロード手段51、ゲーム実行手段53、動画構成データ生成手段54、データダウンロード手段55、データ加工手段56、公開可否決定手段57、広告表示手段58および報酬付与手段59は、第1コンピュータ2aの制御部5aが主体的に機能する。
【0034】
なお、第2ユーザの操作する第2コンピュータ2bの制御部5aとサーバ3の制御部5bとが協動することにより構成されるコンピュータシステム1の制御部5も、同様に、アプリケーションプログラム14a,42aを実行することで、上記機能を発揮する。
【0035】
ゲーム実行手段53は、所定のゲームを実行する。ゲーム実行手段53は、第1ユーザのゲームプレイ内容を記録する。例えば、所定のゲームは、所定時間内に所定の目標を達成することを目的とするミッションを含む。この場合、例えば、ゲーム実行手段53は、ミッションの開始から所定の目標を達成するまでまたは所定時間を経過するまでの間の第1ユーザの操作に基づくゲーム内容を記録する。記録したゲーム内容は、例えばゲーム内でリプレイ動画として再生可能である。
【0036】
動画構成データ生成手段54は、動画構成データを生成する。動画構成データは、一のユーザがプレイしたゲームの実行内容を他のユーザが視聴可能な動画として再生可能なデータである。動画アップロード手段51は、生成された動画構成データをサーバ3にアップロードする。サーバ3にアップロードされた動画構成データは、当該データをアップロードしたユーザを特定可能な第1管理データに対応付けてサーバ3の記憶装置42に記憶される。
【0037】
データダウンロード手段55は、サーバ3の記憶装置42に記憶された他のユーザ(第2ユーザ)の動画を再生可能な動画構成データを第1コンピュータ2aにダウンロードする。データ加工手段56は、ダウンロードした動画構成データを加工した二次動画を再生するための加工データを生成する。なお、以下では、第1ユーザにより作成された動画および動画構成データを第1動画および第1動画構成データと称し、第2ユーザにより作成された動画および動画構成データを第2動画および第2動画構成データと称する。
【0038】
第1受付手段61は、第1ユーザがアップロードした第1動画構成データを受信し、第2ユーザを含む他のユーザに対して第1動画構成データに基づく第1動画を再生可能に提供する。第2受付手段62は、第2ユーザがアップロードした第2動画構成データを受信し、第1ユーザを含む他のユーザに対して第2動画構成データに基づく第2動画を再生可能に提供する。判定手段63は、第2動画構成データが第1動画構成データを加工して生成された加工データであるか否か、すなわち、第2動画が二次動画であるか否かを判定する。
【0039】
通知手段52は、第2動画構成データが第1動画構成データを加工して生成された加工データである場合に、第1ユーザに当該加工データがアップロードされたことを通知する。公開可否決定手段57は、第1ユーザの操作に基づいて、通知された加工データに基づく第2動画の公開可否を決定する。
【0040】
広告表示手段58は、第2動画を再生する場合に、所定の広告を表示する。報酬付与手段59は、広告が表示された場合に、第2動画を作成した第2ユーザおよび第2動画の元になった第1動画を作成した第1ユーザに対して所定の報酬を付与する。
【0041】
[二次動画通知処理]
以下、本実施の形態における二次動画通知処理について詳しく説明する。図3は、本実施の形態における二次動画通知処理の流れの一例を示すイメージ図である。図3の例では、第1ユーザU1が一次動画である第1動画を作成するユーザであり、第2ユーザU2がその第1動画を加工して二次動画である第2動画を作成するユーザである。また、図3の例では、第1ユーザU1が操作する第1コンピュータを符号2aで表し、第2ユーザU2が操作する第2コンピュータを符号2bで表す。第1コンピュータ2aおよび第2コンピュータ2bの何れにも、アプリケーションプログラム14aおよびアプリケーションデータ14bがインストールされる。
【0042】
第1ユーザU1は、ゲームを実行し、プレイ動画である第1動画を作成する(ステップS1)。このとき、ゲーム実行手段53は、第1ユーザU1の操作に基づいて所定のゲームを実行する。動画構成データ生成手段54は、第1ユーザU1がプレイしたゲームの実行内容を第1動画として再生可能な第1動画構成データを生成する。
【0043】
本実施の形態における第1動画構成データは、アプリケーションプログラムに含まれるゲーム実行のためのゲームプログラムによりプレイ動画を再生可能な動画データの一部である。このため、第1動画構成データは、対応するゲームプログラムを実行することにより第1ユーザU1がプレイした当該ゲームプログラムに基づくゲームの実行内容(プレイ動画)を第1動画として再生するためのゲーム表示要素を含んでいる。すなわち、第1動画は、対応するゲームプログラムの実行時に再生可能に構成される。
