(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024060194
(43)【公開日】2024-05-02
(54)【発明の名称】回路モジュール
(51)【国際特許分類】
H05K 1/14 20060101AFI20240424BHJP
H05K 3/36 20060101ALI20240424BHJP
H05K 3/28 20060101ALI20240424BHJP
【FI】
H05K1/14 H
H05K3/36 B
H05K3/28 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022167401
(22)【出願日】2022-10-19
(71)【出願人】
【識別番号】000006231
【氏名又は名称】株式会社村田製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000970
【氏名又は名称】弁理士法人 楓国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大坪 喜人
【テーマコード(参考)】
5E314
5E344
【Fターム(参考)】
5E314AA32
5E314BB02
5E314BB12
5E314CC01
5E314EE01
5E314FF05
5E314FF17
5E314FF19
5E314FF21
5E314GG17
5E314GG24
5E344AA01
5E344AA19
5E344AA22
5E344BB02
5E344BB06
5E344BB10
5E344CC24
5E344CD12
5E344DD02
5E344EE13
5E344EE21
(57)【要約】
【課題】本発明の目的は、上回路基板と下回路基板との間により多くの部品を実装できる回路モジュールを提供することである。
【解決手段】回路モジュールは、上回路基板と、下回路基板と、第1導体部材と、第2導体部材と、第1部品と、を備えている。上回路基板は、第1上主面及び第1下主面を有している。下回路基板は、第2上主面及び第2下主面を有しており、かつ、上回路基板の下に位置し、かつ、下方向に見て、上回路基板と重なっている。第1部品は、第1下主面又は第2上主面に実装されている。第1導体部材は、金属ピンであり、かつ、第1下主面に接続されている。第2導体部材は、金属ピンであり、かつ、第2上主面に接続されている。第2導体部材は、第1導体部材と電気的に接続されている。第2導体部材の上下方向の長さは、第2導体部材の上下方向に直交する直交方向の長さの最大値より長い。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回路モジュールは、上回路基板と、下回路基板と、第1導体部材と、第2導体部材と、第1部品と、を備えており、
前記上回路基板は、第1上主面及び第1下主面を有しており、
前記下回路基板は、第2上主面及び第2下主面を有しており、かつ、前記上回路基板の下に位置し、かつ、下方向に見て、前記上回路基板と重なっており、
前記第1部品は、前記第1下主面又は前記第2上主面に実装されおり、
前記第1導体部材は、金属ピン又は半田バンプであり、かつ、前記第1下主面に接続されており、
前記第2導体部材は、金属ピンであり、かつ、前記第2上主面に接続されており、
前記第2導体部材は、前記第1導体部材と電気的に接続されており、
前記第2導体部材の上下方向の長さは、前記第2導体部材の上下方向に直交する直交方向の長さの最大値より長い、
回路モジュール。
【請求項2】
前記回路モジュールは、第2部品を、更に備えており、
前記第1部品は、前記第1下主面に実装されており、
前記第2部品は、前記第2上主面に実装されている、
請求項1に記載の回路モジュール。
【請求項3】
前記回路モジュールは、封止樹脂を、更に備えており、
前記封止樹脂は、前記第1下主面及び前記第2上主面を覆っている、
請求項1又は請求項2に記載の回路モジュール。
【請求項4】
前記第1導体部材は、前記半田バンプであり、
前記半田バンプにおいて前記直交方向の長さが最大値をとる位置は、前記半田バンプの上端より下、かつ、前記半田バンプの下端より上である、
請求項1又は請求項2に記載の回路モジュール。
【請求項5】
前記第1導体部材は、金属ピンであり、
前記第1導体部材の上下方向の長さは、前記第1導体部材の上下方向に直交する前記直交方向の長さの最大値より長い、
請求項1又は請求項2に記載の回路モジュール。
【請求項6】
前記第1導体部材の上下方向の長さは、前記第2導体部材の上下方向の長さより短い、
