(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024060184
(43)【公開日】2024-05-02
(54)【発明の名称】オークション型対談マッチングシステム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/08 20120101AFI20240424BHJP
【FI】
G06Q30/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022167380
(22)【出願日】2022-10-19
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 掲載年月日 令和4年5月4日 掲載アドレス https://hirudora.jp/service
(71)【出願人】
【識別番号】522258927
【氏名又は名称】ATOXIOS株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100190160
【弁理士】
【氏名又は名称】隅田 俊隆
(72)【発明者】
【氏名】櫻木 大介
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB73
5L049BB73
(57)【要約】
【課題】
タレントが自身との対談の機会を人々に提供しやすくするとともに、対談ができる権利を商品としてオークション形式で販売し、落札者とタレントとをマッチングさせて対談を実施させることができるオークション型対談マッチングシステムを提供すること。
【解決手段】
サーバに入力されたタレントに関する情報を、インターネットを通じてユーザが操作するユーザ端末に提示し、所定の期間、タレントと対談ができる権利への入札価格情報をユーザ端末から受け付け、当該期間経過後に最高金額を示す入札価格情報を落札価格に決定し、この落札価格にかかる入札価格情報をサーバに送信したユーザを落札者に決定して、当該落札者とタレントとの対談を実施させる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバに入力されたタレントに関する情報を、インターネットを通じてユーザが操作するユーザ端末に提示し、
所定の期間、前記タレントと対談ができる権利に対する入札価格情報を前記ユーザ端末から受け付け、
前記所定の期間の経過後に、前記入札価格情報の中の最高金額を落札価格に決定するとともに、前記サーバに前記落札価格にかかる前記入札価格情報を送信した前記ユーザを前記対談ができる権利の落札者に決定することを特徴とするオークション型対談マッチングシステム。
【請求項2】
前記サーバは、前記落札者を決定した後、前記落札者にかかる情報を前記落札者の前記ユーザ端末から受け付けることを特徴とする請求項1記載のオークション型対談マッチングシステム。
【請求項3】
前記サーバは、前記落札価格を前記落札者の前記ユーザ端末に提示して、前記落札者に前記落札価格にかかる金銭の支払いを促すことを特徴とする請求項1記載のオークション型対談マッチングシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビジネス、文化、芸能、スポーツ等の各種分野で活躍するタレントと、当該タレントと対談を希望する者とをマッチングさせるオークション型対談マッチングシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ビジネスや芸能、文化、スポーツ等の各種分野で活躍するタレントによる情報発信が積極的に行われている。こうしたタレントの中には、発信した情報が人々の共感を呼んで支持を受ける者も多くいる。
【0003】
このようなタレントを支持する人々の中には、タレントと直接対話をして情報を得ることで自己啓発等に繋げたいと考える者もいる。しかし、タレントと接点がなければ、対話を実現することは極めて難しい。そこで、タレントと接点を持たない者をタレントと対話させる手段として、例えば、タレントと会食を共にすることができる権利をオークションにかけ、当該権利を落札した者を会食に同席させるようにする方法がある(例えば、非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】Yahoo!JAPANニュース,「バフェット氏と昼食『25億円』競売で落札、最後の権利」,令和4年6月19日,[令和4年9月30日検索],インターネット<URL:https://news.yahoo.co.jp/articles/73af372d544a347fd3504aa6415ff3848288627d>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
非特許文献1の方法によれば、対談希望者は、オークションに入札して権利を落札することでタレントと対談をすることできる。一方で、タレントにとっては落札者が支払う落札代金を自らの収益とすることができるので、両者にとってメリットがある方法といえる。
【0006】
しかしながら、非特許文献1の方法では、タレントが自ら対談をする権利のオークションを行おうとすると、オークションの開催準備や運営を自身でしなければならず多くの手間とコストがかかる。このため、現状では対談の機会を人々に提供したいと積極的に考えるタレントは少数しかいない。
【0007】
そこで、本発明は、タレントが自身との対談の機会を人々に提供しやすくするとともに、対談ができる権利を商品としてオークション形式で販売してすることで、タレントと対談希望者とをマッチングさせることができるオークション型対談マッチングシステムを提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために本発明が採った手段は、サーバに入力されたタレントに関する情報を、インターネットを通じてユーザが操作するユーザ端末に提示し、所定の期間、前記タレントと対談ができる権利に対する入札価格情報を前記ユーザ端末から受け付け、前記所定の期間の経過後に前記入札価格情報の中の最高金額を落札価格に決定するとともに、前記サーバに前記落札価格にかかる入札価格情報を送信した前記ユーザを前記対談ができる権利の落札者に決定することを特徴とするオークション型対談マッチングシステム、である。
【0009】
