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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024060284
(43)【公開日】2024-05-02
(54)【発明の名称】表示システム及び電子機器
(51)【国際特許分類】
   G09G 3/36 20060101AFI20240424BHJP
   G09G 3/34 20060101ALI20240424BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20240424BHJP
   G02F 1/133 20060101ALI20240424BHJP
【FI】
G09G3/36
G09G3/34 J
G09G3/20 621A
G09G3/20 621E
G09G3/20 612U
G02F1/133 535
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022167571
(22)【出願日】2022-10-19
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104710
【弁理士】
【氏名又は名称】竹腰 昇
(74)【代理人】
【識別番号】100090479
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 一
(74)【代理人】
【識別番号】100124682
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 泰
(74)【代理人】
【識別番号】100166523
【弁理士】
【氏名又は名称】西河 宏晃
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 陽太
(72)【発明者】
【氏名】小林 弘典
【テーマコード(参考)】
2H193
5C006
5C080
【Fターム(参考)】
2H193ZG03
2H193ZG14
2H193ZG15
2H193ZG44
2H193ZG48
2H193ZG50
2H193ZG57
2H193ZR06
5C006AF13
5C006AF44
5C006AF45
5C006AF46
5C006AF71
5C006BB29
5C006EA01
5C006EC09
5C006EC11
5C080AA10
5C080BB06
5C080DD06
5C080EE21
5C080JJ02
5C080JJ04
5C080KK20
5C080KK43
(57)【要約】
【課題】表示パネルにおける画像更新タイミングとバックライト輝度の更新タイミングを適切にできる表示コントローラー等を提供すること。
【解決手段】表示装置200は、表示パネル220とバックライト装置210とを含む。表示システム400は、表示ドライバー230と、複数の光源素子の輝度を設定する輝度情報に基づいてバックライト装置210を駆動する光源ドライバー240と、表示コントローラー100とを含む。光源ドライバー240は、画像フレーム更新よりも速い発光フレーム更新で複数の光源素子を発光させる。光源ドライバー240が第i発光フレームで複数の光源素子を発光させる。このとき、第i発光フレームより前のタイミングにおいて、第i発光フレームで表示ドライバー230が走査する走査領域の画像データに基づいて、複数の光源素子のうち走査領域に対応する光源素子の輝度情報の更新が行われる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示パネル及びバックライト装置を含む表示装置の前記表示パネルを駆動する表示ドライバーと、
複数の光源素子を有する前記バックライト装置を、前記複数の光源素子の輝度を設定する輝度情報に基づいて駆動する光源ドライバーと、
前記表示ドライバー及び前記光源ドライバーを制御する表示コントローラーと、
を含み、
前記光源ドライバーは、前記表示ドライバーによる前記表示パネルの画像フレーム更新よりも速い発光フレーム更新で前記複数の光源素子を発光させ、
前記光源ドライバーが第i発光フレーム(iは1以上の整数)で前記複数の光源素子を発光させるとき、前記第i発光フレームより前のタイミングにおいて、前記第i発光フレームで前記表示ドライバーが走査する走査領域の画像データに基づいて、前記複数の光源素子のうち前記走査領域に対応する光源素子の前記輝度情報の更新が行われることを特徴とする表示システム。
【請求項2】
請求項1に記載された表示システムにおいて、
前記光源ドライバーは、前記画像フレーム更新の1画像フレームにおいて第1発光フレーム~第n発光フレーム(nは2以上の整数)で前記画像フレーム更新を行い、
前記第1発光フレーム~前記第n発光フレームにおいて前記表示ドライバーが走査する領域を第1走査領域~第n走査領域としたとき、
前記第i発光フレームの前の第i-1発光フレーム(iは2以上n以下の整数)において、前記第1走査領域~前記第n走査領域のうち第i走査領域の画像データに基づいて、前記第i走査領域に対応する光源素子の前記輝度情報の更新が行われると共に、前記第1走査領域~前記第n走査領域のうち前記第i走査領域以外の走査領域に対応した光源素子の前記輝度情報が維持されることを特徴とする表示システム。
【請求項3】
請求項2に記載された表示システムにおいて、
前記表示コントローラーは、前記第i-1発光フレームにおいて、前記第i走査領域の画像データに基づいて、前記第i走査領域に対応する光源素子の前記輝度情報の更新を前記光源ドライバーに対して行うことを特徴とする表示システム。
【請求項4】
請求項1に記載された表示システムにおいて、
前記表示コントローラーは、
前記画像フレーム更新のタイミングに同期してアクティブになる第1垂直同期信号を、前記表示ドライバーに出力し、
前記発光フレーム更新のタイミングに同期してアクティブになると共に前記第1垂直同期信号のレートより速いレートの第2垂直同期信号を、前記光源ドライバーに出力することを特徴とする表示システム。
【請求項5】
請求項4に記載された表示システムにおいて、
前記第2垂直同期信号は、前記画像フレーム更新の1画像フレームにおける第1タイミング~第nタイミング(nは2以上の整数)でアクティブになり、
前記表示ドライバーは、前記第1タイミング~前記第nタイミングの第iタイミング(iは2以上n以下の整数)と次のタイミングの間の期間である前記第i発光フレームにおいて前記表示パネルの第i走査領域を走査し、
前記表示コントローラーは、前記第1タイミング~前記第nタイミングの第i-1タイミングと前記第iタイミングの間の期間である第i-1発光フレームにおいて、前記第i走査領域の画像データに基づいて、前記第i走査領域に対応した光源素子の前記輝度情報の更新を行うことを特徴とする表示システム。
【請求項6】
請求項1に記載された表示システムにおいて、
前記光源ドライバーは、複数のドライバーを含み、
前記表示コントローラーは、前記第i発光フレームより前のタイミングにおいて、前記複数のドライバーのうち、前記走査領域に対応する光源素子を駆動するドライバーに対して前記輝度情報の更新を行うことを特徴とする表示システム。
【請求項7】
請求項1に記載された表示システムにおいて、
前記表示コントローラーは、
入力された画像データの画像解析に基づく調光処理を行い、前記調光処理により得られた前記輝度情報を前記光源ドライバーに出力し、
前記入力された画像データに対して画像処理を行い、画像処理後の画像データを前記表示ドライバーに出力することを特徴とする表示システム。
【請求項8】
請求項7に記載された表示システムにおいて、
前記調光処理は、ローカルディミング処理又はグローバルディミング処理であることを特徴とする表示システム。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか一項に記載された表示システムと、
前記表示装置と、
を含むことを特徴とする電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示システム及び電子機器等に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、PMW駆動によりローカルディミング制御を行うバックライト装置が開示されている。バックライト装置のLED駆動回路は、LEDの輝度を制御するために外部から送られるデータである点灯制御データを保持するLEDデータ保持部を含む。LED駆動回路は、LEDを1フレーム期間にN回駆動し、LEDに対応する点灯制御データを点灯制御データ保持部から1フレーム期間にN回読み出す。Nは2以上の整数である。これにより、LEDを高周波数で点灯させることによって、ちらつきの発生を防止する。また、点灯制御データ保持部に保持された点灯制御データを繰り返し使用することによって、外部から同じ点灯制御データを繰り返し転送することを防ぎ、データの転送負荷を低減する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-27273号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
表示パネルにおける画像更新のタイミングと、バックライトにおける輝度更新のタイミングがずれると、画質が低下するという課題がある。即ち、画像データで表示パネルの表示が更新されるタイミングと、その画像データに基づくバックライトの発光輝度に更新されるタイミングとがずれることで、表示パネルに表示された画像とバックライト輝度の組み合わせが適切でないタイミングが生じてしまう。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様は、表示パネル及びバックライト装置を含む表示装置の前記表示パネルを駆動する表示ドライバーと、複数の光源素子を有する前記バックライト装置を、前記複数の光源素子の輝度を設定する輝度情報に基づいて駆動する光源ドライバーと、前記表示ドライバー及び前記光源ドライバーを制御する表示コントローラーと、を含み、前記光源ドライバーは、前記表示ドライバーによる前記表示パネルの画像フレーム更新よりも速い発光フレーム更新で前記複数の光源素子を発光させ、前記光源ドライバーが第i発光フレーム(iは1以上の整数)で前記複数の光源素子を発光させるとき、前記第i発光フレームより前のタイミングにおいて、前記第i発光フレームで前記表示ドライバーが走査する走査領域の画像データに基づいて、前記複数の光源素子のうち前記走査領域に対応する光源素子の前記輝度情報の更新が行われる表示システムに関係する。
【0006】
また本開示の他の態様は、上記の表示システムと、前記表示装置と、を含む電子機器に関係する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本実施形態の表示システムを含む電子機器の構成例。
図2】表示コントローラーの詳細構成例。
図3】光源ドライバー制御回路、光源ドライバー及びバックライト装置の第1詳細構成例。
図4】光源ドライバーと光源素子の接続構成例。
図5】第1詳細構成例におけるタイミング制御を説明する図。
図6】第1詳細構成例におけるタイミング制御を説明する図。
図7】第1詳細構成例におけるタイミング制御を説明する図。
図8】第1詳細構成例におけるタイミング制御を説明する図。
図9】第1詳細構成例におけるタイミング制御を説明する波形例。
図10】第1詳細構成例におけるタイミング制御を説明する波形例。
図11】光源ドライバー制御回路、光源ドライバー及びバックライト装置の第2詳細構成例。
図12】第2詳細構成例におけるタイミング制御を説明する図。
図13】第2詳細構成例におけるタイミング制御を説明する図。
図14】第2詳細構成例におけるタイミング制御を説明する図。
図15】第2詳細構成例におけるタイミング制御を説明する波形例。
図16】第2詳細構成例におけるタイミング制御を説明する波形例。
図17】光源ドライバー制御回路、光源ドライバー及びバックライト装置の第3詳細構成例。
図18】第3詳細構成例におけるタイミング制御を説明する図。
図19】第3詳細構成例におけるタイミング制御を説明する図。
図20】第3詳細構成例におけるタイミング制御を説明する図。
図21】第3詳細構成例におけるタイミング制御を説明する図。
図22】第3詳細構成例におけるタイミング制御を説明する図。
図23】第3詳細構成例におけるタイミング制御を説明する波形例。
図24】光源ドライバー制御回路、光源ドライバー及びバックライト装置の第4詳細構成例。
図25】第4詳細構成例におけるタイミング制御を説明する図。
図26】第4詳細構成例におけるタイミング制御を説明する図。
図27】第4詳細構成例におけるタイミング制御を説明する波形例。
図28】光源ドライバー制御回路、光源ドライバー及びバックライト装置の第5詳細構成例。
図29】第5詳細構成例におけるタイミング制御を説明する図。
図30】第5詳細構成例におけるタイミング制御を説明する図。
図31】第5詳細構成例におけるタイミング制御を説明する図。