請求項1又は請求項2に記載の回路モジュール。
【請求項7】
前記第2導体部材の上下方向の長さは、前記第1導体部材の上下方向の長さより長く、
前記第2導体部材と前記第2部品との最短距離は、前記第1導体部材と前記第1部品との最短距離より短い、
請求項2に記載の回路モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、上回路基板及び下回路基板を備える電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の回路モジュールに関する発明としては、例えば、特許文献1に記載の半導体デバイスパッケージが知られている。この複合基板は、第1基板と、第2基板と、導電構造とを備えている。第1基板は、第2基板の上に位置している。導電構造は、上下軸に沿って延びるピンである。導電構造は、第1基板の下主面及び第2基板の上主面に実装されている。これにより、導電構造は、第1基板と第2基板とを電気的に接続している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に記載の半導体デバイスパッケージにおいて、第1基板と第2基板との間により多くの部品を実装したいという要望がある。この場合、第1基板と第2基板との間隔が大きくなる。導電構造が長くなるので、導電構造が倒れる可能性が高くなる。
【0005】
そこで、本発明の目的は、上回路基板と下回路基板との間により多くの部品を実装できる回路モジュールを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一形態に係る回路モジュールは、
回路モジュールは、上回路基板と、下回路基板と、第1導体部材と、第2導体部材と、第1部品と、を備えており、
前記上回路基板は、第1上主面及び第1下主面を有しており、
前記下回路基板は、第2上主面及び第2下主面を有しており、かつ、前記上回路基板の下に位置し、かつ、前記下方向に見て、前記上回路基板と重なっており、
前記第1部品は、前記第1下主面又は前記第2上主面に実装されおり、
前記第1導体部材は、金属ピン又は半田バンプであり、かつ、前記第1下主面に接続されており、
前記第2導体部材は、金属ピンであり、かつ、前記第2上主面に接続されており、
前記第2導体部材は、前記第1導体部材と電気的に接続されており、
前記第2導体部材の上下方向の長さは、前記第2導体部材の上下方向に直交する直交方向の長さの最大値より長い。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る回路モジュールによれば、上回路基板と下回路基板との間により多くの部品を実装できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、回路モジュール10の断面図である。
【
図2】
図2は、回路モジュール10の製造過程を示した断面図である。
【
図3】
図3は、回路モジュール10の製造過程を示した断面図である。
【
図4】
図4は、回路モジュール10aの断面図である。
【
図5】
図5は、回路モジュール10bの断面図である。
【
図6】
図6は、回路モジュール10cの断面図である。
【
図7】
図7は、回路モジュール10dの断面図である。
【
図8】
図8は、回路モジュール10eの断面図である。
【
図9】
図9は、回路モジュール10fの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(実施形態)
[回路モジュール10の構造]
以下に、本発明の実施形態に係る回路モジュール10の構造について図面を参照しながら説明する。
図1は、回路モジュール10の断面図である。なお、
図1では、複数の部品22、複数の第1部品24、複数の第2部品26、複数の部品28、複数の第1導体部材34、複数の第2導体部材30、複数の第3導体部材32、複数の実装電極12b、複数の実装電極12c、複数の実装電極14b及び複数の実装電極14cの内の代表的な部品22、第1部品24、第2部品26、部品28、第1導体部材34、第2導体部材30、第3導体部材32、実装電極12b、実装電極12c、実装電極14b及び実装電極14cにのみ参照符号を付した。
【0010】
以下では、
図1に示すように、上回路基板12から下回路基板14へと向かう方向を下方向と定義する。また、上下軸に直交する軸を前後軸及び左右軸と定義する。上下軸と前後軸と左右軸とは、互いに直交している。前後軸は、
図1の紙面垂直な軸に沿って延びる軸と一致している。左右軸は、