すなわち、本発明かかるオークション型対談マッチングシステムは、タレントと対談をする権利を商品と捉え、この権利の販売をインターネット上においてオークション形式で行うものである。本システムによれば、タレントはオークションの開催から対談相手のマッチングまでを簡易に行うことができる。また、対談希望者がタレントと何ら接点を持っていなくても、オークションに参加して当該権利を落札することでタレントと対談ができる機会を得ることができる。さらに、タレントは対談をする権利に対して支払われる金銭を自身の収益とすることができる。
【0010】
また、前記サーバは、前記落札者を決定した後、前記落札者にかかる情報を前記落札者の前記ユーザ端末から受け付けるようにしてもよく、前記落札価格を前記落札者の前記ユーザ端末に提示して、前記落札者に前記落札価格にかかる金銭の支払いを促すようにしてもよい。
【0011】
こうすることで、タレントの対談相手の特定と代金の支払いとが正確に行われるようになるので、タレントが安心して対談をセッティングできるようになる。
【0012】
なお、本明細書及び特許請求の範囲において、「タレント」とは、著名か無名かを問わず、ビジネス、芸能、文化、スポーツ等の各種分野で活躍する人材をいう。
【発明の効果】
【0013】
本発明にかかるオークション型対談マッチングシステムによれば、タレントと対談ができる権利を商品としてオークション形式で販売することで、タレントと接点を持たない対談希望者がオークションに参加して権利を落札してタレントと対談を行えるようになる。また、オークションの開催から対談の実施までにかかるタレントが負担する手間をコストが低減される。さらに、タレントは、落札代金として支払われた金銭を収益とすることができるので、本発明にかかるシステムを利用して実施される対談をビジネスとして活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】実施例にかかるオークション型対談マッチングシステムの概略図である。
【
図2】実施例にかかるオークション型対談マッチングシステムが実行する処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明は、タレントと対談ができる権利をインターネット上にてオークション形式で販売することにより、タレントと対談希望者とのマッチングを行い、対談を実施させるオークション型対談マッチングシステムである。
【0016】
以下、本発明の実施例を図に基づいて説明する。
【実施例0017】
図1には、オークション型対談マッチングシステム100(以下単にシステム100という)が示されている。システム100は、サーバ101とユーザ端末102とが、双方向通信可能にインターネットNに接続されて構成される。サーバ101は、対談を行う権利を販売しようとするタレントのプロフィール等の情報やオークションの開始時間及び終了時間等の情報に加え、ユーザが操作するユーザ端末102から送信される入札価格情報等の情報を受信して入札価格の管理を行うオークション管理ソフトウェアが格納される図示しない記憶部と、当該オークション管理ソフトウェアを実行する図示しない中央演算装置とを備えている。
【0018】
ユーザ端末102は、インターネットNに接続されてサーバ101との間で送受信が可能な高機能携帯電話(スマートフォン)やタブレット型端末、パーソナルコンピュータである。ユーザ端末102には、サーバ101から送信されるソフトウェア実行画面がウェブブラウザ上で表示され、ユーザ端末102からは、ユーザによって入力された入札価格情報等がサーバ101に送信されるようになっている。
【0019】
図2には、システム100による処理動作が示されている。最初に、オークションの主催者となるタレントに関する情報やオークションの開催に関する情報が、システム管理者によってサーバ101の記憶部に入力される(ステップS1)。入力された上記情報は、インターネットNを介してユーザ端末102に向けて公開され、オークション開始時間になったらユーザ端末102から送信される入札価格情報の受信を開始する(ステップS2、ステップS3)。
【0020】
ユーザ端末102からサーバ101上にアクセスしたユーザは、記憶部に格納された各種情報を確認した上で、ユーザ端末102に入札価格情報を入力してサーバ101に送信する(ステップS4)。サーバ101は、複数のユーザからの入札価格情報を受信すると、この中から最高金額を示す入札価格情報を抽出してユーザ端末102に逐次送信し提示する(ステップS5)。ユーザは、提示された最高金額を確認し、この最高金額を上回る金額の入札をしたい場合には、ユーザ端末102に新たな入札価格情報を入力し送信することで、最高金額を更新することができる(ステップS6)。
【0021】
入札終了時間になると、サーバ101は入札価格情報の受信を停止するとともに、オークションが終了した旨をユーザ端末102に表示したりEメールを送信したりして全ユーザに通知する。また、サーバ101は、入札価格情報の中からオークション終了時点での最高金額を抽出するとともに最高金額にかかる入札価格情報を送信したユーザを特定し、このユーザを対談ができる権利の落札者に決定する(ステップS7)。
【0022】
落札者に決定されたユーザは、自身の身元の確認が可能な情報をユーザ端末102からサーバ101に送信し、これと同時又はその後速やかに落札価格にかかる金銭の支払いを行う(ステップS8、ステップ9)。金銭の支払いは、ユーザ端末102からクレジットカードやインターネットバンキングを用いたオンライン決済で行ったり、ATMを利用した銀行振込で行ったりすることができる。
【0023】
落札者情報の登録及び金銭の支払いの完了を確認したシステム管理者は、オークションを主催したタレントと対談を行う日時や場所等を調整して落札者に連絡する。これによりマッチングが完了し、対談が実施される(ステップS10、ステップS11)。なお、システム管理者は、落札者から支払われた金銭の一部をシステム利用料としてタレントから徴収するようにしてもよい。
【0024】
本実施例に係るシステムによれば、タレントと対談ができる権利を商品と捉えてオークション形式で販売することで、タレントと接点を持たない対談希望者に対して対談を行う機会を提供することができる。また、オークションの開催からマッチングまで、タレントが負担する手間が少なく低コストで開催することができる。さらに、タレントは、落札代金として支払われた金銭を収益として受け取ることができるので、対談の実施をビジネスとして活用することもできる。