【0044】
例えば、ゲーム表示要素は、ゲームの仮想空間に配置される仮想カメラ位置、ゲーム画面上に表示されるユーザインターフェイス、ゲームエフェクトの表示または非表示の切り替え、ゲーム内時間の表示、および、再生速度のうちの少なくとも1つを含む。なお、第1動画構成データは、そのゲームのタイトル、バージョン、ゲーム製作者等のゲームを特定する付随的なデータを含む。なお、ゲーム内時間は、ミッション等のあるゲーム単位における経過時間または残り時間、あるいは、トータルのゲームプレイ時間、ゲーム内における時刻等を含み得る。
【0045】
一方、アプリケーションデータ14b,42bのうち、例えば、ゲームオブジェクト、ゲームエフェクト、仮想空間のデータ、仮想空間におけるゲームオブジェクトの配置および制御データ等、ゲームプログラムの実行のために予め記憶されるデータ(ゲームプレイに際して予め用意されるデータ)は、第1動画構成データには含まれない。
【0046】
第1動画構成データの生成は、ゲームプログラムの一要素として実行される。例えば、第1コンピュータ2aにより行われるゲーム内においてゲームプレイ内容を記録するための第1ユーザU1による所定の操作を行うことにより、プレイ動画を第1動画として再生可能な第1動画構成データが生成される。
【0047】
第1ユーザU1が自らのプレイ動画を加工することも可能である。例えば、プレイ動画の加工は、第1ユーザU1による実況音声を追加すること、上記ゲーム表示要素の何れかを変更すること、プレイ動画の少なくとも一部を、早送り、巻き戻し、スキップ、または、連続再生するように加工すること等を含み得る。
【0048】
第1ユーザU1は、作成した第1動画をサーバ3にアップロード可能である(ステップS2)。動画アップロード手段51は、第1ユーザU1により選択された第1動画を再生するための第1動画構成データを、第1コンピュータ2aからサーバ3にアップロードする。第1受付手段61は、第1ユーザU1がアップロードした第1動画構成データを受信し、作成者である第1ユーザU1を特定可能な第1管理データに対応付けて記憶装置42に記憶する(ステップS3)。第1管理データは、例えば、第1ユーザU1のアカウントIDを含む。以下では、第1ユーザU1を特定可能な第1管理データに対応付けられる第1動画構成データを、元データD1(U1)と表記する。
【0049】
第1受付手段61は、アップロードされた元データD1(U1)に基づく第1動画を再生可能に提供する。例えば、第1受付手段61は、元データD1(U1)をサーバ3から他のユーザが操作するコンピュータ装置2にダウンロード可能に公開する。例えば、ゲーム画面またはインターネット等の所定のウェブサイトに、アップロードされた動画のリストを表示する。この際、元データD1(U1)に対応付けられた第1管理データからその動画が第1ユーザU1により作成されたものであることがリスト上に表示される。
【0050】
第2ユーザU2は、公開された動画の中から所望の動画を再生するための動画構成データをダウンロードすることができる。データダウンロード手段55は、第2ユーザの操作に基づいて第2ユーザが選択した第1動画に対応する元データD1(U1)を第2ユーザの第2コンピュータ2bにダウンロードする(ステップS4)。ダウンロードした元データD1(U1)は、第2コンピュータ2bにより行われるゲーム内で第1動画として再生可能である。
【0051】
さらに、第2ユーザU2は、ダウンロードした元データD1(U1)を加工して、第2動画を作成することが可能である(ステップS5)。データ加工手段56は、第ユーザの操作に基づいて第1動画を再生するための元データD1(U1)を加工した二次動画として第2動画を作成する。第2動画を構成する第2動画構成データは、第1動画構成データを加工して生成された加工データである。すなわち、加工データは、二次動画を再生するためのデータである。加工データには、元データD1(U1)の作成者(第1ユーザU1)を特定するための第1管理データが含まれる。
【0052】
第2ユーザU2は、当該加工データを第2コンピュータ2bからサーバ3にアップロードすることが可能である。このとき、動画アップロード手段51は、第2ユーザが作成した第2動画を再生するための第2動画構成データ、すなわち、加工データを第2コンピュータ2bからサーバ3にアップロードする(ステップS6)。
【0053】