図1の紙面の左右軸と一致している。ただし、本明細書における上下軸、左右軸及び前後軸は、説明の便宜上定義した方向であり、回路モジュール10の使用時における上下軸、左右軸及び前後軸と一致していなくてもよい。また、各図面において、上方向と下方向とを入れ替えてもよいし、左方向と右方向とを入れ替えてもよいし、前方向と後方向とを入れ替えてもよい。
【0011】
回路モジュール10は、スマートフォン等の無線通信端末に用いられる。回路モジュール10は、例えば、PA(Power Amplifier)やLNA(Low Noise Amplifier)等のIC(Integrated Circuit)及びコイルやコンデンサ等を含んでいる。コイルやコンデンサ等は、それぞれのICに対するインピーダンス整合回路用素子である。回路モジュール10は、直方体形状を有している。回路モジュール10は、
図1に示すように、上回路基板12、下回路基板14、封止樹脂16、封止樹脂18、封止樹脂20、複数の部品22、複数の第1部品24、複数の第2部品26、複数の部品28、複数の第1導体部材34、複数の第2導体部材30及び複数の第3導体部材32を備えている。
【0012】
上回路基板12は、
図1に示すように、第1上主面S1及び第1下主面S2を有している。より詳細には、上回路基板12は、基板本体12a、複数の実装電極12b及び複数の実装電極12cを含んでいる。基板本体12aは、上主面及び下主面を有する板形状を有している。基板本体12aは、下方向に見て、前後軸に沿って2本の辺、及び、左右軸に沿って延びる2本の辺を有する長方形状を有している。基板本体12aは、多層構造を有している。基板本体12aの内部には、図示しない電気回路が設けられている。基板本体12aの材料は、例えば、ガラス・エポキシ又はLTCC(Low Temperature Cо-fired Ceramics)基板等である。
【0013】
複数の実装電極12bは、
図1に示すように、基板本体12aの上主面に設けられている。複数の実装電極12cは、基板本体12aの下主面に設けられている。複数の実装電極12b及び複数の実装電極12cは、下方向に見て、長方形状又は円形状を有している。複数の実装電極12b及び複数の実装電極12cは、例えば、銅厚膜電極の表面にNiメッキ及びAuメッキが施された構造を有している。
【0014】
ここで、上回路基板12の第1上主面S1は、基板本体12aの上主面及び複数の実装電極12bを含んでいる。上回路基板12の第1下主面S2は、基板本体12aの下主面及び複数の実装電極12cを含んでいる。
【0015】
下回路基板14は、
図1に示すように、第2上主面S11及び第2下主面S12を有している。より詳細には、下回路基板14は、基板本体14a、複数の実装電極14b及び複数の実装電極14cを含んでいる。基板本体14aは、上主面及び下主面を有する板形状を有している。基板本体14aは、下方向に見て、前後軸に沿って延びる2本の辺、及び、左右軸に沿って延びる2本の辺を有する長方形状を有している。基板本体14aは、多層構造を有している。基板本体14aの内部には、図示しない電気回路が設けられている。基板本体14aの材料は、例えば、ガラス・エポキシ又はLTCC基板等である。
【0016】
複数の実装電極14bは、
図1に示すように、基板本体14aの上主面に設けられている。複数の実装電極14cは、基板本体14aの下主面に設けられている。複数の実装電極14b及び複数の実装電極14cは、上下方向に見て、長方形状又は円形状を有している。複数の実装電極14b及び複数の実装電極14cは、例えば、銅薄膜の表面にNiメッキ及びAuメッキが施された構造を有している。
【0017】
ここで、下回路基板14の第2上主面S11は、基板本体14aの上主面及び複数の実装電極14bを含んでいる。下回路基板14の第2下主面S12は、基板本体14aの下主面及び複数の実装電極14cを含んでいる。
【0018】
以上のような下回路基板14は、
図1に示すように、上回路基板12の下に位置している。また、下回路基板14は、下方向に見て、上回路基板12と重なっている。下方向に見て、下回路基板14の外縁の全体は、上回路基板12の外縁の全体と重なっている。
【0019】
複数の第1導体部材34は、金属ピンである。複数の第1導体部材34は、上下軸に沿って延びる棒形状を有している。複数の第1導体部材34の上下方向の長さは、複数の第1導体部材34の上下方向に直交する直交方向の長さの最大値より長い。複数の第1導体部材34は、第1下主面S2に接続されている。具体的には、複数の第1導体部材34の上端のそれぞれは、複数の実装電極12cに半田により固定されている。複数の第1導体部材34の材料は、例えば、銅である。