図32】第5詳細構成例におけるタイミング制御を説明する波形例。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本開示の好適な実施形態について詳細に説明する。なお以下に説明する本実施形態は特許請求の範囲に記載された内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが必須構成要件であるとは限らない。
【0009】
1.電子機器、表示システム及び表示コントローラー
図1は、本実施形態の表示システムを含む電子機器の構成例である。電子機器500は、処理装置300と表示システム400と表示装置200とを含む。電子機器500は、一例としては、クラスターパネル又はヘッドアップディスプレイ等の車載表示機器、テレビジョン装置、ディスプレイを備える情報処理装置等である。
【0010】
表示システム400は、表示コントローラー100と表示ドライバー230と光源ドライバー240とを含む。表示装置200は、表示パネル220とバックライト装置210とを含む。なお、図1には表示システム400と表示装置200を別の構成要素として記載したが、表示システム400の一部又は全部は表示装置200の筐体内に設けられてもよい。
【0011】
表示装置200の一例は、クラスターパネル、テレビジョン装置又は情報処理装置等に用いられるディスプレイである。或いは、表示装置200は、目への投写装置を含むヘッドマウントディスプレイ、或いは、スクリーンへの投写装置を含むヘッドアップディスプレイ等であってもよい。表示装置200がヘッドアップディスプレイであるとき、表示装置200は、更に、バックライト装置210から出射されて表示パネル220を透過した光をスクリーンに投影するための光学系を含む。
【0012】
バックライト装置210に対する平面視において、バックライト装置210には光源素子が2次元配置されている。光源素子は、電力供給により光を発する発光素子であり、例えば無機発光ダイオード、或いは有機発光ダイオードである。本実施形態はローカルディミング制御及びグローバルディミング制御のいずれにも適用可能である。ローカルディミング制御において、2次元配置された各光源素子の発光輝度が互いに独立に制御される。或いは、バックライトが、平面視において各エリアが複数の光源素子を含む複数のエリアに分割され、各エリアに含まれた光源素子は同一の発光輝度に制御されると共に、各エリアの発光輝度が互いに独立に制御されてもよい。グローバルディミング制御において、2次元配置された全ての光源素子は、同じ発光輝度に制御される。
【0013】
光源素子の2次元配置の一例は、複数行と複数列の交点の全てに光源素子が配置されたマトリックス配置である。但し2次元配置はマトリックス配置に限定されない。例えば、2次元配置は菱形配置又は千鳥配置と呼ばれる配置であってもよい。この配置において、奇数行及び偶数行の一方と奇数列との交点、及び奇数行及び偶数行の他方と偶数列との交点に光源素子が配置され、それ以外の交点に光源素子が配置されない。
【0014】
光源ドライバー240は、表示コントローラー100から輝度情報DDIMとバックライト駆動用の第2垂直同期信号LVSYCとを受信し、それらに基づいてバックライト装置210の各光源素子を駆動する。輝度情報DDIMは、各LEDの発光輝度を示す情報であり、輝度データ又は調光データとも呼ぶ。グローバルディミング制御においては、輝度情報DDIMはバックライト全体の発光輝度を示す情報であってもよい。光源ドライバー240は、例えば、半導体基板に複数の回路素子が集積された集積回路装置である。なお、光源ドライバーが複数のドライバーにより構成され、その各ドライバーが別個の集積回路装置であってもよい。
【0015】
表示パネル220は、バックライト装置210からの光を透過し、その透過率が制御されることで画像を表示する電気光学パネルである。例えば、表示パネル220は液晶表示パネルである。
【0016】
表示ドライバー230は、表示コントローラー100から画像データIMBとタイミング制御信号を受信し、それらに基づいて表示パネルを駆動することで、表示パネル220に画像を表示させる。タイミング制御信号は、パネル駆動用の第1垂直同期信号PVSYCと、パネル駆動用の水平同期信号PHSYCとを含む。なお、表示ドライバー230は、表示コントローラー100とは別の集積回路装置で構成されてもよいし、表示コントローラー100と一体の集積回路装置で構成されてもよい。
【0017】
処理装置300は、垂直同期信号VSYNCと、水平同期信号HSYNCと、それらに同期して送信される画像データIMAと、を表示コントローラー100へ送信する。処理装置300は、例えばCPU、マイクロコンピューター、DSP、ASIC又はFPGA等のプロセッサーである。
【0018】
表示コントローラー100は、垂直同期信号VSYNCと水平同期信号HSYNCと画像データIMAとを受信し、それらに基づいて画像処理と調光処理を行う。調光処理は、ローカルディミング制御又はグローバルディミング制御のいずれであってもよい。表示コントローラー100は、第1垂直同期信号PVSYCと水平同期信号PHSYCと画像処理の結果である画像データIMBとを表示ドライバー230へ出力し、第2垂直同期信号LVSYCと調光処理の結果である輝度情報DDIMとを光源ドライバー240へ出力する。
【0019】
表示コントローラー100は、調光処理の結果である輝度情報DDIMに基づいて画像データに対する色補正を行う。このとき、表示コントローラー100は、画像の走査線が走査されるタイミングに合わせて、バックライト装置210の各光源素子の輝度情報を更新するタイミングを制御する。即ち、走査線が走査されることで表示される画像と、その走査される領域の画像に基づいて調光されたバックライトの発光輝度とのタイムラグが、小さくなるように、バックライトの輝度更新が制御される。
【0020】
2.表示コントローラー
図2は、表示コントローラーの詳細構成例である。表示コントローラー100は、入力回路110と画像処理回路120と画像補正回路130と出力回路140と調光回路150と輝度更新タイミング制御回路160と光源ドライバー制御回路170とを含む。以下、ローカルディミング制御を例に説明するが、上述のように本実施形態における発光タイミングの制御手法はグローバルディミング制御にも適用可能である。
【0021】
入力回路110は、処理装置300から画像データIMAとタイミング制御信号とを受信する。タイミング制御信号は、垂直同期信号VSYNCと水平同期信号HSYNCとを含む。入力回路110は、LVDS、パラレルRGB方式又はディスプレイポート等の様々な画像インターフェース方式のインターフェース回路であってよい。
【0022】
画像処理回路120は、画像データIMAに対して、例えば階調補正、ホワイトバランス補正、拡大縮小、台形補正又は歪み補正等を行う。歪み補正は、画像を投影する光学系に起因した画像歪みを低減する。例えば、電子機器500がヘッドアップディスプレイである場合に、画像処理回路120が歪み補正を行う。
【0023】
調光回路150は、画像処理回路120からの画像処理後の画像データに基づいてローカルディミングの調光処理を行う。即ち、調光回路150は、画像データの輝度を解析し、その解析結果に基づいて各発光素子の発光輝度を決定し、その各発光素子の発光輝度を示す輝度情報を出力する。例えば、調光回路150は、画像を複数のエリアに分割する。各エリアは、バックライト装置210の各発光素子に対応している。調光回路150は、エリアに属する画素データの最大輝度を決定し、その最大輝度を表示装置200において表示できる範囲で最小の発光素子の発光輝度を決定し、それを、その発光素子の発光輝度とする。
【0024】
輝度更新タイミング制御回路160は、画像表示のタイミング及びバックライトの輝度更新タイミングを制御する。輝度更新タイミング制御回路160は、例えば垂直同期信号VSYNCと水平同期信号HSYNCを基準に、上記タイミングを制御する。輝度更新タイミング制御回路160は、調光回路150からの輝度情報を画像補正回路130と光源ドライバー制御回路170に出力すると共に、各回路にタイミング指示を行う。
【0025】
光源ドライバー制御回路170は、輝度更新タイミング制御回路160からのタイミング指示に基づいて、輝度情報DDIMとバックライト駆動用の第2垂直同期信号LVSYCとを光源ドライバー240へ出力する。光源ドライバー240は、輝度情報を保持する記憶回路を含む。記憶回路は、例えばレジスター又はメモリー等である。光源ドライバー制御回路170は、タイミング指示が示すタイミングにおいて、光源ドライバー240の記憶回路に保持される輝度情報を更新する。或いは、光源ドライバー制御回路170は、タイミング指示と輝度情報を光源ドライバー240へ送信し、光源ドライバー240は、タイミング指示が示すタイミングにおいて、記憶回路に保持される輝度情報を更新する。光源ドライバー240は、記憶回路に保持される輝度情報が更新された後、最初の第2垂直同期信号LVSYCの同期タイミングにおいて、その更新された輝度情報に基づいて光源素子を発光させる。即ち、光源素子が発光する輝度が変化するタイミングは、輝度情報の更新の後、最初の第2垂直同期信号LVSYCの同期タイミングである。
【0026】
画像補正回路130は、画像処理後の画像データと輝度情報とに基づいて画像データの色補正を行う。即ち、画像補正回路130は、輝度情報が示す各発光素子の発光輝度に基づいて、バックライト装置210から表示パネル220の各画素に届く光の照明輝度を求める。画像補正回路130は、各画素の画素データに、その画素に届く光の照明輝度の逆数を乗算し、その結果をその画素の新たな画素データとする。画像補正回路130は、輝度更新タイミング制御回路160からのタイミング指示に従い、タイミング制御信号と、それに同期した色補正後の画像データとを出力する。
【0027】
出力回路140は、画像補正回路130からのタイミング制御信号と画像データに基づいて、パネル駆動用の第1垂直同期信号PVSYC及び水平同期信号PHSYCと、それに同期した画像データIMBとを表示ドライバー230へ出力する。
【0028】
画像処理回路120、画像補正回路130、調光回路150及び輝度更新タイミング制御回路160は、デジタル信号を処理するロジック回路である。これらの回路の各々が、別個にロジック回路で構成されてもよいし、これらの回路の一部又は全部が一体のロジック回路で構成されてもよい。或いは、DSP等のプロセッサーが、画像処理回路120、画像補正回路130、調光回路150及び輝度更新タイミング制御回路160の機能が記述された命令セット又はプログラムを実行することで、それらの回路の機能を実現してもよい。
【0029】
3.第1詳細構成例、及びそのタイミング制御例
図3は、光源ドライバー制御回路、光源ドライバー及びバックライト装置の第1詳細構成例である。以下では、バックライト装置210の光源素子がマトリックス配置された例を説明するが、光源素子の配置はこれに限定されない。例えば、千鳥配置は、マトリックス配置の光源素子のうち一部の光源素子が無い配置と考えられるので、千鳥配置においてもマトリックス配置の場合と同様なタイミング制御を行えばよい。
【0030】
バックライト装置210は、マトリックス配置された8行8列の光源素子を含む。図3において表示パネル220を省略しているが、図3のバックライト装置210には、表示パネル220に対して平面視したときの光源素子の配置を示している。
【0031】
光源ドライバー240は、第1ドライバー241~第4ドライバー244を含む。1つのドライバーは16個の光源素子を駆動し、それを光源素子L1~L16とする。第1詳細構成例では、各ドライバーは、バックライト装置210において水平方向に2行ずつに分割された領域の光源素子を駆動する。即ち、第1ドライバー241は、第1行の光源素子L1~L8である光源素子群LG11と、第2行の光源素子L9~L16である光源素子群LG12とを駆動する。第2ドライバー242は、第3行の光源素子L1~L8である光源素子群LG21と、第4行の光源素子L9~L16である光源素子群LG22とを駆動する。第3ドライバー243は、第5行の光源素子L1~L8である光源素子群LG31と、第6行の光源素子L9~L16である光源素子群LG32とを駆動する。第4ドライバー244は、第7行の光源素子L1~L8である光源素子群LG41と、第8行の光源素子L9~L16である光源素子群LG42とを駆動する。
【0032】
光源ドライバー制御回路170は、第1ドライバー241~第4ドライバー244に第2垂直同期信号LVSYCを出力する。また光源ドライバー制御回路170は、光源素子群LG11及びLG12の各光源素子の発光輝度を示す輝度情報DDIM1を第1ドライバー241へ出力する。光源ドライバー制御回路170は、光源素子群LG21及びLG22の各光源素子の発光輝度を示す輝度情報DDIM2を第2ドライバー242へ出力する。光源ドライバー制御回路170は、光源素子群LG31及びLG32の各光源素子の発光輝度を示す輝度情報DDIM3を第3ドライバー243へ出力する。光源ドライバー制御回路170は、光源素子群LG41及びLG42の各光源素子の発光輝度を示す輝度情報DDIM4を第4ドライバー244へ出力する。各ドライバーは、受信した輝度情報に基づくPWM信号で各光源素子を駆動することで、各光源素子を、輝度情報が示す輝度で発光させる。
【0033】