第2受付手段62は、第2ユーザU2がアップロードした第2動画構成データを受信し、記憶装置42に記憶する。これに際して、判定手段63は、第2動画構成データが第1動画構成データを加工して生成された加工データであるか否かを判定する(ステップS7)。例えば、判定手段63は、第2動画構成データに元データD1(U1)の作成者を特定するための第1管理データが含まれるかどうかを判定する。
【0054】
第2受付手段62は、アップロードされた第2動画構成データが加工データではないと判定された場合、当該第2動画構成データを、元データD1(U2)として記憶装置42に記憶する。すなわち、本実施の形態において、判定手段63は、アップロードされたすべての動画構成データに対して加工データであるか否かの判定を行う。そして、加工データではないと判定された場合、当該動画構成データは、元データD1として記憶装置42に記憶され、加工データであると判定された場合、当該動画構成データは、加工データD2として記憶装置42に記憶される。
【0055】
第2受付手段62は、アップロードされた第2動画構成データが加工データであると判定された場合、元データD1(U1)の作成者である第1ユーザU1を特定可能な第1管理データおよび二次動画の作成者(加工者)である第2ユーザU2を特定可能な第2管理データに対応付ける。以下では、第1管理データおよび第2管理データに対応付けられる加工データを、加工データD2(U1,U2)と表記する。
【0056】
通知手段52は、アップロードされた第2動画構成データが加工データであると判定された場合、加工データD2(U1,U2)に対応付けられる第1管理データに基づいて元データD1(U1)の作成者である第1ユーザU1に加工データD2(U1,U2)がサーバ3にアップロードされたことを第1ユーザU1が操作する第1コンピュータ2aに通知する(ステップS9)。
【0057】
本実施の形態において、上記通知は、加工データD2(U1,U2)に基づく第2動画がサーバ3上で公開される前に行われる。通知は、例えば、ゲーム上での通知表示、ゲームの非起動時においても通知可能なプッシュ通知、または、電子メールでの通知等により実行される。通知の内容は、例えば、加工者である第2ユーザU2の情報および第2動画のダウンロードページへのハイパーリンク等を含む。第2ユーザU2の情報は、第2ユーザU2のユーザID、第1ユーザU1との関係(例えば、フレンドか否か)、過去に作成した動画へのハイパーリンク、評価ポイント、実況レベル等を含み得る。例えば、評価ポイントは、第2ユーザU2の動画を視聴した他のユーザまたは加工元の第1動画を作成した第1ユーザU1による評価操作に基づいて上下するポイントである。また、実況レベルは、評価ポイントの蓄積数に応じて上昇する数値として構成され得る。
【0058】
データダウンロード手段55は、通知を受けた第1ユーザU1の操作に基づいて、加工データD2(U1,U2)を第1コンピュータ2aにダウンロードし、その加工データD2(U1,U2)に基づく二次動画を再生可能である。これにより、第1ユーザU1は、第2ユーザU2の加工内容を確認することができる。
【0059】
公開可否決定手段57は、第1ユーザの操作に基づいて、第1管理データに対応付けられる第1動画構成データを加工した加工データに基づく第2動画の公開可否を決定する(ステップS10)。第1ユーザU1は、第2動画を他のユーザに公開してもよいと判断した場合、公開可とする操作を行うことにより、サーバ3に第2動画の公開が可能である旨の公開可能信号が送信される。反対に、第1ユーザU1は、第2動画を他のユーザに公開したくないと判断した場合、公開不可とする操作を行うことにより、サーバ3に第2動画の公開が不可である旨の公開不可信号が送信される。
【0060】
公開可否決定手段57は、第1コンピュータ2aからの公開可能信号または公開不可信号に基づいて加工データD2(U1,U2)に基づく二次動画の公開可否を決定する(ステップS11)。公開可否決定手段57は、第1ユーザU1の公開許可操作(公開可能信号)に基づいて、加工データD2(U1,U2)に基づく二次動画を他のユーザ(第3ユーザ)に公開し、加工データD2(U1,U2)を第3ユーザに対してダウンロード可能とする。
【0061】
例えば、ゲーム画面またはインターネット等の所定のウェブサイトにアップロードされた第2動画のリストを表示する。この際、加工データD2(U1,U2)に対応付けられた第1管理データおよび第2管理データから、第2動画が、第2ユーザU2により加工されたものであること、および、加工元の第1動画を第1ユーザU1が作成したものであることがリスト上に表示される。さらに、第2動画のリストには、加工元の第1動画を視聴可能なようにハイパーリンクが付される。