【0020】
複数の第2導体部材30は、金属ピンである。複数の第2導体部材30は、上下軸に沿って延びる棒形状を有している。従って、複数の第2導体部材30の上下方向の長さは、複数の第2導体部材30の上下方向に直交する直交方向の長さの最大値より長い。更に、複数の第2導体部材30は、複数の第1導体部材34より太い。すなわち、複数の第2導体部材30の上下方向に直交する直交方向の長さの最大値は、複数の第1導体部材34の上下方向に直交する直交方向の長さの最大値より大きい。本実施形態では、複数の第2導体部材30の上端の面積は、複数の第1導体部材34の下端の面積より大きい。複数の第2導体部材30は、第2上主面S11に接続されている。具体的には、複数の第2導体部材30の上端のそれぞれは、複数の実装電極14bに半田により固定されている。
【0021】
更に、複数の第2導体部材30は、複数の第1導体部材34の下に位置している。そして、複数の第2導体部材30の上端は、複数の第1導体部材34の下端に接触している。これにより、複数の第2導体部材30は、複数の第1導体部材34と電気的に接続されている。複数の第2導体部材30の材料は、例えば、銅である。以上の構造を有する複数の第1導体部材34及び複数の第2導体部材30は、上回路基板12と下回路基板14とを電気的に接続している。
【0022】
複数の第3導体部材32は、金属ピンである。複数の第3導体部材32は、上下軸に沿って延びる棒形状を有している。複数の第3導体部材32の上下方向の長さは、複数の第3導体部材32の上下方向に直交する直交方向の長さの最大値より長い。複数の第3導体部材32は、第2下主面S12に接続されている。具体的には、複数の第3導体部材32の上端のそれぞれは、下回路基板14の実装電極14cに半田により固定されている。複数の第3導体部材32は、回路モジュール10がマザーボードに実装される際に、マザーボードの実装電極に接触する。複数の第3導体部材32の材料は、例えば、銅である。
【0023】
複数の部品22は、
図1に示すように、上回路基板12の第1上主面S1に実装されている。より詳細には、複数の部品22は、複数の実装電極12bに実装されている。
【0024】
複数の第1部品24は、
図1に示すように、上回路基板12の第1下主面S2に実装されている。より詳細には、複数の第1部品24は、複数の実装電極12cに実装されている。
【0025】
複数の第2部品26は、
図1に示すように、下回路基板14の第2上主面S11に実装されている。より詳細には、複数の第2部品26は、複数の実装電極14bに実装されている。
【0026】
複数の部品28は、
図1に示すように、下回路基板14の第2下主面S12に実装されている。より詳細には、複数の部品28は、複数の実装電極14cに実装されている。以上のような複数の部品22、複数の第1部品24、複数の第2部品26及び複数の部品28は、チップコイルやチップコンデンサ、半導体集積回路等の電子部品である。
【0027】
封止樹脂18は、
図1に示すように、上回路基板12の第1下主面S2及び下回路基板14の第2上主面S11を覆っている。また、封止樹脂18は、複数の第1導体部材34、複数の第2導体部材30、複数の第1部品24及び複数の第2部品26の表面を覆うように、上回路基板12と下回路基板14との間に設けられている。封止樹脂18は、直方体形状を有している。そして、下方向に見て、封止樹脂18の外縁の全体は、上回路基板12の外縁の全体及び下回路基板14の外縁の全体と重なっている。
【0028】
封止樹脂16は、
図1に示すように、上回路基板12の第1上主面S1を覆っている。また、封止樹脂16は、複数の部品22の表面を覆っている。封止樹脂16は、直方体形状を有している。そして、上下方向に見て、封止樹脂16の外縁の全体は、上回路基板12の外縁の全体及び下回路基板14の外縁の全体と重なっている。
【0029】
封止樹脂20は、
図1に示すように、下回路基板14の第2下主面S12を覆っている。また、複数の封止樹脂20は、複数の第3導体部材32及び複数の部品28の表面を覆っている。ただし、複数の第3導体部材32の下端部及び複数の部品28の下面は、封止樹脂20から露出している。封止樹脂20は、直方体形状を有している。そして、上下方向に見て、封止樹脂20の外縁の全体は、上回路基板12の外縁の全体及び下回路基板14の外縁の全体と重なっている。以上のような封止樹脂18、封止樹脂16及び封止樹脂20の材料は、例えば、エポキシ樹脂である。
【0030】