図4は、光源ドライバーと光源素子の接続構成例である。ここでは第1ドライバー241の接続構成例を示すが、第2ドライバー242~第4ドライバー244についても同様である。
【0034】
第1ドライバー241は、2次元配置された光源素子の行を選択するゲート信号GATE1及びGATE2と、列を選択するチャネル信号CH1~CH8とを出力する。ゲート信号GATE1は、バイポーラートランジスターSW1のベースに入力される。バイポーラートランジスターSW1のコレクターは、電源電圧VINのノードに接続され、コレクターは、光源素子L1~L8の一端に接続される。ゲート信号GATE2は、バイポーラートランジスターSW2のベースに入力される。バイポーラートランジスターSW2のコレクターは、電源電圧VINのノードに接続され、コレクターは、光源素子L9~L16の一端に接続される。バイポーラートランジスターSW1及びSW2は、例えばバックライト装置210に設けられる。
【0035】
ゲート信号GATE1がアクティブのとき、バイポーラートランジスターSW1がオンになる。ゲート信号GATE2がアクティブのとき、バイポーラートランジスターSW2がオンになる。チャネル信号CH1がアクティブのとき、光源素子L1及びL9の他端がグランドノードに接続される。同様に、チャネル信号CH2~CH8がアクティブのとき、光源素子L2~L8及びL10~L16の他端がグランドノードに接続される。例えば、ゲート信号GATE1及びチャネル信号CH1がアクティブであるとき、光源素子L1が発光する。なお、図9以降の波形例においては、ゲート信号がローアクティブであり、チャネル信号はハイアクティブであるとする。
【0036】
図5図8は、第1詳細構成例におけるタイミング制御を説明する図である。パネル駆動用の第1垂直同期信号PVSYCによって規定されるフレームを画像フレームと呼び、パネル駆動用の水平同期信号PHSYCによって規定されるフレームを発光フレームと呼ぶ。
【0037】
以下では、一例として1つの画像フレームを4分割し、それらを発光フレームFL1~FL4とする。発光フレームのレートは画像フレームのレートの4倍である。なお、発光フレームのレートは画像フレームのレートの2倍以上であればよい。ここでは1つの画像フレームにおける発光フレームの数が光源ドライバーの数と同じ4つであるが、発光フレームの数が光源ドライバーの数は同じでなくてもよい。発光フレームの数が光源ドライバーの数が異なる例は、例えば第2詳細構成例で後述する。
【0038】
また以下では、光源ドライバー制御回路170が、輝度更新タイミング制御回路160から指示されたタイミングで、光源ドライバー240の記憶回路に保持される輝度情報を更新する例を説明する。但し、上述のように、光源ドライバー240が、指示されたタイミングで、記憶回路に保持される輝度情報を更新してもよい。
【0039】
図5に、画像フレームFIkの発光フレームFL4における制御例を示す。kは0以上の整数である。但し、k=0は表示開始前の初期状態であり、k=1は表示開始後の1フレーム目に対応する。初期状態については図9で後述する。
【0040】
上段左図に示すように、発光フレームFL1において表示ドライバー230が走査する表示パネル220の領域を走査領域AR1とする。同様に、発光フレームFL2~FL4において表示ドライバー230が走査する表示パネル220の領域を走査領域AR2~AR4とする。一例として、表示パネル220の画素アレイは8本の走査線GL1~GL8で構成される。この場合、各走査領域は2本の走査線で構成される。画像データIMBのうち走査領域AR1に表示される画像データをIM1(k)とする。同様に、画像データIMBのうち走査領域AR2~AR4に表示される画像データをIM2(k)~IM4(k)とする。
【0041】
表示ドライバー230は、画像フレームFIkの発光フレームFL4において、走査線GL7及びGL8を走査することで、走査領域AR4の表示を画像データIM4(k)で更新する。走査領域AR1、AR2、AR3には既に画像データIM1(k)、IM2(k)、IM3(k)が表示されており、それが維持される。
【0042】
上段左図と下段右図に示すように、表示パネル220に対する平面視において、バックライト装置210の光源素子群LG11及びLG12が走査領域AR1の背後に配置され、走査領域AR1を照らす。同様に、光源素子群LG21及びLG22が走査領域AR2の背後に配置され、走査領域AR2を照らす。光源素子群LG31及びLG32が走査領域AR3の背後に配置され、走査領域AR3を照らす。光源素子群LG41及びLG42が走査領域AR4の背後に配置され、走査領域AR4を照らす。
【0043】
上段右図に示すように、光源ドライバー制御回路170は、画像フレームFIkの発光フレームFL4において、光源ドライバー240が保持する光源素子群LG11の輝度情報をB11(k+1)に更新し、光源素子群LG12の輝度情報をB12(k+1)に更新する。輝度情報B11(k+1)及びB12(k+1)は、次の発光フレームにおいて走査領域AR1に表示される画像データIM1(k+1)に基づいて調光される。光源ドライバー240が保持する光源素子群LG21、LG22、LG31、LG32、LG41、LG42の輝度情報は、輝度情報B21(k)、B22(k)、B31(k)、B32(k)、B41(k)、B42(k)である。光源ドライバー制御回路170は、これを維持する。
【0044】
なお、「光源ドライバー制御回路170が輝度情報を維持する」とは、例えば光源素子群LG21を例にとると、光源ドライバー制御回路170が、光源ドライバー240が保持する輝度情報B21(k)を、それと同じ輝度情報B21(k)で更新することである。或いは、光源ドライバー制御回路170は、光源素子群LG21の輝度情報を送信しないことで、光源ドライバー240が保持する輝度情報B21(k)を維持してもよい。
【0045】
下段右図に示すように、光源ドライバー240は、画像フレームFIkの発光フレームFL4において、1つ前の発光フレームFL3において更新された輝度情報を用いてバックライト装置210を発光させる。即ち、光源ドライバー240は、輝度情報B11(k)が示す輝度で光源素子群LG11を発光させる。同様に、光源ドライバー240は、輝度情報B12(k)、B21(k)、B22(k)、B31(k)、B32(k)、B41(k)、B42(k)が示す輝度で光源素子群LG12、LG21、LG22、LG31、LG32、LG41、LG42を発光させる。
【0046】
図6に、画像フレームFIk+1の発光フレームFL1における制御例を示す。
【0047】
上段左図に示すように、表示ドライバー230は、走査線GL1及びGL2を走査することで、走査領域AR1の表示を画像データIM1(k+1)で更新する。走査領域AR2、AR3、AR4には既に画像データIM2(k)、IM3(k)、IM4(k)が表示されており、それが維持される。
【0048】
上段右図に示すように、光源ドライバー制御回路170は、光源ドライバー240が保持する光源素子群LG21の輝度情報をB21(k+1)に更新し、光源素子群LG22の輝度情報をB22(k+1)に更新する。輝度情報B21(k+1)及びB22(k+1)は、次の発光フレームにおいて走査領域AR2に表示される画像データIM2(k+1)に基づいて調光される。光源ドライバー240が保持する光源素子群LG11、LG12、LG31、LG32、LG41、LG42の輝度情報は、輝度情報B11(k+1)、B12(k+1)、B31(k)、B32(k)、B41(k)、B42(k)である。光源ドライバー制御回路170は、これを維持する。
【0049】
下段右図に示すように、光源ドライバー240は、1つ前の発光フレームである画像フレームFIkの発光フレームFL4において更新された輝度情報を用いてバックライト装置210を発光させる。即ち、光源ドライバー240は、輝度情報B11(k+1)が示す輝度で光源素子群LG11を発光させる。同様に、光源ドライバー240は、輝度情報B12(k+1)、B21(k)、B22(k)、B31(k)、B32(k)、B41(k)、B42(k)が示す輝度で光源素子群LG12、LG21、LG22、LG31、LG32、LG41、LG42を発光させる。
【0050】
図7の上段に、画像フレームFIk+1の発光フレームFL2における制御例を示す。以下では、バックライト装置210の発光状態を示す図を省略するが、図5図6で説明したように、光源ドライバー240は、1つ前の発光フレームにおいて更新された輝度情報を用いてバックライト装置210を発光させる。
【0051】
上段左図に示すように、表示ドライバー230は、走査線GL3及びGL4を走査することで、走査領域AR2の表示を画像データIM2(k+1)で更新する。走査領域AR1、AR3、AR4には既に画像データIM1(k+1)、IM3(k)、IM4(k)が表示されており、それが維持される。
【0052】
上段右図に示すように、光源ドライバー制御回路170は、光源ドライバー240が保持する光源素子群LG31の輝度情報をB31(k+1)に更新し、光源素子群LG32の輝度情報をB32(k+1)に更新する。輝度情報B31(k+1)及びB32(k+1)は、次の発光フレームにおいて走査領域AR3に表示される画像データIM3(k+1)に基づいて調光される。光源ドライバー240が保持する光源素子群LG11、LG12、LG21、LG22、LG41、LG42の輝度情報は、輝度情報B11(k+1)、B12(k+1)、B21(k+1)、B22(k+1)、B41(k)、B42(k)である。光源ドライバー制御回路170は、これを維持する。
【0053】
図7の下段に、画像フレームFIk+1の発光フレームFL3における制御例を示す。
【0054】
下段左図に示すように、表示ドライバー230は、走査線GL5及びGL6を走査することで、走査領域AR3の表示を画像データIM3(k+1)で更新する。走査領域AR1、AR2、AR4には既に画像データIM1(k+1)、IM2(k+1)、IM4(k)が表示されており、それが維持される。
【0055】
下段右図に示すように、光源ドライバー制御回路170は、光源ドライバー240が保持する光源素子群LG41の輝度情報をB41(k+1)に更新し、光源素子群LG42の輝度情報をB42(k+1)に更新する。輝度情報B41(k+1)及びB42(k+1)は、次の発光フレームにおいて走査領域AR4に表示される画像データIM4(k+1)に基づいて調光される。光源ドライバー240が保持する光源素子群LG11、LG12、LG21、LG22、LG31、LG32の輝度情報は、輝度情報B11(k+1)、B12(k+1)、B21(k+1)、B22(k+1)、B31(k+1)、B32(k+1)である。光源ドライバー制御回路170は、これを維持する。
【0056】
図8に、画像フレームFIk+1の発光フレームFL4における制御例を示す。
【0057】
左図に示すように、表示ドライバー230は、走査線GL7及びGL8を走査することで、走査領域AR4の表示を画像データIM4(k+1)で更新する。走査領域AR1、AR2、AR3には既に画像データIM1(k+1)、IM2(k+1)、IM3(k+1)が表示されており、それが維持される。
【0058】
右図に示すように、光源ドライバー制御回路170は、光源ドライバー240が保持する光源素子群LG11の輝度情報をB11(k+2)に更新し、光源素子群LG12の輝度情報をB12(k+2)に更新する。輝度情報B11(k+2)及びB12(k+2)は、次の発光フレームにおいて走査領域AR1に表示される画像データIM1(k+2)に基づいて調光される。光源ドライバー240が保持する光源素子群LG21、LG22、LG31、LG32、LG41、LG42の輝度情報は、輝度情報B21(k+1)、B22(k+1)、B31(k+1)、B32(k+1)、B41(k+1)、B42(k+1)である。光源ドライバー制御回路170は、これを維持する。
【0059】
図9及び図10は、第1詳細構成例におけるタイミング制御を説明する波形例である。
【0060】
処理装置300は、垂直同期信号VSYNCと水平同期信号HSYNCと画像データIMAとを表示コントローラー100へ送信する。垂直同期信号VSYNCによって規定されるフレームをFAkとし、フレームFAkを4分割した分割フレームをFB1~FB4。各分割フレームは、水平同期信号HSYNCの2周期に相当する。
【0061】
処理装置300は、フレームFA1の分割フレームFB1において、走査領域AR1に対応した画像データIM1(1)を送信する。同様に、処理装置300は、フレームFA1の分割フレームFB2~FB4において、走査領域AR2~AR4に対応した画像データIM2(1)~IM4(1)を送信する。処理装置300は、フレームFA2の分割フレームFB1~FB4において、走査領域AR1~AR4に対応した画像データIM1(2)~IM4(2)を送信する。
【0062】
表示ドライバー230は、フレームFA1の分割フレームFB4以降において、出力回路140から受信したパネル駆動用の第1垂直同期信号PVSYCと水平同期信号PHSYCに基づいて表示パネル220を駆動する。ここでは、フレームFA1の分割フレームFB4が開始されるタイミングにおいて、第1垂直同期信号PVSYCの最初のパルスが出力される例を示す。この場合、画像フレームFIkは、フレームFAkの分割フレームFB4、及びフレームFAk+1の分割フレームFB1~FB3に対応する。