【0062】
公開可否決定手段57は、第1コンピュータ2aから公開不可信号を受信した場合、加工データD2(U1,U2)に基づく二次動画の公開を行わない。公開可否決定手段57は、その二次動画の公開を行わない旨を第2ユーザU2が操作する第2コンピュータ2bに通知する。
【0063】
広告表示手段58は、公開された第2動画(二次動画)を再生する場合に、所定の広告を表示する。すなわち、第2動画を他のユーザ(第3ユーザ)が視聴する際には、所定の広告が表示される。広告は、例えば、第2動画の再生前に広告を表示する、第2動画の途中で広告を表示する、第2動画の再生画面の一部に広告を表示する等により、表示される。
【0064】
報酬付与手段59は、広告が表示された場合に、第2動画を再生するための加工データD2(U1,U2)に対応付けられた第1管理データおよび第2管理データに基づいて、二次動画を作成した第2ユーザU2および第1動画の元になった第1動画を作成した第1ユーザU1に対して所定の報酬を付与する。
【0065】
所定の報酬は、例えばゲーム内通貨、アイテム、キャラクタ等のゲーム内オブジェクト、ゲーム外でも利用可能なポイント等を含む。
【0066】
さらに、報酬付与手段59は、広告が表示された場合に、加工データD2(U1,U2)の付随データ(ゲーム製作者を特定可能なデータ)に基づいて、ゲーム製作者に所定の報酬を付与する。
【0067】
図3の例では、上記のように、第1ユーザU1が加工元である第1動画(一次動画)の作成者であり、第2ユーザU2が二次動画である第2動画の作成者(すなわち、元動画の加工者)である例を示したが、第1ユーザU1が二次動画の作成者にもなり得る。図4は、図3において第1ユーザが二次動画の作成者となる場合の例を示すイメージ図である。図4は、図3における第1ユーザU1の立場と第2ユーザU2の立場とが入れ替わっている他は、図3と同様である。
【0068】
図4の例では、第2ユーザU2が元動画(ゲームのプレイ動画)である第1動画を作成し、その第1動画を再生するための第1動画構成データ(元データD1)をサーバ3にアップロードする。サーバ3には、元データD1(U2)が第2ユーザU2を特定可能な第1管理データに対応付けて記憶される。すなわち、上記判定手段63が、第2動画構成データが加工データではないと判定した場合に相当する。第1ユーザU1は、その元データD1(U2)をダウンロードすることができる(ステップS4)。データダウンロード手段55は、第1ユーザU1の操作に基づいて元データD1(U2)をダウンロードする。
【0069】
第1ユーザU1は、ダウンロードした元データD1(U2)を第1コンピュータ2aにより行われるゲーム内で第1動画として再生させたり、元データD1(U2)を加工して二次動画を作成したりすることができる。データ加工手段56は、第1ユーザU1の操作に基づいて、元データD1(U2)を加工する。例えば、データ加工手段56は、第1ユーザU1の操作に基づいて、元データD1(U2)に含まれるゲーム表示要素を変更する。
【0070】
本実施の形態において、元データD1(U2)の加工は、第1動画構成データの生成と同様に、ゲームプログラムの一要素として実行される。例えば、第1コンピュータ2aにより行われるゲーム内において第1動画の編集画面(加工画面)が表示され、第1ユーザU1による所定の操作を行うことにより、第1動画を加工した第2動画としてゲーム内において再生可能な加工データが生成される。
【0071】
例えば、第1ユーザU1は、元データD1(U2)に基づく第1動画、すなわち、第2ユーザのプレイ動画において視点を変更することが可能である。すなわち、ゲームの仮想空間に配置される仮想カメラ位置を変更することができる。例えば、一次動画では、第2ユーザU2が操作するプレイヤキャラクタの背後に仮想カメラ位置が位置するような三人称(TPS)視点である場合でも、一人称(FPS)視点に変更する、上空からの俯瞰視点に変更する、所定の固定位置からの視点に変更する、敵キャラクタの視点に変更する等といった視点変更が可能である。
【0072】
また、例えば、第1ユーザU1は、ゲーム画面上に表示されるユーザインターフェイスの表示または非表示を切り替えることができる。例えば、第1動画では、プレイヤキャラクタを操作するための仮想操作子が表示されている場合でも、当該仮想操作子を非表示に変更することができる。また、例えば、第1動画では、プレイヤキャラクタについての所定のステータス(例えば体力値等)が非表示となっている場合でも、当該ステータスを表示させるように変更することができる。
【0073】