以上のような回路モジュール10は、以下の手順により作製される。
図2及び
図3は、回路モジュール10の製造過程を示した断面図である。
【0031】
まず、
図2に示すように、複数の第1導体部材34を複数の実装電極12cに実装する。また、複数の第2導体部材30を複数の実装電極14bに実装する。
【0032】
次に、
図3に示すように、複数の第1導体部材34の下端を複数の第2導体部材30の上端に接触させる。そして、
図1に示すように、上回路基板12と下回路基板14との間に封止樹脂18を注入する。
【0033】
[効果]
回路モジュール10によれば、上回路基板12と下回路基板14との間により多くの部品を実装できる。より詳細には、特許文献1に記載の半導体デバイスパッケージにおいて、第1基板と第2基板との間により多くの部品を実装したいという要望がある。この場合、第1基板と第2基板との間隔が大きくなる。この場合、導電構造が長くなるので、導電構造が倒れる可能性が高くなる。
【0034】
そこで、回路モジュール10では、複数の第1導体部材34は、第1下主面S2に接続されている。複数の第2導体部材30は、第2上主面S11に接続されている。そして、複数の第2導体部材30のそれぞれは、複数の第1導体部材34と電気的に接続されている。これにより、複数の第1導体部材34及び複数の第2導体部材30は、上回路基板12と下回路基板14とを電気的に接続している。このように、上回路基板12と下回路基板14と電気的に接続する部材が複数の第1導体部材34と複数の第2導体部材30とに分割されることにより、複数の第1導体部材34の長さ及び複数の第2導体部材30の長さが短くなる。その結果、複数の第1導体部材34及び複数の第2導体部材30が倒れにくくなる。よって、回路モジュール10では、上回路基板12と下回路基板14との間隔を大きくすることができるので、上回路基板12と下回路基板14との間により多くの部品を実装できる。
【0035】
また、回路モジュール10によれば、以下の理由によっても、上回路基板12と下回路基板14との間により多くの部品を実装できる。より詳細には、複数の第2導体部材30の上下方向の長さは、複数の第2導体部材30の上下方向に直交する直交方向の長さの最大値より長い。これにより、第2上主面S11に占める複数の第2導体部材30の割合が低くなる。その結果、第2上主面S11に多くの部品を実装できる。以上より、回路モジュール10によれば、上回路基板12と下回路基板14との間により多くの部品を実装できる。
【0036】
また、回路モジュール10によれば、以下の理由によっても、上回路基板12と下回路基板14との間により多くの部品を実装できる。より詳細には、複数の第1導体部材34の上下方向の長さは、複数の第1導体部材34の上下方向に直交する直交方向の長さの最大値より長い。これにより、第1下主面S2に占める複数の第1導体部材34の割合が低くなる。その結果、第1下主面S2に多くの部品を実装できる。以上より、回路モジュール10によれば、上回路基板12と下回路基板14との間により多くの部品を実装できる。
【0037】
回路モジュール10では、複数の第2導体部材30は、複数の第1導体部材34より太い。すなわち、複数の第2導体部材30の上下方向に直交する直交方向の長さの最大値は、複数の第1導体部材34の上下方向に直交する直交方向の長さの最大値より大きい。これにより、複数の第1導体部材34が複数の第2導体部材30に対して前方向、後方向、左方向又は右方向にずれたとしても、複数の第1導体部材34と複数の第2導体部材30とが接続されやすい。
【0038】
(第1変形例)
以下に、第1変形例に係る回路モジュール10aについて図面を参照しながら説明する。
図4は、回路モジュール10aの断面図である。
【0039】
回路モジュール10aは、複数のはんだ50を備えている点において回路モジュール10と相違する。複数のはんだ50は、複数の第1導体部材34と複数の第2導体部材30との間に位置している。これにより、複数のはんだ50は、複数の第1導体部材34と複数の第2導体部材30と固定すると共に、複数の第1導体部材34と複数の第2導体部材30とを電気的に接続している。回路モジュール10aのその他の構造は、回路モジュール10と同じであるので説明を省略する。回路モジュール10aは、回路モジュール10と同じ作用効果を奏する。
【0040】
(第2変形例)
以下に、第2変形例に係る回路モジュール10bについて図面を参照しながら説明する。
図5は、回路モジュール10bの断面図である。
【0041】