【0063】
なお、図9及び図10には、表示ドライバー230が表示パネル220を駆動するときのタイミングに合わせた第1垂直同期信号PVSYCと水平同期信号PHSYCを図示している。出力回路140は、これらの信号及び画像データIMBを、表示ドライバー230における処理遅延に応じて、図示されたタイミングよりも前に表示ドライバー230へ送信している。
【0064】
光源ドライバー制御回路170は、画像フレームFIkに対して4倍のレートを有するバックライト駆動用の第2垂直同期信号LVSYCを出力する。この第2垂直同期信号LVSYCによって発光フレームFL1~FL4が規定される。各発光フレームは、水平同期信号PHSYCの2周期に相当する。
【0065】
画像データIM1(1)に関するタイミング制御を説明する。
【0066】
図9に示すように、フレームFA1の分割フレームFB2において、画像処理回路120が画像データIM1(1)に対して画像処理を行い、調光回路150が画像処理後の画像データIM1(1)に基づいて輝度情報B11(1)及びB12(1)を求める。分割フレームFB3において、光源ドライバー制御回路170は、第1ドライバー241が保持する輝度情報をB11(1)及びB12(1)に更新する。分割フレームFB4、つまり画像フレームFI1の発光フレームFL1において、表示ドライバー230は、走査領域AR1の表示を画像処理後の画像データIM1(1)で更新する。
【0067】
図10に示すように、画像フレームFI1の発光フレームFL1~FL4において、第1ドライバー241は、輝度情報B11(1)及びB12(1)に基づいて光源素子群LG11及びLG12を発光させる。発光フレームFL1を例にとって説明する。第1ドライバー241は、発光フレームFL1の前半においてゲート信号GATE1をローレベルにし、輝度情報B11(1)に応じたパルス幅のPWM信号をチャネル信号CH1~CH8として出力する。これにより、光源素子群LG11が、輝度情報B11(1)が示す輝度で発光する。第1ドライバー241は、発光フレームFL1の後半においてゲート信号GATE2をローレベルにし、輝度情報B12(1)に応じたパルス幅のPWM信号をチャネル信号CH1~CH8として出力する。これにより、光源素子群LG12が、輝度情報B12(1)が示す輝度で発光する。
【0068】
なお、画像フレームFI1よりも前の期間において表示パネル220に表示される画像データを、初期状態の画像データIM1(0)~IM4(0)とする。この画像データは、必ずしも表示ドライバー230によって表示パネル220に書き込まれたものでなくてもよい。例えば、初期状態の画像データIM1(0)~IM4(0)は、黒データである。また、分割フレームFB3よりも前に光源ドライバー240に保持される輝度情報を、初期状態の輝度情報B11(0)、B12(0)、B21(0)、B22(0)、B31(0)、B32(0)、B41(0)、B42(0)とする。この輝度情報は、画像データIM1(0)~IM4(0)に基づいて生成されたものでなくてもよい。図9に示すように、例えば、分割フレームFB3よりも前の分割フレームFB1において、光源ドライバー制御回路170が、初期状態の輝度情報を光源ドライバー240へ送信する。
【0069】
画像データIM2(1)に関するタイミング制御を説明する。
【0070】
図9に示すように、フレームFA1の分割フレームFB3において、画像処理回路120が画像データIM2(1)に対して画像処理を行い、調光回路150が画像処理後の画像データIM2(1)に基づいて輝度情報B21(1)及びB22(1)を求める。分割フレームFB4、つまり画像フレームFI1の発光フレームFL1において、光源ドライバー制御回路170は、第2ドライバー242が保持する輝度情報をB21(1)及びB22(1)に更新する。発光フレームFL2において、表示ドライバー230は、走査領域AR2の表示を画像処理後の画像データIM2(1)で更新する。
【0071】
図10に示すように、画像フレームFI1の発光フレームFL2~FL4及び画像フレームFI2の発光フレームFL1において、第2ドライバー242は、輝度情報B21(1)及びB22(1)に基づいて光源素子群LG21及びLG22を発光させる。発光フレームFL2を例にとって説明する。第2ドライバー242は、発光フレームFL2の前半においてゲート信号GATE1をローレベルにし、輝度情報B21(1)に応じたパルス幅のPWM信号をチャネル信号CH1~CH8として出力する。これにより、光源素子群LG21が、輝度情報B21(1)が示す輝度で発光する。第2ドライバー242は、発光フレームFL2の後半においてゲート信号GATE2をローレベルにし、輝度情報B22(1)に応じたパルス幅のPWM信号をチャネル信号CH1~CH8として出力する。これにより、光源素子群LG22が、輝度情報B22(1)が示す輝度で発光する。
【0072】
なお、画像フレームFI1の発光フレームFL1において、第2ドライバー242は初期状態の輝度情報B21(0)及びB22(0)に基づいて光源素子群LG21及びLG22を発光させる。
【0073】
画像データIM3(1)に関するタイミング制御を説明する。
【0074】
図9に示すように、フレームFA1の分割フレームFB4、つまり画像フレームFI1の発光フレームFL1において、画像処理回路120が画像データIM3(1)に対して画像処理を行い、調光回路150が画像処理後の画像データIM3(1)に基づいて輝度情報B31(1)及びB32(1)を求める。発光フレームFL2において、光源ドライバー制御回路170は、第3ドライバー243が保持する輝度情報をB31(1)及びB32(1)に更新する。発光フレームFL3において、表示ドライバー230は、走査領域AR3の表示を画像処理後の画像データIM3(1)で更新する。
【0075】
図10において図示を省略するが、画像フレームFI1の発光フレームFL3とFL4、及び画像フレームFI2の発光フレームFL1とFL2において、第3ドライバー243は、輝度情報B31(1)及びB32(1)に基づいて光源素子群LG31及びLG32を発光させる。
【0076】
画像データIM4(1)に関するタイミング制御を説明する。
【0077】
図9に示すように、フレームFA2の分割フレームFB1、つまり画像フレームFI1の発光フレームFL2において、画像処理回路120が画像データIM4(1)に対して画像処理を行い、調光回路150が画像処理後の画像データIM4(1)に基づいて輝度情報B41(1)及びB42(1)を求める。発光フレームFL3において、光源ドライバー制御回路170は、第3ドライバー243が保持する輝度情報をB41(1)及びB42(1)に更新する。発光フレームFL4において、表示ドライバー230は、走査領域AR4の表示を画像処理後の画像データIM4(1)で更新する。
【0078】
図10において図示を省略するが、画像フレームFI1の発光フレームFL4、及び画像フレームFI2の発光フレームFL1~FL3において、第4ドライバー244は、輝度情報B41(1)及びB42(1)に基づいて光源素子群LG41及びLG42を発光させる。
【0079】
以下、第1詳細構成例を用いて本実施形態の概要を説明する。但し、同様のことが、後述の第2~第5詳細構成例においても言える。
【0080】
本実施形態では、表示装置200は、表示パネル220とバックライト装置210とを含む。バックライト装置210は、複数の光源素子を有する。表示システム400は、表示パネル220を駆動する表示ドライバー230と、複数の光源素子の輝度を設定する輝度情報に基づいてバックライト装置210を駆動する光源ドライバー240と、表示ドライバー230及び光源ドライバー240を制御する表示コントローラー100と、を含む。光源ドライバー240は、表示ドライバー230による表示パネル220の画像フレーム更新よりも速い発光フレーム更新で複数の光源素子を発光させる。光源ドライバー240が第i発光フレームFLiで複数の光源素子を発光させる。iは1以上の整数である。このとき、第i発光フレームFLiより前のタイミングにおいて、第i発光フレームFLiで表示ドライバー230が走査する走査領域ARiの画像データに基づいて、複数の光源素子のうち走査領域ARiに対応する光源素子の輝度情報の更新が行われる。
【0081】
例えばi=1とする。図6上段左図に示すように、発光フレームFL1において表示ドライバー230が走査領域AR1を走査する。このときの画像データはIM1(k+1)である。図5上段右図に示すように、発光フレームFL1より前のタイミングにおいて、走査領域AR1の画像データIM1(k+1)に基づいて、走査領域AR1に対応する光源素子群LG11及びLG12の輝度情報の更新が行われる。
【0082】
本実施形態によれば、第i発光フレームFLiより前のタイミングにおいて、第i発光フレームFLiで表示ドライバー230が走査する走査領域ARiの画像データに基づいて、その走査領域ARiに対応する光源素子の輝度情報が更新される。これにより、その更新された輝度情報で、第i発光フレームにおいて、走査領域ARiに対応する光源素子が発光する。即ち、第i発光フレームにおいて、走査領域の表示が画像データで更新されると共に、その画像データに基づく発光輝度で、走査領域に対応した光源素子が発光する。これにより、走査領域AR1における画像更新と、その走査領域AR1を照らす発光素子の輝度変化とが同期され、同じ発光フレームおいて生じる。これにより、表示パネルに表示された画像とバックライト輝度の組み合わせが適切になり、画質が向上する。
【0083】
例えば図6下段右図に示すように、発光フレームFL1において、走査領域AR1に対応する光源素子群LG11、LG21は、走査領域AR1の画像データIM1(k+1)で更新された輝度情報B11(k+1)、B12(k+1)で発光する。上段左図と比べると、走査領域AR1の画像更新と発光輝度の変化は、同期されたタイミングになっている。
【0084】
また本実施形態では、光源ドライバー240は、画像フレーム更新の1画像フレームFIkにおいて第1発光フレームFL1~第n発光フレームFLnで画像フレーム更新を行う。nは2以上の整数である。第1発光フレームFL1~第n発光フレームFLnにおいて表示ドライバー230が走査する領域を第1走査領域AR1~第n走査領域ARnとする。このとき、第i発光フレームFLiの前の第i-1発光フレームFLi-1において、第i走査領域ARiの画像データに基づいて、第i走査領域ARiに対応する光源素子の輝度情報の更新が行われると共に、第i走査領域ARi以外の走査領域に対応した光源素子の輝度情報が維持される。iは2以上n以下の整数である。
【0085】
本実施形態によれば、第i発光フレームFLiより前の第i-1発光フレームFLi-1において、第i走査領域ARiの画像データに基づいて、その第i走査領域ARiに対応する光源素子の輝度情報が更新される。これにより、第i発光フレームFLiにおいて、第i走査領域ARiの表示が画像データで更新されると共に、その画像データに基づく発光輝度で、第i走査領域ARiに対応した光源素子が発光する。また、第i走査領域ARi以外の走査領域については、画像も発光輝度も変化しないので、タイミングが合った状態である。
【0086】
また本実施形態では、表示コントローラー100は、第i-1発光フレームFLi-1において、第i走査領域ARiの画像データに基づいて、第i走査領域ARiに対応する光源素子の輝度情報の更新を光源ドライバー240に対して行う。
【0087】
本実施形態によれば、表示コントローラー100が光源ドライバー240に対して輝度情報の更新を行うことで、光源ドライバー240内の記憶回路に保持された輝度情報が更新される。これにより、第i-1発光フレームFLi-1において更新された輝度情報に基づいて、第i発光フレームFLiにおいて発光素子が発光する。
【0088】
また本実施形態では、表示コントローラー100は、第1垂直同期信号PVSYCを表示ドライバー230に出力し、第2垂直同期信号LVSYCを光源ドライバー240に出力する。第1垂直同期信号PVSYCは、画像フレーム更新のタイミングに同期してアクティブになる。第2垂直同期信号LVSYCは、発光フレーム更新のタイミングに同期してアクティブになると共に、第1垂直同期信号PVSYCのレートより速いレートである。
【0089】
本実施形態において、1つの画像フレームにおいて複数回、バックライト装置210が発光する。このとき、表示パネル220において、1つの発光フレーム更新において走査される領域を走査領域とする。本実施形態によれば、走査領域の表示が画像データにより更新されるタイミングと、その更新される画像データに基づいて、走査領域に対応した発光素子の発光輝度が更新されるタイミングとが、同じになる。これにより、画質が向上する。
【0090】