また、例えば、第1ユーザU1は、ゲーム画面上に表示されるゲームエフェクトの表示または非表示を切り替えることができる。例えば、第1動画では、敵キャラクタの攻撃等による爆発のエフェクトが表示されている場合でも、当該爆発のエフェクトを非表示に変更することができる。
【0074】
また、例えば、第1ユーザU1は、第1動画では表示されないゲーム内時間を表示させることができる。ゲーム内時間は、例えば、1つのミッションまたは試合等を開始してからの経過時間、終了までの残り時間、1つのミッションまたは試合等における合計時間等を含み得る。また、例えば、第1ユーザU1は、例えば第1動画をスロー再生する等のように、再生速度を変更することができる。
【0075】
さらに、第1ユーザU1は、一般的な動画編集で行われる変更を行うこともできる。例えば、第1ユーザU1は、第1動画の一部または全部を早送り、巻き戻し、スキップまたは繰り返し再生させたり、画面の一部をトリミングしたりすることも可能である。さらに、第1ユーザU1は、第1ユーザU1の音声(解説)を追加したり、テロップやエフェクト等をゲーム画面上に追加したりすることも可能である。
【0076】
データ加工手段56は、第1ユーザU1の操作に基づいて加工された第2動画(二次動画)を、ゲーム内でその第2動画を再生可能な加工データD2として生成する。加工データD2も、元データD1(U2)と同様に、アプリケーションプログラムに含まれるゲーム実行のためのゲームプログラムにより二次動画を再生可能な動画データの一部である。このため、加工データD2は、プレイ動画を再生するためのゲーム表示要素(加工後のゲーム表示要素)を含んでいる。加工データD2は、元データD1(U2)と同様に、そのゲームのタイトル、バージョン、ゲーム製作者等のゲームを特定する付随的なデータを含む。
【0077】
第1ユーザU1は、作成した第2動画をサーバ3にアップロード可能である(ステップS6)。動画アップロード手段51は、第2動画を再生するための第2動画構成データ、すなわち、加工データD2を、第1コンピュータ2aからサーバ3にアップロードする。第2受付手段62は、第1ユーザU1がアップロードした第2動画構成データを受信し、記憶装置42に記憶する。これに際して、判定手段63は、第2動画構成データが第1動画構成データを加工して生成された加工データであるか否かを判定する(ステップS7)。第2受付手段62は、アップロードされた第2動画構成データが加工データであると判定された場合、元データD1(U2)の作成者である第2ユーザU2を特定可能な第1管理データおよび二次動画の作成者(加工者)である第1ユーザU1を特定可能な第2管理データに対応付ける。
【0078】
通知手段52は、アップロードされた第2動画構成データが加工データであると判定された場合、加工データD2(U2,U1)に対応付けられる第1管理データに基づいて元データD1(U2)の作成者である第2ユーザU2に加工データD2(U2,U1)がサーバ3にアップロードされたことを第2ユーザU2が操作する第2コンピュータ2bに通知する(ステップS9)。通知の内容およびそれ以後の処理は、第1ユーザU1と第2ユーザU2とを入れ替えれば図3の例と同じである。
【0079】
以上をまとめると、本実施の形態は、コンピュータ2a,2bを、第1ユーザU1がアップロードした第1動画構成データ(元データD1)を受信し、第2ユーザU2に対して前記第1動画構成データ(元データD1)に基づく第1動画を再生可能に提供する第1受付手段61と、前記第2ユーザU2がアップロードした第2動画構成データを受信し、第1ユーザに対して前記第2動画構成データに基づく第2動画を再生可能に提供する第2受付手段62と、前記第2動画構成データが前記第1動画構成データ(元データD1)を加工して生成された加工データD2であるか否かを判定する判定手段63と、受信した前記第2動画構成データが前記加工データD2である場合に、前記第1ユーザU1に前記加工データD2がアップロードされたことを通知する通知手段52として機能させる、コンピュータプログラムである。
【0080】
[発明の効果]
本実施の形態におけるコンピュータプログラムによれば、第2ユーザU2がアップロードした第2動画構成データが、第1ユーザU1がアップロードした第1動画構成データを加工して作成されたものであるかどうかが判定される。すなわち、一のユーザがアップロードした動画が他のユーザが以前にアップロードした動画を加工したものであるかどうかが判定される。他のユーザが以前にアップロードした動画を加工したものであると判定された場合、元の動画の作成者である第1ユーザU1に加工データがアップロードされたこと、すなわち、加工された動画がアップロードされたことが通知される。
【0081】