回路モジュール10bは、複数の第1導体部材34が短く、複数の第2導体部材30が長い点において回路モジュール10と相違する。このように、回路モジュール10bでは、細い複数の第1導体部材34の上下方向の長さは、太い複数の第2導体部材30の上下方向の長さより短い。細い複数の第2導体部材30は、倒れやすい。そこで、細い複数の第1導体部材34の上下方向の高さが低いので、複数の第2導体部材30が倒れにくい。回路モジュール10bのその他の構造は、回路モジュール10と同じであるので説明を省略する。回路モジュール10bは、回路モジュール10と同じ作用効果を奏する。
【0042】
(第3変形例)
以下に、第3変形例に係る回路モジュール10cについて図面を参照しながら説明する。
図6は、回路モジュール10cの断面図である。
【0043】
回路モジュール10cは、複数の第1導体部材34が複数の第2導体部材30より太い点において回路モジュール10と相違する。すなわち、複数の第1導体部材34の上下方向に直交する直交方向の長さの最大値は、複数の第2導体部材30の上下方向に直交する直交方向の長さの最大値より大きい。回路モジュール10cのその他の構造は、回路モジュール10と同じであるので説明を省略する。回路モジュール10cは、回路モジュール10と同じ作用効果を奏する。
【0044】
(第4変形例)
以下に、第4変形例に係る回路モジュール10dについて図面を参照しながら説明する。
図7は、回路モジュール10dの断面図である。
【0045】
回路モジュール10dは、複数の第1導体部材34が長く、複数の第2導体部材30が短い点において回路モジュール10と相違する。より詳細には、回路モジュール10dでは、細い複数の第1導体部材34の上下方向の長さは、太い複数の第2導体部材30の上下方向の長さより長い。第1部品24aの上下方向の高さは、第1部品24の上下方向の高さより高い。そして、第1部品24aの左右のそれぞれには、第1導体部材34が位置している。また、複数の第1導体部材34の上下方向の長さは、第1部品24aの上下方向の高さより長い。これにより、2本の第1導体部材34を第1部品24aに近づけることが可能となる。よって、第2導体部材30と第2部品26との最短距離は、第1導体部材34と第1部品24aとの最短距離より短い。これにより、部品を高密度で実装できる。回路モジュール10dのその他の構造は、回路モジュール10と同じであるので説明を省略する。回路モジュール10dは、回路モジュール10と同じ作用効果を奏する。
【0046】
(第5変形例)
以下に、第5変形例に係る回路モジュール10eについて図面を参照しながら説明する。
図8は、回路モジュール10eの断面図である。
【0047】
回路モジュール10eは、第2部品26aを更に備えている点において回路モジュール10と相違する。第2部品26aは、外部電極26b,26cを含んでいる。外部電極26b,26cは、2つの実装電極14bに実装されている。また、2本の第1導体部材34は、外部電極26b,26cに接続されている。回路モジュール10eのその他の構造は、回路モジュール10と同じであるので説明を省略する。回路モジュール10eは、回路モジュール10と同じ作用効果を奏する。
【0048】
(第6変形例)
以下に、第6変形例に係る回路モジュール10fについて図面を参照しながら説明する。
図9は、回路モジュール10fの断面図である。
【0049】
回路モジュール10fは、第1導体部材34が半田バンプである点において回路モジュール10と相違する。半田バンプは、球形状を有している。球形状は、楕円球も含む。従って、半田バンプにおいて直交方向の長さが最大値をとる位置は、半田バンプの上端より下、かつ、半田バンプの下端より上である。本実施形態では、半田バンプにおいて直交方向の長さが最大値をとる位置は、半田バンプの上下軸に沿う方向の中央である。回路モジュール10fのその他の構造は、回路モジュール10と同じであるので説明を省略する。回路モジュール10fは、回路モジュール10と同じ作用効果を奏する。
【0050】
(その他の実施形態)
本発明に係る回路モジュールは、回路モジュール10,10a~10fに限らず、その要旨の範囲において変更可能である。また、回路モジュール10,10a~10fの構造を任意に組み合わせてもよい。
【0051】
なお、回路モジュール10,10a~10fは、複数の部品22を備えている。しかしながら、回路モジュール10,10a~10fは、1以上の部品22を備えていればよい。
【0052】
なお、回路モジュール10,10a~10fは、複数の第1部品24を備えている。しかしながら、回路モジュール10,10a~10fは、1以上の第1部品24を備えていればよい。