また本実施形態では、第2垂直同期信号LVSYCは、画像フレーム更新の1画像フレームにおける第1タイミング~第nタイミングでアクティブになる。nは2以上の整数である。表示ドライバー230は、第iタイミングと次のタイミングの間の期間である第i発光フレームFLiにおいて表示パネル220の第i走査領域ARiを走査する。iは2以上n以下の整数である。表示コントローラー100は、第i-1タイミングと第iタイミングの間の期間である第i-1発光フレームFLi-1において、第i走査領域ARiの画像データに基づいて、第i走査領域ARiに対応した光源素子の輝度情報の更新を行う。
【0091】
なお、「第iタイミングと次のタイミング」における次のタイミングとは、iがn-1以下であるとき、第iタイミングが生じる画像フレームと同じ画像フレームにおける第i+1タイミング、或いは、iがnであるとき、第iタイミングが生じる画像フレームの次の画像フレームにおける第1タイミングである。
【0092】
本実施形態によれば、第2垂直同期信号LVSYCが1画像フレームにおいて複数回アクティブになり、そのアクティブなるタイミングと次にアクティブになるタイミングの間の期間によって、発光フレームが規定される。即ち、発光フレーム更新は、表示パネルの画像フレーム更新よりも速い。
【0093】
また本実施形態では、光源ドライバー240は、複数のドライバーを含む。表示コントローラー100は、第i発光フレームFLiより前のタイミングにおいて、複数のドライバーのうち、走査領域に対応する光源素子を駆動するドライバーに対して輝度情報の更新を行う。
【0094】
図3に示すように、光源ドライバー240は例えば第1ドライバー241~第4ドライバー244を含む。例えばi=1とする。図6上段左図に示すように、発光フレームFL1において、表示ドライバー230が走査領域AR1を走査する。図5上段右図に示すように、光源ドライバー制御回路170が、発光フレームFL1より前のタイミングにおいて、走査領域AR1に対応する光源素子群LG11及びLG12を駆動する第1ドライバー241に対して、輝度情報の更新を行う。
【0095】
本実施形態によれば、表示ドライバー230が、走査領域に対応した光源素子を担当するドライバーに対して輝度情報の更新を行うことで、バックライト装置210に設けられた複数の光源素子のうち走査領域に対応する光源素子の輝度情報を更新できる。第1詳細構成例では、1つの走査領域に1つのドライバーが対応するが、後述する詳細構成例のように1つの走査領域に複数のドライバーが対応してもよいし、1つのドライバーが複数の走査領域を跨いで対応してもよい。
【0096】
また本実施形態では、表示コントローラー100は、入力された画像データIMAの画像解析に基づく調光処理を行い、その調光処理により得られた輝度情報を光源ドライバー240に出力する。表示コントローラー100は、入力された画像データIMAに対して画像処理を行い、その画像処理後の画像データIMBを表示ドライバー230に出力する。
【0097】
本実施形態によれば、バックライト装置210の発光輝度が、入力された画像データIMAの画像解析に基づいて調光される。即ち、発光輝度は、画像データIMAに応じて変化することになる。このとき、表示パネルにおける画像更新のタイミングと、バックライトにおける輝度更新のタイミングがずれると、画質が低下するおそれがある。本実施形態によれば、表示パネル220の走査領域における画像更新と、その走査領域を照らす発光素子の輝度変化とが同期され、同じ発光フレームおいて生じる。これにより、画質が向上する。
【0098】
4.第2詳細構成例、及びそのタイミング制御例
図11は、光源ドライバー制御回路、光源ドライバー及びバックライト装置の第2詳細構成例である。本構成例では、発光フレームの数が光源ドライバーの数と異なる。一例として、1つの画像フレームが4つの発光フレームを含み、光源ドライバー240が3つのドライバーを含む例を説明する。以下では第1詳細構成例と異なる部分を主に説明する。説明を省略した部分は第1詳細構成例と同様である。
【0099】
バックライト装置210は、マトリックス配置された6行8列の光源素子を含む。光源ドライバー240は、第1ドライバー241~第3ドライバー243を含む。各ドライバーは、バックライト装置210において水平方向に2行ずつに分割された領域の光源素子を駆動する。
【0100】
図12図14は、第2詳細構成例におけるタイミング制御を説明する図である。
【0101】
図12の上段に、画像フレームFIkの発光フレームFL4における制御例を示す。上段左図に示すように、一例として、表示パネル220の画素アレイは6本の走査線GL1~GL6で構成される。走査領域AR1とAR2の境界に当たる走査線GL2において、前半1/2をα1とし、後半1/2をα2とする。走査領域AR3とAR4の境界に当たる走査線GL5において、前半1/2をα3とし、後半1/2をα4とする。このとき、走査領域AR1は、走査線GL1と走査線GL2の前半α1で構成される。走査領域AR2は、走査線GL2の後半α2と走査線GL3で構成される。走査領域AR3は、走査線GL4と走査線GL5の前半α3で構成される。走査領域AR4は、走査線GL5の後半α4と走査線GL6で構成される。
【0102】
表示ドライバー230は、画像フレームFIkの発光フレームFL4において、走査線GL5の後半α4と走査線GL6を走査することで、走査領域AR4の表示を画像データIM4(k)で更新する。走査領域AR1、AR2、AR3には既に画像データIM1(k)、IM2(k)、IM3(k)が表示されており、それが維持される。
【0103】
上段左図と右図に示すように、表示パネル220に対する平面視において、走査線GL1の背後にバックライト装置210の光源素子群LG11が配置される。同様に、走査線GL2、GL3、GL4、GL5、GL6の背後にバックライト装置210の光源素子群LG12、LG21、LG22、LG31、LG32が配置される。
【0104】
上段右図に示すように、光源ドライバー制御回路170は、画像フレームFIkの発光フレームFL4において、光源ドライバー240が保持する光源素子群LG11の輝度情報をB11(k+1)に更新し、光源素子群LG12の輝度情報をB12(k+1)に更新する。輝度情報B11(k+1)及びB12(k+1)は、画像データIM1(k+1)+α2に基づいて調光される。画像データIM1(k+1)+α2は、画像データIM1(k+1)、及び画像データIM2(k+1)のうち走査線GL2の後半α2の画像データである。光源ドライバー240が保持する光源素子群LG21、LG22、LG31、LG32の輝度情報は、輝度情報B21(k)、B22(k)、B31(k)、B32(k)である。光源ドライバー制御回路170は、これを維持する。
【0105】
図12の下段に、画像フレームFIk+1の発光フレームFL1における制御例を示す。下段左図に示すように、表示ドライバー230は、走査線GL1と走査線GL2の前半α1を走査することで、走査領域AR1の表示を画像データIM1(k+1)で更新する。走査領域AR2、AR3、AR4には既に画像データIM2(k)、IM3(k)、IM4(k)が表示されており、それが維持される。
【0106】
下段右図に示すように、光源ドライバー制御回路170は、光源ドライバー240が保持する光源素子群LG21の輝度情報をB21(k+1)に更新する。輝度情報B21(k+1)は、画像データIM2(k+1)-α2に基づいて調光される。画像データIM2(k+1)-α2は、画像データIM2(k+1)のうち走査線GL3の画像データである。光源ドライバー240が保持する光源素子群LG11、LG12、LG22、LG31、LG32の輝度情報は、輝度情報B11(k+1)、B12(k+1)、B22(k)、B31(k)、B32(k)である。光源ドライバー制御回路170は、これを維持する。
【0107】
図13の上段に、画像フレームFIk+1の発光フレームFL2における制御例を示す。上段左図に示すように、表示ドライバー230は、走査線GL2の後半α2と走査線GL3を走査することで、走査領域AR2の表示を画像データIM2(k+1)で更新する。走査領域AR1、AR3、AR4には既に画像データIM1(k+1)、IM3(k)、IM4(k)が表示されており、それが維持される。
【0108】
上段右図に示すように、光源ドライバー制御回路170は、光源ドライバー240が保持する光源素子群LG22の輝度情報をB22(k+1)に更新し、光源素子群LG31の輝度情報をB31(k+1)に更新する。輝度情報B22(k+1)及びB31(k+1)は、画像データIM3(k+1)+α4に基づいて調光される。画像データIM3(k+1)+α4は、画像データIM3(k+1)、及び画像データIM4(k+1)のうち走査線GL5の後半α4の画像データである。光源ドライバー240が保持する光源素子群LG11、LG12、LG21、LG32の輝度情報は、輝度情報B11(k+1)、B12(k+1)、B21(k+1)、B32(k)である。光源ドライバー制御回路170は、これを維持する。
【0109】
図13の下段に、画像フレームFIk+1の発光フレームFL3における制御例を示す。下段左図に示すように、表示ドライバー230は、走査線GL4と走査線GL5の前半α3を走査することで、走査領域AR3の表示を画像データIM3(k+1)で更新する。走査領域AR1、AR2、AR4には既に画像データIM1(k+1)、IM2(k+1)、IM4(k)が表示されており、それが維持される。
【0110】
下段右図に示すように、光源ドライバー制御回路170は、光源ドライバー240が保持する光源素子群LG32の輝度情報をB32(k+1)に更新する。輝度情報B32(k+1)は、画像データIM4(k+1)-α4に基づいて調光される。画像データIM4(k+1)-α4は、画像データIM4(k+1)のうち走査線GL6の画像データである。光源ドライバー240が保持する光源素子群LG11、LG12、LG21、LG22、LG31の輝度情報は、輝度情報B11(k+1)、B12(k+1)、B21(k+1)、B22(k+1)、B31(k+1)である。光源ドライバー制御回路170は、これを維持する。
【0111】
図14に、画像フレームFIk+1の発光フレームFL4における制御例を示す。左図に示すように、表示ドライバー230は、走査線GL5の後半α4と走査線GL6を走査することで、走査領域AR4の表示を画像データIM4(k+1)で更新する。走査領域AR1、AR2、AR3には既に画像データIM1(k+1)、IM2(k+1)、IM3(k+1)が表示されており、それが維持される。
【0112】
右図に示すように、光源ドライバー制御回路170は、光源ドライバー240が保持する光源素子群LG11の輝度情報をB11(k+2)に更新し、光源素子群LG12の輝度情報をB12(k+2)に更新する。輝度情報B11(k+2)及びB12(k+2)は、画像データIM1(k+2)+α2に基づいて調光される。画像データIM1(k+2)+α2は、画像データIM1(k+2)、及び画像データIM2(k+2)のうち走査線GL2の後半α2の画像データである。光源ドライバー240が保持する光源素子群LG21、LG22、LG31、LG32の輝度情報は、輝度情報B21(k+1)、B22(k+1)、B31(k+1)、B32(k+1)である。光源ドライバー制御回路170は、これを維持する。
【0113】
図15及び図16は、第2詳細構成例におけるタイミング制御を説明する波形例である。分割フレームFB1~FB4の各々は、水平同期信号HSYNCの1.5周期に相当する。
【0114】
画像データIM1(1)+α2に関するタイミング制御を説明する。IM1(1)+α2は、画像データIM1(1)、及び画像データIM2(1)のうち走査線GL2の後半α2の画像データである。
【0115】
図15に示すように、フレームFA1の分割フレームFB2において、画像処理回路120が画像データIM1(1)+α2に対して画像処理を行い、調光回路150が画像処理後の画像データIM1(1)+α2に基づいて輝度情報B11(1)及びB12(1)を求める。分割フレームFB3において、光源ドライバー制御回路170は、第1ドライバー241が保持する輝度情報をB11(1)及びB12(1)に更新する。分割フレームFB4、つまり画像フレームFI1の発光フレームFL1において、表示ドライバー230は、走査領域AR1の表示を画像処理後の画像データIM1(1)で更新する。
【0116】
図16に示すように、画像フレームFI1の発光フレームFL1~FL4において、第1ドライバー241は、輝度情報B11(1)及びB12(1)に基づいて光源素子群LG11及びLG12を発光させる。
【0117】
画像データIM2(1)-α2に関するタイミング制御を説明する。IM2(1)-α2は、画像データIM2(1)のうち走査線GL3の画像データである。
【0118】
図15に示すように、フレームFA1の分割フレームFB3において、画像処理回路120が画像データIM2(1)-α2に対して画像処理を行い、調光回路150が画像処理後の画像データIM2(1)-α2に基づいて輝度情報B21(1)を求める。分割フレームFB4、つまり画像フレームFI1の発光フレームFL1において、光源ドライバー制御回路170は、第2ドライバー242が保持する輝度情報の一部をB21(1)に更新する。発光フレームFL2において、表示ドライバー230は、走査領域AR2の表示を画像処理後の画像データIM2(1)で更新する。
【0119】