そのため、加工元の動画を作成した第1ユーザU1に、自身が作成した動画が加工された動画が公開されようとしている、または、公開されたことを適切に通知することができる。これにより、加工元の動画を作成した第1ユーザU1は、動画を加工した第2ユーザU2の存在を確実に知ることができ、加工後の動画を確認することができる。これにより、第1ユーザU1は、第2ユーザU2による動画の加工が不適切と判断した場合に、対処することができる。また、加工元の第1ユーザU1に通知されることが前提となるため、加工者である第2ユーザU2は、第1ユーザU1にとって好ましくない改変を行い難くなる。このように、一次動画を加工した二次動画でも質の高い動画にすることを促すことができる。
【0082】
また、本実施の形態において、第2動画の元となる加工データD2には、加工元の第1動画の作成者である第1ユーザU1を特定するための管理データが含まれる。そして、第2動画を閲覧する際のリストには、加工元の第1動画を視聴可能なようにハイパーリンクが付される。したがって、第2動画の視聴者は、管理データに基づいて加工前の第1動画を見に行くことができるため、加工前後の動画を比較することが可能となる。したがって、第2ユーザU2が、第1動画を、意図的に第1ユーザU1を貶めるような動画に加工することを抑止することができる。
【0083】
また、本実施の形態においては、第1動画構成データは、対応するゲームプログラムを実行することにより第1ユーザU1がプレイした当該ゲームプログラムに基づくゲームの実行内容(プレイ動画)を第1動画として再生するためのゲーム表示要素を含んでいる。このため、第1動画構成データの容量を低減することができる。
【0084】
さらに、本実施の形態においては、加工データが、第1動画構成データに含まれるゲーム表示要素の一部を変更したデータとして構成される。また、ゲーム表示要素は、ゲームの仮想空間に配置される仮想カメラ位置の変更、ゲーム画面上に表示されるユーザインターフェイスの表示または非表示の切り替え、ゲームエフェクトの表示または非表示の切り替え、ゲーム内時間の表示、および、再生速度の変更のうちの少なくとも1つを含む。このため、第2ユーザU2は、第1動画構成データを容易に加工することができる。
【0085】
また、本実施の形態においては、第1ユーザU1の公開許可操作に基づいて、第2動画が他のユーザ(第3ユーザ)に対して公開される。このように、第2動画の公開前に加工元の第1動画の作成者である第1ユーザU1の許可を必要とすることにより、第1ユーザU1が希望しない加工がなされた第2動画が公開されることを事前に防止することができる。
【0086】
また、本実施の形態においては、第2動画が再生される場合に広告が表示され、当該広告が表示された場合に、第2動画を作成した第2ユーザU2および第2動画の元になった第1動画を作成した第1ユーザU1に対して報酬が付与される。広告が表示される第2動画を作成した第2ユーザU2だけでなく、加工元の第1動画を作成した第1ユーザU1に対しても報酬が付与されるため、不公平感のない広告収入の分配を行うことができる。
【0087】
[他の実施形態]
以上、本実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変更、修正が可能である。
【0088】
例えば、上記実施の形態において、第1動画構成データが、対応するゲームプログラムを実行することにより第1ユーザU1がプレイした当該ゲームプログラムに基づくゲームの実行内容(プレイ動画)を第1動画として再生するためのゲーム表示要素を含む例を示したが、これに限られない。例えば、第1動画構成データは、ゲームプログラムの実行を必要としない映像データであってもよい。また、第1動画は、ゲームのプレイ動画に限られない。
【0089】
また、上記実施の形態において、第1動画を加工して作成された第2動画が他のユーザ(第3ユーザ)に公開される前に第1動画の作成者である第1ユーザU1に通知を行う例を示したが、当該通知は、第2動画の他のユーザへの公開と同時または公開後であってもよい。この場合でも、第1動画の作成者である第1ユーザU1は当該第1動画を加工した第2動画の存在を確実に知ることができる。なお、この場合、第1ユーザU1に通知される内容は、第2動画の公開ページへのハイパーリンクを含み得る。
【0090】
また、上記実施の形態において、第1ユーザU1に通知が行われた場合に、当該通知に対応する第2動画の公開可否を第1ユーザU1にその都度決定させる例を示したが、公開可否の決定要否を予め設定可能としてもよい。すなわち、公開可否決定手段57は、加工データD2に基づく第2動画の第1ユーザU1による公開可否の決定要否を第1ユーザU1の操作に基づいて変更可能としてもよい。