【0053】
なお、回路モジュール10,10a~10fは、複数の第2部品26を備えている。しかしながら、回路モジュール10,10a~10fは、1以上の第2部品26を備えていればよい。
【0054】
なお、回路モジュール10,10a~10fは、複数の部品28を備えている。しかしながら、回路モジュール10,10a~10fは、1以上の部品28を備えていればよい。
【0055】
なお、回路モジュール10,10a~10fは、複数の第1導体部材34を備えている。しかしながら、回路モジュール10,10a~10fは、1以上の第1導体部材34を備えていればよい。
【0056】
なお、回路モジュール10,10a~10fは、複数の第2導体部材30を備えている。しかしながら、回路モジュール10,10a~10fは、1以上の第2導体部材30を備えていればよい。
【0057】
なお、回路モジュール10,10a~10fは、複数の第3導体部材32を備えている。しかしながら、回路モジュール10,10a~10fは、1以上の第3導体部材32を備えていればよい。
【0058】
なお、回路モジュール10fの前面、後面、左面、右面及び上面を覆うシールド部材が設けられてもよい。
【0059】
なお、第2部品26は、必須の構成要件ではない。第2部品26が設けられない場合には、第1部品24は、第2上主面S11に実装されてもよい。
【0060】
なお、回路モジュール10,10a~10fにおいて、第1上主面S1に複数の第3導体部材32が実装されてもよい。この場合、回路モジュール10,10a~10fの上に回路基板が配置される。そして、回路基板の複数の外部電極に複数の第3導体部材32が実装される。
【0061】
なお、封止樹脂16,18,20は、必須の構成要件ではない。
【0062】
本発明は、以下の構造を備える。
【0063】
(1)
回路モジュールは、上回路基板と、下回路基板と、第1導体部材と、第2導体部材と、第1部品と、を備えており、
前記上回路基板は、第1上主面及び第1下主面を有しており、
前記下回路基板は、第2上主面及び第2下主面を有しており、かつ、前記上回路基板の下に位置し、かつ、下方向に見て、前記上回路基板と重なっており、
前記第1部品は、前記第1下主面又は前記第2上主面に実装されおり、
前記第1導体部材は、金属ピン又は半田バンプであり、かつ、前記第1下主面に接続されており、
前記第2導体部材は、金属ピンであり、かつ、前記第2上主面に接続されており、
前記第2導体部材は、前記第1導体部材と電気的に接続されており、
前記第2導体部材の上下方向の長さは、前記第2導体部材の上下方向に直交する直交方向の長さの最大値より長い、
回路モジュール。
【0064】
(2)
前記回路モジュールは、第2部品を、更に備えており、
前記第1部品は、前記第1下主面に実装されており、
前記第2部品は、前記第2上主面に実装されている、
(1)に記載の回路モジュール。
【0065】
(3)
前記回路モジュールは、封止樹脂を、更に備えており、
前記封止樹脂は、前記第1下主面及び前記第2上主面を覆っている、
(1)又は(2)に記載の回路モジュール。
【0066】
(4)
前記第1導体部材は、前記半田バンプであり、
前記半田バンプにおいて前記直交方向の長さが最大値をとる位置は、前記半田バンプの上端より下、かつ、前記半田バンプの下端より上である、
(1)ないし(3)のいずれかに記載の回路モジュール。
【0067】
(5)
前記第1導体部材は、金属ピンであり、
前記第1導体部材の上下方向の長さは、前記第1導体部材の上下方向に直交する前記直交方向の長さの最大値より長い、
(1)ないし(4)のいずれかに記載の回路モジュール。
【0068】
(6)
前記第1導体部材の上下方向の長さは、前記第2導体部材の上下方向の長さより短い、
(1)ないし(5)のいずれかに記載の回路モジュール。
【0069】
(7)
前記第2導体部材の上下方向の長さは、前記第1導体部材の上下方向の長さより長く、
前記第2導体部材と前記第2部品との最短距離は、前記第1導体部材と前記第1部品との最短距離より短い、
(2)に記載の回路モジュール。
【符号の説明】
【0070】
10,10a~10f:回路モジュール
12:上回路基板
12a,14a:基板本体
12b,14b,12c,14c:実装電極
14:下回路基板
16,18,20:封止樹脂
22,28:部品
24,24a:第1部品
26,26a:第2部品
26b,26c:外部電極
30:第2導体部材
32:第3導体部材
34:第1導体部材
50:はんだ
S1:第1上主面
S11:第2上主面
S12:第2下主面
S2:第1下主面