図16において図示を省略するが、画像フレームFI1の発光フレームFL2~FL4及び画像フレームFI2の発光フレームFL1において、第2ドライバー242は、輝度情報B21(1)に基づいて光源素子群LG21を発光させる。
【0120】
画像データIM3(1)+α4に関するタイミング制御を説明する。IM3(1)+α4は、画像データIM3(1)、及び画像データIM4(1)のうち走査線GL5の後半α4の画像データである。
【0121】
図15に示すように、フレームFA1の分割フレームFB4、つまり画像フレームFI1の発光フレームFL1において、画像処理回路120が画像データIM3(1)+α4に対して画像処理を行い、調光回路150が画像処理後の画像データIM3(1)+α4に基づいて輝度情報B22(1)及びB31(1)を求める。発光フレームFL2において、光源ドライバー制御回路170は、第2ドライバー242が保持する輝度情報の一部をB22(1)に更新し、第3ドライバー243が保持する輝度情報の一部をB31(1)に更新する。発光フレームFL3において、表示ドライバー230は、走査領域AR3の表示を画像処理後の画像データIM3(1)で更新する。
【0122】
図16において図示を省略するが、画像フレームFI1の発光フレームFL3とFL4、及び画像フレームFI2の発光フレームFL1とFL2において、第2ドライバー242は輝度情報B22(1)に基づいて光源素子群LG22を発光させ、第3ドライバー243は輝度情報B31(1)に基づいて光源素子群LG31を発光させる。
【0123】
画像データIM4(1)-α4に関するタイミング制御を説明する。IM4(1)-α4は、画像データIM4(1)のうち走査線GL6の画像データである。
【0124】
図15に示すように、フレームFA2の分割フレームFB1、つまり画像フレームFI1の発光フレームFL2において、画像処理回路120が画像データIM4(1)-α4に対して画像処理を行い、調光回路150が画像処理後の画像データIM4(1)-α4に基づいて輝度情報B32(1)を求める。発光フレームFL3において、光源ドライバー制御回路170は、第3ドライバー243が保持する輝度情報の一部をB32(1)に更新する。発光フレームFL4において、表示ドライバー230は、走査領域AR4の表示を画像処理後の画像データIM4(1)で更新する。
【0125】
図16において図示を省略するが、画像フレームFI1の発光フレームFL4及び画像フレームFI2の発光フレームFL1~FL3において、第3ドライバー243は、輝度情報B32(1)に基づいて光源素子群LG32を発光させる。
【0126】
5.第3詳細構成例、及びそのタイミング制御例
図17は、光源ドライバー制御回路、光源ドライバー及びバックライト装置の第3詳細構成例である。本構成例は、発光フレームの数が光源ドライバーの数と異なる場合の別の例である。以下では第1又は第2詳細構成例と異なる部分を主に説明する。説明を省略した部分は第1又は第2詳細構成例と同様である。
【0127】
バックライト装置210は、マトリックス配置された12行8列の光源素子を含む。光源ドライバー240は、第1ドライバー241~第3ドライバー243を含む。1つのドライバーは32個の光源素子を駆動し、それを光源素子L1~L32とする。各ドライバーは、バックライト装置210において水平方向に4行ずつに分割された領域の光源素子を駆動する。即ち、第1ドライバー241は、第1行~第4行の光源素子群LG11~LG14を駆動する。第2ドライバー242は、第5行~第8行の光源素子群LG21~LG24を駆動する。第3ドライバー243は、第9行~第12行の光源素子群LG31~LG34を駆動する。
【0128】
図18図22は、第3詳細構成例におけるタイミング制御を説明する図である。
【0129】
図18に、画像フレームFIkの発光フレームFL4における制御例を示す。左図に示すように、一例として、表示パネル220の画素アレイは12本の走査線GL1~GL12で構成される。走査領域AR1~AR4の各々は3本の走査線で構成される。即ち、走査領域AR1は走査線GL1~GL3で構成される。同様に、走査領域AR2、AR3、AR4は走査線GL4~GL6、GL7~GL9、GL10~GL12で構成される。
【0130】
表示ドライバー230は、走査線GL10~GL12を走査することで、走査領域AR4の表示を画像データIM4(k)で更新する。走査領域AR1、AR2、AR3には既に画像データIM1(k)、IM2(k)、IM3(k)が表示されており、それが維持される。
【0131】
左図と右図に示すように、表示パネル220に対する平面視において、走査線GL1の背後にバックライト装置210の光源素子群LG11が配置される。同様に、走査線GL2~GL4、GL5~GL8、GL9~GL12の背後にバックライト装置210の光源素子群LG12~LG14、LG21~LG24、LG31~LG34が配置される。
【0132】
右図に示すように、光源ドライバー制御回路170は、光源ドライバー240が保持する光源素子群LG11の輝度情報をB11(k+1)に更新し、光源素子群LG12の輝度情報をB12(k+1)し、光源素子群LG13の輝度情報をB13(k+1)に更新する。輝度情報B11(k+1)、B12(k+1)及びB13(k+1)は、画像データIM1(k+1)に基づいて調光される。光源ドライバー240が保持する光源素子群LG14、LG21~LG24、LG31~LG34の輝度情報は、輝度情報B14(k)、B21(k)~B24(k)、B31(k)~B34(k)である。光源ドライバー制御回路170は、これを維持する。
【0133】
図19に、画像フレームFIk+1の発光フレームFL1における制御例を示す。左図に示すように、表示ドライバー230は、走査線GL1~GL3を走査することで、走査領域AR1の表示を画像データIM1(k+1)で更新する。走査領域AR2、AR3、AR4には既に画像データIM2(k)、IM3(k)、IM4(k)が表示されており、それが維持される。
【0134】
右図に示すように、光源ドライバー制御回路170は、光源ドライバー240が保持する光源素子群LG14の輝度情報をB14(k+1)に更新し、光源素子群LG21の輝度情報をB21(k+1)し、光源素子群LG22の輝度情報をB22(k+1)に更新する。輝度情報B14(k+1)、B21(k+1)及びB22(k+1)は、画像データIM2(k+1)に基づいて調光される。光源ドライバー240が保持する光源素子群LG11~LG13、LG23、LG24、LG31~LG34の輝度情報は、輝度情報B11(k+1)~B13(k+1)、B23(k)、B24(k)、B31(k)~B34(k)である。光源ドライバー制御回路170は、これを維持する。
【0135】
図20に、画像フレームFIk+1の発光フレームFL2における制御例を示す。左図に示すように、表示ドライバー230は、走査線GL4~GL6を走査することで、走査領域AR2の表示を画像データIM2(k+1)で更新する。走査領域AR1、AR3、AR4には既に画像データIM1(k+1)、IM3(k)、IM4(k)が表示されており、それが維持される。
【0136】
右図に示すように、光源ドライバー制御回路170は、光源ドライバー240が保持する光源素子群LG23の輝度情報をB23(k+1)に更新し、光源素子群LG24の輝度情報をB24(k+1)し、光源素子群LG31の輝度情報をB31(k+1)に更新する。輝度情報B23(k+1)、B24(k+1)及びB31(k+1)は、画像データIM3(k+1)に基づいて調光される。光源ドライバー240が保持する光源素子群LG11~LG14、LG21、LG22、LG32~LG34の輝度情報は、輝度情報B11(k+1)~B14(k+1)、B21(k+1)、B22(k+1)、B32(k)~B34(k)である。光源ドライバー制御回路170は、これを維持する。
【0137】
図21に、画像フレームFIk+1の発光フレームFL3における制御例を示す。左図に示すように、表示ドライバー230は、走査線GL7~GL9を走査することで、走査領域AR3の表示を画像データIM3(k+1)で更新する。走査領域AR1、AR2、AR4には既に画像データIM1(k+1)、IM2(k+1)、IM4(k)が表示されており、それが維持される。
【0138】
右図に示すように、光源ドライバー制御回路170は、光源ドライバー240が保持する光源素子群LG32の輝度情報をB32(k+1)に更新し、光源素子群LG33の輝度情報をB33(k+1)し、光源素子群LG34の輝度情報をB34(k+1)に更新する。輝度情報B32(k+1)、B33(k+1)及びB34(k+1)は、画像データIM4(k+1)に基づいて調光される。光源ドライバー240が保持する光源素子群LG11~LG14、LG21~LG24、LG31の輝度情報は、輝度情報B11(k+1)~B14(k+1)、B21(k+1)~B24(k+1)、B31(k+1)である。光源ドライバー制御回路170は、これを維持する。
【0139】
図22に、画像フレームFIk+1の発光フレームFL4における制御例を示す。左図に示すように、表示ドライバー230は、走査線GL10~GL12を走査することで、走査領域AR4の表示を画像データIM4(k+1)で更新する。走査領域AR1、AR2、AR3には既に画像データIM1(k+1)、IM2(k+1)、IM3(k+1)が表示されており、それが維持される。
【0140】
右図に示すように、光源ドライバー制御回路170は、光源ドライバー240が保持する光源素子群LG11の輝度情報をB11(k+2)に更新し、光源素子群LG12の輝度情報をB12(k+2)し、光源素子群LG13の輝度情報をB13(k+2)に更新する。輝度情報B11(k+2)、B12(k+2)及びB13(k+2)は、画像データIM1(k+2)に基づいて調光される。光源ドライバー240が保持する光源素子群LG14、LG21~LG24、LG31~LG34の輝度情報は、輝度情報B14(k+1)、B21(k+1)~B24(k+1)、B31(k+1)~B34(k+1)である。光源ドライバー制御回路170は、これを維持する。
【0141】
図23は、第3詳細構成例におけるタイミング制御を説明する波形例である。図23では、水平同期信号、画像データ及び処理タイミングの図示を省略する。分割フレームFB1~FB4の各々は、水平同期信号HSYNCの3周期に相当する。
【0142】
画像データIM1(1)に関するタイミング制御を説明する。分割フレームFB3において、光源ドライバー制御回路170は、第1ドライバー241が保持する輝度情報の一部をB11(1)、B12(1)及びB13(1)に更新する。輝度情報B11(1)、B12(1)及びB13(1)は、分割フレームFB2において画像データIM1(1)に基づいて演算される。分割フレームFB4、つまり画像フレームFI1の発光フレームFL1において、表示ドライバー230は、走査領域AR1の表示を画像処理後の画像データIM1(1)で更新する。
【0143】
画像フレームFI1の発光フレームFL1~FL4において、第1ドライバー241は、輝度情報B11(1)、B12(1)及びB13(1)に基づいて光源素子群LG11、LG12及びLG13を発光させる。
【0144】
画像データIM2(1)に関するタイミング制御を説明する。フレームFA1の分割フレームFB4、つまり画像フレームFI1の発光フレームFL1において、光源ドライバー制御回路170は、第1ドライバー241が保持する輝度情報の一部をB14(1)に更新し、第2ドライバー242が保持する輝度情報の一部をB21(1)及びB22(1)に更新する。輝度情報をB14(1)、B21(1)及びB22(1)は、分割フレームFB3において画像データIM2(1)に基づいて演算される。発光フレームFL2において、表示ドライバー230は、走査領域AR2の表示を画像処理後の画像データIM2(1)で更新する。
【0145】
画像フレームFI1の発光フレームFL2~FL4及び画像フレームFI2の発光フレームFL1において、第1ドライバー241は、輝度情報B14(1)に基づいて光源素子群LG14を発光させ、第2ドライバー242は、輝度情報B21(1)及びB22(1)に基づいて光源素子群LG21及びLG22を発光させる。
【0146】
画像データIM3(1)に関するタイミング制御を説明する。フレームFA2の分割フレームFB1、つまり画像フレームFI1の発光フレームFL2において、光源ドライバー制御回路170は、第2ドライバー242が保持する輝度情報の一部をB23(1)及びB24(1)に更新し、第3ドライバー243が保持する輝度情報の一部をB31(1)に更新する。輝度情報B23(1)、B24(1)及びB31(1)は、発光フレームFL1において画像データIM3(1)に基づいて演算される。発光フレームFL3において、表示ドライバー230は、走査領域AR3の表示を画像処理後の画像データIM3(1)で更新する。
【0147】
画像フレームFI1の発光フレームFL3とFL4及び画像フレームFI2の発光フレームFL1とFL2において、第2ドライバー242は、輝度情報B23(1)及びB24(1)に基づいて光源素子群LG23及びLG24を発光させ、第3ドライバー243は、輝度情報B31(1)に基づいて光源素子群LG31を発光させる。
【0148】