【0091】
例えば、第1ユーザU1が第1動画をアップロードする際に、当該第1動画を加工することにより作成された第2動画がアップロードされた場合に、第1ユーザU1による許可を必要とするか否かの設定項目についての選択が行われてもよい。また、例えば、第1ユーザU1が作成し、アップロードした第1動画のリストが表示されるウェブサイトにおいて当該第1動画を加工した場合の第1ユーザU1による許可を必要とするか否かの設定入力または設定変更を可能としてもよい。この場合、アップロードされているすべての第1動画について一括に設定可能としてもよいし、個別に設定可能としてもよい。
【0092】
また、上記実施の形態において、すべてのユーザがサーバ3にアップロードされた第1動画構成データをダウンロード可能である(第1動画を加工可能なユーザを制限しない)例を示したが、ダウンロード可能なユーザを制限してもよい。すなわち、データダウンロード手段55が、第1動画構成データを特定のユーザに対してダウンロード可能としてもよい。
【0093】
例えば、第1動画構成データをダウンロードするためのパスワードが設定されてもよい。当該パスワードは、第1ユーザU1が事前に許可したユーザ(特定のユーザ)に通知される。特定のユーザは、例えば、第1ユーザU1との関係(例えば、フレンドか否か)、評価ポイント、実況レベル等によって定められ得る。例えば、フレンドに対して第1動画構成データのダウンロードが許可されてもよい。また、例えば、評価ポイントまたは実況レベルが所定値以上のユーザに対して第1動画構成データのダウンロードが許可されてもよい。第1動画の公開自体も同様に制限されてもよいし、第1動画の公開自体は制限されないようにしてもよい。また、第1動画の公開と対応する第1動画構成データのダウンロードとで制限の内容を異ならせてもよい。
【0094】
また、上記実施の形態において、第2動画の再生時に表示される広告に対して第1ユーザU1、第2ユーザU2およびゲーム製作者に対して報酬を付与する例を示したが、これに限られない。例えば、第2動画の作成者(加工者)である第2ユーザU2のみに報酬が付与されてもよいし、加工元の第1動画の作成者である第1ユーザU1のみに報酬が付与されてもよい。
【0095】
また、上記実施の形態において、コンピュータシステム1は、いわゆるネイティブアプリによって動作する態様を例示したが、これに代えて、コンピュータシステム1は、ウェブアプリによって動作してもよい。すなわち、第1動画または第2動画の作成処理、公開可否の決定処理等がサーバ3上で行われてもよい。例えば、第1動画または第2動画の作成の際には、コンピュータ装置2は、ユーザの操作入力に基づいて、動画作成に関する指令信号をサーバ3に送信し、サーバ3が指令信号に基づいて第1動画または第2動画を作成してもよい。
【0096】
また、上記実施の形態ではコンピュータ装置2として、スマートフォン、タブレットPC等の携帯型の情報端末や携帯型のゲーム専用機器を想定して説明したが、コンピュータ装置2は、これらに限られず、据え置き型のゲーム装置やパーソナルコンピュータ等のコンピュータ装置についても、本発明を好適に適用することができる。
【0097】
また、コンピュータ装置2は、ディスクドライブ、メモリカードスロットまたはHDD等を備えていてもよい。ディスクドライブを備えるコンピュータ装置においては、当該ディスクドライブにDVD-ROM等のディスク型記記憶体を装填することにより、アプリプログラムおよびアプリデータをコンピュータ装置2が取得することとしてもよい。また、メモリカードスロットを備えるコンピュータ装置においては、カード型記憶媒体を装填することにより、当該カード型記憶媒体に、セーブデータを格納可能としてもよい。
【0098】
これらの他の実施形態を採用した場合においても、本発明の作用効果は発揮される。また、本実施形態と他の実施形態、および他の実施形態同士を適宜組み合わせることも可能である。
【0099】
[開示のまとめ]
以下の項目のそれぞれは、好ましい実施の形態の開示である。
【0100】
[項目1]
コンピュータを、第1ユーザがアップロードした第1動画構成データを受信し、第2ユーザに対して前記第1動画構成データに基づく第1動画を再生可能に提供する第1受付手段と、前記第2ユーザがアップロードした第2動画構成データを受信し、前記第1ユーザに対して前記第2動画構成データに基づく第2動画を再生可能に提供する第2受付手段と、前記第2動画構成データが前記第1動画構成データを加工して生成された加工データであるか否かを判定する判定手段と、受信した前記第2動画構成データが前記加工データである場合に、前記第1ユーザに前記加工データがアップロードされたことを通知する通知手段として機能させる、コンピュータプログラム。