画像データIM4(1)に関するタイミング制御を説明する。フレームFA2の分割フレームFB2、つまり画像フレームFI1の発光フレームFL3において、光源ドライバー制御回路170は、第3ドライバー243が保持する輝度情報の一部をB32(1)~B34(1)に更新する。輝度情報をB32(1)~B34(1)は、発光フレームFL2において画像データIM4(1)に基づいて演算される。発光フレームFL4において、表示ドライバー230は、走査領域AR4の表示を画像処理後の画像データIM4(1)で更新する。
【0149】
画像フレームFI1の発光フレームFL4及び画像フレームFI2の発光フレームFL1~FL3において、第3ドライバー243は、輝度情報B32(1)~B34(1)に基づいて光源素子群LG32~LG34を発光させる。
【0150】
6.第4詳細構成例、及びそのタイミング制御例
図24は、光源ドライバー制御回路、光源ドライバー及びバックライト装置の第4詳細構成例である。本構成例は、光源ドライバーの各ドライバーが担当するバックライトの領域が、水平方向及び垂直方向に分割された例である。以下では第1、第2又は第3詳細構成例と異なる部分を主に説明する。説明を省略した部分は第1、第2又は第3詳細構成例と同様である。
【0151】
バックライト装置210は、マトリックス配置された4行8列の光源素子を含む。光源ドライバー240は、第1ドライバー241~第4ドライバー244を含む。1つのドライバーは8個の光源素子を駆動し、それを光源素子L1~L8とする。各ドライバーは、バックライト装置210において水平方向に2行ずつ且つ垂直方向に4列ずつに分割された領域の光源素子を駆動する。即ち、第1ドライバー241は、第1列~第4列において、第1行の光源素子群LG11、及び第2行の光源素子群LG12を駆動する。第2ドライバー242は、第5列~第8列において、第1行の光源素子群LG21、及び第2行の光源素子群LG22を駆動する。第3ドライバー243は、第1列~第4列において、第3行の光源素子群LG31、及び第4行の光源素子群LG32を駆動する。第4ドライバー244は、第5列~第8列において、第3行の光源素子群LG41、及び第4行の光源素子群LG42を駆動する。
【0152】
図25及び図26は、第4詳細構成例におけるタイミング制御を説明する図である。
【0153】
図25の上段に、画像フレームFIkの発光フレームFL4における制御例を示す。左図に示すように、一例として、表示パネル220の画素アレイは4本の走査線GL1~GL4で構成される。走査領域AR1~AR4の各々は1本の走査線で構成される。即ち、走査領域AR1は走査線GL1で構成される。同様に、走査領域AR2、AR3、AR4は走査線GL2、GL3、GL4で構成される。
【0154】
表示ドライバー230は、走査線GL4を走査することで、走査領域AR4の表示を画像データIM4(k)で更新する。走査領域AR1、AR2、AR3には既に画像データIM1(k)、IM2(k)、IM3(k)が表示されており、それが維持される。
【0155】
左図と右図に示すように、表示パネル220に対する平面視において、走査線GL1の背後にバックライト装置210の光源素子群LG11及びLG21が配置される。同様に、走査線GL2、GL3、GL4の背後にバックライト装置210の光源素子群LG12及びLG22、LG31及びLG41、LG32及びLG42が配置される。
【0156】
右図に示すように、光源ドライバー制御回路170は、光源ドライバー240が保持する光源素子群LG11の輝度情報をB11(k+1)に更新し、光源素子群LG21の輝度情報をB21(k+1)に更新する。輝度情報B11(k+1)及びB21(k+1)は、画像データIM1(k+1)に基づいて調光される。光源ドライバー240が保持する光源素子群LG12、LG22、LG31、LG41、LG32、LG42の輝度情報は、輝度情報B12(k)、B22(k)、B31(k)、B41(k)、B32(k)、B42(k)である。光源ドライバー制御回路170は、これを維持する。
【0157】
図25の中段に、画像フレームFIk+1の発光フレームFL1における制御例を示す。左図に示すように、表示ドライバー230は、走査線GL1を走査することで、走査領域AR1の表示を画像データIM1(k)で更新する。走査領域AR2、AR3、AR4には既に画像データIM2(k)、IM3(k)、IM4(k)が表示されており、それが維持される。
【0158】
右図に示すように、光源ドライバー制御回路170は、光源ドライバー240が保持する光源素子群LG12の輝度情報をB12(k+1)に更新し、光源素子群LG22の輝度情報をB22(k+1)に更新する。輝度情報B12(k+1)及びB22(k+1)は、画像データIM2(k+1)に基づいて調光される。光源ドライバー240が保持する光源素子群LG11、LG21、LG31、LG41、LG32、LG42の輝度情報は、輝度情報B11(k+1)、B21(k+1)、B31(k)、B41(k)、B32(k)、B42(k)である。光源ドライバー制御回路170は、これを維持する。
【0159】
図25の下段に、画像フレームFIk+1の発光フレームFL2における制御例を示す。左図に示すように、表示ドライバー230は、走査線GL2を走査することで、走査領域AR2の表示を画像データIM2(k)で更新する。走査領域AR1、AR3、AR4には既に画像データIM1(k+1)、IM3(k)、IM4(k)が表示されており、それが維持される。
【0160】
右図に示すように、光源ドライバー制御回路170は、光源ドライバー240が保持する光源素子群LG31の輝度情報をB31(k+1)に更新し、光源素子群LG41の輝度情報をB41(k+1)に更新する。輝度情報B31(k+1)及びB41(k+1)は、画像データIM3(k+1)に基づいて調光される。光源ドライバー240が保持する光源素子群LG11、LG21、LG12、LG22、LG32、LG42の輝度情報は、輝度情報B11(k+1)、B21(k+1)、B12(k+1)、B22(k+1)、B32(k)、B42(k)である。光源ドライバー制御回路170は、これを維持する。
【0161】
図26の上段に、画像フレームFIk+1の発光フレームFL3における制御例を示す。左図に示すように、表示ドライバー230は、走査線GL3を走査することで、走査領域AR3の表示を画像データIM3(k)で更新する。走査領域AR1、AR2、AR4には既に画像データIM1(k+1)、IM2(k+1)、IM4(k)が表示されており、それが維持される。
【0162】
右図に示すように、光源ドライバー制御回路170は、光源ドライバー240が保持する光源素子群LG32の輝度情報をB32(k+1)に更新し、光源素子群LG42の輝度情報をB42(k+1)に更新する。輝度情報B32(k+1)及びB42(k+1)は、画像データIM4(k+1)に基づいて調光される。光源ドライバー240が保持する光源素子群LG11、LG21、LG12、LG22、LG31、LG41の輝度情報は、輝度情報B11(k+1)、B21(k+1)、B12(k+1)、B22(k+1)、B31(k+1)、B41(k+1)である。光源ドライバー制御回路170は、これを維持する。
【0163】
図26の下段に、画像フレームFIk+1の発光フレームFL4における制御例を示す。左図に示すように、表示ドライバー230は、走査線GL4を走査することで、走査領域AR4の表示を画像データIM4(k+1)で更新する。走査領域AR1、AR2、AR3には既に画像データIM1(k+1)、IM2(k+1)、IM3(k+1)が表示されており、それが維持される。
【0164】
右図に示すように、光源ドライバー制御回路170は、光源ドライバー240が保持する光源素子群LG11の輝度情報をB11(k+2)に更新し、光源素子群LG21の輝度情報をB21(k+2)に更新する。輝度情報B11(k+2)及びB21(k+2)は、画像データIM1(k+2)に基づいて調光される。光源ドライバー240が保持する光源素子群LG12、LG22、LG31、LG41、LG32、LG42の輝度情報は、輝度情報B12(k+1)、B22(k+1)、B31(k+1)、B41(k+1)、B32(k+1)、B42(k+1)である。光源ドライバー制御回路170は、これを維持する。
【0165】
図27は、第4詳細構成例におけるタイミング制御を説明する波形例である。図27では、水平同期信号、画像データ及び処理タイミングの図示を省略する。分割フレームFB1~FB4の各々は、水平同期信号HSYNCの1周期に相当する。
【0166】
画像データIM1(1)に関するタイミング制御を説明する。分割フレームFB3において、光源ドライバー制御回路170は、第1ドライバー241が保持する輝度情報の一部をB11(1)に更新し、第2ドライバー242が保持する輝度情報の一部をB21(1)に更新する。輝度情報B11(1)及びB21(1)は、分割フレームFB2において画像データIM1(1)に基づいて演算される。分割フレームFB4、つまり画像フレームFI1の発光フレームFL1において、表示ドライバー230は、走査領域AR1の表示を画像処理後の画像データIM1(1)で更新する。
【0167】
画像フレームFI1の発光フレームFL1~FL4において、第1ドライバー241は、輝度情報B11(1)に基づいて光源素子群LG11を発光させる。図27において図示を省略するが、第2ドライバー242は、輝度情報B21(1)に基づいて光源素子群LG21を発光させる。
【0168】
画像データIM2(1)に関するタイミング制御を説明する。分割フレームFB4、つまり画像フレームFI1の発光フレームFL1において、光源ドライバー制御回路170は、第1ドライバー241が保持する輝度情報の一部をB12(1)に更新し、第2ドライバー242が保持する輝度情報の一部をB22(1)に更新する。輝度情報B12(1)及びB22(1)は、分割フレームFB3において画像データIM2(1)に基づいて演算される。発光フレームFL2において、表示ドライバー230は、走査領域AR2の表示を画像処理後の画像データIM2(1)で更新する。
【0169】
画像フレームFI1の発光フレームFL2~FL4及び画像フレームFI2の発光フレームFL1において、第1ドライバー241は、輝度情報B12(1)に基づいて光源素子群LG12を発光させる。図27において図示を省略するが、第2ドライバー242は、輝度情報B22(1)に基づいて光源素子群LG22を発光させる。
【0170】
画像データIM3(1)に関するタイミング制御を説明する。フレームFA1の分割フレームFB1、つまり画像フレームFI1の発光フレームFL2において、光源ドライバー制御回路170は、第3ドライバー243が保持する輝度情報の一部をB31(1)に更新し、第4ドライバー244が保持する輝度情報の一部をB41(1)に更新する。輝度情報B31(1)及びB41(1)は、発光フレームFL1において画像データIM3(1)に基づいて演算される。発光フレームFL3において、表示ドライバー230は、走査領域AR3の表示を画像処理後の画像データIM3(1)で更新する。
【0171】
図27において図示を省略するが、画像フレームFI1の発光フレームFL3とFL4及び画像フレームFI2の発光フレームFL1とFL2において、第3ドライバー243は、輝度情報B31(1)に基づいて光源素子群LG31を発光させる。第4ドライバー244は、輝度情報B41(1)に基づいて光源素子群LG41を発光させる。
【0172】
画像データIM4(1)に関するタイミング制御を説明する。フレームFA1の分割フレームFB2、つまり画像フレームFI1の発光フレームFL3において、光源ドライバー制御回路170は、第3ドライバー243が保持する輝度情報の一部をB32(1)に更新し、第4ドライバー244が保持する輝度情報の一部をB42(1)に更新する。輝度情報B32(1)及びB42(1)は、発光フレームFL2において画像データIM4(1)に基づいて演算される。発光フレームFL4において、表示ドライバー230は、走査領域AR4の表示を画像処理後の画像データIM4(1)で更新する。
【0173】
図27において図示を省略するが、画像フレームFI1の発光フレームFL4及び画像フレームFI2の発光フレームFL1~FL3において、第3ドライバー243は、輝度情報B32(1)に基づいて光源素子群LG32を発光させる。第4ドライバー244は、輝度情報B42(1)に基づいて光源素子群LG42を発光させる。
【0174】
7.第5詳細構成例、及びそのタイミング制御例
図28は、光源ドライバー制御回路、光源ドライバー及びバックライト装置の第5詳細構成例である。本構成例は、光源ドライバーの各ドライバーが担当するバックライトの領域が、垂直方向に分割された例である。以下では第1、第2、第3又は第4詳細構成例と異なる部分を主に説明する。説明を省略した部分は第1、第2、第3又は第4詳細構成例と同様である。
【0175】