【0101】
[項目2]
前記第1動画構成データは、対応するゲームプログラムを実行することにより前記第1ユーザがプレイした前記ゲームプログラムに基づくゲームの実行内容を前記第1動画として再生可能なゲーム表示要素を含む、項目1に記載のコンピュータプログラム。
【0102】
[項目3]
前記加工データは、前記第1動画構成データに含まれる前記ゲーム表示要素の一部を変更したデータとして構成され、前記ゲーム表示要素は、前記ゲームの仮想空間に配置される仮想カメラ位置の変更、ゲーム画面上に表示されるユーザインターフェイスの表示または非表示の切り替え、ゲームエフェクトの表示または非表示の切り替え、ゲーム内時間の表示、および、再生速度の変更のうちの少なくとも1つを含む、項目2に記載のコンピュータプログラム。
【0103】
[項目4]
前記コンピュータを、前記第1ユーザの操作に基づいて、前記加工データに基づく前記第2動画の公開可否を決定する公開可否決定手段として機能させ、前記公開可否決定手段は、前記第1ユーザの公開許可操作に基づいて、前記加工データに基づく前記第2動画を第3ユーザに対して公開する、項目1から3の何れかに記載のコンピュータプログラム。
【0104】
[項目5]
前記公開可否決定手段は、前記加工データに基づく前記第2動画の前記第1ユーザによる公開可否の決定要否を前記第1ユーザの操作に基づいて変更可能とする、項目4に記載のコンピュータプログラム。
【0105】
[項目6]
前記コンピュータを、前記第1動画構成データを特定のユーザに対してダウンロード可能とするデータダウンロード手段として機能させる、項目1から5の何れかに記載のコンピュータプログラム。
【0106】
[項目7]
前記加工データは、前記第1ユーザおよび前記第2ユーザが特定可能に構成され、前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、前記第2動画を再生する場合に、所定の広告を表示する広告表示手段、および前記広告が表示された場合に、前記第2動画を作成した前記第2ユーザおよび前記第2動画の元になった前記第1動画を作成した前記第1ユーザに対して所定の報酬を付与する報酬付与手段として機能させる、項目1から6の何れかに記載のコンピュータプログラム。
【0107】
[項目8]
第1ユーザがアップロードした第1動画構成データを受信し、第2ユーザに対して前記第1動画構成データに基づく第1動画を再生可能に提供する第1受付手段と、前記第2ユーザがアップロードした第2動画構成データを受信し、前記第1ユーザに対して前記第2動画構成データに基づく第2動画を再生可能に提供する第2受付手段と、前記第2動画構成データが前記第1動画構成データを加工して生成された加工データであるか否かを判定する判定手段と、受信した前記第2動画構成データが前記加工データである場合に、前記第1ユーザに前記加工データがアップロードされたことを通知する通知手段と、を備えたサーバ。
【0108】
[項目9]
第1ユーザが操作する第1コンピュータと、第2ユーザが操作する第2コンピュータと、前記第1コンピュータおよび前記第2コンピュータと通信ネットワークを介して接続されるサーバと、を備え、前記第1コンピュータは、第1ユーザの操作に基づいて第1動画構成データを前記サーバにアップロードし、前記第2コンピュータは、第2ユーザの操作に基づいて第2動画構成データを前記サーバにアップロードし、前記サーバは、アップロードされた前記第1動画構成データに基づく第1動画を、前記第2ユーザに対して再生可能に提供し、アップロードされた前記第2動画構成データに基づく第2動画を、前記第1ユーザに対して再生可能に提供し、前記第2動画構成データがアップロードされた場合に、前記第2動画構成データが前記第1動画構成データを加工して生成された加工データであるか否かを判定し、前記第2動画構成データが前記加工データである場合に、前記第1コンピュータに前記加工データがアップロードされたことを通知する、コンピュータシステム。
【産業上の利用可能性】
【0109】
本発明は、一次動画を加工した二次動画でも質の高い動画にすることを促すことができるコンピュータプログラム、サーバおよびコンピュータシステムを提供するために有用である。
【符号の説明】
【0110】
1 コンピュータシステム
2a,2b コンピュータ
3 サーバ
52 通知手段
55 データダウンロード手段
57 公開可否決定手段
58 広告表示手段
59 報酬付与手段
61 第1受付手段
62 第2受付手段
63 判定手段
図1
図2
図3
図4