バックライト装置210は、マトリックス配置された4行8列の光源素子を含む。光源ドライバー240は、第1ドライバー241~第4ドライバー244を含む。1つのドライバーは8個の光源素子を駆動し、それを光源素子L1~L8とする。各ドライバーは、バックライト装置210において垂直方向に2列ずつに分割された領域の光源素子を駆動する。即ち、第1ドライバー241は、第1列及び第2列において、第1行の光源素子群LG11、第2行の光源素子群LG12、第3行の光源素子群LG13、及び第4行の光源素子群LG14を駆動する。第2ドライバー242は、第3列及び第4列において、第1行の光源素子群LG21、第2行の光源素子群LG22、第3行の光源素子群LG23、及び第4行の光源素子群LG24を駆動する。第3ドライバー243は、第5列及び第6列において、第1行の光源素子群LG31、第2行の光源素子群LG32、第3行の光源素子群LG33、及び第4行の光源素子群LG34を駆動する。第4ドライバー244は、第7列及び第8列において、第1行の光源素子群LG41、第2行の光源素子群LG42、第3行の光源素子群LG43、及び第4行の光源素子群LG44を駆動する。
【0176】
図29図31は、第5詳細構成例におけるタイミング制御を説明する図である。
【0177】
図29の上段に、画像フレームFIkの発光フレームFL4における制御例を示す。左図に示すように、一例として、表示パネル220の画素アレイは4本の走査線GL1~GL4で構成される。走査領域AR1~AR4の各々は1本の走査線で構成される。
【0178】
表示ドライバー230は、走査線GL4を走査することで、走査領域AR4の表示を画像データIM4(k)で更新する。走査領域AR1、AR2、AR3には既に画像データIM1(k)、IM2(k)、IM3(k)が表示されており、それが維持される。
【0179】
左図と右図に示すように、表示パネル220に対する平面視において、走査線GL1の背後にバックライト装置210の光源素子群LG11~LG41が配置される。同様に、走査線GL2、GL3、GL4の背後にバックライト装置210の光源素子群LG12~LG42、LG13~LG43、LG14~LG44が配置される。
【0180】
右図に示すように、光源ドライバー制御回路170は、光源ドライバー240が保持する光源素子群LG11~LG41の輝度情報をB11(k+1)~B41(k+1)に更新する。輝度情報B11(k+1)~B41(k+1)は、画像データIM1(k+1)に基づいて調光される。光源ドライバー240が保持する光源素子群LG12~LG42、LG13~LG43、LG14~LG44の輝度情報は、輝度情報B12(k)~B42(k)、B13(k)~B43(k)、B14(k)~B44(k)である。光源ドライバー制御回路170は、これを維持する。
【0181】
図29の下段に、画像フレームFIk+1の発光フレームFL1における制御例を示す。左図に示すように、表示ドライバー230は、走査線GL1を走査することで、走査領域AR1の表示を画像データIM1(k+1)で更新する。走査領域AR2、AR3、AR4には既に画像データIM2(k)、IM3(k)、IM4(k)が表示されており、それが維持される。
【0182】
右図に示すように、光源ドライバー制御回路170は、光源ドライバー240が保持する光源素子群LG12~LG42の輝度情報をB12(k+1)~B42(k+1)に更新する。輝度情報B12(k+1)~B42(k+1)は、画像データIM2(k+1)に基づいて調光される。光源ドライバー240が保持する光源素子群LG11~LG41、LG13~LG43、LG14~LG44の輝度情報は、輝度情報B11(k+1)~B41(k+1)、B13(k)~B43(k)、B14(k)~B44(k)である。光源ドライバー制御回路170は、これを維持する。
【0183】
図30の上段に、画像フレームFIk+1の発光フレームFL2における制御例を示す。左図に示すように、表示ドライバー230は、走査線GL2を走査することで、走査領域AR2の表示を画像データIM2(k+1)で更新する。走査領域AR1、AR3、AR4には既に画像データIM1(k+1)、IM3(k)、IM4(k)が表示されており、それが維持される。
【0184】
右図に示すように、光源ドライバー制御回路170は、光源ドライバー240が保持する光源素子群LG13~LG43の輝度情報をB13(k+1)~B43(k+1)に更新する。輝度情報B13(k+1)~B43(k+1)は、画像データIM3(k+1)に基づいて調光される。光源ドライバー240が保持する光源素子群LG11~LG41、LG12~LG42、LG14~LG44の輝度情報は、輝度情報B11(k+1)~B41(k+1)、B12(k+1)~B42(k+1)、B14(k)~B44(k)である。光源ドライバー制御回路170は、これを維持する。
【0185】
図30の下段に、画像フレームFIk+1の発光フレームFL3における制御例を示す。左図に示すように、表示ドライバー230は、走査線GL3を走査することで、走査領域AR3の表示を画像データIM3(k+1)で更新する。走査領域AR1、AR2、AR4には既に画像データIM1(k+1)、IM2(k+1)、IM4(k)が表示されており、それが維持される。
【0186】
右図に示すように、光源ドライバー制御回路170は、光源ドライバー240が保持する光源素子群LG14~LG44の輝度情報をB14(k+1)~B44(k+1)に更新する。輝度情報B14(k+1)~B44(k+1)は、画像データIM4(k+1)に基づいて調光される。光源ドライバー240が保持する光源素子群LG11~LG41、LG12~LG42、LG13~LG43の輝度情報は、輝度情報B11(k+1)~B41(k+1)、B12(k+1)~B42(k+1)、B13(k+1)~B43(k+1)である。光源ドライバー制御回路170は、これを維持する。
【0187】
図31に、画像フレームFIk+1の発光フレームFL4における制御例を示す。左図に示すように、表示ドライバー230は、走査線GL4を走査することで、走査領域AR4の表示を画像データIM4(k+1)で更新する。走査領域AR1、AR2、AR3には既に画像データIM1(k+1)、IM2(k+1)、IM3(k+1)が表示されており、それが維持される。
【0188】
右図に示すように、光源ドライバー制御回路170は、光源ドライバー240が保持する光源素子群LG11~LG41の輝度情報をB11(k+2)~B41(k+2)に更新する。輝度情報B11(k+2)~B41(k+2)は、画像データIM1(k+2)に基づいて調光される。光源ドライバー240が保持する光源素子群LG12~LG42、LG13~LG43、LG14~LG44の輝度情報は、輝度情報B12(k+1)~B42(k+1)、B13(k+1)~B43(k+1)、B14(k+1)~B44(k+1)である。光源ドライバー制御回路170は、これを維持する。
【0189】
図32は、第5詳細構成例におけるタイミング制御を説明する波形例である。図32では、水平同期信号、画像データ及び処理タイミングの図示を省略する。分割フレームFB1~FB4の各々は、水平同期信号HSYNCの1周期に相当する。
【0190】
画像データIM1(1)に関するタイミング制御を説明する。分割フレームFB3において、光源ドライバー制御回路170は、第1ドライバー241が保持する輝度情報の一部をB11(1)に更新する。同様に、光源ドライバー制御回路170は、第2ドライバー242~第4ドライバー244が保持する輝度情報の一部をB21(1)~B41(1)に更新する。輝度情報B11(1)~B41(1)は、分割フレームFB2において画像データIM1(1)に基づいて演算される。分割フレームFB4、つまり画像フレームFI1の発光フレームFL1において、表示ドライバー230は、走査領域AR1の表示を画像処理後の画像データIM1(1)で更新する。
【0191】
画像フレームFI1の発光フレームFL1~FL4において、第1ドライバー241は、輝度情報B11(1)に基づいて光源素子群LG11を発光させる。図32において図示を省略するが、第2ドライバー242~第4ドライバー244は、輝度情報B21(1)~B41(1)に基づいて光源素子群LG11~LG41を発光させる。
【0192】
画像データIM2(1)に関するタイミング制御を説明する。分割フレームFB4、つまり画像フレームFI1の発光フレームFL1において、光源ドライバー制御回路170は、第1ドライバー241が保持する輝度情報の一部をB12(1)に更新する。同様に、光源ドライバー制御回路170は、第2ドライバー242~第4ドライバー244が保持する輝度情報の一部をB22(1)~B42(1)に更新する。輝度情報B12(1)~B42(1)は、分割フレームFB3において画像データIM2(1)に基づいて演算される。発光フレームFL2において、表示ドライバー230は、走査領域AR2の表示を画像処理後の画像データIM2(1)で更新する。
【0193】
画像フレームFI1の発光フレームFL2~FL4及び画像フレームFI2の発光フレームFL1において、第1ドライバー241は、輝度情報B12(1)に基づいて光源素子群LG12を発光させる。図32において図示を省略するが、第2ドライバー242~第4ドライバー244は、輝度情報B22(1)~B42(1)に基づいて光源素子群LG12~LG42を発光させる。
【0194】
画像データIM3(1)に関するタイミング制御を説明する。フレームFA1の分割フレームFB1、つまり画像フレームFI1の発光フレームFL2において、光源ドライバー制御回路170は、第1ドライバー241が保持する輝度情報の一部をB13(1)に更新する。同様に、光源ドライバー制御回路170は、第2ドライバー242~第4ドライバー244が保持する輝度情報の一部をB23(1)~B43(1)に更新する。輝度情報B13(1)~B43(1)は、発光フレームFL1において画像データIM3(1)に基づいて演算される。発光フレームFL3において、表示ドライバー230は、走査領域AR3の表示を画像処理後の画像データIM3(1)で更新する。
【0195】
画像フレームFI1の発光フレームFL3とFL4及び画像フレームFI2の発光フレームFL1とFL2において、第1ドライバー241は、輝度情報B13(1)に基づいて光源素子群LG13を発光させる。図32において図示を省略するが、第2ドライバー242~第4ドライバー244は、輝度情報B23(1)~B43(1)に基づいて光源素子群LG13~LG43を発光させる。
【0196】
画像データIM4(1)に関するタイミング制御を説明する。フレームFA1の分割フレームFB2、つまり画像フレームFI1の発光フレームFL3において、光源ドライバー制御回路170は、第1ドライバー241が保持する輝度情報の一部をB14(1)に更新する。同様に、光源ドライバー制御回路170は、第2ドライバー242~第4ドライバー244が保持する輝度情報の一部をB24(1)~B44(1)に更新する。輝度情報B14(1)~B44(1)は、発光フレームFL2において画像データIM4(1)に基づいて演算される。発光フレームFL4において、表示ドライバー230は、走査領域AR4の表示を画像処理後の画像データIM4(1)で更新する。
【0197】
画像フレームFI1の発光フレームFL4及び画像フレームFI2の発光フレームFL1~FL3において、第1ドライバー241は、輝度情報B14(1)に基づいて光源素子群LG14を発光させる。図32において図示を省略するが、第2ドライバー242~第4ドライバー244は、輝度情報B24(1)~B44(1)に基づいて光源素子群LG14~LG44を発光させる。
【0198】
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本開示の新規事項及び効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本開示の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義又は同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また本実施形態及び変形例の全ての組み合わせも、本開示の範囲に含まれる。また表示コントローラー、表示システム、表示装置、処理装置及び電子機器等の構成及び動作等も、本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
【符号の説明】
【0199】
100…表示コントローラー、110…入力回路、120…画像処理回路、130…画像補正回路、140…出力回路、150…調光回路、160…輝度更新タイミング制御回路、170…光源ドライバー制御回路、200…表示装置、210…バックライト装置、220…表示パネル、230…表示ドライバー、240…光源ドライバー、241…第1ドライバー、242…第2ドライバー、243…第3ドライバー、244…第4ドライバー、300…処理装置、400…表示システム、500…電子機器、AR1~AR4…走査領域、B11~B14,B21~B24,B31~B42…輝度情報、FI1,FI2…画像フレーム、FL1~FL4…発光フレーム、HSYNC…水平同期信号、IM1~IM4…走査領域の画像データ、IMA,IMB…画像データ、LVSYC…第2垂直同期信号、PVSYC…第1垂直同期信号
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図8
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